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ゆみかまつかた
5 years ago
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1 海藻類摂取後のヒ素化合物の代謝とその経時変化イギリス食品規格庁がヒジキを食べないように勧告! (24. 7/28) Warning against eating hijiki seaweed Wednesday, 28 July 24 The Food Standards Agency is advising people not to eat a particular type of seaweed, hijiki, following a survey that showed that it contains high levels of inorganic arsenic which is known to add to the risk of people getting cancer. 名古屋大学大学院工学研究科梅村知也, 浅野基樹, 松浦博孝, 長谷川拓也, 藤森英治, 原口紘炁第 16 回日本微量元素学会 in 京都 (6/3-7/1)

3 研究の背景イギリス食品規格庁がヒジキを食べないよう勧告!! (24. 7/28) Warning against eating hijiki seaweed Wednesday, 28 July 24 The Food Standards Agency is advising people not to eat a particular type of seaweed, hijiki, following a survey that showed that it contains high levels of inorganic arsenic which is known to add to the risk of people getting cancer. ヒジキ中には無機ヒ素 As V が高濃度に含まれる平成 16 年 7 月 3 日厚生労働省医薬食品局食品安全部内閣府食品安全委員会規制等は特に行わない方針通常の摂取範囲では WH の定めた無機ヒ素の暫定的摂取許容量を超えることはない (13 μg/ 体重 6 kg / 日 ) 過去にヒジキを食べて健康に悪影響が生じたとの報告はない日本におけるヒ素研究 1. 山内博, 山村行夫, 産業医学, 21, (1979). 2. 柴田康行, 森田昌俊, Biomed. Res, Trace Elements, 11, 1-24 (2) 3. 山中健三, 岡田昌二, Biomed. Res, Trace Elements, 11, (2) 4. 鈴木和夫, Anal.Chim. Acta, 54, (25)

4 研究の目的輸送 ( 血液 ) 摂取 ( 食物 ) 消化代謝 ( 各器官 ) 排泄 ( 尿糞便 ) ヒ素の主要な排泄経路食の安全性という視点からのヒジキの摂取許容量と健康影響に関する基礎情報の収集 1. 食品として調理加工された海藻類中ヒ素化合物の化学形態別分析ヒジキとワカメ中ヒ素化合物の比較 2. 海藻類摂取後のヒト尿中ヒ素化合物の化学形態別分析とその経時変化摂取量や摂取するヒ素の化学形態の違いが代謝産物に与える影響ヒ素に対する代謝排泄能の評価日本分析化学会第 66 回分析化学討論会 in 北見 (25. 5/14, 15) にて一部報告

g (68 μg As) 1 名 4 ヒジキ食品ワカメ食品 46 g g (18 (22 μg μg As) As) 1 名エビ食品 6 g (25 μg As) メタノール - 水

5 体内でのヒ素の代謝排泄研究のスキーム 13 名の健常男性 (22~33 歳 ) 3 日前 2 日前 1 日前摂取当日 1 日後 2 日後 3 日後半日前海産物由来の食事を控える輸送 ( 血液 ) 摂取 ( 食物 ) 消化代謝 ( 各器官 ) 排泄 ( 尿糞便 ) 昼食時に一度だけ調理食品を経口摂取 3 名対照群 ( 摂取なし ) 6 名ヒジキ食品 15 g (68 μg As) 1 名 4 ヒジキ食品ワカメ食品 46 g g (18 (22 μg μg As) As) 1 名エビ食品 6 g (25 μg As) メタノール - 水 (5:5, v/v) 抽出 HN 3 /HF 酸分解 3~6 時間間隔で尿を全量採取イオン対 HPLC/ICP-MS により化学形態別分析および ICP-MS にて Total As の定量

6 イオン対逆相 HPLC/ICP-MS 装置の概略図と分離条件 As 検出 75 As 分離条件 Agilent HP-45 イオン対 HPLC ICP-MS 化学種 9.29(/-1) pka 2.24(/-1), 6.96(-1/-2), 11.5(-2/-3) 3.6(/-1), 8.2(-1/-2) 1.78(+1/), 6.14(/-1) AB 2.18(+1/) TMA 3.6(+1/) AC TeMA カラム : DS column( 化学物質評価研究機構社製, 4.6 mm i.d. 25 mm long) 移動相 1) : 4 mm マロン酸, 4 mm 水酸化テトラメチルアンモニウム, 1 mm 1-ブタンスルホン酸ナトリウム,.5% メタノール (ph 3.) 流速 :.75 ml min -1, 試料導入量 : 2 µl 1) Y.Shibata and M. Morita: Anal. Sci., 5, 17(1989).

7 各種ヒ素化合物の構造式と特性 H As 亜ヒ酸 LD 5 :1 mg / kg H As ヒ酸 LD 5 :3 mg / kg 無機態 ( 毒性が高い ) As モノメチルアルソン酸 () As As CH3 As テトラメチルアルソニウム (TeMA) As CH 2 CH 2 CH 2 アルセノコリン (AC) CH 2 CH()CH 2 R ジメチルアルシン酸 () R =, S 3 H, S 3 H, P 3 CH 2 CH()CH 2 アルセノシュガー (As-SG) As CH 2 C アルセノベタイン (AB) (LD 5 :18 mg / kg) (LD 5 :12 mg / kg) (LD 5 :1 mg kg) As トリメチルアルシンオキサイド (TMA) (LD 5 :1 mg / kg) 有機態 ( 毒性が低い )

8 1 倍量の水 - メタノール (5:5, v/v%) 溶液で抽出したヒジキおよびワカメ抽出液中ヒ素化合物のクロマトグラム 2 AB TMA TeMA AC ヒ素標準溶液 As 濃度としてそれぞれ 1 ppb 含む 8 種類のヒ素化合物 Signal intensity / cps 2 2 ArCl AB As-SG 1 As-SG 2 AB As-SG 1 As-SG 3 As-SG 3 unknown As-SG 4 As-SG 4 ヒジキ抽出液,,, AB As-SGs 1, 2, 3, and 4 unknown ワカメ抽出液, AB As-SGs 1, 3, and Elution time / s (1 倍量の水 - メタノール ( 5:5 ) 溶液で抽出 )

9 海藻類摂取後の尿中ヒ素化合物のクロマトグラムヒジキ摂取群ワカメ摂取群摂取なし群 Signal Intensity / a.u. AB AB AB 摂取前 7 時間後 As-SG 3 17 時間後 AB 摂取前 7 時間後 As-SG 3 21 時間後 AB 摂取前 7 時間後 21 時間後 55 時間後 6 時間後 52 時間後 Elution time / s Elution time / s Elution Time / s

10 ヒジキ摂取群の尿中ヒ素化合物の経時変化個人差の確認単位時間あたりのヒ素排泄量 / µg As h 単位時間あたりのヒ素排泄量 / µg As h ~6 時間後 6~8 時間後 12~18 時間後 ~2 時間後 4 V ias III ias ヒジキ摂取後の経過時間 / h AB As-SG ヒジキ摂取後の経過時間 / h

11 ヒジキ摂取群とワカメ摂取群でのヒ素代謝物の経時変化の比較単位時間あたりのヒ素排泄量 / µg As h ヒジキ摂取群ワカメ摂取群摂取なし群 4~6 時間後 6~8 時間後 12~18 時間後 ~2 時間後 As CH 2 CH 2 CH()CH 2 R As-SG の分解!? 海藻類摂取後の経過時間 / h AB As CH 2 C Arsenobetaine (AB) 魚介類摂取の場合

12 ヒジキ摂取後の各ヒ素化合物の積算排泄量 - ヒジキ食品 16 g 摂取 (As 68 μg) の場合 - ヒ素の積算排泄量 / µg As AB 4 As-SG 摂取後経過時間 / h 1 μg ( 補正後 ) <1 μg 35 μg 35 μg <1 μg 13 μg

13 ヒジキ摂取後の尿中総ヒ素積算排泄量およびヒ素代謝に及ぼすヒジキ摂取量の影響総ヒ素積算排泄量 / µg As g のヒジキ摂取 (68 μg As) 摂取なし摂取後経過時間 / h 25 µg 3 日間で約 4% が尿中に排泄ヒジキ食品 16 g 摂取 13 μg 35 μg 35 μg 1 μg Unknown Including As-SG 5 μg 4 g 摂取摂取量に依存

14 まとめと今後の展望摂取後 1 時間以内には通常レベルにまで戻る GSH H As As III As III ラジカルの生成? 遺伝子毒性? H As As V As V 解毒体内での還元メチル化 As CH 2 Decomposed product CH 2 CH()CH 2 R リン脂質被覆固定相を用いたヒト血清中ヒ素化合物の直接摂取注入分析法の開発輸送 ( 血液 ) 排泄 Arsenosugars (As-SGs) Retention time / min 図. ヒト生体内でのヒ素の代謝排泄経路鈴木和夫, Anal.Chim. Acta, 54, (25)

第２章マウスを用いた動物モデルに関する研究

第２章マウスを用いた動物モデルに関する研究 . ホルムアルデヒドおよびトルエン吸入曝露によるマウスのくしゃみ様症状の定量およびトルエン代謝物の測定研究協力者 : 欅田尚樹嵐谷奎一 ( 産業医科大学産業保健学部 ) (1) 研究要旨ホルムアルデヒド曝露により特異的にくしゃみの増加が観察されたがトルエン曝露でくしゃみの誘発はなかったトルエンの曝露指標として尿中代謝産物である馬尿酸を測定した曝露直後には高く翌日には正常レベルに戻っており