Ⅲ 調査研究報告 / 高校生の安全に関する意識調査 の比較 被害の経験 仲間外れにされた 目の前で悪口を言われたり からかわれた などの日常生活での被害経験が多いのもで 7 項目中 4 項目の割合が最も高い が高かったのは 目の前で悪口を言われたり からかわれた 仲間外れにされた である

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1 62 Ⅲ 調査研究報告 / 高校生の安全に関する意識調査 の比較 1 高校生の安全に関する意識調査 の比較 キーワード 野外活動 安全教育と知識 危険回避意識 けがや事故経験 国立青少年教育振興機構は 平成 27 年に の4か国の高校生を対象として 安全に関する意識調査を行った 調査は 質問紙を用いて学校で生徒に記入してもらう方法で 平成 27 年の9 月 ~12 月に 4カ国が同時に実施した 有効回答者数は 1,832 名 (10 地域 ) 1,540 名 (18 地域 ) 2,584 名 (6 地域 ) 1,800 名 (8 地域 ) となっている 1. けがや事故の経験 階段から落ちた 草木でかぶれた など 11 の事故やけがを例示したところ 事故の割合が最も高いのはで 11 事例のうち7 事例で最も高い割合を示した の高校生は 階段から落ちた が 49.5% と最も高い ( 図 1) また 擦り傷 切り傷 など けがや病気など 13 の例示でも 経験したと回答した者の割合が高いのはの高校生である の高校生の6 割以上は 擦り傷 切り傷 を経験したと回答している ( 図 2) 階段から落ちた 草木でかぶれた 犬や蛇などの動物に噛まれた 車にぶつかった 蜂や毒虫に刺された 自転車に乗っていて人にぶつかった 木やはしごなどの高いところから落ちた 歩いていて自転車にぶつけられた プールで溺れた 海や川 湖で溺れた 化学薬品にふれてけがをした これらの経験はない % 20% 40% 60% 80% 擦り傷 切り傷 打撲 ねんざ やけど ( 熱傷 ) 熱中症 熱射病 脱水症状 肉離れなど筋 腱損傷 骨折 脱臼 刺し傷 食あたり 食中毒 頭部外傷 脳しんとう 感電 ガス中毒 その他 特にない 図 1 いままでの事故経験 ( 複数回答 ) 図 2 この 1 年間 経験したけがや病気 ( 複数回答 )

2 Ⅲ 調査研究報告 / 高校生の安全に関する意識調査 の比較 被害の経験 仲間外れにされた 目の前で悪口を言われたり からかわれた などの日常生活での被害経験が多いのもで 7 項目中 4 項目の割合が最も高い が高かったのは 目の前で悪口を言われたり からかわれた 仲間外れにされた である ( 図 3) また インターネットで架空の請求を受けた など インターネット上での被害経験が多かったのは である インターネットで ID やパスワードが盗まれた インターネットで架空の請求を受けた と回答した者の割合が他の3か国に比べて際立って高い は インターネットで架空の請求を受けた と回答した者の割合が1 割強で米韓より高かったが それ以外の被害経験は少ない ( 図 4) 目の前で悪口を言われたり からかわれた 仲間外れにされた 殴られた 盗撮された インターネットで架空の請求を受けた インターネットで悪口を言われた インターネットで自分の写真や映像が悪用された インターネットで自分の個人情報が悪用された インターネットで ID やパスワードが盗まれた 知らないうちにお金や物を盗まれた 脅迫を受けた お金や物をむりやり奪われたれた インターネットで脅迫された * インターネットで性的な嫌がらせを受けた (* は質問していない ) インターネットで集団的ないじめを受けた インターネットショッピングで被害に遭った % 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 0% 10% 20% 30% 40% 50% 図 3 被害経験 ( 何度もある 少しある と回答した者の割合 ) 図 4 インターネットの利用で受けた被害 ( 何度もある 少しある と回答した者の割合 ) 3. 危険回避意識 1 防災や防犯行動 映画館や旅館などの施設では いつも非常口を確認するようにする 濡れた手でコンセントをいつも触らないようにする と回答した割合は が4か国中で最も低い は 濡れた手でコンセントをいつも触らないようにする は 鍋や

3 64 Ⅲ 調査研究報告 / 高校生の安全に関する意識調査 の比較 フライパンで油を加熱する時にはいつもその場から離れないようにする は インターホンが鳴ったり 玄関のドアをノックされたら いつも相手を確認してからドアを開けるようにする 外出する時には たとえ短時間でも いつも鍵をかけるようにする と回答した割合がそれぞれ4か国中で最も高い ( 図 5) 映画館や旅館などの施設では 非常口を確認するようにする 濡れた手でコンセントを触らないようにする鍋やフライパンで油を加熱する時にはその場から離れないようにするインターホンが鳴ったり 玄関のドアをノックされたら 相手を確を確認してからドアを開けるようにする 外出する時には たとえ短時間でも 鍵をかけるようにする 図 5 防災や防犯行動 ( いつもする と回答した者の割合 ) 2 交通安全や野外活動での安全行為は 歩きながらや自転車に乗りながら スマートフォンや携帯電話等をいつも使用しないようにする 海や山などでは 立入禁止 のところにいつも入らないようにする 監視員のいない海浜や湖畔などではいつも泳がないようにする と回答した割合が 4か国中で最も高い は 車に乗った時には シートベルトをいつも着用するようにする と回答した割合が7 割を超え 4か国中で最も高いが 海や山などでは 立入禁止 のところにいつも入らないようにする 監視員のいない海浜や湖畔などではいつも泳がないようにする と回答した割合が最も低い ( 図 6) 道路を横断する時には 信号を守るようにする 車に乗った時には シートベルトを着用するようにする 歩きながらや自転車に乗りながら スマートフォンや携帯電話等話等を使用しないようにするを使用しないようにする 海や山などでは 立入禁止 のところに入らないようにする 監視員のいない海浜や湖畔などでは泳がないようにする 図 6 交通安全や野外活動での安全行為 ( いつもする と回答した者の割合 )

4 Ⅲ 調査研究報告 / 高校生の安全に関する意識調査 の比較 65 3 食の安全確認や自分自身を守る行為の高校生は 食べ物の安全確認やホームページにむやみにアクセスしないなど 食の安全意識とネット被害を防止する意識が高い は 消費期限が過ぎた物は いつも食べないようにする の割合が4か国中最も低い 夜遊びをしたりするなど問題のある人やグループとはいつも付き合わないようにする と回答した者の割合は 日中韓 3か国とも6 割を超えた ( 図 7) 消費期限が過ぎた物は 食べないようにする 食べ物を買う時には 消費期限を確認するようにする 食べ物を買う時には 添加物などを確認するようにする 夜遅い時間には 一人で外出しないようにする夜遊びをしたりするなど問題のある人やグループとは付き合わないようにする 外出する時には 行き先などを親に伝えるようにするインターネットを利用しているときには むやみに色々なインターネットを利用しているときには むやみに色々なホーホームページにアクセスしないようにするムページにアクセスしないようにする 図 7 食の安全や自己防衛の行為 ( いつもする と回答した者の割合 ) 4. 安全教育安全に関して受けたことがある教育や指導の 11 項目で 4か国ともに選択した者の割合が高かったのは 交通安全 火災時の避難訓練 地震や台風など自然災害時の避難訓練 で いずれも 75% 以上となっている 4か国の比較では は 交通安全 地震や台風など自然災害時の避難訓練 インターネットによる被害の予防 病気の予防 運動中のけがの予防や処置 の5 項目について受けたことがあると回答した割合が4か国中で最も高い は 心肺蘇生などの応急措置 暴力や犯罪から身を守ること が4か国中で最も高い ( 図 8) 5. 安全問題への関心 地震や台風などの自然災害の問題 食品の安全の問題 など 11 項目の安全問題を挙げ 関心の高いものを3つまで選んでもらったところ は 地震や台風などの自然災害の問題 が 55.3% と4か国中で最も高い は 食品の安全の問題 学校内の安全の問題 薬品の安全の問題 公共交通機関の安全の問題 が他の3か国に比べて関心が高い は 地域の治安の問題 建築物の安全の問題 が他の3か国と比べて高い は 全体的に数値が低いが 水質汚染の問題 に対する関心が他の3 か国と比べて高い ( 図 9)

5 66 Ⅲ 調査研究報告 / 高校生の安全に関する意識調査 の比較 交通安全 火災時の避難訓練 地震や台風など自然災害時の避難訓練 インターネットによる被害の予防 病気の予防 心肺蘇生などの応急措置 運動中のけがの予防や処置 青少年にふさわしくない有害情報から身を守ること 暴力や犯罪から身を守ること 食べ物の安全 野外活動における安全 これらに該当するものはない 地震や台風などの自然災害の問題 食品の安全の問題 インターネットによる被害の問題 大気汚染の問題 薬品の安全の問題 学校内の安全の問題 オレオレ詐欺 なりすまし詐欺の問題 公共交通機関の安全の問題 地域の治安の問題 建築物の安全の問題 水質汚染の問題 % 10%20%30%40%50%60%70%80% 図 8 今まで受けたことのある安全教育図 9 安全問題 ( 関心の高いものを 3 つ ) 6. 野外活動への参加 この1 年間 キャンプ 山登りやハイキングなどの野外活動をしたことがあるか では の体験率 ( 何度もある と 少しある の合計) が最も高く は4か国中で最も低い ( 図 10) 何度もある少しあるほとんどない無回答 図 10 この 1 年間 キャンプ 山登りやハイキングなどの野外活動をしたことがあるか

6 Ⅲ 調査研究報告 / 高校生の安全に関する意識調査 の比較 67 また は 親は私に野外活動をすすめる 親はいままで私とよく一緒に野外活動 をしてくれた 私は野外活動が好きだ で とてもあてはまる まああてはまる と回 答した者の割合が 4 か国中で最も低い ( 図 11) 親は私に野外活動をすすめる 親はいままで私とよく一緒に野外活動をしてくれた 親は 私が野外活動をする前に 安全について注意してくれる 私は野外活動が好きだ 私は 野外活動で けがをするのではないかと心配している 私は 野外活動をしたら 勉強の時間がなくなるのではないかと心配している 図 11 野外活動についての考え ( とてもあてはまる まああてはまる と回答した者の割合 ) 7. 自分自身に対する評価 自分の意志を持って行動できるほうだ 厳しい状況の中でも落ち着きを維持することができる 世の中の出来事や 時事問題などに関心がある の各設問に対して とてもそう思う と回答した者の割合は 4か国中でが最も低い ( 図 12) 色々なことに挑戦するのが好きである物事を慎重に考えるほうだ自分の意志を持って行動できるほうだ厳しい状況の中でも落ち着きを維持することができる世の中の出来事や 時事問題などに関心がある運動やスポーツが好きである今の生活に満足している % 20% 40% 60% 図 12 自分について ( とてもそう思う と回答した者の割合 ) ( 文責青少年教育研究センター長明石要一同客員研究員胡霞 )

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