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がんまはまもり
4 years ago
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1 4. 農場巡回における長靴等の消毒効果奈良県家畜保健衛生所業務第課岡本美奈子藤井規男要約農場立入時の長靴等の消毒効果を調査するとともに改善方法を検討した現状では作業直後の長靴裏面の一般細菌数は.7 0 CFU/cm 水洗による菌数の対数減少値( 以下 LRV)0.86 逆性石けん液への長靴踏み込みによる LRV は 0.9 で充な効果は得られていないその後の車載消毒槽への浸漬で使用前のレベルまで菌数は下がるが複数農家巡回時には有機物汚染により消毒効果が低下したそこで車載消毒薬及びの消毒方法について検討した有機物存在下での塩素系ハロゲン製剤 ( 以下塩素系製剤 ) 逆性石けん及び消石灰乳に黄色ブドウ球菌大腸菌を投入し経時的に菌数を計数車載消毒槽としては塩素系製剤が最も有効であったの長靴の洗浄方法は消毒液中でのブラシ洗浄による LRV が 3.64 と有効であったこれらの検討内容を農場巡回時に実施し効果を検証した消毒液中での長靴のブラシ洗浄では LRV3.47 で試験と同等の効果があったまたその後の車載消毒槽浸漬では複数農場巡回時においても有機物汚染が少なく長靴の細菌数増加はなかった車両のタイヤ消毒については逆性石けん噴霧消毒 (LRV0.8) より発泡消毒 (LRV.8) の方が有効であった飼養衛生管理基準の重要性が高まる中今回の成績をふまえ農場立入時の消毒を再度徹底していきたいはじめに消毒には伝染病発生時の消毒と通常時に外部からの病原体侵入防止のための消毒のほかいくつかの目的がある 3) が特に病気の予防は重要で農場へ病原体を持ち込まないためには長靴衣服車両などの消毒が重要となるそして飼養衛生管理基準を指導する立場にある家畜防疫員は農場巡回時に細心の注意が必要である今回通常の農場立入における長靴等の細菌数調査と当所で行っている現状の消毒方法の効果確認およびより効果的な消毒方法の検討を行った材料と方法 ) 現状調査農場での作業前後の長靴靴底片足防護服 00cm 帽子つば部および車両はタイヤボンネット部 00cm を検査部としたそれらの表面を生理食塩水で湿らせた滅菌ガーゼ片でふきとり滅菌生理食塩水 0ml を加え攪拌し段階希釈した各希釈列より ml を標準寒天培地で混釈培養して一般細菌数は 48 時間後同様にデソキシコレート培地を用いて大腸菌群数は 4 時間後に計数した当所では車両に塩素系製剤を入れた消毒槽 ( 以下車載消毒槽 ) を積みそれに長靴を浸漬させて農場に立ち入りは消毒槽に踏み込むか水洗するその効果を調査するために作業前水洗または消毒後車載消毒槽に長靴靴底のふきとりを行い上記と同様に細菌数を計数した車両は 000 倍逆性石けん液を噴霧する前後にふきと

2 り計数した ) 車載消毒槽に用いる消毒薬の検討 ( 試験 ) 000 倍塩素系製剤溶液 000 倍逆性石けん液および 0% 消石灰乳液をそれぞれ滅菌蒸留水で調整した有機物として滅菌堆肥を使用し各消毒液に有機物なしの区有機物 0.% の区有機物 % の3 区をもうけそれぞれの区 0ml に黄色ブドウ球菌. 0 8 /ml および大腸菌 /ml を 0μl ずつ投入して合計 8 検体作成した菌液投入後の消毒液 00μl をマンニット培地と DHL 培地にそれぞれ接種し黄色ブドウ球菌は 48 時間後大腸菌は 4 時間後に菌数を計数した 3) 長靴洗浄方法の検討 ( 試験 ) 長靴に農場由来の糞便等を付着させ逆性石けん液中で間長靴をブラシで洗浄したものと秒踏み込みのみのもの同様に逆性石けんの代わりに水で行ったもの 34 の靴底の菌数を計数したまた 3においては塩素系製剤に 0 についても菌数を計数した 4) タイヤ消毒方法の検討 ( 試験 3) 通常のタイヤと農場由来の糞便などを付着させたタイヤを 00 倍逆性石けん液で噴霧消毒する区 0 倍逆性石けん液で発泡消毒する区をそれぞれ 4 区もうけ消毒前と消毒後の菌数を同様に計数した 3 結果 ) 現状調査帽子では作業前で.8CFU/cm であったがには. CFU /cm に増加し防護服では 3.9 CFU /cm から.9 CFU /cm に長靴では 3. CFU /cm から.7 0 CFU /cm に増加した農場での長靴消毒の現状を図に示したの長靴水洗による一般細菌数の LRV0.86 逆性石けん液への長靴踏み込みによる LRV は 0.9 で充な効果は得られていなかった大腸菌群についても同様であった車載消毒槽へ長靴を 90 以上浸漬すると (piece= 長靴靴底片足 ) 台まで減少するが複数の農場を巡回した場合作業前の長靴の一般細菌数は 4.0 戸目で. 3 戸目で. 当所帰着後で.4 となり菌数は徐々に増加した ( 図 7 従来参照 ) 車両ではボンネット部では一般細菌数は 8.6 CFU から CFU となり LRV3.46 で消毒効果があった一方タイヤでは大腸菌群の LRV は.4 だったが一般細菌については効果がみられなかった ) 試験水洗水洗後図長靴の消毒効果逆性石けん液踏込踏込後

3 大腸菌は塩素系製剤および消石灰乳からは検出されず逆性石けんからのみ検出された ( 図 ) 有機物なしの区では菌液投入後で有機物 0.% 区では後に検出されなくなり有機物 % 区では後で. CFU/ml まで減少した黄色ブドウ球菌は塩素系製剤では検出されず逆性石けんおよび消石灰乳から検出された ( 図 3) 逆性石けんでは有機物なしの区では後に有機物 0.% 区では後に有機物 % 区では後で検出されなくなった消石灰乳では有機物なしの区では後に有機物 0.% 区では後に検出されなくなり有機物 % 区では後で 9.0 0CFU/ml まで減少したいずれも有機物の濃度の高い区の菌数が多い傾向であった CFU/ml 塩素系製剤逆性石けん消石灰有機物なし有機物 0.% 有機物 % 図 3 剤の大腸菌への殺菌効果有機物なし有機物 0.% 有機物 % 図 3 3 剤の黄色ブドウ球菌への殺菌効果また実際に農場で水洗した長靴と水洗せず有機物が付着したままの長靴を塩素系製剤の車載消毒槽に浸漬してそれぞれの一般細菌数を比較すると水洗を行った方の LRV4.63 に対し水洗していない場合の LRV が.89 となり塩素系製剤であっても有機物が多くなると消毒効果は低くなった 3) 試験逆性石けん液中でブラシを使用した長靴 () が最も一般細菌数が減少し (LRV3.64) 水道水であってもブラシを使用した方 (3) が (LRV.0) 逆性石けん液浸漬 () のみ (LRV.88) より一般細菌数が減少した ( 図 4) 大腸菌群数においても同様だったさらに洗浄した3を塩素系製剤に浸漬した結果一般細菌数はブラシを使用し図 4 洗浄方法別の長靴菌数た(LRV4.3)3(LRV3.7) の方が (LRV.6) より消毒効果が高かった 0 6 ( 図 ) また大腸菌群数はブラシ使用のと 3 では検出されないレベルまで減少した 4) 試験 3 通常のタイヤでの噴霧消毒後の一般細菌数の LRV は 0.89 発泡消毒後の LRV 0 6 逆性石けんブラシ水道 3 水逆性石けん 4 浸漬のみ水道水逆性石けん水道水逆性石けんブラシ 3 ブラシ浸漬図洗浄方法別の長靴菌数

4 は 3. で有機物を付着させたタイヤでの噴霧消毒後の LRV は 0.8 発泡消毒後の LRV は.8 となりいずれも発泡消毒による効果が高かった ( 図 6) 4 検証上記の検討結果より実際農場巡回時に現場で長靴の洗浄消毒を実行し検証を行った ) 長靴洗浄の検証農場でのバケツに約 000 倍の逆性石けん液を調整し液中でブラシを用いて長靴を洗浄した一般細菌数の LRV は 3.47 で試験のとほぼ同等の効果があった ) 複数農場巡回時の車載消毒槽の検証現状調査で巡回した農場と同じ経路で車載消毒槽の長靴消毒効果を検証した作業前の長靴一般細菌数は戸目で.8 戸目で 3. 3 戸目で. 当所帰着時で.0 0 となりの菌数増加はみられなかった ( 図 7 改善後 ) CFU/00cm 0 6 消毒前噴霧後発泡後消毒前噴霧後発泡後通常汚染図 6 タイヤ消毒効果戸目戸目 3 戸目帰着後従来改善後図 7 複数農場巡回時の車載消毒槽の効果考察農場での作業により衣服や帽子の細菌数は増加するそのため農場ごと畜舎ごとの交換は重要であるまた長靴において通常行っていた短時間の消毒液踏み込みや簡単な水洗では有機物の除去が不完全で複数農場巡回時車載消毒槽が汚染していき細菌数が徐々に増加した塩素系製剤は抗菌スペクトルが広く ) また溶液が着色されており消毒効果がなくなると色が消えるので液交換の時期が容易にわかり当所で車載消毒槽に使用していた逆性石けんは農場で踏み込み消毒槽をつくるとき使用していた消石灰乳は通常車載消毒槽には使用していなかったが弱アルカリ性である糞尿に中和されにくい ) ことから消毒効果を調べることとした逆性石けんは大腸菌黄色ブドウ球菌どちらに対しても有機物の存在下で効果が低下した消石灰乳は有機物 % 区においても ph.98 で強アルカリ性は維持できていたが黄色ブドウ球菌に関しては有機物存在下での消毒効果は低かったよって 3 剤のなかでは塩素系製剤が最も適しており引き続き車載消毒槽に使用することになったの長靴の底には有機物等が付着しており農場で通常行っている踏み込み消毒の

5 みでは有機物がほとんど除去されない試験でブラシを使用することにより効果的に有機物が除去できることがわかった有機物除去により車載消毒槽の汚染を防ぎまた長靴表面の細かいすきままで消毒液が行き渡るため高い消毒効果が得られたと考えられた車両ではボンネットのように表面が滑らかな部は噴霧消毒でも効果があったがタイヤでは噴霧消毒による効果はあまりみられなかった試験 3でタイヤについては発泡消毒の効果が高かったがタイヤの溝に消毒液が長くとどまることによるものと考えられた農場での検証においても試験と同様の消毒効果が得られた今後もこれらの洗浄消毒を徹底していく必要がある参考文献 ) 久利俊二消石灰乳剤の踏み込み消毒槽の効果畜産技術 007. 月号 6-0 ) 山本喜康トータルバイオセキュリティの重要性 - 踏み込み消毒と車両消毒 - 病原菌危害から牛を乳を農場を守るデーリィジャパン社 007. 増刊 3) 横関正直山本喜康クリーンな鶏舎 0 のアイデア日本畜産振興会

目次 1. はじめに 1 2. 組成および性状 2 3. 効能効果 2 4. 特徴 2 5. 使用方法 2 6. 即時効果持続効果および累積効果 3 7. 抗菌スペクトル 5 サラヤ株式会社スクラビイン S4% 液製品情報 2/ PDF

目次 1. はじめに 1 2. 組成および性状 2 3. 効能効果 2 4. 特徴 2 5. 使用方法 2 6. 即時効果持続効果および累積効果 3 7. 抗菌スペクトル 5 サラヤ株式会社スクラビイン S4% 液製品情報 2/ PDF サラヤ株式会社スクラビイン S4% 液製品情報 1/8 52-0198-01-4PDF 目次 1. はじめに 1 2. 組成および性状 2 3. 効能効果 2 4. 特徴 2 5. 使用方法 2 6. 即時効果持続効果および累積効果 3 7. 抗菌スペクトル 5 サラヤ株式会社スクラビイン S4% 液製品情報 2/8 52-0198-01-4PDF 1. はじめに医療関連感染の原因となる微生物の多くは