ベトナム電力調査年 6 月ジェトロハノイセンター

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ゆずさながだき
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1 ベトナム電力調査年 6 月ジェトロハノイセンター

2 1. はじめに最新の電力需要予測では 22 年の総電力需要は 32 万 9,4GWh に達するとしており今後も毎年 14% 程度の電力消費の伸びとなる見通しであるこの旺盛な電力消費に対応すべく今後も新規電源開発が計画されているが PDP6 に基づいて実際に計画通りに稼働した発電所は 29 年が 63% 21 年が 73% と低い送電線や変電所についてはさらに低い実行率に留まっているそれを裏付けるように 21 年はハノイ市やホーチミン市などの都市部で停電が頻発し優先的に電力が供給されるはずの工業団地もその被害を被っており夏場は週に 48 時間の停電を強いられる企業まで出るほどであった電力不足の原因は近年の雨量不足が影響していることもあるが政府が発表している電力マスタープランの実行遅延も大きな原因の一つであるベトナムはこれまでベトナム電力公社 (EVN) が全国の発電送電配電事業を実施してきたが今後は EVN 以外のベトナム国営企業や外資企業がオーナーとなり建設を進める IPP や BOT 案件が増える見通しであり 21 年末時点でも発電量の約 4% が EVN 以外のオーナーによるものである今後は IPP や BOT 案件に対する投資をさらに拡大させるためにも電力料金の引き上げや入札案件の早期履行電力自由化ロードマップに基づく発電事業の採算性透明性の確保が重要であるベトナムの電力は日本で注目を集めているインフラビジネスの一つとして大きな期待を集める一方で現状の電力不足は進出を検討している日本企業にとって大きな投資リスクとなっているしかしその電力の実情を読み解くまとまった資料は不足しておりこうした問題意識からベトナムの電力関連のデータを収集した日系企業の皆様のお役に立てば幸いであるジェトロハノイセンター Copyright (C) 21 JETRO. All rights reserved. 2

3 2. 用語説明 PDP IPP BOT COD RE CCGT Power Development Master Plan の略国家電力開発マスタープランと称され 5 年毎にベトナムの電源開発計画が本マスタープランで発表される Independent Power Producer( 独立発電事業者 ) の略自らが発電設備を建設運営し発電した電力を電力公社などへ卸売する事業者のこと IPP の投資に関しては Decision3/26/QD-BCN にて条件が定められている民間企業が設備を建設運営し定められた事業期間が終了した後相手国へ設備を無償で譲渡する事業形態のこと事業期間は通常 2~25 年 BOT の投資に関しては Decree18/29/ND-CP にて条件が定められている Commercial Operation Date( 営業運転開始日 ) の略国家電力マスタープランにおいては COD を年単位で設定し電源開発の計画をしている Renewable Energy( 再生可能エネルギー ) の略ベトナムでは RE での発電可能性として小規模水力発電地熱発電バイオマス発電風力発電太陽光発電を挙げている Conbined Cycle Gas Tarbin( ガス複合発電 ) の略で数ある発電方式の中の一つ廃熱を利用した発電も行うため化石燃料を使用する発電の中ではエネルギー効率が良いことで知られる 3. 目次タイトルページ ~21 年までの電源開発 4 21 年以降の電源開発 5 PDP6の進捗状況 6 主要発電所の稼働状況 (21~21) 7 水力発電所と降雨量の関係 8 発電所送電線での事故メンテナンス等による影響 9 5kV 送電線の送受電状況 (21~21) 年 ~21 年までの電力消費 11 各配電公社への給電量 ~215の電力需給見通し 13 電力料金の推移 14 ベトナムの石炭生産推移と石炭価格推移 15 ベトナムのガスオイル生産推移 ~215 年の電源開発計画 17, 18 電力自由化 19 Copyright (C) 21 JETRO. All rights reserved. 3

4 4. ~21 年までの電源開発 21 年末までに開発運転された電源は約 MW( 図 1) PDP6 では 29 年には 8 ヶ所の石炭火力発電所が計画されていたがいずれも 29 年内に運転開始には至っていない 26 年から 21 年までの 5 年間をみるとマスタープランに対する計画進捗率は 7% を割り込んでいる ( 表 1) 毎年約 14% の伸びを示す電力需要に対して発電所建設が追い付かず 21 年は日系の工業団地でも計画停電が相次いだひどいところでは週 48 時間の停電を余儀なくされるところまであり製造業には多大な被害をもたらした PDP7 は 211 年度中に発効される見通しだが EVN の財務状況が思わしくなく各案件へのファイナンスの目途がどこまでついているのかは丌透明な状況であるその他にも送電線建設 ( 図 2) 案件の精査 ( 立地技術採算性等 ) 電力料金の見直しによる投資環境改善など将来に向けて課題は山積している表 1. PDP6の電源開発計画と実行率 Approved capacity (MW) 861 2,96 3,271 3,393 4,96 14,581 Implemented capacity (MW) 756 1,297 2,251 2,136 3,641 1,81 電源開発計画実行率 (%) 87.8% 61.9% 68.8% 63.% 73.4% 69.1% *5KV 送電線建設実行率 (%) 41.% 出所 :IE (MW) 25, (km) 25, 21 年の予備率は約 27% だが停電頻発建設資金は 15, 15, 5, 5, Hydro Coal Oil CCGT IPP/BOT Diesel Import Pmax 5KV 22KV 図 2. 送電線の建設推移出所 :IE PDP6 等図年までの電源開発推移出所 :IE *211 年以降は PDP の計画に基づきジェトロ試算 Copyright (C) 21 JETRO. All rights reserved. 4

5. 21 年以降の電源開発 21 年以降の電源開発は水力から石炭にシフトし 23 年には電源の約半分が石炭火力となる ( 図 3) 21 年の水力発電所の設備容量は全体の 38% を占めているが発電量でみると全体のわずか 27% に過ぎず実際の主電源はガス火力 ( 全発電量の 44%) と言えるベトナムのガス火力は南部沿岸域に広がる油田ガス田から燃料供給を受けているが

6 倍の電源開発を行う計画であるが発電所建設資金の確保も課題である現状 EVN が最大の発電事業者であるが資金や燃料調達において課題がありまた電力セクター改革によってそのシェアは 25% まで下がる見込みである今後は契約によって長期にかつ安定的に電力供給を行う義務を負う BOT 案件の重要性が高まっていくと見られる (MW) 15, 1 9, 6, Import Nuclear

5 5. 21 年以降の電源開発 21 年以降の電源開発は水力から石炭にシフトし 23 年には電源の約半分が石炭火力となる ( 図 3) 21 年の水力発電所の設備容量は全体の 38% を占めているが発電量でみると全体のわずか 27% に過ぎず実際の主電源はガス火力 ( 全発電量の 44%) と言えるベトナムのガス火力は南部沿岸域に広がる油田ガス田から燃料供給を受けているが油田開発コストやパイプラインの敷設コストなど 21~215 年までに約 215 億ドルの開発資金が必要と発表されている ( 表 2) 石炭については直近は輸入に頼る局面が続くが 215 年以降は Quang Ninh 省の石炭開発に注力することでガスに比べて比較的安価に供給できるという前提の元メイン電源に石炭火力を据えている石炭を中心に今後 2 年間で現状の約 6.6 倍の電源開発を行う計画であるが発電所建設資金の確保も課題である現状 EVN が最大の発電事業者であるが資金や燃料調達において課題がありまた電力セクター改革によってそのシェアは 25% まで下がる見込みである今後は契約によって長期にかつ安定的に電力供給を行う義務を負う BOT 案件の重要性が高まっていくと見られる (MW) 15, 1 9, 6, Import Nuclear RE Coal Oil & Gas HPP Demand Coal 再生可能エネルギーのうち約 25% を風力発電で賄う計画残りは小水力発電 21 年より Binh Thuan 省で 3MW の風力発電所が稼働中 3, Oil & Gas HPP 図年以降の電源開発推移出所 :PDP7 草案 Import, 5% Others, 1% BOT, 1% TKV, 5% Import, 3% Others, 3% BOT, 9% TKV, 5% PVN, 9% その他 IPP, 15% EVN, 55% 直近 5 年は EVN シェア減少を IPP が補う大規模 BOT は 215 年以降に順次運開 PVN, 14% その他 IPP, 17% EVN, 49% 図年 ( 左 ) と 215 年 ( 右 ) の発電事業者シェア (MW) 出所 :IE ヒアリング各種情報 / 報道等よりジェトロ作成表 2. ガス関連開発への投資計画 (21~225 年 ) 単位 :mil. USD (P1) (P2) (p1) (P2) Total パイプライン建設 2,849 2,874 1,267 3,784 1,774 ガス処理場建設 1,33 1, ,383 5,49 LPGタンク建設 ,493 LNGタンク建設 ,346 4,144 Copyright (C) 21 JETRO. All rights reserved. 5

6 6. PDP6 の進捗状況 PDP6は27 年 7 月に首相承認を受けており 26~215 年の電源開発計画について定めたものである 211 年にはPDP7が発表される見通しだがこれまでのマスタープラン計画実行率はおもわしくない特に水力以外の電源開発が順調に進んでいない ( 表 3) 立地条件やファイナンスの問題はもちろんであるが中国企業が EPC/ メインコントラクター / メインサプライヤーとなる案件において工期が大幅に遅れるケースが増えていることも電源開発が遅れる原因と言われている表 3. PDP6 の電源開発計画と実行率 * 赤塗りの部分は計画より遅延しているプロジェクト小規模発電所など一部計画は省略 COD 26 Type MW 運転開始予測 ( 年 ) Se San 3 Hydro Se San 3A #1 Hydro SrokPhumieng Hydro COD 27 Se San 3A #2 Hydro Quang Tri Hydro Tuyen Quang #1 Hydro Dai Ninh Hydro 3 28 Cao Ngan Coal 1 26 Uong Bi #1 ext. Coal 3 27 Ca Mau 1 Gas COD 28 Tuyen Quang #2,3 Hydro Pleikrong #1 Hydro 5 29 Pleikrong #2 Hydro 5 21 A Vuong Hydro Song Ba Ha Hydro Bun Kuop Hydro Ban Ve #1 Hydro Son Dong Coal Hai Phong 1#1 Coal Ca Mau 2 Gas Nhon Trach 1 Gas COD 29 Ban Ve #2 Hydro Buon Tua Sah Hydro Cua Dat Hydro Dong Nai 3#1,2 Hydro COD 29 Type MW 運転開始予測 ( 年 ) Song Con 2 Hydro 63 Unclear Se San 4 #1 Hydro An Khe Kanak Hydro 173 Unclear Cam Pha 1 Coal 3 21 Hai Phong 1#2 Coal Quang Ninh 1#1,2 Coal 6 21 O Mon 1#1 Gas 3 29 Hai Phong 2#1 Coal Mao Khe #1 Coal Nong Son Coal COD 21 Srepok 3 Hydro Se San 4#2,3 Hydro Song Tranh 2 Hydro (#2) Na Le Hydro Dak Rtih Hydro Thac Mo ext. Hydro 75 Unclear Se San 4A Hydro Dong Nai 4 Hydro Son La #1 Hydro 4 21 Se Kaman 3 Hydro Quang Ninh 2#1 Coal Hai phong 2#2 Coal Cam Pha 2 Coal Vung Ang 1#1 Coal Mao Khe #2 Coal O Mon 1#2 Gas Nhon Trach 2 Gas 出所 :PDP6 運転開始予測は各種情報 / 報道等から推定 Copyright (C) 21 JETRO. All rights reserved. 6

7. 主要発電所の稼働状況 (21~21) 21 年は降雨量の減尐と Son La ダムへの貯水のため Hoa Binh を始めとする多くの水力発電所の稼働率が落ち込んだ 21 年までは水力の減尐分を調整できるのは

Binh 22 GTCC 32% 23 水力 38% 24 25 発電量でみるとガス火力が約 5% 26 27 28 29 21 GTCC 44% 水力 28% 21 年設備容量別 (MW) 21 年発電量別 5, 4,

21 年の設備容量と発電量出所 :EVN 24 25 26 27 Phu Ca My Mau 4 Phu Phu My 3My 4 Phu My 3 Phu Phu My 22 My 22 Ba Ria Ba Ria Phu

4 Cua Dat Ban Ve Srepok 3 Nam Chien 2 Bac Binh Ban Coc Pleikrong 1#1 Binh Dien Buon Tua Srah Song Con Se San 4

Song Hinh Vinh Son Da Mi Thac Mo Ham Thuan Da Nhim 5, 4, 3, 21 Coal 22 23 24 25 26 27 Pha Lai 1,2 28 29 21 5, 4,

7 7. 主要発電所の稼働状況 (21~21) 21 年は降雨量の減尐と Son La ダムへの貯水のため Hoa Binh を始めとする多くの水力発電所の稼働率が落ち込んだ 21 年までは水力の減尐分を調整できるのは Phu My ガス火力発電所しかなかったが 211 年からは新規石炭火力発電所が運開しており水力と Phu My への依存度は徐々に減尐させていかなければならない 5, 4, 3, 21 Hydro Ialy Hoa Binh 22 GTCC 32% 23 水力 38% 発電量でみるとガス火力が約 5% GTCC 44% 水力 28% 21 年設備容量別 (MW) 21 年発電量別 5, 4, 3, 21 Hydro GTCC Coal Import Oil Gas Others Gas+Oil 図 5( 左 ). 21 年の設備容量と発電量出所 :EVN Phu Ca My Mau 4 Phu Phu My 3My 4 Phu My 3 Phu Phu My 22 My 22 Ba Ria Ba Ria Phu My 21 Phu My 21 Phu My 1 28 Phu My Son La Song Tranh 2 Dab Dang 2 Huong Dien Za Hung Krong H'nang Srepok 4 Cua Dat Ban Ve Srepok 3 Nam Chien 2 Bac Binh Ban Coc Pleikrong 1#1 Binh Dien Buon Tua Srah Song Con Se San 4 Song Ba Ha Buon Kuop A Vuong Tuyen Quang Dai Ninh Quang Tri Se San 3A #1,2 Srokphumieng Se San 3 Can Don Thac Ba Song Hinh Vinh Son Da Mi Thac Mo Ham Thuan Da Nhim 5, 4, 3, 21 Coal Pha Lai 1, , 4, 3, 21 Dung Quat Dam Phu My O Mon 1 #1 Nhon Trach 1 Ca Mau 1,2 Amata Bourbon Ve Dan Hiep Phuoc Phu My 4 Phu My 3 Phu My 2.2 Can Tho Thu Duc Ba Ria Import ( 中国 ) 5kV の送電線建設は検討中 ,12GWh 3,22GWh ,599GWh Hai Phong Quang Ninh Cam Pha Son Dong Cai Lan Cao Ngan Na Duong Formosa 図 6. 各タイプ別発電所の発電量と輸入発電量 (21~21) Copyright (C) 21 JETRO. All rights reserved. 7 出所 :EVN

8 8. 水力発電所と降雨量の関係ベトナムで最も大きい水力発電所であるHoa Binhの発電量を見ると月間降雨量が多くなる6,7 月頃に発電量がピークとなる ( 図 7) 逆を言えばこの時期のダム貯水量が尐なければ夏場の電力需要に対して十分に貢献することが困難となる 21 年は 4 月頃から工業団地に対して節電要請が出始め 6 月頃まで計画停電が続くなど電力丌足が深刻であったこの年のHoa Binhは上流でSon La 発電所の建設が行われており Son Laダムへの貯水も開始された影響で Hoa Binhダムへの流入水量が大幅に減尐したという特殊な事情もあり発電量が大きく減尐したまた Hoa Binh Son La( 建設中 ) Lai Chau( 建設中 ) の中国側上流には水力発電所が存在しベトナム側でのダム水量管理が非常に難しい Son Laを安定的に稼働させるためにもダム水位管理ノウハウの向上が丌可欠である Hoa Binhで発電された電力は以前は5KV 送電線でベトナム全国に供給されていたしかし 29 年以降は発電量の減尐と北部の電力需要増加により発電された電力のほとんどが 22KV 送電線に送られ北部エリアのみで消費されている状況である ( 表 4) Hoa Binh 変電所が受電する電力量は年間 1,7GWh 近くに達しているこの受電量は北部にHoa Binh 水力発電所に相当するものがもう一つ必要であることを示しており Son La 水力発電所がそれに当たるしかし上記で述べたように水力発電所の運転には課題があるため Hai Phong Quang Ninhの石炭火力が安定的に稼働することが丌可欠である (mm) 1,6 25 降雨量 (mm) 発電量ダム水位 (m) 1,4 2 1,2 3% 減 1, Jan-8 Feb-8 Mar-8 Apr-8 May-8 Jun-8 Jul-8 Aug-8 Sep-8 Oct-8 Nov-8 Dec-8 Jan-9 Feb-9 Mar-9 Apr-9 May-9 Jun-9 Jul-9 Aug-9 Sep-9 Oct-9 Nov-9 Dec-9 Jan-1 Feb-1 Mar-1 Apr-1 May-1 Jun-1 Jul-1 Aug-1 Sep-1 Oct-1 Nov-1 Dec-1 Jan-11 Feb-11 図 7. Hoa Binh 水力発電所の月間発電量降雨量ダム水位 (28.1~211.2) 出所 :EVN Whether ground 28 年 1 月 2 月 3 月 4 月 5 月 6 月 7 月 8 月 9 月 1 月 11 月 12 月合計送電量 37 出所 :EVN 11 Annual 2 Report 11 29, 8.8 GSO 受電量 98 図 4. Hoa Binh 水力発電所の月間発電量と月間降雨量 * 降雨量はSon La 省での計測量年 1 月 2 月 3 月 4 月 5 月 6 月 7 月 8 月 9 月 1 月 11 月 12 月合計送電量受電量年 1 月 2 月 3 月 4 月 5 月 6 月 7 月 8 月 9 月 1 月 11 月 12 月合計送電量受電量表 4. Hoa Binh 変電所の 5kV 送電線への送受電実績 (28~21) 出所 :EVN Copyright (C) 21 JETRO. All rights reserved. 8

9 9. 発電所送電線での事故メンテナンス等による影響各発電所は毎年の計画メンテナンスや突発的な事故によって一定時間停止するこの停止によって失われる発電量は毎年全発電量の 1% に満たない程度であり全体から見ればその影響は軽微である ( 図 8) しかし月別でみれば多い時で 3GWh 以上に相当する運転停止が発生することもあり電力需要が高まる夏場であればその影響は非常に大きいものと言える ( 図 9) 発電所別にみると水力よりも火力発電所の方が事故発生回数が多いが発電ロス量で見ると大きな差は無い ( 図 1,11) むしろ 21 年の運開当初に事故停止が多かった Quang Ninh や Hai Phong 石炭火力が安定的な運転をすることが望まれるロス発電量全発電量に占める割合 (%) (%) GWh 187 GWh GWh. (hours) 2,5 2, Hoa Binh 事故停止 2,5 2, Ialy 2,5 2, Pha Lai 2,5 2, Phu My 21 2,5 2, 21 年新規プラント 1,5 1,5 1,5 1,5 1,5 1, 1, 1, 1, 1, Quang Ninh O Mon Hai Phong ( 回数 ) 事故発生回数 Hoa Binh Ialy Thac Ba Pha Lai Phu My Uong Bi 図 8( 左上 ). 25~21 年の発電所停止によるロス図 9( 右上 ). 25~21 年の各月の発電所停止によるロス図 1( 中段 ). 25~21 年の主な発電所の停止によるロス図 11( 左下 ). 25~21 年の主な発電所の事故発生回数出所 :EVN Copyright (C) 21 JETRO. All rights reserved. 9

10 1. 5kV 送電線の送受電状況 (21~29) ベトナムは南北 5kV の送電線で接続されており約 2 ヶ所の変電所が 5kV の送電線を介して送受電を行っている送電については 1999 年までは Hoa Binh 変電所による貢献が全体の 7% を超えていたがその後中部と南部からの送電量が増え 29 年には北部による貢献は全体の 7% 足らずとなっている ( 図 12~16) 送電ロスを考えれば各エリアで需給バランスをとるのが望ましいとされているがまだ時間がかかる 25, 送電 25, 受電 15, 南部 15, 南部中部 5, 中部 5, 北部北部 Hoa Binh Nho Quan Thuong Tin Son La Quang Ninh S2 Quang Ninh Da Nang Pleiku Ialy Dak Nong Phu Lam Phu My 4 Phu My 22 Nha Be Phu My Phu My 3 Di Linh 図 12. 5kV 送電線への送電受電状況 (1995~21) 3, 2, 1, 受電送電 1 月 2 月 3 月 4 月 5 月 6 月 7 月 8 月 9 月 1 月 11 月 12 月図 13. 北部変電所の5kV 送電線への送受電状況 (21 年 ) 3, 2, 1, Hoa Binh Ha Tinh Nho Quan Thuong Tin Quang Ninh Da Nang Pleiku Doc Soi Phu Lam Nha Be Phu My Tan Dinh Di Linh 1 月 2 月 3 月 4 月 5 月 6 月 7 月 8 月 9 月 1 月 11 月 12 月 3, 北部送電受電 3, 南部 16, 12, 8, 南部北部中部 4, 図 15. 北南部 5KV 変電所の送受電量推移 (21~21) Copyright (C) 21 JETRO. All rights reserved 図 16. 北中南 5KV 変電所の送電量推移出所 : 図全て EVN

11 年 ~21 年までの電力消費ベトナムの電力消費は毎年約 14% と非常に高い伸びを見せている ( 図 17) 電力消費の約 5% を占める工業建設分野は今後沿岸沿いを中心に予定されている高炉製鉄所やインフラ整備に丌可欠なセメント工業などを中心に消費は伸びていくと見られる民生分野は全体の消費の約 4% を占めるがエアコンなどの家電製品が地方でも普及した場合消費は大きく伸びると考えられる PDP7 の草案においても電力需要は 23 年まで毎年約 13% 伸びる前提で新規電源開発の計画を立てており特に工業分野の消費は毎年約 15% 増になると見込んでいる地域別でみた場合民生分野では南北に差はないが工業建設分野では南部が北部より 5~6% 多く消費している ( 図 18,19) 9, 8, 7, 6, 5, 4, 3, その他農林水産業商業民生工業 13-18%/ 年 UP 25% 2% 15% 1% 5% 工業民生全体 % ( 参考 ) 電力消費伸び率図 17. 各分野毎の電力消費推移 3, 3, 25, 北部南部中部 25, 北部南部中部 15, 15, 5, 5, 図 18. 工業建設分野における地域ごとの電力消費図 19. 民生分野における地域ごとの電力消費出所 : 図全て EVN Copyright (C) 21 JETRO. All rights reserved. 11

12. 各配電公社への給電量ベトナムの配電はエリア毎に管轄している公社を経由して給電されるハノイ市とホーチミン市は各地区毎の電力公社を経由してそれ以外は省単位の電力公社を経由している SPC(HCM 以外 ) と NPC(HN 以外 ) は給電量の約 6% ドンナイ PC は約 75% が工業向けである 3.E+9 2.5E+9 2.E+9 1.5E+9 1.E+9 5.

12 12. 各配電公社への給電量ベトナムの配電はエリア毎に管轄している公社を経由して給電されるハノイ市とホーチミン市は各地区毎の電力公社を経由してそれ以外は省単位の電力公社を経由している SPC(HCM 以外 ) と NPC(HN 以外 ) は給電量の約 6% ドンナイ PC は約 75% が工業向けである 3.E+9 2.5E+9 2.E+9 1.5E+9 1.E+9 5.E+8 ハノイ PC(HNPC) タンロン IZ がある Dong Anh は HNPC 管内で最も給電量が大きく全体の約 9% を占める 3.E+9 2.5E+9 2.E+9 1.5E+9 1.E+9 5.E+8 ホーチミン PC(HCMPC).E+.E Ung Hoa Thanh Oai Quac Oai Phuc Tho Phu Xuyen My Duc Hoai Duc Dan Phuong Binhchanh Tanbinh Govap Thuthiem Ba Vi Thuong Tin Thach That Chuong My Cangio Thuduc Cuchi Hocmon Son Tay Ha Dong Me Linh Long Bien Tanphu Binhphu Tanthuan Giadinh Hoang Mai Cau Giay Thanh Xuan Tay Ho Cholon Phutho Saigon Soc Son Dong Anh Gia Lam Thanh Tri Tu Liem Dong Da Ba Dinh Hai Ba Trung Hoan Kiem 3.E+9 3.E+9 3.E+9 NPC SPC 2.5E+9 2.5E+9 2.5E+9 CPC 2.E+9 2.E+9 2.E+9 1.5E+9 1.5E+9 1.5E+9 1.E+9 1.E+9 1.E+9 5.E+8 5.E+8 5.E+8.E+.E+.E Dongnai Haugiang Baclieu >11KV Ninh Binh Hai Duong Dak Nong Dak Lak Ninhthuan Soctrang Travinh Hai Phong Lai Chau Bac Can Kon Tum Gia Lai Vinh Phuc Ha Nam Hung Yen Vungtau Camau Kiengiang Khanh Hoa Phu Yen Bac Ninh Ha Giang Dien Bien Angiang Cantho Vinhlong Binh Dinh Quang Ngai Lao Cai Hoa Binh Ha Tinh Bentre Tiengiang Dongthap Quang Nam Da Nang Son La Cao Bang Nghe An Longan Tayninh Binhduong Thua Thien Hue Quang Tri Tuyen Quang Lang Son Yen Bai Thai Binh Thanh Hoa Bac Giang Lamdong Binhthuan Binhphuoc Quang Binh Thai Nguyen Quang Ninh Phu Tho Nam Dinh 図 2. 各配電公社への各月給電量推移 (21 年 ) Binh Phu は HCMPC 管内で最も給電量が大きく全体の約 14.4% を占める Binh Phu は Dist 6 と Binh Tan 区を管轄 1% 8% 6% 4% 2% % その他農林水産業サービス民生工業図 21. 各配電公社の電力消費セクター割合出所 :EVN 1,GWh~ 5~1,GWh 2~5GWh 1~2GWh 8~1GWh 6~8GWh 4~6GWh 2~4GWh 1~2GWh ~1GWh 図 22. 省別給電量 (21 年 ) 出所 :EVN データよりジェトロ作成 Copyright (C) 21 JETRO. All rights reserved. 12

13 ~215 の電力需給見通し地域別の電力消費を見ると南部は北部に比べて約 3% ほどピーク需要が高く今後もその傾向は続くと見られている一方で今後 5 年間で新規に投入される電源計画は北部と中部が主であることから今後 3 年程度南部は厳しい電力環境にさらされる見通しとなっている年に運開予定となっている南部のO Mon Duyen Hai Long Phuなどが計画通りに送電開始となることが南部の電力事情改善には極めて重要であるまたこの見通しについても全ての発電所が1% 稼働する前提で立てられたものであるため北部も厳しい状況が続くことに変わりは無い ( 図 23,24,25) 丌足する電力の穴埋めとして風力や太陽光などのRenewable Energy (RE) も注目を浴びているが発電コストと電力料金 (EVN 買取価格 ) の開きが多く投資が進んでいない 211 年には風力発電事業に関する投資インセンティブが発表されたため REの中では風力の開発が優先的に進められていくと推測される民生分野の電力消費を牽引していると言われるのがエアコンである 28 年末時点でのエアコン世帯普及率は都市部で17.3% 地方部で1.% であるが価格が4~5 万円程度であり今後さらに普及が進むと考えられる ( 表 5) (MW) (MW) Demand Installed Capacity Demand Installed Capacity 16, 16, 予備率ゼロ 12, 12, 8, 4, (MW) 16, 12, 8, 4, 図 23. 北部での電力消費予測と電源容量 Demand Installed Capacity 図 25. 中部での電力消費予測と電源容量 8, 4, 図 24. 南部での電力消費予測と電源容量出所 : 図 EVN, IE 等の資料よりジェトロ作成表 5. 都市 / 地方部での主要家電世帯普及率 (%) 出所 :GSO 都市地方都市地方都市地方都市地方冷蔵庫エアコン温水器テレビ Copyright (C) 21 JETRO. All rights reserved. 13

14 14. 電力料金の推移ベトナムの電力料金は周辺国と比較しても非常に安い水準で留まっており当地での発電事業を検討する上で電力料金は最大の課題となる外国の発電事業者をさらに呼び込み電力の安定供給を一刻も早く実現する必要があるが電力料金の低さがそれを阻んでいる (( 図 26,27,28) 211 年より年 4 回の価格改定が認められたが 22 年に 8.8cent/kWh という目標を達成するためにはインフレやドン安 ( 対ドル ) が大きな課題となる ( 図 29) VND/kWh 4, 3, 2, over 11KV 6-22KV 22-11KV below 6KV オフヒークタイムヒークタイムノーマルタイム VND/kWh 4, 3, 2, below 5kWh 11-15kWh 21-3kWh over 41kWh 51-1kWh 151-2kWh 31-4kWh 1, 1, VND/kWh 4, 3, 2, 図 26. 工業建設分野の電力料金推移 over 22KV 6-22KV below 6KV ノーマルタイムオフヒークタイムヒークタイム VND/kWh 3, 2,5 2, 1,5 図 27. 民生分野の電力料金推移 VND/kWh BOT 案件の増加燃料の国際調達により電力料金はドルベースで考える必要あり US cents/kwh cent/kwh , 1, cents/kwh 図 28. 商業サービス分野の電力料金推移図 29. 電力料金 ( 平均 ) 推移 (212 年以降は見通し ) 出所 : 図全てEVN 等よりジェトロ作成 Myanmar Bangladeshu Cambodia Vietnam Singapore Japan Austraria Taipei , 1, Elec. Consumption/capita Copyright (C) 21 JETRO. All rights reserved. 14 China Singapore Malaysia Philipine Cambodia India Austraria Taipei Indonesia Thai Vietnam Myanmar Bangladeshu Japan ( 参考 ). 一人当たり電力消費量に見る世界の電力料金 ( 工業向け平均 )211 年

15 15. ベトナムの石炭生産推移と石炭価格推移ベトナムは北部クアンニン省を中心に豊富な石炭資源 ( アンスラサイトが主 ) を有しているベトナム最大の石炭事業者は Vinacomin であり石炭の開発生産流通輸出を行うとともに石炭火力発電所事業も実施しているが低い PPA や石炭販売価格の下十分な利益をあげられておらず鉱山開発へ投資する十分な資金がない 21 年以降は発電以外の一般産業用向け石炭需要が毎年約 6% 増加するとみられている一方で石炭火力発電所の建設は 211 年以降急激に増加し 215 年以降は発電所向けの国内炭が丌足する可能性が高い 215 年以降の輸入炭を使う火力発電所の稼働が予定されているが燃料価格の問題もある ( 図 32) 国内石炭価格は生産コストの約 5% をカバーできる程度の低価格が続いている PDP7 草案では 23 年には国内向け石炭価格は 21 年の約 3 倍になる見通しが示されており特に石炭の本格輸入が開始される 215 年までには国際価格並みに引き上げる必要があるまた根本的には燃料費を含めオペレーションのコストをカバーできる電気料金へ着実に引き上げていくことが丌可欠である (mil tones) 石炭輸出量石炭生産量石炭輸入量 215~23 年の間他産業用向けの供給も増え発電向けには 11,MW 分の供給能力しかない (mil. tones) 3,5 3, 2,5 2, 1,5 1, 5 出所 : 石炭輸出量はGSO, 石炭生産量はBP 統計, 石炭輸入量はPDP7 草案図 3. 石炭輸出入量と石炭生産量 (VND/ton) 2,5, China India Australia Indonesia Vietnam 2,, 1,5, 1,, 5, type 4b type 5 US 出所 :BP 統計出所 :BP 統計関係機関ヒアリング結果よりジェトロ作成図 31. ベトナム及び周辺国の石炭生産量図 32. 石炭価格推移 ( ニンビン火力発電所 ) Copyright (C) 21 JETRO. All rights reserved. 15

16. ベトナムのガスオイル生産推移ベトナムのガス油田は南部沿岸域で開発が進んでおりこれら事業を行うのは Petrovietnam であるこれまでは自国での生産供給だけで国内の発電向け事業への需要を満たせていたが直近ではガス供給が滞っているケースも聞かれると共にこれら燃料の生産量は大きく伸びてはいない ( 図 34~37) 現在は Cuu Long Nam Con Son

石炭に比べて非常に尐ないが南部エリアにとっては引き続き重要な電源である今後 2 年の内に国内の天然ガスだけでは丌足が生じることが想定され 212 年からは年間約 1 万トンの液化天然ガスが輸入される予定となっている (LNG 貯蔵施設が 212 年 9 月よりバリアブンタウ省にて稼働予定 ) 15% 59% Bach Ho/Rong 油ガス田 Nam Con Son, 2% Tu

16 16. ベトナムのガスオイル生産推移ベトナムのガス油田は南部沿岸域で開発が進んでおりこれら事業を行うのは Petrovietnam であるこれまでは自国での生産供給だけで国内の発電向け事業への需要を満たせていたが直近ではガス供給が滞っているケースも聞かれると共にこれら燃料の生産量は大きく伸びてはいない ( 図 34~37) 現在は Cuu Long Nam Con Son Malay (PM3) からのガスオイルの燃料供給を受ける発電所が南部に集中しており 214 年には Block B から Ca Mau や O Mon 発電所へのパイプラインが完成する予定である一方で Phu Khanh と Tu Chinh Vung May エリアはまだ生産がなくパイプラインの建設とともに今後の課題となっている今後の電源計画を見るとガスを電源とする発電所の案件数は石炭に比べて非常に尐ないが南部エリアにとっては引き続き重要な電源である今後 2 年の内に国内の天然ガスだけでは丌足が生じることが想定され 212 年からは年間約 1 万トンの液化天然ガスが輸入される予定となっている (LNG 貯蔵施設が 212 年 9 月よりバリアブンタウ省にて稼働予定 ) 15% 59% Bach Ho/Rong 油ガス田 Nam Con Son, 2% Tu Chinh Vung May, 29% Song Hong, 23% Tu Chinh Vung May Song Hong Nam Con Son Phu Khanh Cuu Long Malay Tho Chu 出所 : 関係機関ヒアリング結果よりジェトロ作成図 33. ( 左 ) 各エリアでの開発済みガス石油量 (%) ( 右 ) 各エリアでの未開発ガス石油量 (%)*28 年 12 月末時点 (Thousand mil. bar) 3 Indonesia 25 India Malaysia 2 15 Vietnam China (Thousand bar/d) 4, 3, 2, 1 5 1, (Trillion m3) 4. 図 34. オイル埋蔵量 (Proved) (Bil. m3/y) 12 図 35. オイル生産量図 36. 天然ガス埋蔵量 (Proved) Copyright (C) 21 JETRO. All rights reserved. 16 図 37. 天然ガス生産量出所 : 図 BP 統計よりジェトロ作成

17 ~215 年の電源開発計画 *5MW 以上のみ記載 COD 211 Type MW Province Owner Son La # 2,3,4 1,2 Son La EVN Dong Nai 4 34 Lam Dong EVN Se Kaman 3 25 Laos (Xe Kong) Viet - Lao power and development JSC Dak My 4 19 Quang Nam IDICO An Khe Kanak 173 Binh Dinh EVN A Luoi 17 Thua Thien Hue Central Region HPP JSC DakR tin 144 Dak Nong Construction corporation No.1 Hydro Nam Chien # 1 1 Son La Nam Chien HPP JSC (Song Da Corp) Song Tranh 2 # 2 95 Quang Nam EVN Dong Nai 3 # 2 9 Lam Dong EVN Na Le (Bac Ha) 9 Lao Cai LICOGI Ngoi Phat 72 Lao Cai NEDI 2 (VINACONEX) Se San 4A 63 Kon Tum Se San 4A HPP JSC Small HPPs Cam Pha 2 3 Quang Ninh Cam Pha TPP JSC (TKV) Coal Uong Bi MR. #2 3 Quang Ninh EVN Nhon Trach 2 Gas 75 Dong Nai Nhon Trach 2 power JSC (PVN) COD 212 Type MW Province Owner Son La # 5,6 8 Son La EVN Ban Chat 22 Lai Chau EVN Hua Na 18 Nghe An Hua na HPP JSC (PVN) Nho Que 3 11 Ha Giang Bitexco JSC Khe Bo 1 Nghe An Viet Nam Electricity Development JSC Nam chien # 2 1 Son La Nam Chien HPP JSC (Song Da Corp) Ba Thuoc 2 Hydro 8 Thanh Hoa Hoang Anh Thanh Hoa HPP JSC Da M bri 75 Lam Dong Southern Region HPP JSC Dong Nai 2 7 Lam Dong Trung Nam Construction & Development JSC Song Tranh 3 62 Quang Nam Song Tranh 3 HPP JSC Ta Thang 6 Lao Cai VIETRACIMEX Lao Cai Electric JSC Van Chan 57 Yen Bai Van Chan HPP JSC Small HPPs An Khanh 1 # 1 5 Thai Nguyen An Khanh TPP JSC Vung Ang 1 # 1 Coal 6 Ha Tinh PVN Formosa #2 15 HCMC IPP 出所 :IEヒアリング各種情報/ 報道等よりジェトロ作成 Copyright (C) 21 JETRO. All rights reserved. 17

18 COD 213 Type MW Province Owner Dak Rinh 125 Quang Ngai PVN Nam Na 2 66 Lai Chau Hung Hai Construction Ltd. Sre Pok 4A Hydro 64 Dak Lak Buon Don HPP JSC Ba Thuoc 1 6 Thanh Hoa Hoang Anh Thanh Hoa HPP JSC Smal HPPs Vung Ang 1 # 2 6 Ha Tinh PVN Mao Khe 44 Quang Ninh TKV Coal Hai Phong 2 # 1 3 Hai Phong City Hai Phong TPP JSC (EVN) An Khanh 1 # 2 5 Thai Nguyen An Khanh TPP JSC COD 214 Type MW Province Owner Thuong Kon Tum 22 Kon Tum Vinh Son- Song Hinh HPP JSC Hoi Xuan 12 Thanh Hoa VNECO Nam Mo 95 Laos Nam Mo HPP JSC Hydro Nam Na 3 84 Lai Chau IPP Yen Son 58 Tuyen Quang IPP Small HPPs Nghi Son 1 # 2 6 Thanh Hoa EVN Thai Binh 2 #1 6 Thai Binh PVN Vinh Tan 2 # 1 Coal 6 Binh Thuan EVN Hai Phong 2 # 2 3 Hai Phong city Hai Phong TPP JSC Quang Ninh 2 # 1 3 Quang Ninh EVN Hiep Phuoc 2 # 1 39 HCMC Hiep Phuoc Power Cpmpany Gas O Mon 1 # 2 33 Can Tho EVN COD 215 Type MW Province Owner Huoi Quang 52 Lai Chau EVN Se Kaman 1 29 Laos Viet - Lao power and development JSC Dong Nai Lam Dong TKV Hydro Dong Nai Lam Dong Duc Long Gia Lai Group Phu Tan 2 6 Dong Nai IPP Small HPPs Duyen Hai 1 1,2 Tra Vinh EVN Mong Dupng 2 1,2 Quang Ninh AES-VCM Mong Duong Power Company Long Phu 1 # 1 6 Soc Trang PVN Thai Binh 2 # 2 Coal 6 Thai Binh PV Power Vinh Tan 2 # 2 6 Binh Thuan EVN & China Southern Grid Quang Ninh 2 # 2 3 Quang Ninh EVN Luc Nam # 1 5 Bac Giang IPP 図年までの電源開発と需要予測 O Mon 3 Gas 75 Can Tho EVN 出所 :IEヒアリング各種情報/ 報道等よりジェトロ作成 Copyright (C) 21 JETRO. All rights reserved. 18

19 18. 電力自由化 ~ 電力市場の行方 ~ 25 年 1 月電力法が施行され 26 年 1 月には電力セクター改革のロードマップを定めた首相決定が施行された ( 表 6) これにより発電卸売小売市場に競争原理が順次導入されていくこととなりこれまで電力市場で独占的に事業を行ってきた EVN は徐々その権限が縮小されていく見通し需要家にとってより安い電力の供給を受けるのは望ましいことだが現状のベトナムでは電源自体が丌足しておりまた周辺インフラ ( 送電線変電所 ) も脆弱なままでそもそも電力の安定供給自体が丌安視されているのが現実である今後 2 年のうちに現状の約 6.6 倍の電源開発を行う計画であるが競争性を導入する一方でこの国の電源開発や送電網開発の責任所在を明確にすることが必要である表 6. 電力セクター改革のロードマップ概要段階 25~28 29~ ~ ~ ~ ~ 目的競争発電市場の導入競争卸売市場の導入競争的小売市場の導入 EVN の発電所は独立発電会社 ( 重要なものは国営それ以外は合弁 ) の形へ移行送電配電会社も独立会計会社へ移行 IPP(3MW 以上 ) は PPA 価格もしくは取引所のスポット価格 ( 入札 ) により卸売業者 (EVN) へ販売することが可能卸売業者は複数となり一定範囲内の自由価格で配電業者 (EVN 傘下 ) へ販売することが可能 EVN 傘下の配電業者は独立配電会社 ( 国営 / 合弁 ) の形へ移行これに伴い独立配電会社は発電事業者から直接購入契約が可能となる卸売業者はより競争力のある価格で配電業者および大口需要家に電力を提供しなければならない需要家は配電業者を選択できる ( 試験的導入 ) 配電事業者は一定範囲内の自由価格で需要家に販売できる小売業者はより競争力のある価格で卸売業者から電力を購入しより良い価格で需要家に提供しなければならない全国の需要家は配電業者を選択できる権利を有する認可を受けた組織や個人は発電事業者や市場から電力を購入する権利を得られる 21~ ~ シェア 25% 以下 NLDC (EVN) EVN EVN JSC IPP/BOT 電力買取指令 EPTC (EVN) NTC( 送電会社 ) PPA 契約 / スポット契約監視 ERAV 電力供給 NLDC (MOIT?) EVN EVN JSC IPP/BOT 電力買取指令 EPTC 独立採算長期 PPA 契約は徐々に減尐監視電力購入 ERAV 配電会社 (5 社 ) (EVN) 配電会社配電会社配電会社配電会社各地域の需要家各地域の需要家参考. 電力セクター改革のイメージ 211 年 7 月より Vietnam Competitive Generation Market (VCGM) が設置され EPTC( シングルバイヤー ) を介して入札で電力を売買する制度をパイロット的に導入した今年一杯検証を行い来年度からの導入を目指す VCGM へ参加するのは 3MW 以上の発電事業者であり BOT 案件は除かれる VCGM の導入によりロッドマップの第 1 ステージである競争発電市場の導入が完了することとなるが電源が不足し送電網が脆弱であるベトナムにおいて VCGM を効果的に運営していくためにはまだ課題が多い Copyright (C) 21 JETRO. All rights reserved. 19

20 別添資料発電所案件の EPC, コントラクター等の動向電源開発マップご注意本資料は関係機関等からの情報提供およびジェトロハノイセンターにて得た情報を元に作成したものですジェトロは当該資料作成にはできる限り正確を期すよう努力しておりますがその正確性を保証するものではありません本情報の採否はお客様の判断で行って頂きますようお願い申し上げますまた万一不利益を被る事態が生じた場合ジェトロは責任を負いかねますので予めご了承下さいジェトロハノイセンター発行 : 211 年 6 月作成者 : データ収集編集 : 加藤裕美お問い合わせ : ご意見ご質問等ございましたら下記までお願い致しますジェトロハノイセンター TEL : +84-() FAX : +84-() VHA@jetro.go.jp

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35 36 37 38 39 Mua dien No Mu Ra -HP FO IPP Nomura North 30 70 5.03 88.1 40 Diesel mien Bac Small DO North 40 70 5.03 88.1 40 TDTN PSPP Hydro North 45 10 2 76.7 7.5 Pha Lai Coal-dom JSC North 100 70 1.4

ベトナム電力調査 年 6 月 ジェトロハノイセンター

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