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ゆずささくもと
5 years ago
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1 記者懇談会 :30 日本記者クラブ性教育 15 歳以下の望まない妊娠出産ゼロを目指す日本産婦人科医会女性保健部安達知子

2 本日の話題提供 1 15 歳以下の妊娠出産の実態は? 2 若年女性の望まない妊娠ゼロを目指す方策を探る 3 全国の性教育に携わる現場の声アンケート調査の概要より

3 出生数および合計特殊出生率の年次推移万人 300 第 1 次ベビーブーム ( 昭和 22~24 年 ) 最高の出生数人第 2 次ベビーブーム ( 昭和 46~49 年 ) 人平成 25 年出生数 102 万 9816 人出生率出生数昭和 41 年ひのえうま人平成 26 年最低の出生数人平成 17 年最低の合計特殊出生率合計特殊出生率 0 昭和年平成 26 年平成年平成 26 年厚生労働省人口動態統計月報年計 1 0 出生数合計特合計特殊出生率 8

4 出生数と出産時期の変遷出生数 ( 人 ) 減少晩産化 ~14 歳 15~19 20~24 25~29 30~34 35~39 40~44 45~49 50~ 女性の年齢 40 年前に比較して出産数自体も減少しているが晩婚化にともなう晩産化が特徴的である厚生労働省人口動態調査より

5 母の年齢別出生数の年次推移厚生労働省人口動態統計母の年齢総数 ~14 歳 ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ 歳以上不詳

若年者の出産数中絶数と中絶率 (2013 年度全国 ) 年齢 ( 歳 ) 出産数 A 中絶数 B 中絶率 B/(A+B)% <15 51 318 86 % )235 )1,323 )85 % 15 184 1,005 85 % 16 759 2,648 78 % 17 1,862 3,817 67 %

6 若年者の出産数中絶数と中絶率 (2013 年度全国 ) 年齢 ( 歳 ) 出産数 A 中絶数 B 中絶率 B/(A+B)% < % )235 )1,323 )85 % , % , % 17 1,862 3, % 18 3,540 4, % 19 6,568 6, % <20 12,964 19, % ,250 40, % 全年齢 1,029, , % 出典 : 厚生労働省平成 26 年度衛生行政報告例平成 26 年人口動態統計

7 年齢階級別人工妊娠中絶週数の比較 (2013 年度 ) 不詳 50 歳以上 45~49 歳 40~44 歳 35~39 歳 30~34 歳 25~29 歳満 7 週以前満 8 週 ~ 満 11 週満 12 週 ~ 満 15 週満 16 週 ~ 満 19 週満 20 週満 21 週週数不詳 20~24 歳 20 歳未満 0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100% 週数別人工妊娠中絶手術の割合 (%) 出典 : 平成 25 年度衛生行政報告例若年者ほど体に負担のかかる中絶手術を受けている

8 リプロダクティブヘルスを考える上で思春期の保健は女性の生涯の健康の観点から最も重要思春期の望まない妊娠の結果は? 人工妊娠中絶出産乳児院里子へ出す場合も学業の中断 ( 退学 / 停学 ) パートナーとの関係の悪化 / 離別体と心の痛手望まれないで生まれてきた子は虐待のリスク

9 全国児童相談所での児童虐待相談対応件数平成 25 年度では 73,765 件 ( 速報値 ) 平成 12 年の 4 倍以上児童虐待防止法平成 12 年 11 月に施行厚生労働省平成 26 年度福祉行政報告例

10 虐待による死亡数の推移社会保障審議会児童部会児童虐待等検証専門委員会第 1 10 次報告 : 虐待死心中第 1 次第 2 次第 3 次第 4 次第 5 次第 6 次第 7 次第 8 次第 9 次第 10 次 39 児童虐待によって子どもが死亡した件数は高い水準で推移 # 10 次報告 : ~2013 年 3.31 の 1 年間に発生した件数を対象

11 死亡した子どもの年齢 300 社会保障審議会児童部会児童虐待等検証専門委員会第 1 10 次報告心中以外 546 例 200 心中 ( 未遂を含む ) 394 例低年齢に集中特にゼロ歳児が多い傾向は第 1 次から第 10 次報告まで一貫している 0 歳児 240/546 例 (44%) 0 ヵ月 111/240 例 (46%) 0 日 94 人 (85%) 歳 1 歳 2 歳 3 歳 4 歳 5 歳 6 歳 7 歳 8 歳 9 歳 10 歳 11 歳 12 歳 13 歳 14 歳 15 歳 16 歳 17 歳不明

12 0 日 0 か月児死亡事例の加害者子ども虐待による死亡事例等の検証結果等について ( 第 10 次報告 ) より区分 0 日 0 か月合計人数構成割合 (%) 人数構成割合 (%) 人数構成割合 (%) 実母実父実母実父不明計 ## 最も多いのが 10 代の母親である.

13 0 日 0 ヵ月虐待死の妊産婦では望まない妊娠約 70% 10 代出産の経験約 40% 妊婦健診の未受診母子健康手帳未発行約 90% 第 10 次報告のみ虐待を予防するためには望まない妊娠を防ぎ避妊や家族計画を若い時から考えることが効果的

14 虐待による 111 名の死亡例の検証子ども虐待による死亡事例等の検証結果等について ( 第 10 次報告 ) より

15 第 7 回男女の生活と意識に関する調査一般社団法人日本家族計画協会北村邦夫層化 2 段無作為抽出法で抽出した 16 歳 ~49 歳男女 3,000 人のうち長期不在転居住居不明を除く 2,676 人を対象とした有効回答数 1,134 人 (42.4%) 調査期間平成 26 年 9 月 11 日 ( 木 )~9 月 28 日 ( 日 )

16 性に関する事柄について 15 歳までに知るべきと思う割合 (%) 男女の生活と意識に関する調査年男女の心と身体の違い二次性徴月経射精などのしくみ受精妊娠出産誕生のしくみセックス ( 性交渉 ) 避妊法人工妊娠中絶エイズとその予防エイズ以外の性感染症とその予防コンドームの使い方多様な性のあり方性的被害の対処法男女間の平等や助け合い結婚離婚人と人とのコミュニケーション性に関する倫理や道徳

17 学習指導要領からみた中学校における性の健康教育 - 妊娠関連中学校卒業までに性的接触という曖昧な言葉は教科書にも記載されているが性的接触の意味やどのようなことがあると妊娠の可能性を考えなくてはならないかについては教えない避妊の意義や避妊法については教えない性感染症予防にコンドームという言葉はあるがコンドームと避妊とは結びつけず正しい使用法については教えない人工妊娠中絶術およびその手術が母体保護法で規程されていることを教えない緊急避妊法の存在については教えない正常妊娠の他に異常妊娠があることは特に教えない妊娠適齢期と不妊また若年妊娠や高年妊娠のリスクなどについて教えていない閉経についても特に教えてない

18 何歳で閉経すると思いますか? ある女子大 1,2 年生 407 名でのアンケートから

19 若年女性の妊娠していないとの思い込みまさか自分が妊娠するとは思わなかったつわりがなかった月経中しか性交を持っていなかった彼がコンドームを使用していた今まで性交中絶法 ( 腟外射精 ) でうまくいっていた月経周期が不順だったので無月経でもとくに異常とは思わなかった少量の出血があり月経が来ていると思っていた太ったと思っていた緊急避妊ピルを服用した

20 若年女性への性教育参考資料

21 参考資料初めての月経 = 初経 - 初経は大人の女性になるスタートライン - 間脳ホルモンホルモン下垂体卵巣子宮内膜赤ちゃんのベッド女性ホルモン子宮腟月経を嫌がらないで上手に付き合ってほしい. 15 歳までに初経が来ない時 7 日以上のダラダラした出血月経前中後のつらい症状は産婦人科医に相談してほしい今まであった月経が 3 ヵ月間止まっているときは養護の先生や産婦人科医に相談してほしい - ダイエットによる体重減少激しいスポーツなど. 何より性交があって月経が来ないときは妊娠を考えて検査してほしい大切なイベントと月経周期の不調の時期を重ねないことができることを知っていてほしい. 卵管卵巣

22 参考資料妊娠は性交をしないと起こらない逆に性交を持ったらいつ妊娠してもおかしくない. 性交を持つと女性の体内に男性の精子が入る. これが女性の性器を通って子宮と卵巣の橋渡しをしている卵管の中で排卵した卵子と出会うと受精し妊娠する可能性がある. 子供を産むというのは親になり子供を育てるということ. 経済的にも社会的にも責任をもって子育てできない時期では妊娠しないように行動しよう.

23 参考資料出生千対 14 母体年齢別の周産期死亡率 (2013 年 ) ~19 歳 20~24 歳 25~29 歳 30~34 歳 35~39 歳 40~44 歳 45 歳以上厚生労働省人口動態調査より

24 参考資料原始卵胞数 ( 個 ) 加齢に伴う卵巣の中の卵子の減少万 32 万 48 万 38 万 19 万 12 万 7 万 5 万 6 万 5 千胎生 0 ~ 5 6 ~ 10 年 11 ~ ~ 20 齢 21 ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ 70 ( 歳 ) Block, E.:Acta.Anat.(Basel)14, 108(1952) より改変日本産婦人科医会 : 思春期ってなんだろう? 性ってなんだろう? より

25 参考資料卵子の特徴生まれたときから卵子があるあなたが 10 歳なら卵子も 10 歳あなたが 40 歳なら卵子も 40 歳 30 歳半ばころから徐々に妊娠しにくくなる 38 歳過ぎると不妊治療に反応しにくい 43 歳を過ぎると体外受精などの高度不妊治療を行っても, 子供を授かることは殆ど無理日本ではこのようなことを知らない人が多い.

26 参考資料 < 妊娠不妊の知識 ( 国別男女別 )> 国際意識調査 Starting Families 調査より ( 年 ) 調査した 18 カ国 ( n= 妊娠を望んでいる 10,045 人 ) 中日本は男性が 16 位女性が 17 位と妊娠不妊に関する知識レベルが低い 26

27 思春期女子への教育生き物はすべて自分たちの子孫を残せるように子供をつくる ( これを生殖という ) 行為 ( 事象 ) があることヒトでは子供を育む構造が女性の体に作られていること思春期にこの構造が完成していくこと月経はその中心となる現象で大人の女性になった証であることある年齢になったら月経はなくなり生殖不可能になること ( 閉経 ) 月経には個人差があり無月経や月経困難症などの症状を伴うことがあること子宮や卵巣の病気 ( 子宮内膜症も含む ) になることもあり生殖にかかわるしくみを健康に維持する必要があること女性の健康は子供たち家族の健康につながること生殖の時期はまだ将来にあるが一方妊娠子育てには適齢期があること ( 卵子のエイジング ) 望まない妊娠をしないためにどうしたらよいか? を皆で考えること

28 性教育に携わる指導者へのアンケート調査調査期間 : 平成 27 年 6 月 10 日 ~6 月 25 日調査対象 : 学校医と養護教諭のための思春期婦人科相談マニュアル購入者より医師 : 614 名中学教職員 : 562 名高校教職員 : 390 名計 : 1566 名回収状況 : 医師 : 125 名 ( 回収率 ) 20.4% 中学教職員 : 106 名 ( 回収率 ) 18.9% 高校教職員 : 75 名 ( 回収率 ) 19.2% 計 : 306 名 ( 回収率 ) 19.5% 現在

29 回答者の背景 ( 北海道から沖縄まで ) 勤務形態医療機関中学校高校合計性別 1. 男女回答者年齢 1.20 歳代歳代歳代歳代歳代以上回答者の職種 1. 教師養護教諭保健師看護師保健師助産師医師学校医である学校医でない診療科 : 産婦人科内科小児科耳鼻科整形外科その他その他

30 所属する中学高校では性に関する指導を誰が行っていますか?( 複数回答可 ) 医療機関勤務中学校勤務 1% 高校勤務 17% 19% 6% 20% 12% 1% 34% 24% 16% 23% 6% 23% 4% 33% 17% 38% 6% 1. 産婦人科医 2. 産婦人科医以外の医師 3. 養護教諭 4. 担任の教員 5. 保健体育の教員 6. その他 ( ) 1. 産婦人科医 2. 産婦人科医以外の医師 3. 養護教諭 4. 担任の教員 5. 保健体育の教員 6. その他 ( ) 1. 産婦人科医 2. 産婦人科医以外の医師 3. 養護教諭 4. 担任の教員 5. 保健体育の教員 6. その他 ( ) ## その他 : 助産師保健師外部講師スクールカウンセラー大学の先生など

31 中高生に対する性教育に産婦人科医による授業は必要と考えますか? 医療機関勤務中学校勤務高校勤務 8% 2% 0% 7% 0% 35% 16% 12% 12% 55% 77% 76% 1. 必ず必要 2. あるのが望ましい 3. どちらでもよい 4. 必要ない 1. 必ず必要 2. あるのが望ましい 3. どちらでもよい 4. 必要ない 1. 必ず必要 2. あるのが望ましい 3. どちらでもよい 4. 必要ない

32 産婦人科医師による出張授業を行っていますか? 医療機関勤務中学校勤務高校勤務 13% 4% 23% 48% 46% 83% 67% 10% 6% 1. 行っている 2. 計画中 3. 行っていない 1. 行っている 2. 計画中 3. 行っていない 1. 行っている 2. 計画中 3. 行っていない行っていると回答した際の対象と頻度は男女ともに対象年 1 回が最も多かった

33 産婦人科医派遣に対する窓口や支援はありますか? 医療機関勤務 10% 30% 17% 2% 5% 13% 中学校勤務 7% 40% 5% 7% 高校勤務 0% 33% 13% 11% 22% 33% 42% 10% 1. ない 2. ある ( 教育委員会 ) 3. ある ( 地域自治体 ) 4. ある ( 医師会 ) 5. ある ( 産婦人科医会 ) 6. その他 ( ) 1. ない 2. ある ( 教育委員会 ) 3. ある ( 地域自治体 ) 4. ある ( 医師会 ) 5. ある ( 産婦人科医会 ) 6. その他 ( ) 1. ない 2. ある ( 教育委員会 ) 3. ある ( 地域自治体 ) 4. ある ( 医師会 ) 5. ある ( 産婦人科医会 ) 6. その他 ( )

34 外部講師に対する講義内容 ( 性交等文科省学習指導要領に採用されない表現の使用など ) への制限の存在医療機関勤務中学校勤務高校勤務 2% 8, 12% 5, 8% 16% 14% 51, 80% 29% 55% 84% 1. 講師に一任 1. 講師に一任 1. 講師に一任 2. ある ( 口頭指示のみ ) 2. ある ( 口頭指示のみ ) 2. ある ( 口頭指示のみ ) 3. ある ( 校長等による事前内容チェック ) 3. ある ( 校長等による事前内容チェック ) 3. ある ( 校長等による事前内容チェック ) 講師に一任であっても寝た子を起こさないように遠回しな表現を求められる市から事前に用紙配付され注意事項ありその範囲内で講師に任されているなど校長によって制限するかどうかその内容も違う制限なしの校長もいる指導要領に載っていないため月経痛ということばさえ使えないところもある

35 以下の情報提供や指導を行っていますか? 医療機関勤務中学校勤務 4% 高校勤務避妊法 20 % 80 % 60 % 40 % 96 % 緊急避妊ピル 22 % 78 % 63 % 37 % 6 95 % 人工妊娠中絶 25 % 75 % 41 % 59 % 12 % 88 %

36 意見のまとめ教育委員会学校からの産婦人科医による性教育の要請は少ない現場以外の上層部は必要性を感じていない生徒はいつまでもピュアと信じている要請したくてもできない理由は授業時間の余裕や予算がないなどが多い特に公立はやらない傾向がある私立と公立で差があるのは問題一方ボランティアでやってほしいと要請されても若い産婦人科医師に勧めにくい中学生への性教育で 1-3 年生すべてを同時に一律に行うことは無理中学 3 年生に詳しく教える ( 義務教育終了前に必要 ) ことは大切個人差に配慮することや個別指導は大切で特に産婦人科医が行うことは有効小学 6 年生に卒前集中的に教えているとの意見もある産婦人科医が学校医に入っているのでうまくいっているとの意見もある月経に対する正しい知識の提供妊孕性や妊娠適齢期の話を入れてほしいとの要請は多い生と性は素晴らしいこととの視点を入れてほしい学習指導要領の縛りは大きいのは事実であるが産婦人科医による性教育はうまくいっているとの回答も種々の市や県で散見されている地方によっては種々の縛りがあっても上手に性教育を行っている風通しのよい関係があるのか? 地域特有の問題に対する共通認識があるのか? など

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妊娠・出産MyBook.indd 2 3 ちゃんと知ってた妊娠の知識チェック答え解説 Q3 勘違いしてなかった正しい知識を身につけることが大事タバコや過度のアルコール無理なダイエットで妊娠しにくくなることがある若いときの生活習慣や体験が妊娠に影響することがあります男性の場合タバコを吸う人は吸わない人と比べて精子の知ってる肥満とやせ太りすぎややせすぎは妊の女性娠にかかわるのバラ