日本内科学会雑誌第106巻第3号

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1 はじめに 心筋梗塞二次予防に関するガイドライン Key words 心筋梗塞, 二次予防, 一般療法, 薬物治療, 侵襲的治療 日内会誌 106:568~573,2017 小菅雅美, 木村一雄横浜市立大学附属市民総合医療センター心臓血管センター内科 Masami Kosuge and Kazuo Kimura Division of Cardiology, Yokohama City University Medical Center, Japan. 近年, 食生活の欧米化や高齢化により, 冠危険因子である肥満, 糖代謝異常, 脂質異常症を有する患者数が増加し, 心筋梗塞発症のリスク増大が懸念される. しかし, その一方で, 心筋梗塞急性期治療である再灌流療法が普及し, 急性心筋梗塞患者の短期予後は著明に改善した. 日本では夜間休日を問わず,24 時間体制で冠動脈インターベンション (percutaneous coronary intervention:pci) 施行可能な施設が多く, 急性心筋梗塞患者の多くがprimary PCIを施行されている. しかし, 急性心筋梗塞患者では梗塞責任病変に対し,PCI 治療を施行しても, 残存する不安定冠動脈プラークや新規冠動脈病変に起因する新たな冠動脈イベントを生じるリスクが高い. また, 短期予後の改善に比べ, 依然として長期予後の改善がみられない一因として, 心不全患者の増加が挙げられている. 心筋梗塞患者の長期予後改善のためには, 生活習慣の是正や薬物治療による冠危険因子の厳格なコントロールを中心とした二次予防が必須である. 日本人は欧米人に比べ, 冠攣縮の合併が多く, また, 急性期治療として多くの例でprimary PCIにより再灌流が得られており, 一般的に予後は良好である. このため, ガイドラインの作成にあたり, 欧米のエビデンスをそのまま流用することは適さないと考えられた. しかし, 最近では, 日本からもJAMIS(Japanese Antiplatelets Myocardial Infarction Study),JBCMI(Japanese Beta-blockers, Calcium Antagonists Myocardial Infarction),JACSS(Japanese Acute Coronary Syndrome Study),JCAD(Japanese Coronary Artery Disease),HIJAMI(Heart Institute of Japan Acute Myocardial Infarction) などの臨床研究が次々に発表されている. 日本循環器学会 心筋梗塞二次予防に関するガイドライン (2011 年改訂版 ) 1) では, 日本で行われたこれらの臨床試験から得られた新たな臨床データを積極的に取 568 日本内科学会雑誌 106 巻 3 号

2 診療ガイドライン at a glance り入れており, 本稿では本ガイドラインの中で, 特に日常の外来診療で問題となる一般療法と薬物治療でクラスIの項目について概説する ( クラスIのない項目ではクラスIIaを記載した ). 1. ガイドライン解説 1) 一般療法一般療法は, 生活習慣を是正し, 冠危険因子をコントロールすることで, 高血圧や糖尿病などの合併症を治療することを目的とする. 一般療法は二次予防の根幹をなすものであり, 全ての心筋梗塞患者に励行すべきである. 生活習慣に関わる重要な因子である食餌, 運動, 喫煙, 飲酒について患者が正しく理解し, 健康的な生活を習慣づけていく必要がある. (1) 食餌療法 1 血圧管理 減塩 1 日 6 g 未満とする. 1 日純アルコール摂取量を30 ml 未満とする. 毎日 30 分以上の定期的な中等度の運動が高血圧の治療と予防に有用である. 血圧は 130/80 mmhg 未満を目標とする. 血圧管理では減塩, 節酒, 適度な運動が重要であるが,1 日食塩 6 g 未満の減塩はかなりの努力と工夫を必要とする. 2 脂質管理 体重を適正 ( 標準体重 = 身長 (m) 身長 (m) 22) に保つ. 脂肪の摂取量を総エネルギーの25% 以下に制限する. 飽和脂肪酸の摂取量を総エネルギーの7% 以下に制限する. 多価不飽和脂肪酸, 特にn-3 系多価不飽和脂肪酸の摂取量を増やす. コレステロール摂取量を1 日 300 mg 以下に制限する. 飽和脂肪酸およびコレステロールの摂取量を 減らし,LDL(low-density lipoprotein) コレステロール値を低下させ,HDL(high-density lipoprotein) コレステロール値を高くする食生活を中心にする.n-3 系多価不飽和脂肪酸は心筋梗塞の予防効果があり, これを多く含む食品 ( 魚介類 ) の摂取が勧められる. 3 体重の管理 ( クラスIIa) body mass index(bmi,kg/m 2 ) を 18.5~ 24.9 kg/m 2 の範囲に保つようにカロリー摂取とエネルギー消費のバランスを考慮し, 指導する. 日本では, ウエスト周囲径よりもBMIの変化の方がメタボリックシンドロームの構成要素の変化により連動するとされている. 減量中は筋肉量を減らさないように有酸素運動を併用する. 4 糖尿病管理 ( クラスIIa) 糖尿病を合併する患者ではHbA1c(hemo- globin A1c)7.0%( 国際標準値,JDS(Japan Diabetes Society) 値では 6.6%) 未満を目標に, 体格や身体活動量などを考慮して適切なエネルギー摂取量を決定し, 管理する. 糖尿病は心筋梗塞再発の大きな危険因子である. 糖尿病管理では食餌療法が重要であり, 適切なエネルギー摂取とバランスのとれた食品構成の指導を行う. (2) 運動療法 ( 心臓リハビリテーション ) 運動負荷試験に基づき,1 回最低 30 分, 週 3~4 回 ( できれば毎日 ), 歩行 走行 サイクリング等の有酸素運動を行う. 日常生活の中の身体活動 ( 通勤時の歩行, 家庭内外の仕事等 ) を増す. 10~15 RM(repetition maximum, 最大反復数 ) 程度のリズミカルな抵抗運動を有酸素運動とほぼ同頻度に行う. 中等度ないし高リスク患者は施設における運動療法が推奨される. 近年, 包括的心臓リハビリテーションは運動療法だけでなく, 生活スタイルや冠危険因子の是正など一般療法全てを含めるようになっている. 日本内科学会雑誌 106 巻 3 号 569

3 (3) 禁煙指導 喫煙歴を把握する. 喫煙歴があれば, 弊害を説明し, 禁煙指導, 支援を図る. 受動喫煙の弊害も説明し, 生活, 行動療法も指導する. 日本人の冠動脈疾患の特徴として喫煙の寄与が大きいことが挙げられている. 禁煙により, 冠動脈疾患の発症リスクは2 年未満で低下し, それ以降, 非喫煙者と同じレベルになる. (4) 陽圧呼吸療法 心筋梗塞後の睡眠時無呼吸症候群 (sleep apnea syndrome:sas) には持続陽圧呼吸療法 (continuous positive airway pressure:cpap) が有効である. 心筋梗塞後の心不全や睡眠時無呼吸の合併は予後を悪化させる. 心筋梗塞後患者にはpoly- somnographyなどを用いてsasの有無を調べ, 呼吸指数あるいは無呼吸低呼吸指数 (apnea-hypopnea index:ahi) が 20 以上の場合にはCPAPを開始する. 陽圧呼吸療法は, 一般療法としての重要性から, 今回, 新たに項目として追加された. (5) 飲酒管理 多量飲酒を控える. 多量飲酒は飲酒 60 g 以上であり ( 日本酒 1 合が20 gに相当 ), 男性は中等度以下, 女性は軽度までにとどめることが推奨される. (6) うつ, 不安症, 不眠症への対策 心筋梗塞後の患者のうつ, 不安症, 不眠症へのカウンセリング, 社会 家庭環境等の評価を行う. 心筋梗塞後の患者では高率にうつ症状が観察され, うつ状態は他のリスクとは独立して予後不良と関連する. うつ, 不安症, 不眠症を評価し, 適切な対処を行うことが大切である. (7) 患者教育 心筋梗塞患者は, 退院までに生活習慣の修正, 服薬方法等の再発予防のための知識についての教育をしっかりと受ける必要がある. 患者本人およびその家族は, 心筋梗塞 狭 心症等の急性症状について理解し, それに対する適切な対処を取れるように教育を受ける必要がある. 家族を含む患者教育は回復期初期から開始する. 優れたプログラムによる患者教育は患者の知識を増し, 行動を変える. 2) 薬物療法薬物療法は, アスピリン,β 遮断薬, スタチン, ニコランジル, アンジオテンシン変換酵素 (angiotensin-converting enzyme:ace) 阻害薬 アンジオテンシンII 受容体拮抗薬 (angiotensin II receptor blocker:arb) など心血管系事故の予防効果がある薬物と, 発作時のニトログリセリン舌下 噴霧や硝酸薬, ニコランジル, カルシウム拮抗薬,β 遮断薬などの狭心症発作を寛解 予防する薬剤に分類される. 本ガイドラインでは, レニン アンジオテンシン アルドステロン系阻害薬として, 従来のACE 阻害薬とARBに加え, 心不全合併例に対するアルドステロン阻害薬が追加記載された. また, 強心薬の位置づけを示し, 新たにインフルエンザワクチンの項目が設けられた.EBM(evidence-based medicine) の重要性が強調されているが, ガイドライン作成の根拠となるエビデンスは, その対象患者の登録基準に留意することが重要である. 薬物選択はエビデンスだけでなく, 個々の患者の病態を考慮したうえで行うことが必要である. (1) 抗血小板 抗凝血薬 禁忌がない場合, アスピリン (81~ 162 mg) を永続的に投与する. アスピリンが禁忌の場合, トラピジル (300 mg) を投与する. 左室, 左房内血栓を有する心筋梗塞, 重症心不全, 左室瘤, 発作性および慢性心房細動, 肺動脈血栓塞栓症を合併する症例, 人工弁の症例に対し, ワルファリンを併用する. 冠動脈ステントを留置された場合の低用量アスピリンとチエノピリジン系抗血小板薬を併 570 日本内科学会雑誌 106 巻 3 号

4 診療ガイドライン at a glance 用する. 日本では, 急性心筋梗塞患者の多くがprimary PCIを施行されており, 冠動脈ステント留置術後の抗血栓療法は重要である. アスピリンとクロピドグレルの併用が一般的となっているが, 二剤併用抗血小板療法の期間は, ステント血栓症だけでなく, 出血リスク, 心血管イベントリスクなども含めて症例ごとに検討する必要がある. (2)β 遮断薬 低リスク以外で禁忌のない患者にβ 遮断薬を投与する. ( 低リスク : 再灌流療法に成功し, 左心機能が正常かほぼ正常で, 重篤な心室性不整脈のないもの ) 中等度ないし高度の左心機能低下のある患者に, 徐々に増量しながらβ 遮断薬を投与する. β 遮断薬の有効性を示した報告の多くは, 再灌流療法以前, あるいは血栓溶解療法施行例のものであり, 急性心筋梗塞発症早期に血行再建術に成功した低リスク例におけるβ 遮断薬の予後改善効果は十分に検討されていない. しかし, 心筋梗塞の予後を規定する虚血イベント, 致死性不整脈, 心不全の全て因子に対し,β 遮断薬は有効である. 心不全の既往のある例や心機能低下例では, 通常量の1/8~1/4 程度のごく少量のβ 遮断薬から導入し, 慎重に増量する. (3) 脂質代謝異常改善薬 高 LDLコレステロール血症にはスタチンを投与する. 高 LDLコレステロール血症にはスタチンに加え高純度 EPA(eicosapentaenoic acid) 製剤も考慮する. 心筋梗塞二次予防におけるスタチンを用いた LDL-C 低下治療による予後改善効果は確立されている.LDL-C 値の管理目標値は100 mg/dl 未満であるが, より強力にLDL-C 値を低下させることで, さらなるイベント抑制効果が期待できることが示されており, 高リスク例ではより積極的な脂質管理を考慮する. (4) 糖尿病治療薬 糖尿病治療に際して高血圧, 脂質異常を包括的に改善することを目指す. 糖尿病患者の心筋梗塞予防では, 血糖値のみを厳密に管理するのではなく, 合併する高血圧および脂質異常も含めた包括的な管理が重要である. (5) 硝酸薬 狭心症発作寛解のために, 速効性のニトログリセリンや硝酸薬の舌下投与 ( スプレー式の場合は噴霧, 注射の場合はone-shot 静注等 ) を行う. 心筋梗塞慢性期の二次予防としての硝酸薬長期投与の有効性について十分な根拠となる大規模無作為化比較試験はないが, 最近の報告では硝酸薬の長期投与が予後を悪化させるという成績は示されていない. (6) ニコランジル 安定狭心症を伴う陳旧性心筋梗塞患者に対して長期間投与する. 梗塞後狭心症の症状改善, 心筋虚血の改善目的に投与する. ニコランジルは, 前回のガイドラインでは硝酸薬の項に含まれていたが, 今回から独立して項目が設けられた. ニコランジルは硝酸薬と比べ, 血圧低下や反射性頻脈が起こりにくく, また, 硝酸薬にみられる薬剤耐性が生じにくいという点で使用しやすい. (7) カルシウム拮抗薬 冠攣縮性狭心症を合併, あるいは冠攣縮が原因で発症したことが明確な心筋梗塞患者に対し, 虚血発作予防目的で長時間作用型カルシウム拮抗薬を投与する. 冠攣縮が原因と考えられる心筋梗塞患者では, カルシウム拮抗薬による冠攣縮性虚血発作予防が二次予防につながると推測される. 日本内科学会雑誌 106 巻 3 号 571

5 (8) レニン アンジオテンシン アルドステロン系阻害薬 1ACE 阻害薬 左心機能低下 ( 左室駆出率が40% 未満 ) や心不全を有するリスクの高い急性心筋梗塞患者に対し, 発症 24 時間以内に投与する. 心筋梗塞後の左心機能低下例に対し, 投与する. 左心機能低下はないが, 高血圧や糖尿病の合併, あるいは心血管事故の発生リスクが中等度から高度である心筋梗塞患者に対し, 投与する. 心筋梗塞二次予防におけるACE 阻害薬による予後改善効果は明らかであり, 全ての急性心筋梗塞患者にACE 阻害薬の早期投与を考慮すべきである. 特に左心機能低下例では, 低血圧などの禁忌がない限り, 積極的に早期投与を検討する. 2ARB ACE 阻害薬に不耐例で, 心不全徴候を有するか左心室駆出分画が40% 以下の心筋梗塞例に急性期から投与する. ARBは 咳の少ないACE 阻害薬 とも考えられがちであるが,ACE 阻害薬とは似て非なる薬剤である. 本ガイドライン作成時点でのエビデンスからクラスIの適応として ARBの使用はACE 阻害薬に対する認容性がない場合に限られる とした. 3アルドステロン阻害薬 ( クラスIIa) 中等度 ~ 高度の心不全, 低用量で腎機能障害や高カリウム血症がない. 心筋梗塞例に対する抗アルドステロン薬の直接の二次予防効果は示されていないが, 腎機能低下や高カリウム血症がなければ心不全を伴った心筋梗塞例への抗アルドステロン薬の投与が推奨される. (9) 抗不整脈療法 1 上室性不整脈 心不全合併のない心房細動症例に対するβ 遮断薬, 非ジヒドロピリジン系カルシウム拮抗薬, ジゴキシンの単独または併用により心拍数 をコントロールする. 収縮不全による心不全を合併した心房細動症例に対し,β 遮断薬単独またはジゴキシンと併用し, 心拍数をコントロールする. 収縮不全による心不全を合併した心房細動症例でβ 遮断薬が使用できない場合に, アミオダロンを用いて心拍数をコントロールする. 心房細動を合併した心筋梗塞例は予後不良である. 収縮不全による心不全を合併した例には β 遮断薬単独またはジギタリス併用で用い, 非ジヒドロピリジン系カルシウム拮抗薬 ( ワソラン R, ヘルベッサー R) は使用しない. 2 心室性不整脈 心室期外収縮, 非持続性心室頻拍, 持続性心室頻拍, 心室細動に対し,β 遮断薬を投与する ( 禁忌例を除いてできる限り積極的に投与する ). I 群薬による生命予後の悪化が示され, 心筋梗塞後の心室性不整脈に対するI 群薬抗不整脈薬投与は適応とはならない.β 遮断薬は心筋梗塞後の突然死予防に対してクラスIと考えられ, 致死的不整脈予防効果も報告されている. (10) ジギタリス 頻脈性心房細動を伴う心不全を有する例に対してジギタリスを投与する. (11) フォスフォジエステラーゼ (PDE) 阻害薬 なし (12) インフルエンザワクチン ( クラスIIa) 心筋梗塞後の患者に対し, インフルエンザ不活化ワクチン接種を行う. 心血管疾患患者の心血管死に対するインフルエンザワクチン接種の有用性を示すいくつかのコホート研究や無作為化試験の結果から,2006 年 ACC/AHA(American College of Cardiology/ American Heart Association) の冠疾患およびアテローム性血管疾患患者の二次予防に関するガイドラインで心血管疾患患者に対するインフルエンザワクチン接種が推奨された. しかし, 日本人の心筋梗塞患者に対するインフルエンザワ 572 日本内科学会雑誌 106 巻 3 号

6 診療ガイドライン at a glance クチンの有効性を検討した試験はなく, 本ガイドラインではクラスIIaとした. 3) 侵襲的治療法侵襲的治療法については,PCI および冠動脈バイパス術の冠血行再建術に加え, 新たに不整脈に対する非薬物治療が取り上げられた. 難治性心室性不整脈や心不全を合併した場合, 症例に応じてカテーテルアブレーションや植込み型除細動器, 心臓再同期療法を考慮する必要がある. 侵襲的治療については専門医へのコンサルトが必要であり, 詳細は他の診療ガイドライ ン 2~6) を参照していただきたい. おわりに 診療ガイドラインは科学的根拠に基づいた診断と治療の標準的指針であるが, 医療の進歩また個々の症例の病態に応じて柔軟に対応されるべきである. 著者の COI(conflicts of interest) 開示 : 本論文発表内容に関連して特に申告なし 文献 1 ) 日本循環器学会学術委員会ガイドライン : 心筋梗塞二次予防に関するガイドライン (2011 年改訂版 ). j-circ.or.jp/guideline/pdf/jcs2011_ogawah_h.pdf 2 ) 日本循環器学会学術委員会ガイドライン :ST 上昇型急性心筋梗塞の診療に関するガイドライン (2013 年改訂版 ). 3 ) 日本循環器学会学術委員会ガイドライン : 非 ST 上昇型急性冠症候群の診療に関するガイドライン (2012 年改訂版 ). 4 ) 日本循環器学会学術委員会ガイドライン : 安定冠動脈疾患における待機的 PCI のガイドライン (2011 年改訂版 ). 5 ) 日本循環器学会学術委員会ガイドライン : カテーテルアブレーションの適応と手技に関するガイドライン ) 日本循環器学会学術委員会ガイドライン : 不整脈の非薬物治療ガイドライン (2011 年改訂版 ). or.jp/guideline/pdf/jcs2011_okumura_h.pdf 日本内科学会雑誌 106 巻 3 号 573

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