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1 マルチホールサクション (MHS) 排砂管工法 技術マニュアル 平成 18 年 7 月 有限責任中間法人 ダム水源地土砂対策技術研究会 1

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3 序 わが国の地形は急峻な山間部を多く擁し この山岳地帯で侵食された土砂が河川に流入し 途中に建設されたダムにより堰き止められ ダム湖内に堆積しています 多くのダムでは 流入土砂量が計画を上回る速さで進行しているのが実情であり ダムの貯水機能を維持するためには 定期的な浚渫 掘削による堆積土砂の除去を行う必要があります これまでのダム堆積土砂の排除方法は ポンプ浚渫船やグラブ浚渫船などの港湾等で用いられている浚渫工法が一般的でありました また 浚渫した土砂の排出先も近くに揚土して山間部の谷あいに盛土するか 湖内移送してダム湖の死水域に投入する処理が多く行われていましたが 環境問題等でこのような処理方法も難しくなってきています 一方 平成 10 年河川審議会にて 流砂系の総合的な土砂管理に向けて と題した報告書が出され 流域の源泉から海岸までの一貫した土砂の管理を提言し 土砂を下流に流し 土砂管理により河川海岸線の保全に利用する方針が示されました この方針に基づき 各地のダムおよび河川では土砂の下流還元試験や環境影響の調査を実施し 堆積土砂排除に向けた検討が進められています このような背景の中 土砂の排除方法にもダムの持つ自然エネルギーを利用した水圧差土砂吸引システム (HSRS) が注目されるようになってきました これはダムの水位差を利用してダム湖に堆積する土砂を排除しようとする工法であります 土砂研では平成 13 年に水圧差土砂吸引システムによる排砂能力を把握するための基本確認試験を行いました その後 平成 14 年から平成 16 年にかけて より効率の良いHSRSの研究を目的に MHS 排砂管工法と称してシステムの開発に取り組んでいきました そして 数回の室内実験と現地実証試験にて 本工法の実用規模での機能を確認しました しかし 下流に堆積土砂を流す排除方式の管理 運用方法がまだ確立されていないのが現状です 本工法においても まだ完成された工法とは言い難く 実施工を積み重ねて工法の改良を続け より機能の高い工法に仕上げていきたいと考えております 今回 MHS 排砂管工法のマニュアルを整備することにより 本工法の適用される場が増えることを期待する次第であります 最後に本マニュアルの編集にご協力いただいた会員および開発 WGの皆様にお礼申し上げます 平成 18 年 6 月 30 日 有限責任中間法人 ダム水源地土砂対策技術研究会 技術委員長藤尾良也 i

4 M H S 排砂管工法 室内排砂実験 試験期間 :2002 年度 203 年度 2005 年度実施場所 : 五洋建設株式会社技術研究所対象土砂 : 硅砂および流動性の高いシルト 実験装置全景 実験装置 ( 拡大 ) ii

5 1 吸砂口 4 吸砂口 4 吸砂口 合流管 (2 本 ) 排砂後の出来形 ( 硅砂を対象とした排砂実験 ) 1 吸砂口 4 吸砂口 排砂後の出来形 ( 流動性の高いシルトを対象とした排砂実験 ) ii

6 M H S 排砂管工法 現地実証実験 試験期間 :2004 年 12 月 ~2005 年 2 月 実施場所 : 長野県上伊那郡長谷村大字溝口地内 ( 美和湖内 ) 対象土砂 : 美和ダム堆積土砂 ( 流動性の高いシルト ) 実験装置全景 試験池内の MHS 排砂管部 排砂状況 iv

7 土砂投入状況 ( 排砂前 ) 排砂後の地形 v

8 I

9 マルチホールサクション (MHS) 排砂管工法 目 次 技術マニュアル 第 1 章 1.1 目的 用語の定義 MHS 排砂管工法の概要 適用範囲 ( 条件 ) 1-8 総説 MHS 排砂管工法適用場所 排砂場所 MHS 排砂管設置に適した水位差について 適用可能な土質 適用可能な土厚 排砂時期 補助システム 1-11 第 2 章 調査編 2.1 調査計画の考え方 調査項目 基本事項調査 堆積土砂に関する調査 その他の調査 堆積土砂に関する調査 計画条件の設定 2-4 第 3 章 設計編 3.1 設計の基本的考え方 設計条件 管材料 MHS 排砂管の設計 水理モデルによる 1ユニットの有効管長計算 最適平面配置の検討 3-13 I

10 第 4 章 施工編 4.1 MHS 排砂管の施工 施工の手順 準備工 汚濁防止対策工 基礎床堀 基礎工 MHS 排砂管の設置 集砂 MHS 排砂管の運転方法 輸送 4-8 第 5 章 運転および維持管理編 5.1 運転管理計画 事前点検 準備 水噴 排砂 流量 排砂濃度の管理 排砂濃度による完了確認 通水清掃 点検整備 維持管理 5-7 第 6 章 MHS 排砂管工法ケーススタディ 6.1 基本設計条件 基本条件 設計条件 MHS 排砂管の設計 設定条件 設計結果 ( 計算書 ) 概算費用 6-11 参考資料 -1 参考文献 7-1 MHS 排砂管工法技術マニュアル作成 WG II

11 第 1 章総説 1.1 目的本マニュアルは ダム貯水池の機能回復 向上を図るため 堆積土砂を MHS 排砂管工法により排砂しようとする場合に必要かつ重要な検討事項および検討手法を示すことにより 社会的 技術的に合理的なダム堆砂排除の実施に資することを目的とする 解説 (1) ダム堆砂排除の意義ダム貯水池が流入土砂により埋没することは 利水 治水の機能を損なうばかりでなく 上流域の河床上昇など新たな災害要因となることもある また レジャー需要の増加に伴い 水と緑にあふれるアメニティー空間の整備が望まれる このようにダム堆砂排除はダム貯水池の機能回復及び災害防止の観点のみではなく 良好な水辺環境の整備につながり 社会的に意義があるのみでなく 現代の社会要請に合致したものとなる (2) マニュアルのねらい本マニュアルはMHS 排砂管工法によるダム堆砂の排除において 調査 設計 施工 運用 維持管理までを技術的 経済的に最適な計画とするため その手法を体系化しようとするものである 本マニュアルではMHS 排砂管工法の実施に関する調査から運用 維持管理までを対象とするが MHS 排砂管設置に関わる基礎の設計については対象外とする 1.2 用語の定義 1-1

12 本マニュアルで使用する用語の解釈は次の通りとする 解説 本マニュアルで使用する各種用語を説明し 用語の統一を図る MHS 排砂管工法 : マルチホールサクション排砂管工法の呼称 水位差を利用した主にダム湖内の堆 補助システム 開閉制御装置 水噴装置 堆積土砂 集砂 障害物 湖外輸送 湖内輸送 有効管長 機械動力 ユニット 設計排砂量 排砂可能時間 使用可能流量 輸送距離 施工 運転 堆積限界流速 デルタ肩 積土砂の排砂を目的とした排砂工法 :MHS 排砂管工法運用にあたり効率的な排砂を行うために設ける開閉制御装置 と水噴装置を指す :MHS 排砂管工法の有効管長延長 MHS 排砂管のメンテナンスのために使用す る吸砂口を開閉する装置 : 吸引促進を目的として MHS 排砂管に設置する高圧水の噴射装置 : 上流から対象とする施設内に流入 堆積した土砂または集積した土砂 : 貯水池内に堆積した排除すべき土砂を各種浚渫 輸送または MHS 排砂管工法に より堤体付近へ集積すること : 排砂対象区域の水中 土中に隠れた流木 沈木 転石 玉石 ビニール片 缶 ビン等の作業上効率低下をもたらすもの : ダム湖に堆積した土砂を MHS 排砂管により下流に還元すること : 時期的な制約や現地条件により湖外に排出が困難である場合 ダム湖内のあるエ リアに集砂すること : 堆積土砂の排出が可能な範囲 : 排砂に必要な水位差を確保できない場合に利用する動力 ここではサンドポン プ ポンプ浚渫船 エジェクターポンプ等を指す :1 本の MHS 排砂管および土砂輸送部の基本構造単位 1 ユニットの MHS 排砂 管には通常 3~5 口の吸砂口が設けられ それぞれに開閉制御装置 水噴装置を 付加する MHS 排砂管を数ユニット並列に配置することにより吸砂エリアを面 的に拡大することが可能 : 対象とする施設内に堆積し 排出するべき対象土量 : 下流域に排砂することが可能な時間 : 下流域への影響を考慮した時間当り最大排出可能流量 :MHS 排砂管および土砂輸送部を含む配管延長 :MHS 排砂管の設置工事を指す : 設置された MHS 排砂管の運用を指す なお 運転には 堆積土砂を吸砂口から 吸引する Phase と 吸引した土砂を管路輸送する Phas eの 2つが含まれる : 管内を流下する土粒子のうち管底に接している粒子層が摺動状態から堆積し始め る時の流速 なお摺動状態とは 管底部の粒子層は流動し 上部の粒子は跳躍あ るいは浮遊状態で輸送される状態 : 貯水位の変化が少ないダム貯水池の入り口には大量の土砂が堆積し デルタを形 成する デルタ肩とはこの土砂の堆積エリアを指す 1-2

13 1.3 MHS 排砂管工法の概要 MHS 排砂管工法は水圧吸引土砂排除システムの一つであり ダムの貯水位と下流放流地点の水位 差を利用して貯水池内から堆積土砂をパイプによりダム下流側に排出するものである 解説 (1) 代表的な堆積土砂の排除方法 バックホウ 掘削方式 水上施工ム堆グラブ浚渫船砂排除ポンプ浚渫船機械式水中サンドポンプ吸引方式水位差式 MHS 排砂管図 堆積土砂排除方法の分類ダム堆砂の排除方法は掘削方式と吸引方式に大別される この中で掘削方式は各種バケットにより堆積土砂を掘削除去する方式で 障害物等の影響が少なく堆積土砂の確実な除去が可能であるが 濁りに対する対策が必要となる それに対し吸引方式は各種ポンプ等により堆積土砂を吸引 輸送するため濁りの発生はほとんど無いが 障害物等による影響が大きい (2)MHS 排砂管工法 MHS 排砂管工法は自然営力を利用し ダム堆積土砂を下流に排出する工法である 排砂に要するエネルギーは本排砂管設置箇所と下流側の排砂箇所の水位差を利用するため基本的には機械動力を必要としない ただし 現地条件の制約によりダム下流側に排出できない場合等で水位差を確保することが困難となる場合には 水位差によりエネルギーに相当する機械動力を使用する場合もある ここで言う機械動力とはサンドポンプ ポンプ浚渫船の浚渫ポンプ エジェクターポンプなどである ダム湖水ダム位土砂排除部分ダ差 陸上施工 水中安息角 ブルドーザ バックホウ浚渫船 土砂吸引 ダム堆積土砂 図 MHS 排砂管工法イメージ 1-3

14 位差排砂水MHS 排砂管は通常 高密度ポリエチレン管と鉄管で構成され 高密度ポリエチレン管の下部に設けられた吸砂口から堆積土砂を吸引し 下流側へ排砂するものである 本排砂管は水噴装置 開閉制御装置などの補助装置を付加し 有効管長の延長 吸砂エリアの範囲拡大を図ることが可能である 排砂管構造イメージ図 水面 水噴射による安定的な吸入 吸入口まわりの閉塞対策 開閉装置の補助 注水による掃流力増加 管内閉塞対策 MHS 排砂管 吸水口 高圧水 ( 水噴用 ) 堆積土砂 開閉装置 水噴射 吸砂口 図 排砂管構造イメージ図 (3)MHS 排砂管の配置及び吸砂口間隔 MHS 排砂管の配置方法は 堆積土砂排除対象エリアの条件に応じて適切な配置計画を行う必要がある MHS 排砂管による排砂出来形は堆積土砂の水中安息角 θ 堆積土厚 h 吸砂口ピッチにより決定される 各吸砂口上部にできる円錐状の出来形の重なり等も考慮して 効率的な土砂排除が可能となる配置とすることが望ましい 2h/t a n θ 水中安息角 θ 排砂出来形 土厚 h 2h/tanθ 排砂出来形 図 排砂出来形の考え方 1-4

15 MHS 排砂管を数ユニット配置する場合 ユニット同士の出来形の重なりについても考慮する必要がある また 各ユニットを独立させて排出を行う場合と 数ユニットのMHS 排砂管を合流させて排出を行う場合があり 排砂箇所の条件等を考慮して適切な配置の計画を行う 排砂面積 A(m 2 ) 排出流量 Qout 排砂管 MHS 排砂管延長 L(m) 図 独立排砂方式の配置例 バルブ 排出流量 Qout 排砂管 排砂管延長 L(m) 図 1.3.6(1) 合流排砂方式の配置例 1 排砂管延長 L(m) 排砂管延長 L(m) 排出流量 Qout 図 1.3.6(2) 合流排砂方式の配置例 2 1-5

16 合流管 合流管 排砂管延長 L(m) 排砂管延長 L(m) 排砂トンネル 図 1.3.6(3) 合流排砂方式の配置例 3 (4)MHS 排砂管による堆積土砂の排出パターン MHS 排砂管設置場所および排出場所の条件により排出のパターンを設定する 1) 湖外への排出 1 バイパストンネルへ接続し排出 ダム湖 土砂排除部分 土砂輸送部 MHS 排砂管 土砂輸送部 ダム堆積土砂 バイパストンネル 図 1.3.7(1) 排出パターンの例 ( バイパストンネル ~ 湖外への排出 ) 1-6

17 2 ダム堤体の排砂ゲート等を利用し直下流へ排出 ダム湖 ダム 土砂排除部分 水中安息角 土砂輸送部 MHS 排砂管ダム堆積土砂 図 1.3.7(2) 排出パターンの例 ( ダム堤体の排砂ゲート等 ~ 湖外への排出 ) 2) 湖内への排出 ( 堤体近傍のデッドスペースへの排出 ) ダム湖 ダム 土砂排除部分 水中安息角 MHS 排砂管ダム堆積土砂 図 1.3.7(3) 排出パターンの例 ( 湖内 - 堤体近傍のデッドスペース - への排出 ) (5)MHS 排砂管基本構成 MHS 排砂管の 1 ユニットあたりの基本構成は次のとおりである 表 MHS 排砂管基本構成 (1ユニットあたり) 名 称 規 格 備 考 高耐圧ポリエチレン管 管径は設計により決定する 鉄管 同上 架台 ( 水平部 ) H 鋼を使用 架台 ( 鉛直部 ) 同上 開閉装置 附帯設備 水噴射装置 同上 バルブ 同上 各種計測装置 密度計 流量計等 監視 制御用 なお MHS 排砂管の配置形式が合流式の場合 上記基本構成に合流管が含まれる 1-7

18 1.4 適用範囲 ( 条件 ) MHS 排砂管工法適用場所 MHS 排砂管工法が適用できる場所としては土砂の堆積が進行している または今後土砂の堆積が 予測されるダム貯水池 および土砂の堆積により機能を著しく低下させる小規模施設等を適用範囲と する 解説 MHS 排砂管は土砂の堆積により機能が著しく低下する恐れがあるダム湖 小規模施設等に適用可能である 特にダム湖内の堆砂形状は 地形条件や上流に存在する崩壊域の面積 河床勾配 川幅 流入土砂粒度 気象条件等によって様々であり 各々のダムによって適用範囲は異なる 適用範囲の検討は 現状の堆砂形状を評価することが重要であるが 堆砂形状の将来予測を行うことも必要である ダム運用 10 年後に治水 利水容量内に堆積する土砂量や 治水 利水機能への影響度合いを把握した後 個々のダム水源地に最適なMHS 排砂管の設置位置を決める必要がある 具体的な適用場所として ダム湖においてはデルタ肩及びダム堤体上流側周辺 取水口周辺が考えられる また 小規模施設としては沈砂池や調整池などが考えられる 図 ダム湖内における MHS 排砂管の適用場所 図 小規模施設における MHS 排砂管の適用場所 1-8

19 排砂場所 MHS 排砂管工法により吸引した土砂は 貯水池運用への悪影響が及ばず かつ周辺環境へ与える 影響がなく付加価値を得られる場所を排砂場所として選定し 排砂する 解説 MHS 排砂管により吸引した土砂は基本的に下流域に還元することが望ましい ただし 物理的条件 貯水池運用条件 周辺環境条件により困難である場合には堤体近傍のデッドスペースや中継槽などの土砂集積場所に排出する MHS 排砂管設置に適した水位差について MHS 排砂管を設置には 土砂の管路輸送の面から 対象となる土砂の堆積限界流速を確保できる 水位差が必要である 水位差が確保できない場合は MHS 排砂管の補助動力として機械動力を使用 する場合もある 解説 MHS 排砂管の吸引方法は 自然営力を利用した方法としての水位差式と MHS 排砂管の補助動力として機械動力を使用した方法 ( サンドポンプ式 ポンプ船式 エジェクター式など ) がある MHS 排砂管を設置する場合には 除去しようとする土砂の堆積限界流速を室内実験あるいは既往の研究成果などから把握し 実施工の際に排出口側との水位差が確保できるかをあらかじめ確認する なお 水位については容易に調整が可能であればよいが できない場合つまり水位差を確保することが困難な場合には機械動力を使用した方法が望ましい 1.4. 適用可能な土質 MHS 排砂管を使用した堆積土砂除去に適すると思われる土質は 現時点では次の種類が挙げられ る ただし 基本的には除去対象土砂の性状確認と室内実験などによる排砂可否の確認が望ましい 砂質土 ( 概ね排砂可能 ) シルト質土 ( 堆積後 あまり時間の経過していない流動性の高い土砂なら排砂可能 ) 解説 堆積土砂の除去に適している土質は 砂質土であれば概ね排砂は可能であるが シルト質土 特に湖内に堆積してから時間がかなり経過しているような土砂 ( 流動性の低い土砂 ) については性状確認および室内実験により吸引可能かどうかを確認することが望ましい 1-9

20 適用可能な土厚 MHS 排砂管使用に適した土厚 ( 排砂管埋設後 ) は対象土砂の性状により異なる 対処土砂の性状 にあわせ適当な土厚を設定する 解説 除去対象となる土砂については 詳細設計を行う前に室内実験などにより最適な土厚を把握しておくことが望ましい これまでの実験結果から 砂質土の場合 : 最大土厚 5m 程度まで排砂可能 シルト質土 ( 流動性が高い ) の場合 : 最大土厚 2~3m 程度まで排砂可能 であると推定される 排砂時期 土砂の排砂時期として次の項目が挙げられる (1) 排砂に必要な水位差を確保できる時期 (2) 洪水期 (3) 平常時 解説 (1) 排砂に必要な水位差を確保できる時期 MHS 排砂管による堆積土砂の排砂については 湖外への排砂 湖内への排砂 ( 集砂 ) いずれの場合にも排砂に必要な水位差を確保できる時期 ( 除去対象場所の管理者との協議が必要 ) に実施することを基本とする (2) 洪水期 管理者との協議結果および運用にあたり洪水期でしか排出ができない場合 (3) 平常時 湖内での土砂移動で MHS 排砂管の補助として機械動力を用いる場合 1-10

21 補助システム MHS 排砂管を設置 運用するにあたり 現場条件および除去対象土砂の性状によっては次の補助 システムを設置する場合がある (1) 水噴装置 (2) 開閉制御装置 解説 (1) 水噴装置 MHS 排砂管の吸入促進 ( 浸透破壊の促進 ) 対策として吸砂口への高圧水噴射を行う 浸透破壊の促進 図 水噴装置のイメージ図と水墳状況 (2) 開閉制御装置開閉制御装置は MHS 排砂管の有効管長延長のためや MHS 排砂管のメンテナンスのため ( 非排砂時に管内へ土砂が流入するのを防止する 排砂終了後の管内洗浄のための清水流下など ) に使用される 図 に開閉制御装置を示す 図 開閉制御装置 1-11

22 第 2 章調査編 2.1 調査計画の考え方 MHS 排砂管工法の計画にあたり事前に対象施設の諸元 貯水池の運用条件 施設周辺の水象 地象 道路条件 環境規制値を必要に応じて調査する 解説 MHS 排砂管工法による堆砂排除計画の作成に必要な調査項目には 障害物の程度の確認など見落としがちな項目や 堆積状況などの項目もあり 調査内容全体を視野に入れた系統的に整理された調査計画を作成する また 対象となるダム貯水池や調整池などの諸元や周辺の気象などの基本的事項 堆積土砂の性状や除去土量など堆積土砂に関する調査そしてMHS 排砂管を設置する地盤の支持力などの調査がある これらの調査はMHS 排砂管の設計 施工 運転に欠かせないものであることから十分な調査計画をたてて調査を行なう 2.2 調査項目 基本事項調査 MHS 排砂管工法の計画の検討に必要な基本的事項について 十分な資料の収集 整理を行う 解説 基本的事項には対象施設の諸元 運用条件 水象 地象 環境規制値 周辺道路状況などがあり 必要に応じてこれらの資料を収集 整理しておく ダム湖を例として 調査項目 用途 目的 重要度を表 に示す なお 小規模施設が対象の場合 施設ごとの条件を考慮して調査項目を設定する 表 調査項目 調査事項 目的 重要度 ( 基本的事項 ) 調査項目 調査事項 目 的 重要度 ) ダム堤体 貯水池のダム天端標高 貯水容量 排砂エリア 使用可能水位差の設定および諸元貯水池水深 設計水位 MHS 排砂管の配置計画 輸送距離の設定 ダム運用条件 貯水位記録 貯水池運用計画 同上 ダム周辺水象 洪水 出水記録 排砂可能時間 流量の設定 ダム周辺地象 地形図 地質図 MHS 排砂管の配置計画策定 環境規制値 下流域を含む環境規制値 排出濃度の設定 ) : 必須調査項目

23 堆積土砂に関する調査 MHS 排砂管工法の計画において必要となる以下の項目について調査を実施する (1) 堆積土砂の性状 (2) 堆積形状 (3) 沈木等の障害物の有無 分布 解説 MHS 排砂管は対象土砂の性状 土厚により吸引 排砂能力が異なる また 対象土砂に障害物が含まれる場合は吸砂口および排砂管の閉塞の原因となる可能性が高い その為 MHS 排砂管の設計に先立ち堆積土砂の性状 堆積形状及び障害物の有無について調査を実施し 適切な計画を策定する 調査項目 用途 目的 重要度を表 に示す 表 調査項目 調査事項 目的 重要度 ( 堆積土砂に関する事項 ) 調査項目 調査事項 目 的 重要度 ) 堆積形状 土砂量 縦断面図 横断面図 MHS 排砂管基本能力の推定 堆積土砂の性状 物理 力学 原位置試験 MHS 排砂管基本能力の推定 障害物 障害物の有無 規模 種類事前除去の必要性の有無 ) : 必須調査項目 : 必要に応じて実施する調査項目 (1) 堆積土砂の性状 堆積土砂の性状調査には物理試験 力学試験 原位置試験 その他の試験があり 必要に応じて 各種試験を実施する 表 堆積土砂調査 物理試験 力学試験 原位置試験 調査項目 重要度 調査項目 重要度 調査項目 重要度 土粒子密度 一軸圧縮試験 ボーリング試験 含水比 圧密試験 間隙比 粒度分布 ) : 必須調査項目 : 必要に応じて実施する調査項目 (2) 堆砂形状貯水池内の堆積土砂の横断 縦断形状は土量算出の基礎となるとともに 堆積土厚についてはM HS 排砂管の排砂能力 堆積平面形状についてはMHS 排砂管の規模 配置等の計画に大きく影響するものである MHS 排砂管工法により吸引 排砂する土砂はMHS 排砂管の上部に堆積した土砂であり 堆砂形状の経年変化を正確に把握し 流入土砂量を把握することにより適切なMHS 排砂管の計画が可能となる ただし 各種浚渫工法により浚渫 掘削した土砂を集砂し MHS 排砂管により排砂する場合には堆砂形状は堆積土厚および平面形状は集砂エリアの設定により決まるため MHS 排砂管の計画に影響しないが 浚渫 掘削工法の選定において重要な項目である

24 (3) 沈木等の障害物の有無 分布 MHS 排砂管工法の運用に影響を与える障害物としては流木 沈木 転石 玉石 ビニール片等種々にわたる 障害物の確認方法は試掘が有効である 浚渫船あるいは水位低下期に陸上掘削機械により浚渫 掘削し 堆積土砂に含まれる障害物の種類 量を推定するものである その他 超音波 水中テレビカメラ 潜水士による探査等の方法もあるが いずれも水底面に露出したものに限り有効で 埋没した障害物に対しては不向きである その他の調査 基本的事項および堆積土砂に関する事項の調査の他に MHS 排砂管の設置に関する調査を行う 調査項目としては (1) 周辺道路状況 (2) 地盤支持力 ( 支持層の確認 ) が挙げられる 堆積土砂に関する調査基本的事項および堆積土砂に関する事項の調査の他に 以下に示す項目についてMHS 排砂管の設置に関する調査を行う (1) 周辺道路状況 (2) 地盤支持力 ( 支持層の確認 ) 解説 (1) 周辺道路状況周辺道路状況においては材料等の搬入に支障のない道路運用計画を立案するために 周辺の道路網 交通量などを調査する (2) 地盤支持力 ( 支持層の確認 ) MHS 排砂管の設置における安定性 耐久性を左右するため 支持地盤の調査は入念に行い 設 置箇所の地盤支持力 地盤状況を調査する 表 調査項目 調査事項 目的 重要度 ( その他の事項 ) 調査項目 調査事項 目 的 重要度 ) 道路状況 周辺道路網 規格 交通量 MHS 排砂管資材運搬条件の決定 地盤支持力 柱状図 MHS 排砂管設置方法 設置用資材の決定 ) : 必須調査項目

25 2.3 計画条件の設定主に基本事項の整理と堆積土砂に関する調査から 以下の事項について計画条件を設定する (1) 排除対象範囲と土量及び土性 (2) 水位条件 (3) 排砂可能期間 (4) 環境条件 解説 (1) 排砂対象範囲と土量及び土性各調査の結果から 対象とする堆砂排除範囲を適正に設定する その際にMHS 排砂管工法が適用できる場所 ( デルタ肩およびダム堤体周辺 取水口周辺 小規模の沈砂池や調整池 ) 排除対象となる対象土砂の排出量 粒度 粒度以外の土質条件から条件を設定する (2) 水位条件 MHS 排砂管は動力を用いず自然営力を利用するため 対象となる土砂の堆積限界流速を確保できる水位差を洪水時制限水位や最低水位を基に設定する必要がある 必要な水位差が得られない場合には 機械動力を用いた吸引方法の設定が必要となる (3) 排砂可能期間 MHS 排砂管による堆積土砂の排砂については (2) の条件も鑑み 必要な水位差を確保できる時期 ( 洪水期 ) を基本として設定する その際 年間洪水回数および年間洪水時間から適正に排砂可能期間を設定する (4) 環境条件 堆積土砂排砂にあたり 下流域 ( 排出先 ) の環境規制値 水質類型等の環境基準 およびこれら に類する法規制や指針 施行令を確認 整理しておく必要がある

26 第 3 章設計編 3.1 設計の基本的考え方 MHS 排砂管工法は 水位差を利用して土砂を吸引し 管路輸送するものであり 設計については以下の2つの設計に大別される (1)MHS 排砂管 1 ユニット ( 単独管 ) の設計 (2) 最適平面配置の検討 解説 MHS 排砂管工法の設計は このマニュアルに記述する方法により設計することを基本とする MHS 排砂管の標準的な設計は 図 に示すフローに従って実施する START 設計条件の設定 概略の排砂管規模の推定 各種損失の設定 水理モデルによる検討 排砂管諸元の設定 有効管長の判定 1 ユニットの排砂能力の算出 ( 排砂量 排出流量 排砂時間 ) MHS 排砂管 1 ユニット ( 単独管 ) の設計 NO 必要ユニット数 >1 YES 最適平面配置を見直しても排砂能力を満たさない場合は排砂管条件を見直す 最適平面配置の検討 1 バルブ制御および合流管方式 ( 面的拡大 ) 2 開閉制御 ( 管延長方向への線的拡大 ) 排砂能力の判定 1 総排砂量量 > 設計排砂量 2 総排出流量 < 使用可能流量 3 総排砂時間 < 排砂可能時間 NO YES 最適平面配置の検討 END 図 設計フロー 3-1

27 3.2 設計条件 MHS 排砂管の設計に際しては 以下に示す条件が必要となる (1) 排砂エリア (2) 排砂対象土砂 ( 土質 粒度分布 水中安息角 堆積土厚 ) (3) 設計排砂量 (4) 排砂可能時間 (5) 使用可能流量 (6) 排砂濃度 (7) 水位差 (8) 輸送距離 解説 設計条件の設定は 排砂機能の確保 経済性 下流環境等に重要な影響を与えるため 慎重に行 うべきである (1) 排砂エリア 排砂エリアとは 土砂が堆積している 若しくはこれから堆積すると予測されるエリアで M HS 排砂管を設置する必要があるエリアのことであり MHS 排砂管の設置可能本数や配置等を 決定するために 必要とされる条件である MHS 排砂管工法適用場所 参照 (2) 排砂対象土砂 1) 土質 MHS 排砂管工法の土砂の吸引の可否は 排砂対象土砂の土質によるため 本工法の適用性を検討する場合には 排砂対象土砂の土質を充分に把握する必要がある 各土質に対するMH S 排砂管の土砂吸引の可否に関して得られた今までの知見は以下の通りである 砂質土: 土厚がある程度厚くても吸引は可能と考えられる ただし 土厚が厚くなるほど排砂時間が長くなる シルト: 圧密が進行していない流動性の高いシルトはある程度の土厚まで吸引可能 ただし 圧密が進行した場合 吸砂口周辺もしくは上部しか吸引しない あるいは吸引不可能となる可能性が高い 粘土 : 今のところ実験等でも未確認であるが 吸引は不可能とする 2) 粒度分布粒度分布から求められる平均粒径 d 50 は MHS 排砂管を設計する上で 最も重要なパラメータであるので 設計する際には 排砂対象土砂の粒度分布を把握しておくことが必要となる 粒度分布および平均粒径 d 50 が関係する 設計に必要なパラメータは以下の通りである 土質 水中安息角 見掛けの排砂濃度 1.5 Kazanskij の係数 Fr XJ 限界流速 3-2

28 3) 水中安息角出来形 排砂量等を推定するための重要なパラメータであるため 十分に検討を重ねて設定する必要がある 水中安息角は 試験の結果に基づいて決定するのが望ましいが 概略検討の際や試験の実施が難しい場合には 図 3.2.1( 平均粒径 d 50 と水中安息角の関係 ) を参考に推定してもよい 図 安息角と平均粒径との関係 ( 河村 1982) 4) 堆積土厚 堆積土厚は水理モデルによる検討の際に必要となるパラメータであり 排砂時までに管の上 に堆積した土砂を排除するという考えの元では 土厚を設定する必要がある 堆積土厚の設定方法は (1) 概略の施設規模の推定 で詳述するが 今までの検討 および知見から MHS 排砂管で吸引可能と考えられる土厚として 2~5(m) 程度で設定する なお 土厚と水中安息角が設定されると 吸砂口 1 箇所の出来形体積 ( 円錐状 ) が以下のよ うに計算される ただし 吸砂口の間隔が狭く排砂出来形が重なり合うときは 重なった部分 を控除して計算する 吸砂口 1 箇所の排砂出来形体積 = h / tan h / 3 2 (3.2.1) 2h/tanφ 排砂出来形 水中安息角 φ 排砂出来形 土厚 h 吸砂口 2h/tanφ MHS 排砂管 吸砂口 MHS 排砂管 断面図 平面図 図 吸砂口 1 箇所の排砂出来形体積 3-3

29 (3) 設計排砂量 設計排砂量は 貯水池等への土砂の年間流入量や 排出先である下流環境への影響等を考慮し て決定される (4) 排砂可能時間 MHS 排砂管工法が適用される場所は 様々な制約条件により 排出時間に制限があるのが通常である 例えば ダム貯水池の場合には 濁水の放流は洪水時に限られているので MHS 排砂管からの排砂は洪水時間以内で行うことになる この場合 排砂可能時間は 過去の洪水実績を基に今後の洪水時間を予測し その他の制約条件を考慮して設定する (5) 使用可能流量使用可能流量は MHS 排砂管からの排出流量が制限される場合 ( 例えば ダム等で最大放流量が規制されている場合 または流量が大きいと下流環境に影響を及ぼす恐れがある場合等 ) に設定される (6) 排砂濃度今までの知見から真体積濃度 ( 管内の土砂濃度 ) で以下の値程度になることが分かっており 概略検討の際には 以下の値を用いて設計してもよい 砂質土:2~5(%) 粘性土:5~7(%) 詳細検討の際には 模型実験等の結果に基づいて決定するのが望ましい また 見掛けの濃度は 平均粒径 d 50 を用いる次式により設定するものとする 真の排出濃度 C t と見掛け濃度 C m の関係は 完全に飽和していると仮定すると次式となる C m =(1+e) C t (3.2.2) ここで e: 間隙比である 各ダムにおける堆積土砂の間隙比を測定するのは難しいため 図 に示す櫻井ら (2003) の検討結果を参考に 平均的なダム堆積土砂に対する中央粒径 d 50 と間隙率 λ の関係を用いて間隙比 e を評価する ln( d50) (3.2.3) e /( 1 ) (3.2.4) 3-4

30 差図 中央粒径と間隙率の関係 ( 櫻井ら 2003) (7) 水位差 MHS 排砂管運用時の貯水池等の水位と排出先標高との差を水位差とする 1) 貯水池等水位 MHS 排砂管稼働時の水位 ダム貯水池の場合 例えば洪水時の運用を考える場合 洪水時制限水位や最低水位を用いることが考えられる 2) 排出先標高 排出先が水中の場合は その周辺の平均的な水面の標高とする 気中排出の場合は MHS 排砂管の排出口の標高とし 管中心位置の標高とする ダム湖 ダム 水位土砂排除部分 水中安息角 土砂吸引 ダム堆積土砂 図 水位差および MHS 排砂管設置イメージ (8) 輸送距離土砂輸送部は 排出先や排砂エリアなどの諸条件を考慮して 例えば数ユニットのMHS 排砂管を合流させる場合など MHS 排砂管の配置計画や排出パターンによって変化するものであるが 基本的には 摩擦による損失が小さくなるように なるべく管路を短くするように設定する 3-5

31 3.3 管材料 MHS 排砂管の材料は 鋼管を基本とする ただし 耐摩耗を考慮する場合は高密度ポリエチレン 管を使用する 解説 管材料の設定は 材料により摩擦による損失が異なり 排砂能力に影響する 美和現地実証実験では 鋼管を基本とし 吸砂口付近の開閉装置部分のみ高密度ポリエチレン管を使用した なお 管材料の諸元は管材料メーカーなどに確認することを基本とするが 以下の諸元 ( 表 および表 3.3.2) を参考にしてもよい 外径 D 表 一般構造用炭素鋼鋼管の断面性能表および寸法重量表 (mm ) 肉厚 t (mm ) 単位重量 w (kg/ m) 断面二次モーメント I cm 4 )( 断面係数 Z (c m 3 ) 備考 ( 内径 ) φ φ φ φ φ793.8 粗度係数は n=0.012~0.013 E= (kgf/cm 2 ) 3-6

32 表 高耐圧ポリエチレン管の断面性能表および寸法重量表 呼び径 ( 内径 ) D (mm) 換算肉厚 粗度係数は n=0.010 内径 200(mm) については R120 F120 対応 ( 管剛性 SR=120(kN/m 2 )) 管重量は呼び径 20(mm) と呼び径 300(mm)~80(mm ) の場合 それぞれ1 本の管長 4.0m と 5.0m に対する重量 E=980(kN/m 2 ) 許容たわみ率 v a =5(%) t (mm) R30 F30 管剛性 SR=30(kN/m 2 ) 平均半径 rm (mm) 管重量 許容曲げ応力 σ a =σ c /F (N/m 2 ) (σ c : 引張降伏応力 (27 N/mm 2 ) F: 安全率 ( 基準 :2) w (kg/ 本 ) 断面二次 モーメント I (m 4 ) 断面係数 Z (m 3 ) 管タイプ ( R 形 ), 40(F 形 ) ,3,2, ( R 形 ), 65(F 形 ) ( R 形 ),105(F 形 ) ( R 形 ),230(F 形 ) ( R 形 ),360(F 形 ) L (m) 5,4,3,2,1 3-7

33 3.4 MHS 排砂管の設計 水理モデルによる 1ユニットの有効管長計算 設計条件から MHS 排砂管の基本構造単位である 1 ユニットの排砂能力を 水理モデルを用いた 計算により推定し 適切な有効管長を設定する 解説 水理モデルによる計算に用いる条件の設定は MHS 排砂管の排砂能力に大きな影響を与えるた め 慎重に設定する必要がある (1) 概略の排砂管規模の推定排砂出来形 ( 円錐 ) が重ならない程度の吸砂口間隔を設定し 設計排砂量を満足するためにはどの程度の施設規模になるかを予め把握し 検討条件範囲を決める参考とする 1 吸砂口の排砂量が分かれば 1ユニットのMHS 排砂管の有効管長は今までの知見から概ね 3~5 口程度であるから 概ね1ユニットの排砂量が分かる 1ユニットの排砂量から設計排砂量を満たすのに何ユニットが必要かを求め 排砂エリアへの配置条件から 現実的なユニット数となるかを検討する この検討から概ねの排砂エリア 排砂管ユニット数 土厚を設定することができる (2)1 ユニットの設計各種損失 排砂管諸元を入力条件とし MHS 排砂管の基本構成ユニット (1ユニット 土砂輸送部含む ) を水理計算プログラムにより設計する 水理モデルによる計算から 管内の圧力分布 流速分布等を算出し 限界流速との比較から有効管長を設定する 図 水理モデルの計算結果の一例 ( 岡野ら 2004) 3-8

34 1) 管径 今までの検討から φ200~φ60 程度の中で設定する (φ300 と φ600 を採用した設計積算例あり ) 2) 吸砂口諸元 径 d: 今までの知見から 管径 D に対して面積が 1/5 になる径 d とする d=(d 2 /5) 0.5 (3.4.1) 間隔 x: 排砂出来形の径 R に対して x=r( 出来形が重ならない ) R/2 R/3 などで設定し 有効管長が長くなる条件 ( 排砂量が多くなる条件 ) を採用する 数 k: 初期は k =3~5 程度で設定し 最終的には有効管長となる吸砂口数で設定する 3) 管路延長土砂輸送部 +MHS 排砂管部 ( 土砂吸引部 + 縦配管部 ) とする 土砂吸引部の設定は なるべく管路を短くなるように考える MHS 排砂管部は 過去の検討例などを参考に設定する 参考例などがない場合には 例えば図 に示すように設定する考え方もある MHS 排砂管部 =(x/2)+(k-1) x+(2~3m)+( 土厚 :1.0~1.5m 程度 ) (3.4.2) ここに x は吸砂口間隔 (m) k は吸砂口数である なお 水理モデルによる検討を行う際には 最も管路延長が長くなるものに対してのみ検討 すればよい ダム ダム湖 MHS 排砂管部 水面から 1.5~2m 以上 1~1.5m 土砂輸送部 土砂排除部分 土厚 間隔 x/2 (4-1) 間隔 x 2~3m ダム堆積土砂 図 土砂輸送部および MHS 排砂管部イメージ 4) 管の粗度管材料により 水理公式集等や 3.3 管材料 などを参考に設定する 参考値 鋼管 :0.012~0.013 程度高密度ポリエチレン管 :0.010 程度 3-9

35 なお 粗度係数 n から次式を用いて摩擦係数 f を評価する 2 8gn f (3.4.3) 1/ 3 R 表 Manning の粗度係数 n( 水理公式集より ) 材料 n の範囲 鋼製型枠を使用して施工した良好なコンクリート巻立水路 0.011~0.014 普通のコンクリート巻立水路 0.012~0.016 敷だけコンクリートを打った無巻トンネル 0.020~0.030 全断面無巻トンネル 0.030~0.040 溶接鋼管 0.010~0.014 リベット接合鋼管 0.013~ ) 排砂濃度 3.3(6) 排砂濃度 を参照 1.5 6)Kaz anskij の係数 Fr XJ 排砂時の摩擦係数の割増を Kazanskij による土砂の粒度分布を考慮した圧力損失式を用い て行う skij の圧力損失式 : 1/ Kazan 180D V Fr (3.4.4) XJ ここに,( FrXJ ) ( FrXJ ) X n /100 で, Fr XJ w j / gd j は土粒子の粒径 d j とその沈降速度 w j に よるフルード数 ( 下表 ),X n は各粒径 d j の百分率,D: 管径,V: 管内流速である 表 粒径 d と Fr XJ との関係 d(mm) > Fr XJ 参考 美和の堆積土砂の場合ウォッシュロード (d 50 =0.01(mm) 程度 ):Fr 1.5 XJ =0.1 程度現地実験使用土砂 (d 50 =0.10(mm) 程度 ):Fr 1.5 XJ =0.5 程度 8 号硅砂の場合 (d 50 =0.07(mm) 程度 ) :Fr 1.5 XJ =0.02~0.03 程度 注 )50% 通過粒径では 8 号硅砂の方がウォッシュロードより大きいが 8 号硅砂の方 が粒度が均一なため Fr XJ は小さくなる 粒度分布が不明の場合は 代表粒径に対 する値を用いる 3-10

36 7) 堆積限界流速 Durand の式を使って評価する Vc FL 2gD( s 1) (3.4.5) ただし F L : 限界流速係数 g: 重力加速度 D: 管径 s: 土粒子比重 である 図 Durand 式中の係数 F( 河野 1964) ただし 算出できる濃度は 図中に記載されている 2% 3.5%( 推定 ) 5% 7%( 推定 ) 10% 15% の 6 ケースだけである この濃度範囲内であれば内挿して評価できるが 外挿範囲 ( 特に 2% 以下 ) については誤差が大きくなると考えられ 現時点では設定可能な最低濃度を 2% と考える 8) 流入係数流入係数は 水理学的には吸砂口の入口損失であり 堆積土砂の状況などによって変化する 清水時 :k c =0.8~0.9( 道上ら (1986) による ) 排砂時 : 流動性の高いシルト質土に対しては 0.5~0.6 程度 ( 美和ダム実証実験結果より ) 砂質土については 0.6( 高濃度 )~0.7( 低濃度 ) 程度で設定すればよい 参考 高濃度(10% 程度 ) 低濃度 (2% 程度 ) 9) 吸砂口内における運動量拡散による吸引圧損係数 現在の水理計算プログラムでは 今までの室内排砂実験および美和ダムの実証実験の結果か らモデル化した式 係数で評価している 検討では 特に変更しないでそのまま用いる 10) その他の損失上記以外の損失について以下のものが考えられる これらは 適宜 水理公式集などを参考に設定する なお バルブ 計測器取付け部など損失は 今までの検討では考慮していない 上流側の吸水口の入り口損失 排出口の出口損失 管屈曲部の曲がり損失 バルブ 計測器取付け部などの損失 3-11

37 11) 有効管長の判定 MHS 排砂管では上流に向かって管内流速が指数的に減少するため 上流側では管内流速が堆積限界流速を下回る部分が生じる この管内流速が堆積限界流速以上となる範囲が有効管長であり この範囲がなるべく広くなるように管径や吸砂口の条件を設定する なお 流動性の高いシルト質土の場合 美和ダムの実証実験の結果から各吸砂口からの吸引土砂量が推定可能であったため 各吸砂口区間毎の土砂濃度に応じて区間毎の堆積限界流速を評価できる この考え方を採用すると 上記の考え方より若干有効管長が長くなることになる 流速 (m/s) 今までの限界流速の考え方 C を考慮した限界流速の考え方 濃度 C 濃度 C 濃度 C 濃度 C=0 図 濃度変化を考慮した有効管長の考え方 ただし 排砂濃度を 2(%) と設定する場合 ( 砂質土など ) では 2(%) 以下の限界流速を設定で きないため 以下のどちらかの考え方で設定する 1 最下流側の管内流速 > 限界流速 2 管内流速の最低値 > 限界流速 3-12

38 最適平面配置の検討 設計された MHS 排砂管の 1 ユニットを 以下に示す 2 種類の方法を用いて 設計排砂量 排砂可 能時間 使用可能流量を同時に満たす配置レイアウトを検討する (1) バルブ制御および合流管方式による排砂範囲の拡大 ( 面的拡大 ) (2) 開閉制御による管延長方向への排砂範囲の拡大 ( 線的拡大 ) 解説 (1) バルブ制御および合流管方式による排砂範囲の拡大 ( 面的拡大 ) 1ユニットのMHS 排砂管で排砂可能となるエリアは 土砂堆積厚と水中安息角により決まるため 排砂対象とするエリアが広い場合 あるいは設計排砂量が多い場合には 複数ユニットの MHS 排砂管を設置する必要がある しかし 排砂計画において 排砂管からの排出流量に制限がある場合もあるため 全ての管から同時に排砂できないことも想定される このような場合には バルブ制御あるいは合流管を用い 全てを同時に排砂させることなく 計画流量以下で排砂することが必要となる バルブなし 排砂面積 A(m 2 ) 排出流量 Qout 排砂管 MHS 排砂管延長 L(m) バルブ制御の例 1 バルブ 排出流量 Qout 排砂管 排砂管延長 L(m) 図 3.4.5(1) バルブ制御および合流管方式の配置レイアウト例 3-13

39 バルブ制御の例 2 排砂管延長 L(m) 排砂管延長 L(m) 排出流量 Qout 合流管の例 合流管 合流管 排砂管延長 L(m) 排砂管延長 L(m) 排砂トンネル 図 3.4.5(2) バルブ制御および合流管方式の配置レイアウト例 3-14

40 (2) 開閉制御による管延長方向への排砂範囲の拡大 ( 線的拡大 ) 有効管長以上に配管しても 吸引できないか または管内閉塞する可能性がある 延長を有効管長以上に延ばす場合には 吸砂口に開閉装置を設けることによって 排砂範囲を管延長方向に拡大することが可能である 開閉装置なし 吸水 排出 管内流速 有効管長 堆積限界流速 開閉装置あり Phase 1 吸水 排出 吸砂口を閉じる 管内流速 有効管長 堆積限界流速 Phase 2 吸水 排出 吸砂口を閉じる 管内流速 堆積限界流速 有効管長 図 開閉制御による管延長方向への排砂範囲拡大のイメージ 参考文献 1) 河村 (1982): 土砂水理学 森北出版 pp ) 岡野ら (2004): 水圧吸引土砂排除システムの排砂機能に関する研究 ダム工学 Vol.14 No.4 pp ) 道上 小田 (1986): 沈砂池の排砂工に関する研究 鳥取大学工学部研究報告 17(1) pp ) 河野 (1964): 排砂管に関する小川式と Durand 式の比較および小川式の吟味 作業船 Vol.34 pp

41 第 4 章 施工編 4.1 MHS 排砂管の施工 4.1. 施工の手順 MHS 排砂管の施工は 次に示す施工フローを標準とする 図 施工フロー 準備工 準備工は次の項目について検討のうえ 工事が安全 確実かつ円滑に実施できるよう行う (1) 測量 (2) 搬入 仮置き 解説 (1) 測量本工事に先立って MHS 排砂管の設置位置 数量等を確認するため現地の測量を行う MH S 排砂管は ポリエチレン管と鉄管で構成されたものである MHS 排砂管は 設計図書に示された規格 形状 寸法に基づいて工事着手する前に工場で製作される このため 施工に先立って測量を行い現地の地形を詳細に把握し 設計図書どおりの施工が可能かどうかを確認する必要がある 現地の状況が設計図書と異なる場合には適切な処置を採らなければならないため 測量は施工に先立ち速やかに行うことが重要である (2) 搬入 仮置き MHS 排砂管は 2 次製品であるため工場からの運搬と作業現場内への仮置きが必要である MHS 排砂管の運搬にあたっては 道路幅員 交通量と時間帯 車輌通行制限等について十分に調査し 施工の全体計画に支障がないように検討する必要となる MHS 排砂管は 損傷しないように注意して運搬および取り扱いを行う MHS 排砂管の仮置きは 施工に支障のない場所と広さを選定し かつ損傷あるは性質の劣化をきたさないように適切な処置を講じて保管する 4-1

42 汚濁防止対策工 浚渫 床堀等により汚濁が発生する恐れのある場合は 対策工法を検討し汚濁の防止に努める 解説 浚渫工事における汚濁の発生状況は土質 浚渫方法 現場状況などによって大きく左右されるが 通常は厚いシルト層をグラブにて浚渫するとき 特に流れがない場合は作業区域に集中して長時間にわたり濁りが発生する また この濁りはゆっくりと周辺に広がって行く 風が強い場合や流れが速い場合は 風下や流れに沿って しかも短時間で濁りが帯状に広がって行く ポンプ浚渫における浚渫区域での濁りについては 湖水および土砂と同時に濁水も排砂管に吸い込まれるので濁りの発生は比較的少ない 基礎床堀 基礎床堀には ポンプ浚渫船 グラブ浚渫船 バケット浚渫船 ディッパー船などの浚渫船が用い られるが ポンプ浚渫船とグラブ浚渫船が主力となっている 解説 (1) 基礎床堀基礎床堀は MHS 排砂管設置位置に土砂等がある場合には 事前にポンプ浚渫船または グラブ浚渫船等を用いて設計図書に示された長さ 幅 深さ 勾配に従って行うが 床堀面の基礎地盤が設計で想定した状況に比べて明らかに劣る場合には 作業を速やかに中止し適切な措置を講ずる (2) 作業船の選定作業船の選定には 湖底土質 土量 水深 土捨条件 気象 工期などの施工条件を考慮し入手可能なものの中より最も適切なものを選ぶ必要がある この条件のうち土質が 作業能率に及ぼす影響が大きく N 値 30 以下の土質であれば 通常のポンプ船 グラブ船でも施工ができるが これを超えると 砕岩を併用するか または 大型の作業船を用いなければならない 土質とそれに対応する標準的な適用船種は 表 に示すとおりである (3) 施工方法の選定どのような施工方法を採取するかは 湖底地盤の土質により船種がほぼ定まるが 更に浚渫深度 浚渫土量 浚渫面積 航行船舶などに伴う作業制限 気象条件 運搬距離 土捨条件などについても十分検討しておかなければならない (4) 施工方法ポンプ浚渫およびグラブ浚渫について以下に示す 1) ポンプ浚渫ポンプ浚渫工事は ポンプ浚渫船のカッターを取り付けた吸入管を湖底に下ろし カッターを回転させて 切り崩した土砂を湖水とともにポンプで吸い込み 排水管を通して直接土捨場 または 仮置場等に排送する作業である 2) グラブ浚渫 グラブ浚渫工事は グラブ船のグラブバケットを湖底に下ろし 土砂をつかみ 土運船に積 4-2

43 み込み 土運船で土砂を土捨場 または 仮置場等に運搬する作業である ポンプ浚渫およびグラブ浚渫工事の標準的な施工フローを図 に示す 表 土質と適用船種 土質標準適用船種 分類 N 値 状態 ポンプ グラブ浚渫船 浚渫船普通地盤用硬土盤用岩盤用 ハ ックホウ 浚渫船 摘 要 粘土質系 30 未満 粘性土 または 普 土砂 30~50 未満 粘土質土砂 通 砂質系 30 未満 砂質土 または 土 土砂 30~50 未満 砂質土砂 砂 レキ混り 30 未満 土砂 30~50 未満 軟質 岩 盤 中質 硬質 注 ) 1. 表中の 印が標準適用船種である ( は適用不能の船種 ) 2. 上記の土質が複数含まれている工事においては 原則として最も硬い土質に適用される船種を選定する 3. レキ混じり土砂または岩盤については 過去の施工実績あるいは試験工事の結果を勘案してポンプ浚渫船を適用することができる ポンプ浚渫 準備工 グラブ浚渫 準備工 ポンプ浚渫船の規格選定 運搬 組立 ( ポンプ船 ) グラブ浚渫船の規格選定船団構成の決定 零号設置 受枠設置 排砂管設置 汚濁防止枠設置 運搬 組立 ( グラブ浚渫船 土運船 ) 汚濁防止膜設置 グラブ浚渫 ポンプ浚渫 土運船運搬 汚濁防止膜撤去 解体 運搬 ( ポンプ船 ) 零号撤去 受枠撤去 排砂管撤去 汚濁防止膜撤去 凡例 解体 運搬 ( グラブ浚渫船 土運船 ) 施工条件に応じて実施するもの 凡例 施工条件に応じて実施するもの 図 ポンプ浚渫およびグラブ浚渫の標準的な施工フロー 4-3

44 基礎工 基礎工は MHS 排砂管を直接支持するものであり 長期にわたる MHS 排砂管の安定性 耐久性 を左右するので その施工は入念に行う 解説 (1) 基礎形式の選定基礎形式には 主に直接基礎と杭基礎があるが 吸砂口周りのレキ ゴミ除去をグラブ等で取るなどのメンテナンスが必要となるので MHS 排砂管の吸砂口部付近は杭基礎を標準とする また 輸送部については 直接基礎を標準とする (2) 施工方法 1) 杭基礎基礎杭の施工方法には 打撃工法 振動工法 圧入工法などがあるが 床堀土砂や土質柱状図 土質試料などを比較して地盤状況を確実に把握し 適切な施工方法を選定する必要がある MHS 排砂管の基礎杭の施工作業は 一般に水上作業となるため 台船上に陸上で使用するものと同様な杭打ちやぐらを搭載した杭打ち船を使用する また この変形として 組立 解体の容易な組立式フロートにクローラクレーンを積み込んだ形式のものもある 2) 直接基礎 直接基礎は 基礎底面を支持地盤に密着させ 沈下や変位がないように施工する必要がある 4-4

45 MHS 排砂管の設置 MHS 排砂管の設置は 以下に示す順に行う (1) 運搬 (2) 連結 (3) 敷設 (4) 固定 解説 (1) 運搬 MHS 排砂管の運搬は 分割した排砂管を台船等で運搬する方法を標準とするが 施工条件によっては 陸上で連結したMHS 排砂管の両端および吸砂口に止水蓋をし 湖上に浮かべ 敷設場所にえい航する方法もある (2) 連結 MHS 排砂管の連結は 台船上または湖面上で連結する方法を標準とするが 施工条件によっ ては 水中で連結する方法もある (3) 敷設 MHS 排砂管の敷設は 予め位置出しをした敷設位置に沿ってクレーン付台船等により吊り下ろしたMHS 排砂管を潜水士 2 組で慎重に敷設する 敷設にあたっては 施工前の敷設面の異常の有無の確認や敷設後の位置のずれ等に配慮する必要がある ( 図 参照 ) (4) 固定 MHS 排砂管の転倒および浮き上がりを防止するために バンド等により固定する ( 図 参照 ) 潜水士船 クレーン付台船 図 MHS 排砂管の敷設要領図 図 MHS 排砂管固定例 4-5

46 4.2 集砂 MHS 排砂管の設置位置に土砂を集砂する方法は 浚渫と土砂運搬を組み合わせた方法と 自然に 集砂させる方法があり MHS 排砂管を設置する場所の条件により適切に選定する 解説 (1) 浚渫と土砂運搬を組み合わせた方法 1) 浚渫および運搬の方法は 基礎床堀 を参照し選定する 2) 土砂の投入方法 土砂の投入によって MHS 排砂管が破損することを防ぐため トレミー管等を使用し集砂し た土砂を投入する 土砂の投入位置は GPS を使用した施工管理装置や投入位置を示すブイ または竹ざおを設置し管理する 投入する土砂の土厚は音響測深を使用した施工管理装置やハ ンドレッドを使用し所定の厚さとなるよう管理する なお 土砂の投入により水質汚濁が発生 する恐れのある場合は 汚濁防止対策工 を参照し 適切な対策方法を選定し対策を 行う 以下に集砂した土砂をトレミー管を用いて投入するイメージを図 に示す バックホウ台船 土運船 トレミー管 MHS 排砂管 集砂 図 集砂土砂投入のイメージ図 (2) 流入土砂を自然に集砂させる方法デルタ肩など自然に土砂が堆積する場所にMHS 排砂管を設置する場合は 船舶を用いた集砂は行わない この場合は 計画排砂量が堆積可能な面積および深さを床掘りし MHS 排砂管を設置する必要がある 4-6

47 4.3 MHS 排砂管の運転方法 MHS 排砂管の運転方法は 自然営力を利用した方法と機械動力を利用した方法に大別される 解説 (1) 自然営力を利用した方法 1) 水位差式ダムの上流と下流との水位差に相当するエネルギー ( 自然営力 ) を利用して 堆積した土砂を吸引する方法である 吸砂口から排出口までの土砂移動に外部エネルギーは一切必要としない 水 ダム湖 ダム 位 差 土砂排除部分 水中安息角 土砂吸引 ダム堆積土砂 図 自然営力を利用した MHS 排砂管イメージ図 (2) 機械動力を利用した方法 1) サンドポンプ式 MHS 排砂管の下流部に接続されたサンドポンプの吸引力を利用して 堆積した土砂を吸引する方法である 2) ポンプ浚渫船式 MHS 排砂管の下流部に接続されたポンプ浚渫船の浚渫ポンプの吸引力を利用して 堆積し た土砂を吸引する方法である 3) エジェクター式 MHS 排砂管の下流部にエジェクターを設け そこから下流側へ強制的に高圧水を注入し 下流側の流速を速くすることにより減圧状態として 堆積した土砂を吸引する方法である なお サンドポンプ式やポンプ浚渫船式 あるいは 自然営力と組み合わせる方法もある 図 機械動力を利用した MHS 排砂管イメージ図 4-7

48 4.4 輸送堆積土砂の輸送は 堆砂が進行している あるいは進行すると想定される土砂を ダム貯水池から除去する 湖外輸送 と 堆砂計画容量を排砂域に利用して除去を行う 湖内輸送 とに大別される (1) 湖外輸送 1) 土砂輸送の開始 終了 2) 輸送中断 3) 輸送操作 (2) 湖内輸送 1) 土砂輸送の開始 終了 2) 輸送中断 3) 輸送操作 (3) その他施設への利用流下土砂を捕捉する設備において その機能を長期的に維持する 解説 (1) 湖外輸送湖外輸送は 堆砂が進行している あるいは進行すると想定される土砂を湖外へ排出し 有効貯水量を回復させる方法である また 土砂を下流河川に還元させるため ダム建設前の健全な流砂系を得ることができる 流砂系の回復は 河床低下の抑制 偏った河床粒度構成の改善 藻類の剥離更新の促進等 物理環境 生物環境 植生環境を改善させる有効な方法である 輸送するための十分な流速が確保できる水位差を得られる場合の土砂の吸引 輸送は 自然営力を利用した方法により行う MHS 排砂管排出口は 堤体の排砂ゲートや仮排水トンネル 排砂バイパストンネル等に設置し 貯水池湖底に敷設したパイプラインを通して輸送する 輸送するための十分な流速が確保できる水位差がない場合には 機械動力を利用した方法により行う 1) 土砂輸送の開始 終了土砂輸送の開始 終了は MHS 排砂管吸砂口部に設けた開閉装置 または排出口に設けたバルブの開閉操作により行う バルブ操作の作業はあらかじめ定められた場所で作業の安全を確認したうえで実施しなければならない その他の手段として 遠隔で操作する方法もある 2) 輸送中断 輸送の中断は 管路内に土砂が堆積することが考えられるため行わないことが望ましい 3) 輸送操作輸送の操作は ダム運用に係る 貯水池の水位等 および貯水池の用途別利用 洪水調節等 貯留された流水の放流 点検 整備等用途を定めた ダム操作規則 細則 に則り行わなければならない また ダムからの放流により下流に急激な水位の変動を生じさせない 放流の原則 に努めなければならない 4-8

49 (a) 堤体の排砂ゲートに排出口を設置 堆積土砂を堤体の排砂ゲートや仮排水トンネル等からダム直下流へパイプラインを介して行う 取水口 堤体 潜り堰 下流へ排砂 堆積土 MHS 排砂管 図 排砂ゲートへの活用イメージ ( 鳥瞰図 ) 潜り堰 取水口 堤体 減勢池 MHS 排砂管 図 排砂ゲートへの活用イメージ ( 平面図 ) 取水口 堤体 潜り堰 減勢池 堆積土 MHS 排砂管図 排砂ゲートへの活用イメージ ( 断面図 ) 4-9

50 (b) バイパストンネルに排出口を設置 MHS 排砂管により吸引された堆積土砂は パイプラインを通ってバイパストンネルへ排出さ れ バイパストンネルを介してダム直下流へ輸送される 図 バイパストンネルを活用した輸送イメージ図 MHS 排砂管 図 バイパストンネルを活用した輸送 ( 平面図 ) 4-10

51 (2) 湖内輸送湖内輸送は 有効貯水量を侵す堆積土砂を計画堆砂容量域に移動させることにより 有効貯水容量を回復させる方法である 土砂の吸引 輸送は 機械動力の吸引力を利用した方法により行う 1) 土砂輸送の開始 終了土砂輸送の開始 終了は 機械動力の作動 停止操作により行う 開閉装置を有する場合の土砂輸送の開始は 機械動力を作動させて ある一定の管内流速を得た後 吸引口を開けることにより行う 土砂輸送の終了は 開閉装置を全閉し ある一定時間通水させた後 機械動力を停止することにより行う 2) 輸送中断 湖内輸送と同様 輸送の中断は 管路内に土砂が堆積することが考えられるため行わないこと が望ましい 3) 輸送操作 輸送の操作は ダム諸施設の運用に支障とならないよう 濁水発生等に十分留意した操作に努 めなければならない MHS 排砂管 有効貯水容量 機械動力 ダム堤体 計画堆砂容量 図 堤体近傍の計画堆砂容量域への輸送イメージ図 4-11

52 (3) その他施設への利用 比較的小規模なスペースを有している沈砂地等にも有効に活用することができる 沈砂地に堆 積した土砂を輸送し 短期的なメンテナンスを必要とせず 機能を長期間維持する 制水門 溺堤 砂吐門 沈砂池 バルブ ( 洪水時解放 ) 水噴装置 堆積土 MHS 排砂管 図 沈砂地に堆積した土砂の輸送イメージ ( 鳥瞰図 ) 制水門 バルブ ( 洪水時解放 ) 溺堤 砂吐門 MHS 排砂管 水噴装置 図 沈砂地に堆積した土砂の輸送イメージ ( 平面図 ) 砂吐門 溺堤 バルブ ( 洪水時解放 ) 水噴装置 MHS 排砂管 堆積土 図 沈砂地に堆積した土砂の輸送イメージ ( 断面図 ) 4-12

53 第 5 章運転および維持管理編 5.1 運転管理計画 MHS 排砂管工法の運転に際しては 事前に運転管理計画を作成し 計画に基づき運転を行うものとする 解説 MHS 排砂管工法の運転および制御 管理は陸上部に設置した管理室から行う 運転管理計画の作成にあたっては MHS 排砂管の配置や排砂計画 排砂数量 使用可能流量等を考慮し 効率的な運転計画となるよう留意する また 施工条件等に変更が生じた場合には 速やかに計画を見直すとともに 修正した運転管理計画を作成する MHS 排砂管 1ユニットにおける標準的な運転管理フローを図 に示す 事前点検 準備 水噴装置により 土砂を緩める 吸砂口の開放に よる排砂 流量, 排砂濃度の管理 加水による希釈 排砂濃度による完了確認 排砂完了 通水清掃 点検整備 図 運転管理フロー 5-1

54 5.2 事前点検 準備 運転に先立ち 陸上の管理室より計測機器類および補助装置 ( 水噴装置等 ) 開閉装置 コンプレッ サー 発電機等の作動確認を行うものとする 解説 事前点検により作動状況に不具合が発見された場合には 速やかに適切な処置を講じるとともに 原因を調査し 対策を講じる必要がある 事前点検の項目を表 に示す 機器類流速計圧力計密度計水噴装置開閉装置コンプレッサー発電機 表 点検項目点検項目電源の ON,OF 及び通信状況電源の ON,OF 及び通信状況電源の ON,OF 及び通信状況電源の ON,OF 電源の ON,OF 作動状況 圧力等作動状況 電圧等 5-2

55 位差排砂水5.3 水噴 排砂対象となる土砂の性状や排砂状況等に応じて 水噴装置を使用することにより 吸砂口周辺の 堆積土砂を緩め 排砂を促進させるものとする 解説 水噴に期待する効果は以下のとおりである (1) 開閉装置の補助 ( 開閉装置がある場合 ) 高圧水の噴射により吸砂口周辺に堆積した土砂を緩めることで 開閉装置の可動の補助を行う (2) 排砂の促進吸砂口周辺の堆積土砂を水噴により緩めることで 排砂を促進させる なお 排砂の促進効果については 室内実証試験により確認されており 水噴の有無による比較実験で排砂時間が約半分程度となったケースもある 水面 水噴による安定的な吸入 開閉装置の補助 排砂の促進 MHS 排砂管 堆積土砂 高圧水 ( 水噴用 ) 開閉装置 水噴 図 MHS 排砂管構造 ( 水噴装置 ) 5-3

56 管内流速内流速内流速5.4 排砂排砂計画にしたがって排砂エリアのバルブや開閉装置等を開放し 土砂の排出を行う なお 開閉装置がある場合には 装置の開閉による有効管長の延長効果を考慮し 有効管長の区間口単位で排砂を行うものとする 解説 開閉装置がない場合には 排出口のバルブを開放することにより排砂を開始するものとする また開閉装置を有する場合には 排砂濃度の計測結果に基づき 下流側より順次開閉することを基本とする このとき 開閉する吸砂口は有効管長の区間口単位とすることを基本とする 開閉装置による有効管長の延長効果は図 に示す通りであり 現地および室内実験等で確認されている 吸砂口の開閉による排砂手順を図 に示す なお MHS 排砂管が複数ユニット存在する場合には 事前に詳細な排砂計画の検討を行う必要がある 開閉制御あり Phase1 Phase2 管開閉制御なし管有効管長 堆積限界流速 有効管長 吸砂口を閉じる堆積限界流速 吸砂口を閉じる 堆積限界流速有効管長 図 開閉制御による有効管長の延長効果 1 下流側より有効管長の区間口毎に開閉装置を開放し 堆積土砂の排出を開始する 2 排出口付近の土砂濃度が設定された濃度以下に低下したことを確認した後 吸砂が完了した吸砂口の開閉装置を閉じ 次の有効管長区間口の開閉装置を開放する 3 最上流の吸砂口からの排砂が終了するまで 1~2の作業を繰り返す 排出口バルブ : 開吸砂口 : 開吸砂口 : 閉排出口バルブ : 開吸砂口 : 開吸砂口 : 閉排出口バルブ : 開 4 MHS 排砂管が複数ユニットある場合には 各系列毎に1~3の作業を繰り返す 図 排砂手順 吸砂口 : 開 5-4

57 5.5 流量 排砂濃度の管理 流速計 密度計 圧力計等の計測結果に基づき 排砂流量及び排砂濃度の管理を行うものとする 解説 排砂時の流量及び濃度は, 排出口付近に設置した各計測機器による計測結果に基づき管理を行うことを基本とする ( 図 5.5.1) 排砂管理基準値については 対象となる地域や 洪水時等の排砂時期によって異なる また ダムごとに管理基準値が定められている場合も少なくないため 現場条件に応じた管理を行うことが重要である 表 5.5.1に主なダムにおける排砂管理基準等を参考に示す なお 下流河川に与える排砂濃度の影響が問題となるような場合には 排出口のバルブを調整することで流量の抑制を図るなどの対策を講じる 観測項目 水哲也 (1997):, ダム技術,No.127,pp 流速 出典 : 角 ダム貯水池からの排砂と排砂時の放流水質管理 2 密度 3 圧力 排砂対象土砂 MHS 排砂管 吸砂口 堆積土砂 図 全体イメージ図 表 主なダムにおける排砂管理基準等 ( 角 1997) ダム名 排砂時期 ダム下流の平均 SS 濃度 その他の条件 関連対策 シェニシア ( フランス ) ベルボア ( スイス ジュネ 5 月末 ~6 月上旬 上流レマン湖から 550m 3 /s 放流 支川への魚類の逃場を設ける ーブ州 ) バラニェードラ 5 月 ( スイス ティティーノ州 ) レンベン ( スイス シュビッツ州 ) 7 月 1 日から 9 月 30 日までの 1 日 2002 年まで最大 20g/l 2003 年以降最大 10g/l 約 20m 3 /s の清浄水放流 下流の漁業者に放流数時間前に連絡 (20 時間 ) のみ 宇奈月 出し平 総合的に見て ダム直下で DO4mg/l 以下 支川への魚類の逃場をが 10 分以上続く場合中止設ける 洪水期 ( 日本 黒部川 ) 以上であれば中止 400m 3 /s 以上の洪水の後期 後期清浄水の放流に排砂 位差ダム湖 5-5

58 5.6 排砂濃度による完了確認 排砂濃度の計測結果に基づき排砂の完了確認を行う 複数ユニットによる排砂を行う場合には 有 効管長ごとに順次排砂を完了し 全体の排砂を完了する 解説 排砂濃度基準値を設定し 排砂濃度が設定した排砂濃度基準値を下回った後 設定した排砂濃度基準値以下の継続時間を満足した後に排砂完了とする 複数ユニットによる排砂を行う場合には 有効管長ごとに順次排砂を完了し, 全体の排砂を完了する 5.7 通水清掃 排砂濃度管理により排砂の完了を確認した後 清水を流下させ管内の土砂清掃を行う 解説 開閉装置を有する場合には 排砂完了後に開閉装置を閉じて清水を流下させ 清掃完了後に排出口バルブを閉じる 開閉装置がない場合には 排砂完了後 しばらくの間排出を続けることにより管内の清掃を行う また 通水時間については 土砂の性状や排送管の延長 ユニット数等の現場条件により異なるため 施工の初期段階においては実際に排出口における水の清濁を目視等により確認することで通水時間を決定することが望ましい また 管内の計測機器や開閉装置等への土砂の堆積 固着を防止するため 通水清掃は排砂を行う度に毎回実施するものとする なお 通水清掃に際しては 使用水量が排砂を含めた使用可能流量を侵すことがないよう十分な注意が必要である 排出口バルブ : 開 通水 吸砂口 : 閉 図 通水清掃 ( 開閉装置を有する場合 ) 5-6

59 5.8 点検整備 運転終了後 陸上の管理室より計測機器類および補助装置 ( 水噴装置等 ) 開閉装置 コンプレッサ ー 発電機等の作動確認を行い 次回の運転に備える 解説 運転終了後の点検整備は 各計測機器や補助装置の電源の作動状況等の確認を目的とするもので あり 通常の場合 陸上の管理室内から確認できる程度のものとする 5.9 維持管理 MHS 排砂管は 運転期間中の各種装置の劣化や障害などにより 排砂機能の低下が生じないように 以下の項目について適切な維持管理を行う (1)MHS 排砂管および各種装置, 機器のメンテナンス (2) 吸砂口周辺の堆積物除去 解説 (1)MHS 排砂管および各種装置, 機器のメンテナンス MHS 排砂管を より確実に より長く使用できるよう 定期的なメンテナンスが重要である. なお メンテナンスの時期や頻度については 排砂量や濃度 排砂頻度等によって異なるが 通常の場合は排砂完了毎 (1( 回 / 年 ) 程度 ) とし 破損や劣化の状況等に応じて検討することが望ましい 表 にメンテナンス項目を示す 表 メンテナンス項目 機器 メンテナンス 備考 排砂管 管本体及び管接続部の破損 劣化 流速計 接着面の劣化超音波ドップラーケーブルの破損 劣化流速計の場合 圧力計 センサー表面の劣化 汚れ間隙水圧計の場合ケーブルの破損 劣化 密度計 配管接合部の損傷 γ 線密度計の場合ケーブルの破損 劣化 水噴装置 水配管の破損 劣化 目詰まり 開閉装置 エアー配管の破損 劣化 コンプレッサー メーカーの定める定期点検項目に準ずる 発電機 メーカーの定める定期点検項目に準ずる (2) 吸砂口周辺の堆積物除去安定した排砂能力を確保するため 吸砂口周辺に堆積した礫や流木等の除去を行う 除去作業は水上よりグラブ浚渫船等を用いて行う なお 堆積物の種類や量については 土砂の性状や現場条件によって異なるため 排砂完了後に潜水士により吸砂口周辺の点検を行い確認するものとする 5-7

60 第 6 章 MHS 排砂管工法ケーススタディ MHS 排砂管工法ケーススタディ ダム貯水池堆積土砂排出工法 ( 貯水池から既設導水路取水口付近までの運搬施設 ) 6-1

61 6.1 基本設計条件 基本条件 1 ダム貯水池表層部に堆積する土砂を 毎年継続して除去できる排出工法 2 排出対象土砂を 貯水池内から既存導水路取水口地点まで 運搬する施設 設計条件 以下に 設計の条件を示す 表 付与条件 項目 設計条件 備考 対象エリア 堰提上流 図 設計排砂量 ( 年間 ) 7,000m 3 堆積量ベース 対象堆砂深さ 2.0m 程度 堆積土砂性状 d 50 =0.8mm 使用可能水位差 12.73m( 洪水時制限水位 ~ 取水口敷高 ) 使用可能流量 36m 3 /s 導水路トンネルへの排出可能流量 排砂可能時間 5 日 (120 時間以内 ) 洪水回数は設定しない 許容土砂濃度 付与条件では設定しない 6-2

62 ダム搬出範囲平面図 搬出場所 ( 運搬先 ) 搬出区間 L=500m 導水路 図 搬出範囲平面図 6-3

63 6.2 MHS 排砂管の設計 設定条件 付与条件から 以下のように設定する 表 設定条件 項目設計条件備考 堆砂対象土厚 堆積土砂性状 自然堆積ではなく 集砂するものとして 5m で設定 水中安息角は d 50 =0.8m mとし 30 度と設定図 排砂出来形堆積面標高に直径 17.3m 深さ 5m の円錐型図 排出濃度 堆積限界流速 真体積濃度で 2% とする 地山換算すると d 50 =0.8mm として櫻井らの式より λ =36.7(%) e=0.58 となるため 以下となる C m =(1+e)C t =3.2(%) 室内実験の 実績より Duran d 式より設定する表

64 27~33 度程度 30 度と設定 図 水中安息角の設定 出来形直径 17.3m 堆積厚 5m MHS 排砂管 30 度 図 排砂出来形の形状 表 Duran d 式による堆積限界流速 C(%) F L D(m) V c (m/s) 2% % % % % % % % % %

65 表 MHS 排砂管の初期条件設定 項目 設計条件 備考 管径 φ30を想定 吸砂口径 吸砂口間隔 平面配置 延長 φ30の場合 吸砂口径は φ134 ( 管断面積の 1/5 の面積となる径 吸砂口径 r= 管径 R/ 5) 1 吸入部による出来型の堆砂表面の径から 以下の間隔について検討する 吸砂口間隔 :18.0m /9.0m / 6.0m 輸送部 (9.0m 以上 )+MHS 吸引部 排砂出来型がトンネル呑口に重ならないように輸送部を 9.0m 以上とした 6-6

66 設計結果 ( 計算書 ) 水理モデルによる計算結果を表 に示す 表中の各項目の意味については 以下の 通りである 吸砂口間隔 :6.0m 9.0m 18.0m の 3 ケースによる計算を実施 吸砂口間隔を変え 有孔管長 ると 吸砂口の数にもよるが吸引部の延長が変わる : 各吸砂口のケースで 吸砂口の数を変えながら計算を行い 管内流速が 堆積限界流速より大きくなる範囲が最大となる場合の有孔管長 (= 吸砂 口数 吸砂口間隔 ) 口数 : 有孔管長の場合の吸砂口数 排砂量 : 有孔管長の場合の 円錐状の出来型から求まる排砂体積 ( 地山の体積 ) 排砂時間 : 上記の排砂量を 計算から求まる流量 (= 最下流の管内流速 排砂管断 面積 ) で排出した場合にかかる時間 表中の計算結果を比べ 1 ユニットの排砂量が最も多くなる吸砂口間隔 18.0m を採用す る この結果を MHS 排砂管の基本構成 (1 ユニット ) とし 対象排砂量 (7,000m 3 ) を 確保する平面配置を検討する 表 水理モデルによる計算結果 排砂管径 水位差 (m) 吸砂口間隔 (m) 有効管長口数 (m) 排出流速 (m/s) 排出流量 (m 3 /s) 堆積厚 (m) 排砂量排砂時間 ( 出来形 :m 3 ) (1 ユニット ;h) 6 4(24) φ (27) (54) 注 1) 排砂体積は円錐状の出来型の重なりも考慮して計算 注 2) 排砂時間 = 排砂体積 (m 3 ) ( 流量 (m 3 /s) 見掛け濃度 ) φ300 8m 43m 18m 18m 輸送部 MHS 排砂管吸引部 図 MHS 排砂管の基本構成 (1 ユニット ) 6-7

67 設計排砂量 7,000m 3 の場合 7,000m 3 を満足するためのユニット数を 輸送部の可能配置距離などを勘案して検 討すると図 6.2.4(1)~(2) となり 必要ユニット数は 6 ユニット (7,080m 3 ) となっ た 従って 1 ユニットの平均排砂体積は以下のようになる 7,080m 3 /6 ユニット =1,180m 3 年間の洪水回数は 1 回とし 非洪水期にのみ集砂するものとする 従って 7,080 m 3 の集砂を年間 1 回行うものと設定する 検討の結果 以下のように設定する MHS 排砂管ユニット数 : 6 ユニット (7,080m 3 ) 年間 1 回排砂 ( 7,080m 3 > 7,000m 3 OK) 集砂については 別途検討結果より日浚渫量 371m 3 の能力となるので必要日数は以 下のようになる 集砂必要日数 :7,000m 3 /371m 3 19 日 最大流量については以下となり許容範囲内 ( 排出量 < 排出可能流量 ) であるため 6 ユニット同時排砂が可能である 排出流量:(0.61 4~0.483m 3 /s) 6 ユニット=(3.7~2.9)m 3 /s<36m 3 /s 注 )0.61 4m 3 /s は 輸送部が最も短くなるユニットの流量 洪水時制限水位での運用は年間 5 日 (120 時間 ) であるため 表 の能力での排砂は年間 120 時間以内と考える 従って 1 洪水の排砂可能時間から以下のようになり 1 洪水中に1ユニットずつ排砂した場合の平均可能繰り返し回数が 6.3 回となる 従って1ユニットずつ排砂を行うこととする 120 時間 /(16.7~21.2) 時間 =6.3 回 6 ユニット /6 回 =1 ユニット 注 )16.7 時間は 輸送部が最も短くなるユニットの排砂時間 6-8

68 -9搬出場所 ( 運搬先 )69 図 6.2.4(1)MHS 排砂管検討結果 (7,000m3; 配置平面図 )

69 -1010 図 6.2.4(2) MHS 排砂管検討結果 (7,00m 3 ; 割付平面図 )6

70 6.3 概算費用 設計排砂量 7,00m 3 のケース 名 称 細 目 単位 数 量 単 価 金 額 摘 要 直接工事費床堀工 MHS 床堀 埋戻し 式 1 100,190,00 MHS 部土砂運搬 土捨 MHS 設置工 MHS 部基礎工 設置工 式 1 117,640,00 導材設置撤去工 輸送管設置工 輸送管基礎工 設置工 式 1 7,500,00 輸送管材料 MHS 設備 管材及び開閉装置 式 1 132,240,00 計測機器 バルブ設備 バルブ設備 設置工 式 1 29,000,00 直接工事費小計 386,570,00 共通仮設費 積上げ分 式 1 62,750,00 率分 式 1 21,530,00 共通仮設費小計 84,280,00 純工事費 式 1 470,850,00 現場管理費 式 1 82,210,00 工事原価 式 1 553,060,00 一般管理費 式 1 50,390,00 工事価格 式 1 603,450,00 消費税 % 5 30,170,00 合 計 式 1 633,620,

71 1 年当たりのランニングコストを以下に示す 名 称 細 目 単位 数 量 単 価 金 額 摘 要 直接工事費排砂工 MHS 設備運転 式 1 4,520,00 MHS 設備点検式 1 1,910,00 集砂工 浚渫工 (7,000m3) 式 1 23,410,00 浚渫土運搬 土捨 障害物除去工 礫分浚渫工 式 1 2,910,00 礫分運搬 揚土工 MHS 設備部品交換 式 1 2,670,00 直接工事費小計 35,420,00 共通仮設費 積上げ分 式 1 45,740,00 率分 式 1 4,230,00 共通仮設費小計 49,970,00 純工事費 式 1 85,390,00 現場管理費 式 1 16,960,00 工事原価 式 1 102,350,00 一般管理費 式 1 11,260,00 工事価格 式 1 113,610,00 消費税 % 5 5,680,00 合 計 式 1 119,290,

72 参考資料 -1 参考文献 岡野ら (2004 ): 水圧吸引土砂排除システムの排砂機能に関する研究 ダム工学 Vol.1 4 No.4 pp

73 中島ら (20 05): マルチホールサクション排砂管工法の開発と現況 土砂管理とダムに関する国際シンポジウム論文集 pp

74 MHS 排砂管工法技術マニュアル作成 WG 主査中島秀義五洋建設株式会社 副主査銅冶祐司東亜建設工業株式会社 宮原和仁東洋建設株式会社 委員飯尾正晴株木建設株式会社 委員石井歩国土総合建設株式会社 委員石川健二りんかい日産建設株式会社 委員泉誠司郎みらい建設工業株式会社 委員片山裕之五洋建設株式会社 委員川端暢之大旺建設株式会社 委員久保悦男東洋建設株式会社 委員斉藤正樹佐伯建設工業株式会社 ( 小川元 ) 委員榊原高範株式会社大本組 ( 鈴木浩之 ) 委員富樫豊明株式会社本間組 委員山内慶太若築建設株式会社 ( カッコ ) 内は 前任者を示す 副主査 委員はそれぞれ五十音順

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