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1 1 年 4 組国語科学習指導案 平成 3 年 7 月 14 日 ( 木 ) 限指導者中山典子 研究主題 主体的に考え 学び合う子をめざして ~ 言語活動の充実を通した教科指導のあり方 ~ 1. 単元名 お話のおもしろさや楽しさを味わおう おおきなかぶ. 目標 繰り返しながら高まっていく話の展開や言葉のリズムを楽しみながら 意欲的に読もうとして いる ( 関心 意欲 態度 ) 繰り返しの言葉や文章のリズムを考えながら 音読することができる ( 読むこと ) 場面の様子や登場人物について想像を広げながら読むことができる ( 読むこと ) 文の中における主語と述語の関係に注意して読むことができる ( 言語事項 ) 3. 単元について (1) 教材について おおきなかぶ は おじいさんが種をまき 大きく育ってなかなか抜けないかぶを 人や動物が次々と加わって 力を合わせて最後に抜いて終わる 栽培の喜び 協力の喜び 収穫の喜びにあふれた物語である 繰り返しのあるリズミカルなお話であるが 繰り返しの部分は 単純な同じ繰り返しではなく 言葉が微妙に変化している けれども それでも やっぱり まだまだ なかなか とうとう と言葉が絶妙に配置されており そこが 幼い児童を飽きさせることなく 魅了するところだ また お話に出てくる登場人物が おじいさん おばあさん まご いぬ ねこ ねずみと 大きく強いものから しだいに小さく弱いものへと変化している とるに足らない小さな存在であるねずみが加わったことで かぶが抜けることは 児童の興味を大きく引きつける このように おおきなかぶ は 児童にとって魅力的なお話であるため 場面の様子や登場人物について 想像するのに適した教材であると考える () 教科の知 にせまるために 1 目的に応じた全文概観本単元では おおきなかぶ の劇をするというめあてを持たせて 学習を進めていく 劇をするためには 登場人物とその登場順 登場人物の行動や心情を理解することが必要である しかし おおきなかぶ の場合 一人一人の登場人物の心情を場面ごとに考えていくと 繰り返し表現が多いことや かぶはぬけません の表現が 5 回も出てくることで 課題に対して同じような答えを求めることとなり 児童の学習への意欲が低下してしまう そこで 本単元では まず 登場人物とその登場順 行動を大きくつかむ けれども かぶはぬけません それでも やっぱり まだまだ なかなか というかぶが抜けないおもしろさと とうとう かぶはぬけました という最後にねずみの力が

2 加わってかぶが抜けたおもしろさは 全体を通して読まないと分かりづらい こうして全文概観をした後 教科書に書いてあるとおりの言葉だけで劇をするのはおかしいから セリフを考えようと児童に投げかけ 一番セリフを入れたい場面を決めさせることで 部分的に登場人物の心情を想像しながら読み深めていきたい 動作化を取り入れて 音読に活かす本単元は お話のおもしろさや楽しさを味わう ことをねらいとしている だが この時期の児童にとっては かなりの長文である おもしろさや楽しさを味わうためには 細かく文章を読み進めていくというより 動作化を取り入れて 音読の楽しさを感じながら 物語を読み進めていきたい また 動作化を取り入れることで より上手な音読ができるようになると考える 低学年であるため 頭で一つ一つ考えるより 動作化する方が 自分の想像した登場人物の心情を容易に表現しやすい ただし 国語科の学習であるため 動作化を取り入れても 常に文章や挿絵に戻るようにしたい

3 4. 単元計画 ( 総時数 6 時間 ) 次目標主な学習活動 支援と 評価 第 一 次 登場人物とその登場順 動きをつかむ お話を楽しみ 劇遊びをする見通しをもとうとする 場面の様子について想像を広げながら読むことができる 先生と一緒に音読しよう おじいさん おばあさん まご いぬ ねこ ねずみが出てきたよ おじいさんがおばあさんを呼んで おばあさんがまごを呼んで <おもしろいところを見つけよう > とても大きなかぶだったところです なかなかかぶが抜けないところがおもしろかった うんとこしょ どっこいしょ が何回も出てきたところがおもしろかった 人や動物が増えていったところがおもしろかった 不思議だな おかしいなと思ったところはあるかな あまいあまいかぶ って どれくらいあまいの だんだん出てくる人が小さくなっているなあ ねずみが来て かぶが抜けるなんて不思議 うんとこしょ どっこいしょ が何回も出てきておもしろいね 出てくる人がだんだん小さくなっているのもおもしろいね お話を楽しんで読むために 最後に劇をしよう げきをしよう 楽しそう 何の役になろうかな だれが出て来たのか 復習しよう おじいさん おばあさん まご いぬ ねこ ねずみ どんどん人が増えていく 出てくる人は だんだん小さくなっているよ 小さなねずみが来て抜けたなんておもしろい <みんなのうごきをたしかめよう > 抜く時は 並ぶ順番があるよ 新しい人は 後ろだよ どんどん人が増えているけど かぶは抜けたのかな ずっと抜けないよ 最後に抜けたよ かぶが抜けるまでの様子をたしかめよう けれども かぶはぬけません それでも かぶはぬけません やっぱり かぶはぬけません まだまだ かぶはぬけません なかなか かぶはぬけません とうとう かぶはぬけました かぶはぬけません が 5 回もあるよ 登場人物カードを出し 誰が出てきたのか 誰が誰を呼んできたのかをはっきりさせる 挿絵を示し 登場人物がだんだん小さくなっていることに目を向けさせる お話を楽しみ おもしろいところを見つけようとしている ( 関 意 態 ) ( 発言 ) 挿絵を示し 登場人物がだんだん小さくなっていることに目を向けさせる 順番を確認しながら けれども それでも やっぱり まだまだ なかなか とうとう というカードを提示する 動作化させる おじいさん おばあさん まご いぬ ねこまで抜けなかったんだ ねずみが加わって とうとう かぶは 抜けたんだ 今のまま劇をするのはおかしいよ 気持ちを込めて読もうね かぶが抜けないところは がっかり読もうかな 誰が出てきた時 かぶはどうだったのかを理解している ( 読む ) ( 発言 行動 )

4 第 二 次 登場人物の気持ちを想像しながら読む 場面の様子や登場人物について 想像を広げながら読むことができる お話に誰が出てきていたかな おじいさん おばあさん まご いぬ ねこ ねずみが出てきていたよ < みんなのきもちをかんがえながらよもう > おじいさんは どんな気持ちで種を植えているのかな 早く芽が出てほしいなあ 大きく育ってほしいよ だって おおきなおおきなかぶになれ と 書いてある あまいあまいかぶになれ とも書いてあるよ だから あまいかぶになってほしいんだ あまくて 大きなかぶになってほしいという気持ちをこめて 読まなきゃね あまーいあまーい と 少し伸ばして読んだらいいと思います おおきなおおきな は あとの おおきな を強く読んだらいいと思うな ほかに どの言葉を強く読んだり 気持ちを込めて読んだりしたらいいかな うんとこしょ どっこいしょ が何回も出てくるから ここを強く読んだらいい だんだん人が増えているんだから だんだん大きく読んでいこう 今度こそ 抜けてほしい という気持ちを込めよう けれども と ぬけません を強く読んだらいいと思うな やっぱり の時は まごを呼んできたから 期待していなかったのかもしれないよ まだまだ かぶはぬけません の時 おじいさん やる気をなくしているよ なかなか の時は がっかりして読むといいよ とうとう と ぬけました は 強く うれしそうに読んだらいいと思います だって バンザイしているよ おじいさんは あまくて おおきなかぶに育ってほしいと思って種を植えたよ だんだん人が増えていくから うんとこしょ どっこいしょ は だんだん大きく読んでいこう 今度こそ 抜けてほしいという気持ちもこめなきゃね けれども ぬけません それでも とうとう ぬけました のところも気をつけて読もう ほとんどセリフがないよ 黙って劇をするのは おかしくないかな セリフを入れて 楽しい劇にしよう どこの場面にセリフをいれたいかな かぶが抜けたところがいいなあ あまいあまい おおきなおおきな という繰り返しの表現に注目させる だんだん人を増やして うんとこしょ どっこいしょ の動作化させる 挿絵を示し うなだれているおじいさんに注目させる 挿絵を示し かぶが抜けた時 バンザイしながら しりもちをついていることに注目させる かぶが抜けなくてがっかりする気持ちやかぶが抜けて嬉しい気持ちを読み取っている ( 読む ) ( 発言 音読 行動 )

5 第二次 登場人物の気持ちを想像しながら読む かぶが抜けた時の場面の様子や登場人物について 想像を広げながら読み 吹き出しや動作化などで表現することができる 本時 < かぶがぬけたとき みんなはなんといったのかな > かぶが抜ける場面をやってみよう ヤッター と言っているよ ふう やっとぬけた 抜けたぞ うれしーい わたしは ねずみ 小さいけど 役にたてたよ みんな起き上がって ヤッター ってジャンプするよ みんなで抱き合って うれしーい と言うんじゃないかな みんなで力を合わせたおかげだよ おじいさんは みんなのおかげでかぶがぬけたよ と 言うんじゃないかな ワークシートにセリフを書いてみよう ヤッター ありがとう みんな みんながいなかったら このかぶ 抜けなかったよ 吹き出しに書いたセリフを発表しよう みんな ヤッタね とうとう抜けたよ みんなで頑張ったから やっと抜けた とうとうかぶは抜けたよ みんなで力を合わせて抜いたからだよね みんなで頑張ったからだ 次は グループで役を決めて 音読劇の練習だよ ぼくは おじいさんの役がしたいなあ セリフを動作化させる 挿絵を示しながら 登場人物の表情や様子について 詳しく見るよう促す 話し合いの時間を十分にとり 板書に位置づけることで セリフの書き方の参考にさせる ワークシートは おじいさん一人にしぼる 思うようにセリフが書けない児童には 板書に目を向けさせたり 話を聞き出したりして書くように促す 登場人物になりきって 吹き出しを書いたり 動作化したりしている ( 読む ) ( ワークシート 行動 ) 第三次 劇をしよう 場面の様子を想像し 登場人物になりきって 劇を楽しもうとする < げきのれんしゅうをしよう > かぶがぬけた時のセリフをふやしたよね どんなセリフだったかな みんなで力を合わせたから抜けたんだ かぶを育てている場面やがっかりしている場面もあるよ グループでとっておきのセリフを入れてね わたしたちのグループは かぶを育てているところにいれようかな せかいいちおおきなかぶになれ ぼくたちのグループは おじいさんがやる気をなくしているところにしよう もう 絶対無理だ このかぶは 抜けない かぶが抜けたら バンザイしながら しりもちをついて その後 みんなでジャンプしよう 練習をしたら 上手になってきたよ 本番は 緊張するなあ けれど 精一杯がんばるよ グループで考えさせる前に すぐにセリフを思いついた児童に発表させ セリフを考える際の参考にさせる 登場人物になりきって 劇を楽しもうとしている ( 関 意 態 ) ( 音読 行動 )

6 第三次 劇をしよう 場面の様子を想像し 登場人物になりきって 劇遊びをすることができる < はっぴょうかいをしよう > 緊張するなあ ほかのグループは どんな感じかな 楽しみ 発表する前に とっておきのセリフをみんなに教えてね お友達のグループのよいところをたくさん見つけてね さんは 気持ちを込めて読んでいるなあ かぶが抜けなくて大変な時 汗をふいている真似をしたよ なんでぬけないの と言っていたよ セリフが加わっている 劇は 楽しかったなあ また やりたいなあ みんな上手に読めていたなあ しばらくグループで練習させる 相手意識を持たせるため 友達のグループのよいところを書くためのワークシートを与える 場面の様子を想像し 登場人物になりきって 音読している ( 読む ) ( 音読 行動 )

7 5. 本時の学習 ( 第二次中の 時 ) (1) 教材 おおきなかぶ () 本時のねらいかぶが抜けた時の場面の様子や登場人物について想像を広げながら読み 吹き出しや動 作化などで表現することができる ( 読むこと ) (3) 準備 挿絵 大きなかぶ 登場人物カード ワークシート ( 吹き出し ) (4) 展開学習活動 時 児童の活動と思考の流れ 支援と 評価 1. 本時の課題を知る ( つかむ ) 場面を音読しよう うんとこしょ どっこいしょ は 力強く読もう とうとう かぶはぬけました は 嬉しそうだ だれが出てきたの おじいさん おばあさん まご いぬ ねこ ねずみだよ かぶを引っ張る順番もこのとおり とうとう かぶはぬけたんだね 前時までに習得した音読のしかたを想起させる. 自分の考えを持つ ( 考える ) 3. 自分の考えを発表する ( 深める ) 4. 今日の学習をふりかえる ( まとめる ) 5. 次時の学習の見通しを持つ < かぶがぬけたとき みんなはなんといったかな > かぶが抜ける場面をやってみよう ヤッター と言っているよ ふう やっとぬけた ぬけたぞ うれしーい みんな起き上がって ヤッター ってジャンプするよ みんなで抱き合って うれしーい と言うんじゃないかな みんなで力を合わせたおかげだよ おじいさんは なんて言っていると思うかな おじいさんは みんなのおかげでかぶがぬけたよ と 言うんじゃないかな ワークシートにセリフを書いてみよう ヤッター ありがとう みんな みんながいなかったら このかぶ 抜けなかったよ 吹き出しに書いたセリフを発表しよう みんな ヤッタね とうとう抜けたよ みんなで頑張ったから やっと抜けた とうとうかぶは抜けたよ みんなで力を合わせて抜いたからだよね みんなで頑張ったからだ 今日 学習したところをもう一度読んでみよう うんとこしょ どっこいしょ は みんな力を合わせているから 大きな声で読むぞ とうとう かぶはぬけました も喜んでいるように読まなくちゃ 次は グループで役を決めて 音読劇の練習だよ ぼくは おじいさんの役がしたいなあ セリフを動作化させる 挿絵を示しながら 登場人物の表情や様子について 詳しく見るよう促す 話し合いの時間を十分にとり 板書に位置づけることで セリフの書き方の参考にさせる ワークシートは おじいさん一人にしぼる 思うようにセリフが書けない児童には 板書に目を向けさせたり 話を聞き出したりして書くように促す 登場人物になりきって 吹き出しを書いたり 動作化したりしている 読む ( ワークシート 行動 ) 本時の視点 単にかぶが抜けたことを喜んでいるのではなく みんなで力を合わせたことに気づけたかどうか