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1 6. 生物 6.1 生物の概要 生物調査等の実施内容整理平成 19 年度における 蓮ダムの生物に関する調査の概要を表 に示す 表 蓮ダムの平成 19 年度の生物調査等 報告書名調査等対象実施時期内容 平成 19 年度蓮ダム水辺の国勢調査及び河川環境調査業務報告書 両生類 爬虫類 哺乳類 河床状況付着物 付着藻類糸状緑藻類底生動物魚類 アユ放流アユの分布 個体数 春季 : 平成 19 年 5 月 28 日 ~6 月 1 日夏季 : 平成 19 年 7 月 23~25 日秋季 : 平成 19 年 1 月 1~5 日冬季 : 平成 2 年 1 月 7~11 日河床状況 : 平成 19 年 12 月 13 日付着物 付着藻類 : 夏季 : 平成 19 年 8 月 22 日冬季 : 平成 19 年 12 月 13 日糸状緑藻類 : 平成 19 年 8 月 16~17 日底生動物 : 夏季 : 平成 19 年 8 月 22~24 日冬季 : 平成 19 年 12 月 13~14 日魚類 : 平成 19 年 8 月 22~24 日放流 : 平成 19 年 5 月 2 日目視観察 : 平成 19 年 5 月 21~22 日平成 19 年 5 月 28~29 日平成 19 年 6 月 4~5 日平成 19 年 6 月 11~12 日平成 19 年 8 月 16~17 日 河川水辺の国勢調査による両生類 爬虫類 哺乳類調査土砂投入モニタリング調査 蓮川におけるアユの生息状況調査 ダム周辺の環境の概要蓮ダムの生物調査の結果の概要を図 に示す 蓮 6-1

2 流入河川 クマタカ ダム湖周辺 代表的な種 環境区分 分類 種名 魚類 オイカワ カワムツ コイ ダム湖内 流入河川 下流河川 ダム湖周辺 底生動物ユスリカ科 鳥類 カイツブリ マガモ 魚類 タカハヤ カワヨシノボリ カジカ 底生動物 シロハラコカゲロウ ヒゲナガカワトビケラ 鳥類 キセキレイ カワガラス 魚類 アユ ウグイ オイカワ 底生動物 アオマダラカゲロウ ウルマーシマトビケラ 哺乳類 タヌキ キツネ テン 鳥類 アオバト ツツドリ アオゲラ ヤブサメ 爬虫類 タカチホヘビ ヒバカリ マムシ 両生類 ヤマアカガエル タゴガエル 昆虫類 植物 コオニヤンマ サカハチチョウ アオスジアゲハスギ ケヤキ コナラ アカメガシワ カワラハンノキ 青田貯砂ダム 青田フェンス 下流河川 重要な種 区分 分類 種名 指定区分 確認地点 確認年度 ネコキギ 国天 環 EN 下流 H18 重要種 ( 環境省 RDB 法指定種のみ ) 魚類 底生動物 植物 鳥類 両生類哺乳類 アカザ 環 VU 流入 下流 H8~H9 H14 H18 モノアラガイ 環 NT 湖内 下流 H6 H8 H14 カワトンボ 環 LP 流入 H14 フライソンアミメカワゲラ 環 NT 流入 H6 ヒメテンコケムシ 環 NT 下流 H18 ドロニガナ 環 VU 下流 H15 チャボシライトソウ 環 EN 流入 周辺 H15 クマガイソウ 環 VU 周辺 H5~H6 H15 チュウサギ 環 NT 周辺 H5 ミサゴ 環 NT 周辺 H5 ハチクマ 環 NT 周辺 H13 オオタカ 希少 環 VU 周辺 H1 H13 ハイタカ 環 NT 周辺 H5 H13 クマタカ 希少 環 EN 周辺 H1 H13 ハヤブサ 希少 環 VU 周辺 H1 サンショウクイ 環 VU 周辺 H1 H13 アカモズ 環 NT 周辺 H13 ブチサンショウウオ 環 NT 流入 H1 イモリ 環 NT 周辺 流入 下流 H5 H1 H16 H19 ツキノワグマ 環 LP 周辺 H16 H19 ニホンカモシカ 特天 湖内 周辺 H5 H16 H19 蓮フェンス 湖岸植生 津本フェンス 湖岸植生 [ 指定区分 ] 環 : 環境省レッドリスト符号 EN: 絶滅危惧 ⅠB 類 VU: 絶滅危惧 Ⅱ 類 NT: 準絶滅危惧蓮貯砂ダム LP: 地域個体群特天 : 特別天然記念物 ( 国指定 ) 国天 : 天然記念物 ( 国指定 ) 希少 : 国内希少野生動植物種ダム湖 外来種 区分 分類 種名 外来種法区分 備考 魚類 ブルーギル特定外来生物他国内外来種オオクチバス特定外来生物 2 種確認 外来種 ( 国外外来種のみ ) 底生動物 サカマキガイ オオマリコケムシ 植物 オオキンケイギク 特定外来生物他 86 種確認 鳥類 昆虫類 コジュケイドバトカンタンフタトゲホソヒラタムシオオタコゾウムシイネミズゾウムシイエヒメアリセイヨウミツバチモンシロチョウ 図 環境情報図 出典 : 平成 19 年度中部地方ダム等管理フォローアップ委員会蓮ダム定期報告書 ( 案 ) を元に追記図 蓮ダム周辺の生物調査の結果の概要 蓮 6-2

3 6.2 河川水辺の国勢調査 ( 生物 ) 調査実施状況河川水辺の国勢調査に基づく平成 19 年度の生物調査実施状況を 表 に示す 平成 19 年度は 両生類 爬虫類 哺乳類調査が実施された 対象施設 表 生物調査実施状況 魚介類 底生動物 動植物プランクトン 植物鳥類 両生類爬虫類哺乳類 蓮ダム ( 平成 19 年度 ) 陸上昆虫類等 調査結果 ( 両生類 爬虫類 哺乳類 ) (1) 調査の概要両生類 爬虫類 哺乳類調査の調査内容の概要を表 に 調査地区位置図を図 に示す 表 調査内容の概要 ダム湖環境エリア区分 ダム湖内 ダム湖周辺 流入河川 下流河川その他 調査地区番号 調査地区の特徴 調査実施年月日 目撃等 昼間 夜間 調査方法 トラップ シャーマン + ピット カメ 無人撮影 櫛蓮蓮 5 湖岸部 櫛蓮蓮 6 流入部 ( 蓮川 ) 櫛蓮蓮 7 流入部 ( 青田川 ) 櫛蓮蓮 9 水位変動域 春季 : 平成 19 年 5 月 28 日 櫛蓮蓮 1 エコトーン ( 湖面に続く林縁部 ) ~6 月 1 日櫛蓮蓮 11 スキ -ヒノキ植林 樹夏季 : 櫛蓮蓮 12 林クヌキ -コナラ群落平成 19 年 7 月 23 日 内 ~25 日 アカメカ シワ-ヌルテ 群落 櫛蓮蓮 13 秋季 : 櫛蓮蓮 14 湖岸道路 沢沿い平成 19 年 1 月 1 日 ( 沢部 ) 櫛蓮蓮 16 ~5 日蓮川 流入河川冬季 : 櫛蓮蓮 17 青田川平成 2 年 1 月 7 日 ~11 日櫛蓮蓮 2 下流河川 ( 蓮川 ) 櫛蓮蓮 23 櫛蓮蓮 24 調査方法 : 春 夏 秋 冬に実施 : 春 夏 秋に実施 : 春 秋に実施 環境創出箇所 ( 木場公園 ) 地形改変箇所 ( 地すべり地区 ) 蓮 6-3

4 穴を掘って容器を埋める 餌 餌の置き場所に乗ると入口が閉まる シャーマントラップ ピットトラップ 魚肉等の餌をいれる カメトラップ 図 調査地区位置図 蓮 6-4

5 (2) 調査結果の概要 ( 両生類 爬虫類 哺乳類相の整理 ) 両生類 爬虫類 哺乳類の確認種数を表 に 確認種リストを表 に示す また 環境区分毎の主要な確認種を表 に示す 平成 19 年度調査では 合計 23 科 38 種が確認された ( 表 参照 ) このうち新たに確認された種は ニホンヒキガエル シロマダラ ジネズミ ヒミズ アブラコウモリ属の一種 カヤネズミの 6 科 6 種であった 両生類は ダム湖内で 3 科 5 種 ダム湖周辺で 5 科 9 種 流入河川で 4 科 6 種 下流河川で 4 科 6 種 その他で 2 科 2 種が確認された 新たに確認された種は ダム湖周辺で確認されたニホンヒキガエルであった 爬虫類は ダム湖内で 5 科 6 種 ダム湖周辺で 5 科 9 種 流入河川で 4 科 5 種 下流河川で 3 科 5 種 その他で 4 科 4 種が確認された 新たに確認された種は ダム湖周辺で確認されたシロマダラであった 哺乳類は ダム湖内で 8 科 9 種 ダム湖周辺で 12 科 16 種 流入河川で 8 科 9 種 下流河川で 6 科 8 種 その他で 8 科 9 種が確認された 新たに確認された種は 流入河川で確認されたアブラコウモリ属の一種 下流河川で確認されたカヤネズミ ダム湖周辺で確認されたヒミズ アブラコウモリ属の一種 その他 ( 環境創出箇所 ) で確認されたジネズミであった 表 両生類 爬虫類 哺乳類の確認種数 ダム湖内 ダム湖周辺 流入河川 下流河川 その他 両生類 3 科 5 種 5 科 9 種 4 科 6 種 4 科 6 種 2 科 2 種 爬虫類 5 科 6 種 5 科 9 種 4 科 5 種 3 科 5 種 4 科 4 種 哺乳類 8 科 9 種 12 科 16 種 8 科 9 種 6 科 8 種 8 科 9 種 合計 16 科 2 種 22 科 34 種 16 科 2 種 13 科 19 種 14 科 15 種 蓮 6-5

6 表 両生類 爬虫類 哺乳類の確認種リスト 確認状況 初めて No. 綱科和名学名ダム湖ダム湖確認さ流入河川下流河川その他内周辺れた種 1 両生綱 イモリ科 イモリ Cynops pyrrhogaster 2 両生綱 ヒキガエル科 ナガレヒキガエル Bufo torrenticola 3 両生綱 ヒキガエル科 ニホンヒキガエル Bufo japonicus japonicus 4 両生綱 アマガエル科 アマガエル Hyla japonica 5 両生綱 アカガエル科 タゴガエル Rana tagoi tagoi 6 両生綱 アカガエル科 ツチガエル Rana rugosa 7 両生綱 アカガエル科 トノサマガエル Rana nigromaculata 8 両生綱 アカガエル科 ナガレタゴガエル Rana sakuraii 9 両生綱 アオガエル科 シュレーゲルアオガエル Rhacophorus schlegelii 1 両生綱 アオガエル科 カジカガエル Buergeria buergeri 11 爬虫綱 イシガメ科 イシガメ Mauremys japonica 12 爬虫綱 トカゲ科 トカゲ Eumeces latiscutatus 13 爬虫綱 カナヘビ科 カナヘビ Takydromus tachydromoides 14 爬虫綱 ヘビ科 タカチホヘビ Achalinus spinalis 15 爬虫綱 ヘビ科 アオダイショウ Elaphe climacophora 16 爬虫綱 ヘビ科 シマヘビ Elaphe quadrivirgata 17 爬虫綱 ヘビ科 ジムグリ Elaphe conspicillata 18 爬虫綱 ヘビ科 シロマダラ Dinodon orientalis 19 爬虫綱 ヘビ科 ヤマカガシ Rhabdophis tigrinus 2 爬虫綱 クサリヘビ科 マムシ Agkistrodon blomhoffii 21 哺乳綱 トガリネズミ科 ジネズミ Crocidura dsinezumi 22 哺乳綱 モグラ科 ヒミズ Urotrichus talpoides - 哺乳綱 モグラ科 モグラ科の一種 Talpidae 23 哺乳綱 ヒナコウモリ科 アブラコウモリ属の一種 Pipistrellus sp. - 哺乳綱 - コウモリ目の一種 Chiroptera 24 哺乳綱 オナガザル科 ニホンザル Macaca fuscata fuscata 25 哺乳綱 ウサギ科 ノウサギ Lepus brachyurus 26 哺乳綱 リス科 ニホンリス Sciurus lis 27 哺乳綱 リス科 モモンガ Pteromys momonga 28 哺乳綱 ネズミ科 アカネズミ Apodemus speciosus speciosus 29 哺乳綱 ネズミ科 ヒメネズミ Apodemus argenteus argenteus 3 哺乳綱 ネズミ科 カヤネズミ Micromys minutus japonicus - 哺乳綱 ネズミ科 ネズミ科の一種 Muridae 31 哺乳綱 クマ科 ツキノワグマ Selenarctos thibetanus 32 哺乳綱 イヌ科 タヌキ Nyctereutes procyonoides viverrinus 33 哺乳綱 イタチ科 テン Martes melampus melampus 34 哺乳綱 イタチ科 イタチ属の一種 Mustela sp. 35 哺乳綱 イタチ科 アナグマ Meles meles anakuma 36 哺乳綱 イノシシ科 イノシシ Sus scrofa leucomystax 37 哺乳綱 シカ科 ホンドジカ Cervus nippon nippon 38 哺乳綱 ウシ科 カモシカ Capricornis crispus 両生類 爬虫類哺乳類 タゴガエル ツチガエル カジカガエル 表 環境区分毎の主要な確認種 ダム湖内 ダム湖周辺 流入河川 下流河川 その他 タゴガエル イモリ イモリ シュレーゲルア カジカガエル ツチガエル オガエル ツチガエル トノサマガエル カジカガエル イシガメ トカゲ ヤマカガシノウサギ ホンドジカ イノシシ トカゲ カナヘビ ヤマカガシニホンザル ホンドジカ テン トカゲ シマヘビ ヤマカガシニホンザル テン ホンドジカ イシガメ カナヘビ シマヘビモグラ科の一種 テン ホンドジカ アマガエル トノサマガエル トカゲ カナヘビ シマヘビニホンザル ノウサギ ホンドジカ 蓮 6-6

7 過年度調査結果との比較確認種数の過年度調査結果との比較を下図に示す 調査地点や調査方法に変更があったため ( 蓮 6-11 参照 ) 一概に比較はできないが 蓮ダムにおける両生類 爬虫類 哺乳類の確認種数はいずれも増加傾向にある 確認種数 哺乳類 2 13 爬虫類 1 両生類 平成 5 年度平成 1 年度平成 16 年度平成 19 年度 図 過年度調査結果との比較 (3) アドバイザー意見の整理アドバイザー意見は 以下のとおりである 表 河川水辺の国勢調査アドバイザー意見 聞き取り対象者氏名等富田靖雄 ( 元三重県立博物館長三重県動物学会長 ) 平成 19 年 5 月 21 日 聞き取りで得られた知見 情報 調査内容 時期について 計画書の内容でよい 夜間調査は 湖岸周回道路を行えば 概ね全域把握が可能である 冬期に ナガレタゴガエルの繁殖集団の確認を試みること 流入支川で カワネズミを目的として 大きめのシャーマントラップ あるいは市販の籠罠をかけることが考えられる 文献については 前回の国勢調査後にまとまった報告書はでていない しかし 三重県自然史研究会の会誌に種毎の情報がある可能性がある レッドデータブックの元データは公表されていない 標本を採取して 三重県博物館に収めてほしい とくに ナガレタゴガエル カワネズミ ヤチネズミ類 モグラ類 イタチ属については 捕獲あるいは死体を拾得した場合は 1 個体ずつくらいは標本を残しておくこと フィールドサインの誤同定が多いので注意すること 頭骨等については拾って残すか 最低でも写真は残すこと カモシカについては県で情報を集めている アライグマについては 県で有害鳥獣駆除を行っているので 情報を持っている 三重県において 森林性コウモリの情報が不足している 最近 カモシカの目撃が少なくなっている 蓮ダム周辺のイタチ属は ニホンイタチで チョウセンイタチはまだ侵入していないと思われる サンショウウオ類については 蓮ダム周辺では ブチサンショウウオのみ オオダイガハラサンショウウオ ハコネサンショウウオは標高 8m~1m 位の場所にいる ( 流域内には分布する ) ヒダサンショウウオは分布していない 蓮ダムの管理所に テングコウモリが飛び込んだことがある 蓮 6-7

8 富田靖雄 ( 元三重県立博物館長三重県動物学会長 ) 平成 2 年 3 月 17 日 1) 文献について テングコウモリの記録があったはずなので その文献をいれた方がよい 2) 出現種について 全体的によく出ていると思う モモンガの糞については あまり現場で見ないのでこちらでも調べてみる 自動撮影装置で確認されたイタチ属は ニホンイタチぽいが 測定できないので SP のままでよい ブチサンショウウオ カワネズミについては 通常確認は難しい ヒバカリはもっと下流の水田の周辺に多く ヤマアカガエルもダム周辺は主たる生息域ではないので確認されなければ仕方ないのでは サンプルについて できれば博物館に収めてほしい ( 特にナガレタゴガエル ) 3) 今後について アオダイショウ シマヘビなどを捕まえて 強制嘔吐させると ネズミ類のリストが充実する カワネズミは専用のトラップを使うと捕獲できる (4) 考察 ダム湖及びダム湖周辺ダム湖内及びダム湖周辺の低茎草地は ノウサギやホンドジカ イノシシ等の哺乳類の確認が多く 餌場として利用されている可能性が高い 特に冬季のダム湖岸部の草地では これらの哺乳類の糞や足跡が多く確認された ダム湖周辺の周回道路は 哺乳類の移動路 ( サル カモシカ ホンドジカ等 ) や サインポスト (= 糞 ) として利用されていた 道路の側溝についても 土が溜まる場所を餌場としてアナグマが利用していた また 水が溜まる場所ではカエルの幼生が確認され これらをねらって集まったと思われるヤマカガシの幼体が多数確認された 流入河川流入河川では 清澄な河川に生息するカジカガエルが多く確認された 下流河川下流河川では 小さい面積のオギ原で 今回初めてカヤネズミの巣が確認された ごく狭い面積ながら ハビタットとして機能していることは評価される 全体タゴガエル ( 主にダム湖内およびダム湖周辺で確認 ) アマガエル及びシュレーゲルアオガエル ( 主に下流河川で確認 ) カジカガエル等( 環境創出箇所 地形改変箇所以外で確認 ) の両生類は ワンド たまりや沢部だけでなく 低茎草地 森林部でも比較的確認数が多かった このことから これらの種の成体が水辺に隣接した陸地も利用していることが伺える 蓮 6-8

9 6.2.3 特定種 (1) 調査の概要特定種の調査は 調査結果 ( 両生類 爬虫類 哺乳類 ) の (1) 調査の概要 と同様である (2) 調査結果の概要本年度の現地調査で確認された特定種は 両生類がイモリ ニホンヒキガエル ナガレタゴガエルの 3 種 爬虫類がタカチホヘビ シロマダラの 2 種 哺乳類がニホンリス モモンガ ツキノワグマ カモシカの 4 種であり 合計 9 種であった 特定種の確認状況の経年変化を 表 に示す 表 特定種の確認状況の経年変化 特定種確認年度特定種指定状況 類和名 H5 H1 H16 H19 文化財環 RL 三重県 両生類ブチサンショウウオ NT NT イモリ NT ニホンヒキガエル NT ナガレタゴガエル VU 爬虫類タカチホヘビ NT シロマダラ NT 哺乳類カワネズミ VU ニホンリス NT モモンガ EN ツキノワグマ LP EN カモシカ 特天 NT 文化財 : 天然記念物緊急調査 ( 文化庁 1982) 特天 : 特別天然記念物環 RL: 環境庁レッドリスト ( 両生類 爬虫類 : 平成 18 年 12 月 22 日公表 ) ( 哺乳類 : 平成 19 年 8 月 3 日公表 ) 絶滅危惧 ⅠA 類 (CR): ごく近い将来における絶滅の危険性が極めて高い種絶滅危惧 ⅠB 類 (EN):ⅠA 類ほどではないが 近い将来における絶滅の危険性が高い種絶滅危惧 Ⅱ 類 (VU): 絶滅の危険が増大している種準絶滅危惧 (NT): 現時点では絶滅危険度は小さいが 生息条件の変化によっては 絶滅危惧 に移行する可能性のある種情報不足 (DD): 評価するだけの情報が不足している種 LP: 地域的に孤立しており 地域レベルでの絶滅のおそれが高い個体群三重県 : 三重県レッドデータブック 25 動物 ( 三重県 26) 環 RL と同様 蓮 6-9

10 (3) アドバイザーの意見特定種についてのアドバイザー意見は以下のとおりである 表 特定種についての河川水辺の国勢調査アドバイザー意見聞き取り対象聞き取りで得られた知見 情報者氏名等富田靖雄 冬期に ナガレタゴガエルの繁殖集団の確認を試みること ( 元三重県立 流入支川で カワネズミを目的として 大きめのシャーマントラップ ある博物館長三いは市販の籠罠をかけることが考えられる 重県動物学会 標本を採取して 三重県博物館に収めてほしい とくに ナガレタゴガエル 長 ) カワネズミ ヤチネズミ類 モグラ類 イタチ属については 捕獲あるいは平成 19 年 5 月死体を拾得した場合は 1 個体ずつくらいは標本を残しておくこと 21 日 ( 月 ) カモシカについては県で情報を集めている 最近 カモシカの目撃が少なくなっている サンショウウオ類については 蓮ダム周辺では ブチサンショウウオのみ オオダイガハラサンショウウオ ハコネサンショウウオは標高 8m~1m 位の場所にいる ( 流域内には分布する ) ヒダサンショウウオは分布していない 富田靖雄 ( 元三重県立博物館長三重県動物学会長 ) 平成 2 年 3 月 17 日 蓮ダムの管理所に テングコウモリが飛び込んだことがある 1) 文献について テングコウモリの記録があったはずなので その文献をいれた方がよい 2) 出現種について 全体的によく出ていると思う モモンガの糞については あまり現場で見ないのでこちらでも調べてみる ブチサンショウウオ カワネズミについては 通常確認は難しい ヒバカリはもっと下流の水田の周辺に多く ヤマアカガエルもダム周辺は主たる生息域ではないので確認されなければ仕方ないのでは サンプルについて できれば博物館に収めてほしい( 特にナガレタゴガエル ) 3) 今後について アオダイショウ シマヘビなどを捕まえて 強制嘔吐させると ネズミ類のリストが充実する カワネズミは専用のトラップを使うと捕獲できる (4) 考察本年度は 特定種のニホンヒキガエルとシロマダラが新たに確認された ニホンヒキガエルは 水たまりや池で繁殖し森林等に生息する種であり ダム湖周辺の広葉樹林において確認された シロマダラは森林に生息する種であり ダム管理所前において確認された 一方 過年度の調査で確認されながら本年度確認されなかった特定種は ブチサンショウウオとカワネズミであった ブチサンショウウオは 青田川で確認されていたが もっと流量の少ない源流を生息場所とする種であり 過去の確認箇所がそもそも主たる生息場所ではなかったと考えられる ニホンヒキガエルカワネズミは もともと個体数密度が少ないこと等から 確認が難しいものと考えられる 特定種の確認が多かったのは ダム湖周辺の貯水池に流入する沢であり ナガレタゴガエルが四季を通じて複数個体確認されたほか ツキノワグマ ニホンリスなどが確認された シロマダラ 蓮 6-1

11 前回調査からの調査方法の変更点 今年度 ( 平成 19 年度 ) の調査は 平成 18 年度河川水辺の国勢調査基本調査マニュアル ダム湖版 ( 監修 : 国土交通省河川局河川環境課 編集 :( 財 ) ダム水源地環境整備センター ) に基づき実施した 一方 前回 ( 平成 16 年度 ) 調査は 平成 6 年度版河川水辺の国勢調査基本調査マニュアル ダム湖版 ( 平成 13 年一部訂正 ) ( 監修 : 建設省河川局開発課 編集 : 同上 ) に基づいて実施されており 同マニュアルの改訂に伴う調査方法の変更等があった 詳細を以下に示す マニュアルの変更 蓮ダムにおける調査方法の変更 表 前回調査からの変更点 調査区域の設定 代表的な植物群落内及び植物群落外 ( 林縁部 開放水面 河畔 ) 毎に設定 ( 平成 13 年一部訂正版 ) ダム湖環境エリア区分内に設定された代表的な場所毎 に設定 ( 平成 18 年度版 ) 調査ルート 11 ライン及びトラップ調査地点 7 地点 ( 前回調査 ) 全 14 区域 ( 調査ルート及びトラップ調査地点含む )( 今年度調査 ) 図 参照 調査方法現地調査の精度の統一を図るため 各調査方法の実施目安や努力量の目安といった項目が新たに示された ( 平成 18 年度版 ) 無人撮影の導入 ( 今年度調査 ) 平成 19 年度中部地方ダム等管理フォローアップ委員会蓮ダム定期報告書 ( 案 ) 図 調査地点の比較 蓮 6-11

12 6.3 環境保全対策 環境保全対策の整理 (1) 環境保全対策の実施状況蓮ダムでは 平成 14 年度より下流河川生態系保全対策が行われている 表 環境保全対策の実施状況 No. 1 保全対策項目下流河川生態系保全対策 概要位置設置時期 下流河川への土砂供給図 参照 H14~19 年度 青田川 櫛田川 蓮ダム 櫛田川合流前 蓮川 奥香肌湖 蓮川 櫛田川 ( 本川 ) 犬飼 ( 櫛田川本川 ) 木屋切 土砂投入箇所 土砂投入モニタリンク 調査地点 糸状緑藻類調査範囲 上宇藤木下流 蓮川 塩ヶ瀬 蓮ダム 上宇藤木 大俣堰 5m N 図 環境保全対策の実施地点及び調査地点 蓮 6-12

13 (2) 環境保全対策の概要蓮ダムでは下流河川における河床低下 アーマーコート化 糸状緑藻類の異常繁茂等の問題に対し 貯砂ダム上流に堆積した土砂を下流河川に移送し 河川環境を回復させる対策を実施している 土砂投入の実施地点は前掲図 に示したとおりである 環境保全対策の概要を表 土砂投入の状況を表 に示す 手法目的目標内容 表 環境保全対策の概要 下流河川への土砂供給ダム下流河川における河床低下 アーマーコート化 糸状緑藻類の異常繁茂等の各種問題の改善ダム建設以前の蓮川本来の河川環境の回復 ( 河床低下の回復 河床材料の細粒化 糸状緑藻類の抑制 ) 平成 14~19 年度にダム下流河川に計 5 カ所土砂を供給した 写真 : 土砂供給の状況 H14 年度 維持管理土砂投入後は維持管理は必要としない効果確認平成 14~19 年度に効果検証調査を実施平成 19 年度の事業費 7,( 千円 ) 年度 木屋切 表 土砂投入状況 投入地点 上宇藤木下流 上宇藤木 土砂投入量 (m 3 ) 平成 14 年度 1 1 平成 15 年度 , 平成 16 年度 平成 17 年度 平成 18 年度 , 平成 19 年度 , 合計 ,7 2,65 6, 蓮 6-13

14 (3) 環境保全対策の結果の整理平成 19 年度に実施された環境保全対策の効果を検証する現地調査のうち 生物を対象としたものについて その結果を整理して以下に示した 1) 調査範囲調査範囲 調査地点は前掲図 に示したとおりである 調査地点は 大俣堰より下流の蓮川に 5 地点 櫛田川本川には対照区として 1 地点が設けられている 2) 調査実施時期 調査実施時期を表 に示す 表 蓮ダムの環境保全対策に係る平成 19 年度の生物調査 対策項目調査対象実施時期 下流河川への土砂供給 3) 調査方法 付着物 付着藻類夏季 : 平成 19 年 8 月 22 日冬季 : 平成 19 年 12 月 13 日糸状緑藻類平成 19 年 8 月 16~17 日底生動物夏季 : 平成 19 年 8 月 22~24 日冬季 : 平成 19 年 12 月 13~14 日魚類平成 19 年 8 月 22~24 日 調査項目および調査方法を表 図 に示す 表 環境保全対策に係る生物調査の調査方法 調査名称調査項目調査方法調査概要乾燥重量付着物強熱減量コドラートブラシ 付着藻類種構成法による採取調査細胞数 糸状緑藻類調査 底生動物調査 魚類調査 石の表面からコドラート ブラシ法によって付着物を 15cm 2 分 (5cm 5cm 6 箇所 ) 採取 採取したサンプルは検体ごとに付着藻類 75 cm 2 分 付着物 75 cm 2 分に分け それぞれ分析 分布状況目視記録 河川踏査による被度の目視記録および写真撮影 種構成個体数湿重量 種構成個体数 定量採取 : サーバーネット定性採取 : タモ網 投網 タモ網 セルビン カゴ網 定量採集では 各地点の早瀬 2 カ所より採集 定性採集では 早瀬以外の様々な環境より調査員 2 名で 15 分採集 1 地点につき投網 1 投 タモ網は 2 名で 3 分間 セルビンは 2 個を 1 時間設置 コドラートブラシ法 蓮 6-14

15 5cm 5cm サーバーネット タモ網 投網 セルビン カゴ網 4) 調査結果の概要 a. 付着物土砂投入量と有機物量 クロロフィル量の間には 地点毎に傾向が異なり 明瞭な傾向はみられなかったものの 経年的には有機物量の比率が上昇傾向にある 有機物量比率の変化を下図に示す 8 有機物量の比率 (%) 犬飼 ( 櫛田川本川 ) 櫛田川合流前塩ヶ瀬上宇藤木 H14.5 H14.7 H15.1 H15.8 H16.9 H17.1 H17.2 H17.9 H17.12 H18.9 H18.12 H19.8 H19.12 平成 19 年度 出典 : 平成 19 年度蓮ダム水辺の国勢調査及び 有機物量比率 = 強熱減量 / 乾燥重量河川環境調査業務報告書図 有機物量比率の変化 蓮 6-15

16 付着藻類と有機物の比率の指標である AI 値の変化を下図に示す 地点別にみると 最下流の櫛田川合流前と対照区の犬飼については 低いレベルで安定していた これは 石レキ上の付着物内における付着藻類の比率が高いことを示し 付着藻類の剥離更新が順調に行われていることを示す 一方 塩が瀬 では 調査回による変動が非常に大きく 平常時の付着藻類の更新が正常に行われていない可能性がある 1,23 8 AI 平成 19 年度 犬飼 ( 櫛田川本川 ) 櫛田川合流前 塩ヶ瀬 上宇藤木 H14,15 年の櫛田川合流前の値は 柏野地点の結果で補完した H14.5 b. 付着藻類 H14.7 H15.1 H15.8 H16.9 H17.1 H17.2 H17.9 AI 値 = 強熱減量 / クロロフィル量 H17.12 H18.9 H18.12 図 有機物量比率の変化 H19.8 H19.12 各地点のレキから採取した付着藻類の夏季の経年変化を下図に示す 近年 藍藻の割合が増加し 対照区である犬飼と同程度の地点も見られるようになホモエオスリックスった また 平成 17 年度頃から優占種の中に糸状藍藻類であるHomoeothrix属が含まれるようになってきている 本種は 通常の河川で瀬において優占する種であり アユの餌としても重要である これは 土砂投入により 付着藻類の生育環境が良化したことを示すと考えられる 調査なし 調査なし 調査なし 犬飼 櫛田川合流前 塩ヶ瀬 上宇藤木 犬飼 櫛田川合流前 塩ヶ瀬 上宇藤木 細胞数 H16.9 細胞数 H17.9 緑藻綱 藍藻綱 紅藻綱 珪藻綱 渦鞭毛藻綱 細胞数 H18.9 細胞数 H19.8 藍藻 緑藻の一部は糸状体数万細胞 /cm 2 図 付着藻類調査結果 ( 夏季 ) 蓮 6-16

17 c. 糸状緑藻類 糸状緑藻類の被度の調査結果を 区間調査初年度である平成 15 年度の結果とともに 下図に示す 平成 15 年度は 糸状体を形成する緑藻が調査区間の大半で確認され 河 床全体を覆い尽くすような異常繁茂も認められた 一方 平成 19 年度の確認区間は 大俣堰直下から土砂投入地点 上宇藤木下流 より 1m 下流の地点であった また 全体的に著しく伸長した糸状体は見られず 被度は概ね 5%未満であった 平成15年度 調査結果 平成 15 年度 流 櫛田川合流点付近 櫛田川 青田川 ほぼ全区間で糸状緑藻類を確認 蓮ダム 奥香肌湖 蓮川 流 糸状緑藻類の繁茂状況 蓮川 大俣堰 N 5m 平成19年度 調査結果 平成 19 年度 流 糸状緑藻類が確認された区間 糸状緑藻類の繁茂状況 土砂投入地点 上宇藤木下流 大俣堰 N 5m 平成 19 年度 櫛田川合流点付近 平成 15 年度 櫛田川合流点付近 平成15年度 調査結果 ほぼ全区間で 糸 状 緑 藻 類を 確認 5m 糸状緑藻類は 確認されなかった N 5m N 平成19年度 調査結果 図 糸状緑藻類調査結果 蓮 6-17 出典:平成 19 年度 蓮ダム水辺の国勢調査 及び河川環境調査業務 報告書

18 d. 底生動物底生動物の優占種の経年変化を下表に示す 底生動物では 石やレキ間に分泌絹糸を用いた捕獲網や巣を作る 造網型トビケラが優占している 同じ造網型トビケラの中でも 平成 16 年頃はウルマーシマトビケラ等のシマトビケラ科が優占していたが 平成 18 年以降はヒゲナガカワトビケラ等のヒゲナガカワトビケラ科が概ね優占している シマトビケラ科が大きな石の表面に比較的細かい網巣を張るのに対し ヒゲナガカワトビケラは 礫と礫の間に粗い捕獲網をもつ巣をかける このため 造網型トビケラの優占種の変化は 土砂投入によって ヒゲナガカワトビケラ科の足場となるような比較的粒径の小さいレキが増え ヒゲナガカワトビケラ科の生息に適した環境が形成されたためと考えられる 表 優占種一覧表 湿重量 造網型 ( ヒゲナガカワトビケラ科 ) 造網型 ( シマトビケラ科 ) 匍匐型 遊泳型 第一位 第二位 第三位 湿重量年月地点優先湿重量優先湿重量優先種名 (g/.5m 種名種名度 (%) (g/.5m2) 度 (%) (g/.5m2) 度 (%) 2) H16 9 犬飼 24 櫛田川合流前 ウルマーシマトビケラ ヘビトンボ ムカシトンボ ウルマーシマトビケラ Kamimuria 属 Hxatoma 属 塩ヶ瀬 ヒゲナガカワトビケラ ウルマーシマトビケラ オオシマトビケラ 上宇藤木 ヒゲナガカワトビケラ ウルマーシマトビケラ オオシマトビケラ ウルマーシマトビケラ エルモンヒラタカゲロウ ヒゲナガカワトビケラ H17 9 犬飼 25 櫛田川合流前 Corbicula 属 Stenopsyche 属 ヒゲナガカワトビケラ Oyamia 属 ウルマーシマトビケラ オオシマトビケラ 塩ヶ瀬 ヒゲナガカワトビケラ オオシマトビケラ ウルマーシマトビケラ 上宇藤木 オオシマトビケラ ヒゲナガカワトビケラ ウルマーシマトビケラ オオシマトビケラ Neoperla 属 ムナグロナガレトビケラ H18 9 犬飼 トビケラ目 ヒゲナガカワトビケラ Hexatoma 属 櫛田川合流前 ヒゲナガカワトビケラ トビケラ目 オオヤマカワゲラ ヒゲナガカワトビケラ トビケラ目 オオシマトビケラ 塩ヶ瀬 ヒゲナガカワトビケラ トビケラ目 オオシマトビケラ 上宇藤木 オオシマトビケラ ヒゲナガカワトビケラ ウルマーシマトビケラ オオシマトビケラ トビケラ目 ヒゲナガカワトビケラ 犬飼 ヒゲナガカワトビケラ ナカハラシマトビケラ ナミヒラタカゲロウ 櫛田川合流前 ヒゲナガカワトビケラ ナミヒラタカゲロウ カミムラカワゲラ ヒゲナガカワトビケラ Hexatoma 属 ウルマーシマトビケラ 塩ヶ瀬 ヒゲナガカワトビケラ オオシマトビケラ チャバネヒゲナガカワトビケラ 上宇藤木 オオシマトビケラ ヒゲナガカワトビケラ ウルマーシマトビケラ オオシマトビケラ ヒゲナガカワトビケラ ナカハラシマトビケラ H19 8 犬飼 チャバネヒゲナガカワトビケラ ヒゲナガカワトビケラ Oyamia 属 櫛田川合流前 ヒゲナガカワトビケラ トビケラ目 アカマダラカゲロウ ヒゲナガカワトビケラ チャバネヒゲナガカワトビケラ ウルマーシマトビケラ 塩ヶ瀬 ヒゲナガカワトビケラ トビケラ目 アカマダラカゲロウ 上宇藤木 ヒゲナガカワトビケラ トビケラ目 アカマダラカゲロウ ヒゲナガカワトビケラ チャバネヒゲナガカワトビケラ アカマダラカゲロウ 犬飼 ヒゲナガカワトビケラ チャバネヒゲナガカワトビケラ Oyamia 属 櫛田川合流前 ヒゲナガカワトビケラ チャバネヒゲナガカワトビケラ ウルマーシマトビケラ ヒゲナガカワトビケラ チャバネヒゲナガカワトビケラ オオシマトビケラ 塩ヶ瀬 ヒゲナガカワトビケラ チャバネヒゲナガカワトビケラ オオシマトビケラ 上宇藤木 ヒゲナガカワトビケラ オオシマトビケラ ナカハラシマトビケラ.61 4 ヒゲナガカワトビケラ オオシマトビケラ サワガニ 平成 19 年度なお 確認された重要種は以下の 2 種である 表 底生動物重要種一覧 重要種設定根拠確認状況 サナエトンボ科ヒメクロサナエゲンゴロウ科キボシケシゲンゴロウ 三重県レッドデータブック 25 絶滅危惧 II 類 三重県レッドデータブック 25 準絶滅危惧種 櫛田川合流前 1 個体 H18 も同地点にて確認 2 個体 蓮 6-18

19 e. 魚類魚類の経年確認状況を下図に示す 捕獲個体数については 一定の傾向はうかがえない 種数については 地点によっては増加する傾向がみられる 砂質を好む魚種であるニゴイとカマツカの出現個体数の変化を下図に示す ニゴイとカマツカは 平成 16 年に比べ複数地点で確認されるようになり 個体数も増加傾向にある これは 土砂投入によって砂質分が増加したためと考えられる なお 重要種としてレキ底を好むアカザ ( 環境省レッドデータブック絶滅危惧 II 類 三重県レッドデータブック絶滅危惧 II 類 ) が年 1~7 個体 ( 平成 16~19 年 ) 確認されているが 確認地点や経年的な変化に一定の傾向はみられない 捕獲個体数 H16 調査なし 犬飼 調査 6 なし 櫛田川合流点前 7 塩ヶ瀬 5 上宇藤木 種数 捕獲個体数 H16 調査調な査しなし 犬飼 櫛田川合流点前 塩ヶ瀬 ニゴイカマツカ 調査なし H16 捕獲個体数 H17 調査なし 調査なし 種数 捕獲個体数 H17 調査なし ニゴイ カマツカ 調査なし 犬飼 櫛田川合流点前 塩ヶ瀬 上宇藤木 犬飼 櫛田川合流点前 塩ヶ瀬 H17 捕獲個体数 H 種数 捕獲個体数 H18 ニゴイカマツカ カワヨシノボリオオクチバスアマゴ アユアカザシマドジョウ ニゴイカマツカウグイタカハヤ アブラハヤカワムツオイカワ コイ種数 捕獲個体数 犬飼 犬飼 9 櫛田川合流点前 H19 7 櫛田川合流点前 H18 9 H19 塩ヶ瀬 塩ヶ瀬 7 上宇藤木 上宇藤木 種数 捕獲個体数 犬飼 H19 犬飼 櫛田川合流点前 櫛田川合流点前 塩ヶ瀬 塩ヶ瀬 ニゴイカマツカ 捕獲個体数 種数ニゴイ カマツカ出典 : 平成 19 年度蓮ダム水辺の国勢調査図 魚類の経年確認状況及び河川環境調査業務報告書 蓮 6-19

20 (4) 考察土砂投入対策の効果を検証するための調査結果を表 に整理して示す なお 目標像は対照区の犬飼とした 表 土砂投入対策効果検証調査結果総括 項目結果概要河床状況調査粒度組成付着物 付着藻類調査糸状緑藻 底生動物 魚類 付着物付着藻類土砂投入以後 各地地点ともに細粒化は進んでいる 特に平成 18 年以後 急激に細粒化が進んだ 特に塩が瀬及び名倉橋地点では 投入土砂に匹敵する程度の細粒となった しかし 投入土砂あるいはダム上流地点の粒度と比較すると まだ粒度は粗い傾向にある 目標達成度 : 犬飼地点は常に投入土砂より粒度が細かく その点から考えると 最下流の櫛田川合流点前であっても達成できていない 土砂投入後年々有機物- 無機物比が変化し 有機物の比率が増加する傾向にある 付着物量と藻類量の比である AI 値は 蓮川最下流地点 ( 櫛田川合流点前 ) とコントロール地点である犬飼で低い値で安定していたが 他地点では変動が大きかった 目標達成度 :AI の変動は 櫛田川合流点前で犬飼とほぼ同じ変動幅であり この地点については達成できていたが 他地点は変動幅が大きく 達成できていない平成 18 年度以後 藍藻類の比率が増え 優占種に アユの餌として重要な Homoeothrix 属が含まれるようになった 目標達成度 : 藍藻類の比率が犬飼と同程度の地点もみられるようになり その面では目標を達成したと考えられる 平成 17 年度以後 被度が大幅に減少し それが維持されている 優占種の構成がシマトビケラ科 ヒゲナガカワトビケラ科と変化した この変化は平成 18 年より顕著となった しかし 平成 18 年度 平成 19 年度冬季には 上流 2 地点では この遷移の逆行する傾向がみられた 目標達成度 : 平成 19 年になって地点間の差がなくなったが 冬季に上流 2 地点では 遷移が逆行する傾向がみられた 上流 2 地点を除けば 概ね目標を達成したと考えられる 平成 17 年以後 砂質の底質を好むニゴイ カマツカが増加する傾向がみられた 目標達成度 : ニゴイやカマツカが 犬飼地点以上に生息するようになり その面では目標を達成したと考えられる 蓮 6-2

21 6.4 その他の生物調査等 (1) アユの生息状況調査蓮ダム下流蓮川におけるアユの好適な生息環境を把握するための基礎資料を得る事を目的に アユ生息状況調査を平成 18 年度から実施している 1) 調査範囲調査は 蓮ダム直下の大俣堰から櫛田川合流点までの約 4km の範囲と 名倉谷川及び唐谷川の一部で行った 2) 調査実施日本年度の調査実施日及び調査期間中の各種漁業の解禁情報は 下表の通りである 調査は放流翌日から 3 週間後までの期間に週 1 回の頻度で行った ( 第 1 回 ~ 第 4 回調査 ) その後 6 月 24 日に友釣りが解禁された 第 5 回調査は放流 12 週間後 友釣り解禁から 7 週間後に実施した 表 アユ分布状況調査等の実施日 捕獲解禁情報等 調査回 放流からの期間 実施年月日 稚アユ放流 - - 平成 19 年 5 月 2 日 第 1 回調査 放流日翌日 平成 19 年 5 月 日 第 2 回調査 放流 1 週間後 平成 19 年 5 月 日 第 3 回調査 放流 2 週間後 平成 19 年 6 月 4-5 日 第 4 回調査 放流 3 週間後 平成 19 年 6 月 日 友釣り解禁 - - 平成 19 年 6 月 24 日 第 5 回調査 放流 12 週間後 平成 19 年 8 月 日 3) 調査方法 放流された稚アユが 放流後に瀬や淵のどこに分布するのか 潜水目視観察により確認した 現地では 河川を河川環境区分 ( 早瀬 平瀬 淵等 ) に区分し それぞれにおいて アユの分布数 ( 尾数 ) ハミ跡の有無 水深 流速等について記録した 蓮 6-21

22 4) 調査結果の概要 放流翌日と放流 3 週間後のアユの分布を以下に示す 放流翌日は 放流箇所周辺の早瀬または平瀬を中心に 1 尾以上の群れが確認されたが 3 週間後には分散が進んだ 新塩ヶ瀬橋より上流では ほとんどが 5 尾以上の群れで 早瀬または平瀬で確認された 新塩ヶ瀬橋上流 ~ 谷野柏野堰の淵 トロ連続区間では アユはほとんど確認されなかった 谷野柏野堰より下流では 土砂投入地点より下流の早瀬または平瀬で単独で遊泳する個体が多数確認された これを河川環境区分 ( 早瀬 平瀬 トロ 淵 ) 別に示すと いずれの調査回においても 6~8 割の個体が早瀬または平瀬で確認されており アユの稚魚が 瀬の環境を好んで分布していることが分かる 青田川 奥香肌湖 櫛田川 蓮ダム 蓮川 放流日翌日 (5/21-22) 放流 3 週間後 (6/11-12) 蓮川 谷野柏野堰 谷野柏野堰 新塩ヶ瀬橋 新塩ヶ瀬橋 凡例 : アユの確認の数 1~1 11~5 51~99 1 以上 新塩ヶ瀬橋 稚アユ放流地点土砂投入地点 蓮ダム 蓮ダム 図 アユ分布現況調査結果 1% 確認個体数割合 (%) 8% 6% 4% 2% % 早瀬平瀬淵トロ 5/ / /4-5 6/ /16-17 図 河川環境区分別のアユ確認個体数割合 蓮 6-22

23 5) 考察アユの確認数が多いのは 平瀬もしくは早瀬 淵 トロの順となっており 一般的にアユの生息場所といわれる早瀬 平瀬での確認割合は 6~8% であった この結果から 蓮川では淵 トロよりも明らかに早瀬 平瀬を選択してアユは分布していることが示唆された このことから 蓮川におけるアユの生息環境の保全には早瀬 平瀬といった瀬環境の保全が重要であると考えられる また 現在ダム下流で行っている土砂投入対策には 河床を上昇させ浮石から成る良好な瀬環境を再生する効果も期待される 蓮 6-23

24 文献 資料リスト 蓮ダム 19 年年次報告書に使用した文献 資料リスト NO. 文献 資料名発行者発行年月 6-1 平成 19 年度蓮ダム水辺の国勢調査及び河川環境調査業務報告書 6-2 平成 19 年度中部地方ダム等管理フォローアップ委員会蓮ダム定期報告書 ( 案 ) 株式会社環境調査技術研究所 国土交通省中部地方整備局 H2.3 H19.12 蓮 6-24

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研 究 成 果 シルトを多く含んだ藻類を 水生昆虫は食べるのでしょうか シルトが堆積していても 平気で食べる種もいれば あまり食べない種もいるようです 背景と目的 河川では 土壌侵食や地滑り 河岸崩壊によって濁水が いない付着藻類を食べる反面 シルトが多く堆積した付着 藻類はあまり食べない可能性が示 研 究 成 果 中小河川の河床地形は 何によって決まりますか 改修時に設定した断面の川幅と 水深の比によって河床地形が異なります 砂州非発生 領域 河床を堀下げ 両岸を立ち護岸とする改修が多く行われ 度に河床洗掘が生じる例も見られます このような状況. に鑑み 川幅を拡げ 洪水を安全に流下させるとともに. そこで 本研究では 中小河川を対象に 洪水時に河床 に働くせん断力と川幅 水深について整理し

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