Microsoft PowerPoint - 化学Ⅱ [互換モード]

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1 化学結合と融点 沸点 結合 物質 融点 沸点 イオン結合 NaCl CaO 共有結合 C 3500 以上 4918 SiO 金属結合 Al Fe ファン デル N ワールス結合 CH ( 分子間に働く力 ) l 水素結合 HF H CH 3 OH 藤谷正一 木野邑恭三 石原武司共著 絵とき化学反応の見方 考え方 1989, オーム社,p.14.

2 水素結合と融点, 沸点 ファンデルワールス力は, 分子量と共に増大する すなわち, 分子量の増加につれて, 融点, 沸点は高くなる H 2 ONH O,NH 3 は, 水素結合の大きな分子間力により, 低分子量にもかかわらず, 融点, 沸点が高い 野村良紀 中村吉伸共著 化学教科書シリーズ基礎化学 2003, 丸善,p.72.

3 熱 熱の移動 熱平衡 熱とは 移動した分子の エネルギー 藤谷正一 木野邑恭三 石原武司共著 絵とき化学反応の見方 考え方 1989, オーム社,p.26.

4 温度 温度とは 分子の熱運動の 激しさの尺度 分子の運動エネルギー の平均値は, 絶対温度 に比例する 藤谷正一 木野邑恭三 石原武司共著 絵とき化学反応の見方 考え方 1989, オーム社,p.26.

5 気体分子の運動エネルギー 気体分子の平均速度 0 ベンゼン m s -1 アルゴン 窒素 水蒸気 ヘリウム 水素 気体分子の並進運動の平均エネルギー 3 E = nrt 2 野村良紀 中村吉伸共著 化学教科書シリーズ基礎化学 2003, 丸善,p.81.

6 液体分子の運動エネルギー 温度上昇により 蒸発可能な分子 の数が増加した 野村良紀 中村吉伸共著 化学教科書シリーズ基礎化学 2003, 丸善,p.85.

7 物質の三態 固体 液体 気体 固相 液相 気相 大城芳樹, 平嶋恒亮著 図表で学ぶ化学 1999, 化学同人,p.26.

8 物質の三態と相転移 三態 固体 液体 気体 相転移 固 液 液 気 気 固 田嶋和夫 上野實 越沼征勝 小林光一 中村昭雄 本山泉共著 一般化学 - 現代化学のすがた , 丸善,p.55.

9 物質の三態と分子の運動 振動並進, 回転並進, 回転 野村良紀 中村吉伸共著 化学教科書シリーズ基礎化学 2003, 丸善,p.70.

10 相図 phase daigram 1 気液界面の消失 圧 力 P 固 体 液 体 E D,C B 気体 超臨界流体 加圧 気相 凝縮相 三重点 温度 T 臨界温度 加熱 温浴

11 超臨界流体 E B : 気体のみ 二酸化炭素 CO 2 臨界点 31 E: 液体のみ臨界点以上では, 気体と 液体の界面が消滅し, 気体と液体の区別がつかなくなる カフェインの抽出溶媒に利用 大城芳樹, 平嶋恒亮著 図表で 学ぶ化学 1999, 化学同人,p.27.

12 相図 phase daigram 2 大城芳樹, 平嶋恒亮著 図表で学ぶ化学 1999, 化学同人,p.26.

13 温度 - エネルギー曲線 野村良紀 中村吉伸共著 化学教科書 シリーズ基礎化学 2003, 丸善,p.68. 大城芳樹, 平嶋恒亮著 図表で学ぶ化学 1999, 化学同人,p.27.

14 顕熱と潜熱 顕熱 潜熱 ( 相転移に必要なエネルギー ) 比熱融解熱凝固熱 ( 温度 - エネルギー曲線の傾き ) 蒸発熱凝縮熱 昇華熱 凝固熱 エネルギー値は下線で示した用語で呼称する値は下線で示した用語で呼称する 例 : 黒鉛の昇華熱は kj mol -1 である

15 氷, 水, 水蒸気 大城芳樹, 平嶋恒亮著 図表で学ぶ化学 1999, 化学同人,p.26,27.

16 水の相変化圧力 - 温度 融解 蒸発 昇華 凍結乾燥 中村義男著 化学熱力学の基礎 1995, 三共出版,p.103.

17 水の相変化体積 - 温度 圧力をかけると体積は小さくなる 通常の物質 水 モル体積 液体 > 固体 加圧により 液体 固体 高圧下での融点 上昇 モル体積 固体 > 液体 加圧により 固体 液体 高圧下での融点 降下 大城芳樹, 平嶋恒亮著 図表で学ぶ化学 1999, 化学同人,p.26.

18 系 系 system : 物質の集まり 多数の粒子 ( 原子, 分子 ) が含まれる 外界 surroundings : 注目している系を含む 環境 environment さらに大きな系 外界 環境 系

19 系の種類 系の種類 熱を除くエネルギー 熱 物質 孤立系 isolated system 断熱系 adiabatic system 閉じた系 closed system 開いた系 open system 外界との間で出入りを, 許すとき, 許さないとき 中村義男著 化学熱力学の基礎 1995, 三共出版,p.4.

20 可逆変化と準静的変化 理想気体の圧力, 体積, 温度を変化させる 可逆変化可逆過程 reversible change reversible process 変化の方向を逆にすると, 元の状態に戻ることのできる変化 不可逆変化 irreversible change 準静的変化準静的過程 quasi-static change quasi-static static process 系と外界との差を無限小にして, 無限に長い時間をかけて, 可逆的に系に変化を起こす理想的な過程

21 状態量 状態量 quantity of state t ある状態に至る経路に 依らない量 中村義男著 化学熱力学の基礎 1995, 三共出版,p.19. p19 位置エネルギー高さ h 内部エネルギー温度 T エンタルピーエントロピー

22 示量性の量と示強性の量 示量性の量 S エントロピー J K -1 = m 2 kg s -2 K -1 extensive quantity V 体積 m 3 x 一般的な変位 m n 物質量 ( モル数 ) mol U 内部エネルギー J = m 2 kg s -2 示強性の量 T 温度 K intensive i quantity P 圧力 Pa = m -1 kg s -2 F 一般的な力 N = m kg s -2 μ 化学ホ テンシャル J mol -1 = m 2 kg s -2 mol -1 中村義男著 化学熱力学の基礎 1995, 三共出版,p.39.

23 熱力学の法則 熱力学第 0 法則熱平衡温度計 熱力学第 1 法則エネルギー保存則熱, 仕事はエネルギー 熱力学第 2 法則エントロピー増大の法則不可逆変化 irreversible change 熱力学第 3 法則エントロピーゼロ絶対零度 熱力学第 0 法則 熱力学第 1 法則 二つの系 A,B がそれぞれ第三の系 C と熱平衡状態にあるならば,A,B に互いに熱平衡状態にある 熱と仕事が等価である熱と仕事をまとめたエネルギーが保存される 熱力学第 2 法則 ds d Q/T ( 等号は可逆変化 ) 熱力学第 3 法則 化学的に一様で有限の密度をもつ物質のエントロピーは, 温度が絶対零度に近づくにしたがい, 一定値に近づく. この一定値をゼロに取り, エントロピーの絶対値を定めることができる (Nernst-Planckの定理). 中村義男著 化学熱力学の基礎 1995, 三共出版,p.4, 13, 39, 61.

24 熱力学の式 G = H - TS = U + PV - TS = A+PV G : ギブズ自由エネルギー Gibbs free energy H : エンタルピー enthalpy T : 温度 temperature S : エントロピー entropy U : 内部エネルギー internal energy 系に出入りする熱 系の乱雑さの尺度 定圧条件下で 系から取り出せる最大限の仕事 構成粒子のもつ力学的エネルギーの総和 A : ヘルムホルツ自由エンルキ ー Helmholtz free energy 定温条件下で P : 圧力 pressure V : 体積 volume 系から取り出せる最大限の仕事 PV : 仕事ある圧力下での体積変化により 外部に対してする仕事 ( エネルギー ) TS : エントロピーの増減によって生じるエネルギー

25 H,PV,TS,G,A H PV U PV A TS G TS

26 内部エネルギー 1 内部エネルギー U : 構成粒子のもつ力学的エネルギーの総和 藤谷正一 木野邑恭三 石原武司共著 絵とき化学反応の見方 考え方 1989, オーム社,p.28,29.

27 内部エネルギー 2 野村良紀 中村吉伸共著 化学教科書シリーズ基礎化学 2003, 丸善,p.60.

28 分子運動 固体 液体 気体 振動運動 - - 全分子運動 回転運動 並進運動 分子内運動 振動運動 回転運動 : 起こっている, : 一部起こっている, : 起こっていない,-: 存在しない 野村良紀 中村吉伸共著 化学教科書シリーズ基礎化学 2003, 丸善,p.61.

29 内部エネルギーの増加 結晶の融解 構成粒子が運動エネ ルギーが大きくなり, 並進運動を始める 気体の昇温 構成粒子の並進運動 の速度が増加する 中村義男著 化学熱力学の基礎 1995, 三共出版,p.23.

30 エンタルピー 1 系に入った熱エネルギー Qは, 内部エネルギーの増加と外部に対してなした仕事に費やされた H = U + PV U : 内部エネルギー PV : 仕事 野村良紀 中村吉伸共著 化学教科書シリーズ基礎化学 2003, 丸善,p.62. H : エンタルピー 熱含量, 熱関数 系が含んでいる熱エネルギー

31 エンタルピー 2 藤谷正一 木野邑恭三 石原武司共著 絵とき化学反応の見方 考え方 1989, オーム社,p.34.

32 エンタルピーと反応熱 反応系 生成系 発熱反応 C + O CO 2 吸熱反応 N 2 + O 2 2NO 反応熱 = 反応系のエンタルヒ ー - 生成系のエンタルヒ ー 藤谷正一 木野邑恭三 石原武司共著 絵とき化学反応の見方 考え方 1989, オーム社,p.39.

33 反応熱の種類 藤谷正一 木野邑恭三 石原武司共著 絵とき化学反応の見方 考え方 1989, オーム社,p.41.

34 相転移とエントロピー変化 S 1 S 3 融解エントロヒ ー 蒸発エントロヒ ー エントロピーは 乱雑さの尺度 相転移にともなって 乱雑さが増減する 中村義男著 化学熱力学の基礎 1995, 三共出版,p.38.

35 気体の混合 野村良紀 中村吉伸共著 化学教科書シリーズ基礎化学 2003, 丸善,p.102. 中村義男著 化学熱力学の基礎 1995, 三共出版,p.45.

36 エントロピーの分子論的モデル S 1 < S 2 S 1 < S 2 エントロピーが増加する例の分子論的モデル 中村義男著 化学熱力学の基礎 1995, 三共出版,p.62.

37 エントロピー変化の例 状態の変化熱の出入りエントロピーの変化 0 の氷が0 の水になる熱を与える Q>0 S>0 0 の水が 0 の氷になる熱を奪う Q<0 S<0 等温度で気体を準静的に膨張させる熱を与える Q>0 S>0 等温度で気体を準静的に圧縮する熱を奪う Q<0 S<0 気体を準静的に断熱膨張させる熱の出入りなし Q=0 S=0 気体を断熱自由膨張させる熱の出入りなし Q=0 S>0 等温度で 2 種の理想気体を混ぜる熱の出入りなし Q=0 S>0 断熱容器の中で水とお湯を混ぜる熱の出入りなし Q=0 S>0 中村義男著 化学熱力学の基礎 1995, 三共出版,p.62.

38 ギブズ自由エネルギー 定圧条件下 系が含んでいる熱エネルギー = 仕事として系から取り出せるエネルギー + 仕事に使えないエネルギー H = G + TS 仕事として系から取り出せるエネルギー : ギブズ自由エネルギー G Gibb s free energy 仕事に使えないエネルギー : 束縛エネルギー TS bound energy G = H - TS = U + PV - TS ギブズ自由エネルギー = エンタルピー - 仕事に使えないエネルギー = 仕事として系から取り出せる最大エネルギー

39 準安定状態と平衡状態 ギブズ自由エネルギー G 定圧条件下で 仕事として系から取り出せるエネルギー G = U + PV - TS = H - TS 系は G が減少する方向に自発的に変化する dg<0 ( 不可逆変化 ) 準安定状態と平衡状態 dg=0 ( 可逆変化 ) 中村義男著 化学熱力学の基礎 1995, 三共出版,p.76.