回路モデル 図 と図 3 に それぞれ非反転増幅と反転増幅のオペアンプ回路を示します これらの回路を使って大部分のアプリケーションに対応できます MCP6XXX 図 4 に Z OUT の挙動を示します 低周波では 開ループゲインが一定であるため 出力インピーダンスも一定です 周波数が高くなるにつれ

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1 注意 : この日本語版文書は参考資料としてご利用ください 最新情報は必ずオリジナルの英語版をご参照願います オペアンプによる容量性負荷の駆動 AN884 Author: はじめに 概要 オペアンプで大きな容量性負荷を駆動すると 好ましくない結果が生じる可能性があります 本アプリケーションノートでは 考えられるいくつかの問題点を取り上げ 各問題点に対する簡単で実用的な解決策を提示します 本書では 回路の解説と数式を最小限にして 詳細な説明よりもわかりやすさを重視しています また このような方針を補助するために オペアンプ挙動の簡単なモデルを使います 回路設計を全般的な回路挙動に結び付けるために 簡単な数式も使います さらに 簡単な事例を使って 問題の概念をわかりやすく説明します これらは具体的な結果を提示し 理論をよりよく理解するための助けとなります また これらは実践的であるため 実用的な回路の設計に向けて感覚を養う事ができます 目的 本アプリケーションノートでは オペアンプを使って容量性負荷を駆動する回路の設計について解説します 読者には 回路解析に関する基本的な理解だけが必要です 本書は オペアンプ回路における容量性負荷にまつわる問題を 素早く効果的に解決するための手助けとなる事を目的としています 本書では 問題の発生原因に関する基本的な理解と それらの問題の解決方法に焦点を合わせます 線形応答 Kumen Blake Microchip Technology Inc. 容量性負荷はオペアンプの線形応答に影響します この影響により伝達関数が変化し 結果として AC 応答とステップ応答に影響が表れます 負荷の容量がある程度以上大きい場合 オペアンプ回路の動作を安定させて AC 応答のピーキングとステップ応答のオーバーシュートおよびリンギングを防ぐために 回路の補償が必要となります オペアンプの線形応答は サンプリングコンデンサとの相互作用を理解する上でも 非常に重要です これらのサンプリングコンデンサは オペアンプにとって非線形なリアクタンス負荷となります このようなサンプリングコンデンサは 多くの A/D コンバータ ( 低周波 SAR Δ-Σ 等 ) で使われます オペアンプの簡略化 AC モデル 容量性負荷がオペアンプにおよぼす影響について理解するには オペアンプの出力インピーダンスと帯域幅に着目する必要があります フィードバック回路によってオペアンプの挙動が変化するため 等価回路モデルにはこの影響を含めます オペアンプモデル図 に 電圧フィードバックオペアンプの簡略化した AC モデルを示します 開ループゲインは 周波数によって変化するゲインA OL (s) (s = jω =jπf) により表現します 出力段は 抵抗 R O ( 開ループ出力抵抗 ) により表現します 図 : オペアンプの AC モデル この開ループゲイン (A OL (s)) モデルには 利得帯域幅積 (f GBP ) と開ループゲインの 第 極 (f P ) を含めます 単純化するために 低周波での挙動は考慮しません f P を含める事により 高周波で内部寄生容量に起因して発生する開ループゲインの位相マージンの減少 (< -90 ) をモデル化します ( 詳細はセクション B. f P の推定 参照 ) 式 : P M V E R O V E A OL (s) ω GBP A OL ( s) s ( + s ω P ) 0 Microchip Technology Inc. DS00884B_JP - p.

2 回路モデル 図 と図 3 に それぞれ非反転増幅と反転増幅のオペアンプ回路を示します これらの回路を使って大部分のアプリケーションに対応できます MCP6XXX 図 4 に Z OUT の挙動を示します 低周波では 開ループゲインが一定であるため 出力インピーダンスも一定です 周波数が高くなるにつれて 開ループゲインは減少するため Z OUT は増加します 周波数が A を超えると フィードバックループが影響しなくなるため Z OUT は R O で一定となります G N =+ でのピーキングは f P による位相マージンの減少に起因します 000 MCP67 図 : R G R F 非反転増幅回路 MCP6XXX Output Impedance ( ) G N = + G N = +0 G N = +00 R G R F 0.00.E- 0..E+.E+ 0.E+ 00.E+ k.e+ 0k.E+ 00k.E+ M.E+ 0M Frequency 0 03 (Hz) 図 3: 反転増幅回路 これらの回路は差動 DC ゲイン (K) と DC ノイズゲイン (G N ) を持ちます G N は フィードバック回路によって決まる入力ピンから出力までのゲインとして定義できます これは オペアンプ回路の安定性の評価にも役立ちます これらのゲインは下式により表せます 図 4: 周波数に対する閉ループ出力インピーダンスの関係 (MCP67) 図 5 に この挙動を近似する簡略化した AC モデルを示します このモデルでは 増幅器を使って無負荷ゲインと帯域幅をモデル化し インダクタと抵抗を使って周波数に対する出力インピーダンスの挙動をモデル化しています 式 : MCP6XXX K = + R F R G ; K = R F R G ; G N = + R F R G 非反転反転 K +s/ω 3dBA L OUT R OUT Z OUT Note: 一部のアプリケーションでは リアクタンス素子 ( コンデンサ等 ) の影響により G N は一定ではありません そのような場合 より高度な設計手法やシミュレーションが必要となります オペアンプのフィードバックループ (R F と R G ) により 開ループ挙動とは異なる閉ループ挙動が生じます 利得帯域幅積 (f GBP ) と開ループ出力インピーダンス (R O ) は G N によって 閉ループ帯域幅 (A ) と出力インピーダンス (Z OUT ) に変わります 図 図 図 3 の回路を解析する事により 下式が得られます 式 3: 図 5: オペアンプの簡略化 AC モデル f P の位相シフト効果により R OUT は R O よりも大きくなります これは特にゲイン (G N ) が低い時に顕著となります L OUT と R OUT は下式により求まります 式 4: L OUT = R O ( πa ) R OUT R O max ( A f P, /) A f GBP G N Z OUT = R O A OL ( s) G N DS00884B_JP - p. 0 Microchip Technology Inc.

3 未補償の AC 挙動 以下では 容量性負荷がオペアンプ増幅回路に与える影響について説明します これらの結果は 回路の補償が必要かどうかの判断材料として役立ちます 原理図 6 に 未補償の容量性負荷を持つ非反転増幅回路を示します この回路は簡単に反転増幅回路に変更できます 容量性負荷が小さくてノイズゲインが高い ( 一般的に /G N < 00 pf) 場合 この回路は良好に動作します 図 6: 未補償の容量性負荷 フィードバック回路 (R F と R G ) も オペアンプ出力に対する負荷となります この負荷 (R FL ) は ゲインが反転か非反転かで下記のように異なります 式 5: 図 6 のオペアンプを図 5 の簡略化 AC モデルに置き換えると L OUT と によって LC 共振回路が形成されます が十分に大きい場合 R OUT R FL による LC 共振のダンピング効果が弱まるため ピーキングとステップ応答のオーバーシュートが発生します これは f P と の両方の影響によって フィードバックループの位相マージンが減少するためです 簡略化した伝達関数を下式に示します 式 6: R G MCP6XXX R F R FL = R F + R G ; R FL = R F ; 非反転ゲイン反転ゲイン K s s ω P Q P ω P G N = + R F R G K = G N ; 非反転 K = GN ; 反転 ω P = πf P = L OUT ここで 補遺 A: 次システム応答モデル に記載した式を使って 総帯域幅 ( ) 周波数応答のピーキング (H PK /G N ) ステップ応答のオーバーシュート (x max ) を推定できます は オペアンプの無負荷 (-3dB) 帯域幅 (A ) とは異なる事に注意してください MCP67 の使用例上記の式を使って求めたマイクロチップ社製 MCP67 オペアンプの特性曲線を図 7 と図 8 に示します パラメータには表 B-: 代表的マイクロチップ社製オペアンプのパラメータ推定値 からの値を使っています Gain (db) MCP67 G N = + = 0 nf = nf = 00 pf = 0 pf -0 0k 00k M 0M 00M.E+04.E+05.E+06.E+07.E+08 Frequency (Hz) 図 7: MCP67 の AC 応答の推定 (G N = +) Gain (db) = 00 nf = 0 nf = nf = 00 pf MCP67 G N = k.E+04 00k.E+05 M.E+06 0M.E+07 00M.E+08 Frequency (Hz) 図 8: MCP67 の AC 応答の推定 (G N = +0) 最良の総合性能を達成するには ピーキング (H PK /G N ) を 0dB 近くまで抑える必要があります 一般的に ピーキングを 3dB よりも低く維持できれば オペアンプ 抵抗 コンデンサの温度および製造ばらつきによる特性の変動に対して十分な設計余裕が得られます ただし性能は 0 db 近くまで抑えた場合よりも劣ります = ( R OUT R FL ) L OUT 0 Microchip Technology Inc. DS00884B_JP - p. 3

4 この例に関して 前述の式を使って推定した結果を表 に示します の増加およびゲインの減少によってピーキングが高くなる事がわかります 表 : G N (V/V) 回路 応答の推定 (F) f P (Hz) ( ) 直列抵抗を使った補償 応答 (Hz) H PK /K (db) x max (%).0 0p 9.3M 0.3.3M p.9M M n 0.93M.3.4M n 0.9M M p 930k 0. k n 94k k n 93k. 39k n 9k k この補償では 共振ピーキングを低減するために 直列抵抗 (R ISO ) を挿入します 負荷抵抗が存在しない場合 この直列抵抗は余分な DC 電流を引き込まず DC ゲインの精度に影響しません この補償方法では 抵抗 個分のコスト増となります 原理図 9 の直列抵抗 R ISO は オペアンプの出力側で共振回路を形成し 周波数応答ピーキングを低減します これは反転増幅回路でも同様です この回路の伝達関数は 下式のように R ISO を含みます 式 7: 次に 妥当な R ISO の値を求める事ができます =/ の場合 応答の帯域幅はピーキングを生じずに最高となり 式は下記のように最も単純な形態となります 式 8: K s s ω P Q P ω P G N = + R F R G K = G N ; 非反転 K = GN ; 反転 R ω P πf P L OUT ISO = = R OUT L ω OUT = P R ISO R OUT R FL R ISO = 0, C X C X R ISO = ( R OUT R FL ) C X = R FL , > C X MCP6XXX R ISO C X = L OUT ( R OUT R FL ) R G R F 図 9: 直列抵抗で補償した容量性負荷 DS00884B_JP - p. 4 0 Microchip Technology Inc.

5 MCP67 の使用例 これらの式を使って 図 9 の回路で MCP67 の補償済み特性を計算しました 結果を図 0 と図 に示します 未補償の図 7 および図 8 と比較してください Gain (db) MCP67 G N = + = 0 nf R ISO = 76.8 = nf R ISO = 3 = 00 pf R ISO = 87 = 0 pf R ISO = 0-0 0k 00k M 0M 00M.E+04.E+05.E+06.E+07.E+08 Frequency (Hz) 図 0: MCP67 の補償済み AC 応答の推定 (GN = +) Gain (db) MCP67 G N = +0 = 0 nf R ISO = 76.8 = 0 nf R ISO = 6 = nf R ISO = 0 = 00 pf R ISO = 0 0 0k.E+04 00k.E+05 M.E+06 0M.E+07 00M.E+08 Frequency (Hz) 図 : MCP67 の補償済み AC 応答の推定 (GN = +0) 前述の式を使って推定した補償済みの結果を表 に示します R ISO を追加する事により ゲインのピーキングが抑えられています これらの結果は 未補償の結果 ( 表 ) から大幅に改善されたと言えます 表 : 応答の推定 (NOTE ) G N (V/V) 回路 (F) R ISO (Ω) f P (Hz) ( ) 図 に MCP67 向けの R ISO の推定値を示します ( 式 8 参照 ) 解釈しやすくするために X 軸の負荷容量は正規化しています ( /G N ) 図 : MCP67 の R ISO の推定 応答 (Hz) x max (%).0 0p 0 9.3M M 0 00p 87.4M 0.7.4M 4 n M M 4 0n M M p 0 930k 0. k 0 n 0 94k k 4 0n 6 73k k 4 00n k 0.7 7k 4 Note: これらの補償済み結果の全てで H PK /K = 0 db です,000 k MCP67 Estimated R ISO ( ) 00 G N = + G N p 00p n 0n 00n.E-.E-0.E-09.E-08.E-07 Normalized Load Capacitance; /G N (F) 0 Microchip Technology Inc. DS00884B_JP - p. 5

6 シャント抵抗を使った補償 この補償では 応答ピーキングを低減するために シャント抵抗 (R SH ) を出力側に追加します 直列にコンデンサ (C SH ) を接続する事により R SH への余分な DC 電流引き込みを防げます ( この電流は DC ゲインの精度を低下させます ) この補償では 抵抗 個とコンデンサ 個分のコスト増となります ( ただしコンデンサは必須ではありません ) R SH と C SH は つの R-C スナバ回路とみなす事ができます 原理図 9 のシャント抵抗 R SH は オペアンプの出力側で共振回路を形成し 周波数応答のピーキングを低減します C SH は DC をブロックし この補償方法の欠点を補います これは反転増幅回路でも同様です 図 3: シャント抵抗で補償した容量性負荷 R SH だけを含む伝達関数 (C SH は短絡 ) は下式となります 式 9: =/ とする事により 下式を使って妥当な R SH の値が求まります 式 0: R G C SH MCP6XXX R F RSH C SH K s s ω P Q P ω P = short G N = + R F R G K = G N ; 非反転 K = GN ; 反転 ω P = πf P = L OUT = ( R OUT R FL R SH ) L OUT 設計を簡略化するために C SH の値は 共振回路との相互作用が最小限になるように 下記のように計算します 式 : MCP67 の使用例これらの式を使って 図 3 の回路で MCP67 の補償済み特性を計算しました 結果を図 4 と図 5 に示します 未補償の図 7 および図 8 と比較してください 便宜上 図には C SH を表示していません Gain (db) 図 4: MCP67 の補償済み AC 応答の推定 (GN = +) Gain (db) C SH = open R SH = open 0 C SH , R ω P R SH < SH -0 0k 00k M 0M 00M.E+04.E+05.E+06.E+07.E+08 Frequency (Hz) MCP67 G N = + MCP67 G N = +0 = 0 nf R SH = 43. = 0 nf R SH = 4. = 0 nf R SH = 8 = nf R SH = 74 = nf R SH = open = 00 pf R SH =.7 k = 0 pf R SH = open = 00 pf R SH = open 0 0k 00k M 0M 00M.E+04.E+05.E+06.E+07.E+08 Frequency (Hz) 図 5: MCP67 の補償済み AC 応答の推定 (GN = +0) G XX R SH = = C L L OUT R OUT R FL R SH = open, G XX 0 G XX, G XX > 0 C SH = short = DS00884B_JP - p. 6 0 Microchip Technology Inc.

7 前述の式を使って推定した結果を表 3 に示します この表には 各設計条件における C SH の値も記載しています この結果から R SH によってゲインのピーキングが抑えられた事がわかります これらの結果は 未補償の結果 ( 表 ) から大幅に改善されたと言えます 表 3: 応答の推定 (NOTE ) G N (V/V) (F) 回路 R SH (Ω) C SH (F) f P (Hz) 式 0 を使って推定した MCP67 向けの R SH と C SH の値を図 6 に示します このグラフでは 負荷容量とシャント容量を正規化しています ( /G N C SN /G N ) 図 6: MCP67 の R SH の推定 ( ) 応答 (Hz) x max (%).0 0p open open 9.3M M 0 00p.7k 47p.9M 0.7.9M 4 n 74 0n 0.93M M 4 0n 4. 0n 0.9M M p open open 930k 0. k 0 n open open 94k k 4 0n 8 00n 93k k 4 00n 43..µ 9k 0.7 9k 4 Note: これらの補償済みの結果の全てで H PK /K = 0 db です Estimated R SH ( ) 00,000 00k 0,000 0k k, R SH : G N = + G N + MCP67 0µ.E-05 µ.e-06 00n.E-07 0n.E-08 C SH /G N : 0 n G N = +.E-09 G N + 00p.E-0 0p 00p n 0n 00n.E-.E-0.E-09.E-08.E-07 Normalized Load Capacitance; /G N (F) Estimated C SH /G N (F) A/D コンバータの駆動 マイクロチップ社の SAR および Δ-Σ A/D コンバータ (ADC) は 入力側でサンプリングコンデンサを使います 入力信号が DC に近付くと これらのスイッチトキャパシタは他の内部コンデンサと相互に作用し それらのコンデンサが大きな抵抗であるかのような挙動を示します 周波数が高い場合 それらの挙動はさらに複雑化します ADC の入力インピーダンスは 回路内の他の部品と同様に非線形であり 非常に高い周波数までフーリエ成分を持ちます 以下では この現象を解析するための各種方法を紹介します また 簡単な解決策も提示します 不適正な DC 挙動の解析 通常 A/D コンバータ入力は 入力抵抗として表現 ( モデル化 ) されます スイッチトキャパシタは 抵抗とは異なり 入力における低周波 (DC) インピーダンスには応答せず 高周波インピーダンスに応答します Note: スイッチトキャパシタは それらを駆動する回路に対して DC 抵抗とはなりません オペアンプ回路でサンプリングコンデンサ入力を備えた ADC を駆動する場合 予期した通りに動作しない事があります たとえ DC アプリケーションであっても オペアンプの低周波での挙動によって回路の挙動が決まるわけではありません 例ここでは 不適切な回路の典型的な解析事例について説明します 図 7 のように MCP603 オペアンプを使ってユニティゲインでMCP34Δ-ΣADCを駆動します MCP34 は 3.75 SPS (8 ビット ) ~ 40 SPS ( ビット ) (typical) のデータレートを持ち DC で動作するように見えます この理由から MCP603 はドライバとして適切な選択と思われます このオペアンプは低無負荷時電流 : I Q =0.9µA 低オフセット電圧 : V OS ±50 µv 低 DC 出力抵抗 ( 表 B- 参照 ) といった特性を備えています 式 : R ODC = G N ( R O A OL ) = 0.3Ω MCP603 Z IND.5MΩ MCP34 R ODC 0.3Ω Δ Σ 図 7: MCP34 の駆動 ; 不適切な相互作用のモデル このモデルでは R ODC と Z IND 間の相互作用によってゲインエラーが約 ppm しか生じないかのように見えます しかし 実際の回路の挙動は この簡略化したモデルとは大きく異なります 0 Microchip Technology Inc. DS00884B_JP - p. 7

8 AC 解析 オペアンプと ADC 間の相互作用を表現可能な最も単純なモデルでは オペアンプのゲイン ADC サンプリングレートにおける閉ループ出力インピーダンス ADC 等価入力抵抗を使います 解析を簡略化するために その他の高調波成分は無視します 例 - MCP34 の入力サンプリングコンデンサのスイッチングはデータレートよりも大幅に高速です ( オーバーサンプリング比による ) 8 ビットモードのサンプリングレート (f SMP ) は約 6 ksps です これは MCP603 の帯域幅 (0 khz) を超えています この特定の回路では MCP603 の開ループ出力抵抗 (R O ) を使って DC ゲイン精度を推定できます Z O は f SMP 以上の周波数で一定です Z O が一定であるため より複雑な解析は不要です 図 8 に オペアンプと ADC 間の相互作用を表現可能なモデルを示します 図 8: MCP34 の駆動 ; 改良した相互作用モデル このモデルの DC ゲインエラーは約 -3% となります これは MCP34 の最大仕様 INL の約 900 倍にもなるため このように大きなゲインエラーを許容する事はできません ベンチ試験でも この結果に近いゲインエラー (-5%) を計測しました 例 - オペアンプの高速化より高速なオペアンプを使うと つの利点が得られます まず 開ループ出力抵抗が小さくなり 利得帯域幅積が向上するため 等価出力インダクタンスが小さくなります また オペアンプが十分に高速であるために ADC サンプリングレートにおいて誘導的である場合 オペアンプのエラーへの寄与が大幅に減少します Note: MCP603 オペアンプを高速化すると 既に述べた問題の多くを解消できます オペアンプを MCP606 に交換すると 下記の特性が得られます ( 図 9 と表 B- 参照 ) R O = 4.0 kω f GBP = 55 khz f P = 673 khz G N = K = V/V A 55 khz L OUT 4.3 mh R OUT 5.46 kω Z OUT =R O 7.8kΩ f f SMP Z IND.5MΩ MCP34 Δ Σ 図 9: MCP34 の駆動 ; 高速なオペアンプの使用 この回路の AC 解析は簡単です MCP34 のサンプリングレート (f SMP = 6 ksps) における MCP606 の出力インピーダンスは 下記のように概算できます 式 3: ゲインエラーは 複素インピーダンスの比によって大まかに概算できます 位相差がほぼ 90 である事により エラーが大幅に減少します 式 4: MCP606 DC ゲインエラーと位相シフト ( 時間遅延 ) は どちらも無視可能です MCP606 を使う事により このような改善を得る事ができますが V OS = ±50 µv ( 前ページでは ±50 µv) I Q = 8.7 µa ( 前ページでは 0.9 µa) になります ステップ応答解析 Z IND.5 MΩ Z OUT (7Ω) (87.7 ) Z OUT = R OUT ( jπf SMP L OUT ) Z OUT = ( 5.46 kω) + j ( 7Ω) Z OUT Z IND Z IND + Z OUT Z IND Z IND + Z OUT = ( 7Ω) 87.7 MCP34 Δ Σ = (.5 MΩ) (.5 MΩ) + ( 8.7 Ω) + j( 7 Ω) = ( 3.9 ppm) この回路のステップ応答解析は AC 解析よりも高精度で有益です この回路のスイッチング時の挙動を調べるために ステップ関数を入力し 出力が目標精度で安定するまでの挙動を観察します 正確な ADC 結果を得るには セトリングタイムが十分に短い事が必要です DS00884B_JP - p. 8 0 Microchip Technology Inc.

9 例 - 図 0 に MCP603 オペアンプを使った回路の時間領域解析用のモデルを示します 例 - 図 に MCP606 を使った回路の時間領域解析用のモデルを示します MCP603 MCP606 K +s/ω 3dBA L OUT.6H R OUT 80.7kΩ MCP34 Δ Σ K +s/ω 3dBA L OUT 4.3mH R OUT 5.46kΩ MCP34 Δ Σ Z IND = ADC の差動入力インピーダンス 8 pf f SMP 6 ksps でスイッチング 図 0: 時間領域解析用のオペアンプおよび ADC のモデル ここでは 8 pf の負荷容量を使って ステップ応答のセトリングタイムを下記のように推定します ( 式 9 式 A-5 式 A-5 参照 ) /(f SMP Z IND ) 8 pf f P 7.9 khz khz t set 30 µs, x set = 0% t set 56 µs, x set = % t set 83 µs, x set = 0.% t set 0 µs, x set = 0.0% f SMP は約 6 ksps であるため サンプリング期間 (T SMP ) は約 6.5 µs です x set が 桁減少するごとに t set が 7 µs ずつ増加する事に注意してください これに従い 5% のエラーは下記の条件で発生します t set 38 µs, x set = 5% この事から 前述のベンチ結果の計測では ADC のセトリングに約 6% の T SMP が使われたと推測できます 補償しない場合 MCP603 オペアンプはこのアプリケーションには低速すぎます Z IND = ADC の作動入力インピーダンス 8 pf f SMP 6kSPS でスイッチング 図 : 時間領域解析用のオペアンプおよび ADC のモデル ここでは 8 pf の負荷容量を使って ステップ応答のセトリングタイムを下記のように推定します ( 式 9 式 A-5 式 A-5 参照 ) /(f SMP Z IND ) 8 pf f P 458 khz khz t set 3.0 µs, x set = 0% t set 5.5 µs, x set = % t set 8.0 µs, x set = 0.% t set 0.5 µs, x set = 0.0% 例 - から t set が約 38 µs である事がわかっています x set が 桁減少するごとに t set は.5 µs ずつ増加します これに従うと 38 µs における x set は 0.0% よりも約 桁小さくなるため セトリングエラーは無視可能です 極の尖鋭度 ( ) が低い事も有利に働きます MCP606 は 一切の補償を必要とせずに このアプリケーションに良好に適合します 0 Microchip Technology Inc. DS00884B_JP - p. 9

10 R-C スナバを使った改良型回路 この方法は R SH と C SH によるスナバを使って 高周波におけるオペアンプの出力インピーダンスを低減します これにより ADC サンプリングレートにおける抵抗ゲインエラーが減少します このスナバは フィードバック安定性を維持するように設計でき ADC サンプリングレート ( およびその高調波周波数 ) における出力抵抗を大幅に低減できます この改良は低コストで実装でき とりわけ 高消費電流のオペアンプを使わなくて済みます 例式 8 を使って推定した MCP67 向けの R ISO と の値を図 に示します 負荷容量は正規化しています ( /G N ) 00,000 00k Estimated R ISO ( ) 0,000 0k G N = + G N +,000 k 0p 00p n 0n 00n µ.e-.e-0.e-09.e-08.e-07.e-06 Normalized Load Capacitance; /G N (F) 図 : MCP603 の R ISO の推定 MCP603 図 3 では ADC による容量性負荷は小さい (8 pf) ため この負荷に対してオペアンプを安定化する必要はありません それでもこの回路は スナバ (R SH と C SH ) を使ってスイッチング周波数における出力抵抗を低減し 結果としてステップ応答を改善します ( 共振回路の Q を低減します ) 図 を参考にして オペアンプを安定に維持可能な R SH と C SH の値を選択できます (C SH は容量性負荷として作用します ) 下記のように まず妥当な R SH の値を選択します R SH (R ISO ) には 抵抗ゲインエラーを約 % に低減するために kωを選択します C SH ( ) には 図 で上記の抵抗に対応する最大の容量 (. µf) を選択します R SH と C SH によって決まる極周波数 (7 Hz) は ADC サンプリングレート (6 ksps) よりも大幅に低くなります 従って サンプリングレート ( およびその高調波 ) におけるADC 入力でのインピーダンスは一定です 図 3 の回路では サンプリング周波数において ADC 入力でのインピーダンスを平衡させるための抵抗 (R BAL ) を使っていますが 使わなくて済む場合もあります MCP603.00kΩ R SH.00kΩ C SH.µF Z IND.5MΩ 図 3: MCP34 の駆動 : R-C スナバを使用 次に 負荷容量が 8 pf の場合のステップ応答のセトリングタイムについて検討します (C SH は短絡 ) ( 式 9 式 A-5 式 A-6) 参照 =. µf f P 99.6 Hz Hz t set 0 µs, x set = 0% t set 0 µs, x set = % t set 30 µs, x set = 0.% t set 40 µs, x set = 0.0% MCP34 Δ Σ R BAL.00kΩ ADC サンプリングレートに比べてアンプが大幅に低速であり スナバはサンプリングレートにおいて固定抵抗とみなす事ができるため アンプの出力インピーダンスが性能に対する支配的要因となります DC エラーは 予期した通り約 % になるはずです 極が つあるため 6 khz における一切のクロストークは 88 db で除去されます MCP34 をこれよりも低精度の条件 ( 低サンプリングレート / 高データレート ) で動作させる場合 C SH を大きくする必要があります 詳細は 補遺 C: MCP34 のサンプリングレート を参照してください DS00884B_JP - p. 0 0 Microchip Technology Inc.

11 非線形応答 オペアンプが供給可能な出力電流よりも容量性負荷が要求する電流の方が大きい場合 応答は非線形となります この非線形性により 出力電圧スルーレート ( データシートに記載されているオペアンプ内部のスルーレートではない ) が制限されます スルーレートを制限する物理的要因 オペアンプからの出力電流 (I OUT ) は 容量性負荷 ( ) に流れます ( 図 4 参照 ) I OUT は オペアンプの出力短絡電流 (I SC ) を超える事はできず また の電圧 ( ) の変化率は I OUT に比例するため のスルーレートは一定レベル (SR CL ) 以下に制限されます SR CL は オペアンプの内部的なスルーレート (SR) とは物理的に無関係であり 回路の挙動は どちらか低い方のスルーレートにより制限されます 図 4: I OUT SR CL ( 単位 : V/s) は下式により求まります 式 5: R G MCP6XXX R F I OUT d () t I OUT () t = dt SR CL max d () t I = SC dt = つの対策として よりも前で 信号にローパスフィルタを適用する方法があります ( 図 5 参照 ) 入力側のフィルタ (LPF) の帯域幅 (BW) は 下記の条件を満たす必要があります 式 8: 図 5: SR CL による制限を回避するためのローパスフィルタ 別の対策として 図 6 に示すように R ISO を追加する方法もあります これは I OUT を制限するとともに 出力にローパスフィルタを追加する効果も持ちます 最大電流は (t) = 0 で発生し この時の R ISO の両端電圧は V M です 従って 下記の条件満たす必要があります 式 9: LPF BW min SR CL < (, SR) πv M R G MCP6XXX I OUT R F R ISO > V M I SC MCP6XXX RISO I OUT スルーレートと正弦波 SR CL または SR よりも高いエッジレートを持つ正弦波では 信号歪みが生じます 最大エッジレートは下式により求まります 式 6: max d () t = πfv dt M () t = V M sin( πft) 図 6: 分離するための抵抗 (R ISO ) による出力電流 (I OUT ) と帯域幅 (BW) の制限 この回路は における信号帯域幅を下記のように低減します 式 0: R G R F I SC SR CL BW = < = πr ISO πv M πv M 回路設計スルーレート制限を避けるには 下記の条件が必要です 式 7: πfv M < min( SR CL, SR) この方法でも 式 8 と同等の結果が得られますが オペアンプの内部 SR による制限を回避する事はできません これを回避するには オペアンプよりも前の回路で対策する必要があります 信号のスルーレートが SR または SR CL を超えない限り これらの設計式と補遺 A: 次システム応答モデル に記載した式を使って 回路の性能を推定できます 0 Microchip Technology Inc. DS00884B_JP - p.

12 例 ここでは MCP67 を G=+V/V =.0µF の条件で使います 表 B- に基づき SR = 0.9 V/µs I SC =5mA であるため下記が求まります SR CL = 0.08 V/µs これは SR よりも大幅に低い値です 最大ピーク電圧が.5V PK の場合 入力信号の帯域幅は.8 khz よりも低い事が必要です R ISO を使って出力電流を制限する場合 00 Ω よりも大きな抵抗値が必要です R ISO = 30 Ω とした場合 下記の値が得られます = =. khz R ISO を応答ピーキング除去用に使う場合 ( =/ に対して 7.6 Ω) より広い帯域幅 (9 khz) を達成しますが 出力電流制限と過大な信号歪みを避けるために V M を 0.5 V PK よりも低く維持する必要があります スルーレートと矩形波急峻なエッジを持つ矩形波も 容量性負荷で問題を生じます 矩形波 (0 ~ 90% 立ち上がり時間 t r ピークツーピーク電圧 V PP ) の最大エッジレートは 下式により概算できます 式 : max d () t 0.8V PP dt t r 回路設計立ち上がり時間がスルーレートによって制限される事を防ぐには 下記の条件を満たすように矩形波のエッジレートを下げる (V PP を小さくする t r を大きくする ) 必要があります 式 : 0.8V PP < min( SR t CL, SR) r 入力側で矩形波にローパスフィルタ (BW = 0.35/t r ) を適用する事により エッジレートを制限します ( 図 5 参照 ) より低速の論理ゲートを使って t r を大きくする事もできます エッジレートは 出力側で R ISO を使って制限できます ( 図 6 参照 ) 立ち上がり時間だけにしか影響を受けないような理想的な出力波形が本来達したであろうレベルに出力が達した時 I OUT は最大となります I OUT <I SC を維持するには 下記の条件を満たす必要があります 式 3: V PP ( t r 0.8)min( SR CL, SR) R ISO > I SC R ISO を使うと エッジレートが低下するとともに波形が変化します 例ここでは MCP67 を G=+V/V = 00 nf の条件で使います 表 B- から SR = 0.9 V/µs I SC =5mAであるため 下記が求まります SR CL = 0.5 V/µs これは SR よりも極端に低い値です 最大電圧振幅が 5.0 V PP の場合 入力信号の立ち上がり時間は 6 μs よりも大きい事が必要です オペアンプ入力側の矩形波のフィルタ処理の帯域幅は khz よりも下げる必要があります R ISO を使って出力電流を制限 ( 最大電圧振幅 : 5.0 V PP 入力立ち上がり時間 : 0 µs) する場合 R ISO を 75Ω よりも大きくする必要があります R ISO =00Ωとした場合 下記の値が得られます R ISO を応答ピークの除去用に使う場合 ( =/ に対して 4.0 Ω) より広い微小信号帯域幅 (9 khz) を達成しますが 出力電流制限を回避するともに立ち上がり / 立ち下がり時間を低減するために V PP を 3.7 V PP よりも低く維持する必要があります 電力損失 リアクタンス要素 ( 理想的なコンデンサとインダクタ ) は電力損失を生じません しかし リアクタンス負荷を駆動するオペアンプは電力を消費します ( 出力段の負荷電流は出力トランジスタにより整流されます ) 図 7 に 以降の説明に使う回路を示します は DC 成分を通さないため DC 負荷電流は生じません 低い周波数では I Q ( オペアンプの無負荷時電流 ) と の影響が支配的となります 高い周波数では R ISO の影響が支配的となります 図 7: I OUT 周波数の低い正弦波の場合 オペアンプの平均電力損失は下記のように計算できます 式 4: = 0.8 = 6 khz R G MCP6XXX R F RISO I OUT 周波数が高くなるにつれて 負荷における の影響が支配的となるため 電力損失が増加します P OA ( V DD V SS )( I Q + V M f ) () t = V M sin( πft) f « πr ISO DS00884B_JP - p. 0 Microchip Technology Inc.

13 周波数がさらに高くなると R ISO が支配的となるため オペアンプによる平均電力損失は下記のように一定となります 式 5: が支配的な領域と R ISO が支配的な領域の中間の周波数領域 (f /(πr ISO )) では つの領域の計算結果のうち小さい方の値を使って P OA を推定します 実際の P OA は この推定値より少し低くなります その他 P OA ( V DD V SS ) V I M Q V M f» πr ISO πr ISO R ISO 大きなコンデンサを高速に駆動する 容量性負荷が大きすぎてオペアンプでは高速に駆動できない場合 マイクロチップ社のパワー MOSFET ドライバ ( の使用を検討してみる事を推奨します これらのドライバは容量性負荷向けに設計されており 非常に優れた帯域幅 立ち上がり時間 スルーレートを備えます 回路の検証 設計した回路の性能は SPICE シミュレーションと ブレッドボードによるベンチ試験により検証する事を推奨します 異常なイベントや条件を防ぐために 一般的慣例に従って設計してください マイクロチップ社製オペアンプのSPICEマクロモデルは 弊社ウェブサイト ( から入手できます 本書における内容の簡略化 本アプリケーションノートでは 検討結果を容易に理解して実際のアプリケーションに適用できるようにするために 内容を下記のように簡略化しています モデル ( および式 ) を簡略化しています - 実際の回路では より高次 ( 例えば 4 次 ) のシステム応答が生じ 伝達ゼロ点を含む可能性があります - 部品のばらつき ( 製造過程 温度 動作電圧によるばらつき 経時変化 ) を考慮していません 表 B- はあくまでも参考データです 最も一般的な問題と解決策だけを記載しています 複数負荷の駆動 オペアンプを使って複数の負荷を駆動する場合があります 各負荷には 下記を含む大きな寄生容量が存在する可能性があります プリント基板トレースの静電容量 配線または同軸ケーブルの静電容量 RFI (EMC) 抑制用コンデンサ 負荷の入力静電容量負荷点が複数あるため これらの寄生容量が非常に大きく影響する可能性があります プリント基板上のオペアンプ出力に R ISO を ( たとえそれが必要なさそうに思えても ) 追加しておく事を推奨します この場合 回路を実用条件で試験するまで R ISO には非常に低い抵抗を取り付けておきます 0 Microchip Technology Inc. DS00884B_JP - p. 3

14 まとめ オペアンプが大きな容量性負荷を駆動する場合 ピーキングまたは発振 帯域幅の減少 出力スルーレートの低下 消費電力の増加等を生じやすくなります スイッチトキャパシタは スイッチング周波数において オペアンプの出力インピーダンスと相互に作用し DC ゲインエラー等の問題を引き起こします これらの問題は DC アプリケーションでも発生します 出力電圧の変化率は 出力短絡電流により制限されます 個の抵抗と 必要に応じて 個のコンデンサを回路に追加する事により 性能を大幅に改善できます 長所 / 短所の異なる 種類の実装方式を紹介しました 容量性負荷に対する影響を素早く評価できる簡略化した計算式も提示しました シミュレーションツールとベンチ評価についても述べました さらに 要件の厳しい回路向けの代替部品について説明しました 参考資料 オペアンプ [] Bonnie Baker, AN73 - Operational Amplifier AC Specifications and Applications, Microchip Technology Inc., DS0073, 000. [] Adel Sedra and Kenneth Smith, Microelectronic Circuits, 3 rd ed., Saunders College Publishing, 99, Chapter 8. [3] Paul R. Gray and Robert G. Meyer, Analysis and Design of Analog Integrated Circuits, nd ed., John Wiley & Sons, 984. 次システム応答 [4] Charles Phillips and H. Troy Nagle, Digital Control System Analysis and Design, nd ed., Prentice Hall, 990, pp 9-3. [5] Benjamin Kuo, Automatic Control Systems, 5 th ed., Prentice Hall, 987. DS00884B_JP - p. 4 0 Microchip Technology Inc.

15 補遺 A: 次システム応答モデル 本書では ゼロ点を持たない 次の伝達関数を使いました この種の伝達関数は 本書に記載したオペアンプ回路を良好に表現できます 本補遺では 伝達関数を使いやすい等価な形態に変形する方法について説明します また 正弦波およびステップ応答に関する簡単な式をいくつか紹介します これらは 本書に記載した回路の性能を評価する上で役立ちます [ 4 5] さらに 計測結果からこれらのパラメータを同定する際の注意事項についても記載しています A. 等価な伝達関数 本アプリケーションの本編で使った伝達関数の形態は下式で表せます この式を下記のように逆にすると便利な場合もあります 式 A-4: A. 正弦波応答 ω P = ω P ω P ω = P + ω P ω P ω P 図 A- に 代表的な周波数 ( 正弦波 ) 応答を示します / (logscale) 式 A-: K s s ω P Q P ω P H PK K K/ f (logscale) 制御理論を含む多くの技術分野では この伝達関数を 減衰係数 (ζ) を使った下記の形態で記述する場合があります この形態では ζ の値によって応答のモードを不足制動 ( アンダーダンピング : 0 < ζ <) 臨界減衰 ( クリティカルダンピング : ζ =) 過制動 ( オーバーダンピング : ζ >) に分類できるので便利です 詳細は [5] を参照してください 図 A-: 周波数応答 切り捨てまたは丸め誤差を最小限に抑えるために の計算には下記の厳密な式を使います 式 A-5: f PK 式 A-: s K + ζ ω P ζ = 減衰係数 = s ω P f P Q P =, Q P -- Q 4 + P + Q P f P = , Q P > Q P Q P / の場合 下式のように分母を つの実数極に因数分解すると便利です 0 式 A-3: V OUT K s ω s P ω P / f P 0. A = ω P = ω P A ω P = ω P A 図 A-: と正規化した -3dB 帯域幅の関係 0 Microchip Technology Inc. DS00884B_JP - p. 5

16 ピークゲイン (H PK ) は 周波数 f PK で発生します ゲインピーキング (H PK /K) は正規化したパラメータです 式 A-6: 式 A-7: f PK / f P f PK = 0, f PK = f P , > H PK =, Q K P H PK = Q K P , Q P > 図 A-3: と正規化したピーク周波数の関係 00 A.3 矩形波応答 図 A-5 に 代表的なステップ ( 矩形波 ) 応答を示します はゲイン K で正規化しています 図にはオーバーシュート (x max ) セトリング精度 (x set ) 0% 時間 (t 0 ) 遅延 (50%) 時間 (t d ) 90% 時間 (t 90 ) ピークオーバーシュートまでの時間 (t max ) セトリングタイム (t set ) を示しています +x max 0.9 図 A-5: ステップ応答 不足制動 臨界減衰 過制動での単位ステップ応答の式をそれぞれ以下に示します 式 A-8: /K 0 t 0 t d t 90 t max t set V OUT = [ At ()] u() t K < +x set x set () t = u() t ω At () P exp( ω P t) ω P exp( ω P t) = ω P ω P t H PK / K 0 式 A-9: V OUT = [ Bt ()] u() t K 図 A-4: と正規化したピーク振幅の関係 = () t = u() t Bt () = ( + ω P t) exp( ω P t) DS00884B_JP - p. 6 0 Microchip Technology Inc.

17 式 A-0: 遅延時間 (t d =50% 時間 ) は下式により概算できます 式 A-: 図 A-6: と正規化した遅延時間の関係 0 ~ 90% 立ち上がり時間 (t r ) は下式により概算できます 式 A-: V OUT = [ Ct ()] u() t K > -- () t = u() t A = φ = acos ω P t exp Q Ct () P sin( ω At + φ ) P = A 0.0 t Q + P 0.089Q +0.98Q 3 P P d , Q 3 P Q P t d , > -- t d t r = t 90 t t r , Q 3 P Q P t r , > -- t r 図 A-7: と正規化した立ち上がり時間の関係 >/ の場合 ステップ応答でオーバーシュート (x max ) が生じます x max と ピークオーバーシュートまでの時間 (t max ) は下記のように計算できます 式 A-3: 式 A-4: x max = 0%, x max = ( 00% ) exp( π ( 4 ) ), > t max f P t max = 0, t max = ( f P 4 ), > t max f P.E+00 00%.E-0 0%.E-0 %.E % 図 A-8: と正規化したピークオーバーシュート時間の関係 x max x max 0 Microchip Technology Inc. DS00884B_JP - p. 7

18 目標セトリング精度 (x set ) が決まれば これに対応するセトリングタイム (t set ) を推定できます / の場合 下記の近似計算を使えます 式 A-5: t set , x set = 0% t set , x set = % t set , x set = 0.% t set , -- x set = 0.0% Note: 図 A-9 は / の時の t set と >/ の時の t env を示しています 後者の場合 実際の t set は t env よりも小さくなる可能性があります A.4 計測結果から 次モデルを同定する 周波数応答の計測結果がノイズをほとんど含まず 挙動が 次応答に非常に近い場合 容易に K f P を同定できます / ( 単位は ) からの同定 - f P ( 位相が -90 の時の周波数 ) / ( 単位は V/V ) からの同定 - 低周波数におけるゲイン K (f << ) - 共振周波数におけるゲイン K (f = f P ) 計測結果がノイズを多く含んでいる場合 または応答が 次的ではない場合 データを多数の周波数点で近似するために より複雑な手法が必要です 多くの場合 最小二乗近似で十分に良好な結果が得られます この際 安定性と信号応答波形に最も影響する -3 db 帯域幅に近い周波数での近似を重視する必要があります >/ の場合 セトリングタイム (t set ) を正確に計算する事は困難です ( リンギングにより x set の変化に対して t set が不連続に変化するため ) そのかわり リンギングの包絡線が精度 x set に達するまでの時間 (t env ) を下式により推定できます 式 A-6: t env x set = ln ωp 4Q P t set t env > xset: 0.0% 0.% % 0% t set 図 A-9: と正規化したセトリングタイムの関係 DS00884B_JP - p. 8 0 Microchip Technology Inc.

19 補遺 B: マイクロチップ社のオペアンプ B. f P の推定 オペアンプモデルの f P を推定するには データシートの開ループゲイン線図で 位相が - 35 になる周波数 (f -35 ) を読み取ります その線図で使われている容量性負荷の代表値 (typ )( マイクロチップ社のデータシートでは通常 60 pf) 向けに f -35 を下記のように調整します B. オペアンプの性能 表 B- に記載した代表的なマイクロチップ社製オペアンプの性能パラメータは 製品のデータシートから推定しています これらのデータシートには 公式にサポートする仕様値が記載されています これらのデータシートは 弊社ウェブサイト ( から入手できます 式 B-: φ CLtyp atan( πf 35 R O typ ) f P f 35 tan( 45 min( φ CLtyp, 40 )) 表 B-: 代表的マイクロチップ社製オペアンプのパラメータ推定値 製品 G N_MIN (V/V) Specified f GBP (Hz) Typ SR (V/µs) Typ f -35 (Hz) Typ B.3 MCP6V0//3 および MCP6V06/7/8 オペアンプ これらの自動ゼロ調整オペアンプの出力インピーダンスは 図 5 の簡略化したモデルよりも複雑です これらのオペアンプを安定化するには 各製品のデータシートを参照してください I SC at min V DD (ma) Typ I SC at max V DD (ma) Typ R O (Ω) Meas Φ CLtyp ( ) Typ MCP604 4k k 0 0k 4 63k MCP k k 0 08k 3.k MCP603 0k k k 3 0k TC034 60k k k M (Note ) MCP606 55k k k 3 673k MCP66 90k k k 30.0M MCP63 300k k 6 3.6k M MCP64 550k M k M MCP600.00M G G MCP67.00M M M MCP60.80M.3 3.0M M MCP M.5.0M M MCP69 0.0M M M MCP60 0.0M M M Note: TC034 のパラメータは TC06 TC09 TC030 TC035 にも適用します f P (Hz) Typ 0 Microchip Technology Inc. DS00884B_JP - p. 9

20 補遺 C: MCP34 のサンプリングレート MCP34 の最新のデータシート (008 年 月発行 ) には サンプリングレートのデータを直接記載していません データレートはサンプリングレートに関連しており マイクロコントローラと通信するためのオーバーヘッドを含んでいます 表 C-: MCP34 のサンプリングレート 選択した精度 (bit) データレート (SPS) Typ サンプリングレート (SPS) Typ (Note ) Note: データシートの内容が公式の仕様値です 上表はあくまでも参考データにすぎません DS00884B_JP - p. 0 0 Microchip Technology Inc.

21 マイクロチップ社製デバイスのコード保護機能に関して次の点にご注意ください マイクロチップ社製品は 該当するマイクロチップ社データシートに記載の仕様を満たしています マイクロチップ社では 通常の条件ならびに仕様に従って使用した場合 マイクロチップ社製品のセキュリティレベルは 現在市場に流通している同種製品の中でも最も高度であると考えています しかし コード保護機能を解除するための不正かつ違法な方法が存在する事もまた事実です 弊社の理解ではこうした手法は マイクロチップ社データシートにある動作仕様書以外の方法でマイクロチップ社製品を使用する事になります このような行為は知的所有権の侵害に該当する可能性が非常に高いと言えます マイクロチップ社は コードの保全性に懸念を抱くお客様と連携し 対応策に取り組んでいきます マイクロチップ社を含む全ての半導体メーカーで 自社のコードのセキュリティを完全に保証できる企業はありません コード保護機能とは マイクロチップ社が製品を 解読不能 として保証するものではありません コード保護機能は常に進歩しています マイクロチップ社では 常に製品のコード保護機能の改善に取り組んでいます マイクロチップ社のコード保護機能の侵害は デジタルミレニアム著作権法に違反します そのような行為によってソフトウェアまたはその他の著作物に不正なアクセスを受けた場合は デジタルミレニアム著作権法の定めるところにより損害賠償訴訟を起こす権利があります 本書に記載されているデバイスアプリケーション等に関する情報は ユーザの便宜のためにのみ提供されているものであり 更新によって無効とされる事があります お客様のアプリケーションが仕様を満たす事を保証する責任は お客様にあります マイクロチップ社は 明示的 暗黙的 書面 口頭 法定のいずれであるかを問わず 本書に記載されている情報に関して 状態 品質 性能 品性 特定目的への適合性をはじめとする いかなる類の表明も保証も行いません マイクロチップ社は 本書の情報およびその使用に起因する一切の責任を否認します マイクロチップ社の明示的な書面による承認なしに 生命維持装置あるいは生命安全用途にマイクロチップ社の製品を使用する事は全て購入者のリスクとし また購入者はこれによって発生したあらゆる損害 クレーム 訴訟 費用に関して マイクロチップ社は擁護され 免責され 損害うけない事に同意するものとします 暗黙的あるいは明示的を問わず マイクロチップ社が知的財産権を保有しているライセンスは一切譲渡されません 商標マイクロチップ社の名称と Microchip ロゴ dspic KEELOQ KEELOQ ロゴ MPLAB PIC PICmicro PICSTART rfpic UNI/O は 米国およびその他の国におけるマイクロチップ テクノロジー社の登録商標です FilterLab Hampshire HI-TECH C Linear Active Thermistor MXDEV MXLAB SEEVAL Embedded Control Solutions Company は 米国におけるマイクロチップ テクノロジー社の登録商標です Analog-for-the-Digital Age,Application Maestro chipkit chipkit logo CodeGuard dspicdem dspicdem.net dspicworks dsspeak ECAN ECONOMONITOR FanSense HI-TIDE In-Circuit Serial Programming ICSP Mindi MiWi MPASM MPLAB Certifiedr ロゴ MPLIB MPLINK mtouch Omniscient Code Generation PICC PICC-8 PICDEM PICDEM.net PICkit PICtail REAL ICE rflab Select Mode Total Endurance TSHARC UniWinDriver WiperLock ZENA は 米国およびその他の国におけるマイクロチップ テクノロジー社の登録商標です SQTP は 米国におけるマイクロチップ テクノロジー社のサービスマークです その他 本書に記載されている商標は各社に帰属します 0, Microchip Technology Incorporated, All Rights Reserved. ISBN: マイクロチップ社では Chandler および Tempe ( アリゾナ州 ) Gresham ( オレゴン州 ) の本部 設計部およびウェハー製造工場そしてカリフォルニア州とイドのデザインセンターが ISO/TS-6949:009 認証を取得しています マイクロチップ社の品質システムプロセスおよび手順は PIC MCU および dspic DSC KEELOQ コードホッピングデバイス シリアル EEPROM マイクロペリフェラル 不揮発性メモリ アナログ製品に採用されています さらに 開発システムの設計と製造に関するマイクロチップ社の品質システムは ISO 900:000 認証を取得しています 0 Microchip Technology Inc. DS00884B_JP - p.

22 各国の営業所とサービス 北米本社 355 West Chandler Blvd. Chandler, AZ Tel: Fax: 技術サポート : support URL: アトランタ Duluth, GA Tel: Fax: ボストン Westborough, MA Tel: Fax: シカゴ Itasca, IL Tel: Fax: クリーブランド Independence, OH Tel: Fax: ダラス Addison, TX Tel: Fax: デトロイト Farmington Hills, MI Tel: Fax: インディアナポリス Noblesville, IN Tel: Fax: ロサンゼルス Mission Viejo, CA Tel: Fax: サンタクララ Santa Clara, CA Tel: Fax: トロント Mississauga, Ontario, Canada Tel: Fax: アジア / 太平洋アジア太平洋支社 Suites , 37th Floor Tower 6, The Gateway Harbour City, Kowloon Hong Kong Tel: Fax: オーストラリア - シドニー Tel: Fax: 中国 - 北京 Tel: Fax: 中国 - 成都 Tel: Fax: 中国 - 重慶 Tel: Fax: 中国 - 杭州 Tel: Fax: 中国 - 香港 SAR Tel: Fax: 中国 - 南京 Tel: Fax: 中国 - 青島 Tel: Fax: 中国 - 上海 Tel: Fax: 中国 - 瀋陽 Tel: Fax: 中国 - 深圳 Tel: Fax: 中国 - 武漢 Tel: Fax: 中国 - 西安 Tel: Fax: 中国 - 厦門 Tel: Fax: 中国 - 珠海 Tel: Fax: アジア / 太平洋 インド - バンガロール Tel: Fax: インド - ニューデリー Tel: Fax: インド - プネ Tel: Fax: 日本 - 大阪 Tel: Fax: 日本 - 横浜 Tel: Fax: 韓国 - 大邱 Tel: Fax: 韓国 - ソウル Tel: Fax: または マレーシア - クアラルンプール Tel: Fax: マレーシア - ペナン Tel: Fax: フィリピン - マニラ Tel: Fax: シンガポール Tel: Fax: 台湾 - 新竹 Tel: Fax: 台湾 - 高雄 Tel: Fax: 台湾 - 台北 Tel: Fax: タイ - バンコク Tel: Fax: ヨーロッパオーストリア - ヴェルス Tel: Fax: デンマーク - コペンハーゲン Tel: Fax: フランス - パリ Tel: Fax: ドイツ - ミュンヘン Tel: Fax: イタリア - ミラノ Tel: Fax: オランダ - ドリューネン Tel: Fax: スペイン - マドリッド Tel: Fax: イギリス - ウォーキンガム Tel: Fax: /9/ DS00884B_JP - p. 0 Microchip Technology Inc.

AN1019 そのような配慮として 下記の基本的ガイドラインに沿って 可能な限り 環境条件または動作条件を制限する必要があります アプリケーションの温度を可能な限り下げる アプリケーションの電圧 ( または EEPROM の VCC 電圧 ) を可能な限り下げる 書き込みバイト数を可能な限り少なくす

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