F-01 平成27年度_予稿集原稿_NEDO風力分野事業紹介

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1 予稿集 F-01 平成 27 年度 NEDO 新エネルギー成果報告会 風力発電技術研究開発に係る NEDO の取り組み 2015 年 10 月 30 日 国立研究開発法人新エネルギー 産業技術総合開発機構新エネルギー部風力 海洋グループ統括研究員伊藤正治 目次 海外における風力発電我が国における風力発電風車の出力 信頼性 稼働率の向上洋上風力の普及拡大 1

2 世界における風力発電 (1) 世界における風力発電累積導入量の推移 出典 :Global Wind Report 2014 (GWEC) 2 世界における風力発電 (2) 世界の風力発電の年別導入量の推移 出典 :Global Wind Report 2014 (GWEC) 3

3 我が国における風力発電 (1) 日本における風力発電累積導入量の推移 出典 : 日本における風力発電設備 導入実績 (2015 年 3 月末時点,NEDO) など 4 我が国における風力発電 (2) 日本における風力発電年度別導入量の推移 出典 : 日本における風力発電設備 導入実績 (2015 年 3 月末時点,NEDO) 5

4 我が国における風力発電 (3) 日本における風力発電累積導入量の推移 ( 海外機 国内機別 ) 出典 : 日本における風力発電設備 導入実績 (2015 年 3 月末時点,NEDO) など 年 7 月 1 にスタートし 4 年目を迎えた固定価格買取制度 風力 20kW 以上 20kW 未満 洋上風力 ( ) 建設費 30 万円 /kw 125 万円 /kw 56.5 万円 /kw 運転維持費 (1 年当たり ) 0.6 万円 /kw 万円 /kw IRR( 税前 ) 8% 1.8% 10% 調達価格 円 (22 円 + 税 ) 円 (55 円 + 税 ) 円 (36 円 + 税 ) 調達期間 20 年間 20 年間 20 年間 建設及び運転保守のいずれの場合にも船舶等によるアクセスを必要とするもの 7

5 NEDO 第 3 期中期計画 ( 風力抜粋 )2013~2017 年 風力発電においても 低コスト化 環境アセスメント対応 出力安定化等様々な技術的課題を克服する必要がある 洋上風力発電の国内外の市場の拡大をにらんだ 産業競争力の強化 洋上風力実証研究の成果として 設置 運転 保守に係るガイドブックの整備 超大型洋上風車技術の確立に向けた要素技術やシステム技術の開発 浮体式洋上風況観測など洋上風力発電の周辺技術の開発 洋上風力の立地促進 ( 導入支援 ) に関する取り組み 風力発電の一層の低コスト化 風車部品やメンテナンス技術の高度化による 出力 信頼性 稼働率の向上 風力発電の導入拡大 環境アセスメント対応の円滑化に貢献する課題の克服 8 洋上風力技術開発と導入支援事業 2008 年度 2009 年度 2010 年度 2011 年度 2012 年度 2013 年度 2014 年度 2015 年度 2016 年度 2017 年度 調査 FS 調査 洋上風況観測システム実証研究 ( 銚子 北九州 ) 実証研究 洋上風力発電システム実証研究 ( 銚子 北九州 2MW 級 ) 風車の大型化 次世代浮体式洋上風力発電システム実証研究 研究開発 超大型風力発電システム技術研究開発 (7MW 級 ) 導入支援 洋上ウィンドファーム FS 着床式洋上ウィンドファーム開発支援事業 地域共存型洋上ウィンドファーム基礎調査 環境アセスメント調査早期実施実証事業 周辺技術 洋上風況観測技術研究開発 9

6 風力発電等技術研究開発 / 洋上風力発電等技術研究開発 ( 平成 25 年度 ~29 年度 ) 洋上風況観測システム実証研究 / 洋上風力発電システム実証研究 ( 銚子沖 北九州市沖 ) 洋上風況観測システム実証研究 ( 洋上風況マップ ) 平成 28 年度までの 2 年間において 我が国固有の気象 海象条件を解明 洋上風車設計 施工技術を確立することに加えて アクセス技術や検査 点検技術等の O&M 技術を確立するとともに これらの結果を取りまとめ 着床式洋上風車ガイドブック ( 最終版 ) を作成する予定 洋上風況マップのイメージ 着床式洋上風力発電システム実証設備 ( 左 ) 銚子沖 ( 右 ) 北九州市沖 10 風力発電等導入支援事業 ( 平成 25 年度 ~29 年度 ) 着床式洋上 WF 開発支援事業 鹿島港大規模洋上風力発電所風車イメージ 環境アセスメント調査早期実施実証事業 出典 :( 株 ) ウィンド パワー エナジー 環境アセスメント調査の半減行程のイメージ レーダ観測 鳥類の目視調査 GPS 調査のイメージ 出典 : 北海道大学,( 一財 ) 日本気象協会 11

7 風車の出力 信頼性 稼働率の向上 1990 年代まで 2000~07 年 2008 年度 2013 年度 2014 年度 2015 年度 2016 年度 2017 年度 全国風況調査 調査 全国風況マップ 局所風況マップ 風力発電ガイドブック 日本型風力発電ガイドライン 風力発電フィールドテスト事業 導入拡大 地域新エネ促進事業 新エネ事業者支援 系統連系対策助成事業 系統連系円滑化蓄電システム技術開発 技術開発 次世代風力発電技術研究開発 風車部品高度実用化 スマートメンテナンス技術研究開発 10MW 超級風車の調査研究 12 風力発電等技術研究開発 / 風力発電高度実用化研究開発 ( 平成 25 年度 ~28 年度 ) 風車部品高度実用化開発 ( 中速ギア ) スマートメンテナンス技術研究開発 出典 : 東京大学ほか スマートメンテナンスシステムの概要 ( イメージ ) 茨城県神栖市沿岸に設置された 5MW 大型風力発電設備 出典 :( 株 ) 日立製作所 13

8 平成 27 年度成果報告会 予稿集 No.F-02 風力等自然エネルギー技術研究開発洋上風力発電等技術研究開発洋上風況観測システム実証研究 ( 銚子沖 ) および洋上風力発電システム実証研究 ( 銚子沖 ) 東京電力株式会社 国立大学法人東京大学 鹿島建設株式会社 三菱重工業株式会社平成 27 年 10 月 30 日 1 / 31 事業概要 1. 期間 (1) 洋上風況観測システム実証研究 開始 : 平成 21 年 8 月 終了 ( 予定 ): 平成 29 年 3 月 (2) 洋上風力発電システム実証研究 開始 : 平成 22 年 5 月 終了 ( 予定 ): 平成 29 年 3 月 2. 最終目標 (1) 洋上風況観測システム実証研究洋上風況と海象を観測し その特性を把握するとともに 数値シミュレーション手法を高度化する また 海生生物の調査など洋上風車が環境に与える影響を調査する (2) 洋上風力発電システム実証研究洋上風車とその基礎構造を開発する また 洋上風車の動的挙動を観測して (1) の観測結果とあわせ 洋上風車と基礎系の動解析モデルを高度化する 3. 成果 進捗概要 (1) 洋上風況観測システム実証研究洋上の高い風速と厳しい海象を観測して その特性を公開用データとして整理した また 海生生物の変化などの環境影響を調査した (2) 洋上風力発電システム実証研究開発した洋上風車の耐塩害性能と台風等に対する基礎の安全性を実証した 以上の研究成果を 計 119 回の論文発表 講演等で公開した 2 / 31 1

9 報告内容 1. 実証研究設備の概要 2. 研究の最新状況 (1) 洋上風車の開発 (2) 風況観測と特性評価 (3) シミュレーションによる施工稼働率評価 (4) 風速 波高 波周期のモデル化 (5) 風力発電設備に作用する荷重評価 3. メンテナンスの最新状況 (1) 洋上作業の稼働率 (2) 海中点検 4. まとめ (1) これまでに得られた成果と今後の課題 (2) スケジュール 3 / 実証研究設備の概要 鹿島港 海底ケーブル 電子国土 を使用 0km 風車と観測タワー 風車 観測タワー 285m 風車 : 北緯 35 度 40 分 54 秒, 東経 140 度 49 分 13 秒 ( 世界測地系 ) 5km 観測タワー : 北緯 35 度 40 分 54 秒, 東経 140 度 49 分 24 秒 ( 世界測地系 ) 海上保安庁発行の海図 東京湾至犬吠埼 を使用 実証研究設備の設置場所 ( 千葉県銚子市沖 3.1km) 4 / 31 2

10 1. 実証研究設備の概要 鋼管トラス鉄塔 観測装置 三杯式風速計 22 基 矢羽式風向計 23 基 超音波式風向風速計 3 基 ドップラーライダー 1 基 鳥類レーダー 1 基 その他気圧計, 温湿度計, 雨量計, 視程計など 中光度白色航空障害灯 観測タワー高さ 100.0m フラッシュライト各 2 基 FRP 中光度白色航空障害灯 ( ナセル上 ) 三菱重工 MWT92/2.4 洋上仕様 ( 定格出力 2400kW) ローター直径 92m 鋼管 海面からブレード先端までの高さ 126.0m ナセル中心高さ 80.0m 鉄筋コンクリート製ケーソン基礎 ( 重力式基礎 ) 平均海水面 14.1m 黄色塗装 10.1m 平均海水面 翼下端までの高さ約 32m 鉄筋コンクリート製ケーソン基礎 ( 重力式基礎 ) 水深 11.9m 水深 11.9m 基礎直径 18.0m フォグホーン 基礎直径 21.0m 5 / 研究の最新状況 (1) 洋上風車の開発 洋上風車 (MWT92/2.4 洋上仕様 ) の特徴 1 密閉性の向上と防水ガラリなどによるナセル内への塩分流入の制限 2 水冷システムやナセル換気ファンなどによるナセル内冷却の最適化 3 局所ヒーターによる結露の防止 ナセル後部ヒーター 完成したナセル ( 平成 24 年 6 三菱重工横浜製作所 ) 風車の主な仕様 洋上仕様装置の配置 出力調整方法独立ピッチ制御 可変速制御発電機 ( 型式 ) 超同期セルヒ ウス方式 巻線型誘導 カットイン風速 3.0m/s(10 分平均 ) 発電機 ( 電圧 ) 690V カットアウト風速 25.0m/s(10 分平均 ) 変圧器 ( 電圧 ) 1 次 :690V,2 次 :22kV ローター回転速度 9.0~16.9rpm( 定格 15.0rpm) 変圧器 ( 定格容量 ) 2700kVA 6 / 31 3

11 (1) 洋上風車の開発 ( 塩害対策 ) 目的 : 塩分を含む多湿な洋上環境下で 風車の電気部品の絶縁劣化や機械部品の腐食劣化を起こさない塩害対策を研究する 成果及び今後の目標 : (1) 風車の塩害対策設計を実施した結果 ナセル内塗装には発錆 塩害は見られないことから 本設計が洋上環境に有効であることが確認出来た (2) 今後も継続的な観察を通じてデータ蓄積し より精度の高い経年的評価を実施する ISO 9223 腐食カテコ リ 位置撮影日 C2-H C3-H C4-H C5M-H ナセル内 ( ナセル吸気口 ) ナセル外 ( 熱交換冷却室 ) IEC ( 洋上風車の設計要件 ) に準ずる 銚子洋上風車に適用 塩害対策 塗装仕様強化ナセル密閉度強化 給気口除塩機能追加 常時風向追従制御 [ 記号説明 ] ISO 9223 大気環境 C3: 工場屋内, 汚染多い屋外 C4: 低塩分沿岸屋外 C5M: 沿岸地域屋外 耐用年数 L:2~5 年 M:5~15 年 H:15 年以上 ナセル内の暴露試験片は 膨れ 剥離 素地の腐食等なく外観上は健全 ナセル外は C3-H と C4-H の試験片の角部において 徐々に発錆範囲の拡大が見られる (C5M-H は発錆無し ) 7 / 研究の最新状況 (2) 風況観測と特性評価 95m 90m 80m 70m 60m 50m 40m 30m タワー高さ M.S.L.+100m 自立式三角断面鋼管トラス 三杯式風速計矢羽根式風向計超音波式風向風速計ドップラーライダー気圧計温湿度計温度差計雨量計視程計水温計 観測機器 三杯式風速計 矢羽式風向計 超音波式風向風速計 ト ッフ ラーライタ ー 目的 洋上における風速と風向, 乱れ強さの鉛直分布の解明 大気安定度評価 高高度における風況特性の解明 サンフ リンク 4Hz 20Hz 4Hz 20m 15m ( プラットフォーム ) 気圧計 温湿度計 温度差計 水温計 大気成層状態の評価 4Hz PC ケーソン基礎 M.S.L. 水深 11.9m 雨量計 視程計 ト ッフ ラーライタ ーの利用可能な環境条件の解明 雨量計ハ ルスカウント 視程計 4Hz 8 / 31 4

12 2. 研究の最新状況 (2) 風況観測と特性評価 2013/9/5~12/9 に故障した [90m-3] 三杯式風速計のデータを,[90m-1][90m-2] の観測データから補完する 最大瞬間風速の比平均風速の比 1.4 [90m-1]/[90m-3] 1.3 [90m-2]/[90m-3] 1.2 補完式 平均風向 [deg.] 1.4 [90m-1]/[90m-3] 1.3 [90m-2]/[90m-3] 1.2 補完式 平均風向 [deg.] 乱れ強さの比 補完式 平均風向 [deg.] [90m-1]/[90m-3] [90m-2]/[90m-3] 風向 α の関数として, 次式により補完する ( ただし, グラフ内には補完式の係数の逆数をプロットしている ) 10 分間平均風速および最大瞬間風速 2 U , for 7.5 U I [90m 2] [90m 1] [90m 2] I [90m 1] , for 乱れ強さ, for , for / 研究の最新状況 (2) 風況観測と特性評価 太平洋上 ( 銚子沖 ) の 1 高い平均風速, 2 低い乱れ強さ を観測で実証した 年 2013 年 ( 補完前 ) 2014 年 月平均風速 [m/s] H25 年 (2013 年 )2 月 ~ H26 年 (2014 年 )1 月の年平均風速 7.3m/s 月平均乱れ強さ [%] 月 2 月 3 月 4 月 5 月 6 月 7 月 8 月 9 月 10 月 11 月 12 月 1 月 2 月 3 月 4 月 5 月 6 月 7 月 8 月 9 月 10 月 11 月 12 月 2013 年 2013 年 ( 補完前 ) 2014 年 H25 年 (2013 年 )2 月 ~ H26 年 (2014 年 )1 月の年平均乱れ強さ 9.1% 平均風速と平均乱れ強さ ( 観測タワー高度 90m, 三杯式風速計 ) 10 / 31 5

13 2. 研究の最新状況 (2) 風況観測と特性評価 設計最大瞬間風速 70m/s( 相当 ) に対し最大瞬間風速 40m/s 弱の風速を観測 ( 約 22 ヶ月間 ) 最大瞬間風速 (T.P.+90m) の TOP10( 上位 10 イベント,2013 年 1 月 29 日 ~2014 年 10 月 6 日 ) 順位 最大瞬間風速 m/s 10 分間平均風速 m/s 最大瞬間風速の生起日時 気象状況 北西 31.7 北北西 2013/10/16 8:30 台風 1326 号 北 28.8 北 2013/4/3 12:50 低気圧 北北東 30.0 北 2014/2/8 22:10 低気圧 南 29.7 南 2014/10/6 10:40 台風 1418 号 南 30.4 南南西 2013/9/16 12:50 台風 1318 号 東南東 27.9 東南東 2014/2/15 9:00 低気圧 南南東 29.6 南南東 2013/4/6 23:00 低気圧 南南西 25.0 南南西 2013/11/25 23:00 前線 南南西 25.4 南南西 2013/4/30 15:20 前線 南南西 22.1 南南西 2013/3/19 1:10 前線 備考 1:10 分間平均風速は当該イベント中での最大値であり 生起時刻は瞬間風速と異なる備考 2:2014/10/6 は, 台風通過途中から欠測したため, イベント中の最大値を観測できていない可能性あり 風速 [m/s] 最大瞬間風速 最大平均風速 / 31 / 研究の最新状況 (2) 風況観測と特性評価 観測された乱れ強さと IEC カテゴリー C( 洋上の乱れ強さの基準 ) との比較 観測された乱れ強さは IEC カテゴリー C を概ね下回る値 (90% 非超過値 ) カテゴリー C を上回る乱れはすべて陸側風向のときに発生 風速階級 25m/s 以上でカテゴリー C を上回っているのは 観測データが少なく陸側風向が多かったため 風速階級別乱れ強さ風向発生頻度風向別の風速階級別乱れ強さ 12 / 31 6

14 2. 研究の最新状況 (3) シミュレーションによる施工稼働率評価 施工稼働率の評価に用いるため 気象 海象シミュレーションの予測精度を, 銚子沖洋上風力発電所において,2013 年 2 月 ~2014 年 1 月の 1 年間のデータを用い検証した. 気象シミュレーション (WRF Ver3.4.1) 地形 土地利用および海面水温の影響を考慮 1) 水平解像度は,18km,6km,2km 標高データ : 国土地理院 50m メッシュ 土地利用データ : 国土数値情報 100m メッシュ 海面水温データ :OSTIA 波浪シミュレーション (WW3 Ver3.14) 波浪推算モデルと合成風速場を用いた風波とうねりの数値予測手法 2) 解析領域は 4 段階に設定し, 領域 1 の海面境界条件には全球客観解析値である NCEP-FNL を, 領域 2~4 では WRF の予測風速を用いた. 水平解像度は,18km,6km,2km 13 / 研究の最新状況 (3) 施工稼働率の評価 シミュレーション結果は低波高時に負の 高波高時に正のバイアスがあるため 次式を用いて波高別にバイアス補正を行った = 0.16, 0.25 ピーク周期も同様の補正を行った シミュレーションの平均化時間は 3 時間であるため 観測値の 10 分平均の変動を考慮して修正 月 = 0.34, 3.01 観測値予測値 0 8/1 8/11 8/21 8/31 Bias (m) Bias (sec) 波高 Significant wave period (sec) 14 / Significant wave height (m) 4.5 波周期

15 2. 研究の最新状況 (3) 施工稼働率の評価 施工稼働率の評価のため, 有義波高と有義波周期の非超過確率をシミュレーション結果に基づき算出し 観測データにより検証した シミュレーション結果を補正することにより, 低波高 短周期の出現時間の予測精度が向上した 波周期の予測誤差は 7.8% から 2.9% に低減した 波高の予測誤差は 12.3% から 9.9% に低減した H 1/3 [m] H 1/3 [m] H 1/3 T 1/3 Meas. Sim.Corrected Spring day 30day Monthly occurrence time H 1/3 T 1/3 Meas. Sim.Corrected. 春 秋 Fall day 30day Monthly occurrence time 5 5 T 1/3 [s] U [m/s] T 1/3 [s] U [m/s] H 1/3 [m] H 1/3 [m] H 1/3 T 1/3 Meas. Sim.Corrected Summer day 30day Monthly occurrence time H 1/3 T 1/3 Meas. Sim.Corrected. 夏 冬 5 T 1/3 [s] Winter day 30day Monthly occurrence time 5 U [m/s] T 1/3 [s] U [m/s] 15 / 研究の最新状況 (3) 施工稼働率の評価 銚子沖洋上風力発電所 北九州沖洋上風力発電所の施工方法と作業中止条件をヒアリングにより調査した. 調査では, 管理値と実績値が異なり, 安全率が必要だったことが分かった. 作業要素 海底工事 作業条件管理値 方法 1( 銚子沖 ) 方法 2( 北九州沖 ) 作業条件実績値 方法 水中 BH 作業条件管理値 作業条件実績値 Hs 1.5m Hs 1.0m Hs 0.8m Hs 0.8m 方法 重錘均し 基礎据付 Hs 1.25m Tp 8.0sec 36 時間 Hs 1.25m Tp 8.0sec 36 時間 起重機船 Hs 0.5m Hs 0.5m 起重機船 風車据付 Hs 2.5m U 8m/s Hs 2.5m U 8m/s バスケット Hs 1.2m U 6m/s Hs 1m U 6m/s 交通船 16 / 31 8

16 2. 研究の最新状況 (3) 施工稼働率の評価 銚子沖洋上風力発電所において, 定められた工事期間について, 気象 海象条件の予測値から求めた施工稼働率と, 観測値から求めた施工稼働率を比較し, その妥当性を検証した 施工稼働率 = 期間 施工稼働率実績 海底工事 2/23 4/6 7/44 日 基礎据付 6/12 7/10 8/29 日 風車据付 9/9 10/25 30/47 日 作業中止条件以下が必要時間継続する時間 ( 分 ) 施工期間中の全時間 ( 分 ) 70 実績値 60 観測値による評価値 50 予測値による評価値 40 Workability (%) 0 海底工事 基礎据付 風車据付 誤差はそれぞれ,35%,9.2%,24% であり, 気象 海象予測による施工稼働率評価の妥当性が示された 17 / 研究の最新状況 (3) 施工稼働率の評価 銚子沖の方が波高 周期ともに大きいため, 全体的な施工稼働率は低くなる 銚子沖において北九州の工法を用いた場合の稼働率は大幅に低下する 北九州沖において銚子の工法を用いた場合でも稼働率の増加は限られている Workability (%) 銚子沖 Method1 Method2 ( 銚子の工法 ) ( 北九州の工法 ) 海底工事 基礎据付 風車据付 100 北九州沖 Frequency (%) 有義波高 (m) 北九州沖銚子沖 有義波周期 (sec) Workability (%) 海底工事 基礎据付 風車据付 18 / 31 9

17 2. 研究の最新状況 (4) 風速 波高 波周期のモデル化 洋上風力発電設備の疲労設計に際しては 風速 有義波高 有義波周期の結合確率分布を求める必要がある (IEC ) 限られた観測データから求めた結合確率分布は滑らかな分布とならないのに加え 高風速時のデータが不足する 風速別の有義波高, 有義波周期の平均, 標準偏差及び出現頻度分布をモデル化し, 風速と波高, 風速と波周期の関係をモデル化する 1 風速別の有義波高と有義波周期の相関係数をモデル化することで波高と波周期の関係をモデル化する 2 観測波高は浅水変形や砕波の影響を受けているため 沖波の予測値を用いて風速 波高 波周期のモデル化を行った 陸風と海風で波浪特性が異なるため, フェッチの影響を受けない海風のみをモデル化及び検証した 風速 36 N 35 N 有義波高 2 有義波周期 銚子沖洋上風力発電実証検証サイト ( 水深 11m) シミュレーション結果の抽出地点 ( 水深 500m) 140 E 141 E [m] / 研究の最新状況 (4) 風速 波高 波周期のモデル化 有義波高の平均値は うねり成分と風波成分の合成としてモデル化した / = /, + /, 有義波高の平均値は 風速の 1 次関数としてモデル化した / = + 風速別の有義波高の累積頻度分布を対数正規分布によって近似した 累積頻度 m/s 12-13m/s H 1/3 (m) μ H1/3 (m) σ H1/3 (m) 平均値 シミュレーション 風波 うねり U 10 (m/s) 標準偏差 混合モデル シミュレーション 1 次関数近似 U 10 (m/s) 提案したモデルにより風速別の有義波高の出現頻度分布を表すことが可能となった 20 / 31 10

18 2. 研究の最新状況 (4) 風速 波高 波周期のモデル化 有義波周期の平均値は うねり成分と風波成分の合成としてモデル化した / = /, + 有義波周期の平均値は 風速の 1 次関数としてモデル化した / = + 風速別の有義波高の累積頻度分布を対数正規分布によって近似した /, μ T1/3 (s) 平均値混合モデルシミュレーション うねり 風波 U 10 (m/s) 累積頻度 m/s 2-3m/s 観測値対数正規分布 T 1/3 (s) 提案したモデルにより風速別の有義波高の出現頻度分布を表すことが可能となった 21 / 31 σ T1/3 (s) 標準偏差 シミュレーション 1 次関数近似 U 10 (m/s) 2. 研究の最新状況 (4) 風速 波高 波周期のモデル化 有義波高と有義波周期との関係は相関係数で表すことが可能であり, 風速が高い方が相関ここに数式を入力します が高くなる 有義波高と有義波周期との間の相関係数を風速の関数として次のようにモデル化 / / = tanh + R H1/3-T1/ 有義波高と有義波周期の相関係数 シミュレーション 提案モデル ( 双曲線正接関数近似 ) U 10 (m/s) H 1/3 (m) H 1/3 (m) 風速別の波高と波周期の関係 6 風速 2-3m/s T 1/3 (s) 6 5 風速 12-13m/s T 1/3 (s) 22 / 31 11

19 2. 研究の最新状況 (4) 風速 波高 波周期のモデル化 モンテカルロシミュレーションにより 提案した風速と有義波高 有義波周期の結合確率分布を満たすとともに 有義波高と有義波周期との相関を満たすような 風速 有義波高 有義波周期の組を発生させ 観測値と比較した 観測値は浅水域にあるため 浅水変形と砕波を考慮した 1 年の観測値から直接求める場合と比較し 発生させたデータから求めた風速 有義波高 有義波周期の結合確率分布は欠測が少なく, 高風速時の有義波高分布も求めることができる H1/3[m] H1/3[m] [%] 観測値 (1 年 ) U10[m/s] [%] モンテカルロシ ミュレーション / U10[m/s] 2. 研究の最新状況 (5) 風力発電設備に作用する荷重評価 風力発電設備は 発電時最大荷重の 50 年再現期待値に対して設計する必要がある 確率分布関数推定のための収束条件は示されているが 50 年再現期待値には大きな不確実性がある IEC の荷重係数は 最大荷重の 50 年再現期待値の変動係数が 5% であるという仮定に基づいているため 不確実性の小さい外挿手法が必要である 本研究では シミュレーションによって求めた最大荷重の分布と推定した分布関数の差に基づく新しい収束条件を提案 = ; =,, 1% であれば収束と判断する 超過確率 超過確率 年再現期待値 変動係数 8.9% タワー基部モーメント (MNm) 近似関数 シミュレーション結果 タワー基部モーメント (MNm) 提案した手法により発電時最大荷重の 50 年再現期待値の変動係数は 8.9% から 4.9% に低減された Extreme 50 year Load (MNm) % 4.9% 0 Conventional Proposed 24 / 31 12

20 2. 研究の最新状況 (5) 風力発電設備に作用する荷重評価 風力発電設備の発電時最大荷重は, 50 年再現期待値を統計的外挿によって求める (IEC ) か, 平均最大荷重に外挿係数を乗じて求める必要がある 外挿係数 % 12% 16% Prop.7% Prop.12% Prop.16% タワー頂部 石原 石井 (2010) はタワー基部モーメントに対して外挿係数を乱れ強度と年平均風速の関数として提案した = ln + ( ) この係数は, タワー頂部に適用できなかった Extrapolation Coefficient 年平均風速 (m/s) タワー基部 Annual Mean Wind Speed (m/ s) 従来のタワー基部での外挿係数はタワー頂部に適用することはできない 25 / 研究の最新状況 (5) 風力発電設備に作用する荷重評価 従来の外挿係数は最大荷重の 50 年再現期待値と平均最大荷重の比として評価されていた = 本研究では最大荷重の50 年再現期待値と平均最大荷重から平均値を引いたものに対して外挿係数を定義した = 提案した外挿係数 (Gext) タワー基部 Iref = 7% Base 12% Base 16% Top 7% Top 12% Top 16% Proposed 年平均風速 (m/s) 新しく提案した外挿係数は 乱れ強度 年平均風速 風車タワー部位に関わらず適用可能である 26 / 31 13

21 3. メンテナンスの最新状況 (1) 洋上作業の稼働率 海上工事用の交通船では 経験的に有義波高が 1m 以下でなければ風車への人員 資機材の搬入出 ( アクセス ) ができず 点検 補修の稼働率が低くなっている ( 年平均約 33%) 有義波高 (m) 有義波周期 ( 秒 ) 風車へアクセスできた時 ( ) の海象観測システムによる有義波高と有義波周期の観測結果 (2012 年 10 月 26 日から 2013 年 10 月 30 日までのデータ ) 交通船 D 丸によるメンテナンス要員の基礎乗込み 交通船 H 丸による資機材の吊上げ状況 27 / メンテナンスの最新状況 (1) 洋上作業の稼働率 しかし 風車へのアクセス限界波高 1.0m 1.5m で稼働率 ( アクセス性 ) が大きく向上する! 銚子沖の有義波高と有義波周期の出現頻度 ( 平成 22 年 1 月 ~ 平成 25 年 11 月 ) 周期階級 9~ 10~ 11~ 12~ 13~ 14~ 出現出現率 0~3 3~4 4~5 5~6 6~7 7~8 8~9 15~ 波高階級 度数 (%) 6.50~ ~6.50 風波の曲線 ( 合田 ) ~6.00 T 1/3 =3.3H / ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ 出現度数 出現率 (%) 約 78% 稼働率換算約 63% 約 49% 稼働率換算約 33% 28 / 31 14

22 3. メンテナンスの最新状況 (2) 海中点検 洗掘防止工 海底面の点検 ( 深浅測量 ) フィルターユニットに異常なし また外側の海底面に侵食は少なく 基礎南東側で堆積傾向 1 北水深 (m) 3 水深 (m) 西 東 南 2 水深 (m) 4 水深 (m) 29 / まとめ (1) これまでに得られた成果と今後の課題 研究項目これまでに得られた成果と今後の課題 (H27,28 に実施 ) 風車と基礎の開発 1 風車の良好な耐塩害性能を確認 ( ナセル内流入塩分量 発錆なし等 ) 2 台風に対する基礎の安全性を確認 ( 本体 フィルターユニットの安定性等 ) 12[ 課題 ] 中期的な耐久性能の確認 附帯設備信頼性向上 [ 課題 ] 大きな砕波波力下における基礎添架構造物の信頼性向上 風況 海象の観測と数値予測の精度向上 動解析モデル高度化 1 大きな風エネルギーの存在を証明 ( 設備利用率 33%) 2 工事とメンテナンスの障害となる高い常時波高とうねりを観測 3 数値予測の精度を向上 [ 課題 ] ウイント ファーム規模の風況予測, うねりなどの海象予測の精度向上 1 風車 基礎系の設計手法を確立 メンテナンス手法開発 環境影響調査 1 ウェブカメラ 遠隔リセット等による遠隔監視 制御方法を実証 2 工事用交通船によるメンテを実施し (33 ヶ月 ) 稼働率の低さを確認 (33%) [ 課題 ] 新しいメンテナンス支援船の有効性の評価 1 海生生物への影響や海鳥への影響などを確認 [ 課題 ] 生物の馴致 ( なれ ) 等を踏まえた中期的な調査 地域共生方策の提案 [ 課題 ] 水産業に携わる方々との対話を通した共生方策の提案 30 / 31 15

23 4. まとめ (2) スケジュール 稼働率 ( アクセス性 ) の改善によるメンテナンスの効率化などの研究を平成 28 年度まで実施して公開し わが国における洋上風力導入拡大に貢献していく 工事種別 平成 22 年度 平成 23 年度 平成 24 年度 平成 25 年度 平成 26 年度 平成 27 年度 風車 観測タワー基礎の製作 基礎掘削 割石投入均し 基礎の積込運搬 基礎の据付 中詰投入 3 月 3 月 震災 8 月 6 月 2 月 6 月 6 月 6~7 月 兵庫県東播磨港での工事 千葉県銚子沖での工事 茨城県鹿島港での工事 平成 28 年度 風車 観測タワーの積込運搬 ( 横浜 袖ヶ浦より ) 7~9 月 風車 観測タワーの組立 8~10 月 海底ケーブル敷設 6 月 1 月 研究終了 洋上風車の実証運転 発電 1 月 海象観測と分析 評価 風況観測と分析 評価 環境影響調査 メンテナンス支援船評価 etc. 31 / 31 16

24 平成 27 年度成果報告会予稿集 F 03 風力等自然エネルギー技術研究開発洋上風力発電等技術研究開発洋上風況観測システム実証研究 ( 北九州市沖 ) 洋上風力発電システム実証研究 ( 北九州市沖 ) 電源開発株式会社平成 27 年 10 月 30 日 委託先 : 電源開発株式会社 国立研究開発法人港湾空港技術研究所 伊藤忠テクノソリューションズ株式会社 共同研究先 : 電源開発株式会社 再委託先 : 株式会社日本製鋼所 五洋建設株式会社 新日鉄住金エンジニアリング株式会社 1/35 事業概要 1. 期間 洋上風況観測システム実証研究 開始 : 平成 21 年 8 月終了 ( 予定 ): 平成 29 年 3 月 洋上風力発電システム実証研究 2. 最終目標 我が国固有の気象 海象条件の解明 洋上風車設計 施工技術の確立 環境影響評価手法の確立 開始 : 平成 23 年 8 月終了 ( 予定 ): 平成 29 年 3 月 3. 成果 進捗概要 実海域に実証研究設備を設置し, 各種データを取得中 北九州市沖における風況 海象特性のトレンドを確認 風車支持構造物の設計検証を実施中. 今後, 疲労特性を検証予定 風 波同時生起性に関し, 他海域での観測データも取り込み, 我が国の海域に適した設計手法の確立を目指す. 洋上仕様の風車の耐久性を確認中. 我が国の海域に適した風車の開発を目指す. 2/35

25 ご報告内容 1. 実証研究全体概要 2. 洋上風況観測システム実証研究 3. 洋上風力発電システム実証研究 4. 環境調査 5. 今後の課題 3/35 1. 実証研究全体概要 1.1 実証研究全体概要 研究開発工程 洋上風況観測システム実証研究 * 対象 洋上風況観測システム 洋上風力発電システム 港湾空港技術研究所 伊藤忠テクノソリューションス H21 年度 H22 年度 H23 年度 H24 年度 H25 年度 H26 年度 システム設計 事前解析等許認可 製作設置実証研究 ( 観測 ) 設計 許認可 研究開発体制 NEDO JPower 製作 設置 試運転 プロジェクトリーダ石原東京大学教授 洋上風力発電システム 日本製鋼所 五洋建設 新日鉄住金エンシ ニアリンク 実証研究 H27 年度 再委託洋上風況観測システム H28 年度 概況 H24.10 月観測開始 研究内容概要 風波のシミュレーションの構築 ( 統合解析システム ) 気象 海象の特性把握 風 波の同時生起性等 ライダーの適用性評価 洋上風力発電システム実証研究 * 概況 H25 年 6 月運転開始 研究内容概要 ハイフ リット 重力式支持構造の設計手法の構築 風 波荷重評価手法の確立 洋上仕様風車の設計と耐久性検証 施工方法の開発 コンディションモニタリング等保守管理技術の開発 平成 26 年度は, 各種データ取得の中間年である. *: 環境調査含む 4/35

26 1. 実証研究全体概要 1.2 研究設備の位置およびレイアウト 5/35 1. 実証研究全体概要 1.3 設備状況 洋上風車及び観測塔 海上鉄柱 陸上開閉所 6/35

27 2. 洋上風況観測システム実証研究 2.1 観測概要 1 年目 :2012 年 10 月 ~2013 年 9 月 2 年目 :2013 年 10 月 ~2014 年 9 月 3 年目 :2014 年 10 月 ~2015 年 7 月 No. 観測機器観測要素 サンプリング周波数 観測高 / 設置階 1 三杯式風速計 風速 4Hz 80,70,60, 50,40,30m 2 矢羽根式風向計 風向 4Hz +1.6m 気圧計 温湿度計 三杯式風速計 矢羽根式風向計 85m 80m 超音波風向風速計 70m 60m 50m 3 超音波風向風速計風速 風向 20Hz 80,60,40,20m +1.6m 40m 4 ライダー風速 風向 1Hz 15m 5 温度計温度 4Hz 6 湿度計湿度 4Hz 80,60, 40,15m 80,60, 40,15m 7 気圧計気圧 4Hz 80m 雨量計 ライダー 30m 20m 15m 10m ( フ ラットフォーム ) 8 雨量計雨量 0.5mm カウント 15m 0m ( 平均海面 ) 9 海面温度計海面温度 4Hz -1m 10 海象計 波高 周期 波向 流れ 潮位 2Hz -14m 海象計 海面温度計 7/ 洋上風況観測システム実証研究 2.2 平均風速 風配図 (1/2) 月平均風速の年別比較 ( 観測高 51.6m 風速 ) ここでは全体傾向を俯瞰するため, データ取得率が比較的高かった観測高 51.6m の風速を対象とし, 風車のウェイクを受ける風向も含めたデータを表示 対象期間 :2012 年 10 月 ~2015 年 07 月 平均風速 [m/s] m 平均風速 [m/s] データ頻度 [%] 1 年目 2 年目 3 年目 1 年目 2 年目 3 年目 月 1 年目 2 年目 3 年目 1 年目 2 年目 3 年目 % 89.9% 87.8% % 99.3% 97.8% 200% % 99.9% 100.0% % 99.8% 100.0% % 90.6% 100.0% % 88.6% 99.5% % 99.8% 99.9% 100% % 100.0% 100.0% % 99.6% 100.0% % 98.8% 100.0% % 100.0% % 99.8% 0% 月 データ頻度 [%] 2014 年 11 月は過去 2 年に比べて風速が小さい傾向があった ( 11 月は, 全国的に中旬を除き寒気の影響が弱かった影響 ) 2014 年 年 1 月は過去 2 年に比べて風速が大きい傾向があった ( 12 月からは, 強い寒気の移流が断続的にあり, 強い冬型の気圧配置となる日が多かった影響 ) 8/35 8

28 2. 洋上風況観測システム実証研究 2.2 平均風速 風配図 (2/2) 月別の風配図の年別比較 ( 観測高 51.6m 風速 ) NW NNW 30% 20% 10 月 11 月 12 月 1 月 N NNE NE 1 年目 2 年目 3 年目 NW NNW 30% 20% N NNE NE 1 年目 2 年目 3 年目 NW NNW 30% 20% N NNE NE 1 年目 2 年目 3 年目 NW NNW ここでは全体傾向を俯瞰するため, データ取得率が比較的高かった観測高 51.6m の風速を対象とし, 風車のウェイクを受ける風向も含めたデータを表示 30% 20% N NNE 対象期間 :2012 年 10 月 ~2015 年 07 月 NE 1 年目 2 年目 3 年目 NW NNW 30% 20% 2 月 N NNE NE 1 年目 2 年目 3 年目 WNW 10% ENE WNW 10% ENE WNW 10% ENE WNW 10% ENE WNW 10% ENE W 0% E W 0% E W 0% E W 0% E W 0% E WSW ESE WSW ESE WSW ESE WSW ESE WSW ESE SW SE SW SE SW SE SW SE SW SE SSW S SSE SSW S SSE SSW S SSE SSW S SSE SSW S SSE 3 月 4 月 5 月 6 月 7 月 N NNW 30% NNE 1 年目 2 年目 N NNW 30% NNE 1 年目 2 年目 N NNW 30% NNE 1 年目 2 年目 N NNW 30% NNE 1 年目 2 年目 N NNW 30% NNE 1 年目 2 年目 NW 20% NE 3 年目 NW 20% NE 3 年目 NW 20% NE 3 年目 NW 20% NE 3 年目 NW 20% NE 3 年目 WNW 10% ENE WNW 10% ENE WNW 10% ENE WNW 10% ENE WNW 10% ENE W 0% E W 0% E W 0% E W 0% E W 0% E WSW ESE WSW ESE WSW ESE WSW ESE WSW ESE SW SE SW SE SW SE SW SE SW SE SSW S SSE SSW S SSE SSW S SSE SSW S SSE SSW S SSE 8 月 9 月 N NNW 30% NW 20% WNW 10% W 0% WSW SW NNE 1 年目 2 年目 NE 3 年目 ENE E ESE SE N NNW 30% NW 20% WNW 10% W 0% WSW SW NNE 1 年目 2 年目 NE 3 年目 ENE E ESE SE データ取得率 10 月 11 月 12 月 1 月 2 月 3 月 4 月 1 年目 98.9% 99.8% 99.9% 99.7% 99.9% 79.5% 77.8% 2 年目 89.6% 99.2% 99.9% 99.6% 90.1% 88.6% 99.3% 3 年目 87.3% 97.1% 100.0% 100.0% 99.7% 98.4% 99.5% データ取得率 5 月 6 月 7 月 8 月 9 月 年間全期間 1 年目 95.7% 93.9% 99.6% 86.2% 79.0% 92.5% 2 年目 99.2% 98.7% 98.3% 99.1% 98.4% 96.7% 95.5% 3 年目 98.5% 98.6% 99.6% 97.8% SSW S SSE SSW S SSE 9/ 洋上風況観測システム実証研究 2.3 高波一覧 高波一覧表 ( 北九州市沖 :2012 年 10 月 ~2015 年 7 月 : 上位 10 位 ) 北九州市沖 2012~2015(1~10) 高波抽出基準下限値 =1.50m, 上限値 =2.00m 順位 発生期間 継続有義波対応最高波波向最大有義波の起時時間波高 (m) 周期 (s) 波高 (m) 周期 (s) ( ) 気象要因 年 3 月 13 日 10: 年 3 月 14 日 6: h 2014 年 3 月 13 日 12: 日本海低気圧 年 1 月 1 日 0: 年 1 月 3 日 6: h 2015 年 1 月 1 日 10: 冬型気圧配置 年 4 月 6 日 20: 年 4 月 8 日 12: h 2013 年 4 月 7 日 16: 日本海低気圧 年 10 月 9 日 1: 年 10 月 9 日 12: h 2013 年 10 月 9 日 6: 台風 1324 号 年 4 月 4 日 4: 年 4 月 4 日 19: h 2014 年 4 月 4 日 12: 日本海低気圧 年 10 月 13 日 5: 年 10 月 14 日 18: h 2014 年 10 月 13 日 14: 台風 1419 号 6' 玄界灘から推定した最大有義波 109.0h 2014 年 10 月 13 日 18: 台風 1419 号 年 7 月 16 日 7: 年 7 月 17 日 23: h 2015 年 7 月 16 日 22: 台風 1511 号 年 12 月 19 日 4: 年 12 月 22 日 2: h 2013 年 12 月 20 日 23: 日本海低気圧 年 12 月 16 日 11: 年 12 月 19 日 7: h 2014 年 12 月 17 日 2: 日本海低気圧 年 1 月 22 日 13: 年 1 月 23 日 9: h 2015 年 1 月 22 日 20: 日本海低気圧 継続時間 時間あたりの単位 高波発生時の天気図 ( 北九州市沖 :2 位,7 位及び 10 位 :2015 年高波更新時 ) 10/35 10

29 3. 洋上風力発電システム実証研究 3.1 ハイブリッド重力式支持構造の設計手法の開発 ( 計測項目 ) N 加速度計 3 A 光ひずみ計 1 B 光ひずみ計 3 1 加速度計 4 2 光ひずみ計 4 光傾斜計加速度計 2 光ひずみ計 2 加速度計 :1 基礎コンクリート中央部 (DL-9.00) 2 ジャケット内 (DL+11.45) タワー内底部 3 ジャケット B-1 レグ端部 (DL+14.90) 4 ジャケット A-2 レグ端部 (DL+14.90) 光傾斜計 : ジャケット内 (DL+11.40) タワー内底部 光ひずみ計 ( 各 4 箇所 ): ジャケット部 (DL+11.55) 1 主管 A-1 2 主管 A-2 3 主管 B-1 4 主管 B-2 基礎コン上部 (DL-7.32) 5 主管 A-1 6 主管 A-2 7 主管 B-1 8 主管 B-2 9 支管 B-1 側 10 支管 B-2 側 光ひずみ計 9 光ひずみ計 7 光波圧計 1 光鉄筋計 : 基礎コン内部 (DL-9.00) 1 主管 B-1~B-2 2 主管 B-1~A-1 3 主管 A-1~A-2 4 主管 A-2~B-2 光波圧計 : 基礎コン内部 (DL-9.00) 1 基礎コン北側面 2 基礎コン西側面 3 基礎コン中央部上面 光波圧計 2 光ひずみ計 5 光鉄筋計 2 光鉄筋計 1 光ひずみ計 10 光ひずみ計 8 光鉄筋計 3 光鉄筋計 4 加速度計 1 光ひずみ計 6 計器配置図 光波圧計 3 11/35 3. 洋上風力発電システム実証研究 3.2 ジャケット部の設計検証 (1/6) 1) 設計手法の妥当性検討方法 実施設計時の解析モデル タワー基部固定と見做せる十分剛な構造 タワー基部荷重 : Bladed による解析結果を使用 D.L φ83.3 タワーと分離して解析 3 次元骨組みモデル 風車タワー部 支持構造物 波荷重 ( 不規則波 ): JONSWAP スペクトル モリソン式にて荷重評価 D.L D.L D.L D.L D.L 平均水面 ジャケット部 基礎部 洋上風力発電設備の全体構造 実施設計時の解析モデル 12/35

30 3. 洋上風力発電システム実証研究 3.2 ジャケット部の設計検証 (2/6) 1) 設計手法の妥当性検討方法 妥当性検証用の解析モデル 計測された風および波浪を基に 動的解析で得られたひずみと実測ひずみを比較 タワー基部荷重 : タワーボトムの実測ひずみの時刻歴 荷重の時刻歴に換算して入力 150 波形の計測 ひずみの実測 実測ひずみ (μ) CH1 CH 観測時間 (sec) 台風 19 号の実測データを使用 波荷重 ( 不規則波 ): 実測された表面波形の時刻歴 個別波の線形重ね合わせで再現 荷重評価はモリソン式 風車と海象計の位置 荷重の入力 13/35 3. 洋上風力発電システム実証研究 3.2 ジャケット部の設計検証 (3/6) 1) 設計手法の妥当性検討方法 解析ケース 条件 期間 台風 19 号フェザリング状態風速 26.15m/s 有義波高 3.13m 有義周期 7.5sec 2014 年 10 月 13 日 14:30-14:40 (10 分間 ) 風車はストームモード 風向 波向は北側 N ひずみ比較箇所 B-1-1,B-2-2: 支管 コンクリート基礎上部支管支管 2 本 4 箇所 =8 箇所 B-1-1 B-1 B-2-2 B-2 コンクリート基礎上部主管主管 4 本 4 箇所 =16 箇所 A-1,A-2,B-1,B-2: 主管 A-1 A-2 14/35

31 3. 洋上風力発電システム実証研究 3.2 ジャケット部の設計検証 (4/6) 2) ひずみの比較結果 ( 台風 19 号時 ) 解析ひずみ コンクリート基礎上部支管 (B-2-2) 実測ひずみ ひずみ (μ) ひずみ (μ) time(s) コンクリート基礎上部主管 (B-2) time(s) 圧縮 - 引張 + 15/35 3. 洋上風力発電システム実証研究 3.2 ジャケット部の設計検証 (5/6) ひずみ (μ) ひずみ (μ) ) 荷重別の解析結果 ( 基礎コンクリート上部主管 ) B-1 ε 南 time(s) B-1 ε 南 time(s) 西 N 北 南 東 風向 :10.2 波向 :359 西 B-1 B-2 北 南 東 青枠 : 波荷重のみ赤枠 : タワー基部荷重のみ ひずみ (μ) ひずみ (μ) B-2 ε 南 time(s) B-2 ε 南 time(s) A-1 ε 西 北 A-1 A-2 北 ひずみ計位置 A-2 ε 西 ひずみ (μ) 西 東 西 東 ひずみ (μ) 南 南 time(s) time(s) A-1 ε 西 A-2 ε 西 ひずみ (μ) time(s) タワー基部荷重が支配的 ひずみ (μ) time(s) 16/35

32 3. 洋上風力発電システム実証研究 3.2 ジャケット部の設計検証 (6/6) ひずみ (μ) ひずみ (μ) ) 荷重別の解析結果 ( 基礎コンクリート上部支管 ) B-1-1 ε 北 B-1-1 time(s) ε 北 time(s) 上 北 南 N 上 風向 :10.2 波向 :359 上 北 南 下 青枠 : 波荷重のみ赤枠 : タワー基部荷重のみ ひずみ (μ) ひずみ (μ) B-2-2 ε 北 B-2-2 time(s) ε 北 time(s) 波荷重が支配的 ひずみ計位置置 今後, 風車支持構造物の疲労設計の妥当性を検証.( 設計と実測の疲労損傷率を比較予定 ) 17/35 3. 洋上風力発電システム実証研究 3.3 風車運転実績期間 :H25/6/24~H27/8/31 対象期間 日数 平均風速 送電電力 (kwh) 設備利用率 利用可能率 (m/s) 実績値 実績値 実績累計 月毎 累積 月毎 累積 25 年 6 月 ,464 76, % 24.6% 92.4% 92.4% 96.7% 25 年 7 月 , , % 20.8% 97.7% 91.4% 25 年 8 月 , , % 16.7% 84.9% 92.3% 25 年 9 月 , , % 17.5% 94.4% 91.6% 25 年 10 月 ,000 1,178, % 19.1% 89.4% 89.1% 25 年 11 月 ,780 1,623, % 21.4% 78.1% 82.4% 25 年 12 月 ,804 1,765, % 19.5% 48.2% 71.0% 26 年 1 月 ,765, % 16.8% 0.0% 62.9% 26 年 2 月 ,765, % 14.9% 0.0% 56.0% 26 年 3 月 ,765, % 13.2% 0.0% 58.5% 26 年 4 月 ,900 2,062, % 14.0% 82.5% 61.3% 26 年 5 月 ,528 2,399, % 14.8% 88.9% 62.3% 26 年 6 月 ,412 2,662, % 15.1% 73.4% 62.5% 26 年 7 月 ,244 2,842, % 14.9% 65.4% 64.9% 26 年 8 月 ,288 3,166, % 15.4% 96.0% 67.1% 26 年 9 月 ,644 3,360, % 15.3% 98.1% 68.2% 26 年 10 月 ,836 3,712, % 15.8% 85.8% 67.0% 26 年 11 月 ,960 3,887, % 15.6% 47.4% 0.7% 14.8% 6.6% 63.7% 26 年 12 月 ,800 3,898, % 14.0% 2.2% 60.4% 27 年 1 月 ,292 3,903, % 13.4% 3.4% 57.8% 27 年 2 月 ,208 3,912, 年 3 月 ,140 3,970, % 12.9% 15.3% 55.8% 27 年 4 月 ,840 4,157, % 12.9% 48.8% 55.5% 27 年 5 月 ,680 4,422, % 13.2% 97.3% 57.3% 27 年 6 月 ,740 4,646, % 13.3% 93.2% 58.8% 27 年 7 月 ,668 5,104, % 14.0% 99.2% 60.4% 27 年 8 月 ,416 5,246, % 13.8% 91.9% 61.6% 18/35

33 3. 洋上風力発電システム実証研究 3.4 風車アクセス回数および許容波高出現率 洋上風車へのアクセス ( 作業 ) 回数および許容波高 ( アクセス可否の一つの目安である有義波高 60cm 以下 ) の出現率を以下のグラフに示す ( データ期間 :2012 年 10 月 ~2015 年 8 月 ) 100% 90% 80% 70% 60% 50% アクセス数 60cm 以下 50% 94% 84% 52% 51% 86% 80% 72% 56% 47% 96% 82% 86% 86% 76% 77% 58% 49% ( 回 ) 30 90% 86% 89% 87% % 56% 15 40% 30% 20% 39% 33% 26% 29% 39% 37% 34% 22% 35% 24% 25% % 0% 月 11 月 12 月 1 月 2 月 3 月 4 月 5 月 6 月 7 月 8 月 9 月 10 月 11 月 12 月 1 月 2 月 3 月 4 月 5 月 6 月 7 月 8 月 9 月 10 月 11 月 12 月 1 月 2 月 3 月 4 月 5 月 6 月 7 月 8 月 2012 年度 2013 年度 2014 年度 2015 年度 0 冬場 ( 概ね 11 月 ~2 月 ) は許容波高出現率が 40% を切っており 作業日が限定される 19/35 3. 洋上風力発電システム実証研究 3.5 点検および検査 (1/6) 北九州市沖洋上風力発電設備は 自家用電気工作物 保安規程に定めた点検を確実に実施しなければならない 点検項目 周期例 点検種別点検対象機器 連 系 用 開 閉 設 備 6.6kV 開閉設備 別表第 2( 第 13 条 ) 巡視 点検及び点検項目 PSA 筐体遮断器断路器変圧器避雷器計器用変成器ヒューズ等 点検方法 目視 随時点検定期点検精密点検 周期 点検項目 2 回損傷 / 月変形亀裂腐食汚損変色異音異臭開閉表示 点検方法 周期 点検項目 外部 6 年損傷点検変形亀裂腐食汚損変色異音異臭開閉表示ゆるみ操作機構の不良動作試験 測定試験 測定器を用いて絶縁抵抗測定等を行う 点検方法 周期 点検項目 保安設備 保護柵消火設備等 目視 2 回 保護柵: 損傷 腐朽 門扉の鍵の / 月状態 消火設備等の状態 標識の有無 照明設備等の状態 20/35

34 3. 洋上風力発電システム実証研究 3.5 点検および検査 (2/6) 洋上風力設備点検 : 陸上風車の点検項目 + 洋上設備特有の点検 風車の点検 風況観測機器の点検 21/35 3. 洋上風力発電システム実証研究 3.5 点検および検査 (3/6) 洋上設備特有の点検 設備動態調査 ( セオドライト ) 設備動態調査 (GPS) 22/35

35 3. 洋上風力発電システム実証研究 3.5 点検および検査 (4/6) 洋上設備特有の点検 電気防食電位測定 潜水調査 23/35 3. 洋上風力発電システム実証研究 3.5 点検および検査 (5/6) 洋上設備特有の点検 水中点検結果 機械測量 ( マルチヒ ーム + サイト スキャンソナー ) による水中点検 GPS 衛星 ( 位置情報 ) 警戒船 最大 10m 調査船 5~10m マルチビーム測深機 サイドスキャンソナー 地層探査機 海底面 障害物 堆積層音響基盤面 機械測量イメージ ( マルチヒ ーム + サイト スキャンソナー ) 24/35

36 3. 洋上風力発電システム実証研究 3.5 点検および検査 (6/6) 洋上風力設備検査対応 海上保安庁海上標識灯検査 クレーン年次点検 25/35 3. 洋上風力発電システム実証研究 3.6 遊漁船対策 洋上設備に接近する遊漁船対策として 1 注意喚起看板の設置 2 注意リーフレットの配布 3 声掛け 26/35

37 4. 環境調査 4.1 全体工程表 調査項目水質底質底生生物 ( ペントス ) 動物プランクトン植物プランクトン魚卵 稚仔漁業生物海藻 藻類潮間帯生物 魚礁効果海産哺乳類 ( スナメリ ) 鳥類 ( 船舶トランゼクト ) 鳥類 ( 定点調査 ) 鳥類 ( 渡り鳥調査 ) 鳥類 ( レーダー調査 ) 鳥類 ( 衝突感知システム ) 水中騒音 振動電波障害景観 着手前工事中稼働後 22 年度 23 年度 24 年度 25 年度 26 年度 備考 工事中の影響工事中の影響ナメクジウオの保全 ハイブリッド重力式基礎構造水中音響調査主にオオミス ナキ ト リを対象 海上および陸上 一般鳥類を対象広域調査 衝突率の検討 H23: 陸上 夜間調査 H24: 白島 オオミス ナキ ト リ調査 H25: 陸上と白島 レータ ー適用性確認 TADS( 赤外線カメラ ) 海生生物への影響漁業無線 27/35 4. 環境調査 4.2 魚礁効果調査 目視観察 目視観察 水中ビデオ撮影 写真撮影秋季 1 回目 : 平成 26 年 11 月 11 日午前 (9:00~11:10) 午後 (13:35~15:15) 秋季 2 回目 : 平成 26 年 11 月 19 日午前 (9:35~11:50) 午後 (13:55~15:45) インターバルカメラ撮影 連続写真撮影 (5 分間隔 ) 秋季 : 平成 26 年 11 月 11 日 0:00~17 日 24:00 対照区 (4 エリア ) 実証機近傍 (5 エリア ) 実証機直下 (6 エリア ) 28/35

38 4. 環境調査 4.3 魚礁効果調査 : 目視観察 (1/2) 午前 午後 実証機直下 1 回目個体数午前多く, 午後減少. 2 回目午後マアジの群れ マアジやカマス科の一種は潮汐流に応じて実証機周辺を遊泳している可能性あり. 1 回目と 2 回目の差は群れの出現状況に左右されている. 実証機近傍 1 回目午前と午後で明確な差なし. 2 回目午後にイカナゴの群れ. イカナゴ以外は午前と午後の差なし. 対照区 1 回目,2 回目とも午前と午後で明確な差なし. 2 回目は 1 回目より個体数多い. 午前 午後 29/35 4. 環境調査 4.3 魚礁効果調査 : 目視観察 (2/2) 秋季 1 回目 秋季 2 回目 冬季 1 回目 ( 速報 ) 冬季 2 回目 ( 速報 ) 平成 26 年 11 月 11 日 平成 26 年 11 月 19 日 平成 27 年 1 月 14 日 平成 27 年 1 月 21 日 秋季 ~ 冬季 実証機直下種数 個体数最多. 秋季に種数 個体数が多い. 30/35

39 4. 環境調査 4.4 魚礁効果調査 : インターバルカメラ撮影 (1/2) 魚類出現率 ( インターバルカメラに魚類が写った割合 )(%) 地点名 表層 1 水深 3m 以浅 実証機直下実証機近傍対照区 底層 3 水深 6~9m 表層 1 水深 3m 以浅 平成 26 年 11 月 11 日 0 時 ~17 日 24 時 底層 5 水深 12~15m 表層 1 水深 3m 以浅 底層 4 水深 9~12m 魚類が写った枚数 ( 枚 ) 魚類の出現率 (%)n=2, 注 1:5 分間隔で撮影している 撮影枚数は12(1 時間当り ) 24(1 日当り ) 7( 日間 ) で2016 枚となる マアジ ウマヅラハギ 実証機直下は実証機近傍 対照区と比べ魚類出現率が高い. 31/35 4. 環境調査 4.4 魚礁効果調査 : インターバルカメラ撮影 (2/2) 調査結果概要 出現種数 実証機直下底層 17 種, 表層 7 種, 実証機近傍底層 6 種, 表層 1 種, 対照区底層 4 種, 表層 0 種 個体数 実証機直下底層マアジ 5,190 個体, フグ科の一種 167 個体, カマス科の一種 151 個体. インターバルカメラ撮影の結果は目視観察結果と同様の傾向. 実証機直下は魚礁効果が高いことが確認された. No. 門名綱名和名 実証機直下 表層 1 水深 3m 以浅 底層 3 水深 6~9m 表層 1 水深 3m 以浅 実証機近傍 底層 5 水深 12~15m 平成 26 年 11 月 11 日 ~17 日対照区 表層 1 水深 3m 以浅 底層 4 水深 9~12m 個体数 個体数 個体数 個体数 個体数 個体数 1 脊索動物門 硬骨魚綱 マアジ 101 5,190 2 コロダイ 1 3 クロダイ 2 4 マダイ メジナ 24 6 イシダイ ユウダチタカノハ 2 8 ホシササノハベラ 8 9 コブダイ 1 10 キュウセン ホンベラ 1 12 ベラ科の一種 3 13 クラカケトラギス アイゴ カマス科の一種 ウスバハギ 2 17 ウマヅラハギ カワハギ カワハギ科の一種 ショウサイフグ フグ科の一種 門 1 綱 合 計 220 5, 出現種数 注 1: 配列は基本的には 日本産魚類検索全種の同定 に準拠した 32/35

40 4. 環境調査 4.5 鳥類調査 : 衝突監視システム (1/2) ミサゴのバードストライク 日時 ナセル計測ライダー 80m 海象計 ナセル (deg) 水平風速 (m/s) 鉛直風速 (m/s) 風向 (deg) 有義波高 (cm) 波向 (deg) 11/10 9: /10 10: /10 10: /10 10: ロータ回転数 :10~12 rpm ブレード先端速度 :43~51m/s (154~185km/h) 衝突監視システムによる画像解析カメラ (CH01) の映像から, 東方から飛来した当該個体が下 ~ 回転するブレードに接触し, 画面上方向にフレームアウトしている. カメラ (CH02) でも画面右から左方向に当該個体の身体が流されていることが分かった. 当該種は, 観察中に探餌行動が数回確認されていたため, 探餌中によりブレードに接近し衝突したものと考えられる. N m/s 東から飛来し 南西に向きを変え衝突飛翔高度 DL+80m~120m ( 高度 M) 33/35 4. 環境調査 4.5 鳥類調査 : 衝突監視システム (2/2) カメラ CH01 カメラ CH02 注 ) 図中の赤い は衝突したミサゴ個体の身体を オレンジの は衝突の際に飛散した羽根を示す 34/35

41 5. 今後の課題洋上ウインドファームの実現に向けて 支持構造物の一層の合理化の推進 海域工事の効率化の確立 確実なアクセス手段の確立 本実証研究を通じて, 上記課題の解決を目指します. 35/35

42 平成 27 年度成果報告会 予稿集 No.F-04 風力等自然エネルギー技術研究開発 / 洋上風力発電等技術研究開発 / 洋上風況観測システム実証研究 ( 環境影響評価手法の確立等 ) イー アンド イーソリューションズ 海洋エンジニアリング 平成 27 年 10 月 30 日 1 / 20 事業概要 1. 期間開始 : 平成 21 年 8 月終了 ( 予定 ): 平成 29 年 3 月 2. 最終目標着床式洋上風力発電に係る環境影響評価の円滑化及び導入促進のため 環境影響評価手法に関する基礎資料及び洋上風力発電導入ガイドブックを作成する 3. 成果 進捗概要 1 着床式洋上風力発電導入ガイドブック ( 第一版 ) の作成国内外の既往事例 資料及びNEDO 銚子沖及び北九州市沖における洋上風況観測タワー 洋上風車 海底ケーブル 電気設備の設計 施工 運転保守 点検 環境影響調査等の成果を基に 洋上風力発電導入計画の進め方 立地海域調査 気象 海象調査 基本設計 環境影響評価 実施設計 施工 メンテナンス等の手引きをとりまとめた 2 着床式洋上風力発電の環境影響評価手法に関する基礎資料 ( 第一版 ) の作成国内外の洋上風力発電環境影響評価の既往資料及び NEDO 銚子沖 北九州市沖の環境影響調査成果等を基に 配慮書 方法書 評価書作成に係る事例集 NEDO 実証海域の予測 評価結果と事後調査結果の比較 検証結果 洋上風力発電環境影響評価に係る重要な項目の調査手法等をとりまとめた 2 / 20 1

43 事業実施体制 プロジェクトリーダー東京大学石原孟教授 NEDO 洋上風力発電実証研究開発委員会 ( 牛山委員長 ) 洋上風況観測システム実証研究 ( 洋上風況観測手法の確立 ) 銚子沖 北九州市沖 東京電力 電源開発 グループグループ 洋上風況観測システム実証研究 ( 環境影響評価手法の確立等 ) イー アンド イーソリューションズ 海洋エンジニアリング 洋上風力発電システム実証研究 着床式洋上風況観測システム 発電システムに係る立地環境調査 気象 海象調査 基本設計 実施設計 建設工事 運転 保守等結果 着床式洋上風況観測システム 発電システムに係る環境調査結果 成果 1 着床式洋上風力発電導入ガイドブック 2 着床式洋上風力発電の環境影響評価手法に関する基礎資料 3 / 20 実施スケジュール H21 年度 ~ H26 年度 H27 年度 ~ H28 年度 環境影響評価手法の基本的な考え方の取りまとめ 国外の洋上風力発電環境影響評価手法 国内の海域環境影響評価 手法等の整理及び課題の抽出等環境影響調査方法に係る課題への対応 ( 追加調査 ) 我が国の地域特性の把握と導入及び調査手法上の課題整理 我が国の地域特性に適した環境影響評価手法のまとめ 着床式洋上風力発電環境影響評価手法の基礎資料 ( 第一版 ) 作成 国内外の環境保全措置事例 専門家意見等の整理 課題等抽出銚子沖 北九州市沖における事後調査等追加成果の検討 着床式洋上風力発電環境影響評価手法の基礎資料 ( 最終版 ) 銚子沖 北九州市沖における環境調査結果の検討洋上風力発電環境影響評価に係る配慮書 ~ 評価書の事例集銚子沖 北九州市沖の実証研究成果 環境影響評価に係る基礎資料等 着床式洋上風力発電導入カ イト フ ック ( 第一版 ) 作成 国内外の洋上風力導入促進等に係る知見 事例等の整理銚子沖 北九州市沖における運転 保守等追加成果の整理 着床式洋上風力発電導入カ イト フ ック ( 最終版 ) 4 / 20 2

44 研究成果 1. 着床式洋上風力発電導入ガイドブック ( 第一版 ) 目次 1 章 : 再生可能エネルギーにおける風力発電の位置付け 1.1 再生可能エネルギーの導入意義 1.2 風力発電の優位性 2 章 : 着床式洋上風力発電の基本的事項 2.1 着床式洋上風力発電の定義と種類 2.2 洋上風力発電のポテンシャル 2.3 洋上風力発電の現状と動向 3 章 : 着床式洋上風力発電の導入手引き 3.1 洋上風力発電導入計画の進め方 3.2 立地海域調査 3.3 気象 海象調査 3.4 基本設計 3.5 環境影響評価 3.6 実施設計 3.7 建設工事 3.8 運転 保守 3.9 撤去 3.10 事業性評価 3.11 運転開始までの手続き 3.12 電気事業法による法的手続き 5 / 20 (1) 洋上風力発電導入の流れ 立地環境調査 (1) 候補海域の選定 自然条件の調査 社会条件の調査等利害関係者との協議 関連法規 許認可等 環境 設置海域等に関する関連法規 環境影響評価 文献/ 事前調査 配慮書 方法書 調査/ 予測 / 評価の実施 準備書 評価書 ( 事後調査 ) 申請手続 (3.5 節 参照 ) 気象 海象調査 (1) 風況データの処理 解析 評価 (2) 風況シミュレーション / 実測による海上風の推定 評価 (3) 波浪 海潮流等の実測基本設計 (1) 海底土壌調査 (2) 事業規模の選定 (3) 支持構造物の選定 (4) 機種の選定 (5) 基本レイアウト (6) 環境影響評価 ( 詳細 ) (7) 経済性の検討利害関係者との協議実施設計 (1) 設備設計 (2) 工事設計利害関係者との協議 (3) 工事計画 FIT 設備認定 電力会社との協議 建築確認建設工事 (1) 契約 (2) 土木工事 (3) 風車設置工事 (4) 電気工事 (5) 試運転 検査 建築基準法法令で定める技術基準 電気事業法法令で定める技術基準 許認可申請手続保安規定作成電気主任技術者選任工事計画 設置関係法建築基準法 海上交通安全法 航路標識法 道路法 道路交通法 航空法等公共物工事電波法 航空法 消防法 環境法 騒音規正法 振動規正法等 事業開始 (1) 運転 保守 補修契約 (2) 損害保険 (3) 運転監視 (4) 電気設備の保守点検 (5) 風車設備本体の保守点検 使用前自主検査使用前安全管理検査 撤去 解体 6/ 20 3

45 (2) 立地環境調査 既往事例 NEDO 実証研究成果等を基に 洋上風力発電立地環境 適地選定の検討に当たっての自然条件 社会条件の重要な各種項目について整理した 条件項目内容 自然条件 社会条件 気象 海象 海洋生物 関連法規等 系統連系 風況 台風 冬季雷 (3) 気象 海象調査 海底地形 水深 底質 波浪 海潮流 津波 海氷 魚介類 海棲哺乳類 鳥類等 貴重種等 自然公園法 自然環境保全法 種の保存法 鳥獣保護法 環境影響評価法 文化財保護法 港湾法 電気事業法 建築基準法等 ( 漁業権 自衛隊訓練域 海底ケーブル 航路等 ) 電力会社別の電力最大需要量 送電網 変電所の容量 位置等の情報 既往事例 NEDO 実証研究成果等を基に 洋上風力発電導入のための気象 海象に係る調査手法について整理した ( 以下 風況のみ ) 分類項目手法 風況海上風観測洋上観測タワー 浮体式洋上観測システムによる観測手法 特徴等 海上風予測 ( 平均風速 ) 海上風予測 ( 極値風速 ) 風況観測データに基づく手法 (WAsP MASCOT 等 ) 気象シミュレーションに基づく手法 (RAMS 等 ) による予測等 Gumbel 分布による手法 台風シミュレーションによる手法 混合気象における手法等による予測等 7 / 20 基本設計 実施設計 (4) 基本設計 実施設計 既往事例 NEDO 実証研究成果等を基に 洋上風力発電導入に当たっての基本設計 実施設計の重要な項目 内容を整理した 項目内容 海底地形 土質条件の把握 風力発電施設規模の設定 風力支持構造物の選定 風車機種の選定 風車設置配置の検討 経済性の検討 環境影響評価設備設計 工事設計 工事計画 洋上風車設置予定域の海底の地形 土質条件の把握 洋上風車設置規模 総出力規模の想定 概略の経済性評価を行い 最適規模 風車配置について検討 海底の地形 土質条件を基に風車支持構造物について検討 見積金額 出力特性 自然条件対策 系統連系対応 計測監視 メンテ 保証 販売実績 故障 事故事例等を考慮 風況 海底地形 土質 海底ケーブルの距離 連系点 環境影響 漁業者意見 経済性を考慮して基本配置を検討 建設コスト 運転保守費 発電原価等を基にした経済性評価 主な環境影響要因 ( 水中騒音等 ) とそれらの対策等 洋上風力発電システム 電気設備の設計に当たっての法定基準 規則等 ( 電気事業法 省令による技術基準等 ) 洋上風力発電システムの電気工事の設計 土木 建設工事の設計に係る法令基準 規則等 ( 電気工事業法 海岸法等 ) 洋上風力発電に必要な作業船種や規模 工事計画策定にあたっての留意点等 8 / 20 4

46 (5) 建設工事 既往事例 NEDO 実証研究成果等を基に 洋上風車建設工事に係る作業船 電気工事の概要等とともに 下記工事項目の内容を整理した 項目 基礎工事 風車設置工事 海底ケーブル等の設置工事 内容 モノパイル式 重力式 ジャケット式の施工フロー 方法 精度 期間 機材運搬等 洋上風車 ( ナセル ブレード等 ) 洋上観測タワー部の設置工事方法等 敷設ルートの検討 海底ケーブル 洋上変電設備の概要 敷設工事方法 ケーブル防護策等 出典 : 岡野 (2010) 出典 : 電源開発資料 出典 : 東京電力 鹿島建設資料 9 / 20 (6) 運転 保守 既往事例 NEDO 実証研究成果等を基に 洋上風車の運転 保守に係る重要な項目 内容を整理した 項目 運転監視 保守 補修契約等 内容 運転監視 保守 補修契約 損害保険 賠償責任保険等についての注意点等 運転 保守方法コンディション モニタリング システム (CMS) による遠隔監視制御 定期検査による保守方法等 運転 保守費用運転 保守費用が占める発電原価の割合 経年変化等 洋上風車へのアクセス方法 作業船 ヘリコフ ター等による手法 アクセス船の種類 装置等 出典 : 東京電力 東京大学資料 10 / 20 5

47 2. 着床式洋上風力発電の環境影響評価手法に関する基礎資料 ( 第一版 ) 1 章 2 章 3 章 4 章 5 章 風力発電の導入状況 目次 風力発電に係る環境影響評価 環境影響評価手法に係る事例集のまとめ 3.1 配慮書参考事例 3.2 評価書参考事例 環境影響予測 評価に係る検証 4.1 銚子沖実証研究 4.2 北九州市沖実証研究 まとめ 5.1 事例から見た重要な参考項目 5.2 重要な参考項目に係る環境影響評価手法 11 / 20 (1) 環境影響評価手法に係る事例集のまとめ 項目 分類 既往参考事例 設置海域 設備容量 FS ( 環境概査 ) NEDO 洋上風力発電実証研究 F/S 調査 ( 銚子沖 ) 一般海域 2.4MW(1 基 ) FS ( 環境概査 ) NEDO 洋上風力発電実証研究 F/S 調査 ( 北九州市沖 ) 港湾区域 2.0MW(1 基 ) 配慮 FS ( 環境概査 ) NEDO 洋上ウィンドファームフィージビリティスタディ ( 秋田市沖 ) 一般海域 40MW(2MW 20 基 ) 書 FS ( 環境概査 ) NEDO 洋上ウィンドファームフィージビリティスタディ ( 洋野町沖 ) 一般海域 82MW(2MW 41 基 ) FS ( 環境概査 ) NEDO 洋上ウィンドファームフィージビリティスタディ ( 鹿島灘 ) 一般海域 30MW(2MW 15 基 ) FS ( 環境概査 ) NEDO 洋上ウィンドファームフィージビリティスタディ ( 旭市沖 ) 一般海域 100MW(2MW 50 基 ) 法アセス ( 仮称 ) むつ小川原港洋上風力発電事業計画段階環境配慮書 港湾区域 80MW(2.5MW 32 基 ) 方法書 法アセス むつ小川原港洋上風力発電事業環境影響評価方法書 港湾区域 80MW(2.5MW 32 基 ) 評価書等 配慮書 方法書 評価書等の参考となる既往事例を整理し 環境影響評価に係る留意点 課題点を抽出した 実証研究 ( 環境調査 ) NEDO 洋上風力発電実証研究 ( 銚子沖 ) 一般海域 2.4MW(1 基 ) 実証研究 ( 環境調査等 ) NEDO 洋上風力発電実証研究 ( 北九州市沖 ) 港湾区域 2.0MW(1 基 ) 自主アセス 鹿島港洋上風力発電事業環境影響評価報告書 ( 評価書 ) 港湾区域 125MW(5MW 25 基 ) 環境影響評価 Beatrice Demonstration( イギリス ) 一般海域 10MW(10MW 56 基 ) 環境影響評価 Dudgeon OWF( イギリス ) 一般海域 560MW(10MW 56 基 ) 環境影響評価 Egmond aan Zee( オランダ ) 一般海域 108MW(3.0MW 36 基 ) 環境影響評価 Horns Rev( デンマーク ) 一般海域 160MW(2.0MW 80 基 ) 環境影響評価 Nysted( デンマーク ) 一般海域 165MW(2.3MW 72 基 ) 環境影響評価 CAPE Wind( アメリカ ) 一般海域 468MW(3.6MW 130 基 ) 環境影響評価 NaiKun( カナダ ) 一般海域 396MW(3.6MW 110 基 ) 環境影響評価 London Array( イギリス ) 一般海域 630MW(3.6MW 175 基 ) 環境影響評価 Barrow( イギリス ) 一般海域 90MW(3.0MW 30 基 ) 環境影響評価 Alpha ventus( ドイツ ) 一般海域 60MW(5.0MW 12 基 ) 環境影響評価 Kriegers flakⅡ( スウェーデン ) 一般海域 640MW(5.0MW 128 基 ) 環境影響評価 Anholt( デンマーク ) 一般海域 400MW(3.5MW 111 基 ) 環境影響評価 Northwind( ベルギー ) 一般海域 216MW(3.0MW 72 基 ) 12/ 20 6

48 方法書事例 ( むつ小川原港洋上風力発電 ) の整理結果 洋上風力発電事業の計画概要 項目 実施者 実施海域 発電所 主要設備等 風力発電設備工事 むつ小川原港洋上風力発電事業 むつ小川原港洋上風力開発株式会社 青森県上北郡六ヶ所村のむつ小川原港湾区域 ( 尾駮地先 新納屋地先 ) 風力発電機 :32 基総出力 80MW 尾駮地先西側 2.5~3.0MW 級 (14 基程度 ) 東側 2.5~5MW 級 (8 基程度 ) 新納屋地先 :2.5~3.0MW 級 (10 基程度 ) 基礎 : ケーソン式 ( 尾駮地先西側はドルフィン式又は併用 ) 1 ケーソン式基礎工事 床堀工 基礎捨石工 根固ブロック等据付等 発電機組立 発電機据付 2 ドルフィン式基礎工事 鋼管杭打設 上部コンクリート工 発電機組立 発電機据付 その他工事 1 ケーソン式基礎工事陸上でのケーソン 根固ブロック 被覆ブロック製作 むつ小川原港港湾区域 ( 尾駮地先 新納屋地先 ) 13 / 20 環境影響評価項目と選定 非選定理由 環境要素の区分大気質大気環境騒音 環境要因の区分 工事の実施 工事用資建設機械材等の搬の稼働出入 窒素酸化物 粉じん等 造成等の施工による一時的な影響 土地又は工作物の存在及び供用 地形改変施設の稼及び施設働の存在 騒音 環境影響評価項目の選定 非選定理由 工事用資材等の搬出入に伴う車両及び船舶の窒素酸化物の影響 建設機械の稼働及び船舶の窒素酸化物の影響は極めて小さいため非選定 工事用資材等の搬出入に伴う車両及び船舶の粉じんの影響 建設機械の稼働及び船舶の窒素酸化物の影響は極めて小さいため非選定 工事用資材等の搬出入計画の主要輸送経路沿い ブロック製作ヤード近傍に住居が存在するため選定 また 対象事業実施区域の周辺に住居が存在するため選定 超低周波音 対象事業実施区域の周辺に住居が存在するため選定 水環境 振動振動 水質水の濁り 工事用資材等の搬出入計画の主要な輸送経路沿いに住居が存在するため選定 ただし 建設機械の稼働に伴う振動の影響は極めて小さいため非選定 建設機械による海底の掘削工事を行うため選定 ただし 陸上の対象事業実施区域では造成等の施工を行わないため非選定 底質有害物質 建設機械による海底の掘削工事を行うため選定 その他の環境 動物 植物 地形及び地質 重要な地形及び地質 風車の影 対象事業実施区域に学術上又は希少性の観点からの重要な地形及び地質が存在しないため非選定 対象事業実施区域の周辺に住居が存在し 施設稼働に伴う風車の影の影響が考えられるため選定 水中音 ドルフィン式基礎の場合 杭打設に伴う水中音による影響が生じる可能性があり また風車運転に伴う水中音による影響が生じる可能性があるため選定 生態系地域を特徴づける生態系 景観 その他 重要な種及び注目すべき生息地 ( 海域に生息するものを除く ) 海域に生息する動物 重要な種及び重要な群落 ( 海域に生育するものを除く ) 海域に生育する植物 主要な眺望点及び景観資源並びに主要な眺望景観 人と自然と主要な人と自然との触れ合いの活の触れ合い動の場の活動の場 産業廃棄物廃棄物等残土 陸上の対象事業実施区域では造成等の施工を行わないため非選定 ただし 風車設置及び稼働に伴い 風車設置位置及びその周辺に生息する動物に影響が生じる可能性があるため選定 掘削工事に伴って風車設置位置及び周辺に生息する動物に影響が生じる可能性 風車設置に伴って風車設置位置及び周辺に生息する動物に影響が生じる可能性があるため選定 陸上の対象事業実施区域では造成等の施工 地形改変が行われない また施設の存在がないため非選定 掘削工事に伴って風車設置位置及び周辺に生育する植物に影響が生じる可能性 風車設置に伴って風車設置位置及び周辺に生育する植物に影響が生じる可能性があるため選定 造成等の施工による一時的な影響 地形改変及び施設の存在 施設の稼働による生態系への影響は極めて小さい また 海域生態系は種の多様性や種々の環境要素が複雑に関与し 未解明な部分もあため非選定 対象事業実施区域の周辺に眺望点が存在し 施設存在に伴い眺望景観の変化が想定されるため選定 対象事業実施区域の周辺に存在する人と自然との触れ合いの活動の場のアクセスルートへの影響はきわめて小さい また 対象事業実施区域及びその近傍に人と自然との触れ合いの活動の場が存在しないため非選定 工事に伴い産業廃棄物が発生するため選定 残土は発生しないため非選定 : 環境影響評価法における風力発電施設に係る参考項目 : 選定する項目 : 選定しない項目 14 / 20 7

49 調査 予測 評価の方法 騒音 超低周波音 工事用資材等の搬出入 建設機械の稼働 施設の稼働 施設の稼働 公定法による道路交通騒音レベルの測定 公定法による周波数別音圧レベル及び G 特性音圧レベルを測定 振動振動工事用資材等の搬出入公定法による振動レベルの測定 水質水の濁り建設機械の稼働 底質有害物質建設機械の稼働 その他 環境影響評価項目 風車の影 施設の稼働 建設機械の稼働施設の稼働 哺乳類 ( コウモ地形改変及び施設の存在重要な種及び注リ類 ) 施設の稼働目すべき生息地 ( 海域に生息するものを除地形改変及び施設の存在く ) 鳥類施設の稼働 海域に生息する動物 騒音 水中音 造成等の施工による一時的な影響魚等の遊泳動物地形改変及び施設の存在 底生生物 海産哺乳類 影響要因 造成等の施工による一時的な影響 地形改変及び施設の存在 造成等の施工による一時的な影響 地形改変及び施設の存在 海域に生育する海域に生育する造成等の施工による一時的な影響植物植物地形改変及び施設の存在 主要な眺望点及び景観資源並びに主要な主要な眺望景観地形改変及び施設の存在眺望景観 調査方法 公定法による騒音レベルの測定 道路交通騒音の予測モデルによる等価騒音レベルの予測 建設工事騒音の予測モデルにより騒音レベルの予測 伝搬予測方法 (ISO9613) により騒音レベルの予測 伝搬予測方法 (ISO9613) により超低周波音の予測道路交通振動の予測計算式により振動レベル予測 採水器により採水を行い 公定法により類似事例を参考に海域への影響の程度を予測水質を測定採泥器等により採取を行い 公定法によ類似事例を参考に海域への影響の程度を予測り底質の有害物質を測定 地図や地形図等の収集を行い 風車影に留意すべき住居等を確認 水中マイクを垂下して 水中騒音の音圧レベル別周波数特性を把握 バットディテクターを用いたポイントセンサス 風車配置等計画を基に影の及ぶ範囲及び時間帯を予測 重要種が確認された場合 分布及び環境の改変程度を把握し 類似事例の引用又は解析により影響を予測 重要種及び注目すべき生息地が確認された場ポイントセンサス調査 ラインセンサス合 分布及び環境の改変程度を把握し 風車接調査 任意観察調査 船舶トランセクト触影響等について 類似事例の引用又は解析に調査 レーダー調査より影響を予測 刺網による漁獲調査 スミス マッキンタイヤ型採泥器による採泥調査 船上目視観察による船舶トランセクト調査 風車の可視領域を検討し 主要眺望点にて現地写真撮影を実施 予測方法 工事中 稼働後の水中騒音既往事例を参考に影響程度を予測 分布及び生息環境の改変の程度を把握し 類似する事例の引用又は解析により影響を予測 分布及び生息環境の改変の程度を把握し 類似する事例の引用又は解析により影響を予測 分布及び生息環境の改変の程度を把握し 類似する事例の引用又は解析により影響を予測 目視観察法に加え 重要種等については分布及び生息環境の改変の程度を把握し 類似生態を考慮して必要に応じて適切な手法する事例の引用又は解析により影響を予測で調査 フォトモンタージュ法により景観変化について予測 評価方法 各影響評価項目に係る影響が実行可能な範囲内で回避又は低減されているか 環境保全についての配慮が適正になされているかを検討 15 / 20 (2) 環境影響予測評価に係る検証銚子沖 北九州市沖実証サイトにおける事後調査データから予測 評価結果を検証し 当該予測 評価手法の妥当性 課題点等を抽出した 項目方法 作業時期対象海区海棲哺乳類 ( スナメリ ) の調査 予測 評価 事後調査結果 調査 予測 評価 船上目視観察 既往調査事例等を基に 風車基礎捨石工事時及び風車稼働時の水中騒音による影響を予測 評価 銚子沖のスナメリの調査 予測評価 事後調査結果 事前 工事中 供用時 事業実施区域 延べ472 個体確認 (7 月 12 頭 8 月 435 頭 9 月 4 頭 10 月 14 頭 11 月 12 頭 12 月 7 頭 2 月 1 頭出現し 特に8 月に多い ) 及び周辺海域 主に水深 10m 前後の海域で確認され 特に犬吠崎南側で多く出現 ( 調査測線 6 本 ) 事業実施区域 事業実施区域 工事中の水中騒音とスナメリの予測 既往の捨石工事中の水中騒音距離減衰図を基に スナメリ含む海棲哺乳類の一般的な水中騒音反応閾値レベル 120dB re 1μPa を照し合せ 工事点付近から距離 900m 程度までは反応閾値レベルを超過するものの それ以遠では当該レベル以下になると予測 工事点付近から距離 900m の範囲内では工事騒音によってスナメリが回避反応を起こす可能性が考えられるが 工事期間は一時的であり 実証予定地点周辺 900m 以遠については反応閾値レベル以下であることから工事中の本種生息環境への影響は小さいと評価 共用時の水中騒音とスナメリの予測 供用時の 2MW 洋上風車水中騒音 1( 推定値 : ピーク周波数 25Hz の音源音圧レベル (119dB re と スナメリと同科のネズミイルカの聴覚閾値 2( 推定値 : 周波数 25Hz の聴覚閾値 155dB db re 1μPa) を比較した 1 は風車直近 1m におけるピーク (25Hz) で 119dB re 1μPa となるが 2 ネズミイルカの 25Hz の聴覚閾値は 155dB re 1μPa であるため 風車直近 1m の水中騒音はネズミイルカの聴覚閾値以下となることが予測 よって 供用時 ( 稼働時 ) における水中騒音による本種の生息環境への影響は小さいと評価 事後調査 船上目視観察 工事中 供用時 延べ71 個体確認 (6 月 10 頭 7 月 47 頭 8 月 4 頭 9 月 10 頭 10 月 5 頭 12 月 5 頭確認され 特に7 月に多く出現 ) 事業実施区域 調査範囲の概ね全体に出現していた 及び周辺海域 ( 調査測線 6 本 ) 延べ241 個体確認 (6 月 58 頭 7 月 125 頭 8 月 35 頭 9 月 4 頭 10 月 46 頭 12 月 31 頭 特に6 月 7 月に多く出現 ) 調査範囲の概ね全体で出現しており 特に犬吠崎南側で多く出現していた 16 / 20 8

50 銚子沖のスナメリの調査 予測評価の検証結果例 海棲哺乳類 ( スナメリ ) の調査 予測 評価の検証内容 工事中の水中騒音の予測 評価 工事時 ( 捨石工事 ) の水中騒音予測については 工事中に水中騒音を実測されていないため検証ができない 供用時の水中騒音の予測 評価 既往文献値による水中騒音予測値と実証機の供用時調査結果を基にした水中騒音の予測値について比較 検討した 文献値と実測値を基にした音源音圧レベルを比較すると 文献値を基にした予測値 (119 db re に対して 実測値を基にした予測値 (113dB re であり オーダーレベルに大きな相違が無く 当該既往文献値を基にした水中騒音の予測は概ね妥当と考えられた 検証 工事中のスナメリの予測 評価 工事中のスナメリ調査結果を見ると 工事地点付近で数回確認されているが 事前調査時より少なく やや分散している傾向にあった 別途実施したスナメリの鳴音調査 ( 受動的音響探知機調査 ) 結果によれば 工事中の鳴音数は 開発区では事前に比べて大幅に減少しているが 対照区では開発区のような大きな低減は無く 事前時に近い状況であった また 事後には開発区の鳴音数は対照区レベルに増加していた 開発区におけるスナメリは工事中は一旦少なくなるが 3 km程離れた対照区では工事中にスナメリ鳴音が確認されていることから 当該予測 評価は妥当と考えられる 留意点 供用時のスナメリの予測 評価 供用時のスナメリは 工事中調査 (71 個体 ) から 241 個体まで増えており それらの分布域は事前調査時と同様に犬吠崎側の海岸に多く出現する傾向が確認されている 別途実施したスナメリ鳴音調査でも事前に比べ 工事中は一旦減少するが 稼働時には事前と同レベルまで回復することが確認されている 以上から供用時の水中騒音によるスナメリへの影響はほとんどないと考えられるため 当該予測 評価は妥当と考えられる 洋上風車稼働時の水中騒音データは基礎種類 規模 気象条件等によって異なるため 予測 評価時には対象風車の諸条件に併せた既往事例の収集が必要 評価対象となる海棲哺乳類によって聴覚閾値が異なるため 予測 評価時には各種あるいは近縁種の聴覚閾値知見の収集が必要 H24/5/15-6/15 H24/6/16-7/8 H25/5/28-8/28 1 日信音声数) 当たりの鳴音数( 受スナメリ目視調査結果 スナメリ鳴音調査結果 17/ 20 (3) 事例から見た重要な参考項目とその内容 国内外における洋上風力発電環境影響評価事例を基に 洋上風力発電の重要な参考項目を抽出し 事例から各項目の調査 予測 評価手法及び留意点等をとりまとめた 工事の実施 ( 主に風車基礎工事 ) 風車の存在又は供用 海底地形の改変 流動の変化 底質の変化 ( 底質環境 ) 海草 藻類 ベントス 底質の巻上 水の濁り ( 水環境 ) 底質の変化 ( 底質環境 ) 海草 藻類 ベントス 工事の実施 水中騒音 魚類 海棲哺乳類 海底地形の改変 流動の変化 底質の変化 ( 底質環境 ) 海草 藻類 ベントス 風車ブレードの回転 鳥類 ( バードストライク ) 風車の稼働 水中騒音 魚類 海棲哺乳類 風車の存在 景観阻害 景観 ( 環境価値の低下 ) 洋上風力発電に係る重要な参考項目 水環境 ( 水の濁り ) 底質 海底地形 ( 流況変化 洗掘 ) 水中騒音 動物 ( 底生動物 魚類 海棲哺乳類 鳥類 ) 植物 ( 海草 藻類 ) 景観 18 / 20 9

51 補完 : 支持構造物への魚類蝟集効果調査 支持構造物への魚類蝟集効果を確認するため マルチビームソナー 計量魚群探知機 水中カメラによる調査を北九州市沖実証海域の開発区 対照区において実施した その結果 開発区の洋上風車 観測タワー基礎部に集中した魚類の蝟集状況が確認され 水中カメラによりベラ アジ等の魚種判別ができた 重要な参考項目 ( 魚類 ) の調査手法として基礎資料へ今後反映 調査手法 開発区 蝟集するベラ類 北九州市沖実証海域 対照区 19/ 20 今後の予定 1 最新の国内外の既存事例 本実証研究サイトの運転 保守 環境影響評価等の成果及び発電事業関係者等の意見を基に 一般事業者等を対象とした 着床式洋上風力発電導入ガイドブック ( 最終版 ) をとりまとめる 2 最新の国内外の洋上風力発電環境影響評価事例及び本実証研究サイトの環境影響評価事後調査結果等を基に 着床式洋上風力発電環境影響評価手法に関する基礎資料 ( 最終版 ) をとりまとめる 20 / 20 10

52 平成 27 年度成果報告会 予稿集 No.F-05 風力発電等技術研究開発洋上風力発電等技術研究開発次世代浮体式洋上風力発電システム実証研究 ( 共通基盤調査 ) 委託先 : 国際航業株式会社株式会社風力エネルギー研究所国立大学法人東京大学平成 27 年 10 月 30 日 1 / 27 事業概要 1. 期間開始 : 平成 27 年 1 月終了 ( 予定 ): 平成 30 年 3 月 2. 最終目標 1. 国内外の調査と評価手法の分析 現状の課題と現状の評価手法について整理し 浮体式洋上風力発電の導入推進のための提案を実施 2. 技術委員会の運営と中立的評価 実証研究 を評価するため関連分野の専門家による技術委員会及びワーキングを開催し 中立的な立場 実現可能性 事業採算性の観点で FS 結果を評価 3. 浮体式洋上風力発電システムの評価 日本の代表的な気象 海象条件における設計クライテリアおよび最適な浮体形式 風車規模を提案 4. 成果の管理 情報発信とガイドブック案作成 浮体式洋上風力発電の導入促進を図るため 関係者への有用な情報を発信 3. 成果 進捗概要 1. 調査により 気象 海象条件の評価 風車 浮体 係留の動解析手法を整理 2. 技術委員会 ワーキングを2 回開催し 中立的な立場からFSの実現可能性を評価 3. 動揺解析に用いる風車 浮体モデルを構築 4. ホームページのコンテンツ及びガイドブックの目次案を作成 2 / 27 1

53 ご報告内容 1. 事業背景 2. 事業概要 3. 実施計画 4. 実施体制 5. 実施内容 1) 国内外の調査と評価手法の分析 2) 技術委員会運営と実証研究の中立的評価 3) 浮体式洋上風力発電システムの評価 4) 成果の管理 情報発信とガイドブック案作成 3 / 事業背景 浮体式洋上風力発電は 日本および諸外国で大規模な実証試験が開始されているが その内容が十分に整理されておらず 評価手法も確立されていない 先進プロジェクトの計画 進捗状況を把握して 次世代浮体式洋上風力発電実証研究 へ反映する必要がある 国内外の調査と評価手法の分析 事業期間が短いため 円滑 効率的な実施が必要である そのため 技術委員会での適切かつ効率的な評価を実現するためにワーキングを設置し 技術委員会での適切かつ効率的な評価を実施する必要がある 技術委員会 ワーキングの運営と中立的評価 浮体式洋上風力発電システムには 一般的に陸上用 着床式洋上用風車をマリナイゼーションして用いるため 浮体に搭載された風車の設計クライテリアを明らかにする必要がある 各種浮体形式のコスト評価にあたって 日本における技術的 社会的制約条件を考慮する必要がある また 各大規模なウィンドファームを開発するにあたって 性能 安全性 コストを考慮した風車規模の評価が求められている 浮体式洋上風力発電システムの評価 実証研究で得た成果を広く公開し 住民 及び国民に浮体式洋上風力発電事業を正しく理解してもらうとともに 国内の浮体式洋上風力発電の普及促進に向けてガイドブックを作成する必要がある 成果の管理 情報発信とガイドブック案作成 4 / 27 2

54 2. 事業概要 1. 国内外の調査と評価手法の分析国内外の最新技術動向 実証研究成果 ( 設計 施工 維持管理 ) 評価手法 技術基準等に関して 世界の主要な風力発電研究機関 大学とのネットワークを活用し 情報収集 分析を行う 2. 技術委員会 ワーキングの運営と中立的評価専門家からなる技術委員会 ワーキングを組織し 実証研究の実現可能性や優位性を中立的に評価すると共に 国内外における浮体式洋上風力発電に関する最新情報や評価手法を実証研究に反映させる 3. 浮体式洋上風力発電システムの評価日本における気象 海象条件の異なる3 海域において 代表的な浮体式洋上風力発電システムを評価し 海域毎に浮体式洋上風力発電システムの設計クライテリア ( 設計要件 ) を明らかにすると共に 浮体の形式 風車の規模を考慮した浮体式洋上風力発電の性能 安全性 コストの評価を行う 4. 成果の管理 情報発信とガイドブック案作成これらの結果を浮体式洋上風力発電導入 技術ガイドブックに反映するとともに ホームページを開設し 実証研究の成果と合わせて公開し 広く情報発信を行う 5 / 実施計画 研究開発項目平成 26 年度平成 27 年度平成 28 年度平成 29 年度 (1) 国内外の調査と評価手法の分析 1 技術動向等調査 2 評価手法調査 3 市場調査 (2) 技術委員会運営と実証研究の中立的評価 1 技術委員会 ワーキングの設置 運営 2FS 調査の評価 (3) 浮体式洋上風力発電システムの評価 1 異なる海域における風力発電システムの設計クライテリアの提案 2 技術的 社会的制約を考慮した浮体形式の評価 3 性能 安全性 コストを考慮した風車規模の評価 (4) 成果の管理と情報発信及びガイドブック案の作成 1 成果の管理と情報発信 2 ガイドブック案作成 6 / 27 3

55 4. 実施体制 国際航業株式会社次世代浮体式洋上風力発電システム実証研究技術委員会およびプロジェクト推進ワーキングの組織 / 運営 ( 実証研究の中立的評価 ) 成果の一元管理と情報発信 ( ホームページ ) と導入 技術ガイドブックの作成 国立大学法人東京大学国内外の最新情報の収集 分析 ( 浮体 係留の技術と評価法 ) 浮体式洋上風力発電システムの評価 ( 動解析などによる浮体 係留の評価 / 環境条件 技術的 社会的制約条件を踏まえたコストの分析 ) 株式会社風力エネルギー研究所国内外の最新情報の収集 分析 ( 風車の技術と評価法 ) 浮体式洋上風力発電システムの評価 ( 空力弾性解析と FEM 解析などによる風車の評価 ) 国際航業株式会社 株式会社風力エネルギー研究所 国立大学法人東京大学 1. 国内外の調査と評価手法の分析 2. 技術委員会運営と実証研究の中立的評価 3. 浮体式洋上風力発電システムの評価 4. 成果の管理 情報発信とガイドブック案作成 : 主担当 : 副担当 7 / ) 国内外の調査と評価手法の分析 国内外の最新技術動向 実証研究成果 ( 設計 施工 維持管理 ) 評価手法 技術基準等に関して 世界の主要な風力発電研究機関 大学とのネットワークを活用し 情報収集 分析を行う 大項目 技術動向等調査 評価手法調査 調査項目 小項目 各国における実証段階にある浮体式洋上風力発電システム ( スパー型 セミサブ型 ポンツーン TLP 型等 ) と技術データの調査 浮体式洋上風力発電 ( 浮体式洋上風車 設計 建設 施工 系統連系 維持管理 ) の技術的課題の調査 浮体式洋上風力発電システムの設計に必要な気象 海象 連成解析 構造解析等に係る評価ツールの調査 各種予測ツールの精度評価 反映 (1) 実証研究に対する技術支援のための基礎資料 (2) 技術ガイドブック作成の基礎資料 市場調査 環境 社会の制約条件の調査 設備費 工事費 維持管理費などのコストの調査 8 / 27 4

56 5.1) 技術動向等調査 : 技術データ調査 各国における実証段階にある浮体式洋上風力発電システムと技術データの調査 11 カ国で 33 の浮体式洋上風力発電システムが提案されている 各システムについて技術成熟度 TRL(Technology readiness level) が整理されている セミサブ式は 建設地点への適応性 施工の容易性に優れており提案コンセプトの約 4 割を占める スパー式は 施工に大水深を必要とするため Norway 日本等の限られた国で提案されている TLP 式は アメリカおよび欧州で提案されている 提案システムの内訳 ( 個 ) TLP 7 スパー 6 セミサブ 14 TRL Blue H (TLP) IDEOL MHI Mitsui Principle (Pontoon)(Semi-sub) (Semi-sub) (Semi-sub) Statoil (Spar) 商用化 1 年以上の運転 実証試験 >5MW 実証試験 <5MW 水槽試験数値解析 詳細設計初期設計 Carbon Trust (2015) 9 / ) 技術動向等調査 : 技術的課題の調査 浮体式洋上風力発電 ( 浮体式洋上風車 設計 建設 施工 系統連系 維持管理 ) の技術的課題の調査商用化に向けた課題を コスト削減可能性 緊急性 知的財産への寄与の観点からランク付けした調査が行われている 浮体構造物の軽量化および施工方法の開発 変電所 先進的な制御による動揺低減 係留 アンカーの高度化技術 知的財産への寄与が低い施工方法 O&M 方法 ウェイクモデルの R&D は産業間で協力して行うことが商用化を促進する 技術的課題の優先度と解決手順 Concept-specific RD&D initiatives Test facility development Component-level RD&D Evidence-based studies Carbon Trust (2015) 10 / 27 5

57 5.1) 評価手法調査 : 気象 海象条件 気象 海象シミュレーションの予測精度が十分であることを調査 ( 図は銚子沖の例 ) 設計風速 3 2 年最大風速 (m/s) 年最大風速 (m/s) m/s 観測値 解析値 (1 万年 ) 解析値 (1 万年 +1σ) 再現期間 ( 年 ) 極値波高と波周期 有義波高 (m) 基準化変数 -ln(-ln(f)) 有義波周期 All All Feb-13 Mar-13 Apr-13 May-13 Jun-13 Jul-13 Aug-13 Sep-13 Oct-13 Nov-13 ALL 再現期間 ( 年 ) 有義波周期 (sec) 8 6 石原 山口 (2012) 種本 石原 (2014) 月平均風速 (m/s) 通常風況 月 4 月 月 月 月 12 月 1 通常海況 有義波高 μ H1/3 (m) (m) シミュレーション 混合モデル 福島 山口 石原 (2014) 種本 石原 (2014) うねり 0 風波 U風速 10 (m/s) (m/s) 11 / ) 評価手法調査 : 動解析ツール 連成解析 構造解析等に関わる評価ツールの調査と予測精度の検証 暴風時は CAsT, 発電時は FAST と OrcaFlex 等 評価ツールを組み合わせて用いる必要がある FAST (NREL) Bladed (GH) CAsT (University of Tokyo) メリット世界での使用実績世界での使用実績 In-house コード 動解析モデル剛体モデル弾性体モデル弾性体モデル 水力モデル ポテンシャル理論 + 形抗力 非線 モリソン式 拡張モリソン式 係留モデル解析解解析解有限要素モデル Amplitude X a / a Surge 浮体動揺の予測 Exp CAsT FAST T1/( ga 2 ) T1 係留力の予測 Wave period (sec.) Wave Period (sec.) 12 / 27 6

58 5.1) 市場調査 : 建設費の調査 浮体式と着床式の建設費の構成 建設費の削減ポテンシャル 割合 (%) 風車 浮体 係留 アンカ 設置その他撤去 建設費 ( m/mw) 5.2 実証段階 浮体係留アンカ風車 2.7 設置その他撤去商用段階 Frequency (%) 気象 海象条件と施工方法 施工稼働率の関係 有義波高 (m) 北九州沖 Kitakyushu 銚子沖 Choshi Frequency (%) 有義波周期 (sec) 施工稼働率 (%) 銚子沖手法 Method1 Bottom preparation Carbon Trust (2015) Installation of substructure 北九州沖手法 Method2 Installation of turbine 菊地 石原 (2015) 13 / ) 市場調査 : 維持 管理費用の調査 維持管理費の推定値と削減ポテンシャル 設計寿命 ( 年 ) 浮体 係留 維持管理費 ( m/mw/ 年 ) Carbon Trust (2015) アンカ 維持管理費用低減に関する技術 および維持管理費の評価ツールが開発されている 0.00 実証 準商用 商用 維持管理の課題アクセスの可能性システムの信頼性重量物の交換可能性港湾の使用可能性 対策 アクセス船気象 海象予測 補修が少なくて済む設計遠隔制御 CMS クレーン整備係留索 ケーブルが取り外し可能な設計 港湾の使用可能性を明確化する ECN (2015) 14 / 27 7

59 5.2) 技術委員会及びワーキングの運営 実証研究チームは 調査項目毎に調査手法 技術的なアプローチ 課題も含めた調査結果を技術委員会で報告し 委員による助言または 共通基盤チームによる情報提供をすることで安全性 信頼性を担保した低コスト化を図る 技術委員会での適切かつ効率的な評価を実現するためにプロジェクト推進ワーキングを設置し 技術委員会に対して報告する前に 調査結果に対して 有識者 PL が指摘を行い また課題に対する助言を与えることで 技術委員会での適切かつ効率的な評価を実現する 技術委員会 プロジェクト推進ワーキングは それぞれ 3 回予定し 2 回実施した 次世代浮体式洋上風力発電技術委員会 技術評価 指摘 助言報告 指摘 助言報告情報共有 共通基盤チーム プロジェクト推進 WG NEDO への進捗報告 課題への指摘 助言 指摘 助言 報告 実証研究チーム 指摘 承諾 申請 報告 認証機関による審査 15 / ) 実証研究の中立的評価 達成に向け 浮体式洋上風力発電システム 浮体構造 係留システム 流体力学 環境影響評価の各分野の専門家を招集し 検討 協議する技術委員会及びワーキング を組織した 中立的評価 : 実証研究チームが選定した海域における実証事業の実現可能性 研究目的 ( 低コスト化 ) に向けた実証事業の可能性について評価するため FS 調査段階で予め設定した調査項目毎に課題を抽出し 課題解決に向けて技術委員会で技術的な助言を得ることで 低コスト化に向けた研究開発支援を実施 調査項目は 海域調査 全体調査 コスト調査とし (1) 必須項目と (2) 技術評価項目を設定し 経済性 安全性 信頼性の観点で技術評価を実施 調査項目毎の調査手法 技術的アプローチ 調査結果に対して 最終的に優位性と課題及び解決策について整理し 技術評価結果としてとりまとめる : 次世代浮体式洋上風力発電の実証研究の目的 FS 調査の方針 評価基準の明確化検討 審議 1 評価基準の統一方針 2 中立的評価の方針技 3 技術委員会での検討 審議術委 FS 調査の進捗状況の把握と審議員指摘 助言会検討 審議 1 実現可能性について整理及 2 事業性評価び 3 実証研究に係る課題と対応策 4 ワ技術委員会への進捗状況の報告映技術委員会及びワーキングの設置 5 課題と対応策の取りまとめ実施 6 評価基準に基づく中間評価キング 指摘 助言実証研究への反FS 調査結果評価 ( 実現可能性 優位性 ) 指摘 助言検討 審議 1 実現可能性 事業性評価の取りまとめ 2グループ毎の実証研究結果について評価案を作成 16 / 27 8

60 平成 27 年度成果報告会 予稿集 No.F-06 風力等自然エネルギー技術研究開発洋上風力発電等技術研究開発洋上風況観測技術開発 ( 浮体式洋上風況観測システムの開発 ) 株式会社大林組大森建設株式会社 平成 27 年 10 月 30 日 1 /26 事業概要 1. 期間開始 : 平成 25 年 11 月終了 ( 予定 ): 平成 28 年 2 月 2. 最終目標動揺補正機能付きドップラーライダーを簡易な浮体に搭載した風況観測浮体と ドップラーライダーの欠測を補完する解析手法を組合わせて 簡易に精度良く洋上風況を観測できる低コストの風況観測技術を開発する 3. 成果 進捗概要 1 浮体に搭載したライダーで風況観測を実施し 隣接する風況観測タワーの観測結果と比較 10 分間平均風速で 相関係数 0.99 以上 平均誤差 3.5% 未満の精度が検証された 2 気象モデルWRFの物理モデル最適化を実施 最適設定で対鉄塔観測で年平均風速 5% 未満の予測精度を得た あわせて ライダー観測との相互検証を行った 2 /26 1

61 研究体制 NEDO 委託 株式会社大林組 ライダー風況観測データ取得 解析 防波堤上 陸上の風況観測データ取得 解析 風況解析手法構築 ( ライダー観測の検証 欠測補完 ) 風況解析手法の検証 他海域への適用性調査 大森建設株式会社 プロジェクトリーダー石原孟東京大学教授 風況観測浮体の開発 風況観測浮体の施工 設置 波浪データ 浮体動揺データの取得 解析 風況観測浮体の維持管理 撤去 本検討は株式会社大林組と大森建設株式会社の共同提案である 3 /26 実験海域 浮体設置 海域 : 能代港北防波堤内 出典国土交通省秋田港湾事務所 HP 4 /26 2

62 開発フロー 浮体ライダー観測 : 動揺補正機能付きドップラーライダーを搭載 タワー風況観測 : ドップラーライダーの検証および欠測を補完 ライダー観測検証および欠測補完のための風況解析手法の構築 洋上風況を安価かつ精度良く観測可能な風況観測システムを開発 ライダー観測観測高度 :40~250m 以上高度間隔 5m 程度 防波堤上の風観測タワー観測高度 : 海上 m 支柱 (φ140~360) 約 80m 22m 5.35m 22m 30m 浮体 係留索 アンカー ドップラーライダー 架台 1.34m 内港 +6.00m +1.50m 18m 10.1m 17.82m 45m テトラポッド 50t 型 外港 風況観測浮体 アンカー 防波堤 5 /26 浮体と観測機器の配置 搭載機器 ドップラーライダー ( 動揺補正機能付き ) 動揺計 電源 ( 燃料電池 4 基 ) GPS( 浮体位置モニタリング ) 消費電力 : 最大 255W ライダー (80~180W), ライダー以外 (75W) 燃料電池 : 330W (110*3) + 冬季対応用 110W ドップラーライダー 外部ユニット 6/26 3

63 観測および浮体の状況 観測期間中の浮体の移動範囲は全観測期間通じ ほぼ直径 20m の円内に収まる 7/26 観測時系列 2014 年 8 月 11 日 10 分間平均値 ライダー タワー 8 度を超える動揺に対し ライダー観測はタワー観測をよく追随 8/26 4

64 観測時系列の例 2014 年 10 月 3 日 10 分間平均値 ライダー タワー 風の急激な変化がある場合も ライダー観測はタワー観測をよく追随 9/26 ライダー観測とタワー観測の比較 ライダー 10 分間平均風速 ( 上段 ) 風向 ( 下段 ) タワー 風速に関するライダー タワーの相関性 相関係数 0.99 を越えるような高い相関性が得られた 10/26 5

65 風向別のライダー タワー風速比較 ライダー タワー 風向はタワー観測の風向 風向別にも浮体ライダーとタワー観測はよい相関を示している 11/26 風況解析システムの開発 観測点の年間風況を予測する解析手法を構築 ライダー観測精度の検証 ( 相互比較によるクロスチェック ) ドップラーライダーの欠測の補完 気象モデル解析 (WRF) のパラメータ設定の最適化パラメータ最適化には 風況観測タワー ( 防波堤 既設陸上 ) のデータを使用 風速 風速の季節変化 ドップラーライダー観測防波堤 既設タワー風況観測気象解析 (WRFデフォルト設定) 気象解析 (WRFカスタマイズ後) 冬季 夏季 季節 12/26 6

66 気象モデルの最適化の検討 物理素過程 入力データ 大気境界層過程 接地層過程 雲微物理過程 放射過程 地表面過程 物理モデル YSU/MYNN/MYJ 等 Monin-Obukhov(MM5/Janjic) 等 WSM 5 scheme (Grid1, 2) New Thompson et al. scheme 等 (Grid3-4) RRTM ( 長波 )/Goddard shortwave ( 短波 ) Noah MP LSM 積雲過程 Kain-Fritsch (Grid1, 2 のみ ) データ同化 海面水温 ナッジング ON/OFF( 適用 Grid1, 境界層高さ以高 ) NCEP/JAMSTEC 注記 大気境界層過程 YSU:Yonsei University model: 非ローカルクロージャモデル 渦粘性係数 拡散係数を境界層高さにわたるプロファイル関数で与える MYNN:Mellor-Yamada-Niino-Nakanishi および MYJ:Mellor-Yamada-Jangic: ともにローカルクロージャモデル 渦粘性係数を局所的な風速勾配 大気安定度の関数として与える MYNN は Mellor- Yamada レベル 2.5 のモデル定数をさらに最適化したもの 放射過程 地表面過程 積雲過程 大気中の太陽放射 赤外放射の伝達 地表面温度の予測 ( 表層付近の浅い地中も含む ) 積雲による小規模熱対流による熱輸送等の物理過程のモデル化 気象予測の分野ではここに示したモデル化は標準的なものとして扱われている その他の注記はスライド 22 参照 WRF を構成する様々な物理オプションのうち 洋上風況に対する影響が強いと考えられる要素 ( 大気境界層, 雲微物理, データ同化, 海面水温 ) に着目し 気象モデルを最適化 13/26 風況解析計算領域 1 気象モデル WRF (Version 3.5.1) 解析領域 客観解析値 解析対象期間 最小時間刻み 標高値 土地利用情報 解析条件 2400kmx2400km 4 段ネスティング NCEP FNL 再解析 1 ケース 2 日間 0.74 秒 USGS GTOPO30(Grid1,2) + 国土地理院数値地図 (Grid3,4) USGS 25 Category(Grid1,2) + 国土数値情報 (Grid3,4) 水平解析領域概要領域 1 領域 2 領域 3 領域 4 14/26 7

67 風況解析の計算領域 2 各領域の地形 15/26 感度解析 1 境界層のモデル化の比較 : 鉛直分布 水平風速の日平均値の鉛直分布 WRF 解析条件 : ナッジング無 TOWER: 鉄塔観測値 LIDAR: ライダー観測値 日平均風速鉛直分布 2014/08/29 YSU: ノンローカルスキーム MYJ: ローカルスキーム MYNN: ローカルスキーム 解析初期時刻 (8/28) からの 3 時間ごとの鉛直プロファイルの変化 海抜 (m) 海抜 (m) YSU,MYJ の風況観測値への追随性が高い 境界層モデルの選択が示す感度が最も高いため 年間の風況予測を通じて評価することとした 時間 (h) 表. 感度解析対象期間の通算誤差評価 ME(%) RMSE(m/s) YSU MYJ MYNN /26 8

68 感度解析 2 雲 降水の生成の物理過程 WRF に用意されている微物理過程に対する感度解析ケース名モーメント要素参考 WSM6 Single 固相 ( 雲粒, 雪, 雹 ) Hong and Lim (2006, JKMS) TOM Double 液相 ( 雨水, 雲水 ) Thompson et al. (2008, MWR) MY2 Double 固相 ( 雲粒, 雪, 雹, 霰 ) 液相 ( 雨水, 雲水 ) 解析事例 平均風速 (m/s) 平均風速 (m/s) 2014/11/ /03/11 Milbrandt and Yau (2005, JAS) 初期時刻からの時間 (h) 17/26 感度解析 3-1 SST( 海面水温 ) SST データ水平分布 (NCEP, JC2) NCEP (RTG-HR) JAMSTEC (JCOPE2) 風速 (m/s) SST: Sea Surface Temperature ( 海面水温 ) の略 気温 ( ) 時刻 SSTデータ偏差水平分布 (, JC2-NCEP) 時刻 NCEP( 米国国立環境予測センター ) JAMSTEC( 海洋研究開発機構 ) の海面水温データによる風の予測時系列と観測との比較 ( アメダス能代 ) この事例では 風速 気温の追随性が JAMSTEC を用いた場合に高くなることがわかる 18/26 9

69 感度解析 3-2( 海面水温 ) ライダーとの鉛直分布比較例 水平風速の日平均値の鉛直分布 WRF 解析条件 : ナッジング有, 境界層 YSU(Non Local) TOWER: 鉄塔観測値 NCEP:NCEP RTGSST LIDAR: ライダー観測値 JAMSTEC1m: JAMSTEC 水深 1m 海水温 2014/12/ /02/09 個々の解析事例ごとの NCEP の高解像度海面気温データ RTG-SST と JAMSTEC の差は大きくはない 複数日の風況解析の結果は JAMSTEC のデータを用いた場合が若干予測精度が上がる 表. 感度解析対象期間の通算誤差評価 ME (%) RMSE(m/s) NCEP JAMSTEC1m /26 感度解析 4-1 海面の粗度長さのモデル化 8/10 12:00 (UTC) init (8/9 00:00) WRF-U10(WRF 搭載粗度モデル ) WRF+SWAN( 波浪推算に基づく ) 粗度長 (m) 強風域の海面粗度長が大きくなる傾向 強風の海域に発達する波浪のため 20 /26 10

70 感度解析 4-2 海面の粗度長さのモデル化 2014/08/10の観測塔 50m 高さにおける時系列比較平均風速日平均風速の鉛直分布 平均風向 時刻 地上高さ (m) 時刻 1 観測点における時系列の比較でみると 海面粗度長モデルの変化に伴う風向風速の変化は小さいことがわかる 2014 年前半全 5 日の解析対象日において同様な結果であった 21 /26 感度解析のまとめ 物理オプション等検討の結果 境界層スキームの選択が最も大きい感度を示した *1 利用可能になり次第 JAMSTEC SST を用いて検討予定 注記 : 境界層 : スライド 14 参照 雲微物理 雲や降水 ( 雨 雪 ) の生成過程のモデル化のオプション : TOM (Thompson et al scheme) : 冬季の降水 ( 雪等 ) の扱いに優れている WSM6 (WRF single moment 6 class scheme) : 6 種類の水分量 ( 水蒸気, 雲, 雨, 雪, あられ, ひょう ) を明確に分離して予測 MY2(Mirbrant-Yau Double Moment scheme) : 水分量の平均量と 2 次モーメントの両方を予測 レベル 3 クロージャ相当 海面水温 NCEP: 米国国立環境予測センター JAMSTEC: 海洋研究開発機構ともにデータ提供機関の略称 海面粗度 WRF+SWAN :WRF オリジナル搭載の粗度モデル化 + 波浪予測ソフト SWAN による風浪を考慮した粗度設定 22 /26 11

71 年間風況解析の試行と結果 1 感度解析に基づき最適化された設定の下 2014 年 7 月 ~2015 年 6 月の年間風況解析を実施 平均風速 風向別平均風速及び出現頻度の比較 出現頻度 OBS: 観測値 ( タワー ) 解析結果は 境界層過程の選択に関わらず概ね観測結果と一致 風向別の風速及び出現頻度のさらなる精度向上が検討課題 23 /26 年間風況解析結果 2 出現頻度分布は YSU が最も観測と対応した結果となった YSU の予測精度 ( 平均風速 ) が最も高く地上高さ 50m における年平均風速予測誤差は 0.95% であった 地上高さ (m) 年平均風速鉛直分布 OBS YSU MYJ MYNN OBS: 観測値 ( タワー ) Wind speed (m/s) 24 /26 12

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83 平成 27 年度成果報告会 予稿集 No.F-08 風力発電等技術研究開発 / 洋上風力発電等技術研究開発 / 洋上風況観測システム実証研究 ( 洋上風況マップ ) 委託先国立研究開発法人産業技術総合研究所国立大学法人神戸大学アジア航測株式会社株式会社風力エネルギー研究所再委託先国立研究開発法人港湾空港技術研究所フグロジャパン株式会社 平成 27 年 10 月 30 日 1 /21 事業概要 1. 期間 開始 : 平成 27 年 7 月終了 : 平成 29 年 2 月 2. 最終目標 本事業では メソ気象モデルWRFによる洋上風況シミュレーションを実施し 約 500m 格子で日本沿岸 ( 離岸距離 30km 以内 ) の洋上風況データを整備する 計算精度は NEDO 観測鉄塔等により包括的に検証 改善し 風車ハブ高度の実測の年平均風速に対して ±5% 以内を目標値とする また 人工衛星観測値を利用して排他的経済水域内の外洋風況データについても整備する これらの風況データに加えて 洋上風力発電の適地選定に必要な水深 底質及び漁業権 航路等の自然環境 社会情報をGISデータとして整備する 事業終了時には 整備した洋上風況および自然環境 社会情報を一元化した新たな洋上風況マップ閲覧システムを完成させる 3. 成果 進捗概要 平成 27 年 7 月 30 日開始の事業であるため 本報告会においては事業の概要について紹介する 現在 事業計画の策定を終え 風況マップ構成要素の検討及び風況シミュレー 風況ション環境の整備 手法の検討等を行っている 2 /21

84 研究開発の目的 本事業は 洋上風力発電の開発支援にフォーカスし 導入拡大に必要な情報を一元化した洋上風況マップを開発することを目的とする 気象シミュレーション 人工衛星データ解析 GIS 情報として一元化 自然環境 ( 水深 底質 波浪 など ) 洋上風況データベース開発 社会環境 ( 法規制 漁業権 航路など ) 洋上風況データ ( 年 月平均値月平均値 風配図 風速階級出現頻度など ) 沿岸 :500m 格子外洋 :10km 格子 洋上風況マップ閲覧システムの開発 風配図の表示 デーのウンロード 本事業で研究開発される洋上風況マップのイメージ 3/21 研究開発の内容 本事業の仕様書は 以下 4 つの研究開発項目から成る A B C D 研究開発項目 研究開発内容 洋上風況シミュレー 風況シミュレーションには オープンソースのメソスケール気象モデションモデルの開発ルWRFを用いる 水平解像度は500m 以下 計算領域は沖合 30km 範囲を包含する 計算精度は 洋上風況観測鉄塔 ( 銚子沖 北九州市沖 ) でのハブ高度年平均風速実測値に対して誤差 ±5% 以内を目標とする 洋上風況マップに必 海洋台帳など 他省庁等のデータの活用により 洋上風況マップの要な構成要素の整備構成要素を検討し GISデータの整備を行う 洋上風況マップ閲覧システムの開発 技術委員会の組織 運営 NEDOホームページ ( 洋上風況マップWebサイト ) から風況データを閲覧 ダウンロードするためのシステム及びデータメンテナンスツールを開発する 同 Webサイトの使用方法 更新 メンテナンス等に関するマニュアルを作成する 平成 27 年度末を目途にデモ版を公開し 外部からニーズや利便性等に関する意見を聞き取り それを反映した最終版を平成 28 年度末に公開する 有識者からなる第三者委員会を組織し 上記 AからCの妥当性について評価する 4/21

85 研究開発の体制 本事業の研究開発は 以下の 委託先 4 者 再委託先 2 者 体制で行う NEDO 委託 産業技術総合研究所 神戸大学 アジア航測 風力エネルギー研究所 A. 洋上風況シミュレーションモデルの開発 ( 計算環境設計 ) A. 洋上風況シミュレーションモデルの開発 ( 計算精度管理 ) B. 洋上風況マップに必要な構成要素の整備 ( 自然 社会情報 ) B. 洋上風況マップに必要な構成要素の整備 ( 風況情報 ) C. 洋上風況マップ閲覧システムの開発 D. 技術委員会の組織 運営 再委託 再委託 港湾空港技術研究所 フグロジャパン 実測データの収集整理 (GPS 波浪ブイデータ 波崎ライダー観測 ) 海外における風況マップの最新動向 知見の調査 収集 5 /21 本研究開発の主な特色 1. 信頼できる風況シミュレーションモデルの開発数多くの研究実績と最新の研究成果に基づく 洋上風況計算に特化したメソスケールモデル WRF のシミュレーション手法を採用する ション手法を採用する 2. 日本沿岸の包括的な洋上風況データの整備 WRFシミュレーションと人工衛星データを併用することにより 沿岸から外洋までの洋ションと人工衛星デ上風況データを連続的に整備する 3. 十分に精度検証された洋上風況マップの作成数多くの洋上風況観測値を収集することにより 風況シミュレーションの高精度化を図り 洋上風況マップの精度検証を十分に実施する 4. 平成 26 年度の基礎検討事業の成果を継承平成 26 年度 NEDO 事業 洋上風況マップに関する基礎検討 ( 委託先 : アジア航測 ) での検討結果を踏まえて マップ構成要素の選択と収集を行う 5. 利用者ニーズにマッチした閲覧システムの開発産学官の共同開発の強みを生かして幅広いヒアリングを行うことで 利用者ニーズにマッチした 使い勝手の良い洋上風況閲覧システムを開発する 6 /21

86 1. 信頼できる風況シミュレーションモデルの開発 洋上風況シミュレーションには オープンソースモデルであるWRF (the Weather Research and Forecasting model) を用いる 洋上風況計算に関する数多くの研究実績と最新の研究成果及び本事業における試行計算結果に基づいて 果 WRFによるシミュレーション手法を確立し 日本沿岸の高解像度計算を実施する 項目 計算領域 研究開発内容 風況シミュレーションの水平解像度は 500m 格子とし 外洋境界は沖合 30kmまでを最低限確保した上で 沖合 30~50km 程度になるように計算領域を設定する 約 100km 四方の計算領域を設定し 約 100 領域で日本列島全沿岸をカバーする 入力データ 標高および土地利用には 経済産業省の ASTER-GDEM データおよび国土地理院の国土数値情報 土地利用細分メッシュをそれぞれ用いる 客観解析値には空間解像度が5km 化された2009 年 4 月以降の気象庁メソ客観解析値 海面水温データにはタには 産総研産総研 神戸大共同開発の MODIS-based Sea Surface Temperature (MOSST) を用いる 計算期間 2009 年 4 月以降を対象にして 3 年間以上とする 20 年間の長期低解像度シミュレーションション (1995 年 ~2014 年 ) を別途行い 長期変動補正に用いる情報を取得する 計算精度 銚子沖及び北九州市沖のNEDO 洋上観測鉄塔のハブ高度において 年平均風速誤差 ±5% を達成することを目標とする 7 /21 1. 信頼できる風況シミュレーションモデルの開発 これまでの WRF 洋上風況シミュレーション研究実績の活用 ドイツ沿岸 FINO マストでの検証 日本沿岸での風況マップの比較 (a) 長井 牛山 (2002) マイクロ波放射計 +WASP (b) 60m 高度 70m 高度 (c) 環境省風況マップ (d) WRF シミュレーション FINO1 マスト 20 a) WRF 15 BSH HP より Estimate ed U 80 (m/s) y=0896x 精度検証結果一例 Mean speed 9.19 m/s Bias m/s (-2.8 %) RMSE 1.65 m/s (17.4 %) Correlation 0.91 Regression Line y = x Sample Number 2,062 Measured U 80 (m/s) 8 /21

87 1. 信頼できる風況シミュレーションモデルの開発 計算の高精度化に向けた画策 沿岸海域の風況は陸上地形の再現性に大きく依存する 高解像度データセット ( 標高 :ASTER-GDEM 土地利用: 国土地理院の国土数値情報 土地利用細分メッシュ ) を利用 風速計算精度はモデルの入力値となる客観解析値の品質に大きく依存する 2009 年 4 月以降の気象庁 メソ客観解析値を利用 洋上の風速は大気安定度 ( 海面温度と気温の差 ) に大きく依存する 産総研 神戸大の新開発海面温度データ MOSST (Shimada et al., 2015) を利用 従来データ (NCEP FNL) 新開発データ (MOSST) 2011 年の大阪湾における日平均水温の時系列 9 /21 2. 日本沿岸の包括的な洋上風況データの整備 沿岸海域 ( 海岸線から30km 以内 ) を対象に行われる空間解像度 500mのWRFシミュレーションに加えて 外洋で12.5kmの空間解像度で得られる極軌道衛星による海上風速観測値を併用することにより 沿岸から外洋 ( 排他的経済水域内 ) までの洋上風況データを連続的 包括的に整備する 項目衛星データ高度補正 WRF 計算値と衛星データの結合 研究開発内容 欧州気象衛星開発機構が運用している極軌道衛星 MetOp-A/B に搭載されているマイクロ波散乱計 ASCAT によって観測される海上風速値を使用する 収集された ASCAT 観測値より 海面上 10m 高度における 0.1 度格子の風速データを作成する WRF による低解像度長期シミュレーション (10km 格子 20 年分 ) から得られる海面フラックスデータ及び風速鉛直プロファイルを用いて ASCAT10m 高度観測値を風車ハブ高度風速値へ高度補正する 適切な内挿処理を行うことで 沿岸のWRFシミュレーションによる500m 格子風速情報と人工衛星データに基づく 0.1 度格子風速情報とが空間的にも統計的にも連続的に接続するように結合を行う 外洋で衛星データをWRF 計算値と組み合わせることにより 500m 格子領域においても風況推定精度が向上することが期待できる 10 /21

88 2. 日本沿岸の包括的な洋上風況データの整備 人工衛星データによる外洋風況データの整備 1. マイクロ波散乱計 (ASCAT) による 10m 高度海上風ベクトルデータを収集 km 格子の生データを0.1 度 ( 約 10km) 格子点データとして整備 3. 空間解像度 10kmのWRFシミュレーションにより鉛直風速プロファイルを算出 4. この鉛直プロファイルにより ASCAT10m 高度風速をハブ高度風速に変換する U hub,est U 10,ASCAT U U hub,wrf 10,WRF WRF フ ロファイル 0.1 度格子化 U 10, ASCAT WRF シミュレーション ASCAT による 10m 高度海上風ベクトル観測値 高度補正手法 11 /21 2. 日本沿岸の包括的な洋上風況データの整備 人工衛星データと WRF による外洋風況マップの一例 ( 神戸大学 2011) 12 /21

89 3. 十分に精度検証された洋上風況マップの作成 従来の洋上風況マップでは 洋上の現場観測値による精度検証が十分に行われていないことが大きな問題であった 本事業においては 以下に示すように 数多くの洋上風況観測値を極力収集することにより 風況シミュレーションの精度改善に活用し プロダクトとしての洋上風況マップの精度検証を十分に実施する 項目鉄塔観測値での検証ブイ観測値での検証新規観測による検証 研究開発内容 日本沿岸において風車ハブ高度の実測が得られる海洋鉄塔サイトは 銚子沖及び北九州市沖 (NEDO 管轄 ) 福島沖 ( 経産省管轄 ) の 3 ヶ所であり これらの風況観測データを入手することにより WRFシミュレーションの計算条件の設定および洋上風況マップの精度検証に活用する 国土交通省が日本全国 18 箇所において取得している GPS 波浪ブイによる海上風観測値を 再委託先として参画する港湾空港技術研究所が収集 整理し 洋上風況マップの精度検証に活用する 港湾空港術研究所の波崎海洋研究施設 ( 茨城県波崎海岸 ) の研究桟橋上に産業総合技術研究所が所有するライダーを設置し ハブ高度相当の洋上風況を6ヶ月 1 年間にわたって新たに実測し モデル計算条件設定と洋上風況マップの精度検証に活用する 13 /21 3. 十分に精度検証された洋上風況マップの作成 利用可能な現場観測値の収集と洋上風況マップ精度検証への利用 NEDO 北九州沖観測鉄塔 国土交通省 GPS 波浪計 東北地方整備局秋田港湾事務所 HP より 経産省福島沖ふくしま絆福島洋上風力コンソーシアム HPより J パワー社 HP より 京大白浜海象観測所 NEDO 銚子沖観測鉄塔 14 /21

90 3. 十分に精度検証された洋上風況マップの作成 波崎海洋研究施設でのライダーによる新規風況観測 (2015 年 9 月 ~ 予定 ) 目的 :WRF の計算精度が低下する海岸線ごく近傍の観測値の取得 産総研ライダー 2013 年度観測風景 港空研 波崎海洋研究施設 15 /21 4. 平成 26 年度の基礎検討事業の成果を継承 平成 26 年度 NEDO 事業 洋上風況マップに関する基礎検討 ( 委託先 : アジア航測株式会社 )( 以下 H26 基礎検討 ) においては 洋上風力発電の導入拡大を目的とした洋上風況マップに求められる構成要素の検討が行われた 本事業では この基礎検討での議論 成果を継承し 以下の基本方針に基づいて 洋上風況マップの作成を行う 項目風況情報 風況以外の情報 構成要素の整備方針 海外情報の入手 研究開発内容 WRFシミュレーション及び人工衛星データに基づく約 500m 格子 約 10km 格子の風況マップを作成すると共に 格子点ごとの風況統計情報を整備する 風況以外の自然環境 社会情報については データ作成機関及び原典資料保有者と協議して可能な限り最新の情報を収集し 洋上風力発電の開発検討に資する情報の一元化を目指す 収集した各情報について 既存データ作成方法を把握して 入手形式のまま搭載 ベクター化して搭載 原典へリンク 等 最適な搭載形式を検討する GISデータ化する情報は 地理情報標準プロファイル (JPGIS) に規定されている品質原理 (JIS X 7113) や品質評価手順 (JIS X 7114) に準拠して実施する フグロジャパンが行う海外の洋上風況マップの最新動向調査の情報を 構成要素の選定に十分に活用する 16 /21

91 4. 平成 26 年度の基礎検討事業の成果を継承 既存風況マップの課題の整理 NEDO 局所風況マップの公開データの調査 (H26 基礎検討資料を改変 ) 項目 公開システム メッシュ高度 風況データ 風況以外のデータ 仕様 公開データの概要 WEBGIS 500m 30m,50m,70m 年平均風速 風配図 風向別平均風速 風速階級出現頻度 海岸線 地形図 行政界 自然公園区域 ( 国立 国定公園 ) 道路 風車 URL: / d / 17 /21 4. 平成 26 年度の基礎検討事業の成果を継承 関連する構成要素の整備状況 (H26 基礎検討資料より ) 項目 整理 分析結果 概説 1. 局所風況マップ 風況データ : 年平均風速 風配図 風速頻度風速頻度 全国を 500mメッシュで解析した 風況マップッ ( 地 (NEDO) グラフ 上高 mの年平均風速 ) を公開 基盤データ : 自然公園区域 ( 国立公園 国定 スムーススクロール機能がない 公園 ) 道路風車行政界地形図 2. 風況マップ 風況データ : 年平均風速 標準偏差 最大 東北地方 北海道地方及び九州 沖縄地方を ( 環境省 ) 値 最小値 風配図 風速頻度グラフ 基盤データ : 道路 行政界 空中写真 3. 環境アセスメント環境情報整備データベース ( 環境省 ) 4. 海洋生物多様性情報 ( 環境省 ) 5. 海洋台帳 ( 海上保安庁 ) 基盤データ : 河川 湖沼 地形分類図 表層地質図 地域資源 観光資源など地域資源 32 項目 背景図は電子国土地図 基盤データ : 行政区域 500mメッシュ海底地形データ 基盤地図情報 藻場 干潟 サンゴ礁など 40 項目 基盤データ : 港湾区域 船舶通航量 漁業権 海底地形 水温 塩分 潮汐 藻場 干潟 サンゴ礁 ウミガメ産卵地など 77 項目 500mメッシュで解析した 風況マップ ( 地上高 80mの年平均風速 ) を公開 印刷プレビューやダウウロード機能がない 多くの GIS データがダウンロード可能 多くの GIS データンダウンロード可能 データは閲覧のみ 6. その他 海洋地質図 送電線 紙媒体のため電子化が必要 地理院地図 ( 背景図 ) 地理院地図風車が掲載されている 波浪 流況 海洋台帳に掲載 流氷 着氷 ( 最低気温 ) 海洋速報 アメダスデータ 極値風 公開データ無し 過去の台風経路 データベース有り 18 /21

92 5. 利用者ニーズにマッチした閲覧システムの開発 H26 年度基礎検討においては 国内外の閲覧システムと洋上風力発電事業の関連要素を閲覧できる既存システムを対象にして 利用者ニーズと利便性の視点から課題を分析した 本事業では 以下の点を考慮することで各課題の解決を図り ニーズにマッチした利便性の良い閲覧システムの開発を実施する 項目画面デザイン 研究開発内容 利用者の利便性を高めるために データの表示 / 入手の選択箇所の識別が容易で 且つ極力少ない操作回数でデータ表示 / 入手ができる画面デザインの設計を行う システム設計 NEDO 内の既存サーバの実行環境を変更せずに動作可能で且つ低負荷な閲覧システムの設計を行い 動作確認を十分に実施する 地図画像データ GISベクトルデータ等の多種類 大容量のデータを 利用者がストレスなく表示できる閲覧システムを開発する ニーズの収集 技術委員会や事業者へのヒアリングを通じて システム利用者のニーズや利や利便性の課題を整理し それらの課題を解決した閲覧システムを開発する 平成 27 年度末を目途に閲覧システムのデモ版を公開することで 利用者ニーズを収集し 最終版への改善に活用する 19/21 5. 利用者ニーズにマッチした閲覧システムの開発 少ない操作回数でのデータ表示 / 入手 風況マップ 画像タイル化によるスムーズな画面表示 広域表示 ( 粗いデータ ) 1 つの画像の大きさ ズームレベル 0 ズームレベル 1 格子点情報 レイヤー情報 格子点をクリック 条件設定 メッシュをクリック ズームレベル 2 表示 データ ダウンロード 狭域表示 ( 詳細データ ) 20/21

93 5. 利用者ニーズにマッチした閲覧システムの開発 開発スケジュール デモ版作成による早期公開 技術委員会 ヒアリング等を通じた利用者ニーズの反映 年月 H27 年 H28 年 H29 年 作業項目 7 月 10 月 1 月 4 月 7 月 10 月 1 月 国内外の風況マップ閲覧システムの現状と課題の整理システム設計システム構築 デモ版公開とヒアリング システム改修 デモ版公開 利用者ニーズの反映 本公開 21/21

94 平成 27 年度成果報告会 予稿集 No.F-09 風力等自然エネルギー技術研究開発風力発電高度実用化研究開発風車部品高度実用化開発 ( 中速ギア等 ) 株式会社日立製作所 ( 委託先 : 国立大学法人九州大学国立大学法人東京工業大学 ) 平成 27 年 10 月 30 日 1/21 事業概要 1. 期間開始 : 平成 26 年 2 月終了 ( 予定 ): 平成 29 年 2 月 2. 最終目標洋上風車に求められる経済性と高信頼性を同時に実現する高効率な中速ギヤと 永久磁石同期発電機 (PMG) システムを組合せた洋上向け風車開発を目的に 1 ドライブトレイン ( 主軸 ギヤ 発電機 ) と 2 ブレードの設計 製造技術を高め 風車システムとしてその実用性を確認する 効率向上の評価の仕方として メリット指数を適用する メリット指数は ブレードの長尺化による発電量の増加率及び 増速機 発電機の効率を 左記部品の単位重量当たりで換算したものを従前と今回開発品の比率で評価する 従前のメリット指数と比較して 20% 以上の向上を目指す 3. 成果 進捗概要 (1) 高速スレンダーブレード開発状況高強度化 / 軽量化のためブレード材料に H-Glass の検討を実施し 材料特性 耐雷特性を確認した (2) 増速機開発状況国産化 軽量化を目的とし 効率 97% 以上の確保と約 2 割の重量低減の見通しを得た (3) 工場試験安全性動作確認 ヒ ッチシステム試験 ヨーシステム試験 模擬試験 ト ライフ トレイン回転試験を実施し 問題ないことを確認した 2 /21 1

95 ー目次ー 1. 助成事業計画概要 1-1. 事業目的 1-2. 事業目標 1-3. 研究体制 1-4. 研究項目スケジュール 2. 成果報告 MW 洋上風車概要 2-2. 高速スレンタ ーフ レート 開発状況 2-3. 増速機開発状況 2-4. 工場試験概要報告 2-5. 現地建設概要報告 3 / 助成事業計画概要事業目的 [ 課題 ] 大規模な洋上風力発電所の建設 単位発電量あたりの建設 保守コストの低減 [ 目的 ]( 弊社既設 2MW 風車をベースに検討 ) 1 風車の大型化 2 信頼性の向上 3 保守の容易化 4 単位重量当たりの発電量の向上 4 /21 2

96 1-2 助成事業計画概要事業目標 [ 洋上風車に求められるもの ] 経済性向上 大型化 高信頼性 ( 海上での保守環境の厳しさから ) 1 中速ギヤドライブトレインの開発 2 軸軸受荷重分散方式による信頼性向上型ドライブトレインの開発 ( 主軸 高効率中速ギア 永久磁石同期発電機 ) 2 高速スレンダーブレードの開発ダウンウィンド型に特有な軽量 経済性に優位な設計技術の確立 中速ギアドライブトレイン (PMG) ナセルイメージ 重量 レアアース使用量 大型化 タ イレクトト ライフ の 9 割目標 タ イレクトト ライフ の 1 割目標 ~7MW ダウンウィンドロータ 風 変形 5 / 助成事業計画概要研究体制 NEDO 助成 ( 株 ) 日立製作所 1 中速ギアドライブトレインの開発研究実施場所 : 日立事業所 ( 日立 ) 日立研究所 ( 日立 ) 2 高速スレンダーブレードの開発研究実施場所 : 日立事業所 ( 日立 ) 日立研究所 ( 日立 ) 3 ト ライフ トレイン フ レート の実証試験でのシステム試験研究実施場所 : 茨城県神栖市 委託 国立大学法人九州大学 1 ト ライフ トレインの振動解析 評価 2 フ レート の解析 評価 国立大学法人東京工業大学 1 高速スレンタ ーフ レート への CFRP 適用化研究 6 /21 3

97 1-4 全体計画実証機での検証 1. ドライブトレイン製作 組合試験 助成事業計画概要開発項目スケジュール 2013 年度 2014 年度 2015 年度 成果報告 2014 年度報告書 成果報告 第 1 期システム試験 2015 年度報告書 評価まとめ 2016 年度 2016 年度報告書 第 2 期システム試験評価まとめ 先行事業化 2017 年度 増速機開発 発電機開発 製作 変動負荷加速試験 2. ブレード概念設計 構造設計 要素試験 試作 静強度試験 製作 疲労試験 成果目標 1. ドライブトレイン 中速ギヤドライブトレイン設計 主要コンポーネント設計 主軸 発電機試作 増速機設計 組合試験 評価 2. 高速スレンダーブレード 概念設計 構造設計 1. ドライブトレイン 製作 組合試験 評価 2. 高速スレンダーブレード 概念設計 構造設計 試作 静荷重試験 1. ドライブトレイン 増速機試作 組合試験 評価 実証機によるドライブトレイン試験 評価 2. 高速スレンダーブレード 試作 静荷重試験 実機用ブレード試作 1. ドライブトレイン 主要コンポーネントの実証試験 評価 変動負荷加速試験 2. 高速スレンダーブレード 実証試験 評価 疲労試験 事業化 7 / 成果報告 5MW 洋上風車概要 (1/2) Bearing Rotating parts No-rotating parts 図 1 主軸外輪駆動構造 8 /21 4

98 2-1 成果報告 5MW 洋上風車概要 (2/2) ダウンウィンドの特徴を生かした パッシブ冷却方式を採用 ナセル前方で風を取り込み 3 方向に排気する風洞形状で 効率的にラジエータを冷却し増速機 発電機を冷却する 入気 排気 2014 年度グッドデザイン賞を受賞 排気 9 / 成果報告高速スレンタ ーフ レート 開発状況 (1/2) [ 目的 ] 軽量化 経済性向上 < 現状 > ロータ直径 :126m( フ レート 長 62m) < 今回 > 高速スレンタ ーフ レート No. 項目単位オリジナル ロータ直径 : 上記の約 1.1 倍 開発品高速スレンタ ーフ レート 1 Rotor position Down Wind Down Wind 2 風車出力 kw 5,000 5,000 3 目標回転速度 min Tip Speed ベース 約 1.1 倍 5 フ レート 材料 E-Glass H-Glass 6 フ レート 長 ベース 約 1.1 倍 7 重量 ベース 約 1 倍 10 /21 5

99 2-2 成果報告高速スレンタ ーフ レート 開発状況 (2/2) 極値風速 55m/s 対応設計 高強度化 / 軽量化 H-Glass 適用を検討 材料強度 : E-Glass に対して H-Glass は引張 圧縮ともに 10% 程度増加 H-Glass 初適用のため 材料特性 耐雷特性を確認 引張試験疲労試験耐雷試験 11 / [ 目的 ] 国産化 軽量化 成果報告増速機開発状況 進捗 : 2013 年度 ( 実施済 ): 概略設計完了 2014 年度 ( 実施済 ): 詳細設計完了, 製作開始 2015 年度 ( 予定 ): 試験実施 2016 年度 ( 予定 ): フィールドテスト実施 設計へのフィードバック課題 :1 風車に適した運用方法構築 2 重量 ( 価格 ) 低減 < 詳細設計結果 > 効率 97% 以上を確保 重量低減 : 約 2 割 12 /21 6

100 2-4 成果報告工場試験概要報告 (1/3) 実証機搭載前に 工場にてト ライフ トレインの健全性及び性能評価を実施 ナセル スヒ ナカハ ー 1. 安全動作確認 2. ヒ ッチシステム試験 3. ヨーシステム試験 4. 模擬試験 5. ト ライフ システム回転試験 13 / 成果報告工場試験概要報告 (2/3) No. 試験項目目的結果 考察 安全動作確認 ヒ ッチシステム試験 ヨーシステム試験 絶縁状態 電源投入状況の確認 制御盤の設定値と信号確認 ホ ンフ 油圧系 冷却系の動作確認ピッチシステムにおける リミットスイッチ機構の検証 原点あわせを行う また停止シーケンス 緊急停止シーケンスの確認を行う ヨーシステムの制御を行うインバータの設定を確認する また 動作試験 原点位置 駆動精度を確認する 適切な状態であることを確認 動作確認 原点確認 制御特性 緊急停止特性等確認結果良好 インハ ータ接続 パラメータ確認 旋回 停止動作等制御特性確認 原点セット確認 4 模擬試験 カットイン カットアウト エラー含めた安全システム動作の確認 異常な動作は見られなかった 5 ト ライフ トレイン回転試験 各部共振を確認する為 全ての付属品 ( 含ナセルカバー ) を取付けた状態で実施 フ レーキ動作 回転状態において 異音 共振が無いことを確認した 14 /21 7

101 2-4 成果報告工場試験概要報告 (3/3) 発電回転数領域での共振領域は 特に振動成長は見られず 15 / 成果報告現地据付概要報告 ( 1/5 ) アンカーリングタワーセクション 2 ブレード 1 ブレード 2 16 /21 8

102 2-5 成果報告現地据付概要報告 ( 2/5 ) 起重機船で内航船から吊上げ 起重機船後進, 内航船移動 500t トレーラへ搭載 風車建設場所へ移動 ( 左 : タワー Sec.2, 右 : フ レート ) 17 / 成果報告現地据付概要報告 ( 3/5 ) 18 /21 9

103 2-5 成果報告現地据付概要報告 ( 4/5 ) 19 / 成果報告日付現地据付概要報告 ( 5/5 ) 2015 年 3 月 16 日据付完了 2015 年 3 月 22 日初起動 20 /21 10

104 2-5 今後の進め方 1. 高速スレンダーブレード (1) 静強度試験 (2) 疲労試験 (3) 高速スレンダーブレードを実証機風車に取付けパワーカーブ特性評価 2. ドライブトレイン (1) 国産増速機を実証機風車に載せ特性評価 (2) 疲労試験 21 /21 11

105 平成 27 年度成果報告会 予稿集 No.F-10 風力等自然エネルギー技術研究開発風力発電高度実用化研究開発風車部品高度実用化開発 ( 荷重低減化技術等 ) 株式会社 ADEKA 住友重機械工業株式会社株式会社ジェイテクト委託先 : 国立大学法人三重大学 2015 年 10 月 30 日 1 / 23 事業概要 1. 期間開始 : 平成 25 年 11 月終了 ( 予定 ): 平成 28 年 2 月 2. 最終目標 風車の信頼性向上及び発電量向上に資する技術を確立する 以下の技術を合わせることにより 現在の MW クラス風車の設備利用率を現行比 20% 向上 ( 設備利用率を 20% から 24% にする ) させる 1) 高信頼性風車ブレード素材の開発 (ADEKA) 高度化された FRP 素材により 比強度及び成形速度を向上させ ブレードの 20% 軽量化を図る 2) 風車ドライブトレイン低速軸の変動荷重低減化技術の開発 ( 住友重機械 ) 増速機のトルクアームにアクティブダンパユニットを搭載し ドライブトレイン系の最大荷重を 10% 抑制を図る 3) 風車ドライブトレイン高速軸の変動荷重低減化技術の開発 ( ジェイテクト ) 高速軸に一方クラッチを搭載し 増速機の疲労荷重低減化 25% 高速軸のスメアリング対策及び発電機の発電効率向上を図る 3. 成果 進捗概要 1) 高信頼性風車ブレード素材の開発 (ADEKA) テストヒ ースでの高強度樹脂 特殊光による速硬化技術を開発し MW クラスフ レート を想定したスハ ーキャッフ 成形装置での検討開始 及び実証試験に向けた 30kW 風車用ブレードの成形を開始 2) 風車ドライブトレイン低速軸の変動荷重低減化技術の開発 ( 住友重機械 ) ヘ ンチ試験での荷重低減効果を確認 30kW 風車に搭載し 検証を開始 3) 風車ドライブトレイン高速軸の変動荷重低減化技術の開発 ( ジェイテクト ) MW 級風車実機での評価を実施し 負トルク発生の確認と評価を反映した設計見直しに着手 また 30kW 実機風車による効果検証と MW 級での効果推定を開始 2 / 23 1

106 実施体制 実施者 外注 ブレード成形メーカー NEDO 助成 株式会社 ADEKA 住友重機械工業株式会社 株式会社ジェイテクト 委託 外注 国立大学法人三重大学 株式会社風力エネルギー研究所 フィールド実証試験 ( 三重大学 ) 高信頼性ブレード素材の開発 (ADEKA) 低速軸の衝撃荷重低減化技術の開発 (SHI) ブレードの製作 試験 高速軸の衝撃荷重低減化技術の開発 (JTEKT) ブレード ドライブトレインの設計 荷重解析 (WEIT) 3 / 23 事業背景と事業目的 技術開発概要 日本における風車の設備利用率向上を目的とし 高乱流などの厳しい風況による風車に働く荷重を低減化する技術を開発し 風車ドライブトレインの高信頼性化 高寿命化を実現する 新しいブレード素材を開発し 日本の環境に適した信頼性の高いブレードの開発を行う 開発する技術は 海外製を含めた既存の風車ブレード ドライブトレインにも適用可能なものとする 3 つの技術開発テーマ : 1 高信頼性風車ブレード素材の開発 (ADEKA) 2 風車ドライブトレイン低速軸の変動荷重低減化技術の開発 ( 住友重機械工業 ) 3 風車ドライブトレイン高速軸の変動荷重低減化技術の開発 ( ジェイテクト ) 各技術開発要素を統合した実証機を用いたフィールド試験により 風車としての総合的な評価 検討を行う 開発スケジュール ( 年度 ) ~ 高信頼性風車ブレード素材の開発 風車ドライブトレイン低速軸の変動荷重低減化技術の開発 風車ドライブトレイン高速軸の変動荷重低減化技術の開発 概念設計 基礎検証フェーズ ラボ試験フェーズ ( クーポン 静荷重試験 ) テスト機による実証フェーズ ( テストベンチ試験 ) プロトタイプ実証フェーズ ( 三重大 30kW 機によるフィールド試験 ) 30kW 実証試験機 製品化 (2MW クラス ) 製品化 (2MW クラス ) 製品化 (2MW クラス ) 期待される成果 効果 3 つの技術開発の成果 : 1 高信頼性風車ブレード素材の開発 : ブレードの軽量化 20% 2 風車ドライブトレイン低速軸の変動荷重低減化技術の開発 : 増速機の最大荷重低減化 10% 3 風車ドライブトレイン高速軸の変動荷重低減化技術の開発 : 増速機の疲労荷重低減化 25% 既設風車の信頼性向上及び発電量向上により事業者のニーズに応え 風車の低コスト化及び信頼性の向上に資する技術を確立する 個別の技術を組み合わせることにより 現在 20% 弱の MW クラス風車の設備利用率を現行比 20% 向上 ( 設備利用率を 20% から 24% にする ) させる 4 / 23 2

107 研究成果 1 高信頼性風車ブレード素材の開発 展望 ブレードに用いられている複合材料は 重量としては 80% 以上を占めており 複合材料でブレードの軽量化を行うことは大きなインパクトがある また 大型化に伴い 主要部材としての役割が大きい 主要骨格部材として使用するガラス繊維 / エポキシ樹脂組成物で構成される複合材料において テンションをかけた状態で硬化させたガラス繊維 ( 以下 プレストレッチガラス繊維と称す ) を含む複合材料により高強度化開発を行う 強靭 軽量な風力発電機用ブレードにて発電効率の向上を目指す プレストレッチガラス繊維を用いた高強度化複合材料を製造するためには 従来の VaRTM 成形だけでは困難であり そのためには樹脂をガラスに塗布後 速硬化する技術が重要である 目的 : 強靭で軽量なブレードによる発電効率向上 目標 : 機械強度を同等に維持し 重量を 20% 低減 実施内容 新規な高張力ガラス繊維の製造プロセスの開発から このプレストレッチガラス繊維を用いた複合材料の開発 事業終了後の計画 高強度な複合材料としての位置づけとなり 国内 海外への MW 級風力発電用ブレードへ展開させる 5 / 23 研究成果 1 高信頼性風車ブレード素材の開発 開発目標速硬化技術と樹脂配合技術の開発 成形加工方法 樹脂塗布 特殊光源で硬化 樹脂硬化システム 速硬化技術による新しい FRP 素材で高強度化を目指す 数 10 トンの荷重がかけられるテストピースで試験する ドライブトレインに対して 軽量化されたブレードに対しての効果をシミュレーションする 労働集約型製造方法から機械化 自動化された製造方法を目指す ガラス繊維 速硬化の検討 樹脂配合技術による物性評価 速硬化技術 速硬化技術の応用展開 配合 接着技術 FRP 加工技術クーポン試験 評価 高度化ブレードの開発 6 / 23 3

108 研究成果 1 高信頼性風車ブレード素材の開発 高強度の樹脂開発 特殊光による速硬化システムの開発 MW クラスフ レート での効果検討 30kW 風車用ブレードによる実証試験 実施内容 特殊エホ キシ樹脂 / アミン系硬化剤硬化系に特殊樹脂を導入することにより GF への含浸性が良く 高強度な GFRP を目指す 左記の樹脂システムにて 特殊光を用いることで速硬化可能なシステムを目指す フ レストレッチ FRP 成形装置の開発と特殊光による速硬化樹脂システムを組み合わせて MW クラスフ レート のスハ ーキャッフ を想定したクーホ ンでの試験 評価 MW クラスのシミュレーション解析により 軽量化による効果を見出す 30kW 風車用フ レート を成形し フ レート の耐久性評価を実施すると共に 3 社の取り組みを組み合わせた実証実験及び MW クラス風車への効果シミュレーションを行う 目標 曲げ強度 1200MPa 以上 ( 従来の 30%UP) の樹脂システムを見出す 特殊光によるラインスヒ ート 10mm/sec. 以上の短時間硬化を実現する フ レストレッチ FRP 成形装置での成形確立と FRP の高強度化検証 MW クラスへの性能 コスト効果の確認 30kW 風車による実証試験およびシミュレーションでの設備利用率 20% 向上効果の確認 7 / 23 研究成果 1 高信頼性風車ブレード素材の開発 樹脂材料の開発 評価 特殊光による硬化試験 最大点応力 (MPa) 1500 曲げ試験 (JIS K 7017) 開発品 1000 STD 弾性率 (MPa) 強度はSTDに比べ 40% 強の強さ発現 特殊光の密度 (w/cm) 硬化性 (DSC) 含浸性評価 照射前 硬化性評価 照射中 硬化の立ち上がりが速い 疲労試験 含浸性に優れる 強度は STD に比べ 疲労強度保持 特殊光照射による硬化発熱 硬化を確認 8 / 23 4

109 研究成果 1 高信頼性風車ブレード素材の開発 フ レストレッチ FRP 成形 (MW 級フ レート スハ ーキャッフ 成形装置 ) の検討 GF の開繊 GF への含浸 樹脂の速硬化性積層での硬化 30kW 風車用ブレード成形と実証試験 風速 50m/s 30kW ブレード成形 静荷重試験 FEM 解析 30kW 風車 ( 三重大学 ) 9 / 23 研究成果 1 高信頼性風車ブレード素材の開発 プレストレッチ FRP 成形を確立し そのクーポン試験データから MW クラスの風車ブレードスパーキャップに適応した際の軽量化によるナセル等への負荷低減効果をシミュレーションにて解析する 10 月成形条件確立 ~12 月データ取得 ~ 平成 28 年 2 月 MW 機のデータを用いて解析 軽量化による経済効果に加え FRP の自動化された成形による生産コストの低減効果もシミュレーションにて解析を行う ~ 平成 28 年 2 月 MW 機のデータを用いて解析 30kW 風車にて 3 社の検討を合わせた効果を確認し MW クラス風車の設備利用率 20% 向上の解析を行う 11 月から実証試験 樹脂開発の取り組みに合わせ 樹脂 + プレストレッチ FRP 成形装置と合わせた取り組みも含め 事業の展開を目指している 10 / 23 5

110 研究成果 2 風車ト ライフ トレイン低速軸の変動荷重低減化技術の開発 展望風力発電設備の故障が 設備利用率の低下の主な原因である その中で ドライブトレインに関するものは 一旦故障すると復旧に時間がかかり 風力発電設備の能力を著しく低下させている ドライブトレインの信頼性の向上は風車の全体効率に大きく影響する 風車増速機は変化が大きい日本の風況下で大きな変動荷重にさらされ 定格トルクの 1.5~ 1.8 倍の安全率を設けているが それでも 寿命 (20 年 ) に達せず損傷することが多い したがって変動荷重を低減できれば 本来の出力を損なうことなく 信頼性の向上が図れる 目的 : 低速軸の変動荷重低減によるドライブトレイン系の信頼性向上 目標 : 低速軸の過荷重を 10% 低減することで 設備利用率の 2% 向上を目指す 歯車に働く最大荷重を低減することで 増速機の故障 (10 年程度 ) をなくすことにより 通常 5 か月程度必要な停止時間を削減できるため 実施内容シミュレーションを用いた荷重吸収式トルクアームの設計ベンチ試験による荷重吸収式トルクアームの変動荷重低減効果確認と基本特性の取得 30kW 風車を用いた実風況下での効果の実証事業終了後の計画 MW 級風車への搭載実験 MW 級風車用への製品化 11 / 23 研究成果 2 風車ト ライフ トレイン低速軸の変動荷重低減化技術の開発 技術課題 : 過負荷低減機構 30kW 用 ( 参考 )1.75MW 用 ドライブトレイン軸 ( 主軸 - 発電機軸間 ) 偏心なし 主軸 増速機 発電機 偏心あり 主軸 フレキシフ ル継手増速機 発電機 偏心 ブレード ブレード 主軸回転方向のケース可動ストローク ( トルクアーム位置 大 内歯車にかかるトルク 入力トルク 大 小 発電機軸 内歯車にかかるトルク 入力トルク 小 ( 約 10mm) 増速機正面図 増速機正面図 負荷低減方向 ( ケース回転方向 ) ストロークが大きくとれるので 余裕のある設計が可能 負荷低減方向 ( ケース回転方向 ) ストロークが少ないため 設計の制約になる MW 級の設計において 少ないストローク下で十分な低減効果を得ることが技術課題 30kW 級の設計では MW 級への展開を見据えた機構選定が必要 12 / 23 6

111 機実機検証実研究成果 2 風車ト ライフ トレイン低速軸の変動荷重低減化技術の開発実施計画 年度 ~ 風車ドライブトレイン低速軸の変動荷重低減化技術の開発ン シミュレーションによる低減効果の確認 シミュレーショ設計変動荷重低減機構の設計 概念設計 基礎検証フェーズ 低減機構シミュレーション 低減機構設計 テスト機による実証フェーズ プロトタイプ実証フェーズ 製品化 ベンチ試験 従来機の特性把握 低減機構のテスト機による実証 実験準備試験 実験準備試験 2MW クラスの風車用に製品化 三重大 30kW 風車を用いた 従来機フィールド試験 評価 荷重低減機フィールド試験 評価 まとめ まとめ 13 / 23 研究成果 2 風車ト ライフ トレイン低速軸の変動荷重低減化技術の開発 ベンチ試験 タ ンハ ー サーホ モータ パッシブ 型 アクティブ 型 パッシブ型で十分な効果が得られ 実機にはパッシブ型を採用 14 / 23 7

112 研究成果 2 風車ト ライフ トレイン低速軸の変動荷重低減化技術の開発 測定結果 ( パッシブ型 ) 低減機構なし ( 起振 6Hz,F-L2) 低減機構あり ( 起振 6Hz,K3-C3-L2) 15 / 23 研究成果 2 風車ト ライフ トレイン低速軸の変動荷重低減化技術の開発 荷重低減効果 ( ベンチ試験 パッシブ型 ) 低速軸変動振幅 従来型 ( 固定 ) 増速機の変位振幅 K3C3( 剛性小 ) K3C3( 剛性大 ) K2C3( 剛性中 ) K1C3( 剛性小 ) 30kW 風車の起振帯域 従来型 ( 固定 ) K2C3( 剛性中 ) K1C3( 剛性大 ) ベンチ試験にて 起振帯域の効果を確認 現在 30kW 風車で検証中 16 / 23 8

113 研究成果 3 風車ドライブトレイン高速軸の変動荷重低減化技術の開発 展望 風車の故障が頻発しており その中でも増速機の故障が多い 増速機の破損は軸受の破損が起点になってギアー等の他部品が破損することが多くある そこで 軸受 ギアーのストレスを低減できる方策として 増速機と発電機の間に一方クラッチを設け 風車の回転変動により発生する発電機からのトルク変動を低減させ 増速機の軸受 ギアーのストレス低減 ( スメアリングの防止 ) を図る 目的 : 増速機へのストレスを低減させ 設備利用率向上による発電量向上 目標 増速機用軸受のスメアリング発生ゼロ 増速機のストレス低減 発電量向上 実施内容 スメアリングのメカニズムの解明及び一方クラッチの効果確認 30kW 風車で一方クラッチの有効性確認 ( 増速機のストレス低減 発電効率向上 ) MW 級風車に使用する大型一方クラッチの試作及び信頼性確認 事業終了後の計画 新規及び既存の風車に一方クラッチを装着し 風車の発電量向上 17 / 23 研究成果 3 風車ドライブトレイン高速軸の変動荷重低減化技術の開発 < 課題 > 増速機のトラブルが多い 不具合が発生するとナセルから下ろして交換作業することが多く メンテ費用 風車停止損失大 < 増速機の破損形態 > 風速変動 ( 回転変動 ) 発電機の慣性トルク変動 ( 正 / 負 ) ギヤ摩耗 欠け 軸受焼付き 剥離 カッフ リンク 一方クラッチ (OWC) を内蔵 ( 増速時 : ロック 減速時 : 空転 ) 発電機の回転変動 トルク変動低減 < 一方クラッチ内蔵による予想効果 > 1 増速機のストレス低減 ( 増速機の小型 軽量 低コスト化 ) 2 増速機高速軸軸受のスメアリンク 対策 3 発電効率の向上 発電機からの慣性トルク変動低減 回転変動低減 回転速度 発電機 時間風速変動 フ レート 増速機 18 / 23 9

114 研究成果 3 風車ドライブトレイン高速軸の変動荷重低減化技術の開発 年度 ~ 1)30kW 台上評価 台上試験機調整 台上試験 ( 効果確認 ) 2)30kW 風車評価 風車設計 風車製作カッフ リンク での計測 OWC 計測 30kW 試作 (2 次 ) 3)2MW クラス風車 OWC 実機評価 カッフ リンク 評価 知見フィート ハ ック 設計試作 OWC 実機評価 (2 次 ) 4) 耐久評価 小規模品耐久 S-N 図作成 2MW 品耐久確認 小規模品静的強度評価 2MW 品静的強度評価 2MW(2 次 ) 19 / 23 研究成果 3 風車ドライブトレイン高速軸の変動荷重低減化技術の開発 2MW 実機風車測定結果 1 カップリングでの実機風車測定結果 < 目的 > 一方クラッチの効果を検証するために実機カップリングでのトルク測定を実施 高発電時は正トルクのみ発生トルク変動は大きい 測定結果事例 1: 高発電時 負のトルク発生 測定結果事例 2: 低発電時 20 / 23 10

115 研究成果 3 風車ドライブトレイン高速軸の変動荷重低減化技術の開発 2MW 実機風車測定結果 2 低風速域で 負トルクが多く発生 一方クラッチ装着による負トルク低減効果が期待できる 実機測定結果 ( 風速 4~6m/s) 21 / 23 研究成果 3 風車ドライブトレイン高速軸の変動荷重低減化技術の開発 2MW 静破壊評価 < 目的 > 現在主力の MW クラス風車での一方クラッチの静的強度を確認する < 結果 > 定格トルクの 5.7 倍の静的強度を有していた 57kN m で破損 定格トルク (10kNm) の 5.7 倍 負荷トルク線図 2MW 静破壊試験機 22 / 23 11

116 研究成果 3 風車ドライブトレイン高速軸の変動荷重低減化技術の開発 < 今後について > 2MW 風車測定結果をフィート ハ ックした 30kW サンフ ルを製作し 効果検証を進める 1. 三重大学実機風車でのテ ータ取りを実施 (~ 平成 28 年 2 月実証試験 ) 2. FAST による 30kW 解析を実施し 解析結果と実機テ ータとの合わせこみを実施し増速器へのストレス低減 発電効率向上を確認 (~ 平成 27 年 12 月 ) 3. 合わせこみ結果を 2MW の FAST 解析へ適用し MW 級風車での効果検証を実施 (~ 平成 28 年 2 月 ) 2MW サンフ ルを製作し 実機検証を行う ~ 平成 28 年 2 月までに実機風車による検証 知見をフィート ハ ックされた最終仕様のサンフ ルでの耐久性評価を進める < 実用化に向けて > MW 級実機風車による検証により 商品性を明確化した取組みを進め 風車用一方クラッチに事業化を目指している 23 / 23 12

117 平成 27 年度成果報告会 予稿集 No.F-11 風力発電等技術研究開発 / 風力発電高度実用化研究開発 / 風車部品高度実用化開発 / 小形風力発電部品標準化 部品実証研究 委託事業 小形風力発電部品標準化学校法人東京理科大学国立大学法人三重大学国立大学法人東京大学国立大学法人金沢大学国立研究開発法人産業技術総合研究所一般社団法人日本小形風力発電協会 共同研究事業 小形風力発電部品実証研究株式会社安川電機東洋電機製造株式会社株式会社ダイナックス国立大学法人北海道大学 ( 共同実施先 ) 株式会社デンロコーポレーション内田鍛工株式会社一般社団法人日本小形風力発電協会 平成 27 年 10 月 30 日 1/25 1. 期間開始 : 平成 26 年 12 月 2 日終了 ( 予定 ): 平成 29 年 2 月 28 日 2. 最終目標小形風力発電システムの主要な構成部品である 発電機 PCS 支柱 の研究開発を行い 小形風力発電用部品の標準化を行い 現状より 30% 以上のコストダウンを行う 3. 成果 進捗概要 部品標準化に資する部品仕様の要件化の整理 垂直軸 水平軸風車の 5kW 代表機種の設計仕様決め 5kW 用水平軸用発電機 および 5kW 10kW 用 PCS の開発着手 実運用状況化での PCS 出力データの計測開始 風車の空力弾性モデルの開発着手 支柱の振動解析 および支柱に働く空気力の数値流体解析着手 2/25

118 A. プロジェクトの概要 A1 プロジェクトの目的 A2 各機関の主な研究内容 A3 プロジェクト体制 A4 活動スケジュール Japan Small Wind Turbines Association 3/25 A1 本プロジェクトの目的 本プロジェクトでは 他の再生可能エネルギーと比較して普及が遅れている小形風力発電機の普及促進を図ることを目的とする まず 小形風力発電機メーカーのニーズや国内外の認証制度の課題を明らかにした上で小形風力発電の主要部品である PCS 発電機 支柱をターゲットに部品の標準化を行う また 現状より 30% のコストダウンを図るべく部品の開発と実証フィールドによる試験 実証を行い 小形風力発電システムの経済的な競争力を強化させる 小形風車システム価格の目標値 平成 26 年度平成 29 年度 ( 事業終了時 ) 平成 32 年度 小形風車システム価格 150 万円 /kw 125 万円 /kw 部品標準化によるコストダウン 10~20% 83 万円 /kw 導入量の増加に伴うコストダウン 30% 以上 Japan Small Wind Turbines Association 4/25

119 A2 各機関の主な研究内容 本プロジェクトにおける委託事業 及び共同研究事業における主な研究内容は以下で通り 委託 共同研究 1 部品標準化 2 部品実証研究 受託機関 東京理科大学 三重大学 東京大学金沢大学産業技術総合研究所 日本小形風力発電協会 安川電機 東洋電機製造ダイナックス ( 北海道大学 ) デンロコーポレーション内田鍛工 日本小形風力発電協会 研究内容 PCS 実運用状況化でのデータ計測と解析垂直軸の空力弾性モデルの開発 及び 5kW 機によるフィールド実証水平軸 垂直軸 PCS モデル構築と実証垂直軸 水平軸支柱の数値解析水平軸の解析とフィールド実証 事務局 国内 海外小形風車市場調査 PCS の kW の開発と実証 発電機の kW の開発と実証 支柱の kW の開発と実証 事務局 フィールド用データ取得作業 Japan Small Wind Turbines Association 5/25 A3 プロジェクト体制 PCS 垂直軸風車 水平軸風車の 3 つの WG( ワーキンググループ ) と推進 実行委員会にて本プロジェクトを推進する 推進委員会 実行委員会 WG1 PCS 東京理科大学東京大学安川電機日本小形風力発電協会 WG2 垂直軸風車 三重大学金沢大学東洋電機製造内田鍛工日本小形風力発電協会 WG3 水平軸風車 産業技術総合研究所金沢大学ダイナックスデンロコーポレーション日本小形風力発電協会 Japan Small Wind Turbines Association 6/25

120 品標準化部品実証研究Japan Small Wind Turbines Association 7/25 A4 活動スケジュール 研究内容 3Q H26 4Q H27 1Q 2Q 3Q 4Q H28 1Q 2Q 3Q 4Q PCS 実運用状況化でのデータ測定 データ計測 PCS モデル構築と実証 PCS モデル構築 検証 平成 29 年 2 月 28 日までの活動スケジュールは以下の通り 部垂直軸の空力弾性モデルの開発 空力弾性モデルの開発 検証 垂直軸の風洞実験 フィールド実証 風洞 垂直軸 5kW 代表機の開発 フィールド実証 支柱解析 水平軸 垂直軸の支柱解析 水平軸のフィールド実証 風洞実験 シミュレーション フィールド実証 標準仕様とりまとめ 標準仕様 ( 案 ) まとめ PCS の開発と実証 kW の開発 発電機の開発と実証 水平軸 5kW 代表機の製作 部品フィールド実証 支柱の開発と実証 まとめ B. 成果報告 B1 WG 共通部品標準化と開発 実証 B2 WG1 PCSの開発と標準化 B3 WG2 垂直軸風車の取り組み B4 WG3 水平軸風車の取り組み B5 WG2 3 発電機の開発と標準化 B6 WG2 3 支柱の開発と標準化 Japan Small Wind Turbines Association 8/25

121 B1 部品の標準化と開発 実証 WG 共通 実証研究 ( 助成事業 ) 標準化 ( 委託事業 ) 発電機 支柱 PCS の標準品の開発 代表機 (5kW) の製作 フィールド試験の実施 主要部品に標準型 ( プロトタイプ ) を組み込んだ代表機による試験の実施 開発状況 仕様等各種データフィールド試験データ解析 評価 主要部品の評価 標準部品の各種性能 特性をシミュレーション ( 空力弾性モデル CFD モデル ) 等によって評価し これら主要部品の性能 特性 汎用性を向上させるための各種データを取得 代表機フィールド試験のデータの解析と検証 主要部品の性能 特性を解析 評価 目標 小形風車用の主要部品の優れた共通品 標準品を開発することにより 大量生産効果を引き出し 小形風車のシステム価格を低減させる Japan Small Wind Turbines Association 9/25 B2 PCS の開発と標準化 WG1 研究概要 1. 小形風車用のPCSの認証制度の確立に資する研究 調査 2. 小形風車用のPCS(5k 10k 20k) の開発とコストダウン 小形風車用の PCS の認証制度構築に向けた取り組み 風車の認証 JSWTA0001 PCS の認証 小形風車の暫定基準 JET 認証化 DC/DC PCS Inverter 系統 Japan Small Wind Turbines Association 10/25

122 B2 PCS の開発と標準化 WG1 標準化への課題の抽出 1. 水平軸風車 垂直軸風車それぞれの電気的特性の把握 過渡応答特性 電圧フリッカ等の電気特性の調査 カットイン/ カットアウトおよびブレーキ動作時の出力変化 2. 新たな系統品質高度化の適合 系統擾乱時の運転継続性能(FRT 要件 ) コストダウン手法 1.PCS 標準化 パラメータ設定方法の標準化 試験方法のルール化 統一化 2. 風車複数台 +PCSの標準化 マルチストリングPCS DC/DC Inverter DC/DC 風車複数台とPCSの標準化 Japan Small Wind Turbines Association 11/25 B2 PCS の開発と標準化 WG1 PCS の試験方法の標準化のため ベンチ試験装置の高度化 すなわち風車の変動入力 制御のモデル化に取り組む Electric condition Generator control Numerical Analysis Motor Connected to the grid/battery トルク 回転数計測 Real turbine Electric system 空力模擬モータ Wind condition Torque Turbine behavior Rotational speed HILS 風車挙動 : 数値計算発電機周辺 : 実機 発電機 制御器 Japan Small Wind Turbines Association 12/25

123 B3 垂直軸風車の取り組み WG2 研究概要 1. 垂直軸用部品の開発 製作 2. 垂直軸風車の空力弾性モデルの開発 3. 垂直軸用代表機 (5kW) の開発と製作 4. 垂直軸代表機の部品フィールド実証 5. 垂直軸風車用部品の標準化仕様の決定 空力弾性モデルの開発 - パネル法又は多重流環理論によるモデル構築 - 風洞実験で検証 チューニング 空力弾性モデルの部品解析へ - ロータ変動出力 発電機 PCS 挙動解析 - ロータ変動荷重 支柱挙動解析 フィールド実験機の仕様決定 製作 - 部品解析を反映した PCS 発電機 支柱を採用 フィールド実証試験の実施 評価 - 空力データ 空力弾性モデルの高度化 - PCS 発電機 支柱データ 部品の評価 Japan Small Wind Turbines Association 13/25 B3 垂直軸風車の取り組み WG2 空力弾性モデルの研究概要 垂直軸風車の低コスト化 = 高精度な設計ツールが必要 ( 小形風力発電機の終局荷重に対する現状の安全率 の低減 ) 〇設計ツールの開発 : 空力解析と構造解析の組合せ 1. ブレードに生じる流体力の計算 揚力線理論, 多流管理論による流体シミュレーション 2. 風車全体に生じる振動の計算 マルチボディダイナミクスによる構造シミュレーション 風洞実験とフィールド実験との比較による妥当性の検証 風車周囲流れ場の計算例 ( 揚力線理論 ) 風洞実験用垂直軸風車イメージ Japan Small Wind Turbines Association 14/25

124 B3 垂直軸風車の取り組み WG2 空力弾性モデルの開発 空力弾性 : 流体力により振動し, 振動により流体力が変化する 1. 流体力と構造系の連成解析 2. 様々な設計条件, 流入風条件, 運転条件に対応 設計条件 ロータ形状翼データ etc. 流入風条件 乱流流入風突風 etc. 運転条件 最適運転制御 etc. 空力弾性モデル 風車全体の運動 ( 変位, 速度 ) 流体力の計算多流管理論揚力線理論 ブレードに生じる流体力 運動の計算マルチボディダイナミクス 空力弾性モデルによる解析の概要 解析結果 発電量極値荷重疲労荷重 etc. Japan Small Wind Turbines Association 15/25 B3 垂直軸風車の取り組み WG2 空力弾性モデルの計算結果の検証過去の実験結果で計測された流体力のデータと比較 1. 回転方向力 : ブレードを回転させる方向の流体力 2. 半径方向力 : 半径方向の流体力回転方向力係数については, 揚力線理論の方が妥当性が高い計算負荷の軽い多流管理論においても, 実験値と同様の傾向 回転方向力係数 C T 風洞実験結果多流管理論揚力線理論 半径方向力係数 C R 風洞実験結果多流管理論揚力線理論 アジマス角 [ o ] アジマス角 [ o ] Japan Small Wind Turbines Association 16/25

125 B4 水平軸風車の取り組み WG3 研究概要 1. 水平軸用部品の開発 製作 2. 水平軸風車の空力弾性モデルの高度化 3. 部品評価用の水平軸用代表機 (5kW) の製作と部品のフィールド実証 4. 水平軸風車用部品の標準化仕様の決定 空力弾性モデル等評価 ( 標準化 ) ブレード コントローラ 支柱などの基本設計評価をシミュレーションベースで実施 風車代表機の製作 ( 実証研究 ) コンポーネント解析を反映した PCS 発電機 支柱および代表的なブレードなどを構成品とする代表機を製作 フィールド実証試験実施 ( 実証研究 ) 最終評価基本性能 / 発電量 耐久性 美観 騒音等の商品性や設置および発電コスト ( 含メンテナンス ) を評価 Japan Small Wind Turbines Association 17/25 B4 水平軸風車の取り組み WG3 空力弾性モデルの高度化 水平軸小形風車用空力弾性シミュレーションモデルによる評価 シミュレーション用空力弾性モデル AIST-RAM の開発 AIST-RAM : AIST Real-time Aeroelastic Model 小形風車模型実験によるモデルのチューニング 代表機(5kW) の各種性能 特性を 空力弾性モデルによるシミュレーション等によって評価し 主要コンポーネントの性能 特性 汎用性を向上させるための各種データを取得する 小形風車模型 空力弾性モデルの計算結果の検証 代表機 (5kW) のフィールド試験について 技術的なサポートと取得データの解析を実施し シミュレーション結果と比較 検討することにより 主要コンポーネントの性能 特性を把握する オイラー角座標系に基づく運動方程式の構成 Japan Small Wind Turbines Association 18/25

126 B5 発電機の開発と標準化 WG2 3 小形風車用の発電機の設計条件を整理し コストダウンを図る上での標準化項目を抽出を行った 設計要件の抽出 回転数; 定格 最大 最大効率時の3つ 出力; 最大値 トルク; 最大値 起動トルクは目標値 その他個別仕様冷却方式 絶縁種別 ブレーキ方式 保護装置等 コストダウン手法 1. レアアースレス発電機フェライト磁石を用いてコストを低減できるアキシャルギャップ形式の発電機の採用を検討中 2.CCレス発電機減速機インバータやチョッパ回路等の発電機制御器を不要とした発電機の採用を検討中 フェライト磁石コイル圧粉体コア支持部材 レアアースレス発電機のご紹介 レゾルバ Japan Small Wind Turbines Association 19/25 B6 支柱の開発と標準化 WG2 3 小形風車用の支柱の設計条件を整理し コストダウンを図る上での標準化項目を抽出を行った 設計要件の抽出 高さ 風車に作用する荷重 基準風速 風車との取り合い構造 ブレードとの クリアランス 安全設備 メンテナンス コストダウン手法 1. トラス式支柱 大型化によるコストダウン効果が大きな トラス式の安全性や保守の標準化に着手する 2. 支線式支柱 日本国内では実績の少ない支線型の安全性や 保守に関する標準化に着手する Japan Small Wind Turbines Association 20/25

127 B6 支柱の開発と標準化 WG2 3 トラス構造支柱の評価 トラス構造支柱のベース幅と高さの比較 (B/H) を行った B/Hは ある値で重量は極小値となる B/Hが大きくなるほど基礎応力は大きくなる B/Hが大きくなるほど固有振動数は大きくなる結果となった 支柱重量比 基礎応力比 次固有振動数比 縦軸 B/H=1/12 を 1.00 とした場合の特性値の比率横軸 B/H Japan Small Wind Turbines Association 21/25 B6 支柱の開発と標準化 WG2 3 垂直軸風車の支柱の振動解析結果 三重大が開発中の空力解析コードにより算出したロータにかかる空気力を入力として 支柱の時刻歴応答解析を行った ロータ回転周波数 翼枚数が支柱の固有振動数に近づくと共振が発生し 支柱上部の変位量が大きくなることを確認した 三重大荷重データ 0.5 [m] [m] 12.0[m] 最大変位 [m] ロータ回転周波数 翼枚数 (2 枚 ) 完全固着 支柱 0 支柱の固有振動数 振動数 [Hz] Japan Small Wind Turbines Association 22/25

128 B6 支柱の開発と標準化 WG2 3 水平軸風車の支柱に働く空気力の数値流体解析結果 水平軸風車のブレードの回転に伴って生じる支柱に働く空気力の数値流体解析を 行った ブレードが支柱の近傍を通過すると ロータ下端高さ付近の抗力が低下 し 横力がブレードの接近方向から遠ざかる方向に変化することが分かった α C x C y 時間 [s] 時間 [s] 時間 [s] Japan Small Wind Turbines Association 23/25 C. 今後の研究開発スケジュール Japan Small Wind Turbines Association 24/25

129 C 今後の研究開発スケジュール これまで PCS 発電機 支柱の標準化仕様に関する議論を行ってきたが 今後は部品の開発と代表機種の製作に着手し 平成 28 年 6 月を目標にフィールド試験を開始し 平成 29 年 2 月迄には標準化仕様を最終化させる 研究内容 12 月 H27 年度 H28 年度 1 月 2 月 3 月 1Q 2Q 3Q 4Q 空力弾性モデルの開発 PCSモデル構築と実証部品の開発と実証代表機の製作フィールド実証標準仕様とりまとめ 検証 検証 Japan Small Wind Turbines Association 25/25

130 27 No.F 12F 1/ ) 2) 3 4) CMS CMS CMS CMS CMS 5) CMS ) 2) 3 4) CMS 5 2/102/30

131 CMS CMS 3/30 O&M O&M Pierre Tchakoua et al. Wind Turbine Condition Monitoring: State State of the Art the Art Review, New Trends, and Future Challenges, Energies 2014, 7, /30

132 CMS CMS CMS CMS 5/30 LWK Survey NEDO /30

133 A ( ) B ( ) D ( ) C ( ) ( / ) 7/ % 7% % 0% 20% 40% 60% 80% 100% 0 0.5MW 0.5MW 1MW MW 2MW 22 2MW 5MW 10MW 5MW 10MW 20MW 20MW % 20% 40% 60% 80% 100% 8/30

134 1, 7.1%, 59.0%, 24.8%, 9.1% 9/30 Spares In Motion, /30

135 FEM CMS 11/30 MT T 3 MT T /2/1 2/5) 20mm m Nm 170 Nm 420 Nm 680 Nm 850 Nm 12/30

136 T 3 T (3) MT T (3) SN D 2 YAY T / k A 0Nm 40Nm 80Nm 120Nm 170Nm 420Nm 680Nm 850Nm Nm D 420 Nm 13/30 T 1 T 1: 1: SN xi1 1 1 xi2 2 2 xi2 Nm Nm Nm 3 i SN i ˆ M i x 1 x i 1 i x ik k k k Nm Nm) 14/30

137 /30 CMS UP 16/30

138 0.4mm 50mm 17/30 [m m/s2] 10 P/C=0.1 P/C=0.2 P/C=0.3 8 P/C= [h] 18/30

139 1 TP (0.005%) 0.1 (0.3%) (1.3%) 100 TP (0.01%) (0.1%) 10 (1.8%) ms 0.01 ms 1 G r G r /30 PC CMS CMS PC 20/30

140 CMS 48Ch 4ch RMS PEAK FFT FFT FFT RMS CF ACOUS NAVI /FFT FFT 21/30 22/30

141 CMS /30 CMS NEDO H27 1. CMS 2. CMS CMS 7. CMS H28 CMS CMS B&K Vibro ClassNK CMS CMS Class1 : ClassNK CMS CMS CMS CMS CMS Class 2 CMS Class 3 24/30

142 CMS CMS Guideline for the Certification of Condition Monitoring System for Wind Turbines 2013 Edition CMS CMS 25/30 CMS Rotor bearing 1 (+ 1) radial + axial 0.1 Hz ~ 10 khz Gearbox radial + axial 0.1 Hz ~ 10 khz at low speed shaft 10 Hz ~ 10 khz at high speed shaft Generator bearing 2 radial 10 Hz ~ 10 khz Tower with nacelle (2) Rotor blade (2) a) axial in wind direction b) transversal to a) a) in rotor axis direction b) transversal to a) 01Hz 0.1 ~ 100 Hz 0.1 Hz ~ 10 khz ISO 4406 JIS B /30

143 CMS GB* Broadband characteristic values x x x Envelope spectra x x x x x Frequency-selective characteristic ti values from the envelope spectra x x High-resolution amplitude spectra x x x Frequency-selective characteristic values from the amplitude spectra x x x *GB CMS Bruel & Kjaer Vibro FFT NREL 27/30 CMS ISO JIS B ,871 CMS Bruel & Kjaer Vibro B&K Vibro Bruel & Kjaer Vibro Bruel & Kjaer Vibro 28/30

144 CMS CMS CMS CMS CMS CMS ClassNK CMS CMS CLASS 29/30 1) 2) 3 4) 5) 30/30

145 27 No. F-13 / / NTT NTN / % 3. 3 a. NEDO HP b. CMS (CMS) 1 WF c. WF 2 / 21

146 21% RPS 23 = / h 3 / 21 Operation & Maintenance O&M= + (Scheduled Maintenance) 4 / 21

147 Orsagh, R.F.; Lee, H.; Watson, M.; Byington, C.S.; Power, J. Advance Vibration Monitoring for Wind turbine Health Management; Impact Technologies, LLC: Rochester, NY, USA, / 21 6 / 21

148 500, , , , , , , , ,000 50, [ /kwh]= ] kwh] ] = FIT = (y) (y) [kwh] [%] [ ] = y (y) y ( ) PJ 7 / 21 CMS) SMS) NTN UT AIST UT AIST NTN SCADA UT 8 / 21

149 a. NEDO HP 9 / / 21

150 11 / 21 0% 1% 2% 3% 4% 5% 6% 7% 8% 9% % 1% 2% 3% % 0.1% 0.2% 0.3% 0.4% 0.5% 0.6% 0.7% 0.8% 0.9% % 1% 2% 3% 4% % 1% 2% 3% 4% % 1% 2% 3% 4% 5% 6% ( 12 / % 2.0% 4.0% 6.0% 8.0% 10.0% 12.0% 14.0% 16.0% 18.0% 20.0% (n=311) (n=29) (n=129) (n=469)

151 13 / 21 b. CMS CMS ( ) 14 / 21

152 / 15 / 21 NTN CMS CMS CMS SMS CMS

153 CMS SCADA CMS 1 A 17 / /11/ /12/ /12/31 11/ /21-11/ / 21

154 c. ICT CMS 19 / 21 CMS 20 / 21

155 O&M O&M NEDO 21 / 21

156 27 No.F 14 1/12

157 Rotor diam meter (m) Relative LCOE ( ) Rated power (kw) 2/12 Cost of Energy f [1] [2] MW 3/12

158 6 8MW 10MW Alstom Haliade 150-6MW 2014 Ming Yang SCD 6MW 2013 MHI Vestas V Siemens SWT SeaTitan 10MW /12 Relative LCOE ( ) LCOE WF 150MW 10m 6m/s NEDO10MWRWT 2MW 80m LCOE LCOE NREL5MW 10MW 15MW m LCOE LCOE Rated power (kw) WF WF 5 / 8 / 4 3 5/12 iameter (m) Rotor di

159 20MW 6/12 LCOE 10MW m/s 3 LCOE CFRP 2 PMG +PMG BOP O&M 7/12

160 10MW 10MW 100kW 8/12 Weight IEC m/s T T 9/12

161 10MW 200m CFRP / / RCG HSS PMG MSG PMG O&M CFRP HSS PMG MSG RCG 10/12 10MW 8MW 10 15MW RNA NEDO10MW AEP COE /12

162 10MW MW 10MW 6MW MW /12

163 平成 27 年度成果報告会 予稿集 No.F-15 風力等自然エネルギー技術研究開発洋上風力発電等技術研究開発着床式洋上ウィンドファーム開発支援事業 ( 茨城県鹿島港沖 ) - 鹿島港大規模洋上風力発電所開発事業 - 平成 27 年 10 月 30 日 助成先 委託先 株式会社ウィンド パワー エナジー 東電設計株式会社 平成 27 年 10 月 30 日 1/18 1. 期間 開始 : 平成 25 年 11 月 15 日 終了 : 平成 27 年 2 月 28 日 2. 最終目標 鹿島港湾区域における鹿島港大規模洋上風力発電所の詳細調査 その結果に基づく実施設計や電力会社との協議を踏まえコスト検証を行い 着床式洋上ウィンドファームに係る基本設計から着工までの取組み事例を体系的に整理する 平成 27 年 10 月 30 日 2/18 1

164 3. 成果 進捗概要 開発支援調査 検討項目 風況調査 解析 月平均風速 データ取得率 風向出現率 風速鉛直分布 発電量予測シミュレーション 環境影響評価 大気質 騒音 振動 水質 地形 地質 風車の影 水中音 動物 植物 生態系 景観 人と自然との触れ合い活動の場 海底地形 地盤調査 地層探査 ( 表層部 ) 地層探査 ( 深部 ) 磁気探査 ボーリング調査 孔内水平載荷試験 PS 検層 室内土質試験 地層想定断面 設備設計 風車基礎 電気設備の設計 連系変電所 連系設備 構内電力ケーブル 海底及び地中ケーブル 連系変電所建屋 管路 施工計画 施工方法 施工条件 風車基礎 風車据え付け 連系変電所設備 ケーブル陸揚げ部管路 海底及び陸上ケーブル 工事工程 作業エリアに関する検討 船舶航行安全対策 運転保守計画 運転保守体制 アクセサビリティ - 計画外メンテナンスの防止 運転保守要因の安全確保 コスト検証 事業に係るコスト検証 平成 27 年 10 月 30 日 3/18 報告内容 1. 事業背景 2. 事業目標 3. 研究体制 4. 研究成果 5. 課題と今後の予定 平成 27 年 10 月 30 日 4/18 2

165 1. 事業背景 (1) ウィンド パワーグループ洋上風力発電事業の取り組み ウィンド パワーかみす第 2 洋上風力発電所 ウィンド パワーかみす第 1 洋上風力発電所 鹿島港大規模洋上風力発電所 平成 22 年 7 月稼働開始 2MW 風車 7 基設置総出力 14MW NEDO 開発支援事業 5MW 級風車 25 基設置 ( 予定 ) 平成 25 年 3 月稼働開始 2MW 風車 8 基設置総出力 16MW 平成 27 年 10 月 30 日 5/18 1. 事業背景 (2) 鹿島港洋上風力発電事業の取組状況 平成 24 年 5 月 21 日 茨城県が 再生可能エネルギー源を利活用する区域 を設定 鹿島港洋上風力発電推進協議会開始平成 24 年 8 月 28 日 ウィンド パワー エナジー (WPE) が洋上風力発電予定事業者に選定 平成 24 年 9 月 ~ 平成 25 年 11 月 15 日 環境影響評価調査開始 NEDO 助成事業交付決定 平成 27 年 2 月 27 日 船舶航行安全対策委員会開始 茨城県と WPE が事業実施協定を締結し WPE を事業者として決定建設に係る水域占用許可取得 平成 27 年 2 月 28 日 NEDO 助成事業完了 平成 27 年 10 月 30 日 6/18 3

166 1. 事業背景 (3) 鹿島港湾洋上風力発電事業海域 当初計画範囲と再分割後の事業対象範囲 平成 27 年 10 月 30 日 7/18 2. 事業目標 (1) 開発規模国内最大規模 5MW 級風車 25 基 ( 総出力 125MW) を計画第 1 期工事として5MW 級風車 20 基 ( 総出力 100MW) 設置国内初の大規模洋上ウィンドファーム 鹿島港大規模洋上風力発電所風車イメージ図 ( 第一期工事 :20 基第二期工事 :5 基 ) 平成 27 年 10 月 30 日 8/18 4

167 2. 事業目標 (2) 開発予定地域 鹿島港湾区域内 年間を通して波が高い 開発地域における風力発電規模 ( 神栖市 鹿嶋市 ) 風力発電機 : 52 基総発電出力 :94,260kW サミットウィンドパワー鹿嶋鹿島港深芝風力発電所鹿島下水道事務所風力発電所事業者 : サミットウィンドパワー鹿嶋事業者 : 日立ウィンドパワー事業者 : 茨城県鹿島下水道事務所設備 :2,000kW 10 基設備 :5,000kW 1 基設備 :2,000kW 1 基総出力 :20,000kW 総出力 :5,000kW 総出力 :2,000kW 気象 海象は厳しい海域年間を通じて安定した風電力系統連系に適した立地環境 ( 鹿島臨海工業地帯隣接 ) 茨城県 DIC 鹿島風力発電所事業者 : 日立製作所 UFJリース設備 :2,300kW 2 基総出力 :4,600kW ウィンド パワー日立化成風力発電所事業者 : 小松﨑都市開発設備 :1,980kW 1 基総出力 :1,980kW ウィンド パワー かみす第 2 洋上風力発電所事業者 : ウィンド パワー設備 :2,000kW 8 基総出力 :16,000kW ウィンド パワー かみす第 1 洋上風力発電所事業者 : ウィンド パワー いばらき設備 :2,000kW 7 基総出力 :14,000kW 神栖風力発電所事業者 : エムアンドディーグリーンエネルギー設備 :2,000kW 5 基総出力 :10,000kW 波崎ウィンドファーム事業者 : エコ パワー設備 :1,250kW 12 基総出力 :15,000kW ウィンド パワーはさき事業者 : 小松﨑都市開発設備 :1,980kW 1 基総出力 :1,980kW 波崎風力発電所事業者 : エコ パワー設備 :600kW 2 基総出力 :1,200kW 波崎未来エネルギー ( なみまる ) 事業者 : 波崎未来エネルギー設備 :1,500kW 1 基総出力 :1,500kW 波崎漁業協同組合風力発電所事業者 : 波崎漁業共同組合設備 :1,000kW 1 基総出力 :1,000kW 開発予定地域における風力発電所 平成 27 年 10 月 30 日 9/18 2. 事業目標 (3) 鹿島港大規模洋上風力発電事業の流れ 構想 設定 実施項目 発電規模設定 水域占用範囲設定 変電所用地選定 環境影響評価 風況調査 解析 発電量予測 海底地形 地盤調査 コスト検証 EPC 契約 建設許認可取得 開発支援 ( 赤字記載 ) 設計 計画 実施項目 土木設計 建築設計 設備設計 工事設計 ケーブル設計 施工計画 運転保守計画 船舶航行安全対策 設備認定 系統連系協議 施工 実施項目 土木工事 風車設置工事 建築工事 電気工事 試運転 調整 自主検査 安全管理審査 工事施工管理 渉外対応 運転開始 O&M 実施項目 巡回点検 定期点検 電気保安点検 安全衛生管理 トラブル対応 発電 売電管理 運転データ集積 大規模修繕計画 部品管理 平成 27 年 10 月 30 日 10/18 5

168 3. 研究体制 助成先 株式会社ウィンド パワー エナジー 1 開発事業全体総括 2 事業コスト検証 3 風況調査 解析 4 環境影響評価 外部委託 委託先 委託先 東電設計株式会社 1 海底地形 地盤調査 2 実施設計 3 成果のまとめ ( 指導者 協力者 ) 日本大学 東京電力株式会社 生産工学部長井浩准教授 ( 故人 ) 技術統括部技術開発センター洋上風力発電技術グループ福本幸成グループマネージャー 平成 27 年 10 月 30 日 11/18 4. 研究成果 鹿島港大規模洋上風力発電所 NEDO 開発支援 風況観測 水平ドップラーライダーを用いた洋上風況観測 環境影響評価 騒音 振動 低周波音測定水中音録音レーダによる鳥類観察 平成 27 年 10 月 30 日 12/18 6

169 4. 研究成果 鹿島港大規模洋上風力発電所 NEDO 開発支援 環境影響評価 定点調査トランセクト調査採泥器 貝けた網 底曳網により底生魚介類調査 鳴音観測 平成 27 年 10 月 30 日 13/18 4. 研究成果 鹿島港大規模洋上風力発電所 NEDO 開発支援 海底地形 地盤調査 SEP 台船を用いた海底ボーリング調査 チャープソナーによる表層探査 海底磁気探査 No.1 No.3 No.2 海底ボーリング調査位置 音波による表層探査側線 平成 27 年 10 月 30 日 14/18 7

170 4. 研究成果 鹿島港大規模洋上風力発電所 NEDO 開発支援 実施設計 大型風力発電機外観図海底ケーブル布設図連系変電所配置 施工方法検討 風車建方順序 SEP を用いた風車設置方法ナセル ブレード運搬方法 平成 27 年 10 月 30 日 15/18 4. 研究成果 鹿島港大規模洋上風力発電所 NEDO 開発支援 運転保守計画 メンテナンス船検討 視察 船舶航行安全対策 メンテナンス船現状視察 ( 協力 : 東京電力 ) 海底地盤面調査方法 船舶航行安全対策概念 鹿島港 AIS 航跡 平成 27 年 10 月 30 日 16/18 8

171 5. 課題と今後の予定 (1) 課題大型風車設置船 (SEP 船 ) の検討 O&M 計画の検討大規模修繕計画 ( ブレード 増速機 発電機等 ) の検討 EPC 契約に伴う工事費および見積仕様の合意 (2) 今後の予定プロジェクトファイナンス組成 EPC 契約締結事業用風況観測鉄塔設置変電所用地造成 ( 今年度着工 ) 平成 27 年 10 月 30 日 17/18 平成 27 年 10 月 30 日 18/18 9

172 平成 27 年度成果報告会 予稿集 No.F-16 風力発電等導入支援事業着床式洋上ウィンドファーム開発支援事業着床式洋上ウィンドファーム開発支援事業 ( 青森県むつ小川原港港湾区域 ) 発表者 : 附田匡善むつ小川原港洋上風力開発株式会社平成 27 年 10 月 30 日 1 事業概要 1. 期間開始 : 平成 27 年 9 月終了 ( 予定 ): 平成 29 年 2 月 2. 最終目標 日本近海における洋上ウィンドファームの開発とって 日本独特の業界環境を踏まえたフィジビリティの高いビジネス要素の構築が必須であり その基礎を築くことこそが当該助成事業の意義であり ( 業界からの ) ニーズと言える この意義 ニーズに基づき 当該助成事業の目標は以下とする 実現可能性が高い ( 実効性が高く 十分なコストパフォーマンスを創出でき 高いバンカビリティを備えた ) 開発計画を策定し 特にその計数計画に関して根拠を持って示せる状態にすること 実効性 : 実際にサイトやその運営を形成できる力があること コストパフォーマンス :IRR に代表される投資リターンや ROS に代表される収益性等 バンカビリティ (bankability): 融資の適格性 3. 成果 進捗概要 現在事業を開始したばかりである 2 1

173 報告内容 1. 事業背景 2. 事業目標 3. 各検討項目ごとの目標 4. 研究体制 5. まとめ 写真 : むつ小川原港要覧より引用 3 1. 事業背景 (1) 事業を考えるに至った経緯 ( 動機 ) 港湾における風力発電について 港湾の管理運営との共生のためのマニュアル ver.1 を発表 ( 国土交通省港湾局及び環境省地球環境局が共同 ) 地元有力企業数社と勉強会 事業性の確認 研究会の実施 事業の開始 青森県 むつ小川原港洋上風力発電に係る事業者公募 に申込み 事業予定者として決定 4 2

174 1. 事業背景 (2) 事業の概要 1 むつ小川原港洋上風力開発株式会社 (M-POWD) について 名称 : むつ小川原港洋上風力開発株式会社 所在地 : 青森県上北郡六ヶ所村大字尾駮字野附 350 番地 1 設立 : 平成 25 年 2 月 4 日 資本金 :1 億 2 千万円 出資 会 社 名 所 在 業務内容 比 率 北日本海事興業 ( 株 ) 八 戸 市海洋土木 33% 開発電業 ( 株 ) 八 戸 市電設業務 33% 六ヶ所エンジニアリング ( 株 ) 六 ヶ 所 村建設業務 17% 附田建設 六 ヶ 所 村建設業務 8% 三 亥 宮城県塩釜市資材卸販売 8% 5 1. 事業背景 2 事業実施区域 6 3

175 1. 事業背景 3 施工エリア概要 尾駮地先 施工エリア 3 施工エリア 2 新納屋地先 施工エリア 1 総定格出力 ( 計画 ): 80.0MW 設置モデル 施工エリア 1: 39.6MW (3.3MW 12 基 ) 施工エリア 2: 29.7MW (3.3MW 9 基 ) 施工エリア 3: 13.2MW (3.3MW 4 基 ) ( 合計 : 82.5MW ( 基 )) 引用 : むつ小川原港港湾計画平面図より 7 1. 事業背景 4 風況概要 ( 尾駮地先 ) 8 4

176 1. 事業背景 5 風況概要 ( 新納屋地先 ) 9 1. 事業背景 (3) むつ小川原港港湾計画の流れ 1 むつ小川原港港湾計画の一部変更 むつ小川原港洋上風力発電立地可能区域検討協議会 ( 平成 26 年 7 月 ) 青森県地方港湾審議会 ( 平成 26 年 9 月 ) 国土交通省交通政策審議会港湾分科会 ( 平成 26 年 11 月 ) 港湾の適正かつ効率的な利用に努めつつ 多様化する環境問題 地球温暖化の進行に対応し 港湾における再生可能エネルギー施設の導入を図るため 外港地区に再生可能エネルギー源を利活用する区域を設定する 2 むつ小川原港洋上風力発電に係る事業予定者の公募 ( 平成 27 年 2 月 ) 港湾の適切な管理運営と風力発電事業の円滑な導入の両立を図るため むつ小川原港港湾区域における風力発電事業に係る企画提案の公募を行うものである 3 事業予定者の選定 ( 平成 27 年 3 月 ) 応募者による事業概要説明 応募資料に係る質疑を行い 各委員の評価 検討内容を受け 港湾管理者青森県が事業予定者を決定 10 5

177 1. 事業背景 (3) むつ小川原港港湾計画の流れ 参考 ) 再生可能エネルギー源を利活用する区域 再生可能エネルギー源を利活用する区域 ( 緑破線 ) 引用 : むつ小川原港港湾計画平面図より抜粋 事業背景 (4) その他 1 課題設定型技術開発助成金交付決定 ( 平成 27 年 9 月 ) 助成事業名称 大項目 : 風力発電等導入支援事業中項目 : 着床式洋上ウィンドファーム開発支援事業小項目 : 着床式洋上ウィンドファーム開発支援事業 ( 青森県むつ小川原港港湾区域 ) 助成期間 平成 27 年 9 月 4 日 ~ 平成 29 年 2 月 28 日 助成先 むつ小川原港洋上風力開発株式会社 なお 平成 26 年 9 月には 環境アセスメントの迅速化を目的とした 環境アセスメント調査早期実施実証事業 の採択も受けており その事業計画に則り 事業を進めております 2 環境影響評価 上述の 環境アセスメント調査早期実施実証事業 における事業計画に則った手法を用いて 順調に進めており 現在は準備書段階となっております ( 準備書届出日 : 平成 27 年 6 月 2 日 ) 12 6

178 2. 事業目標 (1) 具体的ニーズと使用が予定される環境 ( マーケットの現状及び将来の規模 競争環境 ) [1] オフショアウインドファーム開発のビジネス要素 1 プラント ( どの様な洋上ウィンドファームとするのか?) 2 開発 運営プロセス ( ファームをどの様に開発し運営するのか?) 3 建設 O&M スキーム ( 誰がどの様な条件で ファームの建設及び O&M を実施するのか?) 4 ファイナンススキーム ( プラント投資をするために どの様に資金を調達するのか?) 5 定量パフォーマンス CF( どの様なコストパフォーマンスを創出できるのか?) 6 事業リスク ( インパクト 発生確率の高いクリティカルなリスクをコントロールできているか? 顕在化時にパフォーマンスが保たれるか?) [2] 本事業の重要事項 1 あるべきプラント ( 洋上ウィンドファーム ) の全体像 2 上記プラントの建設 O&M を実施するための適切なプロセス 3 上記プロセスを実行するための最適な建設 O&M スキーム 4 これらによって創出されるパフォーマンス CF(CAPEX OPEX 含む ) [3] 日本の洋上ウインドファームの要求事項 (NEDO プレスサイトから ) 我が国の風力発電導入拡大には長い海岸線の特徴を活かした洋上風力発電の導入が不可欠であり 日本の地形や海象特性を踏まえた洋上ウィンドファームの早期実用化が求められている 事業目標 (1) 具体的ニーズと使用が予定される環境 ( マーケットの現状及び将来の規模 競争環境 ) [4] 日本における開発環境の特徴とその影響 汀線からサイトへの距離が近い サイトの深浅や岩盤の固さのバリエーションが豊富である ジャッキアップ船 (SE P 船 ) がほぼ存在していないに等しい タービンメーカーの O&M 支援体制が整って無い [5] 意義及びニーズ 先行している EU のサイトをケーススタディしただけでは CAPEX や OPEX 工事単価や O&M 単価などの基礎データを正確に把握しきれない 引用 :SMFG グループ株式会社日本総合研究所作成 日本近海における洋上ウィンドファームの開発にとって 日本独特の業界環境を踏まえたフィジビリティの高いビジネス要素の構築が必須であり その基礎を築くこと 14 7

179 2. 事業目標 (2) 事業の目標 1 事業の目標実現可能性が高い ( 実効性が高く 十分なコストパフォーマンスを創出でき 高いバンカビリティを備えた ) 開発計画を策定し 特にその計数計画に関して根拠を持って示せる状態に達すること 実効性 : 実際にサイトやその運営を形成できる力があること コストパフォーマンス : IRR に代表される投資リターンや ROS に代表される収益性等 バンカビリティ (bankability): 融資の適格性 2 目標の妥当性目標を達成することで 建設 O&M 面からは EPC コントラクターやオペレーターによる詳細設計 財務面からは金融機関によるプロジェクトファイナンスの詳細検討へとスムーズに進めることが出来る 3 現状の水準 事業構想段階 洋上ウインドファーム開発 運営の流れ 事業計画段階 実行段階 ( 建設段階 O&M 段階 ) 現状の水準 事業の目標 引用 :SMFG グループ株式会社日本総合研究所作成 各検討項目ごとの目標 (1) 本事業での実施事項 プロジェクトマネジメント タスクフォースのマネジメント タスクフォースⅠ 風況タスクフォースⅡ インフラストラクチャ1SEP 船タスクフォースⅢ インフラストラクチャ2 基地港タスクフォースⅣ 建設 1 基礎タスクフォースⅤ 建設 2プラントタスクフォースⅥ 建設 3ケーブル 変電設備タスクフォースⅦ O&M タスクフォースⅧ 撤去タスクフォースⅨ 保険タスクフォースⅩ ファイナンス 適宜タスクフォースからの情報を吸い上げ 引用 :SMFG グループ株式会社日本総合研究所作成 16 8

180 3. 各検討項目ごとの目標 (1) 本事業での実施事項 プロジェクトマネジメント 主要な実施事項は事業計画策定である 主に 1 あるべきプラント ( 洋上ウィンドファーム ) の全体像の計画策定 2 上記プラントの建設 O&M を実施するための適切なプロセスの計画策定 3 上記プロセスを実行するための最適な建設 O&M スキームの計画策定 4 これらによって創出されるパフォーマンス CF(CAPEX OPEX 含む ) の計画策定 から構成される また 先述した通り 各タスクフォースの情報を吸い上げ 事業計画に反映するために タスクフォースのマネジメントについても主要な実施事項となる これらの業務は 当社にて主体的に実施するものの 専門的な計画策定力が必要となるため プロジェクトファイナンスに精通し洋上風力業界において事業開発支援を複数行っているコンサルティングファームが必要となる タスクフォース Ⅰ 風況 当該項目は 風況実測と 風況解析 評価が実施事項となる 前者はこれまで協業してきた八戸工業大学と引き続き協業を続け 後者については風況解析会社との協業 ( 外注 ) を検討している タスクフォース Ⅱ インフラストラクチャ 1SEP 船 当該項目では SEP 船調達 施工利用に関して 概念設計 FS 詳細化を実施する こちらは有力なスポンサー候補であるオリックス株式会社と検討を進める オリックス株式会社は 複数の洋上ウィンドファームへ出資及び出資検討しており 工事インフラストラクチャである SEP 船の稼働率を最大限高める検討のできる最適なポジションに位置している 各検討項目ごとの目標 (1) 本事業での実施事項 タスクフォース Ⅲ インフラストラクチャ 2 基地港 当該項目では むつ小川原港における現況調査 評価 基地港に関する概念設計 FS 詳細化を実施する 概念設計 FS 詳細化については 海洋工事に精通している着床式海洋構築物における有力 EPC コントラクター ( オフショアコントラクターやスーパーゼネコン等 ) と共に検討を予定している タスクフォース Ⅳ 建設 1 基礎 当該項目では 地質及び海象の調査 評価 基礎建設に関する概念設計 FS 及び基本設計を実施する こちらについては 着床式海洋構築物における有力 EPC コントラクター ( オフショアコントラクターやスーパーゼネコン等 ) と協業の調整中である タスクフォース Ⅴ 建設 2 プラント 当該項目では タービンレイアウトの検討 プラント建設に関する概念設計 FS 及び基本設計を実施する タービンレイアウトの検討に関しては MHI-VESTAS Siemens 日立製作所等の有力タービンメーカーとの協議を進めて行く また プラント建設の概念設計 FS 基本設計については 陸上風力における有力 EPC コントラクター ( スーパーゼネコン等 ) との協業 ( 外注 ) 調整中である タスクフォース Ⅵ 建設 3 ケーブル 変電設備 当該項目では ケーブル 変電設備に関する概念設計 FS 及び基本設計を実施する 当該検討は 海底ケーブルにおけるシェアが高い 住友電気工業株式会社や古河電気工業株式会社等が考えられる 18 9

181 3. 各検討項目ごとの目標 (1) 本事業での実施事項 タスクフォース Ⅶ O&M 当該項目では タービンメーカーに関する O&M サービス動向調査 O&M に関する概念設計 FS 及び詳細化を実施する 後者については 国内において洋上 O&M のノウハウを保有しているプレーヤーが少ないため やはり海外にて洋上 O&M 受託サービスやアベイラビリティ保証サービスを展開しているタービンメーカー (MHI-VESTAS Siemens 等 ) 等との協業 ( 一部外注想定 ) が必要となり 調整中である タスクフォース Ⅷ 撤去 当該項目では 基礎 プラント撤去に関する概念設計 FS を実施する 当項目は EPC コントラクターを含め 建設会社との協業によりカバーされる タスクフォース Ⅸ 保険 当該項目では 保険の基本設計 ( 建中 ~ 運開後 ) に加え 保険会社が付保する前提となる Warranty Surveyor を活用した建設開始前の洋上リスク評価を実施する なお 建設開始後における実際の工程評価は実行段階の評価であり 当該助成事業においては対象外とする 基本設計については 風力及び海洋の保険に関して実績のある 三井住友海上火災保険株式会社 損害保険ジャパン日本興亜株式会社の 2 社にアドバイスを求めながら検討を実施する 一方 洋上リスク評価については Warranty Surveyor への外注を予定している タスクフォース Ⅹ ファイナンス 当該項目では 資金調達条件の簡易検討 ( 金融機関が求める 開発に対する条件 ファイナンスの条件 ) を実施する 利率等の融資の条件だけでなく バンカブルな事業計画を追求する際に非常に有益なタスクと捉えている 研究体制 プロジェクトマネジメント タスクフォースⅠ 風況タスクフォースⅡ インフラストラクチャ1SEP 船タスクフォースⅢ インフラストラクチャ2 基地港タスクフォースⅣ 建設 1 基礎タスクフォースⅤ 建設 2プラントタスクフォースⅥ 建設 3ケーブル 変電設備タスクフォースⅦ O&M 1むつ小川原港洋上風力開発 2 株式会社日本総合研究所 ( 予定 ) 3オリックス株式会社 ( 予定 ) 4 風況コンサル 5EPCコントラクター 6ケーブルメーカー 7タービンメーカー タスクフォース Ⅷ 撤去 タスクフォース Ⅸ 保険 タスクフォース Ⅹ ファイナンス 8 保険関連企業 9 金融機関 20 10

182 4. まとめ (1) 現段階においては ヨーロッパの事例でもって 国内の洋上 特にニアショアをケーススタディするには不十分である (2) 本事業は むつ小川原港で洋上特にニアショアにおけるウインドファーム建設において 実現可能性が高い開発計画を策定するものである (3) また その計数計画に関して根拠を持って示せる状態にするものである (4) この場合の 実現性が高い と言うのは以下である 1 実効性が高い : 実際にサイトやその運営を形成できる力があること 2 十分なコストパフォーマンスを創出できること 3 高いバンカビリティを備えていること 実効性 : 実際にサイトやその運営を形成できる力があること コストパフォーマンス :IRR に代表される投資リターンや ROS に代表される収益性等 バンカビリティ (Bankability): 融資の適格性 まとめ 添付資料 ) EU と日本における開発環境の違い 異なるポイント 汀線からサイトへの距離 ビジネス要素への影響 EU( 北海など ) 数十 km 等のオフ ション案件も多く 風況は陸地の影響は受けにくい 建設 O&M もオフショアならではの工夫が多数存在する ( シ ャッキアッフ 船に作業員が泊まり込むための設備充実 ヘリを利用した O&M 孤立環境に耐え得るハート なサハ イハ ルトレーニンク ) 日本 数百 m~ とニアショアであり 風況は陸地の影響を受けやすい また 欧州の建設 O&M のフ ロセスをそのまま適用することは 投資過多につながり 事業ハ フォーマンスを低下する可能性が考えられる 近海ならではの CAPEX OPEX の妥当な構造が不明確な状況にある サイトの深浅 シ ャッキアッフ 船 (SEP 船 ) 施工ノウハウの有無 ターヒ ンメーカーの体制 遠浅の海洋であり モノパイルが大半を占める 既に市場が立ち上がっており シ ャッキアッフ 船も豊富に存在している ( もともとオイル カ ス開発のマーケットにおいても存在 ) 施工ノウハウも充足されている そのため 工事単価等は既知のナレッシ となって来ている Siemens た MHI-Vestas に代表される洋上に強いターヒ ンメーカーが O&M に関する強力な体制を敷いており O&M 受託 アヘ イラヒ リティ保証サーヒ スを提供可能となっている 過去の実績に基づく O&M 単価等は既知のナレッシ となって来ている 深浅の変化が強く ( 加えて地盤の固さのハ リエーションも豊富と考えられ ) モノハ イルだけでは対応し切れない可能性が高い EU におけるモノハ イルのケーススタテ ィだけでは CAPEX を捉えきれない オイル カ ス開発のマーケットが存在せずシ ャッキアッフ 船がほぼ不在かつ施工ノウハウが欠落している 現実的な工事単価が不明である Siemens や MHI-Vestas であっても 現在日本国内における洋上 O&M リソース ノウハウは存在していない ( それぞれシーメンスシ ャハ ンや三菱重工等にて検討はしている ) 現実的な O&M 単価が不明確である 引用 :SMFG グループ株式会社日本総合研究所作成 22 11

183 平成 27 年度成果報告会 予稿集 No.F-17 風力等自然エネルギー技術研究開発洋上風力発電等技術研究開発地域共存型洋上ウィンドファーム基礎調査 国立大学法人名古屋大学株式会社三井物産戦略研究所一般財団法人日本気象協会平成 27 年 10 月 30 日 1/33 事業概要 1. 期間開始 : 平成 25 年 12 月終了 : 平成 27 年 2 月 2. 最終目標東日本大震災以降 再生可能エネルギー導入の気運が高まり 中長期的に風力発電を大量に導入すること等が期待されている 陸上適地は減少傾向で 長い海岸線の特徴を活かした洋上風力発電の導入が求められるが 同じ海域を利用する利害関係者との合意形成が不可欠である 本事業では 洋上風力発電の導入に向けた基盤を整備するために 特に漁業等の既存産業への環境評価や共存に関する調査を行い 洋上風力発電の発展に資することを目的とする 3. 成果 進捗概要適合海域の抽出として 洋上風力発電システム別の適合海域の抽出を行い 漁業関係の既往資料より 洋上風力発電システム別 漁業利用形態別の適合海域の調査を実施し 取りまとめた 次に 国内における事例調査を実施し 地域共存のための洋上風力発電施設のあり方に関する現状と課題を調査するため 5 つの漁業団体と自治体 並びに 3 つの港湾関係部署と既存洋上風力発電事業者にヒアリング調査を行い 取りまとめた また 海外における事例調査を実施し 欧州における洋上風力発電と雇用規模 洋上風力発電と漁業の共生事例及び漁業者との合意形成について 欧州のコンサルタント会社に調査を依頼した これらの結果に基づき 合意形成メニューの策定を行った メニューを 洋上風力発電事業を進めるために利害関係者との合意を図る上で提案できるもの と定義し 1) 合意形成の場の設置 2) 漁業者の事業への参画 提携 支援等 3) 水産資源の保護並びに海洋環境への影響評価 4) 漁業施設としての洋上風力発電施設の利活用 5) 観光資源 6) 経済効果 7) 情報共有 提供の観点から策定を行った 2/33

184 背景 再生可能エネルギー導入機運の高まり 中長期的には風力発電の拡大が期待 陸上風力発電の建設適地は減少傾向 洋上風力発電の導入が重要 海域利用者である漁業等の産業や地元住民等の合意が不可欠 我が国特有の気象 海象条件や洋上風況特性を把握し これらの自然条件に適合した環境影響評価の手法を確立することも重要である 洋上風力発電の実現にあたっては これらの条件を満たしつつ 大規模ウィンドファーム化を図ること等により発電コストを引き下げ 事業採算性を確保することも重要である 3/33 目的 洋上風力発電導入の基盤整備のために 漁業等の既存産業や地域住民等との 共存に関する調査 を行い 洋上風力発電の発展に資することを目的 目標 洋上風力発電 ( 着床 浮体 ) に適した海域抽出 漁業 地域住民等の合意形成を図る方法等に関する調査 研究 地域共存型洋上ウィンドファームの導入手法 ( 合意形成メニュー ) を示す 4/33

185 全体のフロー 5/33 洋上風力発電システム別の適合海域の抽出 洋上風力発電システム別漁業利用形態調査 研究体制 名古屋大学 三井物産戦略研究所 日本気象協会 ( 外注 ) 国内における事例調査 - 海外の事例調査 海外 ( 一部外注 ) 合意形成メニューの策定 - 6/33

186 氏名荒川忠一加藤雅信永田哲朗松浦正浩松田裕之松山優治 * 宮原正典 検討委員会 五十音順 *: 座長 所属 役職東京大学大学院工学系研究科教授名古屋学院大学法学部教授名古屋大学地球水循環研究センター洋上風力利用マネージメント寄附研究部門客員教授東京大学公共政策大学院特任准教授横浜国立大学大学院環境情報学府教授東京海洋大学名誉教授 特任教授独立行政法人水産総合研究センター理事長 7/33 最終成果 8/33

187 3.1.1 洋上風力発電システム別の適合海域の抽出 [ 目的 ~ 方法 ] まず 風速条件の良好な海域抽出 次に 水深から 着床式 浮体式 技術的困難な海域に 3 区分 最後に 自然条件 ( 藻場 干潟等 ) と社会条件 ( 航路 漁業権区域等 ) から 洋上風力発電の適合海域を抽出 9/ 洋上風力発電システム別の適合海域の抽出 水深 0~50m 51~100m 101~200m - 漁業権設定区域 10/33

188 [ 目的 ] 洋上風力発電システム別漁業利用形態調査 選定した海域について 漁業利用状況を整理し 海面利用の容易さを評価 [ 方法 : 海域別の統計データを整理 ] 1 水産物の安定供給 漁業種類数 総漁獲量等 2 水産資源の持続的利用等の確保 主要魚種別漁獲量 海面漁業生産額等 3 水産資源に依存する生態系等の保全 資源回復計画 藻場保全等 4 伝統的な文化と恵み豊かな水産資源の伝承 漁業体験 漁村文化 食文化等の伝承機会の場等 11/33 調査対象海域 No 選定理由調査対象海域関係市町村 1 系統連系条件が整備されている石狩湾海域石狩市ほか事業の計画が現在進行中 2 先行事例調査を実施済み青森県日本海側海域つがる市ほか 3 先行事例調査を実施済みであり ハタハタの 資源管理が行われている 秋田県周辺海域 八峰町ほか 事業の計画が現在進行中 4 事業の計画が現在進行中 山形県周辺海域 遊佐町ほか 5 事業の計画が現在進行中 新潟県周辺海域 村上市ほか 6 洋上風車が稼働中であり 建設前後の利害関係者の意識変化や魚礁効果を調査できる 銚子市周辺海域 銚子市 7 ズワイガニ保護海域への建設可能性を検討する 京都府周辺海域 舞鶴市ほか 8. - 熊野灘海域南伊勢町 9. 洋上風車が稼働中であり 建設前後の利害響灘海域関係者の意識変化や魚礁効果を調査できる 10 現市長が洋上風力発電に前向きである壱岐及び対馬周辺海域対馬市ほか 11 洋上風車が稼働中であり 建設前後の利害五島列島周辺海域関係者の意識変化や魚礁効果を調査できる 12 全国で数少ない沖合業者があり 沖合養殖の日向灘海域電源確保として洋上風力に注目している 13 表層浮き魚礁 ( パヤオ ) による漁が盛んであり 浮体式洋上風力発電への適用可能性を検討沖縄本島周辺海域する 山口県 : 下関市ほか福岡県 : 北九州市ほか 新上五島町ほか 串間市 北部 : 国頭村ほか中部 : うるま市ほか南部 : 那覇市ほか 12/33

189 まとめ (1) 調査対象海域の海面漁業漁獲量は太平洋側が多く 日本海側が少ない傾向にあるが 日本海側だけでみると 北部では石狩湾海域 南西部では響灘海域 壱岐及び対馬周辺海域 五島列島周辺海域といった海域で漁獲量 生産額ともに大きい 響灘海域と壱岐及び対馬周辺海域は水産資源の保全活動の件数も多い 日本海北部のハタハタは 主に水深 250m 前後の深海底に棲息し ふ化仔魚は砂浜域で生育する 1990 年前半まで資源量の減少が続いたが 自主的な採捕禁止措置や漁獲量の制限 関係県による体長制限等の資源管理措置を講じた結果 漁獲量の回復が認められている 日本海西部のズワイガニは 水深 300m 以深に多く分布し 産卵も深海域で行われる 主分布域が重複するアカガレイと共に資源回復計画が策定されている 沖縄県はまぐろはえ縄の漁獲量が大半で マグロ類の漁獲量が圧倒的である パヤオは海岸から 40km 程度 水深 1,000m に分布が集中するが 200m 以浅にも存在する パヤオの周囲に集まったマグロなどの回遊魚が漁獲されることで 漁場探索 操業時間の短縮と 漁船燃油の消費節減が図れる利点がある 過去 5 年間 ( 平成 20~24 年 ) の漁獲量の変動をみると 調査対象海域のうち増加傾向にあるのは遠州灘海域であり 明らかな減少傾向にあるのは石狩湾海域 秋田県周辺海域 響灘海域であった 13/33 まとめ (2) 項目結果概要 a 漁業生産額最大は千葉県銚子市の25,017 百万 最小は沖縄県北中城村の1 百万であった 漁業生産額が100 百万以下の市町村は沖縄県北部及び中部で多かった b 小型底引き網漁最大は山形県鶴岡市の1447.8トンであった 漁獲量が0トンの市町村は40 市町村で業による漁獲量あった cその他刺し網漁業石狩市 小樽市 余市町 古平町 積丹町などの石狩湾海域 佐渡市及び五島市で盛んであったが 沖縄本島では10トン未満の市町村が多くみられた d 小型定置網漁業壱岐及び対馬周辺海域と五島列島周辺海域で盛んであったが 沖縄本島では10トン未満の市町村がほとんどであった e 沿岸イカ釣り漁業壱岐及び対馬周辺海域で盛んであったが 秋田県周辺海域及び遠州灘海域では0トンの市町村がほとんどであった fひき縄釣り漁業壱岐及び対馬周辺海域で盛んであったが 石狩湾海域 山形県周辺海域及び京都府周辺海域では漁獲量が低く 0トンの市町村がほとんどであった gその他釣り漁業壱岐及び対馬周辺海域で盛んであったが 石狩湾海域では漁獲量が低く 0トンの市町村がほとんどであった h 漁業権放棄面積沖縄本島周辺海域で大きかった また 静岡県御前崎市では沖縄県豊見城市に次いで漁業権放棄面積が大きかった i 有用魚種各種の持最大は長崎県新上五島町の54,294.2トン 最小は沖縄県北中城村の0トンであった 続的利用沖縄本島のほとんどの市町村で合計漁獲量が100トン未満であった j 水質浄化機能の一最大は長崎県対馬市の823.6トンであった 漁獲量が0トンの市町村は24 市町村で部を担う海藻類のあった 海藻類の漁獲量は遠州灘海域と沖縄本島で10トン未満の市町村が多かった 漁獲量 k 漁業就業者数 最大は長崎県対馬市の 3158 人 最小は沖縄県嘉手納町の 8 人であった 漁業従事者数は壱岐及び対馬周辺海域 五島列島周辺海域 新潟県佐渡市及び三重県南伊勢町で多かった 漁業従事者数が 100 人以下の市町村は 29 あり そのうち 18 市町村は沖縄県 5 市町村は秋田県であった l 伝統的な漁村文化伝統的な漁村文化の項目の中では伝統行事 祭りの該当数が最も多かった 伝統行事 祭りは長崎県対馬市で 29 件と最も多く 次いで山口県下関市で 25 件であった 14/33

190 3.2 国内における事例調査 地域共存のための洋上風力発電施設のあり方に関する現状と課題を調査するため 5 つの漁業団体と自治体 並びに 3 つの港湾関係部署と既存洋上風力発電事業者にヒアリング調査を実施 その結果 洋上風力発電についての印象は 洋上風車が海に設置されることから漁業への影響のイメージがあること 漁船による作業支援は好意的な回答が得られたため合意形成メニューとして有益であること 観光資源としても期待が高いものの 地域活性化に資する具体的方法の検討が必要なこと 自給型養殖 沖合養殖並びに浮き魚礁の 3 つの施設については可能性の域にとどまること 蝟集効果については魚種を問わなければ効果が期待できること等が分かった 15/33 ヒアリング概要 ( 漁業協同組合 自治体水産課 ) 質問回答要旨 検討結果 ( 漁業協同組合 ) 回答 検討結果 ( 自治体水産課 ) 洋上風力発電について 漁業への影響のイメージが強く心配はされているものの 肯定的もしくは否定的な強い印象は形成されていない 具現化している自治体とそうでない自治体との間で 洋上風力発電に対する印象に違い 漁船による作業支援等 複数の漁協から好意的な回答 作業支援への対価を前提とした上で 漁の時期と作業支援の日程の調整 作業に適した漁船の検討が必要との指摘 観光漁業の発展 養殖の場としての提供 浮き漁礁について 洋上風力と沖合養殖の共存 風車を観光の目玉として利用する点については 期待が高い いずれも漁協も否定的 今回の調査対象海域では 養殖そのものが困難 代償にはなり得るが 20~30 キロ沖合での操業には不適 湾外での沖合養殖は台風の影響もあり 困難が予想される 景観に適合 ( 配慮 ) した洋上風力発電施設の設置が観光との結び付きにおける課題との指摘 養殖が可能な海域で 漁業者にとって安定的な収入となれば実現可能 -- 沖合で洋上風車を使った養殖を行うメリットを明確に提示できれば有効 16/33

191 質問 ヒアリング概要 ( 自治体港湾課 ) 回答要旨 検討結果 洋上風力導入の理由洋上風力導入の形態協議会構成員の選定協議会の開催協議会での調整地元水産業との調整地域住民との情報交換普及啓蒙活動 再生可能エネルギーの普及促進と港湾地域の産業の発展の二つの観点から洋上風力発電の導入に取り組んでいる 民間営利事業 と 官民連携を活用した風力発電事業 であり 住民参加型 は行われていなかった 港湾における風力発電について - 港湾の管理運営との共生のためのマニュアル の例に準じた関係機関が協議会メンバーに含まれていた 協議会の開催回数は 3 4 回程度 自治体の協議会によって協議会の役割が異なる ( 導入海域の設定 あるいは公募要領 審査基準の作成等 ) 漁業権の有無に限らず港湾区域内で漁業を行う者との調整が必要との認識が高く 港湾の利用者との意見交換 協議会への参加 事業者に漁業者から同意を得ることを求めるなどの対応がなされていた また 漁業との調整に加え 航路としての港湾利用者との調整が必要である 地域住民への情報提供は主に各組織のウェブサイトへの掲載や新聞やテレビなどのマスメディアを通して行なわれていた 港湾課が会議の開催やパンフレットの発行により普及啓蒙活動に取り組む例もあるが 自治体レベルで普及啓蒙活動が行われている場合もあった 17/33 ヒアリング概要 ( 風力発電事業者 ) 質問漁船による作業支援等観光漁業の発展養殖の場としての提供合意形成について漁業への影響導入後の対応 回答要旨 検討結果 作業効率の観点から建設後のメンテナンス等の作業のためには 漁船ではなく専用船が必要であり 事業者が購入した上で管理等を漁協に委託する方法が有益と考えられる 全ての事業者が洋上風力発電施設を観光資源として活用することに肯定的な評価 ただし 現状では洋上風車のみの視察にとどまっている 洋上風車による自然的な集魚効果による釣り場の新設は 地域共存型の手法として可能性がある ただし アンカーによるケーブルの破損など施設への損害が生じないよう 対策や法整備が必要 一般海域ではステークホルダーが多く十分に特定されていない点が 課題として考えられる 他方 港湾は法が整備されており 利害関係者がある程度特定されている点が 一般海域と比較したときのメリット 現状では洋上風力発電施設による漁業への悪影響の報告はほとんどない 洋上風力発電施設の導入後も利害関係者に情報提供することや情報交換を行うことは信頼関係を構築する上で重要 18/33

192 3.3 海外の事例調査 欧州における洋上風力発電と雇用規模 洋上風力発電と漁業の共生事例及び漁業者との合意形成について 欧州のコンサルタント会社に調査を依頼した その結果 2014 年末現在 欧州では 74 の洋上風力発電ファームが 11 か国の海域に建設され 合計 2080 基の風車が系統連系され 2014 年末の累計設備容量は約 800 万キロワットであること 雇用創出規模は 直接雇用が約 1 万 1 千名 間接雇用が約 8 千名 合計 1 万 9 千人の雇用が創出されたと推定され 雇用創出効果は陸上風力発電の 2.5~3 倍に達すること等が分かった 合意形成については 環境規制 ガイドライン及び合意形成のスケジュールなどの観点から調査を行うとともに 漁業者としての交渉事例についても事例調査を実施した 19/33 洋上風力発電が創出する地域産業 欧州の事例調査により 欧州の洋上風力発電においては 計画 調査 建設 操業 メンテナンス等の各々段階において 種々の地域産業が創出されていることが明らかになった ( 調査計画段階 ) 環境影響調査 海洋生物調査 海底地質調査 漁業調査 海上交通調査など ( 建設段階 ) 海底基礎工事 海底送電線敷設工事 洋上風車の組立 洋上変電所の建設 港湾整備 陸上送電線の敷設 陸上変電所の増建設 オペレーションセンターの建設 資材倉庫の建設 訓練施設の建設など ( 操業 メンテナンス段階 ) オペレーションセンターの運営 洋上風車操業モニタリング業務 環境影響調査 エンジニア メンテナンス要員等の海上輸送 保守交換部品の補給 在庫管理 洋上風車の保守メンテナンス 地域コミュニケーション業務 関連人員の採用と訓練など 20/33

193 洋上風力発電に携わる各種船舶 (1) 欧州において洋上風力発電に携わる各種の船舶を調査した そのなかには 専門性と特殊船舶が必要な分野があると同時に 一般の小型船舶等が利用でき 訓練や能力次第では 地域の雇用や漁業との親和性が高いと思われる分野も存在することが判明した 小型船舶の利用事例 ( 洋上作業員等の輸送船 ) 21 21/33 洋上風力発電に携わる各種船舶 (2) 小型船の利用事例 監視船 交通量調査に用いられる船舶の事例 洋上風車の保守 検査に用いられる船舶の事例 22/33

194 4. 合意形成メニュー (1) : 推奨される : 条件付きで推奨される 目的合意形成メニュー事業者自治体国 合意形成の場の設置 海域別にみた協議会法律 条例及びルールの整備 a b c d 洋上風力発電所の環境アセスメント調 漁業者の事業への参画 提 携 支援等 査 事後調査 ( モニタリング ) 等への漁業関係者の作業支援 洋上風力発電所の保守 点検作業 ( メンテナンス ) への漁業関係者の作業支援 共同事業化 e - - 洋上風力発電による魚類の蝟集効果 f - g 水産資源の保護並びに海洋 水産資源モニタリングの重要性 h i j 環境への影響評価 環境アセスメント k l m 漁業施設としての洋上風力発 電施設の利活用 自給型養殖 沖合養殖及び浮き魚礁 地産地消 n - o 観光資源 港湾クルージング 観光資源 次世代エネルギーパーク等におけるサ イエンスツアー 遊漁業 - p - 経済効果経済効果 - q - 情報提供 情報共有情報提供 情報共有 r s t 23/ 23/33 4. 合意形成メニュー (2): 記号説明 a: 事業者は 港湾においては構成メンバーではないことから b: 自治体は 港湾並びに沿岸沖合の協議会の構成メンバーであることから c d: 自治体や国に 一般海域を管理するための法律 条例及びルールの整備を求めていることから e: 事業者にとって 合意形成メニューとして考えられることから f g: 否定的な見解は見当たらないが 科学的知見の蓄積はまだ十分とはいえないことから このため国は実証事業等による蓄積を進める必要があることから h: 事業に伴う資源影響の懸念について説明責任があることから i j: 都道府県の水産試験研究機関や必要に応じ国の研究機関あるいは大学も含めた調査研究体制作りを求めていることから k l m: 事業者は 事業による環境影響をアセスメントを通じて評価し 重大な影響の回避 低減に努める必要がある アセスメントは国や自治体が法や条例に従って審査する ただし 洋上風力発電による環境影響の知見は少ないことから国の実証事業で得られた知見を生かす取り組みが求められることから n o: 現時点において洋上風力発電施設を自給型養殖場 沖合養殖事業及び浮き魚礁として利活用することについては 様々な疑問が出されていることから まずは実証研究への取り組みが望まれることから p: 洋上風車を観光の目玉として活用する点については 期待が高く有益であると考えられることから q: 漁業関係者による作業支援 観光資源としての集客効果 地元自治体への固定資産税等の収入等が見込めることから r s t: 利害関係者間の信頼関係の構築のために情報共有は極めて重要であり 既存の洋上風力事業者も地元自治体 漁業関係者等に説明を行っていたことから 24/33

195 4.1 合意形成の場の設置 洋上風力発電を導入しようとする海域は 港湾 沿岸及び沖合の 3 つに大別できる それぞれの海域において法的整備状況 漁業の運用実態が異なる 導入にあたっては 各海域での利害関係者を網羅的に把握した上で 各利害関係者の権利関係 運用実態を踏まえた対応が必要になる そのための場として協議会 ( 仮称 ) がメニューとして考えられる 利点として 港湾では既に協議会による導入海域選定等の実績があること 港湾以外の海域でも 関係団体から協議会 ( 仮称 ) の提案がなされていることである 課題として 協議会を構成する利害関係者の範囲の設定基準が港湾以外では明確ではないことがあげられる また 一般海域に関する法律の整備は相当な時間を要し 一般海域管理条例も一部の都道府県にとどまることから 都道府県レベルの自主的なルール整備が求められる 25/ 漁業者の事業への参画 提携 支援等 漁業関係者の洋上風力発電所の環境アセスメント調査 事後調査 ( モニタリング ) 等への作業支援 並びに供用後における保守 点検作業 ( メンテナンス ) への作業支援がメニューとして考えられる 利点として 前者については既に実績があること 漁業組合へのヒアリングでも前向きの回答が得られていること 当該海域の専門家である漁業者の知見を活かした調査ができ 信頼関係の構築に役立つものと考えられる 課題として 作業条件として波浪の穏やかな海象条件が求められることから 出漁との重複を解決する必要がある また 漁船の構造上 風力発電施設への接岸に不向きと言われることから 専用船への改造 購入等が必要となる 関係諸機関等により漁船利用のガイドラインを作成し 地元漁協にとって雇用創出があるような自主的なルールを策定する必要がある 26/33

196 4.3 水産資源の保護並びに海洋環境への影響評価 1. 洋上風力発電による魚類の蝟集効果 洋上風車の設置に伴い魚類の蝟集効果が示唆されることから メニューとして考えられる 利点として 一部の洋上風車の周辺海域では既に遊漁船業の実績があること 類似構造物としての浮き魚礁はこれまで 30 年近い実績があること等から 魚種を問わなければ一定の蝟集効果は期待できるものと思われる 課題として モノパイル工法の打設音がイルカ クジラ類に影響を及ぼす可能性を示唆する報告もあり 海外事例も含め科学的知見が十分に蓄積されておらず 予測の不確実性が大きいことである 27/ 水産資源の保護並びに海洋環境への影響評価 3. 水産資源モニタリングの重要性 水産資源モニタリングは 洋上風車の設置に伴って漁業関係者が抱く不安を払拭できる可能性があることから メニューとして考えられる 利点として 資源モニタリングは 不安を払拭するだけでなく 地元の漁業関係者の作業支援 都道府県の水産試験研究機関との協力が不可欠であることから JFF(Joint Fact Finding: 共同事実確認手法 ) としても有効と考えられる 課題として 水産資源の変動性は大きく 十分な統計期間を想定しなければ 資源変動のトレンドを把握することは難しいことがあげられる 28/33

197 4.3 水産資源の保護並びに海洋環境への影響評価 4. 環境アセスメント 環境アセスメントは 開発事業に伴う環境影響を予測 評価する手続きとして定着していることから 事業の規模要件を問わずメニューとすべきである 利点として 洋上風力発電は 居住地域から離隔した海上であることから 騒音や景観への影響も少なく 比較的大規模化が可能であり そのアセスメント手法や手続きは定式化されているため 漁業者以外の地域住民も含め合意形成が図りやすい点があげられる 課題として 洋上風力発電事業による環境への影響についての知見は少ないことから 現在 NEDO( 銚子沖 北九州沖 ) 経産省 ( 福島沖 ) 環境省 ( 五島椛島沖 ) で 実証事業が進められている 実証事業で得られた知見を環境アセスメントに生かす取り組みが求められる 29/ 漁業施設としての洋上風力発電施設の利活用 洋上風力発電施設を漁業施設として利活用することがメニューとして考えられる 利点として 水産資源を維持管理するための漁業施設として風力発電施設を利活用することは 漁業協調型の風力発電施設として 漁業関係者の理解が得やすい点があげられる また 地産地消の観点からも地域の受容性を高める上で有益である 課題として 現時点において自給型養殖場 沖合養殖事業及び浮き魚礁として洋上風力発電施設を利活用することについては 様々な疑問が出されていることから まずは実証研究への取り組みが望まれる 30/33

198 4.5 観光資源 洋上風力発電施設を 港湾クルージングや遊漁等も含め 多様な観光資源として期待できるため メニューとして考えられる 利点として 洋上風車を観光の目玉として活用する点については ヒアリングにおいても期待が高いことから 有益であると考えられる 課題として 都心からのアクセス条件が制限になりうること また 洋上風力発電施設のみを観光の目的にせず 既存の観光資源と連携した観光客増大のための計画づくりなど地域活性化に資する検討が求められる また 遊漁業については 一部の洋上風力発電の周辺海域において 地元操業の障害となったり海底ケーブルを損傷するトラブルが発生したことから 施設周辺の海面利用についてのルール作りが求められる 31/ 経済効果 洋上風力発電の立地により 建設と運用それぞれに伴う経済効果が立地地域にもたらされれば 洋上風力発電立地と地元自治体との間に互恵関係を構築する可能性が考えられる ( 松浦 2012) ことから メニューとして考えられる 利点として 前述した漁業関係者による作業支援 観光資源としての集客効果 地元自治体への固定資産税等の収入等が見込める点があげられる 課題として 産業用地 産業集積のような大規模な雇用創出や経済波及効果を想定するのは 一部の港湾等に限定される なお 建設時に係る発生雇用と定常的な雇用を分けて議論すること ローカルコンテンツは 国際競争力を強化するための議論とコンフリクトすることにも留意する 32/33

199 4.7 情報提供 共有 洋上風力発電事業に関する情報共有 提供は 多くの利害関係者が抱く漠然とした不安をある程度解決することが見込めることから メニューとして考えられる 利点として 具体的に取り組んでいる自治体や漁業関係者は 洋上風力発電に関する情報量が多く これらの不安はある程度解決できていたこと また 事業者との信頼関係が構築されていたことがあげられる 課題として 国内における洋上風力発電に関する情報量は 海外事例に比べ圧倒的に少ないこと 不安を解消できるような資料が整備されていない点があげられる 33/33

200 平成 27 年度成果報告会 予稿集 No.F 18 風力発電等導入支援事業 / 環境アセスメント調査早期実施実証事業 / 環境アセスメント前倒データベース化事業 委託先 : 株式会社建設環境研究所再委託先 : 一般社団法人日本環境アセスメント協会国立大学法人東京農業大学平成 27 年 10 月 30 日 1 / 18 事業概要 1. 期間開始 : 平成 26 年 7 月終了 ( 予定 ): 平成 30 年 3 月 2. 最終目標 風力発電等導入支援事業/ 環境アセスメント調査早期実施実証事業 / 環境アセスメント調査早期実施実証事業 ( 以下 実証事業 ) の結果と委員会での議論に基づいて 環境アセスメントの期間半減に資する手法について整理する また 既存事例及び海外事例等による検討結果に基づき 環境アセスメントの迅速化に資する技術手法とコミュニケーション手法の考え方につ手法の考え方にいて整理する 整理した結果についてはデータベースを構築し 前倒環境調査における 項目及び手法の選定 の考え方 調査計画の策定 ( 調査地域 調査時期 調査手法等の設定 ) の考え方を整理した 前倒環境調査の考え方 ( 仮称 ) を作成する 各実証事例の一部環境情報については 環境省の 環境アセスメント環境基礎情報データシステム に活用できるようGISデータに変換し 活用を図る 3. 成果 進捗概要 現在 各実証事業(25 事業 ) の環境アセスメント手続の進捗状況について追跡調査を行っており 前倒環境調査を適用したアセスメントを計画 実施する場合に有効な事例や軌道修正 あるいは手戻り事例等から 知見を蓄積しているところである 2 / 18

201 1. 事業内容 3 / 本事業の背景と目的 1 風力 地熱発電のコストは 火力 水力等の電源と比べても遜色ない水準 再生可能エネルギーの中で相対的にコストが低く 今後の再生可能エネルギー導入拡大のカギを握っている 2 一方で 1 万 kw 以上のすべての風力 地熱発電所については 法令に基づく環境影響評価手続が義務付けられており この手続に3 4 年程度の期間が必要 ( 地熱については平成 11 年 6 月 風力については平成 24 年 10 月から対象 ) 3 手続期間の長期化は 市場環境 ( 系統接続容量の制限 融資利率 資材価格など資材価格など ) の変化 規制 制度の変化 地権者と制度の変化の協議の難化 事業者の費用負担の増加など 事業実施にあたってのリスクを増大させることから その迅速化を図ることが再生可能エネルギーの導入拡大を進める上で重要となっている 4 こうした問題意識の下 日本再興戦略 ( 平成 25 年 6 月閣議決定 ) において 風力発電と地熱発電について 3 4 年程度かかるとされる手続期間の半減を目指す ことが政府の目標とされた また 同日に閣議決定された 規制改革実施計画 において 目標達成のための具体的な取組が示された 5 これらの方針を踏まえ 既に経済産業省と環境省が連携して 以下の取組が進められているところである (ⅰ) これまで150 日程度かかっていた国における審査期間 ( 方法書 準備書 評価書審査 ) を 45 日程度に短縮する方針で審査を実施 (ⅱ) 経済産業省と環境省の連名で 自治体に対して 審査期間の短縮への協力を依頼 (ⅲ) 環境省において 風力風力 地熱発電の環境影響評価に活用可能な環境基礎情報 ( 希少な動植物の生息状況等 ) を調査 整備 6 政府の目標である 手続期間の 半減 を実現するためには これらの取組に加え 通常 方法書手続 において調査の対象や方法が確定した後に行われる ( 実地の ) 調査 予測 評価 ( 以後 現況調査等 という ) を 配慮書手続 や 方法書手続 に先行して あるいは同時並行で進めること ( 前倒環境調査 ) により 現況調査等のみを行う期間を大幅に短縮することが有効と考えられる 7 経済産業省は 環境省と連携し 前倒環境調査 は 適切な環境配慮を図りつつ環境影響評価の迅速化を実現することができる手法であるとの認識の下 これを実効的かつ効果的に行う上での課題の特定 解決を図り その方法論を確立するための実証事業を 平成 26 年度から集中的に実施することとしている 出典 : 前倒環境調査の取組に向けて ( 風力 地熱発電に係る環境影響評価手続の迅速化等に関する研究会 平成 26 年 3 月 ) 4 / 18

202 1-2. 前倒環境調査とは 前倒環境調査 とは 通常 方法書手続 において調査の対象や方法が確定した後に行われ 方法書手続 において調査の対象や方法が確定した後に行われる現況調査 予測 評価 ( 以後 現況調査等 という ) を 配慮書手続 や 方法書手続 に先行して あるいは同時並行で進めることである 前倒環境調査を適用することにより 現況調査等のみを行う期間 が大幅に短縮される 配慮書方法書環境影響調査準備書評価書従来工程手続手続 ( 現地調査 予測 評価等 : 手続手続 3ヶ月 6ヶ月 24ヶ月 ~30ヶ月 ) 9ヶ月 1ヶ月 3 4 年程度かかるとされる手続き期間 2 年以内 半減工程のイメージ 配慮書手続 3 ヶ月 方法書手続 5.5 ヶ月 期間短縮のターゲット 8ヶ月以内 準備書手続 評価書手続 6.5 ヶ月 10 日 前倒環境調査 ( 現地調査 予測 評価等 :24 ヶ月 ~30 ヶ月 ) 注 ) 手続期間の定義 詳細な条件等は 下記の原出典を参照 出典 : 前倒環境調査の取組に向けて ( 風力 地熱発電に係る環境影響評価手続の迅速化等に関する研究会 平成 26 年 3 月 ) 5 / 前倒環境調査の課題 前倒環境調査を実施する際の課題 前倒環境調査を行うに当たっては 方法書手続 の前に現況調査等に着手しても (ⅰ) 適切な環境影響評価を行うために必要な現況調査等を適切に実施できるか ( 1) (ⅱ) 地域とのコミュニケーションを円滑に図ることができるか ( 2) が主な課題となると考えられる このため これらの課題に適切に対応することができるよう実証事業に取り組み 前倒環境 前倒環境調査の方法論を確立していくことが必要である 1 より具体的には 環境影響評価の項目及び現況調査等の手法が不確定な中で現況調査等を行うことから 通常以上の費用負担が生じ得ること 方法書手続 において 国や自治体から再調査の指摘を受ける 手戻り が生じ易くなること 事業計画の変更による 手戻り が生じ易くなること等が課題であると考えられる 2 より具体的には 前倒環境調査は環境影響評価手続の軽視ではないか 地域の軽はな 地域軽視ではないか といった誤解や不安が 地域との円滑なコミュニケーションの障害となると考えられる 出典 : 前倒環境調査の取組に向けて ( 風力 地熱発電に係る環境影響評価手続の迅速化等に関する研究会 平成 26 年 3 月 ) 6 / 18

203 1-4. 検証すべき事項 実証事業においては 対応の方向性としての様々な可能性を許容し検証することが重要であるが 国として検証すべき事項に係る一定の考え方は必要であり 以下の前倒環境調査の各段階における具体的な対応の方策について検証を行うことが妥当と考えられる (ⅰ) 前倒環境調査の準備段階に係る検証事項 評価項目及び現況調査等の手法の選定 調査計画の策定 専門家等からの事前の意見聴取 地域とのコミュニケーション 配慮書手続 や 方法書手続 への活用の検討 (ⅱ) 前倒環境調査の実施段階に係る検証事項 前倒環境調査の実施中の軌道修正 (ⅲ) 配慮書手続 方法書手続 の実施段階に係る検証事項 手続への活用 (ⅳ) 方法書手続 から 準備書手続 までの段階に係る検証事項 事後的な対応 また 上記以外でも 前倒環境調査の方法論の確立のために必要な事項については 例えば実証事業において問題が生じた場合には その問題が生じた理由の分析や対応策の検証などを状況や必要性に応じて柔軟に行うべきである 出典 : 前倒環境調査の取組に向けて ( 風力 地熱発電に係る環境影響評価手続の迅速化等に関する研究会 平成 26 年 3 月 ) 7/ 実証事業の成果評価の観点 個別案件の成果報告等を踏まえ 実証事業の成果の評価を行うこととするが 以下の観点から評価を行うことが 迅速化と環境配慮を両立する手法として前倒環境調査の方法論を確立するにあたって また 環境影響評価の手法や手続の合理化や高度化の検討にあたって必要と考えられる (ⅰ) 前倒環境調査の環境影響評価手続の迅速化への寄与度 (ⅱ) 前倒環境調査の各段階における適切な対応の方策 ( 前倒環境調査の方法論 ) (ⅲ) 前倒環境調査を実施するにあたって必要となる事業計画の熟度 (ⅳ) 行政の参照資料における現況調査 予測 評価の手法や保全目標等の拡充や改善 ( 手戻り の結果や 審査における指摘等から 現況調査 予測 評価手法として拡充すべきもの等を検討 ) (ⅴ) 事後的な対応の有効性 (ⅵ) 実証成果を踏まえた風力 地熱発電の環境影響評価法上の合理的な扱いの可能性 ( 評価項目の合理化 前倒環境調査の充実による手続の合理化等 ) 出典 : 前倒環境調査の取組に向けて ( 風力 地熱発電に係る環境影響評価手続の迅速化等に関する研究会 平成 26 年 3 月 ) 1-6. 本事業の最終目標 実証事業の追跡調査結果と委員会での議論を基に 環境アセスメントの半減に資する手法を整理 また 既存事例及び海外事例等による検討結果に基づき 環境アセスメントの迅速化に資する技術手法とコミュニケーション手法の考え方を整理 これらの整理結果から データベースを構築し 前倒環境調査の考え方 ( 仮称 ) を作成する 各実証事業の環境情報については 環境省の 環境アセスメント環境基礎情報データシステム に活用できるようGISデータに変換し 活用を図る 8 / 18

204 1-7. 本事業の全体スケジュール 本事業の全体スケジュール 年度 H26 H27 H28 H29 項目四半期 Ⅰ Ⅱ Ⅲ Ⅳ Ⅰ Ⅱ Ⅲ Ⅳ Ⅰ Ⅱ Ⅲ Ⅳ Ⅰ Ⅱ Ⅲ Ⅳ 1 ステアリング委員会 2 前倒環境調査の知見とりまとめ 実証事業による検討 既存事例 海外事例による検討 知見のとりまとめ 3 データベース化 9/ 事業の成果 進捗状況 10 / 18

205 2-1. 実証事業の追跡調査状況 実証事業の追跡調査状況 ( イメージ ) 実証事業 25 事業の追跡調査を実施中 年月 当初計画 1 年目 2 年目 3 年目 配知大 事臣 方知大 説事臣 ヶ月 準 計画の変更点 9.0 ヶ月配知大方知大準 事臣説事臣 注 ) 配 : 配慮書 方 : 方法書 準 : 準備書 説 : 説明会 知事 : 知事意見 大臣 : 大臣勧告 : 猛禽類調査 方法書への大臣勧告により調査期間の追加が発生 追跡調査の着眼点 前倒環境調査の開始時期 いつから前倒しを開始できるか 調査地域 項目 手法の設定 どの程度広め 多めに行うのが適当か 環境調査の成果の水準を確保しながら どこまで調査期間の短縮化が可能か 手戻り等を防止するために留意すべき点は何か 11 / 現在までに得られた知見 ( 調査地域の広さの問題 ) 事業実施区域は 事業計画の熟度により徐々に絞り込まれる 調査地域の広さが連動する 事業者がコストを抑えながら期間半減を達成するためには 各調査項目における適切な前倒しの開始時期の考え方を提示することが必要である 当初の事業実施区域を広くとった場合 配慮書 から 方法書 の段階で約 68% まで絞り込んだ事例もある 一方 自治体による公募事業や洋上風力の港湾区域内事業など 事業計画地に自由度の少ない事業については 当初の調査 計画段階とほぼ同様である なお 配慮書 の段階で施工ヤードや発電機の輸送路の範囲を含めていなかったために 方法書 の段階で拡大した事例も ある 期間短縮の 事業性調査等 配慮書手続 方法書手続 ターゲット 準備書手続 3ヶ月 5.5ヶ月 8ヶ月以内 事業実施区域の決定 前倒環境調査 事業実施想定区域 ( 複数案 ) 事業実施区域 設備配置 の検討段階 の検討段階 の検討段階 現地調査と並行して設備配置を検討する事例あり 調査地域の決定 1 事業実施想定区域 ( 複数案 ) を包括する調査地域 2 方法書の事業実施区域を包括する調査地域 3 準備書の事業実施区域を包括する調査地域 4 必要最小限な調査地域 12 / 18

206 2-3. 現在までに得られた知見 ( 騒音 超低周波音の期間短縮イメージ ) 事業実施想定区域 ( 複数案 ) の検討段階 事業実施区域の検討段階 設備配置の検討段階 現地調査と並行して設備配置を検討する事例あり 事業性調査等 配慮書手続 方法書手続 期間短縮のターゲット 準備書手続 事業計画に反映 3 ヶ月 5.55ヶ月 8ヶ月以内 簡易予測 騒音 超低周波音調査 (1~4 季 ) 予測評価 調査地域 調査期間 項目実証結果 (H27.9 現在 ) 事業計画への反映 ( 含 配慮書 方法書への活用 ) 手戻り 及び 軌道修正 今後の検証 配慮書手続中又は手続前の着手が大半であり 事業実施想定区域( 複数案 ) を包括する調査地域 又は 事業実施区域を包括する調査地域 を設定している 4 季調査の事例が多数ある ただし 1 季調査や2 季調査の事例も少なくない 実証事業での事例はないが 簡易予測を早期に行うことにより 風車配置の検討の手戻りを防止できる可能性がある 地点追加の事例がある また ステアリング委員会にて時期追加の助言があった事例がある 地点や時期を多めに行ったため 結果的に未使用データが多くなっていないか検証 手戻りが生じないための条件 方法論の知見収集が必要 簡易予測を早期に実施することにより手戻り等を防止できないかを検証 13 / 現在までに得られた知見 ( 猛禽類調査の期間短縮イメージ ) 事業実施想定区域 ( 複数案 ) の検討段階 事業実施区域の検討段階 設備配置の検討段階 現地調査と並行して設備配置を検討する事例あり 事業性調査等 配慮書手続 方法書手続 期間短縮のターゲット 準備書手続 3ヶ月 5.5ヶ月 8 ヶ月以内 事業計画に反映 事業計画に反映 猛禽類調査 (2 営巣期を含むように1.5~2 年間 ) 予測評価 猛禽類調査 (1 営巣期を含むように08 0.8~1 年間 ) 予測評価 調査地域 調査期間調査期間 項目実証結果 (H27.9 現在 ) 事業計画への反映 ( 含 配慮書 方法書への活用 ) 手戻り 及び 軌道修正 今後の検証 2 営巣期の調査を行う場合 開始時期が配慮書前であるため 事業実施想定区域 ( 複数案 ) を包括する調査地域 を設定する必要あり ( コスト増のリスク ) 環境省モデル事業や既存文献等から 希少猛禽類の営巣の可能性がほぼない場合 又は手厚い調査により 営巣地の特定 行動圏の把握 を同時に行うことが可能な場合 1 営巣期に短縮できる可能性あり その場合 開始時期が方法書前であるため 事業実施区域を包括する調査地域 が設定されている 営巣地 採餌場の回避の事例がある 調査期間 時期 日数追加の事例がある また ステアリング委員会にて時期追加の助言があった事例が複数あり 2 営巣期の調査を行う場合の調査地域 調査期間は概ね確認済み調査期間は概ね確認済み 更なる迅速化のため 1 営巣期調査でアセスを行う条件 方法論の知見を収集 14 / 18

207 2-5. 現在までに得られた知見 ( 植生調査の期間短縮イメージ ) 事業実施想定区域 ( 複数案 ) の検討段階 事業実施区域の検討段階 設備配置の検討段階 現地調査と並行して設備配置を検討する事例あり 事業性調査等 事業計画に反映 植生調査 (1~2 季 ) 配慮書手続 方法書手続 期間短縮のターゲット 準備書手続 3ヶ月 5.5ヶ月 8 ヶ月以内 事例で多い調査のタイミング 早期に行うことにより 1 事業計画に反映 ( 自然度の高い植生 ) 植生調査 (1~2 季 ) 予測評価 2 動物 植物 生態系の調査手法の選定に活用 項目実証結果 (H27.99 現在 ) 調査地域 配慮書手続中の着手が大半であり 事業実施区域を包括する調査地域 を設定 事業実施区域の検討等のために早期に行う場合 開始時期が配慮書前であるため 事業実施想定区域 ( 複数案 ) を包括する調査地域 を設定することが必要 調査期間 ほとんどが 1 季だが 2 季にする事例あり 事業計画への反映 簡易な植生調査を行い 自然度の高い植生を事業実施区域から除外した事例が ( 含 配慮書 方法書へある の活用 ) 早期に自然度の高い植生がないことを確認し 事業化の判断に活用した事例がある 手戻り 及び 軌道修正 事例なし 今後の検証 植生調査を早期に実施することにより 1 事業実施区域の検討の手戻り 2 動物 植物 生態系の調査の手戻り を防止できる可能性を検討 15 / 現在までに得られた知見 ( 現時点のまとめ :1/2) (1) 事業性調査等の段階 1 事業計画に反映する必要性が高い項目は 事業性調査の段階から早期実施することが効率的である 例 : 猛禽類調査 ( 営巣の有無 ) 植生調査( 自然度の高い植生の有無 ) 騒音 超低周波音( 簡易予測 ) (2) 前倒環境調査の計画段階 1 猛禽類調査 植生調査以外の項目は 調査期間 ( 季節 ) と予測評価に要する期間を勘案し 準備書届出時期から逆算して調査工程を設定するのが効率的である ( コスト面からも ) 2 調査計画の段階で専門家等の意見聴取を行うことが有効である 聴取の項目は ほとんどの場合 動物聴取の項目は ( 猛禽類を含む ) 植物は必須であるが 地域特性に応じて騒音 景観等を追加するべきである 3 先行アセス事例の知事意見 大臣勧告の内容を精査し その意図をよく理解することが重要である 4 当該事業に関心を持つ自然保護団体等がある場合 JFF( ジョイント ファクト ファインディング ) の適用を提案する方法がある ( 地域コミュニケーションのあり方については 今後の検討課題として重視 ) (3) 前倒環境調査の実施段階 1 希少猛禽類が生息していないと判断できた場合等は その時点で更なる前倒しの検討が可能である 2 前倒環境調査の結果を随時事業計画に反映して計画熟度を上げ 調査工程 アセス工程を随時軌道修正することが重要である 3 前倒環境調査の結果を 配慮書手続 や 方法書手続 へ活用し 図書にそれを明記すること ( ティアリング ) により 手続の効率化を図れる可能が高い ( 今後の検討課題として重視 ) (4) 予測 評価の段階 1 方法書 準備書への意見等により手戻りが懸念された場合 予測結果や環境保全措置の効果に不確実性書のあるものについては 事後的な対応 ( 事後調査 順応的管理 環境監視等 ) の適用も視野に入れて検討することが考えられる ( 今後の検討課題として重視 ) 16 / 18

208 要な期2-6. 現在までに得られた知見 ( 現時点のまとめ :2/2) 事業実施想定区域 ( 複数案 ) の検討段階事業性調査等の意見聴取が有効 ( 動物 植物等 ) 植生調査 事業実施区域の検討段階 設備配置の検討段階 現地調査と並行して設備配置を検討する事例あり 作業期間作業期間作業期間 事測業評計画映配慮書手続 方法書手続 期間短縮のターゲット 準備書手続 3ヶ月 5.5ヶ月 8 ヶ月以内 1 年間必要な調査 予1 回のみの調査な調査期間と予測評価期間の逆算で実施 必要に反映に反事前の専門家等へ 事業計画期間価に猛禽類調査 (1.5~2 年間 : 短縮できない期間 ) 早期に猛禽類調査 植生調査に着手 事前の専門家等への意見聴取が有効 2 営巣期の縛りがなくなった場合の最速の開始時期 予測結果に不確実性があるものは 事後的な対応 も視野に入れて検討 希少猛禽類の営巣の可能性がほぼない場合や手厚い調査による期間短縮が可能な場合等は その時点で更なる前倒しを検討 事業性調査等 配慮書手続方法書手続準備書手続 猛禽類調査 (0.8~1 年間 ) 3ヶ月 5.5ヶ月 5 1 年間必要な調査 1 回のみの調査か月程度まで短縮予必植生調査 測評価に間17 / 今後の課題 実証事業による検討について 1 環境調査の調査計画上の課題の他 専門家等への事前の意見聴取 地域とのコミュニケーション ( ジョイント ファクト ファインディングを含む ) 事後的な対応に対する知見が不十分であり 実証事業の進捗に合わせて これらの方法論についても検討する必要がある 2 実証事業では リプレース 洋上風力 地熱 の事例が少ないことから 今後これらの実証事業を追加することにより これらの前倒環境調査の方法論についても検討する必要がある 3 実証事業の手戻りの中には 経済産業省環境審査顧問会や都道府県審査会における 良くある指摘事項 を把握していれば対処できていたと考えられるものも見受けられることから 今後 良くある指摘事項 を整理し 本事業の成果データベースに搭載して公表することを検討する 4 さらなる期間短縮のため 風力発電事業の工事中の影響 の実態を 他の発電所での影響の程度と比較することにより 環境調査の簡略化 期間の短縮化等を検討する必要がある 5 風力発電事業では 騒音 超低周波音 バードストライク等の環境影響の実態が未解明であり これらの環境影響を供用中の風力発電事業で検証することにより 各環境調査の期間の短縮化 手戻りの防止等に繋げられる可能性がある 既存事例 海外事例による検討について 既存事例 海外事例により 前倒環境調査の技術手法 地域コミュニケーション手法について検討を進める データベース化について 上記の知見のとりまとめの進捗に併せて データベース化を進める 18 / 18

209 平成 27 年度成果報告会 予稿集 No.F 19 順応的管理手法の開発 委託先 : 新潟大学 / 徳島大学 / 九州大学 / 横浜国立大学 / ( 株 ) 日立パワーソリューションズ /( 株 ) ドーコン再委託先 : 弘前大学 / 帯広畜産大学 /( 財 ) 山階鳥類研究所 / ( 株 ) 猛禽類医学研究所 2015 年 10 月 30 日 1 / 22 事業概要 1. 期間開始 : 平成 26 年 12 月終了 ( 予定 ): 平成 29 年 2 月 2. 最終目標 本研究では 鳥衝突リスク評価の精度向上を図るための調査 予測 評価手法に関評価手法に関する研究開発 予測精度を向上させた汎用性のある鳥衝突リスク管理モデルを構築 追加保全措置を含めた順応的管理シナリオの提案 を行い 開発した手法の実現可能性を評価する この結果に基づき アセスメントの適正な評価手法を確立することで アセスの手戻りや遅滞リスクを低減させ 迅速化を図る 3. 成果 進捗概要詳細は以降で サブテーマ毎に説明する 2 / 22

210 ステおよび運サブテーマ 5 の提案境速向有性び実性検ム研究体制 鳥衝突リスク評価の精度向上 風車運用シナリオの構築 ( 再委託 ; 猛禽類医学研 ) 評シ評サブテマ4( 横国大 ) サブテーマ 1( 新潟大 ) ( 再委託 ; 弘前大 山階鳥類研 東京都市大学猛禽類医学研 ) 福岡県保健環境研 鳥の衝突リスク評価と衝突 サブテーマ3( 九州大 ) 風力発電施設に対する渡り リスクの基準提案 サブテーマ2( 徳島大 ) 風力発電施設に対するウミワシ類の衝突リスク評価と衝突リスクの基準提案価サブテマ3( 九州大 ) 風力発電施設周辺における数値風況診断法の解析ム( 再委託 ; 猛禽類医学研 ) 化外部有識者帯広畜産大学 サブテーマ4( 横国大 ) 鳥衝突リスクの順応的管理モデルの作成と施設運用シナリオの提案 アセス迅速化に向けた風力発電の立地および管理ガイドラインの構築 環境アセスの迅速化に向けた評価システムの有用性および実現性の検討 ( 日立パワーソリューションズ ) 順応的管理シナリオの実現性の検証 サブテーマ6( ドーコン ) 環境アセスメント迅速化に向けた評価システムの検証およびウミワシ類の衝突率の精度検証 価外部有識者 評価システムの検討システの実用用化3 / 22 サブテーマⅠ 渡り鳥の衝突リスク評価と衝突リスクの基準提案 1 鳥衝突率の精度検証 2 鳥衝突率モデルのパラメータの検討 3 風車運用後の生息地利用の評価 4 鳥衝突リスクの基準提案 4 / 22

211 調査地 Ⅰ-1 Ⅰ-2 Ⅰ-3 青森県北部風力発電施設建設予定地を対象 秋田県南部 風力発電施設建設予定地 (2016 年 1 月稼働予定 ) および既設施設 (2004 年稼働 ) を対象 右図は秋田県南部の調査地の概要を示す 定点調査 ( ) 繁殖期 :6~7 月渡り期 :10~11 月 :2~3 月 風車 ( 稼働中 ) 風車建設予定地 鳥衝突率の精度検証鳥衝突率モデルのパラメータの検討風車運用後の生息地利用の評価 繁殖期調査定点 ( 猛禽類等 ) 渡り期調査定点 ( ハクチョウ類等 ) 定点からの視野範囲 0 2 km 5 / 22 結果 繁殖期における猛禽類等の飛翔軌跡 ノスリ ハチクマ トビ ミサゴハチクマ オオタカ ノスリ トビ アオサギ ハシブトガラスハシボソガラス 0 2km カラス類 6/ 22

212 環境調査手法への提言 衝突リスクの高い種: ハチクマ, トビ, ノスリ 生息する場合は評価できるように調査を設定 調査時間 : 希少猛禽類の優占種を十分に調査するには 繁殖期ならば37~95 時間 / 地点程度必要 繁殖期 渡り時期 越冬期に区分しても十分な時間数を調査すべき 時間帯 : 猛禽類は 8~14 時台に アオサギとカラス類はいつでも飛行 猛禽類の飛翔する時間帯は必ず調査する 要因の影響緩和 : 調査者や天候に偏りがないよう調整 補正をする 今後の展望 衝突リスクの解明 飛翔数と衝突死亡数との比較 回避率の推定 風況と飛翔軌跡の関係解明 衝突リスクの高い風況の解明 生息地消失の規模 リスク評価手法との整合性の解明 稼働後に同様の調査を行ない, 前後で比較する予定 7 / 22 Ⅰ-4 個体群存続可能分析を用いた基準提案 コハクチョウを対象に個体群存続可能性分析 (PVA) を行い 衝突数に応じた個体群動態の変化を予測し 国内における衝突許容数の提案を行う 1 個体群パラメーターの収集と推定 ( 整理中 ) 学術論文からの取得 寿命 生存率 繁殖成功率など 今後の予定 2PVA による解析 現在までの動態 PVAによる予測 日本におけるハクチョウ類の調査データからの取得 個体群動態 成鳥 - 幼鳥比率 越冬地の分布 標識データ( 山階鳥研 ) 収集できないパラメーターは適宜推定を行う ガンカモ類の生息調査モニタリングサイト 1000ガンカモ類調査 8 / 22

213 サブテーマⅡ ウミワシ類の衝突リスク評価と衝突リスクの基準提案 1 ウミワシ類の空間利用モデルによる衝突リスク評価 2 ウミワシ類への発信器の装着および追跡 3 ウミワシ類を対象とした衝突リスク (PVA) の基準提案 9 / 22 Ⅱ-1 ウミワシ類の空間利用モデルによる衝突リスク評価 Ⅱ-2 ウミワシ類への発信器の装着および追跡 (1) 風車施設単位で検討 ( 天塩川下流域 道東地域 ) 方法 天塩川下流域のオジロワシにアルゴスGPSを装着 (1 時間に 1 回測位 長期間データ収拾可能 ) オジロワシの生息域利用情報を面的に評価 オジロワシの営巣地モデルの精度向上 GIS で上記情報と環境要因から空間利用モデルを作成 風車施設単位で衝突リスク評価を実施 調査期間 オジロワシの繁殖期(4~6 月 ) オジロワシ オオワシの越冬期オオワシの越冬期 (12 3 月 ) 解析イメージ オシ ロワシ分布情報植生レイヤー地形レイヤー標高レイヤー 風況マップ 高低オシ ロワシ営巣地推定マッフ 10 / 22

214 Distribution data of each individual (Haliaeetus albicilla) ID: 時 19 時まで 1 時間に1 回位置データを取得 ID: Km Km ID: ID: Km 2 0 Km / 22 Ⅱ-3 ウミワシ類を対象とした衝突リスク (PVA) の基準提案 Step1. パラメーターの取得 ( 学術論文と既往情報の整理 ) 寿命 性成熟齢 各齢における生存率 繁殖率 繁殖成功率繁殖成功率 つがい率 営巣確率 平均巣立ち雛数 一次性比 これから実施 Step2. 北海道の個体群との整合性検証 + 補正 Step3. 北海道の個体群サイズの把握 Step4. 解析 (Bayesian Population Viability Analysis) 12 / 22

215 サブテーマⅢ 数値風況診断法の解析 1 空間解像度 10m 以下の詳細地形データの構築 2 風力発電施設における数値風況特性の把握 3 具体的な検討サイトにおける実証試験の実施および風力発電施設周辺の適切な数値風況診断法の提案 13 / 22 コア技術 : 数値風況診断技術 RIAM COMPACT ( ( リアムコンパクト ) 数値風況シミュレーション結果の Google Earth への投影技術の開発に成功 大気安定度を考慮した数値風況シミュレーションを実現 14 / 22

216 サブテーマ Ⅳ 衝突リスクの順応的管理モデルの作成と施設運用シナリオの提案 1 既存の風力発電施設における鳥衝突リスクモデルの作成 2 日本の風車建設による鳥の回避率の推定手法の開発 3 鳥衝突リスクと設備利用率に配慮した順応的運用シナリオの提案 15 / 22 Ⅳ-1 既存の風力発電施設における鳥衝突リスクモデルの作成 外部発注により図のような架空の飛翔データを作成するプログラムを開発した その場合に a. 完全にランダムな直線 ( 採餌行動などを想定したもの ) b. 方向が一定となる直線 ( 渡り鳥の経路を想定したもの ) c. 方向が一定となる直線 ( 餌場 ~ 休息地の移動を想定したもの )( 図の例 ) d. 始点を特定位置 ( たとえば全体の中心が始点となるもの 位置は容易に変更できるようにプログラムを組むこと ) とし 終点をランダムにした直線 ( 営巣地の行動を想定したもの ) これにより 風車のあるグリッドごとの年間の飛翔回数 1 回当たり飛翔距離 飛翔ごとの群れ個体数の確率分布を生成し 環境省マニュアル 鳥類等に関する風力発電施設立地適正化のための手引き ( 改訂版 ) に基づいてグリッドごとの鳥衝突リスクを計算する 既存研究のリスク評価手法を整理した 風車の正面 から鳥が突入すると仮定するものがほとんどであったが 全方向からランダムに突入すると仮定したものもあった 実際には 風向と鳥の飛翔方向に何ら かの相関があることも考えられる そのような拡張も検討している Birdstrike.html 16 / 22

217 シナリオ A シナリオ B シナリオ C 日立ワー開事後調査項目パ項目経済性評価 : 順応的管理モデルを加味した予想発電量発Ⅳ-2 日本の風車建設による鳥の回避率の推定手法の開発 実際のデータがまだ利用できないために 餌場 渡り経路 営巣地 営巣地 - 餌場間のそれぞれに即 した架空データを生成するプログラムを外部委託により作成中である 実際の回避率の推定は事前と事後の実データがないと現状では不可能である ただし 鳥の種類による餌探索行動の差異 上記 4 つのエピソードごとの回避率の差 ( 渡りや移動では回避率が高いが 餌場では低いなど ) が想定される これらを推定するために必要なデータ数などを検討中である Ⅳ-3 鳥衝突リスクと設備利用率に配慮した順応的運用シナリオの提案 この研究課題の核心は以下のような手順による順応的運用シナリオの提案である 1. 前倒し調査によって方法書段階で得られた 限られた標本数での衝突リスクの予測 ( 平均値と信頼区間 ) が 準備書の段階でどの程度相違するか 2. 方法書にある程度の予測を書きつつ ( あるいは方法書段階である程度の保全措置を約束しつつ ) 手戻りを防ぐためには どの程度の観測努力と飛翔データが必要か 3. これらを 具体例かそれに定性的に近い架空事例について事例研究を行う < 開発目標 開発項目 > 衝突リスク (r±s) を推定するリスクモデルの開発 回避率 dをたとえば99% とおいたときの 許容できるリスクレベルr* に対する 必要な観測日数の推定法 前倒し調査段階 ( 観測努力不足の段階 ) で 追加の保全措置 ( 稼働制限など ) が生じるリスクの推定方法 風車設置後の事後調査における 回避率 dの推定方法と必要な観測日数の推定方法 複数の事例研究の提示 < 技術的課題 > 架空データと実際のデータとの乖離が大きい場合 前倒し調査の結果を十分に手続きに生かせない 結局は回避率に左右されるが その不確実性が大きく このプロジェクト終了までに評価できない 17 / 22 サブテーマ Ⅴ 順応的管理シナリオの実現性の検証 開発目標 開発項目開発項目 提案 Ⅳ 鳥衝突リスクの順応的管理モデルの作成と施設運用シナリオの提案 進捗報告 経済性評価 事後調査項目 (+ 費用 期間 ) 経済性評価 事後調査項目 (+ 費用 期間 ) 経済性評価 事後調査項目 (+ 費用 期間 ) 提案 Ⅳ の進捗確認 事後調査の現状調査 経済性 事後調査 総合評価 A B C から事業収益を算出 事後調査評価 : 運用シナリオから必要な事後調査をモデル化 事後調査の項目だけでなく 必要経費 難度等を算出 総合評価 : 経済性 事後調査レベルから そのシナリオの実施可否を評価 18 / 22

218 サブテーマⅥ 評価システムの検証およびウミワシ類の衝突確率の精度検証 1 環境アセスメント迅速化に向けた評価システムの検証 2 北海道日本海側における ウミワシ類の衝突率の精度検証 19 / 22 Ⅵ-1 環境アセスメント迅速化に向けた評価システムの検証 環境アセスメント迅速化に向けたシステム( 他グループ成果 ) が環境アセスメントの中で実施できるか また 有用な効果が望めるかを検証する 評価システムを検証するため 他グループの調査計画を把握した 具体的には 全体 (I~VI) 渡り鳥研究グループ (I) ウミワシ類研究グループ(II. VI) と研究内容を協議した 渡り鳥研究グループとウミワシ研究グループの研究場所を現地視察し 一部の現地調査に同行した 今後 各グループの現地調査および研究打合せに参加する 最終的には 各グループの成果を基に 環境アセスメントの中で実施できるか 効果が望めるかを検証する 実際の環境アセスメントにおいての実現性と有効性を検証 Ⅰ. 風力発電施設に対する渡り鳥の衝突リスク評価と衝突リスクの基準提案 Ⅱ. 風力発電施設に対するウミワシ類の衝突リスク評価と衝突リスクの基準提案 Ⅵ( 一部 ). ウミワシ類の衝突率の精度検証 Ⅲ. 風力発電施設周辺における数値風況診断法の解析 Ⅳ. 鳥衝突リスクの順応的管理モデルの作成と施設運用シナリオの提案 20 / 22

219 Ⅵ-2 北海道日本海側におけるウミワシ類の衝突率の精度検証 航空障害灯 既往の衝突確率推定モデルで推定された衝突率と実鉄塔際の衝突数を比較し その精度を検証する 既往のウミワシ類衝突率の推定値を収集するため 鉄塔カメラ地上カメラ衝突率の精度検証を行うデータを取得するため オ設置位置設置位置ジロワシの生息地で行われた環境影響調査報告書および既設風車の自主アセス書をリストアップした ウミワシ類の衝突事故が発生している北海道日本海側 苫前町の 夕陽ヶ丘風力発電所 ~ 風来坊 の既設風車 3 基を対象として 平成 27 年 3 月から合計 苫前町夕陽ヶ丘発電所 ~ 風来坊 に設 6 台のビデオカメラによる衝突事故モニタリングを置したビデオカメラの配置状況行っている 映像解析により風車へのウミワシ類衝突状況を確認し 衝突事故が発生した場合 風況 気象条件 時期 時間帯 個体の行動などを確認し 事故発生要因を解析する また ウミワシ類が風車衝突を回避する行動について分析し その行動を確認した 風車 鉄塔カメラ 鉄塔カメラ 地上カメラ 鉄塔カメラ 風車にオジロワシが接近 ブレードに煽られてふらつく 海側に飛び去る 21 / 22 ビデオカメラによりモニタリングしている 夕陽ヶ丘風力発電所 ~ 風来坊 を対象として 発電所付近にウミワシ類が飛来する理由を確認するため 目視観察を行った その結果 付近の海岸線に打ち上げられた海獣の死体を捕食するオジロワシ成鳥 発電所の海側に設置されているフェンス上部にとまり 海をみていたオジロワシ亜成鳥を確認し ウミワシ類が風車に近づく理由の一端を確認した また カラスに干渉されているオジロワシを確認した 今後 冬季にも観察する 風車付近の海岸で海獣の死体を食べるオジロワシ 風車付近でカラスに干渉されるオジロワシ 風車の海側フェンスにとまり海をみるオジロワシ 今後 衝突率の精度検証に必要不可欠なウミワシ類の自主アセスの際の飛翔データを取得し 衝突確率モデルの精度検証を進める ( 現在 他グループのデータ提供と共に 風力発電事業者との協議が進められている ) 技術的課題 風車設置前の事前調査データの質 ( 例えば 飛翔高度情報が欠落しているなど ) により 衝突率の精度検証結果の信頼性が変化する ビデオカメラの映像解析により ウミワシ類が風車を回避する行動を蓄積中であるが 風車に接近する個体の頻度が低いため このプロジェクト終了までに回避率を検証できない可能性がある 22 / 22

220 平成 27 年度成果報告会 予稿集 No.F 20 風力発電等導入支援事業 / 環境アセスメント調査早期実施実証事業 / 環境アセスメント迅速化研究開発事業 / 鳥類観測技術開発 一般財団法人日本気象協会国立大学法人北海道大学 平成 27 年 10 月 30 日 1 / 17 事業概要 1. 期間開始 : 平成 26 年 12 月終了 ( 予定 ): 平成 29 年 2 月 2. 最終目標 本研究開発により 平成 28 年度末には ウィンドファーム全体の鳥類の空間飛翔分布を把握できるレーダが開発されていることを目標とする 降雨等ノイズによる鳥類識別不能に対して固体化レーダによるドップラー機能付加により検出確率を現状の 2 倍程度向上 及び誤検出確率を概ね半減させる また 観測範囲を現状の半径 3km 程度から S バンドレーダを採用することで半径 10km 程度まで拡大する これにより 同量のデータを取得するのに必要な期間を概ね半減するとともに ウィンドファーム周辺における鳥類の空間飛翔分布を より広域 細密 継続的及び定量的に把握する 3. 成果 進捗概要 鳥類の識別能力と費用対コストにおいて最適なレーダ及びその組み合わせを検討し 固体化 S バンドドップラレーダ 1 台 ( 水平回し ) 固体化 X バンドドップラレーダ 3 台 ( 縦回し ) の組み合わせによる仕様を決定し 鳥類の空間飛翔分布を把握できる鳥レーダシステムの構築を開始した 固体化 S バンドドップラレーダ及び固体化 X バンドドップラレーダから出力されるドップラデータを含むデジタルデータを組み合わせることによって 鳥類の空間飛翔 ( 鳥類の 3 次元軌跡 ) を抽出するアルゴリズムの予備検討を実施した 鳥レーダシステムの設置候補場所を選定した レーダによる現地観測は ガン カモ ハクチョウ等の渡り鳥を対象として実施することとした レーダ観測とあわせて実施予定の X バンド対象エリア ( 狭域 ) を対象とする目視調査 S バンド対象エリア ( 広域 ) を対象とする GPS 調査 ( 鳥類に GPS を装着して鳥類の空間位置をリモートで把握する ) の方法を検討した 2 / 17

221 研究体制 NEDO 委託 一般財団法人日本気象協会 レーダの選択と配置の検討 鳥類の 3 次元飛翔軌跡の検証 委員会等の運営助成 国立大学法人北海道大学 レーダからのデジタルデータ出力による鳥類の識別 鳥類の 3 次元飛翔軌跡の検証 3/ 17 実施計画 平成 26 年度平成 27 年度平成 28 年度 事業項目 第 1 四半 第 2 四半 第 3 四半 第 4 四半 第 1 四半 第 2 四半 第 3 四半 第 4 四半 第 1 四半 第 2 四半 第 3 四半 第 4 四半 期 期 期 期 期 期 期 期 期 期 期 期 1 レーダの選択と配置の 検討 2 レーダからのデジタル データ出力による鳥類 の識別 3 鳥類の 3 次元飛翔軌跡 の検証 4 委員会等の運営助成 4/ 17

222 現状の鳥観測レーダの技術的課題 鳥類探知範囲が最大でも半径 3km と狭い 3 次元的に移動する鳥の動きを把握できない 降雨 降雪 波浪ノイズ等によって鳥類の識別精度が低下 マグネトロンの耐用時間が 3,000~4,000 時間のため 長期連続観測が困難 レーダ画像 ( アナログ信号 ) から鳥類を探知するため ( レーダ画像差分を用いた動体検知アルゴリズム ) モニターの明るさ 見やすさを調節しただけで毎回値が変わり 判別手法の共通 一般化が困難 晴天時 マグネトロン X バンドレーダ 降雪時 5/ 17 本研究開発の特徴 固体化 X バンドレーダにドップラー機能を付加することで 降雨等の影響を除外 固体化 X バンドレーダ 3 台を縦回しにすることで レーダ近傍の空間を 3 次元的に網羅 固体化 S バンドレーダにもドップラー機能を付加し X バンドと同様に降雨等の影響を除外 水平に回転させることでより広範囲 (~ 10km 程度 ) の鳥類の飛翔を把握 固体化 X バンドレーダ及び固体化 S バンドレーダから出力されるドップラーデータを含むデジタルデータを組み合わせることによって 鳥類の空間飛翔 ( 鳥類の 3 次元軌跡 ) を抽出するアルゴリズムを開発 XバンドとSバンドレーダの探査範囲のイメージ 6/ 17

223 レーダの外観イメージ 水平回転 垂直回転 2.5m 2.5m S バンド固体化ドップラーレーダ Sバンドレーダ :JRC 社製 占有周波数帯幅 電波型式 周波数 50M0 P0N 3040MHz, 35M0 Q0N 3060MHz 70M0 V0N 3050MHz 空中線電力 : 250W 設置台数 :1 台 X バンド固体化ドップラーレーダ Xバンドレーダ :JRC 社製 占有周波数帯幅 電波型式 周波数 50M0 P0N 9410MHz, 35M0 Q0N 9440MHz 72M5 V0N MHz 空中線電力 : 200W 設置台数 :3 台 JRC: 日本無線株式会社 7/ 17 レーダ機器系統図 ( 案 ) 8/ 17

224 レーダ設置予定場所 レーダ設置予定場所 宮城県栗原市 レーダ設置予定場所の南西方向約 3km~8km に存在する 伊豆沼 内沼 は 国内最大級の渡り鳥の越冬地として知られている 9/ 17 レーダの探査範囲 S バンド遮蔽範囲 X バンド探査方向 内沼 伊豆沼 X バンド探査範囲 :3km S バンド探査範囲 :10km 国土地理院電子地図をもとに作成 10 / 17

225 レーダ配置 ( 案 ) 電柱 ( 既設 ) 1. 電柱 ( 新設 ) 2. 電柱 ( 新設 ) 3. 電柱 ( 新設 ) 小学校 ( 廃校 ) 許可申請場所 ( プール跡地 ) 4. 電柱 ( 新設 ) 3 坪プレハブ 4.5m 2.5m 15m 4m 2.8m 2.8m 2.8m 19m 11 / 17 レーダ設置予定場所 伊豆沼 内沼方向 12 / 17

226 レーダ探知精度の検証 ( 鳥類の 3 次元飛翔軌跡の検証 ) レーダ観測 : ガン カモ ハクチョウ等の渡り鳥を対象 目視調査 : 主に X バンド対象エリア ( 狭域 ) を対象 GPS 調査 : 主に S バンド対象エリア ( 広域 ) を対象 ( 鳥類に GPS を装着して鳥類の空間位置をリモートで把握 ) 実施時期 : 平成 27 年度と平成 28 年度の 1 月の飛来最盛期 ~3 月の渡去期までのうち各年度 5 日間程度 2 回を想定 レーダ観測 鳥類の目視調査 GPS 調査のイメージ 13 / 17 GPS 調査 : 鳥類捕獲予定地 ( 案 ) : レーダ設置予定場所 : 捕獲予定地 国土地理院電子地図をもとに作成 14 / 17

227 GPS 調査 : 鳥類捕獲方法 ( 案 ) 網がひっくり返る 1 杭 杭 強く引く ロープ 網 ロープ 2 杭 杭 ロープ ロープ 無双網 網のサイズ : 幅約 4m, 長さ約 10m 15 / 17 GPS 調査 : 送信器イメージ オナガガモとオオハクチョウに装着する GPS ( アンテナは太くする予定 ) テフロン加工した布帯左がオオハクチョウ用 右がオナガガモ用 送信機をオナガガモに装着した様子 ( 送信機は衛星追跡用の送信機 ) 送信機をオオハクチョウに装着した様子 ( 送信機は衛星追跡用送信機 ) 16 / 17

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