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1 レポート 1 川上村における森づくりプロジェクト スギ ヒノキ人工林から天然更新林への移行を促す試験林の設置 ( 落石防止の機能を考慮した ) リース林業教育センター 2017 年度卒業論文 著者 : ナタナエル ギルゲン 審査員 : アラン コッハー 副審査員 : 佐藤浩行 マルティン ブラットナー 提出日 :2017 年 8 月 25 日 著作権 : リース林業教育センター / ナタナエル ギルゲン 原文 : ドイツ語 和訳責任者 : 株式会社総合農林

2 目次 1. はじめに 序論 問題提起 目標設定 状況 日本の森林と奈良県の森林 川上村について 川上村の伝統的な森林施業 問題分析 シカ個体数の増加問題 林内照度 落石 森林立地への知見不足 試験林分とその状況分析 立地 現況 試験林分の施業履歴 放置した場合どうなるか 森づくりにおける目標 実施措置 試験林分のモニタリング 総括 個人的な見解 今後の展望 参考文献 資料... 23

3 1. はじめに 奈良県とベルン州の友好提携を機に 日本での林業実習の機会が生まれた 私は このチャンスと偉大なる挑戦にぜひ参加したいと考えた 8 週間におよぶ実習地は 奈良県川上村の小さな山村 入之波 本論はこの実習地における森づくりプロジェクトから生まれた そのために計画された また部分的にはすでに施業した仕事は 本研究の基礎 および観察対象を構成している 奈良県 特に川上村に 近自然の森づくりへの新たなアイディアと刺激をもたらすことを期待する この実習の機会をくださり また 期間中のサポートをしていただいた奈良県の関係者の皆様に感謝の意を示す 特に 岩井信行氏 佐藤浩行氏 岸本光樹氏 アラン コッハー氏 そしてロルフ シュトリッカー氏の名前を挙げさせていただきたい さらに 今回の実習の同僚であるフロリアン キスリグ氏には 日本での協働作業ならびに価値ある専門知識の交換ができたことを感謝している また 就学期間ならびに日本での実習期間を 無条件に支えてくれた私の妻に大いなる感謝を伝えたい 2. 序論 奈良県川上村は スギ ヒノキの単一人工林に覆われている これらの森林は 非常に労 働集約的な伝統的な方法で施業が行われており 経済林として適正な伐期を迎えると皆伐さ れる この施業方法では 土壌の侵食と落石の危険が懸念される さらに 皆伐が行われな かったとしても大きな崩落につながるような 脆い急傾斜地が広範囲で不安定な状態にある また 木材需要の後退ならびに木材価格の低迷が この地域の素材生産業における さらな る大きな問題である 奈良県と川上村の林業関係者はこうした問題を認識しており それらの実際的解決策を探 っているところだ 本論文ではこうした状況を中心に取り扱う 試験林を手がかりに スギ ヒノキの単一林相が 天然更新されていくかどうかが示される 天然更新を阻む原因は ニ ホンジカの個体数の多さ 林内照度の不足 そして立地に関する知見不足である 長期目標は 現在の林地状況を自然に近い針広混交林へ移行させること そして持続的にその状態で覆われるようになることだ さらなるポイントとして 安全性の役割が森林の重 要な機能として広く認知されるように 落石対策措置を計画した これらの計画またはすで に実行された措置は これから 10 年間 奈良県と川上村によって監視 管理 維持される 1-1

4 3. 問題提起 20 年前まで 川上村のスギ ヒノキの植林地は皆伐が行われていた 現在 奈良県農林部 も 川上村もその考え方を変え始めている 考えの変化の要因は 慣習的な方法を守ること によって必要となる施業コストが高すぎること それが木材価格の低迷と木材需要の後退と いう経済的な影響から維持できないことに依る この産業に関わる多くの人にとって 施業効率最適化と森づくりのあり方を変えることで 悪循環を断ち切れるであろうことは 明らかである さらに 皆伐施業が森林環境と木材生産 ( における収益性 ) に対して 悪影響があることへの自覚も現れ始めた 当地域では 深 刻な土壌侵食 幾多の大面積にわたる崩落 非常に高い落石の危険性をはらんでいる 奈良県農林部も川上村も 近自然森づくりへの実際的な施業にかかる ( あるいはその可否 を判定するための ) 知見を 現状では持ち合わせていない スギ ヒノキの植林地を近自然 の混交林へと移行するための本質的な経験値が十分ではないのである そこで 奈良県農林 部と川上村は それらの知見を集積するための試験林分を設置することを決定した この林 分では スイスの知見に基づく近自然の森づくりを 当林分地の条件に応用して試みる 4. 目標設定 本研究の直接的な目標は 森づくりの試験林分を設置することである 本プロジェクトの関係各所の要望により 理想的には 適切な択伐を通じて更新が生じる近自然の森づくりにフォーカスしている これにより今後皆伐施業は極力行われないようになる そこで 森への介入強度 ( 伐採率や回帰年 ) 林内照度 野生動物の問題 天然下種更新の 可能性に対する問いについて言及しなければならない さらに 天然下種更新が行われない林分への植え付けに適した当地の樹種についても触れる ここでの樹種は 試験林分内の著しく高い落石危険性を考慮して選定されなければならない さらなるテーマとして 試験林分での落石に対する簡易な応急措置を示す 主たる目標は 長期的に近自然の森づくりを行う実質的な観察対象を作り出すことである 本プロジェクトをもって 当地で天然下種更新が可能かという問いに対する根本的な考察にたどり着けることを意図する 関係各所そしてこのプロジェクトへの興味関心のある人々には 計画もしくはすでに実行された措置の今後の展開を長期的な観察を通じ 実践的な知見がもたらされるであろう 1-2

5 5. 状況 本項では 日本 奈良県 川上村における森林を取り巻く状況の概要を述べる さらに 川上村の経済 地理 気候条件について述べる 本項の終わりでは 川上村における慣習的 な森林施業体系について詳細に示す 5-1 日本の森林と奈良県の森林 日本の森林面積は 2 千 5 百万ヘクタールで これは国土の 2/3 に相当する 第二次世界大戦前後は 日本の木材需要は非常に高かった 広大な面積が 戦争産業の構築 戦争関連資材 および戦後復興のために必要とされた結果 国土全体の伐採と森林破壊に至ってしまっ た 伐採された林地は 主に戦後にスギ ヒノキなどの人工林に変化した 政府の意図は 木材資源の回復と国土保全 水源かん養であった 現在森林の 44% が人工林で これは日本 の国土の 24% にあたる (Masaki, 2017) 奈良県面積のうち 77% が森林である そのうち 62% が人工林であり 167,810ha にのぼ る それに対し 天然林は 98,060ha(36%) である 残りの 2% は 竹林および無立木地で ある ( 奈良県農林部, 2017) 5-2 川上村について 川上村は奈良県の南東部に位置する 現在人口は 1,300 人 1955 年には 8,000 人もの人々 が住んでいたが 過去半世紀の間 人口流出は激しく 人口は継続的に減少をたどっている その原因のひとつとして これまで地域の主幹産業であった木材素材生産業の停滞がある また一方では 子供達への教育機会の欠如がある 日本の 99% の若者たちが 義務教育ののち高校へ進学し その後 ( 一部は ) 大学を修了するが 川上村に居住したまま高等教育を受けることができるのはごく少数である 結果 住民の高齢化が進み そのまま廃村に身を委 ねているように見える状況だ 現在川上村には 26 居住区があり それらは標高 240m から 680m のところに位置している 主要交通網は 太平洋に面する熊野までをつなぐ国道 169 号線 人口流出問題はすでに 以前から認識されており 歯止めをかける役割として期待されているのが観光業である また 1999 年には川上村は吉野川 ( 紀ノ川 ) の水源かん養林にあたる 740ha の天然林を保護 地域として制定した さらに 紀伊山地の参詣道と霊場として村の一部が世界遺産に登録さ れている地域である こうした取り組みがこの地域への観光客を少しずつ増やしているが 新たな魅力的な働く場所の確保のためにさらなる努力が必要である 1-3

6 5-2-1 地理 川上村の面積は 269 km2である そのうち 93% が森林で その面積は 24,900ha になる 森林面積のうち 67% が人工林であり その面積は 16,660ha である 経済林ではない天然林が 33% でその面積は 8,140ha である 残りの 100ha は竹林および無立木地である 川上村の平均蓄積量は 1ha あたり約 400 m3にのぼる ( 奈良県農林部, 2017) 標高は 最 も低いところで 240m 高いところで 1,780m に至る 急傾斜で凹凸の多い山々に形成されて いて いたるところから渓流が噴き出している もっとも主要なのは吉野川で この吉野地 方の名付け親でもある 気候 川上村全域で過去 10 年間をみると 年間平均 2,800mm の降雨量がある ( 資料 1) 2011 年はその中でも特殊で 台風の多い年で 9 月だけで 2,400mm の雨が降った こうした極端 な例を除いても 年 2,000mm 以上の降水量の多い地域である 9 月 10 月は台風月間となる しかしながら 極端な気象現象は毎年のことではない 年間平均 14 ぐらいの温暖な気候で ( 資料 1) 夏から秋にかけては湿度が 80% 90% になる 近年は暖冬が続き積雪は少 なくなってきており 30cm 以上の積雪は稀である 5-3 川上村の伝統的な森林施業 伝統的な 吉野林業 は 最高品質の A 材を生産することが要求される これは酒樽材の生産を通じて求められるようになった経緯を持ち この用途では 緻密な年輪と無節の杉材 が求められる その歴史の中で 伝統的な木造建築において上質で耐久性の高い高級材として 屋内外へ の様々な使われ方が見出された 特に 伝統的な寺社仏閣の建築において吉野材は広く知ら れている 育成方法は非常に伝統的で 300 年以上の歴史を持つ 皆伐後にはヘクタールあたり 8,000 本から 10,000 本密植するため それに応じて林内は真っ暗である 植林後 1 年 3 年目は年 2 回ほど 3 年目 6 年目までは年 1 回の下刈りを行う 枝打ちは 樹高がおよそ 7m の高さに成長するまで行われる これらの施業はひとまとま りに行われるのではなく 段階的に 4 回ほどに分けて行われる 立木の成長や品質を損なう 危険性があるからだ 川上村南東部では わざと林内を極端に密な状態にすれば自然落枝す るので 枝打ちを 1 回か 2 回しか行わない場合もある 特にスギは自然落枝する性質がある ので 枝打ちをしないことが多い 年ぐらいまでの若い山で 4 5 年に 1 度は除間伐が行われる その後は 10 年に 1 1-4

7 度程度の頻度になる 一般的な伐期は 150 年で つまり 回程度間伐が行われている ことになる 最終段階では 本の残った立木が皆伐される もう少しわかりやすい概要は 付録 2 で吉野林業の図解を示してある これまでは 間伐施業の度に 抜き切りされた木材もコストに見合うか もしくは利益が 出る値段で売ることができた 今日では 胸高直径が 25cm 以上 かつ 確実に利益が出る 見込みのある丸太だけを出材する これまでは吉野林業のやり方は驚くほどうまくいってい た 吉野材は 日本における最高級木材として広く認識されていて 1980 年代の終わりまで は非常に高い値がついていた 図 1: 川上村の高品質木材 ( 筆者撮影 ) 周辺地域に比べてアクセスが悪く長い輸送路網にも欠けていたが 長伐期を通じた利潤があったことから 特殊な借地システムが発達した それが山守制度である 村外に住む大規 模な森林所有者が 川上村の地元の事業者に管理を委託し 大きな山林面積に対して資本を 投入する この契約は多くの場合世代を超える年数で交わされて 後継者に引き継がれる 山林所有者は 事業者 ( 山守 ) に対して施業にかかる費用を支払う 伐採においては 伐採量に応じた額を逆に事業者が山林所有者に支払う これは 伐採木 を事業者が販売するためである この制度において事業者は 仕事が綿密で質が高くこなされているかどうかをとても気にしている こうして両者は 最終伐期には 大きな利潤で売 れる最高品質木材を持つことになる この制度の欠点は 競争を完全に排除していて 山林所有者と山守のお互いへの依存度が 大きいことである 例えば事業者 A は 継続的に同一の山林所有者から仕事を請け負ってお り 現在それ以外の仕事の受託を要求しておらず 専門性を高める機会には恵まれていない 現所有者が山林事業を継続する限りは事業者 A の仕事も続いていく 事業者 A の先代は 10 人の従業員を雇用していたが 村で二番目に大きな所有者が山林事業において山守制度を廃 止してから 人員整理をしなければならなくなった この地域では 利回りが悪くなったこ とで所有者が山林事業から撤退したというような話はたくさんある 1-5

8 造林の歴史や高品質の吉野材への誇りは この地域のどこでも感じ取ることができる 過去には最高級の木材を生み出すために非常に多くの労力が投入されてきたし それらが良い値段で取引されてきた実績から 誇りを持つことは当然のことである しかし時代が変わった今 この誇りと それに伴う古い造林方法への執着は かえって大きな障壁となってしまった 吉野林業の存続と発展のためには 間違いなく変革が必要である それらは 森づくりの目標と施業プロセスの両方に関わってくる 6. 問題分析 本章では 現状 天然下種更新を阻害するさまざまな問題の領域を述べていく 多すぎるシカの個体数 少なすぎる林内照度 森づくりでの立地に関する知見不足のほか 試験林分に差し迫る落石の危険性に関しても言及する 6-1 シカ個体数の増加問題 第二次世界大戦の過程で 日本の鹿個体数は激減した 1948 年から 1978 年までは メス ジカを捕獲することは完全に禁止され オスは少量が許されていた 80 年代後半から 90 年 代にかけて 個体数は激増した この時点から再びメスジカの狩猟が許可されている 2000 年まで 確定的な減少が確認できず 2013 年に農林水産省は国を挙げてのキャンペーンを始 めることを決めた 目標は 2023 年までに シカ クマの個体数を半分にするということで ある (Masaki, 2017) 奈良県にはおよそ 50,000 頭の鹿が生息しているとされる これは奈良県全体の面積 3,961 km2で計算すると 1 km2あたり 13 頭の鹿が生息していることになる 川上村も含まれる奥山地 域ではもう少し密度が多い 454 km2あたりのシカ個体数は 10,900 頭にのぼる 川上村に当て はめると 269 km2あたり 6,454 頭になり 1 km2あたりおよそ 24 頭も生息していることになる 年間 8,000 頭駆除という奈良県の目標は 2013 年までに一度も達成されていない ( 資料 3) 個体数は過去 4 年間で継続的に増加している 5,000 頭のメスと 3,000 頭のオスを打つとい う目標値は現在ほとんど達成が不可能である 年々猟師は減少しており 高齢化も進んでいる 2007 年からの奈良県の政策として狩猟の 魅力を人々に広め 若い猟師の獲得を目指す施策を打ち出したが 短期的にはうまくいったものの 中長期的には不十分であった ( 資料 3) 奥地で道路のアクセスがない地域では 狩 猟自体が締め出されていて 一度も狩猟が行われていないエリアもある また 日本では匂いなどの問題からあまり食用としてシカが好まれていないのも課題だ 駆除数も少なく さらに降雪量の減少がシカ個体数の増加を助けている 積雪量が多いと 多くの若い個体は 1 年目の冬を越えられない 気象変動で奈良はあまり厳しい冬が訪れなく 1-6

9 なり 若い個体も多く生き延びられるようになった ここでの狩猟に関する数字は 2013 年 までのものに基づいているが 駆除数がいまなお目標に達しておらず かつ猟師も減ってい るということが ( 事態は改善していないということが ) 人々との会話からも判断できる 植林地でのニホンジカに起因する損害は非常に大きい 獣害防護柵に守られていれば植林木は育つことはできるが スギ ヒノキの過密な林分では他の競争樹種すらも自由に育つ余 地がなく シカはさらに食べる物がなくなってしまう 損害は高齢の林分でも無視できない ( 間伐跡のギャップに ) 天然更新の発芽があらわれても すぐに食べられてしまうからだ 図 2: 若芽の食害と樹皮の食害 ( 筆者撮影 ) 川上村では 集落の上のコンクリート擁壁の上部などで 日常的にシカを観察できる そ こが餌を見つけられる数少ない自由な場所だからだ 夜間には 道端でも草を探す姿がある 若芽の食害に加え 樹皮の食害も見られる 冬期の食料不足などがその理由とされている 6-2 林内照度 植林されたスギ ヒノキ林の林内照度は 天然下種更新にとっては非常に悪条件である 木々の間隔が非常に狭く 土壌にほとんど光が差し込まないのだ 林地内は暗く 天然下種 更新は見られない さらに 土壌に枝葉が 15cm ほど高く堆積していることが条件を悪くす る 杉の枝葉は非常にゆっくりと分解され 1 年で 19% 30 ヶ月で 47% しか腐らないのだ (Tsutsumi, 1961) さらに常に樹冠から新たな枝葉が供給されるので 表土の上に枝葉がない状態は訪れない このような土壌に樹木の種子が飛んできても 腐葉土に到達するまで根 を伸ばすのは大変なことである 1-7

10 6-3 落石 もう一つの問題は この地方が全体的に急傾斜であるために 落石の危険性が高いことで ある 日本では 自然に起こる災害への対応に対して 防護林を利用するという視点が十分ではないようだ 例えば 落石衝撃に対して耐えうる樹種は何か といった専門分野が未発 達である また 落石に対して森林施業としてどのような応急措置ができるかといったこと もよく知られていない 図 3: 試験林分内での落石危険性の高い石礫 ( 筆者撮影 ) 本研究では NAIS 分析を意図的に採用しなかった 理由の一つ目は NAIS 分析を扱うことは本研究の枠を超えること 二つ目は NAIS 分析の複雑さを関係各所と調整しながら導 入するのはこの実習期間では物理的に不可能だったことによる 将来的には NAIS 分析を この研究対象の林分へ適用することは重要なこととなるだろう 訳者注 :NAIS 分析 =Nachhaltigkeit und Erfolgskontrolle im Schutzwald( 保安林の持続可能性と有効な監視 ) 6-4 森林立地への知見不足 次なる挑戦は この地域の林地への見地不足に対してである 下記に示す天然下種更新を 誘導できるかどうかの重要な手掛かりが不足している 1-8

11 天然下種更新における獣害の影響 レポート 1 川上村における森づくりプロジェクト 林内照度と土壌への光の入射の程度 そのために必要な林地の施業強度 施業後のスギとヒノキの樹冠の反応 土壌にさらに光が差し込んだ時の 競争種の反応 奈良県で新しい森づくりを試していこうという希望があっても こうした多くの要素が十分に整理されていない状態においては なかなか有効な結果が得られなかった 県では当初このプロジェクトに対して 1ha ずつ 3 林分を試験地として設定し % の立木を強 度間伐して天然更新を促す 2 同様に強度間伐し植栽を行う 3 皆伐を行い混植する とい うプランを持っていた ( 資料 4) 筆者は関係者との徹底的な議論を経て疑問や課題を明らかにし このプロジェクトは 1 非常に慎重に進め 天然更新を促すための森への介入は当初プランよりもずっと弱くし 2 同時に森林の落石防止機能にフォーカスしよう という方針を決めた 7. 試験林分とその状況分析 試験地として理想的なのは 周囲が全て森林に囲まれたところで 林縁の光の入射におい てもその他の影響がなく さらに林分構造が一様な森林環境であるが 場所の決定権が実習 生側には無かったため 実習期間において 試験林分をどこにどのぐらいの大きさに設置す るかについてかなりの時間を要した 試験林分の場所は 川上村南東部に位置する入之波集落に隣接する箇所となった 前述の 最初に想定していた森林更新の 3 種類のありかたを考慮した 3ha は 最終的には 1.3ha しか使えないこととなった 集落隣接地のため直接生活用道路に面していて さらに状況を困難 にしているのが西側と南側の林縁に電線があることだ 試験林分の中央部から東に向かって は 道路の直上に人工的な落石防止の擁壁があるのに対し 西に向かっては落石に対しての 一切の防護対策がなされていない ( 資料 6) ここでは 試験林分について詳細に述べ 細かな林相の分析を行う 図 4 のスキームをもって順に述べていく : 1-9

12 図 4: 森づくりのための確認事項 ( 森づくり概論スクリプト, Doutaz, 2013) 7-1 立地 試験林分は標高 500m の南向きの土地である 気候は 5-2 川上村について で示した とおり湿潤で 年間降水量が多く 冬は厳寒とはならず年間を通じて温暖な気候である この場所では 標高と気温は在来の樹種にとって制限になる要素ではない 本来の植生は非常 に種類が豊富で 模範的な針広混交林である 特筆すべきは 常緑樹も落葉樹も自生してい ることである 公的な土壌調査によると 試験林分は褐色森林土と示されている (Dorothea, 2015) この 試験林分の特殊性は 落石が頻発していることである 斜面上部は部分的に脆い母岩が露出している 斜面の大部分で 比較的大きくて不安定な石礫の層が広がっている 枝葉が地表に厚く 5 15cm 堆積している 石礫と分厚い枝葉の堆積によって土壌の生物学的な活動は制 限され 混交林の芽生える地層条件としてはネガティブな要素である 地表は透水性が高い にもかかわらず 非常に湿潤な林内環境である 1-10

13 図 5: 試験林分内での石礫の層 ( 筆者撮影 ) 7-2 現況 1.3ha の試験林分の詳細な観察を経て 3 種の異なるゾーンに区分した ( 資料 5) 3 つの ゾーンを詳細に決めるにあたって プロット調査を行った プロットは試験林分 1.3ha にお いて全部で 7 箇所設置した ( 資料 6) 場所は地図で無作為にマークし その後 GPS でその現場を特定した プロット面積は各 1 アールとし 下記のデータを測定した 樹種 立木本数 胸高直径 樹高 (1 本伐倒し直接計測した数値から林分の平均樹高を予測 ) 測定対象は胸高直径 12cm 以上の立木とした これらのデータに基づき 立木材積を下記の計算式により算出した さらに各区分を比較できるように 1ha あたりの数値に換算した スイスでは材積表を用いるが 川上村では一般 的ではないため計算式に依った 1-11

14 v: 材積 v = g h/3 g: 立木の根元断面積 ( 胸高直径 2 π/4) h: 樹高 この計算値は厳正なものではないが 試験林分の材積量を比較 概観するには十分と考えられる この抽出調査の詳しい概要と評価は 資料 7 で紹介している 試験林分内の 3 ゾーンの観察結果とプロット調査結果を表 1 にまとめる 項目 ゾーン A 人工林 0.73ha 表 1: 試験林分の現況 ゾーン B 天然林 0.33ha 生育段階やや若い壮齢林多様な樹齢壮齢林 ゾーン C 人工林 0.24ha 年数 年生 年生 樹高 28 メートル 18 メートル 28 メートル 樹種 スギ ヒノキ 25 種 ( 資料 8) スギ ヒノキ 樹種の割合 スギ 80% ヒノキ 20% 広葉樹 80% 針葉樹 20% スギ 80% ヒノキ 20% 混交具合単一林混交林単一林 立木本数 1, ha あたり立木本数 1, ,550 根元断面積計 ( m2 ) 根元断面積計 ( m2 /ha) 蓄積量計 ( m3 ) 蓄積量計 ( m3 /ha) 樹勢 安定性 クオリティ 中 樹冠が小さく 成長可能性が落ちている 密植による集合的な安定性 良い 通直で 枯れ枝が少ない 土壌条件が悪いために健康な生育を阻害されている低い形状比で 樹冠が長く 単体で良い安定性 悪い 落石と獣害による損害が多い やや悪い 根元に損傷が多い 小さな樹冠 密植による集合的な安定性 悪い 落石と獣害による損害が多い 1-12

15 7-3 試験林分の施業履歴 川上村では 施業履歴の詳細なデータを得るのが非常に難しい 書面に記録されておらず 口伝されてきた情報も多い 造林への助成を長期間受けるために 実際よりも樹齢が若く記 録されていることも以前はあったようだ 口頭で伝えられてきた情報と年輪をカウントした数値から ゾーン A は 65 年 70 年前 にスギとヒノキが植林されたと判断される 植林当時は数本のスギ ( 約 30 年生 ) が存在して いた ゾーン A 下部の西側は段状に造成されており 昔は農地として利用されていたと考え られる 正確にいつまで利用されていたかは不明 古い切り株が見受けられないことから この段状の部分には 年前に初めて植林されたと考えられる ゾーン A のその他の場 所も 同じ時期に植林されている 現状の林分が一回目の造林地 ( 拡大造林による林分 ) か どうかははっきりわからなかった ゾーン C の樹木は ゾーン A よりも 30 年ほど樹齢が高い ここは古い大きな切り株を見 受けられるので 以前からスギ ヒノキの造林地として利用されていたことがわかる 50 年 前に山林火災があった際に ゾーン C の東側の木々は多大な損傷を受けており その痕跡は今でも古い株で確認見ることができる 驚くべきことに この林地の多くのスギはこの火災を生き延びている しかし数年前から 50% の杉に クマとシカによる樹皮の皮剥ぎ被害が発 生している また このゾーンの多くの場所において落石の危険度が非常に高い 発生箇所はゾーン B C の上部斜面である 試験林分の上側と東側からも落石が発生している 動物や落石によっ て損害を負った木々は 肥大成長の過程において樹皮が巻き込みきれず 大きな腐りが入り 生命力と安定性を損なっている A C どちらのゾーンも吉野林業式の施業が行われているので 通常であれば 6 年生ぐら いまでに 1 2 回下刈りが これまでに 7 8 回ほど除間伐がなされているはずである しかし 試験林分では立木密度の高さと 長く細く上長成長している ( 形状比の高い ) スギ ヒノキを観察すると おそらく 2 3 回は通常より除間伐の回数は少なかったと考えられる ヒ ノキは 1 2 回枝打ちされている ha あたりの一般的な年間成長量は 良く手入れされたスギ ヒノキの山であれば 川上村 ではおおよそ 立方メートルの値をとるが 試験林分においては 立木密度の高さ 樹冠の小ささからみても その値には達しないであろう A C ゾーンでは 価値が保証でき る高品質の木を生産することを目標に森づくりが行われてきた ゾーン B は天然林である 痩せ地で石礫が多いため スギ ヒノキの植林には向かない立地である そのため ここにはたくさんの種類の高木種 低木種が見受けられ 先駆種 極相種も見つかった 過去には部分的に薪炭林として使われていたが このことはナラの萌芽更新が至る所で確認できることからもわかる 年前が最後のこの森林への介入であっ 1-13

16 た その時からこのゾーンは経済林としての活用はなく 自然に委ねられた 生育条件が悪い立地のせいで樹高は低く 材質も悪い一方で 将来的には この場所の生物的多様性はこれより下部に広がる林分にとって非常に重要である このゾーンは 将来 林地に十分に光が差し込んだ時 天然更新できるかどうかの証人となる 7-4 放置した場合どうなるか ゾーン A と C において今後何も介入しなかった場合 スギとヒノキに覆われた暗い森のままである もっとも活力にあふれた個体が勝ち それらに圧された個体は淘汰される 立木 数は継続的に減少する 地表への光の入射が少ないために 天然更新はほぼ起きない 現行の林地状態が 200 年 300 年の間に 老齢化によって倒壊した時に初めて ( 天然更新の可能 性が ) 生じる そして先駆樹種が侵入し衰退した後に 極相種を中心とした林相へと遷移す る ゾーン B は 将来的にもあまり大きな変化はない 老齢化した木々は徐々に朽ちていき そこでできたギャップが極相を構成する樹種にとって良好な生育環境となり 広葉樹の割合 がさらに高くなる 7-5 森づくりにおける目標 このプロジェクトにおける森づくりの目標は ゾーン A と C の スギ ヒノキ単一林から 近自然的でこの立地に適合した針広混交林への転換である これを達成するための手段とし て 天然下種更新にフォーカスして実験を行う 密植の林相構造を壊しすぎず 落石の危険性を高めないようにするために 広範にわたる 除間伐は避ける 詳細で 狙いを定めた措置を 4 つの試験地へ適用する これによって 天然下種更新のための光の適正量 競争種と獣害対策に関連しての光の適正量について 経 験値を積むことができるであろう そして 落石耐性のある適合した樹種を探して導入し 経過観察が行われる それに加えて この試験林分で差し迫った落石危険性に対しての応急措置を計画し 実施 した この措置は 試験林分の下に通っている生活道路を落石から守る目的と もう一方で 林地内の傾斜した地表における天然更新の萌芽を助ける目的もある 7-6 実施措置本項では 計画した また一部すでに実行した措置について詳しく述べる さらに この措置をめぐって都度行なった観察 見解についても詳細に解説していきたい 試験林分の場所を設定する過程で 伐採木を一切搬出しないという前提条件がすでに決まっていた その 1-14

17 理由は この場所での択伐での搬出に適した収穫システムがないことと 下の生活道路を出 材のために通行止めにできないことである このため 獣害防護の柵の設置と入射光確保の ための間伐を 落石防止壁のない道上の斜面で実施するにあたって 落石防止措置を講じることとなった これらについては 木柵および林内に筋交い状に横たえる緩衝木 で論 じる 入射光の確保を伴う獣害防護柵 天然更新におけるニホンジカの影響はどの程度かという疑問への答えを探るため 4 箇所の獣害防護柵を計画した 高い落石の危険性があるため 場所の選定はひとつの挑戦であっ た 3 箇所はほぼゾーン A の下部で そこまで急傾斜地でもなく 落石箇所からも少し外れる場所にある 残りの 1 箇所は ゾーン A と C の境界あたりを選定した ここも落石可能性 が若干低いところになる 柵の大きさは 4m 4m 高さは 1.8m 獣害防護柵の設置場所を 現場に落とし込み 4 つの柵番号を割り当てた この 4 箇所の獣害防護柵への光の入射を確保するために伐採する立木には 既にマーキングを行っており 伐採は 2017 年秋に実施される 獣害防護柵のさらに詳細な概要と 入射光の確保にかかる措置は 資料 6 の図中に示している 4 つの獣害防護柵とその機能について 下記の通りまとめた 獣害防護柵 No.1: ゾーン A 東部に計画した 午前中の太陽光が入射するようにするため 18 本の立木を伐採木としてマーキングした 柵内には モミと イタヤカエデがそれぞれ 7 本ずつ植えられる ( 資料 9 植林計画 ) 図 6 獣害防護柵計画箇所 No.1( 筆者撮影 ) 1-15

18 獣害防護柵 No.2: ゾーン A 中央部に計画した No.1 と同様 午前中の太陽光を取り込むように 17 本の立木を伐採木としてマーキングした 柵内には 14 本のアラカシを植える ( 資料 9 植林計画 ) 図 7 獣害防護柵計画箇所 No.2( 筆者撮影 ) 獣害防護柵 No.3: 天然林であるゾーン B の直下に計画した この場所では地表から落葉層を除去し 天然下種の発芽を観察する 立地は理想的で 柵の上方部には母樹となる多数の樹種が確認できている No.1 および No.2 と同様に午前中の太陽光の入射を確保するため 9 本の立木を伐採木としてマーキングした 図 8 獣害防護柵計画箇所 No.3( 筆者撮影 ) 1-16

19 獣害防護柵 No.4: ゾーン A 西部に計画し 実習中の視察対象として先行して施工した ここも天然下種の発芽を観察するため地表から落葉層を除去した 軽量級の種子を結実させる樹種の種子が 風によって散布し 着床 発芽することを期待する 午後の太陽光を入射させるため 13 本の立木を伐採木としてマーキングした 図 9 獣害防護柵設置箇所 No.4( 筆者撮影 ) この試みを通じて 当地のスギ ヒノキ単一林における 天然下種更新に必要な光量が導 き出されるであろう 天然更新にとっても 植栽した幼樹の生育にとっても 光の入射角が朝日を取り込む方向だとうまく機能すると予想する 弱い朝の陽の光のもとでは 競争種 ( 陽樹や草本類 ) の成長が抑えられるからである 一方で 午後 夕方の入射光での経験値を得ることも重要である しかし 春は降水量が少ないため 強い日差しで地表が過乾燥となる可能性もある また 強い日差しは競争種 ( 特 にササ ) が更新した芽生えの成長を追い越し 成長を遮ってしまう可能性がある このよう な理由から入射角を西に向けるのは 1 箇所のみとした 伐採により光が入射する道と柵の間のエリア ( 柵外だが光が入る部分 ) は この獣害防護柵の有無による比較対象ゾーンとして有用である 獣害防護柵 No.3 と No.4 の前は 同条件 で自然の芽生えが発生しやすいように 柵内と同様に表層の枝葉を除去した 川上村からは 2 箇所の獣害防護柵に植林するのに適した樹種選定についても要望があった それは 現行の天然下種更新が起きていない状態の森林からの転換における適した樹種 を導入することを意味している さらに重要なのは 落石に対して耐性のある樹種をみつけだすことでもある この落石耐性については日本では経験値が乏しいため スイスで落石耐 性に関して十分研究がなされてきた種と似たような樹種を当てはめることにした これで 土地固有の樹種が 同じ落石耐性があるかの条件をもたらすかどうかは 将来的 1-17

20 に示されるであろう そして ここでは陰樹か半陰樹を植えることに注意しなければならな い この狭い入射角では 陽樹が育つには十分な光が当たらないからである また経済面も 注意しておかなければならない 植林した木が将来的に材としても有用になってくれること を期待したい 以上の条件のもと この地域で比較的苗木が手に入りやすく かつ試験林分内に自生する 樹種の中から 3 つの樹種を植栽木として選定した ( 表 2) 表 2: 植栽樹種の選定 和名 学名 光要求 生育標高 モミ Abies firma 陰樹 m アラカシ Quercus glauca 陰樹 m イタヤカエデ Acer pictum 半陰樹 m 木柵および林内に筋交い状に横たえる緩衝木 資料 6 の計画概要にも示しているが 落石防止のため 20 メートルにわたる木柵を計画し 部分的に既に施工した これは 光の入射角を確保するための伐倒作業で生じる落石を留め 生活道路を保護する役割になる 木柵は 3 本の丸太を積み上げたものから成り チルホールで正しい場所に持ち上げられる 柵の高さは約 1 メートル 健康そうな立木に留め ワイ ヤーロープで括り付ける 木柵は今後も設置を継続し 道路を落石から保全することを勧めたい 木柵に用いた丸太 を伐倒する際 伐倒位置を 1 メートル程度の高い位置とした この高い伐株が落石防護杭と なって機能することも期待する 落石へのさらなる応急措置として計画しているのは 林内に筋交い状に横たえる緩衝木で ある ( 資料 6 実施措置計画参照 ) 目的は 落ちてきた石にブレーキをかけ 押しとどめるこ とである ゾーン A C の東部にある 10 本の立木にマーキングし 計画した伐倒方向を示し た 隙間から石が転がってしまわないよう 横たえる緩衝木同士で垂直方向に間があかない ようにすることが重要である さらに 緩衝木は 傾斜地に対し緩やかな斜め方向に伐倒することに気をつける これは 斜面に対して平行に置くよりも 転がってきた石の進路を屈 折させて 落石スピードへのブレーキがより効くようになるからである 以上すべての計画された措置のために 材積量 30 m3分の立木を伐採木としてマーキングした これは 80 本の木に相当し 1 本あたり平均 0.37 m3の材積量で 試験林分全体の材積量 と考えられる 680 m3で換算すると 4.4% にあたる この低い数値が示すのは 森林への少ない 1-18

21 レポート① 川上村における森づくりプロジェクト 介入を意識しており 慎重に計画したということを表している 将来 集約的施業によって 森林の安定性を失うことだけは絶対に避けなければならない 図 10 木柵の部分的な設置 高く残した切り株 筆者撮影 図 11 緩衝木として伐倒対象とした立木 筆者撮影 ①-19

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