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2 第 1 部エコフィード資源の排出元向け - 1 -

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4 エコフィード増産に向けての食品メーカーの役割 Ⅰ エコフィードの取組みの推移エコフィードの取組みは循環型社会構築という環境面の意義と 飼料自給率の向上という我が国の畜産の大きな課題の解決という 大きく 2 つの側面がある 環境面に関しては 環境省においては 2000 年度を循環型社会元年として位置づけ その基本的枠組みとして 循環型社会形成推進基本法が公布された そして 実効ある取組みの推進を図るため 容器包装リサイクル法 家電リサイクル法 自動車リサイクル法 建設リサイクル法等の個別の廃棄物 リサイクル関係法律の整備がなされた その一環として 食品残さの発生抑制と再生利用の促進のため 2001 年に食品リサイクル法が施行された この法律の下 再生利用の手段として肥料化と飼料化は当初横並びで推進されていたが 2007 年と 2015 年の見直しを経て 飼料化をより優先することが明確化されている 飼料自給率の向上については農林水産省が中心となって様々な取組みが長年にわたって実施されている その一環として 2005 年に 粗飼料の自給率向上のため 全国飼料増産行動会議が設置されるとともに 濃厚飼料の自給率向上のため 全国食品残さ飼料化行動会議が設置され 濃厚飼料自給率を現状の 9% から 14% に引き上げる目標も設定された この会議は農林水産省 都道府県 農業関係団体 食品産業関係団体 消費者環研団体 並びに有識者を構成員として 食品残さ飼料化推進のための行動計画を策定し その計画に基づく取組みの推進とその工程管理 普及啓発 情報の収集 分析 提供 地域段階における取組みの支援を行うものであった 2006 年にはその活動の一環として食品残さ等利用飼料の安全性確保のためのガイドラインが制定された 環境面と飼料自給率向上という観点から各種取組みが推進されてきたが 当初 食品残さを原料として作られた飼料については統一的な表現がなく 食品残さ飼料 リサイクル飼料 食品循環資源利用飼料 有機性資源飼料等と呼ばれていた しかし いっそうの普及に向けて 活動を推進する事業の中で エコフィード と呼ぶことが決められ その啓発が進められた その後 エコフィード関連事業の実施者であった社団法人配合飼料供給安定機構が エコフィード - 3 -

5 (ECOFEED) を特許庁に商標登録を出願し 2007 年に取得された ( この商標は公益社団法人中央畜産会に引き継がれている ) エコフィードのさらなる推進を目指して エコフィード認証制度が 2009 年に開始された これは食品産業 運搬業者 エコフィード加工業者 エコフィード利用者 ( 家畜生産者 ) 等がその意義についての共通認識の下に密接に連携し 資源循環型畜産に対する理解の醸成を促進する一環として整備された制度である さらに 認証されたエコフィードを給与して生産された畜産物およびその加工品を認証するエコフィード利用畜産物認証制度が 2011 年に開始された このような経緯から エコフィードという名称については 広義ならびに狭義での使用がなされている 広義では 食品製造副産物 余剰食品 調理残さ等の食品循環資源を原料として製造された家畜飼料のことを広く指す 一方 狭義での使用は エコフィード認証制度において 認証されたエコフィードを指し この場合は認証エコフィードという呼び方がなされている エコフィードの取組みは 2006 年ごろからの穀類価格の高騰もあり その利用量は増加している 図 1 に国産原料由来のエコフィードの製造量を示した 2020 年に 50 万 TDN トンを達成するという目標に向けて順調にその利用量は増えてきたが 2011 年ごろからやや伸び悩んでいるようにも見える エコフィードの取組みの初期は 飼料化しやすい資源が豊富にあり エコフィードの製造量は順調に伸びたが ここ数年 飼料化しやすい資源への競合が激しくなり 原料が集まりにくくなってきたこと 加えて輸入穀類価格が一時期に比べて落ち着いてきたことも反映しているかもしれない 我が国のエコフィードの取組みは世界に類を見ないほど先進的なものといえ 循環型社会構築という環境面の意義と 飼料自給率向上という畜産分野の大きな課題解決の意義 それらの 2 つを同時に達成しうる 世界に誇れるモデルといえる 2020 年に 50 万 TDN トンという目標を達成するためには 排出者である食品メーカー等の協力が不可欠であり 本稿では排出者側が食品残さをエコフィードとして利用してもらう際に留意すべきポイントやそれによるメリット そしてエコフィードに関連する技術開発についても取りまとめるものである - 4 -

6 TDNton 目標値 図 1 国産原料由来のエコフィード製造数量 農林水産省エコフィードをめぐる情勢 (2017 年 ) Ⅱ 食品メーカーの役割エコフィードに係る 食品の生産と 畜産における物流の関係を簡略化して図 2 に示した 食品メーカー等において 食品残さは廃棄物として静脈の物流に乗る それまで食品原料は食品メーカー等の適切な衛生管理下におかれてきたが 残さについてはこの時以降 衛生管理の対象範囲から外れてしまう 一方 エコフィードの取組みは この一旦静脈の物流に乗った資源を畜産における動脈に乗せ直すことであり このことが取組みの困難さを示している 言い換えると 食品残さの取り扱いに関して 食品メーカーの理解がなければエコフィードの取組みは困難なものになる 図 2 エコフィードに係る食品生産と畜産における物流の関係 - 5 -

7 焼酎粕を例にあげて説明する 焼酎工場では生産される焼酎の 1.8 倍ほどの焼酎粕が排出され そのほとんどが廃棄物として処理されている 常圧で蒸留される場合 焼酎粕は 100 ほどの温度のままで排出され 含まれるクエン酸等によって ph は4 程度と低い 清浄なものである しかし 廃棄物処理業者が収集するまで 焼酎粕を貯留しておくタンクは清掃されることがほとんどなく 雑菌が継代培養されているような状況にある そのため 一度タンク入れられた焼酎粕は強力な雑菌に汚染され 栄養分も豊富に含まれるため短時間で腐敗してしまう 一旦 そのような雑菌に汚染した焼酎粕であっても ギ酸等の有機酸を添加することで 保存性を高めうることを試験的に示している ( 大塚ら 2007) この試験において ギ酸を添加しないと まず酵母数が増加し それに伴いクエン酸が減少し ph が上昇し その結果 好気性菌が増加し 腐敗が進むことが示され ギ酸の添加により酵母が増えず クエン酸の減少も抑えられて ph が上昇せず 腐敗しにくくなることが示されている 生焼酎粕を豚に給与する肥育試験を実施した際 100 ほどで排出された焼酎粕を清浄なタンクに保存した そのタンクが実験室に室温で 1 年以上放置されていた 夏季の室温は 30 を超えていたが タンク内の焼酎粕はまったく腐敗していなかった 雑菌の混入がないと 有機酸を添加しなくても長期間保存できることを示している 貯留するタンクを オールアウトできるようにして オールアウト後洗浄して 新たな焼酎粕を入れるように工夫するだけで その保存性を大幅に改善することができるはずである また 清浄な焼酎粕は豚の嗜好性は極めて高いことから 非常に有用な飼料資源である 排出者である 焼酎メーカーの考え方を変更するだけで 廃棄物から有用な飼料として取り扱うことができる 小規模な焼酎メーカーでは 1tあたり 5,000 円以上の費用をかけて処理業者に委託しているケースもある 貯蔵のやり方を変更することで 嗜好性が高く 安価な飼料資源を畜産農家に供給する ウィンウィンな仕組みを構築できるものと期待している Ⅲ 飼料化技術の啓発 エコフィードを推進するための事業で これまで使用されてこなかった資源 を飼料として利用する新規な技術も数多く開発されてきた そのような技術が - 6 -

8 排出者側にも啓発されるならば 利用されるエコフィードの量の増加につながるだろう まだまだ普及の余地があると思われる技術を農業 食品加工副産物の飼料化利用技術マニュアルの中からピックアップする ( 畜産技術協会 2010) なお このマニュアルは英語版も出版されているので 海外でのエコフィード推進の場面でも活用できる 1. 洗米排水わが国では年間約 900 万 t の米が消費されているが 洗米排水としてそのうち 2% 程度が失われている 通常の洗米排水の固形分濃度は 0.2% 前後であり そのような希薄なものは飼料として利用することはできない 一方 精米工場で無洗米の製造に用いる超節水型洗米装置は 米 1kg に対して 0.15~0.2 倍の水しか必要とせず 通常洗米排水の 50 倍以上も濃い 固形分濃度 10% 前後の濃厚洗米排水を得ることができる この濃厚洗米排水は高栄養で 菌数も多いことから 腐敗しやすいため 回収直後にギ酸を添加して ph を 3.5 以下にすることで保存性を高めることができる 豚における消化試験も実施し TDN は乾物として 97.1% であることも示されている また 洗米排水 トウモロコシ 大豆粕 アルファルファミール等を加えて乾物率 18.4% 粗たんぱく質 2.9% TDN15.6% のリキッド飼料調製し 肥育後期豚に給与したところ 飼料の嗜好性には全く影響はなく 豚は旺盛な食欲を示した 米の加工を伴う様々な工場 例えば酒造メーカー 米粉工場 ライスセンター等においては このような機械の導入によって排水処理費用を削減し 有用な資源を飼料として供給することが可能になる 2. ポテトピールバレイショの加工品製造工程で剥いた皮のことをポテトピールと呼ぶ ( 写真 1) 平均の水分が 87% 程度の泥状の副産物で デンプンを多く含むため 良質なエネルギー源である ただし 腐敗しやすいので排出直後に有機酸の添加が望ましい 低コストで飼料利用するには サイレージ化やリキッドフィーディングが有効である サイレージ調製には 単味では水分が高すぎるので 水分調整材として他の飼料原料と混合して利用する必要がある また リキッドフィーディ - 7 -

9 ングにおいては 皮が配管やバルブに詰まる恐れがあるので 破砕等を行った上で使うことが望ましい バレイショ以外でも 干しイモを製造するときに排出される カンショを蒸して剥いた皮も飼料として利用できる 茨城県の干しイモ産地ではそれぞれの生産規模が小さく 一度に排出される干しイモ残さの量が少ない 毎日収集するとコストがかかるため 小ロット毎に粉砕して乳酸菌を添加してサイレージ化して保存性を高めて 一定量集まったとき に大型トラックで搬送する オンサイト 処理という仕組みも構築されている 写真 1 ポテトピール 3. 圃場残さ規格外の作物が圃場で廃棄されている現状がある 例えば バレイショは収穫された後 青果用または加工用のそれぞれの規格に準じて選別される 規格外品は大きさや形 収穫時の損傷 病害が主たる理由であり その多くは圃場に廃棄されている バレイショは水分含量が 80% 以上と高いが デンプンを多く含むため 家畜飼料として有用であり 規格外であっても 穀類の代替飼料として利用が可能である ただし バレイショは緑化および発芽により 中毒物質である α-ソラニンおよびα-チャコニンが合成される そのため 飼料として利用する場合 光に曝露しないように留意する必要がある 規格外バレイショを安価に飼料化するにはサイレージ化が有効である 水分調整材として糟糠類と混合して調製しても良いし 発酵 TMR の原料の一部として利用することも可能である バレイショ以外にも ニンジン ナガイモについても同様の取組みがなされている Ⅳ 分別による飼料化 食品残さの飼料化を一層推進するためには事業系一般廃棄物の利用拡大が不 可欠である これらの資源は 成分の変動が飼料利用する際の大きな課題となる - 8 -

10 しかし ある程度の類型化を施し それに応じた分別をすることで 配合可能な 飼料原料となりうる 産業廃棄物であっても成分の異なる資源が混在している と飼料化の妨げになる 1. コンビニエンスストアの賞味期限切れ食品コンビニエンスストアから排出される多様な残さであっても 類型化して分別することにより配合設計が可能になる 配合した原料を乾燥することなく 液体の発酵リキッド飼料として調製して肥育豚に給与すると配合飼料給与豚に比べても遜色のない発育成績と枝肉特性を示す肥育が行えることが示されている ( 大森ら 2007) 論文を公表した当時 コンビニ残さの飼料化はほとんどなされていなかったが 現在ではその飼料利用が大きく進んでいる 2. スーパーや厨房からの残さスーパーや厨房等からも多様な残さが排出される このような残さを飼料化する場合 まず どのような残さが どのくらい どのように排出されるかの調査が重要である この情報から エコフィードの事業化への青写真を描くことが可能になる スーパーや厨房からの残さは1) 野菜屑 2) 魚腸骨 肉類 3) デンプン質 ( 米飯 麺類 パン類 ) 4) 惣菜 5) 貝殻 卵の殻等灰分の高いもの等に分けられる 調査の段階では 項目毎に分別するため専用の容器を用意し その量を計量すると有用な情報が得られる このような調査は飼料化のプロセスとしても重要だが 残さの減量化に通じるともいわれており 通常の経営を見直す作業の一環となるかもしれない 3. 飲料メーカーからの残さ飲料メーカーのバックヤードに行くと 緑茶粕 コーヒー粕 麦茶粕やそれ以外の飲料残さが同じ場所に置かれているケースが多い それぞれのロットがあまり大きくなく 専用のラインを作ることができないためである 緑茶粕は蛋白質含量が高く 反芻家畜飼料として有用な飼料原料である 麦茶粕は麦を焙煎してから利用するため たんぱく質の利用性が著しく低下している可能性があるが デンプンの利用性は高く エネルギー飼料として利用可能である 一方 コ - 9 -

11 ーヒー粕は栄養価が低く 飼料化には不向きである 畜産農家によっては これらの飲料残さをまとめて引き取って 篩にかけて 粒度の小さなコーヒー粕を分離して利用しているケースもある しかし 工場の設計段階や 工場の運用面での工夫により分別が可能になると その飼料利用も推進されるだろう Ⅴ おわりに畜産農家がエコフィードに寄せる期待に比べて 食品メーカー等 排出者側のエコフィードに対する理解や期待はまだまだ浅いと思われる 排出される残さが適切にエコフィードとして利用されると 排出者側にとっては処理コストの削減が可能になるとともに 循環型社会構築に向けて企業の社会的責任を果たすという意義も大きい エコフィード推進の一環として 食品メーカー等 排出者側への啓発もいっそう進めるべきであろう ( 川島知之 ) 引用文献大塚舞 大森英之 田島清 川島知之 (2007) : ギ酸添加による甘しょ焼酎粕の保存性改善 日本畜産学会報 78: 大森英之 守谷直子 石田三佳 大塚舞 小橋有里 本山三知代 佐々木啓介 田島清 西岡輝美 蔡義民 三津本充 勝俣昌也 川島知之 (2007): コンビニエンスストアから排出された消費期限切れ食品を主体とする発酵リキッド飼料によるブタの肥育試験 日本畜産学会報 5 月号 : 畜産技術協会 (2010): 農業 食品加工副産物の飼料化利用技術マニュアル

12 第 2 部エコフィード利用者向け ( 牛編 豚編 )

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14 エコフィードの給与技術 ( 牛編 ) Ⅰ はじめに 食品に係る資源の有効な利用の確保および食品に係る廃棄物の抑制 を図る目的として食品リサイクル法が 2001 年に制定され その後改訂が行われ 更なる飼料利用の普及 拡大が求められている 2014 年にわが国の食品産業から発生する食品廃棄物は約 1,950 万 t で約 69% が再生利用され その 73% が飼料として利用されている ( 飼料をめぐる情勢 2016) また エコフィードの安全性の確保と安心して家畜に給与するために 食品残さ等利用飼料の安全性確保のためのガイドライン が示されている 食品廃棄物は食品製造 売れ残り 調理残さおよび農場残さ等の段階からそれぞれ排出されるが 牛では動物性蛋白質の給与は禁止されているため 牛へ利用できる食品副産物 ( 以下 エコフィード ) は食品の製造段階で排出される副産物が中心になる そこで 本稿では牛にエコフィードを給与する場合での エコフィードの飼料特性 飼料設計の基本および主なエコフィードの利用上の留意点について記載する Ⅱ エコフィードの飼料特性と飼料設計の基本エコフィードにはデンプン 蛋白質 脂肪および繊維を多く含むタイプ あるいは複数の飼料成分を含むタイプに大別することができる ( 表 1) デンプンを多く含むエコフィードとしては 無洗米ヌカ サツマイモ皮 麦茶粕 パン屑等がある 蛋白質を多く含むエコフィードとしては ビール粕 豆腐粕 醤油粕 緑茶粕 烏龍茶粕等がある また 豆腐粕や醤油粕には脂質が アン粕やジュース粕は繊維含量が多く含まれるが カカオ皮は脂質と繊維が多く含まれる 飼料の炭水化物および蛋白質を構成する画分を図 1 に示した 炭水化物は糖 デンプン 有機酸類 ペクチン β-グルカン ヘミセルロース セルロース リグニン等から構成される ジュース粕やアン粕にはペクチンや β-グルカンといった第一胃内で速やかに分解する可溶性繊維が多く含まれる 可溶性繊維は非繊維性炭水化物 (NFC:Non fiber carbohydrates) の一部であり 中性デタージェント繊維 (NDFom) には含まれない 一方 ヘミセルロース セルロースおよびリグニン等の非構造性炭水化物の第一胃内分解率は 一般的にヘミセル

15 ロース セルロース リグニンの順に低くなる 表 1 飼料成分からみたエコフィードのタイプ エコフィードのタイプデンプン質蛋白質脂肪質繊維質 主なエコフィード無洗米ヌカ サツマイモ皮 麦茶粕 屑米 パン屑等ビール粕 豆腐粕 醤油粕 緑茶粕 烏龍茶粕 酒粕等無洗米ヌカ カカオ皮 醤油粕 豆乳粕等ジュース粕 アン粕 カカオ皮等 図 1 エコフィードの蛋白質および炭水化物画分 乳牛の飼料給与の基本は 第一胃内に生息している微生物を効率よく増殖させ微生物蛋白質を多く生産することである 併せて第一胃機能を正常に保つことも重要である 飼料より摂取された蛋白質は第一胃内微生物によりペプチドやアミノ酸へ分解され さらにアンモニアとなり 第一胃内微生物はこれらの窒素源を用いて増殖する そのため アンモニア等の供給量や供給パターンに関係する第一胃内での飼料の蛋白質の分解性 溶解性を把握することは 第一胃内微生物の増殖を最大化するためにも重要である 一方 第一胃内微生物の増殖には窒素源のほか 炭水化物の分解で生じるエネルギー基質も必要であることから

16 炭水化物の分解で生じるエネルギーの供給パターンの把握も重要である そのため 第一胃内微生物の合成量を最大化するための飼料設計を行うためには 飼料の第一胃内での溶解性 分解性に基づいた飼料特性評価が必要になる 蛋白質は純蛋白質と非蛋白態窒素 ( アミノ酸 尿素 アンモニア 尿素等 ) に分けられる 溶解性蛋白質は第一胃内で速やかに溶出する蛋白質 ( 窒素化合物 ) で 非蛋白態窒素と純蛋白質より構成される 分解性蛋白質は第一胃内微生物により分解される蛋白質で その一部である溶解性蛋白質は第一胃内で速やかに溶解する また 非分解性蛋白質は第一胃内微生物により分解されずに 下部消化管で消化液により消化される蛋白質である 非分解性蛋白質の一部の結合性蛋白質は 変性した蛋白質やリグニン等と結合した蛋白質で牛での利用性は低い エコフィードの炭水化物および蛋白質画分は食品の製造で用いる原材料の種類や製造 加工法により異なる 一般に 食品の製造 加工工程で水や熱水により抽出処理を受けたエコフィードは溶解性蛋白質画分が低いことから 第一胃内で速やかに溶出する蛋白質は少ない 一方 発酵や加熱処理を受けたエコフィードは結合性蛋白質画分の割合が増加するため 第一胃内での分解率が低く 蛋白質の利用性も低下する また 加熱処理により糊化したデンプンは第一胃内での消化率や消化速度が速くなる このように エコフィートの製造 加工法は 炭水化物や蛋白質画分に影響することから エコフィードを入手する際には製造 加工法も適切な利用を図るために重要な情報である エコフィードを利用した乳牛での飼料設計の流れを図 2 に示した 乳牛の飼料設計モデルとしては 日本飼養標準 乳牛 ( 農業 食品産業技術総合研究機構 2007) やコーネル大学が提案した CNCPS6.5(Cornell Net Carbohydrate and Protein System: コーネル正味炭水化物蛋白質システム Van Amburgh ME ら (2015) ) があり CNCPS に準拠した飼料設計ソフトとしては AMTS(Agricultural Modeling and Training System) や Dynamic System) がある NDS(Nutrition

17 図 2 エコフィードを利用した乳牛での飼料設計の流れ 泌乳牛の飼料設計の第一段階は 乳牛の体重 乳量 乳脂肪含量 成長等から栄養要求量を求める 次に 飼料のデータベースを基に栄養要求量を充足するための飼料設計を行う 日本飼養標準 乳牛 2006 年版 ( 農業 食品産業技術総合研究機構 2007) を用いた飼料設計では 必要となる成分組成は 乾物 粗蛋白質 粗脂肪 中性デタージェント繊維 (NDFom) エネルギー価(TDN: 可消化養分総量 ME: 代謝エネルギー ) ビタミン A D リン カルシウム含量である さらに 蛋白質の第一胃内での分解率は飼料の消化管内の通過速度に影響を受けることから 蛋白質給与の指標として 飼料の第一胃内での蛋白質の有効分解率 (ECPD: Effective Crude Protein Degradability) が必要である AMTS や NDS ではこれらのパラメータのほか 糖 デンプン 揮発性脂肪酸およびリグニン含量 第一胃内でのデンプンや NDFom の消化率を入力する項目があり より多くの飼料特性に関する情報が必要である 飼料設計プログラムでは飼料データベースが付属しており 既入力成分値から実測値への変更 新規飼料の追加等の対応が可能である しかし エコフィードは多種多様であるため 飼料特性に関するデータがまだ蓄積の段階にある そのため 飼料データベースに記載がないエコフィードについては 以下の対応が考えられる a) 飼料データベースに該当するエコフィードのデータが無い場合 飼料分析センターに分析依頼を実施し 新たにデータを得る b) 科学論文やホームページを検索し 該当エコフィードの飼料特性の情報を

18 収集する c) 原料が類似したエコフィードのデータを代用する等の対応が考えられる エコフィードに関する飼料特性については 日本標準飼料成分表 2009 年版 ( 農業 食品産業技術総合研究機構 2009) に食品残さの成分値が記載されている また 五訂増補日本食品標準成分表 ( 文部科学省科学技術学術審議会資源調査分科 2010) に記載されている食品成分値の利用も考えられる 一方 国立フランス農学研究所 (INRA 2015) の Feedipedia には多数の飼料の成分組成 栄養価および利用に関する情報が記載されている さらに エコフィードに関する試験情報をとりまとめたものとして 未利用資源飼料化情報 中央畜産会 ) がある エコフィードの繊維は粒度が細かく 第一胃内での消化速度も速いことから 物理的効果は粗飼料の 1/2~1/3 であると考えられている ( 農業 食品産業技術総合研究機構 2007) そのため 粗飼料の繊維含量を考慮した飼料設計を行う必要がある また 脂肪質のエコフィードで不飽和脂肪酸含量が高いものは 第一胃内発酵を抑制し プロピオン酸の比率を高めることから 飼料の粗脂肪含量が 6% を越えないよう配合する必要がある 酪農現場で使われている飼料設計モデルの高度化により より細かな飼料特性に関する情報が必要となっている 特にエコフィードのような多種多様で 原料や加工調製法で成分組成が大きく異なる飼料を飼料設計モデルにどのように反映させるかは難しい問題である しかし 乳牛が必要とする栄養要求量を合理的に給与することは 生産性向上や飼料費の節減を実現する上で重要である そのため わが国で入手可能なエコフィードについて 飼料設計モデルに必要なパラメータの整備を図ることは重要な課題である 特に TMR センター等でエコフィードを飼料原料とした均一かつ安定した品質の TMR を製造するためには 迅速 簡易に飼料成分の把握が期待できる近赤外分析法の開発は必要である なお 飼養標準では平均的な栄養要求量を提示していることから 乳牛への飼料給与の妥当性については BCS 乳量や乳質 乳中尿素態窒素等の変動をモニタリングし 飼料設計の改善に反映させることが必要である

19 Ⅲ 主なエコフィードの飼料特性エコフィードに関する研究は数多く行われているが 主な飼料特性としては以下の通りである 給与に際しては 牛の反応をみて給与量の増減ならびに給与しない等の判断を行う必要がある ビール粕は乳牛の飼料として一般的に使われており 蛋白質含量や繊維含量が高く 蛋白質の第一胃内でのバイパス率が高く 繊維の消化速度も速い また 発泡酒の生産量が増加しているが 大麦以外のトウモロコシ 米 マイロ等を原料として使用するため 従来のビール粕に比べ飼料成分や栄養価が異なる トウフ粕は蛋白質含量と脂肪含量が高く 消化速度が速い高エネルギー 高蛋白質飼料である なお 脱脂した大豆を豆腐の原料に用いた場合には粗脂肪含量が低い場合がある トウフの製造業者により含水率や飼料成分が異なる 焼酎粕は 90% を超える高水分含量で 原料であるカンショ 麦および米で飼料特性が異なる 焼酎粕を固液分離した沈殿物が脱水ケーキ 液体部分を濃縮したものが濃縮液 それらを乾燥した乾燥品がある 西村ら (2012) はカンンショケーキを用いた乳牛用の TMR を調製し 乾物比で 10~20% 混合しても生産性に影響なく給与できることを示している 鈴木ら (2010) は大豆粕の代替として米焼酎粕濃縮液を乾物比で 20% 混合した乳牛用 TMR を調製 給与し その際には窒素の利用性を考慮する必要があることを示している 米糠は脂肪含量や栄養価も高い高エネルギー飼料であるが 気温の高い時期には脂肪の酸化が生じるため保存に留意する必要がある また 米糠より米油を抽出した脱脂米糠があるほか 無洗米を製造する段階で生じる無洗米ヌカがある 無洗米ヌカは一般のヌカよりもデンプン含量が高い 屑米は食用に供することができない砕けた米 未熟米等不完全米である デンプンが主成分であるためエネルギー飼料として用いることができる 米の飼料利用については 飼料用米の生産 給与技術マニュアル ( 農業 食品産業技術総合研究機構 2015) に留意点が記載されているので参考にされたい 酒粕は日本酒製造の際に産出する副産物であり 可溶無窒素物や粗蛋白質が主成分である 一方 近年の大手酒造メーカの酒造技術の変化により 液化仕込み酒粕が排出されている 液化仕込みとは 麹菌による発酵を容易にするために 高熱により米のデンプンを α 化する方法で 粗蛋白質が大豆粕程度含まれるこ

20 とが報告されている ( 有安ら 2012) 茶系残さとしては 緑茶粕 烏龍茶粕 麦茶粕がある 粗蛋白質含量は緑茶粕が約 30% 烏龍茶粕は約 20% で 烏龍茶粕の有効分解性蛋白質は緑茶粕よりも低い ( 永西ら 2005) 麦茶粕の粗蛋白質含量は約 13% で 可消化養分総量は 71% で大麦の約 8 割のエネルギー値である ( 永西ら 2000) Ⅳ おわりにエコフィードの給与について乳牛を中心に記述した 栄養管理技術の高度化が進む中 飼料成分や栄養価の変動が大きいエコフィードを適正に給与するためには 飼料特性の把握を適宜実施することが必要である また フリーストール導入経営の増加 搾乳ロボットの導入等飼養管理形態も変化しつつある そのためには 生産現場レベルでの飼料特性の測定技術の開発ならびに飼養形態を考慮した新たなエコフィードを主体とした給与システムを構築する必要がある ( 永西修 ) 参考文献有安則夫 山田徹夫 長尾伸一郎 (2012): 液化仕込み酒粕の飼料化技術の検討 岡山県農業総合センター畜産研究所報告 2: 中央畜産会 (2017): 未利用資源飼料化試験情報 年 3 月 11 日確認 INRA(2015): Feedipedia, an online encyclopaedia of livestock feeds 年 3 月 11 日確認 永西修 黒岩力也 佐伯真魚 川島知之 (2005): 低 未利用食品製造副産物における反すう家畜用飼料としての蛋白質の特性 日本草地学会誌 51(3): 永西修 塚原昇 梶川博 寺田文典 (2000): 麦茶製造副産物の第一胃内消化特性と栄養価 日本畜産学会報 71(8):J 文部科学省科学技術学術審議会資源調査分科 (2010): 日本食品標準成分表 2010 農業 食品産業技術総合研究機構 (2007): 日本飼養標準 乳牛 2006 年版 中央畜産会 東京

21 農業 食品産業技術総合研究機構 (2009): 日本標準飼料成分表 2009 年版 中央畜産会 東京農業 食品産業技術総合研究機構 (2015): 飼料用米の生産 給与技術マニュアル <2015 年度版 > 年 3 月 13 日確認農林水産省生産局畜産部飼料課 (2017): エコフィードをめぐる情勢 年 3 月 13 日確認西村慶子 中原高志 大久津昌治 川本康博 中西良孝 (2012): カンショ焼酎粕ケーキ混合サイレージを原料とした TMR の乳用牛への給与が栄養代謝と乳生産に及ぼす影響 日畜会報 82(4): 鈴木知之 神谷裕子 田中正仁 服部育男 佐藤健次 (2012): 大豆粕の米焼酎粕濃縮液への置き換えが乳牛の乳生産成績に及ぼす影響 日畜会報 81(4): Van Amburgh ME, Collao-Saenz EA, Higgs RJ, Ross DA, Recktenwald EB, Raffrenato E, Chase LE, Overton TR, Mills JK, Foskolos A. (2015): J.Dairy Sci 98(6)

22 エコフィードの給与技術 ( 豚編 ) 近年の穀物飼料の価格高騰により 家畜生産に占める飼料費の割合がますます増加している また わが国の濃厚飼料の自給率は 14% 程度ときわめて低く これの改善策が求められている 一方 食品残さの廃棄量は多量で 環境汚染の観点から問題になっている しかし 食品残さのうち多くは家畜にとって必要な栄養素を含んでおり 飼料としての有効利用が十分に可能である そこで 上記の問題を解決する有効な手段として近年食品残さのエコフィードとしての利用促進に期待が高まっている ここでは豚用飼料への利用が主体となるエコフィードの特徴 種類 利用条件 技術的課題について簡単に述べ いくつかのエコフィードの具体例をまとめてみた Ⅰ 特徴エコフィードの特徴として 一般に高水分 高蛋白質 高脂肪が挙げられる もちろん 個々のケースは様々であり それぞれの成分分析が重要になってくる このうち高蛋白質 高脂肪は家畜にとって決して悪いことではなく 両者とも重要な栄養成分である したがって給与する飼料全体としてのバランスをよく考えて 市販飼料に配合するエコフィードの割合を決定すれば低価格で優れた栄養成分をもつ給与飼料の調製が可能である ただし高蛋白質エコフィードは微生物による汚染が起きやすいため 脱水や有機酸添加等によってその貯蔵性を高める必要がある 高脂肪エコフィードは 特に肥育後期の豚に多給すると厚脂や軟脂の原因となり得るため その給与量に注意を要する 高水分エコフィードは一般的に多く排出されるが コストのかかる乾燥作業を経ずに現物の状態で飼料として利用できれば飼料費節減に大きく貢献できる しかし高蛋白質エコフィードと同様に貯蔵中の腐敗 変敗が起きやすいことから貯蔵 給与法に注意が必要である 水分含量が高いことはエコフィード利用を推進するにあたって有効な面もある 近年 リキッドフィーディングという飼料給与システムが普及しているが この給与方法は飼料を液状にしてパイプラインを通して飼槽に給与するものである この方法の優れた点は 飼料が液状であるため 第 1 に豚が飼料を摂取しやすく また豚舎内の粉塵が減少するということもあるが それら

23 に加えて液状のエコフィードをそのまま混ぜられるという利点がある リキッ ドフィーディングシステムを取り入れている養豚農家では様々な成分の高水分 エコフィードの利用が可能である Ⅱ 種類 1. 食品製造副産物食品製造副産物は食品工場等から排出される豆腐粕 パン屑 ビール粕等であり 排出される時期 栄養成分も一定であり エコフィードとして利用しやすい すでに主なものはエコフィードとして利用されているが 一工夫すれば十分に利用可能なものもまだ残されていると思われる 2. 余剰食品および調理残さ余剰食品および調理残さは 売れ残り弁当 食堂の残飯 カット野菜屑等である 栄養成分の変動が大きく 個々の排出量が少ないため利用しづらい しかし豚への飼料としては十分に使えるものが多く これらの利用拡大が重要なポイントとなる 3. 農場残さ 農場残さは規格外農産物等のことで 規格外ニンジン等がある Ⅲ 飼料としての利用条件飼料としての利用条件は 安全性はもちろんのこと 豚による嗜好性が重要であり 飼料摂取量が低下するようであれば本末転倒である 嗜好性については 市販飼料にエコフィードを混合する量によって異なり 嗜好性が低下するようであればその混合割合を低くすればよい それでも嗜好性の低下がみられるようであればエコフィードに何らかの問題 すなわち基本的に嗜好性が極めて低いこと あるいは腐敗等による有害物質の存在が考えられる 安定供給ができることも利用条件として重要である 量 質の変動が少ないことに加え できれば年間を通して供給できることが望ましい ただし ある一定の時期のみの排出であっても利用は可能である その他の利用条件では 制度 規制の遵守 生産物

24 への悪影響がないこと 利用時の手間がかかりすぎないこと 環境問題 ( 悪臭 ) がないこと等が挙げられる Ⅳ 技術的課題エコフィードの最も大きな特徴として 様々なエコフィードの栄養成分が大きく異なることである これを有効に利用するためにはある程度の家畜栄養学の基礎知識が要求される 市販飼料にエコフィードを一部 ( 数 % 程度 ) 添加する場合は 飼料全体の栄養バランスはそれほど崩れないことが多く エコフィードの利用は可能である また 衛生管理 給与システム ( リキッドフィーディング等 ) についても知識が必要である 肉質への影響については 厚脂 軟脂 肉色への悪影響が出ないことが要求され 必要であればそれに対する技術対策を行う Ⅴ エコフィードの具体例表 1 に日本標準飼料成分表 (2009) から抜粋した一部のエコフィードの栄養成分および豚による消化率を示した ビール粕 酒粕は乾燥した製品を示している 元々はウィスキー粕 カンショ焼酎粕と同様に高水分である これらは DDGS も含めて アルコール発酵後の残さである アルコール発酵で多くの糖分が利用されてしまった結果 残されたのは蛋白質が多く したがって高蛋白質源となり得る 豆腐粕も良質な蛋白質源として古くから知られているが 腐敗しやすことが難点で 夏場では数時間の室温放置で腐敗が進行してくる ミカンジュース粕 リンゴジュース粕はいずれも乾燥製品を挙げている 栄養成分的には特に偏りはないが 粗繊維含量がやや高く 繊維源としての利用が考えられる 繊維質は腸内環境を整える作用があるとされており 単胃動物である豚においてもある程度の繊維質が飼料中に含まれることが望ましい さらにジュース粕類には多種のポリフェノールが含まれており これが機能性を発揮することも考えられる パン屑はすでにわが国では重要な飼料原料として利用されており 安定供給 少ない成分変動 取り扱いが容易等の特徴がある 肥育豚にリジン欠乏飼料を給与すると筋肉内脂肪含量が増加して美味しい豚肉が生産されることはよく知られている この元になった事例がパン屑の多給である パン屑は小麦粉主体から

25 成っており 小麦粉の特徴はリジン含量が低いことにある パン屑多給によって飼料中のリジン含量が低下し その結果筋肉中の脂肪含量が増加したものである エコフィード給与によって生産される豚肉を差別化できた良い事例である 菓子屑 菓子パン屑 製麺屑いずれも成分の極端な偏りはないが 脂肪含量がやや高い 低脂肪のエコフィードとうまく組み合わせれば問題なく利用できる 表エコフィード一般成分および豚による消化率の一例 (%) 水分 粗蛋白質 粗脂肪 可溶無窒素物粗繊維 総エネルギー 消化率 (%) (Mcal/kg) 粗蛋白質 可溶無窒素物 ビール粕 酒粕 ウィスキー粕 ( 大麦 ) ウィスキー粕 ( トウモロコシ 大麦 ) DDGS カンショ焼酎粕 豆腐粕 ミカンジュース粕 ( 乾 ) リンゴジュース粕 ( 乾 ) パン屑 菓子屑 菓子パン屑 製麺屑 日本標準飼料成分表 (2009 年版 ) より抜粋 以上 ここで紹介した事例は飼料原料として比較的扱いやすく すでにエコフィードとして利用されているものが多い また 例えば栄養成分的に偏りがあったとしても他のエコフィードと組み合わせてバランスを取ることは可能である このためには個々のエコフィードの成分分析が重要であり 市販配合飼料も含めてそれらをいかにして組み合わせるかがポイントとなる もちろん 各農場が位置する周辺地域でどのような利用可能エコフィードが存在するかの情報収集も重要である Ⅵ おわりにエコフィードの利用は基本的には飼料コストの低減が可能であるが 安全性 嗜好性 成分的変動の把握 収集作業等 完全配合飼料のみの給与体系には見られない作業が新たに加わる これらを面倒がらずにエコフィードを利用すれば かなりの飼料コストの低減に繋げることができる ( 高田良三 )

26 第 3 部平成 28 年度エコフィード利用畜産物 差別化促進事業 ( 生産実証試験 ) に係る報告

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28 ウィスキー粕の給与が豚の嗜好性と肥育成績に及ぼす影響 Ⅰ 要約豚の肥育後期にウィスキー粕を給与して ウィスキー粕の嗜好性と その肥育成績に及ぼす影響を検討した 試験 1. 嗜好性試験配合飼料に対するウィスキー粕の添加量を 0( 無添加 ) % の 5 種類として 11 頭の肥育後期豚を供試してカフェテリア方式の嗜好性試験を行った 嗜好性はウィスキー粕の添加量が多くなるにしたがって低下し 添加量としては 10% を上限とするのが適切と考えられた 試験 2. 肥育試験対照区は日本フードエコロジーセンターの慣行リキッド飼料とし 試験区はそれにウィスキー粕を 10% 配合して給与した 供試豚は 交雑種 (LWD) を対照区と試験区に分けて群飼育した 試験開始時体重を 85kg として 115kg までそれぞれの飼料を給与した 期間中の体重増加を記録した 肥育日数 枝肉の分析には 10 頭を用いた 背脂肪厚 格付を全頭記録した 試験区では飼料摂取量の減少が認められ それに伴い 対照区の出荷時体重 枝肉重量 ロース重量が試験区よりも重くなった 枝肉成績 枝肉ロース部の分析値 ( 加熱損失率 テクスチャー 色調 (L a b) 色調 (L a b) 脂肪融点 脂肪酸組成) には差は認められなかった 肥育後期にウィスキー粕を 10% 配合して給与した場合 嗜好性の問題はあるものの 肉質成績に対する悪影響はなく 大豆粕の約半分量を代替する蛋白源として利用可能であると示唆された Ⅱ ウィスキー粕利用の背景と実証試験の目的国内におけるウィスキーの生産は増加傾向にあり その副産物であるウィスキー粕は年間約 38 万 t( 乾物として約 0.3 万 t) 発生している これは水分が非常に多いため飼料としては利用しにくく 主に廃水処理 もしくは焼却処分されている しかし 近年 豚へのリキッドフィーディング技術が普及してきたことで 水分が多い素材の飼料化が可能になった また 九州地域での焼酎粕の飼料利用技術の普及にともなって 似たような蒸留酒の製造粕であるウィスキー粕にも技術移転が可能な段階にはいったと考えられる ウィスキーの原料は二条大麦であり まずそれを発芽させて麦芽をつくり ( 製

29 麦 ) 次に麦芽を粉砕し温水と混ぜて麦汁をつくる( 糖化 ) アルコール発酵を経て 蒸留機で蒸留し 熟成したものがウィスキーである そして蒸留の際に蒸留残液として発生したものがウィスキー粕である 特徴は 水分が 95% 以上あること 粗蛋白質が乾物中約 50% もあることであり 飼料原料としては主要な養豚飼料用の蛋白源である大豆粕に対する代替原料として期待できる 本実証試験で使用したウィスキー粕 ( 下写真 ) その一般成分および微生物相を表 1 に示した 表 1 ウィスキー粕の一般成分と微生物 写真 1 供試ウィスキー粕 肥育試験の基礎飼料となるリキッド飼料を提供した ( 株 ) 日本フードエコロジーセンターでは 食品残さを活用したリキッド飼料を製造して 養豚生産者に配送し その生産物を特徴ある豚肉として小田急グループと提携し ブランド化して販売している このリキッド飼料原料としてウィスキー粕を活用することで更なるコスト削減と 生産物の差別化販売につながることが期待できる 今回の実証試験では 食品残さ主体のリキッド飼料の蛋白質源としてウィスキー粕の活用を想定して 肥育後期におけるウィスキー粕の給与が豚の嗜好性と肥育成績に及ぼす影響を検討した

30 Ⅲ ウィスキー粕の保存性豚での試験に先立ち ウィスキー粕の保存性の検討を行った 日本大学生物資源科学部の草地学研究室の実験室内で実施した ウィスキー粕を 150ml ずつ 250ml のポリ瓶に入れ ふたは被せるものの密閉はしない状態で の各温度で保存した それぞれ 3 日間 7 日間 14 日間 21 日間保存したウィスキー粕を分析した 各水準 3 検体を供試した ph 変化の結果を図 1 に示した 保存開始時の ph は 3.5 と低く エタノールは 0.01% 以下でありほとんど検出されなかった 3 日目までは各温度ともに ph の変化はないものの 30 保存では 7 日目にかけて急激に上昇し 4.0 をこえ 21 日目には 5.07 に達していた 20 保存は 7 日目から ph が上昇した 10 保存では ph の上昇は認められなかった 図 1 ウィスキー粕の ph の変化 今回使用したウィスキー粕は 発生時に有機酸の添加などの品質保持手段を施していない無処理のものであった そのため 20 以上の常温での品質保持は難しいことが示唆された しかしながら 初期の ph は非常に低いため 今後実用化にあたって発生現場における適切な衛生面の手段を講じることで 容易に長期保存可能になる有望な素材と考えられる

31 Ⅳ ウィスキー粕の嗜好性試験 1. 材料および方法 1) 試験期間と場所嗜好性試験は 2016 年 10 月 9 日から 10 月 15 日まで 日本大学生物資源科学部 ( 神奈川県藤沢市 ) の付属農場の肥育豚舎で実施した 2) 供試豚と供試飼料交雑種 (LWD,LWWD) 後期肥育豚 同腹の 11 頭 ( 雌 3 頭 去勢雄 8 頭 開始時平均体重 68 kg ) を供試した 基礎飼料は市販の肥育後期用配合飼料 ( フィードワン ( 株 )) を用いた 無添加区にはこの基礎飼料のみを給与し 試験区には基礎飼料にウィスキー粕を 5% 10% 15% 20% をそれぞれ添加して給与した 給与飼料の乾物率は一定になるように無添加区にも加水した B 社から提供されたウィスキー粕を使用し 使用までの期間は 8 の冷蔵保存とした 3) 試験方法群飼豚房で試験開始前日に絶食を行い その日に群飼豚房から 1 頭ずつ体重を測定した 試験は 5 つの独立した飼槽に各飼料を設置したカフェテリア豚房に 1 頭ずつ移動させ 1 頭当たり 50 分間の摂取量を測定した 豚を入れ替えるごとに供試飼料の位置を時計回りにずらして 5 日間の嗜好性試験を行った 試験の最終日に再び体重測定を行った 各個体 摂取量の多い飼料から順位をつけ 順位和を算出した 期間中は群飼豚房では飼料給与はしなかった 飲水はどちらの豚房でも自由飲水とした 4) 統計処理各試験日の乾物摂取量は 一因子分散分析をおこなって有意差が認められた場合は Tukey の多重検定 により検定した また 各試験日それぞれの飼料の順位和を求め Friedman 検定 により検定し 有意差が認められた場合は Steel-Dwass 検定法 で検定を行った

32 2. 結果および考察 5 日間の飼料摂取量の結果は表 2 に 嗜好性順位の結果は表 3 に示した 5 日間すべてウィスキー粕の添加量が多いほど濃度依存的に摂取量が減少した 全日程の平均値では 無添加と 15% 20% の間に有意差が見られ 無添加の嗜好性が最も高かった これは ウィスキー粕の酸味や刺激臭が原因だと考えられる しかし ウィスキー添加区の摂取量は日を追うごとに増加しており各試験日の摂取量の合計もともに増加しているため 馴致によって嗜好性が改善する可能性が考えられる 表 2 に示した順位和は値が小さいほど嗜好性が良好であり 値が大きいほど嗜好性が悪いことを示している 順位和の結果は飼料摂取量の結果と異なり 5% 無添加 10% 15% 20% の順で嗜好性が高い結果となった 平均値は 無添加 5% 10% と 15% 20% の間に有意差が見られたため 両者の結果を合わせて ウィスキー粕は 10% 添加が上限だと考えられる 表 2 嗜好性試験の 1 頭当たり平均摂取量

33 表 3 嗜好性試験の嗜好性順位 Ⅴ ウィスキー粕の肥育試験 1. 材料および方法 1) 試験期間と場所肥育試験は 2016 年 9 月から 2016 年 11 月まで 江戸屋養豚場 ( 神奈川県厚木市 ) の肥育豚舎で実施した 2) 供試豚と供試飼料供試豚は 交雑種 (LWD) の計頭を性別 ( 雌 去勢雄 ) 体重ができるかぎり均等になるように対照区と試験区に割り付け 2 豚房に分けて群飼育した 試験開始時体重を 85kg として それぞれの飼料を給与した その後 115kg に近づいた個体は 1 週間毎に順次食肉センターに出荷した 3) 給与飼料ウィスキー粕は B 社から提供されたものを供試した 対照区は日本フードエコロジーセンターの慣行リキッド飼料を給与し 試験区にはウィスキー粕を乾物として 10% 配合して給与した これは配合飼料であれば大豆粕の約半分を代

34 替した計算になる 当初は 20% 配合したが嗜好性に問題が認められ飼料摂取量 が激減したため 開始数日で 10% の配合に切り替えた 4) 測定項目 1 増体成績体重は 1 週間毎に測定し 出荷目標体重 (115kg) に近づいた個体から適宜出荷した 飼料給与量は群として測定し それ以外の日増体量は個体別に測定した 2 枝肉成績と畜後の枝肉重量 背脂肪厚 格付を記録した 枝肉の分析には対照区 5 頭 ( 雌 2 頭 去勢雄 3 頭 ) 試験区 5 頭 ( 雌 3 頭 去勢雄 2 頭 ) を用いた 分析部位は右側ロース部とし そのロースを 3 分割 ( カタ セ コシ ) したセの部分を用いた 分析項目は 枝肉ロース部 ( セ ) の胸最長筋 ( ロース芯 ) における加熱損失 ( ドリップ率 ) テクスチャー 色調(L a b) また背脂肪の内層における色調(L a b) 脂肪融点 脂肪酸組成とした 加熱損失率は ( 加熱前肉塊重量 - 加熱後肉塊重量 ) 加熱前肉塊重量 100 の計算によって求め テクスチャーはテンシプレッサーによって測定した 色調は色差計を用い 脂肪の融点は衛生試験法注解 (1990 年版 ) の方法で測定した 脂肪酸組成はガスクロマトグラフによって測定した 5) 統計処理 対照区と試験区の平均値の差の検定を t 検定によって行った 2. 結果および考察 1) 増体成績増体成績と枝肉重量を表 4 に示した 分析に用いた 5 頭については 開始時体重の時点から対照区が重い傾向であり その傾向のまま出荷時体重 枝肉重量とも対照区が重い傾向であった ロース重量も対照区のほうが重かった (P<0.05) 出荷時体重については 現場の体重計の誤差が疑われた( もう少し体重が重い可能性がある ) ため 対照区と試験区の比較のための参考値と考えたい

35 表 4. 4 増体成績と枝肉重量 対照区 (n= 5) 試験区 (n= 5) 統計 開始時体重 kg 88 ± 4 83 ± 4 N S(P = 0.08) 出荷体重 kg 123 ± ± 4 N S(P = 0.07) 日増体量 kg 0.99 ± ± 0.06 N S 格付 中 1 並 4 中 2 並 3 ー 枝肉重量 kg 87.1 ± ± 3.6 N S(P = 0.11) ロース重量 kg 7.36 ± ± 0.42 P < ) 枝肉成績胸最長筋 ( ロース芯 ) の肉質成績と背脂肪内層の成績を表 5 と表 6 に示した いずれの項目にも対照区と試験区の差は認められなかった そのため ウィスキー粕を 10% 配合した場合の肉質への悪影響はないと判断できる 表 5 胸最長筋 ( ロース芯 ) の測定値

36 表 6 背脂肪内層の測定値 脂肪の融点は 対照区 試験区ともに一般的な豚肉の融点 (35~42 ) に比べると低かった これはウィスキー粕ではなくリキッド飼料自体の特徴を反映しているといえる 脂肪酸組成の結果も 対照区 試験区ともに一般的な豚肉に比べてステアリン酸の割合が低く オレイン酸が高いという特徴的な脂肪酸組成であった Ⅵ まとめ肥育後期にウィスキー粕を給与した場合 嗜好性に考慮して上限量を設定する必要があるものの 肥育成績に対する悪影響はなく 通常と同水準の豚肉生産が可能であった そのことからウィスキー粕がリキッド飼料中の大豆粕代替原料として使用可能であることが実証された 今後の課題として ウィスキー

37 粕の発生場所における適切な品質保持手段の検討を行い 豚の嗜好性の改善 栄養価損失の防止をはかる必要がある それによって有望な飼料資源として実用化可能と考えられる ( 佐伯真魚 髙橋巧一 )

38 付表 1 ウィスキー粕給与試験全個体

39 付表 2 胸最長筋と背脂肪内層の個体別測定値 対照区 試験区 No.90 No.95 No.91 No.93 No.96 No.79 No.80 No.85 No.84 No.86 去勢 雌 去勢 去勢 雌 去勢 去勢 雌 雌 雌 出荷体重 kg と畜日 11 月 7 日 11 月 7 日 11 月 14 日 11 月 14 日 11 月 14 日 11 月 7 日 11 月 7 日 11 月 7 日 11 月 21 日 11 月 21 日 格付 並 並 並 中 並 中 並 中 並 並 枝肉重量 kg ロース重量 kg 加熱損失 ( ドリップ率 ) % テクスチャー硬さ kg/cm 凝集性 弾力性 % 付着性 cm 2 /cm 色調 L a b 色調 L a b 脂肪融点 脂肪酸組成 % C 10: C 12: C 14: C14:1 C 15: C 16: C 16: C 17: C17:1 C 18: C 18: C 18: C 18:3(n3) C 18:3(n6) C 20: C 20: C 20: C 20:3(n3) C 20:3(n6) C 20: C20:5 C22:0 0.1 C22:1 C22:2 C 22 : C 22 : C 22 : C24:0 C24:1-38 -

40 ウィスキー粕を給与した豚肉の食味官能アンケートの集計結果 大豆粕の代替の蛋白質源としてウィスキー粕 ( 廃液 ) の活用を想定して 肥育後期において 株式会社日本フードエコロジーセンターの慣行リキッド飼料で肥育した豚と同社慣行リキッド飼料にウィスキー粕を乾物として 10% 給与した豚での比較を行った 慣行リキッド飼料で肥育した豚を対照区 ウィスキー粕 ( 廃液 ) を給与した豚を試験区とする 本実証試験の詳細については前章を参照されたい 食味官能アンケートは 平成 29 年 1 月 10 日 ( 火 ) に機械振興会館にて実施した 同施設にて開催した委員会等に参集した専門家 畜産協会等職員 公益社団法人中央畜産会職員等に対し実施し 34 名分の有効回答を得た アンケートを実施するにあたり 豚肉をしゃぶしゃぶ ステーキ ( フライパン調理 ) ステーキ( スチームコンベンション調理 ) とんかつ チャーハンの 5 種類の方法で調理した 検査項目は 味 ( おいしさ ) 脂っぽさ 硬さ ジューシーさ 歯ごたえ 好ましい豚肉の香り 獣臭 アルコール臭の 8 項目とし それぞれ 5 段階評価とした ( 表 1) 表 1 食味官能検査におけるアンケートの検査項目及び評価 評価項目 味 ( おいしさ ) とてもおいしい おいしい 違いなし まずい とてもまずい 脂っぽさ とても多い 多い 違いなし 少ない とても少ない 硬さ とても硬い 硬い 違いなし 軟らかい とても軟らかい ジューシーさ とても濃厚 濃厚 違いなし 淡泊 とても淡泊 歯ごたえ とてもある ある 違いなし しない 全くしない 好ましい豚の香りとても香しい 香しい 違いなし 香らない 全く香らない 獣臭 とても臭う 臭う 違いなし 臭わない 全く臭わない アルコール臭 とても臭う 臭う 違いなし 臭わない 全く臭わない 回答者の約 8 割は男性であった 年齢層でみると 20~30 代が 18% 40 代が 24% 50 代が 38% 60 代が 20% であり 性別には偏りがあったものの 幅広 い年齢層から意見を収集することができた

41 表 2 食味官能アンケートの集計結果 評価項目 調理方法 しゃぶしゃぶ ステーキ ( フライパン ) 味 ( おいしさ ) 脂っぽさ 硬さ ジューシーさ 歯ごたえ 好ましい豚の香り 獣臭 アルコール臭 ステーキ ( スチーム ) とんかつ チャーハン しゃぶしゃぶ ステーキ ( フライパン ) ステーキ ( スチーム ) とんかつ チャーハン しゃぶしゃぶ ステーキ ( フライパン ) ステーキ ( スチーム ) とんかつ チャーハン しゃぶしゃぶ ステーキ ( フライパン ) ステーキ ( スチーム ) とんかつ チャーハン しゃぶしゃぶ ステーキ ( フライパン ) ステーキ ( スチーム ) とんかつ チャーハン しゃぶしゃぶ ステーキ ( フライパン ) ステーキ ( スチーム ) とんかつ チャーハン しゃぶしゃぶ ステーキ ( フライパン ) ステーキ ( スチーム ) とんかつ チャーハン しゃぶしゃぶ ステーキ ( フライパン ) ステーキ ( スチーム ) とんかつ チャーハン

42 全体的に味に対する評価が高く いずれの調理方法も平均 2.8 以上の評点であり 対照区と試験区での違いはほとんどないという結果となった ( 表 2) フライパン及びスチームコンベンションで調理したステーキは ジューシーさの比率がほかの調理方法と比べて高く それと比例して脂っぽさの比率も高かった 肉質の硬さについては 肉の評価を決定するテクスチャーを分析データとアンケート結果を比較する 枝肉分析に使用したロースのセのテクスチャーの硬さをみると 対照区は kg / cm2で 試験区は kg / cm2となっており 試験区の方がやや低い結果であった 弾力性においては 対照区が 81.3% で 試験区が 83.5% であり 試験区の方がやや弾力性が高い結果となった アンケート結果の硬さと歯ごたえの項目をみると硬い / 歯ごたえがあると感じた者より軟らかい / 歯ごたえがないと感じる者の方が若干高く 半数以上は違いが判別できないという結果となった 数値的な違いはあっても 消費者はその違いを識別することはほとんどできず 市販されている豚肉と同様に賞味できることがわかった また 口当たりに影響する融点 ( 油脂のとける温度 ) は 対照区及び試験区ともに一般的な豚肉に比べると低いという分析結果が出ており 両者の比較においては 対照区の方が 0.3 度程高いという結果が出ている 融点が低いということは 少し料理が冷めたとしてもおいしく食べることができるとも考えられる アンケート結果からも軟らかいと感じた者が硬いと感じた者より多く 滑転味 ( まろやかな口当たり ) の良さもデータだけではなく 味覚でも実証されたことになろう ウィスキー粕 ( 廃液 ) を慣行リキッド飼料に 10% ほど混ぜて給与したため 豚肉からアルコール臭がするのではないかという懸念事項があった アンケート結果をみると 対照区の豚肉との相違がない アルコール臭はしないという回答でほぼ 100% という結果となった そのほか 自由回答欄をみると 市販されている豚肉と大差がなかった という意見が多かった しかし 市販の豚肉に比べて肉質が軟らかく クセがなかった という意見や 試験区の方が全体的に淡泊な感じがした という意見もあった 本当においしい豚肉であれば たくさんの量を食べることができる

43 ため ある程度の量を食べた後に真の豚肉の旨みがわかる という者もいた 反省点として 脂身のコントロールが悪かったこと しゃぶしゃぶについては肉厚だったこともあり 比較が困難な面もあったのではないかという意見もあった 次回の検査のときは これらの反省点を踏まえるとともに 性別等に偏りなく母数を集められる方法も考えて実施したい

44 参考

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46 ( 参考 ) 専門用語 関係用語 アルファルファミールマメ科の多年生牧草アルファルファを刈取り後 乾燥し 粉砕したものをさす ペレット化したものをデハイ 天日乾燥したものをサンキュアという 継代培養細胞培養において 細胞の一部を新しい培地に移して 再び培養することをいう コンタミコンタミネーション (contamination) の略称 主原料とは異なる物質が混入することで汚染されることを意味する サイレージ青刈り作物や生の牧草を乳酸発酵させて貯蔵した飼料のこと 静脈使用済みの製品や廃棄物 ( 主に産業廃棄物 ) の輸送をさす 物流を人間の血液の流れに例えて表現したもの 静脈物流ともいう 動脈 ( 動脈物流 ) スタンチョン牛の首の部分を固定しておく装置 主に繋ぎ飼い牛舎で使用されるが 放し飼い方式牛舎の給餌柵等にも使用されている 個体別給餌 発情や異常の発見のしやすさ 他の個体同士との競合や闘争の防止等 個体管理の点で多くの利点がある フリーストール 粗飼料牧草や乾草 稲ワラ サイレージ 根菜等 繊維分が多く消化される栄養分が少ないもの 反芻家畜 ( ウシ ヤギ ヒツジ ) には不可欠な飼料 テクスチャー (texture) 食肉の食感 弾力性のことを意味する 動脈製品の原材料を調達したり 製品を消費者に提供したりするための物資流通をさす 動脈物流ともいう 静脈 ( 静脈物流 ) 濃厚飼料麦 トウモロコシ等の穀物類や豆類等 繊維分が少なく消化される栄養分が多いもの 反芻 (rumination) ある種の哺乳類が行う食物の摂取方法 胃が複数に分かれており ( 複胃 ) 食物を口で咀嚼し 胃に送って部分的に消化した後 再び口に戻して咀嚼することを繰り返して消化すること 反芻家畜は ウシ ヤギ ヒツジをさす 反芻動物ともいう フリーストール放し飼い式牛舎で 列状に配置した牛床 ( ストール ) に牛が自由に横臥できる方式をいう 牛が自由に行動できるため ウシにストレスを与えず また省力化の効果が大きい スタンチョン リキッドフィーディング飼料と水などを混合し液状にしたものをパイプラインで家畜に給与する方法 畜舎内粉塵の減少 飼料要求率の向上 暑熱時の摂取量などが期待される 水分の多い食品残さを乾燥せずに利用できるため コスト削減に有効な給与方法

47 ルーメンウシ ヤギ ヒツジ等の反芻動物のもつ複胃のうち 一番目の胃 ( 第一胃 ) のことをさす AMTS Agricultural Modeling and Training System の略称 コーネル大学が提案した CNCPS6.5 に準拠した乳牛の飼料設計ソフトのこと BCS Body Conditioning Score の略称 代謝異常等をおこしている個体を発見するため 個体ごとの太り具合を数値化する手法のこと CNCPS コーネル正味炭水化物 蛋白質システムのこと ルーメン内発酵を予測するシステムのこと CP Crude protein の略称 粗蛋白質のこと 植物中には種子の胚芽の部分に多く マメ科の植物には多く含まれる 動物中には筋肉 血液 乳 卵白中に特に多く含まれる CSR Corporate Social Responsibility の略称 企業の社会的責任という意味で 企業が倫理的観点から事業活動を通じて 自主的に社会に貢献する責任のこと DDGS Distiller s Dried Grain with Soluble の略称 トウモロコシ等の穀物を使ってアルコール飲料やバイオエタノールを製造した際に残る穀物粕のこと 蛋白質や脂質等が豊富なため 配合飼料の原料としても使 用される DE Digestible energy の略称 可消化エネルギーのこと 飼料は動物に摂取されると可消化部と不消化部にわけられる このうち動物に利用されるエネルギーは可消化部分であり 飼料の総エネルギーから糞中に排泄された不消化エネルギーを差し引いて求める ECPd Effective Crude Protein Degradability の略称 有効分解性蛋白質のこと 飼料中の蛋白質のうち 第 1 胃内 ( ルーメン ) で分解 消化吸収されて利用可能と考えられる蛋白質 Friedman 検定 3 つ以上の 対応あり 変数間の中央値の差を検定する手法 各群の分散が等しい 場合 二元配置分散分析法で検定し 各群の分散が等しくない 場合に用いる手法 水準全体で差があることを調べているため 有意差を認めた場合に具体的にどの水準間に差があるのかは不明 3 群の比較には 4 サンプル以上 4 群の比較には 3 サンプル以上必要となる GE Gross energy の略称 飼料の総エネルギーのこと 飼料を燃焼したときに生ずる熱量に等しい 飼料を構成している成分の種類と量によって定まる ME Metabolizable energy の略称 代謝エネルギーのこと 飼料のエネルギー価を表す単位 摂取飼料の総エネルギーから糞 尿 メタンなど排出されるエネルギーを差し

48 引いた値 MP Metabolizable protein の略称 微生物蛋白質とルーメンバイパス蛋白質を合わせたもの 最終的に小腸でアミノ酸に分解 消化吸収され 生体維持 発育 妊娠 泌乳に利用される蛋白質のこと NDF Neutral detergent fiber の略称 中性デタージェント繊維 ( 総繊維 ) のこと ヘミセルロース セルロース リグニン及び熱変性蛋白質から成り立つ だ飼料のこと これを密閉貯蔵して乳酸発酵させたものを発酵 TMR という 飼料作成 畜産農家の庭先まで配送する組織のことを TMR センターという Tukey の多重検定独立した群が 3 群以上あるとき どの群とどの群の平均値に有意差があるか検定する手法 すべての 2 群同士を比較する検定のこと 各群のデータ数 (n) が一致する必要がある (Tukey-Kramar 法は一致しなくてもよい ) 母集団の正規分布 等分散を仮定する場合に用いることができる多重比較検定のこと NDS Nutrition Dynamic System の略称 コーネル大学が提案した CNCPS6.5 に準拠した飼料設計ソフトのこと Steel-Dwass 検定独立した群が 3 群以上あるとき どの群とどの群の平均値に有意差があるか検定する手法 すべての 2 群同士を比較する検定 母集団の正規分布や等分散を仮定しない ( もしくは 母集団が非正規分布や不当分散の ) 場合に用いられる多重比較検定のこと TDN Total Digestible Nutrients の略称 可消化養分総量のこと 飼料のエネルギー含量を示す単位の一つで 飼料中に含まれる家畜家禽によって消化吸収される養分量を合計したもの TMR Total mixed ration の略称 粗飼料 濃厚飼料 添加物等を混合し ウシが必要とするすべての栄養素をバランスよく含ん

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50 平成 28 年度エコフィード利用畜産物差別化促進事業 ( 生産実証試験 ) に係る検討委員名簿 (50 音順 ) 氏名 所属 宇宿圭太 有限会社瑞穂農場取締役場長 永西 修 国立研究開発法人農業 食品産業技術総合研究機構畜産研究部門家畜代謝栄養研究領域精密栄養管理ユニット主席研究員 川島知之 宮崎大学農学部畜産草地科学科教授 佐伯真魚 日本大学生物資源科学部動物資源科学科准教授 〇高田良三 新潟大学農学部農学生産科学科教授 野中和久 国立研究開発法人農業 食品産業技術総合研究機構畜産研究部門飼養管理技術研究領域飼料調製ユニット長 橋元康司 一般社団法人日本科学飼料協会事務局長 横山清一般社団法人神奈川県養豚協会理事長 〇印は委員会座長 平成 28 年度エコフィード利用畜産物差別化促進事業 ( 生産実証試験 ) に係る委託 協力者 (50 音順 ) 氏名所属小原光貴江戸屋養豚場髙橋巧一株式会社日本フードエコロジーセンター代表取締役

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