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きゅういちたけすえ
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1 本書概要 Ⅰ 世界不平等レポート 2018 の目的は何か Ⅱ 世界的な所得不平等に関するわれわれの新しい知見とは何か世界不平等 2018 最新方法論系統性透明性確保所得富不平等測定方法基世界不平等研究所本書作成当不平等関意見隔埋社会構成人々情報基社会的議論参加必要事実知目指本書数十年所得不平等世界全地域上昇上昇国異明不平等国大異開発水準同程度国間事実不平等形成国政策制度役割重要性浮彫世界不平等 2018 目指経済的不平等関世界的民主的議論確情報基一助社会的議論資最新質量優提供見不平等傾向関連試不平等関経済経済一所得富不平等詳細一貫性統計値発表作成思経済的不平等拡大国少考容易作業程度避不平等不平等標準的測定家計調査基拡大対適切監視適切対応場合多家計調査社会階層上位所政治的経済的得富過小評価一般的社会的行詰招来考既存方法限界克服利用系統性透何不平等人明性確保形結合画期的方合意得全員合法用国民所意望得国富勘定 ( 可能資産推定値不平等唯一科学的真理含 ) 家計所得家計資産調査所得税達成維持額得課税相続税資産税 ( 社会的政策制度関唯一答種税金場合 ) 富裕層単純理由結局社会的議論難決定行本書に示すデータシリーズは WID.world データベー政治的制度如何スに寄与する全大陸の100 名を超える研究者の尽力に議論進際所得富関依拠しているすべてのデータはオンライン (wir2018. 今以上正確透明性情報必要 wid.world) で入手でき完全に再現可能であるため誰市民知識得決定自下経済事象国ることもできる有化民営化政策資本蓄積公的債務変化経済的視点個人所得公的移転家計資産家計債務注目もが自ら分析を行って不平等に関する自身の結論を得所得不平等のレベルは世界の各地域で大きく異なる最も低いのはで最も高いのはである不平等世界各地域差 2016 年場合当該国国民所得占上位 10% 所得者所得割合 ( 上位 10% 所得 ) 37% 41% 46% 合衆国以下北 47% 以南民所得に占める割合(%7 37% 41% 46% 55% 推定世界最不平等度高地域上位 10% 所得国民所得 61% 占 ( 図 E1) この数十年所得の不平等度は世界のほぼ全地域で上昇しているがその上昇スピードは国によってさまざまである不平等が生じるに当たっては国の政策や制度が図 E1 上位 10% の所得が国民所得に占める割合 ( 世界の地域別 2016 年 ) 2016 年上位 10% 所得国民所得占割合 37% 対 61% 資料 :WID.World (2017). 注記事項 wir2018.wid.world 参照 47% 61% 国54% 55% 55% ) サハラ以南のブラジルアフリカ 2 3

2 2.1 世界的な所得不平等の動向本章資料次 The Elephant Curve of Global Inequality and Growth, by Facundo Alvaredo, Lucas Chancel, Thomas Piketty, Emmanuel Saez, and Gabriel Zucman, WID.world Working Paper Series (No. 2017/20), Forthcoming in American Economic Review 世界的不平等所得伸世界的不平等関数少解釈注意必要世界不平等行一貫性比較可能組合注目知見得年以降所得不平等状況北急速拡大程度拡大見一方以南非常高動世界人口下位半分所得高成長増加上位 0.1% 所得年以降下位半分人口同程度伸示世界人口下位 50% 上位 1% 間階層所得伸鈍場合北下位中位所得階層含世界的不平等拡大一定世界上位 1% 所得年 16% 年 22% 後 20% 減少年以降上昇傾向中断各国間平均的所得不平等縮小一方各国内不平等引続拡大市場為替測定現在上位 10% 所得 60% 達購買力平価 (PPP) 為替用場合 53% 世界的所得伸動向国際的収斂各国内分岐強力力要因標準的経済貿易要因特最上層所得伸新興国内不平等拡大正確説明世界的動向各国多種多様制度的政治的背景生背景以下各章説明考察加世界的な所得分布を明らかにするうえでデータ不足にどう対処するか世界的不平等動向関心近年高 1 世界的所得富分布変化多利用可能研究結果家計調査依拠家計調査有用情報源分布上位変化正確追対 WID.world 実施方法論的実証的研究世界的所得動向的確理解可能議論始世界的不平等動向明作業緒就努力必要強調大問題国統計機関税務機関所得富不平等発表国多開発途上国新興国特容易入手研究者一貫性比較可能推定値得入念調整分析必要世界不平等研究所 WID. world 研究共同体今後引続課題寄与所存世界的不平等意味推定行不確部分可能 WID.world 所得階層下位上位全人口対象国際比較可能所得不平等推定値擁対象国合衆国諸国主要国 ( ) 多数上地域不平等傾向比較推測簡単仮説用以外地域所得変化推測年以降毎年世界的所得分配全貌明 ( コラム 2.1.1) 作業十分一貫性持世界所得分布明最初一歩見可能徐々増加 ( 特 ) 今後世界不平等推定値更新版拡張版発表本書示世界的不平等動向関調査結果年起点二大理由一目年年多国不平等状況再分配政策転換点年代初頭不平等拡大傾向主要政策転換始時期欧米 ( 特大統領首相選出 ) 新興国 ( 規制緩和政策 ) 二目理由世界的動向正確分析可能十分数国得年以降世界主要地域内所得不平等変化基本的調査結果示本項始主調査結果 3 点挙第一は世界のほとんどの地域で不平等の拡大が見られるもののその規模はそれぞれ大きく異なるということである図 2.1.1a ( 西東合数値除 ) 北 ( 合衆国定義 ) 上位 10% 所得示通年以降 5 地域上位 10% 所得増加年北 30-35% 20-25% 年不平等広範長期的視野中置第二次大戦以降変歴史的標準不平等比較的低見 (Piketty, 2014) 結局地域差異少 35

3 国民所得に占める割合(% ) 図 2.1.1a 世界の各地域で上位 10% の所得が国民所得に占める割合 (-2016 年 ) ほぼすべての地域で不平等が拡大しているがそのスピードはさまざまである北上位 10% 年国民所得 34% 対 2016 年 47% ブラジル国民所得に占める割合(%7 図 2.1.1b 世界の各地域で上位 10% の所得が国民所得に占める割合 (-2016 年 ) 世界の不平等度はその最高レベルにある国々に近づこうとしているのか上位 10% 年国民所得 31% 対 2016 年 55% 年間地域不平等拡大化自比較的平等段階話然法則従必然的結果比較的不平等度低社会体制仮戦後平等化社会呼社会民主主義社会主義共産主義体制間大差異点後述上位 10% 所得年第二の研究結果は上記の一般的な傾向には例外があることつまり一部の地域特にブラジル ( ある程度はラテンアメリカ全体にもいえる ) そして南アフリカ ( ある程度は全体にもいえる ) の所得不平等度はこの数十年きわめて高いまま変化はあまりなかったこ程度上記全地域増加増とである残念上記 3 地域利用可能限地域加幅大 2016 年上位 10% 35-40% 留一方北起点年理由地域内国正式対象以上変化 ( 政治体制変化特劇的 ) 拡大顕著地域理由 ( 図 2.1.1b 参照 ) 3 地域間相違点多不平等極端高持続上位 10% 所得 2016 年総所得 45-50% 占地域際立共通点以南上位 10% 総所得約 55% 手不平等拡大規模異事実政策制度重要性示唆一般割合 60% 超 ( 図 2.1.1c 参照 ) 結局 3 地域民所得に占める割合(%)7 37% 41% 46% 47% )図 2.1.1c 世界の各地域で上位 10% の所得が国民所得に占める割合 (2016 年 ) 61% 国54% 55% 55% ブラジル 2016 年上位 10% 国民所得 37% 対 61% 36 37

4 民所得に占める割合(%ブラジル国第 Ⅱ 部世界的所得不平等傾向 35 % 35 % 25 % 15 % 5 % )5 % 民所得に占める割合(%ブラジル国25 % 15 % )図 2.1.1d 世界の各地域で上位 1% の所得が国民所得に占める割合 (-2016 年 ) 2016 年上位 1% 国民所得 14% 図 2.1.1e 世界の各地域で下位 50% の所得が国民所得に占める割合 (-2016 年 ) 以南 2016 年下位 50% 国民所得 12% 歴史的理由戦後平等化社会経験最高不平等常世界最前線第三特筆研究結果上位所得時代国大違違人口下位 50% 所得額重大影響及点上位 10% 所得範囲時代国総所得 20-25% 60-65% 広注目値 ( 図 2.1.1a 図 2.1.1b 参照 ) 上最上位見上位 1% 所得範囲約 5% 30% 及 ( 図 2.1.1d 参照 ) 数値下位 50% 似 ( 図 2.1.1e 参照 ) 総所得同程度水準人口下位上位所得調査対象当該国時代一般的所得分布次第大差異生可能性要分布重要年以降対象地域所得階層所得伸変化表北所得分布主階層所得伸率示人口全体所得伸率 5 地域違成人 1 人当実質国民所得伸率 831% 223% 驚数字一方北 100% 下回 ( 各々 40% 34% 63%) 平均的伸率軌跡違裏腹 5 地域全体共通際立特徴見国地域所得伸率一貫所得上位層高下位 50% 伸 420% 満対上位 0.001% 伸 3750% 上回下位 50% 上位 0.001% 所得伸差拡大 (110% 対 3000% 超 ) 分布上位劇的所得伸見上位所得共産主義制度抑制社会規制少表世界の所得伸び率と所得不平等 (-2016 年 ) 成人 1 人当たり実質総伸び率所得階層世界全人口 831 % 223 % 34 % 63 % 下位 50% 417 % 26 % 107 % 26 % 5 % 94 % 中位 40% 785 % 34 % 112 % 5 % 44 % 43 % 上位 10% % 58 % 469 % % 7 上位 1% % 857 % 686 % 206 % 101 % 上位 0.1% % 76 % % % % 上位 0.01% % 87 % % % 452 % 185 % 上位 0.001% % % % 629 % 235 % 年間下位 50% 平均所得 417% 伸示所得推計値 2016 年購買力平価用算定購買力平価国生活費差異考慮数値調整後 38 39

5 表各所得階層の所得伸び率が伸び率全体に占める割合 (-2016 年 ) 所得階層世界コラム全人口下位 50% 13 % 14 % 11 % 24 % 2 % 12 % 中位 40% 43 % 38 % 23 % 7 % 32 % 31 % 上位 10% 43 % 48 % 66 % 117 % 67 % 57 % 上位 1% 15 % 18 % 28 % 69 % 35 % 27 % 上位 0.1% 7 % 7 % 12 % 41 % 18 % 13 % 上位 0.01% 4 % 3 % 5 % 9 % 7 % 上位 0.001% 2 % 1 % 3 % 4 % 4 % 年間中位 40% 全体所得伸率 38% 占所得推計値 2016 年購買力平価用算定購買力平価国生活費差異考慮数値調整後世界不平等世界的推定値国用資料 ( 第 Ⅰ 部述租税収入家計調査国民経済計算 ) 組合基国内所得不平等関一貫性推定値現在合衆国西 ( 特 ) 入手地域合世界成人人口 3 分 2 世界総所得 4 分 3 占世界的所得不平等述本章最終的世界総所得世界総人口分配達成今一貫性所得不平等入手世界総人口 3 分 1 世界総所得 4 分 1 分配手元非常重要情報一国総国民所得要情報個人間世界的所得不平等部分明不平等国個人対国民所得配分方法試結果推定対象所得人口小考世界的所得分布及影響問題結局市場経済移行反映世界的状況中表示下位 50% 全人口間所得伸差最少下位 50% 上位 0.001% 差最少地域表右端縦列世界全体見各階層所得伸率示伸率各地域個人集世界的所得階層再構成得各国所得購買力平価 (PPP) 比較所定所得原理上国同一組財購入可能世界全体平均的所得伸率新興国伸率比相対的低 (60%) 興味深世界分布中所得階層並順沿一様変化所得伸率下位 50% 高 (94%) 中間 40% 低 (43%) 上位 1% 高 (100% 超 ) 上位 0.001% 特高 ( 235%) 所得伸率不均衡意味理解深対象期間全体各階層伸率全体占割合注目有用表各階層成人 1 人当所得伸率全体占割合示二指標注目必要世界全体上位 1% 40 年間 100% 超大伸率享受 ( 個人十分意味 ) 考伸率全体占割合決大北上位 1% 伸率全体 35% 至 69% 占世界見場合上位 1% 伸率全体 27% 占下位 50% 占割合 2 倍上位 0.1% 伸率割合下位 50% 同世界最上層人口少数年以降所得伸率大不平等情報欠国々同地域他国不平等同等平均的所得情報国民所得国内個人分配 ( ) 明所得分布一員地域内国同様同様傾向仮定確単純化過別推定方法使場合全般的結論変程度無難方法以南特殊地域過去数十年一貫性所得不平等持国皆無 ( 対他 ) 以南世界銀行得家計調査 ( 地域人口 70% 所得以上割合 ) 頼世界銀行家計調査 WID.world 課税整合性社会的階層上位不平等関適切説明得 ( 第 Ⅰ 部 ) 作業行世界的所得分布示可能用方法 a wir2018.world 情報入手使用関同様本報告結果別推定行結果拡張誰可能世界不平等将来版地理的範囲徐々広考 a. L. Chancel and A. Gethin, Building a global income distribution brick by brick, WID.world Technical Note, 2017/5; L. Chancel. and L. Czajka. Estimating the regional distribution of income in Sub-Saharan Africa. WID.world Technical Note, 2017/6 参照 40 41

図 3 世界の GDP 成長率の実績と見通し ( 出所 ) Capital in the 21st century by Thomas Piketty ホームページ図 4 世界の資本所得比率の実績と見通し ( 出所 ) Capital in the 21st century by Thomas P

( 図表 ) 図 1 ジニ係数の計算の仕方所得の割合 ( 累積 ) ( 完全に公平な分配の場合 :45 度線 ) ( 現実の分配 ) 家計の割合 ( 累積 ) 図 2 先進国の資本の対国民所得比 ( 出所 ) Capital in the 21st century by Thomas Piketty ホームページ 1 図 3 世界の GDP 成長率の実績と見通し ( 出所 ) Capital in