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しおりかんけ
5 years ago
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1 滋賀県栄養士会 ,1.OCT.2011 大津勤労福祉センター水と電解質の管理 Unknown vinette 形式武庫川女子大学生活環境学部食物栄養学科雨海照祥問題 1 生体内の水分について, 次の問いに答えなさい 1, 生体になぜ水分があるか 2, その分布 3, そこに含まれる電解質とその種類 1

生体内の水分の意義 1. 栄養素の存在代謝の場 2. 栄養素の運搬貯蔵排泄 Na+=13 Ca2+=10-7 K+=140 Mg2+=7 Cl-=3 HCO3-=10 HPO4-=107 タンパク =40 Na+=140 Ca2+=5 K+=4 Mg2+=1.7 Cl-=104 HCO3-=24 HPO4-=2 SO42-=1 OA=5 タンパク =15 1 Na+=145 Ca2+=2.

2 生体内の水分の意義 1. 栄養素の存在代謝の場 2. 栄養素の運搬貯蔵排泄 Na+=13 Ca2+=10-7 K+=140 Mg2+=7 Cl-=3 HCO3-=10 HPO4-=107 タンパク =40 Na+=140 Ca2+=5 K+=4 Mg2+=1.7 Cl-=104 HCO3-=24 HPO4-=2 SO42-=1 OA=5 タンパク =15 1 Na+=145 Ca2+=2.8 K+=4.7 Mg2+=1 3 Cl-=115 HCO3-=27 HPO4-=2.3 OA=5.6 タンパク = Marino PL:The ICU Book(3 rd Edi).Chapter33,p611.Lippincott Williams & Wilkins.2007 血清細胞間質細胞内 8% TBW 25% TBW 67% TBW 8 細胞外液細胞内液 Cresci G,edi:Nutrition supoprt for the critically ill patient.p126,fig.9.1,crc,2005: 一部改変 2

3 多量元素と尐量元素多量元素尐量元素体内の存在量 (g)* % 体重体内の存在量 (g)* % 体重 O 43, S C 16, K H 7, Na N 1, Cl Ca 1, Mg P Si * 微量元素生体内含量 * RDI 体内の存在量 (g) % 体重経腸静脈 Fe mg 2.5 mg F Zn mg 4 mg Rb St Br Pb Cu mg 1.5 mg * 3

4 超微量元素体内の存在量 (mg) 生体内含量 * % 体重 1 Al Cd B < Ba Sn Mn I Ni Au < Mo < Cr < Cs Co U Be Ra 3.1X10-11 * 経腸栄養法 (EN) と静脈栄養法 (PN) の比較問題 2: 下の空欄をうめなさい経腸栄養法静脈栄養法ルート時間投与量 ( 成人 ) 投与法消化吸収栄養素抗過剰 ( 量 ) 機序過剰 ( 量 ) 後抗過剰 ( 質 ) 機序消化管 500 ml/10 分 ( 胃ルート ) 20 ml/10 分 ( 小腸ルート ) 間欠的要複合分子下痢嘔吐下痢嘔吐過剰 ( 質 ) 後 4

5 経腸栄養法 (EN) と静脈栄養法 (PN) の比較経腸栄養法静脈栄養法ルート消化管静脈時間投与量 ( 成人 ) 500 ml/10 分 ( 胃ルート ) 20 ml/10 分 ( 小腸ルート ) 20~50 ml /10 分投与法間欠的持続的 ( ときに間欠的 ) 消化吸収要不要栄養素大分子小分子抗過剰 ( 量 ) 機序下痢嘔吐なし過剰 ( 量 ) 後肝腎障害抗過剰 ( 質 ) 機序下痢嘔吐高濃度栄養素血症過剰 ( 質 ) 後利尿肝脳障害血管内皮障害 ( 閉塞 ) 問題 3 TPN 溶液に含まれ得る素材をすべて答えなさい. 問題 4 TPN 溶液にでんぷんははいっているか? 問題 5 なぜ血中にアミラーゼが存在するのか? その理由を説明しなさい. 5

6 問題 3 TPN 溶液に含まれ得る素材をすべて答えなさい. 問題 4 TPN 溶液にでんぷんははいっているか? 問題 5 なぜ血中にアミラーゼが存在するのか? その理由を説明しなさい. グルコースヘパリン水分 TPN バックアミノ酸脂肪乳剤ビタミン類イオン ( カチオンアニオン ) 問題 3 TPN 溶液に含まれ得る素材をすべて答えなさい. 問題 4 TPN 溶液にでんぷんははいっているか? 問題 5 なぜ血中にアミラーゼが存在するのか? その理由を説明しなさい. 6

7 問題 6 TPN のプランニングをタイプ分けするように NST から指示を受けた. あなたならどのような分け方をするか. 問題 6 解答 ( 例 ): エネルギー量の充足度別タイプ一般名英語名 I II 高エネルギー型中 ( 正 ) エネルギー型 Hyper type エネルギー充足率 (%) NPC/N 比対象となる病態 120% < 病態別 Eu 67%~120% (energetic) (100%) type 例低栄養症低栄養症候群 * 候群 ( 中等キャッチアップ期度 ~ 高度 ) HPN 低栄養症候群 * 安定期低栄養症候群 ( 軽度 ~ 中等度 ) HPN III 低エネルギー型 Hypo type 33~66% (50%) 低栄養症候群 * 重症病態 (Critically Ill) 期 ICU 初期 IV 無エネルギー型 None type < 33% 低栄養症候群 * 導入期維持期肥満治療 ( 非 ICU) PEU:Protein-energy Undernutrition, Jensen GL,et al:jpen 2009;33(6):

8 低エネルギー型 Hypo(-energy) type タイプ一般名英語名 III 低エネルギー型 Hypo type エネルギー充足率 (%) NPC/N 比対象となる病態 33~66% (50%) 低栄養症候群 * 重症病態 (Critically Ill) 期例 ICU 初期 SCINARIO #3 症例 : まんねんやとうさん男性 60 歳現病歴 : 7 日前上腸間膜動脈塞栓症で小腸大量切除術. 残存小腸 50cm. 栄養既往歴 : 2 年前に COPD の診断. 無治療. 通常体重 85kg 栄養現病歴 : 現在 ICU で人工呼吸管理. オペ直後 TPN カテーテルが挿入された. 栄養身体所見 : 身長 165cm 体重 80kg BMI ( ) 腹腔ドレーンよりの排液 30 ml/day となり術後 3 日目に抜去. 栄養診断 : 低栄養症候群の At risk 問題 7 まんねんさんの術後栄養サポートについて次の問いに答えなさい (1) 末梢輸液の場合 ; そのおもな組成 (2) 中心静脈栄養法の場合 ; 1) そのルート 2) その組成 3) 考えられる有害事象 4) モニタリング指標 8

9 輸液製剤の分類の仕方 1. 基本は生理的食塩水 2. 生食を蒸留水で何倍に薄めるか ; 希釈 1 倍 2 倍 3 倍 4 倍生食 : 蒸留水 1:1 1:2 1:3 生食蒸留水 Na 濃度 (meq/l) 号液 2 号液 3 号液通称細胞外液維持液問題 8 (1) 生理的食塩水の Na 濃度を meq/ml で答えなさい (2) 10% NaCl の Na 濃度を meq/ml で答えなさい解答 ( 例 ) (1) meq/ml, (2) 1.71 meq/ml 解説 (1) 1 生理的食塩水の Na 濃度は 0.9%. 2 したがって 0.9g/100ml の NaCl を含む. 3NaCl 中の Na 含有率は 23.0 / ( )=0.393( 原子量が Na 23, Cl 35). 4100ml の Na 量は 0.9 X = 0.354g X1000(mg)/100(ml)/23=0.154mEq/ml (2) (1) の解答を使えば 10:0.9=X:0.154, X=10X0.154/0.9=0.171 meq/ml 9

輸液剤の分類製品名電解質 (meq/l) Na + K + Ca 2+ Cl - Lact ate - テキストラン 40 (g/l) HES (g/l) 糖質 (g/l) 浸透圧比低分子テキストラン糖注 (5% ブドウ糖液 ) - - - - - 100-50 約 1 低分子テキストラン L 注 ( 乳酸リンゲル液 ) 130 4 3 109 28 100 - - 約 1

10 輸液剤の分類製品名電解質 (meq/l) Na + K + Ca 2+ Cl - Lact ate - テキストラン 40 (g/l) HES (g/l) 糖質 (g/l) 浸透圧比低分子テキストラン糖注 (5% ブドウ糖液 ) 約 1 低分子テキストラン L 注 ( 乳酸リンゲル液 ) 約 1 サヴィオゾール ( 乳酸リンゲル液 ) 約 1 ヘスパンダー約 1 サリンへス ( 生理食塩液 ) 約 1 1L の輸液の水分の細胞内 (ICF), 外 (ECF) の配分細胞内液細胞外液輸液製材合計細胞間液血管内 5% デキストロース (D5W) 生食 (NS) 0 1, /2NS D5+1/2NS D5+NS 0 1, 高張性 NS (3%NaCl) Matarese L,et al(edi):contemporary Nutrition Support Practice(2 nd edi).p128.table10-4,sauders,

11 STRESS Cuthbertson Model ストレス反応満潮期 (Flow) 干潮期 (Ebb) 時間 amagait 問題 11 まんねんさんの術後 7 日目の TPN エネルギー投与量について答えなさい. (1) 目標量の何 % がもっとも適切か? 下の選択肢 I~IV からひとつ選びなさい. (2) なぜか. その理由を答えなさい. I II III IV V VI 100% 0 1/3 2/3 133% 166% 200% ( 30 kcal / kg) 11

12 Krishnan JA,et al:caloric intake in medical ICU patients.chest 2003;124: 問題 12 (1) 通常状況下での電解質 Na. K, Cl の一日必要量を答えなさい (2) Na 補給用の NaCl と K 補給用の KCl で,Na,K をこれら単独で補充するとその結果として Cl がバッティング ( ダブル ) するこのとき起こり得る病態はなにか. (3) Cl 過剰投与を避けるために使う溶液名を答えなさい. L L 解答 ( 例 ) (1) Na,Cl 35 meq/day K 20 meq/day (2) アシドーシスacidosis (3) メイロン NaHCO 3 解説 (1) この数字どこかで? 維持液である OO3 号の濃度と同じ. この 3 号液は逆にこれらのイオンの一日必要量から調整作成したものですね. (2) Cl 過剰により陰イオン ( アニオン anion) の HCO 3 - 血清総量が減尐. その結果アシドーシス. (3) メイロンはアシドーシス補正目的で利用されますねその背景には NaHCO 3- の HCO 3- イオンの補給による血漿 ph を上げる効果がありますさらに今回のように Na 補給目的でも使えますね. 12

13 問題 18 まんねんさんの TPN メニューを次のものを使って作成しなさい. ただし脂肪乳剤は末梢ルートから投与してもよい. 使えるもの 50% グルコース 20% グルコース 10% アミノ酸製剤 200ml/ ボトル (Na 含量 1mEq/ ボトル ) 10% NaCl 溶液 20ml/ バイアルメイロン溶液 10 ml/ バイアル (Na 0.83 meq/ml) 1 モル KCl ( K,Cl 含量はいずれも 1mEq/ml) 蒸留水溶液名 ( 一般名または商品名 ) 1 バイアルの容量 (ml) 容量 (ml) エネルギーグルコース (kcal) (g) アミノ酸 (g) 目標量 Na (meq) (35X1.2=) 42 K (meq) (20X1.2=) 24 Cl (meq) (35X1.2=) 42 13

14 死体分析 2 成分モデル 3 成分モデル 4 成分モデル水分脂肪脂肪 (FM) 脂肪脂肪 FFM = ミネラルタンパク質除脂肪量水分 (FFM) 水分水分低栄養症候群で減尐水分細胞内細胞外血漿骨ミネラル骨以外のミネラルタンパク質除脂肪乾燥量骨ミネラルその他ミネラルタンパク質骨格筋臓器中体液中細胞間液問題 13 骨格筋は 1 日に 1/1000 ずつ新たな細胞に入れ替わっているというその際寿命を終えた骨格筋細胞を構成するタンパク質はどのような物質に変換されて体外に排泄されるか説明しなさい 14

15 症例 1 症例 2 症例 3 症例 4 症例 5 症例 6 % 摂取 N 量 (g/day) 総 N 量 UN CRE 尿酸 RNA RNA RNA RNA RNA #VALUE! RNA 問題 15 1, 尿素の構造式を書きなさい 2,BUN とはなにか答えなさい 3, 体液の浸透圧の予測式を書きなさい 15

16 問題 16 下の式について次の問いに答えなさい 1, この式は何を表しているか 2, 式の中の 18 と 2.8 の意味を説明しなさい 2 (Na + K) + mosm/l グルコース + 尿素 Mili-Osmole/L Na + UC = (Cl + HCO 3 ) + UA Na (Cl + HCO 3 ) = UA UC = Anion Gap アニオンギャップ計測できない濃度濃度計測できないカチオン (meq/l) (meq/l) アニオン (UC) (UA) Ca 5 15 Alb P 有機酸 Mg リン酸 1 硫酸合計アニオンギャップ病態乳酸アシドーシスケトアシドーシス下痢生食輸液腎不全 ( 末期 ) 腎不全 ( 早期 ) メタノール中毒サリチル酸中毒尿細管アシドーシスアセタゾラミド Anion Gap 12 meq/l 尿管回腸瘻 Marino PL: The ICU Book.(3 rd Edi).p

17 ミニセルフアセスメント (1) 1. 体内の水分の役割とその分布 2. 体液に含まれる物質 3. 輸液製剤としての末梢輸液と中心静脈栄養法 (TPN) の組成の分類方法 4. 体液の浸透圧の算出式とそれぞれの因子の単位 17

輸液製剤

輸液製剤体液の区分人体を構成する最大の要素は水分であり体重の 60% を占めるそのうちの 2/3( 体重の 40%) は細胞内液であり残りの 1/3( 体重の 20%) は細胞外液として存在する細胞外液の 3/4( 体重の 15%) は細胞の周囲を満たす液体でありこの液体を間質液と呼ぶ残りの 1/4( 体重の 5%) の大半は血液の液体成分である血漿である体液にはさまざまな物質がとけており