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いとはひきぎ
5 years ago
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1 アジア各国地域における IT 電気電子産業の政策産業動向等に関する実態調査 (IT 機器 / デジタル家電の市場及び韓国台湾企業動向 ) 2010 年 5 月 27 日財団法人国際情報化協力センター情報調査部部長小檜山清人主任研究員川村知子

2 目次 1. 調査概要 2. 世界市場シェア / 市場動向 3. 地域別市場シェア / 市場動向 4. 生産動向 5. 韓国 / 台湾企業動向 1

3 1. 調査概要背景アジア各国地域の IT 電気電子産業における日本企業の存在感は年々低下一方韓国企業 (Samsung LG ) 台湾企業 (Acer や Asus) 中国企業 (Lenovo ) の激しい追い上げ調査概要 / 目的本調査はデジタル家電および情報通信機器分野に焦点をおきこれら企業の台頭が目立つ PC 携帯電話フラットパネルテレビ (LCD, PDP) を具体的な事例として調査 1 世界や地域別の市場動向及び 2 生産状況の現状を把握 3 韓国台湾企業を中心とした各企業の経営方針や地域別戦略策を調査することで韓国台湾中国企業と日本企業の相違や彼らの強みを比較する本調査は経済産業省の委託を受けて弊財団が実施したものです 2

4 2. 世界市場シェア / 市場動向 2.1 PC 2009 年 PC 市場はデスクトップ PC 市場からノート PC へのシフトが進む Netbook を投入した台湾企業の Acer が 3 位につけ 2 位の Dell を追い越す勢い 2008 年からの景気後退の影響と低価格化欧米企業 (HP, Dell):2009 年に出荷額が落ち込む Acer: マルチブランド戦略 Lenovo: 創業者がトップ地域別の製品戦略人員削減等 ) ほぼ横ばいを維持 PC 世界市場動向 $60,000 $50,000 HP 世界市場規模 : 約 22.6 万米ドル $40,000 出荷 $30,000 高 $20,000 $10,000 $0 Sony ASUS Dell Acer Lenovo Apple Toshiba Fujitsu Samsung HP Dell Acer Lenovo Apple Toshiba ASUS Sony Fujitsu Samsung 数値単位 : 出荷高ベース出典 :IDC 3

5 2. 世界市場シェア / 市場動向 2.2 携帯電話世界市場シェアは Nokia が 27% がトップ Samsung, LG が各 20% 11% Samsung と LG は 2007~2008 年に高い成長 ( 各々 26/40 ポイント ) 2009 年はほぼ横ばい Apple の iphone が投入急成長 (2008 年前年比 293 ポイント増 2009 年 85 ポイント増 ) Research in Motion の BlackBerry が投入急成長 (2008 年前年比 92 ポイント増 2009 年 48 ポイント増 ) これらのメーカの成長におされシェアトップの Nokia は 2009 年に前年比 25 ポイント減携帯電話世界市場動向 $90,000 $80,000 $70,000 $60,000 Nokia $50,000 出荷高 $40,000 Motorola Samsung 世界市場規模 : 約 21.7 万米ドル $30,000 $20,000 $10,000 $0 Sony Ericsson Research In Motion Apple Nokia Samsung LG Sony Ericsson Apple Motorola Research In Motion LG 数値単位 : 出荷高ベース出典 :IDC 4

6 2. 世界市場シェア / 市場動向 2.3 フラットテレビ ( 液晶 (LCD)) Samsung や LG など韓国企業が躍進日本企業は伸び悩みデザイン性製品の低価格化デジタル放送開始による高解像度テレビの需要増加生産台数や市場のパイの拡大パネル価格の下落に伴う製品の低価格化 2009 年の市場は前年比 4 ポイント増の約 8,460 万ドルフラットテレビ分野全体で見ると Samsung など韓国勢がトップ TV 世界市場動向 $25,000,000 $20,000,000 Samsung 出荷額 $15,000,000 $10,000,000 $5,000,000 Philips Toshiba Sony LG Panason ic Sharp $ Pioneer 世界市場規模 : 約 8,460 万米ドル LG Panasonic Samsung Sharp Sony Toshiba Philips Pioneer 数値単位 : 出荷高ベース出典 : ディスプレイサーチ 5

7 2. 世界市場シェア / 市場動向 2.3 フラットテレビ ( プラズマ (PDP)) プラズマテレビは日系企業が善戦日本勢と韓国勢が各々 45% 程度のシェアで拮抗 2009 年プラズマテレビの世界出荷額規模は液晶テレビの 1/7 程度近年の液晶テレビの大型化戦略プラズマテレビの低価格化各企業の事業撤退に起因 ( 日立 : パネル事業から撤退パイオニアオ : パネルと TV 事業から撤退韓国パネルメーカ : 新規投資の凍結 ) 世界市場規模 : 約 1,176 万米ドル数値単位 : 出荷高ベース出典 : ディスプレイサーチ 6

8 3. 地域別市場シェア / 市場動向 3.1 PC PC 地域別市場シェアと AP の市場動向 ( 単位 : 出荷高 ) AP, 日本以外は HP, Dell, Acer がトップ 3 日本勢がトップ 3 [ 注 ] 地域の略称 : AP: Asia Pacific WE: Western Europe CEMA:Central Eastern Europe, Middle East and Africa ROW_CANLA : Rest of the World(Canada and Latin America PC 地域別シェア出典 :IDC 7

9 3. 地域別市場シェア / 市場動向 3.2 携帯電話携帯電話地域別市場シェアと AP の市場動向 ( 単位 : 出荷高 ) USA と日本以外は Nokia がトップ日本勢がほとんど USA は Sumsung と LG で 4 割 [ 注 ] 地域の略称 : AP: Asia Pacific WE: Western Europe CEMA:Central Eastern Europe, Middle East and Africa ROW_CANLA : Rest of the World(Canada and Latin America 携帯電話地域別シェア出典 :IDC 8

10 3. 地域別市場シェア / 市場動向 3.3. フラットテレビ ( 液晶 (LCD)) 液晶テレビ地域別市場シェア及び AP と中国の市場動向 ( 単位数値 : 出荷高 ) 日本と中国を除くと Samsung と LG が全地域別市場の約半数を占める日本勢が 8 割 TV(LCD) 地域別シェア出典 : ディスプレイリサーチ 9

11 3. 地域別市場シェア / 市場動向 3.3 フラットテレビ ( プラズマ (PDP)) プラズマテレビ地域別市場シェア及び AP と中国の市場動向 ( 単位 : 出荷高 ) 日本と中国を除くと Panasonic, LG, Samsung が拮抗日本勢のみ TV(PDP) 地域別シェア出典 : ディスプレイリサーチ 10

12 3. 地域別市場シェア / 市場動向参考 : 海外売上比率と営業利益率 Samsungの8 割が海外市場での売上日本企業は国内市場に目が向く 2008 年 Samsungは景気の後退を受けて落ち込み5%(2006 年 10%, 2007 年 9.1%,2009 年 8%) 欧米系企業は海外売上比率と営業利益率両方高い傾向海外売上高比率 90% (2008 年 %) 83% 81% 81% 営業利益率 80% 76% (2008 年 %) 70% 60% 62% 54% 51% 47% 69% 50% 40% 30% 41% 32% 25% 22% 25% 56% 53% 51% 36% 30% 47% 43% 35% 20% 10% 0% 10% 5% 3% 4% 0% 2% 4% 1% 1% 1% 5% 0% 9% 4% Samsung ソニー三洋シャープ東芝パナソニック日立富士通三菱電機 NEC NTTデータ Siemens SAP HP Oracle GE Google Amazon Microsoft 9% 10% 出典 : 各社有価証券報告書を基に三菱 UFJ リサーチ & コンサルティングが作成したデータを元に弊財団で編集 4% 11

13 4. 生産動向 4.1 電子機器の生産地域の分布情報通信機器などの多くは中国生産 PC 携帯電話 LCD モニター : 中国生産 70% LCD TV : 中国生産 50% TFT パネル : 2009 年まで各国 ( 韓国台湾日本 ) 政府の輸出規制のため中国生産は一部に限定 2010 年より各国政府が順次輸出を承認中国政府の投資認可を待って 2011 年より Samsung LG 電子及び台湾勢も中国での生産を開始する見込み 100% 製品別生産国 80% 60% 40% 20% 0% ノート PC デスクトップ PC 携帯電話 (GSM) 携帯電話 (CDMA) * 出典 : 富士キメラ総研 2010 ワルドワイドエレクトロニクス総市場調査携帯電話 (UMTS, 他 ) PDP TV LCD TV LCD モニタ大型 TFT 中小型 TFT 日本中国台湾韓国その他アジア諸国東欧中南米西欧北米その他 12

14 4.2 韓国台湾日本企業の製品生産の特徴韓国日本企業 : 製品生産先として中国がNo.1 但し自国生産の傾向台湾企業 : 液晶パネルを除き 70~90% 中国生産 (ACER ASUSTECKは生産部門をEMSとして分離それらの生産を含む) EMSへの生産委託: 米国メーカに比べ積極的ではなかった日本メーカもEMSへの生産委託を加速 13

15 4.3 台湾 EMS による生産生産規模電子機器の世界受託生産額 : 電子機器世界生産額 90.6 兆円に対し 24 兆円 ( 約 3 割 ) が EMS ( 日本経済新聞 2010/4/25) 製品の EMS 活用状況 (a) ノート PC:86% (b) デスクトップ PC:38% (c) LCD TV:12% (d) 携帯電話 :10% 設立売上主要製品受託先ノート出荷台数 ('08 年 ) PC 出荷台数 ('09 年 ) Desk 出荷台数 ('08 年 ) Top PC 出荷台数 ('09 年 ) 携帯電話 ('09 年 ) MotherBoard('08 年 ) LCD TV('09 年 ) 生産拠点備考 1Faxconn ( 鴻海 ) 1974 年 US$535 億 ('07) Desktop PC 携帯電話 LCD TV HP Apple Sony HP Apple Dell 富士通 Dell 280 万台 350 万台 2590 万台 2600 万台 6100 万台 2350 万台 130 万台中国上海深セン LCD TV 台数は鴻海子会社群創の出荷台数 2Quanta ( 広達 ) 1988 年 US$250 億 ('09) ノート PC 3230 万台 3940 万台中国松江アモイ上海ノート PC 3Petragon 2008 年 1 月 US$145 億 ('09) Apple(MacBook) Sony(Playstation3) HP Dell 840 万台 1200 万台 730 万台 780 万台 5150 万台中国蘇州 4Wistron ( 緯創 ) 2000 年 US$135 億 ('08) ノート PC LCD TV HP 東芝 ACER 2180 万台 2600 万台 500 万台 460 万台 500 万台 160 万台中国深セン Asusteckから分離 Acerから研究生 (PC 関連 ) 産部門を分離 5Compal ( 仁宝 ) 1984 年 US$128 億 ('08) ノート PC LCD TV 携帯電話 HP Apple Dell 東芝 2520 万台 4050 万台 2900 万台 250 万台中国深セン 6Inventec ( 英業達 ) 1975 年 US$60 億 ('08) ノート PC HP 東芝 1490 万台 2060 万台中国上海 * 出典 : 出荷台数富士キメラ総研 2010 ワルドワイドエレクトロニクス総市場調査その他各社ホームページ他より入手 14

16 4.4 今後の情報通信機器などの生産動向最近の日本企業による EMS 活用ソニー : メキシコ (09 年 9 月 ) スロベキア (10 年 4 月 ) 液晶 TV 生産工場を EMS 世界最大手 Foxconn ( 鴻海精密 ) に売却今後ソニーは同社に欧州北米向液晶 TV 生産を委託することに (EMS One, 2010/4/1) ソニー : Foxconn( 鴻海精密 ) 社に 200 万台のノート PC を生産委託 (EMS One, 2010/3/16) シャープ : 台湾 PC EMS 大手 Compal( 仁宝電脳 ) に液晶 TV 生産を一部委託 (EMS One, 2009/10/22) ソニーエリクソン : 第 3 四半期出荷予定のウォークマン Zylo Spiro 両モデルの携帯電話の生産を台湾 Arima Communications 社に生産委託 (DIGITIMES, 2010/4/15) 東芝 : 2010 年末 ~2011 年初出荷予定のタブレット PC を台湾 Compal 社に生産委託 (DIGITIMES, 2010/4/19) 情報通信機器などの生産は日本企業も含め今後さらに中国生産及び EMS への生産委託が進展 15

17 5. 韓国 / 台湾企業動向 5.1 韓国 / 台湾企業の売上推移各国企業の売上高成長率 : 韓国 Samsung/LG 電子 20% 以上台湾 ACER 40% 日立 2% 22%/ 年 2%/ 年 26%/ 年 41%/ 年 * 同一座標上に表示する都合上 NT$ 3 日本円 10 にて上記グラフに表記 * 出典 : 各社アニュアルレポートより 16

18 5.2 韓国 SAMSUNG 及び LG 電子の事業戦略 (10) 1. 徹底した事業の選択と集中 2. リスクをとる姿勢 3. 積極的なブランド戦略でブランドイメージを構築 4. 徹底した現地顧客目線での商品開発 5. 政策による韓国メーカのバックアップ 17

19 5.2 韓国 SAMSUNG 及び LG 電子の事業戦略 (11) 徹底した事業の選択と集中 SAMSUNG の売上高製品売上構成の推移売上売上増加率集中 3 事業売上比率家電 8% Digital Media 27% 2000 年他 5% 34,284 60% 通信 22% 半導体 30% LCD 8% LG 電子の売上高製品売上構成の推移売上売上増加率集中 3 事業売上比率家電 27% 他 10% 光 Disk 8% 2002 年 22,318 LCD 12% PC 9% 38% 携帯 16% TV 10% モニタ 7% 41,900 22% 73% 家電他 8% 1% Digital Media 18% 通信 35% 家電 23% 光 Disk 6% PC 3% PDP 6% 2003 年 2005 年 44,445 99% 51% 他 3% モニタ 7% TV 9% 半導体 26% LCD 12% LCD 22% 携帯 20% Digital Media 11% 通信 31% 光 Disk 4% PC 2% PDP 3% モニタ 7% 2006 年家電 5% 58,974 41% 83% 他 1% 半導体 32% LCD 20% 単位 :10 億 Won 2007 年 53,427 41% 62% 家電 22% TV 15% LCD 27% 携帯 20% Digi Med/ 家電 15% 通信 37% 単位 :10 億 Won 2009 年 89,311 51% 84% 他 1% LCD 23% 半導体 24% 出典 : 両社アニュアルレポートより 18

20 5.2 韓国 SAMSUNG 及び LG 電子の事業戦略 (12) ご参考日立の売上高売上構成比の推移単位 : 億円 2000 年 2003 年 2006 年 2009 年売上 80,012 81,982 94, ,004 売上増加率 2% 15% 6% 集中 3 事業売上比率 55% 57% 57% 62% 材料 14% サーヒス他 22% 家電 9% 情報電子テハイス 31% 電力産業 24% 材料 13% サーヒス他 18% 家電 12% 電力産業 22% 情報通信 22% 電子テハイス 13% 材料 15% サーヒス他 16% 家電 12% 情報通信 21% 電子テハイス 11% 電力産業 25% 材料 14% 家電 11% サーヒス他 13% 電力産業 29% 情報通信 23% 電子テハイス 10% 出典 : 日立アニュアルレポートより 19

21 5.2 韓国 SAMSUNG 及び LG 電子の事業戦略 (20) 1. 徹底した事業の選択と集中 2. リスクをとる姿勢 3. 積極的なブランド戦略でブランドイメージを構築 4. 徹底した現地顧客目線での商品開発 5. 政策による韓国メーカのバックアップ 20

22 5.2 韓国 SAMSUNG 及び LG 電子の事業戦略 (21) 2. リスクをとる姿勢 (1/2) 1) 90 年代まで日本メーカが DRAM/ フラッシュメモリにおいて圧倒的なシェアを占めていたが日本勢が不景気で生産調整を行っている間際をついて Samsung は大規模投資を行い 2000 年以降大幅にシェアを伸ばした TI ( 米 ) TI ( 米 ) NEC Intel ( 米 ) Intel ( 米 ) 2 Motorola ( 米 ) Motorola ( 米 ) 東芝東芝 Samsung 3 Fair Child ( 米 ) NEC 日立 NEC 東芝 4 NS ( 米 ) Philips ( 蘭 ) Motorola ( 米 ) Samsung TI ( 米 ) 5 Signetics ( 米 ) 日立富士通 TI ( 米 ) Infineon ( 欧 ) 6 NEC 東芝 TI ( 米 ) ST Micro ( 欧 ) ST Micro ( 欧 ) 7 日立 NS ( 米 ) 三菱電機 Motorola ( 米 ) Hynix 半導体 ( 韓 ) 8 AMI ( 米 ) Intel ( 米 ) Intel ( 米 ) 日立ルネサステクノロジ 9 三菱電機松下松下 Infineon ( 欧 ) Advantest Technology ( 米 ) 出典 : ガートナー / データクエスト 21

23 5.2 韓国 SAMSUNG 及び LG 電子の事業戦略 (22) 2. リスクをとる姿勢 (2/2) 2) 半導体同様液晶パネルのシェアも90 年代までは日本メーカが9 割のシェアを占めていた製品であったが日本勢が不景気で生産調整を行っている間際をついて Samsung LGは液晶パネルに大規模投資を行い世界 1 位 2 位のシェアとなった単位 : 万枚 Samsung LG Display 友達 (AUO) 奇美電子 (CMO) *1 中華映管 (CPT) シャープ瀚宇 (HANNSTAR) 郡創 (INNOLUX) *1 京東方 (BOE) 上海光電 (SVA) 日立ディスプレイズ TMD 龍騰 (IVO) 韓国台湾日本台湾中国日本中国大型中小型大型中小型 9,600 18,719 12,650 20,703 9,550 1,525 12,200 1,237 8,770 11,510 8,400 15,190 6,340 1,190 7,610 1,420 2, , ,960 24,116 1,820 19,023 1, ,800 1, ,710 1,600 3, , , , , *1 世界最大のEMS 鴻海 (FOXCONN) が 09 年末に奇美電子統宝を買収し同社 LCD 子会社郡創と合わせ友達 (AUO) を凌ぐ世界第 3 位のLCDメーカとなった * 出典 : 富士キメラ総研 2010 ワルドワイドエレクトロニクス総市場調査 22

24 5.2 韓国 SAMSUNG 及び LG 電子の事業戦略 (30) 1. 徹底した事業の選択と集中 2. リスクをとる姿勢 3. 積極的なブランド戦略でブランドイメージを構築 4. 徹底した現地顧客目線での商品開発 5. 政策による韓国メーカのバックアップ 23

25 5.2 韓国 SAMSUNG 及び LG 電子の事業戦略 (31) 3. 積極的なブランド戦略でブランドイメージを構築多額の広告費を投入してのブランド戦略スポーツマーケティング戦略を実施各地域のライフスタイルにあったデサイン創出のため米国イタリア中国東京など複数拠点にデザインセンタを設置出典 :2008 年版サムスン電子とLG 電子の競争分析 ROA Group, INC 4. 徹底した現地顧客目線での商品開発コーランを読み上げるプラズマテレビを開発中東地域で 4 割のシェアインドネシア公衆衛生担当機関や大学関係者と共同で伝染病を媒介する蚊を殺すエアコン開発 PRADA フォンの日本での販売のため 500 人の消費者からヒアリング出典 : LGE 顧客原理主義でガラパゴス開拓日経ビジネス 2010/1/25) SAMSUNGは入社 3 年目以上の社員 200~300 人を選抜して世界各地に1 年間滞在させ言語や文化を習得させ地域専門家を養成している出典 : 日経新聞 2010/5/10 5. 政策による韓国メーカのバックアップ第三世代携帯電話の導入を決める際米国方式の CDMA2000 と欧州方式の WCDMA のどちらの方式を採用するか選択を迫られていたが携帯電話の貿易振興を見据えて第三世代で Dual Mode のサポートをライセンス発給の条件とした従来 : 韓国メーカは CDMA2000 を推進有望市場中国 : 欧州方式の WCDMA の可能性大光文社新書韓国企業モノづくりの衝撃 2002 年 10 月 24

26 5.3 台湾 ACER の PC 市場シェアの推移 Acer HP Dell Lenovo 0 PC Top ベンダ市場シェア PC Top ベンダ市場シェア Toshiba ノート PC Top ベンダ市場シェア PC 市場全体内ノート PC 市場 2001 年 : 市場シェア 6%(3 位 ) 2001 年 : 市場シェア 4%(5 位 ) 2009 年 : 市場シェア 13%(2 位 ) 2009 年 : 市場シェア 20%(2 位 ) 出典 : ACER HP 投資家説明資料 25

27 5.4 台湾 ACER の事業戦略 ACER の宣言 ACER は PC 市場は集約され製品はコモディティー化し有力なプレーヤーのみが生き残ると考える 1Key Component サプライヤー 2ODM メーカ 3 販売チャネルそれぞれが相手のビジネス領域を侵害しない ACER 自身 PC 生産を 100%ODM メーカに発注しエンドユーザへの PC 販売は 100% チャネルに任せる ACER はそれぞれの領域で最強のパートナーと組む ACER の投資家向け宣言より Key Component サプライヤー ODM メーカ ACER チャネル END USER 利益よりシエア重視の低価格販売 ACER はメーカではなく商社直販を放棄し世界各地の販社に販売を依存その分 Acer は徹底的にコストをカット DELL が直販で 8% の利益を得るなら Acer 取り分 3% 代理店 2% 販社 3% 競合他社に比べ圧倒的高い一人当たりの売上げ (2.6 億円 / 人 / 年 DELL:0.9 億円 / 人 / 年 ) 研究開発費 18 億円 / 年 (DELL:738 億円 / 年 Asusteck: 約 400 億円 / 年 ) Acer は商品企画や製品デザインを ODM 企業任せ出典 : 日経エレクトロニクス

28 5.5 韓国台湾を代表する企業の強さ世界市場を視野に入れた明確な勝利の方程式徹底した事業の選択と集中リスクを恐れずスピーディーに決断し大胆な投資日本人がえっそこまでやるの? と思うことまでトコトン商売としてやってしまう!! 27

29 ご清聴ありがとうございましたお問い合わせは財団法人国際情報化協力センター情報調査部電話 cinfo@net.cicc.or.jp 28

第4章日系家電メーカーにおけるグローバル化の進展と分業再編成

第4章日系家電メーカーにおけるグローバル化の進展と分業再編成第 2 部東アジア諸国の対応第4章第 4 章日系家電メーカーにおけるグローバル化の進展と分業再編成はじめに渡邊博子第 1 節世界における日系家電メーカーの位置とその現況 1. 世界における日系家電メーカーの位置第4章表 1 世界における電機メーカーの家電部門売上高順位 (2002 年 ) 順位企業名国名家電部門全社構成 (%) 売上高 (100 万ドル ) 売上高 (100