XII-3 標準液の調製と標定 (1)0.1mol/L 硝酸銀液 AgNO 3 (169.87) 17.0g に水を加えて 1000mL とする 遮光保存 標定 一次標定標準物質 : 塩化ナトリウム NaCl(58.44) Fajans 法 ( 指示薬 : フルオレセインナトリウム試液 ) または電
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- こうじ よしなが
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1 XII-3 標準液の調製と標定 (1)0.1mol/L 硝酸銀液 AgNO 3 (169.87) 17.0g に水を加えて 1000mL とする 遮光保存 標定 一次標定標準物質 : 塩化ナトリウム NaCl(58.44) Fajans 法 ( 指示薬 : フルオレセインナトリウム試液 ) または電位差法 ( 銀電極 ) による 0.1mol/L 硝酸銀液 1mL 5.844mg NaCl Ex. 0.1mol/L 硝酸銀液のファクターを f NaCl の秤取量を w g 滴定値を v ml とすると V f = w より f = w v (2)0.1mol/L チオシアン酸アンモニウム液 NH 4 SCN(76.12) 8g に水を加えて 1000mL とする 遮光保存 標定 二次標定二次標準 :0.1mol/L 硝酸銀液 (factor=f )25mL Volhard 法による AgNO 3 +NH 4 SCN AgSCN +NH 4 NO 3 (in HNO 3 with Fe 3+ ) Ex. 0.1mol/L チオシアン酸アンモニウム液のファクターを f 滴定値を VmL とすると 0.1 f V=0.1 f 25 より f = f ' 25 V (3)0.005mol/L 過塩素酸バリウム液 Ba(ClO 4 ) 2 (336.23) 1.7g を水 200mL に溶かし 2-プロパノールを加えて 1000mL とする 酸素フラスコ燃焼法のイオウの定量に用いる 標定 二次標定二次標準 :0.005mol/L 硫酸 0.005mol/L Ba(ClO 4 ) 2 20mL( 正確 ) メタノール * 55mL アルセナゾⅢ 試液 0.15mL 126
2 Ba(ClO 4 ) 2 +H 2 SO 4 BaSO 4 +2HClO 4 * アルコール濃度 (2-PrOH+MeOH) が約 70% のとき アルセナゾⅢの変色条件が最も良い XII-4 沈殿滴定法各論 XII-4-1 ハロゲンの定量 (1) Fajans 法 主として塩化物 ヨウ化物 Ex. 塩化物指示薬 : フルオレセインナトリウム (ph7 10) ヨウ化物指示薬 : テトラブロムフェノールフタレインエチルエステル ( 酢酸酸性 ) Ex. イオタラム酸 Iotalamic Acid(X 線造影剤 C 11 H 9 I 3 N 2 O 4 : ) の定量 0.1mol/L AgNO 3 液 1mL mg C 11 H 9 I 3 N 2 O 4 (2)Volhard 法 主として臭化物 ( 一部の塩化物 ) Exs. 臭化物 KBr, NaBr: ブロモバレリル尿素 マーキュロクロム (=ジブロムフルオレセイン Hg) (CH 3 ) 2 CHCHBrCONHCONH 2 +4NaOH (CH 3 ) 2 CHCH(OH)COONa+NaBr+2NH 3 +Na 2 CO 3 0.1mol/L AgNO 3 液 1mL 22.31mg C 6 H 11 BrN 2 O 2 (223.07) KNO C 20 H 8 Br 2 HgNa 2 O 3 / K 2 CO 3 / Na 2 CO 3 6 2NaBr( 一部 KBr) 127 Ignite
3 0.1mol/L AgNO 3 液 1mL 7.990mg Br (79.90) 塩化物 or 塩素化合物 : ニトロベンゼン存在下クロロブタノール CCl 3 (CH 3 ) 2 OH(3 当量 ) 0.1mol/L AgNO 3 液 1mL =5.195mg CCl 3 (CH 3 ) 2 OH (177.46) (3) 電位差滴定法 ハロゲンの種類によらない Ex. イオトロクス酸 Iotroxic Acid(X 線造影剤 C 22 H 18 I 6 N 2 O 9 : ) の定 量 0.1mol/L AgNO 3 液 1mL =20.26mg C 22 H 18 I 6 N 2 O 9 XII-4-2 銀および銀イオンと反応する医薬品 Volhard 法の応用 (1) 可溶性銀塩 Ex. 硝酸銀 / 硝酸銀点眼液 :NH 4 SCN で直接滴定 (2) 金属銀化合物 Ex. プロテイン銀 ( 銀 タンパク化合物 ): 局所収斂剤 殺菌剤有機物 ( タンパク ) を分解除去後 Ag or Ag 2 O を硝酸に溶解し チオシアン酸アンモニウムで滴定する (3) 不溶性銀塩を生ずるもの Ex. アミノフィリン水和物 Aminophylline Hydrate C 14 H 16 N 8 O 4 C 2 H 8 N 2 xh 2 O : 気管支拡張薬 128
4 * テオフィリンとエチレンジアミンから成る水溶性複塩 * テオフィリンが不溶性の銀塩を生成することを利用する cf. フェニトイン * エチレンジアミン部分は中和法で定量する テオフィリン部分の定量法 試料約 0.25g をとり 水 50mL 及びアンモニア試液 8mL を加え 加温して溶かす 次に 0.1mol/L 硝酸銀液 20mL を加え 生じた沈殿をろ去する ろ液と洗液を合わせ 硝酸を加えて酸性とし 過量の硝酸銀を 0.1mol/L チオシアン酸アンモニウム液で滴定する ( 指示薬 : 硫酸アンモニウム鉄 (Ⅲ) 試液 ) 要空試験 0.1mol/L AgNO 3 1mL 18.02mg テオフィリン (C 7 H 8 N 4 O 2 :180.16) (4) その他 Ex. 亜硝酸アミル C 5 H 11 NO 2 (117.15): 狭心症治療薬 冠血管拡張薬亜硝酸の還元性により塩素酸カリウムから KCl を生成させる 3C 5 H 11 NO 2 +KClO 4 +3H 2 O KCl+3C 5 H 11 OH+3HNO 3 * 生成した KCl に過剰の AgNO 3 を加え NH 4 SCN で滴定する * 亜硝酸アミルは 1/3 当量 3 モルの亜硝酸アミルから 1 モルの KCl 0.1mol/L AgNO 3 1mL /3 0.1=35.14mg C 5 H 11 NO 2 XII-4-3 酸素フラスコ燃焼法 有機化合物中のハロゲンおよびイオウを酸素を満たしたフラスコ中で燃 焼させて無機化し 沈殿法で定量する ( ただし フッ素は吸光度法による ) 129
5 (1) ハロゲン :Cl, Br, I 燃焼で生成したハロゲンイオンは 1mol/L NaOH に吸収させる *Cl および Br 硝酸酸性にした後 2-PrOH を加え 0.005mol/L AgNO 3 で滴定 ( 電位差法 ) 0.005mol/L AgNO 3 1mL mg Cl (35.454) 0.005mol/L AgNO 3 1mL mg Br (79.904) *I 検液に含まれる I 2 IO 3 を I に還元するため 抱水ヒドラジン (NH 2 NH 2 H 2 O: 還元剤 ) 溶液を加える あとは Cl, Br と同様 0.005mol/L AgNO 3 1mL mg I (126.90) (2) ハロゲン :F 検液にアリザリンコンプレキソン試液を加えて発色させ 吸光度法 (600nm) で定量する 燃焼用フラスコには石英製のものを用いる (3) イオウ検液にメタノールを加え 過量の 0.005mol/L Ba(ClO 4 ) 2 を加え アルセナゾ (Ⅲ) を指示薬として 0.005mol/L H 2 SO 4 で滴定する 0.005mol/L Ba(ClO 4 ) 2 1mL mg S(32.06) 130
6 (4) 局方における定量例 沈殿法によるものサラゾスルファピリジン (S) トリクロホスナトリウム (Cl) チアントール (S) 沈殿法によるものはこの 3 つだけ (JPXV) ただし 沈殿法以外の方法 (=ヨウ素法) によるものはある Ex. リオチロニンナトリウム レボチロキシンナトリウム Ex. トリクロホスナトリウム ( リン酸トリクロルエチルナトリウム C 2 H 3 Cl 3 NaO 4 P:251.37): 催眠薬 トリクロロリン酸系 0.005mol/L AgNO 3 1mL mg C 2 H 3 Cl 3 NaO 4 P(3 当量 ) Ex. サラゾスルファピリジン C 18 H 14 N 4 O 5 S(398.40): 潰瘍性大腸炎治療薬 0.005mol/L Ba(ClO 4 ) 2 1mL 1.992mg C 18 H 14 N 4 O 5 S XII-4-4 シアン化物の定量 (1) キョウニン水 ( 杏仁水 ): 鎮咳 去痰薬 主成分 : マンデロニトリル ( ベンズアルデヒドシアンヒドリン ) キョウニン中に含まれるアミグダリンがキョウニン中の酵素エムルシンにより分解されて生じたもの Liebig-Dénigès 法により定量キョウニン水 25mL 1mol/L KI 2mL 水 100mL 10%NH 4 OH 1mL 持続する黄濁を生ずるまで 0.1mol/L 硝酸銀で滴定する HCN+NH 4 OH NH 4 CN+H 2 O ΦCH(OH)CN+NH 4 OH NH 4 CN +ΦCHO+H 2 O 滴定 :2NH 4 CN+AgNO 3 NH 4 [Ag(CN) 2 ]+NH 4 NO 3 131
7 終点 :KI+[Ag(NH 3 ) 2 ]NO 3 AgI( 黄 ) +KNO 3 +2NH 3 0.1mol/L AgNO 3 1mL 5.405mg HCN(27.025):0.5 当量! (2) シアン化物と塩化物の分離定量 Liebig 法と Volhard 法の組み合わせによる Ex. KCN と KCl の混合物の分離定量硝酸酸性で硝酸銀標準液により白濁を生ずるまで滴定し 更に一定過剰量の硝酸銀標準液を加えて CN Cl を全て沈殿させて除く 次に過剰の硝酸銀をチオシアン酸アンモニウム標準液で逆滴定する ( 指示薬 : 硫酸アンモニウム鉄 (Ⅲ) 試液 ) 計算例 w=0.3030,v 1 =12.23,v 2 =1.18,a=30.00 のとき KCN(65.11) の含量を x% KCl(74.55) の含量を y% とする x 100 = x=52.56% 132
8 y = y=37.91% 問 この分離定量では Liebig-Dénigès 法は使えない その理由を考察せよ 133
フォルハルト法 NH SCN の標準液または KSCN の標準液を用い,Ag または Hg を直接沈殿滴定する方法 および Cl, Br, I, CN, 試料溶液に Fe SCN, S 2 を指示薬として加える 例 : Cl の逆滴定による定量 などを逆滴定する方法をいう Fe を加えた試料液に硝酸
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00595 塩素 (DPD 法 ) 遊離塩素の測定 測定範囲 : 0.03~6.00mg/l Cl 2 結果は mmol/l 単位でも表示できます 2. ピペットで 5.0ml の試料を丸セルに取ります 3. 青のミクロスプーンで 1 回分の試薬 Cl 1 を加えて ねじぶたで閉じます 4. セルをよく振とうして 固体物を溶かします 5. 反応時間 :1 分間 6. 各セルをセルコンパートメントにセットし
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ビタミン C の滴定 1. 研究の動機 研究者名森祐作番場孔士池井大介森本恵一指導教諭黒田順子先生 わたしたちにとって身近なビタミン C は どのようなものに多く含まれているのか またその量はどのくらいなのか という疑問が浮かんだため調べてみることにした 2. 研究の概要 ビタミンC 滴定の概要 ビタミンC( アスコルビン酸 ) はとても酸化されやすい物質で よく食品の酸化防止剤として使われている
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21033 マイクロスケール実験器具の開発 要旨実験費用の削減 身近なものでの器具の代用 環境への配慮 安全性の確保 主にこの 4つを目的とし基礎実験を基に改善点を探し より良いマイクロスケール実験器具を考えた 塩素発生実験 ハロゲンの反応性の実験 電気分解などにおいて研究を行った その結果開発した器具でも元の実験と同じ結果を得ることができ マイクロスケール化に成功した 1. 動機 私たちは以前から
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