総 説 COPD 診断 治療ガイドライン第 3 版 人間ドック 25(3)7-13, 2010 東京女子医科大学第一内科 永井厚志 キーワード気流閉塞肺気腫末梢気道気管支拡張薬 はじめに COPD のガイドラインは 1992 年にカナダ胸部 学会 1) から上梓されたのがきっかけとなり, その 後,

Size: px
Start display at page:

Download "総 説 COPD 診断 治療ガイドライン第 3 版 人間ドック 25(3)7-13, 2010 東京女子医科大学第一内科 永井厚志 キーワード気流閉塞肺気腫末梢気道気管支拡張薬 はじめに COPD のガイドラインは 1992 年にカナダ胸部 学会 1) から上梓されたのがきっかけとなり, その 後,"

Transcription

1 総 説 COPD 診断 治療ガイドライン第 3 版 人間ドック 25(3)7-13, 2010 東京女子医科大学第一内科 永井厚志 キーワード気流閉塞肺気腫末梢気道気管支拡張薬 はじめに COPD のガイドラインは 1992 年にカナダ胸部 学会 1) から上梓されたのがきっかけとなり, その 後, 様々な学会によってガイドラインが公表され てきた. 我が国においても, 日本呼吸器学会か ら 1999 年に初版 2) が作成され,2003 年に 2 版が公 表され, この度, 第 3 版として内容も大きく刷新 された新ガイドライン ) が作成され上梓の 運びとなった. このガイドラインの作成コンセプ トは, 我が国の COPD 患者に対する診断, 治療 管理の向上を目指し, 臨床研究から得られたデー タを基準としながら, さらに実際の臨床現場で応 用し実施する際に参考となる事項を網羅した手順 書として位置付けられることであった. 以下, 新 ガイドラインの主項目を中心に概説する. 1. 定義 日本呼吸器学会から新たに作成された COPD ガ イドラインでは,COPD を タバコ煙を長期に吸 入曝露することで生じた肺の疾患である ことが 定義の冒頭に示され, 本症の病因, 病態, 治療 管理にとりタバコ煙が最も重要な因子であること を示した ( 表 1). これまでに国内外で公表された ガイドラインで, 疾患定義にタバコ煙の文言がほ とんど見られないのは理解しがたい点であるが, 表 1 COPD の定義 タバコ煙を主とする有害物質を長期に吸入曝露することで 生じた肺の炎症性疾患である. 呼吸機能検査で正常に復す ことのない気流閉塞を示す. 気流閉塞は未梢気道病変と気 腫性病変が様々な割合で複合的に作用することにより起こ り, 進行性である. 臨床的には徐々に生じる体動時の呼吸 困難や慢性の咳, 痰を特徴とする. おそらく大気汚染や室内での有害物質の曝露も COPD 発症の要因とされており, ガイドラインとしての立場によって網羅的な定義の記載に留まっていた可能性がある. COPD は気流閉塞といった呼吸生理学的な基準で疾患が定義されているので, 複雑な呼吸器系の病態や病像を詳細に捉えることはできない. したがって, 過去には異なった病態像の反映として患者の外見により表現したピンクパッファーやブルーブローターの 2 型が提起された歴史がある. この COPD の亜型に関しては, 今日, どのような視点から分類すれば治療 管理や予後に反映されるのかが新たな課題として浮上している. この度のガイドラインでは, 本邦で広範に施行されている胸部 CT 検査を考慮して, 気腫性陰影が明確に観察される例を気腫型 COPD, 胸部 X 線画像では気腫性変化が乏しい例を非気腫型 COPD と分類した ( 図 1). 非気腫型 COPD の気流閉塞は, その多くが末梢気道の狭窄性病変に由来すると思われるが, 一般の日常診療なかで末梢気道の変化を捉えることは困難であることから上記の文言として取り扱うことになった. COPD 気腫型 COPD 非気腫型 COPD ( 肺気腫病変優位型 ) ( 末梢気道病変優位型 ) 胸部単純 X 線および胸部胸部単純 X 線および胸部 CTで気腫陰影が優位に CTで気腫性陰影がない認められる. か微細に留まる. 図 1 COPD の亜型付記 : COPD の亜型は, 過去にピンクパッファーやブルーブローターとして患者の外見から表現した歴史もあるが, 今日では上記の画像所見による分類の他に, 臨床上の病像や呼吸機能などの面から分けた型による解析の重要性も示唆されている. 人間ドック Vol. 25 No 年 7 ( 467 )

2 表 2 診断基準 表 4 COPD の全身的影響 気管支拡張薬投与後のスパイロメトリーでFEV1/ 1. FVC<70% を満たすこと. 2. 他の気流閉塞をきたし得る疾患を除外すること. 表 3 鑑別を要する疾患 1. 気管支喘息 2. びまん性汎細気管支炎 3. 先天性副鼻腔気管支症候群 4. 閉塞性細気管支炎 5. 気管支拡張症 6. 肺結核 7. 塵肺症 8. 肺リンパ脈管筋腫症 9. うっ血性心不全 10. 間質性肺疾患 11. 肺癌 全身性炎症 : 炎症性サイトカインの上昇,CRP の上昇 栄養障害 : 脂肪量, 除脂肪量の減少 骨格筋機能障害 : 筋量 筋力の低下 心 血管疾患 : 心筋梗塞, 狭心症, 脳血管障害 抑うつ 糖尿病 睡眠障害 貧血 表 5 COPD の病期分類 病 期 特 徴 Ⅰ 期 軽度の FEV1/FVC<70% 気流閉塞 %FEV1 80% Ⅱ 期 中等度の FEV1/FVC<70% 気流閉塞 50% % FEV1<80% Ⅲ 期 高度の FEV1/FVC<70% 気流閉塞 30% % FEV1<50% Ⅳ 期 FEV1/FVC<70% 極めて高度の % FEV1<30% あるいは % FEV1<50% 気流閉塞かつ慢性呼吸不全合併 この分類は, 気管支拡張薬吸入後の FEV1 値に基づく. 呼吸不全 : 海面レベルで空気呼吸する際に,Pao2 が 60 Torr 以下の場合をいう. 2. 診断診断基準に関しては, 多くの問題を含みながらも, 気管支拡張薬吸入後の一秒率 70% 未満を採用した ( 表 2).COPD を見いだすための簡明な基準値であるとともに, 多くのガイドラインで採用されており, 診断に際しての混乱を防ぐことが, その理由となっている. COPD に類似した気流閉塞を示す疾患には, 気管支拡張症, 肺結核後遺症, びまん性汎細気管支炎などがあり, 鑑別診断をするためには胸部 X 線検査や心電図検査は不可欠である ( 表 3). 多くの類似疾患のなかでも高齢者に見られる気管支喘息との鑑別には困難な点が多い. 典型例であれば診断に迷うことはないが, 気道可逆性の大きい COPD, 難治性喘息, 喘息と COPD の合併例などがそれに当たる. 3. 合併症 併存症 COPD では, 栄養障害, 骨格筋機能障害, 心 血管疾患, 骨粗しょう症, 抑うつなどの全身併存 症が多くみられる ( 表 4). また, 肺癌や気胸なども注意すべき肺合併症として指摘されており, COPD の病像や予後に重大な影響を及ぼしている. したがって,COPD の重症度はこれらの全身疾患や肺の合併症を加味しながら評価し治療していくことが求められる. 4, 治療と管理 ( 安定期 ) COPD 安定期の管理目標は, 症状および運動耐容能の改善,QOL の改善, 増悪の予防と治療, 疾患の進行抑制, 全身併存症と肺合併症の予防と治療, 生命予後の改善である. この目標を達成するためには, 疾患に対する危険因子の回避を筆頭に, 病態の評価や安定期ならびに増悪期の治療 管理を充分に理解しておく必要がある. 疾患発症や進展の最大危険因子は喫煙であることは広く知られており, 患者教育のなかでこの度のガイドラインでは COPD を 肺の生活習慣病 として位置づけている. COPD 安定期の治療 管理は, 従来のガイドラインと大きくその内容が変更されている. すなわ 8 ( 468 ) 人間ドック Vol. 25 No 年

3 図 2 安定期 COPD の管理 FEV1 の低下だけではなく, 症状の程度を加味し, 重症度を総合的に判断したうえで治療法を選択する. 増悪を繰り返す症例には, 長時間作用性気管支拡張薬に加えて吸入用ステロイド * や喀痰調整薬の追加を考慮する. 図 3 運動療法による呼吸困難の改善効果図 4 喘息の合併による呼吸機能の経年的悪化 ち, これまでのガイドラインにみられた気流閉塞 ( 一秒量の程度 ; 病期, 表 5) のみで治療 管理方針を決定するのではなく, 呼吸困難, 運動能力の低下, 増悪の頻度など症状の程度を勘案した上で重症度を判断し治療をすることが推奨されている. その意味では, 患者中心の個別的医療の実践を提言した内容である. したがって, 図 2 に示されるように患者の重症度も軽症から重症 ( 最重症といった文言は使用されていない ) までと連続的に描かれており, さらに, 薬物療法や呼吸リハビリテーションも階段状ではなく斜線で連続性の治療強化法を提示している. すなわち, 測定された気流閉塞の数値でいきなり治療法が変わるのではなく, 慢性疾患の進展を継続的に観察しながら, その病態に最も適切な治療法 を選択, 施行しその効果を検証しながら, 個々の患者にとり最善の状態に到達することが肝要であることを推奨しているのである. 呼吸リハビリテーションは薬物療法に上乗せした効果のあることが示されており,COPD 管理にとって不可欠の治療法である ( 図 3). 運動療法がその中心となるが, その効果を高めるために栄養療法にも充分留意をすることが望ましいとされている. これらの全身管理を継続して実践するためには地域医療の連携構築が欠かせない. COPD の肺合併症として喘息があげられる. 活動性の喘息病態を示す COPD では疾患の進行が著しく予後不良の要因とも目される ( 図 4). したがって, 喘息病態の存在が疑われる例に対しては, 人間ドック Vol. 25 No 年 9 ( 469 )

4 表 6 増悪期の重症度分類 表 7 COPD 増悪時に行われる検査 汎用されているCOPD 増悪の重症度分類を示す. 軽症 : 呼吸困難の悪化, 喀痰量の増加, 喀痰の膿性化のうち 1 つと,5 日以内の上気道感染, 他に原因のない発熱, 喘鳴の増加, 咳の増加, 呼吸数あるいは心拍数の 20% 以上の増加のうち 1 つ以上がみられる. 中等症 : 呼吸困難の悪化, 喀痰量の増加, 喀痰の膿性化のうち2 つがみられる. 重症 : 呼吸困難の悪化, 喀痰量の増加, 喀痰の膿性化のすべてがみられる. 原則としてすべての患者に推奨される検査 パルスオキシメトリーと動脈血ガス分析 胸部単純 X 線写真 心電図 血液検査( 血算,CRP, 電解質濃度, 肝腎機能など ) 必要に応じて行う検査 胸部 CT 血液培養, 喀痰グラム染色と培養, 肺炎球菌尿中抗原などの感染症検査 心臓超音波検査, 血清 BNP 濃度測定, 凝固能検査 (D- ダイマーなど ) ステロイドの吸入治療などの標準的喘息治療が必要である. 5,COPD 増悪期の対策と治療 COPD の急激な増悪は主として気道感染や大気汚染の暴露によってもたらされる. 予防としては, インフルエンザや肺炎球菌のワクチンなどが挙げられる. 増悪時の対応は, 既存の COPD 重症度によって異なるが, 重症や最重症では原則として入院治療とし, 軽症, 中等症では低酸素血症がみられる場合に入院の適応となる. 増悪時の治療には, 気管支拡張薬の増量により可能な限りの気管支拡張を確保し, ステロイドの全身的使用, 感染兆候に対する抗菌薬の使用, 合併する右心不全対策, 換気不全に対する補助換気の導入などがある. 1) 増悪とは何か COPD の増悪に関しては, いくつかの案が提唱されてはいるものの, 結論めいた明確な定義付けはされていない. したがって, その重症度に関しても一定の基準となる指標が提示されているわけではない. しかし, 日常診療にあたっては, 呼吸困難, 咳, 喀痰などの症状が日常の生理的変動を超えて急激に悪化し, 安定期の治療内容の変更を要する状態 として理解することができる. 増悪期の治療指標となる重症度については, 患者自体の重症度や悪化をもたらす原因や誘因など背景となる要因が個々の患者で異なるため, 軽症, 中等症, 重症といった 3 段階の分類で評価するこ とが多い ( 表 6,7). 2) 発生機序と病態 COPD が重症化するにしたがい増悪する頻度は増加する.COPD の増悪には, 呼吸器感染症と大気汚染などが関係しているが, 約 30% の症例では増悪の原因が特定できない. 感染の病原体としては, インフルエンザ菌, 肺炎球菌, モラクセラ カタラーリスなどの細菌や, パラインフルエンザウイルス, ライノウイルス, インフルエンザウイルス, アデノウイルスなどのウイルス類が挙げられている. また, 大気汚染物質としては浮遊微粒子状物質やオゾン, 窒素酸化物などの吸入が悪化をもたらす要因として指摘されている. COPD の増悪としては取り扱わないが, 症状を悪化させる要因としては, 肺性心の悪化, 肺塞栓症の発生, 鎮静剤 睡眠薬による呼吸抑制からもたらされる CO2 ナルコーシス, 気胸などがある. 3) 増悪の予防感染症が COPD の増悪をもたらす主因となっていることから, インフルエンザや肺炎球菌に対するワクチンの接種が勧められる. 薬物療法としては, 吸入ステロイド, 長時間作用性 β 2 刺激薬, 長時間作用性抗コリン薬が増悪の頻度を 20 ~ 30% 減少させることが明らかにされている. さらに, カルボシステイン (1,500mg/ 日 ) の内服が増悪頻度を低減させるとの報告もある. マクロライド系抗菌薬の少量長期使用による予防的効果については, 増悪頻度の減少などが示唆されている. 10 ( 470 ) 人間ドック Vol. 25 No 年

5 表 8 入院と集中治療を考慮すべき状態表 9 増悪時の薬物療法 呼吸不全を呈している患者および安定期の病期がⅢ 期 ( 高度の気流閉塞 ) 以上の患者では, 入院治療が勧められる. その他, 以下のような状態では入院治療を考慮する. 呼吸困難の急激な増悪 チアノーゼや浮腫の出現 増悪に対する初期治療に無反応 重大な併存症 頻回の増悪 不整脈の出現 診断が不確実で, 鑑別診断が必要 高齢者 在宅サポートが不十分以下のような状態では, 集中治療を考慮する. 初期治療に反応しない重度の呼吸困難 錯乱, 嗜眠, 昏睡などの精神状態の出現 酸素投与や非侵襲的陽圧換気療法(NPPV) にも関わらず改善しない低酸素血症, または高二酸化炭素血症, あるいは呼吸性アシドーシス 侵襲的陽圧換気療法(IPPV) が必要な状態 血行動態が不安定 患者教育を行って増悪を早期に発見させるとともに, その対処法についても予め指導しておく. 増悪時の薬物療法の基本は,ABC アプローチ ( 抗菌薬 : antibiotics, 気管支拡張薬 :bronchodilators, ステロイド : corticosteroids) である. 呼吸困難の増悪に対する第一選択薬は, 短時間作用性 β 2 刺激薬の吸入である ( エビデンス A). ステロイドの全身性投与は, 安定期の病期がⅢ 期 ( 高度の気流閉塞 ) 以上の増悪症例 ( エビデンス A), 入院管理が必要な症例, 外来管理でも呼吸困難が高度な症例で勧められる. プレドニゾロン 30~40mg/ 日の 7~10 日間の使用が一般的である ( エビデンス C). 抗菌薬の使用は, 喀痰の膿性化が認められる症例や換気補助療法が必要な症例に勧められる ( エビデンス B). 4) 病態に則した治療 COPD 患者は気道感染症や大気汚染物質の暴露によって咳痰の増加とともに呼吸困難が増大し, 重症 COPD 患者ではしばしば致死的になるまでの呼吸不全となる. 気管支拡張薬や全身的なステロイドの使用を行い, 喀痰量の増加や膿性痰の見られる場合には, 抗菌薬の使用を行う. さらに, 呼吸不全に対しては酸素療法を, 心不全に対しては利尿薬などにより病態の改善に努める. COPD 増悪時の対応としては, その重症度と病態の程度に応じた薬物治療の選択, 入院や ICU 管理の適応, 換気補助療法の導入などが挙げられる ( 表 8).COPD の増悪に際しては, 呼吸困難の増強を主とする急激な症状の変化がみられ, 気流閉塞が高度となるために気管支拡張薬の使用量を増加することになる. 一般的には, 効果の発現時間が短時間であることと, 気管支拡張効果が強力であることから短時間作用型 β 2 刺激薬の吸入を用いられることが多い. また, 喀痰の増量や色調の変化がみられた場合には, 感染症を疑い抗菌薬を使用する. 以上の治療を行っても病態の改善がみられない場合には, ステロイドの全身的使用 を試みる. 以上の治療は自宅ないし外来で行える範囲であるが, これらの処置を施行しても病態が悪化するときには, 入院を念頭に置き可及的に病院を受診する必要がある. また, 酸素飽和度の測定により血液酸素濃度が急速に低下していることが見いだされた場合には, 症状の程度や進行度にかかわらず, 病態評価や合併症の検索のために病院受診を要する. a) 増悪時の薬物療法基本は ABC アプローチ ( 抗菌薬 :antibiotics, 気管支拡張薬 :bronchodilators, ステロイド : corticosteroid) である ( 表 9). 増悪時には, 気流閉塞を可能な限り改善する目的で気管支拡張薬を使用する. 短時間作用性 β 2 刺激薬の使用を第 1 選択とし, 効果が不十分であれば短時間作用性抗コリン薬の追加使用か併用を試みる. ステロイドの全身使用で入院期間の短縮が期待されることから, 経口プレドニゾロン 30 ~ 40mg/ 日で 7 ~ 10 日間使用する方法が推奨されている. 経静脈的にも同等量の使用が目安となる. 抗菌薬の使用に関しては, 外来ではペニシリン系かニューキノロン系薬剤を, 入院例では起炎菌の同定が薬剤選択の 人間ドック Vol. 25 No 年 11 ( 471 )

6 図 5 COPD の増悪時における酸素療法注 : 換気補助療法の適応は呼吸補助筋の使用, 奇異性呼吸, 呼吸回数の増加も含めて判断する. 表 10 NPPV の利点 表 11 NPPV の欠点 1. 導入が容易で装着が簡単 2. 会話が可能 3. 食事摂取が可能 4. 気管内挿管に伴う危険性がない 5. 状況に応じて, いつでも中断可能 6. 体位変換が容易 ( 沈下性肺炎のリスクを減少 ) 1. 患者の協力が不可欠 2. 気道が確保できない 3. 気管内吸引が困難 4. マスクの不適合, マスクによる圧障害 5. 高い気道内圧を確保するのが困難 6. 医療スタッフの習熟と慣れが必要 表 12 NPPV の適応基準 (2 項目以上満たす場合に適応 ) 表 13 NPPV の除外基準 1. 呼吸補助筋の使用, 奇異性呼吸を伴う呼吸困難 2.pH<7.35 かつ Paco2>45 を満たす呼吸性アシドーシス 3. 呼吸回数 >25 回 / 分 1. 呼吸停止, または極端に呼吸循環動態が不安定な患者 2. 患者の非協力 3. 気道確保が必要 4. 頭部 顔面または胃 食道の手術直後 5. 頭部 顔面の外傷または変形 基本であるが, それまでは経験的にβ ラクタム系薬 / β ラクタマーゼ阻害薬, 第 3, 第 4 世代セフェム系薬, カルバペネム系薬, ニューキノロン系薬の使用が推奨される. b) 酸素療法病態が進展し呼吸不全とみなされる低酸素血症 (PaO2 60 Torr 未満, あるいは SpO2 90% 未満 ) が確認された場合には, 呼吸不全状態からの回復を目標とした酸素療法が不可欠となる.II 型呼吸不全 (PaO2 60 Torr 以下, かつ PaCO2 が 45 Torr を超えるもの ) の場合には, 低濃度の酸素から投与を開始する ( 図 5). c) 換気補助療法 COPD の増悪にみられる高炭酸ガス血症やアシ 12 ( 472 ) 人間ドック Vol. 25 No 年

7 診療所 ( 質問票でスクリーニング ) 診療情報提供料 (Ⅰ) 特定疾患療養管理料 225 点 ( 月 1 回 ) 介鑑別診断治療方針決定紹フォロー逆安定期 紹介診療情報提供料 (Ⅰ) (Ⅰ) 増悪期紹介診療情報提供料 安定期 フォロー逆紹診療情報提供料 (Ⅰ) 介入院 図 6 COPD における医療連携スパイロメトリー検査 :300 点 ( 月 1 回 ) 病院 ( スパイロメトリーで確定診断 ) 内訳 : 肺気量分画測定 80 点 フローボリュームカーブ 80 点 呼吸機能検査等判断料 140 点 ( ガイドライン作成時 点での点数 ) ドーシスの悪化は, 主として肺胞低換気によるが, その背景には呼吸筋不全があり, その意味からも換気を補助することは合理性がある. 従来は気管内挿管をおこない, その上で陽圧人工換気をおこなう侵襲的人工換気が主流であったが, 近年は, 非侵襲的陽圧換気療法 (NPPV) が広く用いられ増悪時に対する有用性は確立している ( 表 10-13). 増悪時の換気補助療法の適応は, 患者や家族の希望, これまでの治療経過, 増悪原因の改善見込みなどを総合的に判断して決定する. 6, 病診連携これまでのガイドラインでは在宅医療には触れられていたが, 病診連携を一項目として取り上げ, 診療所や病院などの役割や患者の動線について明記されてはいなかった.COPD2009 では, プライマリケア医における COPD 診断の道筋を示し, 疾患の長期にわたる管理のなかで医療連携はどうあるべきかを具体的に示している ( 図 6). さらには, 高齢者に特有な疾患と慢性進行性の疾患といった2つの面を併せ持つ COPD 患者に対して, 社会がどのように支えていけば良いのかを, このガイドラインは問題提起してもいるのである. おわりにタバコ喫煙の生活習慣病と目される COPD は, 我が国で 700 万人の罹患者が存在すると推定され ているにもかかわらず, 極めて低い診断率を示し, 延いては適切な治療 管理がなされていない状況が指摘されている. この度, 日本呼吸器学会から第 3 版として上梓された COPD 診断と治療のためのガイドラインは, 内容も大きく刷新し患者中心の個別的医療を実施するための参考となる実践書として作成された. 主たる変更点は1 定義 : 病因としてタバコ煙の文言を定義の冒頭に明記 2 病期と重症度 : 本症の病期 ( 気流閉塞の程度 ) と重症度 ( 病状の程度 ) は異なることを記載 3 維持管理 : 呼吸機能障害と全身状態を加味し判定した重症度に基づく治療法の選択 4 喘息病態合併の COPD: 喘息治療を優先 5 医療連携 : 病診の役割と連携のあり方を明示, などである. 病像が多彩で様々な変化を示す本症のような慢性疾患に対して, 適切な治療 管理を実現するためには機能分担した医療連携が欠かせない.( 図表は文献 3より引用 ) 文献 1) Canadian Thoracic Society Workshop Group: Guidelines for the assessment and management of chronic obstructive pulmonary disease. CMAJ 1992 ; 147: ) 日本呼吸器学会 COPDガイドライン作成委員会 :COPD( 慢性閉塞性肺疾患 ) 診断と治療のためのガイドライン, メディカルレビュー社, 東京, ) 日本呼吸器学会 COPD ガイドライン第 3 版作成委員会 : COPD( 慢性閉塞性肺疾患 ) 診断と治療のためのガイドライン第 3 版, メディカルレビュー社, 東京, 人間ドック Vol. 25 No 年 13 ( 473 )

COPD(慢性閉塞性肺疾患)

COPD(慢性閉塞性肺疾患) COPD( 慢性閉塞性肺疾患 ) 呼吸器内科高原政利 COPD の定義 1.COPDとは タバコ煙を主とする有害物質を長期に吸入曝露することで生じた肺の炎症性疾患である 2. 呼吸機能検査で正常に復すことのない気流閉塞を示す 3. 気流閉塞は進行性である 4. 臨床的には徐々に生じる体動時の呼吸困難や慢性の咳 痰を特徴とする 日本における COPD の動向 ( 日本人における COPD 死亡者数 )

More information

は減少しています 膠原病による肺病変のなかで 関節リウマチに合併する気道病変としての細気管支炎も DPB と類似した病像を呈するため 鑑別疾患として加えておく必要があります また稀ではありますが 造血幹細胞移植後などに併発する移植後閉塞性細気管支炎も重要な疾患として知っておくといいかと思います 慢性

は減少しています 膠原病による肺病変のなかで 関節リウマチに合併する気道病変としての細気管支炎も DPB と類似した病像を呈するため 鑑別疾患として加えておく必要があります また稀ではありますが 造血幹細胞移植後などに併発する移植後閉塞性細気管支炎も重要な疾患として知っておくといいかと思います 慢性 2012 年 9 月 5 放送 慢性気道感染症の管理 マクロライドを中心に 大分大学総合内科学第二教授門田淳一今回は 慢性気道感染症の管理について マクロライド系抗菌薬の有用性を中心にお話しいたします 慢性気道感染症の病態最初に慢性気道感染症の病態についてお話ししたいと思います 気道は上気道と下気道に分けられます 上気道とは解剖学的に鼻前庭に始まり 鼻腔 咽頭 喉頭を経て気管までの空気の通り道を指し

More information

Microsoft Word - 永生トピックス67号:「慢性閉塞性肺疾患」について(治療編その3).doc

Microsoft Word - 永生トピックス67号:「慢性閉塞性肺疾患」について(治療編その3).doc No67 H23.12.19..薬剤科 慢性閉塞性肺疾患 について 治療編その 3 運動耐容能を改善するために運動療法が行われます COPD の患者様では 呼吸困難のために運動を避けるようになることで運動機能が低 下し さらに呼吸困難が悪化するという悪循環が知られています そのため 運動療法 によって運動耐容能を改善することが大切です 運動療法 運動療法は呼吸リハビリテーションの中核であり COPD

More information

通常の市中肺炎の原因菌である肺炎球菌やインフルエンザ菌に加えて 誤嚥を考慮して口腔内連鎖球菌 嫌気性菌や腸管内のグラム陰性桿菌を考慮する必要があります また 緑膿菌や MRSA などの耐性菌も高齢者肺炎の患者ではしばしば検出されるため これらの菌をカバーするために広域の抗菌薬による治療が選択されるこ

通常の市中肺炎の原因菌である肺炎球菌やインフルエンザ菌に加えて 誤嚥を考慮して口腔内連鎖球菌 嫌気性菌や腸管内のグラム陰性桿菌を考慮する必要があります また 緑膿菌や MRSA などの耐性菌も高齢者肺炎の患者ではしばしば検出されるため これらの菌をカバーするために広域の抗菌薬による治療が選択されるこ 2014 年 12 月 3 日放送 高齢者肺炎の診療マネジメント 大分大学呼吸器 感染症内科教授門田淳一はじめに今回は高齢者肺炎の診療マネジメントについて考えてみたいと思います およそ 4 人に 1 人が 65 歳以上である超高齢社会の我が国において 高齢者肺炎は日常診療において最も頻繁に遭遇する疾患の一つです 我が国の死因の第 3 位は肺炎ですが そのうち約 96% は65 歳以上の高齢者が占めています

More information

日本内科学会雑誌第98巻第12号

日本内科学会雑誌第98巻第12号 表 1. 喘息の長期管理における重症度対応段階的薬物療法 重症度 長期管理薬 : 連用 : 考慮 発作時 ステップ 1 軽症間欠型 喘息症状がやや多い時 ( 例えば 1 月に 1 ~2 回 ), 血中 喀痰中に好酸球増加のある時は下記のいずれか 1 つの投与を考慮 吸入ステロイド薬 ( 最低用量 ) テオフィリン徐放製剤 ロイコトリエン拮抗薬 抗アレルギー薬 短時間作用性吸入 β2 刺激薬または短時間作用性経口

More information

2017 年 2 月 1 日放送 ウイルス性肺炎の現状と治療戦略 国立病院機構沖縄病院統括診療部長比嘉太はじめに肺炎は実地臨床でよく遭遇するコモンディジーズの一つであると同時に 死亡率も高い重要な疾患です 肺炎の原因となる病原体は数多くあり 極めて多様な病態を呈します ウイルス感染症の診断法の進歩に

2017 年 2 月 1 日放送 ウイルス性肺炎の現状と治療戦略 国立病院機構沖縄病院統括診療部長比嘉太はじめに肺炎は実地臨床でよく遭遇するコモンディジーズの一つであると同時に 死亡率も高い重要な疾患です 肺炎の原因となる病原体は数多くあり 極めて多様な病態を呈します ウイルス感染症の診断法の進歩に 2017 年 2 月 1 日放送 ウイルス性肺炎の現状と治療戦略 国立病院機構沖縄病院統括診療部長比嘉太はじめに肺炎は実地臨床でよく遭遇するコモンディジーズの一つであると同時に 死亡率も高い重要な疾患です 肺炎の原因となる病原体は数多くあり 極めて多様な病態を呈します ウイルス感染症の診断法の進歩に伴い 肺炎におけるウイルスの重要性が注目されてきました 本日のお話では 成人におけるウイルス性肺炎の疫学と診断の現状

More information

「手術看護を知り術前・術後の看護につなげる」

「手術看護を知り術前・術後の看護につなげる」 2017 年 2 月 1 日 作成者 : 山田さおり 慢性心不全看護エキスパートナース育成コース 1. 目的江南厚生病院に通院あるいは入院している心不全患者に質の高いケアを提供できるようになるために 看護師が慢性心不全看護分野の知識や技術を習得することを目的とする 2. 対象レベルⅡ 以上で各分野の知識と技術習得を希望する者 ( 今年度は院内スタッフを対象にしています ) 期間中 80% 以上参加できる者

More information

SpO2と血液ガス

SpO2と血液ガス SpO2 と血液ガス 2011 年 6 月 22 日 血液ガスではかっている項目 検査結果に表示される項目 ph PaCO2 PaO2 HCO3- BE SaO2 Na, K, Cl, etc. 実際に機械が測定する項目 ph PaCO2 PaO2 Na, K, Cl, etc. 低酸素血症の評価 SpO 2 で代用可能 ph PaO 2 PaCO 2 HCO - 3 SaO 2 呼吸 代謝の評価

More information

千葉県身体障害認定基準

千葉県身体障害認定基準 障害程度等級表解説第 6 呼吸器機能障害 - 91 - 第 6 呼吸器機能障害 呼吸器の機能障害の程度についての判定は 予測肺活量 1 秒率 ( 以下 指数 という ) 動脈血ガス及び医師の臨床所見によるものとする 指数とは1 秒量 ( 最大吸気位から最大努力下呼出時の最初の1 秒間の呼気量 ) の予測肺活量 ( 性別 年齢 身長の組合せで正常ならば当然あると予想される肺活量の値 ) に対する百分率である

More information

<4D F736F F D B E D D90AB95C28DC790AB94788EBE8AB C982C282A282C D2816

<4D F736F F D B E D D90AB95C28DC790AB94788EBE8AB C982C282A282C D2816 63 H22.10.4. 2.10.4. 慢性閉塞性肺疾患慢性閉塞性肺疾患 について ( 診断編 ) 慢性閉塞性肺疾患 (COPD COPD) では早期診断早期診断が必要必要ですです 慢性閉塞性肺疾患 ( 以下 COPD) は見過見過ごされているごされている事も多いですがいですが COPD は進行性の疾患疾患でありであり 病態病態の悪化悪化 併存症併存症の誘発誘発や増悪増悪を予防予防するする観点観点からもからも

More information

2017 年 8 月 9 日放送 結核診療における QFT-3G と T-SPOT 日本赤十字社長崎原爆諫早病院副院長福島喜代康はじめに 2015 年の本邦の新登録結核患者は 18,820 人で 前年より 1,335 人減少しました 新登録結核患者数も人口 10 万対 14.4 と減少傾向にあります

2017 年 8 月 9 日放送 結核診療における QFT-3G と T-SPOT 日本赤十字社長崎原爆諫早病院副院長福島喜代康はじめに 2015 年の本邦の新登録結核患者は 18,820 人で 前年より 1,335 人減少しました 新登録結核患者数も人口 10 万対 14.4 と減少傾向にあります 2017 年 8 月 9 日放送 結核診療における QFT-3G と T-SPOT 日本赤十字社長崎原爆諫早病院副院長福島喜代康はじめに 2015 年の本邦の新登録結核患者は 18,820 人で 前年より 1,335 人減少しました 新登録結核患者数も人口 10 万対 14.4 と減少傾向にありますが 本邦の結核では高齢者結核が多いのが特徴です 結核診療における主な検査法を示します ( 図 1) 従来の細菌学的な抗酸菌の塗抹

More information

抗菌薬の殺菌作用抗菌薬の殺菌作用には濃度依存性と時間依存性の 2 種類があり 抗菌薬の効果および用法 用量の設定に大きな影響を与えます 濃度依存性タイプでは 濃度を高めると濃度依存的に殺菌作用を示します 濃度依存性タイプの抗菌薬としては キノロン系薬やアミノ配糖体系薬が挙げられます 一方 時間依存性

抗菌薬の殺菌作用抗菌薬の殺菌作用には濃度依存性と時間依存性の 2 種類があり 抗菌薬の効果および用法 用量の設定に大きな影響を与えます 濃度依存性タイプでは 濃度を高めると濃度依存的に殺菌作用を示します 濃度依存性タイプの抗菌薬としては キノロン系薬やアミノ配糖体系薬が挙げられます 一方 時間依存性 2012 年 1 月 4 日放送 抗菌薬の PK-PD 愛知医科大学大学院感染制御学教授三鴨廣繁抗菌薬の PK-PD とは薬物動態を解析することにより抗菌薬の有効性と安全性を評価する考え方は アミノ配糖体系薬などの副作用を回避するための薬物血中濃度モニタリング (TDM) の分野で発達してきました 近年では 耐性菌の増加 コンプロマイズド ホストの増加 新規抗菌薬の開発の停滞などもあり 現存の抗菌薬をいかに科学的に使用するかが重要な課題となっており

More information

別様式診断書 呼吸器の機能障害の状況及び所見 の所見欄に記載された内容は適宜省略してよいが 現状の固定 永続性の認定の参考となる治療内容等についても具体的に記載すること (4) 総合所見 について経過及び現症から障害認定に必要な事項 特に換気の機能 動脈血ガス値 活動能力の程度を明記し 併せて 障害

別様式診断書 呼吸器の機能障害の状況及び所見 の所見欄に記載された内容は適宜省略してよいが 現状の固定 永続性の認定の参考となる治療内容等についても具体的に記載すること (4) 総合所見 について経過及び現症から障害認定に必要な事項 特に換気の機能 動脈血ガス値 活動能力の程度を明記し 併せて 障害 障害程度等級表級別呼吸器機能障害呼吸器の機能の障害により自己の身辺の日常生活活動が極度に制限されるも 1 級の 2 級 3 級呼吸器の機能の障害により家庭内での日常生活活動が著しく制限されるもの 4 級呼吸器の機能の障害により社会での日常生活活動が著しく制限されるもの 5 級 6 級 一身体障害認定基準呼吸器の機能障害の程度についての判定は 予測肺活量 1 秒率 ( 以下 指数 という ) 動脈血ガス及び医師の臨床所見によるものとする

More information

ン (LVFX) 耐性で シタフロキサシン (STFX) 耐性は1% 以下です また セフカペン (CFPN) およびセフジニル (CFDN) 耐性は 約 6% と耐性率は低い結果でした K. pneumoniae については 全ての薬剤に耐性はほとんどありませんが 腸球菌に対して 第 3 世代セフ

ン (LVFX) 耐性で シタフロキサシン (STFX) 耐性は1% 以下です また セフカペン (CFPN) およびセフジニル (CFDN) 耐性は 約 6% と耐性率は低い結果でした K. pneumoniae については 全ての薬剤に耐性はほとんどありませんが 腸球菌に対して 第 3 世代セフ 2012 年 12 月 5 日放送 尿路感染症 産業医科大学泌尿器科学教授松本哲朗はじめに感染症の分野では 抗菌薬に対する耐性菌の話題が大きな問題点であり 耐性菌を増やさないための感染制御と適正な抗菌薬の使用が必要です 抗菌薬は 使用すれば必ず耐性菌が出現し 増加していきます 新規抗菌薬の開発と耐性菌の増加は 永遠に続く いたちごっこ でしょう しかし 近年 抗菌薬の開発は世界的に鈍化していますので

More information

(別添様式1)

(別添様式1) 未承認薬 適応外薬の要望 ( 別添様式 1. 要望内容に関連する事項 要望者 ( 該当するものにチェックする ) 学会 ( 学会名 ; 日本呼吸器学会 ) 患者団体 ( 患者団体名 ; ) 個人 ( 氏名 ; ) 優先順位 2 位 ( 全 6 要望中 ) 要望する医薬品 成 分 名 ( 一般名 ) 販 売 名 会 社 名 国内関連学会 シクロスポリンネオーラルノバルテイス ファーマ ( 選定理由 )

More information

ここが知りたい かかりつけ医のための心不全の診かた

ここが知りたい かかりつけ医のための心不全の診かた Section 1 心不全パンデミックに向けた, かかりつけ実地医家の役割と診療のコツ ここがポイント 1. 日本では高齢者の増加に伴い, 高齢心不全患者さんが顕著に増加する 心不全パンデミック により, かかりつけ実地医家が心不全診療の中心的役割を担う時代を迎えています. 2. かかりつけ実地医家が高齢心不全患者さんを診察するとき,1 心不全患者の病状がどのように進展するかを理解すること,2 心不全の特徴的病態であるうっ血と末梢循環不全を外来診療で簡便に評価する方法を習得すること,

More information

スライド 1

スライド 1 感染と CRP 感染と CRP メニュー 1.Sepsis 1 診断的 価値 Intensive Care Med 2002 2 重症度 3 治療効果 予後判定 判定 Crit Care 2011 Infection 2008 2.ICU Patients 3.VAP Crit Care 2006 Chest 2003 Crit Care Med 2002 Heart & Lung 2011

More information

糖尿病診療における早期からの厳格な血糖コントロールの重要性

糖尿病診療における早期からの厳格な血糖コントロールの重要性 2018 年 10 月 31 日放送 成人 RS ウイルス感染症 坂総合病院副院長高橋洋はじめに RS ウイルスは小児科領域ではよく知られた重要な病原体ですが 成人例の病像に関しては未だ不明の点も多いのが現状です しかし近年のいくつかの報告を契機として この病原体の成人領域での疫学や臨床像 とくに高齢者における重要性が少しずつ明らかになってきています 今回は成人における RS ウイルス肺炎の病像を当施設の成績を踏まえてお話しさせていただきます

More information

認定看護師教育基準カリキュラム

認定看護師教育基準カリキュラム 認定看護師教育基準カリキュラム 分野 : 慢性心不全看護平成 28 年 3 月改正 ( 目的 ) 1. 安定期 増悪期 人生の最終段階にある慢性心不全患者とその家族に対し 熟練した看護技術を用いて水準の高い看護実践ができる能力を育成する 2. 安定期 増悪期 人生の最終段階にある慢性心不全患者とその家族の看護において 看護実践を通して他の看護職者に対して指導ができる能力を育成する 3. 安定期 増悪期

More information

CQ1: 急性痛風性関節炎の発作 ( 痛風発作 ) に対して第一番目に使用されるお薬 ( 第一選択薬と言います ) としてコルヒチン ステロイド NSAIDs( 消炎鎮痛剤 ) があります しかし どれが最適かについては明らかではないので 検討することが必要と考えられます そこで 急性痛風性関節炎の

CQ1: 急性痛風性関節炎の発作 ( 痛風発作 ) に対して第一番目に使用されるお薬 ( 第一選択薬と言います ) としてコルヒチン ステロイド NSAIDs( 消炎鎮痛剤 ) があります しかし どれが最適かについては明らかではないので 検討することが必要と考えられます そこで 急性痛風性関節炎の [web 版資料 1 患者意見 1] この度 高尿酸血症 痛風の治療ガイドライン の第 3 回の改訂を行うことになり 鋭意取り組んでおります 診療ガイドライン作成に患者 市民の立場からの参加 ( 関与 ) が重要であることが認識され 診療ガイドライン作成では 患者の価値観 希望の一般的傾向 患者間の多様性を反映させる必要があり 何らかの方法で患者 市民の参加 ( 関与 ) に努めるようになってきております

More information

呼吸器内科(色違い).indd

呼吸器内科(色違い).indd 慢性閉塞性肺疾患 (COPD) 全体での質問 Q1 COPD( シー オー ピー ディー ) とは何ですか A1 慢性閉塞性肺疾患 を英語で書いたときの Chronic Obstructive Pulmonary Disease の頭文字をとったもので これまで肺気腫と言われていた疾患と慢性気管支炎を統合した概念の病気です Q2 どんな病気ですか A2 タバコの煙などによって 気管支や肺 ( 肺胞

More information

心房細動1章[ ].indd

心房細動1章[ ].indd 1 心房細動は, 循環器医のみならず一般臨床医も遭遇することの多い不整脈で, 明らかな基礎疾患を持たない例にも発症し, その有病率は加齢とともに増加する. 動悸などにより QOL が低下するのみならず, しばしば心機能低下, 血栓塞栓症を引き起こす原因となり, 日常診療上最も重要な不整脈のひとつである. 1 [A] 米国の一般人口における心房細動の有病率については,4 つの疫学調査をまとめた Feinberg

More information

スライド 1

スライド 1 有識者資料 1 喫煙と 肺がん COPD 熊本大学大学院生命科学研究部呼吸器内科学分野熊本大学医学部附属病院呼吸器内科興梠博次 肺がん ( 肺の悪性腫瘍 ) 顕微鏡で観察して, 主に, 腺癌, 扁平上皮癌, 大細胞癌, 小細胞癌に分類される 現時点では, 手術による切除が治癒可能な治療法である 喫煙と関連のある肺がんは, 扁平上皮癌, 小細胞癌であるが, 腺癌も可能性がある 1 肺がん細胞診による診断

More information

<30358CC48B7A8AED C838B834D815B8145E4508CB E089C88A772E786477>

<30358CC48B7A8AED C838B834D815B8145E4508CB E089C88A772E786477> 呼吸器 アレルギー 膠原病内科学 責任者 : 前門戸任教授 教育成果 ( アウトカム ): 呼吸器 アレルギー性疾患 膠原病 心身症を有する患者の心身両面における症状と日常生活上の障害を理解するとともに これらの疾患の適切な診断を行うために 医療面接 基本的診察手技及び検査法について実践的知識を身につける 加えて 疾患の病態を把握し 患者や家族と話し合い 適切な社会的及び身体的治療目標に到達するように包括的な治療方法の作成を修得する

More information

仙台市立病院医誌 索引用語 小児気管支喘息 19 3 8 1999 喘息管理ガイドライン 重症度分類 原 著 当科における気管支喘息治療の現況 第2報 柳 一 二 亜 紀 川 敏 中 村 伐 伐 祐 雅 一 紀 克 加奈子 勝 島山本洋 古 同 木古山 俊 恵田 関 小 正 条沼二 竹 島口 大 己 子 哉 行った1 427名を対象とした 経過観察例にっい はじめに ては1994年1月の時点で経過観察中の患者およ

More information

第51回日本小児感染症学会総会・学術集会 採択結果演題一覧

第51回日本小児感染症学会総会・学術集会 採択結果演題一覧 登録番号 演題番号 日にち 時間 会場 発表形式 セッション名 10000 D-1-19 10 月 26 日 14:10 ~ 15:10 D 会場 一般演題 ( 口演 ) インフルエンザ2 10001 D-2-5 10 月 27 日 8:40 ~ 9:30 D 会場 一般演題 ( 口演 ) 予防接種 ワクチン1 10002 G-2-14 10 月 27 日 14:20 ~ 15:10 G 会場 一般演題

More information

第1 総 括 的 事 項

第1 総 括 的 事 項 障害程度等級表級別じん臓機能障害 1 級じん臓の機能の障害により自己の身辺の日常生活活動が極度に制限されるもの 2 級 3 級じん臓の機能の障害により家庭内での日常生活活動が著しく制限されるもの 4 級じん臓の機能の障害により社会での日常生活活動が著しく制限されるもの 5 級 6 級 一身体障害認定基準 1 等級表 1 級に該当する障害は じん臓機能検査において 内因性クレアチニンクリアランス値が10ml/

More information

に 真菌の菌体成分を検出する血清診断法が利用されます 血清 βグルカン検査は 真菌の細胞壁の構成成分である 1,3-β-D-グルカンを検出する検査です ( 図 1) カンジダ属やアスペルギルス属 ニューモシスチスの細胞壁にはβグルカンが豊富に含まれており 血液検査でそれらの真菌症をスクリーニングする

に 真菌の菌体成分を検出する血清診断法が利用されます 血清 βグルカン検査は 真菌の細胞壁の構成成分である 1,3-β-D-グルカンを検出する検査です ( 図 1) カンジダ属やアスペルギルス属 ニューモシスチスの細胞壁にはβグルカンが豊富に含まれており 血液検査でそれらの真菌症をスクリーニングする 2017 年 6 月 7 日放送 深在性真菌症感染症の診断と治療 大阪市立大学大学院 臨床感染制御学教授 掛屋 弘 本日は 深在性真菌症の診断と治療のポイントを概説します カンジダ症深在性真菌症の中で最も頻度が高いのが カンジダ症です カンジダ症には カンジダ属が血液から検出される カンジダ血症 や血流を介して内臓に播種した 播種性カンジダ症 が挙げられます カンジダ血症の主な原因は 血管内留置カテーテルです

More information

2009年8月17日

2009年8月17日 医師 2,000 人超の調査結果を多数掲載中です https://www.facebook.com/medpeer 2013 年 10 月 10 日 メドピア株式会社 肺機能検査 ( スパイロメトリー ) が困難な患者の COPD 診断 について 6 割近くは肺機能検査を可能な範囲で実施し 総合的に診断している 医師約 6 万人が参加する医師専用サイト MedPeer ( メドピア https://medpeer.jp/)

More information

2005年 vol.17-2/1     目次・広告

2005年 vol.17-2/1     目次・広告 2 0 0 5年1 2月2 5日 総 7 丸井 外来における心不全診療とそのピットフォール 説 外来における心不全診療とそのピットフォール 丸 井 伸 行 はじめに るいは左心あるいは右心不全を判別する事が心不 外来における心不全診療は急性期の初期診療と 全の病状の理解に役立つ 実際の臨床の現場では 慢性期心不全管理の二面から理解する必要があ 症状を時系列にとらえ 身体所見を系統的にとら る 循環器

More information

目次 1. 肺のはたらき 呼吸のしくみ 2.COPDとは 3.COPDの疫学 4.COPDの症状 5.COPDの身体所見 6.COPDの合併疾患 併存疾患 7.COPDの原因 8.COPDの診断の流れ 9.COPDの検査 1.COPDの治療 11.COPDの増悪期の対応 12. 終末期 COPDにつ

目次 1. 肺のはたらき 呼吸のしくみ 2.COPDとは 3.COPDの疫学 4.COPDの症状 5.COPDの身体所見 6.COPDの合併疾患 併存疾患 7.COPDの原因 8.COPDの診断の流れ 9.COPDの検査 1.COPDの治療 11.COPDの増悪期の対応 12. 終末期 COPDにつ 健康教育テキスト No. 33 COPD( 慢性閉塞性肺疾患 ) を ご存知ですか 山口県医師会山口県医師国民健康保険組合 目次 1. 肺のはたらき 呼吸のしくみ 2.COPDとは 3.COPDの疫学 4.COPDの症状 5.COPDの身体所見 6.COPDの合併疾患 併存疾患 7.COPDの原因 8.COPDの診断の流れ 9.COPDの検査 1.COPDの治療 11.COPDの増悪期の対応 12.

More information

末梢気道障害 : 無 COPD の病期分類 : 正常肺活量 (VC): 3.73 努力肺活量 (FVC): 秒量 (FEV1.0): 秒率 (FEV1%): 肺年齢 : 95 歳以上評価コメント :C 肺疾患の疑い ( 要精検 ) 詳細コメント :COPD の

末梢気道障害 : 無 COPD の病期分類 : 正常肺活量 (VC): 3.73 努力肺活量 (FVC): 秒量 (FEV1.0): 秒率 (FEV1%): 肺年齢 : 95 歳以上評価コメント :C 肺疾患の疑い ( 要精検 ) 詳細コメント :COPD の 連載 日常診療と画像診断 (23) 健診と COPD( 慢性閉塞性肺疾患 ) 佐久間貞行 人間ドックのがん検診で撮像された胸部 CT において しばしば気腫性病変 気道壁肥厚像を示す症例を認める その多くは喫煙係数の高い喫煙者もしくは元喫煙者である そして咳嗽 喀痰等呼吸器症状を伴う者が多い これらの症例の多くは呼吸機能検査上も COPD として妥当な症例群である 一方 HRCT( 高分解能 CT)

More information

情報提供の例

情報提供の例 145 ヒアルロン酸 2( 肝硬変 ) 平成 22 年 6 月 21 日新規 平成 26 年 9 月 22 日更新 平成 30 年 2 月 26 日更新 取扱い原則として 肝硬変に対するヒアルロン酸は認められない 取扱いを定めた理由 肝硬変 では 既に肝の線維化が認められるものであり ヒアルロン酸の測定は 疾患の経過観察の参考とならない 39 リウマトイド因子 (RF)

More information

Microsoft Word _ソリリス点滴静注300mg 同意説明文書 aHUS-ICF-1712.docx

Microsoft Word _ソリリス点滴静注300mg 同意説明文書 aHUS-ICF-1712.docx 患者様同意説明文書 非典型溶血性尿毒症症候群 (ahus) ソリリスの投与開始前に 医師または医療従事者から ソリリスを投与される方へ (ahus) 及び 患者安全性カード に従ってこの薬の安全性 有効性の説明 髄膜炎菌ワクチン等の接種の必要性及び患者様のデータの取扱いの説明を十分に理解できるまで受け さらにこの 患者様同意説明文書 の記載に従ってご確認ください 担当医師または医療従事者は 患者様にこの薬を投与する場合

More information

佐賀県肺がん地域連携パス様式 1 ( 臨床情報台帳 1) 患者様情報 氏名 性別 男性 女性 生年月日 住所 M T S H 西暦 電話番号 年月日 ( ) - 氏名 ( キーパーソンに ) 続柄居住地電話番号備考 ( ) - 家族構成 ( ) - ( ) - ( ) - ( ) - 担当医情報 医

佐賀県肺がん地域連携パス様式 1 ( 臨床情報台帳 1) 患者様情報 氏名 性別 男性 女性 生年月日 住所 M T S H 西暦 電話番号 年月日 ( ) - 氏名 ( キーパーソンに ) 続柄居住地電話番号備考 ( ) - 家族構成 ( ) - ( ) - ( ) - ( ) - 担当医情報 医 佐賀県肺がん地域連携パス様式 1 ( 臨床情報台帳 1) 患者様情報 氏名 性別 男性 女性 生 住所 M T S H 西暦 電話番号 氏名 ( キーパーソンに ) 続柄居住地電話番号備考 家族構成 情報 医療機関名 診療科 住所 電話番号 紹介医 計画策定病院 (A) 連携医療機関 (B) 疾患情報 組織型 遺伝子変異 臨床病期 病理病期 サイズ 手術 有 無 手術日 手術時年齢 手術 有 無 手術日

More information

Ⅰ. 改訂内容 ( 部変更 ) ペルサンチン 錠 12.5 改 訂 後 改 訂 前 (1) 本剤投与中の患者に本薬の注射剤を追加投与した場合, 本剤の作用が増強され, 副作用が発現するおそれがあるので, 併用しないこと ( 過量投与 の項参照) 本剤投与中の患者に本薬の注射剤を追加投与した場合, 本

Ⅰ. 改訂内容 ( 部変更 ) ペルサンチン 錠 12.5 改 訂 後 改 訂 前 (1) 本剤投与中の患者に本薬の注射剤を追加投与した場合, 本剤の作用が増強され, 副作用が発現するおそれがあるので, 併用しないこと ( 過量投与 の項参照) 本剤投与中の患者に本薬の注射剤を追加投与した場合, 本 医薬品の適正使用に欠かせない情報です 必ずお読み下さい 使用上の注意 改訂のお知らせ 2006 年 1 月日本ベーリンガーインゲルハイム株式会社 注 ) 処方せん医薬品 ( ジピリダモール製剤 ) = 登録商標注 ) 注意 - 医師等の処方せんにより使用すること 謹啓時下ますますご清祥のこととお慶び申し上げます 平素は弊社製品につきましてご愛顧を賜り厚く御礼申し上げます さて, この度, 自主改訂によりペルサンチン

More information

には2つのタイプがあります に病的な変化を起こします この変化 できません やがて炎症は 肺の組織 に肺からうまく空気が出ていかなくな 分が異常に拡大します そのために肺 がくっつき 細気管支先端と肺胞の部 とかたまりになったように肺胞どうし の収縮力が低下し 息を吐き出すとき ひとつは 細気管支の

には2つのタイプがあります に病的な変化を起こします この変化 できません やがて炎症は 肺の組織 に肺からうまく空気が出ていかなくな 分が異常に拡大します そのために肺 がくっつき 細気管支先端と肺胞の部 とかたまりになったように肺胞どうし の収縮力が低下し 息を吐き出すとき ひとつは 細気管支の 4 今 COPD(慢性閉塞性肺疾患)は 中高年から発症する肺疾患の代表格にもなる勢いで増えており 高齢になるほど有病率は高くなります 最大の原因は喫煙です 喫煙歴がある人 咳 痰 息切れなどの症状がある人は 必ず一度は肺機能検査を受けましょう すでにCOPDと診断されている人は 急性増悪を起こさないようにすることが最も重要です タバコ煙が炎症を誘発し肺の換気機能を障害私たちは 息を吸ったときに(吸気)空気中の酸素を体に取り込み

More information

2.7.3(5 群 ) 呼吸器感染症臨床的有効性グレースビット 錠 細粒 表 (5 群 )-3 疾患別陰性化率 疾患名 陰性化被験者数 / 陰性化率 (%) (95%CI)(%) a) 肺炎 全体 91/ (89.0, 98.6) 細菌性肺炎 73/ (86

2.7.3(5 群 ) 呼吸器感染症臨床的有効性グレースビット 錠 細粒 表 (5 群 )-3 疾患別陰性化率 疾患名 陰性化被験者数 / 陰性化率 (%) (95%CI)(%) a) 肺炎 全体 91/ (89.0, 98.6) 細菌性肺炎 73/ (86 2.7.3(5 群 ) 呼吸器感染症臨床的有効性グレースビット 錠 細粒 表 2.7.3.3.2(5 群 )-2 原因菌別臨床効果 原因菌 肺炎 慢性呼吸器病変の二次感染 急性上気道感染症群 5 群合計 単独菌 83 82(98.8) 67 61(91.0) 14 14(100) 164 157(95.7) 複数菌 (2 種 ) 14 14(100) 7 7(100) 2 2 23 23(100)

More information

症例報告書の記入における注意点 1 必須ではない項目 データ 斜線を引くこと 未取得 / 未測定の項目 2 血圧平均値 小数点以下は切り捨てとする 3 治験薬服薬状況 前回来院 今回来院までの服薬状況を記載する服薬無しの場合は 1 日投与量を 0 錠 とし 0 錠となった日付を特定すること < 演習

症例報告書の記入における注意点 1 必須ではない項目 データ 斜線を引くこと 未取得 / 未測定の項目 2 血圧平均値 小数点以下は切り捨てとする 3 治験薬服薬状況 前回来院 今回来院までの服薬状況を記載する服薬無しの場合は 1 日投与量を 0 錠 とし 0 錠となった日付を特定すること < 演習 ABC-123 臨床試験進行または再発胃癌患者に対するプラセボを対照薬とした無作為化二重盲検比較試験症例報告書 治験実施計画書番号 P123-31-V01 被験者識別コード 割付番号 治験実施医療機関名 ご自分の医療機関 お名前を記載して下さい 症例報告書記載者名 症例報告書記載者名 治験責任医師 ( 署名又は記名 押印 ) 治験責任医師記載内容確認完了日 印 2 0 年 月 日 1 症例報告書の記入における注意点

More information

2014 年 10 月 30 日放送 第 30 回日本臨床皮膚科医会② My favorite signs 9 ざらざらの皮膚 全身性溶血連鎖球菌感染症の皮膚症状 たじり皮膚科医院 院長 田尻 明彦 はじめに 全身性溶血連鎖球菌感染症は A 群β溶連菌が口蓋扁桃や皮膚に感染することにより 全 身にい

2014 年 10 月 30 日放送 第 30 回日本臨床皮膚科医会② My favorite signs 9 ざらざらの皮膚 全身性溶血連鎖球菌感染症の皮膚症状 たじり皮膚科医院 院長 田尻 明彦 はじめに 全身性溶血連鎖球菌感染症は A 群β溶連菌が口蓋扁桃や皮膚に感染することにより 全 身にい 2014 年 10 月 30 日放送 第 30 回日本臨床皮膚科医会② My favorite signs 9 ざらざらの皮膚 全身性溶血連鎖球菌感染症の皮膚症状 たじり皮膚科医院 院長 田尻 明彦 はじめに 全身性溶血連鎖球菌感染症は A 群β溶連菌が口蓋扁桃や皮膚に感染することにより 全 身にいろいろな皮膚症状を生じる疾患です 典型例では高熱が出て 全身に紅斑を生じ い わゆる猩紅熱になります

More information

割合が10% 前後となっています 新生児期以降は 4-5ヶ月頃から頻度が増加します ( 図 1) 原因菌に関しては 本邦ではインフルエンザ菌が原因となる頻度がもっとも高く 50% 以上を占めています 次いで肺炎球菌が20~30% と多く インフルエンザ菌と肺炎球菌で 原因菌の80% 近くを占めていま

割合が10% 前後となっています 新生児期以降は 4-5ヶ月頃から頻度が増加します ( 図 1) 原因菌に関しては 本邦ではインフルエンザ菌が原因となる頻度がもっとも高く 50% 以上を占めています 次いで肺炎球菌が20~30% と多く インフルエンザ菌と肺炎球菌で 原因菌の80% 近くを占めていま 2012 年 6 月 13 日放送 小児科領域の重症感染症 慶應義塾大学感染制御センター教授岩田敏はじめに小児科領域の重症感染症としては 脳炎 髄膜炎 敗血症 菌血症 肺炎 膿胸 心筋炎 好中球減少時の感染症などがあげられます これらの疾患は 抗微生物薬の進歩した今日においても 難治性であったり予後が不良であったりすることから そのマネジメントには苦労するところであります 本日はこれらの疾患のうち

More information

2012 年 11 月 21 日放送 変貌する侵襲性溶血性レンサ球菌感染症 北里大学北里生命科学研究所特任教授生方公子はじめに b 溶血性レンサ球菌は 咽頭 / 扁桃炎や膿痂疹などの局所感染症から 髄膜炎や劇症型感染症などの全身性感染症まで 幅広い感染症を引き起こす細菌です わが国では 急速な少子

2012 年 11 月 21 日放送 変貌する侵襲性溶血性レンサ球菌感染症 北里大学北里生命科学研究所特任教授生方公子はじめに b 溶血性レンサ球菌は 咽頭 / 扁桃炎や膿痂疹などの局所感染症から 髄膜炎や劇症型感染症などの全身性感染症まで 幅広い感染症を引き起こす細菌です わが国では 急速な少子 2012 年 11 月 21 日放送 変貌する侵襲性溶血性レンサ球菌感染症 北里大学北里生命科学研究所特任教授生方公子はじめに b 溶血性レンサ球菌は 咽頭 / 扁桃炎や膿痂疹などの局所感染症から 髄膜炎や劇症型感染症などの全身性感染症まで 幅広い感染症を引き起こす細菌です わが国では 急速な少子 高齢化社会を迎えていますが 基礎疾患を有する人々の増加とともに これらの菌による市中での侵襲性感染症が再び増加しており

More information

Microsoft Word - JAID_JSC 2014 正誤表_ 原稿

Microsoft Word - JAID_JSC 2014 正誤表_ 原稿 JAID/JSC 感染症治療ガイド 2014 表 記載にりがありましたので, 下記のように追加 訂させていただきます 2016 年 9 月 JAID/JSC 感染症治療ガイド ガイドライン作成委員会 P106 Ⅶ 呼吸器感染症,A-2 院内肺炎 3 Definitive Therapy P. aeruginosa 多剤耐性の場合 CL:5mg/kg 1 回ローディング その 24 時間後に以下の維持用量を開始する

More information

PowerPoint プレゼンテーション

PowerPoint プレゼンテーション Palliative care Emphasis program on symptom management and Assessment for Continuous medical Education 呼吸困難 臨床疑問 評価 呼吸困難はどうやって評価したらよいか? 治療 くすりは何を使ったらよいか? ケア 説明 どのように療養の環境を整えたらよいか? メッセージ 呼吸困難は主観的な症状である

More information

<4D F736F F D D94738C8C8FC782A982E782CC89F1959C82CC8EBF82F08CFC8FE382B382B982E9>

<4D F736F F D D94738C8C8FC782A982E782CC89F1959C82CC8EBF82F08CFC8FE382B382B982E9> 敗血症からの回復の質を向上させる Enhancing Recovery From Sepsis JAMA. 2018;319:62 75. この問題の重要性敗血症の患者は増加し, 近年, 生存率も向上している. しかし現在の敗血症ガイドラインには, 退院後のケアや機能回復に関する指針がない. 観察敗血症とは, 感染症による生命を脅かす急性臓器障害である. 毎年 1,900 万人以上の患者が敗血症を発症し,

More information

標準的な健診・保健指導の在り方に関する検討会

標準的な健診・保健指導の在り方に関する検討会 第 3 章保健指導対象者の選定と階層化 (1) 保健指導対象者の選定と階層化の基準 1) 基本的考え方生活習慣病の予防を期待できる内臓脂肪症候群 ( メタボリックシンドローム ) の選定及び階層化や 生活習慣病の有病者 予備群を適切に減少させることができたかを的確に評価するために 保健指導対象者の選定及び階層化の標準的な数値基準が必要となる 2) 具体的な選定 階層化の基準 1 内臓脂肪型肥満を伴う場合の選定内臓脂肪蓄積の程度を判定するため

More information

2012 年 1 月 25 日放送 歯性感染症における経口抗菌薬療法 東海大学外科学系口腔外科教授金子明寛 今回は歯性感染症における経口抗菌薬療法と題し歯性感染症からの分離菌および薬 剤感受性を元に歯性感染症の第一選択薬についてお話し致します 抗菌化学療法のポイント歯性感染症原因菌は嫌気性菌および好

2012 年 1 月 25 日放送 歯性感染症における経口抗菌薬療法 東海大学外科学系口腔外科教授金子明寛 今回は歯性感染症における経口抗菌薬療法と題し歯性感染症からの分離菌および薬 剤感受性を元に歯性感染症の第一選択薬についてお話し致します 抗菌化学療法のポイント歯性感染症原因菌は嫌気性菌および好 2012 年 1 月 25 日放送 歯性感染症における経口抗菌薬療法 東海大学外科学系口腔外科教授金子明寛 今回は歯性感染症における経口抗菌薬療法と題し歯性感染症からの分離菌および薬 剤感受性を元に歯性感染症の第一選択薬についてお話し致します 抗菌化学療法のポイント歯性感染症原因菌は嫌気性菌および好気性菌の複数菌感染症です 嫌気性菌の占める割合が 高くおよそ 2:1 の頻度で検出されます 嫌気性菌では

More information

耐性菌届出基準

耐性菌届出基準 37 ペニシリン耐性肺炎球菌感染症 (1) 定義ペニシリン G に対して耐性を示す肺炎球菌による感染症である (2) 臨床的特徴小児及び成人の化膿性髄膜炎や中耳炎で検出されるが その他 副鼻腔炎 心内膜炎 心嚢炎 腹膜炎 関節炎 まれには尿路生殖器感染から菌血症を引き起こすこともある 指定届出機関の管理者は 当該指定届出機関の医師が (2) の臨床的特徴を有する者を診察した結果 症状や所見からペニシリン耐性肺炎球菌感染症が疑われ

More information

入した場合には 経気道的な散布巣として臓側胸膜から 2-3mm 離れた内側に小葉中心性粒状影や tree-in-bud といわれる小葉中心性病変を呈しますが この所見をみた場合には呼吸器感染症を強く疑います 汎小葉性病変は 小葉間隔壁に囲まれた ほぼ 1, 2cm 四方の小葉内が細胞浸潤や滲出物ある

入した場合には 経気道的な散布巣として臓側胸膜から 2-3mm 離れた内側に小葉中心性粒状影や tree-in-bud といわれる小葉中心性病変を呈しますが この所見をみた場合には呼吸器感染症を強く疑います 汎小葉性病変は 小葉間隔壁に囲まれた ほぼ 1, 2cm 四方の小葉内が細胞浸潤や滲出物ある 2016 年 1 月 13 日放送 肺炎画像診断のコツとピットフォール 大分大学呼吸器 感染症内科教授門田淳一はじめに今回は肺炎画像診断のコツとピットフォールについてご紹介します わが国は超高齢社会に突入し 肺炎は悪性疾患 心疾患に次いで死因の第 3 位になりました 高齢者は感冒やインフルエンザなどのウイルス感染症に罹患した後に 肺炎球菌性肺炎をはじめとする細菌性肺炎にかかりやすく 容易に重症化します

More information

2009年8月17日

2009年8月17日 医師 2,000 人超の調査結果を多数掲載中です https://www.facebook.com/medpeer 2013 年 8 月 1 日 メドピア株式会社 マイコプラズマ感染症診断における迅速診断キットの使用状況 について 半数以上はキットを使用していない 医師約 6 万人が参加する医師専用サイト MedPeer ( メドピア https://medpeer.jp/) を運営するメドピア 株式会社

More information

( 様式甲 5) 学位論文内容の要旨 論文提出者氏名 論文審査担当者 主査 教授 花房俊昭 宮村昌利 副査副査 教授教授 朝 日 通 雄 勝 間 田 敬 弘 副査 教授 森田大 主論文題名 Effects of Acarbose on the Acceleration of Postprandial

( 様式甲 5) 学位論文内容の要旨 論文提出者氏名 論文審査担当者 主査 教授 花房俊昭 宮村昌利 副査副査 教授教授 朝 日 通 雄 勝 間 田 敬 弘 副査 教授 森田大 主論文題名 Effects of Acarbose on the Acceleration of Postprandial ( 様式甲 5) 学位論文内容の要旨 論文提出者氏名 論文審査担当者 主査 花房俊昭 宮村昌利 副査副査 朝 日 通 雄 勝 間 田 敬 弘 副査 森田大 主論文題名 Effects of Acarbose on the Acceleration of Postprandial Hyperglycemia-Induced Pathological Changes Induced by Intermittent

More information

頭頚部がん1部[ ].indd

頭頚部がん1部[ ].indd 1 1 がん化学療法を始める前に がん化学療法を行うときは, その目的を伝え なぜ, 化学療法を行うか について患者の理解と同意を得ること ( インフォームド コンセント ) が必要である. 病理組織, 病期が決定したら治療計画を立てるが, がん化学療法を治療計画に含める場合は以下の場合である. 切除可能であるが, 何らかの理由で手術を行わない場合. これには, 導入として行う場合と放射線療法との併用で化学療法を施行する場合がある.

More information

別紙 1 新型インフルエンザ (1) 定義新型インフルエンザウイルスの感染による感染症である (2) 臨床的特徴咳 鼻汁又は咽頭痛等の気道の炎症に伴う症状に加えて 高熱 (38 以上 ) 熱感 全身倦怠感などがみられる また 消化器症状 ( 下痢 嘔吐 ) を伴うこともある なお 国際的連携のもとに

別紙 1 新型インフルエンザ (1) 定義新型インフルエンザウイルスの感染による感染症である (2) 臨床的特徴咳 鼻汁又は咽頭痛等の気道の炎症に伴う症状に加えて 高熱 (38 以上 ) 熱感 全身倦怠感などがみられる また 消化器症状 ( 下痢 嘔吐 ) を伴うこともある なお 国際的連携のもとに 別紙 1 新型インフルエンザ (1) 定義新型インフルエンザウイルスの感染による感染症である (2) 臨床的特徴咳 鼻汁又は咽頭痛等の気道の炎症に伴う症状に加えて 高熱 (38 以上 ) 熱感 全身倦怠感などがみられる また 消化器症状 ( 下痢 嘔吐 ) を伴うこともある なお 国際的連携のもとに最新の知見を集約し 変更される可能性がある (3) 届出基準ア患者 ( 確定例 ) 患者 ( 確定例

More information

葉酸とビタミンQ&A_201607改訂_ indd

葉酸とビタミンQ&A_201607改訂_ indd L FO AT E VI TAMI NB12 医療関係者用 葉酸 とビタミンB ビタミンB12 アリムタ投与に際して 警告 1 本剤を含むがん化学療法に際しては 緊急時に十分対応できる医療施設において がん化学療 法に十分な知識 経験を持つ医師のもとで 本剤の投与が適切と判断される症例についてのみ投 与すること 適応患者の選択にあたっては 各併用薬剤の添付文書を参照して十分注意すること また 治療開始に先立ち

More information

2011 年 11 月 2 日放送 NHCAP の概念 長崎大学病院院長 河野茂 はじめに NHCAP という言葉を 初めて聴いたかたもいらっしゃると思いますが これは Nursing and HealthCare Associated Pneumonia の略で 日本語では 医療 介護関連肺炎 と

2011 年 11 月 2 日放送 NHCAP の概念 長崎大学病院院長 河野茂 はじめに NHCAP という言葉を 初めて聴いたかたもいらっしゃると思いますが これは Nursing and HealthCare Associated Pneumonia の略で 日本語では 医療 介護関連肺炎 と 2011 年 11 月 2 日放送 NHCAP の概念 長崎大学病院院長 河野茂 はじめに NHCAP という言葉を 初めて聴いたかたもいらっしゃると思いますが これは Nursing and HealthCare Associated Pneumonia の略で 日本語では 医療 介護関連肺炎 となります 今年 8 月に日本呼吸器学会からこの NHCAP のための新しい診療ガイドラインが発表されたのですが

More information

資料 3 1 医療上の必要性に係る基準 への該当性に関する専門作業班 (WG) の評価 < 代謝 その他 WG> 目次 <その他分野 ( 消化器官用薬 解毒剤 その他 )> 小児分野 医療上の必要性の基準に該当すると考えられた品目 との関係本邦における適応外薬ミコフェノール酸モフェチル ( 要望番号

資料 3 1 医療上の必要性に係る基準 への該当性に関する専門作業班 (WG) の評価 < 代謝 その他 WG> 目次 <その他分野 ( 消化器官用薬 解毒剤 その他 )> 小児分野 医療上の必要性の基準に該当すると考えられた品目 との関係本邦における適応外薬ミコフェノール酸モフェチル ( 要望番号 資料 3 1 医療上の必要性に係る基準 への該当性に関する専門作業班 (WG) の評価 < 代謝 その他 WG> 目次 小児分野 医療上の必要性の基準に該当すると考えられた品目 との関係本邦における適応外薬ミコフェノール酸モフェチル ( 要望番号 ;II-231) 1 医療上の必要性の基準に該当しないと考えられた品目 本邦における適応外薬ミコフェノール酸モフェチル

More information

抗ヒスタミン薬の比較では 抗ヒスタミン薬は どれが優れているのでしょう? あるいはどの薬が良く効くのでしょうか? 我が国で市販されている主たる第二世代の抗ヒスタミン薬の臨床治験成績に基づき 慢性蕁麻疹に対する投与 2 週間後の効果を比較検討すると いずれの薬剤も高い効果を示し 中でもエピナスチンなら

抗ヒスタミン薬の比較では 抗ヒスタミン薬は どれが優れているのでしょう? あるいはどの薬が良く効くのでしょうか? 我が国で市販されている主たる第二世代の抗ヒスタミン薬の臨床治験成績に基づき 慢性蕁麻疹に対する投与 2 週間後の効果を比較検討すると いずれの薬剤も高い効果を示し 中でもエピナスチンなら 2011 年 3 月 3 日放送第 26 回日本臨床皮膚科医会総会 3 主催セミナー 5より 皮膚科診療における抗ヒスタミン薬の限界と可能性 広島大学大学院皮膚科教授秀道弘はじめに皮膚科診療において 痒みを伴う疾患の数は多く 本邦における皮膚科患者数の上位 20 疾患のうち 9 疾患が痒みを伴い それらの疾患患者数は全体の 56.6% に該当します 中でも蕁麻疹 アトピー性皮膚炎は患者数が多く その病態ではヒスタミンが重要な役割を果たします

More information

64 は認められなかった 術前に施行したIVIgの効 きた 特に 小児例では血漿交換は肉体的侵襲が 果が明らかでなかったため 2月20日より単純血 大きく Blood Accessも難iしいことから1 IVIg 漿交換を施行した 第1回施行直後より 開瞼3 mmまで可能となり 眼球運動も改善 3回目終了 が推奨されてきている11 12 後より水分経口摂取開始 4回目終了後には人工 呼吸器から離脱が可能となり著明な改善効果を認

More information

第1回肝炎診療ガイドライン作成委員会議事要旨(案)

第1回肝炎診療ガイドライン作成委員会議事要旨(案) 資料 1 C 型慢性肝疾患 ( ゲノタイプ 1 型 2 型 ) に対する治療フローチャート ダクラタスビル + アスナプレビル併用療法 ソホスブビル + リバビリン併用療法 ソホスブビル / レジパスビル併用療法 オムビタスビル / パリタプレビル / リトナビル併用療法 (± リバビリン ) エルバスビル + グラゾプレビル併用療法 ダクラタスビル / アスナプレビル / ベクラブビル 3 剤併用療法による抗ウイルス治療に当たっては

More information

染症であり ついで淋菌感染症となります 病状としては外尿道口からの排膿や排尿時痛を呈する尿道炎が最も多く 病名としてはクラミジア性尿道炎 淋菌性尿道炎となります また 淋菌もクラミジアも検出されない尿道炎 ( 非クラミジア性非淋菌性尿道炎とよびます ) が その次に頻度の高い疾患ということになります

染症であり ついで淋菌感染症となります 病状としては外尿道口からの排膿や排尿時痛を呈する尿道炎が最も多く 病名としてはクラミジア性尿道炎 淋菌性尿道炎となります また 淋菌もクラミジアも検出されない尿道炎 ( 非クラミジア性非淋菌性尿道炎とよびます ) が その次に頻度の高い疾患ということになります 2015 年 3 月 4 日放送 淋菌 クラミジア感染症の現状と問題点 産業医科大学泌尿器科講師濵砂良一主な性感染症淋菌感染症およびクラミジア感染症は 性感染症の一つであり 性感染症のなかで最も頻度の高い疾患です 性感染症とは 主に性的な行為によって病原体が感染する疾患であり この淋菌 クラミジア感染症の他に 梅毒 性器ヘルペス 尖圭コンジローマ HIV 感染症など数多くの疾患が含まれます これらの疾患の一部は

More information

h1_h4

h1_h4 S P - 3 7 C O P D 肺 P e r シリーズ / 解 析 項 目 予 1 肺活量 VC VC波形の最大値と最小値との差の気量 2 予備呼気量 ERV 安静呼気位から最大呼出できる量 3 予備吸気量 IRV 安静吸気後にさらに最大限吸気できる量 4 最大吸気量 IC 安静呼気位から最大限吸気できる量 5 一回換気量 TV 安静呼吸時の吸気と呼気の気量 6 じん肺法判定 F %VC ift

More information

医療連携ガイドライン改

医療連携ガイドライン改 睡眠医療入門キットのご紹介 厚生労働省委託研究 睡眠医療における医療機関連携ガイドラインの有効性検証に関する研究 班主任研究者 : 清水徹男 ( 秋田大学教授 日本睡眠学会理事長 ) 睡眠医療入門キット ( 入門キット ) の目的は 睡眠医療の専門家ではない医師が睡眠障害の初期診断を行い 適切な医療連携を行うための指針を提供することです このキットは スクリーニングガイドライン と 医療連携ガイドライン

More information

第6 呼吸器機能障害

第6 呼吸器機能障害 第 6 呼吸器機能障害 障害程度等級表 級別呼吸器機能障害 1 級呼吸器の機能の障害により自己の身辺の日常生活活動が極度に制限されるもの 2 級 3 級呼吸器の機能の障害により家庭内での日常生活活動が著しく制限されるもの 4 級呼吸器の機能の障害により社会での日常生活活動が著しく制限されるもの 一障害程度等級表解説 呼吸器の機能障害の程度についての判定は 予測肺活量 1 秒率 ( 以下 指数 という

More information

研究協力施設における検討例 病理解剖症例 80 代男性 東京逓信病院症例 1 検討の概要ルギローシスとして矛盾しない ( 図 1) 臨床診断 慢性壊死性肺アスペルギルス症 臨床経過概要 30 年前より糖尿病で当院通院 12 年前に狭心症で CABG 施行 2 年前にも肺炎で入院したが 1 年前に慢性

研究協力施設における検討例 病理解剖症例 80 代男性 東京逓信病院症例 1 検討の概要ルギローシスとして矛盾しない ( 図 1) 臨床診断 慢性壊死性肺アスペルギルス症 臨床経過概要 30 年前より糖尿病で当院通院 12 年前に狭心症で CABG 施行 2 年前にも肺炎で入院したが 1 年前に慢性 研究協力施設における検討例 病理解剖症例 80 代男性 東京逓信病院症例 1 検討の概要ルギローシスとして矛盾しない ( 図 1) 臨床診断 慢性壊死性肺アスペルギルス症 臨床経過概要 30 年前より糖尿病で当院通院 12 年前に狭心症で CABG 施行 2 年前にも肺炎で入院したが 1 年前に慢性壊死性肺アスペルギルス症の診断となる 1 か月前にも肺炎で入院し 軽快退院したが 1 週間後より呼吸状態が再び悪化して再入院

More information

10,000 L 30,000 50,000 L 30,000 50,000 L 図 1 白血球増加の主な初期対応 表 1 好中球増加 ( 好中球 >8,000/μL) の疾患 1 CML 2 / G CSF 太字は頻度の高い疾患 32

10,000 L 30,000 50,000 L 30,000 50,000 L 図 1 白血球増加の主な初期対応 表 1 好中球増加 ( 好中球 >8,000/μL) の疾患 1 CML 2 / G CSF 太字は頻度の高い疾患 32 白血球増加の初期対応 白血球増加が 30,000~50,000/μL 以上と著明であれば, 白血病の可能性が高い すぐに専門施設 ( ) に紹介しよう ( 図 1) 白血球増加があれば, まず発熱など感染症を疑う症状 所見に注目しよう ( 図 1) 白血球増加があれば, 白血球分画を必ずチェックしよう 成熟好中球 ( 分葉核球や桿状核球 ) 主体の増加なら, 反応性好中球増加として対応しよう ( 図

More information

未承認薬 適応外薬の要望に対する企業見解 ( 別添様式 ) 1. 要望内容に関連する事項 会社名要望された医薬品要望内容 CSL ベーリング株式会社要望番号 Ⅱ-175 成分名 (10%) 人免疫グロブリン G ( 一般名 ) プリビジェン (Privigen) 販売名 未承認薬 適応 外薬の分類

未承認薬 適応外薬の要望に対する企業見解 ( 別添様式 ) 1. 要望内容に関連する事項 会社名要望された医薬品要望内容 CSL ベーリング株式会社要望番号 Ⅱ-175 成分名 (10%) 人免疫グロブリン G ( 一般名 ) プリビジェン (Privigen) 販売名 未承認薬 適応 外薬の分類 未承認薬 適応外薬の要望に対する企業見解 ( 別添様式 ) 1. 要望内容に関連する事項 会社名要望された医薬品要望内容 CSL ベーリング株式会社要望番号 Ⅱ-175 成分名 (10%) 人免疫グロブリン G ( 一般名 ) プリビジェン (Privigen) 販売名 未承認薬 適応 外薬の分類 ( 該当するものにチェックする ) 効能 効果 ( 要望された効能 効果について記載する ) ( 要望されたについて記載する

More information

5. 死亡 (1) 死因順位の推移 ( 人口 10 万対 ) 順位年次 佐世保市長崎県全国 死因率死因率死因率 24 悪性新生物 悪性新生物 悪性新生物 悪性新生物 悪性新生物 悪性新生物 位 26 悪性新生物 350

5. 死亡 (1) 死因順位の推移 ( 人口 10 万対 ) 順位年次 佐世保市長崎県全国 死因率死因率死因率 24 悪性新生物 悪性新生物 悪性新生物 悪性新生物 悪性新生物 悪性新生物 位 26 悪性新生物 350 5. 死亡 () 死因順位の推移 ( 人口 0 万対 ) 順位年次 佐世保市長崎県全国 死因率死因率死因率 24 悪性新生物 328.4 悪性新生物 337.0 悪性新生物 286.6 25 悪性新生物 377.8 悪性新生物 354. 悪性新生物 290.3 位 26 悪性新生物 350.3 悪性新生物 355.7 悪性新生物 290.3 27 悪性新生物 332.4 悪性新生物 35. 悪性新生物

More information

よる感染症は これまでは多くの有効な抗菌薬がありましたが ESBL 産生菌による場合はカルバペネム系薬でないと治療困難という状況になっています CLSI 標準法さて このような薬剤耐性菌を患者検体から検出するには 微生物検査という臨床検査が不可欠です 微生物検査は 患者検体から感染症の原因となる起炎

よる感染症は これまでは多くの有効な抗菌薬がありましたが ESBL 産生菌による場合はカルバペネム系薬でないと治療困難という状況になっています CLSI 標準法さて このような薬剤耐性菌を患者検体から検出するには 微生物検査という臨床検査が不可欠です 微生物検査は 患者検体から感染症の原因となる起炎 2014 年 7 月 9 日放送 薬剤耐性菌の動向と最近の CLSI 標準法の変更点 順天堂大学 臨床検査部係長 三澤 成毅 薬剤耐性菌の動向まず 薬剤耐性菌の動向についてお話しします 薬剤耐性菌の歴史は 1940 年代に抗菌薬の第一号としてペニシリンが臨床応用された頃から始まったと言えます 以来 新しい抗菌薬の開発 導入と これに対する薬剤耐性菌の出現が繰り返され 今日に至っています 薬剤耐性菌の近年の特徴は

More information

10038 W36-1 ワークショップ 36 関節リウマチの病因 病態 2 4 月 27 日 ( 金 ) 15:10-16:10 1 第 5 会場ホール棟 5 階 ホール B5(2) P2-203 ポスタービューイング 2 多発性筋炎 皮膚筋炎 2 4 月 27 日 ( 金 ) 12:4

10038 W36-1 ワークショップ 36 関節リウマチの病因 病態 2 4 月 27 日 ( 金 ) 15:10-16:10 1 第 5 会場ホール棟 5 階 ホール B5(2) P2-203 ポスタービューイング 2 多発性筋炎 皮膚筋炎 2 4 月 27 日 ( 金 ) 12:4 10001 P1-089 ポスタービューイング 1 関節リウマチの治療 :DMARDs NSAIDs 4 月 26 日 ( 木 ) 13:20-14:40 - ポスター 展示会場ホール E B2 階 ホール E 10002 P2-041 ポスタービューイング 2 関節リウマチの治療評価と予測 2 4 月 27 日 ( 金 ) 12:40-14:00 - ポスター 展示会場ホール E B2 階 ホール

More information

Microsoft Word - todaypdf doc

Microsoft Word - todaypdf doc 2014 年 3 月 12 日放送 非結核性坑酸菌症の診断と治療非結核性坑酸菌症の診断と治療 国立病院機構近畿中央胸部疾患センター統括診療部長鈴木克洋非結核性抗酸菌とは非結核性抗酸菌とは結核菌以外の抗酸菌の総称で 2002 年までは非定型抗酸菌と呼ばれていました 結核という病気が巨大な存在だったため 結核菌以外の抗酸菌を非定型と呼んでいたわけです しかし抗酸菌全体を眺めると 結核菌のみが異常で それ以外の抗酸菌が普通だったので

More information

2012 年 2 月 29 日放送 CLSI ブレイクポイント改訂の方向性 東邦大学微生物 感染症学講師石井良和はじめに薬剤感受性試験成績を基に誰でも適切な抗菌薬を選択できるように考案されたのがブレイクポイントです 様々な国の機関がブレイクポイントを提唱しています この中でも 日本化学療法学会やアメ

2012 年 2 月 29 日放送 CLSI ブレイクポイント改訂の方向性 東邦大学微生物 感染症学講師石井良和はじめに薬剤感受性試験成績を基に誰でも適切な抗菌薬を選択できるように考案されたのがブレイクポイントです 様々な国の機関がブレイクポイントを提唱しています この中でも 日本化学療法学会やアメ 2012 年 2 月 29 日放送 CLSI ブレイクポイント改訂の方向性 東邦大学微生物 感染症学講師石井良和はじめに薬剤感受性試験成績を基に誰でも適切な抗菌薬を選択できるように考案されたのがブレイクポイントです 様々な国の機関がブレイクポイントを提唱しています この中でも 日本化学療法学会やアメリカ臨床検査標準委員会 :Clinical and Laboratory Standards Institute

More information

2015 年 11 月 5 日 乳酸菌発酵果汁飲料の継続摂取がアトピー性皮膚炎症状を改善 株式会社ヤクルト本社 ( 社長根岸孝成 ) では アトピー性皮膚炎患者を対象に 乳酸菌 ラクトバチルスプランタルム YIT 0132 ( 以下 乳酸菌 LP0132) を含む発酵果汁飲料 ( 以下 乳酸菌発酵果

2015 年 11 月 5 日 乳酸菌発酵果汁飲料の継続摂取がアトピー性皮膚炎症状を改善 株式会社ヤクルト本社 ( 社長根岸孝成 ) では アトピー性皮膚炎患者を対象に 乳酸菌 ラクトバチルスプランタルム YIT 0132 ( 以下 乳酸菌 LP0132) を含む発酵果汁飲料 ( 以下 乳酸菌発酵果 2015 年 11 月 5 日 乳酸菌発酵果汁飲料の継続摂取がアトピー性皮膚炎症状を改善 株式会社ヤクルト本社 ( 社長根岸孝成 ) では アトピー性皮膚炎患者を対象に 乳酸菌 ラクトバチルスプランタルム YIT 0132 ( 以下 乳酸菌 LP0132) を含む発酵果汁飲料 ( 以下 乳酸菌発酵果汁飲料 ) の飲用試験を実施した結果 アトピー性皮膚炎症状を改善する効果が確認されました なお 本研究成果は

More information

S-1 急性肺血栓塞栓症の項参照 144 頁 緊張性気胸などをま 一過性意識障害 と失神 肺水腫 肺血栓塞栓症 ず鑑別する その他 COPD 増悪を含む などの呼吸器疾患 心不全 急性 慢性 急性心不全の項参照 139 頁 などの循環器疾患以外にも 貧血 神経筋疾患 代謝疾患 S-2 意識障害 精神

S-1 急性肺血栓塞栓症の項参照 144 頁 緊張性気胸などをま 一過性意識障害 と失神 肺水腫 肺血栓塞栓症 ず鑑別する その他 COPD 増悪を含む などの呼吸器疾患 心不全 急性 慢性 急性心不全の項参照 139 頁 などの循環器疾患以外にも 貧血 神経筋疾患 代謝疾患 S-2 意識障害 精神 呼吸困難 S-3 症候論 はじめに 呼吸困難は 息が苦しい という主観的症状であり 呼吸時の不快な感覚 を指す自覚 症状である 一方 呼吸不全は低酸素血症 (PaO2 60 Torr) という客観的病態 ( 呼吸不全の項参照 :123 頁 ) であり 呼吸困難と同義語ではないことに注意が必要である 急性 急速に生じた呼吸困難は 重症 重篤なことが多い 緊急病態 (emergency) と捉えて 迅速かつ的確に

More information

平成20年度 大学院シラバス(表紙)

平成20年度 大学院シラバス(表紙) 8. レーダーを用いた呼吸モニターおよび肺機能検査準備学予習復習( ) 13 平成 30 年度大学院シラバス 専攻分野 / コース ( 英文名 ) 内科学 ( 呼吸器内科 ) (Respiratory Medicine) 研究指導教員 峯下昌道 研究 教育の概略研究項目 当科では呼吸器疾患全般を対象として, 研究 教育を行なう 中でも呼吸器インターベンションの研究に力を入れており, 悪性気道狭窄に対する治療として,

More information

糖尿病診療における早期からの厳格な血糖コントロールの重要性

糖尿病診療における早期からの厳格な血糖コントロールの重要性 2019 年 2 月 13 日放送 ESBL 産生菌と尿路感染症の治療戦略 岡山大学病院泌尿器科講師和田耕一郎はじめに私が頂きましたテーマは ESBL 産生菌と尿路感染症の治療戦略 です これから ESBL 産生菌の分離状況や薬剤感受性 さらに岡山大学病院泌尿器科における抗菌薬の使用例について紹介したいと思います 尿路感染症を取り巻く状況まず 尿路感染症を取り巻く状況について説明します 近年 各種抗菌薬に耐性を示す細菌の増加が国内外で大きな問題となっていることに加えて

More information

適応病名とレセプト病名とのリンクDB

適応病名とレセプト病名とのリンクDB データベース データベースの概要 添付文書に記載されている適応病名とそれに対応するレセプト病名を関連付けたデータベースです 保険請求に関連したレセプト病名の検索や薬品との整合性チェックを行うことが可能です 本データベースは 医療用医薬品の添付文書に記載されている全ての適応病名情報を網羅しており 下記参考情報のレセプト病名の改定 ( 年 2 回 ) にも対応しています 参考情報 : 傷病名マスター (

More information

シプロフロキサシン錠 100mg TCK の生物学的同等性試験 バイオアベイラビリティの比較 辰巳化学株式会社 はじめにシプロフロキサシン塩酸塩は グラム陽性菌 ( ブドウ球菌 レンサ球菌など ) や緑膿菌を含むグラム陰性菌 ( 大腸菌 肺炎球菌など ) に強い抗菌力を示すように広い抗菌スペクトルを

シプロフロキサシン錠 100mg TCK の生物学的同等性試験 バイオアベイラビリティの比較 辰巳化学株式会社 はじめにシプロフロキサシン塩酸塩は グラム陽性菌 ( ブドウ球菌 レンサ球菌など ) や緑膿菌を含むグラム陰性菌 ( 大腸菌 肺炎球菌など ) に強い抗菌力を示すように広い抗菌スペクトルを シプロフロキサシン錠 mg TCK の生物学的同等性試験 バイオアベイラビリティの比較 辰巳化学株式会社 はじめにシプロフロキサシン塩酸塩は グラム陽性菌 ( ブドウ球菌 レンサ球菌など ) や緑膿菌を含むグラム陰性菌 ( 大腸菌 肺炎球菌など ) に強い抗菌力を示すように広い抗菌スペクトルを有し 上気道感染症 尿路感染症 皮膚感染症などに有効なニューキノロン系の合成抗菌剤である シプロキサン 錠

More information

糖尿病診療における早期からの厳格な血糖コントロールの重要性

糖尿病診療における早期からの厳格な血糖コントロールの重要性 2018 年 12 月 19 日放送 急性胆管炎 胆嚢炎診療ガイドライン 2018 国際医療福祉大学消化器外科教授吉田雅博ガイドラインの作成経過急性胆道感染症 ( 急性胆管炎 急性胆囊炎 ) は急性期に適切な対処が必要であり 特に 急性胆管炎 なかでも重症急性胆管炎では急性期に適切な診療が行われないと早期に死亡に至ることもあります これに対し 2005 年に出版されたガイドライン初版によって世界に向けて診断基準

More information

33 NCCN Guidelines Version NCCN Clinical Practice Guidelines in Oncology (NCCN Guidelines ) (NCCN 腫瘍学臨床診療ガイドライン ) 非ホジキンリンパ腫 2015 年第 2 版 NCCN.or

33 NCCN Guidelines Version NCCN Clinical Practice Guidelines in Oncology (NCCN Guidelines ) (NCCN 腫瘍学臨床診療ガイドライン ) 非ホジキンリンパ腫 2015 年第 2 版 NCCN.or 33 NCCN Clinical Practice Guidelines in Oncology (NCCN Guidelines ) (NCCN 腫瘍学臨床診療ガイドライン ) 2015 年第 2 版 NCCN.org NCCN Clinical Practice Guidelines in Oncology (NCCN Guidelines ) (NCCN 腫瘍学臨床診療ガイドライン ) の Lugano

More information

複製 転載禁止 The Japan Diabetes Society, 2016 糖尿病診療ガイドライン 2016 CQ ステートメント 推奨グレード一覧 1. 糖尿病診断の指針 CQ なし 2. 糖尿病治療の目標と指針 CQ なし 3. 食事療法 CQ3-2 食事療法の実践にあたっての管理栄養士に

複製 転載禁止 The Japan Diabetes Society, 2016 糖尿病診療ガイドライン 2016 CQ ステートメント 推奨グレード一覧 1. 糖尿病診断の指針 CQ なし 2. 糖尿病治療の目標と指針 CQ なし 3. 食事療法 CQ3-2 食事療法の実践にあたっての管理栄養士に 糖尿病診療ガイドライン 2016 1. 糖尿病診断の指針 2. 糖尿病治療の目標と指針 3. 食事療法 CQ3-2 食事療法の実践にあたっての管理栄養士による指導は有効か? 食事療法の実践にあたって, 管理栄養士による指導が有効である. 4. 運動療法 CQ4-2 2 型糖尿病患者に運動療法は有効か? 有酸素運動が, 血糖コントロール インスリン抵抗性 心肺機能 脂質代謝を改善し, 血圧を低下させる.

More information

 I

 I 外科基本科目 研修目的初期臨床研修において, 研修初年度に外科的疾患のプライマリ ケアの基本的な臨床能力を修得することを目的とした 3 ヶ月間の研修計画である 教育課程 1 研修内容外科系診療科に 3 ヶ月間所属し外科的疾患のプライマリ ケアの基本的な臨床能力を習得する 外科系診療科の中から希望する診療科を選択し, 当該診療科で病棟を中心とした研修を行う 2 到達目標厚生労働省の初期臨床研修到達目標のなかで外科系の臨床研修目標を達成する

More information

リハビリテーションを受けること 以下 リハビリ 理想 病院でも自宅でも 自分が納得できる 期間や時間のリハビリを受けたい 現実: 現実: リ ビリが受けられる期間や時間は制度で リハビリが受けられる期間や時間は制度で 決 決められています いつ どこで どのように いつ どこで どのように リハビリ

リハビリテーションを受けること 以下 リハビリ 理想 病院でも自宅でも 自分が納得できる 期間や時間のリハビリを受けたい 現実: 現実: リ ビリが受けられる期間や時間は制度で リハビリが受けられる期間や時間は制度で 決 決められています いつ どこで どのように いつ どこで どのように リハビリ リハビリテーションに関わる 医療 福祉の仕組み NTT 東日本関東病院 総合相談室 ソーシャルワーカー井手宏人 リハビリテーションを受けること 以下 リハビリ 理想 病院でも自宅でも 自分が納得できる 期間や時間のリハビリを受けたい 現実: 現実: リ ビリが受けられる期間や時間は制度で リハビリが受けられる期間や時間は制度で 決 決められています いつ どこで どのように いつ どこで どのように

More information

h29c04

h29c04 総数 第 1 位第 2 位第 3 位第 4 位第 5 位 総数 悪性新生物 25,916 心疾患 14,133 肺炎 7,239 脳血管疾患 5,782 老衰 4,483 ( 29.8) ( 16.2) ( 8.3) ( 6.6) ( 5.1) PAGE - 1 0 歳 先天奇形 変形及び染色体異 38 胎児及び新生児の出血性障害 10 周産期に特異的な呼吸障害及 9 不慮の事故 9 妊娠期間及び胎児発育に関連

More information

95_財団ニュース.indd

95_財団ニュース.indd NO. 95 平成 21 年 7 月 1 日発行 No.95 日本リウマチ財団ニュース 表 1 ACR-EULAR 関節リウマチ診断基準 分類基準 試案 eular 2009, 岡田正人 訳 上を診断とするかはこれから決 score 0 22 34 定され また この項目と点数 0 6 印象も受けるが 時代とともに PIP,MCP,MTP, 手関節 4箇所以上非対称性 4箇所以上対称性 10

More information

減量・コース投与期間短縮の基準

減量・コース投与期間短縮の基準 用法 用量 通常 成人には初回投与量 (1 回量 ) を体表面積に合せて次の基準量とし 朝食後および夕食後の 1 日 2 回 28 日間連日経口投与し その後 14 日間休薬する これを 1 クールとして投与を繰り返す ただし 本剤の投与によると判断される臨床検査値異常 ( 血液検査 肝 腎機能検査 ) および消化器症状が発現せず 安全性に問題がない場合には休薬を短縮できるが その場合でも少なくとも

More information

インフルエンザ(成人)

インフルエンザ(成人) ⅩⅠ-2 インフルエンザ 1 概要 インフルエンザは A 型 B 型インフルエンザウイルスによる急性呼吸器疾患である 主に冬季に流行する 典型的なものでは 急激で高度の発熱 頭痛 倦怠感などの全身症状が現れ 同時かやや遅れて鼻汁 咽頭痛 咳などの呼吸器症状が出現する 熱は 38 度以上となり 諸症状とともに次第に緩解し 1 週間ほどで治癒に向かう 2 診断 臨床症状に加え下記の方法で診断する 迅速診断

More information

医療事故防止対策に関するワーキング・グループにおいて、下記の点につき協議検討する

医療事故防止対策に関するワーキング・グループにおいて、下記の点につき協議検討する 大阪府立病院機構医療事故公表基準 1 公表の目的この基準は 府立 5 病院における医療事故の公表に関する取り扱いについて必要な事項を定めるものとする 病院職員は 次に掲げる公表の意義を正しく認識し 医療事故防止に努めるものとする (1) 病院職員が事故原因の分析や再発防止への取組みなどの情報を共有化し 医療における安全管理の徹底を図るため 自発的に医療事故を公表していくことが求められていること (2)

More information

データの取り扱いについて (原則)

データの取り扱いについて (原則) 中医協費 - 3 2 5. 1. 2 3 データの取り扱いについて 福田参考人提出資料 1. 総論 1 費用効果分析で扱うデータ 費用や効果を積算する際は 様々なデータを取り扱う データを取り扱う際の考え方を整理しておく必要がある (1) 評価対象の医療技術及び比較対照の医療技術の 費用 と 効果 を別々に積算する 費用効果分析の手順 (2) 評価対象の医療技術と比較対照の医療技術との増分費用効果比の評価を行う

More information

保健のしおり38号_本文.indd

保健のしおり38号_本文.indd 保健のしおり 38 号 咳 咳 目 次 はじめに ❷ 咳の機序 ❷ 咳の分類 ❸ 咳の診断 ❻ 慢性の咳と感染症 ❼ 咳の治療 ❾ 咳エチケット ❾ おわりに ❿ 気になる咳 気にする咳 東北大学保健管理センター 色川俊也 1 はじめに咳 ( 咳嗽 ) は 保健管理センターを受診する学生さん達が訴える症状 ( 主訴 ) の中で最も頻度の高いものです 2003 年に流行し 世界中がその感染の拡大に脅かされた重症呼吸器症候群

More information

10 年相対生存率 全患者 相対生存率 (%) (Period 法 ) Key Point 1

10 年相対生存率 全患者 相対生存率 (%) (Period 法 ) Key Point 1 (ICD10: C81 85, C96 ICD O M: 9590 9729, 9750 9759) 治癒モデルの推定結果が不安定であったため 治癒モデルの結果を示していない 203 10 年相対生存率 全患者 相対生存率 (%) 71 68 50 53 52 45 47 1993 1997 1998 2001 2002 2006 2002 2006 (Period 法 ) 43 38 41 76

More information

<4D F736F F D EC967B5F95C28DC790AB94788EBE8AB32E646F63>

<4D F736F F D EC967B5F95C28DC790AB94788EBE8AB32E646F63> 8. 慢性閉塞性肺疾患 川本 仁, 神辺眞之 確定診断に要する検査 慢性閉塞性肺疾患 (chronic obstructive pulmonary disease; 以下,COPD と略す ) は, その歴史的背景により定義の混乱を招いてきた 近年,COPD は, 図 1 左斜線部 (3~8) の慢性気管支炎, 肺気腫または, 両者の併発により惹起される気流閉塞 ( 閉塞性換気障害 ) を特徴とする疾患であるとの定義にコンセンサスが得られていたが,2001

More information

7 1 2 7 1 15 1 2 (12 7 1 )15 6 42 21 17 15 21 26 16 22 20 20 16 27 14 23 8 19 4 12 6 23 86 / 230) 63 / 356 / 91 / 11.7 22 / 18.4 16 / 17 48 12 PTSD 57 9 97 23 13 20 2 25 2 12 5

More information

平成 28 年度診療報酬改定情報リハビリテーション ここでは全病理に直接関連する項目を記載します Ⅰ. 疾患別リハビリ料の点数改定及び 維持期リハビリテーション (13 単位 ) の見直し 脳血管疾患等リハビリテーション料 1. 脳血管疾患等リハビリテーション料 (Ⅰ)(1 単位 ) 245 点 2

平成 28 年度診療報酬改定情報リハビリテーション ここでは全病理に直接関連する項目を記載します Ⅰ. 疾患別リハビリ料の点数改定及び 維持期リハビリテーション (13 単位 ) の見直し 脳血管疾患等リハビリテーション料 1. 脳血管疾患等リハビリテーション料 (Ⅰ)(1 単位 ) 245 点 2 平成 28 年度診療報酬改定情報リハビリテーション ここでは全病理に直接関連する項目を記載します Ⅰ. 疾患別リハビリ料の点数改定及び 維持期リハビリテーション (13 単位 ) の見直し 脳血管疾患等リハビリテーション料 1. 脳血管疾患等リハビリテーション料 (Ⅰ)(1 単位 ) 245 点 2. 脳血管疾患等リハビリテーション料 (Ⅱ)(1 単位 ) 200 点 3. 脳血管疾患等リハビリテーション料

More information

糖尿病診療における早期からの厳格な血糖コントロールの重要性

糖尿病診療における早期からの厳格な血糖コントロールの重要性 2019 年 5 月 1 日放送 Clostridioides (Clostridium) difficile 感染症診療カ イト ラインのホ イント 愛知医科大学大学院臨床感染症学教授三鴨廣繁はじめに Clostridioides difficile は医療関連感染としての原因菌として最も多くみられる嫌気性菌であり 下痢症や偽膜性腸炎などの多様な C. difficile infection(cdi)

More information

330 先天性気管狭窄症 / 先天性声門下狭窄症 概要 1. 概要気道は上気道 ( 鼻咽頭腔から喉頭 ) と下気道 ( 気管 気管支 ) に大別される 指定難病の対象となるものは声門下腔や気管に先天的な狭窄や閉塞症状を来す疾患で その中でも先天性気管狭窄症や先天性声門下狭窄症が代表的な疾病である 多

330 先天性気管狭窄症 / 先天性声門下狭窄症 概要 1. 概要気道は上気道 ( 鼻咽頭腔から喉頭 ) と下気道 ( 気管 気管支 ) に大別される 指定難病の対象となるものは声門下腔や気管に先天的な狭窄や閉塞症状を来す疾患で その中でも先天性気管狭窄症や先天性声門下狭窄症が代表的な疾病である 多 330 先天性気管狭窄症 / 先天性声門下狭窄症 概要 1. 概要気道は上気道 ( 鼻咽頭腔から喉頭 ) と下気道 ( 気管 気管支 ) に大別される 指定難病の対象となるものは声門下腔や気管に先天的な狭窄や閉塞症状を来す疾患で その中でも先天性気管狭窄症や先天性声門下狭窄症が代表的な疾病である 多くが救命のため緊急の診断 処置 治療を要する 外傷や長期挿管後の二次性のものは除く 2. 原因原因は不明で

More information

<4D F736F F D2082A8926D82E782B995B68F E834E838D838A E3132>

<4D F736F F D2082A8926D82E782B995B68F E834E838D838A E3132> 医薬品の適正使用に欠かせない情報です 必ずお読み下さい 効能 効果 用法 用量 使用上の注意 改訂のお知らせ 2013 年 12 月 東和薬品株式会社 このたび 平成 25 年 8 月に承認事項一部変更承認申請をしていました弊社上記製品の 効能 効果 用法 用量 追加が平成 25 年 11 月 29 日付にて 下記の内容で承認されました また 使用上の注意 を改訂致しましたので 併せてお知らせ申し上げます

More information

基準範囲の考え方 ph 7.35~ mmHg pco2 mmhg po2 mmhg HCO3 mmol/l BE mmol/l 35~45 85~105 60> 呼吸不全 21~28-2~+3 so2(%) 95~99% 静脈 pco2=45mmhg po2=40mmhg 動脈 pco

基準範囲の考え方 ph 7.35~ mmHg pco2 mmhg po2 mmhg HCO3 mmol/l BE mmol/l 35~45 85~105 60> 呼吸不全 21~28-2~+3 so2(%) 95~99% 静脈 pco2=45mmhg po2=40mmhg 動脈 pco データの見方 考え方 血液ガス 佐賀大学病院検査部池田弘典 基準範囲の考え方 ph 7.35~7.45 150mmHg pco2 mmhg po2 mmhg HCO3 mmol/l BE mmol/l 35~45 85~105 60> 呼吸不全 21~28-2~+3 so2(%) 95~99% 静脈 pco2=45mmhg po2=40mmhg 動脈 pco2=40mmhg po2=100mmhg

More information

273 肋骨異常を伴う先天性側弯症

273 肋骨異常を伴う先天性側弯症 273 肋骨異常を伴う先天性側弯症 概要 1. 概要小児に発症する脊柱側弯症はその原因も様々で その態様も個々の患者ごとで大変大きな差がある 成長期 特に思春期に悪化しやすいが 脊柱変形の悪化が少ないものは予後も良くQOL( 生活の質 ) の観点からも大きな問題にはならないことが多い 一方 新生児 乳幼児期に発症する脊柱変形の中にはその変形悪化が著しい症例が少なからずあり それに伴い胸郭変形も高度になり

More information

(Lung Health Study) FEV1 の変化 80 76 軽症 COPD: 可逆性大炎症 2682 2335 208 2059 152 1818 134 重症 COPD: 可逆性小炎症 なし 124 年齢 ( 歳 ) 150 125 100 75 実年齢 肺年齢 *:p

More information

医師のためのTUE申請ガイドブック2013_本文.indd

医師のためのTUE申請ガイドブック2013_本文.indd TUE 2013 1 2013 1 WADA 2011 WADA TUE TUE TherapeuticUseExemptionsTUE TUE WADA TUE Medical Information to Support the Decisions of TUECs WADAhttp://www.wada-ama.org/WADA TUE JADA http://www.playtruejapan.org/

More information