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1 住 民 監 査 請 求 監 査 結 果 第 1 監 査 の 請 求 1 請 求 人 札 幌 市 中 央 区 南 1 条 西 10 丁 目 タイムスヒ ル3 階 札 幌 市 民 オンブズマン 代 表 太 田 賢 二 2 請 求 書 の 提 出 年 月 日 平 成 23 年 10 月 20 日 3 請 求 の 内 容 (1) 主 張 事 実 の 要 旨 ア 北 海 道 議 会 ( 以 下 道 議 会 という )における 会 派 及 び 各 議 員 に 対 しては 地 方 自 治 法 ( 昭 和 22 年 法 律 第 67 号 以 下 法 という ) 第 100 条 第 14 項 及 び 北 海 道 議 会 の 会 派 及 び 議 員 の 政 務 調 査 費 に 関 する 条 例 ( 平 成 13 年 北 海 道 条 例 第 41 号 以 下 条 例 という ) 第 1 条 に 基 づき 議 会 議 員 の 調 査 研 究 に 資 するため 必 要 な 経 費 の 一 部 として 政 務 調 査 費 を 交 付 することが 認 められている イ 道 議 会 において1 年 度 ごとに 交 付 される 政 務 調 査 費 の 金 額 は 各 会 派 について は 各 会 派 に 所 属 する 議 員 数 に10 万 円 を 乗 じた 額 議 員 に 対 しては 議 員 1 名 につい て1か 月 当 たり43 万 円 年 間 516 万 円 である ウ 平 成 22 年 度 において 自 由 民 主 党 道 民 会 議 北 海 道 議 会 議 員 会 ( 以 下 自 民 党 道 民 会 議 という )は 自 由 民 主 党 北 海 道 支 部 連 合 会 ( 以 下 自 民 党 道 連 とい う )に 対 して 調 査 委 託 費 として 合 計 4,510 万 円 の 支 出 を 行 った エ 上 記 支 出 については 領 収 書 等 添 付 票 の 使 途 項 目 の 欄 には 単 に 調 査 委 託 費 と 記 載 されているのみで 具 体 的 にいかなる 使 途 に 用 いられたのか 全 く 判 然 とせず 真 に 議 員 の 調 査 研 究 に 資 するために 必 要 な 経 費 であったかどうか 明 らか でない むしろ 支 出 先 が 会 派 の 所 属 する 政 党 の 支 部 等 の 団 体 であること 支 出 金 額 が1か 月 ごとにおおむね 一 定 額 であることなどに 照 らすと 上 記 支 出 は 具 体 的 な 調 査 を 委 託 しその 対 価 として 支 出 されたものとは 認 定 しがたく 政 務 調 査 費 を 政 務 調 査 以 外 の 用 途 に 用 いるための 方 便 として 利 用 した 可 能 性 すら 窺 われる オ したがって 上 記 支 出 の 全 額 は 議 員 の 調 査 研 究 に 資 するため 必 要 な 経 費 についての 支 出 とは 認 められず 法 第 100 条 第 14 項 及 び 条 例 第 1 条 に 反 し 違 法 である カ 平 成 22 年 度 において 北 海 道 議 会 民 主 党 道 民 連 合 議 員 会 ( 以 下 民 主 党 道 民 連 合 という )は 民 主 党 北 海 道 総 支 部 連 合 会 ( 以 下 民 主 党 北 海 道 という ) に 対 して 調 査 委 託 費 として 合 計 2,960 万 円 の 支 出 を 行 った キ 上 記 支 出 については 領 収 書 等 添 付 票 の 使 途 項 目 の 欄 には 単 に 調 査 委 託 費 と 記 載 されているのみで 具 体 的 にいかなる 使 途 に 用 いられたのか 全 く 判 然 - 1 -

2 とせず 真 に 議 員 の 調 査 研 究 に 資 するために 必 要 な 経 費 であったかどうか 明 らか でない むしろ 支 出 先 が 会 派 の 所 属 する 政 党 の 支 部 等 の 団 体 であること 支 出 金 額 が1か 月 ごとにおおむね 一 定 額 であることなどに 照 らすと 上 記 支 出 は 具 体 的 な 調 査 を 委 託 しその 対 価 として 支 出 されたものとは 認 定 しがたく 政 務 調 査 費 を 政 務 調 査 以 外 の 用 途 に 用 いるための 方 便 として 利 用 した 可 能 性 すら 窺 われる ク したがって 上 記 支 出 の 全 額 は 議 員 の 調 査 研 究 に 資 するため 必 要 な 経 費 についての 支 出 とは 認 められず 法 第 100 条 第 14 項 及 び 条 例 第 1 条 に 反 し 違 法 である ケ 民 主 党 道 民 連 合 は A 団 体 に 対 して 調 査 委 託 費 として117 万 420 円 を 支 出 した コ 上 記 支 出 については 領 収 書 等 添 付 票 の 使 途 項 目 の 欄 には 単 に 調 査 委 託 費 と 記 載 されているのみで 具 体 的 にいかなる 使 途 に 用 いられたのか 全 く 判 然 とせず 真 に 議 員 の 調 査 研 究 に 資 するために 必 要 な 経 費 であったかどうか 明 らか でない したがって 上 記 支 出 の 全 額 は 議 員 の 調 査 研 究 に 資 するため 必 要 な 経 費 についての 支 出 とは 認 められず 法 第 100 条 第 14 項 及 び 条 例 第 1 条 に 反 し 違 法 である サ 民 主 党 道 民 連 合 は B 団 体 に 対 して 調 査 委 託 費 として39 万 円 を 支 出 した シ 上 記 支 出 については 領 収 書 等 添 付 票 の 使 途 項 目 の 欄 には 単 に 調 査 委 託 費 と 記 載 されているのみで 具 体 的 にいかなる 使 途 に 用 いられたのか 全 く 判 然 とせず 真 に 議 員 の 調 査 研 究 に 資 するために 必 要 な 経 費 であったかどうか 明 らか でない したがって 上 記 支 出 の 全 額 は 議 員 の 調 査 研 究 に 資 するため 必 要 な 経 費 についての 支 出 とは 認 められず 法 第 100 条 第 14 項 及 び 条 例 第 1 条 に 反 し 違 法 である ス 議 員 事 務 所 に 係 る 経 費 については 事 務 所 としての 要 件 を 備 えており かつ その 事 務 所 が 政 務 調 査 活 動 に 使 用 されている 場 合 に 政 務 調 査 費 に 充 当 すること ができるとされている ただし 政 務 調 査 費 が 実 質 的 に 議 員 の 収 入 に 充 当 される ことを 防 ぐ 趣 旨 から 自 宅 兼 用 の 場 合 の 事 務 所 費 道 議 会 議 員 選 挙 に 使 用 される 期 間 ( 公 示 期 間 )の 事 務 所 費 議 員 所 有 又 は 議 員 と 生 計 を 一 にする 親 族 所 有 の 事 務 所 賃 借 料 等 については 政 務 調 査 費 を 充 当 することができないとされている セ そうであるとすれば 政 務 調 査 費 の 手 引 ( 以 下 手 引 という )において 直 接 の 言 及 があるわけではないが 議 員 が 取 締 役 を 務 める 会 社 その 他 議 員 の 関 連 会 社 が 所 有 する 物 件 についても 政 務 調 査 費 からの 支 出 は 禁 じられると 解 すべきで ある ソ まず 自 宅 兼 用 の 場 合 の 事 務 所 道 議 会 議 員 選 挙 に 使 用 される 期 間 ( 公 示 期 間 )の 事 務 所 議 員 所 有 又 は 議 員 と 生 計 を 一 にする 親 族 所 有 の 事 務 所 についての 事 務 所 経 費 支 出 は 全 額 が 違 法 である また 議 員 が 取 締 役 を 務 める 会 社 の 所 有 物 件 についての 事 務 所 経 費 支 出 についても 全 額 が 違 法 である タ また これらの 制 限 に 該 当 しないとしても 事 務 所 が 政 務 調 査 活 動 のみならず - 2 -

3 後 援 会 活 動 や 政 党 活 動 に 使 用 されている 場 合 は 活 動 の 実 態 に 応 じた 按 分 が 必 要 となるが 事 務 所 状 況 報 告 書 による 事 務 所 の 使 用 実 態 についての 報 告 は 議 員 の 自 己 申 告 にとどまるものであり 使 用 実 態 の 裏 付 けとなる 証 拠 は 提 示 されていな い そうすると むしろ 後 援 会 活 動 や 政 党 活 動 が 事 務 所 活 動 の 大 半 を 占 めるのが 実 情 であると 思 われる チ そうであれば 各 議 員 の 議 員 事 務 所 経 費 については 上 記 を 前 提 とした 按 分 割 合 の 限 度 でのみ 政 務 調 査 費 からの 支 出 が 許 されると 解 すべきであり 政 務 調 査 費 による 事 務 所 経 費 の 支 出 が 禁 じられる 類 型 に 該 当 しないものについても 現 実 の 事 務 所 経 費 の3 分 の1を 超 える 支 出 額 は 全 て 違 法 である ツ 人 件 費 については 議 員 が 行 う 調 査 研 究 を 補 助 する 職 員 を 雇 用 する 経 費 に 充 当 することができるとされている ただし 政 務 調 査 費 が 実 質 的 に 議 員 の 収 入 に 充 当 されることを 防 ぐ 趣 旨 から 議 員 の 配 偶 者 議 員 の 扶 養 関 係 にある 者 議 員 と 同 居 し 生 計 を 一 にする 者 の 人 件 費 については 政 務 調 査 費 からの 支 出 は 認 められ ていない テ しかし 開 示 された 領 収 書 等 添 付 票 では 各 被 用 者 の 氏 名 住 所 等 が 黒 塗 りに されており 人 件 費 の 支 出 が 禁 止 されている 者 に 該 当 するか 否 かが 明 らかでない この 点 が 明 らかにならない 限 り 人 件 費 の 支 出 は 全 て 違 法 である ト なお 上 記 の 制 限 に 該 当 しない 場 合 であっても 議 員 事 務 所 で 雇 用 される 職 員 が 政 務 調 査 活 動 の 補 助 のみ 行 うとは 考 えがたく むしろ 後 援 会 活 動 や 政 党 活 動 が 職 務 の 大 半 を 占 めるのが 実 情 であると 思 われる ナ このため 各 議 員 が 雇 用 する 職 員 の 人 件 費 については 上 記 を 前 提 とした 按 分 割 合 の 限 度 でのみ 政 務 調 査 費 からの 支 出 が 許 されると 解 すべきであり 政 務 調 査 費 による 人 件 費 の 支 出 が 禁 じられる 類 型 に 該 当 しないものについても 現 実 の 人 件 費 の3 分 の1を 超 える 支 出 額 は 全 て 違 法 である ニ C 議 員 は 平 成 22 年 6 月 に 農 政 懇 談 会 の 費 用 として4,000 円 を 政 務 調 査 費 から 支 出 しており 領 収 書 の 作 成 者 は D 店 となっていることから 明 らかに アルコール 飲 料 を 含 む 飲 食 がなされたものと 認 められる ヌ 調 査 研 究 費 のうち 食 糧 費 については 飲 食 を 目 的 とする 懇 談 会 費 には 政 務 調 査 費 を 充 当 できないとされている また アルコール 飲 料 の 提 供 を 主 眼 とする 飲 食 店 における 会 合 に 政 務 調 査 費 を 支 出 することは 著 しく 社 会 的 相 当 性 を 欠 いている ことから かかる 支 出 は 違 法 である ネ E 議 員 は 平 成 22 年 6 月 に 革 のウエストバッグを 購 入 し その 購 入 費 7,350 円 を 政 務 調 査 費 から 支 出 している ノ 上 記 購 入 費 は 事 務 費 のうち 消 耗 品 費 として 政 務 調 査 費 から 支 出 されているが 消 耗 品 費 とは 事 務 用 品 等 購 入 費 であり また 政 務 調 査 活 動 に 直 接 必 要 としない 備 品 購 入 については 事 務 費 を 充 当 できないとされていることから かかる 支 出 は 違 法 である - 3 -

4 ハ 北 海 道 が 道 議 会 の 各 会 派 及 び 各 議 員 に 対 し 平 成 22 年 4 月 1 日 から 平 成 23 年 3 月 31 日 までの 間 に 支 給 した 政 務 調 査 費 のうち3 億 4,357 万 1,698 円 は 違 法 不 当 な 公 金 の 支 出 である (2) 措 置 内 容 北 海 道 知 事 に 対 し 北 海 道 が 行 ったかかる 違 法 不 当 な 支 出 により 被 った 損 害 につ き 支 出 額 相 当 額 の 返 還 を 求 めるなど 損 害 を 填 補 するための 必 要 な 措 置 及 び 今 後 の 損 害 を 未 然 に 防 止 するための 条 例 改 正 等 の 措 置 を 講 ずるよう 勧 告 することを 求 める 第 2 監 査 委 員 の 除 斥 監 査 委 員 加 藤 礼 一 及 び 監 査 委 員 池 田 隆 一 は 政 務 調 査 費 の 支 出 について 直 接 の 利 害 関 係 を 有 することから 法 第 199 条 の2の 規 定 により 除 斥 とした 第 3 請 求 の 要 件 審 査 本 請 求 については 事 実 を 証 する 書 面 の 添 付 に 不 足 があることなどから 補 正 を 求 め たところ 平 成 23 年 11 月 7 日 に 補 正 された 書 面 が 提 出 され 法 第 242 条 の 所 定 の 要 件 を 具 備 しているものと 認 め 同 月 9 日 付 けをもって これを 受 理 した 第 4 監 査 の 実 施 1 監 査 対 象 事 項 平 成 22 年 度 における 自 民 党 道 民 会 議 及 び 民 主 党 道 民 連 合 の 政 務 調 査 費 のうち 調 査 研 究 費 に 係 る 支 出 並 びに 道 議 会 議 員 の 政 務 調 査 費 のうち 事 務 所 費 人 件 費 農 政 懇 談 会 の 費 用 としたC 議 員 の 調 査 研 究 費 及 び 革 のウエストバッグの 購 入 費 としたE 議 員 の 事 務 費 に 係 る 支 出 が 違 法 又 は 不 当 な 公 金 の 支 出 に 当 たるか 否 かを 監 査 の 対 象 とし た 2 監 査 対 象 部 局 道 議 会 事 務 局 3 請 求 人 の 陳 述 及 び 証 拠 の 提 出 (1) 法 第 242 条 第 6 項 の 規 定 に 基 づき 平 成 23 年 12 月 1 日 請 求 人 の 陳 述 を 実 施 した その 要 旨 は 次 のとおりであった ア 道 議 会 の 政 務 調 査 費 について 平 成 20 年 度 の 支 出 分 から 毎 年 住 民 監 査 請 求 を 行 ってきた この 間 政 務 調 査 費 の 領 収 書 等 の 開 示 については 制 度 改 正 が 重 ねられ 平 成 22 年 度 分 から1 円 以 上 の 領 収 書 が 全 て 開 示 されたことは 道 議 会 の 制 度 改 革 のたまものであり 政 務 調 査 費 の 使 途 の 公 平 性 透 明 性 を 確 保 するための 前 進 で あるが このような 制 度 改 革 と 逆 行 するように 自 民 党 道 民 会 議 や 民 主 党 道 民 連 合 による 政 党 支 部 に 対 する 極 めて 巨 額 の 業 務 委 託 費 の 支 出 は 平 成 22 年 度 になっ - 4 -

5 ても 依 然 として 存 続 している また 事 務 所 費 については 報 道 により 何 名 かの 議 員 について 不 適 切 な 疑 いのある 支 出 が 発 覚 している このように 実 際 の 政 務 調 査 費 の 支 出 実 態 については まだまだ 極 めて 問 題 が 多 いと 言 わざるを 得 ない イ F 議 員 の 事 務 所 状 況 報 告 書 では 後 援 会 事 務 所 との 兼 用 はないとされており 事 務 所 賃 料 の 全 額 が 政 務 調 査 費 から 支 払 われているが 事 務 所 の 外 観 の 写 真 を 見 ると 大 きく 後 援 会 事 務 所 との 文 字 が 掲 げられており これで 後 援 会 事 務 所 との 兼 用 がないとどうして 言 えるのか 全 く 理 解 しかねる ウ G 議 員 の 事 務 所 状 況 報 告 書 には 後 援 会 事 務 所 との 兼 用 はないと 記 載 されてお り 事 務 所 賃 料 の 全 額 が 政 務 調 査 費 から 支 払 われているが 事 務 所 の 外 観 の 写 真 を 見 ると Gと 歩 む 会 の 看 板 が 立 てられており どう 見 ても 後 援 会 であること は 間 違 いないと 思 われ これで 後 援 会 との 兼 用 がないと 言 ってよいものか なお インターネットで 検 索 すると Gと 歩 む 会 の 連 絡 先 として G 議 員 の 事 務 所 と 全 く 同 じ 住 所 と 電 話 番 号 が 表 示 されることを 申 し 添 える エ H 議 員 の 事 務 所 の 外 観 の 写 真 にも 後 援 会 事 務 所 の 看 板 を 見 て 取 れる 事 務 所 状 況 報 告 書 では 後 援 会 事 務 所 との 兼 用 があること 自 体 は 報 告 されているが その 按 分 率 について H 議 員 は 政 務 調 査 活 動 が4 分 の3であると 報 告 している しかしながら 道 議 会 事 務 局 が 作 成 した 手 引 によると 政 務 調 査 活 動 と 後 援 会 活 動 政 党 活 動 が 明 確 に 区 分 できない 場 合 は 各 3 分 の1ずつに 按 分 しなければな らない 旨 が 定 められている 多 くの 場 合 それらの 活 動 は 混 在 しており 明 確 に 区 分 することは 困 難 であると 思 われるが H 議 員 は 事 務 所 における 活 動 の4 分 の 3は 政 務 調 査 活 動 として 明 確 に 区 分 できるとしている どうしてこのような 区 分 ができるのか はなはだ 疑 問 と 言 わざるを 得 ない オ なお 事 務 所 費 に 疑 問 があることにより そこで 働 いているであろう 職 員 の 人 件 費 についても 少 なからず 疑 問 が 湧 く 例 えば F 議 員 の 雇 用 状 況 報 告 書 では 雇 用 されている4 名 の 職 員 のうち3 名 が 政 務 調 査 活 動 のみに 従 事 しており 残 る 1 名 についても4 分 の3は 政 務 調 査 活 動 に 従 事 しているとされている しかし そもそも 事 務 所 に 大 きく 後 援 会 事 務 所 の 看 板 が 掲 げられていることからすれば この 事 務 所 で 少 なからず 後 援 会 活 動 についての 事 務 処 理 が 行 われていることが 推 定 され F 議 員 の 報 告 書 は 到 底 鵜 呑 みにできるものではない カ G 議 員 の 雇 用 状 況 報 告 書 によると 雇 用 されている 職 員 3 名 の 全 員 が 政 務 調 査 活 動 のみしか 行 っていないこととなっている それでは 事 務 所 と 同 じ 住 所 とな っている 歩 む 会 の 運 営 は 誰 が 担 っているのか この 職 員 達 は 歩 む 会 宛 て にかかってきた 電 話 を 一 切 取 ることなく 事 務 処 理 も 全 く 行 わないのか キ 上 記 の3 名 の 議 員 は あくまで 例 示 であって これ 以 外 の 議 員 についても 問 題 がある 可 能 性 が 少 なくない ク D 店 での 飲 食 費 用 や 革 のウエストバッグの 購 入 費 については 適 正 な 判 断 をい ただきたい - 5 -

6 ケ ここまで 陳 述 で 述 べた 内 容 だけでも 道 議 会 の 政 務 調 査 費 の 使 途 について 少 な からぬ 問 題 が 存 在 するが これらについては 問 題 点 の 所 在 が 明 らかとなるだけ まだましだと 言 える しかし 業 務 委 託 費 の 問 題 については 問 題 点 の 存 在 を 覆 い 隠 してしまう 点 で 最 も 悪 質 である 平 成 22 年 度 は 自 民 党 道 民 会 議 は4,510 万 円 民 主 党 道 民 連 合 は 合 計 3,116 万 420 円 もの 額 を 政 務 調 査 費 から 業 務 委 託 費 と して 支 出 している しかし その 具 体 的 な 使 途 については 収 支 報 告 書 や 領 収 書 等 からは 全 く 明 らかにならない 道 民 の 税 金 から 拠 出 された これだけの 巨 額 な 費 用 の 具 体 的 な 使 途 が 全 く 分 からないというのは 異 様 な 事 態 というほかない コ このような 巨 額 の 使 途 不 明 の 支 出 が 毎 年 継 続 され 会 派 が 全 く 自 浄 能 力 を 働 か せないという 状 況 が 異 様 であり 異 常 である これまでの 住 民 監 査 請 求 の 陳 述 に おいて また 法 廷 において 繰 り 返 し 述 べているが 問 題 点 を 指 摘 できることよ りも 問 題 点 があるのかどうかすら 分 からないことの 方 がより 事 態 は 深 刻 であっ て 正 さなければならない 業 務 委 託 費 の 問 題 は 道 議 会 の 政 務 調 査 費 の 使 途 の 中 でも 最 も 深 刻 な 問 題 であって 第 一 に 正 さなければならないものである (2) 法 第 242 条 第 6 項 の 規 定 に 基 づく 請 求 人 からの 新 たな 証 拠 として 議 員 事 務 所 の 外 観 を 撮 影 した 写 真 3 枚 の 写 しが 提 出 された 4 監 査 対 象 部 局 からの 事 情 聴 取 平 成 23 年 11 月 21 日 監 査 対 象 部 局 である 道 議 会 事 務 局 から 請 求 人 が 違 法 又 は 不 当 な 支 出 と 主 張 する 事 項 に 対 する 見 解 などについて 聴 取 を 行 った その 主 な 説 明 内 容 は 次 のとおりであった (1) 政 務 調 査 費 について ア 政 務 調 査 費 は 地 方 議 会 の 活 性 化 を 図 るためにはその 審 議 能 力 を 強 化 すること が 不 可 欠 であることから 地 方 議 員 の 調 査 活 動 基 盤 の 充 実 を 図 るため 平 成 12 年 の 法 の 一 部 改 正 により 法 制 化 された イ 法 では 議 員 の 調 査 研 究 に 資 する 経 費 の 一 部 として 会 派 又 は 議 員 に 対 し 交 付 し 交 付 を 受 けた 会 派 又 は 議 員 は 政 務 調 査 費 に 係 る 収 入 及 び 支 出 の 報 告 書 を 議 長 に 提 出 することとし 具 体 的 な 交 付 の 対 象 額 交 付 の 方 法 等 については 各 自 治 体 の 裁 量 に 委 ねられており 道 議 会 においては 他 府 県 と 同 様 全 国 都 道 府 県 議 会 議 長 会 ( 以 下 全 国 議 長 会 という )が 作 成 した 政 務 調 査 費 の 交 付 条 例 ( 例 ) 及 び 同 規 程 ( 例 ) ( 以 下 交 付 条 例 ( 例 ) という )を 参 考 として 平 成 13 年 3 月 条 例 及 び 北 海 道 議 会 の 会 派 及 び 議 員 の 政 務 調 査 費 に 関 する 規 程 ( 以 下 規 程 という )を 制 定 し 交 付 の 方 法 等 必 要 な 事 項 を 規 定 している ウ 政 務 調 査 費 の 交 付 方 法 等 は 道 議 会 では 政 務 調 査 費 を 会 派 及 び 議 員 に 交 付 す ることとし 会 派 には 月 額 10 万 円 に 会 派 所 属 議 員 数 を 乗 じて 得 た 金 額 を 議 員 に は 月 額 43 万 円 を それぞれ 毎 月 交 付 し 交 付 された 政 務 調 査 費 の 使 途 については 規 程 に 定 める 使 途 基 準 によるとした また 交 付 を 受 けた 会 派 及 び 議 員 は 年 度 - 6 -

7 終 了 後 30 日 以 内 に 収 支 報 告 書 を 議 長 に 提 出 し 残 余 がある 場 合 はその 額 を 返 納 す ることとしている エ 条 例 の 制 定 に 併 せ 制 度 の 趣 旨 や 手 続 使 途 の 例 示 などを 盛 り 込 んだ 手 引 を 作 成 し 各 会 派 及 び 各 議 員 に 配 付 するとともに 道 議 会 事 務 局 において 個 別 に 説 明 会 などを 行 い その 周 知 を 図 っている なお この 手 引 は 平 成 18 年 及 び 平 成 21 年 の 条 例 改 正 に 併 せて2 度 の 改 定 を 行 い その 後 も 会 派 や 議 員 からの 求 めに 応 じ 道 議 会 事 務 局 において 随 時 内 容 の 説 明 を 行 っている オ 議 長 の 調 査 権 は 法 上 は 明 示 されてはいないが 全 国 議 長 会 が 条 例 等 の 標 準 例 を 作 成 し 都 道 府 県 が 支 出 する 経 費 については 予 算 の 適 正 な 執 行 の 観 点 から 一 般 的 には 知 事 の 調 査 検 査 の 権 限 が 及 ぶものであるが 議 員 の 政 治 活 動 の 自 由 を 確 保 する 点 から 全 面 的 に 知 事 の 調 査 検 査 権 に 委 ねることは 適 当 でないと 考 えられる 政 務 調 査 費 が 常 に 制 度 の 趣 旨 に 即 して 適 正 な 執 行 が 確 保 される べきとの 観 点 に 立 って 議 長 に 対 し 必 要 に 応 じ 所 要 の 調 査 が 行 えるよう 条 例 において 定 めることが 適 当 との 考 え 方 が 示 されている 道 議 会 においても そ の 趣 旨 に 沿 って 条 例 第 10 条 に 議 長 の 調 査 権 を 規 定 した 道 議 会 では これまで 議 長 が 本 条 の 規 定 に 基 づき 直 接 的 な 調 査 権 を 行 使 した 事 例 はないが 道 議 会 事 務 局 においては 議 長 の 調 査 を 補 佐 するため 議 長 に 提 出 された 収 支 報 告 書 領 収 書 等 添 付 票 活 動 記 録 簿 等 ( 以 下 収 支 報 告 書 等 という )について 収 支 及 びその 内 容 の 整 合 性 など 所 定 の 要 件 を 備 えているかどうかのチェックを 行 うと ともに 必 要 に 応 じ 議 員 等 から 個 別 に 聴 取 を 行 うなどの 確 認 を 行 っている ま た 平 成 21 年 の 条 例 改 正 により 議 長 の 調 査 を 補 佐 するため 学 識 経 験 者 で 構 成 する 第 三 者 機 関 の 北 海 道 議 会 政 務 調 査 費 調 査 等 協 議 会 ( 以 下 協 議 会 とい う )が 設 置 され 平 成 22 年 度 の 政 務 調 査 費 に 係 る 収 支 報 告 書 等 については 弁 護 士 大 学 教 授 及 び 公 認 会 計 士 の3 名 の 委 員 によって 抽 出 調 査 が 実 施 された カ 政 務 調 査 費 の 使 途 に 関 しては 会 派 及 び 議 員 は 政 務 調 査 費 を 別 に 定 める 使 途 基 準 に 従 い 使 用 しなければならない と 規 定 した 条 例 第 8 条 を 受 け 規 程 第 4 条 で 条 例 第 8 条 の 使 途 基 準 は 会 派 に 係 る 政 務 調 査 費 については 別 表 第 1 議 員 に 係 る 政 務 調 査 費 については 別 表 第 2のとおりとする と 規 定 され 規 程 別 表 第 1においては 会 派 が 行 う 道 の 事 務 及 び 地 方 行 財 政 に 関 する 調 査 研 究 並 びに 調 査 委 託 に 要 する 経 費 ( 調 査 委 託 費 交 通 費 宿 泊 費 等 ) を 内 容 とする 調 査 研 究 費 が また 規 程 別 表 第 2においては 議 員 が 行 う 調 査 研 究 活 動 の ために 必 要 な 事 務 所 の 設 置 管 理 に 要 する 経 費 ( 事 務 所 の 賃 借 料 管 理 運 営 費 等 ) を 内 容 とする 事 務 所 費 議 員 が 行 う 調 査 研 究 を 補 助 する 職 員 を 雇 用 する 経 費 ( 給 料 手 当 社 会 保 険 料 賃 金 等 ) を 内 容 とする 人 件 費 などが それぞれ 政 務 調 査 費 の 使 途 基 準 の 項 目 として 定 められている キ 政 務 調 査 活 動 とその 他 の 活 動 が 混 在 する 場 合 の 按 分 について 政 務 調 査 費 の 使 途 基 準 等 に 関 する 運 用 方 針 ( 以 下 運 用 方 針 という )の 中 で 議 員 の - 7 -

8 活 動 は 政 務 調 査 活 動 とその 他 の 活 動 ( 政 党 活 動 後 援 会 活 動 等 )が 混 在 する 場 合 もあることから 活 動 実 態 や 使 用 実 態 に 応 じた 合 理 的 割 合 で 按 分 することと しており 例 えば 後 援 会 等 の 事 務 所 と 兼 ねている 場 合 の 事 務 所 の 賃 借 料 管 理 運 営 費 は 使 用 面 積 や 使 用 頻 度 により 按 分 することなど 費 目 ごとの 客 観 的 な 基 準 により 按 分 方 法 の 例 を 示 している また 活 動 の 実 態 により 明 確 に 区 分 するこ とができない 場 合 は 例 えば 政 務 調 査 活 動 と 後 援 会 活 動 とが 混 在 するときは 2 分 の1までとするなどの 按 分 率 の 上 限 を 定 めている いずれにしても 議 員 の 活 動 の 内 容 は 議 員 個 々によって 異 なるため 按 分 比 率 については 議 員 が 活 動 実 態 に 応 じて 判 断 しているところであり 一 律 的 な 整 理 になるものではないと 考 えており このことは 会 派 交 付 分 についても 同 様 と 考 えている ク 道 議 会 事 務 局 においては 議 長 の 調 査 を 補 佐 するため 議 長 に 提 出 された 収 支 報 告 書 等 について 収 支 及 びその 内 容 の 整 合 性 など 所 定 の 要 件 を 備 えているか どうかのチェックを 行 うとともに 必 要 に 応 じ 議 員 等 から 個 別 に 聴 取 を 行 うな どの 確 認 を 行 っている また 第 三 者 機 関 である 協 議 会 の 委 員 によっても 収 支 報 告 書 等 について 抽 出 調 査 が 実 施 されている その 際 政 務 調 査 費 としての 計 上 に 疑 義 や 瑕 疵 があった 場 合 には 当 該 議 員 が 自 主 的 に 収 支 報 告 書 の 修 正 を 行 っ ている 事 例 としては 収 支 報 告 書 が 提 出 された 際 に 政 務 調 査 活 動 以 外 の 活 動 に 係 る 経 費 と 疑 われる 記 載 が 見 受 けられた 場 合 は その 内 容 について 議 員 に 確 認 しており その 際 使 途 基 準 との 乖 離 が 生 じている 場 合 にあっては 当 該 議 員 か らの 申 し 出 により 後 日 修 正 した 収 支 報 告 書 が 改 めて 提 出 され 議 長 において これを 受 理 している また これまでの 措 置 例 の 主 なものとしては 計 上 誤 りな どの 理 由 により 資 料 購 入 費 や 備 品 購 入 費 について 議 員 の 申 し 出 により 修 正 し た 収 支 報 告 書 が 提 出 され 新 たに 生 じた 残 余 の 額 の 返 納 が 行 われた 事 例 がある ケ 他 府 県 においては 全 国 議 長 会 の 交 付 条 例 ( 例 )を 参 考 に それぞれ 条 例 等 を 制 定 し 政 務 調 査 費 を 交 付 しており おおむね 北 海 道 と 同 様 の 制 度 となっている 議 員 1 人 当 たりの 支 給 額 は 東 京 都 の 月 額 60 万 円 が 最 も 高 く 徳 島 県 の 月 額 20 万 円 が 最 も 低 く 47 都 道 府 県 の 単 純 平 均 では 約 35 万 円 で 支 給 対 象 は 北 海 道 と 同 様 会 派 と 議 員 に 交 付 している 府 県 が 最 も 多 く 会 派 のみ あるいは 議 員 のみに 交 付 することとしている 府 県 もある また 北 海 道 と 同 様 に 毎 月 交 付 としている 府 県 のほか 四 半 期 ごとの 交 付 あるいは 半 年 ごとの 交 付 としている 県 もある コ 道 議 会 の 政 務 調 査 費 制 度 については 当 初 から 透 明 性 の 確 保 に 配 慮 し 収 支 報 告 書 を 閲 覧 の 対 象 とするなど 公 開 し 収 支 報 告 書 への 添 付 の 義 務 付 けについて は 平 成 18 年 度 交 付 分 から 一 部 の 項 目 を 除 き1 件 5 万 円 以 上 の 支 出 に 対 して 領 収 書 の 添 付 を 義 務 付 けることとした その 後 も 道 議 会 では 政 務 調 査 費 の 透 明 性 を 一 層 確 保 するため 道 議 会 でいろいろな 議 論 を 重 ねた 結 果 平 成 21 年 第 1 回 定 例 会 において 収 支 報 告 書 に 添 付 する 領 収 書 の 範 囲 を2 段 階 で 拡 大 する 条 例 改 正 を 行 い 平 成 21 年 度 交 付 分 にあっては1 件 1 万 円 以 上 の 支 出 に 平 成 22 年 度 以 - 8 -

9 後 の 交 付 分 にあっては 全 ての 支 出 に 拡 大 し さらに 前 述 のとおり 平 成 21 年 第 2 回 定 例 会 においては 条 例 第 10 条 の 議 長 の 調 査 を 補 佐 するため 学 識 経 験 者 で 構 成 する 第 三 者 機 関 を 平 成 22 年 度 から 設 置 するなどの 条 例 改 正 を 行 った サ 道 議 会 の 最 高 規 範 として 北 海 道 議 会 基 本 条 例 を 制 定 し 法 上 は 明 確 となっ ていない 議 員 の 活 動 について 具 体 的 に 規 定 し これらの 活 動 に 係 る 調 査 研 究 を 政 務 調 査 活 動 として 規 定 するとともに 使 途 の 透 明 性 を 確 保 するため 公 開 する 旨 を 明 示 した シ 他 府 県 における 制 度 の 見 直 しについては 近 年 は 特 に 収 支 報 告 書 に 添 付 を 義 務 付 ける 領 収 書 の 範 囲 を 拡 大 する 府 県 が 多 く 全 ての 支 出 に 係 る 領 収 書 の 添 付 を 義 務 化 した 府 県 は 平 成 18 年 度 の 時 点 では3 県 であったが 平 成 23 年 度 分 につい ては41 都 道 府 県 議 会 となっている また 第 三 者 機 関 を 設 置 しているのは 北 海 道 のほか 東 京 都 及 び 大 阪 府 の3 議 会 と 承 知 している (2) 請 求 人 の 主 張 について ア 自 民 党 道 民 会 議 の 自 民 党 道 連 に 対 する 支 出 について (ア) 法 では 政 務 調 査 費 の 交 付 の 対 象 額 及 び 交 付 の 方 法 については 各 自 治 体 が 定 めることとされており 収 支 報 告 書 の 様 式 記 載 方 法 添 付 書 類 等 につい ても 各 議 会 の 裁 量 に 委 ねられているものと 解 される 条 例 に 定 める 収 支 報 告 書 の 様 式 記 載 方 法 などは 全 国 議 長 会 が 平 成 12 年 に 示 した 交 付 条 例 ( 例 )に 準 拠 したもので 他 府 県 と 同 様 の 標 準 的 な 取 扱 いとなっている また 道 議 会 に おいては 平 成 22 年 度 からは 業 務 委 託 調 査 を 行 ったときなどは 政 務 調 査 活 動 の 内 容 を 記 録 した 活 動 記 録 簿 の 添 付 を 義 務 付 けている (イ) 本 件 支 出 については 会 派 が 行 う 道 の 事 務 及 び 地 方 行 財 政 に 関 する 調 査 研 究 並 びに 調 査 委 託 に 要 する 経 費 として 条 例 で 定 める 収 支 報 告 書 の 様 式 に 則 り 記 載 され 必 要 な 書 類 が 添 付 されている (ウ) 本 件 支 出 について 活 動 記 録 簿 において 委 託 業 務 の 内 容 や 自 民 党 道 連 によ る 使 途 の 区 分 が 記 載 されており さらに 自 民 党 道 民 会 議 に 聴 取 したところ 道 政 に 関 する 市 町 村 や 各 種 団 体 の 要 望 等 を 取 りまとめ 道 政 に 反 映 させるこ となどを 目 的 として 会 派 の 様 々な 政 務 調 査 活 動 に 要 する 業 務 について 専 門 的 なノウハウを 有 し また 会 派 の 目 指 す 道 政 の 方 向 性 を 熟 知 している 自 民 党 道 連 に 委 託 したものであり 具 体 的 には 代 表 質 問 の 作 成 補 助 として 執 行 機 関 からのヒアリングや 各 種 データの 収 集 分 析 他 府 県 の 事 例 調 査 や 文 献 調 査 代 表 質 問 の 文 案 の 作 成 補 助 会 派 全 体 の 意 見 調 整 等 の 業 務 をはじめ 地 域 や 団 体 の 要 望 把 握 として 各 地 域 で 開 催 される 移 動 政 調 会 に 係 る 企 画 連 絡 調 整 運 営 などの 業 務 市 町 村 や 各 種 団 体 からの 要 望 聴 取 意 見 交 換 に 係 る 書 記 や 情 報 提 供 の 業 務 国 等 への 要 請 活 動 といった 会 派 の 政 務 調 査 活 動 のために 必 要 な 経 費 である との 説 明 を 受 けている (エ) 本 件 支 出 の 成 果 物 については 自 民 党 道 民 会 議 において 整 理 保 管 しておくべ - 9 -

10 き 書 類 であるが 道 議 会 事 務 局 において 実 績 確 認 することとしており 執 行 機 関 からのヒアリングや 代 表 質 問 の 作 成 補 助 など 委 託 業 務 の 実 施 過 程 において 作 成 された 資 料 などの 提 示 を 受 け 成 果 物 として 確 認 し 併 せて 契 約 書 について も 確 認 した 代 表 質 問 や 意 見 書 などは その 作 成 プロセスにおいて 知 事 部 局 等 からのヒアリングや 各 種 データ 収 集 分 析 会 議 の 運 営 など 多 くの 業 務 が 委 託 契 約 によって 行 われているが その 内 容 は 自 民 党 道 民 会 議 の 政 策 形 成 その ものに 係 わるものである (オ)また 本 件 支 出 額 の 妥 当 性 について 聴 取 したところ 過 去 の 実 績 を 踏 まえ 人 件 費 を 基 本 に 調 査 活 動 に 要 する 経 費 を 積 算 し 具 体 的 には 自 民 党 道 連 から の 出 向 者 である 自 民 党 道 民 会 議 の 政 策 審 議 委 員 会 の 専 門 員 などの 給 与 移 動 政 調 会 の 開 催 に 係 る 会 場 借 上 料 や 旅 費 などの 経 費 中 央 要 請 活 動 に 係 る 旅 費 など の 経 費 事 務 用 品 の 購 入 費 などである との 説 明 を 受 けており 前 述 した 成 果 物 などの 確 認 結 果 や 委 託 の 内 容 の 聴 取 結 果 と 照 らし 特 段 の 疑 義 はなく ま た 使 途 基 準 では これら 業 務 委 託 をするに 当 たって 特 に 委 託 先 の 制 限 等 は 設 けていないものであり 必 要 な 支 出 であると 判 断 した なお 会 派 から 党 支 部 に 対 する 委 託 費 に 政 務 調 査 費 を 充 当 することは 大 阪 高 等 裁 判 所 平 成 23 年 9 月 30 日 判 決 においても 認 められているところである イ 民 主 党 北 海 道 に 対 する 支 出 について (ア) 収 支 報 告 書 の 記 載 などの 取 扱 いに 関 しては 前 述 のとおりであり 本 件 支 出 に 係 る 収 支 報 告 書 は 条 例 で 定 める 様 式 に 則 り 記 載 されている (イ) 本 件 支 出 について 民 主 党 道 民 連 合 に 聴 取 したところ 道 政 に 関 する 市 町 村 や 各 種 団 体 の 要 望 等 を 取 りまとめ 道 政 に 反 映 させることなどを 目 的 として 会 派 の 様 々な 政 務 調 査 活 動 に 要 する 業 務 について 専 門 的 なノウハウを 有 し また 会 派 の 目 指 す 道 政 の 方 向 性 を 熟 知 している 民 主 党 北 海 道 に 委 託 したもの であり 具 体 的 には 代 表 質 問 の 作 成 補 助 として 知 事 部 局 等 からのヒアリン グや 各 種 データの 収 集 分 析 他 府 県 の 事 例 調 査 や 文 献 調 査 代 表 質 問 の 文 案 の 作 成 補 助 会 派 全 体 の 意 見 調 整 等 の 業 務 をはじめ 地 域 や 団 体 の 要 望 把 握 と して 各 地 域 で 開 催 される 道 政 懇 話 会 に 係 る 企 画 連 絡 調 整 運 営 などの 業 務 市 町 村 や 各 種 団 体 からの 要 望 聴 取 意 見 交 換 に 係 る 書 記 や 情 報 提 供 の 業 務 国 等 への 要 請 活 動 といった 会 派 の 政 務 調 査 活 動 のために 必 要 な 経 費 である との 説 明 を 受 けている (ウ) 本 件 支 出 の 成 果 物 については 民 主 党 道 民 連 合 において 整 理 保 管 しておくべ き 書 類 であるが 道 議 会 事 務 局 において 実 績 確 認 することとしており 執 行 機 関 からのヒアリングや 代 表 質 問 の 作 成 補 助 など 委 託 業 務 の 実 施 過 程 において 作 成 された 資 料 などの 提 示 を 受 け 成 果 物 として 確 認 し 併 せて 契 約 書 について も 確 認 した 代 表 質 問 や 意 見 書 などは その 作 成 プロセスにおいて 執 行 機 関 からのヒアリングや 各 種 データ 収 集 分 析 会 議 の 運 営 など 多 くの 業 務 が 委 託

11 契 約 によって 行 われているが その 内 容 は 民 主 党 道 民 連 合 の 政 策 形 成 そのも のに 係 わるものである (エ)また 本 件 支 出 額 の 妥 当 性 について 聴 取 したところ 過 去 の 実 績 を 踏 まえ 人 件 費 を 積 算 し 具 体 的 には 民 主 党 北 海 道 からの 出 向 者 である 民 主 党 道 民 連 合 の 政 策 審 議 会 の 専 門 員 などの 給 与 である との 説 明 を 受 けており 前 述 し た 成 果 物 などの 確 認 結 果 や 委 託 の 内 容 の 聴 取 結 果 と 照 らし 特 段 の 疑 義 はなく また 使 途 基 準 では これら 業 務 委 託 をするに 当 たって 特 に 委 託 先 の 制 限 等 は 設 けていないものであり 必 要 な 支 出 であると 判 断 した ウ A 団 体 に 対 する 支 出 について 民 主 党 道 民 連 合 に 聴 取 したところ 支 出 の 内 容 は 雇 用 対 策 などに 関 するデ ータの 収 集 及 び 課 題 の 整 理 等 との 説 明 を 受 け また 本 件 支 出 額 の 妥 当 性 につ いては 前 年 実 績 を 踏 まえ 資 料 集 作 成 等 に 係 る 経 費 を 両 者 と 協 議 の 上 決 定 し た との 説 明 を 受 けている 収 支 報 告 書 は 条 例 で 定 める 様 式 に 則 り 記 載 され ている また 使 途 基 準 では これら 業 務 委 託 をするに 当 たって 特 に 委 託 先 の 制 限 等 は 設 けていないものであり 必 要 な 支 出 であると 判 断 した エ B 団 体 に 対 する 支 出 について 民 主 党 道 民 連 合 に 聴 取 したところ 支 出 の 内 容 は 季 節 労 働 者 問 題 に 関 する データの 収 集 及 びその 分 析 等 との 説 明 を 受 け また 本 件 支 出 額 の 妥 当 性 につ いては 前 年 実 績 を 踏 まえ アンケート 調 査 等 に 係 る 経 費 を 両 者 と 協 議 の 上 決 定 した との 説 明 を 受 けている 収 支 報 告 書 は 条 例 で 定 める 様 式 に 則 り 記 載 されている また 使 途 基 準 では これら 業 務 委 託 をするに 当 たって 特 に 委 託 先 の 制 限 等 は 設 けていないものであり 必 要 な 支 出 であると 判 断 した オ 事 務 所 費 に 対 する 支 出 について (ア) 事 務 所 費 については 事 務 所 が 自 宅 兼 用 の 場 合 道 議 会 議 員 選 挙 に 使 用 され る 期 間 ( 公 示 期 間 )の 場 合 は 当 該 事 務 所 の 賃 借 料 及 び 管 理 運 営 費 ( 例 えば 光 熱 水 費 や 維 持 管 理 費 など)の 両 方 への 政 務 調 査 費 の 充 当 を 認 めていない また 事 務 所 が 議 員 所 有 又 は 議 員 と 生 計 を 一 にする 親 族 所 有 の 場 合 は 当 該 事 務 所 の 賃 借 料 には 政 務 調 査 費 の 充 当 を 認 めていないが 管 理 運 営 費 には 政 務 調 査 費 の 充 当 を 認 めている 議 員 と 事 務 所 の 賃 貸 人 との 関 係 によって 事 務 所 費 への 政 務 調 査 費 の 充 当 の 可 否 の 取 扱 いが 異 なるものであるが 当 該 関 係 については 収 支 報 告 書 に 添 付 が 義 務 付 けられている 事 務 所 状 況 報 告 書 に 記 載 することで 明 らかにされている 道 議 会 事 務 局 においては 事 務 所 状 況 報 告 書 について 記 載 内 容 の 整 合 性 など 所 定 の 要 件 を 備 えているかどうかのチェックを 行 うと ともに 必 要 に 応 じ 議 員 から 聞 き 取 りなどの 確 認 を 行 っている (イ) 議 員 が 取 締 役 を 務 める 会 社 その 他 議 員 の 関 連 会 社 が 所 有 する 物 件 の 賃 借 料 は 政 務 調 査 費 の 充 当 を 認 めているものであり この 取 扱 いは 全 国 議 長 会 か ら 示 された 考 え 方 を 踏 まえて 定 めている また 事 務 所 の 管 理 運 営 費 について

12 は 当 該 事 務 所 が 議 員 が 取 締 役 を 務 める 会 社 その 他 議 員 の 関 連 会 社 が 所 有 する 物 件 の 場 合 のみならず 議 員 所 有 又 は 議 員 と 生 計 を 一 にする 親 族 所 有 の 場 合 であっても 政 務 調 査 費 の 充 当 を 認 めている なお 議 員 や 親 族 が 代 表 を 務 める 会 社 の 一 室 を 事 務 所 として 借 り 上 げる 場 合 には 住 民 の 誤 解 を 招 かないよ う 賃 借 料 が 市 価 と 比 較 して 相 応 であること 賃 貸 借 契 約 書 を 作 成 すること 会 社 側 で 適 切 に 収 入 を 会 計 処 理 することに 留 意 する 必 要 がある 旨 を 議 員 に 対 し 周 知 している (ウ) 会 派 及 び 議 員 の 活 動 については 政 務 調 査 活 動 と 政 党 活 動 や 後 援 会 活 動 な どその 他 の 活 動 とが 混 在 する 場 合 もあることから 活 動 実 態 や 使 用 実 態 に 応 じ た 合 理 的 割 合 で 按 分 するものとしており 事 務 所 費 についても 同 様 である 事 務 所 費 は 手 引 に 記 載 の 運 用 方 針 に 沿 って 使 用 面 積 や 使 用 頻 度 により 按 分 す ることとし これらにより 合 理 的 に 区 分 することが 困 難 な 場 合 には 活 動 等 の 実 態 を 踏 まえ 運 用 方 針 に 定 める 按 分 率 を 上 限 として 適 切 に 按 分 することとし ているところであり 議 員 がいかなる 根 拠 により 按 分 率 を 定 めたかについては 収 支 報 告 書 に 添 付 が 義 務 付 けられている 事 務 所 状 況 報 告 書 に 記 載 されている 道 議 会 事 務 局 においては 事 務 所 状 況 報 告 書 について 記 載 内 容 の 整 合 性 など 所 定 の 要 件 を 備 えているかどうかのチェックを 行 うとともに 必 要 に 応 じ 議 員 から 聞 き 取 りなどの 確 認 を 行 っている カ 人 件 費 に 対 する 支 出 について (ア) 人 件 費 については 配 偶 者 扶 養 関 係 にある 者 同 居 し 生 計 を 一 にする 者 の いずれかに 該 当 する 場 合 には 政 務 調 査 費 の 充 当 を 認 めていないものであり この 取 扱 いは 全 国 議 長 会 から 示 された 考 え 方 や 判 例 を 踏 まえて 定 めている また 平 成 22 年 度 からは 人 件 費 の 使 途 の 透 明 性 の 向 上 を 図 ることを 目 的 に 政 務 調 査 費 を 人 件 費 に 充 当 する 場 合 には 人 件 費 に 計 上 する 全 ての 職 員 を 記 載 した 職 員 雇 用 状 況 報 告 書 を 収 支 報 告 書 に 添 付 することを 義 務 付 け 収 支 報 告 書 とともに 閲 覧 に 供 している 収 支 報 告 書 等 の 閲 覧 に 際 しては 条 例 第 12 条 第 3 項 の 規 定 により 北 海 道 議 会 情 報 公 開 条 例 第 9 条 の 非 開 示 情 報 を 除 くこととさ れていることから 閲 覧 用 の 職 員 雇 用 状 況 報 告 書 については 北 海 道 議 会 情 報 公 開 条 例 第 9 条 第 1 項 第 1 号 に 定 める 非 開 示 情 報 である 個 人 の 所 得 等 に 関 す る 情 報 であって 特 定 の 個 人 が 識 別 され 得 るもの に 該 当 するものとして 各 被 用 者 の 氏 名 住 所 を 道 議 会 事 務 局 においてマスキングしている なお 道 議 会 事 務 局 によるチェックや 監 査 委 員 による 監 査 は マスキング 前 の 職 員 雇 用 状 況 報 告 書 により 行 われている 道 議 会 事 務 局 においては 職 員 雇 用 状 況 報 告 書 について 記 載 内 容 の 整 合 性 など 所 定 の 要 件 を 備 えているかどうかのチェ ックを 行 うとともに 必 要 に 応 じ 議 員 から 聞 き 取 りなどの 確 認 を 行 っている (イ) 人 件 費 への 按 分 による 政 務 調 査 費 の 充 当 の 考 え 方 については 前 述 の 事 務 所 費 と 同 様 であり 雇 用 している 職 員 の 業 務 実 態 に 応 じた 合 理 的 割 合 で 按 分 する

13 こととしており 業 務 実 態 により 明 確 に 区 分 することができない 場 合 は 別 に 定 める 按 分 率 を 上 限 として 充 当 することとされている なお 複 数 の 活 動 が 混 在 し その 区 分 が 困 難 な 場 合 には 社 会 通 念 上 適 当 と 考 えられる 割 合 により 按 分 することも 仙 台 高 等 裁 判 所 平 成 19 年 4 月 26 日 判 決 で 認 められている キ 農 政 懇 談 会 の 費 用 とした 調 査 研 究 費 の 支 出 について (ア) 本 件 支 出 については 議 員 が 行 う 道 の 事 務 及 び 地 方 行 財 政 に 関 する 調 査 研 究 並 びに 調 査 委 託 に 要 する 経 費 である 調 査 研 究 費 のうちの 会 費 として 計 上 されている 道 議 会 事 務 局 において C 議 員 に 聴 取 したところ 北 海 道 の 農 政 部 職 員 などと 北 海 道 農 政 部 の 所 管 する 事 業 についての 意 見 交 換 を 行 い 今 後 の 議 員 活 動 に 資 するとともに 意 見 交 換 終 了 後 引 き 続 き 懇 談 会 に 参 加 し た 旨 を 確 認 している 政 務 調 査 活 動 に 係 る 会 合 及 びそれに 連 続 した 懇 談 会 に ついては 議 員 の 自 己 負 担 分 に 充 当 する 場 合 に 1 万 円 を 限 度 として 政 務 調 査 費 の 充 当 を 認 めていることから 本 件 支 出 についても 適 正 と 判 断 した (イ)なお 本 件 支 出 については C 議 員 から 政 務 調 査 費 の 充 当 を 取 りやめる 旨 の 申 出 があり 平 成 23 年 11 月 1 日 付 けで 修 正 した 収 支 報 告 書 が 議 長 に 提 出 され た ク 革 のウエストバッグの 購 入 費 とした 事 務 費 の 支 出 について (ア) 本 件 支 出 については 議 員 が 行 う 調 査 研 究 にかかる 事 務 遂 行 に 必 要 な 経 費 である 事 務 費 のうちの 消 耗 品 費 として 計 上 されている 道 議 会 事 務 局 において E 議 員 に 聴 取 したところ 政 務 に 使 用 している 携 帯 電 話 のケ ースである 旨 を 確 認 しており 携 帯 電 話 については その 購 入 費 のほか 通 話 料 等 の 関 連 経 費 についても 事 務 費 として 政 務 調 査 費 の 充 当 を 認 めていることか ら 本 件 支 出 についても 適 正 と 判 断 した (イ)なお 本 件 支 出 については E 議 員 から 政 務 調 査 費 の 充 当 を 取 りやめる 旨 の 申 出 があり 平 成 23 年 10 月 21 日 付 けで 修 正 した 収 支 報 告 書 が 議 長 に 提 出 され た ケ 政 務 調 査 費 については 条 例 規 程 運 用 方 針 などにより 制 度 内 容 が 具 体 的 に 示 されているところであり 併 せて 平 成 22 年 度 からは 収 支 報 告 書 とともに 全 ての 領 収 書 その 他 の 支 出 の 事 実 を 証 する 書 類 の 写 し( 以 下 領 収 書 等 の 写 し と いう ) 政 務 調 査 活 動 の 内 容 を 記 載 した 活 動 記 録 簿 事 務 所 の 所 有 関 係 などを 記 載 した 事 務 所 状 況 報 告 書 職 員 の 勤 務 条 件 などを 記 載 した 職 員 雇 用 状 況 報 告 書 などの 提 出 が 義 務 付 けられ また 制 度 内 容 及 び 使 途 基 準 等 についても 必 要 の 都 度 その 周 知 を 図 ってきている なお 議 長 に 提 出 された 収 支 報 告 書 等 につい ては 道 議 会 事 務 局 において 収 支 及 びその 内 容 の 整 合 性 など 所 定 の 要 件 を 備 えているかどうかのチェックを 行 うとともに 必 要 に 応 じ 議 員 から 聞 き 取 りな どの 確 認 を 行 っており 現 行 制 度 の 趣 旨 に 沿 って 適 正 に 処 理 されているものと 考 えている

14 5 実 地 監 査 平 成 23 年 11 月 14 日 道 議 会 事 務 局 に 対 し 政 務 調 査 費 に 係 る 支 出 事 務 等 について 実 地 監 査 を 実 施 し その 後 も 必 要 に 応 じ 調 査 を 行 った 6 関 係 人 調 査 A 団 体 及 びB 団 体 に 対 し 委 託 業 務 の 実 施 状 況 等 について 文 書 による 調 査 を 実 施 し た その 主 な 内 容 は 次 のとおりである (1)A 団 体 は 民 主 党 道 民 連 合 から 業 務 を 受 託 し 成 果 物 を 民 主 党 道 民 連 合 へ 提 出 し ていた 当 該 業 務 委 託 に 係 る 収 入 は 科 目 名 会 費 で 処 理 をしていたが 委 託 者 への 請 求 書 には 政 務 調 査 業 務 委 託 料 と 記 載 されていた (2)B 団 体 は 民 主 党 道 民 連 合 から 業 務 を 受 託 し 成 果 物 を 民 主 党 道 民 連 合 へ 提 出 し ていた 当 該 業 務 委 託 に 係 る 収 入 は 科 目 名 委 託 費 で 処 理 をしており 委 託 者 への 請 求 書 には 業 務 委 託 料 として と 記 載 されていた 第 5 監 査 の 結 果 本 請 求 については 次 のとおり 決 定 した 平 成 22 年 度 における 自 民 党 道 民 会 議 及 び 民 主 党 道 民 連 合 の 政 務 調 査 費 のうち 調 査 研 究 費 に 係 る 支 出 並 びに 道 議 会 議 員 の 政 務 調 査 費 のうち 事 務 所 費 及 び 人 件 費 に 係 る 支 出 は 違 法 不 当 であるとして 北 海 道 知 事 に 北 海 道 の 被 った 損 害 を 補 填 するために 必 要 な 措 置 及 び 今 後 の 損 害 を 未 然 に 防 止 するための 条 例 改 正 等 の 措 置 を 講 ずるよう 求 めてい ることについては これを 棄 却 する 請 求 人 のその 他 の 請 求 については これを 却 下 する 以 下 事 実 関 係 の 確 認 判 断 及 び 意 見 について 述 べる 1 事 実 関 係 の 確 認 (1) 政 務 調 査 費 は 法 第 100 条 第 14 項 にその 根 拠 を 有 し 同 項 では 交 付 の 対 象 額 及 び 交 付 の 方 法 は 条 例 で 定 めなければならない と 規 定 し 同 条 第 15 項 では 条 例 の 定 めるところにより 当 該 政 務 調 査 費 に 係 る 収 入 及 び 支 出 の 報 告 書 を 議 長 に 提 出 するもの と 規 定 しているところ 北 海 道 においては 条 例 が 定 められ これらの 事 項 について 規 定 されている (2) 政 務 調 査 費 については 条 例 第 1 条 において 道 議 会 議 員 の 調 査 研 究 に 資 するた め 必 要 な 経 費 の 一 部 として 道 議 会 における 会 派 及 び 議 員 に 対 し 交 付 する 旨 規 定 し 条 例 第 2 条 においては 議 会 の 会 派 ( 所 属 議 員 が1 人 の 場 合 を 含 む ) 及 び 議 員 の 職 にある 者 に 対 し 交 付 すると 規 定 している (3)また 政 務 調 査 費 は 条 例 第 3 条 第 1 項 において 会 派 については 月 額 10 万 円 に 当 該 会 派 の 所 属 議 員 の 数 を 乗 じて 得 た 額 を 条 例 第 4 条 第 1 項 において 議 員 について

15 は 月 額 43 万 円 を 交 付 するものと 定 めている (4) 条 例 第 8 条 は 政 務 調 査 費 を 別 に 定 める 使 途 基 準 に 従 い 使 用 しなければなら ないと 定 め 規 程 第 4 条 において 条 例 第 8 条 の 使 途 基 準 は 各 会 派 に 係 る 政 務 調 査 費 については 別 表 第 1 議 員 に 係 る 政 務 調 査 費 については 別 表 第 2のとおりとす るとしている さらに 手 引 及 び 政 務 調 査 費 の 使 途 基 準 の 運 用 を 定 め 適 正 な 執 行 の 参 考 として 示 している (5) 条 例 第 9 条 第 1 項 は 会 派 の 代 表 者 及 び 議 員 は 収 支 報 告 書 を 年 度 終 了 日 の 翌 日 から 起 算 して30 日 以 内 に 議 長 に 提 出 しなければならないとしている (6) 条 例 第 9 条 第 4 項 は 収 支 報 告 書 を 提 出 するときは 全 ての 支 出 について 領 収 書 等 の 写 しを 添 付 しなければならないと 定 めている (7) 条 例 第 10 条 は 議 長 に 政 務 調 査 費 の 適 正 な 運 用 を 期 するため 収 支 報 告 書 及 び 領 収 書 等 の 写 しに 関 し 必 要 な 調 査 を 行 うものとするとの 調 査 権 限 を 付 与 し 当 該 調 査 を 補 佐 させるため 議 長 が 指 名 する3 名 以 内 の 学 識 経 験 を 有 する 者 をもって 構 成 す る 協 議 会 を 置 き 当 該 協 議 会 に 必 要 な 調 査 等 を 行 わせることができるとしている (8) 北 海 道 財 務 規 則 ( 昭 和 45 年 北 海 道 規 則 第 30 号 ) 第 13 条 ( 又 は 第 14 条 )の 規 定 によ り 道 議 会 事 務 局 長 ( 又 は 道 議 会 事 務 局 総 務 課 長 )が 専 決 により 交 付 等 の 事 務 を 執 行 している (9) 平 成 22 年 度 の 政 務 調 査 費 の 交 付 額 については 各 会 派 及 び 議 員 に 対 して 条 例 に 基 づいた 額 が 適 正 に 交 付 され 各 会 派 に 総 額 1 億 1,803 万 8,440 円 議 員 に 総 額 4 億 7,880 万 9,454 円 支 出 されている (10) 平 成 22 年 度 において 自 民 党 道 民 会 議 は 調 査 委 託 費 として 自 民 党 道 連 に 対 し 4,510 万 円 支 出 している (11) 平 成 22 年 度 において 民 主 党 道 民 連 合 は 調 査 委 託 費 として 民 主 党 北 海 道 に 対 し 2,960 万 円 A 団 体 に 対 し117 万 420 円 B 団 体 に 対 し39 万 円 支 出 している (12) 平 成 22 年 度 政 務 調 査 費 において 収 支 報 告 書 の 事 務 所 費 欄 に 事 務 所 費 の 支 出 額 の 記 載 がある 議 員 は96 名 で 支 出 額 は7,564 万 5,963 円 また 収 支 報 告 書 の 人 件 費 欄 に 人 件 費 の 支 出 額 の 記 載 がある 議 員 は96 名 支 出 額 は1 億 9,165 万 3,965 円 であった (13) 平 成 22 年 度 政 務 調 査 費 において C 議 員 の 収 支 報 告 書 の 調 査 研 究 費 欄 に 記 載 のあ る27 万 1,050 円 のうち 農 政 懇 談 会 の 費 用 とした 支 出 額 は4,000 円 また E 議 員 の 収 支 報 告 書 の 事 務 費 欄 に 記 載 のある68 万 5,769 円 のうち 革 のウエストバッグの 購 入 費 とした 支 出 額 は7,350 円 であった (14) 規 程 第 6 条 の 規 定 により 議 長 は 提 出 された 収 支 報 告 書 等 の 写 しを 北 海 道 知 事 に 送 付 するものとされている なお 収 支 報 告 書 等 について 道 議 会 事 務 局 として は その 内 容 に 不 明 な 点 があれば 会 派 及 び 議 員 に 対 し その 都 度 確 認 を 行 ってい る 2 判 断

16 (1) 政 務 調 査 費 に 係 る 違 法 性 等 について ア 政 務 調 査 費 の 交 付 について (ア) 政 務 調 査 費 は 地 方 議 会 の 活 性 化 を 図 る 趣 旨 から 議 員 の 調 査 活 動 の 基 盤 を 強 化 する 等 のため 制 度 化 されたもので 法 第 100 条 第 14 項 に 基 づき 地 方 公 共 団 体 が 条 例 を 定 めることで 交 付 することができ その 場 合 条 例 において 当 該 政 務 調 査 費 の 交 付 対 象 額 及 び 交 付 の 方 法 を 定 めなければならないとされてい る また 同 条 第 15 項 においては 条 例 の 定 めるところにより 当 該 政 務 調 査 費 に 係 る 収 入 及 び 支 出 の 報 告 書 を 議 長 に 提 出 するもの とされている (イ) 北 海 道 における 政 務 調 査 費 については 条 例 が 定 められ 交 付 対 象 額 等 が 規 定 されるとともに 当 該 政 務 調 査 費 に 係 る 収 入 及 び 支 出 の 報 告 書 を 議 長 に 提 出 する 規 定 も 定 められているところである また 政 務 調 査 費 の 使 途 は 条 例 第 8 条 の 規 定 により 使 途 基 準 が 定 められ 規 程 第 4 条 により 使 途 基 準 の 具 体 的 な 項 目 が 示 されている また 具 体 の 運 用 にあっては 手 引 を 作 成 し 会 派 及 び 議 員 に 対 して 周 知 を 図 っていることが 認 められる (ウ) 条 例 第 9 条 第 4 項 において 収 支 報 告 書 の 提 出 に 際 し 全 ての 支 出 について 領 収 書 等 の 写 しの 添 付 を 義 務 付 けるとともに 条 例 第 12 条 において 収 支 報 告 書 等 の 閲 覧 の 規 定 を 定 めている (エ) 平 成 22 年 度 における 政 務 調 査 費 は 条 例 で 定 められた 額 が 各 会 派 及 び 議 員 個 人 に 交 付 され 議 長 への 収 支 報 告 書 の 提 出 及 び 領 収 書 等 の 写 しの 添 付 も 条 例 の 規 定 どおり 行 われており 適 切 に 執 行 されている (オ) 次 に 政 務 調 査 費 の 支 出 の 違 法 又 は 不 当 について 検 討 すると 東 京 高 等 裁 判 所 平 成 21 年 9 月 29 日 判 決 ( 東 京 地 方 裁 判 所 平 成 20 年 11 月 28 日 判 決 を 引 用 )は 本 件 各 支 出 が 区 政 に 関 する 調 査 研 究 に 資 するために 必 要 な 経 費 以 外 の 経 費 に かかる 支 出 であるか 否 かは 本 件 各 支 出 が 本 件 使 途 基 準 及 び 本 件 申 し 合 わせ 事 項 に 反 するか 否 かを 基 準 に 判 断 するのが 相 当 である と 解 しており この 解 釈 に 合 理 性 が 認 められることから 本 件 措 置 請 求 に 当 たっては 交 付 された 政 務 調 査 費 が 条 例 で 定 められた 使 途 基 準 や 手 引 等 の 運 用 に 係 る 事 項 に 照 らし これ らを 逸 脱 した 支 出 が 認 められれば 当 該 支 出 は 違 法 又 は 不 当 なものと 判 断 され ることになると 解 する イ 自 民 党 道 民 会 議 の 支 出 について (ア) 自 民 党 道 民 会 議 は 政 務 調 査 費 として6,000 万 円 の 交 付 を 受 け 自 民 党 道 連 に 対 して 調 査 委 託 費 として4,510 万 円 支 出 していることが 認 められる (イ) 会 派 としては 国 政 についての 情 報 動 き 等 を 把 握 し その 調 査 分 析 を 行 った 上 で 地 方 行 政 に 的 確 に 反 映 させていくことや 地 域 の 要 望 や 実 情 地 方 における 様 々な 課 題 を 国 政 に 伝 えることなどを 行 う 必 要 性 があり このような 活 動 を 行 う 上 で 政 党 との 関 係 は 密 なものとなる また 政 党 としても 地 方 の 課 題 を 集 約 し 国 政 に 反 映 させることや 国 政 に 呼 応 した 動 きを 地 方 に 求 める

17 ことができるなど 地 方 議 会 の 会 派 との 関 係 は 同 様 に 密 接 なものになるといえ る さらに 昨 今 の 政 治 が 政 党 による 意 思 形 成 を 背 景 として 国 政 に 大 きく 反 映 されていることなどにかんがみると その 政 党 が 持 つ 能 力 情 報 等 を 有 効 に 活 用 するために 政 党 支 部 へ 調 査 委 託 することには 合 理 性 があると 考 えられる 自 民 党 道 民 会 議 から 自 民 党 道 連 に 対 する 調 査 委 託 内 容 は 道 政 に 反 映 させるこ とを 目 的 とした 資 料 情 報 収 集 地 域 における 政 策 調 査 連 絡 調 整 を 含 めた 道 政 調 査 活 動 等 に 係 る 委 託 業 務 であることを 委 託 契 約 書 により 確 認 しており こ れは 政 務 調 査 活 動 に 該 当 するものと 認 められ このような 調 査 委 託 に 対 して 政 務 調 査 費 を 支 出 することは 使 途 基 準 上 認 められるものであることから 当 該 使 途 基 準 に 違 背 逸 脱 したものと 解 することはできない (ウ) 条 例 及 び 規 程 の 規 定 に 従 い 収 支 報 告 書 委 託 業 務 の 内 容 や 自 民 党 道 連 によ る 使 途 の 区 分 が 記 載 された 活 動 記 録 簿 領 収 書 等 添 付 票 の 提 出 がなされており また 本 件 支 出 の 成 果 物 については 知 事 部 局 等 からのヒアリングや 代 表 質 問 の 作 成 補 助 など 委 託 業 務 の 実 施 過 程 において 作 成 された 資 料 などの 提 示 を 受 け 委 託 の 成 果 物 であることを 確 認 した (エ)また 本 件 調 査 委 託 費 については 自 民 党 道 連 からの 出 向 者 である 自 民 党 道 民 会 議 の 政 策 審 議 委 員 会 の 専 門 員 などの 給 与 移 動 政 調 会 の 開 催 に 係 る 会 場 借 上 料 や 旅 費 などの 経 費 中 央 要 請 活 動 に 係 る 旅 費 などの 経 費 事 務 用 品 の 購 入 費 等 に 用 いられたことが 確 認 されており 前 述 した 成 果 物 などの 確 認 結 果 や 委 託 の 内 容 の 聴 取 結 果 と 照 らし 特 段 の 疑 義 はなく また 使 途 基 準 では これ ら 業 務 委 託 をするに 当 たって 特 に 委 託 先 の 制 限 等 は 設 けていないものである ことから 使 途 基 準 に 違 背 逸 脱 したものと 解 することはできない なお 会 派 から 党 支 部 に 対 する 委 託 費 に 政 務 調 査 費 を 充 当 することについては 大 阪 高 等 裁 判 所 平 成 23 年 9 月 30 日 判 決 が 県 から 交 付 を 受 けた 政 務 調 査 費 等 をもっ て 県 連 に 要 望 事 項 聴 取 活 動 等 の 委 託 費 を 支 払 ったことが 本 件 条 例 等 に 定 める 政 務 調 査 費 等 の 使 途 基 準 に 反 したものと 認 めることはできない と 判 示 して いることから 認 められるものと 解 せられる (オ) 請 求 人 が 調 査 委 託 費 の 支 出 先 が 会 派 の 所 属 する 政 党 の 支 部 等 の 団 体 である こと 支 出 金 額 が1か 月 ごとにおおむね 一 定 額 であること 等 をもって 具 体 的 な 調 査 を 委 託 しその 対 価 として 支 出 されたものとは 認 定 しがたいこと 及 び 政 務 調 査 以 外 の 用 途 に 用 いるための 方 便 として 利 用 したとすることを 事 実 上 推 認 す ることができるとすることは 委 託 契 約 書 に 委 託 業 務 の 内 容 及 び 月 毎 の 委 託 料 の 概 算 払 いについて 明 記 されていること 成 果 物 が 存 することなどから 請 求 人 の 主 張 を 認 めることはできない ウ 民 主 党 道 民 連 合 の 支 出 について (ア) 民 主 党 北 海 道 への 支 出 について a 民 主 党 道 民 連 合 は 政 務 調 査 費 として4,595 万 5,065 円 の 交 付 を 受 け 民 主

18 党 北 海 道 に 対 して 調 査 委 託 費 として2,960 万 円 支 出 している b 会 派 としては 国 政 についての 情 報 動 き 等 を 把 握 し その 調 査 分 析 を 行 った 上 で 地 方 行 政 に 的 確 に 反 映 させていくことや 地 域 の 要 望 や 実 情 地 方 における 様 々な 課 題 を 国 政 に 伝 えることなどを 行 う 必 要 性 があり この ような 活 動 を 行 う 上 で 政 党 との 関 係 は 密 なものとなる また 政 党 として も 地 方 の 課 題 を 集 約 し 国 政 に 反 映 させることや 国 政 に 呼 応 した 動 きを 地 方 に 求 めることができるなど 地 方 議 会 の 会 派 との 関 係 は 同 様 に 密 接 なもの になるといえる さらに 昨 今 の 政 治 が 政 党 による 意 思 形 成 を 背 景 として 国 政 に 大 きく 反 映 されていることなどにかんがみると その 政 党 が 持 つ 能 力 情 報 等 を 有 効 に 活 用 するために 政 党 支 部 へ 調 査 委 託 することには 合 理 性 が あると 考 えられる 民 主 党 道 民 連 合 から 民 主 党 北 海 道 に 対 する 調 査 委 託 内 容 は 道 政 に 係 るデータ 収 集 整 理 関 連 資 料 の 整 理 地 域 における 調 査 及 び 調 査 結 果 の 集 計 分 析 連 絡 調 整 を 含 めた 道 政 調 査 活 動 等 に 係 る 委 託 業 務 で あることを 委 託 契 約 書 により 確 認 しており これは 政 務 調 査 活 動 に 該 当 する ものと 認 められ このような 調 査 委 託 に 対 して 政 務 調 査 費 を 支 出 することは 使 途 基 準 上 認 められるものであることから 当 該 使 途 基 準 に 違 背 逸 脱 した ものと 解 することはできない c 条 例 及 び 規 程 の 規 定 に 従 い 収 支 報 告 書 委 託 業 務 の 内 容 が 記 載 された 活 動 記 録 簿 領 収 書 等 添 付 票 の 提 出 がなされており また 本 件 支 出 の 成 果 物 については 知 事 部 局 等 からのヒアリングや 代 表 質 問 の 作 成 補 助 など 委 託 業 務 の 実 施 過 程 において 作 成 された 資 料 などの 提 示 を 受 け 委 託 の 成 果 物 で あることを 確 認 した d また 本 件 調 査 委 託 費 については 民 主 党 北 海 道 からの 出 向 者 である 民 主 党 道 民 連 合 の 政 策 審 議 会 の 専 門 員 などの 給 与 に 用 いられたことが 確 認 されて おり 前 述 した 成 果 物 などの 確 認 結 果 や 委 託 の 内 容 の 聴 取 結 果 と 照 らし 特 段 の 疑 義 はなく また 使 途 基 準 では これら 業 務 委 託 をするに 当 たって 特 に 委 託 先 の 制 限 等 は 設 けていないものであることから 使 途 基 準 に 違 背 逸 脱 したものと 解 することはできない e 請 求 人 が 調 査 委 託 費 の 支 出 先 が 会 派 の 所 属 する 政 党 の 支 部 等 の 団 体 であ ること 支 出 金 額 が1か 月 ごとにおおむね 一 定 額 であること 等 をもって 具 体 的 な 調 査 を 委 託 しその 対 価 として 支 出 されたものとは 認 定 しがたいこと 及 び 政 務 調 査 以 外 の 用 途 に 用 いるための 方 便 として 利 用 したとすることを 事 実 上 推 認 することができるとすることは 委 託 契 約 書 に 委 託 業 務 の 内 容 及 び 月 毎 の 委 託 料 の 支 払 について 明 記 されていること 成 果 物 が 存 することなどか ら 請 求 人 の 主 張 を 認 めることはできない (イ)A 団 体 への 支 出 について 民 主 党 道 民 連 合 は A 団 体 に 対 して 政 務 調 査 業 務 委 託 費 として117 万 420 円

19 支 出 している その 委 託 内 容 は 雇 用 対 策 等 に 関 し データの 収 集 整 理 関 連 資 料 の 整 理 地 域 における 調 査 調 査 結 果 の 集 計 及 び 分 析 調 査 結 果 に 基 づく 研 究 報 告 書 ( 提 言 )などの 策 定 補 助 等 の 業 務 であることを 委 託 契 約 書 により 確 認 し また 成 果 物 がまとめられていることも 確 認 しており これ は 政 務 調 査 活 動 に 該 当 するものと 認 められることから 当 該 使 途 基 準 に 違 背 逸 脱 したものと 解 することはできない (ウ)B 団 体 への 支 出 について 民 主 党 道 民 連 合 は B 団 体 に 対 して 政 務 調 査 業 務 委 託 費 として39 万 円 支 出 している その 委 託 内 容 は 季 節 労 働 者 問 題 に 関 し データの 収 集 整 理 関 連 資 料 の 整 理 地 域 における 調 査 等 の 業 務 であることを 委 託 契 約 書 により 確 認 し また 成 果 物 がまとめられていることも 確 認 しており これは 政 務 調 査 活 動 に 該 当 するものと 認 められることから 当 該 使 途 基 準 に 違 背 逸 脱 したものと 解 することはできない エ 事 務 所 費 の 支 出 について (ア) 請 求 人 は 自 宅 兼 用 の 場 合 の 事 務 所 道 議 会 議 員 選 挙 に 使 用 される 期 間 ( 公 示 期 間 )の 事 務 所 議 員 所 有 又 は 議 員 と 生 計 を 一 にする 親 族 所 有 の 事 務 所 につ いての 事 務 所 経 費 支 出 は 全 額 が 違 法 である 旨 主 張 している (イ) 手 引 においては 議 員 が 行 う 調 査 研 究 活 動 のために 必 要 な 事 務 所 費 について 自 宅 兼 用 の 場 合 の 事 務 所 費 又 は 道 議 会 議 員 選 挙 に 使 用 される 期 間 ( 公 示 期 間 ) 中 の 事 務 所 費 は 政 務 調 査 費 で 支 出 することができないと 明 示 されている また 議 員 所 有 又 は 議 員 と 生 計 を 一 にする 親 族 所 有 の 場 合 については 事 務 所 賃 借 料 は 政 務 調 査 費 で 支 出 することができないが 管 理 運 営 費 は 政 務 調 査 費 で 支 出 す ることが 認 められている (ウ) 以 下 政 務 調 査 費 に 充 当 することができないものの 存 否 について 検 証 する 道 議 会 事 務 局 においては 議 員 から 提 出 された 事 務 所 状 況 報 告 書 において 所 有 区 分 が 自 宅 兼 事 務 所 とされている 場 合 や 自 己 所 有 である 場 合 親 族 が 所 有 し ている 場 合 については 必 要 に 応 じ 議 員 に 説 明 を 求 めて 使 途 基 準 上 認 められ る 支 出 かどうかの 確 認 を 行 っていることが 認 められる (エ)また 今 般 の 監 査 では 議 員 から 提 出 された 事 務 所 状 況 報 告 書 の 事 務 所 所 有 区 分 において 自 宅 兼 事 務 所 と 区 分 されているものが 見 受 けられたが 住 所 録 や 住 宅 地 図 等 により 自 宅 と 事 務 所 とが 別 個 に 存 在 し 自 己 所 有 の 事 務 所 である と 認 められ 管 理 運 営 費 を 政 務 調 査 費 で 支 出 したものであり 使 途 基 準 上 認 め られる 支 出 であることが 確 認 された また 事 務 所 所 有 区 分 が 自 己 所 有 物 件 で あると 記 載 されたものが 見 受 けられたが 使 途 基 準 上 認 められる 管 理 運 営 費 を 支 出 したものであることが 確 認 された また 事 務 所 所 有 区 分 が 親 族 であると 記 載 されたものについては 議 員 から 提 出 される 履 歴 書 の 家 族 状 況 欄 に 記 載 さ れた 氏 名 と 照 合 するとともに 必 要 に 応 じ 議 員 への 事 情 聴 取 を 行 い 生 計 を 一

20 にする 親 族 ではないことが 確 認 されており 使 途 基 準 上 認 められる 支 出 である ことが 確 認 された (オ)なお 平 成 23 年 4 月 10 日 に 執 行 された 道 議 会 議 員 選 挙 の 告 示 日 は 同 月 1 日 で あり また 平 成 22 年 度 において 道 議 会 議 員 補 欠 選 挙 はなかったため 本 件 監 査 対 象 期 間 において 道 議 会 議 員 選 挙 の 公 示 期 間 はなかった (カ) 以 上 のことから 使 途 基 準 上 認 められていない 自 宅 兼 用 の 場 合 の 事 務 所 費 道 議 会 議 員 選 挙 に 使 用 される 期 間 ( 公 示 期 間 )の 事 務 所 費 及 び 議 員 所 有 又 は 議 員 と 生 計 を 一 にする 親 族 所 有 の 場 合 の 事 務 所 賃 借 料 が 支 出 された 事 実 は 確 認 さ れず 請 求 人 の 主 張 を 認 めることはできない (キ) 請 求 人 は 議 員 が 取 締 役 を 務 める 会 社 の 所 有 物 件 についての 事 務 所 経 費 支 出 は 全 額 が 違 法 である 旨 主 張 している しかし かかる 支 出 は 手 引 において 除 外 する 取 扱 いとはされておらず 使 途 基 準 上 認 められるものであることから 請 求 人 の 主 張 を 認 めることはできない (ク)また 請 求 人 は 事 務 所 の 使 用 実 態 については 議 員 の 自 己 申 告 にとどまる ものであり 後 援 会 活 動 や 政 党 活 動 が 事 務 所 活 動 の 大 半 を 占 めるのが 実 情 であ ると 思 われることから 事 務 所 経 費 のうち3 分 の1を 超 える 支 出 額 は 全 て 違 法 であると 主 張 しているので この 点 について 判 断 する (ケ) 手 引 においては 議 員 の 活 動 について 政 務 調 査 活 動 と 政 党 活 動 や 後 援 会 活 動 などその 他 の 活 動 とが 混 在 する 場 合 には 活 動 実 態 や 使 用 実 態 に 応 じた 合 理 的 割 合 で 按 分 するものとしており 具 体 的 には 手 引 に 記 載 の 運 用 方 針 に 沿 って 使 用 面 積 や 使 用 頻 度 により 按 分 することとし これらにより 合 理 的 に 区 分 することが 困 難 な 場 合 には 活 動 等 の 実 態 を 踏 まえ 運 用 方 針 に 定 める 按 分 率 を 上 限 として 適 切 に 按 分 することとしている また 議 員 がいかなる 根 拠 に より 按 分 率 を 定 めたかについては 収 支 報 告 書 に 添 付 することが 義 務 付 けられ ている 事 務 所 状 況 報 告 書 に 記 載 されているものである 道 議 会 事 務 局 において は 事 務 所 状 況 報 告 書 の 記 載 内 容 の 整 合 性 など 所 定 の 要 件 が 備 えられているか について 確 認 するとともに 疑 義 が 生 じた 議 員 に 対 しては 必 要 に 応 じ 説 明 を 求 めている (コ) 按 分 比 率 の 考 え 方 については 原 則 政 務 調 査 活 動 に 係 る 部 分 の 実 績 等 を 基 に 定 めることが 望 ましいものと 考 えるが 議 員 の 活 動 は 多 面 性 を 有 し 政 務 調 査 活 動 とその 他 の 活 動 とを 明 確 に 峻 別 することが 困 難 な 活 動 があることは 否 定 できず そのような 場 合 には 仙 台 高 等 裁 判 所 平 成 19 年 4 月 26 日 判 決 が 例 え ば 政 務 調 査 活 動 とそれ 以 外 の 二 つの 目 的 のために 支 出 した 場 合 には2 分 の1と する などと 述 べるとおり 按 分 比 率 を 活 動 の 内 容 により2 分 の1 3 分 の1 というように 定 めることは 認 められるものと 解 せられ 請 求 人 が 主 張 するよう に 事 務 所 経 費 のうち 3 分 の1を 超 える 支 出 については 全 額 が 違 法 であると 解 すべき 理 由 は 認 められない

21 (サ) 按 分 比 率 を 決 めることの 議 員 の 裁 量 権 については 最 高 裁 判 所 平 成 22 年 3 月 23 日 判 決 は 議 員 の 調 査 研 究 活 動 は 多 岐 にわたり 個 々の 経 費 の 支 出 がこれに 必 要 かどうかについては 議 員 の 合 理 的 判 断 にゆだねられる としていること から 議 員 の 活 動 において 政 務 調 査 活 動 との 関 連 性 を 判 断 して 按 分 比 率 を 決 め ることは 議 員 の 裁 量 権 の 範 囲 であり 按 分 比 率 が 議 員 個 々に 異 なることは 認 め られるものであると 判 断 でき 按 分 比 率 が 一 定 であるとする 理 由 は 認 められな い (シ) 以 上 のことから 事 務 所 経 費 の3 分 の1を 超 える 支 出 額 は 全 て 違 法 であると する 請 求 人 の 主 張 には 合 理 的 な 理 由 が 認 められない (ス)なお 請 求 人 の 陳 述 において 写 真 の 写 しとともに F G Hの3 名 の 議 員 に 係 る 事 務 所 費 について 疑 問 である 旨 の 主 張 が 行 われたため それらについ て 以 下 検 証 する (セ)F 議 員 について 写 真 の 写 しの 提 出 があった 事 務 所 は 後 援 会 事 務 所 であり それとは 別 の 階 の 独 立 した 部 分 を 政 務 調 査 費 で 支 出 する 事 務 所 としていること また それぞれの 事 務 所 賃 貸 借 に 係 る 契 約 は 個 別 に 締 結 されていることを 道 議 会 事 務 局 において 確 認 しているため 政 務 調 査 事 務 所 と 後 援 会 事 務 所 に 係 る 賃 借 料 を 按 分 する 必 要 はないものと 認 められる (ソ)G 議 員 の 事 務 所 に 表 示 される Gと 歩 む 会 については 後 援 会 の 名 称 であ ることに 相 違 ないが 後 援 会 活 動 が 行 われている 事 務 所 が 別 に 存 在 し 写 真 の 写 しの 提 出 があった 事 務 所 については 実 質 的 に 後 援 会 活 動 が 行 われていないこ とを 道 議 会 事 務 局 において 確 認 しているため 政 務 調 査 事 務 所 と 後 援 会 事 務 所 に 係 る 賃 借 料 を 按 分 する 必 要 はないものと 認 められる (タ)H 議 員 については 事 務 所 状 況 報 告 書 において 使 用 実 態 による 按 分 の 欄 に 記 載 していることが 認 められ 使 用 時 間 により 按 分 していることから 運 用 方 針 に 定 める 合 理 的 に 区 分 することが 困 難 な 場 合 の 上 限 とされている 按 分 率 を 用 いる 必 要 はないものと 認 められる オ 人 件 費 の 支 出 について (ア) 請 求 人 は 政 務 調 査 費 で 支 出 することができないとする 人 件 費 について 開 示 されている 領 収 書 等 添 付 票 に 記 載 されている 各 被 用 者 の 氏 名 及 び 住 所 が 黒 塗 りにされていることから 人 件 費 を 支 出 することが 禁 止 されている 者 に 該 当 す るか 否 かが 明 らかでなく これが 明 らかにならない 限 り 人 件 費 の 支 出 は 全 て 違 法 である 旨 主 張 している (イ) 職 員 雇 用 状 況 報 告 書 に 記 載 された 被 用 者 の 氏 名 及 び 住 所 については 個 人 に 関 する 情 報 であって 特 定 の 個 人 が 識 別 されるものであることから 道 議 会 事 務 局 においては 被 用 者 の 氏 名 及 び 住 所 について 北 海 道 議 会 情 報 公 開 条 例 第 9 条 第 1 項 第 1 号 に 定 める 非 開 示 情 報 である 個 人 の 所 得 等 に 関 する 情 報 であ って 特 定 の 個 人 が 識 別 され 得 るもの に 該 当 するものとして 閲 覧 に 供 する

22 際 にこれらの 情 報 を 非 開 示 としているものである また 条 例 第 12 条 第 3 項 に おいて 収 支 報 告 書 等 を 閲 覧 に 供 する 際 には 北 海 道 議 会 情 報 公 開 条 例 第 9 条 の 非 開 示 情 報 を 除 くことと 規 定 されているものであり これらの 規 定 に 基 づき 今 回 このような 取 扱 いがなされたものである (ウ) 手 引 において 議 員 が 行 う 調 査 研 究 を 補 助 する 職 員 を 雇 用 する 経 費 について は 配 偶 者 扶 養 関 係 にある 者 同 居 し 生 計 を 一 にする 者 の 人 件 費 については 政 務 調 査 費 で 支 出 することができないと 明 示 されている 以 下 職 員 雇 用 状 況 報 告 書 に 記 載 されている 被 用 者 について 政 務 調 査 費 に 充 当 することができな いものの 存 否 について 検 証 する (エ) 道 議 会 事 務 局 においては 議 員 から 提 出 された 職 員 雇 用 状 況 報 告 書 において 被 用 者 に 議 員 の 親 族 が 記 載 されていると 認 められる 場 合 は 必 要 に 応 じ 議 員 に 説 明 を 求 め 被 用 者 が 議 員 の 配 偶 者 扶 養 関 係 にある 者 又 は 同 居 し 生 計 を 一 に する 者 ではないことを 確 認 した 上 で 政 務 調 査 費 に 充 当 することを 認 めている (オ) 今 般 の 監 査 において 議 員 から 提 出 された 職 員 雇 用 状 況 報 告 書 に 議 員 と 同 一 姓 の 者 が 被 用 者 として 記 載 されたものが 見 受 けられたが 議 員 から 提 出 され る 履 歴 書 の 家 族 状 況 欄 に 記 載 された 氏 名 と 被 用 者 名 とを 照 合 の 上 いずれも 被 用 者 が 議 員 の 配 偶 者 扶 養 関 係 にある 者 同 居 し 生 計 を 一 にする 者 ではなく 使 途 基 準 上 認 められない 者 ではないことが 確 認 された (カ) 請 求 人 は 議 員 事 務 所 に 雇 用 された 職 員 が 政 務 調 査 活 動 の 補 助 のみ 行 うとは 考 えがたく 後 援 会 活 動 や 政 党 活 動 が 職 務 の 大 半 を 占 めるのが 実 情 であると 思 われることから 人 件 費 の3 分 の1を 超 える 支 出 は 全 額 が 違 法 であると 主 張 し ているので この 点 について 判 断 する (キ) 議 員 の 活 動 については 手 引 においては 政 務 調 査 活 動 と 政 党 活 動 や 後 援 会 活 動 などその 他 の 活 動 とが 混 在 する 場 合 には 業 務 実 態 に 応 じた 合 理 的 割 合 で 按 分 するものとしており 合 理 的 に 区 分 することが 困 難 な 場 合 には 運 用 方 針 に 定 める 按 分 率 を 上 限 として 適 切 に 按 分 することができることとしている また 議 員 がいかなる 按 分 率 を 定 めたかについては 収 支 報 告 書 に 添 付 するこ とが 義 務 付 けられている 職 員 雇 用 状 況 報 告 書 に 記 載 されているものである 道 議 会 事 務 局 においては 職 員 雇 用 状 況 報 告 書 の 記 載 内 容 の 整 合 性 など 所 定 の 要 件 が 備 えられているかについて 確 認 するとともに 疑 義 が 生 じた 議 員 に 対 して は 必 要 に 応 じ 説 明 を 求 めている (ク) 按 分 比 率 の 考 え 方 については 原 則 政 務 調 査 活 動 に 係 る 部 分 の 実 績 等 を 基 に 定 めることが 望 ましいものと 考 えるが 議 員 の 活 動 は 多 面 性 を 有 し 政 務 調 査 活 動 とその 他 の 活 動 とを 明 確 に 峻 別 することが 困 難 な 活 動 があることは 否 定 できず そのような 場 合 には 前 述 の 仙 台 高 等 裁 判 所 平 成 19 年 4 月 26 日 判 決 か ら 按 分 比 率 を 活 動 の 内 容 により2 分 の1 3 分 の1というように 定 めること は 認 められるものと 解 せられ 請 求 人 が 主 張 するように 人 件 費 のうち 3 分

23 の1を 超 える 支 出 については 全 額 が 違 法 であると 認 められるものと 解 すべき 理 由 は 認 められない (ケ) 按 分 比 率 を 決 めることの 議 員 の 裁 量 権 については 前 述 したとおり 最 高 裁 判 所 平 成 22 年 3 月 23 日 判 決 では 個 々の 経 費 に 係 る 支 出 の 必 要 性 の 判 断 には 議 員 の 裁 量 権 を 認 めていることから 議 員 の 活 動 において 政 務 調 査 活 動 との 関 連 性 を 判 断 して 按 分 比 率 を 決 めることは 議 員 の 裁 量 権 の 範 囲 であり 按 分 比 率 が 議 員 個 々に 異 なることは 認 められるものであると 判 断 でき 按 分 比 率 が 一 定 であるとする 理 由 は 認 められない (コ) 以 上 のことから 人 件 費 の3 分 の1を 超 える 支 出 額 は 全 て 違 法 であるとする 請 求 人 の 主 張 には 合 理 的 な 理 由 が 認 められない (サ)なお 請 求 人 の 陳 述 において 写 真 の 写 しとともに F 議 員 及 びG 議 員 の2 名 の 議 員 に 係 る 人 件 費 について 疑 問 である 旨 の 主 張 が 行 われたため それらに ついて 以 下 検 証 する (シ)F 議 員 については 前 述 したとおり 後 援 会 事 務 所 とは 別 の 階 の 独 立 した 部 分 を 政 務 調 査 費 で 支 出 する 事 務 所 としていることを 道 議 会 事 務 局 において 確 認 しているため F 議 員 の 事 務 所 で 後 援 会 活 動 についての 事 務 処 理 が 行 われてい ることが 推 定 されるとする 請 求 人 の 主 張 には 合 理 的 な 理 由 が 認 められない (ス)G 議 員 についても 前 述 したとおり 写 真 の 写 しの 提 出 があった 事 務 所 につ いては 実 質 的 に 後 援 会 活 動 が 行 われていないことを 道 議 会 事 務 局 において 確 認 しているため G 議 員 に 雇 用 されている 職 員 が 歩 む 会 の 運 営 や 事 務 処 理 を 行 っているとする 請 求 人 の 主 張 には 合 理 的 な 理 由 が 認 められない カ 農 政 懇 談 会 の 費 用 とした 調 査 研 究 費 の 支 出 について (ア) 請 求 人 は 平 成 22 年 6 月 にC 議 員 が 農 政 懇 談 会 の 費 用 として 政 務 調 査 費 から 支 出 した4,000 円 には アルコール 飲 料 を 含 む 飲 食 費 が 含 まれているもの と 認 められ この 支 出 は 使 途 基 準 に 反 したものであること また 著 しく 社 会 的 相 当 性 を 欠 いていることから 違 法 である 旨 主 張 している (イ)C 議 員 から 平 成 23 年 11 月 1 日 付 けで 本 件 支 出 に 政 務 調 査 費 を 充 当 すること を 取 りやめる 旨 修 正 された 収 支 報 告 書 が 議 長 に 提 出 されたことを 監 査 委 員 と して 確 認 したため 本 件 支 出 の 当 否 については 判 断 しない キ 革 のウエストバッグの 購 入 費 とした 事 務 費 の 支 出 について (ア) 請 求 人 は 平 成 22 年 6 月 にE 議 員 が 革 のウエストバッグの 購 入 費 として 政 務 調 査 費 から 支 出 した7,350 円 は 事 務 費 のうち 消 耗 品 費 として 支 出 されている が 消 耗 品 費 とは 事 務 用 品 等 購 入 費 であり また 政 務 調 査 活 動 に 直 接 必 要 と しない 備 品 購 入 については 事 務 費 を 充 当 できないとされていることから 違 法 である 旨 主 張 している (イ)E 議 員 から 平 成 23 年 10 月 21 日 付 けで 本 件 支 出 に 政 務 調 査 費 を 充 当 すること を 取 りやめる 旨 修 正 された 収 支 報 告 書 が 議 長 に 提 出 されたことを 監 査 委 員 と

24 して 確 認 したため 本 件 支 出 の 当 否 については 判 断 しない ク 以 上 のように 政 務 調 査 費 に 係 る 事 務 は 条 例 及 び 規 程 に 則 って 適 切 に 執 行 さ れており 政 務 調 査 費 の 交 付 自 体 に 違 法 性 が 存 在 するとは 認 められない (2) 条 例 の 改 正 等 について 上 記 (1)で 述 べたとおり 政 務 調 査 費 の 交 付 に 違 法 性 が 認 められないこと ま た 条 例 及 び 規 程 が 平 成 21 年 3 月 31 日 及 び 同 年 7 月 10 日 に 改 正 がなされ 当 該 改 正 の 内 容 が 収 支 報 告 書 に 添 付 する 領 収 書 等 の 写 しを 全 ての 支 出 について 添 付 すること とし さらに 議 長 の 収 支 報 告 書 等 の 調 査 に 当 たり これを 補 佐 するために 議 長 が 指 名 する3 名 以 内 の 学 識 経 験 者 からなる 協 議 会 を 置 くこととされたことなどから 条 例 の 改 正 等 については 消 極 的 に 解 するものである 3 意 見 今 回 の 監 査 を 通 じての 監 査 委 員 としての 意 見 を 述 べる 本 件 政 務 調 査 費 制 度 は 地 方 分 権 一 括 法 の 施 行 により 地 方 公 共 団 体 の 自 己 決 定 権 や 自 己 責 任 が 拡 大 し 議 会 の 審 議 能 力 を 強 化 し 議 員 の 調 査 研 究 活 動 の 基 盤 の 充 実 を 図 るため 議 員 又 は 会 派 に 対 する 調 査 研 究 費 等 の 助 成 を 制 度 化 し 併 せてその 使 途 の 透 明 性 を 確 保 しようとしたものである 政 務 調 査 費 の 性 格 は 議 会 の 議 員 又 は 会 派 が 調 査 研 究 に 資 するため 必 要 な 経 費 の 一 部 として 交 付 されるものであるから その 具 体 的 な 使 途 については 調 査 研 究 活 動 として 一 般 的 に 認 定 される 事 業 あるいは 経 費 であ る 限 りにおいて その 範 囲 内 で 充 当 することができるものである 交 付 される 政 務 調 査 費 の 原 資 は 公 金 で 賄 われていることから その 執 行 に 当 たって は 地 方 自 治 法 の 趣 旨 政 務 調 査 費 に 関 する 条 例 等 の 規 定 に 基 づくことが 求 められ 知 事 にあっては 公 金 を 支 出 する 立 場 としてその 使 途 に 意 を 注 ぐ 必 要 があり 道 民 から 負 託 を 受 けた 道 議 会 の 各 議 員 にあっては その 使 途 について 説 明 責 任 を 果 たすことが 強 く 望 まれるところである こうした 中 道 議 会 においては 議 員 提 案 により 条 例 の 改 正 がなされ 平 成 22 年 度 からは 全 ての 支 出 に 領 収 書 等 の 写 しを 添 付 する 新 たな 取 組 が 行 われるとともに 第 三 者 機 関 である 北 海 道 議 会 政 務 調 査 費 調 査 等 協 議 会 を 設 置 し 議 長 の 調 査 の 遂 行 を 補 佐 させることとしている 議 長 においては この 協 議 会 から 調 査 結 果 の 報 告 ( 助 言 等 )を 受 け 議 会 改 革 等 検 討 協 議 会 において その 取 扱 いについて 具 体 的 に 協 議 検 討 することとしているとこ ろであり 透 明 性 の 向 上 を 図 るなど 努 力 がなされていることは 評 価 できるものである しかしながら 地 方 分 権 への 流 れや 現 下 の 厳 しい 地 方 財 政 状 況 を 背 景 に 政 務 調 査 費 のあり 方 使 途 等 に 関 し 道 民 からは これまで 以 上 に 厳 しい 目 が 向 けられており 本 件 措 置 請 求 が 請 求 人 からなされた 背 景 には このような 道 民 の 視 線 があるものと 思 われる 今 回 の 請 求 内 容 の 一 部 でもあるが 会 派 から 他 団 体 への 調 査 委 託 費 については そ

25 の 委 託 内 容 や 金 額 の 妥 当 性 の 検 証 などについての 課 題 が また 政 務 調 査 活 動 に 係 る 支 出 については 議 員 活 動 の 自 由 と 自 律 が 尊 重 されることが 前 提 ではあるが 他 の 活 動 である 後 援 会 活 動 や 政 党 活 動 等 との 峻 別 などの 課 題 が 依 然 としてあるものと 思 料 さ れる 今 般 の 監 査 においては 政 務 調 査 費 に 係 る 使 途 基 準 を 含 む 手 引 の 記 述 や 政 務 調 査 費 収 支 報 告 書 に 添 付 される 書 類 の 様 式 記 載 に 誤 解 を 招 くものが 認 められたところであ る 一 例 としては 使 途 基 準 の 運 用 において 人 件 費 のうち 親 族 の 扱 いについて 解 釈 が 判 然 としない 記 述 となっているものや 事 務 所 状 況 報 告 書 の 様 式 の 不 備 などから 誤 った 記 載 が 行 われているものが 見 受 けられたところである 前 述 したように 政 務 調 査 費 の 執 行 に 当 たっては 道 民 の 厳 しい 視 線 が 注 がれており 道 民 の 誤 解 を 招 かないためにも 今 後 とも 政 務 調 査 費 の 運 用 や 様 式 も 含 め 改 善 や 工 夫 を 積 み 重 ねられ 一 層 の 透 明 性 の 確 保 説 明 責 任 を 果 たしていくことが 求 められる 本 件 措 置 請 求 については 知 事 及 び 議 員 のそれぞれの 立 場 で 政 務 調 査 費 の 趣 旨 を 再 認 識 するよい 機 会 ととらえ 今 後 の 政 務 調 査 活 動 による 政 策 形 成 のさらなる 充 実 な ど 議 会 の 活 性 化 を 図 り もって 道 民 の 福 祉 の 向 上 につながることを 期 待 するものであ る

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