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1 自然が生み出す薬物 第 1 回講義 7 月 16 日 2010 年 大阪大学薬学研究科小林資正 撮影 : 小林資正

2 薬学部 大学院薬学研究科の沿革 昭和 24 年 医学部薬学科として発足 昭和 28 年大学院薬学研究科を設置 ( 薬品化学 応用薬学の 2 専攻 ) 昭和 30 年旧帝大最初の薬学部として医学部より分離独立 ( 薬学部薬学科 ) 昭和 37 年製薬化学科を増設 昭和 49 年 昭和 50 年 薬学部附属薬用植物園を設置 学舎を豊中市蛍ヶ池から吹田キャンパスの現在地へ移転 平成 4 年大学院薬学研究科に独立専攻として環境生物薬学専攻を設置 平成 9 年薬学部 2 号館が竣工 平成 10 年 平成 10 年 平成 18 年 薬学部を総合薬学科の 1 学科に改組 大学院重点化により 大学院薬学研究科を分子薬科学 応用医療薬科学 生命情報環境科学の 3 専攻に改組 薬学部を 6 年制の薬学科と 4 年制の薬科学科の 2 学科に改組

3 薬学ってどんな学問? 生命に関わる化学物質を総合的に科学し 医薬品の創製を通じて人類の健康に奉仕する学問製薬企業での創薬の流れ ( 将来の ) 医療上の必要性 ( 1 つの薬が製品として完成するには ( がん エイズ アルツハイマーなど種々の疾患 ) 十数年の時間と数百億円のお金がかかる ) 未開拓天然薬物資源薬用植物微生物 ( 発酵 ) 海洋生物化学合成物質 1テーマあたり数百数千 数十万の化合物 ~ 数千の化合物期間 テーマの選定 生物活性試験法スクリーニング 活性物質 機器分析による新規化合物の化学構造解析医薬品合成法の開発 ( 不斉反応 立体選択的反応 ) 生体関連物質の分子レベルでの機能解析 類縁体合成 化学変換 医薬品合成化学 生物有機化学 物理化学コンビナトリアルケミストリーハイスループットスクリーニングコンピュータによるドラッグデザイン 医薬候補化合物 作用機序の解明 構造活性相関 薬物の作用機構 生体応答機構の解明薬物のターゲッティング 薬物治療の最適化 ( 毒性 吸収 分布 代謝 排泄 ) 動物による試験 ( 前臨床試験 ) 薬理学 生化学 分子生物学 薬剤学 分析学バイオテクノロジーバイオインフォーマティックス薬物送達システム ヒトによる試験 ( 臨床試験 ) 新規医薬品 遺伝子多型 テーラーメイド医薬遺伝子治療 3 ~1 0 年約 15 年 2約 ~3 5 年 環境問題 ダイオキシン 環境ホルモン 生態系と環境化学因子との相互作用 環境汚染化学物質の動態解析 生物機能を利用した環境浄化

4 ご協力 : 株式会社総医研ホールディングス

5 ご協力 : 株式会社総医研ホールディングス

6 微生物から発見された医薬品 C 1. 肝臓における MG-CoA 還元酵素の阻害により コレステロール合成が低下し 細胞のコレステロール プールが減少する ブラバスタチン 2. 細胞のコレステロール要求性が高まり LDL レセプター数が増加する 3 C S-CoA acetyl-coa 3.LDL レセプターを介してコレステロールに富んだ血中 LDL の取り込み 代謝が促進され 血中コレステロール値が低下する C C-SCoA MG-CoA C C 2 メバロン酸 MG-CoA 還元酵素 Deleted based on copyright concern. 上記の仕組みを 図解したもの コレステロール 肝細胞

7 ラクトン体は不活性 肝臓で代謝され開環し 活性型となる C R R = compactin ( ビーチャム ) R = C 3 lovastatin ( 三共 メルク ) pravastatin ( 三共 ) 微生物変換 ( 高い水溶性 ) C C C Ca 2+ C - F F F F Me S2 cerivastatin fluvastatin リピトールクレストール atorvastatin (129 億ドル ファイザー ) アストラゼネカ 塩野義製薬 ( 武田薬品工業の売上高 :85 億ドル ) ( 水溶性 )

8

9 撮影 : 小林資正

10 植物成分からの抗がん剤の開発 (1) Me CMe カサランチン C ニチニチソウ 500 kg から 1 g の収量 撮影 : 小林資正 MeC Ac ビンドリン ビンクリスチン ( 高収量で得られる単量体のカサランチンとビンドリンから40% の収量で合成されるようになった ) ( 急性白血病や悪性リンパ腫の治療 )

11 植物成分からの抗がん剤の開発 (2) taxol (paclitaxel) l) ( 樹齢 100 年の木 3 本の樹皮から 1g の収率 ) 半合成 10-deacetylbaccatin III Photo by Jason ollinger with CC License Attribution タイヘイヨウイチイ Taxus brevifolia Ac ( 枝や葉から 0.2% の高収量 ) 半合成 Ac Ac Ac タキソール ( 卵巣がん 乳がん 肺がんの治療 ) docetaxel (taxotere) ( 水溶性の改善 卵巣がんと乳がんの治療 )

12 ディオスコリデスの薬物 ( 紀元 77 年 ) ギリシャ本草 ( De Materia Medica ) 全 959 品目薬物の形態 薬効 品質 調整法 貯蔵法 ケシのデッサン Deleted based on copyright concern. pp MEK AGRIS & EMERS Papaver somniferum ケシ 種子を少量服用すると 鎮痛 催眠 消化促進 咳止め 腹部疾患の治癒などの効果がある 汁の採取方法 次の要領でアヘンをつくる 露がかれてから ナイフで頭果の小星状部を切り刻むが 内部まで突き刺さないようにする 頭果側面の表面にも まっすぐな切れ込みを入れる こうして 滲出してくる滴を指でスプーンにかき取る Photo by Papakuro with CC License Attribution

13 紀元 77 年ディオスコリデス ギリシャ本草 1 6 世紀パラケルズス ( スイス ) 薬物の精 ( arcanum) 天然薬物には特別に有効な成分がある 1 8 世紀リンネ ( スウェーデン ) 植物自然分類学の確立 1 9 世紀ゼルチュルナー ( ドイツ ) アヘンから鎮痛性 催眠性を示す物質 モルフィン を結晶として単離 紀元 年 神農本草経 上薬 中薬 下薬 1 6 世紀 ( 明 ) 李時珍 本草網目 medicinal plant Papaver somniferum L. ( ケシ ) P. setigerum DC. 未熟果実 乳液 阿片 young fruit opium R C3 morphine モルヒネ codeine R = R = C 3 コデイン (anodyne) ( 鎮痛 ) (cough medicine) ( 鎮咳 )

14 R C3 morphine モルヒネ codeine R = R = C 3 コデイン (anodyne) ( 鎮咳 ) 不斉炭素 :5 個 ( 鎮痛 ) (cough medicine) 快感 麻薬性 3 C-C-C ヘロイン 3 C-C- ( 麻薬 ) C3 ( 脳内に移行しやすく 加水分解されてモルヒネに戻る 即効性 ) ナロクソン ( モルヒネの拮抗剤 ) 不快 嫌悪感 合成医薬 3 C dext rometrophane pent azocine デキストロメトロファン ペンタゾシン C3 3 非麻酔性鎮咳薬 (non-anesthetic cough medicine) 3 C C 2 C=C(C 3 ) 2 C 3 非耽溺性鎮痛薬 (non-addictive anodyne)

15 R C3 morphine R = (anodyne) ( 鎮痛 ) codeine R = C 3 (cough medicine) ( 鎮咳 ) 快感 麻薬性 1975 年 β-endorphin, enkephalin の発見 ( モルヒネ様作用を有する脳内ペプチド ) Tyr - Gly - Gly - Phe - Met ( 末端がチロシン ) Met-enkephalin オピオイド受容体に結合 μ- 受容体 ( 鎮痛 麻薬性 呼吸抑制 ) K + イオンの流出による膜電位の過分極 κ- 受容体 ( 鎮痛 鎮静 ) Ca 2+ チャネルが閉じ神経伝達の遮断 σ- 受容体 ( 幻覚 ) 不斉炭素 morphine の立体構造 δ- 受容体 ( 鎮痛 ) G 蛋白の活性化による campの生成 R R C 2 2 C 2 C D-amino acid L-amino acid L-tyrosine

16 AD 年マラリア特効薬キナ皮から有効成分キニーネの分離 AD 年マラリア原虫発見 AD 1887 年オランダがジャワでキナの栽培に成功 AD 年ハマダラ蚊がマラリア原虫を媒介 ヨーロッパの東南アジアへの植民地政策 マラリア治療薬の必要 Cinchona succirubra ( アカキナノキ ) C. ledgeriana bark 樹皮 8 % キニーネ キニジン 3 C quinine R C=C 2 R = β- ( 年結晶化 ) anti-malaria 解熱 抗マラリア薬 quinidine R = α- ( 偶然の発見 ) anti-arrhythmia 抗不整脈薬 ( 出典 ) 宮城教育大学環境教育実践研究センター安江研究室鵜川研究室 olie 植物アルバムより Cl 3 C 合成抗マラリア薬 chloroquine C 3 クロロキン AD-mix- α & β K 2 s 2 () 4 K 3 Fe(C) 6 沈黙の春 DDT の使用禁止マラリアの再燃耐性株の出現 ( ハマダラカの撲滅 ) 1962 年レイチェル カーソン ( 新潮文庫 ) R S R L R M AD-mix- α R S R L R M 不斉酸化

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