データセミナー 精神科

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1 消化器癌 Reference book ~ 大腸癌編 ~ 愛知県病院薬剤師会専門薬剤師教育委員会 がん部会ツール作成チーム 改

2 ご利用にあたっての注意点 ( 以下 当部会 と言います ) は 本資料の内容に関して細心の注意を払っていますが あらゆる点で将来にわたる正確性や完全性を保証するものではありません また がん薬物療法に関する情報には 全ての個人に一様に当てはまるわけではない個別性の高い情報が数多く含まれています 本資料の利用並びにその情報に基づく判断においては 上記特性を十分理解した上で 利用者の責任において行ってください 免責事項 利用者が本資料の情報を用いて行うことにより 何らかの不利益を被ることがあったとしても 当部会は一切の責任を負うものではありません 本資料は 予告なしに内容を変更または削除する場合がありますので あらかじめご了承ください その他 本資料の内容 テキスト 画像等の無断転載を禁止します 本資料作成にあたって各企業からは資材情報の提供のみであり その他の利益相反はありません

3 目次 1 2 総論 大腸癌の疫学と特徴 大腸癌の分類 早期大腸癌の治療 内視鏡治療 化学療法 術後補助化学療法 切除不能 進行大腸癌に対する化学療法 レジメン選択のアルゴリズム 一次療法の各種レジメン 二次療法の各種レジメン 三次療法以降の各種レジメン MSI MMR

4 目次 2 3 参考 術後補助化学療法分子標的薬の併用試験 レジメン選択に関する臨床試験 L-OHPによる副作用と対策 CPT-11の代謝と副作用 手足症候群 血管新生阻害薬 抗 EGFR 薬 フッ化ピリミジン系薬の代謝と作用機序 腎障害時における投与量 索引 臨床試験一覧

5 人口 10 万人対 人口 10 万人対 疫学 4 大腸癌の死亡率は女性では第 1 位 男性では肺癌 胃癌 肝癌についで第 4 位となっている 大腸癌の死亡率 ( 人口 10 万人に対する割合 ) は昭和 33 (1958) 年には男性 5.1 女性 5.3 であったが 平成 25(2013) 年には男性 42.2 女性 33.9 にまで増加している 年齢別階級別死亡率は 男女ともに 60 歳以降で増加している 部位別死亡率年次推移 [ 全年齢 ] 年齢階級別大腸癌死亡率 (2013 年 ) 年齢階級 [ 国立がん研究センターがん情報サービス がん登録 統計 ]

6 大腸癌の特徴 5 リスク因子 肥満 肉の摂取 ( 牛肉 豚肉などの赤身肉 ハム ソーセージ ベーコンなどの加工肉 ) 野菜や果物を摂取しない 症状 右側の大腸癌 : 大きくなるまで症状が出にくく 腫瘤として見つかることが多く 慢性的な出血による貧血も見られる 左側の大腸癌 : 出血 ( 下血 粘血便 ) 便秘 下痢 便が細くなるなどの症状を契機に診断されることが多い 大腸癌検診 便潜血検査 (40 歳以上の男性 女性 ) 注腸 X 線検査 大腸内視鏡検査 (CF) 上行結腸 盲腸 虫垂 横行結腸 直腸 下行結腸 S 状結腸 日本人は特に S 状結腸 直腸に好発 [ 国立がん研究センターがん情報サービス 大腸がん ]

7 大腸癌の分類 6 T- 原発腫瘍の壁深達度 大腸癌取扱い規約第 7 版 大腸癌取扱い規約第 8 版 UICC TNM 分類第 7 版 粘膜内まで M Tis 粘膜下層まで SM T1a ( 浸潤 1000μm 未満 ) T1b ( 浸潤 1000μm 以上 ) 筋層内まで MP T2 T1 筋層を越える SS T3 漿膜を越える SE T4a 他臓器に浸潤 Si T4b [ 大腸癌取扱い規約第 8 版, 金原出版 ( 株 ), ] [TNM 悪性腫瘍の分類第 7 版日本語版, 金原出版 ( 株 ), ]

8 大腸癌の分類 7 N- リンパ節転移 M- 遠隔転移 大腸癌取扱い規約第 7 版 1-3 個の所属リンパ節転移 N1 4 個以上の所属リンパ節転移 N2 主リンパ節に転移 ( 下部直腸癌は側方リンパ節 ) 大腸癌取扱い規約第 7 版 大腸癌取扱い規約第 8 版 大腸癌取扱い規約第 8 版 M1a 1 臓器に遠隔転移 腹膜転移 肝転移 2 臓器以上に遠隔転移 肝以外に分けて分類 M1b N3 UICC TNM 分類第 7 版 N1a(1 個 ) N1b(2-3 個 ) N1c (Tumor Deposits) N2a(4-6 個 ) N2b(7 個以上 ) - UICC TNM 分類第 7 版 [ 大腸癌取扱い規約第 8 版, 金原出版 ( 株 ), ] [TNM 悪性腫瘍の分類第 7 版日本語版, 金原出版 ( 株 ), ]

9 大腸癌の分類 進行度分類 大腸癌取扱い規約第 8 版 M0 M1 N0 N1 N2/N3 Any N Tis 0 - T1a,T1b,T2 T3,T4a,T4b Ⅰ Ⅱ Ⅲa Ⅲb Ⅳ 8 UICC TNM 分類第 7 版 N0 N1 Tis 0 - N2 N1a N1b N1c N2a N2b T1 Ⅰ ⅢA ⅢA ⅢA ⅢA ⅢB T2 Ⅰ ⅢA ⅢA ⅢA ⅢB ⅢB T3 ⅡA ⅢB ⅢB ⅢB ⅢB ⅢC T4a ⅡB ⅢB ⅢB ⅢB ⅢC ⅢC T4b ⅢC ⅢC ⅢC ⅢC ⅢC ⅢC M1a ⅣA ⅣA ⅣA ⅣA ⅣA ⅣA M1b ⅣB ⅣB ⅣB ⅣB ⅣB ⅣB [ 大腸癌取扱い規約第 8 版, 金原出版 ( 株 ), ] [TNM 悪性腫瘍の分類第 7 版日本語版, 金原出版 ( 株 ), ]

10 9 早期大腸癌の治療

11 1 Stage 0~Stage Ⅲ 大腸癌の治療方針 早期大腸癌に対する内視鏡治療 10 ( ) 解 適応の原則 リンパ節転移の可能性がほとんどなく 腫瘍が一括切除できる大きさと部位にある 内視鏡的摘除の適応基準 1) 粘膜内癌 粘膜下層への軽度浸潤癌 2) 大きさは問わない * 3) 肉眼型は問わない * 合併症 ( 穿孔 ) の可能性が高いので 現時点では径 2~5cm までの病変が保険適応となっている 内視鏡治療は大腸の病巣部を切除し 切除組織を回収する方法である 治療法にはポリペクトミー 内視鏡的粘膜切除術 (EMR:endoscopic mucosal resection) 内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD:endoscopic submucosal cstage 0~cStage Ⅲ 大腸癌の手術治療方針 dissection) がある 1) 内視鏡治療 2) 手術治療 ctis(m) ) 癌またはたはcT1(SM) ) 癌の治療方針 [ 大腸癌治療ガイドライン医師用 2016 年版, 金原出版 ( 株 ), , 12-14]

12 早期大腸癌に対する内視鏡治療 11 ポリペクトミー 大きさが 2cm 未満の腫瘍に対して行われる 外来で可能 内視鏡的粘膜切除術 (EMR) 平らな形をした 大きさが 2cm 未満の腫瘍に対して行われる 腫瘍の下側に生理食塩水を注入し 盛り上がった腫瘍を周りの粘膜とともにスネアで焼き切る 内視鏡的粘膜下層剥離術 (ESD) 腫瘍の下側に薬液を注入しながら 腫瘍を電気メスで薄く剥ぎ取る方法 2~5cm の腫瘍を一度に切り取った場合に保険適応となる 数日間の入院が必要となる [ 大腸がんのことがよくわかる大腸がん情報サイト内視鏡治療とは, ヤクルト本社 ( 株 )]

13 12 術後補助化学療法

14 術後補助化学療法 1 LV/5FU NSABP-C04 試験 INT-0089 試験 IMPACT 試験 FOLFOX UFT MOSAIC 試験 NSAS-CC 試験 LV/UFT NSABP-C06 試験 JFMC 試験 Capecitabine X-ACT 試験 Capecitabine+RT ( 術前補助化学放射線療法 ) NSABP-R04 試験 [J Clin Oncol, 1999, 17, ] [J Clin Oncol, 2005, 23, ] [Lancet, 1995, 345, ] [N Engl J Med, 2004, 350, ] [J Clin Oncol, 2009, 27, ] [Cancer Chemother Pharmacol, 2011, 67, ] [J Clin Oncol, 2006, 24, ] [Ann Oncol, 2015, 26, ] [N Engl J Med, 2005, 352, ] [J Natl Cancer Inst, 2015, 107, djv248] 13

15 術後補助化学療法 2 14 XELOX CapeOX S1 NO16968 試験 (XELOXA 試験 ) ACTS-CC 試験 ACTS-RC 試験 FOLFOX+Bmab NSABP-C08 試験 AVANT 試験 Capecitabine+Bmab QUASAR2 試験 FOLFOX+Cmab N0147 試験 PETACC-8 試験 [J Clin Oncol, 2011, 29, ] [Br J Cancer, 2012, 106, ] [Ann Oncol, 2014, 25, ] [Ann Oncol, 2016, 27, ] [J Clin Oncol, 2011, 29, ] [Ann Oncol, 2015, 26, ] [Lancet Oncol, 2016, 17, ] [JAMA, 2012, 307, ] [Ann Oncol, 2017, 28, ] 分子標的薬の併用効果は認められなかった ( 各臨床試験は参考に収載 )

16 mfolfox6 療法 15 投与量 投与スケジュール L-OHP 85 mg/m 2 2hr l-lv 200 mg/m 2 2hr 5-FU bolus 400 mg/m 2 5-FU c.i 2,400 mg/m 2 46hr [Baxter 社パンフレット ] 5-FU c.i では Baxter Infusor SV2.5 などを使用し投与 1 14 (days) c.i:continuous infusion ( 持続静注 ) メリット 内服薬がない ( 服薬コンプライアンスに影響されない ) インフューザーポンプを使用することで 外来治療が可能である デメリット CV port 造設が必要 ( 合併症のリスクがあり 管理が必要 ) 2 週間に1 回 来院が必要 インフュージョンポンプはディスポーザブルであり コストがかかる

17 MOSAIC 試験 16 FOLFOX4 vs LV5FU2 as Adjuvant for StageⅡ/Ⅲ 結腸癌 ( 無作為化比較第 Ⅲ 相試験 ) 有効性 OS(6 年 ):78.5% vs 76.0% (p=0.046) DFS(5 年 ):73.3% vs 67.4% (p=0.003) 副作用 全 Grade (Grade3 以上 ) 知覚異常 :92.0% (12.4%) vs 15.6% (0.2%) 好中球減少 :78.9% (41.1%) vs 39.9% (4.7%) 血小板減少 :77.4% (1.7%) vs 19.0% (0.4%) 貧血 :75.6% (0.8%) vs 66.9% (0.3%) 悪心 :73.7% (5.1%) vs 61.1% (1.8%) 下痢 :56.3% (10.8%) vs 48.4% (6.6%) LV5FU2 に対する FOLFOX の優越性が示された OS OS [J Clin Oncol, 2009, 27, ] [N Engl J Med, 2004, 350, ]

18 mfolfox6 療法 : 投与 減量基準 17 投与基準 項目 Grade 7 日以内で持続 8 日以上持続当該サイクル中に消失せず Grade2 減量なし減量なし 1 段階減量 Grade3 減量なし 1 段階減量中止 Grade4 中止中止中止 投与量 基準値 好中球数 1,500/mm 3 血小板数 75,000/mm 3 減量基準 ( 末梢神経症状 ) 減量基準 ( 血液毒性 ) 項目 基準値 好中球数 >500/mm 3 血小板数 >25,000/mm 3 用量 (mg/m 2 ) L-OHP l-lv 5-FU bolus 5-FU infusion 全量 ,400 1 段階減量 ,000 2 段階減量 ,600 *Grade3 以上の悪心 嘔吐 下痢 疲労も 1 段階減少 [mfolfox6 法 XELOX 法投与基準 減量基準 ( ポケット版 ), ( 株 ) ヤクルト本社, ]

19 UFT( ユーエフティ ) 療法 18 投与量 投与スケジュール UFT mg/day 分 (days) 骨髄抑制等の重篤な副作用が起こることがあるので 定期的 ( 特に投与開始から 2 ヵ月間は 2 週間に 1 回以上 ) に臨床検査 ( 血液検査 肝機能 腎機能検査等 ) を行い 患者状態を十分観察する 製剤換算表 販売名 ユーエフティ配合カプセル T100 ユーエフティ E 配合顆粒 T100 ユーエフティ E 配合顆粒 T150 ユーエフティ E 配合顆粒 T200 メリット 0.5g 分包 0.75g 分包 1.0g 分包 頻繁に通院する必要がない 経口薬のみで 注射による痛みがない デメリット 1 日量 ( 通常 ): テガフール 300~600mg 相当量 3~6 カプセル 1.5~3.0g [ ユーエフティ 配合カプセル添付文書第 18 版, 大鵬薬品工業 ( 株 ), ] 消化管吸収に個人差があるため 効果や副作用の予測が難しい 服薬アドヒアランスの不良により効果や副作用に影響がでる

20 NSAS-CC 試験 19 UFT vs OPE 単独 as Adjuvant for StageⅢ 直腸癌 ( オープンラベル無作為化比較第 Ⅲ 相試験 ) 有効性 DFS(5 年 ):68.9% vs 56.3%(p=0.033) OS:85.3% vs 72.1%(p=0.034) 副作用 総ビリルビン上昇 :9.0% (0.0%) vs 0.8% (0.0%) ALT:2.2% (0.0%) vs 0.8% (0.0%) AST:2.2% (0.0%) vs 0.0% (0.0%) 食欲不振 :1.5% (-%) vs 0.7% (-%) 発疹 :1.5% (0.0%) vs 0.0% (0.0%) 下痢 :0.7% (0.7%) vs 0.0% (0.7%) 嘔気 嘔吐 :0.7% (-%) vs 0.7% (-%) 疲労 :0.7 % (0.0%) vs 0.0% (0.0%) StageⅢ 直腸癌患者の術後補助療法として UFT 投与の手術単独に対する優越性が示された [Cancer Chemother Pharmacol, 2011, 67, ]

21 LV/UFT( ユーゼル / ユーエフティ ) 療法 20 投与量 投与スケジュール LV 75 mg/day UFT 300 mg/m 2 /day (day) <UFT 1 日投与スケジュールの参考 > 7 日休薬 術後補助化学療法 :5 サイクル 300mg/m 2 を食事前後 1 時間を避けて約 8 時間ごとに 1 日 3 回経口投与 ( 食事の影響を受けるため ) 日本での承認用量 :LV 75mg/day UFT 300~600mg/day 体表面積 (m 2 ) UFT ( mg / 日 ) 午前 (mg) 午後 (mg) 夜間 (mg) < ~ ~ > メリット 経口薬のみのため 注射による痛みはない デメリット [ ユーエフティ 配合カプセル添付文書第 18 版, 大鵬薬品工業 ( 株 ), ] 用法用量が煩雑であり 服薬アドヒアランスが低下しやすい

22 NSABP-C06 試験 21 LV/UFT vs LV/5FU as Adjuvant for StageⅡ/Ⅲ 結腸癌 ( 無作為化比較第 Ⅲ 相試験 ) 有効性 OS(5 年 ):78.5% vs 78.7% (p=0.45) DFS(5 年 ):67.0% vs 68.2% (p=0.96) 副作用全 Grade (Grade3 以上 ) 下痢 :74.8% (29.4%) vs 79.1% (28.5%) 嘔気 : 54.3% (7.1%) vs 65.0% (7.4%) 嘔吐 : 27.6% (4.3%) vs 30.7% (6.7%) 口内炎 :26.4% (1.3%) vs 24.1% (0.5%) 皮膚障害 :21.5% (1.3%) vs 11.5% (0.5%) 顆粒球減少 :20.2% (1.3%) vs 22.4% (0.7%) 白血球減少 :16.8%(0.0%) vs 22.4% (0.7%) 脱毛 : 15.0% (0.0%) vs 15.0% (7.4%) [J Clin Oncol, 2006, 24, ] LV/UFT の有効性は LV/5FU と同等であり 忍容性も良好であった

23 JFMC 試験 22 LV/UFT 18 ヶ月 (5 日連日 2 日休薬 15 サイクル ) vs 6 ヶ月 (28 日連日 7 日休薬 5 サイクル ) as Adjuvant for StageⅡB/Ⅲ 大腸癌 ( 国内無作為化比較第 Ⅲ 相試験 ) 有効性 OS(5 年 ):84.5% vs 84.9%(p=0.73) DFS(5 年 ):68.9% vs 68.8%(p=0.98) DFS 副作用全 Grade (Grade3 以上 ) 11-15c vs 1-5c Hb 減少 :17.7% (0.0%) vs 26.1% (0.4%) T-Bil 上昇 : 28.8% (0.0%) vs 24.2% (0.8%) ALT 上昇 :12.9% (0.6%) vs 22.2% (1.9%) AST 上昇 :14.7% (0.6%) vs 20.5% (1.9%) 食欲不振 :4.8% (0.0%) vs 18.6% (1.5%) 疲労 :6.6% (0.0%) vs 16.7% (1.3%) 下痢 :6.6% (0.0%) vs 14.8% (2.4%) WBC 減少 :12.9% (0.6%) vs 13.3% (0.4%) DFS LV/UFT18 カ月投与の 6 カ月投与に対する優越性は示されなかった [Ann Oncol, 2015, 26, ]

24 Capecitabine( ゼローダ )±RT 療法 23 投与量 投与スケジュール 結腸 直腸癌における術後補助化学療法 (B 法 ) ゼローダ 単剤 Capecitabine 2,500 mg/day 7 日休薬 1 1 日 2 回朝 夕食後 (days) 体表面積 1 日用量 1.33m 2 未満 3,000mg (10 錠 ) 1.33m 2 以上 1.57m 2 未満 3,600mg (12 錠 ) 1.57m 2 以上 1.61m 2 未満 4,200mg (14 錠 ) 1.61m 2 以上 4,800mg (16 錠 ) 直腸癌における術後補助化学療法 (D 法 ) 放射線 (RT) と併用 RT Capecitabine 1,650 mg/day (days) 1 日 2 回朝 夕食後 RT: 臨床試験では 1.8Gy/ 回 /day 週 5 日間を 5 週 (45Gy を 25 分割 ) + ブースト照射 5.4~10.8Gy(3~6 分割 ) が用いられた 2 日休薬 体表面積 1 日用量 1.31m 2 未満 1,800mg (6 錠 ) 1.31m 2 以上 1.64m 2 未満 2,400mg (8 錠 ) 1.64m 2 以上 3,000mg (10 錠 ) [ ゼローダ 適正使用ガイド, 中外製薬 ( 株 ), ]

25 Capecitabine±RT 療法 : 投与 減量基準 24 結腸 直腸癌における術後補助化学療法 (B 法 ) 減量時の 1 回投与量 体表面積 1.13 m2未満 1.13 m2以上 1.21 m2未満 1.21 m2以上 1.33 m2未満 初回投与量 1500mg (5 錠 ) 1.33m2以上 1.45m2未満 1800mg 1.45m2以上 1.57m2未満 (6 錠 ) 減量段階 1 減量段階 2 900mg (3 錠 ) 600mg (2 錠 ) 1200mg (4 錠 ) 1500mg (5 錠 ) 1.57m2以上 1.69m2未満 1.69m2以上 1.77m2未満 2100mg (7 錠 ) 1.77m2以上 1.81m2未満 1800mg 1.81m2以上 2400mg (6 錠 ) (8 錠 ) 900mg (3 錠 ) 1200mg (4 錠 ) 今 発現している副作用のグレードは? グレード 1: 休薬 減量不要 慎重に経過観察 投与継続 グレード 2: グレード 2 の発現は 1 回目 グレード D-1 に軽快するまで休薬 回復後 休薬前の容量で治療再開 グレード 2 の発現は 1 回目ではない グレード D-1 に軽快するまで休薬 回復後 1 段階減量して ( ) 治療再開 3 段階以上の減量は不可 その場合 投与中止 グレード 3: グレード 2 の発現が 1 回目ではない場合と同様 グレード 4: 投与中止 ( ) 再投与不可 治療継続が患者にとって望ましいと判断された場合はグレード D-1 に軽快後 減量段階 2 で治療再開 直腸癌における術後補助化学療法 (D 法 ) RT 併用で実施された臨床試験の休薬 減量 再開基準は明らかにされていない [ ゼローダ 適正使用ガイド, 中外製薬 ( 株 ), ]

26 X-ACT 試験 (M66001 試験 ) 25 Capecitabine vs bolus LV/5FU as Adjuvant for StageⅢ 結腸癌 ( 無作為化第 Ⅲ 相試験 ) 有効性 DFS(5 年 ):60.8% vs 56.7% (p<0.0001) 副作用全 Grade (Grade3 以上 ) 下痢 :46% (11%) vs 64% (13%) 悪心 嘔吐 : 36% (3%) vs 51% (3%) 口内炎 : 22% (2%) vs 60% (14%) 手足症候群 : 60% (17%) vs 9% (1% 未満 ) 下痢 :46% (11%) vs 64% (13%) 疲労感 無力感 :23% (1%) vs 23% (2%) 好中球減少 :32% (2%) vs 63% (26%) 脱毛 :6% (0%) vs 22% (1% 未満 ) 高ビリルビン血症 :50% (20%) vs 20% (6%) bolus LV/5FU に対して Capecitabine 単独の非劣性が示された [Ann Oncol, 2012, 23, ]

27 NSABP-R04 試験 26 CAP+RT vs 5-FU+RT vs XELOX+RT vs FOX+RT as Neoadjuvant for StageⅡ/Ⅲ 直腸癌 ( 無作為化第 Ⅲ 相試験 ) 有効性 局所再発率 (3 年 ):11.2% vs 11.8% (p=0.98) 副作用 Grade3 以上 下痢 : 6.9% vs 6.9% 肛門痛 :3.4% vs 3.2% 放射性皮膚炎 :2.5% vs 2.5% 疲労 :2.2% vs 1.3% 末梢神経障害 :2.2% vs 0.6% 脱水 :2.2% vs 0.3% CAP+RT は 5FU+RT と同等の有効性を示した ( 国内臨床試験はなく 海外臨床試験に基づき 公知申請により承認された ) [J Natl Cancer Inst, 2015, 107, djv248]

28 XELOX CapeOX( ゼローダ +L-OHP) 療法 27 他の抗悪性腫瘍剤との併用 (C 法 ) 投与量 投与スケジュール L-OHP 130 mg/m 2 2hr CAP 2,000 mg/m 2 /day (days) 体表面積初回投与量減量段階 1 減量段階 m 2 未満 1200mg(4 錠 ) 1.36m 2 以上 1.41m 2 未満 1.41m 2 以上 1.51m 2 未満 1.51m 2 以上 1.66m 2 未満 1.66m 2 以上 1.81m 2 未満 1.81m 2 以上 1.96m 2 未満 7 日休薬 1500mg(5 錠 ) 1800mg(6 錠 ) 900mg(3 錠 ) 1200mg(4 錠 ) メリット 600mg(2 錠 ) 900mg(3 錠 ) 1.96m 2 以上 2.11m 2 未満 1500mg(5 錠 ) 2100mg(7 錠 ) 2.11m 2 以上 1200mg(4 錠 ) 末梢からの投与可能 StageⅢ のハイリスク患者に対して DFS OS の延長が期待できる デメリット 血管痛を起こしやすい [ ゼローダ 適正使用ガイド, 中外製薬 ( 株 ), ]

29 XELOXA 試験 (NO16968 試験 ) 28 XELOX CapeOX vs LV/5FU as Adjuvant for StageⅢ 結腸癌 ( 無作為化比較第 Ⅲ 相試験 ) 有効性 DFS(3 年 ):70.9% vs 66.5% (p=0.0045) 副作用全 Grade (Grade3 以上 ) 神経毒性 :78% (11%) vs 7% (1<%) 悪心 : 66% (5%) vs 57% (4%) 下痢 : 60% (19%) vs 72% (20%) 嘔吐 : 43% (6%) vs 25% (3%) 疲労 :35% (-%) vs 34% (-%) 好中球減少 :27% (9%) vs 28% (16%) DFS 5-FU/LV 療法に対して XELOX 療法の優越性が示された [J Clin Oncol, 2011, 29, ]

30 XELOX CapeOX 療法 : 休薬 減量 再開基準 29 血液毒性 Grade 発現回数 Capecitabine 投与量 L-OHP 投与量 Grade3 1 1 段階減量 1 段階減量 (100 mg/ m2 ) <2 コース目以降の投与開始基準 > LLN: 基準範囲下限 CTCAE ver.4.0 Grade1 Grade2 Grade3 Grade4 白血球数 /mm 3 <LLN-3,000 <3,000-2,000 <2,000-1,000 <1,000 好中球数 /mm 3 <LLN-1,500 <1,500-1,000 <1, <500 血小板数 /mm 3 <LLN-75,000 <75,000-50,000 <50,000-25,000 <25,000 Grade3 以上で休薬 Grade1 以下に軽快後 以下の投与基準に従って投与再開 2 2 段階減量 2 段階減量 (85 mg/ m2 ) Grade4 1 中止もしくは 2 段階減量 中止もしくは 2 段階減量 治療継続が患者の利益に最善であると判断された場合 好中球数 /mm 3 血小板数 /mm 3 基準値 1,500 以上 75,000 以上 [ ゼローダ 適正使用ガイド, 中外製薬 ( 株 ), ]

31 XELOX CapeOX 療法 : 休薬 減量 再開基準 30 非血液毒性 治療継続が患者の利益に最善であると判断された場合 各コースの投与開始前に副作用のいずれかがGrade2 以上であれば休薬する Grade1 以下に軽快後 以下の投与基準に従って投与再開する Grade 発現回数 Capecitabine 投与量 L-OHP 投与量 Grade2 2 1 段階減量 変更なし 3 2 段階減量 変更なし Grade3 1 1 段階減量 1 段階減量 (100 mg/ m2 ) 2 2 段階減量 2 段階減量 (85 mg/ m2 ) Grade4 1 中止もしくは2 段階減量 中止もしくは2 段階減量 末梢神経障害 Grade 持続期間 7 日以内 持続期間 8 日以上 当該サイクル中に消失せず Grade2 変更なし 変更なし 1 段階減量 Grade3 変更なし 1 段階減量 中止 Grade4 中止 中止 中止 急性の咽頭喉頭感覚異常 : 点滴時間を 2 時間 6 時間に延長 [ ゼローダ 適正使用ガイド, 中外製薬 ( 株 ), ] [mfolfox6 法 XELOX 法投与基準 減量基準 ( ポケット版 ), ( 株 ) ヤクルト本社, ]

32 Capecitabine による手足症候群の重症度 31 Blim の分類 Grade 臨床領域 機能領域 ( 参考 ) 判定基準にない 具体的症状例 1 しびれ 皮膚知覚過敏 ヒリヒリ チクチク感 無痛性腫脹 無痛性紅斑 色素沈着 爪の変形 2 腫脹を伴う有痛性皮膚紅斑 爪甲の高度な変形脱落 3 湿性痂皮落屑 水疱 潰瘍 強い痛み 日常生活に制限を受けることのない症状 日常生活に制限を受ける症状 日常生活を遂行できない症状 ( 対処の必要のないもの ) 皮膚 爪の色素沈着 爪の変形 ( 対処の必要なもの ) 皮膚の硬化感 爪症状 ( 脱落等 痛みを伴うもの ) 爪症状 ( 機能障害あり ) 該当する症状のGradeが両基準 ( 臨床領域 機能領域 ) で一致しない場合は より適切と判断できる Gradeを採用する この基準は手足症候群判定のみに採用され 他の皮膚症状 他部位の皮膚の評価には用いない [ ゼローダ 適正使用ガイド, 中外製薬 ( 株 ), ]

33 S1 療法 ( ティーエスワン ) 32 投与量 投与スケジュール S1 80 mg/m 2 /day 14 日休薬 (days) 1 日 2 回朝 夕食後 体表面積 1 回投与量 1.25m 2 未満 40mg/ 回 1.25m 2 以上 1.5m 2 未満 50mg/ 回 1.5m 2 以上 60mg/ 回 メリット 経口薬のみのため 注射による痛みはない デメリット 投与上の注意 ( 眼症状 ) [ ティーエスワン 総合情報サイト, 大鵬薬品工業 ( 株 )] 空腹時では 抗腫瘍効果が減弱する服薬アドヒアランスの不良により効果や副作用に影響がでる 副作用として流涙 角膜障害 鼻涙管狭窄など眼症状を起こすことがある 軽症例では 防腐剤非添加の人工涙液 ( ソフトサンティア など ) で洗い流す

34 ACTS-CC 試験 33 S1 vs LV/UFT as Adjuvant for StageⅢ 結腸癌 ( 国内無作為化比較第 Ⅲ 相試験 ) 有効性 DFS(3 年 ):75.5% vs 72.5%(p<0.001) DFS 副作用全 Grade (Grade3 以上 ) Hb 減少 :32.5% (0.9%) vs 26.6% (0.1%) 食欲不振 :32.0% (4.9%) vs 25.0% (3.5%) 疲労 :27.5% (2.4%) vs 24.9% (1.5%) 色素沈着過多 :26.6% (-%) vs 12.7% (-%) 高 T-Bil 血症 : 25.8% (1.2%) vs 23.1% (1.5%) 下痢 :23.4% (4.4%) vs 23.8% (5.5%) 嘔気 :22.0% (1.6%) vs 19.0% (1.2%) 口内炎 :19.3% (1.2%) vs 13.8% (0.4%) 白血球減少 :18.0% (0.7%) vs 12.4% (0.4%) AST 上昇 :15.1% (0.8%) vs 20.3% (2.1%) ALT 上昇 :13.2% (1.1%) vs 21.4% (3.3%) DFS 結腸癌の術後で S1 の LV/UFT に対する非劣性が示された [Br J Cancer, 2012, 106, ] [Ann Oncol, 2014, 25, ]

35 ACTS-RC 試験 (JFMC35-C1 試験 ) 34 S1 vs UFT as Adjuvant for StageⅡ/Ⅲ 直腸癌 ( 国内無作為化比較第 Ⅲ 相試験 ) 有効性 OS(5 年 ):82.0% vs 80.2% (p=0.5365) RFS(5 年 ):66.4% vs 61.7% (p=0.0165) OS 副作用全 Grade (Grade3 以上 ) Hb 減少 :37.9% (1.3%) vs 29.2% (1.3%) T-Bil 上昇 :37.0% (1.3%) vs 37.2% (1.0%) 色素沈着過多 :28.5% (0.0%) vs 10.0% (0.0%) 食欲不振 :27.7% (2.6%) vs 18.8% (1.0%) 白血球減少 :24.3% (0.6%) vs 19.6% (0.6%) 血小板減少 :23.4% (0.9%) vs 18.4% (0.0%) AST 上昇 :22.3% (0.9%) vs 22.1% (1.5%) ALT 上昇 :19.8% (0.9%) vs 24.6% (2.3%) 倦怠感 :19.6% (2.1%) vs 15.2% (0.6%) 下痢 :18.5% (2.6%) vs 14.4% (2.3%) RFS 直腸癌の術後で S1(1 年 ) の UFT に対する優越性が示された [Ann Oncol, 2016, 27, ]

36 S1 療法 : 投与 減量基準 35 項目 休薬 減量を考慮する値 症状など 白血球 2,000/mm 3 未満 (Grade3 以上 ) 好中球 1,000/mm 3 未満 (Grade3 以上 ) 血小板 75,000/mm 3 未満 (Grade2 以上 ) 総ビリルビン ULN( 基準範囲上限 ) 1.5 倍以上 (2mg/dL 以上 ) AST ALT ULN( 基準範囲上限 ) 2.5 倍以上 (Grage2 以上 ) 下痢 Base line と比べて 4 回 / 日以上の増加 ; 静脈内輸液を要する (Grade2 以上 ) 口内炎 悪心 診察所見 機能 / 症状 斑状潰瘍又は偽膜 (Grade2) 症状があるが 食べやすく加工した食事を摂取し嚥下することができる 著名な体重減少 脱水又は栄養失調を伴わない経口摂取量の減少 ; <24 時間の静脈内輸液を要する (Grade2 以上 ) 嘔吐 24hr に 2 エピソード以上の嘔吐 ; 静脈内輸液又は TPN を要する (Grade2 以上 ) 食欲不振 著名な体重減少や栄養失調を伴わない摂取量の変化 ; 経口栄養剤による補充を要する (Grade2 以上 ) [ ティーエスワン 総合情報サイト, 大鵬薬品工業 ( 株 )]

37 36 切除不能進行 再発大腸癌 に対する化学療法

38 37 レジメン選択のアルゴリズム 大腸癌治療ガイドライン 2016 ( 大腸癌研究会 )

39 切除不能再発 進行癌に対する化学療法 38 FOLFOX/CepeOX/SOX + Bmab FOLFIRI + Bmab FOLFIRI/IRIS/IRI + Bmab or FOLFIRI + Rmab FOLFIRI/IRI + Cmab/Pmab * FOLFOX/CapeOX/SOX + Bmab FOLFOX + Cmab/Pmab * IRI + Cmab/Pmab * or Cmab/Pmab * Regorafenib or TAS-102 IRI + Cmab/Pmab * or Cmab/Pmab * Regorafenib or TAS-102 Regorafenib or TAS-102 Regorafenib or TAS-102 FOLFOX FOLFIRI/IRIS/ IRI + Bmab + Cmab/Pmab * or FOLFIRI + Rmab FOLFIRI FOLFOX/CapeOX/SOX + Cmab/Pmab * + Bmab FOLFOXIRI or FOLFOXIRI + Bmab IRI + Cmab/Pmab * or Cmab/Pmab * LV5FU/Cape/UFT+LV/S1 + Bmab or Cmab/Pmab * Combination above Regorafenib or TAS-102 Regorafenib or TAS-102 Regorafenib or TAS-102 * RAS 野生型に限る [ 大腸癌治療ガイドライン医師用 2016 年版, 金原出版 ( 株 ), , 32]

40 レジメン選択のアルゴリズム ( 要約 ) 39 1st-line all-ras WildType の場合 FOLFOX +Cmab/Pmab FOLFIRI +Bmab or IRIS(+Bmab) or CPT-11 2nd-line FOLFIRI +Cmab/Pmab FOLFOX +Bmab XELOX +Bmab FOLFOX +Bmab all-ras WildType の場合 FOLFIRI +Cmab/Pmab or CPT-11 +Cmab/Pmab 1st-line XELOX +Bmab 2nd-line FOLFIRI +Bmab/Rmab or IRIS+Bmab or SOX +Bmab CPT-11 3rd-line 1st-line FOLFIRI +Bmab FOLFOX +Bmab or XELOX +Bmab 3rd-line Salvage 療法 CPT-11 +Cmab/Pmab or Cmab/Pmab Regorafenib or TAS-102 4th-line

41 40 各種レジメン

42 一次治療 41 XELOX+Bmab FOLFOX+Bmab FOLFOX+Cmab FOLFOX+Pmab FOLFIRI+Bmab FOLFIRI+Cmab FOLFIRI+Pmab SOX+Bmab CAP+Bmab LV/5FU+Bmab LV/UFT+Bmab NO16966 試験 NO16966 試験 OPUS 試験 PRIME 試験 BICC-C 試験 CRYSTAL 試験 試験 SOFT 試験 MAX 試験 AVEX 試験 AVF2192g 試験 J-BULE 試験

43 XELOX CapeOX+Bmab 療法 42 投与量 投与スケジュール Bmab 7.5 mg/kg 初回 90min (2 回目 60min, 3 回目以降 30min) L-OHP 130 mg/m 2 2hr Capecitabine 2,000 mg/m 2 /day 7 日休薬 (days) 体表面積 1 日用量 1.36m 2 未満 2,400mg (8 錠 ) 1.36m 2 以上 1.66m 2 未満 3,000mg (10 錠 ) 1.66m 2 以上 1.96m 2 未満 3,600mg (12 錠 ) 1.96m 2 以上 4,200mg (14 錠 ) メリット PV( 末梢 ) からの投与が可能 通院治療が3 週に1 回で済む デメリット 服薬コンプライアンスの影響あり ゼローダ の内服錠数が多い L-OHPにより血管痛が起きる [ ゼローダ 適正使用ガイド, 中外製薬 ( 株 ), ]

44 NO16966 試験 43 XELOX/FOLFOX4+Bmab vs XELOX/FOLFOX4 as 1st-line for mcrc ( 二重盲検無作為化比較第 Ⅲ 相試験 ) 有効性 OS:21.3ヶ月 vs 19.9ヶ月 (p=0.0769) PFS:9.4ヶ月 vs 8.0ヶ月 (p=0.0023) 奏効率 :47% vs 49% (p=0.31) 副作用 Grade3 以上 静脈血栓塞栓症 :8% vs 5% 高血圧 :4% vs 1% 出血 :2% vs 1% 動脈血栓塞栓症 :2% vs 1% OS PFS FOLFOX4/XELOX に Bmab 併用の有効性が示された (PFS) [J Clin Oncol, 2008,26, ]

45 Bmab による高血圧発現時の休薬 中止基準 44 降圧薬は中等量から開始 タンパク尿の改善作用からもACEI ARBが推奨されている 利尿剤は下痢や体液減量のリスクが増加するため控えるべき 副作用発現率に有意差が認められた因子 : 既往歴高血圧 [ アバスチン 適正使用ガイド, 中外製薬 ( 株 ), ]

46 Bmab による尿蛋白発現時の休薬 中止基準 45 同じ Bmab でも 臨床試験によって投与基準は異なる 投与期間との関係は薄く 投与中は継続的に注意する必要がある 副作用発現率に有意差が認められた因子 : 性別男性,PS 1, 既往歴高血圧 糖尿病 蛋白尿 [ アバスチン 適正使用ガイド, 中外製薬 ( 株 ), ]

47 Bmab によるその他の対応 46 CV ポート設置後に Bmab の投与を開始する場合 国内臨床試験では ポート設置後 1 週間は Bmab を投与せず 設置部位に異常がないことを確認した後に投与可能としていた 添付文書の警告にある大きな手術とは 開腹手術 開胸手術 全身麻酔下での手術 臓器切除を伴う手術 腹腔鏡手術をいい ポート挿入など皮下での手術は大きな手術には含まれない 手術後どの程度の期間をあければ投与可能か 海外の臨床試験では 治癒が確認された症例でも 手術後 28 日以内の症例は除外している 抜歯した場合 基本的には多くの場合は洗浄で対処ができ投与継続は可能であるが 本剤の薬理作用から考えて 抜歯後の回復が遅延する可能性があるとされている [ アバスチン 適正使用ガイド, 中外製薬 ( 株 ), ]

48 FOLFOX4+Cmab( アービタックス ) 療法 47 投与量 投与スケジュール Cmab 400 mg/m 2 2hr ( 初回 ) Cmab 250 mg/m 2 1hr (2 回目以降 ) L-OHP 85 mg/m 2 2hr l-lv 200 mg/m 2 2hr 5-FU bolus 400 mg/m 2 OPUS 試験は FOLFOX4 に Cmab を併用しているが 実臨床では mfolfox6 に併用している 5-FU ci 600 mg/m 2 22hr (days) メリット 奏効率が高い (conversion therapyにも成り得る ) ADCC 活性による抗腫瘍効果が期待できる デメリット 皮膚障害が高頻度で起こる キメラ型のモノクローナル抗体であり Infusion reactionが起きやすい 毎週通院する必要がある

49 OPUS 試験 48 FOLFOX4+Cmab vs FOLFOX4 as 1st-line ( 無作為化比較第 Ⅱ 相試験 ) <KRAS WT における結果 > 有効性 OS:22.8 ヶ月 vs 18.5 ヶ月 (p=0.385) PFS:8.3 ヶ月 vs 7.2 ヶ月 (p=0.0064) 奏効率 :57.3% vs 34.0% (p=0.0027) 副作用 Grade3 以上 好中球減少 :35% vs 32% 皮膚障害 :18% vs 0% 発疹 :11% vs 0% 下痢 :9% vs 5% 神経障害 :14% vs 7% KRAS WT において FOLFOX に Cmab 併用の有効性が示された OS [Ann Oncol, 2011, 22, ][J Clin Oncol, 2009, 27, ]

50 FOLFOX4+Pmab( ベクティビックス ) 療法 49 投与量 投与スケジュール Pmab 6 mg/kg 1hr L-OHP 85 mg/m 2 2hr l-lv 200 mg/m 2 2hr 5-FU bolus 400 mg/m 2 PRIME 試験は FOLFOX4 に Pmab を併用しているが 実臨床では mfolfox6 に併用している 5-FU ci 600 mg/m 2 22hr (days) メリット 奏効率が高い (conversion therapy にも成り得る ) デメリット 皮膚障害が高頻度で起きる (Cmab よりややコントロールがつきにくいとも言われている ) Cmab のような ADCC 活性による抗腫瘍効果は期待できない

51 PRIME 試験 50 FOLFOX4+Pmab vs FOLFOX4 as 1st-line ( 無作為化比較第 Ⅲ 相試験 ) OS <KRAS WTにおける結果 > 有効性 OS:23.9ヶ月 vs 19.7ヶ月 (p=0.072) PFS:9.6ヶ月 vs 8.0ヶ月 (p=0.02) 奏効率 :55% vs 48% (p=0.068) 副作用 Grade3 以上 好中球減少 :42% vs 41% 皮膚障害 :36% vs 2% 下痢 :18% vs 9% 神経障害 :16% vs 16% 低 K 血症 :10% vs 5% KRAS WT において FOLFOX に Pmab 併用の有用性が示された PFS [J Clin Oncol, 2010, 28, ]

52 Pmab 減量基準 51 皮膚障害による減量基準 Grade3 以上の皮膚障害が発生した場合 延期また減量を考慮する 皮膚障害による本剤投与量の調整 皮膚又は爪関連の毒性 1) ステロイドの全身投与を要する 又は忍容不能と判断される毒性 抗生剤又は抗真菌剤の静脈注射を要する感染 創面切除術を要する毒性 重篤な有害事象 2) Grade 2 以下又はベースラインまで回復 ステロイドの全身投与を要しなくなる 又は忍容可能と判断されるまで回復する 抗生剤又は抗真菌剤の静脈注射を要しなくなるまで回復 3 回以上投与のスキップを要する場合には 本剤投与を中止する 3) 毒性が再発した場合 2 回まで本剤投与をスキップ可とする ( 前回投与日より 6 週間を超えないこと ) なお 2 回目の投与スキップは 2) に定める基準に該当する基準を満たさない場合のみとする 国内第 Ⅱ 相臨床試験にもとづく参考資料である [ ベクティビックス 適正使用ガイド第 6 版, 武田薬品工業 ( 株 ), ]

53 FOLFIRI 療法 52 投与量 投与スケジュール CPT mg/m 2 2hr l-lv 200 mg/m 2 2hr 5-FU bolus 400 mg/m 2 UGT1A1に変異がある場合 1 14 (days) 消化器症状などの副作用が起こりやすい 5-FU ci 2,400~3,000 mg/m 2 46hr 本邦における CPT-11 の承認用量は 150 mg/m 2 メリット FOLFOX と類似しているが 末梢神経障害の問題がない デメリット 用量 (mg/m 2 ) CPT-11 l-lv 5-FU bolus 5-FU infusion 全量 ,400 1 段階減量 ,400 2 段階減量 ,000 脱毛 下痢が高頻度で起こる 減量基準に 1 つでも該当した場合は 次の投与から 1 段階ずつ減量 -2 段階において減量基準に該当した場合は中止 一度減量したら 再増量はしない [FIRIS 試験における投与 減量基準, 第一三共 ( 株 ), ]

54 V303 試験 53 FOLFIRI vs LV5FU as 1st-line ( オープンラベル無作為化比較第 Ⅲ 相試験 ) CPT-11:180mg/m 2 l-lv:200mg/m 2 5-FU bolus: 400mg/m 2 5-FU infusion:600mg/m 2 22hr(2w 毎 ) 有効性 OS:17.4 ヶ月 vs 14.1 ヶ月 (p=0.031) TTP:6.7 ヶ月 vs 4.4 ヶ月 (p<0.001) 奏功率 :34.8% vs 21.9%(p=0.005) 副作用全 Grade (Grade3 以上 ) 貧血 :97.2% (2.1%) vs 90.9% (2.1%) 好中球減少 :82.5% (46.2%) vs 47.9% (13.4%) 下痢 :68.3% (13.1%) vs 38.5% (5.6%) 嘔気 :58.6% (2.1%) vs 49.7% (1.4%) 脱毛 :56.6% (-) vs 16.8% (-) OS TTP LV5FU に対し FOLFIRI の優越性が示された [Lancet, 2000, 355, ]

55 FOLFIRI 療法 : 投与 減量基準 54 投与基準 項目 基準値 白血球数 3,000/mm 3 血小板数 100,000/mm 3 GOT(AST) GPT(ALT) 総ビリルビン クレアチニン 下痢 上記以外の非血液毒性 ( ただし便秘 食欲不振 脱毛 色素沈着 臨床検査値異常を除く ) 減量基準 項目 100IU/L 1.5mg/dL 1.2mg/dL Grade0 および水様便なし Grade0~1 基準値 白血球数 <1,000/mm 3 好中球数 <500/mm 3 血小板数 <50,000/mm 3 非血液毒性 ( ただし便秘 食欲不振 悪心 疲労を除く ) Grade3 以上 [FIRIS 試験における投与 減量基準, 第一三共 ( 株 ), ]

56 FOLFIRI+Cmab 療法 55 投与量 投与スケジュール Cmab 400 mg/m 2 2hr ( 初回 ) Cmab 250 mg/m 2 1hr (2 回目以降 ) CPT mg/m min l-lv 200 mg/m 2 120min 5-FU bolus 400 mg/m 2 5-FU ci 2,400 mg/m 2 46hr (days) 本邦における CPT-11 の承認用量は 150 mg/m 2 メリット 奏効率が高い (conversion therapy にも成り得る ) デメリット 皮膚障害が高頻度で起こる キメラ型のモノクローナル抗体であり Infusion reaction が起きやすい 毎週通院する必要がある

57 CRYSTAL 試験 56 FOLFIRI+Cmab vs FOLFIRI as 1st-line ( 無作為化比較第 Ⅲ 相試験 ) 有効性 (KRAS WT における結果 ) OS:24.9 ヶ月 vs 21.0 ヶ月 PFS:9.9 ヶ月 vs 8.7 ヶ月 (p=0.02) 奏効率 :59.3% vs 43.2% 安全性 Grade3 以上 ( 全症例における結果 ) 好中球減少 :28.2% vs 24.6% 皮膚障害 :19.7% vs 0.2% 痤瘡様皮疹 :16.2% vs 0% 下痢 :15.7% vs 10.5% KRAS WT において FOLFIRI に Cmab 併用の有用性が示された OS PFS [N Engl J Med, 2009, 360, ]

58 SOX+Bmab 療法 57 投与量 投与スケジュール Bmab 7.5 mg/kg 初回 90min (60min, 30min) L-OHP 130 mg/m 2 S1 80 mg/m (days) 用量 7 日休薬 メリット PV( 末梢 ) からの投与可能 デメリット 服薬コンプライアンスによる影響あり 項目 L-OHP S1 1.25m 2 未満 1.25m 2 以上 1.5m 2 未満 1.5m 2 以上 初回投与量 130mg/m 2 80mg/ 日 100mg/ 日 120mg/ 日 1 段階減量 100mg/m 2 60mg/ 日注 1) 80mg/ 日 100mg/ 日 2 段階減量 75mg/m 2 50mg/ 日注 1) 60mg/ 日注 1) 80mg/ 日 L-OHPの減量が3 段階必要となった場合 L-OHPを中止する注 1) S1の承認用法 用量以外 (60mg/ 日の場合 朝 :40mg 夕 :20mg) [SOX 法投与開始 減量基準 ( ポケット版 ), ヤクルト本社 ( 株 ), ]

59 SOFT 試験 58 SOX+Bmab vs mfolfox6+bmab as 1st-line ( オープンラベル無作為化比較第 Ⅲ 相試験 ) 有効性 PFS:11.7ヶ月 vs 11.5ヶ月 (p=0.014) OS:29.6ヶ月 vs 30.9ヶ月 奏功率 : 62% vs 63% OS 副作用全 Grade (Grade3 以上 ) 末梢神経障害 :91% (10%) vs 90% (14%) 血小板減少 :70% (4%) vs 54% (1%) 食欲不振 :64% (5%) vs 64% (1%) 好中球減少 :59% (9%) vs 72% (34%) 倦怠感 :56% (3%) vs 54% (1%) PFS SOX+Bmab の mfolfox6+bmab に対する非劣性が示された [Lancet Oncol, 2013, 14, ]

60 SOX+Bmab 療法 : 投与開始基準 59 投与開始基準を満たさない場合は投与を延期 項目 投与開始基準 白血球数 (/mm 3 ) 3,000 以上 好中球数 (/mm 3 ) 注 1) 1,500 以上 血小板数 (/mm 3 ) 注 2) 75,000 以上 AST ALT(IU/L) 100 以下 ( 肝転移がある場合 200 以下 ) Cre(mg/dL) 1.5 未満 感染 感染を疑う38 以上の発熱 なし 下痢 粘膜炎 / 口内炎 Grade1 以下 末梢神経障害 Grade2 以下 (SOXのまま投与可) Grade3(L-OHPをスキップ ) 注 1) コース開始時に 好中球数 1,500 未満の場合 回復まで中止回復後 L-OHP および S1 をそれぞれ 1 段階減量 ( 後述 ) して投与注 2) コース開始時に 血小板数が 75,000 以上 100,000 未満の場合 減量 ( 後述 ) して投与 項目 Bmab 投与基準 尿タンパク 1+ 以下 or 24 時間蓄尿にてタンパク尿が2g 以下 血栓 / 塞栓症 Grade0 出血 Grade1 以下 ( 治療を要さない ) 投与基準を満たさない場合 Bmabをスキップし SOXとして施行する [SOX 法投与開始 減量基準 ( ポケット版 ), ヤクルト本社 ( 株 ), ]

61 SOX+Bmab 療法 : 休薬 減量基準 60 S1 のコース内休薬 再開基準 Bmab 中止基準 項目 S1 休薬基準 S1 再開基準 好中球数 (/mm 3 ) 1,000 未満 1,000 以上 血小板数 (/mm 3 ) 75,000 未満 75,000 以上 Cre(mg/dL) 1.5 以上 1.5 未満 項目血栓 / 塞栓症消化管穿孔出血 Bmab 中止基準 Grade3 以上 Grade1 以上 Grade3 以上 感染 感染を疑う 38 以上の発熱 左記 なし 下痢 粘膜炎 / 口内炎 Grade 2 以上 Grade 1 以下 高血圧 薬剤でコントロールできない Grade3 以上 Bmab を中止し SOX として施行 たとえ症状が軽快 / 回復しても Bmab は再開しない 項目 基準 L-OHP 次回用量 S1 次回用量 白血球数 (/mm 3 ) 1,000 未満 1 段階減量 好中球数 (/mm 3 ) * 500 未満 or 次コース開始予定日に1,500 未満 1 段階減量 発熱性好中球減少症 Grade3 以上 1 段階減量 血小板数 (/mm 3 ) * 50,000 未満 1 段階減量 50,000 以上 75,000 未満 次コース開始予定日に 75,000 以上 100,000 未満 1 段階減量減量なし 下痢 Grade 3 以上減量なし 1 段階減量 * 好中球 血小板については投与開始基準にも留意 [SOX 法投与開始 減量基準 ( ポケット版 ), ヤクルト本社 ( 株 ), ]

62 FOLFOXIRI+Bmab 療法 : 投与法 61 治療 1 コース (2 週間 ) 休薬 治療 導入療法 Bmab 5mg/ kg 30~90min CPT mg/m² 1h* l-lv 200mg/m² 2h L-OHP 85mg/m² 2h (days) 維持療法 導入療法 ( 最大 12 コース ) 休薬 導入療法と維持療法の 2 段階で治療を行い 導入療法は最大 12 コースとする 1 コース (2 週間 ) 5-FU 3,200mg/m² 48h** Bmab 5mg/ kg 30~90min l-lv 200mg/m² 2h 5-FU 3,200mg/m² 48h** 維持療法 治療休薬治治療休薬休薬療 2 週毎 *CPT-11 の日本での承認用量は 150mg/m 2 **5-FU の日本での承認用量は最大 3,000mg/m 2 14(days)

63 FOLFOXIRI+Bmab 療法 : 副作用 62 TRIBE 試験で認められた有害事象 いずれかの群で 3% 以上発現した Grade3 以上の有害事象 有害事象 FOLFOXIRI+Bmab 群 (n=250) FOLFIRI+Bmab 群 (n=250) 好中球減少症 50% 20.5% FN 8.8% 6.3% 下痢 18.8% 10.6% 口内炎 8.8% 4.3% 吐き気 2.8% 3.2% 嘔吐 4.4% 3.2% 無力症 12.0% 9.1% 末梢神経障害 5.2% 0% 高血圧 5.2% 2.4% 静脈血栓塞栓症 7.2% 5.9% 重篤な有害事象 20.4% 19.7% QUATTRO 試験 ( 国内第 Ⅱ 相試験 ) が進行中 [N Engl J Med, 2014, 371, ]

64 TRIBE 試験 63 FOLFOXIRI+Bmab vs FOLFIRI+Bmab as 1st-line ( オープンラベル無作為化比較第 Ⅲ 相試験 ) 有効性 OS:29.8 ヶ月 vs 25.8 ヶ月 (p=0.03) 奏功率 :65% vs 54% (p=0.013) OS in subgroup population: 41.7 ヶ月 vs 33.5 ヶ月 in RAS(-)/BRAF(-), 27.3 ヶ月 vs 23.9 ヶ月 in RAS(+), 19.0 ヶ月 vs 10.7 ヶ月 in BRAF(+) 副作用 Grade3 以上 好中球減少 : 50.0% vs 20.5% 下痢 :18.8% vs 10.5% 末梢神経障害 :5.2% vs 0% [N Engl J Med, 2014, 371, ] FOLFOXIRI+Bmab の FOLFIRI+Bmab に対する優越性が示された 現在 本邦では BRAF 遺伝子検査の保険適応はない OS OS [Lancet Oncol, 2015, 16, ]

65 LV/UFT+Bmab 療法 64 投与量 投与スケジュール Bmab 5 mg/kg Bmab 5 mg/kg LV 75mg/body UFT 300 mg/m 2 7 日休薬 UFT+LV の投与スケジュールが術後補助療法と異なる点に注意!! (days) 適応 重篤な併存疾患があり一次治療の L-OHP CPT-11 や分子標的薬の併用療法に耐用性がないと判断される場合 強力な治療が適応になる患者であっても 腫瘍進行が緩徐と判断される場合 重篤な有害事象の発生を好まない場合 [Clin Colorectal Cancer, 2016, 15, ]

66 J-BULE 試験 65 LV/UFT+Bmab as 1st-line for 高齢患者 ( 75 歳 ) の切除不能 再発大腸癌 ( 多施設共同第 Ⅱ 相臨床試験 ) 有効性 OS:23ヶ月 (95%CI:6.2-10ヶ月) PFS:8.2ヶ月 (95%CI:6.2-10ヶ月) 副作用全 Grade(Grade3 以上 ) 貧血 :60%(8%) 疲労 :39%(8%) 悪心 :35%(6%) 高血圧 :33%(12%) OS PFS [Clin Colorectal Cancer, 2016, 15, ]

67 二次治療 66 XELOX NO16967 試験 XELOX+Bmab ML18147 試験 FOLFOX+Bmab E3200 試験 FOLFIRI+Bmab ML18147 試験 FOLFIRI+Rmab RAISE 試験 FOLFIRI+Aflibercept VELOUR 試験 FOLFIRI+Cmab FOLFIRI+Pmab 試験 IRIS FIRIS 試験 CPT-11+Cmab EPIC 試験 CPT-11+Pmab GERCOR 試験 Cmab 単剤 NCI CTG CO.17 試験 Pmab 単剤 試験

68 NO16967 試験 67 XELOX vs FOLFOX4 as 2nd-line (FOLFIRI 等施行後 ) ( 無作為化比較第 Ⅲ 相試験 ) OS 有効性 OS:11.9ヶ月 vs 12.5ヶ月 PFS:4.7ヶ月 vs 4.8ヶ月 副作用全 Grade (Grade3 以上 ) 神経毒性 :71.4% (8.7%) vs 73.1% (8.4%) 悪心 嘔吐 :65.9% (5.5%) vs 62.0% (4.9%) 下痢 :56.9% (19.9%) vs 48.7% (4.9%) 手足症候群 :22.5% (3.5%) vs 5.8% (0.6%) 好中球減少症 :18.0% (4.5%) vs 48.4% (35.1%) 口内炎 :13.5% (0.3%) vs 30.2% (1.3%) PFS LV/5FU と CPT-11 の併用療法施行後 ( 二次療法 ) においても XELOX の FOLFOX に対する非劣性が示された [Ann Oncol, 2008, 19, ]

69 FOLFIRI+Rmab/Aflibercept 療法 68 投与量 投与スケジュール Rmab 4 mg/kg 60min or Aflibercept 8 mg/kg 60min CPT mg/m min l-lv 200 mg/m 2 120min 5-FU bolus 400 mg/m 2 5-FU ci 2,400 mg/m 2 46hr 本邦における CPT-11 の承認用量は 150 mg/m (days) 副作用 < 高頻度 > 高血圧 蛋白尿 骨髄抑制 下痢 鼻出血 < 頻度は低いが重篤なもの > 消化管穿孔 消化管出血 動脈 静脈血栓塞栓症

70 E3200 試験 69 FOLFOX4+Bmab vs FOLFOX4 as 2nd-line ( 無作為化比較第 Ⅲ 相試験 ) 有効性 OS:12.9ヶ月 vs 10.8ヶ月 (p=0.0011) PFS:7.3ヶ月 vs 4.7ヶ月 (p<0.001) 奏効率 :22.7% vs 8.6% (p<0.001) 副作用 (Grade3 以上 :75.3% vs 61%) 神経障害 :16.3% vs 9.2% 嘔吐 :10.1% vs 3.2% 高血圧 :6.2% vs 1.8% 血栓塞栓症 :3.4% vs 2.5% 出血 :3.4% vs 0.4% OS PFS 二次療法においても FOLFOX に Bmab 併用の有用性が示された A:FOLFOX4+Bmab, B:FOLFOX4, C:Bmab [J Clin Oncol, 2007, 25, ]

71 RAISE 試験 70 FOLFIRI+Rmab vs FOLFIRI as 2nd-line ( プラセボ対照二重盲検無作為化比較第 Ⅲ 相試験 ) 有効性 OS:13.3ヶ月 vs 11.7ヶ月 (p=0.0219) PFS:5.7ヶ月 vs 4.5ヶ月 (p=0.0005) 奏効率 :13.4% vs 12.5% OS PFS 二次治療として FOLFIRI に Rmab 併用の有効性が示された [Lancet Oncol, 2015, 16, ]

72 RAISE 試験 71 副作用 (%) FOLFIRI+Rmab 群 (n=529) FOLFIRI 群 (n=528) 好中球減少症 58.8 (38.4) 45.6 (23.3) 血小板減少症 28.4 (3.0) 13.6 (0.8) 下痢 59.7 (10.8) 51.3 (9.7) 疲労 57.7 (11.5) 52.1 (7.8) 悪心 49.5 (2.5) 51.3 (2.7) 食欲減退 37.4 (2.5) 27.3 (1.9) 鼻出血 33.5 (0) 15.0 (0) 口内炎 30.8 (3.8) 20.8 (2.3) 脱毛症 29.3 (0) 31.3 (0) 嘔吐 29.1 (2.8) 27.3 (2.5) 便秘 28.5 (0.9) 22.7 (1.5) 腹痛 26.5 (3.4) 26.3 (3.6) 高血圧 26.1 (11.2) 8.5 (2.8) 末梢性浮腫 20.4 (0.2) 9.1 (0) 粘膜の炎症 17.4 (2.6) 9.8 (1.7) 蛋白尿 17.0 (3.0) 4.5 (0.2) 貧血 16.3 (1.5) 20.8 (3.6) 全 Grade (Grade3 以上 ) [Lancet Oncol, 2015, 16, ]

73 VELOUR 試験 FOLFIRI+Aflibercept vs FOLFIRI as 2nd-line ( プラセボ対照無作為化第 Ⅲ 相試験 ) 有効性 OS:13.5ヶ月 vs 12.1ヶ月 (p=0.0032) PFS:6.9ヶ月 vs 4.7ヶ月 (p= ) 奏効率 :19.8% vs 11.1% (p=0.0001) 副作用全 Grade (Grade3 以上 ) 貧血 : 82.3% (3.8%) vs 91.1% (4.3%) 下痢 :69.2% (19.3%) vs 56.5% (7.8%) 好中球減少 :67.8% (36.7%) vs 56.3% (29.5%) 蛋白尿 :62.2% (7.8%) vs 40.7% (1.2%) 全身倦怠感 :60.4% (16.8%) vs 50.2% (10.6%) OS PFS 72 二次治療として FOLFIRI に Aflibercept 併用の有用性が示された [J Clin Oncol, 2012, 28, ]

74 FOLFIRI+Rmab 療法 : 投与 減量基準 73 各サイクルにおけるFOLFIRIの投与基準 好中球絶対数 (ANC) /L 血小板数 (PLT) /L FOLFIRIに関連する消化管毒性 Grade1 Grade2 Grade3 Grade4 FN 好中球減少症又は血小板減少症 次の投与予定日までに ANC /L PLT /L に回復 前回の用量レベルで再開 基準を満たさない 1 段階減量 再開時 1 段階減量 再開時 2 段階減量 用量 (mg/m 2 ) CPT-11 l-lv 5-FU bolus 5-FU infusion 初回投与量 , hr 1 段階減量 , hr 2 段階減量 , hr 3 段階減量 , hr FN: 好中球減少症 [ サイラムザ 適正使用ガイド, 日本イーライリリー ( 株 ), ]

75 FOLFIRI+Rmab 療法 : 投与 減量基準 74 高血圧 Grade<3 Grade3 (SBP 160mmHg or DBP 100mmHg; 内科的治療を要する ; 2 種類以上の薬物治療又は以前よりも強い治療を要する ) Grade4 or 難治性 〇無症状の場合 : サイラムザの投与を継続し 降圧療法を開始する〇有症状の場合 : 症状が消失するまで Rmab を中断し降圧治療を開始する 高血圧 ( 症候性高血圧 降圧治療に反応しない著しく上昇した血圧 ) のために Rmab の投与を中断する場合 : 再投与時には 6mg/kg に減量する さらに投与の延期が必要な場合 :2 回目の減量 (5mg/kg) を行う 〇無症状の場合 : より強力な降圧療法を併用し Rmab の投与を継続する追加の降圧療法開始後 2 週間を超えて SBP 160mmHg or DBP 100mmHg の場合 適切な降圧療法を継続し Rmab の投与は中断する〇有症状の場合 : 症状が消失するまで Rmab の投与は中断し 降圧療法を開始する 高血圧 ( 症候性高血圧 降圧治療に反応しない著しく上昇した血圧 ) のために Rmab の投与を中断する場合 : 再投与時には 6mg/kg に減量する さらに投与の延期が必要な場合 :2 回目の減量 (5mg/kg) を行う Grade4 の高血圧 ( 生命を脅かす 例 : 悪性高血圧 一過性又は恒久的な神経障害 高血圧クリーゼ又は緊急処置が適用される )or 適切な経口治療 ( 最高用量において経口剤を 3 剤以上 ) にもかかわらずコントロール不十分な高血圧 (4 週間を超える期間にわたって SBP>160mmHg or DBP> 100mmHg) の場合 Rmab の投与を中止する [ サイラムザ 適正使用ガイド, 日本イーライリリー ( 株 ), ]

76 Rmab による蛋白尿への対応 蛋白尿検査及び尿蛋白発現時の対処方法 定性検査 以下 以上 ラムシルマブ投与 患者の症状 ( 浮腫 体重増加など ) や状態 ( 低アルブミン血症の有無など ) を踏まえ ラムシルマブ投与の可否を検討 ラムシルマブ投与 ラムシルマブ投与なし 定量検査 24 時間蓄尿を用いた全尿検査が望ましいが 実施困難な場合には尿中の蛋白 / クレアチニン比を測定 随時尿の尿蛋白 / クレアチニン比は 1 日尿蛋白排泄量と良好な相関を示すことが知られている [ サイラムザ 適正使用ガイド, 日本イーライリリー ( 株 ), ] 2g/ 日未満ラムシルマブ投与 2g/ 日以上 3g/ 日未満休薬 2g/ 日未満に低下するまで休薬し 減量して再開 3g/ 日以上又はネフローゼ症候群を発現投与中止

77 FOLFIRI+Aflibercept 療法 : 投与 減量基準 76 好中球減少 :1,500/mm 3 以上に回復するまで休薬する 血小板減少 :75,000/mm 3 以上に回復するまで休薬する 高血圧 程度 Grade 2 の場合 Grade 3 の場合 Grade 4 又は高血圧に伴う臓器障害が認められた場合 処置 infusion reaction 程度 軽度及び中等度 重度 投与を継続し 降圧剤による治療を行う 150/100mmHg( 高血圧を合併する場合は収縮期血圧 180mmHg) 以下に回復するまで休薬し 降圧剤による治療を行う 2 週間以内に回復した場合 -1 回目 : 減量せず投与する -2 回目 :2mg/kg に減量する 2 週間を超え 4 週間以内に回復した場合 2mg/kg に減量する 4 週間以内に回復しない場合及び 2mg/kg に減量しても再発した場合 投与中止 投与を中止する 処置 直ちに投与を中断し 回復した場合 投与を再開する 直ちに投与を中止する [ ザルトラップ 適正使用ガイド, サノフィ ( 株 ), ]

78 FOLFIRI+Aflibercept 療法 : 投与 減量基準 蛋白尿 程度 1<UPCR 2 で 血尿が認められない場合 1<UPCR 2 で 血尿が認められる場合 UPCR>2 の場合 2mg/kg に減量しても再発した場合 ネフローゼ症候群血栓性微小血管症 処置 今回の投与 投与を継続する 今回投与後の尿蛋白量 ( 最高値 ) <3.5g/ 日 3.5g/ 日 次回の投与 ( 投与直近値で判断 ) 2g/ 日 : 投与を継続する >2g/ 日 : 休薬する 2g/ 日 :2mg/kg に減量する >2g/ 日かつ 3.5g/ 日 : 休薬する >3.5g/ 日 : 投与を中止する 休薬する 2g/ 日 : 投与を継続する 投与を中止する 投与を中止する >2g/ 日かつ 3.5g/ 日 : 休薬する >3.5g/ 日 : 投与を中止する 次々回の投与 ( 投与直近値で判断 ) 2g/ 日 :2mg/kg に減量する >2g/ 日 : 投与を中止する 2g/ 日 :2mg/kg に減量する >2g/ 日 : 投与を中止する 2g/ 日 :2mg/kg に減量する >2g/ 日 : 投与を中止する 投与前の尿中蛋白 / クレアチニン比 (UPCR) に基づき 上の表を参考に対応する UPCRが1を超える場合 次回は1 日尿蛋白量に基づき判断する 77 [ ザルトラップ 適正使用ガイド, サノフィ ( 株 ), ]

79 試験 78 FOLFIRI+Pmab vs FOLFIRI as 2nd-line ( オープンラベル無作為化比較第 Ⅲ 相試験 ) <KRAS WTにおける結果 > 有効性 OS:14.5ヶ月 vs 12.5ヶ月 (p=0.12) PFS:5.9ヶ月 vs 3.9ヶ月 (p=0.004) 奏効率 :35% vs 10%(p<0.001) OS 副作用 Grade3 以上 皮膚障害 :36.8% vs 2.3% 好中球減少 :19.5% vs 23.1% 下痢 :13.6% vs 9.1% 粘膜炎 :7.6% vs 2.7% 低カリウム血症 :6.6% vs 1.0% 二次療法においても FOLFIRI に Pmab 併用の有用性が示された PFS [J Clin Oncol, 2010, 28, ]

80 IRIS 療法 投与量 投与スケジュール CPT mg/m 2 90 min CPT mg/m 2 90 min 4 週 1 サイクル 79 S1 80 mg/m 2 /day 14 日休薬 (days) メリット 投与が簡便 ( 持続点滴が不要で 点滴時間も短い ) デメリット 服薬コンプライアンスに影響を受ける 下痢 骨髄抑制などの副作用が強い CPT-11 S1:.25m 2 未満 S1:1.25m 2 以上 1.5m 2 未満 S1:1.5m 2 以上 初回投与量 125 mg/m 2 40mg/ 回 50mg/ 回 60mg/ 回 1 段階減量 100 mg/m 2-40mg/ 回 50mg/ 回 2 段階減量 80 mg/m mg/ 回 [IRIS 療法, 大鵬薬品工業 ( 株 ), ]

81 FIRIS 試験 80 IRIS vs FOLFIRI as 2nd-line ( オープンラベル無作為化比較第 Ⅱ/Ⅲ 相試験 ) 有効性 OS:17.8 ヶ月 vs 17.4 ヶ月 (p=0.003) * PFS:5.8 ヶ月 vs 5.1 ヶ月 (p=0.039) 奏功率 :18.8% vs 16.7% 副作用全 Grade (Grade3 以上 ) 下痢 :79.5% (20.5%) vs 59.2% (4.7%) 貧血 :74.3% (10.0%) vs 54.5% (6.6%) 白血球減少 :73.3% (18.1%) vs 80.6% (15.6%) 倦怠 :72.9% (8.6%) vs 68.2% (3.3%) 食欲不振 :67.1%(11.0%) vs 61.1%(5.2%) OS PFS 二次療法において IRIS の FOLFIRI に対する非劣性が示された [J Clin Oncol, 2010, 28, ] * OS は最終解析の結果 [J Cancer Res Clin Oncol, 2015, 141, ]

82 IRIS 療法 : 休薬 減量 再開基準 81 項目休薬を考慮再開時に減量を考慮 白血球減少 Grade3 2,000/mm 3 未満 Grade4 1,000/mm 3 未満 好中球減少 Grade3 1,000/mm 3 未満 Grade4 500/mm 3 未満 血小板減少 Grade2 75,000/mm 3 未満 Grade3 50,000/mm 3 未満 T-Bil Grade2 ULN 1.5 以上 Grade2 ULN 1.5(2mg/dL) 以上 AST ALT Grade2 ULN 2.5 以上 Grade3 ULN 5(200IU/L) 以上 下痢 Grade2 4 回 / 日以上の排便 回数の増加 ; 静脈内 輸液を要する 口内炎 Grade2 Grade2の所見あるい はそれ以上の所見 その他の非血液学的項目 Grade3 Grade3 4 回 / 日以上の排便回数の増加 ; 静脈内輸液を要する Grade2 Grade3 ULN( 目安 1.2mg/dL) 以上 Cre Grade1 ULN( 目安 1.2mg/dL) 以上 Grade1 CLcr 60mL/min 未満 60mL/min 未満 ULN: 基準範囲上限 [IRIS 療法, 大鵬薬品工業 ( 株 ), ]

83 三次治療以降 82 Regorafenib TAS-102 CORRECT 試験 RECOURSE 試験

84 Regorafenib( スチバーガ ) 療法 83 作用機序 血管新生に関わるキナーゼ (VEGFR1,VEGFR2,EGFR3,TIE2), 腫瘍微小環境に関わるキナーゼ (PDGFRβ,FGFR), 及び腫瘍形成に関わるキナーゼ (KIT,RET,RAF-1,BRAF) を阻害することにより, 腫瘍増殖を抑制する. 投与量 投与スケジュール Regorafenib 160 mg/day (days) 投与基準 臨床検査項目 ( 単位 ) 基準値 好中球数 (/mm 3 ) 1,500 ヘモグロビン (g/dl) 9 血小板数 (/mm 3 ) 100,000 AST (IU/L) < 100 ALT (IU/L) < 100 総ビリルビン (mg/dl) < 日休薬 1 日 1 回食後投与 空腹時 高脂肪食摂取後投与は血中濃度低下するため避ける [ スチバーガ 錠投与基準ポケットガイド, バイエル薬品 ( 株 ), ]

85 CORRECT 試験 84 Regorafenib vs Placebo as 3rd-line ( 標準化学療法施行後の結腸 直腸癌患者を対象 ) ( 無作為化二重盲検第 Ⅲ 相試験 ) 有効性 OS:6.4 ヶ月 vs 5.0 ヶ月 (p=0.0052) PFS:1.9 ヶ月 vs 1.7 ヶ月 (p<0.0001) 奏効率 :1.0% vs 0.4% (p=0.19) 副作用全 Grade (Grade3 以上 ) 疲労 :47.4% (9.6%) vs 28.4% (5.1%) 手足症候群 : 46.6% (16.6%) vs 7.5% (<1%) 下痢 :33.8% (7.0%) vs 8.3% (1%) 食欲不振 :30.4% (3.2%) vs 15.4% (2.8%) 二次療法施行後において BSC に対する Regorafenib の優越性が示された OS PFS [Lancet, 2013, 381, ]

86 Regorafenib: 減量基準 85 Grade3 以上の副作用発現時は Grade2 以下に軽快するまで休薬し 40mg 減量し再開する 又は投与の中止を考慮する 高血圧に関する用量調節基準 投与開始から 2 ヵ月以内に 特に 1 ヵ月以内で多く認める Grade2( 症候性 ) 以上があれば休薬する 再開する場合は 1 段階減量 レゴラフェニブ投与開始前および投与中は定期的に血圧測定を行うよう指導が必要 肝機能異常に関する用量調節基準 上限 5 倍 <AST または ALT 上限 20 倍 初発現時は休薬 改善後は1 段階減量して再開する 2 回目発現時 または20 倍以上の肝機能異常出現時は中止 [ スチバーガ 錠投与基準ポケットガイド, バイエル薬品 ( 株 ), ]

87 Regorafenib: 減量基準 86 手足症候群に関する用量調節基準 投与開始から2ヵ月以内に 特に2 週間以内で多く認める Grade2であれば 1 段階減量 Grade3であれば Grade1になるまで少なくとも1 週間休薬 参考 表. 使用成績調査における OS 推定値 ( 月 ) 95% 信頼区間 下限値 上限値 HFSR なし Grade Grade Grade 表.CORRECT 試験における発現頻度 全 Grade Grade3 全患者 45.0% 16.6% 日本人患者 80.0% 27.7% 日本人において発現頻度が高い HFSR を発現する方が OS 中央値は長い [ スチバーガ 錠投与基準ポケットガイド, バイエル薬品 ( 株 ), ]

88 TAS-102( ロンサーフ ) 療法 87 投与量 投与スケジュール TAS102 2 日休薬 TAS102 2 日休薬 14 日休薬 用法 用量 (days) 投与スケジュール 用量が煩雑 服薬指導時には 服薬補助ツールを用いると良い ( 製薬会社作成 ブリスターカード ) [ ロンサーフ 配合錠総合情報サイト, 大鵬薬品工業 ( 株 )]

89 TAS-102: 作用機序 88 1TPI を配合することで FTD の分解が阻害されて 高い血中濃度が維持できる 2FTD は 複製時にチミジンの代わりに DNA 鎖に取り込まれる ( 推定 ) 3DNA に取り込まれた FTD は DNA の機能障害を引き起こして抗腫瘍効果を示す ( 推定 ) [ ロンサーフ 配合錠総合情報サイト, 大鵬薬品工業 ( 株 )]

90 J-003 試験 89 TAS-102 vs Placebo as 3rd-line ( フッ化ピリミジン系薬 L-OHP CPT-11 を含む前治療 2 レジメン以上施行後の切除不能進行 再発の結腸 直腸癌患者を対象 ) ( 国内二重盲検無作為化第 Ⅱ 相試験 ) 有効性 OS :9.0 ヵ月 vs 6.6 ヵ月 (p=0.0011) PFS:2.0 ヵ月 vs 1.0 ヵ月 (p<0.0001) 副作用全 Grade (Grade3 以上 ) 貧血 :72.6% (16.8%) vs 15.8% (5.2%) 好中球減少 :71.7% (50.4%) vs 1.7% (0%) 悪心 :64.6% (4.4%) vs 28.1% (0%) 食欲不振 :61.9% (4.4%) vs 33.3% (3.5%) 倦怠 :58.4% (6.2%) vs 42.1% (3.5%) OS PFS [Lancet Oncol, 2012, 13, ]

91 RECOURSE 試験 90 TAS-102 vs Placebo as 3rd-line ( 標準化学療法を 2 種以上施行後の結腸 直腸癌患者を対象 ) ( 二重盲検無作為化第 Ⅲ 相試験 ) 有効性 OS:7.1 ヶ月 vs 5.3 ヶ月 (p<0.001) PFS:2.0 ヶ月 vs 1.7 ヶ月 (p<0.001) 奏功率 :1.6% vs 0.4% (p=0.29) 副作用全 Grade (Grade3 以上 ) 好中球減少 :77.1% (21.4%) vs 4.6% (0%) 貧血 :76.5% (18.2%) vs 33.1% (3.0%) 悪心 :48.4% (1.9%) vs 23.8% (1.1%) 血小板減少 :41.8% (5.1%) vs 8.0% (<1%) 疲労 :35% 二次療法施行後においても BSC に対する TAS-102 の有効性が示された OS PFS [N Engl J Med, 2015, 372, ]

92 TAS-102: 休薬 再開 減量基準 91 投与開始基準投与再開基準 休薬基準 血色素量 8.0 g/dl 以上 7.0 g/dl 未満 好中球数 1,500 /mm 3 以上 1,000 /mm 3 未満 血小板数 75,000 /mm 3 以上 50,000 /mm 3 未満 総ビリルビン 1.5 mg/dl 以下 2.0 mg/dl を超える AST,ALT 施設基準値上限の 2.5 倍 ( 肝転移症例では 5 倍 ) 以下 施設基準値上限の 2.5 倍 ( 肝転移症例では 5 倍 ) を超える クレアチニン 1.5 mg/dl 以下 1.5 mg/dl を超える 末梢神経障害 Grade2 以下 Grade3 以上 非血液毒性 Grade1 以下 Grade3 以上 減量基準 好中球数 500/mm 3 未満 血小板数 50,000/mm 3 未満 GradeはCTCAE v3.0に準じる [ ロンサーフ 配合錠総合情報サイト, 大鵬薬品工業 ( 株 )]

93 92 MMR MSI

94 MSI(Microsatellite instability) 93 DNA ミスマッチ修復 (Mismatch Repair;MMR) 機構は DNA 複製の際に生じた不適正な塩基対を認識し 除去 修復している 一塩基から数塩基の単純な繰り返し配列から構成されるマイクロサテライト領域は DNA の複製エラーが生じやすい MMR 機構が正常に機能しなくなると マイクロサテライト領域に繰り返し配列の増加あるいは減少をきたし 表現型としてマイクロサテライト不安定性 (microsatellite instability:msi) が認められる MSI 検査では一般に 5 種類のマーカーを用い 2 種類以上でマイクロサテライトの反復回数の変化を認める場合を MSI-H(high) 1 種類で認める場合を MSI-L(low) 変化を認めない場合をマイクロサテライト安定性 (microsatellite stable;mss) と分類する MMR 遺伝子の変異である Lynch 症候群は 90% 以上が MSI-H である MSI-H 大腸癌の特徴として 右側結腸例 低分化腺癌 粘液癌 腫瘍内リンパ球浸潤 BRAF 変異などがある [ 日本臨床, 2011, 69, ] [ 胆と膵, 2016, 37, ] [ がん分子標的治療, 2016, 14, ]

95 Lynch 症候群の診断 94 アムステルダム基準 Ⅱ あるいは改訂ベセスダガイドラインを満たすかを確認する ( 第 1 次スクリーニング ) 腫瘍組織の MSI 検査あるいは原因遺伝子産物に対する免疫組織学的検査を行い, 高頻度 MSI-high または免疫染色でミスマッチ修復タンパクの消失を確認する ( 第 2 次スクリーニング ) 確定診断として MMR 遺伝子の生殖細胞系列における病的変異を同定する ( 保険収載されていない ) 50 歳未満で診断された大腸癌 改訂ベセスダガイドライン (2004) 年齢に関わりなく 同時性あるいは異所性大腸癌あるいはその他のリンチ症候群関連腫瘍がある 60 歳未満で診断された MSI-H の組織学的所見を有する大腸癌 第 1 度近親者が 1 人以上リンチ症候群関連腫瘍に罹患しており そのうち一つは 50 歳未満で診断された大腸癌 年齢に関わりなく 第 1 度あるいは第 2 度近親者の 2 人以上がリンチ症候群腫瘍関連腫瘍と診断されている患者の大腸癌 [ 遺伝性大腸癌診療ガイドライン 2016 年版, 大腸癌研究会, 金原出版 ( 株 ), ]

96 95 参考 術後補助化学療法分子標的薬併用試験

97 術後補助化学療法の分子標的薬併用試験 96 < 全て結果がNegativeであったもの> NSABP-C08 試験 :FOLFOX+Bmab 療法 AVENT 試験 :FOLFOX/XELOX+Bmab 療法 QUASAR2 試験 :Capecitabine+Bmab 療法 N0147 試験 :FOLFOX+Cmab 療法 PETACC-8 試験 :FOLFOX+Cmab 療法

98 NSABP-C08 試験 97 mfolfox6(6 ヶ月 ) vs mfolfox6(6 ヶ月 )+Bmab(1 年 ) as Adjuvant for StageⅡ/Ⅲ 結腸癌 ( 無作為化比較第 Ⅲ 相試験 ) 有効性 OS(5 年 ):84.5% vs 84.9%(p=0.73) DFS(3 年 ):75.5% vs 77.4%(p=0.15) DFS 結腸癌の術後補助療法として mfolfox6 に Bmab を併用しても DFS(3 年 ) の有意な延長にはつながらないことが示された [J Clin Oncol, 2011, 29,11-16.]

99 AVANT 試験 98 A:FOLFOX4 vs B:FOLFOX4+Bmab vs C:XELOX+Bmab as Adjuvant for StageⅡ/Ⅲ 結腸癌 ( 無作為化比較第 Ⅲ 相試験 ) PFS 有効性 (A 群に対する HR B 群 vs C 群 ) OS:1.27 (p=0.02) vs 1.15 (p=0.21) DFS:1.17 (p=0.07) vs 1.07 (p=0.44) 副作用 Grade3 以上 好中球減少 :28% vs 24% vs 6% 末梢神経障害 :14% vs 13% vs 12% 下痢 :9% vs 12% vs 15% 高血圧 :1% vs 10% vs 10% 静脈血栓塞栓症 :5% vs 7% vs 3% StageⅢ 結腸癌の術後補助療法として FOLFOX4 XELOX への Bmab の併用効果は認められなかった OS [Lancet Oncol, 2012, 13, ]

100 QUASAR2 試験 99 CAP+Bmab vs CAP as Adjuvant for StageⅡ/Ⅲ 結腸 直腸癌 ( 無作為化比較第 Ⅲ 相試験 ) 有効性 OS(3 年 ):87.5% vs 89.4% (p=0.33) DFS(3 年 ):75.4% vs 78.4% (p=0.54) DFS 副作用 Grade1-2 (Grade3 以上 ) 手足症候群 :55% (27%) vs 58% (21%) 下痢 :51% (11%) vs 49% (11%) 高血圧 :30% (4%) vs 7% (1%) 口内炎 :29% (2%) vs 21% (1%) 蛋白尿 :20%(1%) vs 5% (<1%) 嘔吐 :18% (2%) vs 15% (3%) 鼻出血 :14% (-) VS 1% (-) 好中球減少症 :10% (2%) vs 7% (3%) OS 術後補助療法として CAP への Bmab 併用効果は認められなかった [Lancet Oncol, 2016, 17, ]

101 N0147 試験 100 FOLFOX+Cmab vs FOLFOX as Adjuvant for StageⅢ 結腸癌 ( 無作為化比較第 Ⅲ 相試験 ) 有効性 KRAS-WT DFS(3 年 ) :71.5% vs 74.6% (p=0.08) 副作用全 Grade (Grade3 以上 ) KRAS-WT 痤瘡 / 発疹 :19.8% (0.2%) vs 0.3% (0.0%) 下痢 :15.6% (0.3%) vs 8.4% (0.9%) 感覚異常 :14.0% (0.3%) vs 15.1% (0.3%) 感染 :6.4% (0.4%) vs 2.6% (0.6%) 口内炎 :6.3% (0.0%) vs 1.8% (0.0%) 疲労 :6.2% (0.2%) vs 4.3% (0.0%) 過敏症 :5.0% (1.0%)vs 2.3% (0.2%) 嘔気 :4.3% (0.1%) vs 3.6% (0.0%) 食欲不振 :2.7% (0.1%) vs 1.0% (0.0%) DFS DFS StageⅢ 結腸癌術後の FOLFOX への Cmab 併用効果は示されなかった [JAMA, 2012, 307, ]

102 PETACC-8 試験 101 FOLFOX+Cmab vs FOLFOX as Adjuvant for KRAS-WT StageⅢ 結腸癌 ( オープンラベル無作為化比較第 Ⅲ 相試験 ) 有効性 OS(3 年 ):88.3% vs 90.5% (p=0.56) DFS(3 年 ):75.1% vs 78.0% (p=0.66) 副作用全 Grade (Grade3 以上 ) 神経障害 :68% (14%) vs 72% (17%) 痤瘡様皮疹 :65% (24%) vs 3% (<0.5%) 血小板減少症 :61% (2%) vs 72% (3%) 貧血 :57% (0.5%) vs 60% (<0.5%) 無力症 :56% (7%) vs 58% (5%) 嘔気 :55% (2%) vs 63% (2%) 下痢 :47% (14%) vs 53% (9%) StageⅢ 結腸癌術後 FOLFOX への Cmab の併用効果は認められなかった RFS [Ann Oncol, 2017, 28, ]

103 レジメン選択に関する臨床試験 102 FOLFOX が先か FOLFIRI が先か GERCOR V308 試験 WJOG4407G 試験 一次治療は血管新生阻害薬と抗 EGFR 薬どちらを併用すべきか FIRE-3 試験 PEAK 試験 CALGB/SWOG 試験 STRATEGIC-1 試験 PARADIGM 試験 二次治療でも血管新生阻害薬を継続して併用すべきか ML18147 試験 RAISE 試験 VELOUR 試験 一次治療が L-OHPbase なら 二次治療は FOLFIRI か IRIS か FIRIS 試験 進行中進行中

104 使用された抗がん剤数と予後 103 LV/5FU L-OHP CPT-11 の 3 剤が使用された頻度 (%) と OS は相関する OS の中央値 ( 月 ) = (3 剤使用頻度 %) 一次治療 FOLFOX or FUFOX FOLFIRI or FUIRI IFL IROX LV/5FU L-OHP CTP-11 の 3 剤を 順番を問わず十分に使い切ることが 生存期間の延長につながる [J Clin Oncol, 2004, 22, ]

105 GERCOR V308 試験 :FOLFOX と FOLFIRI の順序 104 FOLFOX6 vs FOLFIRI (1st-line で PD と判定後 2nd-line で cross over させた無作為化第 Ⅲ 相試験 ) 有効性 OS:20.6 ヶ月 vs 21.5 ヶ月 (p=0.99) PFS:8.0 ヶ月 vs 8.5 ヶ月 (p=0.26) 奏効率 :54% vs 56% 肝切除率 :22% vs 9% (p=0.02) 副作用 神経毒性 :FOLFOX の方が多い FN:FOLFIRI の方が多い 悪心 嘔吐 疲労 :FOLFIRI の方が多い FOLFOX6 と FOLFIRI どちらを先に実施しても予後には大きく影響しないと思われ 副作用の違いなどを加味して選択すべきである OS [J Clin Oncol, 2004, 22, ]

106 WJOG4407G 試験 :FOLFOX か FOLFIRI か 105 mfolfox6+bmab vs FOLFIRI+Bmab as 1st-line ( 国内無作為化第 Ⅲ 相試験 ) 有効性 OS:30.1 ヶ月 vs 31.4 ヶ月 (p=0.730) PFS:10.7 ヶ月 vs 12.1 ヶ月 (p=0.427) 奏効率 :62% vs 64% (p=0.757) PFS 副作用全 Grade (Grade3 以上 ) 食欲不振 :73% (6%) vs 73% (8%) 白血球減少 :74% (5%) vs 80% (11%) 好中球減少 :79% (35%) vs 89% (45%) 末梢神経障害 :86% (22%) vs 42% (0%) 疲労 :67% (4%) vs 75% (6%) 脱毛 :34% (0%) vs 65% (0%) 粘膜炎 :57% (3%) vs 57% (3%) 下痢 :37% (5%) vs 54% (9%) OS [Ann Oncol, 2016, 27, ]

107 FIRE-3 試験 :Cmab と Bmab 併用するならどちらか 106 FOLFIRI+Cmab vs FOLFIRI+Bmab as 1st-line for RAS-WT mcrc ( オープンラベル無作為化比較第 Ⅲ 相試験 : German AIO study KRK-0306 試験 ) 有効性 OS:33.1 ヶ月 vs 25.0 ヶ月 (p=0.0059) PFS:8.4 ヶ月 vs 9.7 ヶ月 (0.53) 奏功率 :72.0% vs 56.1%(p=0.0029) OS RAS-WT の患者における一次治療では FOLFIRI に Bmab より Cmab を併用した方が有効性が高くなる可能性が示された [Lancet Oncol, 2016, 17, ]

108 PEAK 試験 :Pmab と Bmab 併用するならどちらか 107 mfolfox6+pmab vs mfolfox6+bmab as 1st-line in KRAS exon 2-WT ( オープンラベル無作為化第 Ⅱ 相試験 ) 有効性 <RAS-WT> PFS:13.0 ヶ月 vs 9.5 ヶ月 (p=0.029) OS:41.3 ヶ月 vs 28.9 ヶ月 (p=0.058) RAS 野生型では 一次治療で併用する分子標的薬には 血管新生阻害薬よりも抗 EGFR 薬を用いた方が予後が良くなる可能性が示された OS PFS [J Clin Oncol, 2014, 32, ]

109 CALGB/SWOG 試験 108 :Cmab と Bmab 併用するならどちらか mfolfox/folfiri+cmab vs mfolfox/folfiri+bmab as 1st-line for KRAS-WT mcrc ( 無作為化第 Ⅲ 相試験 ) 有効性 OS:30.0 ヶ月 vs 29.0 ヶ月 (p=0.08) PFS:10.5 ヶ月 vs 10.6 ヶ月 (p=0.45) 奏効率 :59.6% vs 55.2% RAS 野生型において 一次治療で併用する分子標的薬は 血管新生阻害薬と抗 EGFR 薬で予後に有意な差は認められなかった OS OS [JAMA, 2017, 317, ]

110 ML18147 試験 :Bmab Beyond Progression 109 L-OHP or CPT-11base+Bmab as 1st-line, +Bmab vs +None as 2nd-line (cross over) ( 無作為化第 Ⅲ 相試験 ) 有効性 OS:11.2 ヶ月 vs 9.8 ヶ月 (HR=0.0062, p=0.0062) PFS:5.7 ヶ月 vs 4.1 ヶ月 (HR=0.68, p<0.0001) Bmab の継続使用が二次化学療法の標準治療の一つとして位置づけられたが MST の差は 1.4 ヶ月程度であり 高額な医療費もかかることから リスクとベネフィットを十分考慮した上で治療法を選択する OS [Lancet Oncol, 2013, 14, ]

111 RAISE 試験 subgroup 解析 110 FOLFIRI+Rmab vs FOLFIRI as 2nd-line ( フッ化ピリミジン系薬 L-OHP+Bmab による一次治療で増悪後の患者におけるプラセボ対照二重盲検無作為化比較第 Ⅲ 相試験 ) PFS OS Bmab 併用で 6 ヶ月未満に PD となった患者においても 有用である [Ann Oncol, 2016, 27, ]

112 VELOUR 試験 :Bmab 治療歴ありでの Aflibercept 111 FOLFIRI+Aflibercept vs FOLFIRI as 2nd-line for mcrc ( プラセボ対照無作為化第 Ⅲ 相試験の Bmab 治療歴での subgroup 解析 ) 有効性 OS: 前治療 ヶ月 vs 11.7ヶ月 ヶ月 vs 12.4ヶ月 (p=0.5668) PFS: 前治療歴 + 6.7ヶ月 vs 3.9ヶ月 - 6.9ヶ月 vs 5.4ヶ月 (p=0.1958) OS PFS Bmab の前治療歴があっても Aflibercept 併用の有用性が示された [J Clin Oncol, 2012, 28, ]

113 FIRIS 試験 : 二次療法は FOLFIRI か IRIS か 112 IRIS vs FOLFIRI as 2nd-line ( オープンラベル無作為化第 Ⅲ 相試験 ) L-OHP 既治療例の有効性 OS:12.7 ヶ月 vs 15.3 ヶ月 (p=0.04) OS FOLFOX 療法を受けた患者の ERCC1 及び DPD の発現量は L-OHP を含む療法を受けなかった患者に比べて高い TS-1 は DPD 阻害剤が配合されている L-OHP 既治療例においては 二次療法では FOLFIRI 療法よりも IRIS 療法を選択した方が予後が良くなる可能性が示された [Br J Cancer, 2012, 107, ] [J Cancer Res Clin Oncol, 2015, 141, ]

114 現在進行中の臨床試験 113 TRICOLORE 試験 国内オープンラベル無作為化第 Ⅲ 相試験 L-OHP Base vs IRIS+Bmab as 1st-line for mcrc [BMC Cancer, 2015, 626.] STRATEGIC-1 試験 オープンラベル無作為化比較第 Ⅲ 相試験 FOLFIRI+Cmab L-OHP Base+Bmab vs OPTIMOX+Bmab CPT-11 Base + Cmab in RAS-WT PARADIGM 試験 [BMC Cancer, 2015, 15, 496.] 国内オープンラベル無作為化第 Ⅲ 相試験 mfolfox6+pmab vs +Bmab as 1st-line for RAS-WT mcrc [Clin Colorectal Cancer, 2017, 16, ]

115 114 参考 L-OHP による副作用と対策

116 L-OHP による末梢神経障害 115 急性症状 投与直後から 1 2 日以内に ほとんど全例 (85~95%) の症例に手 足や口唇周囲部等の異常感覚 ( 末梢神経症状 ) があらわれる 1~2% の症例では 呼吸困難や嚥下障害を伴う咽頭喉頭の絞扼感 ( 咽頭喉頭感覚異常 ) があらわれることがある 低温又は冷たいものへの曝露により誘発又は悪化する 多くは薬剤の投与毎にあらわれるが 休薬により回復する場合が多い 発症機序は 神経細胞の細胞膜にて oxalate と Ca がキレートを形成し Na チャネル流入を阻害することによるとされている 慢性症状 四肢末梢のしびれ感 感覚低下 腱反射の低下などを認め 症状が高度になると感覚性運動失調を呈することもある 薬剤中止により 80% の症例では一部症状の改善がみられ 40% の症例で 6~8 ヶ月後には完全に回復する 後根神経節細胞に L-OHP が蓄積し 細胞の代謝や軸索原形質輸送が障害されることにより起こる [ 重篤副作用疾患別対応マニュアル末梢神経障害, 厚生労働省, H21.5]

117 EFC2962 試験 :L-OHP の投与量と末梢神経障害 116 FOLFOX4 vs de Gramont (LV5FU2) as 1st-line ( 第 Ⅲ 相試験 ) < 末梢神経障害発現率 > 全 Grade:68.0% vs 12.0% Grade3 以上 :18.2% vs 0.0% ( 回復したのはその内の74%) 患者数 Grade2 Grade3 10% 3 Cycle 9 Cycle 25% 8 Cycle 12 Cycle 50% 10 Cycle 14 Cycle [J Clin Oncol, 2000, 18, ]

118 JOIN 試験 (JFMC C2 試験 ) 117 mfolfox6 as Adjuvant for StageⅡ/Ⅲ 結腸癌 ( 国内無対照第 Ⅳ 相試験 ) 認容性 8 日間以上持続する日常生活に支障をきたす PSN の発現頻度 :3.3% PSN の発現頻度全 Grade (Grade3 以上 ) 83.8% (5.8%) PSN:peripheral sensory neuropathy [Cancer Chemother Pharmacol, 2015, 76, ]

119 OPTIMOX1 試験 :L-OHP の休薬と再開 (Stop&Go) FOLFOX4 vs FOLFOX7/sLV5FU2 ( 無作為化比較試験 ) 118 FOLFOX4 24 コース (mg/m 2 ) L-OHP l- LV 5-FU bolus FOLFOX FU infusion FOLFOX7 slv5fu2 FOLFOX7 FOLFOX ,400 6 コース 12 コース 6 コース slv5fu ,000 OS:19.3 ヶ月 vs 21.2 ヶ月 (HR= %CI p=0.49) Grade3 の神経毒性は FOLFOX7 群では FOLFOX4 群より早期に出現したが 6 サイクル以降では大いに低かった L-OHP の神経毒性が強く現れる前に休薬し また再開することにより 抗腫瘍効果を落とさずに副作用を軽減することができる [J Clin Oncol, 2006, 24, ]

120 OPTIMOX1 試験 :L-OHP の再開と治療効果 119 FOLFOX7 群で L-OHP の休薬後 プロトコールに沿って L- OHP が再投与されたのは 40.1% であった L-OHP の再投与率を施設ごとでクラスに分類し クラスごとの OS を調査した ( 追加解析 ) L-OHP の再投与がされた施設では されなかった施設に比べて OS が延長していた L-OHP の再開は 予後に影響する OS [J Clin Oncol, 2007, 25, ]

121 OPTIMOX2 試験 : 化学療法の休薬と再開 120 slv5fu2 vs Chemotherapy Free ( 無作為化比較試験 ) mfolfox7 6 コース mfolfox7 slv5fu2 PD まで mfolfox7 6 コース mfolfox7 6 コース 6 コース PD まで (mg/m 2 ) L- OHP CFI LV 5-FU bolus 5-FU infusion mfolfox ,000 slv5fu ,000 mfolfox7の再投与まで維持療法を行う群と 完全休薬期間 (chemotherapy free interval:cfi) を設定した群で比較した PFS:8.6 ヶ月 vs 6.6 ヶ月 (HR=0.61 p=0.0017) OS:23.8 ヶ月 vs 19.5 ヶ月 (HR=0.88 p=0.42) mfolfox7 再投与 :54 名 (81.8%) vs 66 名 (84.6%) L-OHP による神経毒性を軽減するためには 化学療法を完全に休薬するよりも slv5fu2 で維持療法を行う方が推奨される [J Clin Oncol, 2009, 27, ]

122 CRAFT 試験 :L-OHP の休薬と再開 121 mfolfox7+bmab(5mg/kg) L-OHP の間歇投与 as 1st-line ( 国内大腸癌患者における第 Ⅱ 相試験 ) L-OHP 85mg/m 2 L-OHP 85mg/m 2 l-lv 200mg/m 2, 5-FU infusion 2,400mg/m 2 Bmab 5mg/kg L-OHP 再投与 27 名 (17 コース名導入時点 :84.4%) 8 コース 8 コース PFS:13.2 ヶ月 (95%CI: ) 8 コース 治療成功期間 (TTF):10.3 カ月 (95%CI: ) 奏効率 :50.0%(23/46 名 ) 好中球減少全 Grade:31.4% Grade3 以上 :7.8% 末梢神経障害全 Grade:43.1% Grade3 以上 :3.9% 5-FU の bolus 投与を除き L-OHP を間歇投与しても 有効性は mfolfox6+bmab と変わらず 副作用を低減させることができる [Invest New Drugs, 2013, 31, ]

123 GISCAD 試験 FOLFIRI 4 cycle( 継続投与群 ) vs 2 cycle 2 ヵ月休薬 ( 間歇投与群 ) ( イタリア無作為化第 Ⅲ 相試験 ) 有効性 OS:17 ヶ月 vs 18 ヶ月 PFS:6 ヶ月 vs 6 ヶ月 奏効率 :42% vs 34% 副作用全 Grade (Grade3 以上 ) 下痢 :51% (13%) vs 66% (13%) 悪心 :25% (3%) vs 24% (3%) 嘔吐 :23% (3%) vs 21% (1%) 脱毛 :24% (2%) vs 24% (1%) 発熱 :40% (15%) vs 30% (11%) OS PFS 122 FOLFIRI を間歇投与しても 有効性は継続投与と変わらなかった [Ann Oncol, 2011, 22, ]

124 FIREFOX 試験 :FOLFOX/FOLFIRI 交代療法 123 FOLFOX6/FOLFIRI 交代療法 as 2nd-line ( 第 Ⅱ 相試験 ) L-OHP 100mg/m 2 CPT mg/m 2 L-OHP 100mg/m 2 l-lv 200mg/m 2, 5-FU bolus 400mg/m 2, 5-FU infusion 2,400mg/m 2 Bmab 5mg/kg 4コース 4コース 4コース 投与されたコース数の中央値 :12コース(range:3-24コース) PFS:8.8 ヶ月 (95%CI: ) OS:18.7 ヶ月 (95%CI: ) 奏効率 :46.1%(18/39 名 ) 病勢コントロール率 :76.9%(30/39 名 ) 好中球減少全 Grade:38.4% Grade3 以上 :21.0% 末梢神経障害全 Grade:82.0% Grade3 以上 :5.1% FOLFOX/FOLFIRI 交代療法は 有効性の低下をきたさずに L-OHP による末梢神経障害の発現を低減させることができる [Cancer Invest, 2006, 24, ]

125 CAIRO3 試験 :L-OHP の休薬と再開 124 XELOX 6 cycle CAP+Bmab as 維持療法 vs 経過観察 ( オープンラベル無作為化比較第 Ⅲ 相試験 ) 有効性 PFS1:8.5 ヶ月 vs 4.1 ヶ月 (p<0.0001) PFS2:11.7 ヶ月 vs 8.5 ヶ月 (p<0.0001) OS:21.6 ヶ月 vs 18.1 ヶ月 (p=0.06) 副作用 Grade3 以上 手足症候群 :23% vs 0% 感覚性神経障害 :10% vs 5% 高血圧 :24% vs 18% 高 Bil 血症 :5% vs <1% XELOX+Bmab 療法 6 サイクルで SD 以上が達成された患者に対する CAP+Bmab 維持療法は 標準療法となる可能性が示された [Lancet, 2015, 385, ]

126 L-OHP による末梢神経障害への対応 : 薬物療法 125 < 各種薬物療法 > 牛車腎気丸 : 血管内皮細胞の NOS 活性増加に伴う効果が報告されている しかし プラセボ対照二重盲検試験 (GONE 1), GENIUS 2) 試験 ) において予防効果は否定されている Mg, Ca:L-OHP の脱離基と Ca がキレートを作成し急性末梢神経障害を抑制すると考えられている しかし プラセボ対照第 Ⅲ 相試験 3) にて予防効果は否定されている ビタミン E 4) : 神経細胞の破壊予防にはなるが進行性の症例ではプラセボ対照第 Ⅲ 相試験 5) で有効性が否定されている グルタチオン 4) : 小規模プラセボ対照試験 6, 7) において神経障害の減少が示されているが大規模試験にて検討が行われていない プレガバリン 4) : 神経障害性疼痛について保険適応があるが L-OHP の神経障害への十分なエビデンスはない デュロキセチン 4) : 小規模な試験 8, 9) によって L-OHP の神経障害の疼痛軽減が示されている 三環系抗うつ薬 4) : 神経障害性疼痛には第一選択薬となるが 化学療法起因性の神経障害へは第一選択となり得ない

127 L-OHP による末梢神経障害への対応 : 薬物療法 126 L-OHP による末梢神経障害に対し 予防的効果や疼痛軽減効果が見出された薬物療法はほとんどない したがって 基本的には L-OHP の休薬や非薬物的対応が必要となる 参考文献 1) Cancer Chemother Pharmacol, 2013, 72, ) Int J Clin Oncol, 2015, 20, ) J Clin Oncol, 2014, 32, ) Am J Health Syst Pharm, 2014, 71, ) Cancer, 2011, 19, ) J Clin Oncol, 2002, 20, ) Anticancer Drugs, 2009, 20, ) Support cancer care, 2012, 20, ) JAMA, 2013, 309,

128 L-OHP による過敏症 127 日本国内で FOLFOX 療法によって治療された結腸 直腸癌患者 125 人のうち 21 人 (17%) でアレルギー反応が現れた ( 表 A) アレルギー反応を起こした患者は全員 抗アレルギー薬の投与により回復した アレルギー反応は反復投与により起こりやすく その頻度としては中央値 9 サイクル目 (2~ 15 サイクルの範囲 ) で現れた アレルギー反応を起こした患者 11 人に対して 抗アレルギー薬を予め投与し L-OHP を投与したところ 8 人の患者ではアレルギー反応はみられず 3 人の患者では Grade1/2 のアレルギー反応が生じた ( 表 B) アレルギー反応を起こした 3 人に相関は認められなかった 表 A アレルギー反応の重症度 重症度 頻度 Grade1 7 人 (33.3%) Grade2 9 人 (42.9%) Grade3 5 人 (23.8%) Grade4 0 人 (0%) 表 B L-OHP 再導入時のアレルギー反応の重症度 重症度 頻度 Grade0 8 人 (38.1%) Grade1 1 人 (4.8%) Grade2 2 人 (9.5%) Grade3 0 人 (0%) Grade4 0 人 (0%) [Int J Clin Oncol, 2009, 14, ]

129 L-OHP による過敏症 128 表アレルギー反応の重症度 (CTCAE ver4.0) Grade1 Grade2 Grade3 Grade4 Grade5 アレルギー反応 一過性の紅潮または皮疹 ;<38 (100.4 F) の薬剤熱 ; 治療を要さない 治療または点滴の中断が必要. ただし症状に対する治療 ( 例 : 抗ヒスタミン薬 NSAIDs 麻薬性薬剤 ) には速やかに反応する ; 24 時間の予防的投与薬を要する 遷延 ( 例 : 症状に対する治療および / または短時間の点滴中止に対して速やかに反応しない ); 一度改善しても再発する ; 続発症 ( 例 : 腎障害 肺浸潤 ) により入院を要する 生命を脅かす ; 緊急処置を要する 死亡 表アレルギー反応の症状 皮膚症状 消化器症状 眼症状 呼吸器症状 循環器症状 神経関連症状 蕁麻疹 掻痒感 紅斑 発赤 胃痛 吐き気 嘔吐 下痢 視覚症状 視野狭窄 喘鳴 鼻閉塞 くしゃみ 咽喉頭の掻痒感 胸部の絞扼感 犬吠様咳嗽 呼吸困難 チアノーゼ 頻脈 不整脈 血圧低下 不安 恐怖感 意識の混濁 [ 重篤副作用疾患別対応マニュアルアナフィラキシー, 厚生労働省, H20.3]

130 L-OHP による過敏症への対応 : 薬物療法 129 投与前の患者指導 過敏症反応が発現する可能性があることと 重症化することもあるため 少しでも異常を感じた場合はすぐ医療関係者に伝えることの必要性を説明する 投与中の観察 L-OHP による過敏症反応は 多くの場合投与中に発現しており こまめな観察が必要 特に投与開始 30 分以内は 患者の状態をより注意深く観察する 症状発現時の対処法 過敏症反応と疑われる症状が発現した場合は 直ちに薬剤の投与を中止を考慮し 抗ヒスタミン薬やコルチコステロイド ( 短時間作用型 ) などを投与する 投与を中断した後 経過観察のうえ症状が改善し 同日再開可能と判断される場合 L-OHP の点滴投与速度を 1/2 1/3 に減じることを考慮する 重症例では アナフィラキシー / ショックと同様に 必要に応じて昇圧剤 気道確保 酸素投与などの処置を考慮する 次サイクル投与にあたっての予防法 抗ヒスタミン薬の前投薬を行う コルチコステロイドの前投薬を増量する ( 制吐薬としてデキサメタゾンが投与されていることが多いため 投与量を倍にすることや 短時間作用型のステロイドを追加する ) さらに L-OHP の点滴投与速度を 1/2 1/3 に減じることも考慮られる [ あらゆる症例に対応できる! 消化器がん化学療法, 室圭編羊土社, , ]

131 JOIN 試験 (JFMC C2 試験 ) 130 mfolfox6 as Adjuvant for StageⅡ/Ⅲ 結腸癌 ( 国内無対照第 Ⅳ 相試験 ) 認容性全 Grade (Grade3 以上 ) アレルギー反応 (AR) の発現率 :14.3% (1.7%) AR:allergic reactions [Cancer Chemother Pharmacol, 2015, 76, ]

132 L-OHP による血管痛に対する対策 131 温庵法 ( ホットパックを当てる 溶液を温める ) 太めの血管を選択 溶解液量を増やす (5% ブドウ糖液 250mL 500mL) デキサメタゾン (DEX) を少量 (1.65~3.3mg) 添加 ph を 6.5~7.2 に調整でき 溶液の ph が低いことにより引き起こされる疼痛を軽減できる L-OHP100mg を 5% ブドウ糖注射液 500mL に溶解し デキサメタゾン 3.3mg を添加した場合の L-OHP 含有率は 24 時間後で 98.28% CV port 造設など [ 癌と化学療法, 2011, 38, ]

133 132 参考 CPT-11 の代謝と副作用

134 CPT-11 の体内における代謝 133 肝 カルバミル基が ChE 阻害作用を示す 非イオン型 ( ラクトン体 ) 酸性アルカリ性イオン型 ( カルボキシル体 ) 抗腫瘍効果 ( 活性代謝物 ) 胆汁排泄 腸管 (MRP2 等 ) 腸肝循環 SN-38 下痢 SN-38 glucuronide β-glucuronidase ( 腸内細菌 ) [Br J Clin Pharmacol, 1999, 48, ][ トポテシン 適正使用ガイド, 第一三共 ( 株 ), ]

135 UGT1A1 の遺伝子多型 134 Promotor Exon 5 3 遺伝子多型 UGT1A1 * 28 UGT1A1 * 6 領域 Promotor Exon1 塩基変化 (TA) 7 TAA 211G A アミノ酸変化なし G71R 作用 UGT1A1 発現低下 UGT1A1 活性低下 UGT1A1 は CPT-11 の薬物代謝を行う UDP- グルクロン酸転移酵素 (UGT) の 1 つであり UGT1A1 の活性が低下している患者では CPT-11 による副作用の発現リスクが高まる UGT1A1 遺伝子多型のうち アジア人において重篤な副作用と関連する遺伝子多型は UGT1A1 * 6 UGT1A1 * 28 である [ 大腸癌 FRONTIER, 2009, 2, ]

136 UGT1A1 の変異頻度 135 表 A UGT1A1 * 6 のアレル頻度 人種 日本人 韓国人 白人 アフリカ系アメリカ人 頻度 評価例数 出典 Saeki et al Kaniwa et al Kanai et al Ki et al Han et al Kaniwa et al Innocenti et al Lampe et al Kaniwa et al Beutler et al Guillemette et al 表 B UGT1A1 * 28 のアレル頻度 人種 日本人 韓国人 白人 アフリカ系アメリカ人 ND: 検出されず 頻度 評価例数 出典 Kanai et al Kaniwa et al Saeki et al Akaba et al Han et al Ki et al Kaniwa et al ND 132 Innocenti et al ND 92 Thomas et al ND 150 Kaniwa et al 日本人においてUGT1A1 * 6は13.0~17.7% UGT1A1 * 28のヘテロあるいはホモ接合体は8.6~13.0% に検出される [Current Pharmacogenomics, 2007, 5, 49-78]

137 UGT1A1 の変異と副作用の関連性 136 Grade3 以上の好中球減少 国内多施設共同オープンラベル前向き観察研究進行 or 転移 CRC FOLFIRI IRIS SIR Bi-weekly CPT-11 を受けた患者を対象 Grade3 以上の下痢 緑 :WT( * 1/ * 1), 黄色 :hetero( * 1/ * 6, * 1/ * 28) ピンク :homo( * 6/ * 6, * 6/ * 28, * 28/ * 28) [Br J Cancer, 2015, 112, ]

138 CPT-11 による下痢への対応 : 薬物療法 137 半夏瀉心湯 構成生薬であるオウゴンが含有するバイカリンが 腸内細菌の β- グルクロニダーゼを阻害し SN-38 の腸管循環による下痢の遷延 重篤化を防ぐ 腸管運動抑制薬 : 抗コリン薬 ( ブチルスコポラミン臭化物 ) ロペラミド 細菌感染を疑う下痢に対しては禁忌 収斂薬 : タンニン酸アルブミン 次硝酸ビスマス 腸でタンニン酸を遊離して収斂作用を示すが ロペラミドを吸着して効果を減弱するため 併用する場合は 2 時間以上ずらす 吸着薬 : 天然ケイ酸アルミニウム 有害物質を吸着後 腸管粘膜を被膜 ニューキノロン系抗菌薬との同時投与は避ける 整腸薬 : 乳酸菌製剤 乳酸を産生して酸性化することで病原菌の増殖を抑制するため CPT-11 の下痢に対する使用は懸念もある オクトレオチド腸管壁からの電解質や水分の分泌抑制 吸収促進 蠕動運動の抑制により効果を示す 抗菌薬 : ニューキノロン系抗菌薬 G3 以上の下痢や G1-2 でも感染症が疑われる場合 ロペラミドを投与しても症状が改善しない場合に推奨される [ 日本大腸肛門病会誌, 2014, 67, ]

139 138 参考 手足症候群

140 薬剤による手足症候群の違い 139 早期症状 所見 キナーゼ阻害薬 ( スチバーガ など ) 限局性の紅斑通常疼痛を伴う フッ化ピリミジン系薬剤 (5-FU ゼローダ など ) 早期には感覚異常が認められ 視覚的変化は伴わない事もある びまん性の紅斑 進行に伴い光沢が生じ 指紋が消失する傾向がみられると疼痛を生じる 以下の所見が単独あるいは混在して認められる ; 1 紅斑 2 色素沈着 3 過角化 落屑 亀裂 4 水疱 びらん 潰瘍 1 3 疼痛 4 へ へ 回復中止後 速やかに回復中止後 穏やかに回復 手足症候群の予防のポイントは保湿 刺激除去 角質処理

141 Capecitabine による手足症候群 140 発現機序 不明な点が多いが カペシタビンに関連する HFS については 皮膚基底細胞の増殖能の阻害やエクリン腺の障害が認められることから エクリン腺からの薬剤分泌が原因ではないかと考えられている 5-FU の分解酵素である DPD の分布との関連が指摘されており 5-FU の代謝産物がその発症に関与している可能性も示唆されている 予防 物理的刺激を避ける : 足に合った柔らかい靴を履く 激しい運動は控える 熱刺激を避ける : 熱い風呂やシャワーは控える 皮膚の保護 : 保湿剤の塗布 木綿の靴下を履く 靴は中敷きを使用する 直射日光を避ける : 日傘 帽子 手袋を着用 日焼け止めクリームを塗布 対応 ステロイド外用剤 ( 薬効が中程度のものから強いもの ) を塗る 国内臨床試験では尿素軟膏及びビタミン A 剤が単独または併用された ピリドキシン塩酸塩 ( ビタミン B 6 ) の投与で軽減するとの報告もある [Mebio, 2010, 27, ][ 手足症候群アトラス第 4 版, 中外製薬 ( 株 ), ]

142 Capecitabine による手足症候群への対応 141 Grade1 保湿剤を塗布 ヘパリン類似物質含有製剤 ( ヒルドイド ソフト軟膏等 ) 尿素含有製剤 ( ウレパール ケラチナミン 等 ) ビタミン含有製剤 (A: ザーネ 軟膏 E: ユベラ 軟膏等 ) グアイアズレン含有製剤 ( アズノール 軟膏等 ) 白色ワセリン Grade2 以上 直ちにゼローダを休薬し ステロイド外用剤を併用する ストロング以上を推奨 手掌や足底はステロイド外用剤の副作用が出現しにくいため ストロンゲストから使用し 症状が軽快してきたらランクを下げる ( 但し 顔面には使用しない ) 最初に保湿剤を塗布したうえで ステロイド外用剤を塗布する [ 手足症候群アトラス第 4 版, 中外製薬 ( 株 ), ]

143 Regorafenib による手足症候群 142 第一段階 限局性の紅斑 第二段階 皮膚が角化し 亀裂 疼痛により 日常生活に支障を及ぼす 第三段階 水疱や膿疱が形成 激しい疼痛により 日常生活が不可能 [ 手足症候群の予防と対処, バイエル薬品 ( 株 ), ] [ スチバーガ 適正使用ガイド第 6 版, バイエル薬品 ( 株 ), ]

144 143 参考 血管新生阻害薬

145 血管新生阻害薬の標的 144 Bmab により VEGF-A が阻害されると 他の血管新生因子 (VEGF-D や PIGF など ) の血中濃度が上昇することが認められている [Cancer Manag Res, 2013, 5, ] [J Clin Oncol, 2010, 28, ] [Clin Cancer Res, 2008, 14, ]

146 血管新生阻害薬の比較 145 分類 Bevacizumab ( アバスチン ) Ramucirumab ( サイラムザ ) Aflibercept ( ザルトラップ ) 抗 VEGF-A ヒト化モノクローナル抗体 抗 VEGFR-2 ヒト型モノクローナル抗体 抗 VEGF 遺伝子組換え糖タンパク質 薬剤費 * 378,598 円 / 月 730,290 円 / 月 464,398 円 / 月 適応 OS PFS 奏効率 大腸癌 ( 進行癌 ) 乳癌 ( 進行癌 ) 非小細胞肺癌 ( 進行癌 ) 卵巣癌 悪性神経膠腫 子宮頸癌 ( 進行癌 ) 標準治療 +Bmab:11.2 ヵ月標準治療 :9.8 ヵ月 標準治療 +Bmab:5.7 ヵ月標準治療 :4.1 ヵ月 標準治療 +Bmab:5.4% 標準治療 :3.9% 大腸癌 ( 進行癌 ) 胃癌 ( 進行癌 ) 非小細胞肺癌 ( 進行癌 ) FOLFIRI+Rmab:13.3 ヵ月 FOLFIRI:11.7 ヵ月 FOLFIRI+Rmab:5.7 ヵ月 FOLFIRI:4.5 ヵ月 FOLFIRI+Rmab:13.4% FOLFIRI:12.5% 大腸癌 ( 進行癌 ) FOLFIRI+Afli:13.5 ヵ月 FOLFIRI:12.06 ヵ月 FOLFIRI+Afli:6.9 ヵ月 FOLFIRI:4.67 ヵ月 FOLFIRI+Afli:19.8% FOLFIRI:11.1% * 薬剤費 :FOLFIRI+ 血管新生阻害薬として 50 kg,160cm,1.5m 2 支持療法あり CPT-11 ジェネリックで算出

147 Bmab による高血圧 146 治癒切除不能な進行 再発の結腸 直腸癌を対象とした国内臨床試験における安全性評価対象例 140 例及び製造販売後の特定使用成績調査における安全性評価対象例 2,696 例の計 2,814 例の内 高血圧が認められたのは 415 例 (14.6%) であった 国内特定使用成績調査においては 高血圧を発現した 363 例のうち 280 例 (77.13%) に降圧薬が投与された 最も多く使用されたのは Ca 拮抗薬 (47.11%) であり 次いで ARB(31.40%) ACE 阻害薬 (6.89%) であった 発現機序は未だ不明確な点が多いが VEGF による NO PG 産生の阻害 末梢血管抵抗増加 微小血管の希薄化 腎におけるポドサイトや血管内皮細胞の障害などの説がある 高血圧は Bmab の初回投与から 4~6 週間後に現れ 投与中止により 元の値に戻る Bmab の半減期は約 20 日 (10~50 日 ) とされており 定常状態に達するのは約 100 日である Bmab による高血圧は VEGF によるシグナリングの阻害効果の指標となると考えられている [BioDrugs, 2011, 25, ][ アバスチン 適正使用ガイド, 中外製薬 ( 株 ), ]

148 Bmab による尿蛋白 147 いずれの時期においても発現が認められ 一定の傾向はなし [ アバスチン 適正使用ガイド, 中外製薬 ( 株 ), ]

149 148 参考 抗 EGFR 薬

150 大腸癌における RAS BRAF の変異頻度 149 [Cancer Res, 2010, 70, ]

151 The Ras Activation Cascade 150 KRAS Exon2 Exon3 Exon NRAS Exon2 Exon3 Exon [Int J Mol Sci, 2012, 13, ]

152 RAS の変異 151 抗 EGFR 抗体薬は細胞膜上の EGFR の抗原エピトープに結合し リガンドとの結合を阻害することで細胞増殖抑制を生じる RAS 遺伝子変異を有する患者は抗 EGFR 抗体薬投与により利益が得られない可能性が高く KRAS exon 2 遺伝子変異の測定のみが行われ野生型と判断されている症例に対しても それ以外の KRAS/NRAS 遺伝子の変異の有無を測定することが望ましい RAS の点突然変異は大腸がんの初期に起こるとされており 病期に関わらず一定の頻度で検出される PRIME (1 st line) (2 nd line) (3 rd line) OPUS (1 st line) PEAK (1 st line) FIRE-3 (1 st line) KRAS Exon 2 40% (440/1096) 45% (486/1083) 43% (184/427) 43% (136/315) N/A N/A KRAS Exon 3 4% (24/638) 4.4% (24/548) 4.8% (8/166) KRAS Exon 4 6% (36/620) 7.7% (41/534) 5% (9/180) NRAS Exon 2 3% (22/637) 2.2% (12/536) 4,2% (7/166) NRAS Exon 3 4% (26/636) 5.6% (30/540) 3% (5/168) NRAS Exon 4 0% (0/629) 0% (0/532) 1.1% (2/180) Total 17% 20% 18% Method Sanger 法 SURVEYOR 法 Sanger 法 SURVEYOR 法 Sanger 法 SURVEYOR 法 6.8% 9.3% 7.6% 5.1% 3.4% 31% BEAMing 法 4% (9/225) 4.3% (21/431) 7% (17/223) 4.8% (24/458) 5% (12/224) 3.8% (18/464) 6% (13/225) 2% (10/468) 0% (0/223) 0% (0/458) 22% 16% Sanger 法 SURVEYOR 法 Pyrosequence 法 [ 大腸がん患者における RAS 遺伝子 (KRAS/NRAS 遺伝子 ) 変異の測定に関するガイダンス第 2 版, 日本臨床腫瘍学会, ]

153 抗 EGFR 薬の比較 152 Cetuximab ( アービタックス ) Panitumumab ( ベクティビックス ) 本質キメラ型 IgG1 モノクローナル抗体完全ヒト型 IgG2 モノクローナル抗体 利点 欠点 ADCC 活性による抗腫瘍効果が期待できる 毎週投与 Infusion reaction が起きやすい ( 抗ヒスタミン薬の前投与が必要 ) 2 週毎投与 Infusion reaction が起きにくい Cmab に比べ EGFR との結合親和性が強いため 効果が強い人ほど毒性が強い 薬価 138,450 円 (250mg/m 2 1.5m 2 ) 233,178 円 (6mg/kg 50kg) 発疹 * 51.1% (3.6%) 50.2% (5.0%) 痤瘡様皮膚炎 * 27.0% (2.8%) 28.2% (3.4%) 皮膚乾燥 * 15.7% (0%) 16.7% (0.2%) 低 Mg 血症 * 18.1% (2.8%) 27.6% (7.0%) * ASPECCT 試験の結果 [Eur J Cancer, 2016, 68, ]

154 抗 EGFR 薬による皮膚障害 153 抗 EGFR 阻害剤による典型的な皮膚障害とその発現時期を示した [ ベクティビックス 副作用アーカイブ皮膚障害第 4 版, 武田薬品工業 ( 株 ), ] [ 抗 EGFR 抗体による皮膚障害アトラス, 武田薬品工業 ( 株 ), ]

155 抗 EGFR 薬による皮膚障害の重症度と有効性 154 <Cmab> <Pmab> [N Engl J Med, 2007, 357, ] [J Clin Oncol, 2007, 25, ] 皮膚障害の重症度が高い人ほど 有効性が高いことが示唆された 皮膚障害を懸念しての安易な減量は 予後を悪化させる可能性がある

156 抗 EGFR 薬による皮膚障害への対策 155 < 薬物療法 > 保湿剤 ステロイド外用剤 ミノサイクリン内服 < セルフケア > 皮膚を清潔に保つ 皮膚への刺激を避ける 低刺激の石鹸を用いる <STEPP 試験 > 保湿剤 日焼け止め ステロイド外用剤 ドキシサイクリン 200mg/2 6 週間 Pmab 投与と同時に予防療法を行う Grade2 以上の皮膚障害減少 ( 予防療法 29% vs 対処療法 62%) 日焼け止めや日傘 つばの広い帽子を用いて日光の刺激を避ける 熱いお湯や長時間の入浴を避ける 化粧品は低刺激性のものを選択し 目元や唇のポイントメイクにとどめる [J Clin Oncol, 2010, 28, ]

157 J-STEPP 試験 (HGCSG1001 試験 ) 156 予防療法 vs 対症療法 (Pmab as 3rd-line in Japan) < 予防療法群 > Pmab 投与開始時より 保湿剤およびステロイド ( プレドニゾロン 0.5%) を 1 日 2 回 顔 手足 首 背 胸に塗布し 日焼け止め (SPF: 30 PFA: 4~8) を外出時に塗布 そしてミノサイクリン (100mg/ 日 ) を内服する < 対症療法群 > Pmab 投与開始時より保湿剤を塗布し 皮膚障害が発現した後にステロイドを塗布し ミノサイクリンを内服する Grade2 以上の皮膚障害の発現までの期間は 予防療法群の法が対症療法群より有意に長かった (PFS に有意差はなかった ) [Future Oncol, 2015, 11, ]

158 抗 EGFR 薬による低 Mg 血症と有効性 157 低 Mg 血症の発現は 抗 EGFR 薬の効果と関連が示唆されている [Ann Oncol, 2011, 22, ]

159 抗 EGFR 薬と電解質異常 158 抗 EGFR 薬により低 Mg 血症を発現しやすい 低 K 血症や低 Ca 血症も発現しやすくなる [Tumour Biol, 2015, 36, ]

160 抗 EGFR 薬による低 Mg 血症 159 発現機序 尿細管細胞での EGFR の働きが阻害され ヘンレ係締上行脚ならびに遠位尿細管曲部等における TRPM6 による Mg 再吸収が阻害されることによる 腎性 Mg 喪失が一つに考えられている [J Clin Invest, 2007, 117, ] 抗 EGFR 薬による低 Mg 血症は治療期間の長期化でリスクが高くなり 6ヶ月以上の投与で頻度が増す [Lancet Oncol, 2007, 8, ] 症状 ( 低 Mg 血症に伴う代表的な症状 ) 嘔気 食欲不振 眠気 嘔吐 脱力感 筋肉の痙攣 ふるえ 不整脈など [ ベクティビックス 適正使用ガイド第 6 版, 武田薬品工業 ( 株 ), ] [ ベクティビックス 副作用アーカイブ電解質異常第 4 版, 武田薬品工業 ( 株 ), ]

161 抗 EGFR 薬による低 Mg 血症 160 血清中電解質のモニタリング 投与前に測定し 投与中及び投与終了後最短 8 週間の定期的モニタリング 毎月のモニタリングが推奨されている 電解質異常の初期段階には症状が観察されないこともあり 投与前に症状を伴わない血清中 Mg 減少等の電解質異常を有する患者では投与により電解質異常を悪化させる可能性ある 毎月の測定ができない場合 少なくとも 3 か月に 1 回の測定が必要 低 Mg 血症を発現した症例では 治療により血中 Mg 濃度が正常値に戻った後毎週測定することが推奨される Mg 濃度は急激に増減することは少なく 時間をかけて対処すればよいので 当日に結果がなくても 次回より対処を始めれば十分対処できる [ ベクティビックス 適正使用ガイド第 6 版, 武田薬品工業 ( 株 ), ] [ ベクティビックス 副作用アーカイブ電解質異常第 4 版, 武田薬品工業 ( 株 ), ]

162 低 Mg 血症への対応 161 血清マグネシウム濃度測定 0.9mg/dL 1.2mg/dL >1.2mg/dL 心電図計測 心電図計測 抗 EGFR 抗体投与による治療の継続 治療を要する心電図 治療を要する心電図 治療を要する心電図 治療を要する心電図 異常なし 異常あり 異常なし 異常あり 抗 EGFR 薬減量または休薬 抗 EGFR 薬中止または中断 抗 EGFR 薬中止または中断 治療を要する心電図異常 :QTc の著名な延長等の 治療が必要な心電図の異常を指す [ ベクティビックス 適正使用ガイド第 6 版, 武田薬品工業 ( 株 ), ] [ ベクティビックス 副作用アーカイブ電解質異常第 4 版, 武田薬品工業 ( 株 ), ]

163 Mg 補充療法 162 硫酸マグネシウム 10mmol を緩徐に (60 分かけて ) 静注する 血清マグネシウム濃度が 1.2mg/dL を超えるまで 毎週行う マグネシウム補充療法を行った場合 翌週モニタリングすることが推奨される 翌週通院できない場合 非常に吸収しづらいことを十分に説明したうえで 硫酸マグネシウムの内服を処方する方法がある ( 例 : 硫酸マグネシウム 5g/ 眠前 ) マグネシウム補充療法の効果は 2~3 日しか持続しないため 重症例 (0.9mg/dL 以下 ) に対しては 週 2 回から連日投与が必要となる 低カルシウム血症を併発している場合 乳酸カルシウムの内服を処方する ( 例 : 乳酸カルシウム 6g/ 分 3 毎食後 ) [ ベクティビックス 適正使用ガイド第 6 版, 武田薬品工業 ( 株 ), ] [ ベクティビックス 副作用アーカイブ電解質異常第 4 版, 武田薬品工業 ( 株 ), ]

164 163 参考 フッ化ピリミジン系薬の代謝と作用機序

165 Capecitabine の 5-FU への変換 164 肝 肝 腫瘍細胞 腫瘍細胞 Doxifluridine ( フルツロン ) 消化管より未変化体のまま吸収され 肝臓でカルボキシルエステラーゼにより 5'-DFCR に代謝される 主として肝臓や腫瘍組織に存在するシチジンデアミナーゼにより 5'- DFUR に変換される 腫瘍組織に高レベルで存在するチミジンホスホリラーゼ (TP) により活性体である 5-FU に変換され抗腫瘍効果を発揮する [ ゼローダ インタビューフォーム第 17 版, 中外製薬 ( 株 ), ][Cancers (Basel), 2010, 2, ]

166 Tegafur の 5-FU への変換と 5-FU の代謝 165 ( フトラフール ) Tegafur は CYP2A6 により徐々に 5-FU に変換される 5-FU は代謝酵素 DPD により分解される CDHP や Uracil は DPD の作用を阻害することにより 5-FU の濃度を上げる Gimeracil(CDHP) + DPD UFT の配合成分 DPD:Dihydropyrimidine dehydrogenase [PLoS One, 2015, 10, e ][patient Prefer Adherence, 2012, 6, ]

167 5-FU の作用機序 166 BCM LV CH 2 THF dump TMP TDP TTP Ternary Complex TS DNA 5-FU は FdUMP に代謝され Uracil 由来の dump と拮抗し チミジル酸合成酵素 (TS) による DNA 合成経路を阻害する 5-FU は FUTP に変換され Uracil と同じく RNA に取り込まれて F-RNA を生成し RNA の機能を障害する Oxo は消化管に分布する OPRT を阻害し 消化管障害を軽減する Oteracil Potassium(Oxo) S1の配合成分 BCM:Biochemical Modulation TS:Thymidylate synthase [5-FU 注インタビューフォーム第 5 版, 協和発酵キリン ( 株 ), ]

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