課題名 平成 24 年度 (1) 干潟 ( 底質中の色素量 炭素量 炭素窒素安定同位体 比 ) 実施機関 研究室名増養殖研究所 北海道区水産研究所担当者氏名渋野拓郎 鬼塚年弘 長谷川夏樹 真鍋尚也 1. 目的一次生産活動の指標となるクロロフィル量とフェオ色素量 および富栄養化の指標となりうる底質中有

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1 Ⅱ-2 環境調査 干潟 藻場において 海水中の塩分 水温 クロロフィル量 栄養塩 懸濁物と 底質中のクロロフィル量 デトライタスの炭素量および炭素窒素安定同位体比の測定を行うことで 各調査水域の一次生産量やそれらを制限している栄養塩などの環境特性や各調査水域の生態系の食物連鎖の特徴を把握した また これらの環境特性と Ⅱ-1 生物採集調査 で得られた底生生物群集の動態を比較することで 各調査水域の藻場 干潟において底生生物群集が環境変化に対してどのように反応しているかを明らかにすることができる これらの結果は Ⅱ-3 指標開発 のための基礎データとして利用される 表 : 環境調査の全体 藻場 干潟 海中栄養塩濃度底質中色素量炭素量炭素窒素安定同位体比 38

2 課題名 平成 24 年度 (1) 干潟 ( 底質中の色素量 炭素量 炭素窒素安定同位体 比 ) 実施機関 研究室名増養殖研究所 北海道区水産研究所担当者氏名渋野拓郎 鬼塚年弘 長谷川夏樹 真鍋尚也 1. 目的一次生産活動の指標となるクロロフィル量とフェオ色素量 および富栄養化の指標となりうる底質中有機物の炭素窒素安定同位体比を測定し 指標開発におけるバックデータとすることを目的とした 2. 方法北海道琵琶瀬 東京湾海の公園 瀬戸内海中津 石垣島周辺の4 海域の干潟において 毎年 4 回を基本として それぞれ環境の異なる2 調査地点を設定して調査地点毎に底質を採集した 採集および処理法は以下のとおり < 底質色素量 > 3 ケ / 回 2.8cm 径コア (50ml シリンジ ) で表層 1cm の底質を3 ケ採集 遮光してジメチルホルムアミド液で処理し冷凍保存した その後定法によりクロロフィル量およびフェオ色素量を求めた < 炭素量および炭素窒素安定同位体比 > 3 ケ / 回上記と同じ方法で採取した底質を冷凍保存 解凍後に超音波処理して生じた懸濁物をスポイトで採集 別容器で遠沈させた後 上澄みを捨てて 0.1mg の 1N HCl によって酸処理を行った リンス後 数日乾燥させて 3~4mg の試料を得た 質量分析計によって 炭素量および炭素窒素安定同位体比を測定した 3. 結果 < 底質色素量 > 平成 22 年度からの値の平均値を図 1 に示す 色素量の値は海域により異なる傾向を示した 北海道はクロロフィル量が調査地の中で最も高く 3 年間の平均値は1μg/cm 3 近くを示した このことから北海道においては一次生産者が比較的多く存在しているものと推察された 東京湾ではクロロフィル量は北海道より低い値を示したものの瀬戸内海 石垣より高かった 一方 フェオ色素量は調査地の中で最も高い値を示した これらのことから東京湾においては一次生産者およびその分解産物が比較的多く存在しているものと推察された 瀬戸内海および石垣島はクロロフィル量 フェオ色素量とも年間平均値が1μg/cm 3 以 39

3 下と低く 北海道や東京湾に比較して底質における一次生産活動が不活発な可能性が伺われた < 炭素窒素安定同位体比および炭素量 > 平成 22 年度からの炭素窒素安定同位体比の平均値を図 2 に 炭素量の平均値を図 3 に示す 北海道から瀬戸内海にかけては同じ海域であれは調査点が異なっても炭素窒素安定同位体比はほぼ同じ値を示したが 石垣島ではSt.1 とSt.2 の間で炭素 窒素とも安定同位体比が大きく異なった 炭素安定同位体比 (δ 13 C) の値は両地点間で10 以上の差が有った また 石垣島 St.2の窒素安定同位体比 (δ 15 N ) の値はSt.1より高かった 生活排水や畜産排水由来の栄養塩 ( 硝酸など ) は天然と比べてδ 15 N 値が高いことが知られている このことから石垣島のSt.2はSt.1に比べて富栄養化していることが示唆された 実際 石垣島 St.2には畜産排水が流入しているのが確認されており その影響を受けたものと考えられる 東京湾はその他の海域と比べてδ 15 N 値が高いことから 富栄養化の可能性が高い 炭素量の平均値は同一海域内では地点間に大きな差は無く δ 13 C 値 δ 15 N 値が低い値を示した瀬戸内海は 炭素量も低い値を示した 4. 今後の課題 底質中の色素量だけでは基礎生産活動が活発かどうか判断できないので 基 礎生産量を測定する必要がある 5. 参考文献 永田俊 宮島利宏 (2008) 流域環境評価と安定同位体水循環から生態系ま で. 京都大学学術出版会, 京都市.pp 成果の発表 まとめ 指標開発の基礎データとするため 底質中の色素量 炭素窒素安定同位体比および炭素量を計測した 色素量の結果から 北海道と東京湾では瀬戸内海と石垣島に比べ一次生産活動が活発であった 炭素窒素安定同位体比の結果から東京湾と石垣島 St.2 では窒素安定同位体比の値が高く 富栄養であることが示唆された 実際 東京湾では一次生産活動が活発であり 石垣島 St.2 では畜産排水が流入しているのが確認された 瀬戸内海と石垣島 St.1 では 窒素安定同位体比の値が低く 一次生産活動は不活発であった このことから 瀬戸内海と石垣島 St.1 は貧栄養であると推測された 40

4 図 1 各水域 調査場所毎の底質中のクロロフィル量とフェオ色素量 41

5 図 2 各干潟底質中有機物における炭素窒素安定同位体比の CN マップ (2010~ 2012 年 ) 図 3 各干潟の底質中有機物における炭素量 (2010~2012 年 ) 42

6 平成 24 年度 課題名 (2) 藻場 ( 環境水中栄養塩濃度等 ) 実施機関 研究室名北海道区水産研究所 日本海区水産研究所 増養殖研究所 瀬戸内海区水産研究所 西海区水産研究所 担当者氏名 下田徹 鬼塚年弘 高田宜武 坂西芳彦 阿部信一郎 澁野拓郎 真鍋尚也 辻野睦 浜口昌巳 内田基晴 福岡弘紀 鈴木豪 山下洋 山田秀秋 長谷川夏樹 重田利拓 松岡正信 佐川清香 1. 目的海洋の生物多様性や生産力がその場の栄養環境に影響を受けることは疑いようもない 本課題では亜寒帯 ( 北海道 )~ 温帯 ( 横浜 新潟 瀬戸内 )~ 亜熱帯 ( 沖縄 ) にいたるアマモ等海草藻場における栄養塩および懸濁物量を測定し 各海域の環境特性を明らかにすることを目的とした 2. 方法栄養塩および懸濁物分析用の海水は 原則として年 4 回 北海道霧多布 (HZ-1, 2) 新潟県佐渡島加茂湖 (NZ-1) 真野湾 (NZ-2) 横浜海の公園(CZ-1, 2) 瀬戸内海竹原沖生野島北側(SZ-1) 阿馬島中央部 (SZ- 2) 沖縄県石垣島伊土名(IZ-1) 宮良 (IZ-2) のアマモ等海草藻場において採取した 北海道 横浜 佐渡 瀬戸内のサンプリング地点ではアマモ (Zostera marina) が優占しているが Zostera marina が存在しない石垣島においては リュウキュウスガモ (Thalassia hemprichii) リュウキュウアマモ (Cydmodocea serrulata) 等が優占する海草藻場で調査を行った 西海区水産研究所亜熱帯研究センターにおいて 得られた海水中の栄養塩 ( 硝酸 + 亜硝酸塩 リン酸塩 ケイ酸塩 ) および懸濁物 ( 粒子状窒素 リン 生物起源ケイ素 懸濁物質量 クロロフィルa 量 ) が常法により分析された 栄養塩分析には 0.6μm ニュークリポアフィルターでろ過した試水を用いた クロロフィルa 粒子状窒素(Particulate nitrogen; PN) 粒子状リン(Particulate phosphorus; PP) 量分析にはワットマン GF/F フィルター 生物起源ケイ素および懸濁物質 (Suspended solids; SS) 量分析には 0.6μm ニュークリポアフィルターを用いた 3. 結果 過去(20~23 年度 ) の調査結果北海道霧多布では HZ1 2 間の相違はほとんど無かった 硝酸 + 亜硝酸塩 (NO3+NO2) 濃度は夏季に低く 冬季から春季にかけて低くなる傾向を示した リン酸塩 (PO4) 濃度 ケイ酸塩 (SiO2) 濃度はばらつきが大きかった クロロフィルa 量は 5~7 月に高い値が見られる場合があり レッドフィールド比 N:P:Si= 16: 1: 15) から夏季には硝酸 + 亜硝酸塩が草藻類成長の制限要因になっている可能性がある 新潟佐渡島では NZ-2( 真野湾 ) で 2008 年 8 月に栄養塩濃度のスパイク的な上昇が見られているが 硝酸 + 亜硝酸塩濃度は総じて低く 1μM を超えることは少なかった リン酸塩濃度は 4 年間の平均で 0.23μM と非常に低濃度であり クロロフィルa 量も平均で 2.2μg/L であり 清澄な水域と言えよう これに比べ NZ-1( 加茂湖 ) のリン酸塩濃度とクロロフィルa 量は高い 横浜海の公園で硝酸 + 亜硝酸塩濃度は 2008 年を除き明瞭な季節変動を示し 夏季に低くほぼ枯渇することもあった リン酸塩およびケイ酸塩濃度はばらつきが大きいが 枯渇する水準ではなかった クロ 43

7 ロフィルa 量は 赤潮が発生していることを示唆するレベルに上昇することがあった 瀬戸内竹原沖では SZ-1,2 間の相違は小さく 硝酸 + 亜硝酸塩およびリン酸塩では明瞭な季節変化を示した クロロフィルa 量はほぼ1~4μg/L の間で変動し 3 月および 9 月の調査で高いことがあった 石垣島では IZ-1,2 間で明瞭な相違があり IZ-2 では変動は激しいが富栄養化した内湾に匹敵する硝酸 + 亜硝酸塩濃度が観測された 調査地点近傍に河川がありその影響を受けたものと考えられる 24 年度の調査結果本年の調査結果 ( 図 1~5) は概ね過去 4 年の範囲内にあったが 新潟佐渡島加茂湖 (NZ-1) の 10 月ではリン酸塩やケイ酸塩の濃度が例年に比べ低くなる一方 クロロフィルa 量が増大しており 植物プランクトンが増殖している様子がうかがえた また硝酸 + 亜硝酸塩濃度の高い値が見られた石垣島宮良湾 (IT-2) では リン酸塩濃度が常に低かった リンの負荷は増水時に大きくなることから天候による影響と見られる 5 年間の調査結果のとりまとめ原則として6,8 10,2 月の計 4 回 5 年間にわたり調査を続けてきたことから1~3 月の調査を冬 4~6 月の調査を春 7,8 月の調査を夏 9~11 月の調査を秋とし 季節変化が見られ草藻類の成長に最も影響を与えたと見られる硝酸 + 亜硝酸塩濃度の平均値を図 6に示す 瀬戸内竹原沖では 12 月にも調査が行われたことからこれを冬としたため冬季が 2 回ある その結果 北海道霧多布 横浜海の公園 瀬戸内竹原沖では測点間に栄養環境の相違はなく 横浜海の公園および瀬戸内竹原沖では明瞭な季節変化がみられた 佐渡島加茂湖 (NZ-1) 真野湾(NZ-2) および石垣島伊土名 (IZ-1) および宮良湾 (IZ-2) では変動が異なっており 特に石垣では IZ-2 で栄養塩濃度が常に高かった クロロフィルa 量の最大値を基にした各水域の栄養階級を評価したところ ( 表 1) 北海道霧多布は中栄養 佐渡島加茂湖は中栄養 真野湾は貧栄養 横浜海の公園は過栄養 瀬戸内竹原沖は貧栄養 石垣島伊土名は超貧栄養 宮良湾は貧栄養な結果となった これらの結果は 海草葉上動物や干潟マクロベントスの総湿重量と概ね一致しており 過栄養な横浜海の公園で総湿重量は高く 超貧栄養な伊土名で低い 総湿重量と多様度指数 H は負の相関を示しており 栄養環境が生物多様性に与える影響が確認された 4. 今後の課題 特に沿岸域の栄養環境は潮の干満や河川水の流入等により大きく変化する 現場の栄養環境を詳細に 把握するためには 連続観測や長期的なモニタリングが必要であろう 5. 成果の公表 44

8 図 ~2012 年北海道霧多布海草藻場 (HZ) における硝酸 + 亜硝酸塩 (NO3+NO2) リン酸塩 (PO4) ケイ酸塩 (SiO2) 濃度およびクロロフィル a 量の推移 45

9 図 ~2012 年新潟佐渡島海草藻場 (NZ) における硝酸 + 亜硝酸塩 (NO3+NO2) リン酸塩 (PO4) ケイ酸塩 (SiO2) 濃度およびクロロフィル a 量の推移 46

10 図 ~2012 年横浜海の公園海草藻場 (CZ) における硝酸 + 亜硝酸塩 (NO3+NO2) リン酸塩 (PO4) ケイ酸塩 (SiO2) 濃度およびクロロフィル a 量の推移 47

11 図 ~2012 年瀬戸内竹原沖海草藻場 (SZ) における硝酸 + 亜硝酸塩 (NO3+NO2) リン酸塩 (PO4) ケイ酸塩 (SiO2) 濃度およびクロロフィル a 量の推移 48

12 図 ~2012 年沖縄県石垣島海草藻場 (IZ) における硝酸 + 亜硝酸塩 (NO3+NO2) リン酸塩 (PO4) ケイ酸塩 (SiO2) 濃度およびクロロフィル a 量の推移 49

13 図 6 各調査地点における 5 年間の硝酸 + 亜硝酸塩濃度 (NO3+NO2) の平均値推移 1~3 月を冬 4~6 月を春 7~8 月を夏 9~11 月を秋とした 瀬戸内竹原沖で 12 月に調査が行 われていることからこれを冬とし 瀬戸内だけ冬が 2 回ある 表 1 クロロフィル a 量最大値を基準にした各水域の栄養階級 50

14 平成 24 年度課題名 (3) 生物群集と生息環境の統合的解析実施機関 研究室名日本海区水産研究所 増養殖研究所 西海区水産研究所担当者氏名高田宜武 渋野拓郎 下田徹 1. 目的生物採集調査で得られた生物群集データおよび環境調査で得られた環境データの相関関係を求め 群集組成と関連の深い環境変数を抽出し 指標としての変換可能性を求めた 2. 方法生物採集調査で得られた生物群集の組成と 同時に得られた環境データとの対応を見た データは 2010 年度の調査データを用い それぞれについて5 海域 4 季節 2 地点のデータのうちで比較可能なデータの揃ったものを利用した アマモ場では葉上のマクロベントスとメイオベントスの群集組成を用い 環境データとして栄養塩濃度等の 13 変数を用いた 干潟では底質のマクロベントスとメイオベントスの群集組成を用い 環境データとして底質粒度と色素量等の 7 変数を用いた 群集組成の比較は常法に従い (Legendre & Legendre 2012) は森下の類似度指数を用いて nmds の二次元配置をもとめ 得られた2 次元プロット上に環境データのベクトル表示と等高線表示を行った 解析には R (2.15-1) (R Core Team 2012) の vegan パッケージ (2.0-4) (Oksanen et al. 2012) を用いた 3. 結果葉上メイオベントスの群集組成と栄養塩等の環境データとの相関では ( 図 1) 5 海域 3 季節 2 地点のうちデータの揃った 25 地点のデータを用いた nmds のストレス値は で 13 変数の環境変数のうち PO4 のみで有意 (p<0.05) な相関が見られた ( 表 1) PO4 は葉上メイオベントスの群集組成に影響を与える環境指標だと考えられ 特に日本海における群集組成の季節変化と対応が良いと思われる 51

15 図 1 右は葉上メイオベントスの群集組成の変異を示す nmds 配置図 各点のラベルは最初の1 文字が地域 (C: 中央 H: 北海道 I: 石垣 N: 日本海 S: 瀬戸内 ) 次の2 文字が季節 (Sp: 春 Sm: 夏 Fl: 秋 Wi: 冬 ) 最後の数字が地点を表す 左は右の nmds 図に 群集組成と相関の高い環境変数 (PO4) のベクトル表示と等高線表示を行ったもの 表 1 葉上メイオベントスと葉上動物ののそれぞれの群集組成と環境変数との相関 葉上メイオベントス 葉上マクロベントス r 2 p r 2 p NO NO3+NO NO PO PN PC PP TN TP Chl SS SiO BSi

16 葉上動物の群集組成と栄養塩等の環境データとの相関では ( 図 2) 5 海域 3 季節 2 地点のうちデータの揃った 27 地点のデータを用いた nmds のストレス値は で 13 変数の環境変数のうち BSi のみで有意 (p<0.05) な相関が見られた 環境変数のうち群集組成と相関する部分のみを抽出してベクトル表示を行うと BSi と Chl と SS が互いに相関が高く 葉上マクロベントス群集組成に影響を与える環境指標だと考えられる また これらの変数は 北海道での群集組成の季節変化と対応が良いことがわかった 図 2 右は葉上動物の群集組成の変異を示す nmds 配置図 各点のラベルは図 1 に同 じ 左は右の nmds 図に 群集組成と相関の高い環境変数 (BSi Chl SS) のベクト ル表示と等高線表示 ( 赤 :BSi 緑 :Chl) を行ったもの 干潟メイオベントスの群集組成と栄養塩等の環境データとの相関では ( 図 3) 5 海域 4 季節 2 地点のうちデータの揃った 24 地点のデータを用いた nmds のストレス値は で 7 変数のうち6 変数 (Igls: 強熱減量 Med: 中央粒径値 Wcont: 含水率 Cha: クロロフィル a 量 Phaeo: フェオ色素量 SiltCray: 泥分含量 ) で有意 (p<0.05) な相関が見られた ( 表 2) 環境変数のうち群集組成と相関する部分のみを抽出してベクトル表示を行うと 強熱減量と中央粒径値はやや相関しており この二変数によって石垣が他の地点と分離される 含水率と泥分含量および二つの色素量も相関しており 強熱減量とは異なる群集組成の特徴を示している これらの環境変数は干潟メイオベントスの群集組成に影響を与える環境指標だと考えられる 特に含水率は北海道の季節変化と対応しているように見える 53

17 図 3 右は干潟メイオベントスの群集組成の変異を示す nmds 配置図 各点のラベルは図 1に同じ 左は右の nmds 図に 群集組成と相関の高い環境変数 (Igls: 強熱減量 Med: 中央粒径値 Wcont: 含水率 Cha: クロロフィル a 量 Phaeo: フェオ色素量 SiltCray: 泥分含量 ) のベクトル表示と等高線表示 ( 赤 :Igls 緑:Med 黄:Wcont) を行ったもの 表 2 干潟メイオベントスおよび干潟マクロベントスのそれぞれの群集組成と環境 変数との相関 干潟メイオベントス 干潟マクロベントス r 2 p r 2 p Igls Med gravel SiltClay Wcont Cha Phaeo 干潟マクロベントスの群集組成と栄養塩等の環境データとの相関では ( 図 4) 5 海域 4 季節 2 地点のうちデータの揃った 24 地点のデータを用いた nmds のストレス値は で 7 変数のうち5 変数 (Igls: 強熱減量 Med: 中央粒径値 Cha: クロロフィル a 量 Phaeo: フェオ色素量 gravel: 礫含量 ) で有意 (p<0.05) な相関が見られた ( 表 2) マクロベントスデータの大部分は種まで同定されているため 地点間での群集組成が大きく異なる 底質環境変数のうち群集組成と相関する部分の 54

18 みを見ると 3 変数はお互いに緩やかに相関しており 群集組成の変異と有意に相関している 一般的には礫 (>2mm) 含量と強熱減量が正相関することや 中央粒径値 (mm 単位 ) と強熱減量が正相関することはあまり考えられないが 石垣の群集組成が特徴的なため このような特徴が現れたと考えられる また クロロフィル a 量とフェオ色素量は強熱減量等とは異なる群集組成の特徴を示していると考えられ 特に北海道の群集組成がこれらの高い色素量と相関している 図 4 右は干潟マクロベントスの群集組成の変異を示す nmds 配置図 各点のラベルは図 1に同じ 左は右の nmds 図に 群集組成と相関の高い環境変数 (Igls: 強熱減量 Med: 中央粒径値 Cha: クロロフィル a 量 Phaeo: フェオ色素量 gravel: 礫含量 ) のベクトル表示と等高線表示 ( 赤 :Igls 緑:Med 橙:Cha) を行ったもの 4. 今後の課題群集組成と環境変数との相関が得られ 指標となる環境変数の抽出が可能となった しかし 環境変数から組成を再構成するためには 群集組成と環境変数との関係が線形であるのか非線形であるのか等の さらに詳しい解析が必要であり その為のデータの蓄積も必要である 5. 参考文献 Legendre P., and Legendre L. (2012). Numerical Ecology (3rd English ed), Elsevier, 990pp. Oksanen J., Blanchet F. G., Kindt R., Legendre P., Minchin P. R., O'Hara R. B., Simpson G. L., Solymos P., Henry M., Stevens H., and Wagner H. (2012). vegan:community ecology package ver R Core Team (2012). R: A language and environment for statistical computing. R 55

19 Foundation for Statistical Computing,Vienna, Austria. ISBN , 6. 成果の発表 なし 56

20 (4) その他中止した課題について 1 底質 ( 粒度組成 底質硬度などを含む ) 20~22 底質の粒度組成や強熱減量については 20~22 年度の結果から 各々のフィールドにおける底質の特性をよく反映した結果が得られていたが 新規性を伴う知見が得られなかったことによる費用対効果が低いと考えられたため 22 年度で調査を中止した 硬度については 現地における直接観測が必須なため 全調査海域における測定費用が高騰すると見込まれたことから22 年度で調査を中止した まとめ 各水域の栄養段階を評価したところ 北海道霧多布は中栄養 佐渡島加茂湖は中栄養 真野湾は貧栄養 横浜海の公園は過栄養 瀬戸内竹原沖は貧栄養 石垣島伊土名は超貧栄養 宮良湾は貧栄養な結果となった 指標開発の基礎データとするため 底質中の色素量 炭素窒素安定同位体比および炭素量を計測した 色素量の結果から 北海道と東京湾では瀬戸内海と石垣島に比べ一次生産活動が活発であった 炭素窒素安定同位体比の結果から東京湾と石垣島 St.2 では富栄養化が示唆された 炭素窒素安定同位体比が低い値を示した瀬戸内海は 炭素量も低い値を示した Ⅱ-1 生物調査 Ⅱ-2 環境調査 のデータを基に 生物群集と環境との関連を解析した その結果 アマモ葉上のメイオベントス マクロベントスについて 佐渡島の2つの採集場所のアマモ葉上メイオベントス群集の季節変化と海水中のリン酸態のリン量との関連が大きく 海水中のリン量が葉上のメイオベントス群集組成に影響を与えていることがわかった また 北海道霧多布のアマモ葉上マクロベントス群集の季節変化は海水中の植物プランクトンに由来するケイ素量 クロロフィル量 懸濁物質量に影響を受けていることもわかった 干潟のメイオベントス マクロベントスについては 北海道霧多布の干潟のメイオベントス群集とマクロベントス群集の双方とも 海底の表面に堆積した植物プランクトンのクロロフィル量と それら植物プランクトンが底生生物に摂餌されることによりクロロフィルから分解生成されるフェオ色素量と関連があることがわかった これらの海底の表面に堆積した植物プランクトンの量と それら植物プランクトンから分解生成されるフェオ色素量は底の泥の性質 ( 水分量と含まれる細かな泥量 ) に影響され 特に 北海道霧多布の干潟のメイオベントス群集の季節変化とも関連していることがわかった 亜熱帯サンゴ礁域の石垣島の干潟のメイオベントス群集 マクロベントス群集については 他水域の群集組成と比べてあまりにも特殊な群集組成のため 他水域 57

21 とめて一緒に解析をおこなうと石垣島のベントス群集と環境との関連をうまくとら えることが出来なかった 58

<4D F736F F D F5F8F4390B3816A95788E6D8CDC8CCE82CC90858EBF8AC28BAB82CC95CF89BB8F4390B B7924A90EC816A2E646F63>

<4D F736F F D F5F8F4390B3816A95788E6D8CDC8CCE82CC90858EBF8AC28BAB82CC95CF89BB8F4390B B7924A90EC816A2E646F63> 富士五湖の水質環境の変化 長谷川裕弥, 吉沢一家 Change of the Water quality environment of Fuji Five Lakes Yuya Hasegawa, Kazuya Yoshizawa キーワード : 富士五湖, 透明度, 水質変動, クロロフィル a, リン, 窒素 富士五湖の水質調査は1973 年より 山梨県により公共用水域調査として継続して行われている

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