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1 民間航空機に関する市場予測 218 年 3 月 一般財団法人日本航空機開発協会

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3 まえがき 航空機産業は先端技術を駆使し 知識集約的で波及効果が大きく 産業構造の高度化に有効なため 科学立国を目指す我が国にとって不可欠な産業として その発展と高度化には大きな努力が払われている 今後 我が国の航空機産業をさらに発展させていくためには 世界の民間航空機市場に関する情報の収集および市場分析を継続的に行なうことが不可欠である 弊協会では航空輸送 航空機 航空会社 航空機メーカー等の世界の民間航空機市場に関する情報を収集 調査し その分析結果に基づき航空旅客 航空貨物および航空機の需要予測を実施している 本書は その予測結果をまとめたもので 関係者に広く配布すると共に ウェブサイト ( を通じて 航空関連業界関係者のみならず 広く一般に供するものである 218 年 3 月一般財団法人日本航空機開発協会 YGR-592 i

4 ii 市場予測

5 目次 1. 概要 1 2. はじめに 3 3. 航空業界を取り巻く状況 5 4. 航空輸送に影響を与える主要因 航空旅客需要予測 旅客機の需要予測 航空貨物需要予測 ジェット貨物機の需要予測 販売予測 地域別概要 航空エンジンの需要予測 予測手法 83 略語 85 用語 87 Appendix A 機体分類の定義 88 Appendix B エンジン分類の定義 89 Appendix C 航空旅客需要 9 Appendix D 航空貨物需要 92 Appendix E 機材需要予測結果 93 Appendix F 原油価格の RPK への影響 95 Appendix G 第 2 次需要の評価 96 Appendix H 主要エアラインの貨物輸送実績の推移 97 参考資料 98 iii

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7 1. 概要 民間航空機市場の長期需要予測は 民間航空機ビジネスを行っていくうえでの市場リスクの評価 検討および中長期事業計画や製品戦略立案に有用な情報を提供するものである JADC は 218 年から 237 年までの 2 年間について 航空旅客 航空貨物および機材 ( ジェット旅客機 ターボプロップ旅客機およびジェット貨物機 ) ならびに航空エンジンについての需要予測を行った 予測期間における世界の経済成長は GDP ベースで年平均 2.8% の伸びとなる 航空旅客需要は RPK ベースで 217 年の 7 兆 7,371 億人キロメートルから 237 年には 18 兆 5,875 億人キロメートルと 2.4 倍になり その間の年平均伸び率は 4.5% である その中で アジア / 太平洋地域は年平均 5.3% の伸びを示し そのシェアは 217 年の 32% から 237 年には 38% に増加する ジェット旅客機の運航機数は 217 年末の 22,337 機から 237 年末には 39,867 機に増加する 今後 2 年間の新規納入機数は 33,53 機で 販売額は 5 兆 1,37 億ドル (217 年カタログ価格 ) となる 新規納入機数が最も多いのは 席クラスの 13,56 機である 地域的には 欧州 (19%) 中国(2%) 北米(18%) が多く この三者で世界の 57% を占める また アジア / 太平洋地域としては 14,53 機 (42%) となる ターボプロップ旅客機の運航機数は 217 年の 3,44 機から 237 年には 3,515 機に増加する 新規納入機数は 2,68 機で 販売額は 572 億ドル (217 年カタログ価格 ) となる 6-79 席クラスの新規納入機数が最も多く 1,47 機である 地域的には突出して多い地域はなく 各地域であまねく使われる傾向がある アジア / 太平洋地域としては 1,154 機 (43%) の新規納入がある 伸び率販売額 (217 米億ドル ) 世界の経済成長率 (GDP) 2.8%p.a. 旅客需要 ( 億人キロメートル ) 77, , %p.a. ジェット旅客機運航機数 22,337 39, %p.a. ジェット旅客機新製機納入機数および販売額 33,53 51,37 貨物需要 ( 億トンキロメートル ) 2,268 5,79 4.1%p.a. ジェット貨物機運航機数 1,864 2, %p.a. ジェット貨物機新製機納入機数および販売額 1,48 3,53 ジェット新製機納入機数および販売額 ( 合計 ) 34,578 54,9 ターボプロップ旅客機運航機数 3,44 3,515.2%p.a. ターボプロップ旅客機新製機納入機数および販売額 2, エンジン納入基数および販売額 84,21 12,37 ( 文中の略語や用語については P.85 以降に示した ) 1

8 航空貨物需要は RTK ベースで 217 年の 2,268 億トンキロメートルから 237 年に 5,79 億トンキロメートルと 2.2 倍となり その間の年平均伸び率は 4.1% である アジア / 太平洋地域は 4.9% の伸びを示し そのシェアを 217 年の 37% から 237 年には 43% に拡大し 旅客と同様に世界最大の市場となる ジェット貨物機の運航機数は 217 年の 1,864 機から 237 年には 2,951 機に増加する 新製機需要は 1,48 機 ( この他 旅客機からの改造機は 1,476 機 ) で 販売額は 3,532 億ドル (217 年カタログ価格 ) である 新製機需要は大型機が 528 機 中型広胴機が 52 機である 地域的には アジア / 太平洋地域と北米の需要が多い 世界のエンジン需要 ( スペア用を含む ) は 84,21 基 1 兆 2,37 億ドル (217 年市場価格 ) である その内 ジェットエンジンが 78,83 基 販売額 1 兆 2,24 億ドル ターボプロップエンジンが 5,938 基 販売額 13 億ドルである 北米 世界 伸び率 伸び率 新製機需要 経済 (GDP) 2.8% 37,258 旅客需要 (RPK) 4.5% 販売額 貨物需要 (RTK) 4.1% 217US$ 億 運航機数 2.6% 55,47 新製機需要 経済 (GDP) 2.% 6,774 旅客需要 (RPK) 3.2% 販売額 貨物需要 (RTK) 4.1% 217US$ 億 運航機数.7% 9,279 中南米 伸び率 新製機需要 経済 (GDP) 3.% 3,64 旅客需要 (RPK) 4.8% 販売額 貨物需要 (RTK) 1.% 217US$ 億 運航機数 3.1% 3,563 欧州 伸び率 新製機需要 経済 (GDP) 1.7% 6,916 旅客需要 (RPK) 3.8% 販売額 貨物需要 (RTK) 1.7% 217US$ 億 運航機数 2.4% 9,718 中東 伸び率 新製機需要 経済 (GDP) 3.4% 2,499 旅客需要 (RPK) 6.% 販売額 貨物需要 (RTK) 5.4% 217US$ 億 運航機数 3.6% 6,488 アフリカ 伸び率 新製機需要 経済 (GDP) 3.4% 1,171 旅客需要 (RPK) 3.8% 販売額 貨物需要 (RTK) 5.3% 217US$ 億 運航機数 1.% 1,484 CIS 伸び率 新製機需要 経済 (GDP) 1.9% 1,34 旅客需要 (RPK) 3.2% 販売額 貨物需要 (RTK) 2.5% 217US$ 億 運航機数 1.2% 1,96 アジア / 太平洋 伸び率 新製機需要 経済 (GDP) 3.9% 15,53 旅客需要 (RPK) 5.3% 販売額 貨物需要 (RTK) 4.9% 217US$ 億 運航機数 4.2% 23,29 2

9 2. はじめに航空機の開発は 計画段階から初号機の納入まで 1 年近い期間と数千億円を超える開発費を要するとともに 投資の回収にも長期間を必要とする 開発された航空機は その後 いくつかの派生型の開発を経て 数十年間にわたり生産が続けられる また 納入された機体は 早いものでも 1 数年 長いものでは 4 年以上の長きにわたり運航に供される息の長い製品である このため 航空機産業は事業リスクの高い産業と言われている 航空機を購入し運航するエアラインは 民営化や規制緩和により LCC に代表される新規参入エアラインとの競争 燃油費の高騰によるコストの増大といった その時々の経済状況 社会状況の影響を大きく受けている 航空機は 1 機あたり数十億円から数百億円と高額であり その航空機を多数必要とするエアラインは装置産業と言えるが 運賃は低下の一途であり今や航空券はコモディティと言われるまでになっている このような事業環境下において 事業リスクや市場リスクを最小とするためには 航空機産業や顧客であるエアラインの取り巻く経済環境 社会環境等の市場動向を継続的かつ注意深く観察していくことが重要である JADC は 航空機 航空輸送 エアライン等の世界の民間航空機市場に関する情報の収集 調査及び分析を継続的に行い 協会内および我が国の航空機産業に対して 長期にわたる製品戦略の立案および事業計画の作成の資とするために 197 年代後半から 航空輸送需要および機材需要についての長期需要予測を行っている JADC の長期需要予測である 民間航空機に関する市場予測 は 今版では 218 年から 237 年までの 2 年間について 航空旅客 航空貨物 機材として 15 席以上のターボプロップ旅客機 2 席以上のジェット旅客機およびジェット貨物機並びに航空エンジンの需要予測結果を示している 予測結果は 国内外の航空機メーカー サプライヤー エアライン 金融機関等 広く一般に公開されている 3

10 4 市場予測

11 3. 航空業界を取り巻く状況 ビジネス概況 217 年の世界の GDP 成長率は予測を大幅に上回る 3.% となった 世界銀行の 世界経済見通し によれば 投資 製造業 貿易の回復継続と 一次産品輸出国が価格安定から受ける恩恵があるとして 218 年の世界の GDP 成長率は 3.1% 程度になると予測されている ただし この回復基調は概ね短期的なものと見られ 長期的には 世界の労働力の高齢化などによる潜在成長力の鈍化が予想され 更に 世界的規模での急激な金融引締め 貿易制限の強化や地政学的な緊張の高まりなどが景気低迷を招きかねないリスクとして考えられている 営業利益 (1 億ドル ) 営業利益有償旅客キロメートル 航空旅客輸送量と営業利益の推移 有償旅客キロメートル ( 兆 RPKs) 出典 : IATA, ICAO, JADC エアラインの地域別売上高純利益率の比較 売上高純利益率 (%) アフリカアジア / 太平洋中東中南米北米欧州 -2 出典 : IATA December 217 5

12 このような状況下 IATA によれば 217 年の世界の航空需要は 旅客輸送量が RPK ベースで前年比 7.5% 貨物輸送量が RTK ベースで前年比 9.3% の伸びが予想されている 日本のエアラインでは 航空旅客数が対前年比で国内線が 3.7% 増 国際線が 5.2% 増 全体では 4.% 増となった 出国日本人数は前年比 4.5% 増 訪日外客数は 19.3% 増であり 訪日外客数の伸びの勢いは前年 (21.8% 増 ) より減少したもの実数では伸びておりインバウンド需要の重要性は変わらない構図となっている 217 年の決算状況をみると 世界の航空業界全体の売上高は 7,54 億ドルで前年比 6.3% 増となったものの 運賃単価が下がっていることと燃油費が緩やかに上昇したため純利益は 345 億ドルと昨年比 2.3% 減となった 売上高に対する純利益率を地域別に見ると 北米のエアラインが 7.2% と最も高く 次いで欧州が 4.8% アジア 太平洋が 3.8% の順となっている 機材の受注納入状況 217 年末時点で 世界全体では 22,337 機のジェット旅客機 3,44 機のターボプロップ 旅客機及び 1,864 機のジェット貨物機が運航されていた 機数 4 ジェット機の受注機数変遷 その他 エンブラエル ボンバルディア エアバス 2713 ボーイング ) ネットオーダー ( ただし キャンセルは発注年から減じた ) 出典 :Airbus, Boeing, Bombardier, Embraer, FlightGlobal, JADC( 一部推定を含む ) 2) 旅客機 ( 含む コンビ及びQC) 及び貨物機等派生型 年間受注機数 ( キャンセル分を除いたネットオーダー ) をみると ジェット旅客機 ( コンビ機及びクイックチェンジ機を含む ) 及びジェット貨物機等派生型は 217 年には 2,397 機と前年比で約 21% の増加となった これは 今後の航空需要の伸びを賄うための機材確保と厳しくなる環境規制に対応した新型機への更新需要ではあるが エアバス社とボーイング社が年末に受注競争を繰り広げた影響が大きい ただし 受注数の 89% が細胴機 6% がリージョナルジェットであり 広胴機の受注だけを見ると前年比で 16% 減少している 6

13 ジェット貨物機の 217 年の受注数は 11 機で前年比 7% 減 また ターボプロップ旅客 機の 217 年の受注数は 前年のほぼ 2 倍の 168 機であった 機数 その他エンブラエルボンバルディアエアバスボーイング ジェット機の納入機数変遷 * 旅客機 ( 含む コンビ及びQC) 及び貨物機等派生型出典 :Airbus, Boeing, Bombardier, Embraer, FlightGlobal ジェット機の年間納入機数は 217 年には 1,652 機となり 前年の 1,617 機を上回り過去最高を記録した エアバス社 ボーイング社とも細胴機の増産に努めており 217 年には A32 ファミリーを 558 機 737 ファミリーを 529 機納入した また ジェット貨物機は 217 年に 29 機が納入され 内訳では 767-3F が最も多く 1 機であった また 217 年の主要ターボプロップ旅客機の納入機数は 123 機と 前年の 13 機をやや下回った ジェット機 ( 旅客機及び貨物機 ) の受注残の推移 機数 16, 14, 12, 1, 8, 6, 4, 2, 顧客名非公開 CIS 北米 欧州 中東 アジア / 太平洋 中南米 アフリカ 7,527 24% 22% 35% 14,798 1% 2% 19% 9% 32% % 7

14 旅客機と貨物機等派生型を合わせたジェット機の 217 年末の受注残をみると 14,798 機あり 27 年末の受注残に比べて約 2 倍であった 地域別で見ると 27 年 217 年ともアジア 太平洋地域のエアラインのシェアが大きいが 最近は顧客名を非公表とする発注主が多くなっている 主要メーカーでは 細胴機の納入枠が 22 年頃までほとんど埋まっているとも言われている A32 ファミリーは 219 年半ばに月産 6 機へ 737 ファミリーも 219 年には月産 57 機への増産を目指しており 受注機の早期引渡しのため 更なる増産も検討されている また 217 年末の主要ターボプロップ旅客機の受注残は 426 機であった エアラインの業界再編 213 年 12 月 アメリカン航空と US エアウェイズが合併した 米国では 既にノースウエスト航空がデルタ航空と コンチネンタル航空がユナイテッド航空と エアトランがサウスウエスト航空と合併している この結果 この 4 社が ASK ベースで米国国内市場の 78%(217 年 9 月時点 ) を占めるに至っている また 216 年 12 月にはアラスカ航空がヴァージン アメリカを買収した 同様に 欧州や中南米でも エアラインの再編が進んでいる 米国の航空規制緩和以降 3 年以上にわたり 多くのエアラインが市場に参入し熾烈な競争が繰り広げられ運賃が低下した 燃油費の上昇 テロや金融危機といった外性要因もあり 数年前までエアライン各社の経営状況は悪化の一途をたどった このような中で エアラインは 生き残りを賭け 市場シェアの拡大 コスト削減の手段として企業の吸収合併を行ってきた この吸収合併による業界再編の最大の恩恵は 競合他社が減ることにある しかし エアラインの業界再編が進むとしても 外国エアラインへの出資には外資の出資規制があり 一部の例外を除けば 5% を超える額を出資できないのが現状であるため 国を跨ぐ合併は稀である だが 完全な吸収合併ではないが この範囲内で出資することで目的を達することもできる エティハド航空は アリタリア航空の 49% エアセルビアの 49% 及びヴァージン オーストラリア航空の 25% を出資している また カタール航空は IAG の 2% を出資している このような動きは今後とも拡大し エアラインは地域ごとにいくつかの会社またはグループに集約されていくと考えられている アライアンス世界には スターアライアンス スカイチーム及びワンワールドの 3 大アライアンスがある 216 年に 3 大アライアンスに加盟するエアラインは IATA 加盟エアラインを母数にとると RPK の 59% と 営業収入の 64% を占めている アライアンス内のエアライン提携には独占禁止法の適用除外措置を受けることが可能であるため 以前は個別エアライン間の競争が主であったものが 今ではアライアンス間の競争へと変わってきている 8

15 アライアンスは 世界に張りめぐらせたネットワークが切れ目無く続くようにメンバーの拡大を図っている アライアンスの加盟には 各エアラインのサービスレベルをアライアンスの基準に合わせなければならない事等もあり 相応のコストが掛かる しかしながら 中小エアラインにとっては そのコストを支払ってもアライアンスへの加盟なくして生き残る事は困難な状況になってきている ただ すべてをアライアンス内で賄えない事もあり アライアンスの枠を越えたエアラインとの業務提携を行う例も増えてきている 3 大アライアンスのシェア (216) その他 41% 23% その他 36% 23% 2% 23% 16% 18% 航空旅客輸送量 (RPK) 営業収入 また エアラインの合併に伴い アライアンス内のメンバーの移動も起こっており アライアンスのネットワーク戦略にも影響を及ぼしている 214 年には アメリカン航空と US エアウェイズの合併 及び LAN と TAM の合併により US エアウェイズと TAM がスターアライアンスを脱会しワンワールドに加盟した アライアンス内では 既にコードシェアや FFP の統合 備品類等の共同購入などが行われ 航空機の共同購入も検討されている こうした動きの中で エミレーツ航空やハワイアン航空のようにアライアンス加盟のデメリットを重視し 単独で自身のネットワークの拡大及び利便性の向上を図ったり エティハド航空のように他社に出資しエクイティ パートナーとして取り込んでしまうエアラインも存在する 但し これらのエアラインといえども すべてを自身でまかなう事は困難なため エミレーツ航空とカンタス航空の例のように自身の戦略に適したエアラインと業務提携を行うことも多くなっている インフラストラクチャー航空輸送の発展には 空域や空港といったインフラストラクチャーの整備が重要である 現在 空域の効率利用 混雑改善や経済性の向上のため 欧米や日本において次世代航空管制システムの整備が行われている しかし 技術的な問題や予算の制約から 短期間での新システムへの移行は困難であり 段階的とならざるを得ない 各国の主要空港では 空港混雑や発着枠不足のため 遅延 増便や新規路線の開設に支障 9

16 をきたしている 世界の主要空港の多くは ピーク時間帯では 3 分から 1 時間の遅延は既 に日常的になっている ロンドンのヒースロー空港は 既に容量の限界に達しており 発 着枠の確保が困難な状況である 空港別乗降客数の推移 空港の新規建設 滑走路や駐 機場の増設 空港ターミナル施 設の増改築といった既存空港の整備は 多額の費用と長い期間を必要とする 近年では 環境意識の高まり 乗降客数 ( 百万人 / 年 ) から 空港周辺騒音や大気汚染に対する周辺住民の理解を得なければならなくなってきている 成長著しいアジアではインフ アトランタ北京ドバイ 出所 :ACI IATA ロサンゼルス 東京 羽田 シカゴ ロンドン ヒースロー 香港 上海 パリ ダラス フォートワース アムステルダム フランクフルト イスタンブール 広州 ニューヨーク JFK シンガポール デンバー ジャカルタ ソウル 仁川 ラの整備が急務で 既にいくつかのプロジェクトが着工済みまたは計画中である 中国でも 国 5. 空港別貨物取扱量の推移 内エアラインが急速に成長して 4. いることもあり 22 年までに新たに約 1 空港の建設が計画されている ユーロコントロールによれば 貨物取扱量 ( 百万トン ) EU28 ヶ国において 1 フライトあたりの遅延時間は 212 年の 8.8 分から 235 年には 14.2 分に. 香港メンフィス上海 出所 :ACI IATA ソウル 仁川 ドバイ アンカレジ ルイビル 東京 成田 パリ フランクフルト 台北 マイアミ シンガポール ロサンゼルス 北京 ドーハ アムステルダム 広州 ロンドン ヒース シカゴ 増加し これによる旅客の時間価値の総損失額は 212 年の 4 空港別離発着回数の推移 億ユーロから 235 年には 134 億ユーロに拡大すると予測して いる 航空輸送の伸びに対して 世界的に空港をはじめとするインフラストラクチャーの整備が追 離発着回数 ( 百万回 / 年 ) いついていないのが現状である. アトランタシカゴ 出所 :ACI IATA ロサンゼルス ダラス フォートワース 北京 デンバー シャルロット ラスベガス アムステルダム 上海 パリ ロンドン ヒースロー ヒューストン イスタンブール フランクフルト トロント ニューヨーク JFK サンフランシスコ メキシコシティ 東京 羽田 1

17 環境問題航空における環境問題は 従来 空港周辺の騒音問題及び大気汚染問題に焦点が当てられてきた 最近では 地球温暖化問題がクローズアップされるようになり 航空機からの CO2 排出量にも注目が集まるようになってきた 国際航空輸送でのCO2 排出量は215 年には53 百万トンで 全世界で排出されるCO2 総排出量の約 1.6% であるが 今後 航空輸送量の伸びに伴って増加すると予測される 国際航空輸送における CO 2 排出量の推移 6 5 CO 2 排出量 ( 百万トン ) その他エネルギー産業 5.1% 発電及び暖房 41.9% 製造業及び建設 18.8% 運輸 24.% その他 1.2% 排出量シェア (215 年 ) 自動車 17.9% 国際航空 1.6% 国際海運 2.% その他 出所 : 国際エネルギー機関 ICAO は 21 年の第 37 回総会で 先進国も途上国も含めた目標として 25 年まで燃料効率を年率 2% 改善し 22 年以降 CO2 排出量を増加させないというグローバル削減目標を決議した ( こうした中で EU は 212 年から CO2 排出規制と排出権取引義務を課した EU-ETS を欧州で運航するすべての航空機に対して適用したが これには欧州発着の外国航空機も対象として含まれたため 米国 中国 インド 日本 ロシア等の各国政府が反対を表明した これに対し EU は 214 年 1 月から 22 年までは 欧州域内で発着する航空機については欧州域内の飛行分だけを EU-ETS の対象とする見直しを行った ) さらに ICAO は 213 年の第 38 回総会で 21 年に決議した削減目標を達成するために各国があらゆる施策によって包括的に取り組むことを確認し 市場メカニズム ( いわゆる排出権取引など ) を活用した排出量削減制度を 216 年中に構築し 22 年から適用する目標を定めた 216 年の第 39 回 ICAO 総会では 191 カ国が 国際線の温室効果ガス排出規制の枠組みに合意した この合意は 航空機から排出される CO2を 22 年以降増やさない内容で 超過分は各エアラインに排出権購入を義務づける 本制度に基づく排出権購入による温室効果ガス排出削減は 221 年から自発的参加国 64 ヶ国を対象に開始され 227 年以降は 11

18 一定以下の排出量の国等を除き参加が義務づけられる 各エアラインの排出権購入量は 国際航空において 22 年時点よりも増加した排出量全体を 各エアラインの排出量に応じて割り当てられる また 23 年以降は各エアライン個別の削減努力を段階的に反映する 国土交通省の資料によると 日本のエアライン合計の排出権購入量は 221 年の年間十数億円程度から 235 年には年間数百億円程度に増加する見込みである また 機体規模ごとに設けられる排出ガス規制は 航空機の燃料消費率に基づく指標が一定値以下になるように義務づける基準として 国際民間航空条約 ( シカゴ条約 ) 附属書 16 の第 3 巻 航空機の CO2 排出基準 を新設した 基準の対象は 最大離陸重量 5.7 トンを超えるジェット機及び同 8.6 トンを超えるプロペラ機である 基準適用日は メーカーが型式証明を申請する新規開発機種については 22 年 1 月 1 日 ( 但し 最大離陸重量 6 トン以下かつ最大座席数 19 席未満のジェット機は 223 年 1 月 1 日 ) 現在メーカーで量産中で型式変更を申請する機種については 223 年 1 月 1 日 上記以外の継続製造を行う航空機については 228 年 1 月 1 日となる したがって 対象航空機は基準を満たさなければ 基準適用日以降に新規製造することができなくなる CO2の発生は燃料の燃焼と直接対応するものであるため 航空機の燃費向上は燃料消費の低減を通じて CO2 排出量の削減に直接役立つ しかし CO2 排出量削減の検討が進むにつれ 機体の技術革新や運航方法の改善だけでは目標達成が難しいことが明らかになっており カーボンニュートラルの考え方にそって化石燃料にかわる代替航空燃料を使用する可能性も考慮され 植物由来のバイオ燃料などの研究も進められている 空港周辺の騒音問題は 197 年代に比べてはるかに低騒音な機体が出現している現在でも環境問題として主要なものである 多くの主要空港は 騒音対策のため離発着制限 夜間運航制限等が課せられている 航空輸送量の伸びにともない 便数の増加 大型機材の運航が必要とされているが 空港周辺の環境悪化の問題もあり 既存空港の離発着制限緩和や空港拡張 新空港建設が困難な状況になっている こうした状況のなかで ICAO は 213 年 8 月の第 38 回 ICAO 総会において現行基準より厳しい騒音基準 Chapter 14 の適用を採択した 新基準の適用時期と対象は 218 年 1 月 1 日 ( 最大離陸重量が 55 トン未満の航空機は 22 年末 ) 以降に型式証明を申請する機体となっている 環境基準は今後も強化される方向にあり エアラインは 燃料価格動向の如何に拘わらず 燃費効率に優れた機材への更新 燃料節約につながる効率的な運航方法の採用 代替燃料の使用などを 今後さらに進めてゆくことになる 12

19 4. 航空輸送に影響を与える主要因 4.1 経済動向世界経済は米国を中心として緩やかな回復が続いていると見られており 217 年の実質経済成長率は 3.% の伸びになった 当面の世界経済は 米国の金融緩和政策の正常化と利上げ 貿易関係の見直し 中国等新興国経済の減速 欧州の難民 テロ 政府債務 EU 離脱指向などの問題 原油等資源価格の下落と再度の上昇傾向などの影響やリスクの下にあるが 長期的に見れば 予測期間である 218 年から 237 年の間 世界の実質 GDP(21 年米ドル換算 ) の年平均成長率は 2.9% と予測され この間に高い GDP 成長率が見込まれるのは 南アジア 中国 東南アジア地域である 地域別経済予測 ( 実質 GDP 成長率 ) 欧州内訳 世界アシ ア オセアニア北米欧州 西欧東欧 2.% 2.23% 1.72% 1.81% 1.62% 1.71% 2.79% 2.87% 2.73% 3.14% 3.89% 4.37% アジア オセアニア内訳 日本オセアニア中国北東アシ ア東南アシ ア南アシ ア 中東.86%.75% 2.43% 2.8% 3.1% 3.4% 4.81% 3.86% 4.39% 4.37% 3.93% 5.86% 6.61% 8.79% ラテンアメリカアフリカ CIS 2.46% 1.94% 2.97% 3.43% 3.69% 4.15% % 1% 2% 3% 4% 5% 6% 7% 8% 9% 1% 実質 GDP 年平均成長率 その中で 中国の成長率は過去 2 年間の年平均成長率 8.8% に対して 4.8% と低くなるものの依然として高く その規模と合わせて大きな GDP 成長分を作り出す これに対し 先進地域の経済成長は現状維持もしくは鈍化が予測され 北米が 2.% 欧州が 1.7% 日本が.9% となっている 世界全体の実質 GDP は 217 年の 8 兆ドルから 237 年には 138 兆ドルとなり 約 1.73 倍になる見込みである 実質 GDP を地域別シェアでみると 既に北米を抑え世界第 1 位にあるアジア オセアニア地域は 217 年の 33% から 237 年には 4% に増加する 特に 中国はそのシェアを 13% から 19% に伸ばし 北米や欧州と比肩するまでに成長する 13

20 世界の実質 GDP の推移 1% 8% 6% 世界 先進国 新興国 実質 GDP 伸び率 (%) 4% 2% % % -4% -6% 237 年における地域別 GDP シェア CIS 3% 中南米 7% アフリカ 4% 中東 4% 北東アジア * 2% 欧州 21% アジア / 太平洋 4% 中国 19% 南アジア 7% 東南アジア 5% 北米 21% 日本 5% オセアニア 2% * 中国および日本を除く 世界の総 GDP 額 (21 US$): 138 兆ドル 14

21 4.2 原油価格航空業界において 燃油費の変動はエアラインの損益に直接影響する 原油は 214 年前半まで高値を付けていたが 中国の景気減速が顕著となり世界経済の先行き不透明感から原油需要が減少したこと 米国でのシェール オイルの産業化をうけて米国政府が原油の輸出を 4 年ぶりに解禁したこと 経済制裁の解除によってイランが原油の輸出を再開したこと などから原油市場は供給過剰となり また OPEC での協調減産は見送られ非 OPEC 国では原油の増産を行ったことから 216 年初までの 1 年半ほどの間に原油価格は大幅に下落した 国際指標となっているブレント原油のスポット価格は 急落前の 214 年 6 月の 1 バレル当たり ドルから 216 年 1 月には 3.7 ドルと 73% も下がった その後は 216 年 2 月から上昇に転じ その後 216 年 9 月の OPEC の臨時総会で OPEC 諸国が減産に合 意したこともあり 218 年 3 月時点では 1 バレル 66. ドルと 216 年初からは 115% 上がっている ジェット燃料価格 ( 米国 スポット価格 ) も原油価格の急落により 214 年 6 月の 1 ガロン当たり 2.88 ドルから 216 年 1 月には.93 ドルと 68% も下がったが 原油と同様に 216 年 2 月から上昇に転じ 218 年 3 月時点では 1.86 ドルと 216 年初からは 1% 上昇した 年平均価格を見ると スポット価格 ($/bbl) 原油価格とジェット燃料価格の推移 18 ブレント 16 WTI (West Texas Intermediate, Cushing, Oklahoma) ジェット燃料 出所 :EIA 214 年が 1 ガロン当たり 2.7 ドル 215 年が 1.53 ドル 216 年が 1.25 ドルであったため 多くの国際線エアラインが 216 年半ばから燃料サーチャージをゼロとしていたが その後のジェット燃料価格の上昇を反映して 217 年 2 月ごろから多くのエアラインが燃料サーチャージを乗客から徴収している 原油需要は 2 年以前は先進国での消費が主であったが 2 年以降はアジア諸国 特に中国 BRICs 諸国といった新興国の急速な経済発展に伴う原油需要が増大した このため IEA によれば 非 OECD 諸国の原油需要が世界の原油需要に占める割合は 2 年の 37% から 213 年には 49% に拡大した 2 年以降 原油供給量は 旺盛な世界需要と価格上昇を受けて 2 年の 7,73 万バレル / 日から 213 年には 9,14 万バレル / 日に増大した とりわけ ロシアをはじめとする CIS 諸国の生産力の強化 西アフリカやブ 15

22 ラジルの深海油田の開発 北米のシェール オイル開発といったことにより 非 OPEC 産 油国の供給量は著しく増加し 2 年から 213 年の 13 年間で 81 万バレル / 日の増加と なった それに対して OPEC 諸国は 59 万バレル / 日の増加であった 世界の原油需要の推移 非 OECD ( 内訳 ) 欧州 (CIS を含む ) アフリカ 中東 中南米 その他アジア 中国 非 OECD OECD 出所 : IEA 百万バーレル / 日 Average Spot Price (217US$/bbl.) Brent Crude Oil Price (Average Spot Price) 原油価格の推移と予測 ( ブレント原油基準 ) Source : EIA EIA High Oil Price Case EIA Reference Case JADC EIA Low Oil Price Case 各機関から公開されている今後の原油価格の予測では 総じて 短期的には供給過剰や景気の足踏みによって原油価格は低下しているものの 長期的には新興国の経済発展に伴うエネルギー需要の増加などを背景として供給過剰も解消され 省エネルギー技術の開発普及や他のエネルギー源への乗り換え等による原油の需要減少はあっても 原油価格は上昇基調になると見込まれている 例えば EIA(217 年 ) の中位推計 (Reference Case) によれば 原油価格は 22 年頃に 1 16

23 バレル 7 ドル程度となって 25 年頃の水準になり その後の上昇率は緩やかになるものの 23 年頃には 9 ドルに達し 24 年頃には 15 ドルに達すると予想されている この場合は 進行速度はかつてよりは緩やかではあるが エアラインは再度燃油価格の上昇に直面することになると考えられる また 同予測の低位推計 (Low Oil Price Case) によれば 24 年時点で1バレル 45 ドル程度になるとされ この場合には 輸送コストの上昇圧力が弱くイールドも低く保たれることから経済の回復や発展に伴う輸送需要の増加を引き出しやすいが 燃費効率改善のための機材更新への投資は緩慢になると見込まれる 4.3 人口動向アジアをはじめとする新興国は 高い経済成長率もあり中間所得層 ( 世帯年間可処分所得 5,-35, ドル ) が急激に増加している 2 年から 21 年の 1 年間で中間所得層人口は 年平均 13.3% の伸びを示し 21 億人に達した そして 22 年には 31 億人に増加すると予測されている 新興国の中間層人口の推移 4 中間層人口 ( 億人 ) 3 2 上位中間層 (15-35 千ドル未満 ) 下位中間層 (5-15 千ドル未満 ) 出所 : 経済白書 211より作成 国連の 217 年の人口推計によれば 世界人口は 217 年の 75.5 億人から 227 年には 83.3 億人に増加する 新興国人口は 217 年の 62.9 億人が 227 年には 7.5 億人になると推計されている その結果 中間所得層の世界人口に対する割合は 2 年には 1% であったが 22 年には 4% に達すると見込まれている 地域別では やはり中国及びインドを擁するアジアが最も多く 21 年の 15 億人から 22 年には 23 億人となり 全世界の中間所得層の 76% を擁する地域となる 世界人口は 217 年の 75.5 億人から 237 年には 9.2 億人に増える この間の人口増加分の 97.6% は新興国によるものである 人口の増加 経済成長によって 都市化が進んでいく 世界の都市人口のシェアは 21 年には 51.6% であったものが 225 年に 58.% そして 235 年には 61.7% に増加する 先進国は この間に 77.5% から 82.1% と 4.6% ポイントの増加に対して 新興国は 46.% から

24 55.8% と約 1% ポイントの増加となり 新興国での都市化が加速する 世界の将来人口推計 ( 中位推計 ) 人口 ( 百万人 ) 1, 8, 6, 4, 7, ,256 4,139 9, , ,977 1,593 4,46 4,67 中東 中南米 アフリカ アジア / 太平洋 世界.98%p.a. 新興国 1.14%p.a. 2, 1,26 1,285 1, 先進国.14%p.a. * 先進国は 北米 欧州 日本 オーストラリアおよびニュージーランド出所 :UN World Population Prospects: The 217 Revision 人口 1, 万人以上の都市は 21 年には世界全体で 23 都市存在し 23 年には 41 都市に増加する 新興国には 21 年に 17 都市あり 23 年には 34 都市に増加する 新興国の都市化が進んでいく 人口 1, 万人以上の都市の人口が世界の都市人口全体に占める割合は 21 年の 1% から 22 年には 14% に増加し その後 23 年まで 14% を維持する 地域的に見ると 人口 1, 万人以上の都市は 21 年にはアジアに 13 都市存在し 23 年には 24 都市に増加する 世界の人口 1, 万人以上の都市の 6 割近くがアジアに存在することになる 人口 ( 百万人 ) 6, 5, 4, 3, 2, 1 千万人以上 5 百万人 ~ 1 千万人 1 百万人 ~ 5 百万人 5 万人 ~ 1 百万人 3 万人 ~ 5 万人 3 万人以下 世界の都市人口の推移 1, 出所 :UN World Urbanization Prospects: The 214 Revision 18

25 4.4 旅行需要国連の世界観光機関 UNWTO によると 216 年の国際観光客到着数 ( 宿泊者 ) は 一部地域での紛争 経済的困難等にも関わらず 前年から 3.9% 増の 12 億 3,5 万人となった 地域別には 欧州では 4.7% 増の 6 億 1,6 万人 米国は 5.9% 増の 1 億 9,9 万人 2 国際観光客到着数 ( 宿泊者 ) の推移 観光脚到着数 ( 百万人 ) 中東アフリカ米州アジア 太平洋欧州 実績 予測 出所 :UNWTO アジア 太平洋は 5.6% 増の 3 億,8 万人 中東は 1.7% 増の 5,4 万人であった これら国際観光客到着数の約 8% は域内移動であり 従来 市場は欧州 米国 アジア 太平洋の先進国に集中していたが 近年は中間層人口の増加に伴いアジア 中央 東ヨーロッパ 中東 アフリカ及びラテンアメリカ等の新興国でも急速な成長が見られる 同機関の 21 年から 23 年の世界全体の国際観光客到着数 ( 宿泊者 ) の予測によれば 23 年には 18 億人に達し その間の平均成長率は年 3.3% である 新興国地域への到着数の平均成長率は年 4.4% 増で先進国地域への到着数の 2 倍あり 23 年には国際観光客到着数の 57% が新興国地域へ 43% が先進国地域へと逆転していると予想されている 最も 成長するのはアジア 太平洋で年平均成長率は 4.9% であり 欧州や米州の成長は比較的緩やかであると見込まれる 世界市場における国際観光のシェアは アジア 太平洋 (21 年の 22% から 23 年に 3%) 中東 ( 同 6% から 8%) アフリカ( 同 5% から 7%) は増加するが 北米 ( 同 16% から 14%) と欧州 ( 同 51% から 41%) は低下すると予想されている マーケットシェア (%) 出所 : UNWTO 国際観光客の交通手段 航空道路船舶鉄道

26 217 年の統計では宿泊を伴う旅行者の 55% が航空機を利用しており 航空機が輸送シェ アを伸ばしている また 目的別では レジャー関連が 53% 知人 親族訪問 (VFR) や巡礼 健康治療等が 27% ビジネス関連が約 13% であった 1. 所得水準と外国旅行回数の関係 一人あたり年間外国旅行回数 ハンガリーイタリアロシア中国ブラジルインド 1, 2, 3, 4, 5, 6, 7, 8, 9, 出典 : UN, IBRD, IHS, JADC ドイツ オランダ スイス UK カナダ ニュージーランド フランス オーストラリア USA 日本 ( 外国旅行は陸路海路を含む ) 一人あたり名目 GDP (US$) 一人当たりの GDP の少ない新興国では 一人当たりの GDP のわずかな増加で海外旅行需要が急増する それに対して 経済的に成熟した国では その感度は小さくなっている また 経済成長による所得の増加につれ旅行需要は増加していき 一人当たりの GDP が 5,~1, ドルになってくると急激に増加し始める 新興国は 著しい経済成長と人口増加によって 大 1 人あたりの年間海外旅行の推移 ( ) 量の中間所得層を生み出す 所得の向上につれ 彼らの旺盛な購買意欲がただ単に物品の購入だけでなく 旅行といったサービスにも向くことにより 航空需要も大きく増加していくことになる 1 人あたりの年間海外旅行回数 中国インド韓国タイコロンビアチェコ. 1 1, 1, 1, 1 人あたりの名目 GDP($US) 出所 :UN, Worldbank, ihs, JADC 2

27 5 航空旅客需要予測 5.1 航空旅客市場航空旅客今世紀に入り 21 年の同時多発テロ 23 年のイラク戦争と SARS 28 年の米国経済危機及びそれに続く欧州の債務危機によって 世界の航空輸送量は RPK ベースで大幅な減少を経験した しかしながら 29 年後半から回復傾向が鮮明になり その後は堅調な伸びを続け 1998~217 年の 2 年間では年平均 5.% の伸びとなった ここでは アジア地域をはじめとする新興国の旺盛な航空旅客需要による寄与も大きい 世界の航空旅客輸送量の推移 航空旅客輸送量 ( 兆人キロメートル ) 平均成長率 (%) % % % % * 網掛け部分は 航空不況を示す 出所 : IATA, ICAO, JADC データより作成 航空旅客需要は 一般に所得 運賃 人口 距離 便数 季節 代替交通手段の有無等 の影響を受けることが知られており 特に所得と運賃との関連が強い 最近ではさらに戦 争やテロ 疾病 金融危機といった外的要因によっても航空需要が大きく変動しており エアラインの経営においては このような外的要因による航空需要の変動 ( イベントリスク ) への対応が重要な課題となっている 航空旅客の伸び率 (%) 航空運賃の伸び率 (%) 航空旅客と実質経済成長および実質航空運賃の関係 湾岸戦争 経済活動 :GDP 米国同時多発テロ 航空運賃 :Yield イラク戦争 SARS 米国発金融危機 航空旅客 :RPK 原油価格沈静 経済成長率 (%)

28 自由化と LCC 航空の自由化により 北米 欧州をはじめ 各国で LCC(Low Cost Carrier) が設立された 212 年には LCC の空白地帯と言われていた日本や台湾にも LCC が設立されたほか 新興国でも航空自由化の進行に伴って多くの LCC が設立されている 提供座席数に占める LCC の割合 (%) 地域内路線の提供座席数に占める LCC の割合の推移 北米西欧東欧 CIS 中南米中東アフリカ中国日本北東アジアオセアニア東南アジア南アジア世界 出典出所 :Flightglobal, :FlightGlobal, OAG, ICAO, OAG, JADC ICAO, JADC 217 年には 世界の地域内路線の提供座席数の 29.5% は LCC によって提供された アイルランドの LCC であるライアンエアは国際線の旅客数ランキングで世界 1 位を 5 年以上維持している 東南アジアでは 地域内路線の提供座席数に占める LCC のシェアは 217 年には 52.4% であったが 22 年には 7% を超えるとの見方もある アフリカや中国の地域内路線の提供座席数に占める LCC のシェアは それぞれ 11.% と 8.2% であるが 航空自由化の拡大によってこれらの地域でも LCC のシェアが更に拡大するとみられる また LCC は国内 地域内市場だけでなく国際線市場にも進出しており 乗務員と機体が宿泊せずに折り返せる距離であれば一日を周期とする運用が可能となり コスト的に成立する模様である しかし 乗務員の宿泊や交代の機材や要員の確保が必要となる長距離国際線への進出はコスト的に難しい場合が多く 過去には参入と撤退が相次いだ ところが 216 年以降ノルウェジアンやジェットブルーが大西洋路線に進出するようになり 217 年には中長距離 LCC として IAG が LEVEL を Air France が Joon をそれぞれ新設した また エアアジア X やスクートなども休止していた長距離路線を復活させており LCC の長距離路線の今後の動向が注目される 国土交通省国土交通政策研究所の LCC 参入による地域への経済波及効果に関する調査研究 (215 年 ) によれば LCC 利用者へのアンケート結果では LCC が就航していなけ 22

29 れば今回の旅行をしなかった との回答が 17% あり 日本でも LCC が新規の旅客需要を生み出していると言える このように LCC の参入および拡大による航空運賃の低下は 航空運賃の高さがネックとなって今まで航空機を利用しなかった旅客を掘り起し 航空需要の増加を導き出すものである LCC は FSC(Full Service Carrier) に対して 5-6% のコストメリットがあると言われていたが業績好調を背景に労務関連費が上昇してきており 他方で FSC は生き残りをかけて事業の合理化やコスト削減を続けてきたために 両者の差が小さくなってきている また LCC は低コストゆえ低運賃でもビジネスが成立するはずだが 実際には LCC 間の価格競争のために無理な格安運賃を提供している場合もある このような LCC は収益力が弱く財務的に脆弱な事もあり 景気の大きな変動やイベントリスクに弱い 217 年末時点でアジア 太平洋地域の LCC 市場には 6 社が参入しており 競争激化によって財務状況が厳しい LCC も存在し 従来のネットワーク拡大指向から高収益路線重視指向に戦略を変更してきている また 乱立気味の LCC 市場では 今後 市場の成熟と共に統合が進んでゆく可能性があり 米国ではサウスウエスト航空とエアトランのように LCC 同士の合併の事例もある 高速鉄道温暖化ガスの問題もあり ブラジル インド 米国 インドネシア等で新たな高速鉄道の建設計画が発表されているが しかし鉄道路線のインフラ建設とその維持には多額の費用を要し その費用回収は長期に渡るため 計画を実行するには長期の需要予測と慎重な経営判断が必要となっている その点 航空路線は空港のみを整備すれば飛行機を飛ばせるのでインフラ建設に係る経費は少なくて済み 参入は容易である 航空機の運航速度は高速鉄道の 3 倍に近く 長距離路線になるほどその優位が明らかになるため 両者の競争は主として短距離路線で発生する 高速鉄道網を有する日本 欧州 中国 韓国 台湾では 既に航空輸送と鉄道輸送との間の競争が起きており 特に航空機で 1~2 時間の路線での競争が厳しく 高速鉄道の乗車時間が 4 時間以内に短縮されると高速鉄道に分があるとも言われている 高速鉄道は人口の多い大都市間を結ぶが この大都市間の路線は旅客数も多く ビジネス路線でもあることからエアラインにとっても重要な路線である しかし 鉄道は都心から都心へ直接アクセスでき 天候に左右されることも少なく 空港でのセキュリティチェックに時間をとられる事もなく 車内でも携帯電話やインターネットが使え 等級の高いクラスでなくても食事もできるため 航空機よりも安全確実 便利で快適という理由で高速鉄道を利用する人も多い これらの路線には LCC も運航していて安い航空運賃が提供されている場合もあるが 最近は高速鉄道の運賃もさらに下がっており 欧州では正規航空運賃の半額程度の鉄道切符や LCC の運賃よりも安い切符も提供され LCC の路線撤退の原因になったと見られる事例 23

30 も出ている また 高速鉄道の運転速度も年々速くなって所要時間を短縮しており 航空路線にとっては一層状況が厳しくなっている 8 6 世界の高速鉄道輸送量実績 中国 日本 韓国 台湾 フランス ドイツ スペイン イタリア その他の欧州 輸送量 (Billion passenger-km) 出所 :UIC 国際鉄道連合 旅客ロードファクター旅客ロードファクターは 217 年には世界の年間平均で 8.9% になった 1997 年は 69.% 程度であり 2 年間で約 12% ポイント増加している 北米や欧州では 217 年の年平均が 83.7% と 82.3% に達し 繁忙期の米国では 85% を超えている 他の地域のロードファクターも年々上昇し その多くが年平均で 8% を超える状況にある この高い旅客ロードファクターは LCC を含むエアライン間の競争による運賃低下からくる収入の減少と 燃油費の高騰等による運航コストの増加による損益分岐ロードファクターの大幅な上昇に対応するため ASK の増加を RPK の増加に比べて低く抑えて RASK (Revenue per ASK) の改善に努めた結果である 約 1 年間にわたって高騰が続いた原油価格は 214 年秋以降に大幅に下落したが 今後の原油価格の動向についての予測では 程度の差はあっても景気の回復や経 地域別ロードファクター ロードファクター (%) 北米欧州アジア太平洋中東中南米アフリカ CIS 世界 24

31 済の発展に伴う需要増加による価格上昇が予見されている また各国が 25 年に向けて CO2 排出量の大幅な削減を求められる環境の下では 燃料の消費を安易に増やすことは難しくなる 加えて旅客運賃はエアライン間の競争もあって今後とも大きな上昇は見込めないことから 旅客ロードファクターは エアラインが精密に需給調整を行っていくことで今後とも高い水準を維持するものと考えられ 世界全体では 217 年の 8.9% から 237 年には 82.8% になると予測している ( % ) 米国エアラインの旅客ロードファクター 月次 7 年間平均 ( 燃油価格高騰期 ) 65 ( 出典 :BTS) 旅客イールド 年の 2 年間で 世界の実質旅客イールドは年平均 2.2% で減少した この間に実質イールドを低減させてきた大きな要因は 運航経済性の良い新型機への更新による運航コストの低減とエアラインの合理化努力であった 最近では LCC の出現や既存エアラインとの競争がこれに加わっている 今後も 航空機の運航経済性の一層の向上やエアラインの企業努力 LCC をはじめとするエアライン間の競争 約 1 年間続いた燃油価格高騰の終息などもあって 航空運賃が低下する余地はあると考えられる しかし エアラ地域別実質航空運賃 (yield) の推移 インの リストラや合併 吸収をも厭わないコスト削減も限界に近いと見られ 運賃低下の傾向は今までより緩やかになっていくと考えられる 21 US cent/rpk 3 25 西欧 2 世界 15 1 北米 出典 : AEA, A4A, Flight Global 25

32 5.2 航空旅客需要予測 218 年から 237 年までの 2 年間に 世界の RPK は 年平均 4.5% の伸びを示し 217 年の 7 兆 7,371 億人キロメートルから 237 年には約 2.4 倍の 18 兆 5,875 億人キロメートルになる 予測期間において 実質旅客イールドは エアライン間の競争もあり 年平均約.6% で減少していくと予測している 航空旅客輸送量 ( 兆人キロメートル ) 2 世界の航空旅客予測 実績 予測 倍 8 5.% p.a. 4.5% p.a 倍 地域別航空旅客需要予測結果 アジア 太平洋 ( 中国 ) ( 東南アジア ) ( 南アジア ) ( オセアニア ) ( 北東アジア ) ( 日本 ) 欧州 ( 西欧 ) ( 東欧 ) 北米中東中南米 CIS アフリカ 3.2% 2.7% 3.2% 7.3% 3.2% 3.8% 7.6% 4.8% 5.5% 6.% 5.6% 3.5% 3.2% 3.8% 5.3% ( 年平均成長率 ) 217 実績 増加分 RPK (1 兆人キロメートル ) 26

33 地域別に見るエアラインの航空旅客需要は 北米と欧州では市場の成熟化に伴い 2 年間の平均成長率は 3.2% および 3.8% と世界全体よりも低い伸びとなる これにより 北米エアラインの RPK は 217 年の 1 兆 7,82 億人キロメートルから 237 年には 3 兆 3,247 億人キロメートルに 欧州エアラインは 1 兆 9,96 億人キロメートルから 4 兆 4 億人キロメートルに増えるが 市場シェアはそれぞれ 217 年の 23% および 25% から 237 年には 18% および 22% に縮小する この間にシェアを伸ばすのはアジア / 太平洋や中東のエアラインである アジア / 太平洋エアラインは 過去 2 年間に RPK ベースで年率 6.8% の旅客の伸びを経験し この地域は世界最大の市場に成長した 今後も中国 ASEAN 諸国およびインドが中心となって年率 5.3% の成長を続け 217 年の 2 兆 4,736 億人キロメートルから 237 年には 2.8 倍の 6 兆 9,962 億人キロメートルとなり そのシェアは 32% から 38% に拡大する アフリカ 2% 中南米 5% 中東 1% その他 (2%) 日本 3% アジア / 太平洋中国 (32%) 14% CIS 3% 217 年 ( シェア ) 北米 23% 北米 (23%) 欧州 (25%) CIS アフリカ 中南米 6% 2% 237 年 ( シェア ) 2% 18% 北米 中東 13% 北米その他 (18%) (23%) 日本 2% 欧州 西欧 (22%) 19% アジア / 太平洋 (38%) オセアニア 3% 3% 南アジア 7% 東南アジア 3% 1% 北東アジア 東欧 西欧 23% 中国 17% オセアニア 2% 6% 南アジア 9% 東南アジア 東欧 2% 2% 北東アジア 地域別航空旅客輸送量シェア (RPK ベース ) 航空旅客需要の年平均伸び率を地域別に見ると 中国エアラインは過去 2 年間の平均伸び率 12.8% が最近の経済成長の減速や市場の成熟化によって今後 2 年間は 5.6% に減速するものの 依然として世界平均を超える強い成長力を持ち 237 年の RPK は 3 兆 2,583 億人キロメートルと見込まれ 217 年の 1 兆 899 億人キロメートルの 3 倍になる インドを中心とする南アジアのエアラインも年率 7.6% 東南アジアのエアラインも年率 5.5% とそれぞれ大きな伸びが期待できる 中東のエアラインは多くの乗継客需要を取り込んで年平均 6.% の伸びを示し 217 年の 7,361 億人キロメートルから 237 年には 2 兆 3,711 億人キロメートルに増加し シェアも 1% から 13% に伸ばす 27

34 地域別航空旅客伸び率 RPK 年平均伸び率 (%) 世界 北米 中南米 西欧 東欧 アフリカ 中東 オセア ニア 日本 中国 北東 アジア 東南アジア 南アジア CIS この RPK とロードファクターの予測から 今後 2 年間の世界の ASK は年平均 4.4% で 成長し 237 年には 217 年の 2.3 倍にあたる 22 兆 4,578 億座席キロメートルになると見 込まれる 28

35 6. 旅客機の需要予測 6.1 機材分析 路線距離区分別 ASK 分布 エアラインが運航する旅客機は その路線距離に適した機材が選択される 定期運航ノ ンストップ路線の路線距離帯別 ASK 分布では ターボプロップ機は殆どが 7km 以下の 路線で運航され ピークは 3km 前後である リージョナルジェット機は 北米以外では主に 3-1,3km の路線で運航される が 主な市場である北米では 2,km 程度にまで伸びる 細胴機は 5-5,km の 路線で運航されている 中で も 1,-2,km の路線が 中心となり 3,5km までの 路線で細胴機の ASK 全体の 91% を供給する 4,5km 以 下の路線帯では世界の ASK 提供座席キロ ( 1 9 ) リージョナル 短距離 の 8% 以上を供給し すべての距離帯で見れば世界の ASK 全体の 52% を供給している 広胴機は長距離から短距離の路線まで幅広く運航されているが 中でも 6,-9,5km 帯が中心で 4,5-11,km の路線で広胴機の ASK 全体の 75% を供給している 中距離 出典 :OAG 217 年 9 月データ 路線距離別 ASK( 提供座席キロ ) 分布 長距離 ノンストップ路線距離 (km) ターボプロップ リージョナルジェット 細胴機 広胴機 座席区分別 ASK 分布 路線距離区分でみた機材座席数別 ASK 分布をみると 路線距離区分 1-1,km では ターボプロップ機およびリージョナルジェット機による 4-99 席の小さな山と細胴機の 席 (A /-8 等 ) の大きな山があり 主力は 席である 169 席が最も多く 席 の細胴機 (A ER 757 等 ) と 席の広胴 機も少数だが運航されている 2,1-4,5km でも主力は 席で 席の 細胴機と 席 (A33 年間 ASK( 1 9 ) /787 等 ) の広胴機が運航されターボプロップ 出典 :OAG 217 年 9 月データ リージョナル 29 エアラインの座席区分別 ASK 分布 - 世界合計 ナローボディ ワイドボディ 8 1,1-2,km でも 路線距離区分 (km) 機材座席区分 ( 席 )

36 ている この距離帯では 路線長が長くなることもあり 1,1-2,km に比べて 席の細胴機と 席の広胴機といった比較的大型の機材が増えている 4,51km 以上では 席 (A 等 ) が最多で 以下 席 (A 等 ) 5-8 席 (A38) 席 (747) と続く 近年の 747 の減少によって 席帯が縮小している 平均座席数の増加 / 機材の大型化世界の上位 5 空港の離発着回数と利用旅客の関係を 24 年と 213 年と比較してみると 離発着回数に大きな増減は見られないが 利用旅客数は増加している 24 年の平均は 1 離発着当たり 87 人であったが 213 年には約 1.3 倍の 113 人に増加している この間 世界のロードファクターは 73.1% から 79.8% と 6.7% ポイント増加しており この分を差し引いても 1 機あたりの平均座席数は十分に増加していると考えられ エアラインは旅客数の増加に座席数の増加また は機材の大型化で対応していることが窺える 全般に リージョナルジェット機の出現や 長距離運航が可能な双発機の導入 小型機による多頻度運航が広く行き渡ったこともあり 旅客機 1 機あたりの平均座席数は 2 年代半ばまで減少してきた しかし それ以降は LCC の台頭 燃油費の高騰 空港混雑による発着枠制限 エアライン合併による重複路線の整理や便数の縮小等への対処のため まず 2,km 以下の路線での 1 機あたり平均座席数が増加に転じた 次いでロードファクターが上がりきり 4 発大型機の退役も相当進行した 212 年頃以降は 2,km を超える中距離乃至長距離路線でも平均座席数が増加に転じ 機材の多席化 同一ファミリー内での大型化が進行している Index (21=1) 出典 :ACI 1 機あたりの平均座席数の推移 ,km 以下 15 1,1-2,km ,1-4,5km 4,5km 以上 出典 : OAG 217 年 9 月データ 3

37 退役旅客機の退役 ( 更新 ) は 景気 ( 輸送需要 ) の変動 燃油価格の動向 騒音規制等の適用 新技術を採用した新型機の出現等の影響を受ける 近年では 22 年までに ICAO 騒音規制 Chapter2 に該当する高齢機 ( 機齢 3 年前後 ) が集中的に退役したが 高齢機の退役を終えた翌年以降の数年間は機齢 25 年前後の機材が毎年の退役機の中心になった比較的平穏な時期であった ( 平均退役機齢は 27 年前後 ) しかし 25 年以降燃油価格の高騰が明らかになると エアラインは整備費用もかさむ高齢機はもとより 比較的若い機材であってもさらに燃費に優れる機材への更新を余儀なくされた その結果 特に 29 年以降は退役機齢の若年化が急速に進行して機齢 22~25 年前後の機材が退役機の中心となり 機齢 18 年程度の機材までが少なからず退役する状況となった その後 215 年以降の燃油価格の沈静化をうけて一時期の退役 / 機材更新ラッシュも落ち着いた観があるが 平均退役機齢は 23 年程度にまで下がったままになっている 燃油価格の沈静化による退役圧力の緩和はあるものの 大量の発注残の存在もあって 当面は現在程度の水準が維持されるものと考えられる 西側製造の旅客機について見ると 25 年は 36 機が退役し 平均退役機齢は 27.5 年であったが 28 年以降は毎 年の退役機数が 4 機を超え 211 年以降は毎年 5 機を超 ジェット旅客機の退役機齢の分布 える退役機を出した この間に 平均退役機齢は27~28 年から 23 年程度に低下し 217 年には 23.2 年であった また現在は 199 年頃に納入された機材を中心として その前後の 8 年代後半から 9 年代初め頃に 退役機数 退役年 納入された機材が退役機の中心となっている 西側製造の機体のみ出典 : FlightGlobal 退役機齢 ( 年 ) ターボプロップ旅客機では 25 年の退役機数は 1 機 ターボプロップ旅客機の退役機齢の分布 その平均機齢は 25.8 年であったが 212 年の 121 機 平均機齢 26. 年を経て 217 年には退役機数 39 機 平均機齢 26.4 年となった 一時よりも退役機数が減少したのはジェット旅客機と同様であるが 退役機数 退役機齢 ( 年 ) 西側製造の機体のみ出典 : FlightGlobal 退役年

38 退役機の平均機齢は過去 5 年間以上にわたって漸増しており 近年も 26~28 年の水準にあって下がる傾向を見せていない点がジェット旅客機とは異なる ターボプロップ旅客機は 燃油費の高騰に臨んでその燃費の良さが見直されたことや 座席数規模によっては適当な代替機が生産されていないこともあって ジェット旅客機より長く使用され続ける傾向にある 燃油価格原油価格 ひいては燃油価格は 航空輸送の経済に大きく影響する 原油価格の高騰は世界経済 (GDP) を萎縮させ 燃油価格の高騰は航空運賃 ( イールド ) の上昇を通じて 共に航空輸送需要 (RPK) の縮小を招く 近年の原油価格高騰は約 1 年続いて終息したが 今後の需給バランスの変化や 偶発的あるいは外的な要因で再度価格上昇に転ずる可能性は残る 一方 専門機関による予測は 定性的に上昇傾向にあるとする点では共通するが 定量的には幾つかのシナリオに拠る大きな幅をもった複数の予測を示す形になっている 世界経済の成長による原油需要の増大や脱化石燃料による需要減少 需給バランスの引き締めに向けた OPEC による生産調整と非 OPEC 国に拠る増産 など価格上昇も現状維持もそれぞれの論拠を持つが JADC では 非 OPEC 国での増産 北米でのシェールオイルの実用化による従来型原油の需要減少 現在の原油価格水準では依然プライマリーバランスがマイナスになる産油国が多いと見られることなどから 当面供給がタイトになるとは考えず 緩やかに上昇する程度として予測を行った JADC が使用した価格設定をグラフ中に示す 予測期間内に年平均約 1.3% で上昇し イールドを通して RPK の変化に織り込まれる (Appendix F も参照されたい ) Average Spot Price (217US$/bbl.) Brent Crude Oil Price (Average Spot Price) 原油価格の推移と予測 ( ブレント原油基準 ) Source : EIA EIA High Oil Price Case EIA Reference Case JADC EIA Low Oil Price Case 32

39 運航機数世界全体では 1997 年には ターボプロップ旅客機が 5,572 機 ジェット旅客機が 12,156 機運航されていた 217 年には ターボプロップ旅客機が 3,44 機およびジェット旅客機が 22,337 機となり この間にそれぞれ 2,168 機の減少および 1,181 機の増加となった 運航機数は 経済成長による所得の増加 それに伴う旅行需要の増加により その数を増やしている 人口百万人当たりの運航機数と一人あたりの GDP は 国土面積や地上交通網の整備の度合によって差はあるものの 正の相関をみることができる 217 年末のジェット機の受注残は 14,798 機で その内の 32% がアジア / 太平洋地域のエアラインからの発注である アジア 特に 中国 南アジアや東南アジアは 旺盛な航空需要もあり多数の機材を発注している これらの地域の 1 人あたりの実質 GDP(21 年米ドル ) は 237 年には中国が 18,637 ドル 南アジア ( 主にインド ) が 4,631 ドル 東南アジアが 8,642 ドルと 217 年の 2~ 2.6 倍になると予想されている 経済の発展につれて所得が上昇し それに伴って旅行需要も増加していくことから これらの地域は航空機の大きな潜在需要を有していると言える 運航中のジェット旅客機のみ アジア / 太平洋は 日本 中国 その他アジアおよびオセアニアを含む 出典 :ASCEND UN 33

40 6.2 ジェット旅客機の需要予測減速傾向ではあるものの世界の経済の成長 ( 実質 GDP: 年平均 2.8%) によって輸送需要の増加 (RPK: 年平均 4.5%) が期待され ロードファクターの上昇 機材の多席化 / 大型化傾向や整備作業の効率化による機材の年間飛行時間の延長などの所要機数の増加を抑制する要素も考慮しても 所要の ASK を賄うために必要な 237 年の運航機数は 217 年の 22,337 機から 1.78 倍の 39,867 機に増加する 年の 2 年間のジェット旅客機の納入機数は 33,53 機であり その内 16, 機は現有機の代替需要で納入機数の 48% を占め 17,53 機は今後の航空旅客需要の増加に対応するための新規需要である 4, ジェット旅客機の需要予測結果 39,867 3, 22,337 新規需要 17,53 52% 納入機数 機数 2, 1, 代替需要 16, 48% 33,53 既存機 6, 席以下のリージョナルジェット機は 217 年末に 3,234 機が運航されていたものが 237 年には 3,41 機に増加するものの 運航機数シェアは 14.5% から 8.6% に減少する 年の間に 2,731 機が退役し 2,97 機が納入され 納入機シェアは 8.7% である 5 席以下のリージョナルジェット機は 9 年代後半から 2 年代前半にかけて経済性の良い新型機が出現し ターボプロップ機からの代替需要とメインラインからの低需要路線の移転や新規路線の開拓もあってその数を増やした しかしその後は 21 年の米国同時多発テロ以後の航空不況や燃油費の高騰などの環境の中で 小型故に座席あたりコスト CASK の高いこのクラスの機体は高コスト機となってより大型の機材への移行が急がれ さらに原型となったビジネスジェット機譲りの機体構造に因る寿命の短さなどからその数を減らした 既に CRJ1/2 や ERJ 135/145 等の 5 席以下の機体の製造は終了した 最近では リージョナルジェット機であってもファーストクラスまたはビジネスクラスが配置されて 2 クラス構成とする場合が多いことからも 機体はひと回り大きめのものが求められている 米国大手エアラインは スコープクローズによる制限が 76 席に緩和されたため 5 席以下の機材の更新用に 76 席級機材の導入を決め CRJ9 EMBRAER

41 および MRJ9 が発注された これらの機体の標準座席数はモノクラスでは 86-9 席と大きめであるが ファーストクラスを配置することで 76 席に抑えている スコープクローズでは 座席数と共に最大離陸重量が 86,lb 以下に制限されているため これを超える機体は何らかの対処が必要であるが 今後はこれらが主要な運航機材となっていく クラス別運航機数および納入機数 リージョナルジェット機細胴機広胴機 1% 8% 4,252 9,989 8,928 シェア 6% 4% 14,851 26,468 21,695 2% % 3,234 3,41 2, 年運航機数 237 年運航機数 年の納入機数 9 席機クラスには CRJ1 EMBRAER19/19E2 MRJ9 ARJ21 Superjet1 といった機種が運航中または開発中である このクラスの需要拡大のためには 特に米国で スコープクローズが少なくとも 8 席ないしは 9 席に緩和される必要があるが その前提のもとでリージョナルジェット機の主力になる 6-99 席の運航機数は 217 年の 2,25 機から 237 年には 3,293 機に増加する 当該クラスの納入機数は 2,794 機である 席の細胴機は 217 年末に 14,851 機が運航されていたが 237 年には 26,468 機となり 運航機シェアは 66.4% になる 年の間に 1,78 機が退役し 新たに 21,695 機が納入される 納入機シェアは 64.7% である 最近の傾向として 燃油費の高騰 空港混雑といった問題から A319 や よりも A32/A321 や 737-8/-9ER/MAX-8 のようなやや大型の機体に人気がある また 座席数も増加傾向にあり 例えば欧州エアラインの の平均座席数は既に 18 席に達している また 757 の後継機あるいは高温 高地性能に優れ 2 席クラスで大西洋横断能力のある機体を欲しているエアラインもでてきている LCC は現在使用中の機材である A32 や 737 で飛行可能な4~5 時間までの短 中距離路線を主に運航しているが 当該市場の成熟につれてより長い距離の路線へ進出することも考えられ 現有機より大きめで より長い距離を飛行できる機体にも需要が広がる可能性もある 広胴機に対して CASK が低い細胴機はコストを重視するエアラインには好まれるが その座席規模から単通路機ゆえの限界に近づいていると見られ 双通路機になる可 35

42 能性もある とはいえ 機数に関して今後 2 年間の需要の中心は細胴機である 予測結果では その中でも 席機の納入機数が 13,56 機と最も多く 237 年には運航機数が 16,93 機となる 機材の大型化や長距離化もあり 席機の納入機数も 6,85 機と多い 席機の納入機数は CS1 と EMBRAER 195 が主で 1,789 機である 他方 15 席を区切りとして需要を論ずる事も多いので 細胴機の座席区分を便宜的に 席と 席に分けてその納入機数をみると 席機が 11,196 機 席機が 1,499 機となる 機数 18, 16, 14, 12, リージョナル ジェット機 サイズ別ジェット旅客機運航機数および需要予測 細胴機 11,845 16,93 新規納入機 広胴機 合計運航機数 217 年末 : 22,337 機 237 年末 : 39,867 機 年新規納入機数 : 33,53 機 1, 8, 13,56 7,65 6, 11,845 5,375 4, 2, 4,255 6,85 3,293 2,25 残存機 2,393 4,887 1,888 1,638 2,223 3,797 2,794 3, , ,789 2,393 2, , 席 6-99 席 席 席 席 席 席 4 席以上 23 席以上の広胴機は 217 年末の運航機数は 4,252 機であり 237 年には 9,989 機となり そのシェアは 19.% から 25.1% に増加する 年の間に 3,191 機が退役し 新たに 8,928 機が納入される 納入機シェアは 26.6% である 広胴機の主要な市場は中 長距離国際線および高需要の国内幹線である 787 のような燃費が良く航続性能に優れる中型機の導入によって 747 や 777 といった大型の機材では採算がとり難かった中程度の需要の長距離路線への進出が可能となった 広胴機では 席機が最も納入機数が多く 4,887 機の納入が見込まれ 237 年の運航機数は 5,375 機となる 席機の納入機数は 3,797 機で 237 年の運航機数は 4,255 機となる 広胴機の中でも 4 席以上の大型機は 最近のエアラインの中型機指向もあり受注状況は芳しくない 長期的に見れば 空港混雑による便数の制限や燃油費の長期的な上昇への対応 さらに人口の増加と都市化の進行によって都市部に人口が集中する傾向があることなどから 高需要の主要都市間を結ぶ路線を中心に大型機の需要は存在するとの考え方もあるが 現実の受注状況に鑑みれば現在運航中の機材の更新需要が中心になると考えられ 36

43 る 4 席以上の運航機数は 217 年の 391 機から 237 年には 359 機となり 今後 2 年間で 244 機が納入される 機数 18, 16, 14, 地域別ジェット旅客機の運航機数と需要予測 16,474 合計運航機数 217 年末 : 22,337 機 237 年末 : 39,867 機 年新規納入機数 : 33,53 機 12, 1, 8, 7,564 7, 新規納入機 既存機 6, 4, 2, ,654 3, , , 北米 欧州 アジア / 太平洋 日本 中国 北東アジア 東南アジア 南アジア オセアニア 中東 中南米アフリカ CIS 地域別でみると 217 年末の運航機数が多いのは北米で 6,34 機が運航されており 237 年には 7,564 機に増加するが この間の欧州と中国での納入機数が多いため第三位となり 地域別運航機シェアは 28% から 19% に減少する この間に 6,17 機が納入され 納入機シェアは 18% になる 欧州の運航機数は 217 年末の 4,585 機から 237 年には 7,694 機に増加し そのシェアは 21% から 19% に低下する この間の納入機数は 6,431 機で 納入機シェアは 19% となり 第二位の市場になる 中国の運航機数は 217 年末には 3,345 機で世界第三位であるが 237 年には 8,297 機となって北米も欧州も抜き 第一位の市場となる この間の納入機数は 6,745 機で納入機シェアは 2% である また この内 1,73 機が広胴機 ( 広胴機の納入機シェアで 17%) であり 中東 (1,41 機 14%) をも上回る広胴機市場になる 中南米 東南アジア ( 主に ASEAN) 中東 および南アジア( 主にインド ) は 世界平均を上回る高い旅客需要の伸びが期待され その運航機数も増加する 237 年には これら 4 地域の運航機数はそれぞれ 3,131 機 3,87 機 2,654 機 および 1,997 機となる 納入機数はそれぞれ 2,677 機 3,516 機 2,35 機および 1,897 機になる なお 中東は広胴機の納入機数が 1,41 機で これは同地域での納入機数の 6% を占める CIS は 1,83 機が納入され 237 年の運航機数は 1,347 機となる 納入機シェアは 3.2% である 37

44 6.3 ターボプロップ旅客機の需要予測 世界のエアラインで運航されている 15 席以上のターボプロップ旅客機は 1994 年の 5,98 機をピークに リージョナルジェット機の普及に押されるなどして減少し 217 年 末の運航機数は 3,44 機となった 現在のターボプロップ機が運航されている路線の殆どは 1,km 以下であるが この距 離帯には社会的に最低限必要とされる交通サービスとしての路線や 技術的にジェット化 が困難な路線もあり 不採算路線からの撤退や減便が進んでも一定量の輸送力は必要とさ れ維持されると考えられる 加えて 長く続いた燃油費の高騰を背景に燃費の良いターボ プロップ機が見直され 25 年以降は受注状況も持ち直してきた 実際には 6-79 席機では ターボプロップ旅客機の受注機数の推移 依然としてリージョナルジェ 6 35 ジェット燃料価格ット機との競合があることに 5 3 加えて 8-99 席および 席の帯域では新規調達 2 3 に適した機材が生産されてい リージョナル 15 2 ジェット機 ないことから 評価の好転が実際の機数増に繋がりにくい状況にある ターボプロップ旅客機 * ジェット燃料価格は 製油所からの引渡し価格 予測ではターボプロップ機 ( 出典 : Flight Gloal, EIA) の運航機数は 217 年末の 3,44 機から 237 年末には 3,515 機に微増する この間 2,569 機が退役し 2,68 機が新たに納入される 受注機数 ジェット燃料価格 ( / ガロン ) 5, ターボプロップ旅客機の需要予測結果 4, ,44 新規需要 111 4% 3,515 3, 機数 2, 代替需要 2,569 96% 納入機数 2,68 1, 既存機

45 機数 地域別ターボプロップ旅客機の運航機数と需要予測 1,6 1,4 1,2 1, 合計運航機数 217 年末 : 3,44 機 237 年末 : 3,515 機 年新規納入機数 : 2,68 機 新規納入機 既存機 北米 欧州 アジア / 太平洋 日本 中国 北東アジア 東南アジア 南アジア オセアニア 中東 中南米アフリカ CIS 地域別に見れば 北米 欧州で運航される機数はやはり多いものの それだけではなく 中南米 アフリカ オセアニア 東南アジアなどで各々 3 機から 45 機が使用されており あまり偏在せず幅広い地域で運航されているのが特徴と言える ターボプロップ機は 低需要路線であっても最低限の航空サービスを必要とする路線や離島路線等地理的に事情のある路線では必要とされ続ける そうした路線では 席機が今後とも運航され 今後 2 年間に 292 機が納入されると見込まれる ただし 運航機数は 217 年の 1,57 機から 237 年には 395 機に減少し 減少分は次に述べる 2-39 席級の機材に移行するものと考えられる 2-39 席機は 217 年には 534 機が運航されている この内 DHC8-2 や Saab34 といった機体が 22 年代前半に経済的な寿命に達するため 特に北米エアラインで代替機を求める声があるが 現在このクラスには適当な代替機材が生産されていない JADC では このクラスについては 3 席の高速巡航型のターボプロップ機を想定して計算を行い 今後 2 年間で 843 機の新機需要があり 237 年には 86 機が運航されると予測している しかし実機材の供給がないため 217 年末時点での在籍機の平均機齢は 27 年と高齢化が進行しており 好適な機材の供給が待たれる 9-1 席のターボプロップ機については 輸送需要が比較的大きく路線距離が短い路線を運航しているエアラインが関心を持っている これに対応するため ボンバルディアは DHC8-4 のオプションとして 86 席仕様を開発しており ATR は 9 席機の開発を望んでいる このクラスには現在新製機の供給が行われていないため JADC では 9 席の高速巡航型のターボプロップ機を想定して計算を行ない 今後 2 年間で 367 機の需要があると 39

46 予測している このクラスはリージョナルジェット機との競合が考えられるが 短距離の路線であれば飛行時間の差は小さく 飛行場での地上時間も加算されて影響が小さくなる 機数 サイズ別ターボプロップ旅客機の運航機数と需要予測 2, 1,8 1,6 1,4 合計運航機数 217 年末 : 3,44 機 237 年末 : 3,515 機 年新規納入機数 : 2,68 機 1,662 新規納入機 既存機 1,2 1, 1, ,175 1, 席 2-39 席 4-59 席 6-79 席 8-99 席 ターボプロップ機の市場は 2 年以降 ターボプロップ機メーカーの撤退等のために適当な小型機がないこともあって需要は大型機へ移行しており 217 年時点でのターボプロップ旅客機の運航機数は ATR72 や DHC8-4 などを含む 6-79 席機が 1,175 機 ( シェア 35%) と最も多く 237 年には 1,662 機 (47%) になると予想される この間の納入機数は 1,47 機であり 納入機シェアでは 39% を占める 今後 2 年間の内に現在 4-59 席級にある輸送需要も取り込んで成長するものと予想される なお このクラスは新製機の供給が行われており 217 年末時点での在籍機の平均機齢は 6.9 年と若いが 他方 席級の平均機齢は 28 年 2-39 席級は 27 年 4-59 席級は 24 年であり 生産が行われているクラスでも経済性などエアラインの希望に見合う条件で機材が供給されていない可能性もある ターボプロップ旅客機市場はメーカー数も少ないが 最近その内の一社が開発していたジェット旅客機の EIS にこぎつけたことから 今後漸次余力が生じて好適なターボプロップ旅客機の開発につながることを期待するエアラインもある 4

47 7. 航空貨物需要予測 7.1 航空貨物市場航空貨物輸送世界の航空貨物輸送量は RTK ベースで 年の 2 年間に年均 2.8% で伸びてきた 貨物ビジネスは 旅客に比べ景気の変動を大きく受け易く 直近の 1 年では 米国の金融危機や欧州の信用不安の影響もあり その伸び率は年平均 2.8% と 年の 1 年間の年平均伸び率の 2.7% に対してほぼ同じ数値と回復した 景気の回復局面の初期には 在庫サイクルから航空輸送を利用する度合いが大きくなることもあり 28 年から続いた低迷からは 214 年までに脱出した 216 年前半は中国経済の低迷 BREXIT ショックによる金融市場の混乱等を背景により大幅に減速した その後 216 年後半は米国経済の持ち直しや 各種政策による中国経済の下支え BREXIT ショックに対する主要国中央銀行による迅速な対応等により 緩やかな持ち直しが進んだものの 最終的には 215 年を下回る経済成長率へとやや鈍化した 217 年の世界経済は 米国をはじめとする欧米主要国での選挙などの政治イベントや地政学的リスクが多かったが 主要先進国に牽引されて大きく改善した IHS(Global Insight) は世界の実質 GDP 成長率について 世界金融危機以降最低となった 216 年の前年比 2.4% から 217 年には 3.1% まで回復 218 年も 3.2% と予測している 一方で IATA( 国際航空運送協会 ) が発表した 41

48 217 年の世界の航空貨物輸送量増加率は 直近 5 年の平均が 2% 程度であるにもかかわらず RTK は対前年比で 9.3% の大幅な増加となった また IATA によれば 218 年 ~222 年の今後 5 年間の航空貨物輸送量増加率平均は 4.9% と予測され 217 年に比べれば落ちるものの高い数値が見込まれている 42

49 地域的には アフリカエアラインが対前年比 24.8%, 欧州エアラインが 11.8% と大きな増加となり 中東エアラインの 8.1% を上回る結果で アジア太平洋エアライン (7.8%) 北米エアライン (7.9%) 南米エアライン(5.7%) と 各地域共に大きな伸びであった 最近では 高付加価値品の新興国での製造や 新興国企業が他の新興国へ進出するといった 従来の先進国から新興国へ低付加価値品の製造移転とは異なった動きが活発化してきている 近年 最終製品の組み立ては労働コストの安い国や消費地に近い場所で行われていることが多く 航空貨物輸送品は 携帯電話や AV 機器といった最終製品から電子部品やレンズといった製品を構成する部品に移ってきている また 包装技術も進歩し 以前に比べると荷物の容積も小さくなっている このように 航空貨物の小型化 軽量化が進んでいることから 航空貨物の輸送供給量は全体的に過剰となっている エアラインは 貨物イールドの低下 燃油費の高騰による収支の悪化等の状況で A33 や 777-3ER のように床下貨物室の容積が大きく 比較的多くの貨物を搭載できる機体の増加などから 旅客収入以外の収入を増やすべく 貨物機による輸送を減らし旅客機の床下貨物室の利用を増やしている LCC も旅客関連収入以外の収入源として 貨物事業に進出してきている 当面の世界景気は上向きに推移しているものの 新興国景気や欧州景気の不透明感もあり また中東や欧州での紛争 テロや政治リスクなどによる 下振れリスクもあるが 長期的には 企業のグローバル化 在庫の削減 新興国の経済成長 それによる中間層の増大と彼らの購買力の向上等により 人や物はより活発に移動し 航空貨物需要もそれにつれてさらに増加していくものと考えられる 他の輸送モードとの競合航空貨物輸送は 航空旅客輸送のように陸上路線でのみ高速鉄道や長距離バスと競合しているのとは異なり 陸上では鉄道やトラックと 海上ではコンテナ船と競合しており 取り巻く環境は旅客輸送よりも厳しい 世界の商品とサービスの貿易は 輸出額ベースで 直近の 1 年間で年平均 3.4% の伸びを示している この間 海上コンテナ輸送は TEU ベースで年平均 2.6% の伸びを示しているのに対し 航空貨物輸送は RTK ベースで 2.7% の伸びであり その 43

50 伸び率はやや上回った 企業は 商品価格の下落による運賃負担力の低下 企業の物流コストの削減等の理由により 高価な航空輸送から安価な海上コンテナ輸送をはじめとする他の輸送機関を利用する傾向にあるが ここ数年は世界景気の好調が続き 半導体部品や自動車部品の緊急輸送のため航空貨物が増加傾向にあり 初めて海上コンテナ輸送を上回る結果となった 近年 航空貨物は より付加価値が高く 航空機の高速性を生かす事ができる生鮮品 医薬品 緊急輸送品や精密機器といったものに重点を置いている 貨物ロードファクター貨物ロードファクターは 貨物機による輸送と旅客機の床下貨物室による輸送を合わせた全体でみると 1997 年では 49.4% であったが 217 年には 49.8% と 需要の変動の影響を受けながらもわずかではあるが増加している 貨物機のロードファクターは 1997 年は 66.% 217 年は 7.6% と若干増加し,217 年の貨物輸送量の好調さを物語っている 貨物機のロードファクターは 既に高水準に達しており 今後大きく増えることはないであろう 同期間に旅客機の床下貨物室のロードファクターは 38.9% から 4.1% と若干増加し 同様に貨物輸送の好調さが窺える LCC の貨物事業の進出 輸送品の小型化および軽量化 貨物搭載量の大きな広胴旅客機の出現といったことから 今後は旅客機の床下貨物室での貨物輸送が増加し ロードファクターも上昇するものと考えられる 貨物イールド運賃を示す指標である実質貨物イールドは 年の 1 年間では世界で年平均 3.2% の減少であったが 年の 2 年間では 年平均 2.1% の減少とその減少率を大幅に減らした 198 年代は 747F のような大型貨物機の市場投入もあり 大きな減少を示していたが 199 年以降は世界経済のグローバル化による国際貿易の拡大による航空貨物需要の増大があり イールドは大きく下がりにくい状況にあった しかし 今後は 他の輸送モードとの競合や企業の物流コスト削減による運賃下げ圧力はあるものの e コマース等による航空貨物需要の増加による供給量不足 パイロット不足などもあり イールドは比較的下がりにくい環境になると考えられる 44

51 45 市場予測

52 7.2 航空貨物需要予測世界の航空貨物需要は RTK ベースで 年の間に年平均 4.1% で成長し 217 年の 2,268 億トンキロメートルから 2.2 倍の 5,79 億トンキロメートルに増加する この間 実質貨物イールドは年平均.8% で減少すると見込んでいる 路線別でみると 最大の市場はアジア / 太平洋 - 北米路線で 年平均 4.4% の伸びを示し 217 年の 417 億トンキロメートルが 237 年には 99 億トンキロメートルとなる 伸び率が世界平均を上回ることもあり そのシェアは 19.5% とやや増加する この路線は今後 2 年間の増加分が最も大きい市場である アジア / 太平洋域内は 年平均 5.% の伸びで 217 年の 346 億トンキロメートルが 237 年には 922 億トンキロメートルとなり シェアは 15.2% から 18.1% に増加する アジアは 陸上インフラの整備が進むと共にトラック輸送をはじめとする陸上輸送能力が大きく伸びるが 同時に航空輸送も大きく伸びる アジア / 太平洋 - 欧州路線は 年平均 4.2% の伸びを示し 217 年の 46 億トンキロメートルから 237 年には 919 億トンキロメートルとなり シェアは 17.9% から 18.1% に増加する アジア / 太平洋 - 中東路線は 年平均 6.8% の伸びを示し 217 年の 126 億トンキロメートルが 237 年には 3.7 倍の 468 億トンキロメートルとなり そのシェアは 5.5% から 9.2% に増加する 46

53 欧州 - 中東路線は 3.8% の伸びで 217 年の 112 億トンキロメートルから 237 年には 2.1 倍の 238 億キロメートルとなり そのシェアは 4.9% から 4.7% にやや減少する また 中東経由のアフリカや中南米への需要も取り込んでいる 伸び率でみると アジア / 太平洋 - 中東路線が 6.8% アフリカ- 中東路線が 5.9% 中東域内路線が 5.4% と大きな伸びが期待できる 中東を経由して東西または南北に貨物が輸送されていくことが窺える 47

54 全般的に 中東 アジア / 太平洋といった新興国地域内および地域間を結ぶ路線で大きな伸びが期待でき 特に 中東およびアジア / 太平洋を結ぶ路線が成長の中心となっていく 成熟市場である欧州 - 北米および北米域内は 2% 程度の低い伸びとなる 地域別では アジア / 太平洋地域のエアラインの輸送量が最も大きく 地理的な広がりや高い経済成長を反映し 217 年の 836 億トンキロメートルが 237 年には 2.6 倍の 2,168 億トンキロメートルに増加する 北米のエアラインは 467 億トンキロメートルから 1,47 億トンキロメートルに 中東エアラインは その地理的な優位性を生かし 38 億トンキロメートルから 2.8 倍の 877 億トンキロメートルとなり 欧州を抜いて 3 番目となる 欧州エアラインは 493 億トンキロメートルから 694 億トンキロメートルとなり 大きな伸びを示す中東エアラインに及ばない 北米エアラインは 4.1% と世界平均 (4.1%) と同等の伸びを示し そのシェアは 2% から 21% でやや増加する 一方で 既に成熟市場にある欧州エアラインは 1.7% と低い伸びとなり そのシェアは 22.% から 14.% に減少する 世界最大の市場であるアジア / 太平洋は 4.9% の伸びが期待でき そのシェアは 37.% から 43.% に拡大する 中東は 5.4% と最も高い伸びを示す アフリカ CIS は直近では景気の不透明感があるものの 長期的には比較的高い経済成長が期待でき それぞれ 5.3% 2.5% の伸び率となる 48

55 旅客輸送と同様に 貨物の伸びはアジア / 太平洋 中東やアフリカの新興国によって牽 引される 航空貨物は 旅客機の床下貨物室と貨物機によって輸送されている LCC を含む旅客エアラインが旅客機の床下貨物室の利用を増やしていること A33 や 777-3ER のように床下貨物室の容積が大きく比較的多くの貨物を搭載できる機体が増えていることから 今後とも旅客機の床下貨物室の利用が増えているが 機材の増加もあり 床下貨物室の貨物ロードファクターは 217 年の 4.1% から 237 年には 43.3% に増加する 貨物機のロードファクターは既に 6% 台半ばと高いが 237 年は 63.% と 217 年の 66.6% から少し減少する 全体では 貨物ロードファクターは 217 年の 49.% から 237 年には 51.% にやや増加する 航空貨物輸送供給量は 世界全体では ATK ベースで 217 年の 4,99 億トンキロメートルから 237 年には 2.4 倍の 1 兆 1,713 億トンキロメートルになる 49

56 地域別航空貨物輸送量シェア (RTK ベース ) 5

57 ジェット貨物機の需要予測 8.1 機材分析運航機数世界の貨物機の運航機数は 216 年の 1,8 機から 217 年には 1,864 機に増加し 細胴機 683 機 中型広胴機 611 機および大型機 57 機となった なかでも 細胴機が 1998 年以降減少を続けてきたが 214 年以降はわずかながら増加に転じ 216 年に比べ 31 機増加となった 27 年には 細胴機が 746 機と運航機数の約 39% を占めていたが 次第にその数を減らし 217 年には 683 機となり シェアも 37% に減少した 代わって そのシェアを増やしていったのは中型広胴機で 27 年のシェアは 3% であったが 217 年にはそのシェアを 33% に伸ばした 大型機は 27 年に 618 機で 32% のシェアを有していたが 217 年には 57 機に減少し シェアについては 31% とわずかに減少した 改造貨物機貨物機市場では 歴史的に旅客機からの改造機が多く使用されており 運航機数でみると おおよそ 5% が改造機であった 旅客機は 機齢 1 年を過ぎる頃から貨物機への改造が始まり 機齢 15 年頃から 2 年位までが改造のピークとなる 51

58 改造機は 特に大きな環境の変化がない限り 改造後 15 年ほど使用され退役する 217 年は運航機材の中で 48%(9 機 ) が改造機であった 52

59 1997 年以降の新製機と改造機の納入履歴を見ると 細胴機は 199 年代に製造された 757 貨物機を除けば西側新製機はない このため この市場は改造機市場であり 比較的安定した改造機需要がある 特に 737-3/4 および 757 が多数改造されている また 最近では CRJ2 や ERJ 145 といったリージョナルジェット機および MD-8 の改造貨物機が出てきている 広胴機は もともとは改造機市場で 199 年代は A3/A31 や DC-1 2 年代は MD-11 といった機体が多数貨物機に改造された しかしながら 28 年以降 航空貨物市場の低迷 燃油費の高騰もあり 燃費の悪い 3 発機や 4 発機は敬遠され これらの機体の改造需要が大幅に減少した また 新型機の開発遅れにより改造に適した機体が不足していることや A33 の貨物改造プログラムはスタートしたばかりで 218 年より就航が見込まれるが 777 は改造プログラムが未だローンチされていないこともあり 新製機の納入が増えている 貨物需要の低迷 改造に適した機体の不足や燃油費の高騰もあり 広胴機の改造貨物機は 以前ほど魅力的ではなくなってきている 大型化この 1 年間に 77F 727F 737-2F 747-1F/2F/3F DC-8F DC-9F の多くが退役し A3-6 MD ER といった旅客機からの改造機が多く導入された また A33-2F 777F 747-8F といった新製貨物機が市場に投入された この結果 1 機あたりの最大貨物搭載量は 27 年の 57.2 トンから 217 年は 6.7 トンとなった 小型機が若干増加したこともあり 212 年の 61.8 トンからわずかに減少したものの この 1 年間で 6% 増加した 直近の 5 年間では 6~62 トンで推移している 53

60 退役貨物機の場合 旅客機からの改造機が多いこと 年間稼働時間も旅客機より短いこともあり 退役機齢は 3 数年と高い 21 年以降 燃油費の高騰やコスト削減もあり 燃費が劣り整備費がかかる機齢の高い機体 特に 機齢 35 年以上機体の退役が加速した さらに 最近では燃料効率の良い機体出現もあり 機齢 16 年から 3 年の比較的若い機体も退役している 54

61 27 年は 88 機が退役し 平均退役機齢は 37.8 年であったが 212 年には 95 機と退役機数が増え 平均退役機齢は 34.1 年に減少した その後 若干の増減があり 217 年は 43 機が退役し 平均退役機齢は 33.5 年となった 平均退役機齢は 21 年頃をピークに 多少の変動はあるものの若くなっている 55

62 8.2 ジェット貨物機の需要予測貨物機による貨物輸送量は RTK ベースでは 年の間に年平均 2.8% で増加し 輸送シェアは 1997 年に 43% であったものが 217 年には 49% となった 但し この間の貨物機による輸送シェアは 27 年の 58% をピークにその後は減少を続けてきたが RTK は FedEx や DHL 等の貨物専業会社が e-コマース等の需要増を背景に 213 年以降は 3% 程度の伸びを示している 56

63 また 26 年と 216 年で比べると 貨物輸送量の多い主要航空会社での貨物輸送量については 各社の戦略が分かれており エミレーツ航空やカタール航空 キャセイ航空を除けば シンガポール航空 ルフトハンザ航空 大韓航空の RTK は減少している 貨物輸送量の多い主要航空会社では この期間の旅客機の床下貨物室の RTK は全体では横ばいか若干増加を示しているが 貨物機の RTK は減少していることから 相対的に航空貨物輸送が 貨物機による輸送から旅客機の床下貨物室による輸送に重心を移している 一方でエミレーツ航空やカタール航空では 貨物機の導入もさることながら 広い床下貨物室を持つ広胴機を大量に導入していることで貨物輸送量が大幅に増加し この 1 年間で 2 倍乃至 3 倍に増加している 今後とも A33 や 777-3ER をはじめとする床下貨物室に余裕のある広胴機の増加や 旅客以外の収入源の確保のために旅客機の床下貨物室の利用を拡大する動きもあって 旅客機の床下貨物室による貨物輸送は増えていく 一方で貨物専業の FedEx や DHL といった会社が世界的な e コマースやヘルスケア関連の需要増により貨物供給量を増やしており 貨物機による輸送のシェアは少しずつ増加していくものと考える 218 年から 237 年までの貨物機による RTK は年平均 4.3% で増加し 217 年の 1,19 億トンキロメートルから 237 年には約 2.3 倍の 2,585 億トンキロメートルとなるが この間の貨物機による ATK は 1,556 億トンキロメートルから 4,142 億トンキロメートル (2.6 倍 ) になり 貨物機による輸送のシェアは 51% に増加する 運航機数は 217 年の 1,864 機から 237 年には 2,951 機に増加する 217 年は 細胴機が 683 機と最も多く そのシェアは 37% であったが 237 年には 856 機と増加するが 57

64 そのシェアは 29% に減少する これに対して 大型機は 同期間に 57 機 シェア 31% か ら 1,149 機 シェア 39% に増加する この間 1,437 機の貨物機が退役し 217 年の運航 機のうち 237 年に運航しているのは 427 機となる 今後 2 年間に 2,524 機が納入される 58

65 その内 代替需要が 1,437 機でシェア 57% 新規需要が 187 機でシェア 43% となり ジェット貨物機需要の 57% が代替需要である 機材別の納入機数は 細胴機 853 機 中型広胴機 79 機 大型機 881 機の 2,524 機で シェアは それぞれ 34% 31% および 35% である このうち新製機は 148 機納入される 新製機の内訳は中型広胴機 52 機 大型機 528 機であり 大型機が過半数を占め そのシェアは 51% を占める 細胴機は 適当な新製貨物機が存在しないことから A32/321 MD8 737 や 757 といった旅客機からの改造貨物機が主となる CRJ1/2 や ERJ 145 といったリージョナルジェット機の改造貨物機も出現している 広胴機は 改造貨物機としては主に A が期待でき 新製機としては A33-2F 777F 747-8F が存在する 将来的には A35 A の貨物機の出現もあると思われる 地域別では 217 年から 237 年の間 運航機数は 北米が 856 機から 98 機 アジア / 太平洋が 341 機から 881 機 欧州が 273 機から 374 機 中東が 9 機から 238 機 中南米が 87 機から 132 機 アフリカが 64 機から 125 機 そして CIS が 153 機から 216 機に増加する 貨物機市場としては 期間を通して北米が最も大きい 中東 南米などの新興国での運航機数が伸び 特にアジア / 太平洋では 237 年には北米に次ぐ機数を擁する 納入機数が最も大きいのは北米で 82 機 次いでアジア 太平洋が 775 機 欧州が 32 機 中東が 186 機 CIS が 184 機 中南米が 12 機 アフリカが 119 機である 欧州 ア 59

66 フリカ 中南米は改造貨物機が主であるが 北米 中東では新製機の割合も比較的高い 新製機は 北米の 329 機 アジア / 太平洋の 323 機 中東の 118 機 CIS の 19 機 欧 州の 88 機と続く 新製機の市場としては 北米とアジア / 太平洋が最も大きな市場である ランプ式貨物扉を有する貨物機によって重量物や規格外品を輸送する HOM(Heavy and Oversize air cargo Market) では 旧ソ連製の軍用機の民間転用型である An-124 や Il-76TD が主に用いられている HOM の輸送量のシェアは RTK ベースで航空貨物輸送量全体の.5% 程度と非常に小さいが 航空宇宙機器 精密機械 油田や鉱山開発用資機材 災害支援 人道支援等の輸送需要の高まりから 当該市場の需要の伸び率は 航空貨物輸送全体の伸び率よりも高いと考えられている 当面 An-124 An-225 や Il-76TD Il-9VD に替わる機体がないこともあり 現有の機体が今後とも運航されることになる 最近では 西側諸国で運用中又は現在開発中の軍用輸送機の民間型の検討が進められている 6

67 9. 販売予測 9.1 ジェット機の販売予測 の納入機数は ジェット旅客機およびジェット貨物機を合わせて 34,578 機 販売額 (217 年カタログ価格 ) は 5 兆 4,9 億ドルになる これを地域別でみると 納入機数が 14,376 機と最も多いアジア / 太 地域別ジェット機の販売額シェア 平洋が 2 兆 2,77 億ドルと世界最アフリカ CIS 3% 3% 大の市場であり 販売額シェアは 中南米 41% である 6% 北米 次いで欧州 北米が それぞれ 9,625 億ドルと 9,213 億ドル シェ 中東 12% 17% アはそれぞれ約 18% と 17% となる 欧州 18% 中東は広胴機需要が多いこともあり 2,468 機の需要に対して 6,481 アジア / 太平洋 41% 億ドルと大きな額になり その販売 額シェアは 12% である 合計 5 兆 49 億米ドル 機数 25, 2, 地域別ジェット機 * の販売予測 2,277 * 合計 34,578 機 5 兆 49 億米ドル 217 年価格 (1 億米ドル ) 2,5 2, 15, 14,376 1,5 1, , 6,436 6, , 2,468 2, ,192 北米北米 欧州欧州 アジア太平洋 中東中東 中南米 アフリカ CIS CIS ア太 米 カ 平洋 * ジェット旅客機とジェット貨物機の合計 5 61

68 この中で ジェット旅客機の納入機数は 33,53 機 販売額は 5 兆 1,37 億ドルである その内 リージョナルジェット機は 納入機数 2,97 機 販売額 1,345 億ドル 販売額シェアは 3% である 細胴機は 納入機数 21,695 機 販売額 2 兆 4, 億ドル 販売額シェア 47% となり 広胴機は 納入機数 8,928 機 販売額 2 兆 6,22 億ドル 販売額シェア 51% となる 販売額が最も多いのは 納入機数の 39% を占める 席機で 1 兆 3,897 億ドル 販売額シェアは 27% であり 次いで 席機が 1 兆 3,634 億ドル シェア 27% (3,797 機 11%) で続く ジェット旅客機の販売額シェア 4 over 2% % 2-59 % % % % 広胴機 細胴機 51% 47% % % 5 兆 137 億米ドル ( 席 ) 機数 16, 14, 12, 1, 8, リージョナルジェット機 合計 33,53 機 5 兆 137 億米ドル 機材サイズ別ジェット旅客機の販売予測 13,56 細胴機 1,39 6, ,13 広胴機 1, 年価格 (1 億米ドル ) 1,6 1,4 1,2 1, 8 6, 4, 2, 4,887 3,797 2,794 1, over 座席区分 ( 席 ) 新製貨物機の納入機数は 1,48 機 販売額は 3,53 億ドルで 需要が最も多い大型機の販売額が 2,44 億ドル 中型広胴機が 1,9 億ドルである 62

69 9.2 ターボプロップ旅客機の販売予測 年の販売機数は 2,68 機で その販売額 (217 年カタログ価格 ) は 572 億ドルである ジェット機の市場と比較すると 機数は 8.% 売上高は 1.1% と小さい 販売額は 6-79 席が 27 億ドルと全体の約 47% を占める 機数 2, 機材サイズ別ターボプロップ旅客機の販売予測 合計 2,68 機 572 億米ドル 217 年価格 (1 億米ドル ) 4 1, ,47 1, 席 2-39 席 4-59 席 6-79 席 8-99 席 座席区分 地域別では アジア / 太平洋の納入機数が 1,154 機と最も多く 販売額は 26 億ドルで 45% を占める 次いで 北米 欧州および中南米がそれぞれ 66 億ドル 93 億ドル及び 65 億ドルと続く 機数 12 1 地域別ターボプロップ旅客機の販売予測 1, 合計 2,68 機 572 億米ドル 217 年価格 (1 億米ドル ) 北米欧州アジア太平洋中東中南米アフリカ CIS 北米欧州アジア太平洋中東中南米アフリカ CIS

70 販売予測 ( 総計 ) 年の 2 年間における世界のジェット旅客機 ターボプロップ旅客機およびジェット貨物機 ( 新製機 ) の総納入機数は 37,258 機 販売額 (217 年カタログ価格 ) は 5 兆 5,47 億ドルとなる 機数 25, 2, 地域別機材販売予測 * 2,33 合計 37,258 機 5 兆 547 億米ドル 217 年価格 (1 億米ドル ) 2,5 2, 15,53 15, 1,5 1, , 6,774 6, , 2,499 3, ,171 1,34 北米北米 欧州欧州 アジア太平洋 中東中東 中南米 アフリカ CIS CIS ア太 米 カ 平洋 * ジェット旅客機 ターボプロップ旅客機およびジェット貨物機の合計 5 地域別にみると 15,53 機と最も納入機数が多いアジア / 太平洋は 販売総額 2 兆 3,3 億ドルで 世界の販売総額の約 42% を占める世界最大の市場となる 次いで 欧州および北米が 9,718 億ドル 9,279 億ドルと続き 両地域で世界の約 34% を占める 中東は ターボプロップ旅客機の需要はほとんどないが ジェット旅客機 中でも広胴機が多いことから 販売総額は 6,489 億ドルと市場の約 12% を占める 年の販売総額と総需要の地域別シェア 中南米 6% アフリカ 3% CIS 3% 北米 17% 中南米 8% アフリカ 3% CIS 3% 北米 18% 中東 12% 中東 7% 欧州 18% 欧州 19% アジア / 太平洋 41% アジア / 太平洋 42% 販売総額 5 兆 5,47 億ドル納入機数 37,258 機 64

71 1. 地域別概要 欧州 CIS 北米 中東 アジア / 太平洋 中南米 アフリカ 過去 2 年間 世界の GDP は年平均 2.9% 旅客輸送は 5.% 航空貨物は 2.8% で成長してきた この間 世界各地で航空の自由化が進み 多くの国営エアラインが民営化されると共に多くの LCC が市場に参入してきた エアラインは 単独でのネットワーク形成からアライアンスと呼ばれるグループによるネットワーク形成へと戦略が変化した また 以前は 航空輸送の成長を牽引していたのは欧米のエアラインであったが 近年では アジア / 太平洋や中東のエアラインが台頭し牽引する勢いである このように 時代とともにエアラインのビジネスモデルやネットワーク戦略は変化し 成長するエアラインやその地域も変わっている また 地域によって航空機に対する要求も変化する その地理的要求から中東のエアラインは長距離長時間の飛行が可能な広胴機をもとめ 欧州は同じ広胴機でも 1,km 以下の航続距離の機体を使用している また LCC が多く運航している欧米では細胴機が中心である エアラインを取り巻く環境は エアラインが所属している地域によっても異なり それによって機材への要求も異なってくる なお 以下に示す地域別の旅客需要 貨物需要や機体需要は 各エアラインによって輸送される旅客需要や貨物需要 運航されている機体数や納入機数を 各エアラインが法人登録されている ( 本社を置いている ) 国の属する地域ごとに積算したものである 65

72 1.1 北米米国経済はトランプ大統領のもとで雇用確保を重視した新たな経済政策や貿易 関税政策 移民 出入国管理などを巡って期待と混乱が混在した環境にある 欧州の政治動向とも相まってこれまでの開放型のグローバリズムが変化して旅客や貨物の移動に影響する可能性もある 217 年秋にはカナダのボンバルディア社の C シリーズ旅客機の米国への販売を巡って米国商務省が 292% の関税を課す仮決定を行なった これは翌年 1 月に米国国際貿易委員会によって否決されたが この騒動によって同社とエアバス社の提携が一挙に実現し且つ C シリーズが米国内のエアバス社工場で生産される運びになるなど 粗雑とも言える顛末は当面の混乱した状況を表しているようでもあるが 暴走を止める機能は動作している 21 年の同時多発テロによって大きな打撃を受けた北米のエアラインは その後の回復の過程で組織の合理化や他社との合併等を進め 米国では 大手エアラインはアメリカン航空 デルタ航空およびユナイテッド航空の 3 社に リージョナルエアラインもスカイウエスト航空 リパブリック航空およびトランスステート航空の 3 社にほぼ集約された 現在はアメリカン航空 デルタ航空 ユナイテッド航空およびサウスウエスト航空の 4 社が RPK ベースで北米エアラインの 7 割を占めており 寡占化が進んでいる 北米エアラインの需要予測結果 1, 8,997 8, 7,873 新規需要 1,124 15% 機数 6, 4, 代替需要 6,141 85% 納入機数 7,265 2, 既存機 1, 北米エアラインは リストラクチャリングによる財務状況の改善や精密な需給調整によって 今や世界で最も採算性の良いエアラインに変わった 217 年には 全世界のエアラインが算出する稼ぎ出す純利益の約 45% を占めている (RPK では約 23% を占める ) 近年は ゼロ金利政策や量的緩和策による資金調達コストの低下 長く続いた燃油価格 66

73 の高騰に対応した結果もあり 機体 主要指標 () 北米 の更新が進んでいる 更新にあたっ 経済 (GDP) 2. % 旅客需要 (RPK) 3.2 % ては 経済性だけでなく 主要空港 貨物需要 (RTK) 4.1 % の発着枠が上限に近付いていること 運航機数.7 % 販売額 (217 年カタログ価格 ) 9,279 億ドル などから徐々に多席化が進んでいる 運航機数 納入機数 リージョナルジェット機は スコー プクローズの緩和もあって主力が 5 席から 76 席へと移った 細胴機 ターボプロップ旅客機 席 席 席以上 でも同様に A319/A32 や計 /-8 といった 席 クラスが依然中心であるが A321 や 737-9ER といった 席 ジェット旅客機 6-99 席 1,153 1,412 1, 席リージョナルジェット機計 685 1, ,414 1, 席 クラスの一回り大きめの機体にも需 席 2,76 2,688 1,982 要が出てきている また 細胴機の 席 931 1,475 1,139 上限とも見られる 757 の代替機を望 細胴機計 3,828 4,697 3, 席 席 む声もきかれる 4 席以上 1 広胴機計 638 1,453 1,328 北米の大手エアラインは 国内線計 6,34 7,564 6,17 では LCC との競争が激しいため ジェット貨物機 ( 新造機 + 改造機 ) 国際線への路線拡張に注力しており 細胴機 A35 や 777/787 といった広胴機の 中型広胴機 需要も増えている 大型機 計 北米市場は 年の過去 2 年間で GDP は年平均 2.2% 合計 7,873 8,997 7,265 旅客需要は 2.7% 貨物需要は.8% で伸びてきた 年の成長率は GDP が2.% 旅客需要が 3.2% 貨物需要が 4.1% となる 成熟市場である北米の輸送需要の伸びは旅客お よび貨物ともに世界平均より低めであり また 予測期間中の納入機数のうち 85% は既存 機の代替需要である 北米の 217 年の運航機数は 7,873 機で 237 年には 8,997 機に増加する この間の納 入機数は 7,265 機 販売額 (217 年カタログ価格 ) は 9,279 億ドルとなる 旅客機の納入 機数の中では 細胴機が 56% を ターボプロップ機を含む 1 席以下の機体が 23% を占め る 67

74 1.2 欧州欧州は 英国の EU 脱退の国民投票やそれに伴って予想される経済関係の変化 テロや移民 / 難民問題などを巡っての反 EU 的潮流や 目立たないが一部国の債務問題などのリスクもあって政治も経済も見通しは楽観できない 欧州は西欧東欧北欧のほぼ全域が EU 加盟国であり 航空協定によって互いの国内運航まで相互に開放した 大陸的な規模を持つ単一の航空市場となっており 旅客需要は過去 2 年間を通じて基本的に堅実な成長を示している 特に 21 年以降の伸びは LCC によってもたらされており 欧州の LCC は 1997 年の自由化後に急速に発展し 現在では欧州域内路線の座席供給量の約 36% を占めるに至っている 欧州では高速鉄道網の整備が進んでいることもあって 既存エアラインは国内線や域内線において LCC や高速鉄道と競争している さらに最近では LCC と高速鉄道との競争も生じており 一部路線では LCC の苦戦も伝えられている このため 大手エアラインは域外路線に活路を見出そうとしているが 逆に中東エアラインの欧州路線への進出も進んでおり 厳しい競争状況が続いている 1, 欧州エアラインの需要予測結果 8,622 8, 新規需要 機数 6, % 4, 5,45 3,217 45% 代替需要 3,931 55% 納入機数 7,148 2, 既存機 1, 欧州の大手エアラインは 既にエールフランス-KLM IAG(BA ほか ) ルフトハンザの 3 集団にほぼ集約されており さらに今後は 西欧に比べて事業再構築が遅れている中欧および東欧の中小エアラインを対象とした再編が起こるのではないかとの見方もある 欧州でも米国と同様に機材の更新が進んでいる ひところの燃油費の高騰の影響や 主要空港の発着枠が上限に近付いていることもあり A321 や 737MAX-9 といった 席クラスの 従来よりも一回り大きな機体にも需要が移りつつある また A32 や

75 の座席数も従来の 15 席前後から今 では 18 席前後に増加して高密度化 しており 大手エアラインと LCC で 大差がなくなってきている 欧州は 年の過去 2 年間で GDP は年平均 1.8% 旅客 需要は 4.2% 貨物需要は 2.% で伸 びてきた 年では GDP が年平均 1.7% 旅客需要が 3.8% 貨物需要が 1.7% となる 米国同様 成熟市場である欧州の航空需要の伸 主要指標 () 欧州 経済 (GDP) 1.7 % 旅客需要 (RPK) 3.8 % 貨物需要 (RTK) 1.7 % 運航機数 2.4 % 販売額 (217 年カタログ価格 ) 9,718 億ドル 運航機数納入機数 ターボプロップ旅客機 席 席 席以上 計 ジェット旅客機 2-59 席 席 リージョナルジェット機計 席 席 2,645 3,364 2,516 びは 旅客および貨物の世界平均に対して低めとなっている 欧州の 217 年末の運航機数は 席 47 1,573 1,48 5,45 機で 237 年には 8,622 機に 細胴機計 3,258 5,378 4, 席 席 増加する この間の納入機数は 7,148 4 席以上 機 販売額 (217 年カタログ価格 ) 広胴機計 89 1,699 1,51 は 9,718 億ドルとなる 納入機数の 計 4,585 7,694 6,431 ジェット貨物機 ( 新造機 + 改造機 ) うち 55% は既存機の代替需要であ細胴機 る また 旅客機の納入機数の内 中型広胴機大型機 細胴機が 64% を占める 216 年 6 月の英国の EU 脱退の国民投票は衝撃をもって受け止められ 計合計 273 5, , ,148 た EU 脱退が実行されれば 英国内で製造されるエアバス機の主翼等の部品には EU の手 で関税がかけられ 自ら欧州企業の競争力を削ぐことになる 英国籍のエアラインの中に は航空協定の影響を恐れて EU 内の他国への移転を検討している例もある しかし その 後の欧州各国の選挙結果等は英国民の不満が EU 内でいまや特異なものではないことを示 している JADC ではソフトランディングを想定し 今回の予測の中で今後 2 年間のエア バス機の販売力設定などについて特に加減は行っていない なお 昨年訪問した英国のエ アラインでは EU 脱退と言っても何ら具体的な決定はなされていない にもかかわらずポ ンド安だけが進行して損失を被っている ことを指摘していた 69

76 1.3 アジア / 太平洋アジア / 太平洋地域は 大きな人口と高い経済成長率による中間所得層の増大により 今後も長く経済の成長が見込まれる地域である 現在は中国が人口規模と経済成長率の両面から世界的に強力な牽引力を発揮しており 航空においても大きな需要を創出している 中国の人口は 215 年頃にピークを過ぎて減少過程に入り 今後は社会の老齢化が急速に進むことになるが 経済の成長は今回の予測期間 () を通じて 中国日本北東アジア南アジア東南アジアオセアニア 続く さらに この予測期間内にはタイ ベトナムやインドネシアを含む東南アジア諸国 (ASEAN) における経済成長と航空需要の拡大も予想されており 期間内の RPK の増加額や旅客機の新機納入機数において南アジア ( 主にインド ) を 3~8% 上回る アジア / 太平洋エアラインの需要予測結果 2, 18,856 機数 15, 1, % 5, 8,327 新規需要 1,529 66% 代替需要 5,453 34% 納入機数 15,982 既存機 2, この地域でも航空の規制緩和が進んでおり LCC の空白地帯であった日本や台湾にも LCC が設立されているほか 216 年からは AEC(ASEAN 経済共同体 ) の発足にともな 7

77 って ASEAN のオープンスカイ ( 域 内完全自由化 ) が順次始まっている アジア / 太平洋は 地理的な広が 主要指標 () アジア 太平洋 経済 (GDP) 3.9 % 旅客需要 (RPK) 5.3 % 貨物需要 (RTK) 4.9 % 運航機数 4.2 % 販売額 (217 年カタログ価格 ) 23,29 億ドル りが大きい一方で海洋や山岳で隔てられて地上交通網が十分に整備され 運航機数 納入機数 ていない部分もあり 航空輸送が適 ターボプロップ旅客機している しかし 一部を除けば空 席 港や航空交通管制といったインフラ 4-59 席 の整備が遅れており 今後の更なる発展のためには インフラの整備が ジェット旅客機 6 席以上 計 999 1,51 1, 席 期待される 6-99 席 アジア / 太平洋は リージョナルジェット機計 年の過去 2 年間で GDP は年平均 4.4% 旅客需要は 6.8% 貨物需要 席 席 , , 席細胴機計 4,259 5,5 7,622 11,673 5,981 9, 席 526 2,311 2,18 は 3.3% で伸びており この間の世界 席 975 1,77 1,549 の航空輸送の成長を支えてきた 4 席以上広胴機計 115 1, , ,77 年では GDP が年平均 3.9% 旅客需要が 5.4% 貨物需要 計ジェット貨物機 ( 新造機 + 改造機 ) 6,987 16,474 14,53 細胴機 が 4.9% と 引き続き高い成長が見込中型広胴機 まれる 予測期間中の納入機数のう 大型機計 ち 66% が新規需要となる成長市場 である 合計 8,327 18,856 15,982 アジア太平洋の 217 年の運航機数は 8,327 機 237 年には 18,856 機に増加する この 間の納入機数は 15,982 機 販売額 (217 年カタログ価格 ) は 2 兆 3,29 億ドルと見込ま れる インドや中国という大規模な国内市場が存在することや LCC の機体需要が多いこ ともあり 細胴機が旅客機納入機数の 61% を占める 中国は予測期間末の 237 年には欧州 北米と並んで世界の航空旅客需要 RPK を構 成する 3 本の柱の一つとなる 中国の RPK は 2km までの短距離路線がその中心を 成し 237 年には RPK の 64% 程度を占め かつその内の 9 割が国内線となる見込み である 現在開発中の C919 などがここに当てはまり 国内だけでも十分に大きな市場 規模を持つことから 仮に輸出が叶わなくとも国内市場だけで国産機と航空産業を育成 することが可能と考えられ 輸入代替型政策によって 現在は 737 や A32 を使用して いてもその技術を吸収しながら国産機中心の調達に移行することが予想される 71

78 1.4 中東中東産油国の経済見通しは 最近の原油価格の下落により全体的には減速すると見込まれているが 中東諸国は 石油後 に備えて新しい産業の育成を意図しており その一環として エアラインの育成にも注力している 中東エアラインは その地理的な優位性を最大限に活用して世界の航空需要を取り込み 過去 2 年間では旅客および貨物とも 2 ケタ成長となった 特に スーパーコネクター と呼ばれるエミレーツ航空 エティハド航空およびカタール航空は ドバイ アブダビおよびドーハを中心に世界各地に路線を張り巡らせ 多数の乗継需要を獲得している そのため これらのエアラインは大型の広胴機で航続距離の長い機体を必要としている また その購買力の大きさによって メーカーに対して大きな発言力を有している 中東エアラインの需要予測結果 3, 2,936 機数 2, % 1,435 新規需要 1,51 58% 納入機数 2,567 1, 代替需要 1,66 42% 既存機 アライアンスについては エミレーツ航空はそれぞれの地域 路線で最適な相手とパートナーを組み エティハド航空は他社に出資しエクイティ パートナーとして提携し カタール航空はアライアンスのひとつであるワンワールドに加盟するといったように 各々が自身に適していると考えられる戦略を取っている 中東でも航空の自由化が始まっており サウジアラビアでは 21 年に唯一の民間エアラインで LCC でもある Flynas( 当初は Nas air) が設立され 国内線と近距離国際線を運航している UAE でも 28 年に LCC として flydubai が設立された ドバイからヘルシンキへの直行便 (737MAX8) も開設するなど Emirates 航空の協力も受けながら路線を拡張し 217 年には 737 を 175 機確定発注している 一方 カタール航空はサウジアラビア国内線参入のため同国内に子会社 Al Maha 72

79 Airways を設立し 216 年中に運航 を開始する計画であったが 217 年 2 月に中止された 続いて 217 年 6 月にはサウジアラビアなど 4 カ国が カタールとの外交関係を断絶し 領 空の通過も拒否する決定を行った これによってカタールは陸路での生活物資の輸送ができなくなり 船舶および航空機による輸送に頼る形になっている また断交した国々との航空路が閉鎖されてカタール航空が中東域内で運航する 217 年秋の便数は前年秋に比較して約 6 割減少し さらにそれらの国々に遮られる形でアフリカ方面への航空路が大迂回を余儀なくされ 前年同時期との比較で便数は 2 割減少している 主要指標 () 中東 経済 (GDP) 3.4 % 旅客需要 (RPK) 6. % 貨物需要 (RTK) 5.4 % 運航機数 3.6 % 販売額 (217 年カタログ価格 ) 6,488 億ドル 運航機数納入機数 ターボプロップ旅客機 席 席 7 6 席以上 計 ジェット旅客機 2-59 席 席 リージョナルジェット機計 席 席 席 細胴機計 557 1, 席 席 席以上 広胴機計 686 1,562 1,41 計 1,38 2,654 2,35 ジェット貨物機 ( 新造機 + 改造機 ) 細胴機 中型広胴機 大型機 計 中東は 年の過去 2 年間で GDP は年平均 3.9% 旅客需要は 11.7% 貨物需要は 9.9% で伸合計 1,435 2,936 2,567 びてきた 年の成長率は GDP が年平均 3.4% 旅客需要が 6.% 貨物需要が 5.4% と 安定化しつつも引き続き成長が見込まれている 中東の 217 年の運航機数は 1,435 機 237 年には 2,936 機に増加する この間の納入機数は 2,567 機 販売額 (217 年カタログ価格 ) は 6,488 億ドルとなる 納入機のうち 58% が新規需要である また 長距離路線が中心の中東エアラインの運航の特徴を表して 広胴機が旅客機の納入機数の 6% を占める 73

80 1.5 中南米過去数年間 中南米はアジアとともに大きな成長を見せてきた 資源開発や自由貿易協定によって中南米への直接投資が急増し 名目 GDP は 2 年以降の 1 年余の間に 2 倍以上に伸びた しかしながら 最近では 先進国や中国経済の減速 石油をはじめとする資源価格の下落もあり 輸出が減少するとともに 景気を下支えしてきた内需も悪化し始め アルゼンチンやブラジル ベネズエラをはじめとして中南米諸国の景気は急速に減速している 中期的に見ても経済成長のテンポは低下する可能性がある 中南米でも欧米と同様に 大手ではコロンビアのアビアンカ航空とエルサルバドルのタカ航空 (TACA) チリのラン航空(LAN) とブラジルのタム航空 (TAM) がそれぞれ国境を跨いで合併したことにより この地域は大手 2 社に集約された また ブラジルでは 国内エアライン同士の合併も起こり エアラインの再編が進んだ 中南米エアラインの需要予測結果 4, 3,77 機数 3, 1,995 2, % 1, 新規需要 1,712 54% 代替需要 1,446 46% 納入機数 3,158 既存機 この地域でも航空の自由化が進み ブラジルでは GOL メキシコではインタージェット航空 ボラリス航空 コロンビアではビバコロンビアといった LCC が設立された 域内路線における LCC の座席供給量のシェアは 21 年では3% 程度であったが 217 年には 35% と約 12 倍になった また 各国の国内需要を取り込むために それぞれの国に子会社を設立して対応している コロンビアは 中米では人口も多く経済成長が著しい国でもあることから航空需要が伸びている コロンビアには コパ航空はコパ コロンビアを ラン航空はラン コロンビアをそれぞれ設立している このほか アビアンカ航空 LCC のビバコロンビアといったエアラインが運航しており コロンビア国内市場は競争の激しい市場である 74

81 中南米は 年の過去 2 年間で GDP は年平均 2.5% 旅 客需要は 5.9% 貨物需要は.3% で 伸びてきた 年の成長 率は GDP が年平均 3.% 旅客需 要が 4.8% 貨物需要が 1.% と 旅 客需要の高い伸びが見込まれている 217 年の運航機数は 1,995 機 237 年には 3,77 機に増加する こ の間の納入機数は 3,158 機 販売額 (217 年カタログ価格 ) は 3,158 億 ドルとなる 納入機数のうち 54% は新規需要である 主要指標 () 中南米 経済 (GDP) 3. % 旅客需要 (RPK) 4.8 % 貨物需要 (RTK) 1. % 運航機数 3.1 % 販売額 (217 年カタログ価格 ) 3,563 億ドル 運航機数納入機数 ターボプロップ旅客機 席 席 席以上 計 ジェット旅客機 2-59 席 席 リージョナルジェット機計 席 席 91 1,524 1, 席 細胴機計 1,93 2,242 1, 席 席 席以上 広胴機計 計 1,464 3,131 2,677 ジェット貨物機 ( 新造機 + 改造機 ) 細胴機 中型広胴機 大型機 計 合計 1,995 3,77 3,158 75

82 1.6 アフリカアフリカは 石油や鉱物といった地下資源が豊富なこともあり 近年これらの資源開発を中心に急速に成長している 特に サブサハラ アフリカの成長可能性は高く 中間層人口は 23 年には 5 億人を超えると言われており 消費の担い手である中間層が増えることで航空需要も伸びる しかしながら 貧困問題や感染症問題が未解決のまま残されており 市場の成長の妨げになっている 2, アフリカエアラインの需要予測結果 1,493 % 1,215 新規需要 % 機数 1, 代替需要 納入機数 1, % 既存機 アフリカ市場は 伝統的に欧州エアラインが強かったが 中東エアラインも勢力を伸ばしてきている 最近では アフリカ経済の高い成長を背景に 米国エアラインもアフリカ路線を強化している アフリカと他の地域を結ぶ路線網は強化されはじめているが アフリカ大陸内を運航する直行便が極めて少ないこともあり 域内の移動には 例えば 中東経由とならざるを得ない このため 国内線を含む域内線の RPK は 世界の RPK の 1% 弱と小さい 航空産業の発展にはインフラの整備が必須であるが アフリカでは 航空ビジネスの保護主義をとっているにもかかわらず 優先順位が低く インフラの整備が遅れている アフリカのエアラインは 以前は欧米のエアラインの中古機を使用することが多かったが 最近では 以前に比べ比較的容易に購入資金が調達できるようになったこと オペレーティング リースが利用できること等によって 新製機の入手が以前より容易になっている 76

83 アフリカは 年の過 去 2 年間で GDP は年平均 4.1% 旅客需要は 5.4% 貨物需要は 5.1% で伸びてきた 年の成 長率は GDP が年平均 3.4% 旅客 需要が 3.8% 貨物需要が 5.3% と見 込まれている アフリカの 217 年の運航機数 は,1,215 機 237 年には 1,493 機に 増加する この間の納入機数は 1,235 機 販売額 (217 年カタログ価格 ) 1,484 億ドルとなる 納入機数の内 77% は代替需要であり 古い機材の 更新が進む 主要指標 () アフリカ 経済 (GDP) 3.4 % 旅客需要 (RPK) 3.8 % 貨物需要 (RTK) 5.3 % 運航機数 1. % 販売額 (217 年カタログ価格 ) 1,484 億ドル 運航機数納入機数 ターボプロップ旅客機 席 席 席以上 計 ジェット旅客機 2-59 席 席 リージョナルジェット機計 席 席 席 細胴機計 席 席 席以上 1 広胴機計 計 7 1,3 829 ジェット貨物機 ( 新造機 + 改造機 ) 細胴機 中型広胴機 大型機 計 合計 1,215 1,493 1,235 77

84 1.7 CIS 旧ソビエト連邦解体後の壊滅的な経済危機を乗り越え 2 年以降 8 年連続で経済成長を記録したロシアを筆頭とし 透明な市場経済化が進むウクライナ * 豊富な資源を背景に安定した発展を見せているカザフスタンやトルクメニスタンなど CIS 諸国の経済は高い成長を続けている ロシアでは 平均賃金が 2 年の 2,2 ルーブルから 27 年には 12,5 ルーブルに上昇して中間所得層が大きく増加したが 近年では原油価格の下落やウクライナ情勢を巡る欧米の経済制裁もあり不安定な状態が続いている (*: 統計の連続性を保つため 現在も CIS に含めている ) 2, CIS エアラインの需要予測結果 1,722 1,355 % 新規需要 % 機数 1, 代替需要 1,12 73% 納入機数 1,379 既存機 CIS は広大な国土とそれに伴う長大な都市間距離を持ち 域内の移動にとって航空輸送は重要である そのため CIS の航空需要は旺盛で 特に経済成長が順調であった 24 年から 214 年までの 1 年間は RPK の年平均成長率が 8.9% に達していた その後は新興国経済の停滞の中で伸びが止まっているが 217 年の RPK は約 2,57 億人キロメートル ロードファクターは約 79% であったとみられる CIS のエアラインで運航されている機体は 旧ソビエト製の航空機が数を減らし 西側諸国製の航空機中心に変容している 216 年末現在 CIS のエアラインの運航機材の 72% 発注残の 82% は エアバスやボーイングといった西側諸国製造の機体である 78

85 CIS は 年の過去 2 年間で GDP は年平均 3.7% 旅客需要は 6.3% 貨物需要は 5.4% で伸びてきた 年の成長率は GDP が年平均 2.% 旅客需要が 3.3% 貨物需要が 2.5% と見込まれている 217 年の運航機数は 1,355 機 237 年には 1,722 機に増加する この間の納入機数は 1,379 機 販売額 (217 年カタログ価格 ) は 1,96 億ドルとなる 納入機数のうち 73% は代替需要であり 旧式の機材の更新が進む 主要指標 () CIS 経済 (GDP) 1.9 % 旅客需要 (RPK) 3.2 % 貨物需要 (RTK) 2.5 % 運航機数 1.2 % 販売額 (217 年カタログ価格 ) 1,96 億ドル 運航機数納入機数 ターボプロップ旅客機 席 席 席以上 計 ジェット旅客機 2-59 席 席 リージョナルジェット機計 席 席 席 細胴機計 席 席 席以上 広胴機計 計 989 1,347 1,83 ジェット貨物機 ( 新造機 + 改造機 ) 細胴機 中型広胴機 大型機 計 合計 1,355 1,722 1,379 79

86 8 市場予測

87 11. 航空エンジンの需要予測 航空エンジン需要は 機体納入時に搭載されるものとスペア用がある 前者は機体の販売機数にエンジン基数を乗じたもので 後者は機体納入時に搭載されるエンジン基数にスペア率 1% を乗じたものである エンジンは機体装備品の中では最も高額な購入品であり その価格は機体販売価格の内数で約 2% を占めている 年のエンジンの販売基数は ジェット旅客機およびジェット貨物機用のジェットエンジンが 78,83 基 ターボプロップ旅客機用のターボプロップエンジンが 5,938 基で 合計 84,21 基となる 販売総額 (217 年市場価格 ) は 1 兆 2,37 億ドルであり ジェットエンジンは 1 兆 2,24 億ドル ターボプロップエンジンは 13 億ドルである ジェットエンジンの基数で最も大きい市場は 737 や A32 シリーズに搭載される推力 12,-35, lb. クラスの 46,977 基で ジェットエンジン市場の 6% を占める 777/787 や A33/A35/A38 に搭載される 65,-115, lb. クラスが 17,398 基 (22%) リージョナルジェット機用の 12, lb. 未満が 7,332 基 (9%) 747/767 や A34-5/6 に搭載される 35,-65, lb. クラスが 6,376 基 (8%) と続く エンジン基数 6, 5, 4, 推力別航空機エンジンの販売予測 エンジン基数 売上高 (1 億ドル ) ターボプロップ 5, ジェット 78,83 1,224 合計 84,21 1,237 46, 年市場価格 (1 億米ドル ) , 3 2, 17, , 5, ,332 6,376 ターボプロップ 12 未満 ATR42/72 DHC-8 L41 52 CRJ2/7/9 A318,A319,A32,A321 EMB135/145/17/19 A34-2/-3 ARJ21 737,MD-8/-9 MRJ7/9 CS1/3 * スペアエンジンとして 機体搭載用エンジンの 1% 分を含む 124 A3-6,A31 A34-5/-6 747,757,767 1 推力 ( 1, Ibs) A38 A35, A33 777,787 ジェットエンジンの販売額では 65,-115,lb. クラスのエンジンが 販売基数では全体の 22%(17,398 基 ) でありながら エンジン単価が高いことから販売額では 5,35 億ドルと最も大きく総販売額の 43% を占める 次いで 販売基数が最も多い 12,-35,lb. 81

88 クラスが 5,172 億ドル (42%) 35,-65,lb. は 1,241 億ドル (1%) ジェット機用で最小の 12,lb. 未満のクラスが 52 億ドル (4%) となる 地域別では 機体需要が最も多いアジア太平洋地域が最大の市場であり 販売機数 34,56 基で販売基数シェア 41% 販売額 5,158 億ドルと販売額シェアでも 41% を占める 次いで欧州が 15,357 基 (18%) 2,29 億ドル (18%) 北米が 15,341 基 (18%) 2,196 億ドル (18%) となる 中東は 販売基数では 6,224 基と欧米の 4 割程度であるが 広胴機需要が大きいことから 販売額では 1,424 億ドルで欧米の 7 割程度に達する エンジン基数 4, 35, 3, 25, 地域別航空機エンジンの販売予測 34, 合計 84,21 基 1 兆 237 億米ドル 217 市場価格 (1 億米ドル ) , 4 15,341 15,357 15, , 5, 142 6,224 6, ,694 3, North America 北米 Europe 欧州 Asia-Pacific アジア 太平洋 Middle East 中東 Latin America 中南米 Africa アフリカ CIS CIS * スペアエンジンとして 機体搭載用エンジンの 1% 分を含む

89 12. 予測手法 旅客機需要予測予測の流れは 下記に示すように航空旅客予測 提供座席予測及び機材販売予測の 3 つのパートに分かれている 航空旅客予測において 航空旅客需要 (RPK) は所得および運賃との相関が非常に強いことから GDP およびイールドの関数として計量経済学的手法によって求められる しかし RPK は 例えば航空の自由化に代表される航空政策の大きな転換 LCC の新規参入 高速鉄道等の他の輸送モードの整備といった事象によっても影響され大きく変化する そのため GDP とイールドとの関係だけで将来需要を予測することは困難であり JADC では GDP と旅客イールドを用いた因果モデルによって実績データに基づいた分析を行うと共に 今後起こり得る事象についてもその影響を考慮して RPK を予測している RPK の予測は 地域区分 (13 区分 ) および距離区分 (4 区分 ) によって分類して行う 提供座席予測では 予測された航空旅客需要を実際に輸送するために必要な提供輸送力 (ASK: 座席数と距離からなる ) をマクロ予測によって求めると共に 機材の退役機齢の実績から既存機材 ( による輸送力 ) の減勢を予測して 今後必要となる新規の輸送力 ( 提供座席数 ) を求める 予測は 地域区分 (13 区分 ) 距離区分(4 区分 ) に加えて座席サイズ区分 (15 区分 ) によって分類して行なう 機材販売予測では 提供座席予測の結果を 座席数 航続距離等の機体性能とメーカーの販売力から具体的機材に割り当てて各機数を求め カテゴリーごとに集計している 83

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