3 カレニア等有害鞭毛藻の生理 生態特性の把握による発生機構の解明 イ. 現場ミクロコズムを用いたカレニア等有害赤潮鞭毛藻の動態と環境条件との関 係の解明 水産研究 教育機構瀬戸内海区水産研究所紫加田知幸, 鬼塚剛, 北辻さほ, 中山奈津子, 坂本節子, 阿部和雄, 松原賢大分県農林水産研究指導セン

Size: px
Start display at page:

Download "3 カレニア等有害鞭毛藻の生理 生態特性の把握による発生機構の解明 イ. 現場ミクロコズムを用いたカレニア等有害赤潮鞭毛藻の動態と環境条件との関 係の解明 水産研究 教育機構瀬戸内海区水産研究所紫加田知幸, 鬼塚剛, 北辻さほ, 中山奈津子, 坂本節子, 阿部和雄, 松原賢大分県農林水産研究指導セン"

Transcription

1 3 カレニア等有害鞭毛藻の生理 生態特性の把握による発生機構の解明 イ. 現場ミクロコズムを用いたカレニア等有害赤潮鞭毛藻の動態と環境条件との関 係の解明 水産研究 教育機構瀬戸内海区水産研究所紫加田知幸, 鬼塚剛, 北辻さほ, 中山奈津子, 坂本節子, 阿部和雄, 松原賢大分県農林水産研究指導センター水産研究部大竹周作, 井口大輝埼玉大学大学院理工学研究科西山佳孝 1 全体計画 (1) 目的近年, 西日本の沿岸域において,Karenia mikimotoi や Chattonella 等鞭毛藻による有害赤潮が頻発しており, 甚大な被害が報告されている これまで直接赤潮を駆除する技術が実用化された例はほとんどなく, 現在のところ, 発生状況を見ながら, 筏の移動, 餌止め, 出荷等を計画的に実施する 事前対策 が最も有効な被害軽減策である しかしながら, 効率よく事前対策を実施するためには, 各海域において赤潮の発達あるいは衰退が起こる際にキーとなる環境条件を事前に特定しておく必要がある そこで本課題では, 現場垂下式のミクロコズム実験法や生理活性の定量法 ( 光合成活性および細胞周期に関与する mrna やタンパク質の発現量など ) を改変または開発し, それらを用いて, 近年甚大な被害が発生している豊後水道および八代海において,Karenia 等有害赤潮鞭毛藻の現場個体群の増殖, 他生物群との共存 競合, 捕食 - 被捕食関係とそれらに及ぼす諸環境条件との関係を定量的に明らかにする これにより, 当該海域における赤潮発生機構がより明瞭になることはもちろん, 複数の環境条件の相乗効果や捕食圧など室内実験では取得困難なパラメータを取得できるので, 現存の赤潮シミュレーションモデルを大幅に補強することにもつながる なお, 本課題では有害赤潮鞭毛藻およびそれらの競合種 ( 優占珪藻種 ) を研究対象とする () 試験等の方法平成 9 年度は, 平成 8 年度までに得られた情報から赤潮の衰退過程に重要と考えられた K. mikimotoi 等赤潮藻類の生残, 鉛直分布および光合成の日変化に及ぼす光や栄養塩の影響を調査船よる昼夜連続観測および室内実験により詳細に明らかにする ( 担当 : 水産研究 教育機構瀬戸内海区水産研究所, 埼玉大学 ) また, 従属栄養性プランクトンによる捕食やウイルス感染に及ぼす光や栄養塩条件などの影響を室内実験により明らかにする ( 担当 : 水産研究 教育機構瀬戸内海区水産研究所 ) さらに,K. mikimotoi の頻発海域である豊後水道の本種の発生と気象等との関係を整理し, 統計的手法を用いて解析する 最後に, 平成 8 年度までの成果を整理し,K. mikimotoi 赤潮の発達あるいは衰退が起こる際にキーとなる環境条件を提案する 平成 9 年度計画および結果 11

2 (1) 目的全体計画と同じ () 試験等の方法全体計画と同じ 平成 9 年度の実施内容および方法は以下の通りである 1) K. mikimotoi 赤潮衰退期の鉛直移動および環境条件の昼夜連続観測平成 8 年度までの現場調査により,K. mikimotoi の赤潮衰退と環境条件との関係について情報を蓄積してきた 平成 9 年度は,K. mikimotoi 赤潮衰退時における細胞の鉛直分布, 光合成活性および環境条件の日変化について特徴を見出すことを目的とし, 八代海において調査船しらふじ丸による昼夜連続観測を行った まず, 平成 9 年 7 月 3 日に,K. mikimotoi の高密度海域を探索した その結果,K. mikimotoi の細胞密度が最も高かった楠浦湾 Stn. B ( 水深 3.1~7.6 m,3-3.n, e) を調査定点として選定し, 同日にその周辺の湾内 点 (Stns. A, YK-) の細胞密度を調査して周辺の細胞分布を把握した ( 図 1) その後,7 月 日 8:~5 日 8: に昼夜連続観測を実施した 時間おきに採水 ( 表層から海底まで m 深ピッチ, クロロフィル極大層 ) および多項目水質計 (AAQ-RINKO, JFE Advantech Co., Ltd., Hyogo, Japan) や日射計 (LI19S, LI-COR, Inc., Lincoln, Nebraska, USA) による環境計測を行った また, 表層および K. mikimotoi 細胞極大層の海水試料については光合成活性を測定した 採取した海水を直ちにクーラーボックスに入れて遮光し,1~ 分後に Water-PAM(Waltz 社製 ) を用いて,Fv/Fm( 光化学系 II 最大量子収率 ) を計測した ただし, クロロフィル蛍光値が極めて低い場合は計測しなかった )K. mikimotoi 以外の有害赤潮生物の生残および光合成に及ぼす貧栄養および強光の影響平成 7,8 年度の室内実験結果から, 強光と貧栄養の つの条件が重なると,K. mikimotoi の光合成および生残が阻害されることが明らかとなった 平成 9 年度は同様の阻害現象が他の有害赤潮生物においても起こるか否かを明らかにすることを目的として室内実験を行った 実験には, 八代海より分離した Chattonella antiqua の無菌クローン株を用い, 通常培養条件 (1hL:1hD, 明期 6:~18:,1 μmol m - s -1, 白色光 ) で継代培養した 培地として, 完全培地 ( 改変 SWM-3 培地 ) および栄養塩無添加海水 ( トリスを添加して ph7.8 に調整後, ろ過滅菌した海水 ) を用いた 対数増殖期の C. antiqua を滅菌ろ過海水 ( ろ過滅菌した海水 ) で洗浄後, 細胞密度が 1 cells ml -1 となるように各培地に接種した その後, 継代培養と同じ温度および明暗周期に設定し, 通常光 (1 μmol m - s -1 ) あるいは強光 (1: ~1: に強光 1, μmol m - s -1 を照射, それ以外の明期は 1 μmol m - s -1 ) 条件で培養し, 毎日, 光学顕微鏡下で細胞を計数して細胞密度を追跡した 次に, 完全培地で継代培養した C. antiqua をそのまま ( 対象区 ), あるいは栄養塩無添加海水に移して, 1, 日間培養後, 一部の培養液を取り出して強光 (, μmol m - s -1 ) を照射した 3 分おきに 1 分間, クロロフィル蛍光測定装置 PAM-5(Waltz 社製 ) を用いて光合成活性 Fv/Fm を追跡した 3) 塩分が Noctiluca scintillans の鉛直分布に及ぼす影響既往知見 (Nakamura 199) およびこれまでの本課題における調査実験結果より, 従属性渦鞭毛藻類 N. scintillans は有害渦鞭毛藻類 K. mikimotoi の捕食者としてその動態に影響を与 1

3 える可能性が示唆されている どのような環境下で両者の遭遇率が高まるかを解明するために, 塩分が N. scintillans の鉛直分布に及ぼす影響を明らかにすることを目的とした 実験には, 広島湾で採集し,Heterocapsa sp. を餌として, 改変 SWM-3 培地で 5,1hL:1hD( 明期 6:~18:,1 μmol m - s -1 ) の条件下で 週間維持した N. scintillans 細胞を用いた まず,5 の恒温室内に設置した 1 cm 間隔に採水口を有するアクリル製円柱水槽 ( 水深 85 cm) に, 低塩分 (1,, 33) の培地を上層に, 高塩分 (33) の培地を下層に等量注入した 次に, 予め 時間絶食させた約 1, cells の N. scintillans が含まれる懸濁液 5 ml を注射器で各水槽の底層から接種し, 時間培養した 1~6 時間おきに, 各採水口から注射器で 3 ml サンプリングし, 実体顕微鏡下で正常な形態を有する N. scintillans 細胞 ( 生細胞 ) および異常な形態を有する細胞 ( 死細胞 ) を計数した サンプリング後, 表層および底層から各塩分の培地を 15 ml ずつ補填した また, 実験終了時には円柱水槽内の N. scintillans を目合い 75 μm のネット上に捕集し, 生細胞と死細胞を計数した 各層の塩分は実験開始時, 15 時間後, 実験終了時の計 3 回測定した )K. mikimotoi へのウイルス感染に及ぼす光照射の影響 K. mikimotoi は赤潮衰退前に表層に浮上することが知られている ( 宮村 16) また, K. mikimotoi に感染するウイルスが存在する可能性も指摘されている (Onjj et al. 3) 表層は光の波長構成が中層と異なり, 紫外線も多く含まれるが, 紫外線によってウイルス感染が促進されるとの知見もある (Weinbauer 1997) また, 一般的に宿主 DNA に組み込まれた状態で存在するファージ ( 細菌に感染するウイルス ) を溶菌サイクルに誘導する場合にも紫外線照射が使われることから, 紫外線によるウイルス感染の誘発が K. mikimotoi 赤潮の終息に寄与する可能性を考えた そこで, 本研究では紫外線が K. mikimotoi のウイルス感染に及ぼす影響について検討した まず, 穴プレートに 8 μl の K. mikimotoi KmH6 株の培養液を注入し,K. mikimotoi に感染するウイルス KmDNAV5 懸濁液 ( ウイルス接種区 ) あるいは改変 SWM-3 培地 ( 対照区 ) を 1 μl ずつ加え, 約 1, cells ml -1 に調製した その後, 1hL:1hD( 明期 6:~18:,5 μmol m - s -1, 白色蛍光灯 ),5 の条件で培養した 光照射については, 明期中に1 時間, 岡崎大型スペクトログラフを用いて, 強度 5 μmol m - s -1 の異なる波長の単色光を鉛直上方向から追加照射した 光波長は UV~ 可視域の 3, 36,, 6 nm に設定し, 追加照射しなかったものを通常光とした 試験開始から 3 日後まで毎日,K. mikimotoi の細胞密度を光学顕微鏡下で計数した また, 培養開始時および 3 日後に MPN 法を用いてウイルスの力価 ( 感染力 ) を測定した 5) 豊後水道における K. mikimotoi の発生と環境条件との関係宇和島湾および佐伯湾における 6~17 年 5~8 月の K. mikimotoi 細胞密度データを用いて, 本種の発生規模と環境条件との関係を解析した ただし,11 年の宇和島湾については極端にデータ数が少なかったため, 解析対象から外した 宇和島および佐伯の気象データ ( 降水量, 日照時間 ) は気象庁のウェブサイト ( より得た 統計解析は IBM SPSS Statistics Desktop Version 19. for Windows (IBM Japan, Tokyo, Japan) を用いて実施した 13

4 (3) 結果および考察 1) 八代海における K. mikimotoi 赤潮衰退期の細胞および環境条件の鉛直分布の日変化楠浦湾付近では, 本調査終了後すぐに K. mikimotoi 赤潮は衰退したことから ( データ非表示 ), 調査時は赤潮衰退直前の時期にあったと推察される 調査期間中,K. mikimotoi の細胞極大層深度は ~3 m 深で推移し, 一貫して表層付近に集積していた ( 図 ) 過去に, 同湾のほぼ同じ定点において K. mikimotoi が表層 ~ 底層を m 程度日周鉛直移動したという報告がある (Shikata et al. 17) よって, 本種は環境条件によって, 同じ海域でも鉛直分布パターンが変化すると考えられる 調査時, 水温は.1~9.5, 塩分は 3.8~33.( 図 3),DIN および DIP 濃度はそれぞれ.1~31.1 µm および.~.7 µm の範囲で推移した ( 図 ) 栄養塩濃度は K. mikimotoi が比較的多く分布した表層付近では極めて低濃度であり, 細胞密度極大層における DIN および DIP 濃度はそれぞれ.18~. µm および. ~. µm で ( 図 ), ほとんどの時間帯において増殖に必要な濃度 ( 半飽和定数,DIN:.78 µm,dip:.1 µm, 山口 199) より低かった 日射量 (PAR,5 分ピッチで観測 ) は最高で 1,13 μmol m - s -1, 水中の光量子束密度 (1 時間平均値 ) は最高で 778 μmol m - s -1 ( 図 5) で, 日中時折, 細胞は強光に曝されていた 細胞密度極大層における光量子束密度 ( 時間平均値 ) は最高で 3 μmol m - s -1 であった ( 図 6) 表層および細胞極大層における光合成活性 (Fv/Fm) はそれぞれ.~.57 および.5~.57 の範囲で変動した ( 図 6) Fv/Fm は, 日中, 光量子束密度が高まった 7 月 日 1: および 16: は低い値 (<5) を示し, 光阻害が起こっていたことが推察された 平成 7, 8 年度の室内実験により, 貧栄養塩環境下で K. mikimotoi は日周鉛直移動を停止し, 特に窒素欠乏条件下では昼夜一貫して表層に集積すること, 栄養塩欠乏状態で強光に曝されると細胞死が起こることが明らかとなっている 上述の調査結果はこの室内で認められた現象が現場においても起こり得ることを示す )K. mikimotoi 以外の有害赤潮生物の生残および光合成に及ぼす貧栄養および強光の影響培養光の強度にかかわらず,C. antiqua の細胞密度は栄養塩無添加海水で培養開始 3 日後から低下し始めた ( 図 7) また, 栄養塩無添加海水での培養日数に関わらず, 強光下での光合成活性の低下についても相対的な差異は認められなかった ( 図 8) これらの結果から, K. mikimotoi とは異なり,C. antiqua は栄養塩の欠乏条件下で短期間内に死滅すること, 強光による相加相乗効果は明確でないこと, 栄養塩欠乏状態で強光耐性は明確に低下しないことが分かった K. mikimotoi と C. antiqua の頻発する海域や時期は概ね異なることが知られているが, 今回明らかとなった栄養塩欠乏や強光に対する耐性の差異が関与している可能性がある 3) 塩分が N. scintillans の鉛直分布に及ぼす影響異なる塩分条件における N. scintillans の鉛直分布の経時変化を図 9 に示す N. scintillans の細胞極大層は, 上下層とも塩分が 33 の場合は実験開始 9 時間後に, 上層塩分が の場合は 16~18 時間後に表層に達した N. scintillans 細胞は通常海水よりも比重が軽いために浮きやすいことが報告されており (Kiørboe 1998), 本結果を支持する 一方, 上層塩分が 1 1

5 の場合, 正常な形態を有する N. scintillans 細胞は塩分躍層の下部にのみ分布したが, 異常形態を有する N. scintillans 細胞は全層にわたって観察された Storm et al. (13) は異なる強度の塩分勾配下で有害赤潮ラフィド藻 Heterosigma akashiwo の捕食者である渦鞭毛藻類 Oxyrrhis marina,gyrodinium dominans, 有鐘繊毛虫類 Favella ehrenbergii の行動を観察した その結果, 渦鞭毛藻類 O. marina および G. dominans は塩分 5 および 1 の層においても分布したが, 有鐘繊毛虫類 F. ehrenbergii は塩分 15 以上の層にのみ分布した この既往知見を踏まえると, 実環境中において,N. scintillans は O. marina および G. dominans といった他の従属栄養性渦鞭毛藻類に比べてより高塩分層に分布する可能性がある また,K. mikimotoi は 1 以下の塩分層には進入せず, その直下の層に集積することが知られている (Shikata et al. 1) このことは, 仮に現場海域において塩分 1 以下の水塊が上層に存在していた場合, N. scintillans と K. mikimotoi の分布深度が重なり, 捕食圧が増す可能性が推察される しかしながら, 実験終了時点で N. scintillans 細胞の生残率は上下層の塩分がともに 33 の場合, ならびに上層塩分が で下層塩分が 3 の場合, それぞれ 86%, および 76% であったが, 上層塩分が 1 の場合は % と低かった また, 上下層の塩分が 33 および上層塩分が の場合, 異常形態を有する N. scintillans 細胞はほとんど認められなかったが, 上層塩分の場合, 多くの細胞に収縮や破裂が認められた ( 図 1) これらのことから, 一部の細胞は上層に生残不可 ( 塩分 1 以下,Lee and Hirayama 199) の低塩分水が存在しても上層に浮上し, 死滅することが明らかとなった 今後, 本研究と同様に様々な塩分下で実験を行い,N. scintillans の K. mikimotoi 捕食に及ぼす塩分の影響ついて, より定量的な解析を進めたい )K. mikimotoi へのウイルス感染に及ぼす光照射の影響 K. mikimotoi にウイルスを接種したあるいはしなかった培養液について, 異なる波長の光を照射し, 細胞密度を追跡した結果を図 11 に示す UV 領域である 3 nm(uv-b) 照射区では, ウイルスを接種した区でのみ, 細胞密度が試験開始直後から減少し,3 日後には 35 cells ml -1 となった 同様に,36 nm(uv-a) 照射区では, ウイルスを接種した区でのみ, 細胞密度が 3 日後には 65 cells ml -1 まで減少した 一方で,( 青色領域 ), 6 nm( 橙色領域 ) 照射区では, ウイルス接種区において細胞密度の減少は認められず, 単色光を照射せず, ウイルスを接種しなかった区 ( 対象区 ) では,3 日後までに細胞密度が 1.5~ 倍に増加した 実験開始 3 日後のウイルス力価は 3 nm 照射区では 1 から 1 infectious unit ml -1 へ,36 nm 照射区では 1 から 1 3 infectious unit ml -1 へ増加した 一方, と 6nm 照射区および通常光下ではウイルス力価に変化は認められなかった 以上の結果より, ウイルス KmDNAV5 の K. mikimotoi への感染は紫外線により促進される可能性が示唆された 今後は, 紫外線照射強度あるいは量を実際に起こる値に調整するなど, 実験系を改良するとともに, 紫外線照射がウイルス感染に与える影響について, 生理的な側面からのアプローチも必要となるであろう 5) 豊後水道における K. mikimotoi の動態と環境条件との関係宇和島湾および佐伯湾における 6~17 年 5~8 月における K. mikimotoi の最高細胞密 15

6 度の変化を図 1 に示す 宇和島湾および佐伯湾において, それぞれ 7, 9, 1, 1, 15, 16, 17 年および 7, 8, 9, 11, 1, 13, 17 年に最高細胞密度が 5, cells ml -1 を超え, 赤潮が発生した また, 宇和島湾では 7, 1, 15, 16 年に,1 5 cells ml -1 を超え, 高密度化した 1 年間全ての年を対象として, 最高細胞密度に達する 1 日前から到達日までの降水量および日照時間の平均値を算出し, 散布図を描いたところ ( 図 13), 宇和島湾において日照時間が短い年に最高細胞密度が高い傾向が認められた さらに, 最高細胞密度と降水量および日照時間について相関分析を行った その結果, 宇和島湾の場合, 最高細胞密度は日照時間と 5% 水準で有意な負の相関 (Pearson の相関係数 :-.7, 有意確率 :.1) が認められたが, 降水量とは有意な相関はなかった ( 相関係数 :.69, 有意確率 :.15) 一方で, 佐伯湾の場合, 最高細胞密度は降水量と 1% 水準で有意な正の相関が認められたが ( 相関係数 :.716, 有意確率 :.9), 日照時間とは有意な相関は検出されなかった ( 相関係数 :-.36, 有意確率 :.5) 以上のことより, 海域によって差異があるが,K. mikimotoi の発達に対して日照 ( 光 ) は負の効果, 降水量 ( 出水, 塩分, 栄養塩濃度 ) は正の効果があることが分かった これまでの本課題における室内外の実験より, 貧栄養環境下において強光は K. mikimotoi の生残に負の効果があることを見出してきた 今回の統計解析結果はそのことを支持するものであり, 光および栄養塩環境が本種の動態に多大な影響を及ぼすことを強く示唆する 3 5 ヵ年のまとめ 背景 近年, 西日本において K. mikimotoi 赤潮による甚大な被害が頻発している 本種赤潮は長期化することも多く, 魚介類のへい死という直接的な被害だけでなく, 餌止めなどの対策を講じることによって生じる 間接的な損失 も無視できない そのため, 現場から赤潮衰退予測手法の確立が求められている 衰退の見通しが立てば, 対策を最小限に留め, 被害を減じることができる これまで K. mikimotoi について, 増殖好適条件はある程度明らかとなっており, 発生メカニズムも整理されている ( 山口 199) 一方で, 死滅条件や衰退メカニズムについては知見が少なく, 体系化されているとは言い難い 本研究課題では, 主に本種赤潮の衰退過程に関与する環境条件を見出すことを目的として, 室内外の調査実験を実施した Karenia mikimotoi の発生環境と衰退要因 宇和島湾の 6~17 年のデータを解析したところ, 日照時間が短いほど各年の K. mikimotoi 最高細胞密度は高くなる傾向が認められた 他種と比して非常に低い光量子束密度で増殖可能で ( 山口 1), 日周鉛直移動を持続できる (Shikata et al. 15) という本種の生理特性はこの傾向と矛盾しない また,K. mikimotoi 培養株を用いた室内研究結果により, 本種は貧栄養 ( 窒素欠乏 ) かつ強光条件下において, 光阻害が誘導され, 死滅することを明らかにした この現象は同じ赤潮鞭毛藻類 C. antiqua では認められず, 本種の生理特性の一つであると考えられた 佐伯湾において実施した高日照時の現場ミクロコズム実験においても,3 m 層と比べて表層に係留した場合に増殖が低下し, 死滅しやすいことをおさえた さらに, 宇和島湾において大規模赤潮が発生した 1 年に高頻度の調査を実施したところ, 16

7 栄養塩濃度が低下し, 梅雨明けして日照が急激に回復するタイミングで K. mikimotoi は急速に衰退する過程を観測することに成功した 赤潮衰退時の日周鉛直移動 K. mikimotoi は日周鉛直移動を行い,1 日で ~5 m を往復できる (Koizumi et al. 1996) また, 本種はいつも昼間に表層まで上昇するわけではなく, 光合成や増殖に好適な環境 ( 塩分 :Shikata et al. 1, 光 :Shikata et al. 17) などが存在する深度層に集積する, いわゆる中層定位を行うことが知られている このことから, 実環境中で本種が長時間強光に曝されることがあるのかどうか, 疑わしい しかしながら, 本課題において複数の海域で昼夜連続観測を重ね, 本種は衰退直前の時期に鉛直移動を停止し, 高日照下でも一日中表層に定位することがあることを突き止めた さらに, 室内実験によって, 窒素欠乏が表層定位を誘導する要因の一つであることを見出した 日周鉛直移動や中層定位の消失は, 栄養塩や ( 適量の ) 光の獲得を困難にするだけでなく, 珪藻類などの競合生物, 捕食動物や殺藻微生物などとの接触頻度 時間を上昇させ得る 実際に現場観測および室内実験において K. mikimotoi を捕食する N. scintillans は昼夜問わず一途に浮上する, あるいは表層に分布する様子を観察し, さらに, 表層にのみ存在する紫外線の照射でウイルス感染が誘発される可能性を室内実験で見出した 結論 本研究により, 光および栄養塩環境は K. mikimotoi の衰退に深く関与していること, 日周鉛直移動の不調は衰退の重要なトリガーとなることが明らかとなった よって, 光, 栄養塩濃度,K. mikimotoi の鉛直分布パターンが本種の衰退を予知するための重要なパラメータであることを提案する 今後, より定量的な解析を進め, 赤潮予測技術の確立を目指す予定である 謝辞宇和島湾における K. mikimotoi の細胞密度データを提供して頂いた愛媛県水産研究センターに感謝の意を表する 引用文献 Koizumi, Y., Uchida, T., & Honjo, T. (1996) Diurnal vertical migration of Gymnodinium mikimotoi during a red tide in Hoketsu Bay, Japan. J. Plankton Res 18: Kiørboe T and Titelman J. (1998) Feeding, prey selection and prey encounter mechanisms in the heterotrophic dinoflagellate Noctiluca scintillans. J Plank Res, (8): Lee, J., K. & Hirayama, K. (199) Effects of salinity, food level and temperature on the population growth of Noctiluca scintillans (Macartney). Bull. Fac. Fish. Nagasaki Univ. 71: 宮村和良 (16)Karenia mikimotoi の赤潮動態と発生予察 対策. 有害有毒プランクトンの科学 ( 今井一郎, 山口峰生, 松岡數充編 )pp. 191, 恒星社厚生閣, 東京. Nakamura, Y. (1998) Biomass, feeding and production of Noctiluca scintillans in the Seto Inland Sea, Japan. J Plankton Res :

8 Onji, M., Nakano, S. I., & Suzuki, S. (3) Virus-like particles suppress growth of the red-tide-forming marine dinoflagellate Gymnodinium mikimotoi. Mar Biotech 5: 35- Shikata, T., Onitsuka, G., Abe, K., Kitatsuji, S., Yufu, K., Yoshikawa, Y., Honjo, T., & Miyamura, K. (17) Relationships between light environment and subsurface accumulation during the daytime in the red-tide dinoflagellate Karenia mikimotoi. Mar Biol 16: 18. Shikata et al. (15) Diurnal vertical migration rhythms and their photoresponse in four phytoflagellates causing harmful algal blooms. Limnol Oceangr 6: Shikata, T., Sakamoto, S., Onitsuka, G., Aoki, K., & Yamaguchi, M. (1) Effects of salinity on diel vertical migration behavior in two red-tide algae, Chattonella antiqua and Karenia mikimotoi. Plankton Benthos Res 9(1): 5. Storm, S., L., Harvey, E., L., Fredrickson, K., A., & Menden-Deuer, S. (13) Broad salinity tolerance as a refuge from predation in the harmful raphidophyte alga Heterosigma akashiwo (Raphidophyceae). J Phycol 9: 31. 山口峰生 (199) Gymnodinium nagasakiense の赤潮発生機構と発生予知に関する生理生態的研究. 南西海区水産研究所研究報告 7: A YK- B 図 1. 八代海楠浦湾における調査定点. 7/ 7/ (cells/ml) 図. 八代海楠浦湾における K. mikimotoi の鉛直分布 ( コンター図 ) および 細胞極大層深度 ( 折れ線グラフ ) の日変化. 18

9 7/ 7/ ( c) Temperature Salinity Irradiance (kg/m 3 ) Sigma-t (μg/l) Chlorophyll 図 3. 八代海楠浦湾における水温, 塩分,Sigma-t, クロロフィル濃度の鉛直分布の日変化 7/ 7/ (μm) DIN Nutrient concentration (µm) 3 1 DIP DIN DIP 図. 八代海楠浦湾における栄養塩濃度 (DIN,DIP) の鉛直分布および K. mikimotoi 細胞極大層における栄養塩濃度の日変化. 19

10 7/ 7/ a) 1 5 (μmol/m /s) PAR (μmol m s 1 ) 3 b) c) 図 5. 八代海楠浦湾における日射量 (a), 水中光量子束密度 (b), K. mikimotoi 細胞極大層における平均光量子束密度 (c) の日変化 Fv/Fm.5..6 m.5 細胞極大層. 8: 1: 16: : : : 8: 図 6. 八代海楠浦湾における表層および細胞極大層における光合成活性の日変化.

11 1 5 Cell density (cells ml 1 ) 1 Complete medium, weak light Complete medium, strong light Filtrated seawater, weak light Filtrated seawater, strong light Incubation days 図 7. C. antiqua の生残に及ぼす貧栄養塩および強光の影響. 1 8 Fv/Fm (%) time (min) 図 8. C. antiqua の強光耐性に及ぼす貧栄養下での培養期間の影響. 判例は図 7 と同じ. 1

12 Salinity 1 3 Time (h) (d) Water depth (cm) (a) (b) (e) (f) Relative cell density of Noctiluca scintillans (%) 6 8 (c) 図 9. N. scintillans の鉛直分布に及ぼす塩分勾配の影響 (a-c: 塩分,d-f: 相対細胞密度 ). a) b) c) 図 1. 異なる塩分条件下 (a:3,b:,c:1) で観察された N. scintillans.

13 1 K. mikimotoi (cells/ml) KmDNAV5 titer (infectious unit /ml) km 3 km+v5 36 km 36 km+v5 km km+v5 6 km 6 km+v5 通常光 km 通常光 km+v5 通常光 Not measured 1 3 Incubation day 図 11. 光条件およびウイルス接種の有無が K. mikimotoi の生残増殖およびウイルス力価に及ぼす影響. Log numbers of cell density (cells ml -1 ) Uwajima Bay Saiki Bay /1 5/31 6/3 7/3 8/9 5/1 5/31 6/3 7/3 8/9 5/1 5/31 6/3 7/3 8/9 5/1 5/31 6/3 7/3 8/ /1 5/31 6/3 7/3 8/9 5/1 5/31 6/3 7/3 8/9 5/1 5/31 6/3 7/3 8/9 5/1 5/31 6/3 7/3 8/ /1 5/31 6/3 7/3 8/9 5/1 5/31 6/3 7/3 8/9 5/1 5/31 6/3 7/3 8/9 5/1 5/31 6/3 7/3 8/9 図 1. 6~17 年の宇和島湾および佐伯湾における K. mikimotoi の動態 ( 宇和島湾データは愛媛県水産研究センターより提供 ). 3

14 Maximum cell density(cells ml -1 ) Uwajima Bay Uwajima Bay Saiki Bay 1 Saiki Bay Duration of bright sunshine (hours) Precipitation (mm) 図 13. 宇和島湾および佐伯湾における K. mikimotoi の年間最高細胞密度 (Y 軸 ) と 日照時間 (X 軸左 ) および降水量 (X 軸右 ) の関係.

15 ) カレニア等有害赤潮の高度モニタリング技術開発, 発生機構解明, 予察技術開発および被害防止対策 カレニア等有害赤潮鞭毛藻による魚介類斃死機構の解明と斃死防止技術の開発ア. カレニア等有害赤潮鞭毛藻による斃死原因の特定とアッセイ系の構築 水産研究 教育機構瀬戸内海区水産研究所外丸裕司, 大久保信幸, 持田和彦高知大学山口晴生 1 全体計画 (1) 目的近年, 西日本の海域で有害 Karenia 属等鞭毛藻による赤潮が頻発し, 養殖魚類を斃死させるなどの深刻な被害をもたらしている このような赤潮による漁業被害を未然防止および軽減するためには,Karenia 属等による魚類へ毒性を評価するとともに, その斃死機構を解明する必要がある しかしながら,Karenia 属等鞭毛藻による魚介類の斃死現象を室内で安定的に再現することは, これまで様々な理由によりきわめて困難であった そのため, 有害赤潮鞭毛藻による魚類に対する毒性評価法は未だ確立されていない 本課題では, 天然赤潮に依存しない Karenia 属等鞭毛藻の培養細胞を用いた, 安定かつ再現性の高い魚類斃死試験法ならびに魚毒性評価法の確立を目指す () 試験等の方法 1)Karenia 属等の培養株の確立と簡易大量培養法の開発西日本沿岸を中心に発生する,Karenia 属等の培養株を確立するとともに, それらの増殖等諸性状に基づいた簡易大量培養手法の開発を行う その上で選抜無菌株を用いた魚介類ならびに魚類鰓培養細胞等への曝露試験によって, 魚介類斃死能を有する無菌培養株の確立, ならびにそれを安定かつ大量供給可能なシステムの構築を図る ) 鰓培養細胞を用いた魚毒性評価手法の開発マダイ鰓培養細胞等を用い,Karenia 属を含む有害赤潮藻類等の培養株の毒性を評価する さらに, マダイ以外の魚種に合わせた鰓細胞培養法の開発に向け, 鰓細胞の無菌的調整法, 培養温度, ならびに培養プレートの種類等を検討する 最終的に, これまでに得られた研究成果のとりまとめ, 本開発に関する今後の実用化に向けた総合考察を行う 平成 9 年度計画及び結果 (1) 目的全体計画と同じ () 試験等の方法 1)Karenia 属等の培養株の確立と簡易大量培養法の開発 1 本邦沿岸における推定 Kareniaceae 藻の培養株確立 5

16 17 年の夏季, 高知県浦ノ内湾において一見すると Karenia 属と思われる渦鞭毛藻が発生した 当該藻の魚類斃死能を明らかにする一環として, 分離培養に成功した数株の rdna 部分配列を決定し, 系統学的な位置を推定した Karenia papilionacea 新奇系統の大量培養系確立ならびに魚類斃死能 1 年に高知県野見湾より分離された K. papilionacea 新奇系統の有菌クローン株 KspNOM1H を実験に供した 平成 5 年度の本事業で確立した方法により当該株を大量培養した 曝気速度は 7.8 ml/s とした この培養期間中, 経時的に細胞密度 クロロフィル蛍光量を測定した また, 同様に Karenia mikimotoi および K. papilionacea 原記載種系統を培養し, 得られた各種細胞を含む培養液 (1 cells/ml) ならびに IMK 培地をそれぞれガラス製透明水槽に移し, そこに体長 1~13 cm のマアジ (Trachurus japonicus) を水槽当たり 5 尾曝露した その後, 供試魚の行動 斃死状況を観察した ) 鰓培養細胞を用いた毒性評価法の開発 1Karenia mikimotoi の毒性が変化する培養条件の探索 K. mikimotoi KmURN6Y 株の毒性が培養液中の栄養塩濃度で変化するか調べるため, 通常の SWM-3 培地 ( 通常区 ), 窒素濃度を 1/1 にした窒素欠乏 SWM-3 培地 (N 欠区 ), リン濃度を 1/65 としたリン欠乏 SWM-3 培地 (P 欠区 ) でそれぞれ培養し, 同じ培養フラスコから培養 17 日目, 日目,3 日目,38 日目の赤潮細胞をマダイ鰓培養細胞にそれぞれ曝露し, 鰓細胞の生残率を指標としてその毒性を比較した 統計解析は一元配置分散分析を行い, その後,Bonferroni 法による多重比較検定を実施した また, データの等分散が仮定できない場合はクラスカル = ウォリス検定を行い, その後,Steel 法による多重比較検定を実施した 新奇有害赤潮藻の毒性評価新奇有害赤潮藻 Takayama 培養株の鰓細胞への毒性の有無について明らかにするため, SP( cells/ml),sp5( cells/ml),c(11. 1 cells/ml) の 3 株をマダイ鰓培養細胞にそれぞれ曝露し, その毒性を評価した また,K. papilionacea KpURN9Y 株について,KmURN6Y 株と同様に培養ステージで毒性が変化するか調べるため, 同じ培養フラスコから培養 1 日目 (. 1 cells/ml),19 日目 (.6 1 cells/ml), 5 日目 (3. 1 cells/ml),3 日目 (. 1 cells/ml) の赤潮細胞をマダイ鰓培養細胞にそれぞれ曝露し, その毒性を評価した ( 統計解析法は1と同様 ) なお,KpURN9Y 株の培養温度は 5, マダイ鰓細胞の培養温度は のため, 曝露試験は両温度で実施した 3マダイ以外の魚種に合わせた鰓細胞培養法の開発マダイ鰓培養細胞作製法 (Ohkubo et al. 17) を基本とし, マグロ類のスマ幼魚 尾 ( 平均全長 15.7 cm) を用いて鰓培養細胞の作製法を検討した 今年度は細菌の混入を防ぐため, 紫外線殺菌装置 (REI-SEA UVF-1) を取り付けた陸上水槽でスマ幼魚を 3 日間畜養した後, 培養に用いた また, 培養鰓細胞の基礎的な性質の確認として, 培養マダイ鰓細胞が生体の鰓細胞と形態的にどの程度同じなのか, 走査型電子顕微鏡での観察, および多糖染色 ( アルシアンブルー液 コールドシッフ試薬重染色 ) を実施し, 粘液細胞の有無についても検討した 赤潮発生地域での毒性評価に向けた検討 6

17 赤潮発生地域での毒性評価を目指し, 鰓培養細胞の輸送試験を行った 温度変化を避けるため, 鰓細胞を培養している容器をクーラーボックスに入れ, 瀬戸内水研から自動車およびフェリーで愛媛大学南予水産研究センターまで輸送した その後, のインキュベータに収納し, 翌日, 凍結保存した K. mikimotoi 株を用いて先方の実験室内で曝露試験を実施した (3) 結果及び考察 1) 本邦産 Karenia papilionacea 系統の増殖特性と魚毒性 1 本邦沿岸における推定 Kareniaceae 藻の培養株確立 rdna 配列に基づいた系統解析の結果, 分離株の多くが Takayama xiamenensis の原記載種 (TPXM,Gu et al. 13) の配列と完全に一致する LSU rdna を有していた ( 図 1) また一株は Takayama tasmanica と同系統に位置し, 少なくとも Takayama 属二種が本邦沿岸域に分布していることを明らかにした わが国では Gymnodinium sp. 8-K として認識されていた渦鞭毛藻が, その形態学的特徴から,Takayama pulchella として転属 種記載されている (de Salsa et al. 3) 本種は 198 年および 1985 年に鹿児島湾にて大発生したことがあり, その時の細胞密度は cells/ml に達したと記録されている ( 福与ら 199) それに伴い漁業被害も報告されていることから, 本種は有害種であるものと考えられている しかしそれ以降, Takayama 属の発生はほとんど公表されていない 先に開催された EAST HAB では, フィリピンにおける T. xiamenensis のブルームとそれに伴う漁業被害が Benico 氏らにより報告されており, 本種を有害種として認識する必要があるかもしれない このことを受けて, 本研究により T. xiamenensis および T. tasmanica を見出し, 今後それらの魚類斃死能の解明に必要となる培養株を確立できたことは極めて意義深い 近く, 確立された培養株の魚類斃死能を試験する必要がある Karenia papilionacea 新奇系統の大量培養系確立ならびに魚類斃死能 15 年度の事業で開発した培養系により K. papilionacea 新奇系統も大量培養できることが明らかとなった KspNOM1H 有菌株を接種した培地は, 培養 15 日目から黄緑色に淡く色づきはじめ, 培養 5 日目には濃い緑褐色に色付いた ( 図 ) 本藻は, 最大 1. division/day のスピードで増殖し, 培養 3 日目には最大収量.3 1 cells/ml に達した ( 図 ) 昨年度, 同新奇系統の大量培養には予備的に成功していたが, 定量的な結果を得るには至っていなかった 今回の結果を踏まえると, この大量培養系を用いることで, 従来の対象種 K. mikimotoi および K. papilionacea 原記載種系統だけでなく,K. papilionacea 新奇系統をも赤潮状態まで大増殖可能なことが実証されたと言える なお新奇系統の無菌化には未だ成功していないものの, 有菌状態であっても, 十分な細胞収量まで培養可能であった とは言え今後, コンタミのリスクを軽減するためにも無菌化を行うことは重要である 本培養系により,K. mikimotoi および K. papilionacea 原記載種系統 新奇系統を大量培養し, 魚類へ曝露しようとした しかしながら, 陽性試料として位置付けられる K. mikimotoi については, 早期にフロック ( 細胞凝集体 ) が発生したことで, 大量の細胞を他藻と同期的に調製 確保することができなかった このような同期的確保にあたって 7

18 は, まずコンタミの影響を軽減するために無菌株を用いることが望ましく, さらに培養状態を制御することが重要である 今回のようなケースでは, 曝気速度を低下させることで,K. mikimotoi の増殖を抑えることが有効であったかもしれない このような措置を施すために, 今後,Karenia 属の細胞状態を簡易に評価可能な手法を確立することが求められる 今回の魚類曝露試験では,K. papilionacea 二系統いずれも斃死魚が認められなかった ( 図 3) 陽性試料であった K. mikimotoi を同期的に確保できなかったため, 試験結果を評価することは難しいものの, なんらかの原因で供試株の魚類斃死能がかなり弱いこと, あるいは魚類に毒性耐性が備わっていた可能性が考えられる また, 新奇系統の無菌株を確立できていないことも考慮する必要がある 再度試料を調製し, これら二系統の毒性を評価する必要がある ) マダイ鰓由来の培養細胞を用いた毒性評価法の開発 1Karenia mikimotoi の毒性が変化する培養条件の探索 K. mikimotoi 株の細胞数は, 通常区では培養 3 日目にかけ.9 1 cells/ml まで増加した後, ゆるやかに減少した ( 図 左 ) N 欠区では 日目にかけ cells/ml まで増加した後, 減少し,38 日目には 7. 1 cells/ml となった また,P 欠区では特にピークは認められず 7.3~ cells/ml で推移した N 欠区や P 欠区で培養した K. mikimotoi 株は, 細胞密度は通常区で培養したものに比べて低く, 例えば 3 日目では N 欠区が 1/1,P 欠区では 1/1 であったが, 培養液全体の毒性は同程度か, より強くなっており ( 図 右 ),1 細胞あたりの毒性が強く発現していたことが示唆された 新奇有害赤潮藻の毒性評価 Takayama 培養株のうち,C 株では鰓細胞の生残率が 86.% に有意に低下し (p=.3), 若干の毒性が認められた ( 図 5) このことから本種について高密度化した場合には注意が必要と考えられた K. papilionacea 株の細胞数は培養 5 日目にかけてゆるやかに増加した後, 減少した 一方, 培養液全体の毒性は, 培養 5 日目までは検出されず, その後, 最終盤の 3 日目に での曝露試験で, わずかに鰓細胞の生残率の減少 (96.5%) が観察された ( 図 6) このことから本種については鰓細胞への毒性はほとんど無く, 以前検出された魚への毒性は他の要因によるものではないかと推察された 3マダイ以外の魚種に合わせた鰓細胞培養法の開発スマ幼魚 尾 ( 図 7) を用いて鰓細胞の培養を試みたところ, 細菌の混入もなく十分量の鰓細胞の単離, 培養に成功した 鰓細胞は順調に増殖し,1 週間以内にコンフルエント ( 培養容器を覆いつくす状態 ) となった また, この初代培養細胞に K. mikimotoi 株を曝露したところ, マダイ鰓細胞と同様に感受性を示した しかし, スマ鰓細胞の継代培養はできなかった ( 表 1) 今後, 継代培養法を確立し, 毒性アッセイを安定的に実施するには, 培養方法や継代時の酵素による細胞分散方法について引き続き試行錯誤が必要と思われる マダイ培養鰓細胞の電子顕微鏡観察では, マイクロリッジ等の構造が観察され ( 図 8), 典型的な魚類鰓上皮細胞像を示した また, 多糖染色で濃染された中性粘液塊も観察され, 粘液細胞の存在が示唆された これらの結果, 本鰓細胞培養系が魚類鰓組織へのダメージを調べるモデル試験系として有用であることが再確認さ 8

19 れた 赤潮発生地域での毒性評価に向けた検討鰓細胞の輸送時間は 6 時間, 温度変化は +3 以内であった 輸送した鰓細胞および凍結 K. mikimotoi 株を用いた曝露試験は特に問題無く実施可能であった ( 図 9) スマ幼魚の供与, および鰓細胞の輸送試験にご協力いただいた愛媛大学南予水産研究センター松原孝博教授に感謝いたします 3 5ヵ年の成果 (1)Karenia 属をはじめとする Kareniaceae の培養株を確立西日本沿岸域においては,K. mikimotoi のみならず K. papilionacea が広域にわたって分布しており, 海域によっては分布を共にすることも明らかにした また, 本邦において発生した Takayama 属を分離することに成功し, これらの培養株を確立することができた () 室内で魚類を斃死させる Karenia 属藻の培養株を確立赤潮原因藻の魚類斃死機構を解明するためには, 厳密に制御可能な室内環境において当該藻を 魚類斃死能を維持したまま 培養することが重要である 本課題では, 要件を満たした K. mikimotoi 株を確立し, 当該株の魚類斃死作用とともにエラ細胞への壊死作用も矛盾なく見出すことができた このように課題の中核的な目的を達成できたことは, 今後の魚類斃死機構の解明を実現する上で極めて意義深いと成果と言えよう (3)Karenia 属の大量培養系確立最終年度をもって Karenia 属三種の大量培養系を構築することができた 天然熟成された海洋深層水を培地のベースに用いることで, 多大な労力を有する海水採取のみならず数か月にわたる熟成操作も不要であった さらには海水が清浄性に富んでいるため, 煩雑極まりない海水のろ過操作も不要となり, 従来よりも遥かに高効率な大量培養系を実現できた さらに各藻の増殖に及ぼす水温, 塩分, 光条件を明らかにし, 増殖予測に欠かせない増殖速度 最大収量などの増殖動力学パラメーターも得ることができた これにより従来よりも格段に効率よく, かつ計画的に, 大量の Karenia 属藻を調製することが可能となった () 海産魚類の鰓細胞培養法の確立と高度化, 簡便化飼育管理の容易さ, 培養に使う魚のコンディションの均一化等のため, マダイ 歳魚を用いた鰓細胞培養法を確立した (H5) さらに, 均質な鰓細胞を多数準備するための継代培養法の開発を確立するとともに, 凍結保存法についても検討した (H6) なお, 培養した鰓細胞は上皮細胞や粘液細胞を保持しており, 生体の鰓細胞組織をかなり再現していることが示唆された (H9) また, 他の養殖対象魚を用いた鰓細胞培養法の開発としてブリ (H6), ヒラメの代替としてホシガレイ (H7-8), 近年養殖量が急増しているマグロ類 ( クロマグロ (H6), スマ (H7-9)) について検討した 養殖魚から培養細胞を作製する際は細菌の混入が大きな問題となったが, 事前に減菌した海水で畜養し, 小型の個体を複数尾使う等の改良により, ホシガレイおよびスマでは初代培養が, ブリでは継代培養 (3 代 ) まで可能となった なお, マグロ類の鰓細胞培養については特に難易度が高く, 培養法について引き続き検討が必要である (5) 鰓培養細胞を用いた赤潮株の毒性評価法の開発 9

20 本課題での毒性評価は, 海域での K. mikimotoi 赤潮により養殖魚の鰓組織が破壊される被害を想定し, 鰓細胞に有害赤潮藻類を曝露した際, 鰓細胞が死ぬ, あるいは培養容器から剥がれることを指標とした 初年度は曝露後に生き残った鰓細胞数をカウントして毒性の指標としたが, 年目からはより客観的で, 作業者に負担の少ない方法として赤潮藻を曝露後, 生き残った鰓細胞を写真撮影して生細胞が占める面積を画像解析で求める方法を確立した この方法で K. mikimotoi 株のほか,7 種の新奇赤潮培養株 (K. papilionacea,k. cf. papilionacea, Cochlodinium polykrikoides,heterosigma akashiwo(h6),dictyocha(h7),k. digitata(h8), Takayama (H9) ) の毒性を評価した その結果,K. digitata 株は K. mikimotoi 株と同程度の強い毒性を示し,K. cf. papilionacea 株と Takayama 株では比較的弱い毒性を持つことが示された (6)K. mikimotoi 株の鰓細胞への毒性作用機序解明に向けた検討 (5) で確立した鰓細胞毒性評価法を用い,K. mikimotoi 株の毒性作用機序解明に向けて以下を検討した はじめに毒性発現部位の探索として, 培養した K. mikimotoi 細胞と培養液を分けて鰓細胞にそれぞれ曝露したところ,K. mikimotoi 細胞のみで毒性が認められた (H6) なお, この現象は K. cf. papilionacea 株, および K. digitata 株でも観察された さらに,K. mikimotoi 細胞をホモジナイズし, 遠心分離で細胞器官を粗分画したところ, 細胞壁等を含む沈殿部分に毒性が最も強く認められた (H7) これらのことから,K. mikimotoi 細胞と鰓細胞が接触することで毒性が発現することが強く示唆された なお,K. mikimotoi 細胞のホモジナイズを-8 で凍結後, 解凍したものは毒性を保持するが,1 で加熱すると毒性を失うことも示され, 毒性の原因物質は比較的不安定であることが示唆された 次に K. mikimotoi 株の毒性が変化する培養条件の探索として, 塩分濃度 (H6), 培養ステージ (H8), 栄養塩濃度 (H9) について検討した SWM-3 培地の塩分を と 3 に調整し, 培養しても毒性の差は認められず, 培養ステージでは終期に細胞密度増加と相まって毒性が強まることが示唆された また, 窒素やリンの濃度を下げた SWM-3 培地で培養した K. mikimotoi 株は, 細胞密度は通常の SWM-3 培地で培養したものに比べて低いが, 鰓細胞への毒性は同程度か, より強く発現することが示された ( 総括 ) 本邦では今なお,K. mikimotoi などの有害赤潮が頻発しており, それに伴う漁業被害はあとを絶たない また近年は, 海外の K. papilionacea( 原記載種系統 ) 培養株から, 魚介類等を死に至らしめる神経毒 ブレベトキシン が検出されており (Fowler et al. 15), それと同系統のものが西日本にも分布していることが明らかとなった 漁業被害の軽減 防止策の構築のため,Karenia 属の赤潮と魚類の斃死との関係を明らかにすることは喫緊である しかし従来までは, 自然環境で赤潮が発生するのを待ち構えるのが常であり, 魚類に対する赤潮の斃死作用の評価は遅々として進んでいなかった このような背景の下, 我々は 5 ヵ年にわたる研究活動を通じて, 本邦 Karenia 属の魚類斃死の解明に関わる基盤的知見とともに新技術を整備することができた これにより, 従来よりも計画的に, かつ周年にわたって魚類斃死アッセイならびに赤潮藻の毒性評価を実施することが可能となり, 赤潮と魚類斃死現象を関連付けて理解することに大きく貢献するものと期待される 3

21 引用文献 de Salas MF, Bolch CJS, Botes L, Nash G, Wright SW, Hallegraeff GM. Takayama gen. nov. (Gymnodiniales, Dinophyceae), a new genus of unarmored dinoflagellates with sigmoid apical grooves, including the description of two new species. J. Phycol., 39, , 3. Fowler N, Tomas C, Baden D, Campbell L, Bourdelais A. Chemical analysis of Karenia papilionacea. Toxicon, 11, 85 91, 15. 福代康夫, 高野秀昭, 千原光雄, 松岡數充. 日本の赤潮生物 - 写真と解説 - 内田老鶴圃, 東京,199. Gu, H., Luo, Z., Zhang, X., Xu, B., Fang, Q. Morphology, ultrastructure and phylogeny of Takayama xiamenensis sp. nov. (Gymnodiniales, Dinophyceae) from the east China sea. Phycologia 5, 56 65, 13. Larsen, J. Unarmoured dinoflagellates from Australian waters II. Genus Gyrodinium (gymnodiniales, Dinophyceae). Phycologia 35, 3 39, Ohkubo N, Tomaru Y, Yamaguchi H, Kitatsuji S, Mochida K. Development of a method to assess the ichthyotoxicity of the harmful marine microalgae Karenia spp. using gill cell cultures from red sea bream (Pagrus major). Fish. Physiol. Biochem. 3, , 17. Yamaguchi H, Hirano T, Yoshimatsu T, Tanimoto Y, Matsumoto T, Suzuki S, Hayashi Y, Urabe A, Miyamura K, Sakamoto S, Yamaguchi M, Tomaru Y. Occurrence of Karenia papilionacea (Dinophyceae) and its novel sister phylotype in Japanese coastal waters. Harmful Algae, 57, 59 68,

22 表 1 これまで瀬戸内水研で鰓細胞培養を実施した海産魚. 魚種 サイズ ( 年齢 ) 細胞単離 細胞増殖 継代培養 赤潮曝露試験 マダイ 3-18g(+).8-.9kg(1.5-+) (1 例 ) ブリ 35g(+,1 例 ) (3 代まで ) ホシガレイ 7-1g(+) スマ 35-6g,.5-.8kg(+) クロマグロ kg(3+,1 例 ) - - 〇 : 成功, : 細胞数または例数少, : 失敗,-: 未実施 図 1 浦ノ内湾産 Takayama 属培養株 ( 太字英数字 ) の系統学的位置づけ.ML 系統樹の分岐点にはブートストラップ値 (n = 1) が示されている. 3

23 A クロロフィル a 量 (rel. fluor.) B Cell density Chlorophyll a 培養 数 図 Karenia papilionacea 新奇系統 KsNOM1H の大量培養時における培養状況 (A, 数値 は培養日数を示す ) ならびに細胞密度 クロロフィル a 量の経時的推移 (B) 細胞密度 (cells/ml) 曝露区 ( 新奇系統 ) 曝露区 ( 原記載種系統 ) 残数 ( 尾 ) 残数 ( 尾 ) 曝露区 培養時間 ( 分 ) 図 3 浦ノ内湾産 Karenia papilionacea 二系統を曝露したときのマアジ生残数の推移. 33

24 細胞数 ( 1 cells/ml) km N- P 培養日数 * * * * 図 Karenia mikimotoi 株の細胞数の変化 ( 左 ),3 日目の培養液をマダイ鰓細胞に曝露した際の鰓細胞の生残率 ( 右 ).km:swm-3 培地で培養した KmURN6Y 株 (.9 1 cells/ml), N-: 窒素欠乏 SWM-3 培地で培養した KmURN6Y 株 (. 1 cells/ml),p-: リン欠乏 SWM-3 培地で培養した KmURN6Y 株 (.5 1 cells/ml),c:l15 培地,sc:SWM-3 培地,pc: 陽性対照 ( 凍結 KmURN6Y 株 ) *:sc と曝露区の生残率との間に有意差あり (p<.5). グラフ上のバーは標準誤差. 細胞生残率 (%) * swm3 c sp sp5 図 5 Takayama 培養株 C(11. 1 cells/ml), SP( cells/ml),sp5( cells/ml) をマダイ鰓培養細胞にそれぞれ曝露した際の鰓細胞の生残率.swm3:SWM-3 培地,*:sc と曝露区の生残率との間に有意差あり (p<.5). グラフ上のバーは標準誤差 細胞数 ( 1 cells/ml) 細胞生残率 (%) 8 6 c sc kp pc 図 6 Karenia papilionacea 株の細胞数の変化 ( 左 ),3 日目の培養液を でマダイ鰓細胞に曝露した際の鰓細胞の生残率 ( 右 ).kp:k. papilionacea 株 (.3 1 cells/ml),c:l15 培地, sc:f/ 培地,pc: 陽性対照 ( 凍結 KmURN6Y 株 ). 3

120, ,000 完全培地 80,000 60,000 40,000 20, Cells ( 10³) ml ,000 30,000 25,000 20, ,000 10,000 5 N 欠培地

120, ,000 完全培地 80,000 60,000 40,000 20, Cells ( 10³) ml ,000 30,000 25,000 20, ,000 10,000 5 N 欠培地 12, 1, 完全培地 8, 6, 4, 2, 2 Cells ( 1³) ml -1 2 4 6 8 1 35, 3, 25, 2, 15 15, 1, 5 N 欠培地 2 4 6 8 1 5, 35 35, 3 3, 25 25, 2 2, 15 15, 1 1, 5 P 欠培地 2 4 6 8 1 5, 35 35, 3 3, 25 25, 2 2, 15 15, 1 1, 5 5, 培養日数

More information

1

1 1 資料 : Chattonella 属の生活史 Chattonella 属の初期出現は海底泥中に存在するシストに由来すると考えられることから 出現を予測するためには 赤潮発生前の海底泥中のシスト密度の把握が有効である また海底水温が 20 C を越えると発芽が開始されることから (Imai et al. 1991) 遊泳細胞出現のモニタリングを開始する目安となっている Imai I, Itakura

More information

までの間, 毎月 回の頻度でシャットネラ属プランクトン調査を実施し, 本種の同定及び水質観測を行なった また, 湾内の 点 ( 図 ) においてシャットネラ属プランクトンのシスト分布調査を 6 月と 月に実施し, 採取した試泥をフ 6 AKA 8 FT FN 千葉 BC 8 FT BC FN 千葉

までの間, 毎月 回の頻度でシャットネラ属プランクトン調査を実施し, 本種の同定及び水質観測を行なった また, 湾内の 点 ( 図 ) においてシャットネラ属プランクトンのシスト分布調査を 6 月と 月に実施し, 採取した試泥をフ 6 AKA 8 FT FN 千葉 BC 8 FT BC FN 千葉 課題名 東京湾におけるケイ藻 新奇有害プランクトンの被害防止対策 全体計画 () 目的 99 年代以降, 東京湾では冬季にケイ藻赤潮が多発するようになっており, これに伴う栄養塩不足によってノリの色落ちが発生し, 千葉県のノリ養殖業に大きな被害が生じている このため, 東京湾において多発しているケイ藻赤潮によるノリの色落ち被害について, 原因となっているプランクトン種をモニタリングし, その発生状況と栄養塩環境及びノリの色落ち状況との関係を明らかにする

More information

Microsoft PowerPoint - 第8回小委資料(生物小委:夏場赤潮とりまとめ)2

Microsoft PowerPoint - 第8回小委資料(生物小委:夏場赤潮とりまとめ)2 出典 : 水産総合研究センター 熊本県 鹿児島県 (2013) 平成 24 年度漁場環境 生物多様性保全総合対策委託事業赤潮貧酸素水塊漁業被害防止対策事業 八代海 鹿児島湾における有害赤潮等分布拡大防止報告書, pp.58 31 出典 : 水産総合研究センター 熊本県 鹿児島県 (2013) 平成 24 年度漁場環境 生物多様性保全総合対策委託事業赤潮貧酸素水塊漁業被害防止対策事業 八代海 鹿児島湾における有害赤潮等分布拡大防止報告書,

More information

水質

水質 3 3. 水質 39 水質 流域の状況 39 札内川ダムは 十勝川水系札内川の上流域に位置する ダム流域は 日高山脈襟裳国定公園内に位置しており 森林が % を占めている 流域の概要 面積 7.7km 土地利用森林が % その他 日高山脈襟裳国定公園内に位置する 水質 定期水質調査地点 札内川ダムでは 流入河川 地点 貯水池内 地点 下流河川 地点で 定期水質調査を実施している 竜潭上流 南札内 ダムサイト

More information

豚丹毒 ( アジュバント加 ) 不活化ワクチン ( シード ) 平成 23 年 2 月 8 日 ( 告示第 358 号 ) 新規追加 1 定義シードロット規格に適合した豚丹毒菌の培養菌液を不活化し アルミニウムゲルアジュバントを添加したワクチンである 2 製法 2.1 製造用株 名称豚丹

豚丹毒 ( アジュバント加 ) 不活化ワクチン ( シード ) 平成 23 年 2 月 8 日 ( 告示第 358 号 ) 新規追加 1 定義シードロット規格に適合した豚丹毒菌の培養菌液を不活化し アルミニウムゲルアジュバントを添加したワクチンである 2 製法 2.1 製造用株 名称豚丹 豚丹毒 ( アジュバント加 ) 不活化ワクチン ( シード ) 平成 23 年 2 月 8 日 ( 告示第 358 号 ) 新規追加 1 定義シードロット規格に適合した豚丹毒菌の培養菌液を不活化し アルミニウムゲルアジュバントを添加したワクチンである 2 製法 2.1 製造用株 2.1.1 名称豚丹毒菌多摩 96 株 ( 血清型 2 型 ) 又はこれと同等と認められた株 2.1.2 性状感受性豚に接種すると

More information

9-2_資料9(別添)_栄養塩類管理に係る順応的な取組の検討

9-2_資料9(別添)_栄養塩類管理に係る順応的な取組の検討 資料 9( 別添 ) ノリ養殖を取り巻く環境の変化について 1. 播磨灘 1 1.1 ノリ養殖を取り巻く環境の変化 1 (1) ノリの生産状況の変化 1 (2) 水環境の変化 2 (3) 大型の珪藻類について 5 (4) 降水量との対応 9 1.2 まとめ 1 2. 備讃瀬戸 11 2.1 ノリ養殖を取り巻く環境の変化 11 (1) ノリの生産状況の変化 11 (2) 水環境の変化 12 (3) 大型の珪藻類について

More information

環境科学部年報(第16号)-04本文-学位論文の概要.indd

環境科学部年報(第16号)-04本文-学位論文の概要.indd 琵琶湖におけるケイ素画分の特徴とそれに影響を及ぼす要因 安積寿幸 環境動態学専攻 はじめに近年 人間活動の増大が 陸水や海洋において栄養塩 ( 窒素 リン ケイ素 ) の循環に影響を与えている この人間活動の増大は 河川や湖沼 海洋の富栄養化を引き起こすだけでなく ケイ素循環にも影響をおよぼす 特に陸水域における富栄養化やダムの建造は 珪藻生産 珪藻の沈降 堆積を増加させ 陸域から海洋へのケイ素の輸送を減少させる

More information

大学院博士課程共通科目ベーシックプログラム

大学院博士課程共通科目ベーシックプログラム 平成 30 年度医科学専攻共通科目 共通基礎科目実習 ( 旧コア実習 ) 概要 1 ). 大学院生が所属する教育研究分野における実習により単位認定可能な実習項目 ( コア実習項目 ) 1. 組換え DNA 技術実習 2. 生体物質の調製と解析実習 3. 薬理学実習 4. ウイルス学実習 5. 免疫学実習 6. 顕微鏡試料作成法実習 7. ゲノム医学実習 8. 共焦点レーザー顕微鏡実習 2 ). 実習を担当する教育研究分野においてのみ単位認定可能な実習項目

More information

3-3 現地調査 ( カレイ類稚魚生息状況調査 ) 既存文献とヒアリング調査の結果 漁獲の対象となる成魚期の生息環境 移動 回遊形態 食性などの生活史に関する知見については多くの情報を得ることができた しかしながら 東京湾では卵期 浮遊期 極沿岸生活期ならびに沿岸生活期の知見が不足しており これらの

3-3 現地調査 ( カレイ類稚魚生息状況調査 ) 既存文献とヒアリング調査の結果 漁獲の対象となる成魚期の生息環境 移動 回遊形態 食性などの生活史に関する知見については多くの情報を得ることができた しかしながら 東京湾では卵期 浮遊期 極沿岸生活期ならびに沿岸生活期の知見が不足しており これらの 3-3 現地調査 ( カレイ類稚魚生息状況調査 ) 既存文献とヒアリング調査の結果 漁獲の対象となる成魚期の生息環境 移動 回遊形態 食性などの生活史に関する知見については多くの情報を得ることができた しかしながら 東京湾では卵期 浮遊期 極沿岸生活期ならびに沿岸生活期の知見が不足しており これらの成長段階における生息環境 生息条件についての情報を把握することができなかった そこで 本年度は東京湾のイシガレイならびにマコガレイの極沿岸生活期

More information

豚繁殖 呼吸障害症候群生ワクチン ( シード ) 平成 24 年 3 月 13 日 ( 告示第 675 号 ) 新規追加 1 定義シードロット規格に適合した弱毒豚繁殖 呼吸障害症候群ウイルスを同規格に適合した株化細胞で増殖させて得たウイルス液を凍結乾燥したワクチンである 2 製法 2.1 製造用株

豚繁殖 呼吸障害症候群生ワクチン ( シード ) 平成 24 年 3 月 13 日 ( 告示第 675 号 ) 新規追加 1 定義シードロット規格に適合した弱毒豚繁殖 呼吸障害症候群ウイルスを同規格に適合した株化細胞で増殖させて得たウイルス液を凍結乾燥したワクチンである 2 製法 2.1 製造用株 豚繁殖 呼吸障害症候群生ワクチン ( シード ) 平成 24 年 3 月 13 日 ( 告示第 675 号 ) 新規追加 1 定義シードロット規格に適合した弱毒豚繁殖 呼吸障害症候群ウイルスを同規格に適合した株化細胞で増殖させて得たウイルス液を凍結乾燥したワクチンである 2 製法 2.1 製造用株 2.1.1 名称豚繁殖 呼吸障害症候群ウイルス JJ1882 株又はこれと同等と認められた株 2.1.2

More information

日本脳炎不活化ワクチン ( シード ) 平成 24 年 7 月 4 日 ( 告示第 1622 号 ) 新規追加 1 定義シードロット規格に適合した日本脳炎ウイルスを同規格に適合した株化細胞で増殖させて得たウイルス液を不活化したワクチンである 2 製法 2.1 製造用株 名称日本脳炎ウイル

日本脳炎不活化ワクチン ( シード ) 平成 24 年 7 月 4 日 ( 告示第 1622 号 ) 新規追加 1 定義シードロット規格に適合した日本脳炎ウイルスを同規格に適合した株化細胞で増殖させて得たウイルス液を不活化したワクチンである 2 製法 2.1 製造用株 名称日本脳炎ウイル 日本脳炎不活化ワクチン ( シード ) 平成 24 年 7 月 4 日 ( 告示第 1622 号 ) 新規追加 1 定義シードロット規格に適合した日本脳炎ウイルスを同規格に適合した株化細胞で増殖させて得たウイルス液を不活化したワクチンである 2 製法 2.1 製造用株 2.1.1 名称日本脳炎ウイルス中山株薬検系又はこれと同等と認められた株 2.1.2 性状豚腎初代細胞で増殖し がちょう 鶏初生ひな及びはとの赤血球を凝集する

More information

xlsx

xlsx 平成 7 年 11 月瀬戸内海の赤潮 水産庁瀬戸内海漁業調整事務所 概要 瀬戸内海では 6 件の赤潮が発生した ( 前年同月 件 ) 内訳は播磨 1 件 燧 1 件 周防 1 件 豊後水道 3 件であった 漁業被害は発生しなかった ( 前年同月 件 ) 出現した赤潮構成プランクトンは 5 属であった 土佐湾では赤潮が発生しなかった ( 前年同月 件 ) 熊野では 1 件の赤潮が発生した ( 前年同月

More information

水質

水質 34 34. 水質 3 水質 流域の状況 3 金山ダムは 石狩川水系空知川の上流域に位置する ダム流域は森林が約 9% を占めており 流入河川の流入付近が南富良野町の市街地となっている 流域の概要 面積 47km 2 人口 約 2,8 人 ( 南富良野町 H2.9) 土地利用森林が約 9% その他 牧場 農場あり流入河川の流入付近が市街地 36 水質 2 定期水質調査地点 金山ダムでは 流入河川 2

More information

馬ロタウイルス感染症 ( アジュバント加 ) 不活化ワクチン ( シード ) 平成 24 年 7 月 4 日 ( 告示第 1622 号 ) 新規追加 1 定義シードロット規格に適合した馬ロタウイルス (A 群 G3 型 ) を同規格に適合した株化細胞で増殖させて得たウイルス液を不活化し アジュバント

馬ロタウイルス感染症 ( アジュバント加 ) 不活化ワクチン ( シード ) 平成 24 年 7 月 4 日 ( 告示第 1622 号 ) 新規追加 1 定義シードロット規格に適合した馬ロタウイルス (A 群 G3 型 ) を同規格に適合した株化細胞で増殖させて得たウイルス液を不活化し アジュバント 馬ロタウイルス感染症 ( アジュバント加 ) 不活化ワクチン ( シード ) 平成 24 年 7 月 4 日 ( 告示第 1622 号 ) 新規追加 1 定義シードロット規格に適合した馬ロタウイルス (A 群 G3 型 ) を同規格に適合した株化細胞で増殖させて得たウイルス液を不活化し アジュバントを添加したワクチンである 2 製法 2.1 製造用株 2.1.1 名称馬ロタウイルス Ho-5MA 株又はこれと同等と認められた株

More information

赤潮発生状況 ( 平成 4 年 4 月 ) 発生 7 件 ( 漁業被害 件 ) 番号発生期間 ( 日間 ) 灘名発生水域赤潮構成プランクトン最高細胞数 ( 個 /ml) 最大面積 (K m) 漁業被害 3/~ 周防灘秋穂湾 ~ 徳山湾 Noctiluca sp. 不明 0.3 無 ( 山口県 ) 4

赤潮発生状況 ( 平成 4 年 4 月 ) 発生 7 件 ( 漁業被害 件 ) 番号発生期間 ( 日間 ) 灘名発生水域赤潮構成プランクトン最高細胞数 ( 個 /ml) 最大面積 (K m) 漁業被害 3/~ 周防灘秋穂湾 ~ 徳山湾 Noctiluca sp. 不明 0.3 無 ( 山口県 ) 4 平成 4 年 4 5 月瀬戸内海の赤潮 水産庁瀬戸内海漁業調整事務所 概要 4 月瀬戸内海では 7 件 ( 前年同月 件 ) の赤潮が発生した 内訳は大阪湾で 3 件 豊後水道で 件 伊予灘, 周防灘で各 件であった 出現した赤潮構成プランクトンは 7 属であった 漁業被害は 件 ( 前年同月 0 件 ) 発生し ともに豊後水道でコクロディニウム属によるものであった 大分県猪串湾では 養殖カンパチ

More information

発生 ( 流入 ) H17 発生 ( 流入 ) H17 発生 ( 内部 ) H19 H23 発生 ( 内部 ) H19 H23 局所発生 発生 ( 流入 ) H 月水温平年偏差 (10m 層 : ) H17 局所発生 発生 ( 流入 ) H17 H2

発生 ( 流入 ) H17 発生 ( 流入 ) H17 発生 ( 内部 ) H19 H23 発生 ( 内部 ) H19 H23 局所発生 発生 ( 流入 ) H 月水温平年偏差 (10m 層 : ) H17 局所発生 発生 ( 流入 ) H17 H2 ( 流入 ) ( 流入 ) ( 内部 ) H19 H23 ( 内部 ) H19 H23 局所 ( 流入 ) -0.5 0.0 0.5 1.0 1.5 12 月水温平年偏差 (10m 層 : ) 局所 ( 流入 ) 1.0 2.0 3.0 4.0 2 月上旬西風成分 ( 明石 :m/s) ( 内部 ) H19 H23 ( 内部 ) H23 H19 局所 ( 流入 ) 100 150 200 11-12

More information

xlsx

xlsx 平成 年 7 月瀬戸内海の赤潮 水産庁瀬戸内海漁業調整事務所 概要 瀬戸内海では 19 件の赤潮が発生した ( 前年同月 9 件 ) 内訳は紀伊水道 1 件 播磨灘 件 備讃瀬戸 1 件 燧灘 1 件 周防灘 1 件 豊後水道 1 件であった 漁業被害は 件発生した ( 前年同月 7 件 ) 出現した赤潮構成プランクトンは 属であった 土佐湾では 件の赤潮が発生した ( 前年同月 1 件 ) 漁業被害は発生しなかった

More information

土木学会論文集 B2( 海岸工学 ),Vol. 72, No. 2, I_1249 I_1254, 諫早湾における夏季に発生する Chattonella および珪藻赤潮の生態特性と終息時期の予測 中嶋雅孝 1 横山佳裕 2 宇野潔 3 矢永純一 4 武元将忠 5 小野英治 6 本城凡夫

土木学会論文集 B2( 海岸工学 ),Vol. 72, No. 2, I_1249 I_1254, 諫早湾における夏季に発生する Chattonella および珪藻赤潮の生態特性と終息時期の予測 中嶋雅孝 1 横山佳裕 2 宇野潔 3 矢永純一 4 武元将忠 5 小野英治 6 本城凡夫 土木学会論文集 B2( 海岸工学 ),Vol. 72, No. 2, I_1249 I_1254, 2016. 諫早湾における夏季に発生する Chattonella および珪藻赤潮の生態特性と終息時期の予測 中嶋雅孝 1 横山佳裕 2 宇野潔 3 矢永純一 4 武元将忠 5 小野英治 6 本城凡夫 7 1 一般財団法人九州環境管理協会事業本部 ( 813-0004 福岡県福岡市東区松香台 1-10-1)

More information

<90D492AA8C8E95F A92F990B394C E58DE3957B82CC94AD90B695F18D9082F092C789C E392E E786C73>

<90D492AA8C8E95F A92F990B394C E58DE3957B82CC94AD90B695F18D9082F092C789C E392E E786C73> 平成 年 瀬戸内海の赤潮水産庁瀬戸内海漁業調整事務所 概要 瀬戸内海ではでは 件の赤潮赤潮が発生発生したした ( 前年同 件 ) 内訳は 紀伊水道 件 大阪湾 件 播磨灘 件 燧灘 件 安芸灘 件 伊予灘 件 周防灘 件 伊予灘及伊予灘及び周防灘周防灘にまたがるもの 件 豊後水道 件であったであった 出現したした赤潮構成赤潮構成プランクトンプランクトンは 属であったであった 漁業被害は 9 件発生したした

More information

抗菌薬の殺菌作用抗菌薬の殺菌作用には濃度依存性と時間依存性の 2 種類があり 抗菌薬の効果および用法 用量の設定に大きな影響を与えます 濃度依存性タイプでは 濃度を高めると濃度依存的に殺菌作用を示します 濃度依存性タイプの抗菌薬としては キノロン系薬やアミノ配糖体系薬が挙げられます 一方 時間依存性

抗菌薬の殺菌作用抗菌薬の殺菌作用には濃度依存性と時間依存性の 2 種類があり 抗菌薬の効果および用法 用量の設定に大きな影響を与えます 濃度依存性タイプでは 濃度を高めると濃度依存的に殺菌作用を示します 濃度依存性タイプの抗菌薬としては キノロン系薬やアミノ配糖体系薬が挙げられます 一方 時間依存性 2012 年 1 月 4 日放送 抗菌薬の PK-PD 愛知医科大学大学院感染制御学教授三鴨廣繁抗菌薬の PK-PD とは薬物動態を解析することにより抗菌薬の有効性と安全性を評価する考え方は アミノ配糖体系薬などの副作用を回避するための薬物血中濃度モニタリング (TDM) の分野で発達してきました 近年では 耐性菌の増加 コンプロマイズド ホストの増加 新規抗菌薬の開発の停滞などもあり 現存の抗菌薬をいかに科学的に使用するかが重要な課題となっており

More information

黄砂消散係数 (/Km) 黄砂消散係数 (/Km) 黄砂消散係数 (/Km) 黄砂消散係数 (/Km) 日数 8~ 年度において長崎 松江 富山で観測された気象台黄砂日は合計で延べ 53 日である これらの日におけるの頻度分布を図 6- に示している が.4 以下は全体の約 5% であり.6 以上の

黄砂消散係数 (/Km) 黄砂消散係数 (/Km) 黄砂消散係数 (/Km) 黄砂消散係数 (/Km) 日数 8~ 年度において長崎 松江 富山で観測された気象台黄砂日は合計で延べ 53 日である これらの日におけるの頻度分布を図 6- に示している が.4 以下は全体の約 5% であり.6 以上の 6. ライダー黄砂消散係数と SPM 濃度による黄砂検出の検討 日本における継続的な黄砂観測は気象台での目視によって行われており 視程 km 未満を黄砂現象として報告されている (989 年以降は km 以上も記録 ) 一方 目視による黄砂だけでなく より科学的 定量的手法の活用により広範囲に黄砂飛来を把握できる方法を見出すことも重要である ライダーによる観測では 気象台が観測した黄砂日 ( 以下気象台黄砂日

More information

脳組織傷害時におけるミクログリア形態変化および機能 Title変化に関する培養脳組織切片を用いた研究 ( Abstract_ 要旨 ) Author(s) 岡村, 敏行 Citation Kyoto University ( 京都大学 ) Issue Date URL http

脳組織傷害時におけるミクログリア形態変化および機能 Title変化に関する培養脳組織切片を用いた研究 ( Abstract_ 要旨 ) Author(s) 岡村, 敏行 Citation Kyoto University ( 京都大学 ) Issue Date URL http 脳組織傷害時におけるミクログリア形態変化および機能 Title変化に関する培養脳組織切片を用いた研究 ( Abstract_ 要旨 ) Author(s) 岡村, 敏行 Citation Kyoto University ( 京都大学 ) Issue Date 2009-03-23 URL http://hdl.handle.net/2433/124054 Right Type Thesis or

More information

1 岡山水研報告 32 1~5,2017 岡山県沿岸海域で発生した渦鞭毛藻 Akashiwo sanguinea の増殖等が栄養塩濃度低下に及ぼす影響 山下泰司 Influence of Increase in the Dinoflagellate Akashiwo sanguinea and Ot

1 岡山水研報告 32 1~5,2017 岡山県沿岸海域で発生した渦鞭毛藻 Akashiwo sanguinea の増殖等が栄養塩濃度低下に及ぼす影響 山下泰司 Influence of Increase in the Dinoflagellate Akashiwo sanguinea and Ot 岡山水研報告 ~,7 岡山県沿岸海域で発生した渦鞭毛藻 Akashiwo sanguinea の増殖等が栄養塩濃度低下に及ぼす影響 山下泰司 Influence of Increase in the Dinoflagellate Akashiwo sanguinea and Other Factors on Decrease in Nutrient Concentration in the Coastal

More information

日本標準商品分類番号 カリジノゲナーゼの血管新生抑制作用 カリジノゲナーゼは強力な血管拡張物質であるキニンを遊離することにより 高血圧や末梢循環障害の治療に広く用いられてきた 最近では 糖尿病モデルラットにおいて増加する眼内液中 VEGF 濃度を低下させることにより 血管透過性を抑制す

日本標準商品分類番号 カリジノゲナーゼの血管新生抑制作用 カリジノゲナーゼは強力な血管拡張物質であるキニンを遊離することにより 高血圧や末梢循環障害の治療に広く用いられてきた 最近では 糖尿病モデルラットにおいて増加する眼内液中 VEGF 濃度を低下させることにより 血管透過性を抑制す 日本標準商品分類番号 872491 カリジノゲナーゼの血管新生抑制作用 カリジノゲナーゼは強力な血管拡張物質であるキニンを遊離することにより 高血圧や末梢循環障害の治療に広く用いられてきた 最近では 糖尿病モデルラットにおいて増加する眼内液中 VEGF 濃度を低下させることにより 血管透過性を抑制することが示されたが 血管新生に対するカリジノゲナーゼの影響を評価した報告はない そこで今回 網膜血管新生に対するカリジノゲナーゼの役割を同定するため

More information

参考1中酪(H23.11)

参考1中酪(H23.11) - 1- 参考 1 - 2- - 3- - 4- - 5- - 6- - 7- - 8- 別添 1 牛乳の比重増加要因の解析 国立大学法人帯広畜産大学畜産フィールド科学センター准教授木田克弥 背景 乳および乳製品の成分規格等に関する省令 ( 乳等省令 ) において 生乳の比重は 1.28-1.34 に規定されている 一方 乳牛の遺伝的改良 ( 乳量および乳成分率の向上 ) に成果として 昨今の生乳の比重は増加傾向にあり

More information

DNA/RNA調製法 実験ガイド

DNA/RNA調製法 実験ガイド DNA/RNA 調製法実験ガイド PCR の鋳型となる DNA を調製するにはいくつかの方法があり 検体の種類や実験目的に応じて適切な方法を選択します この文書では これらの方法について実際の操作方法を具体的に解説します また RNA 調製の際の注意事項や RNA 調製用のキット等をご紹介します - 目次 - 1 実験に必要なもの 2 コロニーからの DNA 調製 3 増菌培養液からの DNA 調製

More information

里道 恵﨑 杉野 次に毎月の観測データの長期変動を整理し, 水質の経年変化を検討した それぞれのパラメータの経年変化及び長期トレンドを明らかにするため, 前後 6ヶ月づつ合計 13データの移動平均と回帰直線を示した ( ) 水温 13 月移動平均 2. 福岡湾の植物プランクトンの出現傾向

里道 恵﨑 杉野 次に毎月の観測データの長期変動を整理し, 水質の経年変化を検討した それぞれのパラメータの経年変化及び長期トレンドを明らかにするため, 前後 6ヶ月づつ合計 13データの移動平均と回帰直線を示した ( ) 水温 13 月移動平均 2. 福岡湾の植物プランクトンの出現傾向 福岡水海技セ研報第 25 号 215 年 3 月 Bull.Fukuoka.Fisheries.Mar.Technol.Res.Cent.No25. March 215 福岡湾における植物プランクトンの変遷について 里道菜穂子 恵﨑摂 杉野浩二郎 ( 研究部 ) 福岡湾における水質 ( 栄養塩レベル ) と植物プランクトンの長期的な変動から, 水質の変化が植物プランクトン群集に与える影響について検討した

More information

<4D F736F F D F5F8F4390B3816A95788E6D8CDC8CCE82CC90858EBF8AC28BAB82CC95CF89BB8F4390B B7924A90EC816A2E646F63>

<4D F736F F D F5F8F4390B3816A95788E6D8CDC8CCE82CC90858EBF8AC28BAB82CC95CF89BB8F4390B B7924A90EC816A2E646F63> 富士五湖の水質環境の変化 長谷川裕弥, 吉沢一家 Change of the Water quality environment of Fuji Five Lakes Yuya Hasegawa, Kazuya Yoshizawa キーワード : 富士五湖, 透明度, 水質変動, クロロフィル a, リン, 窒素 富士五湖の水質調査は1973 年より 山梨県により公共用水域調査として継続して行われている

More information

COD COD DIN 99 DIN 9 DIN 9 NPO 7 データの収集について DIN, 溶存無機態リン ( 以下 と記す ) DIN DIN ノリ生産量 DIN アサリ漁獲量 漁獲量 9 経営体数

COD COD DIN 99 DIN 9 DIN 9 NPO 7 データの収集について DIN, 溶存無機態リン ( 以下 と記す ) DIN DIN ノリ生産量 DIN アサリ漁獲量 漁獲量 9 経営体数 Journal of Fisheries Technology7 7 7 7 瀬戸内海の栄養塩環境と漁業 反田實 赤繁悟 有山啓之 山野井英夫 木村博 團昭紀 9 坂本久 佐伯康明 石田祐幸 壽久文 山田卓郎 Nutrient environment and fisheries in the Seto Inland Sea Minoru TANDA, Satoru AKASHIGE, Hiroyuki

More information

平成 29 年度 漁場環境 生物多様性保全 総合対策委託事業 平成 29 年度赤潮 貧酸素水塊対策推進事業 瀬戸内海等での有害赤潮発生機構解明と予察 被害防止等技術開発 報告書 平成 30 年 3 月 瀬戸内海赤潮共同研究機関

平成 29 年度 漁場環境 生物多様性保全 総合対策委託事業 平成 29 年度赤潮 貧酸素水塊対策推進事業 瀬戸内海等での有害赤潮発生機構解明と予察 被害防止等技術開発 報告書 平成 30 年 3 月 瀬戸内海赤潮共同研究機関 平成 9 年度 漁場環境 生物多様性保全 総合対策委託事業 平成 9 年度赤潮 貧酸素水塊対策推進事業 瀬戸内海等での有害赤潮発生機構解明と予察 被害防止等技術開発 報告書 平成 3 年 3 月 瀬戸内海赤潮共同研究機関 目次 1. 研究開発の概要 (1) 目的...1 () 目標設定の妥当性...1 (3) 研究開発の実施体制... () 研究開発の内容...3. 研究開発結果 1) 魚介類の斃死原因となる有害赤潮等分布拡大防止のための発生モニタリングと発生シナリオの構築

More information

ンゴ類及びその他底生生物 ) の生息状況を観察した ジグザグに設置したトランセクト ( 交差することのないよう, かつ, 隣り合う調査線の視野末端が重複するように配置された調査線 ) に沿って ROV を航走させ トランセクト上に宝石サンゴがあった場合は 位置 種 サイズ等を記録した 同時に海底の操

ンゴ類及びその他底生生物 ) の生息状況を観察した ジグザグに設置したトランセクト ( 交差することのないよう, かつ, 隣り合う調査線の視野末端が重複するように配置された調査線 ) に沿って ROV を航走させ トランセクト上に宝石サンゴがあった場合は 位置 種 サイズ等を記録した 同時に海底の操 平成 26 年度小笠原諸島周辺海域宝石サンゴ緊急対策事業報告書 1. 背景と目的宝石サンゴは 日本国内では 東京都 ( 小笠原諸島 ) や高知県等の小規模漁業者にとって重要な収入源となっているところであるが 非常に成長が遅く乱獲に弱い資源であることから 東京都や高知県等では知事が定める漁業調整規則により許可制とし 許可隻数や漁具 操業時間に規制を設ける等 漁業の管理を行ってきた しかしながら 中国市場における宝石サンゴの価格上昇を背景に

More information

ロペラミド塩酸塩カプセル 1mg TCK の生物学的同等性試験 バイオアベイラビリティの比較 辰巳化学株式会社 はじめにロペラミド塩酸塩は 腸管に選択的に作用して 腸管蠕動運動を抑制し また腸管内の水分 電解質の分泌を抑制して吸収を促進することにより下痢症に効果を示す止瀉剤である ロペミン カプセル

ロペラミド塩酸塩カプセル 1mg TCK の生物学的同等性試験 バイオアベイラビリティの比較 辰巳化学株式会社 はじめにロペラミド塩酸塩は 腸管に選択的に作用して 腸管蠕動運動を抑制し また腸管内の水分 電解質の分泌を抑制して吸収を促進することにより下痢症に効果を示す止瀉剤である ロペミン カプセル ロペラミド塩酸塩カプセル 1mg TCK の生物学的同等性試験 バイオアベイラビリティの比較 辰巳化学株式会社 はじめにロペラミド塩酸塩は 腸管に選択的に作用して 腸管蠕動運動を抑制し また腸管内の水分 電解質の分泌を抑制して吸収を促進することにより下痢症に効果を示す止瀉剤である ロペミン カプセル 1mg は 1 カプセル中ロペラミド塩酸塩 1 mg を含有し消化管から吸収されて作用を発現する このことから

More information

Kumamoto University Center for Multimedia and Information Technologies Lab. 熊本大学アプリケーション実験 ~ 実環境における無線 LAN 受信電波強度を用いた位置推定手法の検討 ~ InKIAI 宮崎県美郷

Kumamoto University Center for Multimedia and Information Technologies Lab. 熊本大学アプリケーション実験 ~ 実環境における無線 LAN 受信電波強度を用いた位置推定手法の検討 ~ InKIAI 宮崎県美郷 熊本大学アプリケーション実験 ~ 実環境における無線 LAN 受信電波強度を用いた位置推定手法の検討 ~ InKIAI プロジェクト @ 宮崎県美郷町 熊本大学副島慶人川村諒 1 実験の目的 従来 信号の受信電波強度 (RSSI:RecevedSgnal StrengthIndcator) により 対象の位置を推定する手法として 無線 LAN の AP(AccessPont) から受信する信号の減衰量をもとに位置を推定する手法が多く検討されている

More information

STAP現象の検証の実施について

STAP現象の検証の実施について STAP 現象の検証の実施について 実験総括責任者 : 独立行政法人理化学研究所発生 再生科学総合研究センター特別顧問 ( 相澤研究ユニット研究ユニットリーダー兼務 ) 相澤慎一 研究実施責任者 : 独立行政法人理化学研究所発生 再生科学総合研究センター多能性幹細胞研究プロジェクトプロジェクトリーダー丹羽仁史 2014 年 4 月 7 日 独立行政法人理化学研究所 1 検証実験の目的 STAP 現象が存在するか否かを一から検証する

More information

U-937 Technical Data Sheet 77% HTS-RT 法 96-well plate 試薬 D 1 μl 10,000g(10,000~12,000rpm) 4 で 5 分間遠心し 上清除去 sirna 溶液 (0.23μM final conc. 10nM) 20 倍希釈した

U-937 Technical Data Sheet 77% HTS-RT 法 96-well plate 試薬 D 1 μl 10,000g(10,000~12,000rpm) 4 で 5 分間遠心し 上清除去 sirna 溶液 (0.23μM final conc. 10nM) 20 倍希釈した Technical Data Sheet HVJ Envelope sirna/mirna 導入キット ( 研究用 ) GenomONE - Si High throughput screening (HTS) のプロトコルとデータ集 1502GSHTS U-937 Technical Data Sheet 77% HTS-RT 法 96-well plate 試薬 D 1 μl 10,000g(10,000~12,000rpm)

More information

表紙.indd

表紙.indd 教育実践学研究 23,2018 1 Studies of Educational Psychology for Children (Adults) with Intellectual Disabilities * 鳥海順子 TORIUMI Junko 要約 : 本研究では, の動向を把握するために, 日本特殊教育学会における過去 25 年間の学会発表論文について分析を行った 具体的には, 日本特殊教育学会の1982

More information

PowerPoint プレゼンテーション

PowerPoint プレゼンテーション 多能性幹細胞を利用した毒性の判定方法 教授 森田隆 准教授 吉田佳世 ( 大阪市立大学大学院医学研究科遺伝子制御学 ) これまでの問題点 化学物質の人体および環境に及ぼす影響については 迅速にその評価を行うことが社会的に要請されている 一方 マウスやラットなど動物を用いた実験は必要ではあるが 動物愛護や費用 時間的な問題がある そこで 哺乳動物細胞を用いたリスク評価系の開発が望まれる 我々は DNA

More information

目次 IPS 細胞の継代... 3 細胞継代後の培地交換... 5 IPS 細胞の凍結... 6 凍結ストックの解凍... 8 細胞融解後の培地交換 融解後 1 日目 ON-FEEDER IPS 細胞を FEEDER-FREE 条件にて継代する方法 参考資料 AC

目次 IPS 細胞の継代... 3 細胞継代後の培地交換... 5 IPS 細胞の凍結... 6 凍結ストックの解凍... 8 細胞融解後の培地交換 融解後 1 日目 ON-FEEDER IPS 細胞を FEEDER-FREE 条件にて継代する方法 参考資料 AC プロトコール フィーダーフリーでのヒト ips 細胞の培養 1 目次 IPS 細胞の継代... 3 細胞継代後の培地交換... 5 IPS 細胞の凍結... 6 凍結ストックの解凍... 8 細胞融解後の培地交換 融解後 1 日目... 10 ON-FEEDER IPS 細胞を FEEDER-FREE 条件にて継代する方法... 11 参考資料... 14 ACIM 培地の調製... 14 0.5X

More information

Taro-kv12250.jtd

Taro-kv12250.jtd ニューカッスル病 マレック病 ( ニューカッスル病ウイルス由来 F 蛋白遺伝子導入マレック病ウイルス 1 型 ) 凍結生ワクチン 平成 22 年 8 月 12 日 ( 告示第 2288 号 ) 新規追加 ニューカッスル病ウイルスのF 蛋白をコードする遺伝子を弱毒マレック病ウイルス (1 型 ) に挿入して得られた組換え体ウイルスを培養細胞で増殖させて得た感染細胞浮遊液を凍結したワクチンである 1 小分製品の試験

More information

河口域の栄養塩動態 国土交通省国土技術政策総合研究所沿岸海洋研究部海洋環境研究室主任研岡田知也 国土交通省国土技術政策総合研究所

河口域の栄養塩動態 国土交通省国土技術政策総合研究所沿岸海洋研究部海洋環境研究室主任研岡田知也 国土交通省国土技術政策総合研究所 河口域の栄養塩動態 沿岸海洋研究部海洋環境研究室主任研岡田知也 1. 私の研究のモチベーション 高い一次生産 豊富な栄養 本来の河口域 稚仔魚の育成場 高い漁獲量 砂粒子の沈降干潟 浅場の形成ベントスの生息 稚仔魚の生育場 赤潮 多量の負荷 都市部の河口域 沈降 貧酸素水塊の発生 有機物の堆積 劣悪な環境 2. 今日の視点 : 内湾域の環境管理! 河口域 ( 感潮域 ):! ここでの 水質変化 水質変化

More information

ータについては Table 3 に示した 両製剤とも投与後血漿中ロスバスタチン濃度が上昇し 試験製剤で 4.7±.7 時間 標準製剤で 4.6±1. 時間に Tmaxに達した また Cmaxは試験製剤で 6.3±3.13 標準製剤で 6.8±2.49 であった AUCt は試験製剤で 62.24±2

ータについては Table 3 に示した 両製剤とも投与後血漿中ロスバスタチン濃度が上昇し 試験製剤で 4.7±.7 時間 標準製剤で 4.6±1. 時間に Tmaxに達した また Cmaxは試験製剤で 6.3±3.13 標準製剤で 6.8±2.49 であった AUCt は試験製剤で 62.24±2 ロスバスタチン錠 mg TCK の生物学的同等性試験 バイオアベイラビリティの比較 辰巳化学株式会社 はじめにロスバスタチンは HMG-CoA 還元酵素を競合的に阻害することにより HMG-CoA のメバロン酸への変更を減少させ コレステロール生合成における早期の律速段階を抑制する高コレステロール血症治療剤である 今回 ロスバスタチン錠 mg TCK とクレストール 錠 mg の生物学的同等性を検討するため

More information

シプロフロキサシン錠 100mg TCK の生物学的同等性試験 バイオアベイラビリティの比較 辰巳化学株式会社 はじめにシプロフロキサシン塩酸塩は グラム陽性菌 ( ブドウ球菌 レンサ球菌など ) や緑膿菌を含むグラム陰性菌 ( 大腸菌 肺炎球菌など ) に強い抗菌力を示すように広い抗菌スペクトルを

シプロフロキサシン錠 100mg TCK の生物学的同等性試験 バイオアベイラビリティの比較 辰巳化学株式会社 はじめにシプロフロキサシン塩酸塩は グラム陽性菌 ( ブドウ球菌 レンサ球菌など ) や緑膿菌を含むグラム陰性菌 ( 大腸菌 肺炎球菌など ) に強い抗菌力を示すように広い抗菌スペクトルを シプロフロキサシン錠 mg TCK の生物学的同等性試験 バイオアベイラビリティの比較 辰巳化学株式会社 はじめにシプロフロキサシン塩酸塩は グラム陽性菌 ( ブドウ球菌 レンサ球菌など ) や緑膿菌を含むグラム陰性菌 ( 大腸菌 肺炎球菌など ) に強い抗菌力を示すように広い抗菌スペクトルを有し 上気道感染症 尿路感染症 皮膚感染症などに有効なニューキノロン系の合成抗菌剤である シプロキサン 錠

More information

3. 安全性本治験において治験薬が投与された 48 例中 1 例 (14 件 ) に有害事象が認められた いずれの有害事象も治験薬との関連性は あり と判定されたが いずれも軽度 で処置の必要はなく 追跡検査で回復を確認した また 死亡 その他の重篤な有害事象が認められなか ったことから 安全性に問

3. 安全性本治験において治験薬が投与された 48 例中 1 例 (14 件 ) に有害事象が認められた いずれの有害事象も治験薬との関連性は あり と判定されたが いずれも軽度 で処置の必要はなく 追跡検査で回復を確認した また 死亡 その他の重篤な有害事象が認められなか ったことから 安全性に問 フェキソフェナジン塩酸塩錠 6mg TCK の生物学的同等性試験 バイオアベイラビリティの比較 辰巳化学株式会社 はじめにフェキソフェナジン塩酸塩は 第二世代抗ヒスタミン薬の一つであり 抗原抗体反応に伴って起こる肥満細胞からのヒスタミンなどのケミカルメディエーターの遊離を抑制すると共に ヒスタミンの H1 作用に拮抗することにより アレルギー症状を緩和する 今回 フェキソフェナジン塩酸塩錠 6mg

More information

資料 6-4 環境チーム 平成 28 年度事業報告 平成 29 年度事業計画 MH21 環境チームリーダー荒田直

資料 6-4 環境チーム 平成 28 年度事業報告 平成 29 年度事業計画 MH21 環境チームリーダー荒田直 資料 6-4 環境チーム 平成 28 年度事業報告 平成 29 年度事業計画 MH21 環境チームリーダー荒田直 1, 環境リスクの分析と対策の検討 環境チーム 各種環境影響要因に伴う影響を予測するためのシミュレーション技術等の構築 生物相への影響予測技術の検討 2, 環境モニタリング技術の開発 海洋産出試験 ( ガス生産実験 ) 時のデータ計測 ( 地層変形 メタン濃度の変化 ) による実現象の把握

More information

るが AML 細胞における Notch シグナルの正確な役割はまだわかっていない mtor シグナル伝達系も白血病細胞の増殖に関与しており Palomero らのグループが Notch と mtor のクロストークについて報告している その報告によると 活性型 Notch が HES1 の発現を誘導

るが AML 細胞における Notch シグナルの正確な役割はまだわかっていない mtor シグナル伝達系も白血病細胞の増殖に関与しており Palomero らのグループが Notch と mtor のクロストークについて報告している その報告によると 活性型 Notch が HES1 の発現を誘導 学位論文の内容の要旨 論文提出者氏名 奥橋佑基 論文審査担当者 主査三浦修副査水谷修紀 清水重臣 論文題目 NOTCH knockdown affects the proliferation and mtor signaling of leukemia cells ( 論文内容の要旨 ) < 要旨 > 目的 : sirna を用いた NOTCH1 と NOTCH2 の遺伝子発現の抑制の 白血病細胞の細胞増殖と下流のシグナル伝達系に対する効果を解析した

More information

スライド 1

スライド 1 新技術で分離した ヒト骨質由来微小幹細胞の医療応用 薗田精昭 関西医科大学大学院医学研究科先端医療学専攻修復医療応用系幹細胞生物学 2001 背景 (1): 微小幹細胞とは Journal of Cellular Biochemistry 80;455-460(2001) 微小幹細胞に関する最初の報告生体の組織内に非常に小さな spore-like stem cell が存在することが初めて報告された

More information

第2章マウスを用いた動物モデルに関する研究

第2章マウスを用いた動物モデルに関する研究 . ホルムアルデヒドおよびトルエン吸入曝露によるマウスのくしゃみ様症状の定量 およびトルエン代謝物の測定 研究協力者 : 欅田尚樹 嵐谷奎一 ( 産業医科大学産業保健学部 ) (1) 研究要旨ホルムアルデヒド曝露により特異的にくしゃみの増加が観察されたが トルエン曝露でくしゃみの誘発はなかった トルエンの曝露指標として 尿中代謝産物である馬尿酸を測定した 曝露直後には高く翌日には正常レベルに戻っており

More information

Microsoft Word - 博士論文概要.docx

Microsoft Word - 博士論文概要.docx [ 博士論文概要 ] 平成 25 年度 金多賢 筑波大学大学院人間総合科学研究科 感性認知脳科学専攻 1. 背景と目的映像メディアは, 情報伝達における効果的なメディアの一つでありながら, 容易に感情喚起が可能な媒体である. 誰でも簡単に映像を配信できるメディア社会への変化にともない, 見る人の状態が配慮されていない映像が氾濫することで見る人の不快な感情を生起させる問題が生じている. したがって,

More information

DNA 抽出条件かき取った花粉 1~3 粒程度を 3 μl の抽出液 (10 mm Tris/HCl [ph8.0] 10 mm EDTA 0.01% SDS 0.2 mg/ml Proteinase K) に懸濁し 37 C 60 min そして 95 C 10 min の処理を行うことで DNA

DNA 抽出条件かき取った花粉 1~3 粒程度を 3 μl の抽出液 (10 mm Tris/HCl [ph8.0] 10 mm EDTA 0.01% SDS 0.2 mg/ml Proteinase K) に懸濁し 37 C 60 min そして 95 C 10 min の処理を行うことで DNA 組換えイネ花粉の飛散試験 交雑試験 1. 飛散試験 目的 隔離圃場内の試験区で栽培している組換えイネ S-C 系統 及び AS-D 系統の開花時における花粉の飛散状況を確認するため 方法 (1) H23 年度は 7 月末からの低温の影響を受け例年の開花時期よりも遅れ 試験に用いた組換えイネの開花が最初に確認されたのは S-C 系統 及び AS-D 系統ともに 8 月 13 日であった そこで予め準備しておいた花粉トラップ

More information

航空機複合材部品の紫外線劣化加速評価法の開発,三菱重工技報 Vol.51 No.4(2014)

航空機複合材部品の紫外線劣化加速評価法の開発,三菱重工技報 Vol.51 No.4(2014) 航空宇宙特集技術論文 10 航空機複合材部品の紫外線劣化加速評価法の開発 Development of Accelerated UV Degradation Test Method for Aircraft Composite Parts *1 堀苑英毅 *2 石川直元 Hideki Horizono Naomoto Ishikawa 航空機の運用期間 (20 年から 30 年 ) にわたる長期的な耐候性については,

More information

<4D F736F F D20322E CA48B8690AC89CA5B90B688E38CA E525D>

<4D F736F F D20322E CA48B8690AC89CA5B90B688E38CA E525D> PRESS RELEASE(2017/07/18) 九州大学広報室 819-0395 福岡市西区元岡 744 TEL:092-802-2130 FAX:092-802-2139 MAIL:koho@jimu.kyushu-u.ac.jp URL:http://www.kyushu-u.ac.jp 造血幹細胞の過剰鉄が血液産生を阻害する仕組みを解明 骨髄異形成症候群の新たな治療法開発に期待 - 九州大学生体防御医学研究所の中山敬一主幹教授

More information

Microsoft PowerPoint - 4_河邊先生_改.ppt

Microsoft PowerPoint - 4_河邊先生_改.ppt 組換え酵素を用いた配列部位 特異的逐次遺伝子導入方法 Accumulative gene integration system using recombinase 工学研究院化学工学部門河邉佳典 2009 年 2 月 27 日 < 研究背景 > 1 染色体上での遺伝子増幅の有用性 動物細胞での場合 新鮮培地 空気 + 炭酸ガス 使用済み培地 医薬品タンパク質を生産する遺伝子を導入 目的遺伝子の多重化

More information

平成22年度 マハゼ稚仔魚の生息環境調査

平成22年度 マハゼ稚仔魚の生息環境調査 平成 7 年度朝潮運河を中心としたハゼ釣り調査 報告書 平成 8 年 月 財団法人東京水産振興会 株式会社海洋リサーチ 目次 1. 調査目的...1. 実施年月日...1 3. 調査測点...1. 調査項目...5 5. 調査方法...6 6. 調査結果...8 < 添付資料 > 付表 写真帳 1. 調査目的 本調査は 朝潮運河周辺海域におけるマハゼの生息状況及び海域環境を把握するこ とを目的とする.

More information

バンカーシート 利用マニュアル 2017年版(第一版)

バンカーシート 利用マニュアル 2017年版(第一版) 施設野菜の微小害虫と天敵カブリダニ 施設野菜での微小害虫問題 中央農業研究センター 石原産業 ( 株 ) 施設のイチゴではハダニ類が多発し 問題となる 施設のキュウリ ナス サヤインゲンでも アザミウマ類やコナジラミ類などの被害や媒介ウイルス病が問題となる これらの害虫は薬剤抵抗性が発達しやすく 農薬での防除は難しい カブリダニ類は有力な天敵であるが 放飼時期の見極めや農薬との併用などが難しく これらの施設作物では利用が進んでいない

More information

あった AUCtはで ± ng hr/ml で ± ng hr/ml であった 2. バイオアベイラビリティの比較およびの薬物動態パラメータにおける分散分析の結果を Table 4 に示した また 得られた AUCtおよび Cmaxについてとの対数値

あった AUCtはで ± ng hr/ml で ± ng hr/ml であった 2. バイオアベイラビリティの比較およびの薬物動態パラメータにおける分散分析の結果を Table 4 に示した また 得られた AUCtおよび Cmaxについてとの対数値 モンテルカストチュアブル錠 5mg TCK の生物学的同等性試験 ( 口中溶解後 水なし投与 ) バイオアベイラビリティの比較 辰巳化学株式会社 はじめにモンテルカストナトリウムは アレルギーのメディエーターの 1 つであるロイコトリエン (LT) の受容体の内 cyslt1 受容体を遮断する抗アレルギー薬である 今回 モンテルカストチュアブル錠 5mg TCK とキプレス チュアブル錠 5mg の生物学的同等性を検討するため

More information

卵管の自然免疫による感染防御機能 Toll 様受容体 (TLR) は微生物成分を認識して サイトカインを発現させて自然免疫応答を誘導し また適応免疫応答にも寄与すると考えられています ニワトリでは TLR-1(type1 と 2) -2(type1 と 2) -3~ の 10

卵管の自然免疫による感染防御機能 Toll 様受容体 (TLR) は微生物成分を認識して サイトカインを発現させて自然免疫応答を誘導し また適応免疫応答にも寄与すると考えられています ニワトリでは TLR-1(type1 と 2) -2(type1 と 2) -3~ の 10 健康な家畜から安全な生産物を 安全な家畜生産物を生産するためには家畜を衛生的に飼育し健康を保つことが必要です そのためには 病原体が侵入してきても感染 発症しないような強靭な免疫機能を有していることが大事です このような家畜を生産するためには動物の免疫機能の詳細なメカニズムを理解することが重要となります 我々の研究室では ニワトリが生産する卵およびウシ ヤギが生産する乳を安全に生産するために 家禽

More information

TG201 光源 72 時間培養 一定時間 代謝速度が一定なら 生長速度も一定 生長速度 r = Ln(X(72h)/X(0h))/3day = 1.5 (90 倍 )~1.8(225 倍 ) 毒性値 ErC50: 生長速度が 50% となる 濃度

TG201 光源 72 時間培養 一定時間 代謝速度が一定なら 生長速度も一定 生長速度 r = Ln(X(72h)/X(0h))/3day = 1.5 (90 倍 )~1.8(225 倍 ) 毒性値 ErC50: 生長速度が 50% となる 濃度 生態影響に関する化学物質審査規制 / 試験法セミナー 第 2 部 (4) 生態毒性試験実施にあたっての留意点 藻類生長阻害試験 OECD-TG201(2006) の解説 菅谷芳雄 ( 独 ) 国立環境研究所環境リスク研究センター TG201 光源 72 時間培養 一定時間 代謝速度が一定なら 生長速度も一定 生長速度 r = Ln(X(72h)/X(0h))/3day = 1.5 (90 倍 )~1.8(225

More information

コラーゲンを用いる細胞培養マニュアル

コラーゲンを用いる細胞培養マニュアル コラーゲンを用いる細胞培養マニュアル コラーゲン ゲル マトリックス培養法 (Collagen Gel Matrix Culture) の 実際とその応用例について 目次 Ⅰ. 細胞培養について 1 Ⅰ-1. はじめに Ⅰ-2. 細胞培養の基礎 Ⅰ-3. コラーゲンを用いる細胞培養 Ⅰ-4. 細胞の基質としてのコラーゲンの役割 Ⅱ. コラーゲンについて 5 Ⅱ-1. コラーゲンの分子構造と諸性質

More information

アマミノクロウサギ保護増殖事業計画 平成 27 年 4 月 21 日 文部科学省 農林水産省 環境省

アマミノクロウサギ保護増殖事業計画 平成 27 年 4 月 21 日 文部科学省 農林水産省 環境省 アマミノクロウサギ保護増殖事業計画 平成 27 年 4 月 21 日 文部科学省 農林水産省 環境省 アマミノクロウサギ保護増殖事業計画 文部科学省 農林水産省 環境省 第 1 事業の目標 アマミノクロウサギは 奄美大島及び徳之島にのみ生息する 1 属 1 種の我が国固有の種である 本種は 主に原生的な森林内の斜面に巣穴を作り これに隣接した草本類等の餌が多い沢や二次林等を採食場所として利用している

More information

NEWS RELEASE 東京都港区芝 年 3 月 24 日 ハイカカオチョコレート共存下におけるビフィズス菌 BB536 の増殖促進作用が示されました ~ 日本農芸化学会 2017 年度大会 (3/17~

NEWS RELEASE 東京都港区芝 年 3 月 24 日 ハイカカオチョコレート共存下におけるビフィズス菌 BB536 の増殖促進作用が示されました ~ 日本農芸化学会 2017 年度大会 (3/17~ NEWS RELEASE 東京都港区芝 5-33- 8-8403 http://www.morinaga.co.jp 207 年 3 月 24 日 ハイカカオチョコレート共存下におけるビフィズス菌 BB536 の増殖促進作用が示されました ~ 日本農芸化学会 207 年度大会 (3/7~20) にて発表 ~ 森永製菓株式会社 ( 東京都港区芝 代表取締役社長 新井徹 ) では 近年高まる健康需要を受けて

More information

橡Ⅰ.企業の天候リスクマネジメントと中長期気象情

橡Ⅰ.企業の天候リスクマネジメントと中長期気象情 1 1 2 1 2 2 3 4 4 3 4 3 5 1400 53 8.8 11 35 6 5 6 20012Q 926 1,438 15.032.2 4 ART 7 8 9 7 8 9 5 19712000 30 33 60 10 33 10 60 70 30 40 6 12 3000 2000 7 沈降した後 付近の流れに乗って海中を水平に漂流するように設計されている その後 予め設定した時間間隔

More information

講義「○○○○」

講義「○○○○」 講義 信頼度の推定と立証 内容. 点推定と区間推定. 指数分布の点推定 区間推定 3. 指数分布 正規分布の信頼度推定 担当 : 倉敷哲生 ( ビジネスエンジニアリング専攻 ) 統計的推測 標本から得られる情報を基に 母集団に関する結論の導出が目的 測定値 x x x 3 : x 母集団 (populaio) 母集団の特性値 統計的推測 標本 (sample) 標本の特性値 分布のパラメータ ( 母数

More information

液体容器の蒸気滅菌について 当社の EZTest 高圧蒸気用バイオロジカル インジケータ (BI) の長年のユーザーで 最近自社の増殖培地培地 ( 液体 ) の殺菌を始めました 彼らは以前サプライヤーから準備された生培地を購入していましたが コスト削減策として開始されました 粉末培地の指示書には 1

液体容器の蒸気滅菌について 当社の EZTest 高圧蒸気用バイオロジカル インジケータ (BI) の長年のユーザーで 最近自社の増殖培地培地 ( 液体 ) の殺菌を始めました 彼らは以前サプライヤーから準備された生培地を購入していましたが コスト削減策として開始されました 粉末培地の指示書には 1 液体容器の蒸気滅菌について 当社の EZTest 高圧蒸気用バイオロジカル インジケータ (BI) の長年のユーザーで 最近自社の増殖培地培地 ( 液体 ) の殺菌を始めました 彼らは以前サプライヤーから準備された生培地を購入していましたが コスト削減策として開始されました 粉末培地の指示書には 121 で 15 分間オートクレーブする と記載があります 顧客は 滅菌サイクルの開発およびバリデーションの練習を行うために

More information

化を明らかにすることにより 自閉症発症のリスクに関わるメカニズムを明らかにすることが期待されます 本研究成果は 本年 京都において開催される Neuro2013 において 6 月 22 日に発表されます (P ) お問い合わせ先 東北大学大学院医学系研究科 発生発達神経科学分野教授大隅典

化を明らかにすることにより 自閉症発症のリスクに関わるメカニズムを明らかにすることが期待されます 本研究成果は 本年 京都において開催される Neuro2013 において 6 月 22 日に発表されます (P ) お問い合わせ先 東北大学大学院医学系研究科 発生発達神経科学分野教授大隅典 報道機関各位 2013 年 6 月 19 日 日本神経科学学会 東北大学大学院医学系研究科 マウスの超音波発声に対する遺伝および環境要因の相互作用 : 父親の加齢や体外受精が自閉症のリスクとなるメカニズム解明への手がかり 概要 近年 先進国では自閉症の発症率の増加が社会的問題となっています これまでの疫学研究により 父親の高齢化や体外受精 (IVF) はその子供における自閉症の発症率を増大させることが報告されています

More information

肝クッパ 細胞を簡便 大量に 回収できる新規培養方法 農研機構動物衛生研究所病態研究領域上席研究員山中典子 2016 National Agriculture and Food Research Organization. 農研機構 は国立研究開発法人農業 食品産業技術総合研究機構のコミュニケーショ

肝クッパ 細胞を簡便 大量に 回収できる新規培養方法 農研機構動物衛生研究所病態研究領域上席研究員山中典子 2016 National Agriculture and Food Research Organization. 農研機構 は国立研究開発法人農業 食品産業技術総合研究機構のコミュニケーショ 肝クッパ 細胞を簡便 大量に 回収できる新規培養方法 農研機構動物衛生研究所病態研究領域上席研究員山中典子 2016 National Agriculture and Food Research Organization. 農研機構 は国立研究開発法人農業 食品産業技術総合研究機構のコミュニケーションネームです 本技術開発の背景 (1) 肝臓マクロファージ ( クッパー細胞 ) 肝非実質細胞内皮細胞

More information

Microsoft Word - s_dayori86-1.doc

Microsoft Word - s_dayori86-1.doc 徳島水研だより第 86 号 (2013 年 8 月掲載 ) 天然アユと放流アユの簡単な見分け方 環境増養殖担当西岡智哉 Key word; アユ, 吉野川, 人工種苗, 天然, 放流, 下顎側線孔, 見分け方 A B 写真 1 天然アユ ( 写真 A: 平成 23 年 8 月採集, 尾叉長 18.4cm, 体重 61.2g) と放流アユ ( 写真 B: 平成 24 年 8 月採集, 尾叉長 17.1cm,

More information

する距離を一定に保ち温度を変化させた場合のセンサーのカウント ( センサーが計測した距離 ) の変化を調べた ( 図 4) 実験で得られたセンサーの温度変化とカウント変化の一例をグラフ 1 に載せる グラフにおいて赤いデータ点がセンサーのカウント値である 計測距離一定で実験を行ったので理想的にはカウ

する距離を一定に保ち温度を変化させた場合のセンサーのカウント ( センサーが計測した距離 ) の変化を調べた ( 図 4) 実験で得られたセンサーの温度変化とカウント変化の一例をグラフ 1 に載せる グラフにおいて赤いデータ点がセンサーのカウント値である 計測距離一定で実験を行ったので理想的にはカウ 岡山 3.8m 新望遠鏡制御系のための多点温度計開発 京都大学理学研究科宇宙物理学教室 M1 出口和弘 1. 岡山 3.8m 新望遠鏡に使われる分割鏡のメリットと技術的ハードル我々は現在 京都大学を中心として国立天文台 岡山天体物理観測所に新技術を用いた口径 3.8m の可視 近赤外望遠鏡の建設を計画している ( 図 1) 新技術の一つとして望遠鏡の主鏡に一枚鏡ではなく 扇型のセグメントを組み合わせて一枚の円形の鏡にする分割鏡を採用している

More information

論文の内容の要旨

論文の内容の要旨 論文の内容の要旨 2 次元陽電子消滅 2 光子角相関の低温そのまま測定による 絶縁性結晶および Si 中の欠陥の研究 武内伴照 絶縁性結晶に陽電子を入射すると 多くの場合 電子との束縛状態であるポジトロニウム (Ps) を生成する Ps は 電子と正孔の束縛状態である励起子の正孔を陽電子で置き換えたものにあたり いわば励起子の 同位体 である Ps は 陽電子消滅 2 光子角相関 (Angular

More information

PRESS RELEASE (2014/2/6) 北海道大学総務企画部広報課 札幌市北区北 8 条西 5 丁目 TEL FAX URL:

PRESS RELEASE (2014/2/6) 北海道大学総務企画部広報課 札幌市北区北 8 条西 5 丁目 TEL FAX URL: PRESS RELEASE (2014/2/6) 北海道大学総務企画部広報課 060-0808 札幌市北区北 8 条西 5 丁目 TEL 011-706-2610 FAX 011-706-2092 E-mail: kouhou@jimu.hokudai.ac.jp URL: http://www.hokudai.ac.jp クワガタムシの雌雄差を生み出す遺伝子の同定に成功 研究成果のポイント クワガタムシで雌雄差を生み出す遺伝子を同定した

More information

Microsoft Word - FMB_Text(PCR) _ver3.doc

Microsoft Word - FMB_Text(PCR) _ver3.doc 2.PCR 法による DNA の増幅 現代の分子生物学において その進歩に最も貢献した実験法の1つが PCR(Polymerase chain reaction) 法である PCR 法は極めて微量の DNA サンプルから特定の DNA 断片を短時間に大量に増幅することができる方法であり 多大な時間と労力を要した遺伝子クローニングを過去のものとしてしまった また その操作の簡便さから 現在では基礎研究のみならず臨床遺伝子診断から食品衛生検査

More information

Microsoft Word - 資料2-2

Microsoft Word - 資料2-2 ) 底質中の有機物の増加主要な要因を中心とした連関図における現状の確認結果を表.. に示す その結果をまとめて図.. に示す 表及び図中の表記は ) 底質の泥化と同様である 表.. 底質中の有機物の増加についての現状の確認結果 ( 案 ) ノリの生産活動 底質中の有機物の増加 検討中である 栄養塩の流入 有機物の流入 底質中の有機物の増加 ベントスの減少 底質中の有機物の増加 堆積物食者である底生生物が減少することで底質中の有機物が多くなると考えられる

More information

(2) 土佐湾 3 件 番号 赤潮発生期間 ( 日数 ) 発生海域 ( 県名 ) 漁業被害の期間 水域 被害内容 被害金額 ( 千円 ) 赤潮構成プランクトン ( 最高細胞数 ) 20 3/17 ~ 4/11 土佐湾 3/17~4/11 (26) ( 高知県 ) 野見湾カンパチ 43,636 Coc

(2) 土佐湾 3 件 番号 赤潮発生期間 ( 日数 ) 発生海域 ( 県名 ) 漁業被害の期間 水域 被害内容 被害金額 ( 千円 ) 赤潮構成プランクトン ( 最高細胞数 ) 20 3/17 ~ 4/11 土佐湾 3/17~4/11 (26) ( 高知県 ) 野見湾カンパチ 43,636 Coc 3. 赤潮による漁業被害 番号 (1) 瀬戸内海 19 件 赤潮発生期間 ( 日数 ) 発生海域 ( 府県名 ) 漁業被害の期間 水域 被害内容 ( 魚種 へい死尾数 ) 被害金額赤潮構成プランクトン ( 最高細胞数 ) ( 千円 ) 1 12/26 ~ 2/4 播磨灘 12/26~2/4 (41) ( 兵庫県 ) 播磨灘北部 ~ 中央部養殖ノリの色落ち Thalassiosira diporocyclus

More information

漁場の 生物多様性を 調べよう - その評価のための基礎知見と応用 - 平成 31 年 3 月

漁場の 生物多様性を 調べよう - その評価のための基礎知見と応用 - 平成 31 年 3 月 漁場の 生物多様性を 調べよう - その評価のための基礎知見と応用 - 平成 31 年 3 月 はじめに 漁業は 海洋生態系の一部を利用しており 漁場環境や生物多様性の影響を大きく受ける産業です このため 将来に亘って持続的に漁業生産を確保していくためには 漁場環境や生物多様性が健全に維持されていくことが不可欠です しかしながら 近年 沿岸域の開発等が漁場環境や生物多様性に負の影響を及ぼしており これらに適切に対応しなければ漁業活動が成り立たなくなる可能性が指摘されているところです

More information

博士論文 考え続ける義務感と反復思考の役割に注目した 診断横断的なメタ認知モデルの構築 ( 要約 ) 平成 30 年 3 月 広島大学大学院総合科学研究科 向井秀文

博士論文 考え続ける義務感と反復思考の役割に注目した 診断横断的なメタ認知モデルの構築 ( 要約 ) 平成 30 年 3 月 広島大学大学院総合科学研究科 向井秀文 博士論文 考え続ける義務感と反復思考の役割に注目した 診断横断的なメタ認知モデルの構築 ( 要約 ) 平成 30 年 3 月 広島大学大学院総合科学研究科 向井秀文 目次 はじめに第一章診断横断的なメタ認知モデルに関する研究動向 1. 診断横断的な観点から心理的症状のメカニズムを検討する重要性 2 2. 反復思考 (RNT) 研究の歴史的経緯 4 3. RNT の高まりを予測することが期待されるメタ認知モデル

More information

ピルシカイニド塩酸塩カプセル 50mg TCK の生物学的同等性試験 バイオアベイラビリティの比較 辰巳化学株式会社 はじめにピルジカイニド塩酸塩水和物は Vaughan Williams らの分類のクラスⅠCに属し 心筋の Na チャンネル抑制作用により抗不整脈作用を示す また 消化管から速やかに

ピルシカイニド塩酸塩カプセル 50mg TCK の生物学的同等性試験 バイオアベイラビリティの比較 辰巳化学株式会社 はじめにピルジカイニド塩酸塩水和物は Vaughan Williams らの分類のクラスⅠCに属し 心筋の Na チャンネル抑制作用により抗不整脈作用を示す また 消化管から速やかに ピルシカイニド塩酸塩カプセル 50mg TCK の生物学的同等性試験 バイオアベイラビリティの比較 辰巳化学株式会社 はじめにピルジカイニド塩酸塩水和物は Vaughan Williams らの分類のクラスⅠCに属し 心筋の Na チャンネル抑制作用により抗不整脈作用を示す また 消化管から速やかに吸収され 体内でもほとんど代謝を受けない頻脈性不整脈 ( 心室性 ) に優れた有効性をもつ不整脈治療剤である

More information

資料4-4 木酢液の検討状況について

資料4-4 木酢液の検討状況について 資料 4-4 木酢液の検討状況について 木酢液の薬効 薬害 安全性等に係る検討に関し 第 6 回及び第 8 回合同 会合において 以下のとおり整理された 安全性 薬効 薬害に係る試験の実施 ( 論点 ) 第 6 回合同会合において検討した結果 変異原性試験 ( 復帰突然変異原性試験 ) の結果について指摘があった また 1) 木酢液 に含まれるホルムアルデヒドについては IARC( 国際ガン研究機関

More information

論文題目  腸管分化に関わるmiRNAの探索とその発現制御解析

論文題目  腸管分化に関わるmiRNAの探索とその発現制御解析 論文題目 腸管分化に関わる microrna の探索とその発現制御解析 氏名日野公洋 1. 序論 microrna(mirna) とは細胞内在性の 21 塩基程度の機能性 RNA のことであり 部分的相補的な塩基認識を介して標的 RNA の翻訳抑制や不安定化を引き起こすことが知られている mirna は細胞分化や増殖 ガン化やアポトーシスなどに関与していることが報告されており これら以外にも様々な細胞諸現象に関与していると考えられている

More information

テイカ製薬株式会社 社内資料

テイカ製薬株式会社 社内資料 テイカ製薬株式会社社内資料 アレルギー性結膜炎治療剤トラニラスト点眼液.5% TS TRANILAST Ophthalmic Solution.5% TS 生物学的同等性に関する資料 発売元 : 興和株式会社 製造販売元 : テイカ製薬株式会社 9 年 月作成 TSTR5BE9 ラット及びモルモットアレルギー性結膜炎モデルにおける生物学的同等性試験 Ⅰ. 試験の目的トラニラスト点眼液.5% TS および標準製剤の生物学的同等性をラット受動感作アレルギー性結膜炎モデル及びモルモット能動感作アレルギー性結膜炎モデルを用い薬力学的に検討した

More information

Microsoft Word - 04H22研究報告岡久.doc

Microsoft Word - 04H22研究報告岡久.doc 報文 和菓子の賞味期限予測のための耐熱性芽胞菌増殖予測モデルの開発 Development of Bacterial Spore Growth Predictive Model for Predictive at Best-Before Date of Japanese-Style Confection 岡久修己 * Naoki Okahisa 抄録市販の和菓子等から分離した耐熱性芽胞菌 42 株から,

More information

Microsoft Word - ⊉2-5.宓é†fi湌俚喨僓çfl�å“flè�°ä¼ı_管å”�å–‹çfl�.docx

Microsoft Word - ⊉2-5.宓é†fi湌俚喨僓çfl�å“flè�°ä¼ı_管å”�å–‹çfl�.docx ヤマトシジミに対する貧酸素及び硫化水素の影響 管原庄吾 ( 島根大学大学院総合理工学研究科 ) 清家泰 ( 島根大学エスチュアリー研究センター ) 1. 宍道湖における硫化水素の挙動 背景 目的宍道湖は, 海水と淡水が入り混じる汽水湖である. 宍道湖に海水 ( 高塩水 ) が流入すると, その高塩水は湖底を這うように湖盆部まで移動し, 成層化 ( 低塩分層と高塩分層の 2 層構造が形成 ) する.

More information

,...~,.'~ 表 2.6.2.2-26 試験管内 PAE 菌株薬剤 MIC (µg/ml) PAE (h) 1 MIC 4 MIC STFX 0.025 0.92 2.35 S. aureus FDA 209-P LVFX 0.20 0.68 2.68 CPFX 0.20 1.05 1.59 SPFX 0.10 0.35 1.07 STFX 0.025 2.33 1.14 E. coli KL-16

More information

長期/島本1

長期/島本1 公益財団法人京都大学教育研究振興財団 京都大学教育研究振興財団助成事業成果報告書 平成 28 年 4 月 25 日 会長辻井昭雄様 所属部局 研究科 ( 申請時 ) ips 細胞研究所特定研究員 ( 報告時 ) ETH Zurich Department of Biosystems Science and Engineering ポスドク研究員 氏名島本廉 助成の種類 平成 27 年度 若手研究者在外研究支援

More information

Microsoft Word - ホタテガイ外海採苗2013

Microsoft Word - ホタテガイ外海採苗2013 別冊 2 平成 25 年外海採苗調査報告書 平成 25 年 月 サロマ湖養殖漁業協同組合 (1) 外海採苗関係調査 Ⅰ 調査概要 1. 調査目的 概要採苗関係の調査及び採苗予報はサロマ湖におけるホタテガイの採苗事業を安定化することを目的として 大別して次の3 項目の調査を実施している イ ) 浮遊幼生調査産卵した浮遊幼生の出現個体数及び成長状況を確認して採苗器投入時期を予報する ロ ) 付着状況調査採苗器に付着したホタテ稚貝状況の確認

More information

Taro-40-11[15号p86-84]気候変動

Taro-40-11[15号p86-84]気候変動 資 料 鹿児島県における気候変動に関する考察 1 福田哲也仮屋園広幸肥後さより東小薗卓志四元聡美満留裕己 1 はじめに近年地球上では気候変動, とりわけ気温上昇が多くの地域で観測されている その現象は我が国においても例外ではなく, 具体的に取りまとめたレポートとして, 文部科学省 気象庁 環境省が, 日本における地球温暖化の影響について現在までの観測結果や将来予測を2013 年に, 日本の気候変動とその影響

More information

鶏大腸菌症 ( 組換え型 F11 線毛抗原 ベロ細胞毒性抗原 )( 油性アジュバント加 ) 不活化ワクチン平成 20 年 6 月 6 日 ( 告示第 913 号 ) 新規追加 平成 25 年 9 月 26 日 ( 告示第 2480 号 ) 一部改正 1 定義組換え型 F11 線毛抗原産生大腸菌及びベ

鶏大腸菌症 ( 組換え型 F11 線毛抗原 ベロ細胞毒性抗原 )( 油性アジュバント加 ) 不活化ワクチン平成 20 年 6 月 6 日 ( 告示第 913 号 ) 新規追加 平成 25 年 9 月 26 日 ( 告示第 2480 号 ) 一部改正 1 定義組換え型 F11 線毛抗原産生大腸菌及びベ 鶏大腸菌症 ( 組換え型 F11 線毛抗原 ベロ細胞毒性抗原 )( 油性アジュバント加 ) 不活化ワクチン平成 20 年 6 月 6 日 ( 告示第 913 号 ) 新規追加 平成 25 年 9 月 26 日 ( 告示第 2480 号 ) 一部改正 1 定義組換え型 F11 線毛抗原産生大腸菌及びベロ細胞毒性抗原産生大腸菌の培養菌液を不活化し その遠心上清を濃縮後 油性アジュバントを添加したワクチンである

More information

Cytotoxicity LDH Assay Kit-WST

Cytotoxicity LDH Assay Kit-WST ytotoxicity L ssay Kit-WST はじめに 本説明書は ytotoxicity L ssay Kit-WST を用いた抗体依存性細胞傷害測定用 (ntibody-dependent cellmediated cytotoxicity: ) です 本製品のキット内容や Working Solution の調製方法に関して 製品添付の取扱い説明書も合わせてご覧ください 正確な測定のために

More information

PRESS RELEASE (2012/9/27) 北海道大学総務企画部広報課 札幌市北区北 8 条西 5 丁目 TEL FAX URL:

PRESS RELEASE (2012/9/27) 北海道大学総務企画部広報課 札幌市北区北 8 条西 5 丁目 TEL FAX URL: PRESS RELEASE (2012/9/27) 北海道大学総務企画部広報課 060-0808 札幌市北区北 8 条西 5 丁目 TEL 011-706-2610 FAX 011-706-4870 E-mail: kouhou@jimu.hokudai.ac.jp URL: http://www.hokudai.ac.jp ナノ秒パルス電場による細胞内機能の制御 : アポトーシス誘導を蛍光寿命イメージングを用いて観測することに成功

More information

本論文 Journal of National Fisheries University 67 ⑴ 1-11(2018) 水温と塩分が餌料候補種 Eutreptiella sp. の増殖に与える影響 1, 石井慶太 2 3, 山﨑康裕, 阿部真比古 3 3, 村瀬昇 Effects of tempe

本論文 Journal of National Fisheries University 67 ⑴ 1-11(2018) 水温と塩分が餌料候補種 Eutreptiella sp. の増殖に与える影響 1, 石井慶太 2 3, 山﨑康裕, 阿部真比古 3 3, 村瀬昇 Effects of tempe 本論文 Journal of National Fisheries University 67 ⑴ 1-11(2018) 水温と塩分が餌料候補種 Eutreptiella sp. の増殖に与える影響 1, 石井慶太 2 3, 山﨑康裕, 阿部真比古 3 3, 村瀬昇 Effects of temperature and salinity on the growth of Eutreptiella sp.

More information

環境省環境研究総合推進費 戦略研究プロジェクト 実現 を目指した 開発 S -13 S-13 Project テーマ 1 閉鎖性海域 瀬戸内海における 栄養塩濃度管理法 栄養塩農度管理法の開発 テーマリーダー 西嶋 渉 サブテーマ 1 栄養塩濃度管理法開発 サブテーマ 2 干潟 藻場の 栄養物質循環 生物再生産に果たす機能の解明 業務の内容 瀬戸内海の水質管理を現在の一律管理から地政学的 社会的な特性および季節的な変動

More information

Microsoft Word - 3.1_3.2章_0802.doc

Microsoft Word - 3.1_3.2章_0802.doc 3.1 湖沼に対する負荷の内訳 第 3 章湖沼水質に影響を及ぼす負荷の把握 湖沼水質に影響を与える負荷には 外部負荷 内部負荷及び直接負荷がある 最近の調査研究では面源負荷 ( 外部負荷の一部 ) の寄与がこれまでの見積もりより大きいことが指摘されている また これにより 湖沼の水質改善を推進するためには 流入負荷対策と合わせて これまで湖沼内に蓄積してきた底泥からの溶出負荷 ( 内部負荷の一部 )

More information

塩分 大岡分水路 表層 底層 図 1-2 塩分の水平分布 ( 左図 : 表層 右図 : 底層 ) 調査の結果 表層の塩分は 東京湾西岸で低く 東岸に向かうにしたがって高くなる傾向が確認されました 特に 隅田川や荒川 鶴見川, 大岡分水路の河口付近では 塩分が低くなっており これは調査日の3 日前に降

塩分 大岡分水路 表層 底層 図 1-2 塩分の水平分布 ( 左図 : 表層 右図 : 底層 ) 調査の結果 表層の塩分は 東京湾西岸で低く 東岸に向かうにしたがって高くなる傾向が確認されました 特に 隅田川や荒川 鶴見川, 大岡分水路の河口付近では 塩分が低くなっており これは調査日の3 日前に降 別紙 3 平成 3 年度東京湾環境一斉調査の調査結果図等 9 月 7 日までに事務局へ提出されたデータのみを使用して作成しています 追加データ及び今後のデ ータの精査を経て修正する可能性がありますので ご留意ください 1. 海域における調査結果平成 3 年 9 月 7 日までに事務局へ提出されたデータのうち データ数の多い平成 3 年 8 月 1 日の調査結果について 表層 ( 海面下 1m) 底層(

More information

HVJ Envelope VECTOR KIT GenomONE –Neo (FD)

HVJ Envelope VECTOR KIT GenomONE –Neo (FD) HVJ Envelope VECTOR KIT GenomONE -Neo (FD) Instruction Manual GenomONE Neo (FD) 取扱説明書 ( 第 版 ). 概要............ 2 -: トランスフェクション原理... 2-2: 製品仕様... 2 2.. 本書記載の方法について......... 3 2-: 使用量の定義 (AU:Assay Unit)...

More information

nsg01-04/ky191063169900010781

nsg01-04/ky191063169900010781 β α β β α α β β β β β Ω Ω β β β β β α β δ β β β β A A β β β β 図 1 膵島内 β 細胞の電気的活動と膵島細胞内 Ca 2+ 濃度の変動. A は膵島内の β 細胞に微小電極 (300MΩ) を刺入して得た細胞内記録である. 実験中の細胞外灌流液は 36 に保たれた Krebs-Ringer-bicarbonate 溶液 (135mM Na

More information

2.1 4,000 5, , 1999, 1995, km 1.3km 0.5km 7m 13m 10km 2 2.2

2.1 4,000 5, , 1999, 1995, km 1.3km 0.5km 7m 13m 10km 2 2.2 2.1 4, 5, 2.1, 1999, 1995, 1994 2.1 34 191 2.2 2.1 13km 1.3km.5km 7m 13m 1km 2 2.2 2.2 4 8 (1933 2.3 2 4 11 2.3 1933 1993 7 5 3 1 2.3 48 (1973 ) 58 (1983 ) 2.4 1989 2.4 2.3.1 198 63 1993, 1991, 1989, 1991,

More information

Microsoft PowerPoint - ICS修士論文発表会資料.ppt

Microsoft PowerPoint - ICS修士論文発表会資料.ppt 2011 年 9 月 28 日 ICS 修士論文発表会 我が国の年齢階級別 リスク資産保有比率に関する研究 2011 年 3 月修了生元利大輔 研究の動機 我が国では, 若年層のリスク資産保有比率が低いと言われている. 一方,FP の一般的なアドバイスでは, 若年層ほどリスクを積極的にとり, 株式等へ投資すべきと言われている. 高齢層は本来リスク資産の保有を少なくすべきかを考察したい. Sep 28,

More information

計画研究 年度 定量的一塩基多型解析技術の開発と医療への応用 田平 知子 1) 久木田 洋児 2) 堀内 孝彦 3) 1) 九州大学生体防御医学研究所 林 健志 1) 2) 大阪府立成人病センター研究所 研究の目的と進め方 3) 九州大学病院 研究期間の成果 ポストシークエンシン

計画研究 年度 定量的一塩基多型解析技術の開発と医療への応用 田平 知子 1) 久木田 洋児 2) 堀内 孝彦 3) 1) 九州大学生体防御医学研究所 林 健志 1) 2) 大阪府立成人病センター研究所 研究の目的と進め方 3) 九州大学病院 研究期間の成果 ポストシークエンシン 計画研究 2005 2009 年度 定量的一塩基多型解析技術の開発と医療への応用 田平 知子 1) 久木田 洋児 2) 堀内 孝彦 3) 1) 九州大学生体防御医学研究所 林 健志 1) 2) 大阪府立成人病センター研究所 研究の目的と進め方 3) 九州大学病院 研究期間の成果 ポストシークエンシング時代のゲノム科学研究では 多因子性 遺伝性疾患の関連解析による原因遺伝子探索が最重要課題であ 1.

More information

抑制することが知られている 今回はヒト子宮内膜におけるコレステロール硫酸のプロテ アーゼ活性に対する効果を検討することとした コレステロール硫酸の着床期特異的な発現の機序を解明するために 合成酵素であるコ レステロール硫酸基転移酵素 (SULT2B1b) に着目した ヒト子宮内膜は排卵後 脱落膜 化

抑制することが知られている 今回はヒト子宮内膜におけるコレステロール硫酸のプロテ アーゼ活性に対する効果を検討することとした コレステロール硫酸の着床期特異的な発現の機序を解明するために 合成酵素であるコ レステロール硫酸基転移酵素 (SULT2B1b) に着目した ヒト子宮内膜は排卵後 脱落膜 化 論文の内容の要旨 論文題目 着床期ヒト子宮内膜におけるコレステロール硫酸の発現調節機序及び機能の解析 指導教員武谷雄二教授 東京大学大学院医学系研究科 平成 15 年 4 月入学 医学博士課程 生殖 発達 加齢医学専攻 清末美奈子 緒言 着床とは 受精卵が分割し形成された胚盤胞が子宮内膜上皮へ接着 貫通し 子 宮内膜間質を浸潤して絨毛構造を形成するまでの一連の現象をいう 胚盤胞から分化した トロフォブラストが浸潤していく過程で

More information

ⅱ カフェイン カテキン混合溶液投与実験方法 1 マウスを茶抽出液 2g 3g 4g 相当分の3つの実験群と対照群にわける 各群のマウスは 6 匹ずつとし 合計 24 匹を使用 2 実験前 8 時間絶食させる 3 各マウスの血糖値の初期値を計測する 4 それぞれ茶抽出液 2g 3g 4g 分のカフェ

ⅱ カフェイン カテキン混合溶液投与実験方法 1 マウスを茶抽出液 2g 3g 4g 相当分の3つの実験群と対照群にわける 各群のマウスは 6 匹ずつとし 合計 24 匹を使用 2 実験前 8 時間絶食させる 3 各マウスの血糖値の初期値を計測する 4 それぞれ茶抽出液 2g 3g 4g 分のカフェ 第 26 回山崎賞 7 マウスにおける茶と血糖値変化の関係第 4 報 カフェイン カテキン混合溶液投与実験 静岡県立清水東高等学校理数科ネズミ班 2 年横道萌井鍋寛伸加藤夕利奈水野春花望月琴美 1. 実験の動機 目的血糖値の変化は私たちの健康と密接な関わりあいを持っている 近年では 糖の過剰摂取による慢性的な高血糖による糖尿病が社会問題になっている また 低血糖は目眩や昏睡を引き起こす 3 年前の先輩たちは血糖値の変化に着目し

More information

( 様式甲 5) 学位論文内容の要旨 論文提出者氏名 論文審査担当者 主査 教授 花房俊昭 宮村昌利 副査副査 教授教授 朝 日 通 雄 勝 間 田 敬 弘 副査 教授 森田大 主論文題名 Effects of Acarbose on the Acceleration of Postprandial

( 様式甲 5) 学位論文内容の要旨 論文提出者氏名 論文審査担当者 主査 教授 花房俊昭 宮村昌利 副査副査 教授教授 朝 日 通 雄 勝 間 田 敬 弘 副査 教授 森田大 主論文題名 Effects of Acarbose on the Acceleration of Postprandial ( 様式甲 5) 学位論文内容の要旨 論文提出者氏名 論文審査担当者 主査 花房俊昭 宮村昌利 副査副査 朝 日 通 雄 勝 間 田 敬 弘 副査 森田大 主論文題名 Effects of Acarbose on the Acceleration of Postprandial Hyperglycemia-Induced Pathological Changes Induced by Intermittent

More information