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1 2010 年 度 グリーン IT 推 進 協 議 会 技 術 検 討 委 員 会 報 告 書 2011 年 6 月 グリーン IT 推 進 協 議 会 技 術 検 討 委 員 会

2 全 体 目 次 はじめに... 1 技 術 検 討 委 員 会 委 員 名 簿... 3 第 1 部 IT システム 機 器 の 省 電 力 化 技 術 ~ 電 力 消 費 効 率 評 価 技 術 の 現 状 ~... 7 第 2 部 IT による 企 業 活 動 の 見 える 化 技 術 ~EEMS 適 用 の 際 のポイント~ おわりに

3 はじめに 本 報 告 書 のまとめ 作 業 中 であった 2011 年 3 月 11 日 に マグニチュード 9.0 の 東 日 本 巨 大 地 震 が 発 生 した 大 震 災 発 生 から 3 ヶ 月 が 経 過 し 復 興 に 向 けた 取 り 組 みが 進 められ ている 国 家 レベルでは 短 期 的 には 社 会 インフラの 復 興 中 長 期 的 には 新 たな 成 長 に 向 けた 社 会 システムの 再 構 築 が 議 論 されている また 国 民 レベルでは 今 夏 の 電 力 需 要 対 策 に 対 応 すべく 省 エネ 節 電 に 関 心 が 集 まっている そのような 状 況 下 において 当 協 議 会 のミッションは 環 境 保 護 と 経 済 成 長 が 両 立 する 社 会 の 実 現 に 向 けたグリーン IT の 推 進 すなわち IT を 活 用 した 省 エネ 製 品 技 術 の 普 及 を 推 進 することであり 本 協 議 会 の 活 動 はさらに 重 要 性 が 増 したと 考 えられる 2010 年 8 月 頃 から 経 済 産 業 省 資 源 エネルギー 庁 では 省 エネルギー 技 術 の 研 究 開 発 及 び 普 及 を 効 果 的 に 推 進 するため ( 独 ) 新 エネルギー 産 業 技 術 総 合 開 発 機 構 (NEDO) とともに 省 エネルギーに 大 きく 貢 献 する 重 要 分 野 を 特 定 した 省 エネルギー 技 術 戦 略 2011 を 策 定 し 2011 年 3 月 28 日 に 公 表 した この 技 術 戦 略 は 2010 年 6 月 に 改 訂 さ れた 新 たな エネルギー 基 本 計 画 に 基 づき 従 来 の 省 エネルギー 技 術 戦 略 2009 を 全 面 的 に 刷 新 したものであり 2030 年 までの 今 後 20 年 程 度 を 視 野 に 入 れた 具 体 的 施 策 が 明 らかにされている 上 記 技 術 戦 略 では 省 エネルギー 技 術 は 広 範 多 岐 にわたり 効 果 的 な 研 究 開 発 や 普 及 が 促 進 されるためには 重 点 的 に 取 り 組 むべき 分 野 を 特 定 することが 重 要 としている ま た 様 々な 技 術 のシステム 化 により 大 きな 省 エネルギー 効 果 を 発 揮 するもの 製 品 使 用 段 階 における 省 エネルギー 効 果 が 極 めて 高 い 省 エネプロダクトの 製 造 普 及 に 寄 与 する 技 術 全 く 新 しい 切 り 口 から 省 エネルギーの 進 展 を 追 求 するものなど 従 来 にない 視 点 から 新 た な 省 エネルギーの 可 能 性 を 提 示 している 特 に 日 本 のエネルギー 消 費 量 の 30% 以 上 を 占 めている 家 庭 業 務 部 門 においては ZEB/ZEH(ネット ゼロ エネルギー ビル/ハウ ス) 省 エネ 型 情 報 機 器 システム 快 適 省 エネヒューマンファクター など 節 電 対 策 に 有 効 な 技 術 さらに 部 門 横 断 技 術 として 次 世 代 ヒートポンプシステム パワー エレクトロニクス 熱 電 力 の 次 世 代 ネットワーク が 盛 り 込 まれており 快 適 で 効 率 的 な 省 エネルギー 生 活 の 実 現 と 我 が 国 の 卓 越 した 省 エネルギー 技 術 の 海 外 浸 透 を 目 指 すと している さて 2010 年 度 も 技 術 検 討 委 員 会 では 2つの WG 体 制 により of IT と by IT の 省 エネ 技 術 の 調 査 検 討 を 行 った WG1 では Green of IT の 観 点 から 関 連 する 先 進 省 エネ 技 術 について 国 内 外 動 向 調 査 を 実 施 した 前 述 の 技 術 戦 略 2011 に 盛 り 込 まれている 省 エネ 型 情 報 機 器 システム や パワーエレクトロニクス 関 連 の 動 向 をもカバーしつつ IT システム 及 び IT 機 器 に おける 電 力 消 費 効 率 評 価 技 術 に 関 して 実 態 調 査 をし 現 状 の 課 題 と 今 後 の 方 向 性 をま 1

4 とめた ここで 電 力 消 費 効 率 評 価 技 術 とは 広 義 の 見 える 化 技 術 でもあり 電 力 消 費 効 率 に 関 する 測 定 技 術 データハンドリング 技 術 分 析 技 術 表 示 技 術 を 含 んでいる それらに 関 連 する 取 り 組 み 事 例 を 関 係 団 体 識 者 との 意 見 交 換 等 により 調 査 し 省 エネ 効 果 を 評 価 する 前 提 となる 指 標 や 基 準 についても 動 向 をまとめるとともに 今 後 の 方 向 性 を 示 した WG2 では Green by IT の 観 点 から 前 年 度 に 引 き 続 き Enterprise Energy Management System (EEMS) の 検 討 を 行 った EEMS で 求 められる 見 える 化 技 術 (エネルギー 情 報 化 ) に 焦 点 をあてて その 将 来 像 について 議 論 した エネルギーマネジメントに 関 連 し た 最 新 の 法 令 標 準 規 格 や 大 学 企 業 等 の 組 織 における 省 エネ 取 り 組 み 事 例 に 関 して 当 協 議 会 内 外 の 識 者 による 講 演 意 見 交 換 を 実 施 し EEMS フレームワークの 見 直 しと EEMS 適 用 の 際 のポイントを 整 理 し わかりやすい 形 にまとめた 前 述 の 技 術 戦 略 2011 にも 取 り 上 げられている ZEB/ZEH や 快 適 省 エネヒューマンファクター とも 関 連 が 深 い 内 容 と 言 える 本 報 告 書 は 2 部 構 成 を 取 り 第 1 部 が IT システム 機 器 の 省 電 力 化 技 術 ~ 電 力 消 費 効 率 評 価 技 術 の 現 状 ~ について 第 2 部 が IT による 企 業 活 動 の 見 える 化 技 術 ~EEMS 適 用 の 際 のポイント~ についてそれぞれの 検 討 結 果 ををまとめている 本 報 告 書 にまと められた 当 委 員 会 での 検 討 内 容 が 当 協 議 会 の 会 員 各 位 の 事 業 活 動 の 一 助 となり 今 後 の 国 内 外 での 節 電 省 エネ 低 炭 素 化 への 貢 献 に 繋 がれば 幸 いである 2011 年 6 月 グリーンIT 推 進 協 議 会 (GIPC) 技 術 検 討 委 員 会 委 員 長 鈴 木 教 洋 2

5 技 術 検 討 委 員 会 委 員 名 簿 ( 敬 称 略 企 業 団 体 名 順 ) 委 員 長 鈴 木 教 洋 株 式 会 社 日 立 製 作 所 副 委 員 長 古 橋 真 ソニー 株 式 会 社 釜 谷 幸 男 株 式 会 社 東 芝 松 尾 秀 治 アルプス 電 気 株 式 会 社 委 員 長 代 行 亀 尾 和 弘 株 式 会 社 日 立 製 作 所 委 員 品 川 雅 之 株 式 会 社 アイピーコア 研 究 所 斉 藤 朝 樹 インテル 株 式 会 社 ('10/12 まで) 畑 中 康 作 インテル 株 式 会 社 ('10/12 から) 越 川 明 株 式 会 社 NTTデータ 牛 窪 孝 沖 電 気 工 業 株 式 会 社 立 花 茂 生 沖 電 気 工 業 株 式 会 社 中 西 健 司 シャープ 株 式 会 社 川 合 健 夫 株 式 会 社 デンソー 大 山 裕 日 本 電 気 株 式 会 社 ('11/1 まで) 種 子 田 暁 夫 日 本 電 気 株 式 会 社 ('11/1 から) 府 中 由 昭 日 本 ユニシス 株 式 会 社 ('10/10 まで) 古 明 地 正 俊 株 式 会 社 野 村 総 合 研 究 所 中 基 孫 パナソニック 株 式 会 社 木 村 勇 株 式 会 社 日 立 製 作 所 金 子 一 久 株 式 会 社 日 立 製 作 所 伊 藤 裕 二 富 士 ゼロックス 株 式 会 社 中 村 友 二 株 式 会 社 富 士 通 研 究 所 田 中 努 株 式 会 社 富 士 通 研 究 所 小 高 秀 之 1 富 士 電 機 ホールディングス 株 式 会 社 松 下 雅 仁 三 菱 電 機 株 式 会 社 山 本 清 博 株 式 会 社 山 武 瀬 川 潔 株 式 会 社 山 武 藤 岡 隆 横 河 電 機 株 式 会 社 1 富 士 電 機 ホールディングス 株 式 会 社 は 2011 年 4 月 1 日 に 富 士 電 機 株 式 会 社 へ 社 名 変 更 3

6 オブザーバ 稲 垣 謙 三 技 術 研 究 組 合 超 先 端 電 子 技 術 開 発 機 構 増 原 利 明 超 低 電 圧 デバイス 技 術 研 究 組 合 鞆 和 美 社 団 法 人 日 本 電 気 計 測 器 工 業 会 後 藤 康 夫 社 団 法 人 ビジネス 機 械 情 報 システム 産 業 協 会 荒 川 泰 彦 東 京 大 学 経 済 産 業 省 独 立 行 政 法 人 新 エネルギー 産 業 技 術 総 合 開 発 機 構 独 立 行 政 法 人 産 業 技 術 総 合 研 究 所 調 査 委 託 先 みずほ 情 報 総 研 株 式 会 社 事 務 局 小 高 俊 之 社 団 法 人 電 子 情 報 技 術 産 業 協 会 2 縣 敦 子 社 団 法 人 電 子 情 報 技 術 産 業 協 会 2 2 電 子 情 報 技 術 産 業 協 会 は 2011 年 4 月 1 日 に 一 般 社 団 法 人 へ 移 行 4

7 技 術 検 討 委 員 会 Working Group 1(of IT) 委 員 名 簿 ( 敬 称 略 企 業 団 体 名 順 ) 主 査 中 川 八 穂 子 株 式 会 社 日 立 製 作 所 副 主 査 松 尾 秀 治 アルプス 電 気 株 式 会 社 田 中 努 株 式 会 社 富 士 通 研 究 所 委 員 品 川 雅 之 株 式 会 社 アイピーコア 研 究 所 鈴 木 広 明 株 式 会 社 アイピーコア 研 究 所 小 林 克 志 独 立 行 政 法 人 産 業 技 術 総 合 研 究 所 ('10/10 まで) 昌 原 明 植 独 立 行 政 法 人 産 業 技 術 総 合 研 究 所 橋 本 雅 伸 日 本 電 気 株 式 会 社 金 子 一 久 株 式 会 社 日 立 製 作 所 伊 藤 裕 二 富 士 ゼロックス 株 式 会 社 河 原 田 元 信 株 式 会 社 富 士 通 研 究 所 澤 野 理 一 3 富 士 電 機 ホールディングス 株 式 会 社 海 老 原 克 司 株 式 会 社 山 武 藤 岡 隆 横 河 電 機 株 式 会 社 松 浦 裕 之 横 河 電 機 株 式 会 社 オブザーバ 増 原 利 明 超 低 電 圧 デバイス 技 術 研 究 組 合 3 富 士 電 機 ホールディングス 株 式 会 社 は 2011 年 4 月 1 日 に 富 士 電 機 株 式 会 社 へ 社 名 変 更 5

8 技 術 検 討 委 員 会 Working Group 2(byIT/EEMS) 委 員 名 簿 ( 敬 称 略 企 業 団 体 名 順 ) 主 査 立 花 茂 生 沖 電 気 工 業 株 式 会 社 副 主 査 瀬 川 潔 株 式 会 社 山 武 委 員 斉 藤 朝 樹 インテル 株 式 会 社 ('10/12 まで) 畑 中 康 作 インテル 株 式 会 社 ('10/12 から) 植 村 克 秀 株 式 会 社 NTTデータ 児 玉 祐 悦 独 立 行 政 法 人 産 業 技 術 総 合 研 究 所 ( 11/1 まで) 山 口 浩 独 立 行 政 法 人 産 業 技 術 総 合 研 究 所 古 橋 真 ソニー 株 式 会 社 釜 谷 幸 男 株 式 会 社 東 芝 田 村 徹 也 日 本 電 気 株 式 会 社 宮 本 重 幸 日 本 電 気 株 式 会 社 府 中 由 昭 日 本 ユニシス 株 式 会 社 ('10/10 まで) 武 居 輝 好 株 式 会 社 野 村 総 合 研 究 所 仁 木 輝 記 パナソニック 株 式 会 社 木 村 勇 株 式 会 社 日 立 製 作 所 吉 田 宏 章 株 式 会 社 富 士 通 研 究 所 川 口 剛 司 4 富 士 電 機 ホールディングス 株 式 会 社 富 永 保 隆 4 富 士 電 機 ホールディングス 株 式 会 社 山 本 清 博 株 式 会 社 山 武 平 田 眞 基 株 式 会 社 山 武 渡 辺 洋 横 河 電 機 株 式 会 社 オブザーバ 稲 垣 謙 三 技 術 研 究 組 合 超 先 端 電 子 技 術 開 発 機 構 鞆 和 美 社 団 法 人 日 本 電 気 計 測 器 工 業 会 森 岡 義 嗣 社 団 法 人 日 本 電 気 計 測 器 工 業 会 4 富 士 電 機 ホールディングス 株 式 会 社 は 2011 年 4 月 1 日 に 富 士 電 機 株 式 会 社 へ 社 名 変 更 6

9 第 1 部 IT システム 機 器 の 省 電 力 化 技 術 ~ 電 力 消 費 効 率 評 価 技 術 の 現 状 ~ ( 技 術 検 討 委 員 会 WG1/Green of IT) 7

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11 第 1 部 要 旨 1. 調 査 の 背 景 グリーンIT 推 進 協 議 会 は 環 境 保 護 と 経 済 成 長 が 両 立 する 社 会 の 実 現 をビジョンとし 2008 年 2 月 に 設 立 された このビジョンの 実 現 には 画 期 的 な 技 術 革 新 が 必 要 である 特 に 社 会 で 扱 う 情 報 量 は 2025 年 には 約 200 倍 (06 年 比 )になると 見 込 まれておりこの 情 報 爆 発 によって IT 機 器 の 数 が 大 幅 に 増 加 する 為 IT 機 器 自 身 の 省 エネ(Green of IT) 技 術 は 重 要 である Green of IT 技 術 は 1 高 効 率 化 技 術 :IT 機 器 システムのエネルギー( 電 力 ) 利 用 効 率 を 高 める 技 術 2 電 力 消 費 効 率 評 価 技 術 :エネルギー( 電 力 ) 利 用 効 率 を 把 握 / 分 析 し 見 える 化 する 技 術 からなる 技 術 検 討 委 員 会 の of IT WG では 2009 年 度 は 主 に 高 効 率 化 技 術 に 関 する 先 進 事 例 を 調 査 した Green of IT 技 術 を 深 化 させるには 高 効 率 化 技 術 と 効 率 評 価 技 術 の 研 究 開 発 結 果 をスパイラルに 適 用 することが 重 要 である 為 2010 年 度 は 電 力 消 費 効 率 評 価 技 術 の 現 状 を 中 心 的 に 調 査 し 電 力 消 費 効 率 評 価 技 術 への 期 待 と 研 究 開 発 等 へ の 提 言 をまとめることを 目 指 した 2. 調 査 内 容 概 要 電 力 消 費 効 率 評 価 には その 前 提 となる 省 エネ 効 果 の 評 価 指 標 をどう 決 めるかが 重 要 で ある 為 まず IT システムや IT 機 器 の 省 エネに 関 連 する 国 内 外 の 法 律 標 準 規 格 ガイド ラインや 動 向 具 体 的 には トップランナー 基 準 エコロジーガイドライン SNIA/ATIS 等 による IT 機 器 の 省 エネ 評 価 指 標 や エネルギースターによる IT 機 器 やデータセンタの 基 準 の 調 査 を 行 った 高 効 率 化 技 術 については 前 年 同 様 製 品 レベルの 先 端 事 例 に 加 え 本 協 議 会 が 2050 年 のあるべき 姿 を 見 据 えた 上 で 2020 年 頃 までに 何 をなすべきかが 重 要 との 認 識 から 活 動 を 行 っている 為 先 端 的 要 素 技 術 の 研 究 内 容 調 査 も 調 査 の 対 象 とした 具 体 的 には 国 内 の TIA-nano や 海 外 の IMEC N.Y. Albany Nanotech 等 の 研 究 開 発 の 取 組 みを 調 査 した 電 力 消 費 効 率 評 価 技 術 については 国 内 の 実 証 段 階 の 取 組 み 事 例 ( 東 大 グリーン ICT プ ロジェクト 等 )を 中 心 に 調 査 し 海 外 については 研 究 段 階 の 取 組 み 事 例 (シンガポールの A*STAR 等 )を 調 査 した 調 査 の 結 果 電 力 消 費 効 率 最 大 化 には 負 荷 等 の 状 況 に 応 じた IT システム 機 器 の 動 的 な 制 御 ( 適 応 制 御 )が 最 終 的 に 必 要 となるが そのための 測 定 評 価 技 術 はまだ 一 部 の IT 機 器 に 組 込 まれているにとどまっていることが 分 かった また 電 力 消 費 効 率 の 見 える 化 技 術 は 今 後 EEMS(Enterprise Energy Management System) との 連 携 上 も 重 要 になる 今 後 も IT 機 器 自 身 の 省 エネ(Green of IT) 技 術 研 究 開 発 をさらに 強 化 すべきと 考 える 技 術 検 討 委 員 会 WG1 9

12 第 1 部 目 次 1. 調 査 目 的 と 概 要 背 景 調 査 目 的 調 査 対 象 と 実 施 要 領 省 エネのための 評 価 指 標 調 達 基 準 標 準 規 格 に 関 する 取 り 組 み 事 例 トップランナー 基 準 トップランナー 基 準 の 概 要 電 子 計 算 機 磁 気 ディスク 装 置 ルーティング 機 器 スイッチング 機 器 エネルギースタープログラム 概 要 サーバに 関 するエネルギースター 基 準 データセンタに 関 するエネルギースター 基 準 ICT 分 野 におけるエコロジーガイドライン ガイドラインの 目 的 装 置 データセンタの 評 価 基 準 ガイドラインの 運 用 データセンタ 省 エネ 評 価 指 標 PUE DPPE SPEC によるサーバ 省 エネ 評 価 ベンチマーク 組 織 概 要 サーバ 電 力 測 定 ベンチマーク SPECpower_ssj SNIA によるストレージ 省 エネ 評 価 指 標 組 織 概 要 SNIA Green Storage Initiative(GSI) SPC によるストレージ 省 エネ 評 価 ベンチマーク 組 織 概 要 ストレージシステムのベンチマーク ATIS による 通 信 機 器 省 エネ 評 価 指 標 組 織 概 要 Sustainability in Telecom: Energy and Protection Committee (STEP)

13 The ATIS Green Initiative 高 効 率 化 技 術 に 関 する 取 り 組 み 事 例 IT 機 器 システム 基 盤 省 エネルギー 技 術 開 発 (グリーンネットワーク システム 技 術 研 究 開 発 プロジェクト) プロジェクトの 概 要 目 標 エネルギー 利 用 最 適 化 データセンタ 基 盤 技 術 における 取 り 組 み 革 新 的 省 エネルギーネットワーク ルータ 技 術 における 取 り 組 み 電 力 消 費 効 率 評 価 技 術 に 関 する 取 り 組 み まとめ( 今 後 の 活 動 と 課 題 等 ) 省 電 力 高 密 度 サーバの 開 発 ( 日 本 電 気 ( 株 )) 概 要 目 標 省 電 力 化 における 取 り 組 み 高 密 度 化 軽 量 化 における 取 り 組 み 高 温 環 境 対 応 における 取 り 組 み まとめ( 今 後 の 活 動 と 課 題 等 ) クラウド ストレージシステム(( 株 )アイピーコア 研 究 所 ) 取 り 組 みの 背 景 従 来 型 ストレージシステムの 課 題 LX100 ストレージシステムによる 実 証 例 まとめ ISO コンテナデータセンタ(( 株 )アイピーコア 研 究 所 ) 日 本 における 情 報 処 理 の 危 機 欧 米 と 日 本 の DC 比 較 ISO コンテナデータセンタの 構 築 まとめ 国 内 外 ナノテクノロジー 拠 点 におけるキーデバイス 技 術 開 発 TIA-nano IMEC Albany Nanotech 効 率 評 価 技 術 に 関 する 取 り 組 み 事 例 大 学 構 内 における ICT 活 用 省 エネの 取 り 組 み( 東 大 グリーン ICT プロジェクト) プロジェクト 概 要 目 標

14 コンピュータ ネットワークの 省 エネ 技 術 開 発 サーバルームの 省 エネルギー 技 術 開 発 消 費 電 力 計 測 技 術 に 関 する 取 り 組 み まとめ データセンタ 省 エネ 性 能 の 測 定 実 証 事 業 サーバ 消 費 電 力 の 簡 易 測 定 手 法 の 調 査 研 究 概 要 調 査 研 究 の 経 緯 北 陸 先 端 科 学 技 術 大 学 院 大 学 情 報 科 学 センターでの 電 力 測 定 (フェーズ1) 複 数 の 商 用 サーバ 実 使 用 時 電 力 の 測 定 (フェーズ 2) IT 機 器 消 費 電 力 測 定 に 関 する 簡 易 モデル 化 の 検 討 課 題 と 今 後 の 取 組 み ルータ スイッチの 省 エネ 基 準 の 検 討 概 要 実 施 内 容 通 信 機 器 の 省 エネ 基 準 検 討 の 課 題 まとめ シンガポールにおける 省 エネ 技 術 開 発 DSI の 研 究 概 要 グリーンストレージシステムシミュレーション 総 括 と 提 言 コラム A. NetApp Data Center in RTP...31 コラム B. A*STAR の 組 織 概 要

15 1. 調 査 目 的 と 概 要 1.1. 背 景 2010 年 6 月 18 日 に 新 成 長 戦 略 が 閣 議 決 定 され その 工 程 表 である 成 長 戦 略 実 行 計 画 も 策 定 され 着 実 な 実 行 が 目 指 されることとなった[1] 新 成 長 戦 略 には 強 い 経 済 強 い 財 政 強 い 社 会 保 障 の 実 現 を 目 指 すとし 1)グリーン イノベーションによる 環 境 エ ネルギー 大 国 戦 略 2)ライフ イノベーションによる 健 康 大 国 戦 略 3)アジア 経 済 戦 略 4) 観 光 立 国 地 域 活 性 化 戦 略 5) 科 学 技 術 情 報 通 信 立 国 戦 略 6) 雇 用 人 材 戦 略 7) 金 融 戦 略 の 7 つの 戦 略 分 野 が 示 され 各 戦 略 分 野 における 具 体 的 な 戦 略 プロジェクトとして 21 世 紀 の 日 本 の 復 活 に 向 けた 21 の 国 家 戦 略 プロジェクト が 提 示 された このうちの1 つである 環 境 未 来 都 市 構 想 には グリーン IT の 推 進 が 必 要 不 可 欠 である 上 記 に 先 立 ち 2010 年 6 月 3 日 に 経 済 産 業 省 より 発 表 された 産 業 構 造 ビジョン 2010( 産 業 構 造 審 議 会 産 業 競 争 力 部 会 報 告 書 ) においても 世 界 最 先 端 の 省 エネ 環 境 技 術 を 活 か した 国 内 ものづくり 基 盤 の 強 化 のための 政 策 対 応 の1つとして グリーン IT の 推 進 があ げられている すなわち IT による 省 エネ 環 境 対 応 を 促 進 するため 基 盤 となる 省 エネ 機 器 省 エネシステムを 技 術 的 に 確 立 すること 機 器 システムによる CO2 削 減 量 を 測 定 し 可 視 化 測 定 手 法 基 準 を 国 際 的 に 標 準 化 すること 導 入 に 向 けたインセンティブを 付 与 すること このような 新 しい 社 会 システムの 海 外 展 開 における 日 本 国 政 府 と 民 間 企 業 の 連 携 を 強 化 すること 日 本 を 核 としたグリーン IT によるワールドアライアンスを 確 立 す ること に 一 体 的 に 取 り 組 むとしている[2] 低 炭 素 社 会 の 実 現 は 国 内 だけの 課 題 でなく 地 球 全 体 で 早 急 に 取 り 組 むべき 最 重 要 課 題 であり 経 済 社 会 活 動 と 地 球 環 境 の 調 和 実 現 には 画 期 的 な 技 術 革 新 が 必 要 と 考 えられ ている その 中 で IT エレクトロニクス 技 術 は 今 後 急 速 に 需 要 の 増 大 する IT 機 器 自 身 の 効 率 を 高 めること(Green of IT 以 下 of IT)のみならず 高 度 な 制 御 管 理 による 生 産 流 通 業 務 の 効 率 化 を 通 じて あらゆる 経 済 社 会 活 動 の 生 産 性 向 上 を 可 能 とし 低 炭 素 社 会 の 実 現 に 大 きく 寄 与 すること(Green by IT 以 下 by IT)が 期 待 されている これら を 普 及 して 行 く 活 動 として 世 界 各 国 でグリーン IT の 技 術 開 発 標 準 化 規 格 化 等 の 推 進 活 動 が 盛 んになってきている[3] 一 方 で 前 年 度 (2009 年 度 ) 報 告 の 通 り IT システムが 扱 う 情 報 量 は 年 々 増 加 しており 2025 年 には 2006 年 比 で 約 200 倍 になると 試 算 されている それに 伴 い 国 内 のサーバ ストレージ ルータ スイッチなどの IT 機 器 による 電 力 消 費 量 は 約 5 倍 に 増 加 し 国 内 総 発 電 量 の 20%にまで 達 する 可 能 性 がある( 図 1.1-1) 特 に IT 機 器 の 集 合 体 であるデータ センタの 消 費 電 力 は 何 も 対 策 を 講 じなければ 年 率 10% 以 上 で 増 加 を 続 けることになる という 報 告 もある[4] 13

16 図 国 内 の 情 報 流 通 量 および IT 機 器 の 国 内 総 電 力 消 費 量 の 予 測 (2006~2025)* 1 このような 低 炭 素 社 会 の 実 現 に 向 けた 国 内 外 の 動 向 を 背 景 として サーバ ルータなど の 機 器 単 体 やそれらを 構 成 するキーデバイスである 半 導 体 ストレージ ディスプレイの 低 消 費 電 力 化 は 比 較 的 順 調 に 技 術 開 発 が 進 んでおり データセンタ ネットワーク 等 の IT システムでは 仮 想 化 や 負 荷 制 御 の 高 効 率 化 等 によるシステム 最 適 化 制 御 技 術 の 高 度 化 により 更 なる 省 電 力 化 が 可 能 と 期 待 されている 1.2. 調 査 目 的 本 WG は of IT 省 エネ 技 術 の 国 内 外 の 研 究 開 発 動 向 について 前 年 度 から 継 続 し て 調 査 検 討 を 推 進 し 今 後 の 消 費 電 力 増 加 に 対 応 するためにグリーン IT の 進 むべき 方 向 性 について 情 報 発 信 することを 活 動 目 的 とした より 具 体 的 には of IT 省 エネ 技 術 を 図 に 示 すように 改 めて 定 義 した 上 で 調 査 検 討 を 進 めた 図 に 示 すように of IT 省 エネ 技 術 は IT 機 器 システム 自 体 のエネルギ ー( 電 力 ) 利 用 効 率 を 高 め 省 エネルギー 効 果 を 直 接 実 現 する 技 術 ( 以 降 高 効 率 化 技 術 ) と エネルギー 利 用 効 率 を 把 握 し 省 エネルギー 効 果 を 促 進 ( 間 接 的 に 実 現 )するための 評 価 技 術 ( 以 降 効 率 評 価 技 術 )に 分 類 でき 両 者 の 技 術 開 発 実 用 化 を 併 行 して 進 め ることが 重 要 である 前 者 の 高 効 率 化 技 術 には 電 子 デバイスの 機 能 を 保 持 したまま 駆 動 電 圧 を 下 げる 低 電 圧 化 技 術 電 圧 変 換 時 のロスを 低 減 する 等 の 低 損 失 化 技 術 負 荷 に 応 じて CPU 等 の 周 波 数 を 制 御 したり 部 分 的 な 回 路 への 通 電 をオンオフ 制 御 したりする 適 応 制 御 技 術 が 含 まれる また 後 者 の 効 率 評 価 技 術 (あるいは 見 える 化 技 術 )には * 1 出 典 : グリーン IT イニシアティブの 推 進 経 済 産 業 省

17 エネルギー( 電 力 ) 消 費 量 仕 事 量 ( 負 荷 )や 処 理 効 率 ( 性 能 )を 静 的 あるいは 動 的 に 取 得 する 測 定 技 術 測 定 したデータを 収 集 蓄 積 するデータハンドリング 技 術 収 集 蓄 積 したデータを 分 析 する 分 析 技 術 および 測 定 蓄 積 分 析 したデータを 適 切 な 形 式 で 表 示 する 可 視 化 技 術 が 含 まれる of IT 省 エネ 技 術 高 効 率 化 技 術 低 電 圧 化 技 術 低 損 失 化 技 術 適 応 制 御 技 術 効 率 評 価 技 術 ( 見 える 化 技 術 ) 測 定 技 術 データハンドリング 技 術 分 析 技 術 可 視 化 技 術 ( 表 示 技 術 ) 図 of IT 省 エネ 技 術 の 定 義 前 年 度 は 図 に 示 すように IT エレクトロニクス 機 器 で 今 後 のエネルギー 消 費 量 の 伸 びが 特 に 高 いとされる (1)データセンタ(サーバ ストレージシステムを 含 む) (2) ネットワーク(ルータ スイッチが 中 心 ) これらの 省 エネ 技 術 を 支 えるキーデバイスとし て (3) 半 導 体 (4)ストレージ (5)ディスプレイの 5 つの 分 野 で 主 に 高 効 率 化 技 術 に 関 する 先 進 事 例 を 調 査 し 今 後 の 省 エネ 技 術 開 発 に 向 けた 課 題 と 提 言 をまとめた 本 年 度 は 特 に IT 機 器 IT システムの 省 エネ 化 の 共 通 技 術 となる 電 力 消 費 効 率 評 価 技 術 の 現 状 と 将 来 展 望 を 調 査 整 理 し 電 力 消 費 効 率 評 価 技 術 への 期 待 と 研 究 開 発 等 への 提 言 をまとめることを 目 指 した 電 力 消 費 効 率 評 価 技 術 をテーマとして 取 り 上 げたのは of IT 省 エネ 技 術 は IT システム 機 器 の 電 力 あたりの 仕 事 量 ( 電 力 消 費 効 率 )を 最 大 化 す ることが 目 的 であり その 為 には 仕 事 量 ( 負 荷 )と 電 力 を 定 量 的 に 評 価 する 技 術 が 重 要 な 為 で ある そして 電 力 消 費 効 率 最 大 化 には 負 荷 等 の 状 況 に 応 じた IT システム 機 器 の 動 的 な 制 御 ( 適 応 制 御 )が 最 終 的 に 必 要 となるが そのための 測 定 評 価 技 術 まだ 一 部 の IT 機 器 に 組 込 まれているにとどまり 今 後 の 研 究 開 発 をさらに 強 化 すべきと 考 える 電 力 消 費 効 率 評 価 技 術 について 現 状 では 主 に 測 定 の 困 難 さ 等 のために 静 的 な 測 定 評 価 技 術 が 多 く IT 機 器 システム 運 用 時 における 電 力 消 費 効 率 の 評 価 精 度 は 不 十 分 であり 更 なる 効 率 的 運 用 を 実 現 するためにも 動 的 な 測 定 評 価 技 術 を 利 用 した 適 応 制 御 への 取 り 組 みが 加 速 すると 考 えられる 15

18 なお 一 般 的 に 省 エネは3 段 階 (1 交 換 2 見 える 化 3 最 適 化 )で 推 進 されると 捉 え ることができる まず 第 1 段 階 では 老 朽 化 した 機 器 を 高 効 率 化 技 術 が 適 用 された 最 新 の 機 器 に 置 き 換 えることにより 短 期 間 に 省 エネを 実 現 する 次 に 第 2 段 階 では 効 率 評 価 技 術 を 適 用 してエネルギー 消 費 やその 中 の 無 駄 な 消 費 を 見 える 化 することにより 人 (オペレータ)が 介 在 して 機 器 システムの 構 成 や 運 用 方 針 などを 調 整 して 省 エネを 実 現 する さらに 第 3 段 階 では 効 率 評 価 技 術 の 結 果 を 活 用 した 適 応 制 御 技 術 により 自 動 的 に 最 適 化 された 機 器 稼 働 システム 運 用 を 実 現 して 省 エネ 改 善 を 実 現 する すなわち 高 効 率 化 技 術 と 効 率 評 価 技 術 の 研 究 開 発 結 果 をスパイラル 的 に 適 用 できれば 継 続 的 な 省 エネの 改 善 が 期 待 できると 考 えられる サーバ( 群 ) ネットワーク クライアント( 群 ) 1システム クラウドシステム インターネット データセンタ イントラネット 電 力 消 費 効 率 評 価 技 術 2IT 機 器 サーバ ストレーシ システム ファシリティ ルータ スイッチ PC サイネーシ 端 末 ネット 家 電 3キー デバイス 半 導 体 ストレージ ディスプレイ が 主 な 調 査 対 象 単 位 図 調 査 対 象 マップ(09 年 度 と 10 年 度 の 差 分 ) 1.3. 調 査 対 象 と 実 施 要 領 表 に 具 体 的 な 調 査 対 象 を 示 す 電 力 消 費 効 率 評 価 技 術 には その 前 提 となる 省 エネ 効 果 の 評 価 指 標 をどう 決 めるかが 重 要 であるため IT システムや IT 機 器 の 省 エネに 関 連 する 国 内 外 の 法 律 標 準 規 格 ガイド ライン 等 の 動 向 も 一 部 調 査 する 方 針 とした 高 効 率 化 技 術 については 前 年 度 に 現 状 技 術 の 事 例 を 調 査 したため 本 年 は 国 内 の NEDO や TIA LEAP 海 外 の IMEC N.Y.Albany Nanotech 等 の 先 端 的 な 研 究 開 発 機 関 の 取 組 みを 中 心 に 調 査 した 効 率 評 価 技 術 については 国 内 の 実 証 段 階 の 取 組 み 事 例 を 中 心 に 調 査 対 象 とし 海 外 については 研 究 段 階 の 取 り 組 み 事 例 を 中 心 に 調 査 対 象 とする 方 針 とした 具 体 的 には 国 16

19 内 の 東 大 グリーン ICT プロジェクト CIAJ 委 員 会 JEITA 委 員 会 GIPC 調 査 分 析 委 員 会 等 の 取 り 組 み 海 外 のシンガポールの 公 的 研 究 機 関 での 取 り 組 みを 調 査 した 表 調 査 対 象 事 例 # 省 エネ 技 術 分 類 調 査 内 容 調 査 方 法 講 演 等 の 協 力 依 頼 先 1 IT 機 器 全 般 の 改 正 省 エネ 法 省 エネ 判 断 基 準 関 連 ヒヤリン グ ECCJ( 省 エネルギーセンター) 機 器 普 及 総 括 部 2 効 率 評 価 指 標 基 準 海 外 の 評 価 指 標 動 向 (EnergyStar 制 度, SPECの 取 組, SNIAの 取 組, SPCの 取 組, ATIS/ANSI 規 格 ) 3 ストレージシステム 省 エネ 性 能 指 標 他 国 内 動 向 4 5 NEDOグリーンITプロジェクトにおけるグリーンネット ワーク システムの 進 捗 状 況 TIA(つくばイノベーションアリーナ)における 研 究 活 動 動 向 委 託 調 査 ヒヤリン グ みずほ 情 報 総 研 JEITAネットワークストレージ 専 門 委 員 会 他 高 効 率 化 技 術 6 欧 州 における 研 究 活 動 動 向 (IMEC) 委 託 調 査 みずほ 情 報 総 研 講 演 講 演 NEDO 及 び 当 プロジェクトリー ダ( 産 総 研 ) 産 総 研 TIA 推 進 室 LEAP( 超 低 電 圧 デバイス) 効 率 評 価 技 術 米 国 における 研 究 活 動 動 向 (N.Y.Albany CNSE(The College of Nanoscale Science and Engineering)) 東 大 グリーンICTプロジェクトにおけるIT 関 連 省 エ ネ 実 証 実 験 の 取 組 データセンタ 省 エネ 性 能 評 価 指 標 (DPPE) 及 びそ の 測 定 実 証 事 業 JEITAサーバ 事 業 委 員 会 における 取 組 (ハンドブッ ク サーバ 電 力 測 定 方 法 論 実 測 他 ) 委 託 調 査 講 演 講 演 講 演 11 ネットワーク 機 器 の 省 エネ 法 TR 基 準 検 討 講 演 12 海 外 の 省 エネ 高 効 率 化 技 術 に 関 する 取 組 (Singapore A*STAR/DSI 他 ) 委 託 調 査 みずほ 情 報 総 研 東 大 グリーンICTプロジェクト 実 証 実 験 WG 主 査 GIPC 調 査 分 析 委 員 会 WG2 事 務 局 JEITAサーハ ク リーンIT 専 門 委 員 会 同 サーバプラットフォーム 専 門 委 員 会 CIAJルータ スイッチ 技 術 委 員 会 みずほ 情 報 総 研 参 考 文 献 [1] 新 成 長 戦 略 ~ 元 気 な 日 本 復 活 のシナリオ~ 経 済 産 業 省 2010 年 6 月 18 日 [2] 産 業 構 造 ビジョン 2010( 産 業 構 造 審 議 会 産 業 競 争 力 部 会 報 告 書 ) 経 済 産 業 省 2010 年 6 月 別 冊 1. 主 要 産 業 2.エレクトロニクス IT 産 業 [3] 第 2 回 アジアグリーン IT フォーラムジョイントステートメント 経 済 産 業 省 平 成 22 年 10 月 6 日 News Release [4] データセンタの 消 費 電 力 とグリーン IT 化 の 実 態 調 査 2009 年 度 版 株 式 会 社 ミック 経 済 研 究 所

20 2. 省 エネのための 評 価 指 標 調 達 基 準 標 準 規 格 に 関 する 取 り 組 み 事 例 IT 機 器 の 省 エネを 推 進 するための 法 律 の 制 定 データセンタおよびそのサブシステムで あるサーバやストレージ 等 の IT 機 器 の 電 力 消 費 やエネルギー 効 率 を 測 定 分 析 評 価 する ための 指 標 ( 標 準 規 格 や 評 価 基 準 )の 開 発 策 定 提 案 承 認 など 様 々な 活 動 が 国 内 外 の 各 種 団 体 の 主 導 により 活 発 に 行 われている 本 報 告 では 電 力 消 費 効 率 評 価 技 術 における 課 題 や 将 来 展 望 について 提 言 をまとめる 前 提 として 現 在 広 く 共 有 されている 具 体 的 な 指 標 や 各 種 団 体 の 取 り 組 みを 報 告 する 2.1. トップランナー 基 準 トップランナー 基 準 の 概 要 トップランナー 基 準 とは 製 造 事 業 者 等 に 省 エネ 型 の 製 品 を 製 造 するよう 基 準 値 を 設 けクリアするように 課 した 省 エネ 法 の 中 の 機 械 器 具 に 係 る 措 置 として 規 定 される 評 価 基 準 のことである[1] 省 エネ 法 すなわち エネルギーの 使 用 の 合 理 化 に 関 する 法 律 とは 石 油 危 機 を 契 機 として 昭 和 54 年 に 制 定 された 法 律 であり 内 外 のエネルギーをめぐる 経 済 的 社 会 的 環 境 に 応 じた 燃 料 資 源 の 有 効 な 利 用 の 確 保 と 工 場 事 業 場 輸 送 建 築 物 機 械 器 具 についてのエネルギー 使 用 の 合 理 化 を 総 合 的 に 進 めるための 必 要 な 措 置 を 講 ず る ことなどを 目 的 に 制 定 された 法 律 である[2] 1997 年 に 開 催 された 地 球 温 暖 化 防 止 京 都 会 議 (COP3)を 受 け 1998 年 に 省 エネ 法 は 大 幅 改 正 された この 中 で 特 に 民 生 運 輸 部 門 のエネルギー 消 費 の 増 加 を 抑 制 するため 機 械 器 具 の 製 造 段 階 でエネルギー 消 費 効 率 を 向 上 させることを 掲 げて トップランナー 方 式 が 採 用 された トップランナー 方 式 とは 自 動 車 の 燃 費 基 準 や 電 気 ガス 石 油 機 器 ( 家 電 OA 機 器 等 )の 省 エネ 基 準 を 各 々の 機 器 においてエネルギー 消 費 効 率 が 現 在 商 品 化 さ れている 製 品 のうち 最 も 優 れている 機 器 の 性 能 以 上 にするという 考 え 方 である トップランナー 基 準 は 経 済 産 業 大 臣 の 諮 問 機 関 である 総 合 資 源 エネルギー 調 査 会 の 下 に 設 定 された 省 エネルギー 基 準 部 会 において 審 議 される まずどの 様 な 機 器 を 対 象 とすべきか 事 務 局 である 資 源 エネルギー 庁 省 エネルギー 対 策 課 において 検 討 され 要 件 を 満 たした 機 器 が 基 準 部 会 に 提 案 される さらに 基 準 の 詳 細 については 基 準 部 会 の 下 に 機 器 毎 に 設 置 される 判 断 基 準 小 委 員 会 で 具 体 的 に 策 定 し その 結 果 を 基 準 部 会 に 提 出 す る 基 準 部 会 で 了 承 されれば 決 定 となる なお 対 象 機 器 は 1 我 が 国 において 大 量 に 使 用 される 機 械 器 具 であること 2その 使 用 に 際 し 相 当 量 のエネルギーを 消 費 する 機 械 器 具 であること 3その 機 械 器 具 に 係 わるエ 18

21 ネルギー 消 費 効 率 の 向 上 を 図 ることが 特 に 必 要 であること の 3 要 件 を 満 たすことを 原 則 として 市 場 における 機 器 の 動 向 等 を 考 慮 した 上 で 決 定 される 機 械 器 具 の 省 エネ 基 準 は 1979 年 の 省 エネ 基 準 制 定 時 に 乗 用 自 動 車 エアコン 電 気 冷 蔵 庫 を 対 象 として 平 均 基 準 値 方 式 により 設 けられた その 後 品 目 が 増 え 1999 年 に 現 在 の トップランナー 方 式 が 採 用 され 目 標 基 準 値 が 大 きく 引 き 上 げられた その 後 順 次 対 象 機 種 の 追 加 が 行 われてきており 2009 年 7 月 現 在 23 品 目 が 特 定 機 器 として 指 定 され ている IT 機 器 では 6 番 目 に 電 子 計 算 機 7 番 目 に 磁 気 ディスク 装 置 22 番 目 に ル ーティング 機 器 23 番 目 に スイッチング 機 器 が 含 まれている 今 後 は 例 えばエネル ギースタープログラムでは UPS( 無 停 電 電 源 装 置 )の 規 格 を 策 定 中 であり トップランナー 基 準 でも UPS が 対 象 品 目 に 追 加 される 可 能 性 が 考 えられる また 基 準 は 対 象 となる 機 器 の 範 囲 判 断 の 基 準 となるべき 事 項 表 示 事 項 ( 省 エネ ラベリング 制 度 として JIS として 制 定 ) エネルギー 消 費 効 率 の 測 定 方 法 よりなる 判 断 の 基 準 となるべき 事 項 として 対 象 の 区 分 目 標 年 度 目 標 基 準 値 及 び 達 成 判 断 方 法 が 規 定 される 本 節 では 上 記 4 つのIT 機 器 に 関 する 現 時 点 の 基 準 を 資 源 エネルギー 庁 発 行 の 資 料 [3] 等 の 引 用 を 元 に 概 説 する なお 判 断 基 準 小 委 員 会 は 当 該 機 器 の 業 界 及 び 製 造 事 業 者 の 代 表 や 大 学 等 の 学 識 経 験 者 から 構 成 される また 判 断 基 準 小 委 員 会 においては 製 造 事 業 者 等 が JEITA( 一 般 社 団 法 人 電 子 情 報 技 術 産 業 協 会 )や CIAJ( 一 般 社 団 法 人 情 報 通 信 ネットワーク 産 業 協 会 ) 等 の 業 界 団 体 として 製 品 の 国 内 出 荷 実 績 や 最 新 仕 様 情 報 の 提 供 その 時 点 で 市 場 に 出 荷 されている 製 品 のエネルギー 消 費 効 率 の 測 定 等 で 協 力 している 電 子 計 算 機 電 子 計 算 機 についての 基 準 策 定 は 電 子 計 算 機 及 び 磁 気 ディスク 装 置 判 断 基 準 小 委 員 会 が 担 当 しており 詳 細 は 同 小 委 員 会 最 終 取 りまとめ [4]で 公 開 されている なお サー バ 型 電 子 計 算 機 に 関 する 具 体 的 な 基 準 案 の 検 討 においては JEITA の 情 報 産 業 社 会 シス テム 部 会 サーバ 事 業 委 員 会 傘 下 のサーバ 省 エネ WG が 主 に 協 力 しており クライアント 型 電 子 計 算 機 においては JEITA の CE 部 会 パーソナルコンピュータ 事 業 委 員 会 傘 下 の PC 省 エネ 専 門 委 員 会 が 主 に 協 力 している (1) 対 象 範 囲 日 本 標 準 商 品 分 類 に 定 めるデジタル 型 中 央 処 理 装 置 及 びパーソナルコンピュータ ただし 以 下 のものを 除 く 1 演 算 処 理 装 置 主 記 憶 装 置 入 出 力 制 御 装 置 及 び 電 源 装 置 がいずれも 多 重 化 された 構 造 のもの 2 複 合 理 論 性 能 が 1 秒 につき 20 万 メガ 演 算 以 上 のもの 3256 を 超 えるプロ セッサからなる 演 算 処 理 装 置 を 用 いて 演 算 を 実 行 することができるもの 4 入 出 力 用 信 号 伝 送 路 ( 最 大 データ 転 送 速 度 が 1 秒 につき 100 メガビット 以 上 のものに 限 る )が

22 本 以 上 のもの 5 複 合 理 論 性 能 が 1 秒 につき 100 メガ 演 算 未 満 のもの 6 専 ら 内 蔵 され た 電 池 を 用 いて 電 力 線 から 電 力 供 給 を 受 けることなしに 使 用 されるものであって 磁 気 ディスク 装 置 を 内 蔵 していないもの (2) エネルギー 消 費 効 率 アイドル 状 態 と 低 電 力 モードの 消 費 電 力 (W)の 平 均 値 を 複 合 理 論 性 能 (GTOPS )で 除 した 数 値 とする 区 分 目 標 基 準 値 が1のものは MTOPS (3) 区 分 目 標 基 準 値 目 標 年 度 以 降 の 各 年 度 において 区 分 毎 の 目 標 基 準 値 を 上 回 らないようにすること 図 サーバ 型 電 子 計 算 機 の 区 分 目 標 基 準 値 [3] 20

23 図 クライアント 型 電 子 計 算 機 の 区 分 目 標 基 準 値 [3] (4) 目 標 年 度 2011 年 度 以 降 の 各 年 度 (5) 省 エネ 効 果 目 標 年 度 が 2011 年 度 において 2007 年 度 比 約 78%の 効 率 改 善 見 込 み 磁 気 ディスク 装 置 磁 気 ディスク 装 置 についての 基 準 策 定 は 電 子 計 算 機 及 び 磁 気 ディスク 装 置 判 断 基 準 小 委 員 会 が 担 当 しており 詳 細 は 同 小 委 員 会 最 終 取 りまとめ [5]で 公 開 されている な お 具 体 的 な 基 準 案 の 検 討 においては JEITA の 情 報 産 業 社 会 システム 部 会 情 報 端 末 事 業 委 員 会 傘 下 の 磁 気 記 憶 装 置 省 エネ 分 科 会 が 主 に 協 力 している 21

24 (1) 対 象 範 囲 日 本 標 準 商 品 分 類 に 定 める 磁 気 ディスク 装 置 ただし 以 下 のものを 除 く 1 記 憶 容 量 が 1GB 以 下 のもの 2ディスク 直 径 が 40mm 以 下 のもの 3 最 大 データ 転 送 速 度 が 270GB/ 秒 超 のもの (2) エネルギー 消 費 効 率 消 費 電 力 (W)を 記 憶 容 量 (GB)で 除 した 数 値 とする (3) 区 分 目 標 基 準 値 目 標 年 度 以 降 の 各 年 度 において 区 分 毎 の 目 標 基 準 値 を 上 回 らないようにすること 図 磁 気 ディスク 装 置 の 区 分 目 標 基 準 値 (1/2)[3] 22

25 図 磁 気 ディスク 装 置 の 区 分 目 標 基 準 値 (2/2)[3] (4) 目 標 年 度 2011 年 度 以 降 の 各 年 度 (5) 省 エネ 効 果 目 標 年 度 (2011 年 度 )において 2007 年 度 比 約 76%の 効 率 改 善 見 込 み 23

26 ルーティング 機 器 スイッチング 機 器 インターネット 人 口 の 増 加 及 びそれに 伴 うネットワークトラフィックの 爆 発 的 増 加 が 続 いている また 従 来 は 回 線 交 換 から IP パケット 交 換 へ 転 換 している 中 で ルータ ス イッチと 呼 ばれる 通 信 機 器 の 低 消 費 電 力 化 が 課 題 となっている そのため 経 済 産 業 省 の 諮 問 機 関 である 総 合 資 源 エネルギー 調 査 会 省 エネルギー 基 準 部 会 ルーター 等 判 断 基 準 小 委 員 会 にて 小 型 ルータ L2 スイッチについて 基 準 等 の 詳 細 を 審 議 総 合 資 源 エネ ルギー 調 査 会 省 エネルギー 基 準 部 会 にて 審 議 承 認 され 2009 年 7 月 21 日 より 順 次 施 行 となった なお 具 体 的 な 基 準 案 の 検 討 においては CIAJ の ルータ スイッチ 技 術 委 員 会 が 主 に 協 力 している 策 定 された 小 型 ルータ( 家 庭 用 ブロードバンドルータ)の 主 な 指 標 区 分 と 基 準 値 を 図 に 示 す 基 準 策 定 時 に 製 品 化 されていた 小 型 ルータの 消 費 電 力 は 性 能 (スループッ ト= 単 位 時 間 に 処 理 するデータ 量 )の 依 存 が 小 さいため エネルギー 消 費 効 率 指 標 として は 消 費 電 力 ( 単 位 はW)としている なお 各 製 造 事 業 者 等 が 目 標 年 度 に 国 内 向 けに 出 荷 する 小 型 ルータについて 定 められた 測 定 基 準 により 測 定 されたエネルギー 消 費 効 率 ( 消 費 電 力 )を 図 の 区 分 毎 に 事 業 者 毎 の 出 荷 台 数 で 加 重 平 均 した 値 が 目 標 基 準 値 を 上 回 らないようにすることと 定 義 されている 図 小 型 ルータの 主 な 指 標 区 分 と 基 準 値 * 2 * 2 CIAJ ルータ スイッチ 技 術 委 員 会 提 供 24

27 次 に BOX 型 L2スイッチの 主 な 指 標 区 分 と 基 準 式 を 図 2.1-6に 示 す 各 製 造 事 業 者 等 が 目 標 年 度 に 国 内 向 けに 出 荷 するL2スイッチについて 定 められた 測 定 基 準 により 測 定 さ れたエネルギー 消 費 効 率 を 図 2.1-6の 区 分 毎 に 事 業 者 毎 の 出 荷 台 数 で 加 重 平 均 した 値 が 目 標 基 準 値 を 上 回 らないようにすることと 定 義 されている また 省 エネ 法 では 使 用 者 が 機 器 器 具 の 購 入 を 検 討 する 際 に 参 照 する 資 料 (カタロ グ 等 )に 省 エネルギー 性 能 に 関 する 項 目 を 記 載 しなければならないとする 表 示 義 務 が 2010 年 7 月 1 日 から 発 生 している 現 在 大 型 ルータやL3スイッチの 制 度 化 に 向 けて 検 討 が 進 められているところである( 4.4 節 参 照 ) 図 BOX 型 L2 スイッチの 主 な 指 標 区 分 と 基 準 式 * 3 参 考 文 献 [1] トップランナー 基 準 とは 財 団 法 人 省 エネルギーセンター [2] 省 エネ 法 の 概 要 2010/2011 財 団 法 人 省 エネルギーセンター 2010 [3] 2010 年 3 月 版 トップランナー 基 準 世 界 最 高 の 省 エネルギー 機 器 の 創 出 に 向 けて 経 済 産 業 省 資 源 エネルギー 庁 2010 * 3 CIAJ ルータ スイッチ 技 術 委 員 会 提 供 なお 各 計 算 式 (Ex)の 詳 細 は 参 考 文 献 [3] 参 照 25

28 [4] 総 合 資 源 エネルギー 調 査 会 省 エネルギー 基 準 部 会 電 子 計 算 機 及 び 磁 気 ディスク 装 置 判 断 基 準 小 委 員 会 最 終 取 りまとめ [5] 総 合 資 源 エネルギー 調 査 会 省 エネルギー 基 準 部 会 ルーター 等 判 断 基 準 小 委 員 会 最 終 取 りまとめ( 小 型 ルーター L2スイッチ) エネルギースタープログラム 概 要 エネルギースター(ENERGY STAR *4 )プログラム[1]は 米 国 環 境 保 護 庁 (EPA; Environmental Protection Agency)と 米 国 エネルギー 省 (DOE;Department of Energy) が 共 同 で 推 進 する 電 気 電 子 機 器 の 省 電 力 化 プログラムで EPA が 定 めた 省 エネルギー 基 準 に 対 する 任 意 登 録 制 度 である 対 象 となる 製 品 は 1992 年 コンピュータやモニタを 対 象 として 始 まり 現 在 は 50 カテゴリーを 超 える 家 電 製 品 からオフィス 用 電 子 機 器 までと 幅 広 い また 電 気 製 品 単 体 だけではなく 住 宅 データセンタやビル 全 体 の 省 エネルギーに まで 対 象 を 広 げている 製 品 の 稼 動 スリープ オフ 時 の 消 費 電 力 などについて 省 エネ 性 能 の 優 れた 上 位 25%の 製 品 が 適 合 となるように 基 準 が 設 定 される エネルギースタープログラムへ 参 加 を 希 望 する 事 業 者 は まず 製 造 事 業 者 や 販 売 事 業 者 など 該 当 する 事 業 者 タイプにて 事 前 登 録 を 行 い 対 象 製 品 が 基 準 を 満 たした 製 品 であ ることを 自 社 または 第 三 者 機 関 にて 確 認 し 届 出 を 行 うことにより ENERGY STAR のロ ゴマークを 製 品 等 に 付 けることが 認 められる 現 在 市 販 されているデスクトップパソコン は 大 半 がエネルギースター 対 応 をうたっており 起 動 時 に ENERGY STAR のロゴを 表 示 し ている なお 米 国 で 始 まった 同 プログラムは 1995 年 以 降 世 界 の 他 地 域 の 政 府 と 連 携 し 国 際 エネルギースタープログラム として 推 進 されており 現 在 では 日 本 EU カナダ オーストラリア ニュージーランド 台 湾 等 で 実 施 されているオフィス 機 器 の 国 際 的 省 エ ネルギー 制 度 である[2] ただし 米 国 での 最 新 の 状 況 として 2011 年 1 月 から 認 証 制 度 に 移 行 しており 今 後 は EPA 承 認 を 受 けた 認 定 試 験 所 で 適 合 試 験 を 受 けたのち EPA 承 認 を 受 けた 認 証 機 関 で 認 証 を 受 ける 必 要 がある 2010 年 11 月 時 点 で 国 内 に 認 定 試 験 所 はあるが 認 証 機 関 はない 模 様 である データセンタに 関 する 取 り 組 みとして ENERGY STAR Data Center Energy Efficiency Initiatives [3]が 推 進 されており エネルギー 効 率 のための 指 標 原 理 (Guiding Principles for Energy Efficiency) データセンタのためのエネルギースター 評 価 * 4 ENERGY STAR と ENERGY STAR マークは 米 国 環 境 保 護 局 の 登 録 商 標 です 26

29 (ENERGY STAR Rating for Data Centers) データセンタ 製 品 のエネルギースター 指 標 (ENERGY STAR Data Center Product Specifications) 等 のイニシアティブが 進 めら れている データセンタ 製 品 では コンピュータサーバ ストレージ UPS の 指 標 開 発 が されている サーバに 関 するエネルギースター 基 準 EPA は 2009 年 5 月 ENERGY STAR の 対 象 にコンピュータサーバを 加 えると 発 表 した [4] EPA によると ENERGY STAR に 準 拠 したサーバは 標 準 的 なサーバと 比 較 した 場 合 エネルギー 効 率 が 平 均 で 30% 優 れているという 現 在 のサーバ 確 定 基 準 は Version1.1 であり より 包 括 的 な Version 2.0 の 策 定 が 現 在 進 められている Version2.0 では 対 象 機 器 はブレードサーバに 拡 大 される 予 定 であり* 5 実 行 時 のエネルギーベンチマーク 測 定 ツール の 開 発 が SPEC との 協 力 により 進 められている[5] サーバ 基 準 Version 1.1においては 以 下 の 要 件 が 設 けられている[6] PSU(Power Supply Unit; 電 源 装 置 ) 要 件 電 力 管 理 要 件 アイドル 状 態 および 全 負 荷 時 の 消 費 電 力 要 件 標 準 情 報 報 告 要 件 データ 測 定 および 出 力 要 件 それぞれの 要 件 について 満 たすべき 主 な 基 準 を 以 下 に 示 す (1) PSU 効 率 基 準 コンピュータサーバのPSUは EPRI 汎 用 内 部 電 源 装 置 効 率 試 験 方 法 (Generalized Internal Power Supply Efficiency Test Protocol)6.4.2 版 を 用 いて 試 験 したときに 表 2.2-1に 示 される 効 率 要 件 を 満 たすこと 表 PSU 効 率 要 件 [6] 銘 板 出 力 電 流 の 割 合 としての 負 荷 水 準 複 数 出 力 ( 交 流 - 直 流 & 単 一 出 力 ( 交 流 - 直 流 & 直 流 - 直 流 ) 直 流 - 直 流 ) すべての 出 力 水 準 500W > 500 ~ 1000W > 1000W 10% 適 用 なし % % % * 5 バージョン 2.0 の 対 象 は プロセッサソケットが 4 つ 以 下 である ブレード 型 ラック 搭 載 型 またはペデスタル 型 フォームファクタのコンピュータサーバに 限 定 される 本 基 準 の 明 確 な 対 象 外 製 品 は 完 全 無 停 止 型 サーバ サーバア プライアンス ブレードストレージを 含 むストレージ 機 器 および ネットワーク 機 器 である 27

30 (2) PSU 力 率 基 準 コンピュータサーバの 交 流 - 直 流 PSUは EPRI 汎 用 内 部 電 源 装 置 効 率 試 験 方 法 版 を 用 いて 試 験 したときに 表 2.2-2に 示 される 力 率 要 件 を 満 たすこと 表 PSU 力 率 要 件 [6] 銘 板 出 力 電 流 の 割 複 数 出 力 単 一 出 力 合 としての 負 荷 水 準 500W > 500 ~ 1000W > 1000W 10% 適 用 なし 適 用 なし % % % (3) 電 力 管 理 要 件 3 ソケット(3S)および 4 ソケット(4S)のサーバには 低 利 用 時 間 におけるプロセッ サの 消 費 電 力 を 低 減 するために プロセッサ 段 階 の 電 力 管 理 が 設 定 されていること ノードあたり 3 つまたは 4 つのソケットを 有 する 二 重 ノードサーバは 3S および 4S サーバに 対 して 規 定 されるプロセッサ 電 力 管 理 要 件 を 満 たすこと 1 ソケット(1S)および 2 ソケット(2S)のサーバには 低 利 用 時 間 におけるプロセッ サの 消 費 電 力 を 低 減 するために プロセッサ 段 階 の 電 力 管 理 が 設 定 されていてもよい (4) アイドル 状 態 および 全 負 荷 時 の 消 費 電 力 要 件 1S および 2S サーバ:アイドル 状 態 消 費 電 力 測 定 値 (PIDLE)は 次 の 計 算 式 により 算 出 された 最 大 アイドル 状 態 消 費 電 力 要 件 (PIDLE_MAX) 以 下 であること[6] PBASE: 表 に 基 づき 判 断 される 基 本 アイドル 時 消 費 電 力 許 容 値 PADDL_i: 追 加 構 成 装 置 (*) に 対 するアイドル 状 態 消 費 電 力 許 容 値 (*) 追 加 構 成 装 置 : 追 加 の 電 源 装 置 ハードドライブ メモリ I/O 装 置 28

31 表 S および 2S サーバに 対 する 基 本 アイドル 状 態 消 費 電 力 許 容 値 [6] 区 分 搭 載 プロセッサ 数 (#P) 被 管 理 サーバ 基 本 アイドル 状 態 消 費 電 力 許 容 値 P BASE (W) A 1 非 該 当 55.0 B 1 該 当 65.0 C 2 非 該 当 D 2 該 当 二 重 ノードサーバ:ノードあたり 1 つまたは 2 つのソケットを 有 する 二 重 ノードサーバ の 場 合 ノードごとのアイドル 状 態 消 費 電 力 測 定 値 が 計 算 式 1 により 算 出 された 最 大 アイドル 状 態 消 費 電 力 要 件 (PIDLE_MAX) 以 下 であること 3S および 4S サーバ:アイドル 状 態 消 費 電 力 要 件 は 3 ソケット(3S)および 4 ソケッ ト(4S)コンピュータサーバには 適 用 されない ただし これら 製 品 のアイドル 状 態 お よび 全 負 荷 時 の 両 方 の 消 費 電 力 を ENERGY STAR 試 験 方 法 に 従 い 測 定 し 消 費 電 力 と 性 能 に 関 するデータシート 上 で 報 告 すること (5) 標 準 情 報 報 告 要 件 標 準 化 された 消 費 電 力 と 性 能 に 関 するデータシート(PPDS:Power and Performance Data Sheet)を 各 ENERGY STAR 適 合 コンピュータサーバについて 作 成 し 他 の 製 品 構 成 情 報 とともにウェブサイト 上 に 掲 載 する (6) データ 測 定 および 出 力 要 件 1 ソケットおよび 2 ソケット(1S および 2S)の 被 管 理 サーバ および 3 つ 以 上 のソケ ット(3S および 4S)を 有 するすべてのコンピュータサーバは 入 力 電 力 吸 気 温 度 推 定 プロセッサ 利 用 度 を 測 定 し 報 告 する 能 力 があること データは 第 三 者 による 非 独 自 仕 様 の 管 理 システムにより 読 み 取 りが 可 能 な 公 表 され た または 使 用 者 が 利 用 可 能 な 形 式 で 入 手 可 能 であること データセンタに 関 するエネルギースター 基 準 EPA は 2010 年 6 月 ENERGY STAR の 対 象 をデータセンタやデータセンタが 入 る 建 物 などにも 拡 大 すると 発 表 した[7] EPA のエネルギー 性 能 評 価 システムでは データセンタの 評 価 を 1 から 100 までのスケ ールで 表 す 評 価 75 は 同 様 のすべての 建 物 の 中 における 性 能 が 上 位 25%に 位 置 すること を 示 す このシステムの 開 発 のために 多 数 のデータセンタのエネルギーデータや 運 用 の 特 徴 に 関 するデータが 収 集 されている エネルギー 性 能 の 評 価 指 標 としては 業 界 の 標 準 的 な 指 標 である PUE(Power Usage 29

32 Effectiveness)を 用 いている また データセンタ 間 での PUE の 相 違 を 説 明 する 運 用 の 特 徴 を 明 確 にするために 回 帰 分 析 の 手 法 を 用 いている 2010 年 7 月 データストレージ 管 理 ソリューション 開 発 企 業 NetApp 社 の Research Triangle Park(RTP)データセンタ( 後 述 の コラム A 参 照 )が ENERGY STAR for Data Centers の 認 定 第 1 号 となった[8] また 2010 年 内 に 米 国 内 8 箇 所 のデータセンタ が 認 定 されている[9] 参 考 文 献 [1] ENERGY STAR ホームページ [2] 国 際 エネルギースタープログラムホームページ ECCJ [3] Data Center Energy Efficiency Initiatives [4] プレスリリース 米 環 境 保 護 局 省 電 力 プログラム Energy Star をサーバに 拡 大 [5] コンピュータサーバの ENERGY STAR プログラム 要 件 Version2.0 ドラフト 1( 和 訳 ) [6] コンピュータサーバの ENERGY STAR プログラム 要 件 Version1.1 rements_v1_1_final_2.pdf [7] ENERGY STAR 2010 ニュースリリース 77be1d695a b004ed344!OpenDocument [8] The First Energy Star Data Center [9] ENERGY STAR 認 定 データセンタ 30

33 コラムA. NetApp Data Center in RTP (Real Triangle Research, NC) NetApp は 1992 年 に 米 国 で 創 業 し 世 界 で 初 めて NAS(Network Attached Storage) アプライアンス 製 品 を 出 荷 したベンダである 創 業 以 来 ネットワークストレージとデ ータ 管 理 業 界 のリーダーであり いまなお 成 長 を 続 けている 現 在 では 世 界 120 ヵ 国 でビジネスを 展 開 し これまでに 65,000 以 上 ものシステムを 提 供 している ストレー ジ ソリューションのリーダーとして 企 業 で 導 入 が 進 むクラウドコンピューティン グを 支 えるために 最 適 なストレージ ソリューションを 提 供 している NetApp の RTP データセンタは ENERGY STAR プログラムが 用 いる 100 ポイン トのスケール 上 で 99 という 驚 異 的 なポイントを 獲 得 し ほぼ 完 璧 なレベルを 達 成 して いる 132,000 平 方 フィートの 建 物 に 36,000 平 方 フィートのダイナミック データセ ンタが 収 容 され 約 25 メガワットの 電 力 負 荷 に 耐 えるように 設 計 されている 熱 気 と 冷 気 を 完 全 に 分 離 し 建 物 全 体 で 気 圧 を 綿 密 にコントロールするようにデザインされ たエアフローマネジメントを 特 徴 としている 以 下 のような 点 から ENERGY STAR for Data Centers の 認 定 を 受 けるに 至 った 通 常 より 高 い 74 F( 約 23 ) 平 均 の 空 気 を 供 給 することにより 冷 却 コス トを 大 幅 に 削 減 している 一 年 の 67%は 外 気 によるデータセンタの 冷 却 を 行 っている 自 社 技 術 に 基 づく modulating fan により 気 圧 コントロールを 行 い 空 気 の 過 剰 供 給 とエネルギー 浪 費 を 回 避 している 温 度 の 低 い 通 路 により 冷 気 と 熱 気 の 流 れを 分 離 し ラックからの 熱 流 の 影 響 を 受 けないようにしている 図 A-1. NetApp Data Center: Design Overview [8] 31

34 NetApp Data Center in RTP( 続 き) (a) NetApp Data Center in RTP (b) Air inlet units (c) Following The Airflow (d)the Aisle of data Halls (e)server Rooms 図 A-2. NetApp Data Center の 各 施 設 写 真 [8] 32

35 2.3. ICT 分 野 におけるエコロジーガイドライン ICT 分 野 におけるエコロジーガイドラインは 2009 年 年 6 月 26 日 に 関 係 5 団 体 ( 社 団 法 人 電 気 通 信 事 業 者 協 会 社 団 法 人 テレコムサービス 協 会 社 団 法 人 日 本 インターネット プロバイダー 協 会 社 団 法 人 情 報 通 信 ネットワーク 産 業 協 会 特 定 非 営 利 活 動 法 人 ASP SaaS インダストリ コンソーシアム)により 発 足 された ICT 分 野 におけるエコロジーガ イドライン 協 議 会 * 6 が 策 定 を 進 めている 電 気 通 信 事 業 者 における 調 達 基 準 策 定 および 取 組 自 主 評 価 に 関 するガイドライン である[1] 2010 年 2 月 に 同 協 議 会 の Web ページにて 第 1 版 が 公 開 され 2011 年 3 月 には 第 2 版 が 公 開 されている[2] ガイドラインの 目 的 電 気 通 信 業 者 による CO2 排 出 削 減 への 取 組 としては 自 らが 使 用 する 装 置 やサービスの 電 力 消 費 量 を 抑 制 することが 効 果 的 である そのためには 個 々の 電 気 通 信 事 業 者 は 電 気 通 信 分 野 における 装 置 やサービスの 調 達 に 際 して CO2 排 出 量 の 少 ないものを 調 達 する 旨 の 調 達 基 準 を 策 定 して 取 組 むことが 適 当 である また 各 電 気 通 信 業 者 の 環 境 配 慮 の 取 組 を 更 に 推 進 するためには 各 電 気 通 信 事 業 者 の 行 動 基 準 を 明 確 にするとともに 外 部 から 容 易 に 評 価 できる 仕 組 みが 求 められる 本 ガイドラインは こうした 考 えを 踏 まえ 以 下 の(1)および(2)を 示 すことにより 電 気 通 信 事 業 者 による CO2 排 出 削 減 等 の 環 境 配 慮 の 取 組 レベルが 向 上 することを 目 的 とする ま た 電 気 通 信 事 業 者 以 外 の ICT 機 器 を 利 用 する 者 にも 環 境 配 慮 の 取 組 を 広 げることを 目 的 と する (1) 省 エネ 装 置 等 の 調 達 基 準 策 定 に 関 するガイドライン 電 気 通 信 事 業 者 が CO2 排 出 削 減 に 着 目 した 装 置 やサービスの 調 達 基 準 を 策 定 する 際 の 参 考 となる 評 価 基 準 を 示 す (2) 環 境 配 慮 の 取 組 自 主 評 価 とその 公 表 に 関 するガイドライン 電 気 通 信 事 業 者 が 適 切 に CO2 排 出 削 減 に 取 り 組 んでいることを 可 視 化 するために 取 組 状 況 を 分 りやすく 公 表 できる 仕 組 みを 整 備 する そのため 協 議 会 として 取 組 自 主 評 価 の ためのチェックリストおよびシンボルマーク エコ ICT マーク を 示 す なお 本 ガイドラインは 電 気 通 信 事 業 者 等 が 自 主 的 取 組 の 一 環 として 自 社 の 調 達 基 準 を 定 める 際 の 参 考 となるものである 電 気 通 信 事 業 者 等 が 必 要 とする 装 置 の 性 能 や 機 能 に よっては 本 ガイドラインによる 省 エネ 基 準 を 満 足 しない 場 合 もありうる *

36 装 置 データセンタの 評 価 基 準 (1) 装 置 ガイドライン 第 1 版 では 小 型 ルータ L2 スイッチ トランスポート 装 置 (WDM) PON 装 置 (GE-PON) ブロードバンド 系 基 地 局 装 置 (WiMAX) 外 部 電 源 (AC アダプ タ) サーバ 装 置 の 7 種 の 装 置 を 対 象 に 評 価 指 標 を 定 めている( 図 2.3-1) また 評 価 指 標 により 算 定 した 値 を 5 段 階 で 評 価 し の 数 でランクを 示 す( ~ )こと とし このうち 基 準 値 を 含 むランクは (2 つ 星 )としている なお 2011 年 3 月 に 公 開 された 第 2 版 では ストレージ 装 置 ブロードバンド 系 基 地 局 装 置 (LTE) 外 部 電 源 ( 整 流 器 )が 追 加 されている 図 評 価 対 象 となる 7 種 類 の 装 置 の 評 価 指 標 [1] (2) データセンタ データセンタの 省 エネルギーについて ひとまず PUE( 後 述 2.4.1)を 指 標 の 一 つ として 取 り 上 げており PUE を 公 表 する 際 は 測 定 方 法 等 を 記 載 するとしている 34

37 ガイドラインの 運 用 なお 装 置 データセンター 及 びエコ ICT マークに 係 る 評 価 公 表 等 の 運 用 は 図 及 び 図 のように 実 施 され ベンダー 及 びデータセンター 事 業 者 による 評 価 結 果 等 の 届 出 は 2010 年 12 月 に 開 始 されている 図 装 置 データセンターに 係 る 評 価 公 表 等 の 運 用 (イメージ)[1] 図 エコ ICT マークに 係 る 評 価 公 表 等 の 運 用 (イメージ)[1] 参 考 文 献 [1] ICT 分 野 におけるエコロジーガイドライン 協 議 会, ICT 分 野 におけるエコロジーガイ ドライン ( 案 ) 概 要,2009/12. [2] ICT 分 野 におけるエコロジーガイドライン 協 議 会, ICT 分 野 におけるエコロジーガイ ドライン 第 2 版,2011/3. [3] ICT 分 野 におけるエコロジーガイドライン 協 議 会, ベンダー 及 びデータセンター 事 業 者 による 評 価 結 果 等 の 届 出 の 受 付 及 び 情 報 提 供 の 開 始 について 35

38 2.4. データセンタ 省 エネ 評 価 指 標 PUE PUE(Power Usage Effectiveness: 電 力 使 用 効 率 )は データセンタのエネルギー 効 率 を 表 す 指 標 である データセンタの 省 電 力 化 を 推 進 する 業 界 団 体 の The Green Grid (TGG)が データセンタのエネルギー 効 率 改 善 を 目 的 に 2007 年 に 提 唱 した[1] PUE は 次 に 示 す 式 で 定 義 される PUE Power Usage Effectiveness データセンタの 総 消 費 電 力 IT 機 器 の 消 費 電 力 データセンタの 消 費 電 力 は 電 力 メーターで 記 録 されるデータセンタによってのみ 消 費 された 電 力 として 定 義 され IT 機 器 の 消 費 電 力 は データセンタ 内 でデータを 管 理 処 理 保 存 送 信 するために 使 用 される 機 器 により 消 費 された 電 力 と 定 義 される 従 って PUE の 値 は 小 さく 1.0 に 近 いほど 良 い PUE=1.0 は 効 率 が 100%であり 電 力 すべて が IT 機 器 のみによって 消 費 されている 状 態 を 示 し PUE=2.0 は データセンタ 全 体 の 消 費 電 力 が IT 機 器 に 必 要 な 電 力 量 の 2 倍 必 要 であることを 示 す PUE=2.0 では 冷 却 照 明 UPS(Uninterruptible Power Supply: 無 停 電 電 源 装 置 )などに IT 機 器 と 同 じ 電 力 量 を 使 用 している PUE の 計 測 では データセンタの 構 造 やデータ 収 集 方 法 の 違 いによる 誤 差 が 生 じやす く TGG は 2009 年 の White Paper[2]では 電 力 ベースでなくエネルギーベースの 測 定 の 方 がより 正 確 で 適 切 としており さらに 測 定 精 度 を 3 つのクラスに 分 け IT 機 器 やフ ァシリティの 消 費 電 力 をどこで どれくらいの 頻 度 で 計 測 するかを 次 に 示 す 測 定 レベル として 定 義 している レベル1( 基 礎 ) IT 機 器 電 力 計 測 : UPS 総 施 設 電 力 : データセンタ 電 源 入 力 測 定 頻 度 : 月 / 週 1 回 レベル2( 中 級 ) IT 機 器 電 力 計 測 : PDU(Power Distribution Unit) 総 施 設 電 力 : データセンタへの 入 力 ( 共 用 HVAC を 除 く) 測 定 頻 度 : 毎 日 レベル3( 上 級 ) IT 機 器 電 力 計 測 : サーバ その 他 総 施 設 電 力 : データセンタ 入 力 およびビル 照 明 保 安 設 備 測 定 頻 度 : 連 続 的 (xx 分 ごと) さらに PUE 測 定 では IT 機 器 と 施 設 インフラ 間 の 境 界 の 曖 昧 さが 課 題 であり 解 消 に 向 けた 検 討 がなされていた 2011 年 2 月 の 日 本 で 開 催 された 日 米 欧 ワークショップで は PUE はデータセンタの 全 消 費 エネルギーを IT 機 器 の 消 費 エネルギーで 割 ったもの とし さらに 電 力 以 外 のエネルギー 源 を 用 いる 場 合 も 含 めた PUE の 測 定 方 法 が 合 意 され ている[3] 36

39 DPPE DPPE(Datacenter Performance Per Energy)は PUE 同 様 にデータセンタのエネル ギー 効 率 を 表 す 指 標 である データセンタのエネルギー 消 費 効 率 を 改 善 するには ファシ リティの 省 エネ 化 とデータセンタ 内 の IT 機 器 の 省 エネの 両 方 を 実 現 することが 必 要 である が ファシリティ 電 力 効 率 の 改 善 を 促 す PUE 指 標 のみでは 不 十 分 である そこで データ センタ 全 体 のエネルギー 効 率 を 表 わす 新 しい 指 標 として グリーン IT 推 進 協 議 会 により 2010 年 に DPPE が 提 唱 された[4] DPPE は 次 に 示 す 式 で 定 義 される DPPE ITEU ITEE 1 PUE 1 1 GEC ITEU IT Equipment Utilization IT 機 器 の 総 実 測 電 力 IT 機 器 の 総 定 格 電 力 ITEE IT Equipment Energy Efficiency IT 機 器 の 総 定 格 能 力 IT 機 器 の 総 定 格 消 費 電 力 GEC Green Energy Coefficient グリーン 自 然 エネルギー 電 力 データセンタの 総 消 費 電 力 ここで ITEU はデータセンタの IT 機 器 利 用 率 を ITEE は IT 機 器 のエネルギー 効 率 を PUE はファシリティの 電 力 効 率 を GEC はグリーン 電 力 効 率 を 示 す つまり DPPE は データセンタの 生 産 量 を 消 費 エネルギーで 割 った 単 位 エネルギー 当 たりの 生 産 性 を 示 す 指 標 とも 言 える DPPE は 値 が 大 きいほど 良 いが IT 機 器 利 用 率 が 高 くファシリティの 省 エネがなされて いる 生 産 性 の 高 いデータセンタを 想 定 した 場 合 IT 機 器 利 用 率 を 70% IT 機 器 エネルギー 効 率 を 4.4 PUE を 1.2 グリーン 電 力 効 率 を 30%と 想 定 すると DPPE はおおよそ 3.7 となる 一 方 生 産 性 の 低 いデータセンタを 想 定 した 場 合 IT 機 器 利 用 率 を 20% IT 機 器 エネルギー 効 率 を 1.0 PUE を 2.0 グリーン 電 力 効 率 を 0%と 想 定 すると DPPE は 0.1 となる 調 査 分 析 委 員 会 2009 年 度 の 報 告 書 では 上 記 の 数 値 から 2009 年 度 における DPPE の 数 値 幅 は 0.1~3.7 程 度 になるとの 見 込 みが 報 告 されている[5] また PUE のみを 2.0 か ら 1.2 に 改 善 したのみでも DPPE は 1.0 以 上 向 上 するので DPPE 改 善 においても PUE 改 善 は 重 要 であることがわかる DPPE の 標 準 化 に 向 けて 現 在 は DPPE の 実 測 が 進 められている( 4.2. 節 参 照 ) 37

40 参 考 文 献 [1] The Green Grid White Paper 6(Green Grid のデータセンタ 電 力 効 率 指 標 :PUE と DCiE),2007. [2] The Green Grid White Paper 22 (グリーン グリッドインフラ 指 標 (PUE/DCIE)の 使 用 公 開 報 告 に 関 するガイドライン),2009/3. [3] データセンタのエネルギー 効 率 に 関 する 指 標 の 世 界 協 調 について( 日 米 欧 国 際 会 議 にお ける 合 意 文 書 ),2011/2. [4] データセンタの 省 エネ 度 評 価 指 標 DPPE について,2010/3. [5] 2009 年 度 グリーン IT 推 進 協 議 会 調 査 分 析 委 員 会 報 告 書,2010/ SPEC によるサーバ 省 エネ 評 価 ベンチマーク 組 織 概 要 SPEC(Standard Performance Evaluation Corporation)は コンピュータの 公 平 で 意 味 のあるベンチマークを 作 成 することを 目 指 して 設 立 された 非 営 利 団 体 である 1988 年 に 設 立 され 全 ての 主 要 なコンピュータ 企 業 やソフトウェア 製 造 業 者 などのメンバー 企 業 が 資 金 提 供 している SPEC のベンチマークはコンピュータシステムの 性 能 評 価 に 今 日 広 く 使 われていて その 測 定 結 果 は SPEC のウェブサイト 上 で 公 表 されている[1] サーバ 電 力 測 定 指 標 として SPECpower_ssj2008 と SPECweb2009 の 2 つの 指 標 がある* サーバ 電 力 測 定 ベンチマーク SPECpower_ssj2008 SPECpower_ssj2008 は SPEC により 2007 年 12 月 に 提 供 が 開 始 された サーバ 電 力 測 定 指 標 を 初 めて 定 義 したベンチマークテストである 環 境 問 題 への 関 心 が 高 まる 中 コ ンピュータシステムの 電 力 効 率 の 客 観 的 な 比 較 ができる 初 の 業 界 標 準 ベンチマークとして 注 目 されている[2] 2009 年 4 月 にリリースされた V1.10 では ブレードのような 共 通 インフラストラクチャ を 共 有 する 現 代 の 多 重 システムの 電 力 効 率 を 測 定 する 多 重 ノードサーバをサポートしてい る さらに ビジュアルアクティビティモニタ(VAM)により ベンチマーク 実 行 中 に 収 集 したデータのリアルタイムグラフ 表 示 を 可 能 にした SPECpower_ssj2008 は テスト 対 象 システム(System Under Test:SUT)の 消 費 電 力 とパフォーマンス 特 性 を 測 定 することにより コンピュータのエネルギー 効 率 を 測 定 する ものであり 図 に 示 すように 基 本 的 に 以 下 の4つのコンポーネントで 構 成 されてい る * 7 SPECpower は Standard Performance Evaluation Corporation の 登 録 商 標 です 38

41 System Under Test (テスト 対 象 システム SUT) Controller and Collection System(コントローラおよび 収 集 システム CCS) Power and Temperature Daemon( 電 力 および 温 度 デーモン PTDaemon) ディレクターソフトウェア モジュール (ssj2008 director) 図 SPECpower_ssj2008 ベンチマークのコンポーネント [3] SPECpower_ssj2008 では テスト 対 象 のサーバ(SUT)に 対 して 与 える 負 荷 としてサー バ サイド Java (ssj_ops)を 実 行 する 図 に 示 すように フル 稼 働 状 態 (100%) か らアイドル 状 態 (0%) まで システムに 与 える 目 標 負 荷 を 10 % 刻 みで 変 化 させ 11 の 負 荷 レベルの 各 々の 状 態 におけるスループット( 処 理 した ssj_ops 数 )と 平 均 消 費 電 力 (watt) を 計 測 し それぞれの 負 荷 レベルの 測 定 結 果 からエネルギー 効 率 を 計 算 し 更 に 総 合 的 な 電 力 効 率 指 標 を 計 算 する 全 てのベンチマーク 実 行 が 完 了 するまで 約 70 分 である SUT の 電 力 効 率 を 示 す 性 能 指 数 として 各 レベルの 目 標 負 荷 におけるスループット (ssj_ops)の 合 計 を 平 均 消 費 電 力 (power)の 合 計 で 割 った 値 である 電 力 効 率 値 overall ssj_ops/watt= ssj_ops/ power が 本 ベンチマークテストの 結 果 として 計 算 レポートさ れる( 図 参 照 ) 図 中 の 赤 棒 で 全 ての 目 標 負 荷 (Y 軸 )に 対 する 電 力 消 費 比 率 (ssj_ops/watt)を X 軸 上 部 で 示 しており 青 線 で 各 目 標 負 荷 レベルの 平 均 消 費 電 力 (watt)を X 軸 下 部 で 示 している 39

42 そして X 軸 に 垂 直 な 黒 線 で 本 ベンチマークの 結 果 として 746 overall ssj_ops/watt を 示 している 図 SPECpower_ssj2008 テストシーケンスの 11 負 荷 レベル [3] 図 SPECpower_ssj2008 ベンチマーク 結 果 ( 平 均 消 費 電 力 とエネルギー 効 率 値 )[3] スループットと 電 力 消 費 の 比 率 としてのエネルギー 効 率 だけでなく 実 際 のシステムで 40

43 は スループットと 電 力 消 費 の 絶 対 値 も 重 要 となる 電 力 消 費 を 見 積 もるには 実 際 のシ ステムが 動 作 するときの 負 荷 レベルを 知 ることが 特 に 重 要 であり 実 施 の 負 荷 条 件 でのシ ステムの 電 力 消 費 効 率 の 最 適 化 のために 効 率 と 絶 対 値 の 両 方 の 観 点 から 評 価 可 能 な SPECpower_ssj2008 ベンチマークの 測 定 結 果 が 指 標 となると 期 待 されている 参 考 文 献 [1] SPEC ホームページ [2] SPECpower_ssj [3] SPECpower_ssj2008 ベンチマーク 解 説 v1.0( 富 士 通 株 式 会 社 ) wer-ssj2008-jp.pdf 2.6. SNIA によるストレージ 省 エネ 評 価 指 標 組 織 概 要 SNIA(Storage Networking Industry Association)は SAN(Storage Area Network) /NAS(Network Attached Storage)を 推 進 する 世 界 最 大 の 業 界 団 体 であり 1997 年 に 非 営 利 団 体 として 米 国 で 設 立 された ストレージネットワーキング 技 術 教 育 啓 発 標 準 化 を 中 心 に 活 動 しており ストレージ サーバ ネットワーク ソフトウェアの 主 要 ベン ダ システムインテグレータ サービスプロバイダに 加 えて 多 くのユーザ 企 業 が 参 加 し ている バックアップ 資 源 管 理 ファイバ チャネル ファイル システム NAS など の 項 目 別 のワークグループがあり 普 及 促 進 活 動 を 行 っている[1] 2001 年 8 月 には 日 本 支 部 である SNIA-J(SNIA Japan Forum)も 発 足 し 東 京 エレク トロンデバイス( 株 ) 東 芝 ソリューション( 株 ) 日 本 電 気 ( 株 ) ネットアップ( 株 ) ( 株 ) 日 立 製 作 所 富 士 通 ( 株 )が 正 会 員 として 参 加 している 他 6 社 の 賛 助 会 員 2 社 の 特 別 会 員 から 構 成 される[2] SNIA には 図 に 示 すような 各 種 のテクニカルワークグループ(TWG)があり 電 力 消 費 量 削 減 を 目 指 す TWG として Green Storage TWG がある 本 稿 では Green Storage TWG の 活 動 の 一 つである Green Storage Initiative(GSI)について 報 告 する 41

44 図 SNIA's Technical Work Groups (TWGs) [3] SNIA Green Storage Initiative(GSI) GSI は 電 力 消 費 量 削 減 を 目 指 すイニシアティブであり Green Storage Technical Work Group の 一 部 として 活 動 している ネットワークストレージの 電 力 効 率 を 上 げ 省 エネ 知 識 を 普 及 することを 目 的 として 図 に 示 すようなチュートリアルや 教 材 の 開 発 ホワイトペーパーの 作 成 を 行 い ベ ンダやユーザに 対 して 電 力 効 率 向 上 技 術 を 推 奨 するとともにベスト プラクティスを 提 供 していくよう 活 動 している[4] 現 在 GSI には 日 立 データシステムズ EMC IBM デル クァンタム オラクル 等 の 企 業 が 参 加 しており さらにメンバーの 拡 充 を 図 っている( 図 2.6-3) 42

45 図 GSI 作 成 のチュートリアル Green Storage The Big Picture [4] 図 年 GSI 参 加 企 業 [5] 43

46 また SNIA GSI はストレージにおけるデータの 管 理 最 適 化 圧 縮 データセンタにお ける 空 調 の 改 善 などを 目 的 とした 総 合 的 なストレージの 電 力 効 率 測 定 仕 様 (Storage Power Efficiency Measurement Specification)を 開 発 しており 2010 年 8 月 にドラフト 第 2 版 (Version )を 発 表 した[6] 第 2 版 では オンライン ストレージに 関 する 実 使 用 環 境 を 考 慮 したワークロードおよ びソフトウェア ベースの 容 量 最 適 化 技 術 ( 差 分 スナップショット シン プロビジョニ ング 重 複 排 除 など)が 追 加 されている 例 えば ストレージの 電 力 効 率 測 定 仕 様 を 動 作 時 と 待 機 時 とで 各 々 以 下 のように 定 義 している 待 機 時 のストレージ 電 力 効 率 (PEi)は 次 式 で 定 義 される CR PERI [GB/W] PI ここで CR :テスト 対 象 システム(System Under Test:SUT)の 生 の 性 能 値 (Raw Capacity) [GB] PI : 待 機 時 に 測 定 された 平 均 消 費 電 力 [W]であり 次 式 で 表 される Ws PI [W] n Ws:サンプリング 間 隔 s で 測 定 された 電 力 [W] n: 測 定 サンプル 数 動 作 時 は テストフェーズ i に 対 するストレージ 電 力 効 率 (PEi)が 次 式 で 定 義 される O i PEi [IOPS/W] または [MiB/sec/W] PAi ここで Oi : 動 作 状 態 によって 異 なり ランダム 読 み 書 き 時 は IOPS(I/O operations/sec) シーケンシャル 読 み 書 き 時 では MiB* 8 /sec(mebibytes/sec)である PAi: 動 作 時 に 測 定 された 平 均 消 費 電 力 [W]であり 次 式 で 表 される PA i W n s 参 考 文 献 [1] SNIA ホームページ * 8 MiB(Mebibytes)は 2 20 (=1,048,576) bytes を 表 す 単 位 44

47 [2] SNIA Japan ホームページ [3] SNIA テクニカルワーキンググループ [4] SNIA チュートリアル Green Storage -The Big Picture NW-Oct-10-sw3-nc.pdf [5] SNIA Green Storage Initiative [6] ストレージ 電 力 効 率 測 定 仕 様 ment_spec_v0.2.10_draft.pdf 2.7. SPC によるストレージ 省 エネ 評 価 ベンチマーク 組 織 概 要 SPC(Storage Performance Council)は ストレージシステムにおけるベンチマークテ ストの 定 義 規 格 化 促 進 を 図 る 非 営 利 法 人 として 設 立 された 客 観 的 で 実 証 可 能 な 性 能 データをコンピュータ 業 界 および 顧 客 に 提 供 することを 目 的 としている[1] SPC には 2008 年 1 月 現 在 で Full, Associate, Academic 合 わせて 35 社 のメンバーが 加 盟 しており そのほとんどがストレージシステム 製 品 ベンダである( 図 2.7-1) 45

48 図 年 SPC メンバー 企 業 [2] ストレージシステムのベンチマーク SPC は 2001 年 にストレージシステム 業 界 初 の 標 準 ベンチマークとして SPC Benchmark 1 TM (SPC-1 TM )Version 1.0 を 開 発 発 表 した その 後 SPC-1 は 改 訂 を 重 ねてきており 2009 年 10 月 に Version 1.12 として エネルギー 利 用 状 況 の 測 定 とレポー トを 含 めた 拡 張 版 である SPC Benchmark 1/Energy TM (SPC-1/E TM )が 発 表 された[3] 現 在 は 4 つのベンチマーク(SPC-1,SPC-2,SPC-1C,SPC-2C)と 2 つのエネルギー 拡 張 版 (SPC-1/E,SPC-1C/E)がリリースされており 各 ベンチマークに 対 するテストスポンサー となった 企 業 によるベンチマーク 結 果 がウェブサイト 上 に 公 開 されている [4] (1) SPC Benchmark 1(SPC-1) SPC-1 は 1 つのストレージシステムとしての 性 能 を 示 すよう 設 計 された 単 一 のワークロ 46

49 ード( 動 作 負 荷 )から 構 成 される スケーラブルなテスト 群 であり 電 子 メールサーバの ようなオンライン アプリケーションで 使 用 されるストレージシステムでみられる 業 務 負 荷 を 想 定 している 1 秒 間 のトランザクション 処 理 回 数 価 格 性 能 値 など ランダム I/O を 中 心 としたストレージ 性 能 値 を 評 価 する 標 準 的 なベンチマークテストである SPC-1 で 実 行 されるテストには 次 のようなものがある Persistence テスト 被 試 験 ストレージシステムに 格 納 検 索 されるデータが 不 揮 発 であり 矛 盾 がないこ とを 確 認 するテスト Sustain テスト 長 時 間 走 行 ( 三 時 間 以 上 )によりストレージシステムの 性 能 を 測 定 するテスト Ramp テスト 100 % から 10 %までの 各 負 荷 条 件 での 性 能 を 測 定 するテスト Repeat テスト 最 大 負 荷 (100 %)と 低 負 荷 (10 %)での 性 能 を 確 認 するテスト SPC-1 では 表 のような 性 能 値 を 得 ることができ 全 体 としてストレージシステム の 性 能 レベルが 示 される 表 SPC-1 で 得 られる 性 能 値 [3] SPC-1 IOPS TM そのシステムが 提 供 可 能 なトランザクション 処 (Average I/O Transactions per Second) 理 効 率 を 示 す SPC-1 Price-Performance SPC-1 IOPS TM 当 たりの 価 格 で そのシステム 価 格 と 性 能 の 関 係 を 示 す Total Storage Space テストに 使 用 されたシステム 全 体 の 記 憶 容 量 で そのシステムの 規 模 を 示 す Protection Level そのシステムで 用 いられたデータ 保 護 レベル SPC-1 LRT TM 低 負 荷 時 におけるストレージに 対 するアクセス (Average Response Time) 要 求 への 平 均 応 答 時 間 を 示 す 47

50 図 SPC-1 結 果 レポート 例 (HP 社 )[5] (2) SPC Benchmark 1/Energy (SPC-1/E) SPC-1/E は SPC-1(ストレージ 性 能 評 価 )をエネルギー 利 用 状 況 の 測 定 とレポートに 拡 張 したものである 前 述 の 通 り 2009 年 10 月 に SPC-1 の Version 1.12 として 発 表 され た 複 数 のアプリケーションの 待 機 状 態 も 考 慮 して ベンチマーク 実 行 中 のアプリケーシ ョンの 動 作 状 態 と 待 機 状 態 での 測 定 が 可 能 である ベンチマーク 結 果 は ポスト 処 理 ツールによってグラフ 出 力 や 表 形 式 で 出 力 される 図 は 各 テスト 状 態 に 対 応 した IOPS 性 能 と 平 均 消 費 電 力 を 出 力 した 例 であり 図 は 単 位 電 力 量 あたりの IOPS 性 能 (IOPS/W)やエネルギーコスト($/kWh) 年 間 エネル ギー 利 用 量 (kwh)や 年 間 エネルギーコスト($)などの 電 力 プロファイルデータを 出 力 した 例 である これらのデータを 利 用 することにより エンドユーザはより 多 くの 情 報 によって 製 品 購 入 の 意 思 決 定 が 可 能 となり ベンダはより 広 い 観 点 から 新 製 品 や 改 良 製 品 の 開 発 試 験 を 行 うことができる[6] 48

51 図 SPC-1/E の 電 力 / 性 能 プロファイルデータの 出 力 グラフ 例 [6] 図 SPC-1/E の 電 力 プロファイルの 出 力 データ 例 [6] 49

52 (3) SPC Benchmark 2 (SPC-2) SPC-2 は 大 規 模 なデータを 連 続 的 に 扱 うビジネスアプリケーションにおいて ストレ ージシステムの 性 能 を 測 定 するテスト 群 である 大 容 量 ファイル 処 理 大 容 量 データベー スのクエリ ビデオ オン デマンドの 3 つのワークロードで 構 成 されており シーケン シャル I/O を 中 心 としたストレージ 性 能 における 標 準 的 なベンチマークテストである (4) SPC Benchmark 1C (SPC-1C) SPC-1C は ディスクドライバー ホスト バス アダプター(HBAs) ロジカル ボ リューム マネージャーのようなソフトウェア 等 のストレージを 構 成 する 製 品 群 に 広 く 適 用 可 能 とした 初 めての 構 成 要 素 レベルの SPC ベンチマークである SPC-1C は 小 さなスト レージシステムにのみ 適 用 可 能 であり 1-4U,2-2U,4-1U 等 の 4U よりも 小 さなストレージ に 入 っている 最 大 で 48 個 のデバイスが 対 象 となる (5) SPC Benchmark 1C/Energy (SPC-1C/E) SPC-1C/Eは エネルギー 利 用 状 況 を 測 定 可 能 とした SPC-1C の 拡 張 版 である (6) SPC Benchmark 2C (SPC-2C) SPC-2Cは 構 成 要 素 レベルを 対 象 とした 2 番 目 の SPC ベンチマークである SPC-1C と 同 様 に 小 さなストレージシステムを 対 象 としている 参 考 文 献 [1] SPC ホームページ [2] SPC メンバー 企 業 [3] SPC-1, SPC-1/E official specification Revision 1.12,2009/09/12 [4] SPC Specfications [5] SPC Benchmark 結 果 レポート 例 (HP 社 ) torageworks-6400-eva/ae00003_hp_storageworks-6400-eva_spc1e_full-disclosure. pdf [6] SPC-1/E 概 要 説 明 資 料 50

53 2.8. ATIS による 通 信 機 器 省 エネ 評 価 指 標 組 織 概 要 ATIS(Alliance for Telecommunications Industry Solutions)は 米 国 を 拠 点 とする 通 信 会 社 とソフトウェアおよび 装 置 のサプライヤーによるグループであり ICT 分 野 におけ る 標 準 化 が 活 動 の 中 心 である ANSI(American National Standards Institute)が 認 定 す る 米 国 内 の 3 つの 公 的 標 準 化 組 織 (ASO:Accredited Standards Organization)* 9 の1つ であり 2004 年 に T1 委 員 会 から 名 称 が 変 更 された メンバーには 通 信 事 業 者 や 通 信 機 器 ベンダなどが 含 まれる[1] ATIS には 現 在 以 下 に 示 す 委 員 会 およびフォーラムがある Automatic Identification and Data Capture Committee (AIDC - Formerly BCSC) Copper/Optical Access Synchronization and Transport Committee (COAST) Emergency Services Interconnection Forum (ESIF) IPTV Interoperability Forum (IIF) Industry Numbering Committee (INC) IMSI Oversight Council (IOC) Next Generation Interconnection Interoperability Forum (NGIIF) Network Reliability Steering Committee (NRSC) Ordering and Billing Forum (OBF) Protection Engineers Group (PEG) Network Performance, Reliability and Quality of Service Committee (PRQC) Packet Technologies and Systems Committee (PTSC) SMS/800 Number Administration Committee (SNAC) Service Oriented Networks Forum (SON) Sustainability in Telecom: Energy and Protection Committee (STEP) Telecommunications Fraud Prevention Committee (TFPC) Telecom Management and Operations Committee (TMOC) Wireless Technologies and Systems Committee (WTSC) また 以 下 のイニシアティブがある Green Initiative Incubator Solutions Program The 3rd Generation Partnership Project (3GPP) * 9 ATIS 他 の ASO は TIA(Telecommunications Industry Association)と IEEE SA(Institute of Electrical and Electronics Standards Association). 51

54 上 記 のうち 通 信 機 器 のエネルギー 効 率 環 境 への 影 響 などに 取 り 組 んでいる STEP と Green Initiative における 活 動 概 要 を 以 下 にまとめる Sustainability in Telecom: Energy and Protection Committee (STEP) STEP は 2010 年 当 時 の 委 員 会 Network Power and Protection Committee (NIPP) をもとに 発 足 した 通 信 機 器 の 標 準 化 活 動 を 行 い エネルギー 効 率 環 境 への 影 響 電 力 保 護 に 関 する 技 術 文 書 を 提 供 している[2] STEP の 前 身 である NIPP 委 員 会 は 通 信 機 器 の 消 費 エネルギー 測 定 方 法 を 標 準 化 し 効 率 の 測 定 基 準 と 報 告 方 法 を 確 立 する 目 的 で 表 の4つの 文 書 を 作 成 している[3] こ れらは 2009 年 に ANSI 規 格 化 されている 表 通 信 機 器 のエネルギー 効 率 に 関 する 規 格 (ANSI 規 格 )[3] ANSI 規 格 番 号 タイトル 対 象 機 器 ANSI/ATIS ANSI/ATIS ANSI/ATIS ANSI/ATIS Energy Efficiency for Telecommunication Equipment: Methodology for Measurement and Reporting General Requirements Energy Efficiency for Telecommunication Equipment: Methodology for Measurement and Reporting Server Requirements Energy Efficiency for Telecommunication Equipment: Methodology for Measurement and Reporting Transport Requirements Energy Efficiency for Telecommunication Equipment: Methodology for Measurement and Reporting for Router and Ethernet Switch Products 一 般 の 機 器 サーバ 装 置 トランスポ ート 装 置 ルータ イー サネットス イッチ これらの 規 格 では 通 信 機 器 を core, transport, access などに 分 類 し 消 費 電 力 の 測 定 方 法 とエネルギー 効 率 (Telecommunications Energy Efficiency Ratio,TEER) の 計 算 方 法 を 定 義 している 一 般 に TEER は TEER =( 装 置 の 仕 事 )/(エネルギー 消 費 量 ) で 表 される[4] 52

55 The ATIS Green Initiative ATIS の Green Initiative は エネルギー 効 率 の 向 上 温 室 効 果 ガスの 削 減 Reduce, Reuse, Recycle の 推 進 エコビジネスの 促 進 をもたらす 包 括 的 なソリューションを 提 供 し ている[7] 2008 年 専 門 委 員 会 Exploratory Group on Green(EGG)が 発 足 し ATIS とそのメン バーの 環 境 持 続 可 能 性 への 取 り 組 みの 推 進 方 法 について 研 究 を 行 っている EGG の 構 成 メ ンバーの 所 属 団 体 は 以 下 のとおりである Harris-Stratex Networks ADTRAN Alcatel Lucent AT&T Bechtel Bell Canada BT Cisco Systems, Inc. Ericsson Harris-Stratex Huawei Technologies, USA Juniper Networks, Inc. NetTraffic Nokia Siemens Networks Qwest Verizon EGG は 以 下 の 3 つのレポートを 公 開 しており HP から PDF 文 書 が 入 手 可 能 である (1) ATIS Report on Environmental Sustainability(2009 年 3 月 )[6] ICT における 環 境 持 続 可 能 性 に 関 する 調 査 結 果 を 提 供 する 持 続 可 能 性 への 取 り 組 みには 経 済 成 長 環 境 保 護 および 社 会 的 責 任 のバランスを 考 慮 することが 必 要 であるとしている (2) ATIS Report on Wireless Energy Efficiency(2010 年 1 月 )[7] 無 線 ネットワークのエネルギー 効 率 に 関 する 調 査 結 果 を 提 供 する 基 地 局 におけるエネル ギー 効 率 エネルギーサプライチェーン 装 置 のエネルギー 効 率 再 生 可 能 エネルギー 等 について 概 説 している (3) ATIS Report on ICT Life Cycle Assessment (LCA)(2010 年 1 月 )[8] ICT におけるライフサイクルアセスメントに 関 する 調 査 結 果 を 提 供 する ICT における 53

56 LCA の 概 要 関 連 団 体 の 取 り 組 み LCA 算 定 ソフトウェアやデータベースについて 解 説 し ている 参 考 文 献 [1] ATIS ホームページ [2] Sustainability in Telecom: Energy and Protection Committee (STEP) [3] ATIS Document Center [4] News Release ATIS Develops Telecommunications Energy Efficiency Ratio [5] The ATIS Green Initiative [6] ATIS Report On Environmental Sustainability AL.pdf [7] ATIS Report on Wireless Energy Efficiency df [8] ATIS Report on ICT Life Cycle Assessment 54

57 3. 高 効 率 化 技 術 に 関 する 取 り 組 み 事 例 3.1. IT 機 器 システム 基 盤 省 エネルギー 技 術 開 発 (グリーンネットワーク システム 技 術 研 究 開 発 プロジェクト) プロジェクトの 概 要 本 プロジェクトは NEDO( 独 立 行 政 法 人 新 エネルギー 産 業 技 術 総 合 開 発 機 構 )によ るグリーン IT プロジェクトの 一 部 であり エネルギー 利 用 最 適 化 データセンタ 基 盤 技 術 および 革 新 的 省 エネルギーネットワーク ルータ 技 術 の 実 用 化 を 目 指 し 中 期 (2013 年 ) 長 期 (2030 年 ) 超 長 期 (2050 年 )までを 視 野 におき 省 エネルギー 効 果 の 高 いデ ータセンタ サーバおよびネットワーク ルータの 実 用 化 促 進 を 民 生 部 門 のエネルギー 環 境 対 策 として 位 置 づけ それらを 実 現 する 技 術 開 発 を 行 っている 2010 年 7 月 にプロ ジェクトの 中 間 評 価 が 実 施 され 概 要 説 明 資 料 等 が NEDO より 公 開 されている[1] 目 標 本 プロジェクトの 成 果 によって 当 該 グリーン IT 技 術 がなかった 場 合 に 比 べ 2020 年 度 に 予 測 される IT 消 費 電 力 の 30%を 削 減 する エネルギー 利 用 最 適 化 データセンタ 基 盤 技 術 における 取 り 組 み (1) サーバアーキテクチャ( 日 本 電 気 ) サーバの 高 性 能 化 に 伴 い LSI チップ 間 ボード 間 の 通 信 が Gbps と 高 速 化 し 通 信 に 要 する 電 力 が 増 加 している これを 光 化 することでサーバの 省 エネ 化 を 図 るため 次 の 要 素 技 術 を 研 究 開 発 している ボード 間 を 光 接 続 することによって 高 密 度 大 容 量 接 続 を 適 用 した 省 電 力 筐 体 のアーキ テクチャの 開 発 オンボードの 光 接 続 損 失 を 10dB 以 下 にするため ボード 上 光 配 線 に 適 したポリマ 導 波 路 の 開 発 と 低 損 失 かつ 実 装 容 易 性 の 高 い 光 インターコネクションの 開 発 実 装 ずれに 対 するトレランスの 高 い 光 結 合 技 術 の 開 発 これらの 技 術 により ブレードサーバなどに 実 装 されるバックプレーンの 省 スペース 化 お よび 省 配 線 化 により 冷 却 ファンの 電 力 を 削 減 することを 目 指 している (2) ストレージシステム( 富 士 通 ) ディスクドライブ 等 のストレージシステムは アクセスがあった 場 合 にいつでも 短 時 間 で 応 答 可 能 なように アクセスがない 場 合 でも 常 にアクティブ 状 態 で 電 力 を 消 費 しており 改 善 の 余 地 が 大 きい このためディスクドライブの 利 用 効 率 を 上 げ スピンドル 数 を 減 ら すための 要 素 技 術 を 研 究 開 発 している データの 冗 長 性 を 除 去 し 同 じファイルが 複 数 ある 状 況 でも 高 度 に 圧 縮 する 格 納 効 率 55

58 最 適 化 技 術 を 開 発 することにより ディスクドライブの 容 量 削 減 とアクセス 性 能 を 向 上 データ 書 き 込 みを 逐 次 化 するデータ 配 置 最 適 化 技 術 の 開 発 により 長 さが 変 化 するファ イルへのランダムアクセスを 高 速 化 これらの 運 用 技 術 によりハードディスクの 利 用 効 率 を 上 げ ディスクドライブの 台 数 ( 必 要 なスピンドル 数 )の 削 減 を 目 指 している (3) グリーン クラウド( 日 本 電 気 IIJ イノベーションインスティテュート 産 業 技 術 総 合 研 究 所 ) データ 中 心 の 観 点 からシステムを 構 築 制 御 し 大 量 のデータの 蓄 積 処 理 に 要 する 消 費 電 力 を 削 減 する 新 たなクラウド コンピューティング アーキテクチャを 創 出 すること で 電 力 消 費 効 率 の 高 いクラウド 運 用 技 術 を 研 究 開 発 している 要 素 技 術 として 次 の 5 つのサブテーマに 取 り 組 んでいる データの 重 複 を 検 出 するアルゴリズムの 開 発 により データ 格 納 容 量 を 削 減 データア クセスを 少 数 のサーバに 圧 縮 することで 空 いた 遊 休 サーバを 停 止 ネットワークのスループットを 向 上 させるために ディスクドライブよりも 高 速 な 半 導 体 ストレージを 利 用 するタスク 分 散 処 理 技 術 の 開 発 動 画 テキストなどデータの 特 性 と ベクトル 計 算 グラフィックス 描 画 などのサーバ の 特 性 をマッチングさせる データの 処 理 先 と 格 納 先 を 柔 軟 に 変 更 できる 処 理 分 配 制 御 技 術 の 開 発 分 散 ストレージをローカルストレージに 見 せるデバイス 共 有 ネットワーク 構 成 技 術 開 発 により ノード 間 のデータ 転 送 の 向 上 によるストレージの I/O 改 善 による 消 費 電 力 の 削 減 遠 方 のサーバストレージのアクセスを 分 散 キャッシュ 化 することで ネットワークの 通 信 電 力 を 削 減 これら サーバアーキテクチャとストレージシステム グリーン クラウドはそれぞれ の 技 術 をインテグレーションした 効 果 として データセンタ サーバシステムトータルと してのデータセンタ 年 間 消 費 電 力 の 30% 以 上 削 減 を 目 指 している (4) サーバ 抜 熱 ( 日 本 電 気 産 業 技 術 総 合 研 究 所 宇 都 宮 大 学 九 州 大 学 SOHKi) データセンタにおける 消 費 電 力 量 の 内 訳 について 本 来 の IT 機 器 による 消 費 電 力 量 は 全 消 費 電 力 量 の 半 分 以 下 という 試 算 があり 特 に 空 調 系 と 給 電 系 が 多 くの 電 力 を 消 費 してい るとされている 現 在 のデータセンタの 空 調 は IT 機 器 や 電 源 等 で 発 生 する 熱 による 温 度 上 昇 を 防 止 するために サーバを 納 めるデータセンタ 全 体 の 空 気 を 冷 却 しているために 冷 却 効 率 が 低 く 効 率 改 善 の 余 地 が 大 きいと 指 摘 されている データセンタ サーバにおけ る 最 適 抜 熱 方 式 に 関 する 基 盤 技 術 を 確 立 するため 次 の 要 素 技 術 を 開 発 している 56

59 CPU 等 高 温 の LSI チップが 発 する 熱 を 放 熱 フィンと 効 率 の 悪 い 小 型 空 冷 ファンによっ て 空 中 にまき 散 らすのではなく 単 相 流 あるいは 沸 騰 型 2 相 流 ヒートパイプによって 筐 体 外 に 伝 熱 させ 大 きなファンで 空 中 に 発 散 させる CPU ファンの 電 力 を 削 減 する 筐 体 外 に 引 き 出 した 熱 をプラグイン 配 管 によって 直 接 2 次 伝 熱 系 に 引 き 渡 し 空 中 に 飛 散 させることなく 屋 外 にまで 取 り 出 す 高 温 のまま 屋 外 に 伝 熱 させられるので 自 然 風 で の 冷 却 が 可 能 となり ヒートポンプ 電 力 を 削 減 できる ナノ 粒 子 を 熱 媒 体 に 混 入 することにより 熱 伝 導 の 効 率 を 向 上 させる これらの 技 術 により データセンタ サーバシステムトータルとして データセンタの 冷 却 装 置 が 使 用 する 年 間 消 費 電 力 の 30% 以 上 削 減 を 目 指 している (5) 電 源 (NTT ファシリティーズ 三 菱 電 機 長 崎 大 学 名 古 屋 大 学 産 業 技 術 総 合 研 究 所 ) サーバをはじめとしたデータセンタ 全 体 へのエネルギー 供 給 源 である 電 源 については 最 大 負 荷 時 や 停 電 時 における 安 定 供 給 を 図 ることが 優 先 されているため エネルギー 使 用 効 率 的 には 改 善 の 余 地 が 大 きいことが 指 摘 されており データセンタ サーバの 低 消 費 電 力 化 に 繋 がる 電 源 システムに 関 する 基 盤 技 術 を 確 立 するため 次 の 要 素 技 術 を 開 発 してい る サーバにおける 情 報 と 電 力 の 高 速 動 的 な 観 測 および 分 析 技 術 を 開 発 し 複 数 の 電 源 系 を 全 て 冗 長 運 転 させるのではなく 負 荷 に 応 じて 必 要 な 台 数 だけ 運 転 し 定 格 付 近 の 高 効 率 領 域 を 使 用 する 最 適 電 源 マネージメント 技 術 により 電 源 システム 全 体 の 効 率 を 向 上 直 流 給 電 技 術 を 開 発 することによって 電 力 変 換 段 数 を 削 減 し AC/DC 変 換 ロスと 送 電 ロスを 低 減 これらの 技 術 を 開 発 することによって データセンタの 電 源 システムの 年 間 消 費 電 力 の 30% 以 上 削 減 を 目 指 している (6) データセンタのモデル 設 計 と 統 合 評 価 ( 産 業 技 術 総 合 研 究 所 NTT コミュニケーション ズ 筑 波 大 学 ) 上 記 のデータセンタに 関 する 技 術 開 発 研 究 を 通 じて 得 られた 成 果 をデータセンタ サ ーバシステムとして 統 合 した 場 合 の 有 効 性 を 評 価 確 認 するため 以 下 に 示 すデータセン タのモデル 設 計 と 統 合 評 価 を 行 っている データセンタ サーバシステムの 省 エネルギー 性 を 評 価 できる 指 標 および 枠 組 みを 確 立 し データセンタに 関 する 全 プロジェクト 成 果 を 合 算 データセンタ 全 体 でエネルギー 利 用 を 最 適 化 可 能 な 消 費 電 力 量 測 定 の 基 準 となるデー タセンタのリファレンスモデルを 開 発 これらの 開 発 によって データセンタに 関 する 全 プロジェクトの 成 果 を 統 合 し データセ ンタの 年 間 消 費 電 力 が 30% 以 上 削 減 可 能 であることの 実 証 を 目 指 している 57

60 革 新 的 省 エネルギーネットワーク ルータ 技 術 における 取 り 組 み (1) 省 エネルータ 技 術 ( 日 立 製 作 所 アラクサラネットワークス 横 河 電 機 九 州 工 業 大 学 ) ネットワーク ルータは システム 上 の 要 求 を 100% 満 足 する 情 報 量 で 転 送 が 可 能 な 性 能 の 下 で 動 作 しており 情 報 量 が 少 ない 低 負 荷 時 や 待 機 時 のような 本 来 消 費 電 力 が 小 さくて も 良 い 状 況 でも 大 きな 電 力 消 費 をしている そこで 情 報 量 に 応 じて 動 的 に 性 能 増 減 を 実 現 する 省 エネルギーのネットワーク ルータ 技 術 を 開 発 している 情 報 量 (トラフィック 量 )に 応 じて 動 的 にネットワーク ルータの 性 能 を 増 減 させるた めに トラフィック 量 を 動 的 かつ 高 速 に 観 測 する 技 術 開 発 観 測 したトラフィック 量 に 基 づいてネットワーク ルータのトラフィック 量 を 動 的 かつ 高 速 に 予 測 する 技 術 開 発 予 測 したトラフィック 量 に 基 づいてルータの 最 適 な 転 送 性 能 を 予 測 する 技 術 開 発 と ネ ットワーク ルータの 消 費 電 力 の 可 視 化 技 術 の 開 発 複 数 のエンジンを 備 え エンジン 性 能 を 多 段 階 に 増 減 することで 省 電 力 モードを 実 現 す るマルチエンジンのルータアーキテクチャの 開 発 これらの 技 術 を 開 発 することによって ルータ 消 費 電 力 の 30% 以 上 削 減 を 目 指 している なお この 技 術 開 発 の 成 果 は 一 部 製 品 化 されており 従 来 製 品 の 日 時 や 時 刻 の 指 定 によ るスケジューリング 機 能 以 外 に 通 信 トラフィック 量 を 計 測 して 通 信 トラフィック 量 に 応 じて 省 電 力 機 能 を 自 動 的 に 制 御 する 機 能 が 追 加 されている[2] (2) ネットワークモデル 設 計 ( 日 本 電 気 産 業 技 術 総 合 研 究 所 名 古 屋 大 学 ) 社 会 インフラとしての 省 エネルギーネットワーク ルータシステムの 実 現 可 能 性 と 有 効 性 を 評 価 確 認 するために トータルなネットワーク ルータシステムとしてのモデル 設 計 とその 検 証 を 実 施 している 将 来 のネットワーク ルータのあるべき 姿 を 予 見 するため 将 来 におけるネットワーク の 利 用 形 態 および 利 用 コンテンツとネットワーク 上 を 流 通 する 情 報 量 の 予 測 と ネット ワークに 対 する 社 会 ニーズとそれを 満 たすネットワークシステム 機 器 構 成 および 技 術 の 予 測 今 後 のトラフィックの 粒 度 容 量 を 調 査 し 電 気 と 光 の 機 能 分 担 の 最 適 化 の 検 討 など 電 力 最 適 化 ネットワークアーキテクチャ 技 術 の 開 発 上 記 の 開 発 成 果 を 統 合 し ネットワークとルータシステムトータルで 消 費 電 力 の 最 適 化 が 可 能 なアーキテクチャを 構 築 し ネットワーク ルータシステムの 評 価 モデルを 開 発 し ネットワーク ルータにおける 年 間 消 費 電 力 量 の 30% 以 上 の 削 減 を 目 指 している 電 力 消 費 効 率 評 価 技 術 に 関 する 取 り 組 み エネルギー 利 用 最 適 化 データセンタ 基 盤 技 術 で 取 り 組 んでいる 各 要 素 技 術 の 研 究 成 果 を 統 合 し データセンタ サーバシステムに 対 して プロジェクト 全 体 で 得 られる 消 58

61 費 電 力 削 減 効 果 を 評 価 する 手 法 を 研 究 開 発 している 各 要 素 技 術 が 消 費 電 力 を 削 減 する 範 囲 は 相 互 に 関 連 するため 各 IT 機 器 の 要 素 毎 の 電 力 内 訳 までも 含 めたデータセンタモデル を 開 発 し データセンタ サーバシステムトータルでの 電 力 削 減 効 果 を 試 算 している ま た 既 存 の PUE 指 標 の 課 題 を 明 らかにするとともに 省 エネルギー 性 を 評 価 できる 新 たな 指 標 も 研 究 開 発 中 である (1) データセンタモデル データセンタにはネットワーク 装 置 やストレージ 装 置 サーバなどの IT 機 器 と 空 調 や 電 源 などの 設 備 が 設 置 され それぞれ 電 力 を 消 費 している また IT 機 器 も 負 荷 状 態 かアイ ドル 状 態 かにより 消 費 する 電 力 が 異 なる データセンタのモデル 開 発 では 図 に 示 すように IT 機 器 を 構 成 する 機 能 毎 ( 冷 却 するためのファン 電 力 ストレージが 消 費 する 電 力 電 源 ロスによる 電 力 CPU の 負 荷 電 力 など)に 消 費 する 電 力 を 分 割 し 研 究 開 発 中 の 各 要 素 技 術 が 電 力 削 減 効 果 に 寄 与 する 範 囲 を 定 めている さらに ストレージシステム のようにディスクドライブの 台 数 削 減 による 電 力 削 減 か 電 源 のように 電 源 効 率 向 上 に よる 電 力 削 減 かを 加 味 して データセンタ サーバシステムトータルの 電 力 削 減 効 果 を 見 積 もる 手 法 を 開 発 している ラックサーバ 消 費 電 力 (W) ブレードサーバ 消 費 電 力 (W) 55 CPU 等 CPU 等 memory memory HDD 16 HDD FAN FAN PSU ロス PSU ロス アイドル 時 高 負 荷 時 アイドル 時 3499 高 負 荷 時 図 IT 機 器 のモデル 化 * 10 *10 ( 出 典 )NEDO グリーンネットワーク システム 技 術 研 究 開 発 プロジェクト 提 供 59

62 (2) 既 存 指 標 の 課 題 と 新 たな 省 エネルギー 指 標 の 開 発 上 記 の IT 機 器 のモデル 化 では ファンや PSU をサーバの 部 品 として 捉 えているが デ ータセンタを 一 つの 大 きなコンピュータとして 見 た 場 合 ファンや PSU が 必 ずしもサーバ の 内 部 に 存 在 している 必 要 はない すなわち 装 置 としての 区 切 りをどこに 選 ぶかには 自 由 度 が 存 在 するのである この 考 察 から 既 存 の PUE 指 標 では 課 題 が 生 じることは 明 らか である IT 機 器 内 (あるいは IT 機 器 を 搭 載 するラック 内 )に 冷 却 装 置 や 電 源 を 搭 載 するか どうかで 同 じ 性 能 かつ 同 じ 総 電 力 を 持 つ 2 つのデータセンタでも PUE の 値 が 変 わってし まう 図 に 示 すように データセンタ A はサーバ 側 にファンと UPS 電 源 を 搭 載 する 一 方 データセンタ B のサーバはファンレスかつ 電 源 は DC/DC コンバータのみとし フ ァシリティ 側 に 送 風 設 備 と UPS 電 源 設 備 を 置 いたとすると 性 能 も 総 電 力 も 同 じ 2 つのデ ータセンタにおいて データセンタ A の 方 が PUE=1.2 となり より 省 エネルギー 性 が 高 い ということになってしまう そこで 装 置 毎 に 電 力 を 分 けるのではなく 機 能 毎 に 電 力 を 分 けることで 公 平 な 省 エネ ルギー 性 を 評 価 することができると 考 え 指 標 を 研 究 開 発 している Examples Data center A Data center B Server No fan Large Fan PSU with UPS DC/DC trans. no UPS Performance 50GFlops 50GFlops Performance/Watt ( GFlops / W) Power facility Alternating current, no UPS loss Direct current with UPS loss Cooling Facility Low airflow Heat remove by air pressure Total power / year 30GWh 30GWh PUE* *PUE=Total power consumption / power consumption by IT 図 既 存 指 標 の 盲 点 * 11 本 技 術 指 標 の 考 え 方 の 妥 当 性 については 各 研 究 開 発 プロジェクトの 成 果 を 統 合 して * 11 ( 出 典 )NEDO グリーンネットワーク システム 技 術 研 究 開 発 プロジェクト 提 供 60

63 効 果 を 検 証 する 実 証 実 験 及 び 統 合 シミュレーションによって 確 認 する まとめ( 今 後 の 活 動 と 課 題 等 ) 2012 年 度 のプロジェクト 終 了 に 向 けて 上 記 の 研 究 開 発 を 加 速 し 省 エネルギー 効 果 の 高 いデータセンタやネットワーク ルータの 将 来 の 実 用 化 促 進 ならびに 評 価 モデルや 評 価 指 標 の 開 発 を 目 指 す 予 定 である 参 考 文 献 [1] プロジェクトの 概 要 説 明 資 料 第 1 回 グリーンネットワーク システム 技 術 研 究 開 発 プロジェクト ( 中 間 評 価 ) 分 科 会 配 布 資 料 6-1 及 び /7. ndex.html [2] ダイナミック 省 電 力 システムの 機 能 強 化 アラクサラネットワークス 株 式 会 社 ニュー スリリース 2010/

64 3.2. 省 電 力 高 密 度 サーバの 開 発 ( 日 本 電 気 ( 株 )) 概 要 データセンタ 向 けサーバは 限 られたスペースに 制 限 ある 電 力 容 量 と 冷 却 能 力 も 考 慮 しながら 多 くの 台 数 を 収 納 するために 省 電 力 かつ 高 密 度 軽 量 化 にする 必 要 がある 日 本 電 気 製 データセンタ 向 けサーバのExpress5800/E110b-Mおよび 共 有 型 集 合 電 源 EcoPowerGateway TM はこれらの 要 件 を 満 足 するように 開 発 された 図 Express5800/E110b-M* 目 標 Express5800/E110b-M は 従 来 の 1way/1U サーバ(Express5800/iR110a-1H)と 比 較 し て 68%の 省 スペース 化 と 70%の 省 電 力 化 (サーバ 1 台 あたり 5 年 間 で 消 費 する 電 力 を 4600kWh 削 減 )を 目 標 として 開 発 された 省 電 力 化 における 取 り 組 み 以 下 の 施 策 により 従 来 の 1way/1U 機 比 で 約 70%の 消 費 電 力 削 減 を 実 現 した (1) 共 有 型 集 合 電 源 (EcoPowerGateway TM *13)の 開 発 各 サーバモジュールから 電 源 モジュールを 排 除 し 1U サイズ( 高 さ 44.45mm)の 共 有 型 集 合 電 源 に 電 源 モジュールを 集 約 することで サーバの 負 荷 が 小 さい 場 合 の 電 力 変 換 効 率 を 高 め 電 力 変 換 損 失 を 低 減 共 有 型 集 合 電 源 から 各 サーバモジュールへの 給 電 を DC12V で 行 うことにより サーバ モジュール 内 での AC/DC 変 換 機 構 を 排 除 し AC/DC 電 力 変 換 ロス 発 生 機 会 を 減 少 させ 効 率 化 共 有 型 集 合 電 源 と 各 筐 体 とを 接 続 する DC ケーブルの 線 長 を 各 々の 接 続 対 象 筐 体 との 間 隔 に 合 わせて 最 適 化 し 伝 送 路 における 電 力 損 失 を 極 小 化 *12 ( 出 典 ) 日 本 電 気 提 供 *13 EcoPowerGateway は 日 本 電 気 の 商 標 です 62

65 (2) 高 効 率 電 源 の 開 発 共 有 型 集 合 電 源 は 100V 環 境 で 50% 以 上 の 負 荷 をかけた 場 合 の AC/DC 変 換 効 率 が 92% 以 上 となる 80 PLUS * 14 Gold 規 格 の 電 源 モジュールを 新 規 に 開 発 し 電 力 変 換 損 失 を 低 減 (3) 低 消 費 電 力 コンポーネントの 採 用 とシステム 機 能 の 最 適 化 サーバコンポーネントの 中 で 最 も 消 費 電 力 大 きいプロセッサの 電 力 消 費 を 低 減 させる ため モバイル 用 途 の 低 消 費 電 力 プロセッサ(インテル Atom TM * 15 プロセッサ N450) を 採 用 内 蔵 ストレージは 通 常 の HDD( 磁 気 ディスク)に 加 え より 消 費 電 力 の 少 ない SSD( 半 導 体 ディスク)も 選 択 可 能 とすることで サーバのローカルストレージを 利 用 する 場 合 に おいても 消 費 電 力 量 の 増 加 を 抑 制 I/O スロット 等 の 拡 張 機 能 を 省 略 し 用 途 に 見 合 った 必 要 最 小 限 の 機 能 実 装 に 最 適 化 す ることで 不 必 要 な 電 力 消 費 を 防 止 高 密 度 化 軽 量 化 における 取 り 組 み 19 インチラックの 3U スペースに 20 台 のサーバモジュールを 実 装 し ラックあたり 最 大 240 台 のサーバを 搭 載 可 能 するために 以 下 の 施 策 を 行 った (1) 専 用 形 状 マザーボード 設 計 設 計 の 初 期 段 階 から 最 適 なレイアウト 構 造 を 検 討 し プロセッサやチップセットが 搭 載 された 基 板 (マザーボード)を 専 用 形 状 とした 結 果 幅 119.4mm 奥 行 き 453.5mm と 一 般 的 な ATX マザーボード 比 27%の 小 型 化 (2) 共 有 型 集 合 電 源 (EcoPowerGateway TM )の 採 用 各 サーバモジュールから 電 源 モジュールを 切 り 出 し 1U サイズの 共 有 型 集 合 電 源 に 電 源 モジュールを 集 約 することにより 従 来 は 電 源 モジュールが 占 めていた 空 間 を 筐 体 内 から 排 除 高 温 環 境 対 応 における 取 り 組 み データセンタ 内 の 空 調 温 度 設 定 を 5 緩 和 の 40 にする 以 下 の 冷 却 技 術 開 発 により 空 調 機 器 の 消 費 する 電 力 の 削 減 を 実 現 した *14 80 PLUS は 米 国 Ecos Consulting Inc.の 米 国 およびその 他 の 国 における 登 録 商 標 です *15 インテル Atom は 米 国 およびその 他 の 国 におけるインテル コーポレーションまたはその 子 会 社 の 商 標 または 登 録 商 標 です 63

66 (1) 熱 解 析 (サーマルシミュレーション)による 最 適 化 設 計 サーバモジュールおよび サーバモジュールを 筐 体 内 へ 実 装 したシステム 全 体 のサーマ ルシミュレーションを 実 施 し 部 品 レイアウトの 最 適 配 置 化 ヒートシンク 形 状 実 装 構 造 や 冷 却 ファン 配 置 を 最 適 化 (2) 実 機 温 度 評 価 による 更 なる 最 適 化 各 試 作 段 階 にて 実 機 温 度 評 価 を 実 施 し 全 デバイスが 規 定 値 範 囲 内 で 動 作 することを 確 認 し 実 機 温 度 評 価 結 果 をダクト 等 の 構 造 部 材 設 計 へフィードバックし 改 善 を 繰 り 返 すこ とによる 更 なる 最 適 化 設 計 を 実 現 まとめ( 今 後 の 活 動 と 課 題 等 ) 本 技 術 はさらなる 高 効 率 な 電 源 開 発 ならびに 稼 動 可 能 環 境 温 度 を 引 き 上 げる 技 術 開 発 を 進 め 順 次 デュアルプロセッササーバを 搭 載 する 上 位 サーバへと 適 用 を 進 めていく 予 定 である 64

67 3.3. クラウド ストレージシステム(( 株 )アイピーコア 研 究 所 ) 本 節 では ( 株 )アイピーコア 研 究 所 らが 推 進 している 大 量 のデジタル 情 報 を 保 管 する 新 しいコンセプトの クラウド ストレージシステム による 高 効 率 化 への 取 り 組 みについ て 紹 介 する 取 り 組 みの 背 景 ネットワークインフラが 整 備 拡 充 され 多 機 能 なモバイル 端 末 が 急 速 に 普 及 した 今 日 企 業 データや 個 人 データ 音 データや 画 像 データ 等 はリッチコンテンツ 化 し 近 年 はセン サーデータも 登 場 し 情 報 量 はますます 増 大 している 従 来 IT 産 業 はムーアの 法 則 に 従 い 10 年 で 10 倍 の 伸 長 を 継 続 してきた しかし 近 年 は 元 総 務 省 の 森 審 議 官 が 提 唱 した 情 報 爆 発 すなわち 10 年 で 1,000 倍 の 伸 長 が 現 実 味 を 帯 びてきた( 図 参 照 ) インターネット 上 にアップロード 加 工 修 正 コピーされるデジタル 情 報 量 は 現 時 点 で 316.5ZB* 16 (ZB:ゼッタバイト 1ZB=1,000,000,000TB)にも 及 び[1] このことは 情 報 爆 発 時 代 が 到 来 したことを 示 すと 共 に 新 時 代 に 対 応 する 新 しい 形 式 のストレー ジが 求 められる 事 を 意 味 する 図 情 報 爆 発 * 17 さらに IT 機 器 が 消 費 する 電 力 量 は 2025 年 に 国 内 総 発 電 量 の 約 22%[2]* 18 に 相 当 する 2,400 億 kwh(2006 年 比 約 5 倍 )[3]になると 試 算 されている また 消 費 される 電 力 は ジュールの 法 則 から 熱 に 変 換 され 大 気 中 に 放 出 されるため CO2 排 出 削 減 や 地 球 温 暖 化 防 止 の 観 点 からも 問 題 である このような 背 景 から 手 間 やコストをあまりかけずに 膨 張 し 続 けるデジタル 情 報 の 保 存 * 年 2 月 28 日 時 点 * 17 財 団 法 人 インターネット 協 会 副 理 事 長 藤 原 洋 氏 の ワイヤレスブロードバンドの 衝 撃 講 演 資 料 (2008/11)を 参 考 に( 株 )アイピーコア 研 究 所 が 作 成 * 18 [2]の 2006 年 の 電 力 発 電 量 より 計 算 65

68 ができる 新 しいストレージシステムの 開 発 と その 消 費 電 力 を 抑 える 取 り 組 みが 重 要 であ る 従 来 型 ストレージシステムの 課 題 (1) ストレージの 種 類 とそれぞれの 課 題 ストレージは 表 に 示 す4 種 類 が 通 常 使 用 されている 元 々は DAS(Direct Attached Storage)のみであったが DAS の 欠 点 を 補 うべく RAID(Redundant Arrays of Inexpensive Disk)が 登 場 した RAID はエンタプライズシステムのデータベースを 最 適 に 動 作 するように 改 良 され 今 日 では 殆 どの 重 要 なシステムは RAID が 使 用 されている 表 ストレージの 種 別 と 特 徴 一 方 2 次 記 憶 装 置 は 1 次 記 憶 装 置 の 故 障 でデータが 欠 損 する 為 定 期 的 に 内 容 をバッ クアップする 必 要 があり 記 憶 容 量 は 当 初 150KB 程 度 だったが USB メモリは 256GB に もなり 30 年 強 で 約 100 万 倍 の 容 量 増 大 に 対 応 できた 2 次 記 憶 装 置 の 特 長 は 保 管 時 のエネルギー 消 費 が ゼロ である しかしながら 保 管 媒 体 が 1 個 のみでは それ 自 身 がエラーを 起 こしたり 紛 失 したりすると 重 要 な 記 録 は 全 て 抹 殺 される そのような 事 が 無 いように 2 次 記 憶 メディアも 複 数 保 管 が 必 要 とされ 更 に 管 理 が 煩 雑 になる ストレージの 見 落 としてはならない 項 目 に 管 理 単 位 ( ブロック か ファイル か)が ある この 違 いが 決 定 的 な 方 向 の 違 いになる 従 来 は 性 能 中 心 で 考 えた 為 に ブロック 管 理 に 成 らざるを 得 なかった しかし 情 報 爆 発 時 代 は 性 能 より 拡 張 性 が 重 要 項 目 となる 為 に 管 理 単 位 をファイル 管 理 に 変 えた 方 がより 先 進 的 な 運 用 が 可 能 になる (2) RAID ストレージの 課 題 表 に RAID ストレージの 課 題 をまとめる 従 来 のエンタープライズシステム( 基 幹 システム) 向 けの RAID もインターネット 上 では 欠 点 が 目 立 つ それでも 現 場 で RAID が 使 われているのは 具 体 的 な RAID に 勝 るストレージが 無 い 為 である RAID の 基 本 はデ ータを 分 割 し 保 存 する 事 で 安 全 性 と 高 速 性 を 両 立 することである さらに 管 理 単 位 をブロ 66

69 ック 化 する 事 でより 性 能 を 向 上 させた ブロック 化 そのものが 拡 張 性 では 壁 となった 表 RAID ストレージシステムの 課 題 (3) インターネットの 利 用 で 求 められるストレージは? エンタープライズ 用 とインターネット 用 のストレージは 異 なる 表 に 両 者 の 違 い を 示 す エンタープライズ 用 とインターネット 用 ではほぼ 正 反 対 である 事 が 分 かる 表 エンタープライズ 用 とインターネット 用 のストレージは 異 なる 次 に 図 に 情 報 爆 発 時 代 に 求 められるストレージの 特 長 を 示 す 管 理 単 位 をブロ ックからファイル 単 位 に 変 更 し インターネットの 構 造 とストレージの 構 造 を 同 一 化 させ 性 能 向 上 と 安 全 性 の 為 にデータを IP 上 に 分 割 する RAID の 如 く 同 期 してデータを 扱 うの では 無 く 非 同 期 で 行 う 全 体 性 能 は RAID の 1/10 以 下 になるが RAID でもファイル 転 送 モードでの 転 送 速 度 は 20MB/s 前 後 が 普 通 であり この 程 度 ならインターネット 経 由 でも 充 分 性 能 が 出 せる ファイル 管 理 にする 事 でシステムは 自 由 に 選 択 でき 記 憶 媒 体 もその 時 代 に 併 せて 自 由 に 選 択 できる 最 大 の 特 長 はクラウドサービス 故 に 無 限 の 拡 張 性 が 確 保 できることである 欠 点 とし ては 小 さなデータを 大 量 に 取 り 扱 うのは 苦 手 な 点 がある 論 理 的 には 可 能 であるが 性 能 を 確 保 して 分 散 保 管 するため 一 定 量 のデータ 量 が 必 要 なためである 67

70 図 情 報 爆 発 時 代 に 求 められるストレージ LX100 ストレージシステムによる 実 証 例 (1) 情 報 爆 発 時 代 に 対 応 するストレージ 図 に 新 シテムのアーキテクチャを 示 す 左 側 は RAID で 右 側 は 新 シテムを 実 現 す る LX100system ストレージシステムである 図 従 来 RAID システムと 新 システムのアーキテクチャ* 19 Node は HDD 自 身 や 記 憶 媒 体 に 直 接 IP のインタフェースが 内 蔵 されているのが 理 想 で あるが 現 実 には 無 理 である そのため 実 存 する 技 術 をベースに 必 要 な 機 能 を 実 現 した ものが Node の 概 念 であり それを 商 品 化 したのが LX100system である その 設 計 思 想 は 以 下 の 通 りである 1Node はストレージに 必 要 な 機 能 を 総 て 盛 込 む 2 制 御 装 置 は Node 内 の 制 御 に 充 分 な 性 能 ( 小 型 低 消 費 電 力 )でよい 3Node 自 身 は 消 費 電 力 を 最 少 にすべく 開 発 未 使 用 の Node はスリープ 状 態 4Node をネットワーク 上 に 分 散 し 全 体 で 信 頼 性 と 絶 対 性 能 を 得 る 5Node は 機 能 が 同 じなら 異 なる 機 種 でも 良 い * 19 ( 株 )アイピーコア 研 究 所 作 成 68

71 6 障 害 時 は 障 害 が 発 生 した Node のみを 切 り 離 す 事 で 解 決 7 規 模 が 大 きくなればなる 程 信 頼 性 と 全 体 の 性 能 が 増 加 上 記 の 仕 組 みにより LX100System は 保 存 するデータを 複 数 の Node 配 下 の HDD に 分 散 保 存 することができ ハードウェア 障 害 などによるデータ 滅 失 を 防 止 する また イン ターネットで 用 いられている 仕 組 みをストレージシステムに 応 用 することにより HDD 容 量 の 容 易 な 拡 縮 を 可 能 にし Node の 接 続 台 数 や 設 置 場 所 といった 係 数 を 増 やすことで 冗 長 性 のある 仕 組 みを 実 現 する これらの 事 と 8~12TB の 容 量 を 実 装 しても 35W という 僅 かな 電 力 での 稼 働 を 同 時 に 実 現 した 同 容 量 を 実 装 した 一 般 的 なストレージの 消 費 電 力 が 400~500W であるのと 比 べて 約 1/10 の 消 費 電 力 を 実 現 した 表 に LX100system の 仕 様 と 図 に 本 体 外 観 を 示 す 19 インチラック(40U) の 両 面 に 搭 載 が 可 能 な 1U ハーフサイズを 採 用 しているため 1ラック 当 たり 640TB~ 1.28PB の 容 量 を 実 装 しても 消 費 電 力 3.2kW である すなわち ペタバイトクラスのス トレージシステムを1ラック 当 たり 4kVA の 供 給 電 力 で 運 用 可 能 である データセンタ 事 業 者 にとってはスペースの 有 効 活 用 が 図 れ 利 用 者 は 運 用 コストの 削 減 が 期 待 できる 表 LX100system の 仕 様 *20 図 LX100system の 外 観 *20 例 えば LX100system で1PB のストレージシステムを1 年 間 (365 日 24 時 間 ) 運 用 した 場 合 の 消 費 電 力 量 は 約 3 万 kwh になる そこで 一 般 のストレージシステムを 10 倍 とすると 約 27 万 kwh の 削 減 ができ データセンタの 電 気 代 を1kWh 当 たり 20 円 とする と 540 万 円 の 削 減 が 可 能 となる 他 にもラック 本 数 の 削 減 分 を 考 慮 すると データセンタ の 運 用 コストとしては1 千 万 円 近 い 削 減 も 見 えてくる * 20 ( 株 )アイピーコア 研 究 所 提 供 69

72 (2) クラウドストレージサービス 実 現 例 LX100system をスカパーJSAT 株 式 会 社 が 提 供 するクラウド ストレージサービス S*Plex3 [4]と 組 み 合 わせることで 省 電 力 なクラウド ストレージシステムを 実 現 した 例 を 示 す S*Plex3 では 図 に 示 すようにファイルを 符 号 化 断 片 化 して7ヶ 所 以 上 のデータセンタに 広 域 分 散 保 管 を 行 う オリジナルのデータがそのままの 形 では 存 在 しな く 仮 に 断 片 化 されたファイルをコピーされて 情 報 が 漏 れたとしても それだけでは 復 元 をすることができない S*Plex3 はクラウドサービスでは 国 内 初 のコモンクライテリア 認 証 を 取 得 しており 個 人 情 報 もクラウド ストレージサービスに 登 録 する 事 が 可 能 である 図 ファイルの 符 号 化 断 片 化 と 広 域 分 散 保 管 の 流 れ* 21 また 符 号 化 の 際 の 数 式 を 工 夫 する 事 により 分 散 保 管 したデータの 50%を 損 失 してもオリ ジナルデータが 復 元 可 能 である そのため 広 域 分 散 保 管 した 数 ヶ 所 のデータセンタが 甚 大 な 災 害 を 受 けても 他 のデータセンタに 残 っているデータからリアルタイムに 復 元 がで きるため 継 続 した 運 用 が 可 能 になる このことから ディザスタリカバリーシステムの 構 築 やバックアップ 作 業 が 不 要 になり 大 幅 なシステム 運 用 維 持 コストの 削 減 を 図 れる さらに ハードウェアの 耐 久 年 数 による 3~5 年 ごとの 大 規 模 なデータ 移 行 作 業 が 不 要 にな り ハードウェアメーカや 機 種 を 問 わないため 製 品 サイクルによる 制 約 を 受 けない そ のため その 時 点 で 利 用 可 能 な 最 もビットコストの 安 い 記 録 メディアを 自 由 に 選 択 でき データ 保 管 にかかるコストを 抑 えることが 可 能 になる まとめ (1) 情 報 爆 発 への 対 応 策 インターネット 上 でのデジタルコンテンツの 保 管 には 1 次 ストレージと 2 次 ストレー ジ(バックアップ)を 兼 ねることができるクラウド ストレージシステムを 用 いることが 最 適 である LX100system などを 採 用 すれば 懸 念 されている 電 力 問 題 の 対 策 にも 最 も 効 果 がある (2) データの 安 全 保 管 には 広 域 分 散 保 管 が 有 効 従 来 は 分 散 保 管 としてディザスタリカバリーがあるが 自 前 でシステムを 構 築 して 維 持 * 21 ( 株 )アイピーコア 研 究 所 作 成 70

73 するためには 高 いコストや 対 応 できるシステム 要 員 が 必 要 になる そのような 高 いコスト をかけずに 利 用 できるクラウド ストレージサービスは データ 保 管 を 行 うシステムイン フラとして 最 も 有 効 かつ 安 全 である 参 考 文 献 [1] 世 界 中 で 増 加 しているデータ 量 を 示 すチェッカー [2] 総 務 省 統 計 局 世 界 の 統 計 2011 第 6 章 エネルギー または [3] 2008 年 度 版 グリーン IT 推 進 協 議 会 調 査 分 析 委 員 会 報 告 書 [4] スカパーJSAT 株 式 会 社 クラウド ストレージサービス S*Plex3 71

74 3.4. ISO コンテナデータセンタ(( 株 )アイピーコア 研 究 所 ) 日 本 における 情 報 処 理 の 危 機 (1) 日 本 のインターネット 情 報 処 理 量 の 現 状 図 に 日 本 におけるインターネットのトラフィック 量 の 推 移 を 示 す この 図 か ら 判 ることは 次 の 2 点 である 1 国 内 のインターネット 情 報 処 理 総 量 は 年 間 30% 強 で 増 加 している 2 情 報 の 発 生 場 所 が 国 内 の 割 合 は 年 々 減 少 し 海 外 の 割 合 が 年 々 増 加 している クラウド 環 境 では ユーザは 情 報 の 発 生 場 所 や 保 管 場 所 はあまり 気 にしないため こ のままの 状 況 では 大 半 が 海 外 発 になることが 想 定 される さらに 情 報 の 発 生 元 が 海 外 に 移 れば IT 機 器 の 消 費 電 力 は 海 外 で 消 費 され 国 内 はパソコンやスマートフォン 等 のユ ーザ 端 末 中 心 になり 電 力 消 費 から 見 ると 図 の IT 機 器 消 費 電 力 増 大 の 課 題 は( 主 にサーバや 通 信 機 器 が 電 気 を 使 うため) 解 決 することになる 図 国 内 発 海 外 発 トラフィックの 割 合 [1] (2) 日 本 国 内 の 情 報 処 理 量 の 割 合 が 減 少 する 理 由 国 内 で 日 本 発 のトラフィックの 割 合 が 減 少 する 理 由 として 二 つ 考 えられる 11ビッ ト 当 たりの 情 報 処 理 コストは 日 本 の 方 が 高 い 2 海 外 のインターネット 事 業 者 の 成 功 モ デルは 垂 直 統 合 型 である まず 日 本 と 米 国 での 情 報 処 理 コストの 比 較 を 表 に 示 す 表 は 日 米 で 同 じ 機 器 を 同 じ 価 格 で 購 入 し 運 用 した 場 合 の 円 換 算 での 費 用 を 計 算 したものである 大 きな 違 いは DC の 構 築 コストと 電 気 代 である 日 本 の DC はティアⅢを 意 識 し 完 璧 を 求 めるがゆえ 重 厚 長 大 型 な DC になる また 土 地 費 用 がかさむため 米 国 の 約 2 倍 の 費 用 が 発 生 してしまう さらに 米 国 では 電 気 料 金 が 安 い 地 域 ( 例 えば 1kW 当 たり 約 5 円 )に 建 設 されている その 結 果 同 じ 50 万 円 の IT 機 器 に 対 し 約 2 倍 の 付 加 費 用 が 発 生 する 72

75 ため1ビット 当 たりの 処 理 コストは 高 くなる そのため 国 内 の ISP 事 業 者 などが 海 外 の DC やサービスを 利 用 する 一 因 になっている 表 日 本 vs. 米 国 の 情 報 処 理 コスト 比 較 ( 単 位 : 千 円 1$= 100 と 換 算 ) 機 器 コスト (1 台 分 ) データセンタコスト (1u 分 換 算 ) サーバ 電 気 代 (3 年 間 ) 空 調 電 気 代 (3 年 間 ) 保 守 費 運 営 費 光 ケーブル 合 計 金 額 (1 台 を 3 年 間 使 用 ) 米 国 除 外 717 日 本 ~ 除 外 964~1064 次 に 垂 直 統 合 型 事 業 モデルについて その 代 表 例 は 米 国 のグーグル 社 である 同 社 の 当 初 の 業 態 は 単 なる ISP であったが 膨 大 なデータを 効 率 良 く 処 理 する 為 にサーバ 機 器 の 自 社 開 発 にはじまり システム 構 築 運 営 DC 建 設 など 全 て 自 社 で 開 発 を 手 掛 け ており 最 近 では 発 電 も 自 前 で 賄 おうとしている (3) 日 本 での 情 報 処 理 量 を 増 やすためには 大 きな 二 つの 課 題 (DC 構 築 コストと 電 気 代 格 差 )を 最 初 に 解 決 すべきである DC は 建 物 型 を 脱 却 して より 低 コストかつ 自 由 な DC 構 築 が 可 能 となる 方 法 が 必 要 であ る 例 えば DC が 一 つのみの 県 がある そこに 二 つ 目 の DC の 誘 致 をしても 初 期 投 資 がか さむため 中 々 構 築 できない しかし 初 期 投 資 が 少 なく 段 階 的 に 拡 張 可 能 なら 誘 致 が 可 能 となる そのためにも 建 物 型 DC を 脱 却 してコンテナ DC の 開 発 供 給 が 急 務 である 電 気 代 の 格 差 解 決 は 国 と 電 力 会 社 がその 重 要 性 を 認 識 し 国 家 的 に 解 決 する 必 要 があ る また IT 機 器 で 使 用 する 電 力 を 欧 米 の 半 分 以 下 にし 電 気 は 商 用 電 力 を 使 わずに 自 然 エネルギーを 中 心 に 稼 働 できる 手 法 を 実 用 化 することも 有 効 である この 両 方 の 解 決 策 を 同 時 に 用 いて 1ビット 当 たりの 処 理 単 価 を 半 分 以 下 にすること を 目 指 すべきである これにより 日 本 国 内 に 海 外 からの DC 需 要 を 呼 び 込 み 国 内 外 の 情 報 発 信 のバランスが 取 れた 情 報 産 業 にできると 考 える 欧 米 と 日 本 の DC 比 較 (1) データセンタの 運 用 形 態 日 本 の DC コストが 高 い 主 な 理 由 は 次 の 4 点 である 1 地 震 対 策 費 用 2 大 都 市 への 集 中 3 高 層 階 の DC 4DC 規 模 が 小 さい 他 方 欧 米 では 広 大 な 土 地 と 安 い 電 気 代 を 自 由 に 選 べ かつ 地 震 対 策 の 必 要 がない 図 に 米 国 の 著 名 な DC の 写 真 を 示 す 73

76 図 米 国 の DC 事 例 * 22 米 国 では 土 地 建 物 には 費 用 をかけずに 簡 素 化 された DC を 建 設 するケースが 多 い し かし 電 気 代 は1kW 当 たり 5 円 と 安 価 ではあるが IT 機 器 の 台 数 が 膨 大 なため その 消 費 電 力 と 冷 却 電 力 が 鍵 となる どの DC も 無 駄 な 電 力 を 最 小 限 にする 工 夫 がなされている マイクロソフトは 短 期 間 で 構 築 かつ 運 用 を 単 純 にするため コンテナ DC を 中 心 に 導 入 している IT 機 器 に 障 害 が 発 生 した 際 には 内 部 の 機 器 を1 台 毎 にメンテナンスせずに コンテナを1 台 の IT 機 器 と 見 てコンテナ 単 位 で 入 れ 換 えを 行 う 発 注 から 稼 動 までを 3 ヶ 月 で 行 う ヤフーの 事 例 は 通 称 鳥 小 屋 と 呼 ばれる 最 新 の DC である 夏 場 でも 25 を 超 えない という 地 域 特 性 を 最 大 限 に 活 かし 電 気 式 空 調 設 備 を 置 かずに 自 然 空 冷 を 採 用 している そうである グーグルの 場 合 は DC というより 化 学 工 場 に 見 える これは 冷 却 用 に 水 を 大 量 に 使 用 し ており その 水 の 配 管 が 化 学 工 場 に 見 えるからである このように 米 国 の 各 DC は 低 コスト 化 のために 様 々な 工 夫 をしており 機 能 は 同 じだが 運 用 形 態 に 特 徴 を 持 っている 一 方 日 本 の DC は 各 社 どこの DC を 見 てもほぼ 同 一 であ り 建 物 型 であり 電 気 式 空 調 機 で 冷 却 する なお DC の 評 価 指 標 に PUE(Power Usage Effectiveness) がある(PUE は IT 機 器 が 使 用 する 総 電 力 を 分 母 とし その DC 全 体 の 総 電 力 を 分 子 とした 指 標 である) 理 想 は PUE =1となるが 日 本 の DC は PUE=2 前 後 の DC が 多 い 前 述 の 米 国 先 進 DC では 1.2 以 下 が 一 般 的 で 電 気 代 が 半 分 かつ 電 力 効 率 も 半 分 程 度 なので 実 質 日 本 と 4 倍 の 差 がある といえる (2) 空 調 方 式 一 般 的 な DC の 空 調 方 式 には 図 に 示 す 三 つの 種 類 がある 1は 従 来 型 であり 日 本 の DC の 殆 どがこの 方 式 を 採 用 している 同 一 空 間 で 発 熱 した エネルギーを 強 制 的 に 空 調 により 冷 却 するので 効 率 は 悪 く PUE=1.2 程 度 にするのは 困 難 である 2はグーグルの 主 力 方 式 で 熱 源 を 水 で 冷 却 する 大 量 の 水 を 必 要 とするのが 欠 点 であ * 22 インターネット 公 開 情 報 より 74

77 るが 効 率 は 良 く PUE=1.2 以 下 の 報 告 がある 水 は 解 決 すべき 課 題 が 多 く 水 道 水 でも 内 部 の 不 純 物 によりパイプが 詰 まり 漏 水 の 原 因 になるなど 高 品 質 な 水 質 を 維 持 しなけ ればいけない また 大 量 の 水 資 源 は 公 共 の 水 道 水 では 困 難 なため DC 自 身 で 湖 水 や 河 川 から 水 を 摂 取 し 水 を 綺 麗 に 濾 過 する 化 学 プラントが 必 要 になる 3は 最 近 の 流 行 であり 空 気 をそのまま IT 機 器 内 部 を 通 過 し 冷 却 するのではなく 外 気 を 使 って 熱 そのものを 外 部 に 排 出 する 方 式 である 実 態 は 簡 単 ではなく 大 量 の 空 気 を 高 速 に 移 動 する 強 力 な 送 風 機 が 必 要 となりその 分 の 電 力 が 増 加 する 外 部 の 空 気 は 綺 麗 ではなく 塵 やガスが 混 じっているのが 常 であり ナノレベルの 油 ミストやカーボン 等 を 吸 い 込 むとIT 機 器 に 重 大 な 被 害 を 及 ぼす 日 本 の 夏 場 は 40 程 度 の 高 温 になり 雨 天 時 は 100% 近 い 湿 度 にもなる 一 方 厳 冬 期 は 氷 点 下 20 もある 高 温 や 湿 度 や 超 低 温 の 空 気 は 全 て IT 機 器 に 重 大 な 被 害 を 及 ぼす それらを 排 除 するフィルターや 空 調 装 置 が 別 途 必 要 になるため 運 用 効 率 を 下 げる 要 因 になる 図 空 調 方 式 の 種 類 * 23 (3) コンテナ DC コンテナ DC は 2005 年 に 米 国 で 初 登 場 したので 歴 史 はまだ 浅 いが 日 本 での 導 入 はま だ 始 まったばかりである 欧 米 のコンテナ 製 品 は 決 められたルールがある それは ISO 規 格 の 海 上 コンテナを 使 用 することである ISO 規 格 コンテナ[3]ゆえに 形 状 が 決 められている 巾 は 道 路 運 搬 を 考 慮 し 8ft(2,438 mm)で 固 定 され 長 さは 20ft( 約 6m)と 40ft( 約 12m)の 2 種 類 が 標 準 であり 高 さは 8ft6in( 約 2.6m)と 9ft6in( 約 2.9m)の 2 種 類 がある この 狭 い 空 間 にコンピュータラックや 空 調 装 置 分 電 盤 や 電 源 を 効 率 良 く 納 める コ ンテナ 1 台 で 既 設 の DC と 同 じ 機 能 を 持 ちながら 移 動 も 可 能 である 駐 車 場 の 自 動 車 の 如 く 複 数 台 並 べることで 中 規 模 から 大 規 模 DC の 構 築 も 可 能 になる 本 来 コンテナ DC は 工 場 でラック 内 部 に IT 機 器 を 搭 載 結 線 し ソフトウェアをインストールして 完 動 状 態 で 出 荷 する 現 地 では 直 ちに 運 用 に 入 れるようになる 日 本 では 未 経 験 だが 欧 米 では 本 番 稼 働 までの 時 間 とコストを 削 減 し 品 質 を 維 持 している * 23 ( 株 )アイピーコア 研 究 所 作 成 75

78 ISO コンテナデータセンタの 構 築 株 式 会 社 アイピーコア 研 究 所 は 日 本 軽 金 属 株 式 会 社 殿 ( 以 下 NLM 称 する) 自 動 車 用 コンテナ 国 内 トップベンダの 日 本 フルハーフ 株 式 会 社 殿 ( 以 下 NFH と 称 する) 日 東 工 業 株 式 会 社 殿 及 び 株 式 会 社 デンソーと 共 同 で ISO コンテナデータセンタ(DC)を 開 発 した * 24 その 開 発 指 針 は 1NLM グループの 持 つ 知 財 や 資 産 を 活 かし NFH の ISO 海 上 コンテナをベースに 開 発 2 世 界 一 の 省 エネのコンテナ DC( 目 標 は 電 気 式 空 調 レスでも 動 作 可 能 な DC) 3 劣 悪 な 環 境 ( 高 温 や 寒 冷 地 )でも 動 作 可 能 なコンテナ DC 41 台 のコンテナで DC に 必 要 な 物 を 全 て 搭 載 5 多 段 積 み 運 用 も 可 能 ( 地 震 や 上 層 階 対 策 は 別 途 考 慮 ) 6システム 商 品 として 海 外 展 開 可 能 であり 高 い 目 標 が 決 められた 以 下 開 発 した ISO コンテナ DC の 特 徴 を 概 説 する (1) ISO 規 格 コンテナ 日 本 の DC で 必 ず 質 問 されるのは 地 震 対 策 である ISO コンテナはコンテナの4 角 全 て を 鋼 鉄 のH 綱 で 繋 いだ 軸 組 構 造 である 別 な 言 い 方 では 鋼 鉄 造 ビルの1スパンと 同 じで ある 20ft で 20t もある 自 重 をクレーンで 吊 るす 事 や 屋 外 や 船 舶 での 5 段 積 みを 可 能 とする 事 が 義 務 つけられているため 構 造 体 が 地 震 で 壊 れたり 歪 んだりする 事 はない 一 般 的 にラックが 地 震 に 弱 いのは 内 部 重 量 に 対 して ラック 上 部 が 高 層 ビルの 如 く 振 ら れるからである 本 コンテナ DC のラックは 特 殊 な 構 造 でラック 自 体 が 軸 組 の 鉄 骨 構 造 体 と 強 固 に 連 結 するので ラックが 勝 手 に 揺 れる 事 は 無 い つまり 本 コンテナ DC はあらゆ る DC の 中 で 最 も 地 震 に 強 い DC である 欧 米 のコンテナ DC は ISO 規 格 であるが 単 なる 鉄 製 の 箱 であり 箱 そのものには 機 能 が ない NFH の ISO アルミコンテナのうちアルミ 冷 凍 コンテナを 基 礎 とし 開 発 する 冷 凍 コ ンテナ 故 外 壁 と 内 壁 の 間 に 断 熱 材 が 入 り 外 部 環 境 を 遮 断 できる 特 徴 がある 製 品 では 中 東 に 輸 出 され 使 われている 実 績 がある NLM の 技 術 で 表 面 に 特 殊 な 熱 反 射 塗 料 を 加 える 事 で 表 面 温 度 が 70 でも 内 部 温 度 は 25 ~30 を 保 つことができる 性 能 を 持 つ これは 逆 に 寒 冷 地 でこそ 重 要 なことで 氷 点 下 30 の 時 に 一 般 の 鉄 製 コンテナは 内 部 も 氷 点 下 30 になる コンテナ 内 部 を 20 程 度 に 維 持 すると 結 露 が 大 量 に 発 生 するため IT 機 器 に 結 露 した 水 が 触 れる 可 能 性 がある 次 に 電 磁 波 対 策 がある NLM は 電 波 暗 室 を 商 品 化 しておりその 技 術 を 応 用 して コンテ ナ DC も 電 波 暗 室 程 ではないが 電 磁 シールドを 施 し レーダ 等 の 強 力 な 電 波 や 自 身 の 不 要 電 磁 波 輻 射 を 抑 制 する 最 後 に 運 搬 コストがある 海 外 のコンテナ DC の 中 には ISO 規 格 で 作 られているが 認 * 24 株 式 会 社 アイピーコア 研 究 所 は グランドデザインと 各 種 仕 様 策 定 及 び 開 発 そしてプロジェクトマネー ジャーを 担 当 した 76

79 証 を 取 得 していない 物 がある 認 証 を 取 得 すればコンテナ 船 で 安 く 運 べ 取 得 していな いとバラ 積 み 船 での 高 い 運 搬 コストが 発 生 する NFH は ISO 海 上 コンテナを 国 内 唯 一 規 格 認 証 取 得 可 能 な 設 備 を 持 つ 企 業 である (2) 間 接 外 気 冷 却 空 調 装 置 海 外 のコンテナ DC は 前 述 の 結 露 対 策 を 含 め 水 冷 式 が 多 く 用 いられている その 水 冷 式 は 効 率 が 良 く 大 量 の 熱 を 冷 却 可 能 である しかし 日 本 では 水 設 備 を 準 備 することは 簡 単 でなく かつ 使 用 する 水 資 源 の 量 と 金 額 が 膨 大 になる 最 近 水 の 使 用 量 が 従 来 の 水 冷 式 より 1/20 以 下 の 噴 霧 式 冷 却 を 用 いたコンテナ DC が 発 表 されたが 使 用 される 水 の 量 が 毎 分 7.6 リットル 必 要 となる この 使 用 量 を 水 道 料 金 に 換 算 すると 月 額 9 万 円 程 度 ( 東 京 都 水 道 局 の 場 合 )になり 決 して 安 いものではない よって 国 内 では 空 冷 式 の 電 気 式 空 調 装 置 を 使 わざるを 得 ないが PUE が 悪 くかつ 巨 大 な 為 20ft コンテナ 内 に 8 本 のラックと 空 調 装 置 を 同 時 に 納 めることはとても 困 難 である そこで 今 回 は 新 方 式 の 空 調 装 置 を 開 発 した 図 に 新 方 式 空 調 装 置 の 概 要 を 示 す 1 熱 交 換 機 2 新 空 調 装 置 の 基 本 構 造 室 内 機 ガス 冷 媒 冷 たい 外 気 により ガス 化 冷 媒 が 冷 却 され 液 化 ( 放 熱 ) サーバ 廃 熱 により 液 体 冷 媒 が 加 熱 され 沸 騰 しガス 化 ( 吸 熱 ) 液 体 冷 媒 室 外 機 図 新 空 調 装 置 の 概 要 * 25 新 方 式 の 空 調 装 置 に 採 用 した 熱 交 換 機 ( 図 中 1 以 下 熱 交 と 称 する)は 外 形 寸 法 が 約 80 cm 50 cmで 2,300 m2もの 熱 交 換 面 積 を 持 つが 面 積 が 大 きい 程 熱 交 換 能 力 に 優 れる 今 回 は 熱 交 を 32 枚 使 用 し これは 2 万 坪 強 の 熱 交 換 面 積 に 相 当 する 室 内 側 の 熱 交 は IT 機 * 25 ( 株 )アイピーコア 研 究 所 作 成 77

80 器 の 熱 を 熱 交 内 部 の 冷 媒 に 吸 収 し 外 側 の 熱 交 は 外 気 により 冷 媒 の 熱 を 放 出 し 冷 やされ た 冷 媒 を 室 内 側 に 戻 す( 図 中 2) 電 気 式 空 調 装 置 は 圧 縮 機 を 使 い 動 作 するがこの 圧 縮 機 が 大 電 力 の 元 凶 である 熱 交 は 圧 縮 機 を 用 いずに 自 然 の 熱 循 環 で 熱 交 換 を 行 うので 熱 交 自 身 の 冷 媒 移 動 に 伴 う 電 気 使 用 はゼロである 熱 交 が 効 率 的 に 熱 を 吸 収 及 び 放 出 する 為 の 風 が 必 要 であり 電 気 式 ファンを 使 用 し 必 要 な 電 気 はファンの 電 力 のみである 新 方 式 の 空 調 装 置 は 密 閉 型 外 気 冷 却 空 調 になっており コンテナ 内 部 はいつも 同 じ 空 気 を 循 環 する( 図 中 3) 開 放 型 外 気 冷 却 は 外 気 が 常 に IT 機 器 内 部 を 通 過 する 為 機 器 の 寿 命 が 短 くなること があるが 本 装 置 ではその 心 配 はない 空 調 装 置 は IT 機 器 の 廃 熱 温 度 と 外 気 の 温 度 差 で 性 能 が 決 まる 20 以 下 では 全 体 で 100kW 相 当 の 能 力 を 有 するが 夏 場 の 40 に 達 する 時 は 性 能 が 落 ち 半 分 程 度 になる( 図 中 4) し かしながら 夏 場 でもラック 当 たり 4kW の 空 調 能 力 は 国 内 の 通 常 の DC 運 用 なら 電 気 式 空 調 装 置 が 不 要 であることを 意 味 する 但 し 外 気 冷 却 方 式 は 外 気 温 度 以 下 に 冷 やす 事 は 出 来 ない 夏 場 外 気 は 30 を 超 えるため IT 機 器 が 30 以 上 の 環 境 で 動 作 出 来 なければ 補 助 の 電 気 式 空 調 装 置 を 使 用 し 内 部 温 度 を 30 以 下 の 適 温 に 保 つ 必 要 がある 冬 場 は 外 気 が 氷 点 下 に なる 開 放 型 外 気 冷 却 では 常 に 氷 点 下 の 空 気 が 内 部 に 入 るので ヒーター 等 で 空 気 を 温 め る 必 要 があるが 本 空 調 装 置 はコンテナ 内 部 の 空 気 が 外 気 に 触 れることがないので 熱 交 換 能 力 を 下 げることで 調 整 が 可 能 である 本 空 調 装 置 を 使 用 した 場 合 夏 場 以 外 で PUE は 1.1 以 下 (0.1 分 は 熱 交 へ 送 風 するファン 用 の 電 力 である)になり 夏 場 の PUE は 約 1.3 で あり 年 間 を 平 均 すれば 1.2 以 下 を 達 成 する (3) 低 消 費 電 力 & 高 温 動 作 対 応 IT 機 器 現 在 の IT 機 器 は 多 少 グリーン IT を 意 識 しているが 省 エネより 処 理 性 能 を 優 先 した 製 品 も 多 くあり 省 エネを 優 先 に 開 発 されているとは 言 えない また 空 調 で 消 費 される 電 力 を 減 らすためには 機 器 の 動 作 温 度 環 境 を 上 げると 良 いが 動 作 温 度 が 高 い(40 以 上 ) IT 機 器 は 開 発 されていない そこで 省 エネと 高 温 動 作 に 対 応 できる IT 機 器 を 開 発 する 省 エネはインテル CPU を 使 用 する 前 提 では 限 界 があるが その 中 で 最 少 にする 事 は 可 能 である TDP(Thermal Design Power)の 低 い IC を 選 び 無 駄 な 電 気 を 最 少 にする 次 に 動 作 温 度 への 対 応 は 工 業 用 コンピュータの 基 準 にすることで 可 能 とした 工 業 用 コンピュータ は 劣 悪 な 環 境 での 動 作 を 前 提 にしているため 40 ~50 でも 動 作 可 能 である また 工 業 用 コンピュータは 信 頼 性 や MTBF 値 (Mean Time Between Failure)が 通 常 品 より 高 く 常 温 動 作 時 では 長 寿 命 ある さらに 同 一 製 品 を 長 期 供 給 ( 約 5 年 ) 可 能 になる ISO コンテナ DC に 合 せてサーバ 機 器 NX130 を 新 規 開 発 した NX130 は 1U サイズで 動 作 電 力 は 平 均 値 で 50W 以 下 最 大 でも 70W 以 下 で 動 作 する CPU は 新 型 Core i7 で 4 コア 8 スレッド 動 作 し 8GB メモリ 4TB の HDD が 実 装 できる さらに 工 業 用 コンピュータ 仕 様 の ため 40 ~50 でも 動 作 可 能 である NX130 と ISO コンテナ DC の 組 合 せでは 1 年 を 通 じて 電 気 空 調 装 置 レスの 環 境 で 動 作 させる 事 が 可 能 となる なお コンテナ DC は 無 人 運 転 が 基 78

81 本 であり 既 存 IT 機 器 は 最 後 には 人 の 操 作 に 頼 る 場 面 がある( 電 源 on/off と Reset 操 作 ) が NX130 はそれらも 遠 隔 操 作 可 能 とした (4) トライブリッド 電 源 トライブリット 電 源 とは 三 種 類 の 異 なる 電 源 を 有 効 に 活 用 することである その 三 種 類 の 電 源 とは 自 然 エネルギー 商 用 電 源 及 びバッテリーである 第 一 電 源 直 流 / 交 流 ( 太 陽 電 池 等 自 然 エネルギー) 第 二 電 源 交 流 ( 商 用 電 源 ) 第 三 電 源 直 流 (ラック 搭 載 共 通 バッテリー:UPS 相 当 ) 直 流 ( 機 器 内 蔵 2 次 電 池 ノート PC のバッテリー 相 当 ) トライブリッド 電 源 を 実 現 するための 重 要 なパラダイムシフトは 全 てを 直 流 電 源 ベース に 切 換 えることである 元 来 IT 機 器 内 部 は 全 て 直 流 電 源 であり さらに 多 種 類 の 電 圧 が 必 要 なので 内 部 で 作 り 出 す その 基 準 値 は 直 流 12V である 電 圧 は 何 ボルトから 変 換 して もかまわないが 現 在 は 殆 どの 電 圧 が 直 流 12V から 簡 単 に 作 れるように 部 品 が 揃 っている 図 トライブリット 電 源 の 概 念 図 * 26 従 来 のパソコンやサーバ 類 は 交 流 100V から 一 旦 直 流 12V を 作 り IT 機 器 の 部 品 に 対 し 必 要 な 複 数 電 圧 を 供 給 する トライブリッド 電 源 の 基 本 方 針 は 直 流 12V に 統 一 すること である 但 し 単 に 12V 動 作 が 出 来 ても 不 十 分 である 特 に 12V バッテリー 駆 動 時 は 電 圧 の 変 動 が 大 きく 通 常 の±10%の 余 裕 値 では 動 作 しない ±20%(9V~15V)の 余 裕 値 が 必 要 になる またリチウムバッテリーを 使 用 するときは より 高 い 24V 基 準 にする 必 要 があり 提 供 するトライブリッド 電 源 では 9V~30V の 広 範 囲 な 電 圧 に 対 応 させた トライブリッ ド 電 源 は UPS 代 わりに 直 接 バッテリーが 使 用 できる また サーバ 内 部 にバッテリーを 直 接 接 続 すれば サーバがノート PC の 如 く 振 る 舞 える このことは IT 機 器 毎 に SLA(Service Level Agreement)を 設 定 できることに 繋 がり より 高 品 質 なサービスや 運 *26 ( 株 )アイピーコア 研 究 所 作 成 79

82 用 が 可 能 となる 本 ISO コンテナ DC では IT 機 器 以 外 に 熱 交 や 監 視 システム 等 全 てに 渡 り 直 流 で 動 作 するように 開 発 した (5) 電 力 監 視 本 ISO コンテナ DC は 全 ての 機 器 の 電 力 をリアルタイムに 測 定 し 記 憶 する 具 体 的 にはラ ック 内 部 の IT 機 器 に 対 し 交 流 200V 系 交 流 100V 系 直 流 12/24V を 各 コンセントバーか ら 電 力 供 給 する そのコンセントバー 全 てに 電 流 電 圧 値 を 測 定 するセンサーを 付 けて 監 視 システムがネットワーク 越 しにデータをリアルタイムに 拾 い 遠 隔 監 視 システムへ 表 示 記 録 する 熱 交 や 電 気 式 空 調 装 置 や 照 明 等 も 同 様 に 電 力 測 定 するセンサーを 付 けて 監 視 記 録 する 電 力 以 外 にも 外 気 温 度 やラック 温 度 や 排 気 温 度 等 及 び 湿 度 気 圧 も 同 時 に 表 示 記 録 する 図 電 力 測 定 センサーと 測 定 グラフの 例 * 27 (6) コンテナ 電 源 装 置 本 ISO コンテナ DC は 外 部 より 最 少 のケーブル 接 続 で 動 作 する 電 源 は 外 部 より 交 流 三 相 400V 又 は 交 流 三 相 200V を1 本 と 光 ケーブル 類 である ラック 供 給 可 能 な 電 源 量 は 空 調 能 力 に 左 右 され 本 コンテナ DC では1ラック 6~8kVA を 目 安 とした 8kVA 8 ラック=64kVA と 補 助 空 調 用 電 源 約 12kVA で 合 計 76kVA となり 稼 働 効 率 を 加 味 して 約 100kVA の 電 源 設 備 が 必 要 となる それらの 分 電 盤 や PDU(Power Distribution Unit)も 内 蔵 する コンテナ DC は 単 体 で 運 用 される 事 も 複 数 台 で 連 動 運 用 する 事 もある どちらでも 運 用 可 能 な 様 に 電 源 装 置 は 1 台 のコンテナ DC で 完 全 に 解 決 するようにした DC ゆえ 二 系 統 受 電 も 意 識 する 必 要 があり 対 応 可 能 とした 更 にトライブリッド 電 源 対 応 のため 自 然 エネルギー 受 電 設 備 も 考 慮 した コンテナ DC は 形 状 が 限 られているので 二 系 統 受 電 と 自 然 エネルギー 受 電 を 同 時 に 実 現 は 出 来 ないが トライブリッド 電 源 のみに 対 応 すれば 大 規 模 停 電 時 に 10 日 程 度 の バッテリーのみの 運 用 も 可 能 である まとめ 建 物 型 DC とコンテナ DC は 今 後 共 存 すると 考 え 全 てがコンテナ DC に 成 るとは 思 わない ハウジングから 始 まった DC は 建 物 型 DC を 指 向 する 一 方 クラウドはコストとスピードと 拡 張 性 が 重 要 視 されコンテナ 型 DC がより 向 いていると 考 えられる 建 物 型 DC を1ケ 所 作 * 27 ( 株 )アイピーコア 研 究 所 作 成 80

83 るのに 計 画 から 完 成 まで 3~4 年 かかり また1DC で 約 20~30 億 円 の 一 次 投 資 がかかるな ど 場 所 確 保 と 時 間 と 先 行 費 用 により 建 物 型 DC 建 設 は 簡 単 ではない そこである 割 合 を コンテナ DC で 稼 働 させれば 場 所 と 時 間 と 投 資 の 問 題 はかなり 解 決 できる 本 節 の ISO コンテナ DC( 図 3.4-7)は 単 に ISO 規 格 コンテナを 採 用 しているだけでな く 電 力 消 費 効 率 の 良 いサーバおよび 空 調 設 備 を 組 み 合 わせ さらにトライブリッド 電 源 や 電 力 監 視 機 能 も 備 えており 国 内 でのコンテナ DC 構 築 に 有 効 な 選 択 肢 の 一 つである 図 ISO コンテナ DC 外 観 (( 株 )アイピーコア 研 究 所 提 供 ) 参 考 文 献 [1] 総 務 省 データセンタ 利 用 に 関 する 国 内 外 の 動 向 に 係 る 調 査 研 究 [2] ISO 規 格 コンテナ 81

84 3.5. 国 内 外 ナノテクノロジー 拠 点 におけるキーデバイス 技 術 開 発 本 節 では 今 後 の IT 機 器 システムの 省 エネ 化 を 支 える 基 盤 技 術 (キーデバイス)の 研 究 開 発 を 推 進 している 国 内 外 のナノテクノロジー 拠 点 のうち TIA-nano( 節 ) IMEC( 節 ) Albany Nanotech( 節 )を 取 り 上 げ 各 拠 点 における 研 究 開 発 のうち ナノエレクトロニクスとパワーエレクトロニクスに 関 する 取 り 組 みをまとめる 文 部 科 学 省 および 経 済 産 業 省 の 強 力 な 支 援 のもと 筑 波 大 学 独 立 行 政 法 人 物 質 材 料 研 究 機 構 (NIMS) 独 立 行 政 法 人 産 業 技 術 総 合 研 究 所 (AIST) および 社 団 法 人 日 本 経 済 団 体 連 合 会 ( 経 団 連 )の 4 機 関 が 中 核 となって 2008 年 6 月 17 日 に つくばイノベーシ ョンアリーナ(Tsukuba Innovation Arena;TIA-nano) が 発 足 した TIA-nano は 国 際 産 学 官 ナノテクノロジー 連 携 拠 点 構 想 の 実 施 運 営 機 関 である[1] 国 際 産 学 官 ナノテクノロジー 連 携 拠 点 構 想 の 国 内 議 論 の 原 点 には 米 国 ニューヨーク 州 Albany Nanotech フランス MINATEC(Micro and Nanotechnology Center) ベルギー IMEC(Interuniversity Microelectronics Center) 等 の 欧 米 におけるナノテクノロジー 研 究 開 発 拠 点 の 急 速 な 整 備 拡 大 に 伴 い 現 在 の 日 本 のナノテクノロジー 分 野 における 競 争 力 が 相 対 的 にその 優 位 性 を 失 いつつあると 認 識 されていることがある[2] 欧 米 でオープン イノベーションを 前 提 とした 組 織 制 度 設 計 や 民 間 企 業 を 誘 致 する 各 種 のインセンティブや 各 種 施 策 により 大 規 模 な 研 究 集 積 と 大 規 模 投 資 が 行 われているのに 対 し 日 本 は 個 別 の 企 業 や 公 的 研 究 機 関 や 大 学 は 高 い 研 究 水 準 を 有 するものの 大 規 模 な 連 携 拠 点 を 持 っていなかった そこで 日 本 が 競 争 優 位 を 維 持 確 保 するための 拠 点 設 置 を 求 める 提 言 が 産 業 競 争 力 懇 談 会 (Council on Competitiveness-Nippon;COCN)およ び 経 団 連 よりなされ つくばイノベーションアリーナ が 構 想 されるに 至 った IMEC と Albany Nanotech は いずれも 半 導 体 のスケーリング( 特 に CMOS の 微 細 化 ) を 中 心 とした 研 究 からスタートしたナノエレクトロニクスに 関 する 研 究 所 であり 現 在 も 半 導 体 のスケーリング( 微 細 化 )の 研 究 が 中 心 である また エネルギーに 関 する 研 究 も 比 較 的 最 近 になって 着 手 された TIA-nano (1) 研 究 概 要 TIA-nano では 5 つの 基 本 理 念 のもと 産 学 官 に 開 かれた 融 合 拠 点 として ナノテクの 産 業 化 と 人 材 育 成 を 一 体 的 に 推 進 するため 以 下 に 示 す 6 つのコア 研 究 領 域 の 拠 点 研 究 運 営 の 推 進 と 3 つのコアインフラの 構 築 を 行 っている[3] 6 つのコア 研 究 領 域 : (1)ナノエレクトロニクス (2)パワーエレクトロニクス (3)N -MEMS (4)カーボンナノチューブ (5)ナノグリーン (6)ナノ 材 料 安 全 性 評 価 3 つのコアインフラ: (1)ナノテク 共 用 施 設 (2)ナノデバイス 実 証 ファンドリー (3)ナノテク 大 学 院 連 携 82

85 図 TIA のコア 研 究 領 域 とコアインフラ[4] このうち ナノエレクトロニクスにおいては More Moore More than Moore Beyond CMOS の 各 領 域 において 研 究 が 進 められ More Moore 領 域 では NEDO プロジェクト である 半 導 体 MIRAI プロジェクトと( 株 ) 半 導 体 先 端 テクノロジーズ(Selete)で 過 去 10 年 間 蓄 積 された 技 術 に TIA 各 機 関 の 技 術 を 融 合 し 新 たな 価 値 創 造 を 行 うことを 試 み More than Moore や Beyond CMOS 領 域 では ナノエレクトロニクス 領 域 での 新 たなコ ンセプトが 生 まれることに 期 待 して 以 下 の 4 つの R&D プロジェクトが 進 められる 内 閣 府 による 最 先 端 研 究 開 発 支 援 プログラム(FIRST プログラム)に 採 択 された 中 心 研 究 者 による 各 プログラム フォトエレクトロニクス 融 合 ( 東 京 大 学 荒 川 泰 彦 教 授 ) 省 エネルギー スピントロニクス 論 理 集 積 回 路 ( 東 北 大 学 大 野 英 男 教 授 ) グリーン ナノエレクトロニクス( 富 士 通 研 究 所 横 山 直 樹 フェロー) 超 低 電 圧 デバイス 技 術 研 究 組 合 (Low-power Electronics Association & Project;LEAP) が 経 済 産 業 省 の 委 託 * 28 を 受 けて 実 施 する 低 炭 素 社 会 を 実 現 する 超 低 電 圧 デバイスプロジェクト 全 体 で 100 名 以 上 の 研 究 者 がつくばのスーパークリーンルームに 集 結 している パワーエレクトロニクスにおいては 早 い 段 階 での 実 用 化 が 期 待 される SiC パワー 半 導 体 にフォーカスし 技 術 研 究 組 合 次 世 代 パワーエレクトロニクス 研 究 開 発 機 構 (FUPET:R&D Partnership for Future Power Electronics Technology) や 新 たに 発 足 * 年 度 より NEDO 委 託 事 業 に 移 管 83

86 した SiC アライアンス* 29 の 活 用 により 大 学 や 公 的 研 究 機 関 を 中 心 とした 基 礎 研 究 と 産 業 界 による 実 用 化 研 究 および 開 発 試 作 をシームレスに 繋 ぐイノベーションハブを 構 築 する 試 みを 行 っている 新 成 長 戦 略 にもグリーン イノベーションが 大 きな 柱 として 掲 げられているように エ レクトロニクスを 電 力 技 術 へ 応 用 して 電 力 エネルギーを 自 在 に 制 御 して 環 境 負 荷 の 低 減 やエネルギー 効 率 の 高 効 率 化 が 強 く 求 められている 以 降 では ナノエレクトロニクスの 研 究 組 織 として 連 携 研 究 体 グリーン ナノエレク トロニクスセンターと LEAP を パワーエレクトロニクスの 研 究 組 織 として ( 独 ) 産 業 技 術 総 合 研 究 所 先 進 パワーエレクトロニクス 研 究 センターと FUPET の 研 究 内 容 をまと めた (2) グリーン ナノエレクトロニクスセンター(GNC) 連 携 研 究 体 グリーン ナノエレクトロニクスセンター(Green Nanoelectronics Center; GNC)では 横 山 連 携 研 究 体 長 のもと 産 官 の 研 究 者 60 名 程 度 を 結 集 させ IT 機 器 を 構 成 する 半 導 体 LSI の 消 費 電 力 を 1/10~1/100 に 低 減 するためのコア 技 術 の 開 発 を 行 っている 具 体 的 には 富 士 通 研 究 所 東 芝 日 立 製 作 所 ルネサスエレクトロニクス アルバック から 総 勢 30 名 程 度 の 研 究 者 を 本 連 携 研 究 体 に 派 遣 し 産 総 研 の 研 究 者 30 名 程 度 を 融 合 し た 組 織 となっている さらに 東 京 工 業 大 学 名 古 屋 大 学 東 京 大 学 東 北 大 学 京 都 大 学 九 州 大 学 慶 応 大 学 の 研 究 者 との 委 託 研 究 共 同 研 究 を 通 じ 大 学 との 連 携 を 強 化 し た 体 制 となっている また 物 質 材 料 研 究 機 構 高 輝 度 光 科 学 研 究 センターとの 連 携 も 行 っている GNC の 研 究 テーマは 図 に 示 すように(1) 低 電 圧 動 作 CMOS 技 術 の 開 発 ( 新 材 料 新 構 造 CMOS の 研 究 開 発 新 動 作 原 理 CMOS デバイスの 研 究 開 発 ) (2)ナノカ ーボン 材 料 の 開 発 と 応 用 (CNT の 合 成 とデバイス 応 用 グラフェンの 合 成 とトランジス タ 応 用 CNT/グラフェンの 配 線 応 用 ) (3)バックエンドデバイス( 相 変 化 膜 超 格 子 素 子 の 低 電 圧 材 料 プロセス 技 術 の 開 発 ) を 三 本 柱 としている[5] * 29 SiC アライアンス ホームページ: 84

87 図 GNC の 3 つの 技 術 開 発 サブテーマ[5] (3) 低 炭 素 社 会 を 実 現 する 超 低 電 圧 デバイスプロジェクト(LEAP) 低 炭 素 社 会 を 実 現 するため IT エレクトロニクス 機 器 の 消 費 電 力 を 抜 本 的 に 低 減 する 低 電 圧 化 技 術 の 重 要 性 が 重 要 度 を 増 していることを 背 景 に 超 低 電 圧 デバイス 技 術 研 究 組 合 (Low-power Electronics Association & Project, LEAP) は 荏 原 製 作 所 東 京 エレ クトロン 東 芝 日 本 電 気 日 立 製 作 所 富 士 通 富 士 通 セミコンダクター 三 菱 電 機 ルネサスエレクトロニクス の 9 社 * 30 により 2010 年 5 月 21 日 に 設 立 され 経 済 産 業 省 委 託 の 低 炭 素 社 会 を 実 現 する 超 低 電 圧 デバイスプロジェクト を 2010 年 8 月 からスタートした[6] 本 プロジェクトは つくばイノベーションアリーナ-TIA の 拠 点 活 用 プロジェクトの 一 環 に 位 置 づけられており 図 に 示 すように LSI の 配 線 層 (BEOL)に 集 積 可 能 な 抵 抗 変 化 型 の 超 低 電 圧 (0.4V 以 下 ) 不 揮 発 動 作 デバイスおよび 集 積 化 基 盤 技 術 を 開 発 し エ レクトロニクス 機 器 の 超 低 電 力 化 を 通 して 低 炭 素 社 会 に 貢 献 することを 目 的 としている LEAP は 2014 年 度 までの 5 年 間 に 亙 り 情 報 の 不 揮 発 性 を 利 用 した 新 機 能 創 生 利 便 性 などの 高 付 加 価 値 を 実 現 し 超 低 電 圧 デバイスの 研 究 開 発 を 行 い IT エレクトロニク ス 産 業 にインパクトを 与 えることを 目 指 している 具 体 的 には 後 述 する 5 つの 技 術 テーマの 研 究 開 発 を 行 い ロジック 集 積 回 路 の 0.4V 以 下 の 超 低 電 圧 動 作 を 可 能 とする そして 情 報 の 不 揮 発 性 を 利 用 した 新 機 能 創 生 利 便 性 などの 高 付 加 価 値 を 実 現 するデバイス 技 術 とそのプラットフォーム 化 により 新 たな 市 場 を 創 出 すること オープン イノベーションの 場 を 提 供 し 日 本 のエレクトロニクス 産 業 * 年 4 月 時 点 で 組 合 員 は ( 株 ) 日 立 国 際 電 気 を 加 えた 10 社 85

88 の 活 性 化 に 大 きく 貢 献 することを 目 指 している 図 LEAP の 研 究 概 要 [6] 1 磁 性 変 化 デバイス 現 状 のロジック 集 積 回 路 に 混 載 される 一 次 メモリの 中 のキャッシュメモリは SRAM や DRAM が 用 いられているが これらは 電 源 オフ 時 に 蓄 えていた 情 報 を 失 う 揮 発 性 メモリの ため 常 時 通 電 しておく 必 要 があることと 内 部 に 電 荷 として 情 報 を 蓄 えるメモリであるた め 低 電 圧 化 が 困 難 である 今 後 も 混 載 されるメモリの 容 量 が 大 きくなっていくため この ままでは 動 作 時 および 待 機 時 の 消 費 電 力 が 大 問 題 となってくる 磁 性 変 化 デバイスは 抵 抗 変 化 型 のメモリデバイスであり このデバイスは 低 電 圧 動 作 と 不 揮 発 性 の 特 性 に 加 え 高 集 積 高 速 読 み 出 し/ 書 き 換 え 書 き 換 え 回 数 無 制 限 などの 特 徴 を 有 し ロジック 集 積 回 路 の 配 線 層 に 集 積 可 能 であり 待 機 時 の 消 費 電 力 を 大 幅 に 削 減 することが 可 能 となる 更 にこの 磁 性 変 化 デバイスで 集 積 回 路 の 配 線 に 流 れる 電 流 の リアルタイムセンシング 機 能 の 実 証 を 行 い 従 来 にない 高 機 能 化 を 目 指 している 2 相 変 化 デバイス ハードディスクドライブに 代 表 されるストレージデバイスは メカニカルな 駆 動 原 理 と 遅 いデータ 転 送 特 性 ( 主 としてキャッシュメモリへのアクセスに 要 する 時 間 )のために 動 作 電 圧 や 電 力 の 低 減 が 困 難 であった キャッシュメモリに 高 速 にアクセスできるストレー 86

89 ジ 型 の 不 揮 発 メモリとして 原 子 を 人 工 的 に 並 べた 積 層 超 格 子 素 子 を 用 いた 相 変 化 デバイ スを 開 発 し 従 来 比 1/10 以 下 の 書 き 換 え 電 力 量 の 実 用 化 を 目 指 す 積 層 超 格 子 素 子 は 相 変 化 時 の 原 子 移 動 が 高 速 かつ 小 さいため 従 来 の 相 変 化 素 子 で 課 題 となっていた 余 分 なエネルギー 消 費 を 低 減 でき 書 き 換 え 耐 性 に 優 れたストレージ 向 け のバックエンドデバイスとして 配 線 間 に 高 集 積 に 製 造 することができる 3 原 子 移 動 型 スイッチ プログラマブルロジック(PLD)LSI の 回 路 再 構 成 に 用 いられている パストランジス タと SRAM を 組 み 合 わせた SRAM スイッチは 動 作 時 および 待 機 時 の 電 力 が 大 きく 低 消 費 電 力 化 が 困 難 であった この SRAM スイッチに 代 わる 素 子 として 原 子 移 動 型 スイッ チの 開 発 を 行 う 原 子 移 動 型 スイッチは 金 属 原 子 や 酸 素 原 子 の 移 動 による 電 極 間 における 金 属 架 橋 の 形 成 消 滅 を 動 作 原 理 とし 高 い ON/OFF 抵 抗 比 状 態 を 保 持 するために 電 力 を 要 しないこ と 面 積 も 非 常 に 小 さくバックエンドに 形 成 可 能 であることが 特 長 である 原 子 移 動 型 スイッチにより PLD の 動 作 時 および 待 機 時 の 電 力 を 削 減 することが 可 能 となる 4 三 次 元 ナノカーボン 配 線 不 揮 発 デバイスの 大 容 量 化 高 集 積 化 のためには 配 線 においても 高 度 の 三 次 元 化 微 細 化 が 必 要 となる 量 子 閉 じ 込 め 効 果 により 細 線 状 態 でも 高 い 伝 導 特 性 が 得 られるカーボ ンナノチューブやグラフェン 等 のナノカーボン 材 料 を 用 いて これらの 要 求 に 応 える 集 積 化 基 盤 技 術 として 配 線 技 術 開 発 を 推 進 する 具 体 的 には 不 揮 発 デバイスの 三 次 元 集 積 化 に 不 可 欠 なカーボンナノチューブによる 深 いコンタクトホールへの 埋 め 込 みや グラフェンによる 微 細 幅 横 方 向 配 線 等 の 技 術 を 開 発 し 300mm ベースでの 実 証 を 目 指 す これらの 技 術 は 不 揮 発 デバイスの 高 度 集 積 化 を 支 えるとともに 半 導 体 微 細 集 積 化 の 基 盤 技 術 として 広 く 応 用 が 期 待 される 5 ナノトランジスタ 構 造 デバイス 高 集 積 な CMOS デバイスは トランジスタ 特 性 ( 主 としてオン 状 態 -オフ 状 態 の 境 目 を 決 めるしきい 値 電 圧 Vth)のばらつきのために 動 作 電 圧 の 低 減 が 困 難 であった 超 低 電 圧 動 作 可 能 な 論 理 回 路 用 CMOS デバイスとして ドーパントレストランジスタ SOTB (Silicon on Thin Buried Oxide)による 集 積 化 基 盤 技 術 開 発 を 行 う SOTB は 従 来 の CMOS でばらつきの 主 原 因 となっていた 不 純 物 の 濃 度 が 低 く(ドーパ ントレス) 従 来 と 比 べて 半 分 から 1/3 以 下 にばらつきが 低 減 できる これによりばらつき 分 を 補 償 する 電 圧 マージンが 少 なくてすみ 低 電 圧 動 作 が 可 能 になる また 従 来 の CMOS とのハイブリッドプラットフォームを 構 築 することで 過 去 の 設 計 資 産 を 活 かしながら 低 消 費 電 力 化 の 利 点 を 追 求 することができる 87

90 (4) ( 独 ) 産 業 技 術 総 合 研 究 所 先 進 パワーエレクトロニクス 研 究 センター 2010 年 4 月 産 総 研 において ワイドギャップ 半 導 体 を 主 役 にしてエレクトロニクス と 電 力 エネルギー 制 御 の 技 術 融 合 を 推 進 する 先 進 パワーエレクトロニクス 研 究 センタ ー が 設 立 された[7] 図 に 示 すように 本 研 究 センターでは 電 力 エネルギーにおける 省 エネルギー 技 術 と 新 エネルギーの 技 術 導 入 のための 高 効 率 電 力 変 換 技 術 など 電 力 エネルギー 制 御 有 効 利 用 技 術 の 確 立 を 目 指 して 従 来 のシリコンデバイスでは 達 成 が 困 難 な 高 耐 圧 低 オン 抵 抗 のスイッチングデバイスやインバータを 開 発 するために SiC や GaN 等 の 化 合 物 半 導 体 材 料 の 研 究 開 発 が 進 められている 図 パワーエレクトロニクス 産 総 研 における SiC 研 究 [7] 1 つの 研 究 ユニットに 半 導 体 結 晶 成 長 から 電 力 変 換 機 器 応 用 までの 異 なる 技 術 階 層 の 研 究 者 を 集 結 させ 一 体 的 かつ 統 合 的 に 先 進 パワーエレクトロニクス 研 究 を 推 進 することで 図 の 技 術 開 発 ロードマップにも 示 すように 以 下 の 3 つの 主 要 研 究 を 実 施 する[8] 11kW 級 デバイスを 中 心 に 据 えた 第 1 世 代 研 究 開 発 モータ 制 御 IT 電 源 などの 民 生 汎 用 品 利 用 を 想 定 した 1kV 領 域 におけるパワーエレクト ロニクス 革 新 を 目 指 し 実 用 レベルの 要 素 ハードウェア 技 術 や 機 器 化 技 術 の 実 証 とそのた めのウェハおよびデバイス 作 製 技 術 を 量 産 レベルで 確 立 する 88

91 2 高 耐 圧 高 信 頼 デバイスを 中 心 に 据 えた 第 2 世 代 研 究 開 発 車 両 鉄 道 などの 交 通 インフラや 重 電 機 器 での 利 用 を 想 定 した 3~5kV 領 域 における 低 コ スト 高 信 頼 低 損 失 スイッチングデバイスおよびモジュールの 実 用 化 を 目 指 して ウェハ およびデバイスの 研 究 や 高 機 能 化 のまめのパワー 半 導 体 集 積 化 技 術 など 先 進 パワーエレ クトロニクスの 利 用 領 域 拡 大 につながる 要 素 技 術 開 発 を 推 進 し 当 該 術 の 実 証 展 開 を 可 能 とする 3 超 高 耐 圧 デバイスを 中 心 に 据 えた 第 3 世 代 研 究 開 発 電 力 系 統 などの 大 規 模 インフラ 用 機 器 など より 大 規 模 な 先 進 パワーエレクトロニクス の 展 開 に 備 え 10kV 以 上 の 超 高 耐 圧 スイッチングデバイスのためのバイポーラ 動 作 制 御 技 術 低 コスト 化 などへのブレークスルーを 目 指 す 新 規 材 料 や 新 規 成 長 法 など ワイドギャ ップ 半 導 体 の 新 規 技 術 を 開 拓 する 図 パワーエレクトロニクス SiC 技 術 開 発 ロードマップ[7] (5) 技 術 研 究 組 合 次 世 代 パワーエレクトロニクス 研 究 開 発 機 構 (FUPET) FUPET( R&D Partnership for Future Power Electronics Technology)は パワーエレ クトロニクス 技 術 に 関 する 研 究 開 発 を 協 力 して 推 進 するために 必 要 な 事 業 を 行 うこと 電 力 エネルギー 制 御 有 効 利 用 のための 半 導 体 エレクトロニクス(デバイス/システム) 技 術 の 実 証 と 確 立 並 びにそのための 基 盤 技 術 開 発 を 進 めることで 省 エネ 技 術 及 び 新 89

92 エネ 技 術 導 入 のための 高 効 率 電 力 変 換 技 術 の 確 立 を 目 指 し 2009 年 8 月 に 設 立 された 技 術 研 究 組 合 であり 組 合 員 は 以 下 の 通 りである[9] 三 菱 電 機 株 式 会 社 富 士 電 機 HD 株 式 会 社 株 式 会 社 日 立 製 作 所 株 式 会 社 東 芝 昭 和 電 工 株 式 会 社 日 産 自 動 車 株 式 会 社 新 日 本 製 鐵 株 式 会 社 株 式 会 社 デンソー ト ヨタ 自 動 車 株 式 会 社 株 式 会 社 豊 田 中 央 研 究 所 日 立 化 成 工 業 株 式 会 社 サンケン 電 気 株 式 会 社 株 式 会 社 タカトリ 株 式 会 社 東 京 カソード 研 究 所 株 式 会 社 フジミイン コーポレーテッド パナソニック 株 式 会 社 ローム 株 式 会 社 株 式 会 社 東 レリサーチ センター 株 式 会 社 本 田 技 術 研 究 所 株 式 会 社 明 電 舎 豊 田 通 商 株 式 会 社 旭 ダイ ヤモンド 工 業 株 式 会 社 学 校 法 人 関 西 学 院 独 立 行 政 法 人 産 業 技 術 総 合 研 究 所 財 団 法 人 新 機 能 素 子 研 究 開 発 協 会 FUPET は パワーエレクトロニクス 分 野 において 以 下 に 示 す NEDO 事 業 次 世 代 パ ワーエレクトロニクス 技 術 開 発 及 び 経 済 産 業 省 事 業 新 材 料 パワー 半 導 体 プロジェクト を 推 進 し 我 が 国 の 産 業 活 性 化 に 寄 与 していく 活 動 を 行 う 予 定 である 次 世 代 パワーエレクトロニクス 技 術 開 発 (NEDO 事 業 :グリーン IT プロジェクト) 事 業 期 間 :2009 年 8 月 から 2013 年 3 月 事 業 内 容 1SiC パワーデバイスを 用 いたデータセンタ 用 サーバ 電 源 技 術 開 発 2SiC パワーデバイスを 用 いた 太 陽 光 発 電 用 パワーコンディショナ 技 術 開 発 3 次 世 代 SiC パワーデバイス 電 力 変 換 器 基 盤 技 術 開 発 高 温 動 作 電 力 変 換 器 設 計 試 作 技 術 : 高 温 実 装 高 パワー 密 度 化 統 合 設 計 新 材 料 パワー 半 導 体 プロジェクト( 経 済 産 業 省 事 業 )* 31 事 業 期 間 :2010 年 7 月 から 2015 年 3 月 目 標 : 高 品 質 低 コストな 大 口 径 SiC ウェハ 製 造 技 術 及 び SiC 高 耐 圧 スイッチ ングデバイス 製 造 技 術 を 確 立 する 1 高 品 質 大 口 径 結 晶 成 長 ウェハ 加 工 エピタキシャル 膜 形 成 まで 一 貫 した 製 造 技 術 を 確 立 6インチ 口 径 高 品 質 SiC ウェハ 2 高 耐 圧 スイッチングデバイス 製 造 技 術 の 確 立 及 びこれを 用 いたインバータの 試 作 実 証 インフラ 用 5kV 級 パワーMOSFET 事 業 内 容 1 高 品 質 大 口 径 SiC 結 晶 成 長 技 術 開 発 / 革 新 的 SiC 結 晶 成 長 技 術 開 発 2 大 口 径 SiC ウェハ 加 工 技 術 開 発 3 SiC エピタキシャル 膜 成 長 技 術 ( 大 口 径 対 応 技 術 / 厚 膜 高 速 成 長 技 術 ) 4 SiC 高 耐 圧 スイッチングデバイス 製 造 技 術 * 年 度 より NEDO 委 託 事 業 に 移 管 90

93 参 考 文 献 [1] TIA ホームページ: [2] 小 笠 原 敦 国 際 産 学 官 連 携 拠 点 の 目 指 すべき 方 向 性 ~ つくばイノベーションアリ ーナ の 概 要 と 展 望 科 学 技 術 動 向 2010 年 10 月 号 [3] TIA-nano 第 1 期 中 期 計 画 (2010 年 度 ~2014 年 度 ) [4] TIA パンフレット: [5] GNC ホームページ: [6] LEAP ホームページ: [7] 産 業 技 術 総 合 研 究 所 先 進 パワーエレクトロニクス 研 究 センター ホームページ [8] 産 総 研 プレス 発 表 参 考 資 料 先 進 パワーエレクトロニクス 研 究 センター を 設 立 平 成 22 年 4 月 1 日 [9] FUPET ホームページ: IMEC (1) 研 究 概 要 IMEC(Interuniversity Microelectronics Center)は 欧 州 のナノエレクトロニクス 研 究 の 中 核 となる 開 発 拠 点 である 1984 年 に 設 立 され 本 部 はベルギーのルーベン 市 であり 次 々 世 代 以 降 の 半 導 体 技 術 およびシステム 設 計 技 術 に 必 要 な 技 術 の 研 究 開 発 を 行 っている ナノエレクトロニクスに 関 する 世 界 最 大 級 の 研 究 所 である 研 究 者 数 は 約 1,800 名 ( 参 加 企 業 からの 駐 在 研 究 員 約 550 名 を 含 む), 共 同 研 究 企 業 約 600 社 である 売 上 のうち 約 8 割 が 企 業 との 契 約 や 技 術 対 価 であり 2009 年 の 収 入 は 275 百 万 ユ ーロである[1] 産 業 界 のニーズの 3 年 から 10 年 先 んじて 研 究 開 発 を 行 い, 大 学 の 基 礎 研 究 と 産 業 界 の 技 術 開 発 の 間 にあるギャップを 埋 めることを 目 指 している 200 名 を 超 える 博 士 課 程 の 学 生 が 研 究 に 参 加 し 高 いコストパフォーマンスの 一 因 となっている IMEC の 研 究 プログラムでは 基 礎 的 な 研 究 領 域 として CORE CMOS CMORE が 応 用 分 野 である Applications Domains として GREEN RADIO HUMAN++ NVISION ENERGY がある[2] このうち ナノエレクトロニクスに 関 連 するプログラムは CORE CMOS と CMORE の Photonics プログラムである また パワーエレクトロニクスに 関 連 するプログラム は CMORE の Power-High Voltage GaN と ENERGY の GaN プログラム 91

94 である( 図 参 照 ) ナノエレクトロニクスでは LSI 微 細 化 の 要 素 技 術 (リソグラフィ トランジスタ メモ リ 構 造 配 線 )とナノフォトニクスの 研 究 が 行 われていおり パワーエレクトロニクスで は GaN をベースにした 研 究 が 行 われている また 近 年 太 陽 電 池 や 環 境 発 電 などグリ ーンデバイスに 関 連 する 研 究 も 積 極 的 に 進 められている 以 下 ナノエレクトロニクスとパワーエレクトロニクス 関 連 のプログラムについて 報 告 する CORE CMOS CMORE Photonics Sensors MEMS Power-Hight Voltage GaN APPLICATIONS DOMAINS GREEN RADIO HUMAN++ NVISION ENERGY Photovoltanics(Solar+) GaN 基 板 エピタキシャル 成 長 RF デバイス LED ナノエレクトロニクス 関 連 の 研 究 プログラム パワーエレクトロニクス 関 連 の 研 究 プログラム 図 ナノエレクトロニクスおよびパワーエレクトロニクス 関 連 の IMEC 研 究 プログ ラム( 参 考 文 献 [2]より MHIR 作 成 ) 92

95 (2) CORE CMOS 研 究 プログラム More Moore の 領 域 を 担 当 するプログラムである プログラムの 構 成 を 図 に 示 す リソグラフィでは 193nm リソグラフィの 延 命 と EUV 露 光 技 術 を 前 工 程 では ト ランジスタ メモリ を 配 線 では ナノ 構 造 配 線 と 3D 積 層 を 研 究 対 象 としてい る 図 CORE CMOS の 構 成 [2] 図 に IMEC に 導 入 されている EUV 露 光 装 置 を 示 した EUV 露 光 は 次 世 代 リソグ ラフィの 本 命 技 術 と 見 られ 20nm 以 降 に 微 細 化 するためのキー 技 術 とされている 図 に 示 した 装 置 は Alpha Demo Tool とよばれ 試 作 機 のまえの 研 究 段 階 の 装 置 である EUV 露 光 装 置 の Alpha Demo Tool は 世 界 で3 台 しかなく そのうちの 一 台 が IMEC の 装 置 である また 3D 積 層 プログラム 成 果 であるロジックとメモリの 積 層 したチップも 図 に 示 し た 図 EUV 露 光 装 置 ( 左 )とロジックとメモリの 積 層 ( 右 )[2] Nano-Photonics では 光 通 信 高 速 配 線 光 センサー の 開 発 を 行 っている 図 に SOI 上 に 作 成 された 光 配 線 の 図 を 示 す こ 配 線 ピッチは 2μm 以 下 で Tbit/s の 速 度 で 93

96 信 号 の 送 信 が 可 能 である 光 センサーではひずみセンサー 温 度 センサー ガスセンサー への 応 用 が 研 究 されている 図 オンチップ 光 配 線 [3] (3) CMORE 研 究 プログラム More than Moore を 担 当 するプログラムである プログラムの 構 成 を 図 に 示 す この 中 でナノエレクトロニクスに 関 連 するのは Nano-Photonics である この 研 究 プログラ ムにはパワーエレクトロニクスに 関 連 する Power hight V HBT GaN の 研 究 プログ ラムも 含 まれる 図 CMORE プログラムの 構 成 [2] (4) GaN 基 板 エピタキシャル 成 長 GaN は 一 般 的 にサファイアや SiC などの 異 種 基 板 上 にエピタキシャル 成 長 により 形 成 さ れる このため 格 子 定 数 や 熱 膨 張 係 数 の 違 いによる 層 内 多 数 の 欠 陥 が 導 入 される 優 れた 94

97 性 能 のデバイスを 作 成 するためには 欠 陥 の 少 ない 良 好 な 結 晶 のエピタキシャル 成 長 を 行 え るプロセスの 開 発 を 行 うことが 重 要 である IMEC は Si 基 板 上 に GaN を 成 長 させている 図 インチ MOVPE 装 置 [2] (5) RF デバイス Si より 5 倍 高 速 にスイッチングできる GaN を 用 いた HEMT デバイスは 高 耐 圧 で 10GHz 以 上 の 高 周 波 で 動 作 させることが 可 能 である 本 研 究 では 高 周 波 通 信 機 器 のキーデバイスで あるパワー アンプとスイッチングデバイスの 研 究 を 行 っている 図 GaN によるスイッチングデバイス [2] 95

98 (6) LED LED のための Si 基板上の GaN と大口径化で低コスト化を目指している この分野では LED 用の大口径 MOCVD 装置の開発として太陽日酸と共同で装置開発を行っている LED 構造 発光の様子 図 Si 基板上に作成した GaN LED [2] 参考文献 [1] ANNUAL REPORT [2] IMEC Executive Seminar 2010 発表資料 [3] IMEC ホームページ 96

99 Albany Nanotech (1) 研 究 概 要 Albany NanoTech* 32 は ニューヨーク 州 政 府 が 主 導 し ニューヨーク 州 立 大 学 (State University of New York:SUNY) Albany 校 ナノスケール 理 工 学 部 を 中 核 として 結 成 され たナノ 電 子 工 学 研 究 開 発 のための 産 官 学 連 携 コンソーシアムである [1] Albany NanoTech は 2001 年 1 月 ニューヨーク 州 の 5 つあるセンター オブ エクセレ ンスの1つに 選 ばれ 2001 年 4 月 にはニューヨーク 州 から 5,000 万 米 ドル IBM から 1 億 米 ドルの 寄 付 で Albany 内 に Center of Excellence in Nanoelectronics and Nanotechnology (CENN) が 設 置 された 2004 年 1 月 には Albany の 中 核 であるニューヨーク 州 立 大 学 ナノスケール 理 工 学 部 が College に 格 上 げされ 現 在 のナノスケール 理 工 学 カレッジ(College of Nanoscale Science and Engineering;CNSE)が 設 立 される 2008 年 7 月 にはさらに IBM 社 が 15 億 米 ドルを 投 資 し ニューヨーク 州 が 1 億 4,000 万 米 ドルの 助 成 金 の 提 供 を 表 明 した ニューヨーク 州 政 府 からの 資 金 投 入 は 地 域 の 活 性 化 と 雇 用 促 進 が 主 目 的 である 2007 年 迄 に 総 額 42 億 ドルを 費 やして 約 42,000m 2 の 施 設 を 構 築 し そこに 世 界 中 か らパートナー 企 業 あるいはコンソーシアムや 共 同 研 究 組 織 を 誘 致 している Albany NanoTech はナノエレクトロニクス 研 究 の 中 核 となる 拠 点 であり 産 官 学 の 次 世 代 LSI の 開 発 拠 点 になっており IBM SEMATECH AMAT Intel 等 約 250 社 が 共 同 研 究 を 行 っている 日 系 企 業 も 日 立 製 作 所 ソニー 東 京 エレクトロン 荏 原 製 作 所 などが 参 加 し ている IBM は 45~22nm のプロセス 開 発 を 本 拠 点 に 集 約 し 300 人 体 制 で 研 究 を 行 って いる 拠 点 内 には 東 京 エレクトロンが 3 億 米 ドル アプライドマテリアルが 3 億 米 ドル 等 を 投 じた 研 究 施 設 があり 一 大 ナノテククラスター 地 域 になっている 共 同 研 究 の 各 社 か らは 数 十 人 単 位 で 研 究 者 が 常 駐 している N.Y. Albany CNSE のホームページに 示 された 研 究 センターやプログラムを 以 下 に 示 す [2] 24 のうち 13 の 半 数 以 上 がナノエレクトロニクス 半 導 体 関 連 である さらに ナノ エレクトロニクス 以 外 のナノテクノロジー 関 連 を 含 めると 19 と 約 8 割 がナノテクノロジ ー 半 導 体 関 連 であり CNSE の 研 究 はナノエレクトロニクス 半 導 体 ナノテクノロジ ーが 中 心 と 言 える 残 り 5 つはスマートグリッドやエネルギー 関 連 である ナノエレクトロニクス 関 連 の 研 究 センター o Institute for Nanoelectronics Discovery and Exploration (INDEX) o Center of Excellence in Nanoelectronics and Nanotechnology (CENN) * 32 Albany Nanotech は CNSE の 研 究 開 発 総 合 施 設 場 所 組 織 名 建 物 等 を 総 称 した 意 味 に 使 われる 通 称 であり 契 約 書 など 正 式 文 書 には 使 われない[1] 97

100 o Center for Advanced Technology in Nanomaterials and Nanoelectronics (CATN2) o International Venture for Nanolithography (INVENT) o Center for Nanoscale Lithography (CNL) 半 導 体 関 連 の 研 究 センター o Center for Semiconductor Research (CSR) o Center for Advanced Interconnect Science and Technology (NY CAIST) o Computer Chip R&D Integration Center (CCIC) 半 導 体 関 連 の 研 究 プログラム o Computer Chip Hybrid Integration Partnership (CHIP) o International Multiphase Program for Lithography Science and Engineering (IMPLSE) 半 導 体 関 連 の 組 織 団 体 o SEMATECH 半 導 体 装 置 メーカーの 研 究 センター o Applied Materials R&D Center o TEL Technology Center, America R&D Center ナノテク 関 連 の 研 究 センター o Center for National Nanotechnology Innovation & Commercialization (NNICC) o NanoHealth and Safety Center (NSC) o Nanotechnology Innovation and Commercialization Excelerator (NICE) ナノテク 関 連 の 研 究 プログラム o Nanotechnology Innovation and Commercialization Excelerator (NICE) o New York Center for National Competitiveness in Nanoscale Characterization (NC3) o Collaboration for Leveraging Energy And Nanotechnology Program (CLEAN) エネルギー スマートグリッド 関 連 の 研 究 センター o Energy and Environmental Technology Applications Center (E2TAC) o Smart System Technology & Commercialization Center (STC) o Center for Sustainable Ecosystem Nanotechnologies (CSEN) o CG Power Center for Intelligent Power (CIP) エネルギー スマートグリッド 関 連 の 組 織 団 体 o National Institute for Sustainable Energy (NISE) (2) ナノエレクトロニクス 研 究 開 発 拠 点 ネットワーク 米 国 で 2000 年 に 次 世 代 の 国 家 戦 略 分 野 として 国 家 ナノテクノロジー 構 想 (NNI:National Nanotechnology Initiative)が 発 表 された 構 想 に 沿 って 研 究 インフラの 整 98

101 備 も 進 めており 国 立 科 学 財 団 (NSF: National Science Foundation)が 中 心 となって 設 立 されたのが 全 米 ナノテクノロジー 基 盤 ネットワーク (NNIN:National Nanotechnology Infrastructure Network)である NNIN は 2004 年 から 開 始 され 大 学 がクリーンルーム 実 験 室 設 計 シミュレーション 製 造 に 必 要 な 装 置 分 析 や 特 性 評 価 を 行 う 装 置 を 外 部 使 用 者 に 提 供 している 産 業 界 でも 全 米 半 導 体 工 業 会 (SIA:Semiconductor Industry Association)が 政 府 との 連 携 を 加 速 するため 2004 年 に ナノエレクトロニクス 研 究 構 想 (NRI:Nanoelectronics Research Initiative)を 発 表 した NRI の 推 進 は SIA が 設 立 した 非 営 利 目 的 の 会 社 である SRC(Semiconductor Research Corporation)が 行 っている NRI には 民 間 企 業 では Intel IBM AMD Texas Instruments freescale MICRON などが 参 加 し 公 的 機 関 では 国 立 標 準 技 術 研 究 所 (NIST: National Institute of Standards and Technology)が 参 加 している NSF と SRC の 協 力 のもと NNIN では 地 域 ごとに 大 学 を4つにグループ 化 しており 図 に 4 つのグループのネットワークを 表 に 各 グループの 研 究 テーマを 示 す 図 NRI が 援 助 する 地 域 研 究 ネットワーク [3] 99

102 表 ナノエレクトロニクスに 関 する 研 究 開 発 拠 点 [4] 名 称 INDEX(Institute for Nanolectronics Discovery and Exploration) 地 域 北 東 部 本 拠 点 College of Nanoscale Science and Engineering of the University at Albany 参 加 大 学 研 究 所 :Harvard University, Yale University, Massachusetts Institute of Technology (MIT), California Institute of Technology, Columbia University, North Carolina State University, University of Virginia, Purdue University, Georgia Institute of Technology and Rensselaer Polytechnic Institute (RPI) 企 業 :Intel, Micron, AMD, IBM, Texas Instruments and Freescale Semiconductor, Inc. 研 究 テーマ 量 子 ドットデバイス, 分 子 /グラフェン 細 線 スイッチ, 酸 化 物 を 使 ったスイッチ nanomaterial systems; atomic-scale fabrication technologies; predictive modeling protocols for devices, subsystems and systems; power dissipation management designs, and realistic architectural integration schemes for realizing novel magnetic and molecular quantum devices 名 称 WIN(Western Institute of Nanoelectronics) 地 域 西 海 岸 本 拠 点 UCLA Henry Samueli School of Engineering and Applied Science 参 加 大 学 :UCLA,University of California campuses (Los Angeles, Berkeley, Santa Barbara and Irvine),Stanford University, Denver University, Portland State University, and University of Iowa 研 究 テーマ スピントロニクスと 磁 気 デバイス nano spintronics and nano plasmonics extending from material, devices, and device-device interaction all the way to circuits and architectures 名 称 SWAN(South West Academy of Nanoelectronics) 地 域 南 西 部 本 拠 点 Microelectronics Research Center at The University of Texas at Austin 参 加 大 学 :UT-Dallas, Texas A&M, Rice, Notre Dame, Arizona State, the University of Maryland, North Carolina State and the University of Illinois at Urbana Champaign 研 究 テーマ 高 効 率 ロジック(スピントロニクス, 強 相 関 材 料 ) energy-efficient logic including use of spin, "pseudo-spin," strongly correlated many-body systems, nano-magnets, and/or novel applications of quantum interference. Work is also being performed on novel interconnects and on nano-metrology techniques 名 称 MIND(Midwest Institute for Nanoelectronics Discovery) 地 域 中 西 部 本 拠 点 University of Notre Dame 参 加 大 学 研 究 所 :Purdue University, Penn State, Illinois, Michigan, National Magnet Lab at Florida State, and the University of Texas at Dallas 研 究 テーマ エネルギー 消 費 の 低 減 にフォーカス 高 効 率 デバイス(グラフェントランジスタ,トンネルトランジスタ, 量 子 輸 送, 比 熱 並 行 デバ イス)と 高 効 率 システム( 磁 気 セルオートマトン) energy-efficient devices and energy-efficient systems. energy-efficient devices themed is (1) tunnel transistors with low voltage and low subthreshold-swing (2) graphene transistors based on spin, tunneling, and thermal rectification (3) quantum transport modeling tools for MIND devices, and engineering of energy dissipation in nonequilibrium devices. energy-efficient systems theme is (1)systems architectures to utilize the novel properties of devices (2)magnetic quantum-dot cellular automata (3)circuit modeling and design for NRI device technology will be used to benchmark the progress of beyond-cmos technology development. 100

103 図 と 表 に 示 す 通 り4つのグループとは INDEX(Institute for Nanoelectronics Discovery and Exploration) WIN(Western Institute of Nanoelectronics) SWAN(South West Academy of Nanoelectronics) MIND(Midwest Institute for Nanoelectronics Discovery) である SUNY-Albany CNSE が INDEX の 本 拠 地 に 指 定 されており INDEX は 北 東 部 の 大 学 における 量 子 デバイスやグラフェンに 関 する 研 究 の 中 心 となっている[3] (3) INDEX INDEX を 中 心 にナノエレクトロニクスの 研 究 が 行 われている( 図 参 照 ) SUNY-Albany 内 には Applied Materials 東 京 エレクトロンという 二 大 製 造 装 置 メーカー も R&D センターを 設 置 しており 製 造 装 置 の 面 から 研 究 をサポートしている 図 INDEX の 研 究 領 域 [3] INDEX の 研 究 領 域 は Novel Computing State-Variable Devices Self-Assembly and Fabrication Theory and Simulation 101

104 Metrology and Characterization の4 領 域 であり その 領 域 内 で 7 つの 研 究 テーマが 設 定 されているとしているが 具 体 的 な 内 容 は 参 加 メンバー 以 外 には 非 公 開 とされている[5] 表 に 示 すように INDEX 関 係 者 の 学 会 等 の 発 表 のタイトルから グラフェン ス ピントロニクス 新 構 造 FET リソグラフィ 技 術 など Beyond CMOS の 分 野 が 研 究 の 中 心 となっていることが 分 かる 一 方 ナノテクノロジーを 通 じて 社 会 的 な 問 題 解 決 を 図 る 研 究 も 進 められている 例 え ば CSEN(Center for Sustainable Ecosystem Nanotechnologies)ではナノテクノロジーを 通 じた 持 続 可 能 な 社 会 へ 貢 献 する 技 術 の 開 発 を 行 っており ナノ 構 造 電 極 をもった 蓄 電 池 燃 料 電 池 やナノ 構 造 太 陽 電 池 などの 研 究 を 行 っている その 他 にも 環 境 エネルギー 健 康 といった 分 野 に 対 するナノテクノロジーの 研 究 も 行 われている 表 INDEX 関 係 者 の 学 会 等 の 発 表 タイトル[6] タイトル Graphene Nanoelectronics: p-n Junction Characterization INDEX Graphene p-n Junction Device Effort Electron Spin Lifetime Measurements in Graphene Electron Waveguide Switch: Performance and Technologies Graphene Spin and Quantum Switches Reconfigurable Multi-Function Logic Based on Graphene P-N Junctions Graphene p-n Junction Devices Studies of Al(2)O(3) Barriers for Use in Tunnel Junctions for NonLocal Spin... Graphene P-N Junction Device Effort Aberration Corrected Microscopy and Non-Linear Spectroscopy for Nanoscale... Graphene Nanoelectronics: Defectivity and p-n Junction Characterization E-beam Albany Nanotech 著 者 Yunfei Wang Ji Ung Lee Vincent LaBella Serge Oktyabrsky Bin Yu Wei Wang Wei Wang Vincent LaBella Ji Ung Lee Alain Diebold Robert E. Geer John Hartley 参 考 文 献 [1] 武 田 計 測 先 端 知 財 団 報 告 書 [2] N.Y. Albany CNSE の 研 究 プログラムに 関 するホームページ [3]NIST のホームページ NRI とのパートナーシップに 関 する 資 料 [4] NRI のホームページ 102

105 [5]INDEX の 研 究 テーマのホームページ [6]INDEX の 発 表 文 献 一 覧 (タイトル 等 のリストのみ 内 容 は 非 公 開 2011/3/29 時 点 ) の INDEX Publications のリンク 先 103

106 4. 効 率 評 価 技 術 に 関 する 取 り 組 み 事 例 4.1. 大 学 構 内 における ICT 活 用 省 エネの 取 り 組 み( 東 大 グリーン ICT プロジェクト) プロジェクト 概 要 東 京 大 学 の 建 物 をテストベッド( 現 状 の 対 象 は 工 学 部 2 号 館 のみ 本 郷 キャンパス 全 体 に 対 象 拡 大 を 計 画 中 )として 様 々な 機 器 設 備 のエネルギー 消 費 の 見 える 化 を 手 始 めに IT 機 器 の 省 エネ サーバルームの 省 エネについて 企 業 を 含 む WG を 設 置 して 各 種 実 証 実 験 を 行 っている その 成 果 を 他 大 学 への 横 展 開 も 推 し 進 めている 目 標 東 京 大 学 の CO2 排 出 量 を 2012 年 までに 15% 削 減 (TSCP-2012) 2030 年 までに 50% 削 減 (TSCP-2030)という TSCP( 東 大 サステイナブルキャンパスプロジェクト)の 目 標 を ICT を 活 用 して 実 現 する コンピュータ ネットワークの 省 エネ 技 術 開 発 (1) 入 退 室 連 動 IT 省 エネ( 三 菱 商 事 富 士 ゼロックス 山 武 ) IT 機 器 はアイドリング 状 態 にある 時 間 が 長 く この 時 間 のほとんどを IT 機 器 に 実 装 され ているスリープ 状 態 にすることができれば 省 エネにつながると 考 えられる ただし アイ ドリング 状 態 にあることと 人 が 使 用 していないことは 直 接 には 結 びつかない PC の 電 源 状 態 を 監 視 した 場 合 にはアイドリング 状 態 の 把 握 は 可 能 であるが ユーザの 有 無 までは 認 識 できない また 人 感 センサ 等 ではユーザ 本 人 であることの 確 認 ができない そこでセキュリティで 使 用 される 入 退 室 カードリーダシステムの 個 人 情 報 と PC のユーザ 管 理 情 報 をマッチングさせ PC の 省 エネ 制 御 を 行 った また 同 様 に 無 人 になったことにより 複 合 機 をスリープモードに 移 行 することで 複 合 機 に 搭 載 された 省 エネ 機 能 をより 有 効 に 活 用 する これら 入 退 室 情 報 と 連 動 した 省 エネの 自 動 化 について 図 のシステムで 実 証 を 行 っ た 実 証 実 験 での 効 果 としては 以 下 の 結 果 を 得 た PC の 省 エネ 手 法 制 御 削 減 効 果 :5.3% 減 261kWh/ 年 / 室 複 合 機 の 無 人 空 室 時 の 電 力 削 減 効 果 :32% 減 235kWh/ 年 (スリープモード 移 行 時 間 ( 標 準 は 1 分 )を 最 長 の 240 分 に 設 定 した 場 合 の 効 果 試 算 ) すなわち 省 エネ 効 果 はあるものの IT 機 器 自 体 の 省 エネが 進 んでおり 削 減 電 力 の 絶 対 値 は 低 く 削 減 電 力 量 も 多 くない また PC のアイドリング 時 間 が 約 7 割 存 在 するものの 不 在 によるスリープ 制 御 可 能 時 間 は 50 分 程 度 しかなかった これは 昼 夜 にわたって 在 室 時 間 が 長 いという 研 究 業 務 室 という 特 色 によるものであり 更 なる 省 エネルギーの 実 現 には 他 の 手 法 の 併 用 が 必 要 とされる 104

107 < 各 PCの 省 エネ 制 御 > クライアントPCのアイドリング 状 態 を 確 認 一 定 時 間 後 クライアントユーザの 入 退 室 情 報 を 取 得 し 退 室 時 には 電 源 オプション ( 休 止 )を 適 用 する < 複 合 機 の 省 エネ 制 御 > 入 退 室 連 動 スリープ 制 御 注 :ユーザ 単 位 の 入 退 室 情 報 は 見 える 化 にも 利 用 在 室 人 数 把 握 不 在 室 時 スリープ 制 御 個 人 の 在 室 確 認 個 人 の 電 力 使 用 計 算 (CO2 排 出 量 ) 不 在 時 PC の 休 止 適 用 PCの 使 用 状 況 監 視 定 周 期 問 合 せ 個 人 の 不 在 室 確 認 入 退 室 情 報 今 回 開 発 外 部 参 照 用 ミドルウェア PCのアイドル 状 態 を 確 認 入 退 室 履 歴 問 合 せ 入 退 室 リーダ 図 入 退 室 連 動 による IT 機 器 の 省 エネ 実 証 システム* 33 (2) ネットワークの 省 エネ( 日 本 電 気 ) ネットワークの 省 エネとして ネットワーク 自 体 の 省 エネ 化 の 必 要 性 の 調 査 と 省 エネ 機 器 を 導 入 することによる 成 果 の 確 認 を 実 施 した トラフィックや 用 途 に 合 致 した 省 エネ 型 のネットワーク 機 器 を 導 入 することにより 72 時 間 の 計 測 で 平 均 消 費 電 力 が 57.7Wh から 51.5Wh へ 約 10.8%の 削 減 が 確 認 できた サーバルームの 省 エネルギー 技 術 開 発 (1) サーバルームの 温 熱 環 境 改 善 ( 横 河 電 機 ) サーバルームでは 一 般 オフィスに 比 べて 非 常 に 大 きい 空 調 エネルギーを 必 要 としている このサーバルーム 空 調 の 省 エネを 実 現 するために まずサーバルーム 内 の 温 熱 環 境 可 視 化 の 検 証 を 行 った 方 法 は 光 ファイバーをラックの 前 面 (サーバの 吸 い 込 み 側 )に 設 置 し この 光 ファイバーによって ラック 前 面 の 温 度 分 布 を 連 続 的 に 計 測 し 温 度 の 均 一 化 と 設 定 値 を 緩 和 することによりサーバルームでの 空 調 エネルギーを 削 減 できることを 検 証 した 温 度 測 定 の 結 果 天 井 吹 き 出 し 近 くのラック 前 面 温 度 は 低 く 吹 き 出 しより 離 れた 部 分 の 温 度 は 高 いという 温 度 の 不 均 衡 状 態 が 可 視 化 された このサーバルームは 天 井 吹 き 出 しの 空 調 であるため 吹 き 出 しから 仮 設 ダクトを 設 置 することにより 従 来 の 吹 き 出 しから * 33 東 大 グリーン ICT プロジェクト 実 証 実 験 WG 提 供 105

108 遠 くに 冷 風 を 供 給 し ラック 前 面 温 度 を 均 一 化 した 上 で 空 調 温 度 設 定 値 を 緩 和 し 省 エネ ルギーを 実 現 した 施 策 前 後 におけるサーバルーム 空 調 電 力 量 を 測 定 した 結 果 前 後 で 115.1kWh/ 日 から 97.8kWh/ 日 へと 約 15%の 削 減 が 確 認 された サーバラックの 多 点 温 度 計 測 センサ 設 置 想 定 図 サーバ 前 面 側 に 設 置 サーバ 吸 込 み 温 度 を 計 測 し 温 度 分 布 を 測 定 光 ファイバー 測 定 結 果 計 測 日 :3 月 17 日 16:30 天 気 : 晴 れ 18 空 調 設 定 :20 空 調 吹 出 し 付 近 は 温 度 低 計 測 温 度 光 ファイバー 空 調 吹 出 しより 遠 い 部 分 は 温 度 高 17 サーバの 設 置 環 境 の 温 度 均 一 化 が 必 要 図 サーバラックの 多 点 温 度 計 測 * 消 費 電 力 計 測 技 術 に 関 する 取 り 組 み 電 力 計 測 に 関 する 課 題 の 中 で 計 測 のための 配 線 が 注 目 されている 電 力 計 測 を 実 施 する 場 合 そのデータをどのように 収 集 蓄 積 するかという 手 段 として 専 用 配 線 を 準 備 す るのではなく 無 線 通 信 を 利 用 するか 既 存 有 線 通 信 を 利 用 するなどが 考 えられる デー タの 送 信 におけるこの 問 題 解 決 のために 実 証 実 験 の 中 で 各 種 伝 送 方 式 を 用 いた 電 力 計 測 を 実 施 している (1) 電 力 線 通 信 (PLC)による 電 力 計 測 (パナソニック) IT 機 器 の 消 費 電 力 計 測 のために コンセント 用 ワットアワーメータを 使 い 計 測 したデ ータを PLC(Power Line Communications)でサーバに 伝 送 してデータ 収 集 を 実 施 した ワットアワーメータは 既 存 のものを 利 用 し PLC 子 機 の 試 作 器 により 伝 送 を 実 施 した * 34 東 大 グリーン ICT プロジェクト 実 証 実 験 WG 提 供 106

109 図 PLC による 電 力 計 測 * 35 (2) 無 線 通 信 (Bluetooth)による 電 力 計 測 ( 名 古 屋 大 学 シムックス) 前 述 の 入 退 室 連 動 IT 省 エネ 実 証 試 験 では Bluetooth によりデータ 伝 送 を 行 う 無 線 小 型 電 力 計 を 用 いて 複 合 機 2 台 の 電 力 計 測 データ 収 集 を 実 施 した ハードウェアの 検 証 として 6 日 間 連 続 (8640 分 )のデータを 欠 測 無 しで 収 集 し 安 定 性 の 確 認 を 実 施 した また 無 線 小 型 電 力 計 の 設 置 とデータ 収 集 サーバへのソフトインスト ールは 短 時 間 で 可 能 であり 実 用 性 に 優 れていると 評 価 した 計 測 数 値 の 精 度 や 十 数 台 での 同 時 計 測 は 今 回 の 実 験 対 象 外 となっており 今 後 の 課 題 であ る システム 図 PCサーバー 小 型 電 力 センサネット 無 線 Bluetooth データの 取 込 み CIMX 分 析 ソフト Activite 図 無 線 通 信 (Bluetooth)による 電 力 計 測 *35 (3) 無 線 通 信 (ZigBee *36 )による 電 力 計 測 (パナソニック) 分 電 盤 での 電 力 計 測 データを 無 線 で 伝 送 データ 収 集 を 実 施 した 工 学 部 2 号 館 の 分 散 した 場 所 に 無 線 電 力 計 測 端 末 を 配 置 し 電 力 計 測 データを 無 線 通 信 に * 35 東 大 グリーン ICT プロジェクト 実 証 実 験 WG 提 供 * 36 ZigBee は ZigBee Alliance,inc.の 登 録 商 標 です 107

110 よりデータ 収 集 装 置 に 集 約 した 計 測 ポイントを 無 線 化 した 端 末 局 に 送 り さらに 4 台 の 中 継 局 に 集 約 し それをさらに 親 機 に 集 めることにより 1 フロア 分 をカバーする 形 での 確 認 を 行 った 図 無 線 通 信 (ZigBee)による 電 力 計 測 * 37 (4) 既 存 有 線 通 信 による 電 力 計 測 (パナソニック 電 工 ) 既 存 有 線 通 信 を 利 用 する 方 法 として 照 明 制 御 システムの 有 線 ネットワークを 利 用 した 電 力 計 測 とデータ 収 集 を 行 った 各 階 の EPS 内 共 用 分 電 盤 に 電 力 パルスを 取 り 込 む 入 力 端 末 器 を 設 置 し そこから 既 存 照 明 制 御 システムの 伝 送 線 を 介 してパルス 出 力 したものを 多 回 路 エネルギモニタで 集 約 した * 37 東 大 グリーン ICT プロジェクト 実 証 実 験 WG 提 供 108

111 図 既 存 有 線 通 信 による 電 力 計 測 * 38 以 上 (1)から(4)の 各 伝 送 方 法 はいずれも 計 測 のための 新 たな 配 線 を 設 けずに 既 存 配 線 または 無 線 を 利 用 することで 設 置 性 : 配 線 設 定 等 の 作 業 が 簡 略 化 できる 拡 張 性 : 設 置 後 の 増 設 設 定 変 更 撤 去 などの 自 由 度 が 高 い という 点 を 特 徴 として 持 っている 課 題 としては 様 々な 環 境 下 で 安 定 した 通 信 を 確 保 するための 検 証 が 必 要 となること また 既 存 配 線 を 利 用 する 場 合 にはこれらシステムから 受 ける 動 作 上 または 運 用 上 の 影 響 についての 検 証 が 必 要 となる まとめ この 東 大 グリーン ICT プロジェクトでは 東 大 をテストベッドとして 各 企 業 が 様 々な 方 法 で 省 エネに 対 する 取 り 組 み 実 証 をおこなっており プロジェクト 内 では 実 証 実 験 WG の 他 に コンセプト WG 見 える 化 WG 制 御 WG プロトコル 標 準 化 WG などの 活 動 を 推 進 している 個 別 での 省 エネの 取 り 組 みを 進 めながら 更 なる 省 エネ 実 現 のために 様 々 な 設 備 の 連 携 が 必 要 であり プロトコル 標 準 化 活 動 も 含 めての 統 合 された ICT による 省 エ ネ 実 現 に 向 けて 推 進 している * 38 東 大 グリーン ICT プロジェクト 実 証 実 験 WG 提 供 109

112 4.2. データセンタ 省 エネ 性 能 の 測 定 実 証 事 業 グリーン IT 推 進 協 議 会 調 査 分 析 委 員 会 では 前 述 ( 節 )の 通 り 日 本 発 のデー タセンタ(DC)の 省 エネ 評 価 指 標 DPPE を 検 討 している 2010 年 度 に 同 委 員 会 では 日 米 欧 の 政 府 グリーン IT 推 進 団 体 関 係 者 で 構 成 したタスクフォースで DPPE の 開 発 につい て 議 論 を 開 始 し グローバル 標 準 指 標 を 目 指 して 活 動 をしている 2010 年 度 はさらに DPPE の 信 頼 性 を 高 めるために 測 定 実 証 プロジェクトを 実 施 した 2010 年 5 月 DPPE の 評 価 指 標 としての 実 用 性 検 証 および DC におけるエネルギー 消 費 の 把 握 を 目 的 に DC 事 業 者 と DC 運 営 関 係 者 に 測 定 の 下 記 要 領 にて 依 頼 が 行 われた[1] [プロジェクト 概 要 ] 1.プロジェクト 名 称 アジア 域 内 の 知 識 経 済 化 のための IT 活 用 など 支 援 事 業 (グリーン IT の 推 進 ) データセンタの 省 エネ 活 動 の 実 態 調 査 およびエネルギー 効 率 評 価 新 指 標 の 測 定 実 証 プロジェクト 2. 実 施 体 制 1 実 施 主 体 経 済 産 業 省 商 務 情 報 政 策 局 情 報 通 信 機 器 課 2 委 託 先 : 社 団 法 人 電 子 情 報 技 術 産 業 協 会 (JEITA) 3 再 委 託 先 ( 事 務 局 ): 株 式 会 社 三 菱 総 合 研 究 所 4 協 力 :グリーン IT 推 進 協 議 会 特 定 非 営 利 活 動 法 人 日 本 データセンター 協 会 社 団 法 人 情 報 サービス 産 業 協 会 特 定 非 営 利 活 動 法 人 ASP SaaS インダストリ コンソーシアム この 測 定 プロジェクトで 測 定 された 省 エネ 評 価 指 標 は DPPE 及 びこれを 構 成 する 以 下 の 4つの 指 標 全 て または 測 定 可 能 ないずれか 一 つ 以 上 の 指 標 である ITEU(IT Equipment Utilization), ITEE(IT Equipment Energy Efficiency), PUE(Power Usage Effectiveness), GEC(Green Energy Coefficient)} 約 20 機 関 が 測 定 に 参 加 し 商 用 運 用 下 にあるデータセンタでも DPPE を 測 定 可 能 である ことを 実 証 したと 共 に 測 定 時 の 課 題 を 抽 出 した その 詳 細 については 2010 年 度 調 査 分 析 委 員 会 報 告 書 [2]に 掲 載 されている 110

113 参 考 文 献 [1] データセンタのエネルギー 効 率 評 価 指 標 (DPPE)の 測 定 実 証 事 業 について [2] 2010 年 度 グリーン IT 推 進 協 議 会 調 査 分 析 委 員 会 報 告 書,2011/6. 111

114 4.3. サーバ 消 費 電 力 の 簡 易 測 定 手 法 の 調 査 研 究 概 要 IT ユーザの 約 半 数 はサーバ 消 費 電 力 削 減 の 必 要 性 を 認 識 しており[1] JEITA サーバ 事 業 委 員 会 傘 下 のサーバシステムプラットフォーム 専 門 委 員 会 とサーバグリーン IT 専 門 委 員 会 は 2008 年 度 より 以 下 を 目 的 として 共 同 で 調 査 研 究 を 行 ってきた *39 1サーバ 消 費 電 力 測 定 の 正 しい 理 解 を 啓 蒙 し データセンタ 以 外 の 商 用 環 境 ( 例 えば 中 小 企 業 のコンピュータシステム 等 )の 実 使 用 環 境 にも 適 用 できるサーバ 消 費 電 力 の 簡 易 測 定 方 法 のガイドを 作 成 する *40 2 作 成 したガイドは JEITA の Web サーバ 等 で 公 開 する 3 今 回 の 調 査 研 究 プロジェクトで 得 られた 実 消 費 電 力 のデータは JEITA で 製 作 するサーバ 消 費 電 力 予 測 で 使 用 される Typical Operating 時 の 消 費 電 力 量 の Typical 比 などの パラメータに 反 映 し 予 測 精 度 の 向 上 を 図 る 調 査 研 究 の 経 緯 ~2009 年 9 月 末 (フェーズ1) 北 陸 先 端 科 学 技 術 大 学 院 大 学 (JAIST) 情 報 科 学 センターでの 使 用 電 力 の 実 測 2009 年 9 月 ~ 実 環 境 における 使 用 電 力 測 定 ガイドライン( 簡 易 計 算 モデル)の 検 討 2010 年 1 月 ~2010 年 4 月 (フェーズ 2) 複 数 の 商 用 環 境 での 電 算 室 内 サーバ 等 実 使 用 電 力 の 測 定 ( 日 次 週 次 月 次 変 動 の 実 態 を 調 査 測 定 期 間 は3ヶ 月 を 目 安 ) 2010 年 5 月 ~ 実 環 境 測 定 結 果 の 分 析 報 告 書 作 成 簡 易 計 算 モデル 再 検 討 北 陸 先 端 科 学 技 術 大 学 院 大 学 情 報 科 学 センターでの 電 力 測 定 (フェーズ1) フェーズ1として 北 陸 先 端 科 学 技 術 大 学 院 大 学 の 情 報 科 学 センターのコンピュータ 室 で の 消 費 電 力 測 定 を 実 施 した 図 に 電 力 測 定 箇 所 の 模 式 図 を 示 す * 39 本 4.3 節 の 内 容 は 調 査 時 点 (2010 年 10 月 )の 情 報 に 基 づいており 最 新 情 報 及 び 詳 細 は JEITA 委 員 会 より 発 行 され ている 参 考 文 献 [2]を 参 照 されたい * 40 個 別 の IT 機 器 の 電 力 の 積 算 が 困 難 な 既 存 の 商 用 環 境 における IT 機 器 の 電 力 使 用 量 を 簡 易 計 算 モデルを 使 用 しパ ラメータ 入 力 による 計 算 結 果 を 用 いることにより 測 定 可 能 な 配 電 盤 電 力 使 用 量 からサーバ 機 器 だけで 使 用 される 消 費 電 力 を 推 定 する 方 法 のガイド 112

115 図 フェーズ1の 電 力 測 定 箇 所 *41 配 電 盤 での 消 費 電 力 測 定 と コンセント 毎 に 電 力 測 定 が 可 能 な PDU の 機 能 を 用 いて 各 IT 機 器 個 別 の 消 費 電 力 値 を 測 定 した フェーズ1の 測 定 結 果 から 以 下 の 事 柄 が 判 明 した 1 配 電 盤 の 測 定 と コンセント 毎 に 測 定 可 能 なPDUでの 測 定 が 厳 密 には 一 致 しない 理 由 ) 検 出 方 法 の 違 い 電 力 積 算 方 法 の 違 い 誤 差 のへだたりがあるため 22 重 電 源 の 各 経 路 の 電 力 使 用 量 は 完 全 にはバランスしない 3 配 電 盤 での 測 定 は 積 算 電 力 の 精 度 が 一 番 高 いが 機 器 により 1-2%の 誤 差 がある 2 重 電 源 で 冗 長 化 された IT 機 器 では 測 定 値 の 相 対 誤 差 が 増 大 する 理 由 ) 電 源 の 電 流 値 が 約 1/2 になるため 4コンセント 毎 に 電 力 測 定 が 可 能 な PDU の 測 定 値 には±100mA 程 度 の 絶 対 誤 差 がある ( 例 えば 一 台 の IT 機 器 が 100V3A を 消 費 している 場 合 相 対 誤 差 は3.3%となる ) 複 数 の 商 用 サーバ 実 使 用 時 電 力 の 測 定 (フェーズ 2) フェーズ1の 知 見 を 元 にフェーズ 2 の 測 定 では 以 下 の 2 項 目 を 測 定 方 針 とした 1 既 設 置 の 実 環 境 測 定 の 場 合 配 電 盤 の 積 算 消 費 電 力 を 基 礎 データとして 使 用 する 22 重 電 源 の 場 合 それぞれの 配 線 経 路 を 測 定 して 積 算 する フェーズ 2 実 施 に 際 しての 消 費 電 力 測 定 箇 所 を 図 に 示 す * 41 JEITA サーバ 事 業 委 員 会 提 供 113

116 図 フェーズ 2 での 電 力 測 定 箇 所 *42 フェーズ 2 の 電 力 測 定 では 配 電 盤 でのみ 消 費 電 力 測 定 を 実 施 した 3 箇 所 の 実 環 境 での 消 費 電 力 測 定 を 実 施 した 結 果 下 記 の 課 題 が 判 明 した 正 確 な 配 線 経 路 の 情 報 が 管 理 されていない -エンドユーザとシステムインテグレータの 管 理 データが 不 整 合 - 担 当 者 引 継 ぎが 不 完 全 - 増 設 時 に 接 続 が 変 更 された 想 定 外 の 電 源 接 続 - 配 電 盤 コンセント Box UPS サーバ(100V 系 ) -DCアダプタをコンセントレールに 複 数 接 続 常 時 流 れる 電 流 量 が 意 外 と 少 ない -2 重 電 源 ( 冗 長 化 ) -100V 系 における 1.5kVA の UPS - 拡 張 性 の 高 いサーバを 使 用 (450W 以 上 の 電 源 定 格 値 との 相 違 が 大 ) 電 力 使 用 量 の 変 動 が 意 外 と 少 ない -CPU 使 用 率 よりも ファンの 冷 却 コントロールで 階 段 状 に 変 化 する? - 急 激 な CPU 使 用 率 の 変 動 を UPS が 平 準 化 している? * 42 JEITA サーバ 事 業 委 員 会 提 供 114

117 IT 機 器 消 費 電 力 測 定 に 関 する 簡 易 モデル 化 の 検 討 (1) 2009 年 度 に 設 定 した 簡 易 モデル IT 機 器 の 総 消 費 電 力 Pits は 配 電 盤 からの 配 線 毎 に IT 機 器 の 消 費 電 力 (Pitn)= 配 電 盤 計 測 の 消 費 電 力 (P)-ライン 損 失 (Pl) -PDU 損 失 (Pp)-UPS 損 失 (Pu)- 他 の 損 失 (Po) を 求 め Pits=Pit1+Pit2+Pit3+ (n は 配 電 盤 からの 各 配 線 番 号 )の 積 算 で 得 られる フェーズ 2 で 使 用 する 簡 易 モデルでは フェーズ1の 測 定 結 果 を 基 に 以 下 の 2 つのモ デルに 関 して 評 価 検 討 を 行 って 決 定 する とした 1 以 下 のパラメータを 使 用 して Pl Pp Pu Po を 計 算 する Pl:ケーブルの 種 類 配 線 長 Pp:PDUの 個 数 Pu:UPSの 消 費 電 力 Po:フェーズ1で 使 用 した DominionPX 等 の 測 定 機 器 の 消 費 電 力 等 2 1のモデルの 関 し (Pl+Pp)を 以 下 の 前 提 で P に 対 する 一 次 関 数 で 近 似 する -ケーブルの 引 き 回 しが 一 定 長 以 下 - 配 線 経 路 に PDU のスタックを 含 まない Pit=P-(a*P+b)-Pu-Po=(1-a)*P-b-Pu-Po ここで UPS が 無 く 特 殊 な 測 定 機 器 も 配 電 経 路 に 含 まれない 場 合 は 以 下 となる Pit=(1-a)*P-b しかし 実 環 境 での 消 費 電 力 測 定 を 実 施 したことで 以 下 の 問 題 点 が 判 明 した 1ブレーカ 等 の 仕 様 は 定 格 に 対 する 最 大 電 力 損 失 ( 実 際 の 電 力 損 失 値 が 判 らない) 2 配 線 長 配 線 材 の 正 確 なデータを 得 ることは 困 難 ( 調 査 に 膨 大 な 時 間 を 要 する) 3ラック PDU を 経 由 せずにコンセント BOX から UPS に 接 続 分 配 しているケースが 多 い (2) 更 なる 簡 素 化 モデル 既 設 置 環 境 で 消 費 電 力 測 定 を 実 用 的 に 実 施 するために 更 なる 簡 素 化 モデルが 必 要 であ る 近 来 のオフィスビルの 良 好 な 品 質 の 電 力 環 境 を 想 定 して 以 下 の 要 件 を 仮 定 した 1 電 圧 対 象 電 源 は 100V 単 相 及 び 200V 単 相 配 電 盤 での 測 定 値 が 定 格 電 圧 を 下 回 らない 2 電 力 供 給 環 境 近 年 の 一 般 的 ビル 等 の 電 力 環 境 で 同 一 配 電 盤 より 同 時 に 動 力 系 供 給 を 行 っていない 力 率 は 平 均 して 98% 以 上 最 低 が 97%を 下 回 らない ( 力 率 は IT 機 器 負 荷 によってのみ 変 動 すると 仮 定 する) 3 電 流 電 力 115

118 配 電 盤 で 測 定 した 電 力 値 を 使 用 した 計 算 を 実 施 する 各 サンプリング 点 での 電 圧 電 流 力 率 を 用 いた 電 力 値 の 計 算 は 行 わない 以 上 の 仮 定 の 下 配 線 による 電 力 損 失 について 検 討 する 100V/200V 単 相 でプラグ 使 用 が 指 定 される 機 器 において 多 用 される 公 称 断 面 積 5.5 mm 2 の 配 線 ケーブルの 抵 抗 値 は 3.232Ω /km である 電 源 - 機 器 間 は 電 流 I が 往 復 で 流 れるので 配 線 ケーブル1m 当 たりの 消 費 電 力 は 次 式 で 表 される I I 100V で 使 用 する 場 合 配 線 ケーブル 長 10mでの 電 力 損 失 は 通 電 電 流 A に 対 し て 以 下 のようになる 5A の 場 合 : 1.6W( 機 器 消 費 電 力 の 0.32%) 電 力 損 失 はほとんどない 10A の 場 合 : 6.4W( 機 器 消 費 電 力 の 0.64%) 15A の 場 合 :14.5W( 機 器 消 費 電 力 の 0.97%) 配 線 長 が 長 いと 損 失 が 問 題 になる 電 源 配 線 系 統 について 再 検 討 してさらに 簡 素 化 したモデルを 図 に 示 す この 簡 易 モデルでは 配 電 盤 から 最 初 の PDU までの 配 電 盤 の 内 部 配 線 ブレーカ 配 線 両 端 の 接 触 抵 抗 等 の 合 計 を 代 表 的 なケーブル 配 線 長 5m 分 の 抵 抗 による 電 力 損 失 と 等 価 とみなす す なわち 配 線 経 路 での 配 線 長 に 依 存 しない 電 力 損 失 分 を 5mのケーブルとして 扱 うことで 電 源 配 線 経 路 の 抵 抗 分 をすべてケーブ 長 として 評 価 する 図 簡 易 モデルの 再 検 討 *43 * 43 JEITA サーバ 事 業 委 員 会 提 供 116

119 また PDU が 分 枝 スタックした 場 合 の 電 力 損 失 は 配 電 盤 と 最 初 の PDU までのケーブル 長 以 外 の 電 力 損 失 が 追 加 されたものとみなす すなわち 標 準 的 な 配 線 ケーブル 5m 分 の 電 力 損 失 が 最 初 の PDU に 追 加 して 存 在 するものと 考 える ( 図 4.3-4) 図 PDU 分 枝 スタック 使 用 時 のモデル 化 *44 (3) UPS 消 費 電 力 の 簡 易 モデル 化 さらに UPS の 消 費 電 力 として 下 記 の 簡 易 モデル 化 ( 式 )を 適 用 する UPSの 消 費 電 力 = 配 線 分 枝 内 部 配 線 等 の 損 失 + 常 時 使 用 電 力 ここに 配 線 分 枝 内 部 配 線 等 の 損 失 :PDU の 損 失 と 同 じと 見 做 す 電 流 量 に 依 存 して 増 加 常 時 使 用 電 力 : 充 電 や 測 定 に 使 用 される UPS 自 体 の 電 気 回 路 の 使 用 電 力 電 流 量 に 依 存 しないと 仮 定 UPS のスペック 値 を 使 用 課 題 と 今 後 の 取 組 み IT のグリーン 化 実 現 はサーバ 室 の 配 線 経 路 と 接 続 機 器 の 正 確 な 把 握 管 理 が 重 要 であり そのためにもサーバ 室 IT 機 器 の 電 源 配 線 に 関 する 標 準 化 ガイド 制 定 が 今 後 必 要 である さらに グリーン 化 を 進 めるためには IT 機 器 消 費 電 力 の 週 次 月 次 期 末 変 動 の 把 握 が * 44 JEITA サーバ 事 業 委 員 会 提 供 117

120 必 要 になってくる 参 考 文 献 [1] IT 化 トレンドに 関 する 調 査 報 告 書 (VI), 社 団 法 人 電 子 情 報 技 術 産 業 協 会 サーバ 事 業 委 員 会,IS-10- 情 シ-8,2010 年 6 月. [2] サーバ 消 費 電 力 測 定 調 査 研 究 に 関 する 報 告 書, 社 団 法 人 電 子 情 報 技 術 産 業 協 会 サー バ 事 業 委 員 会,IS-11- 情 シ-4,2011 年 3 月. 118

121 4.4. ルータ スイッチの 省 エネ 基 準 の 検 討 概 要 通 信 機 器 の 省 エネルギー 化 を 推 進 するため CIAJ ルータ スイッチ 技 術 委 員 会 では ト ップランナー 方 式 によるルータ LAN スイッチの 省 エネ 基 準 を 検 討 している CIAJ ル ータ スイッチ 技 術 委 員 会 は 国 内 外 のルータ スイッチベンダにより 構 成 されている 具 体 的 な 活 動 としては 評 価 指 標 を 仮 定 し 既 存 の 製 品 の 電 力 消 費 効 率 の 測 定 データを 収 集 し CIAJ においてデータを 分 析 し 指 標 及 び 基 準 値 を 定 めている 実 施 内 容 先 の2.1.4 節 で 述 べたように インターネット 人 口 の 増 加 及 びそれに 伴 うネットワーク トラフィックの 爆 発 的 増 加 また 従 来 は 回 線 交 換 から IP パケット 交 換 へ 転 換 している 中 で ルータ スイッチと 呼 ばれる 通 信 機 器 の 低 消 費 電 力 化 が 課 題 となっている 現 在 省 エネ 法 では 下 図 に 示 す 省 エネ 法 対 象 範 囲 に 示 すとおり それぞれネットワー ク 層 他 による 定 義 を 行 い その 基 準 を 定 めている 図 ルーティング 機 器 スイッチング 機 器 の 省 エネ 法 対 象 範 囲 * 45 また 今 後 の 検 討 課 題 として 大 型 ルータ 等 の 省 エネ 基 準 があるが 現 在 効 率 指 標 区 分 測 定 方 法 等 の 考 え 方 を 整 理 しており 現 時 点 での 考 え 方 を 図 に 示 す * 45 CIAJ ルータ スイッチ 技 術 委 員 会 提 供 資 料 119

122 図 大 型 ルータ 等 の 基 準 の 考 え 方 ( 検 討 中 )* 通 信 機 器 の 省 エネ 基 準 検 討 の 課 題 現 在 ルータ スイッチ 等 の 通 信 機 器 の 省 エネ 基 準 が CIAJ 等 の 参 加 企 業 の 有 識 者 により 検 討 されてきた 有 識 者 が 捉 える 課 題 を 纏 めると 以 下 の 通 りである 1 通 信 機 器 の 省 エネ 基 準 に 関 する 国 際 的 調 和 の 必 要 性 通 信 機 器 はグローバルに 接 続 され 利 用 されている 機 器 にもかかわらず 実 際 は 各 国 独 自 基 準 が 適 用 されているのが 実 態 で 作 業 の 非 効 率 性 が 生 じている 2 基 準 のあり 方 下 記 に 示 すような 基 準 の 形 態 があるが それぞれ 特 徴 があり 理 解 して 適 用 しなければ ならない 法 制 度 : 指 導 力 公 平 性 厳 密 性 では 優 れているが 迅 速 性 やグローバル 性 で 劣 っている 調 達 基 準 : 迅 速 性 では 優 れているが 公 正 性 厳 密 性 や 客 観 性 で 劣 っている 自 主 規 制 : 迅 速 性 では 優 れているが 指 導 力 やグローバル 性 では 劣 っている 技 術 仕 様 : 公 正 性 や 厳 密 性 では 優 れているが 実 環 境 への 配 慮 や 迅 速 性 では 劣 っている 3 省 エネ 性 能 基 準 ( 評 価 指 標 や 判 断 基 準 測 定 方 法 等 )の 難 しさ 通 信 機 器 の 特 徴 として 普 遍 的 なエコ 性 能 評 価 指 標 判 断 基 準 測 定 方 法 が 未 確 立 の 点 が 挙 げられる 通 信 機 器 は 製 品 が 多 様 ( 家 庭 用 SOHO 用 企 業 用 通 信 事 業 者 用 ) * 46 CIAJ ルータ スイッチ 技 術 委 員 会 提 供 資 料 120

123 各 々 広 い 性 能 範 囲 ( 容 量 :100Mbps~ 数 Tbps リンク 速 度 :64k~40G) 機 能 バリエーション(アクセス/エッジ/コア 無 線 / 有 線 L3/L2/L1) 使 われ 方 が 千 差 万 別 ( 通 信 事 業 者 :24 時 間 7 日 利 用 ~ 家 庭 : 間 歇 的 ) まとめ 1 法 規 制 としてルータ スイッチの 省 エネ 基 準 を 定 める 省 エネ 法 は 世 界 的 にみても 例 の 無 い 先 進 的 な 取 り 組 みであり 他 国 に 先 駆 けて 法 体 系 として 整 備 済 みである 2 通 信 機 器 の 省 エネ 機 運 の 盛 り 上 がりと 各 国 での 対 応 が 緒 についた 段 階 基 準 には 法 的 規 制 と 自 主 規 制 調 達 基 準 などの 個 別 の 取 組 みがある 3エネルギー 使 用 量 の 多 い 通 信 事 業 者 の 機 器 調 達 基 準 ( 値 )は 事 業 者 毎 に 定 めるのが 望 ましいが 普 遍 的 かつ 国 内 外 の 活 動 と 調 和 した 基 準 ( 測 定 法 や 対 象 製 品 の 区 分 など)が 必 要 と 認 識 している 特 に 省 エネ 法 との 連 携 は 重 要 である 4 省 エネ 推 進 に 適 した 基 準 のあり 方 の 検 討 に 際 して 機 器 の 使 い 方 を 熟 知 した 通 信 事 業 者 と 機 器 ベンダの 連 携 による 推 進 が 望 まれる 5 各 国 の 実 情 を 踏 まえた 上 で グローバル 基 準 を 議 論 する 国 際 連 携 プログラム(フォーラ ム 等 )の 推 進 を 期 待 している 図 通 信 機 器 の 省 エネ 基 準 動 向 ( 参 考 )* 47 * 47 CIAJ ルータ スイッチ 技 術 委 員 会 提 供 資 料 121

124 参 考 文 献 [1] 資 源 エネルギー 庁 総 合 資 源 エネルギー 調 査 会 省 エネルギー 基 準 部 会 (これまでのルー タ 等 判 断 基 準 小 委 員 会 等 の 審 議 資 料 ) [2] 資 源 エネルギー 庁 トップランナー 基 準 [3] 省 エネルギーセンター 省 エネ 法 関 係 情 報 ( 省 エネ 法 解 説 トップランナー 制 度 解 説 省 エネ 法 リンク 等 ) [4] エコロジーガイドライン 協 議 会 [5] Verizon NEBSTM Compliance: Energy Efficiency Requirements for Telecommunications EquipmentVerizon ( 米 国 Verizon 社 の 調 達 基 準 ) [6] ATISにおける 省 エネ 推 進 活 動 (ATIS/Green Initiative) [7] ITU-T 関 係 SG5: ICT 気 候 変 動 FG 関 係 : 122

125 4.5. シンガポールにおける 省 エネ 技 術 開 発 世 界 経 済 フォーラム(WEF)がまとめた 2009~2010 年 世 界 競 争 力 ランキングで シン ガポールは 133 カ 国 中 3 位 と 前 年 の 5 位 より 順 位 を 上 げアジアで 首 位 にランクされた 1 ~5 位 は スイス 米 国 シンガポール スウェーデン デンマークであり 日 本 は 8 位 で あった このほか アジア 地 域 では 中 国 香 港 (11 位 ) 台 湾 (12 位 ) 韓 国 (19 位 ) マ レーシア(24 位 )を 含 む 10 カ 国 が 上 位 30 位 入 りした 中 国 は 29 位 インドは 49 位 で 中 国 は 巨 大 市 場 インドは 科 学 者 技 術 者 の 供 給 力 で 高 い 評 価 を 得 た シンガポールは 政 治 家 に 対 する 信 頼 政 府 歳 出 の 健 全 性 政 府 規 制 の 緩 和 政 府 政 策 決 定 の 透 明 性 紛 争 解 決 における 法 的 枠 組 みの 効 率 性 輸 送 インフラの 質 教 育 の 質 税 関 手 続 きの 簡 便 性 外 国 直 接 投 資 と 技 術 移 転 労 使 関 係 の 協 調 性 情 報 通 信 関 連 の 法 整 備 度 政 府 の 先 端 技 術 導 入 度 知 的 財 産 権 の 保 護 等 多 くの 項 目 で 最 高 の 評 価 を 得 ている[1] シンガポールの 科 学 技 術 の 振 興 研 究 開 発 体 制 の 強 化 など 産 業 技 術 政 策 において 主 要 な 役 割 を 果 たしている 実 施 機 関 が 貿 易 産 業 省 の 外 庁 である 科 学 技 術 研 究 庁 (Agency for Science, Technology and Research:A*STAR)( 後 述 の コラム B 参 照 )であり 主 に 公 的 部 門 の 研 究 開 発 活 動 を 推 進 し 経 済 開 発 庁 が 外 国 企 業 の 誘 致 と 民 間 部 門 の 研 究 開 発 活 動 を 支 援 してきた[2] 上 記 を 背 景 として A*STAR の 傘 下 組 織 の 1 つであるデータストレージ 研 究 所 (Data Storage Institute : DSI)における 研 究 内 容 を 中 心 に 調 査 を 実 施 した DSI の 研 究 概 要 DSI は A*STAR とシンガポール 国 立 大 学 (NUS)が 1992 年 に 共 同 で 設 立 した 磁 気 技 術 センターを 母 体 とし 光 学 技 術 研 究 所 およびレーザー 微 細 加 工 研 究 所 を 加 えて 1996 年 4 月 に 新 設 された 次 世 代 のデータストレージ 技 術 を 研 究 しており シンガポールのデータストレージ 産 業 の 成 長 を 支 援 している 最 先 端 のデータストレージ 機 器 のヘッド 部 ストレージ 媒 体 機 械 電 子 システムの 設 計 光 ネットワークストレージ 技 術 などを 研 究 している[3] 大 日 本 スクリーン 製 造 株 式 会 社 は 2000 年 に DSI と 共 同 開 発 契 約 を 締 結 した 2006 年 4 月 に R&D センターを 開 設 した 精 密 機 械 大 手 セイコー インスツルメント 社 も DSI との 共 同 研 究 を 推 進 している 日 東 電 工 は 2008 年 11 月 新 たな 有 機 電 子 センサーの 研 究 開 発 プ ロジェクトを 進 めることで DSI 材 料 研 究 工 学 研 究 所 (IMRE)とナンヤン 工 科 大 学 (NTU) の 間 で 合 意 した また 日 立 アジアは 2009 年 8 月 携 帯 電 話 携 帯 情 報 端 末 (PDA) 向 け の 応 用 ソフトのアイデアと 開 発 を 競 う MOBiE-ODAI と 題 したコンテストを DSI と 共 同 で 開 催 した[1] 本 報 告 では DSI で 進 められている エネルギー 効 率 の 良 いストレージシステムのため のシミュレーション プロジェクト(グリーンストレージシステムシミュレーション)に 123

126 ついてまとめる[4] グリーンストレージシステムシミュレーション DSI のネットワークストレージ 技 術 部 門 において エネルギー 効 率 の 良 いストレージシ ステムのためのシミュレーション プロジェクトが 進 められている ネットワークストレ ージシミュレータの 設 計 開 発 を 通 じて 一 般 に 利 用 可 能 なグリーンストレージ 技 術 をテ スト 分 析 ベンチマーキングを 行 っており インテリジェントでエネルギー 効 率 の 良 い ハイパフォーマンスなストレージシステムの 開 発 も 指 揮 している 更 に 個 々のストレー ジデバイスの 消 費 電 力 を 同 時 かつ 正 確 に 計 測 できる 電 力 消 費 計 測 デバイスの 設 計 開 発 も 行 っている シミュレーションソフトウェアは ファイバ チャネル(FC) SAN ストレージシステ ムのシミュレーションである 各 種 利 用 可 能 なグリーンストレージ 技 術 の 有 効 性 をテスト し 比 較 評 価 することができる また ある 稼 動 環 境 下 における 最 適 なパラメータセッ トを 決 定 できるだけでなく 新 しいアルゴリズムの 設 計 開 発 が 可 能 である システム 性 能 を 改 善 する 一 方 で エネルギー 消 費 を 削 減 するためのより 有 効 な 手 段 を 開 発 するために 利 用 できる シミュレーションソフトウェアは 図 に 示 すように クライアント サーバ ネッ トワーク ストレージという 4 つの 主 要 モジュールからなる 図 シミュレーションのモジュール 構 成 [4] 124

127 本 プロジェクトでは ストレージボックス 内 の 個 々のデバイスの 電 力 消 費 量 を 研 究 測 定 するため 図 に 示 すように ストレージボックスの 中 間 層 に 繋 がる 市 販 で 利 用 できる 電 力 計 測 デバイスだけを 設 計 開 発 した 図 中 で PCB と 示 された 小 さな 緑 色 の 矩 形 が 計 測 デバイスである これらのデバイスは 最 小 限 の 接 続 線 で PC へと 接 続 されており ボックス 内 の 全 ドライブの 同 時 電 力 計 測 が 可 能 である 将 来 的 には 本 プロジェクトは インテリジェントなグリーンストレージシステムの 設 計 開 発 を 計 画 している このシステムでは 動 的 に 変 化 する 負 荷 を 区 別 し データアロ ケーションのアルゴリズムとキャッシュ 再 配 置 のアルゴリズムを 調 整 することで 異 なる 環 境 下 で 最 適 なシステム 性 能 と 電 力 消 費 を 達 成 することが 可 能 となるとしている 図 ストレージボックス 内 部 の 電 力 計 測 デバイス [4] 参 考 文 献 [1] 平 成 21 年 度 海 外 技 術 動 向 調 査 調 査 報 告 書 -アジア 編 - 経 済 産 業 省 平 成 22 年 3 月 fy/h21fy_asia.pdf [2] A*STAR ホームページ [3] DSI ホームページ [4] DSI Annual Report 2008/ pdf 125

128 コラム B. A*STAR の 組 織 概 要 シンガポールの 科 学 技 術 研 究 庁 (A*STAR)は 貿 易 産 業 省 (Ministry of Trade and Industry,MTI)が 統 括 するシンガポール 国 内 における 公 的 機 関 の R&D 活 動 を 振 興 す る 中 心 的 機 関 として 2002 年 1 月 1 日 国 家 科 学 技 術 庁 (NSTB:National Science and Technology Board)の 名 称 変 更 組 織 改 正 によって 設 立 された 組 織 である 2002 年 の 組 織 改 正 では 新 たに 開 発 技 術 の 商 用 化 を 担 当 する Exploit Technologies 社 が 組 織 さ れた NSTB から A*STAR への 組 織 変 更 は 研 究 資 金 の 投 入 のみならず 技 術 の 利 用 と 新 規 産 業 の 育 成 に 力 を 入 れようとするシンガポール 政 府 の 姿 勢 を 表 している 技 術 を 開 発 するだけでなく 開 発 した 技 術 を 知 的 財 産 権 で 保 護 し 事 業 化 商 用 化 することを 目 的 としたものであった A*STAR には 大 きく 分 けて 五 つの 部 門 がある 一 つは 企 画 政 策 人 事 財 務 管 理 を 担 当 するコーポレート グループ(Corporate Group)であり これに 個 別 の 研 究 開 発 政 策 を 担 当 する 二 つの 研 究 評 議 会 生 物 医 学 研 究 評 議 会 (BMRC)と 科 学 工 学 研 究 評 議 会 (SERC) さらに 奨 学 金 を 与 えるなどの 人 的 資 源 の 開 発 を 担 当 する A*STAR Graduate アカデミー(A*GA) そして 2007 年 末 に 新 設 された 二 つの 研 究 評 議 会 に 跨 る 領 域 の 研 究 の 調 整 を 行 う A*STAR ジョイント 評 議 会 (Joint Council)が 組 織 されて いる さらに 傘 下 組 織 として BMRC 傘 下 の 12 の 研 究 所 SERC 傘 下 の 8 の 研 究 所 研 究 成 果 の 商 用 化 を 担 う Exploit Technologies 社 を 含 む 3 社 民 間 や 教 育 機 関 との 共 同 シ ェアード サービスを 提 供 する 11 の 組 織 がある A*STAR は 海 外 の 研 究 機 関 高 等 教 育 機 関 や 民 間 企 業 との 提 携 も 積 極 的 に 進 めてお り 2004 年 10 月 には 日 本 の 独 立 行 政 法 人 産 業 技 術 総 合 研 究 所 ( 産 総 研 )と 情 報 通 信 分 野 ライフサイエンス 分 野 などにおける 人 的 交 流 情 報 交 換 ワークショップの 開 催 共 同 研 究 等 の 研 究 協 力 協 定 を 締 結 した この 他 日 本 との 間 では 科 学 技 術 振 興 機 構 (JST) 理 化 学 研 究 所 (RIKEN) 早 稲 田 大 学 久 留 米 大 学 日 本 ユニサンティスエ レクトロニクス 旭 硝 子 フジクラ 富 士 通 アジア 日 立 アジア 三 井 化 学 パナソニ ック 電 子 デバイス 東 京 化 学 工 業 が 提 携 パートナーとなっている Science and Engineering Research Council(SERC)の 傘 下 には 化 学 製 造 オ ートメーション 電 子 電 気 IT 通 信 エネルギーの 5 分 野 に データストレージ 研 究 所 (DSI) シンガポール 製 造 技 術 研 究 所 (SIMTech) 化 学 理 工 学 研 究 所 (ICES) 情 報 通 信 研 究 所 (I 2 R) 高 機 能 電 算 処 理 研 究 所 (IHPC) 材 料 研 究 工 学 研 究 所 (IMRE) マイクロエレクトロニクス 研 究 所 (IME) 国 家 計 測 センター(NMC)の 8 つの 研 究 所 が 属 しており 広 範 囲 の 科 学 工 学 の 研 究 開 発 の 監 督 支 援 を 行 う[1] 126

129 A*STAR の 組 織 概 要 ( 続 き) 図 B-1. A*STAR 組 織 図 出 典 : 127

130 5. 総 括 と 提 言 本 報 告 では of IT 省 エネ 技 術 に 関 して 高 効 率 化 技 術 と 効 率 評 価 技 術 の 観 点 で 国 内 外 の 現 状 と 将 来 動 向 を 調 査 した ここで 効 率 とは 電 力 消 費 効 率 のことであり IT 機 器 や IT シス テムが 投 入 される 電 力 に 対 してどれだけの 仕 事 量 を 処 理 できるかの 度 合 いを 表 している 効 率 の 評 価 にあたってはその 評 価 指 標 が 重 要 であるため 既 存 の 国 内 外 の 関 連 する 評 価 基 準 あるいは 標 準 規 格 への 取 組 みを 概 観 し 法 的 規 制 である 省 エネ 法 の 下 で 定 められてい るトップランナー 基 準 自 主 規 制 である 米 国 発 のエネルギースタープログラムや 調 達 基 準 である 国 内 ICT 分 野 におけるエコロジーガイドラインの 他 データセンタ サーバ スト レージシステム 通 信 機 器 毎 の 国 内 外 業 界 団 体 等 で 検 討 されている 評 価 指 標 やベンチマー クについてまとめた 国 内 外 で 法 制 度 や 標 準 規 格 の 整 備 が 始 まり 多 くの 公 的 機 関 や 業 界 団 体 等 から 多 様 な 基 準 が 提 案 されている 既 存 の 評 価 基 準 を 取 り 入 れようとする 動 きも 一 部 見 られているが その 動 きがグローバルスタンダードに 向 けて 今 後 も 一 段 と 広 がること が 望 ましい 高 効 率 化 技 術 については データセンタやサーバ 等 の 研 究 開 発 一 部 製 品 化 の 動 向 を 調 査 した 他 半 導 体 分 野 におけるナノエレクトロニクスやパワーエレクトロニクスの 動 向 を 調 査 した 2009 年 度 の 報 告 書 での 紹 介 事 例 と 合 わせ IT 機 器 自 身 の 電 力 消 費 効 率 の 向 上 に 向 けた 取 り 組 みが 順 調 に 進 められていることが 伺 えた 特 に 全 ての IT 機 器 の 基 盤 部 品 と なる 半 導 体 分 野 の 研 究 は 海 外 でも 広 く 研 究 されており 普 及 すれば 大 きな 省 エネ 効 果 に 繋 がる 為 今 後 も IT 装 置 など 応 用 を 見 据 えた 研 究 開 発 が 望 まれる 効 率 評 価 技 術 に 関 しては 様 々な 実 証 実 験 が 国 内 で 進 められており 電 力 消 費 効 率 の 動 的 な 測 定 に 対 する 課 題 解 決 が 期 待 できる まず 電 力 消 費 量 の 動 的 な 測 定 自 体 は 比 較 的 容 易 に 実 現 できるが その 普 及 には 低 コスト 化 が 課 題 と 言 え その 課 題 に 対 して 様 々なアプロー チが 進 められていることがわかった 他 方 電 力 消 費 効 率 の 動 的 な 測 定 には 仕 事 量 ( 負 荷 )を 動 的 に 測 定 することが 必 要 であり 課 題 解 決 の 方 策 を 見 出 す 為 に 引 き 続 き 実 証 実 験 を 推 進 することが 重 要 である なお 電 力 消 費 効 率 等 の 動 的 測 定 においては 目 的 にあ った 精 度 や 測 定 粒 度 を 設 定 することが 重 要 と 考 えられる また 同 時 に 評 価 基 準 を 共 通 化 してグローバルな 効 率 評 価 技 術 ( 主 に 測 定 手 法 )を 確 立 することが 重 要 である なお 1.2 節 で 述 べた 3 段 階 の 省 エネ 推 進 (1 交 換 2 見 える 化 3 最 適 化 )における 最 適 化 の 先 進 事 例 が 実 用 化 され 始 めているが まだ 一 部 の IT 機 器 システムであることがわ かった 3.1 節 で 触 れた 通 り 通 信 トラフィック 量 を 計 測 して 通 信 トラフィック 量 に 応 じて 省 電 力 機 能 を 自 動 的 に 制 御 する 機 能 を 搭 載 した 通 信 機 器 が 一 部 で 実 用 化 されており 動 的 な 仕 事 量 の 測 定 技 術 を 取 り 入 れた 高 効 率 化 技 術 の 事 例 と 言 える 今 後 このような 電 力 消 費 効 率 を 動 的 に 最 適 化 する 技 術 の 適 用 が 他 の IT 機 器 や IT システムへ 拡 大 されることが 期 待 さ れ その 早 期 実 用 化 のための 研 究 開 発 の 推 進 が 望 まれる また 昨 今 の 低 炭 素 化 社 会 の 実 現 に 向 けて 企 業 内 でもエネルギーマネージメント(EEMS: 128

131 Enterprise Energy Management System)によるエネルギー 利 用 効 率 の 最 適 化 を 目 指 した 取 組 みが 進 んでいるが IT 機 器 やその 複 合 体 である IT システム(データセンタ 等 )が EEMS 等 と 連 携 を 深 めることが 予 想 される そこで 重 要 となる 技 術 も 本 報 告 で 取 り 上 げた 電 力 消 費 効 率 の 動 的 な 評 価 技 術 ( 見 える 化 技 術 )とそれに 基 づいた 適 応 制 御 ( 最 適 化 技 術 )で あると 考 えている 今 後 も IT 機 器 自 身 の 省 エネ(Green of IT) 技 術 研 究 開 発 をさらに 強 化 す べきと 考 える 129

132 130

133 第 2 部 IT による 企 業 活 動 の 見 える 化 技 術 ~EEMS 適 用 の 際 のポイント~ ( 技 術 検 討 委 員 会 WG2/Green by IT) 131

134 132

135 第 2 部 要 旨 平 成 22 年 度 技 術 検 討 委 員 会 WG(タスクフォース)が 活 動 の 対 象 とした 事 業 者 エネルギーマ ネージメントシステム(EEMS:Enterprise Energy Management System)とは 従 来 事 業 者 内 で 個 別 に 行 われてきたエネルギーの 管 理 を 事 業 者 という 単 位 で 捉 え 種 々のエネルギー 関 連 アプリケーションを 実 現 するためのシステム 技 術 である 一 昨 年 度 および 昨 年 度 ( 平 成 20~21 年 度 ) 技 術 検 討 委 員 会 活 動 では 日 本 の 低 炭 素 社 会 の 実 現 に 向 けた 情 報 通 信 機 器 技 術 開 発 の 提 言 として 省 エネ 法 の 改 正 や ISO50001 の 動 向 からみて 事 業 者 としての 統 合 的 なエネルギーマネージメントシステムが 将 来 必 要 に なることから EEMS(Enterprise Energy Management System)の 考 え 方 を 議 論 し おおむ ね5 年 先 をイメージした 事 業 者 に 必 要 となるエネルギー 関 連 サービスを 構 築 するためのシ ステム 技 術 に 着 眼 し 特 に 見 える 化 などで 代 表 されるエネルギーの 情 報 化 システムについ て 議 論 を 行 った 本 年 度 は EEMS の 議 論 をより 深 化 させ EEMS にもとめられる 見 える 化 技 術 (エネルギー の 情 報 化 )に 焦 点 をあてて その 将 来 像 について 議 論 を 行 った 将 来 像 を 実 際 の 事 例 から 検 討 を 行 うために 1 省 エネルギーセンター( 以 降 ECCJ と 記 載 )によるエネルギー 管 理 の 実 際 2ISO50001 でのエネルギーマネジメントの 検 討 状 況 3ユーザ 事 例 として コクヨ 株 式 会 社 東 大 グリーン ICT プロジェクト 4IEC Energy Efficiency の 状 況 年 グリーン IT アワード 受 賞 の 三 菱 電 機 の 事 例 について 講 演 を いただいた 講 演 者 を 交 えてあらためて EEMS のアーキテクチャ フレームワークのブラッ シュアップ EEMS の 普 及 に 向 けたポイントの 抽 出 等 を 行 ったうえで 前 年 度 提 言 した EEMS の4つの 視 点 やアーキテクチャの 概 念 を 深 化 させて フレームワークの 詳 細 な 定 義 を 明 確 にした また 最 終 年 度 として EEMS 適 用 の 際 に 必 要 になると 想 定 される 良 い KPI やる 気 を だせる 見 える 化 普 及 のためのサービス EEMS の 役 割 と 利 害 関 係 という4つのポイ ントについて 提 言 を 行 った 今 回 とりまとめをしたフレームワーク 詳 細 や 事 例 そして 提 言 が EEMS の 導 入 や 開 発 にあ たっての 参 考 になれば 幸 いである 技 術 検 討 委 員 会 WG2 133

136 目 次 1. 背 景 と 目 的 EEMS のあるべき 姿 と 適 用 されるアプリケーション 本 年 度 WG での 取 り 組 み EEMS のフレームワーク EEMS の 視 点 ECCJ より 提 案 された 事 業 者 内 での 各 レベル( 事 業 者 内 での 視 点 ) つの EEMS 活 用 者 の 視 点 EEMS 活 用 者 の 定 義 と 業 務 および 目 的 EEMS のアーキテクチャ EEMS の 概 要 概 念 的 な EEMS アーキテクチャの 検 討 各 レイヤの 検 討 フレームワークの 詳 細 事 例 ISO50001 と 事 業 者 視 点 のエネルギー 管 理 省 エネ 法 と 事 業 者 視 点 のエネルギー 管 理 IEC Energy Efficiency EEMS に 関 連 する 技 術 :コクヨエコライブオフィス EEMS に 関 連 する 技 術 : 東 大 グリーン ICT プロジェクト EEMS に 関 連 する 技 術 : 三 菱 電 機 EEMS 適 用 の 際 のポイント 良 い KPI とは? 検 討 ポイントの 概 要 と 重 要 性 EEMS 適 用 に 向 けて まとめ やる 気 を 出 せる 見 える 化 とは? 検 討 ポイントの 概 要 と 重 要 性 EEMS 適 用 に 向 けて まとめ EEMS の 普 及 に 向 けたサービスとは? 検 討 ポイントの 概 要 と 重 要 性 EEMS 適 用 に 向 けて

137 まとめ EEMS の 役 割 と 利 害 関 係 の 整 理 検 討 ポイントの 概 要 と 重 要 性 関 係 者 間 での 共 通 認 識 をもつこと データの 測 定 に 関 する 認 識 の 共 通 化 まとめ まとめ~EEMS 普 及 について~ EEMS の 機 能 と 構 成 について EEMS 構 築 にあたり 考 慮 すべき 項 目 おわりに

138 1. 背 景 と 目 的 エネルギーをめぐる 様 々な 取 り 組 みが 国 内 外 で 活 発 化 してきている 我 が 国 では 2008 年 に 改 正 省 エネ 法 ( 正 式 名 :エネルギーの 使 用 の 合 理 化 に 関 する 法 律 )が 成 立 し 今 まで の 工 場 といった 単 位 でのエネルギーの 管 理 の 方 法 から 事 業 者 全 体 でのエネルギーの 管 理 の 重 要 性 が 認 識 されてきた また 国 際 的 な 動 きとしては 2011 年 7 月 に 発 行 を 目 指 して ISO50001 国 際 規 格 が 審 議 中 であり ISO50001 の 制 定 をまって JIS 化 される 予 定 である ISO50001 は 組 織 のエネルギーパフォーマンスおよびマネジメントシステムを 継 続 的 に 改 善 するマネジメントシステム 規 格 であり 組 織 がエネルギーパフォーマンスの 改 善 に 必 要 なシステムプロセスを 確 立 できることを 目 的 としている 本 ワーキンググループ( 以 降 WG と 記 載 )では IT 技 術 を 積 極 活 用 することによって このような 組 織 全 体 としてエネルギーの 使 用 の 諸 課 題 を 情 報 の 視 点 から 解 決 をはかるエネ ルギー 管 理 システム(EMS:Energy Management System)の EEMS フレームワークの 検 討 を 進 めてきた 事 業 者 エネルギー 管 理 システム(EEMS:Enterprise Energy Management System) とは 従 来 事 業 者 内 で 個 別 に 行 われてきたエネルギーの 管 理 を 事 業 者 という 単 位 で 捉 え 様 々なエネルギー 関 連 アプリケーションを 実 現 するためのシステム 技 術 である 上 記 で 説 明 した 省 エネ 法 の 改 正 や ISO50001 の 動 向 からみて 数 年 後 には 個 別 の EMS ではなく 様 々 な 課 題 の 解 決 をめざした EEMS の 考 え 方 が 必 要 となると 考 えている 図 1-1 に EEMS の 概 念 について 示 す 基 幹 システム 生 産 販 売 会 計 管 理 報 告 EEMS 見 える 化 外 部 ステークホルダ 経 営 層 従 業 員 エネルギー 管 理 者 センシング モニタリングネットワーク BEMS ビル FEMS 工 場 情 報 収 集 制 御 領 域 別 エネルギーマネージメントシステム DEMS データセンタ LEMS 輸 送 OEMS オフィス REMS 店 舗 赤 破 線 で 囲 んだ 領 域 が 本 年 度 の 検 討 対 象 図 1-1 EEMS の 構 成 EEMS は 図 1-1 に 示 すように 様 々なエネルギー 管 理 システム(xEMS*1)を 統 合 するエネ ルギー 管 理 システムである EEMS では 単 に xems の 集 約 をする EMS ではなく xems を 包 含 しつつ 情 報 システムや 経 営 システムと 連 携 することによって 様 々なエネルギー 管 理 を 136

139 実 現 する 概 念 である *1 xems の 種 類 について 下 記 に 示 す BEMS(Building EMS:ビルディングエネルギー 管 理 システム) DEMS(Data Center EMS:データセンタエネルギー 管 理 システム) OEMS(Office EMS:オフィスエネルギー 管 理 システム) FEMS(Factory EMS: 工 場 エネルギー 管 理 システム) LEMS(Logistic EMS: 輸 送 に 関 わるエネルギー 管 理 システム) REMS(Retail EMS: 店 舗 エネルギー 管 理 システム) 1.1. EEMS のあるべき 姿 と 適 用 されるアプリケーション ここでは 前 年 度 取 りまとめた 事 業 者 のエネルギー 管 理 システムとして 重 要 であると 考 える 3 つの 要 件 とアプリケーションについて 説 明 する < 事 業 者 のエネルギー 管 理 システムとして 重 要 であると 考 える 3 つの 要 件 > (1) 事 業 者 の 目 的 に 合 わせたインフラであること EEMS の 目 的 で 述 べたように 事 業 者 のエネルギー 関 連 ニーズに 対 応 し 多 彩 なアプリケー ションが 出 現 すると 考 えられる 金 融 取 引 に 関 連 するもの 製 品 の 特 性 に 関 連 するもの 行 政 や 社 内 環 境 システム イントラネットやインターネットとの 連 携 など 様 々な 企 業 サー ビスに 対 応 できるインフラであることが 求 められる (2) 事 業 者 としての 最 適 化 が 可 能 なこと 個 々のエネルギーの 合 理 化 は 領 域 別 のエネルギー 管 理 システムによって 実 現 可 能 であ るが 事 業 者 としてのエネルギーの 合 理 化 の 視 点 から 複 数 の 領 域 に 渡 る 最 適 化 が 必 要 にな る 場 合 がある 例 えば A 工 場 の 生 産 B 営 業 所 の 営 業 活 動 および 顧 客 までのロジスティッ クを 考 えると 工 場 の 合 理 性 だけで 比 較 するとより 合 理 的 な A 工 場 ではなく 合 理 的 とは いえない D 工 場 で 生 産 したほうが 総 合 的 にみると 効 率 的 な 場 合 もある このような 問 題 を 見 つけ 適 切 なフィードバックを 意 思 決 定 者 や 領 域 別 エネルギー 管 理 システムにするこ とが 求 められる (3) 見 える 化 に 4 つの 視 点 をもつこと EEMS は 従 来 エネルギー 管 理 者 のためのシステムであったエネルギー 管 理 システムを 事 業 者 全 体 のためのエネルギー 管 理 システムへと 転 換 したものである このために 事 業 者 の 4 つの 視 点 に 対 応 できることが 重 要 である 外 部 ステークホルダ 株 主 や 製 品 やサービスを 使 う 顧 客 省 エネ 法 の 報 告 をする 監 督 諸 官 庁 など 様 々な 目 的 が 考 えられる 137

140 経 営 者 将 来 事 業 者 のエネルギー 施 策 の 重 要 度 が 増 してくる このために エネルギーの 使 用 状 況 を 経 営 指 標 の 一 部 として 表 現 する 必 要 がある 従 業 員 エネルギーの 使 用 の 合 理 化 をするためには 設 備 の 改 善 だけでなく 人 手 の 運 用 によ る 改 善 も 重 要 な 施 策 である 一 般 の 従 業 員 にわかりやすいエネルギー 利 用 の 可 視 化 継 続 的 に 運 用 していくための 仕 組 みが 必 要 である エネルギー 管 理 者 より 高 度 なエネルギー 使 用 の 最 適 化 を 実 施 するために 様 々な 分 析 手 法 の 提 供 が 必 要 である <EEMS のアプリケーション> 事 業 者 における エネルギー 管 理 にはエネルギーの 使 用 の 合 理 化 に 加 えて 図 1-2 に 示 すようにさまざまな 目 的 やアプリケーションが 考 えられる これらアプリケーションには 生 産 活 動 に 関 わるエネルギーの 視 点 だけでなく CO2 など 温 暖 化 ガスに 関 する 管 理 も 主 要 な 目 的 となってくる 省 エネ 法 温 対 法 都 環 境 確 保 条 例 ISO ISO カーボン フットプリント LCA CSR 向 上 国 内 CDM 排 出 権 取 引 グリーン 電 力 認 証 コストダウン EEMS 目 的 : 事 業 者 として エネルギー 利 用 の 最 適 化 図 1-2 EEMS のアプリケーション 例 (1) 事 業 者 全 体 のエネルギー 利 用 の 最 適 化 EEMS の 基 本 とも 言 えるアプリケーションである 事 業 活 動 におけるエネルギー 利 用 の 最 適 化 や CO2 削 減 は それぞれの 工 場 やロジスティックの 改 善 など 様 々な 方 法 によって 個 別 の 課 題 が 改 善 されてきている しかしながら たとえば A 工 場 で 生 産 する 場 合 と B 工 場 で 138

141 生 産 する 場 合 とをライフサイクルアセスメント(LCA) 的 な 観 点 から 比 較 した 上 での 改 善 な ど 相 互 関 係 を 考 慮 した 事 業 全 体 の 最 適 化 をすることが 必 要 になる (2) 地 球 温 暖 化 に 関 連 する 法 律 や 条 令 に 対 する 対 応 事 業 者 においては 省 エネ 法 で 規 定 する 事 業 者 としてのエネルギー 使 用 に 関 する 中 長 期 計 画 エネルギー 使 用 に 関 する 報 告 また 温 対 法 ( 正 式 名 : 地 球 温 暖 化 対 策 の 推 進 に 関 す る 法 律 )の CO2 排 出 に 関 する 報 告 業 務 などがある また 東 京 都 では 環 境 確 保 条 例 が 施 行 され ている これらエネルギー 管 理 では IT 技 術 を 活 用 した エネルギー 使 用 状 態 の 把 握 や 制 御 のみならず 帳 票 化 などの プレゼンテーション 機 能 も 必 要 となってくる (3)ISO14001 ISO50001 ISO の 環 境 やエネルギーの 管 理 システムでは 組 織 における 体 制 や 仕 組 みを 明 確 化 し そ の 実 施 が 求 められる そのための 組 織 運 営 PDCA(Plan-Do-Check-Act)サイクルに 対 するサ ポート 組 織 を 構 成 する 人 に 対 する 見 える 化 エネルギー 使 用 合 理 化 システムを 導 入 す る 場 合 の 効 果 の 分 析 資 金 計 算 に 関 するサポート 等 も 必 要 となる (4)カーボンフットプリント ライフサイクルアセスメント 商 品 やサービスを 製 造 提 供 に 関 する 事 業 活 動 でどの 程 度 の 温 室 効 果 ガスが 排 出 してい るかを 見 える 化 することをカーボンフットプリントと 呼 んでいる 事 業 者 は 消 費 者 や 株 主 などの 要 望 に 対 して 企 業 の 社 会 的 責 任 (CSR;Corporate Social Responsibility)を 果 たすために 開 示 をすることがある このためにはライフサイクルアセ スメントの 一 環 として 様 々な 事 業 活 動 の CO2 排 出 量 を 算 出 し 商 品 やサービスに 分 配 する ことが 必 要 となる (5) 国 内 CDM 京 都 議 定 書 において 先 進 国 が 開 発 途 上 国 に 支 援 を 行 い 温 室 効 果 ガス 排 出 削 減 できた 排 出 量 の 一 定 量 を 先 進 国 の 削 減 分 の 一 部 に 充 当 するクリーン 開 発 メカニズム(CDM)が 制 定 された これを 国 内 で 中 小 企 業 などを 対 象 に 実 施 するのが 国 内 CDM である この 実 施 に あたっては CO2 の 削 減 量 を 予 測 し 実 施 後 の CO2 削 減 量 を 認 証 することが 必 要 となる (6)その 他 太 陽 電 池 等 の 再 生 可 能 エネルギーを 導 入 した 場 合 のグリーン 電 力 認 証 や 排 出 権 取 引 など 今 後 さまざまなアプリケーションが 考 えられる 139

142 1.2. 本 年 度 WG での 取 り 組 み 前 年 度 の WG の 活 動 は 1.1 節 で 述 べた EEMS のあるべき 姿 および 想 定 されるアプリケー ションを 念 頭 において 全 体 像 を 俯 瞰 するための EEMS フレームワークを 作 成 した EEMS の フレームワークは 3 つのサブシステムから 構 成 される (1)エネルギー 情 報 システム(EIS) エネルギー 情 報 システム(EIS;Energy Information System)は 後 述 する EMP がセンサ 設 備 機 器 xems から 収 集 蓄 積 したデータを 分 析 し その 分 析 結 果 を 外 部 ステークホルダ 経 営 者 従 業 員 及 びエネルギー 管 理 者 対 して 最 適 な 形 で 情 報 提 供 する 機 能 の 枠 組 みであ る (2)エネルギー 制 御 システム(ECS) エネルギー 制 御 システム(ECS;Energy Control System)は EIS におけるデータ 分 析 の 結 果 や 外 部 ステークホルダによる 要 請 に 基 づき エネルギー 使 用 制 御 を 行 う 機 能 の 枠 組 み である (3) エネルギー 管 理 共 通 基 盤 (EMP) エネルギー 管 理 共 通 基 盤 (EMP;Energy Management Platform)は EIS の 分 析 見 える 化 と ECS のエネルギー 制 御 のための 共 通 基 盤 を 提 供 する EMP には 各 種 センサ/ 設 備 機 器 他 EMS を 接 続 するための ネットワーク そのネットワーク 上 でテータ 交 換 制 御 指 示 を 行 うための 通 信 プロトコル と データ フォーマット が 含 まれる 図 1-3 にその EEMS フレームワークの 全 体 構 成 を 示 す 140

143 図 1-3 EEMS フレームワークの 全 体 構 成 前 年 度 の WG では これら 3 つの 構 成 要 素 の 中 で 特 にエネルギーの 情 報 化 について 詳 細 なフレームワークを 定 義 した 本 年 度 は 上 記 を 踏 まえて 特 に EEMS に 求 められる 見 える 化 の 将 来 像 について 検 討 を 行 った 実 際 の 事 例 をベースとした 議 論 を 行 うために 1 省 エネルギーセンター( 以 降 ECCJ と 記 載 )によるエネルギー 管 理 の 実 際 2ISO50001 でのエネルギーマネジメントの 検 討 状 況 3ユーザ 事 例 として コクヨ 株 式 会 社 東 大 グリーン ICT プロジェクト 4IEC Energy Efficiency の 状 況 年 グリーン IT アワード 受 賞 の 三 菱 電 機 の 事 例 につい て 講 演 をいただき 講 演 者 を 交 えてあらためて EEMS のアーキテクチャ フレームワークの ブラッシュアップ EEMS の 普 及 に 向 けたポイントの 抽 出 等 を 行 った 2 章 では EEMS の 視 点 やアーキテクチャの 概 念 を 深 化 させて フレームワークの 詳 細 な 定 義 について 報 告 する 3 章 では 各 事 例 についてまとめを 報 告 する 4 章 では 見 える 化 を 実 現 するための 4 つの 適 用 ポイントについてまとめた 141

144 2. EEMS のフレームワーク 2.1. EEMS の 視 点 前 年 度 の 検 討 の 中 で EEMS のあるべき 姿 として (1) 事 業 者 の 目 的 に 合 せたインフラであ ること (2) 事 業 者 としての 最 適 化 が 可 能 なこと に 並 んで (3) 見 える 化 に 4 つの 視 点 をもつこと という 3 つの 要 件 が 挙 げられた 具 体 的 には EEMS は 従 来 エネルギー 管 理 者 のためのものであったエネルギーマネジメ ントシステムを 事 業 者 全 体 のためのエネルギーマネジメントシステムへと 転 換 したシス テムであることから 外 部 ステークホルダ 経 営 者 従 業 員 エネルギー 管 理 者 の 4 つの EEMS 活 用 者 の 視 点 を 設 定 して EEMS のフレームワークを 検 討 する 際 に 利 用 した 本 年 度 の 検 討 の 中 でも EEMS 活 用 者 の 視 点 という 考 え 方 は 重 要 な 検 討 項 目 として 認 識 さ れ ECCJ より 提 案 された 事 業 者 内 での 各 レベルなどを 参 考 に より 具 体 的 に また 詳 細 に 各 EEMS 活 用 者 の 視 点 の 定 義 省 エネに 関 わる 業 務 その 業 務 の 目 的 を 検 討 した 結 果 を 以 下 に 記 述 する ECCJ より 提 案 された 事 業 者 内 での 各 レベル( 事 業 者 内 での 視 点 ) ECCJ の 提 案 では Top Management Section Management Real Time Management & Control という 3 つのレベルが 提 案 されている この 3 つのレベルは いずれも Management 側 のレ ベルであり 一 般 従 業 員 は 管 理 対 象 として 位 置 付 けられていると 考 えられる 本 WG では 従 業 員 も EEMS の 中 で 主 体 的 に 活 動 すべきと 捉 えており 従 って 一 つの EEMS 活 用 者 の 視 点 を 構 成 すると 考 える 一 方 前 年 度 設 定 した 4 つの 視 点 では Management 側 の 視 点 としては 経 営 者 とエネルギー 管 理 者 という 2 つの 代 表 的 EEMS 活 用 者 の 視 点 を 設 定 したが ECCJ の 提 案 のレベルにあるように 事 業 者 内 の 管 理 構 造 はこの 2 つの 視 点 で 代 表 できるほど 簡 単 でな い そこで EEMS 活 用 者 の 視 点 を 明 確 にする 目 的 で 前 年 度 の 4 つの 視 点 を ECCJ の 提 案 のレ ベルを 取 り 込 む 形 で 再 構 成 した つの EEMS 活 用 者 の 視 点 あらためて 4 つの EEMS 活 用 者 の 視 点 を 次 のように 設 定 する 経 営 者 エネルギー 管 理 者 従 業 員 外 部 ステークホルダ 142

145 結 果 的 に 前 年 度 と 同 じ 名 称 を 与 えているが それぞれの 定 義 は ECCJ の 提 案 を 取 り 込 む などでより 具 体 的 になっている 昨 年 度 WGにてまとめた 見 える 化 の 視 点 経 営 者 エネルギー 管 理 者 従 業 員 外 部 ステークホルダ( 監 督 官 公 庁 株 主 顧 客 等 ) 検 討 ECCJ 提 案 の 各 レベル( 事 業 者 内 での 視 点 ) Top Management Section Management Real Time Management & Control 本 年 度 WGにて 考 える 見 える 化 の 視 点 (アウトプット) 経 営 者 (Top/Section Management) エネルギー 管 理 者 (Real Time Management) 従 業 員 外 部 ステークホルダ( 監 督 官 公 庁 株 主 顧 客 等 ) 図 つの 視 点 図 2-1 に 示 すように 経 営 者 の 視 点 には ECCJ の 提 案 の Top Management と Section Management のレベルを 含 め 事 業 体 としての 方 針 策 定 などの 役 割 を 持 つものとする エネルギー 管 理 者 は ECCJ の 提 案 のレベルの Real Time Management & Control に 含 まれ ると 考 え 名 称 は 変 えていないが 事 業 体 としての 方 針 を 受 けて 担 当 範 囲 の 目 標 設 定 やコ ントロールなどの 管 理 を 行 う 視 点 と 位 置 付 ける 外 部 ステークホルダの 視 点 については 前 年 度 は 監 督 官 庁 や 株 主 のような 事 業 体 の 活 動 を 監 視 評 価 する 視 点 として 考 えていたが 本 年 度 の 議 論 の 中 で 新 たに 事 業 体 の 活 動 に 協 力 するパートナの 視 点 も 含 めることとして いる EEMS 活 用 者 の 定 義 と 業 務 および 目 的 本 年 度 行 った 事 例 調 査 や 国 際 規 格 調 査 の 中 で 具 体 的 に 見 えてきた 活 動 主 体 を 参 考 に 4 つの EEMS 活 用 者 の 定 義 と 業 務 および 目 的 をまとめると 次 のようになる 143

146 表 2-1 EEMS 活 用 者 の 定 義 と 業 務 および 目 的 見 える 化 の 視 点 視 点 の 定 義 省 エネに 関 わる 業 務 省 エネに 関 わる 業 務 目 的 経 営 者 ( 対 象 者 : 経 営 層 工 場 長 事 業 部 長 エネルギー 管 理 統 括 者 エネルギー 管 理 企 画 推 進 者 総 務 部 長 ) 経 営 的 視 点 を 踏 まえた 取 り 組 み 方 針 中 長 期 計 画 の 策 定 < 対 内 業 務 > 事 業 場 事 業 者 全 体 の 省 エネ 取 り 組 み 方 針 エネルギー 利 用 効 率 合 理 化 目 標 策 定 中 長 期 計 画 策 定 経 営 資 源 の 割 り 当 て 投 資 計 画 管 理 体 制 事 業 場 管 理 体 制 組 織 整 備 事 業 者 事 業 場 全 体 管 理 規 定 策 定 エネルギー 合 理 化 関 連 設 備 の 維 持 新 設 改 良 廃 棄 の 決 定 事 業 所 事 業 場 全 体 への 方 針 目 標 規 程 の 徹 底 期 年 毎 の 全 社 実 績 管 理 原 単 位 管 理 省 エネの 取 り 組 み エネルギー 利 用 効 率 合 理 化 進 捗 管 理 事 業 場 事 業 者 全 体 に 関 わる 省 エネの 取 り 組 みでの 課 題 の 抽 出 と 対 策 立 案 < 対 外 業 務 > 事 業 者 の 法 規 制 対 応 ( 省 エネ 法 温 対 法 など) - 報 告 書 作 成 監 査 対 応 取 り 組 みの IR 情 報 への 掲 載 調 達 先 の 選 定 方 針 の 策 定 排 出 権 取 引 の 方 針 決 定 カーボンフットプリント LCA の 取 り 組 み 方 針 決 定 < 経 営 目 標 の 達 成 > 経 営 リスクの 早 期 発 見 と 対 応 年 次 エネルギー 使 用 量 の 把 握 予 測 エネルギー 使 用 状 況 の 経 営 指 標 への 取 り 入 れ 企 業 の 環 境 貢 献 度 の 外 部 ス テークホルダへの 周 知 省 エネ 関 連 法 令 の 遵 守 エネルギー 管 理 者 ( 対 象 者 :エネルギ ー 管 理 者 エネルギ ー 管 理 員 省 エネ 推 進 者 ) 取 り 組 み 方 針 中 長 期 計 画 を 踏 まえた 実 施 計 画 管 理 標 準 の 設 定 運 用 < 対 内 業 務 > 事 業 場 事 業 者 全 体 の 省 エネの 取 り 組 み 方 針 エネルギー 利 用 効 率 合 理 化 目 標 の 詳 細 化 具 体 化 ( 担 当 範 囲 内 で) - 実 施 計 画 と 達 成 目 標 管 理 標 準 策 定 - 中 長 期 計 画 の 詳 細 化 具 体 化 担 当 範 囲 内 で 省 エネの 取 り 組 みの 実 施 - 実 施 計 画 達 成 目 標 管 理 標 準 の 徹 底 - 教 育 訓 練 の 実 施 - 月 期 年 毎 の 実 績 管 理 事 業 場 原 単 位 管 理 - 実 施 計 画 進 捗 管 理 - 個 別 設 備 の 維 持 新 設 改 良 廃 棄 の 監 督 - 個 別 設 備 管 理 標 準 の 遵 守 の 徹 底 省 エネの 取 り 組 みでの 課 題 抽 出 と 対 策 の 立 案 < 対 外 業 務 > 法 規 制 対 応 ( 自 治 体 レベル) 調 達 先 選 定 基 準 の 策 定 < 実 施 計 画 の 着 実 な 進 捗 > 月 次 エネルギー 使 用 量 の 把 握 予 測 省 エネの 問 題 個 所 の 特 定 と 改 善 計 画 の 策 定 高 度 なエネルギー 使 用 のた めの 最 適 化 PDCA サイクルによる 省 エネ の 取 り 組 みの 改 善 従 業 員 業 務 の 中 での 実 施 計 画 の 実 行 管 理 標 準 の 遵 守 < 対 内 業 務 > 担 当 する 業 務 内 での 省 エネの 取 り 組 み 実 践 < 業 務 の 中 での 実 施 計 画 遂 行 > 日 常 の 業 務 活 動 におけるエ 144

147 - 各 職 場 管 理 体 制 整 備 - 実 行 計 画 の 実 践 管 理 標 準 の 遵 守 - 時 間 日 週 毎 の 実 績 管 理 - 最 適 操 業 運 転 管 理 職 場 原 単 位 管 理 - 個 別 設 備 の 維 持 新 設 改 良 廃 棄 の 実 施 - 個 別 設 備 管 理 標 準 に 基 づく 管 理 計 測 記 録 保 守 点 検 の 実 施 - 省 エネに 向 けた 業 務 の 改 善 提 案 とそ の 実 施 - 省 エネ 意 識 向 上 自 己 啓 発 活 動 への 参 加 < 対 外 業 務 > 調 達 における 選 定 基 準 の 遵 守 カーボンフットプリント LCA のための データ 収 集 と 算 出 ネルギー 使 用 状 況 の 把 握 日 常 的 なエネルギー 使 用 合 理 化 省 エネ 意 識 向 上 自 己 啓 発 による 省 エネの 取 り 組 み への 積 極 的 参 加 外 部 ステークホルダ ( 監 督 官 公 庁 株 主 顧 客 納 入 先 省 エ ネのパートナ 等 ) 省 エネの 取 り 組 みの 妥 当 性 ( 適 法 性 社 会 的 責 任 合 理 性 )の 把 握 企 業 の 環 境 貢 献 度 の 把 握 企 業 の 省 エネ 努 力 の 評 価 同 業 他 社 や 業 界 平 均 との 比 較 監 督 官 庁 による 法 令 等 遵 守 状 況 確 認 < 省 エネの 取 り 組 み 妥 当 性 の 確 認 > 投 資 対 象 としての 妥 当 性 確 認 ( 株 主 ) 遵 法 性 の 確 認 国 家 目 標 達 成 の 観 点 からの 省 エネ 努 力 評 価 ( 監 督 官 公 庁 ) 自 社 省 エネ 取 り 組 みとの 関 連 ( 納 入 先 ) 省 エネ 意 識 の 充 足 ( 顧 客 ) 省 エネの 取 り 組 みのパートナ 協 力 に 向 けた 企 業 の 取 り 組 み 方 針 の 調 査 検 討 - 排 出 権 取 引 の 方 針 - カーボンフットプリント LCA の 取 り 組 み 方 針 - 調 達 先 選 定 基 準 省 エネに 向 けた 取 り 組 みへの 協 力 - 技 術 ノウハウの 提 供 < 省 エネの 取 り 組 みのパー トナとしての 協 力 > 企 業 の 省 エネの 取 り 組 みの 実 現 を 支 援 (ノウハウ 提 供 者 ) 消 費 エネルギーの 削 減 ( 省 エネ 活 動 協 働 実 施 者 ) (1) 経 営 者 経 営 者 の 視 点 を 経 営 的 観 点 を 踏 まえた 取 り 組 み 方 針 中 長 期 計 画 の 作 成 と 定 義 し 経 営 トップだけでなく 工 場 長 事 業 部 長 エネルギー 管 理 統 括 者 エネルギー 管 理 企 画 推 進 者 総 務 部 長 などを 含 めることとする 活 動 の 目 的 を 経 営 目 標 の 達 成 と 定 義 し エネルギー 使 用 状 況 を 適 切 な 形 で 経 営 指 標 に 取 り 入 れ エネルギー 使 用 量 を 年 次 単 位 などの 長 期 的 視 野 で 予 実 管 理 を 行 った 上 で 省 エネ 関 連 法 令 の 遵 守 や 企 業 の 環 境 貢 献 度 の 外 部 ステークホルダへの 周 知 を 通 じて 経 営 リスクの 早 期 発 見 と 対 応 を 図 るものとする このような 目 標 を 達 成 するために 対 社 内 業 務 対 社 外 業 務 を 遂 行 するのに 必 要 な 見 える 化 を 実 現 する 145

148 (2) エネルギー 管 理 者 エネルギー 管 理 者 の 視 点 を 経 営 者 視 点 で 作 成 された 取 り 組 み 方 針 中 長 期 計 画 を 踏 まえた 実 施 計 画 管 理 標 準 の 設 定 運 用 と 定 義 し エネルギー 管 理 者 にエネルギー 管 理 員 省 エネ 推 進 者 をも 含 めたものとする 多 くの 中 間 管 理 層 もこの 中 に 含 まれる 活 動 の 目 的 を 実 施 計 画 の 着 実 な 進 捗 とし 省 エネ 問 題 箇 所 の 特 定 と 改 善 計 画 の 作 成 高 度 なエネルギー 使 用 のための 最 適 化 など 担 当 分 野 に 固 有 な 対 応 を 行 う 中 で 月 次 エネルギー 使 用 量 の 予 測 把 握 を 行 って PDCA サイクルによる 省 エネ 取 り 組 みの 改 善 を 行 うこととする このような 目 的 を 達 成 するために 対 社 内 業 務 対 社 外 業 務 を 遂 行 する のに 必 要 な 見 える 化 を 実 現 する (3) 従 業 員 従 業 員 の 視 点 を 業 務 の 中 での 実 施 計 画 の 実 行 管 理 標 準 の 遵 守 と 定 義 する 活 動 の 目 的 を 業 務 の 中 で 実 施 計 画 の 遂 行 と 定 義 し 日 常 の 業 務 活 動 におけるエネ ルギー 使 用 状 況 を 把 握 する 中 でエネルギー 使 用 の 合 理 化 を 図 ることとする 省 エネ 意 識 向 上 自 己 啓 発 を 促 すような 見 える 化 を 実 現 し 従 業 員 の 省 エネの 取 り 組 みへの 積 極 的 参 加 を 求 める 対 社 内 業 務 対 社 外 業 務 を 行 うための 見 える 化 は それぞれの 業 務 によ り 多 岐 に 渡 ると 考 えられる 従 業 員 自 身 による 見 える 化 の 工 夫 も 求 められる (4) 外 部 ステークホルダ 外 部 ステークホルダの 視 点 を 省 エネの 取 り 組 みの 妥 当 性 ( 適 法 性 社 会 的 責 任 合 理 性 )の 把 握 と 省 エネの 取 り 組 みのパートナ という 2 つの 立 場 から 定 義 した 妥 当 性 の 把 握 を 行 う 外 部 ステークホルダとしては 監 督 官 庁 株 主 顧 客 納 入 先 などが ある 環 境 問 題 に 注 目 している NGO などもここに 含 めて 考 えることができる これらの 外 部 ステークホルダは 順 法 性 の 確 認 省 エネ 努 力 の 評 価 などを 目 的 として 企 業 の 環 境 貢 献 度 の 把 握 同 業 他 社 や 業 界 平 均 との 比 較 などを 行 う これらの 外 部 ステークホルダ に 提 供 する 情 報 を 見 える 化 技 術 を 利 用 して 適 切 に 用 意 提 供 する 必 要 がある パートナ となる 外 部 ステークホルダは 省 エネに 関 するノウハウを 提 供 したり 省 エネ 活 動 を 共 同 実 施 する これらの 外 部 ステークホルダに 対 して 企 業 のエネルギー 使 用 状 況 を 正 し く 認 識 させるような 見 える 化 を 考 える 必 要 がある 146

149 2.2. EEMS のアーキテクチャ EEMS の 概 要 EEMS は 一 つの 事 業 者 が 運 営 している オフィス 店 舗 工 場 などの 領 域 別 のエネルギ ーを 一 括 して 管 理 するシステムである 前 年 度 の 活 動 では 3 つのサブシステムから 構 成 さ れる EEMS フレームワークを 策 定 した(その 概 要 は 1.2 節 を 参 照 されたい) また EEMS フ レームワークの EIS における 情 報 の 可 視 化 では 外 部 ステークホルダ 経 営 者 従 業 員 エネルギー 管 理 者 の 4 つの 視 点 が 重 要 であることを 提 案 した(その 概 要 は 1.1 節 を 参 照 さ れたい) 概 念 的 な EEMS アーキテクチャの 検 討 本 年 度 WG の 活 動 では EEMS の 中 のエネルギー 情 報 システム(EIS)の 機 能 であるエネル ギーの 情 報 化 に 関 する 検 討 を 行 った 様 々な 分 野 の 有 識 者 へのヒアリングと 意 見 交 換 を 行 いながら 前 年 度 策 定 した EEMS フレームワークと 2.1EEMS の 視 点 の 検 討 を 考 慮 した 概 念 的 な EEMS アーキテクチャを 検 討 した 図 2-3 に EEMS のエネルギー 情 報 システム(EIS) およびエネルギー 管 理 共 通 基 盤 (EMP)を 中 心 にした 概 念 的 な EEMS アーキテクチャを 示 す 概 念 的 な EEMS アーキテクチャは EMS データ 層 データベース 層 アプリケーション 層 の 3 階 層 で 構 成 される (1)EMS データ 層 EMS データ 層 は EEMS で 必 要 とするデータを 取 得 する 階 層 である 事 業 者 内 のそれぞれ の 拠 点 でエネルギー 管 理 を 行 う xems との 連 携 や センサや 設 備 機 器 との 連 携 で 構 成 され そこで 得 た 情 報 は ネットワークを 経 由 してデータベース 層 に 伝 えられる (2)データベース 層 データベース 層 は EIS のアプリケーションサービスを 実 現 するために EMS データ 層 で 取 得 した 情 報 を 整 理 し データベースとして 蓄 積 する 階 層 である このデータベース 層 は 各 拠 点 の xems から 得 た 情 報 センサや 設 備 機 器 から 得 た 情 報 およびネットワーク を 介 して EEMS と 連 携 する 外 部 システムの 情 報 を 蓄 積 するデータベースである (3)アプリケーション 層 アプリケーション 層 は データベース 層 のデータベースを 参 照 したり 必 要 に 応 じて 外 部 システムと 連 携 しながら エネルギー 管 理 に 関 する 様 々な 情 報 を 分 析 し その 結 果 の 見 える 化 を 行 う ここでは 外 部 ステークホルダ 経 営 者 従 業 員 エネルギー 管 理 者 の 4 つの 視 点 で 分 析 とその 結 果 の 見 える 化 を 行 う 147

150 経 営 者 の 視 点 経 営 的 視 点 を 踏 まえた 取 り 組 み 方 針 中 長 期 計 画 を 策 定 するために 必 要 な 情 報 を 見 え る 化 し 提 供 する 経 営 者 が エネルギーの 使 用 状 況 を 経 営 指 標 の 一 つとしてとらえ 判 断 するために 必 要 な 情 報 として 表 現 する 必 要 がある エネルギー 管 理 者 の 視 点 経 営 者 が 設 定 した 取 り 組 み 方 針 中 長 期 計 画 を 踏 まえ 実 施 計 画 や 管 理 標 準 の 策 定 運 用 に 必 要 な 情 報 を 見 える 化 し 提 供 する さらに より 高 度 なエネルギー 使 用 の 最 適 化 を 実 施 するために 様 々な 分 析 手 法 の 提 供 が 必 要 である 従 業 員 の 視 点 業 務 の 中 での 実 施 計 画 の 実 行 管 理 標 準 を 守 るために 必 要 な 情 報 を 見 える 化 し 提 供 す る エネルギーの 使 用 の 合 理 化 をするためには 設 備 の 改 善 だけでなく 人 手 の 運 用 によ る 改 善 も 重 要 な 施 策 である 一 般 の 従 業 員 の 行 動 がどのように 省 エネにつながっている かをわかりやすく 見 える 化 し 提 供 する 必 要 がある また エネルギー 管 理 に 関 する 教 育 コミュニケーション 環 境 などを 継 続 的 に 提 供 していくための 仕 組 みが 必 要 である 外 部 ステークホルダの 視 点 エネルギーマネジメント 活 動 への 取 り 組 みに 対 し 適 法 性 社 会 的 責 任 合 理 性 など を 把 握 するために 必 要 な 情 報 を 提 供 する また 株 主 製 品 やサービスを 使 う 顧 客 省 エネ 法 や ISO50001 などの 報 告 をする 監 督 諸 官 庁 や 監 査 機 関 および 省 エネに 協 力 する パートナ 企 業 などへの 情 報 提 供 を 行 う 昨 年 度 WGにて 想 定 したEEMSの 概 念 図 本 年 度 WGにて 想 定 する 見 える 化 の 視 点 昨 年 度 WGにてまとめた 見 える 化 の 視 点 経 営 者 エネルギー 管 理 者 従 業 員 外 部 ステークホルダ( 監 督 官 公 庁 株 主 顧 客 等 ) 検 討 ECCJ 提 案 の 各 レベル( 事 業 者 内 での 視 点 ) Top Management Section Management Real Time Management & Control 本 年 度 WGにて 考 える 見 える 化 の 視 点 (アウトプット) 経 営 者 (Top/Section Management) エネルギー 管 理 者 (Real Time Management) 従 業 員 外 部 ステークホルダ( 監 督 官 公 庁 株 主 顧 客 等 ) 4つの 視 点 を 組 み 込 んだEEMS 概 念 図 を 検 討 図 つの 視 点 を 組 み 込 んだ EEMS 概 念 図 の 検 討 148

151 ア プ リ ケ ー シ ョ ン デ ー タ ベ ー ス E M S デ ー タ 経 営 者 エネルギー 管 理 者 従 業 員 ステークホルダー KPI 設 定 管 理 見 える 化 データ 分 析 他 地 域 拠 点 のxEMS DB 他 地 域 拠 点 のxEMS 連 携 省 エネ 制 御 見 える 化 コミュニケーション 教 育 見 える 化 EEMS DB ネットワーク 設 備 機 器 /センサ 情 報 公 開 監 査 (ISO50001 等 ) 見 える 化 データ 分 析 データ 分 析 データ 分 析 図 2-3 概 念 的 な EEMS アーキテクチャ 外 部 シ ス テ ム 各 レイヤの 検 討 概 念 的 な EEMS アーキテクチャを 図 2-4 のように 上 位 レイヤと 下 位 レイヤに 分 けて 検 討 し た 上 位 レイヤは アプリケーションのコンテンツ 機 能 などを 検 討 し 下 位 レイヤは IT 基 盤 技 術 について 5 年 後 のあり 方 を 想 定 したシステム 構 成 上 の 技 術 的 課 題 を 検 討 した 上 位 レイヤ 経 営 者 エネルギー 管 理 者 従 業 員 ステークホルダー ア プ リ ケ ー シ ョ ン デ ー タ ベ ー ス E M S デ ー タ KPI 設 定 管 理 見 える 化 他 地 域 拠 点 のxEMS DB 他 地 域 拠 点 のxEMS 連 携 下 位 レイヤ 省 エネ 制 御 見 える 化 コミュニケーション 教 育 見 える 化 EEMS DB ネットワーク 設 備 機 器 /センサ 情 報 公 開 監 査 (ISO50001 等 ) 見 える 化 データ 分 析 データ 分 析 データ 分 析 データ 分 析 外 部 シ ス テ ム 図 2-4 概 念 的 な EEMS アーキテクチャのレイヤ 構 成 149

152 (1) 上 位 レイヤの 検 討 概 念 的 な EEMS のアーキテクチャをもとに アプリケーション 側 からみた EEMS の 上 位 レ イヤの 構 成 について 検 討 を 行 った 図 2-5 に 上 位 EEMS アーキテクチャを 示 す 分 析 指 標 化 共 有 化 プレゼンテーション(グラフ Web SNS ) マネージメントレベルに 合 わせたビューを 提 示 教 育 コミュニ ケーション 集 約 化 辞 書 管 理 監 査 ユ ー ザ 管 EEMS データベース システム 連 携 層 ( 他 EMS センサーNW) 理 アプリケーション 目 的 に 合 わせたビジネス 機 能 や 省 エネアプリを 提 示 時 ア 刻 ラ 管 ー 理 ト 情 報 化 共 通 ツール 外 部 シ ス テ ム 連 携 指 標 化 : 取 得 した 情 報 を 比 較 可 能 にするために 各 種 指 標 化 (2 次 情 報 化 )する 共 有 化 : 情 報 を 必 要 な 対 象 に 公 開 するために 共 有 化 する 集 約 化 : 情 報 をまとめる 辞 書 管 理 : システム 内 にどのような 情 報 があるか などメタ 情 報 を 管 理 する ユーザ 管 理 : 人 に 対 する 見 える 化 ( 情 報 化 )のレベルを 管 理 する 時 刻 管 理 : 情 報 に 関 する 取 得 時 期 処 理 時 期 などを 管 理 する アラート: 情 報 に 閾 値 を 儲 け 人 やシステム 通 知 をする 図 2-5 上 位 アーキテクチャ 図 この 図 は EEMS 内 の EIS(エネルギー 情 報 システム) 部 分 を 中 心 としたアーキテクチャの 詳 細 を 示 したものである EIS の 外 部 インタフェースは 大 きく 4 つのインタフェースが 存 在 する ひとつは EMP(エネルギー 管 理 共 通 基 盤 )とのインタフェースである EMP は 各 xems との 連 携 やデータベース センサなどの 連 携 などエネルギー 情 報 源 とのインタフェースで ある エネルギー 情 報 取 得 からみた EEMS のアーキテクチャに 関 しては 次 節 の 下 位 レイヤの 検 討 で 詳 細 を 説 明 する 2 つめのインタフェースは ECS(エネルギー 制 御 システム)とのインタフェースである ECS 自 身 が EMP とのインタフェースをもつため 通 常 の 制 御 ( 特 にリアルタイム 性 がある もの)は 直 接 EMP と ECS がインタフェースを 持 つ EIS と ECS のインタフェースは 分 析 教 育 や 監 査 等 の 目 的 でどのような 制 御 が 過 去 に 行 われたかの 情 報 (ECS から EIS へ)などを 想 定 している また 将 来 EIS の 分 析 結 果 などを 自 動 的 に ECS の 制 御 に 反 映 させることなど が 想 定 できる 3 番 目 のインタフェースは 外 部 システムとの 連 携 である たとえば 分 析 を 行 うために 地 域 の 気 象 情 報 を 外 部 から 得 る エネルギー 管 理 の 方 法 を 変 更 した 場 合 に 与 えるインパクトの 分 析 のために 経 営 情 報 を 得 る 教 育 システムとの 連 携 などが 想 定 できる 4 番 目 のインタフェースは EEMS を 利 用 する 人 に 対 するインタフェースである EIS で 加 150

153 工 したデータを 本 WG で 提 言 している 4 つの 視 点 にあわせた 形 で 視 覚 化 を 実 施 する EIS を 構 成 する 要 素 として 3 つのレイヤに 整 理 し 検 討 した 1プレゼンテーション 最 上 位 に 位 置 するレイヤをここでは プレゼンテーションと 呼 んでいる Web による GUI や 表 示 共 通 要 素 としてのグラフ 表 示 や 掲 示 板 や SNS などのコミュニケーションツールとの 連 携 も 重 要 である 2アプリケーション このレイヤは1 章 で 既 に 説 明 した EEMS として 必 要 な 様 々なアプリケーションを 実 施 する 部 分 である アプリケーションは 目 的 によって 様 々なものが 想 定 されるため EIS に 内 包 す べき 共 通 的 なアプリケーションと 外 部 との 連 携 をすることで 実 施 されるアプリケーショ ンが 存 在 する 図 2-5 では フレームワーク 上 で 特 に 重 要 と 考 えられるものを 掲 載 しているが 内 包 す べきものはこれ 以 外 にも 存 在 する 3 情 報 化 共 通 ツール このレイヤでは エネルギーの 情 報 化 ( 見 える 化 )をする 上 で 共 通 の 要 素 となるべき 情 報 ツールの 集 まりである 表 2-2 に 共 通 要 素 の 内 容 を 示 す 表 2-2 共 通 要 素 機 能 機 能 の 概 要 ( 技 術 的 ) 課 題 指 標 化 共 有 化 取 得 したデータを 比 較 可 能 にするために 加 工 して 見 せ る データを 必 要 な 対 象 に 公 開 するために 共 有 化 する 有 効 な 指 標 をどう 提 示 できるか( 例 えば 1 人 当 たり) セキュリティの 問 題 ( 社 内 外 ) 用 途 に 応 じてどのような 基 準 で 公 開 範 囲 を 決 めるのか( 社 内 外 ) 集 約 化 データをまとめる データの 取 捨 選 択 の 基 準 が 必 要 データの 加 工 の 仕 方 に 様 々な 問 題 がある そのため 雛 形 の 作 成 が 望 まれる( 原 単 位 原 油 換 算 等 ) データを 集 約 するコストをどれだけ 少 なくできるか 集 約 しようとするデータ(EEMS 以 外 )のありか 取 得 方 法 プロトコルなどが 問 題 他 システム( 人 事 システム 等 )からデータを 持 ってくる 際 の 取 り 決 め セキュリティ 等 収 集 タイミングの 異 なるデータの 集 約 辞 書 管 理 システム 内 にどのようなデ ータがあるか などメタデー タを 管 理 する データと 実 際 に 使 用 したエネルギーとの 紐 付 け( 例 えば 社 員 ID をかざして 電 気 を 使 う 等 ) エネルギーの 使 われ 方 と 消 費 エネルギーとの 紐 付 け レイアウト 変 更 に 対 応 したデータの 紐 付 け 151

154 機 能 機 能 の 概 要 ( 技 術 的 ) 課 題 データの 開 示 範 囲 の 管 理 ユーザ 管 理 時 刻 管 理 アラート ユーザに 対 する 見 える 化 ( 情 報 化 )のレベルを 管 理 する データに 関 する 取 得 時 期 処 理 時 期 などを 管 理 する データに 閾 値 を 設 けユーザ やシステム 通 知 をする 異 動 組 織 変 更 に 伴 うシステムの 追 従 性 ( 社 内 システム 全 般 の 課 題 でもある) 役 職 習 熟 度 興 味 などを 勘 案 した 情 報 の 見 せ 方 いかに 見 せるか どのように 見 たいのかの 両 面 からの 人 の 管 理 ひとつひとつ 表 示 周 期 ( 時 間 間 隔 ) 等 を 設 定 しなくてはな らない 複 数 データの 収 集 タイミングを 調 整 すること データを 補 完 したり 後 でデータを 更 新 したりする 機 能 確 実 に 対 処 してもらえるアラートの 出 し 方 全 社 で 見 るか 1 事 業 者 で 見 るかで アラートの 閾 値 が 異 なる 指 標 化 収 集 したデータを 比 較 するために 必 要 な 2 次 コンテキストへの 変 換 を 行 う 例 えば エネルギーの 原 単 位 化 や 省 エネ 活 動 への 状 況 を 判 断 するための KPI(Key Performance Indicator)を 求 める KPI を 作 成 するにあたって 実 態 を 十 分 に 反 映 される 指 標 を 選 択 する 必 要 がある これについては 4.2 節 で 述 べる 共 有 化 2 次 コンテキスト(KPI など)を 必 要 な 相 手 に 公 開 するために 共 有 化 を 行 う セキュリ ティやアクセス 権 などの 配 慮 が 必 要 である 集 約 化 拠 点 ごとの 集 計 や 業 務 内 容 や 製 品 による 横 とおしの 集 約 など 収 集 したエネルギーデ ータを 分 析 のための 集 約 化 を 行 う 集 約 化 の 実 施 にあたっては データの 取 捨 選 択 の 方 法 などの 課 題 がある また 様 々なデータの 取 得 にあたっては 次 に 説 明 する 辞 書 管 理 と 連 携 が 必 要 になる 辞 書 管 理 収 集 するエネルギーデータは 場 所 やセンサの 種 別 そもそもの 測 定 条 件 などによっ て 情 報 処 理 の 方 法 が 異 なってくることが 想 定 される データベース 等 と 同 様 に 管 理 項 目 やその 値 の 意 味 を 統 一 化 する 必 要 がある またデータ 間 の 相 互 関 係 がわかるように 紐 付 けを 行 う アプリケーションで 各 拠 点 にあるエネルギーデータを 共 有 するには 辞 書 管 理 が 必 要 になる 152

155 ユーザ 管 理 ユーザに 対 応 する 見 える 化 ( 情 報 化 )のレベルを 管 理 する ユーザの 種 類 が 見 える 化 の 4 つの 視 点 のどれに 相 当 するかの 情 報 や セキュリティ 確 保 のための 情 報 また 見 える 化 を 効 果 的 にするには 見 える 化 に 関 するユーザの 感 度 に 関 する 情 報 も 管 理 する 必 要 がある たとえば 役 職 習 熟 度 興 味 やどのように 見 たいのかなどの 情 報 もあわせ て 管 理 することが 望 ましい 時 刻 管 理 データの 取 得 時 期 や 処 理 時 期 などを 管 理 する また リアルタイム 性 が 必 要 なデー タの 場 合 は 各 データ 間 で 同 じ 時 刻 を 示 すようなサブシステム 間 での 時 刻 同 期 か 時 刻 補 正 が 重 要 になる 場 合 もある また 取 得 タイミングによっては データを 補 正 するよう なことも 求 められる アラート データに 閾 値 を 設 け 人 やシステムに 通 知 するものである たとえば デマンド 管 理 で は 30 分 ごとのエネルギーの 使 用 量 が 一 定 量 を 超 えた 場 合 にアラームを 出 力 する それ 以 外 にもつけ 忘 れ 消 し 忘 れなどを 検 出 して 対 応 する 人 へアラームを 出 力 するな どの 方 法 が 考 えられる 153

156 (2) 下 位 レイヤの 検 討 概 念 的 な EEMS アーキテクチャに 基 づいて 5 年 後 を 想 定 した EEMS の IT 基 盤 を 検 討 した 想 定 したアーキテクチャを 図 2-6 に 示 す 本 社 EEMS C 事 業 所 xems データベース レイヤ アプリケーション レイヤ EEMS 以 外 のデータベース およびアプリケーション A 事 業 所 xems B 事 業 所 xems 見 える 化 の クライアント(レイヤ) 図 2-6 EIS から 見 たデータベース/ネットワークアーキテクチャ 将 来 図 アーキテクチャを 実 現 する 上 での 必 要 な 技 術 項 目 を 表 2-3 にまとめた 表 2-3 EEMS を 構 成 する IT 基 盤 に 必 要 な 技 術 項 目 必 要 となる 事 項 その 概 要 技 術 的 課 題 高 速 ネットワークの 実 現 ネットワークの 信 頼 性 確 保 情 報 セキュリティの 確 保 エンドツーエンドでの 遅 延 の 無 いネットワーク 収 集 データをそれぞれのアプ リケーションの 要 求 する 速 度 での 伝 送 障 害 ゼロパケットロス QoS ネットワーク 稼 働 率 の 向 上 国 際 標 準 による 認 証 機 器 使 用 盗 聴 などの 防 止 外 部 からの 情 報 への 不 正 アク セスの 防 止 管 理 アクセス 権 の 考 え 方 と その 概 要 暗 号 技 術 の 高 度 化 符 号 化 技 術 個 人 認 証 の 高 度 化 遅 延 時 間 の 防 止 ( 効 率 的 な 電 力 制 御 の 実 施 ) 帯 域 幅 の 確 保 QoS の 確 保 適 切 な 伝 送 媒 体 の 選 択 ( 無 線 有 線 ) デバイス DB サーバなどの 接 続 機 器 とのインタフェー ス 物 理 的 な 接 続 特 性 細 かな 優 先 度 制 御 多 重 化 方 式 フェールセーフ 方 式 異 常 検 知 方 式 予 兆 の 検 知 と 分 析 ネットワークパフォーマンス/キャパシ ティ 予 測 管 理 認 証 システム 構 築 暗 号 化 方 式 (キーの 管 理 方 法 等 ) 利 用 者 認 証 方 式 ( 認 証 方 式 ID 管 理 等 ) セキュリティ 管 理 単 位 の 定 義 ( 対 象 対 象 範 囲 リスク) とアクセス 権 の 管 理 個 人 情 報 (パスワードではなく 生 体 ) 認 証 したもののみ 情 報 発 信 される 仕 組 み 耐 障 害 性 障 害 からの 短 期 間 での 復 旧 縮 退 運 転 など ディザスタリカバリ システムの 多 重 化 回 線 二 重 化 異 常 箇 所 の 早 期 特 定 予 防 保 全 監 視 機 能 の 組 込 み データのバックアップ 分 散 化 154

157 必 要 となる 事 項 その 概 要 技 術 的 課 題 自 己 診 断 機 能 の 組 込 み 常 時 監 視 の 実 現 異 機 種 ネットワーク ネットワーク 管 理 複 数 のネットワーク 内 での 通 信 (ZigBee,WiFi,PLC 公 衆 網 (3G WiMAX など) インタ ーネット 専 用 網 ) 運 用 上 の 負 担 を 軽 減 し 拡 張 性 ある 管 理 系 が 必 要 複 数 ネットワークでの 信 頼 性 シームレスな QoS の 確 保 自 動 構 成 認 識 コネクション 設 定 などの 整 合 性 データベース 大 量 データベース 複 数 のデータにアクセスするための API の 標 準 化 原 単 位 組 織 単 位 個 人 単 位 製 品 単 位 などでの 見 える 化 を 見 越 した DB 構 造 データ 統 合 異 種 データの 統 合 管 理 メタデータの 付 与 管 理 方 式 フォーマット 変 換 方 式 保 存 データの 抽 象 化 レベル 大 容 量 データの 管 理 大 量 のデータを 蓄 積 管 理 アクセス 方 法 分 散 保 存 方 式 データへの 共 通 アクセス 方 式 データの 圧 縮 方 式 データのサマライズ 測 定 データの 保 存 場 所 (ノードにもたすか DB にもたす か) ストリーミング 大 量 センサデータの 処 理 低 遅 延 データのフィルタリング API の 標 準 化 センサ 様 々なセンサを 共 有 して 活 用 新 しいセンサ アプリケーションを 柔 軟 に 構 築 するための API の 標 準 化 プライバシー 保 護 保 存 データに 対 するプライバ シーの 保 護 データ 精 度 の 低 下 方 式 個 人 データのマスク 表 2-3 の 技 術 的 留 意 点 の 各 項 目 について 簡 単 に 説 明 する 高 速 ネットワークの 実 現 EEMS は 各 事 業 所 単 位 の xems のデータを 扱 い 全 社 員 および 外 部 ステークホルダに 対 して エネルギー 関 連 データの 見 える 化 を 行 う 企 業 の 規 模 と 業 種 エネルギーを 管 理 するレベ ルにもよるが 大 規 模 商 業 ビルでテナントごとにエネルギー 使 用 量 を 課 金 する 場 合 や 大 規 模 工 場 を 持 つ 場 合 は 1 事 業 所 で 扱 うエネルギー 関 連 データは 10 万 点 程 度 に 上 ると 考 えら れる また 工 場 では 省 エネ 解 析 のために 秒 単 位 のデータが 必 要 な 場 合 がある EEMS 全 体 で は 多 量 なデータを 必 要 な 速 度 で 通 信 できるだけの 高 速 ネットワークの 構 築 が 必 要 である ネットワークの 信 頼 性 確 保 EEMS が 扱 うエネルギー 関 連 データは 法 律 / 規 制 や 監 査 で 使 用 し また 省 エネを 検 討 する 際 の 基 礎 データである そのためネットワーク 障 害 によるデータ 欠 落 や 一 時 的 なネットワー ク 負 荷 によるデータ 遅 延 などが 起 きてはならない EEMS を 構 成 するネットワーク 全 体 で 十 155

158 分 な 信 頼 性 を 確 保 する 必 要 がある 情 報 セキュリティの 確 保 エネルギー 使 用 量 は 企 業 レベルで 考 えると 重 要 なコスト 情 報 の 一 つであり 個 人 レベル では 個 人 情 報 の 一 つと 考 えられる (プライバシー 保 護 の 項 目 を 参 照 )また 商 業 ビルでは テナントに 対 するエネルギー 費 の 課 金 データとなる そのためデータに 対 する 改 ざんや 盗 聴 不 正 アクセス 対 策 などの 情 報 セキュリティ 対 策 が 必 要 である 耐 障 害 性 ネットワークの 信 頼 性 確 保 の 項 目 で 説 明 したように エネルギー 関 連 のデータは 企 業 によ り 重 要 である データの 保 護 継 続 性 を 確 保 するため システムの 障 害 発 生 に 対 して 二 重 化 機 能 縮 退 予 防 保 全 などによる 対 策 が 必 要 である 異 機 種 ネットワーク EEMS は センサネットワークから 社 内 LAN 拠 点 間 の 専 用 回 線 / 公 衆 回 線 を 含 むシステム である この 中 では さまざまなネットワークが 使 用 されている 例 えば 現 時 点 で 考 える と センサネットワークでの ZigBee や PLC ネットワーク データベースとアプリケーショ ン 間 の 社 内 LAN や 専 用 / 公 衆 回 線 アプリケーションとクライアント PC 間 の WiFi などであ る 今 後 さらに 多 くの 新 技 術 規 格 が 出 てくることが 考 えられるが EEMS を 構 成 する 異 機 種 ネットワーク 間 で 信 頼 性 QoS(Quality of Service)が 確 保 されなければならない ネットワーク 管 理 EEMS では システム 構 築 後 の 運 用 維 持 の 負 荷 が 高 い EEMS の 修 正 / 変 更 が 必 要 となる 企 業 活 動 の 例 を 示 す 1 一 般 的 に 企 業 で 起 こるもの 人 事 異 動 や レイアウト 変 更 によるデータ 収 集 / 集 計 の 修 正 / 変 更 2ビルのオーナー 企 業 で 起 こるもの ビルのテナント 変 更 / 入 れ 替 えによるデータ 収 集 / 集 計 の 修 正 / 変 更 3 製 造 業 で 起 こるもの 生 産 品 目 の 変 更 製 造 ラインの 変 更 製 造 方 法 の 変 更 によるデータ 収 集 / 集 計 の 修 正 / 変 更 ここでデータ 収 集 の 修 正 / 変 更 とは センサ 発 信 機 の 追 加 / 削 除 や 既 にあるセンサ/ 発 信 機 の 使 用 者 / 使 用 部 署 の 変 更 への 対 応 を 想 定 している データ 集 計 の 修 正 / 変 更 とは センサ/ 発 信 機 側 の 変 更 / 修 正 をデータベースやアプリケー ション 側 に 反 映 することを 想 定 している システム 維 持 のための 負 荷 を 下 げるために ネットワークやデータベースの 自 動 構 成 認 識 156

159 などが 必 要 である 例 えば データ 収 集 / 集 計 の 修 正 / 変 更 について 考 えてみると センサ ネットワークでは ZigBee の 自 動 認 識 による 無 線 ネットワークの 構 築 のような 技 術 がある データベース EEMS のデータベースレイヤは 全 社 のエネルギー 管 理 に 関 するデータとともに KPI( 原 単 位 個 人 単 位 製 品 単 位 )を 算 出 するためのデータなどをアプリケーションレイヤに 提 供 しなければならない アプリケーションの 構 築 維 持 を 容 易 にするために アプリケー ションから 標 準 的 にデータアクセスできる API の 標 準 化 が 必 要 である データ 統 合 EEMS では xems のデータを 統 合 して 扱 えなければならない またエネルギー 管 理 に 必 要 な 各 種 のデータや KPI の 算 出 に 必 要 なデータも 統 合 管 理 する 必 要 がある 各 種 データ 間 の フォーマット 変 換 やメタデータの 付 与 管 理 方 式 などが 必 要 である 大 容 量 データの 管 理 EEMS では 上 位 レイヤのアプリケーションから 論 理 的 には 統 合 されたエネルギーデータベ ースを 提 供 しなければならない アプリケーションに 対 して 標 準 化 された 共 通 API によ るデータアクセスを 提 供 する 必 要 がある また 法 律 / 規 制 や 監 査 省 エネの 効 果 検 証 などの ためにデータの 長 期 保 存 が 必 要 である データの 圧 縮 サマライズ 外 部 メディアへの 保 存 とリプレイなどが 提 供 されなければならない またセンサ/ 発 信 機 のデータの 保 存 につい ては xems と EEMS 間 で 機 能 分 担 し 合 理 的 な 切 り 分 けを 行 わなくてはならない ストリーミング 大 量 のセンサデータを 収 集 記 録 し 按 分 ( 配 布 ) 計 算 集 計 計 算 KPI の 計 算 などを 行 う そのために 低 遅 延 やデータフィルタリングなどを 行 い 高 速 化 を 図 る 必 要 がある センサ エネルギーの 使 用 や 関 連 する 様 々なデータを 計 測 するために 多 種 多 様 なセンサが 使 用 さ れる また 今 後 各 種 設 備 ( 照 明 移 動 用 設 備 :エレベーター エスカレーター 各 種 生 産 設 備 など)が エネルギー 使 用 に 関 するデータを 直 接 データベースや ECS の 制 御 アプリケ ーションなどに 提 供 する 機 能 を 備 えていくことが 考 えられる 効 率 良 くアプリケーション を 構 築 するには 標 準 化 された API によるセンサデータへのアクセスなどが 必 要 である プライバシー 保 護 個 人 レベルでのエネルギー 使 用 量 を 管 理 しようとすると 詳 細 なエネルギーデータによ り 誰 が いつ どこで 何 をした などの 個 人 情 報 が 解 析 できる 本 人 以 外 が 詳 細 データ 157

160 を 利 用 することを 禁 止 する 個 人 データにマスクをかけて 精 度 を 落 とすなどの 対 策 が 必 要 である 158

161 2.3. フレームワークの 詳 細 前 年 度 の WG では EEMS の 全 体 像 を 俯 瞰 する EEMS フレームワーク を 策 定 し EEMS の 機 能 分 析 を 行 った EEMS フレームワークは EEMS が 具 備 すべき 機 能 を 洗 い 出 し 分 類 整 理 したものであり エネルギー 管 理 に 取 り 組 む 事 業 者 に 対 して 構 築 するエネルギーマネジ メントシステムの 範 囲 と 機 能 を 検 討 する 際 の 指 針 とすべく 策 定 したものである 前 年 度 の 検 討 では 下 表 の 細 字 部 分 にあたる 事 項 を 抽 出 し 整 理 を 行 った 本 年 度 は WG で 実 施 したいくつかの 事 例 に 関 する 講 演 をもとに EEMS の 重 要 な 要 求 事 項 に 関 してさらなる 洗 い 出 しを 行 い 表 2-4 の 太 字 部 分 の 項 目 を 新 たに 重 要 要 求 事 項 として 追 加 した さらにこ れらの 事 項 を 分 析 し その 視 点 や 必 要 技 術 などを 表 の 形 に 整 理 した 表 2-4 本 年 度 作 成 した EEMS フレームワーク 要 求 事 項 見 える 化 データ 分 析 教 育 コミュニケーション 監 査 経 営 者 エネルギー 管 理 者 従 業 員 製 品 事 業 部 別 などで 管 理 ができること 業 界 内 での 水 準 が 理 解 でき ること 経 営 判 断 に 活 用 できること KPI の 設 定 エネルギー 効 率 を 明 確 化 定 義 づけ PDCA (Plan-Do-Check-Act)サイ クルがまわせること 問 題 箇 所 の 特 定 と 優 先 順 位 づけができること PDCA (Plan-Do-Check-Act)サイ クルがまわせること 省 エネ 意 識 自 己 啓 発 的 な 活 動 を 高 められること 目 標 と 現 在 の 達 成 度 がわか るような 見 せ 方 ができること KPI の 設 定 エネルギー 効 率 を 明 確 化 定 義 づけ エネルギーに 関 する 素 人 で も 量 的 に 把 握 できること 省 エネ 意 識 自 己 啓 発 的 な 活 動 を 高 められること 部 門 目 標 と 現 状 に 関 する 情 報 が 共 有 化 できること PDCA (Plan-Do-Check-Act)サイ クルがまわせること エネルギー 効 率 を 工 程 別 製 品 サービ ス 別 事 業 所 別 に 把 握 し 計 画 予 算 や 過 去 の 実 績 との 対 比 消 費 分 布 を 正 確 に 把 握 するためのセン サ 等 の 計 量 器 の 適 切 な 配 置 把 握 する 情 報 の 範 囲 や 精 度 の 確 認 同 列 に 比 較 できるよ う 情 報 の 加 工 エネルギー 源 と 機 器 に 関 するコストを 工 程 別 製 品 サービス 別 事 業 所 別 に 把 握 し 固 定 費 と 変 動 費 として 認 識 できる こと エネルギーコスト 配 賦 では 消 費 分 布 に 応 じた 原 価 計 算 との 連 携 がとれること 省 エネ 機 器 の 導 入 コストとその 効 果 に ついて 見 積 もり 削 減 効 果 を 算 定 できるこ と エネルギーの 計 測 ポイント(タグ)と 照 明 空 調 の 物 理 的 な 位 置 との 対 応 付 エネルギー 管 理 方 針 や 手 順 などの 閲 覧 責 任 及 び 役 割 の 提 示 エネルギー 効 率 改 善 に よるメリット/ デメリットの 提 示 改 善 事 例 の 蓄 積 収 集 と その 開 示 KPI の 値 に 影 響 を 与 える 個 々の 従 業 員 の 具 体 的 な 取 り 組 みに ついての 教 育 教 育 プログラ ムの 改 善 ( 水 準 向 上 )を 促 す 仕 組 み エネルギー 効 率 に 関 しての 内 部 のコミュニ ケーションの 手 順 を 確 立 実 施 維 持 省 エネのプロ セスの 認 識 及 び 従 業 員 の 参 加 を 確 実 に するための 機 能 の 用 意 外 部 ステーク ホルダとのコミ ュニケーション を 円 滑 に 行 う ための 機 能 の 用 意 省 エネのノウ ハウを 有 する 外 部 企 業 など において 企 業 の 情 報 利 用 が 促 進 される ためのルール 策 定 管 理 者 と 従 業 員 の 双 方 向 コ ミュニケーショ ンツール 省 エネ 意 識 自 己 啓 発 的 な 活 動 を 高 めら 予 め 計 画 さ れた 時 間 間 隔 での 内 部 監 査 を 実 行 監 査 に 必 要 なデータを 提 供 維 持 する 仕 組 み 適 切 なベー スラインを 設 定 する 機 能 159

162 外 部 ステー クホルダ ( 監 督 官 公 庁 株 主 顧 客 等 ) 企 業 の 環 境 貢 献 度 のポジシ ョニングが 明 確 になること 株 主 や 顧 客 へのプレゼンテ ーションに 活 用 できること 監 督 官 公 庁 への 報 告 に 活 用 できること PDCA (Plan-Do-Check-Act)サイ クルがまわせること けを 容 易 にする 機 能 KPI の 設 定 エネルギーの 削 減 施 策 による 削 減 効 果 を 把 握 すること データ 分 析 のスキル を 持 った 人 材 の 養 成 れること 前 年 度 の WG での 検 討 では EEMS のフレームワークの 機 能 として コミュニケーション 教 育 監 査 が 挙 げられた しかし 本 年 度 の 調 査 でこれらがどのようなものであるかの 定 義 があいまいであるとの 認 識 が 生 まれ それぞれについて 下 記 のような 定 義 を 行 うことと した コミュニケーション 欄 : 省 エネ 法 や ISO50001 等 の 省 エネを 推 進 する 際 のコミュニケーション 活 動 ( 情 報 共 有 化 )を 効 率 的 効 果 的 に 実 施 するために EEMS が 支 援 すべき 機 能 あるいは EEMS が 備 えるべき 要 件 教 育 欄 : 省 エネ 法 や ISO50001 等 の 省 エネを 推 進 する 際 の 教 育 活 動 を 効 率 的 効 果 的 に 実 施 するために EEMS が 支 援 すべき 機 能 あるいは EEMS が 備 えるべき 要 件 監 査 欄 : 省 エネ 法 や ISO50001 等 の 監 査 対 応 を 効 率 的 効 果 的 に 実 施 するために EEMS が 支 援 すべき 機 能 あるいは EEMS が 備 えるべき 要 件 1 見 える 化 見 える 化 については ISO 等 の 規 格 や 省 エネ 法 などを 遵 守 する 上 での 重 要 性 から KPI の 設 定 問 題 箇 所 の 特 定 と 優 先 順 位 付 け が 新 たに 重 要 項 目 として 挙 げられた また 省 エネ 取 り 組 みの 事 例 から 従 業 員 をはじめとするステークホルダがやる 気 を 起 こすよう な 見 える 化 の 仕 組 みが 重 要 との 知 見 が 得 られた 表 2-5 フレームワークの 見 える 化 に 関 わる 項 目 視 点 項 目 理 由 必 要 となる 技 術 等 経 営 者 エネルギー 管 理 者 KPI の 設 定 ( 測 定 可 能 で 分 かりや すい KPI 群 の 設 計 もし くは 既 存 の KPI の 採 用 ) KPI の 改 善 に 向 かって 全 社 が 活 動 するという 観 点 から 見 ると KPI の 設 定 がすべての 活 動 のベース となる 法 律 及 びその 参 照 規 格 ベス トプラクティスの 知 識 コンサル タント 各 社 などのパートナのノウ ハウ 160

163 視 点 項 目 理 由 必 要 となる 技 術 等 経 営 者 エネルギー 管 理 者 エネルギー 効 率 の 明 確 化 定 義 づけ (エネルギーマネジメン ト 経 営 判 断 生 産 管 理 などに 有 効 に 機 能 し 得 る 指 標 ) 任 意 に 設 定 可 能 な 部 分 と ある 程 度 決 められている 部 分 とがある 状 況 の 中 で 大 きな 業 界 / 会 社 では 自 主 的 な 行 動 を 期 待 できるが そ れ 以 外 の 企 業 等 では どう 対 処 し ていくかという 指 針 最 善 のものを 選 出 する 努 力 要 件 の 考 え 方 が 必 要 経 営 者 従 業 員 エネルギー 管 理 者 外 部 ステークホルダ PDCA (Plan-Do-Check-Act) サイクルがまわせること (フィードバック:アクシ ョン 結 果 の 反 映 成 果 実 績 を 評 価 ) 社 内 外 のステークホルダ 全 員 の 参 加 意 識 と 改 善 意 識 が 最 も 重 要 エネルギー 管 理 者 問 題 箇 所 の 特 定 と 優 先 順 位 づけができるこ と 省 エネに 向 けた 実 際 の 取 り 組 み を 考 えるには 問 題 箇 所 の 特 定 が 必 須 問 題 箇 所 を 放 置 することによる 結 果 を 予 測 するツール 問 題 箇 所 の 改 善 策 についてコスト 効 果 確 実 性 を 相 互 に 比 較 す るためのツールが 必 要 従 業 員 省 エネ 意 識 自 己 啓 発 的 な 活 動 を 高 められる こと) 人 をやる 気 にさせる IT 技 術 は これからのbyIT 技 術 で 重 要 な 項 目 エコポイント 等 のランキング 表 示 により 自 分 の 努 力 が 反 映 される 仕 組 みが 必 要 省 エネ 活 動 のモ チベーションとなる やる 気 にさせる 見 える 化 モチ ベーションを 上 げる 見 える 化 等 人 間 の 感 情 を 考 慮 したヒュ ーマンインタフェース 技 術 の 例 として アニメやビデオゲーム の 技 術 が 活 用 できそう エネルギー 管 理 者 従 業 員 省 エネ 意 識 自 己 啓 発 的 な 活 動 を 高 められる こと ( 自 己 啓 発 を 促 す 仕 組 み 従 業 員 レベルでの 省 エネ 動 向 分 析 貢 献 度 の 見 える 化 など) 最 終 的 には 従 業 員 レベルでの エネルギー 使 用 時 間 の 削 減 意 識 が 課 題 2 分 析 分 析 については 企 業 における 省 エネ 目 標 の 設 定 とその 達 成 のための 活 動 で 必 要 と される 機 能 が 重 要 項 目 として 挙 がった 特 に 実 際 の 事 例 から 職 場 単 位 への 省 エネ 目 標 のブ レイクダウンに 必 要 な 計 測 ポイントと 照 明 空 調 などの 物 理 的 な 位 置 との 対 応 付 け が 非 常 に 煩 雑 との 問 題 点 が 明 確 になり オフィスレイアウトの 変 更 などの 際 にこの 対 応 付 け 作 業 をサポートする 機 能 が 重 要 との 認 識 を 得 た 他 に 分 析 に 当 たる 人 材 の 育 成 も 重 要 項 目 として 挙 げられた 161

164 表 2-6 フレームワークの 分 析 に 関 わる 項 目 視 点 項 目 理 由 必 要 となる 技 術 等 全 て KPI の 設 定 (エネルギー 使 用 の 適 正 / 不 適 が 容 易 に 判 断 でき 不 適 正 な 場 合 に 原 因 究 明 できる 指 標 (KPI)の 設 定 ) エネルギー 使 用 量 は 最 も 単 純 な KPI と 言 えるが KPI が 不 明 であ れば 省 エネの 管 理 が 行 えない ただし エネルギー 使 用 量 も 総 量 は 分 かっても 部 門 などの 管 理 単 位 まで 詳 細 に 把 握 している 企 業 は 少 ないのが 現 実 センサ 技 術 データ 解 析 技 術 エネルギー 管 理 者 エネルギーの 削 減 施 策 による 削 減 効 果 を 把 握 すること 省 エネの 規 制 CO2 排 出 権 取 引 CDM など 省 エネの 効 果 を 検 証 証 明 しなければならない 状 況 が 今 後 多 くなるため シミュレーションやデータ 分 析 の 技 術 エネルギー 管 理 者 エネルギーの 計 測 ポイ ント(タグ)と 照 明 空 調 の 物 理 的 な 位 置 と の 対 応 付 けを 容 易 に する 機 能 オフィスレイアウト 変 更 など 組 織 が 物 理 的 に 移 動 した 場 合 省 エネ 活 動 を 行 う 単 位 である 組 織 とその 組 織 が 消 費 するエネルギーを 管 理 するセンサ 等 の 計 器 の 対 応 づ けが 必 要 となる そのあたりの 作 業 を 容 易 にアップデートできる 仕 組 みが 必 要 エネルギー 管 理 者 データ 分 析 のスキルを 持 った 人 材 の 養 成 経 営 者 への 報 告 のベースとなる が 多 くの 種 類 の 生 データの 分 析 には 相 当 のスキルが 要 求 される 学 習 機 能 人 工 知 能 3 教 育 省 エネ 活 動 においては 取 り 組 みが 長 期 間 になればなるほど 大 きな 改 善 を 見 込 めるポ イントが 少 なくなり エネルギー 削 減 が 困 難 になることが 指 摘 された これを 打 開 する 手 段 の 一 つとして 改 善 事 例 の 横 展 開 が 指 摘 された そのため エネルギー 管 理 者 が 自 社 に 展 開 可 能 な 事 例 を 検 索 できるデータベースなどのツールへの 期 待 が 示 された また 全 社 の 省 エネに 向 けて 各 々の 従 業 員 がどのような 取 り 組 みを 行 うべきかについて の 教 育 の 重 要 性 も 指 摘 された 表 2-7 フレームワークの 教 育 に 関 わる 項 目 視 点 項 目 理 由 必 要 となる 技 術 等 エネルギー 管 理 者 改 善 事 例 の 蓄 積 収 集 とその 開 示 個 々の 企 業 組 織 が 一 から 省 エネ の 仕 組 みを 作 り 上 げるのではな く 良 い 事 例 が 早 く 広 く 展 開 して いけば 結 果 として 省 エネが 促 進 される ナレッジ DB 化 技 術 情 報 管 理 共 有 技 術 エネルギー 管 理 者 従 業 員 KPI の 値 に 影 響 を 与 え る 個 々の 従 業 員 の 具 体 的 な 取 り 組 みについ 162

165 ての 教 育 経 営 者 エネルギー 管 理 者 教 育 プログラムの 改 善 ( 水 準 向 上 )を 促 す 仕 組 み 従 業 員 教 育 で 提 示 する 要 件 の 記 載 はあるが 教 育 プログラムの 改 善 ( 水 準 向 上 )を 促 すような 仕 組 みがあってもよい 4コミュニケーション コミュニケーション については 事 例 紹 介 より 従 業 員 の 省 エネ 意 識 向 上 の 取 り 組 み が 重 要 との 結 論 を 得 た 具 体 的 には 各 個 人 が 取 るべき 省 エネ 行 動 の 指 針 の 明 示 と 各 個 人 の 目 標 達 成 度 のフィードバックである 表 2-8 フレームワークのコミュニケーションに 関 わる 項 目 視 点 項 目 理 由 必 要 となる 技 術 等 外 部 ステークホルダ 省 エネのノウハウを 有 する 外 部 企 業 などにおいて 企 業 の 情 報 利 用 が 促 進 さ れるためのルール 策 定 - - エネルギー 管 理 者 従 業 員 管 理 者 と 従 業 員 の 双 方 向 コミュニケーションツール ( 目 標 と 達 成 度 を 個 人 別 にブレイクダウンした 双 方 向 コミュニケーションツー ル( 指 標 )が 必 要 ) オフィスの 場 合 には 個 人 の 省 エネ 活 動 が 重 要 でありその 意 識 を 持 続 させるためのツー ルが 必 要 非 接 触 カードや RFID による 行 動 パターン 認 識 従 業 員 省 エネ 意 識 自 己 啓 発 的 な 活 動 を 高 められること ( 従 業 員 に 訴 えかける 工 夫 収 集 データをフィード バックするガイダンス 的 機 能 やる 気 を 出 す 仕 組 多 様 なユーザインタフェ ースが 必 要 ) 全 体 の 状 況 だけを 見 ても 各 個 人 がどういった 行 動 に 向 か えば 良 いのかがわかりにくい 個 人 向 けの 省 エネガイダンス 的 な 情 報 を 提 供 すれば 各 自 の 行 動 改 善 につなげやすくな る また 努 力 の 継 続 性 という 観 点 からも 個 人 向 け 情 報 を 整 理 する 工 夫 は 有 効 個 人 の 行 動 分 析 とエネルギー 消 費 の 関 係 を 明 確 化 するため のデータの 整 理 手 法 が 重 要 5 監 査 監 査 については 法 規 制 の 遵 守 を 適 切 に 行 うためのベースライン 設 定 の 必 要 性 が 挙 げられた 表 2-9 フレームワークの 監 査 に 関 わる 項 目 視 点 項 目 理 由 必 要 となる 技 術 等 エネルギー 管 理 者 適 切 なベースラインを 設 定 する 機 能

166 3. 事 例 本 年 度 WG では EEMS の 検 討 を 進 める 上 で 参 考 とするために 外 部 識 者 招 聘 による 講 演 会 を 開 催 し EEMS に 関 連 する 各 種 取 り 組 みや 事 例 について 情 報 を 収 集 した 講 演 会 の 実 施 概 要 は 表 3-1 の 通 りである 表 3-1 講 演 会 の 実 施 概 要 講 演 テーマ ISO50001と 事 業 者 視 点 の エネルギー 管 理 省 エネ 法 と 事 業 者 視 点 の エネルギー 管 理 IEC Energy Efficiency EEMSに 関 連 する 技 術 : 事 例 コクヨエコライブオフィス EEMSに 関 連 する 技 術 : 事 例 東 大 グリーンICTプロジェクト EEMSに 関 連 する 技 術 : 事 例 三 菱 電 機 概 要 ISO50001の 規 格 化 に 向 けた 取 り 組 み 状 況 および 同 規 格 により 求 められるようになる 事 業 者 のエネルギー 管 理 について 情 報 を 収 集 した 改 正 省 エネ 法 の 概 要 と それにより 事 業 者 のエネルギー 管 理 に 求 められる 事 項 につ いて 情 報 を 収 集 した Energy Efficiencyに 関 する 具 体 的 な 取 り 組 み Energy Efficiencyを 向 上 させるための KPIの 設 定 方 法 について 情 報 を 収 集 した 企 業 のオフィスにおける 省 エネに 着 目 し コ クヨエコライブオフィスの 取 り 組 みについて 情 報 を 収 集 した 同 プロジェクトでの させられる 環 境 対 策 から やりたくなる 環 境 対 策 へ に 関 する 取 り 組 みについて 情 報 を 収 集 した 三 菱 電 機 グループにおける 工 場 の 省 エネ オフィスの 省 エネの 取 り 組 みについて 情 報 収 集 した 講 演 のポイント エネルギー 原 単 位 管 理 改 善 効 果 の 見 え る 化 見 える 化 データを 活 用 した 需 要 と 供 給 のミスマッチによる 無 駄 を 削 減 というステップ が 重 要 EEMSフレームワークにおいて トップマネジメ ントレベル 工 場 長 セクションマネージャレ ベル 現 場 の 制 御 だけではなく トップマネジ メントの 制 御 という 視 点 を 加 えることも 重 要 各 事 業 者 においては 自 社 の 状 況 にあった 良 いKPIを 設 定 することが 重 要 企 業 活 動 の 効 率 化 質 の 向 上 使 用 するリソー スの 削 減 等 を 通 じて ( 企 業 活 動 の 成 果 )/( 消 費 エネルギー) を 高 めることが 重 要 利 用 者 の 自 律 的 なエネルギーマネジメントを 実 現 するためには 組 織 や 個 人 の カイゼン PDCAサイクルの 取 り 組 みと 定 着 が 重 要 単 に 見 える 化 するだけではなく 少 なくとも3つ の 点 の 分 析 すること データ 分 析 結 果 をもとに どのような 対 策 をするか 考 えることが 重 要 本 章 では 講 演 会 で 収 集 した 情 報 について 制 度 や 組 織 での 取 り 組 み 事 例 の 背 景 目 的 と 概 要 をまとめた ISO50001 と 事 業 者 視 点 のエネルギー 管 理 (1) 背 景 目 的 ISO50001 は エネルギーマネジメントシステムの 国 際 規 格 であり 2011 年 7 月 の 発 行 を 目 指 し ISO/PC242 において 審 議 されている 2010 年 8 月 時 点 では 国 際 規 格 案 DIS とい う 段 階 であり これから 最 終 国 際 規 格 案 FDIS となる 予 定 である 2 したがって 内 容 として はまだ 確 定 しておらず 変 更 となる 可 能 性 もある ちなみに 同 規 格 の 議 長 国 は 米 国 であ る ISO50001 は 組 織 のエネルギーパフォーマンス 及 びマネジメントシステムを 継 続 的 に 改 善 するマネジメントシステム 規 格 であり ISO9001 ISO14001 と 同 様 のマネジメント 規 格 1 本 事 例 における 記 載 内 容 は JEITA 代 表 の ISO/PC242 国 内 審 議 委 員 会 WG 委 員 の 個 人 的 な 解 釈 に 基 づく ものであり 公 式 見 解 ではない 年 3 月 時 点 で 最 終 国 際 規 格 案 FDIS が 発 行 された FDIS の 投 票 時 のコメントを 処 理 し IS 発 行 は 2011 年 7 月 から 8 月 頃 と 想 定 されている IS の 発 効 後 半 年 以 内 に JIS も 発 行 される 予 定 である 164

167 である 組 織 がエネルギーパフォーマンス 改 善 に 必 要 なシステムやプロセスを 確 立 するこ とを 可 能 とする 規 格 である ここで エネルギーパフォーマンスとは エネルギー 効 率 使 用 消 費 量 やエネルギー 強 度 等 を 示 している また 同 規 格 の 効 用 としては エネルギーコスト 及 び 温 室 効 果 ガス 他 の 環 境 影 響 の 低 減 を 誘 導 すること エネルギーの 効 率 的 使 用 競 争 強 化 温 暖 化 防 止 への 貢 献 などが 挙 げら れる 特 に 途 上 国 の 中 小 企 業 においても 利 用 できるよう 配 慮 されており 世 界 的 な 温 暖 化 防 止 に 貢 献 することも 重 要 なポイントである (2) 制 度 や 取 り 組 み 等 の 概 要 < 適 用 範 囲 > 地 理 的 文 化 的 社 会 的 な 相 違 によらず 全 ての 組 織 に 適 用 できる 規 格 である < 実 施 > 同 規 格 の 効 果 的 な 適 用 に 際 しては 各 組 織 の 最 高 経 営 層 及 び 全 ての 要 員 のコミットが 必 要 である また 規 格 は PDCA による 継 続 的 改 善 を 求 める < 位 置 づけ> 同 規 格 は マネジメントシステムの 審 査 登 録 自 己 宣 言 の 基 準 となるが 組 織 のコミッ ト 以 上 のパフォーマンスレベルを 要 求 しない また 同 規 格 は 品 質 環 境 安 全 など 他 のマネジメントシステムとの 統 合 が 可 能 である <ISO50001 を 用 いたエネルギー 管 理 > 基 本 要 求 と 最 高 経 営 層 の 役 割 同 規 格 では 下 表 のような 基 本 要 求 と 最 高 経 営 層 の 役 割 が 規 定 されている 表 3-2 要 求 事 項 について 要 求 事 項 ( 要 約 ) 一 般 要 求 事 項 経 営 層 の 責 任 役 割 責 任 及 び 権 限 エネルギーマネジメントシステムを 確 立 し 文 書 化 し 実 施 し 維 持 すること 適 用 範 囲 と 境 界 を 決 定 し 文 書 化 すること エネルギーパフォーマンスおよびマネジメントシステムの 継 続 的 改 善 を 達 成 するために 要 求 事 項 をどのようにして 満 たすかを 決 定 し 文 書 化 すること 最 高 経 営 層 は エネルギーマネジメントシステム 及 びその 有 効 性 の 継 続 的 改 善 に 対 する コミットメント 及 び 支 援 を 以 下 により 示 すこと エネルギー 方 針 確 立 / 実 施 / 維 持 管 理 責 任 者 任 命 チーム 設 立 承 認 EnMS の 確 立 から 維 持 改 善 に 必 要 な 資 源 を 用 意 適 用 範 囲 と 境 界 を 特 定 EnMS の 重 要 性 を 組 織 に 伝 える エネルギーパフォーマンスの 目 的 標 的 を 確 立 EnPI を 組 織 に 適 切 なものにする 長 期 計 画 にエネルギーへの 配 慮 結 果 は 測 定 され 報 告 されること マネジメントレビュー を 実 施 最 高 経 営 層 は 適 切 な 技 能 力 量 を 備 えた 者 を 他 の 責 任 に 関 係 なく 次 の 責 任 権 限 を 持 つ 管 理 責 任 者 として 任 命 すること EnMS を 確 立 / 実 施 / 維 持 し 継 続 的 に 改 善 すること EnMS のパフォーマンスを 最 高 経 営 層 に 報 告 すること エネルギーパフォーマンスの 変 化 を 最 高 経 営 層 に 報 告 すること 責 任 165

168 者 のマネジメント 活 動 を 支 援 する 要 員 を 特 定 すること 組 織 のエネルギー 方 針 の 実 現 に 向 け 活 動 を 計 画 実 施 すること 有 効 なマネジメントの 実 現 のために 責 任 権 限 を 決 定 通 知 すること EnMS の 運 用 管 理 の 有 効 性 を 確 実 にするための 基 準 方 針 を 決 定 するこ と 出 所 :ISO/PC242 国 内 審 議 委 員 会 WG 委 員 作 成 資 料 より エネルギーレビュー エネルギーレビューは 改 善 の 機 会 の 特 定 を 導 くデータ 及 びその 他 の 情 報 に 基 づく 組 織 のエネルギーパフォーマンスの 状 態 を 決 定 すること と 定 義 される 要 求 事 項 の 要 約 と して 下 記 が 挙 げられる エネルギーレビューを 作 成 し 記 録 し 維 持 すること 作 成 の 方 法 論 と 評 価 基 準 は 文 書 化 すること 組 織 は 下 記 を 行 うこと エネルギーの 使 用 を 測 定 及 びその 他 のデータに 基 づき 解 析 エネルギー 使 用 の 解 析 に 基 づき 著 しいエネルギー 使 用 及 び 消 費 の 領 域 を 特 定 可 能 であれば 潜 在 的 なエネルギー 資 源 等 エネルギーパフォーマンス 向 上 の 機 会 を 特 定 記 録 エネルギーレビューは 定 められた 時 間 間 隔 で 更 新 するとともに 設 備 装 置 システム 又 はプロセスの 主 要 な 変 更 の 際 に 更 新 すること 上 記 のような 実 施 事 項 の 中 で 各 種 のツールを 用 いて 現 状 を 分 析 し 著 しいエネルギー 使 用 の 特 定 と 関 連 する 変 数 の 特 定 がポイントとなる エネルギーベースラインの 決 定 エネルギーベースラインは エネルギーパフォーマンスの 比 較 の 根 拠 を 提 供 する 定 量 的 な 基 準 と 定 義 される 要 求 事 項 の 要 約 として 下 記 が 挙 げられる エネルギーベースラインは 適 切 なデータ 期 間 を 考 慮 し 初 期 エネルギーレビューの 情 報 を 用 いて 確 立 す ること ベースラインの 調 整 は 次 の 条 件 で 行 うこと EnPI が 組 織 のエネルギー 使 用 を 反 映 しなくなった 場 合 プロセス 操 業 パターン 又 はエネルギーシステムに 大 きな 変 更 があった 場 合 あらかじめ 定 めておいたベースラインの 調 整 方 法 による 場 合 EnPI(Energy Performance Indicator)の 決 定 EnPIは 組 織 によって 決 められたエネルギーパフォーマンスの 定 量 的 な 値 または 評 価 と 定 義 される 要 求 事 項 の 要 約 として 下 記 が 挙 げられる エネルギーパフォーマンスの 監 視 と 測 定 に 適 切 な EnPI を 特 定 すること EnPI の 定 義 及 び 更 新 に 用 いた 方 法 は 記 録 し 定 期 的 にレビューすること EnPI はレビューされ 定 期 的 にエネルギーベースラインと 比 較 すること なお EnPI は 継 続 的 に 改 善 を 行 っていくと 部 署 ごと 設 備 ごと 生 産 品 目 ごと 等 と より 詳 細 化 が 必 要 となる エネルギー 管 理 方 針 の 決 定 エネルギー 方 針 とは トップマネジメントによって 公 式 に 表 明 されたエネルギーパフォ ーマンスに 関 する 組 織 の 全 体 的 な 意 図 及 び 方 向 付 け と 定 義 される 要 求 事 項 の 要 約 とし 166

169 て 下 記 が 挙 げられる エネルギーパフォーマンスの 改 善 を 達 成 するための 組 織 のコミットメントを 明 言 すること トップマネジメントはエネルギー 方 針 が 以 下 のようになることを 確 実 にすること 組 織 のエネルギー 使 用 の 性 質 規 模 などに 適 切 で 継 続 的 改 善 へのコミットメントを 含 み 目 的 と 目 標 を 達 成 するための 情 報 や 資 源 が 確 実 に 入 手 できるようにするコミットメントを 含 み 法 的 及 びその 他 の 要 求 事 項 を 遵 守 するコミットメントを 含 み エネルギー 目 的 と 目 標 を 設 定 しレビューするための 枠 組 み を 用 意 し エネルギー 効 率 に 優 れた 製 品 やサービスの 購 入 を 支 援 し 組 織 内 で 文 書 化 され 周 知 さ れ 理 解 され 定 期 的 にレビューされ 必 要 に 応 じて 更 新 されていること また 目 的 目 標 及 び 行 動 計 画 としての 要 求 事 項 の 要 約 として 下 記 が 挙 げられる 組 織 内 の 関 連 する 組 織 やレベルにおいて 文 書 化 したエネルギー 目 的 と 目 標 を 確 立 し 実 施 し 維 持 するこ と エネルギー 目 的 と 目 標 はエネルギー 方 針 に 整 合 し 目 標 は 目 的 と 整 合 すること 目 的 と 目 標 をレビューするときには 法 的 等 の 要 求 事 項 著 しいエネルギー 使 用 エネルギーパフォーマン スの 改 善 の 機 会 を 考 慮 すること 財 務 事 業 の 状 況 技 術 上 の 選 択 肢 利 害 関 係 者 の 見 解 に 配 慮 すること 目 的 と 目 標 を 達 成 するための 行 動 計 画 を 確 立 し 実 施 維 持 すること 行 動 計 画 は 責 任 の 指 定 個 別 目 標 を 達 成 するための 方 法 とタイムフレーム エネルギーパフォーマンスの 改 善 を 評 価 するための 手 法 行 動 計 画 の 結 果 を 検 証 するための 手 法 の 記 述 を 含 めること エネルギーマネジメント 行 動 計 画 は 文 書 化 され 期 待 した 間 隔 で 更 新 すること 運 用 管 理 の 規 則 決 定 運 用 管 理 の 規 則 決 定 に 関 する 要 求 事 項 の 要 約 として 下 記 が 挙 げられる 力 量 教 育 訓 練 自 覚 ISO14001 と 同 様 文 書 ISO14001 と 同 様 運 用 管 理 著 しいエネルギー 使 用 に 関 する 運 用 が 特 定 された 条 件 で 準 備 及 び 実 行 されることを 確 実 にするた めに エネルギー 方 針 目 的 目 標 と 整 合 するように 特 定 し 計 画 すること コミュニケーション 役 割 に 応 じたコミットメント 自 覚 理 解 をさせること EnMS の 改 善 提 案 を 誰 にでもさせることを 含 む 外 部 へのコミュニケーションをとるかを 決 定 し 取 るなら 方 法 を 確 立 すること 設 計 設 備 システム プロセスについてエネルギーパフォーマンスに 著 しい 影 響 を 与 える 新 設 変 更 修 繕 の 設 計 をする 際 には 改 善 機 会 を 考 慮 すること 評 価 の 結 果 は 仕 様 作 成 設 計 調 達 に 組 み 込 むこと エネルギーサービス 製 品 機 器 及 びエネルギーの 調 達 著 しいエネルギーに 影 響 を 及 ぼす/ 可 能 性 がある 調 達 の 場 合 エネルギーパフォーマンスに 基 づい て 評 価 されることをサプライヤに 伝 えること 評 価 の 基 準 を 定 義 すること パフォーマンスの 評 価 パフォーマンスの 評 価 としては EnPI の 確 認 ( 計 測 )と 施 策 フィードバックが 求 められ る また 監 視 測 定 解 析 については 要 求 事 項 の 要 約 として 下 記 が 挙 げられる エネルギーパフォーマンスを 決 定 する 運 用 の 鍵 となる 特 性 について 計 画 された 時 間 間 隔 で 監 視 測 定 分 析 すること 鍵 となる 特 性 は 少 なくとも 下 記 を 含 むこと エネルギーレビューのアウトプット 著 しいエネルギー 使 用 著 しいエネルギー 使 用 と 消 費 に 関 連 する 変 数 の 関 係 EnPI 167

170 目 的 と 目 標 を 達 成 する 行 動 計 画 の 有 効 性 鍵 となる 特 性 の 監 視 測 定 結 果 は 記 録 すること チェックとアクション 内 部 監 査 については 要 求 事 項 概 要 は ISO14001 と 同 等 である 不 適 合 是 正 予 防 措 置 については 要 求 事 項 概 要 は ISO14001 と 同 等 であるものの 注 意 点 としては EnPI の 数 値 目 標 の 不 達 成 は 不 適 合 となることが 挙 げられる また マネジメントレビューについては 要 求 事 項 概 要 は ISO14001 と 同 等 であるが イ ンプットには エネルギーパフォーマンスのレビュー EnPI 次 期 予 測 などが 含 まれる そのアウトプットには エネルギー 方 針 の 変 更 EnPI の 変 更 目 的 目 標 の 変 更 などが 含 まれる 継 続 的 な 改 善 当 初 は 省 エネ 法 相 当 のエネルギー 原 単 位 管 理 で 十 分 である しばらくは 運 用 の 工 夫 ( 電 灯 消 灯 )や 設 備 単 位 のリプレースで 対 応 が 可 能 である しかし 次 のステップでは 見 える 化 が 必 要 である 無 駄 を 見 えるように 競 争 原 理 を 活 用 できるように 改 善 効 果 が 見 えるようにすることが 重 要 である ポイントは 下 記 の 通 り エネルギーに 関 連 する 変 数 の 選 択 が 無 駄 の 発 見 のためのポイント 設 備 ごと 装 置 ごとの EnPI( 原 単 位 等 ) 連 続 計 測 が 有 効 部 署 ごとの EnPI の 公 開 相 互 比 較 などの 競 争 原 理 が 有 効 改 善 効 果 を 見 えるようにして 達 成 感 さらに 次 のステップとして 上 述 のステップで 収 集 した 見 える 化 データを 活 用 し 設 備 同 士 の 相 互 最 適 運 転 など 需 要 と 供 給 のミスマッチによる 無 駄 を 削 減 することが 重 要 と なる < 海 外 での 取 り 組 み> 米 国 事 例 米 国 では ISO50001 を 利 用 したエネルギーマネジメントのスキームを 国 家 として 整 備 中 である 認 証 と 支 援 の 体 制 が 充 実 していることが 特 徴 である 具 体 的 には 基 盤 となるツールとして ISO50001 を 利 用 した SEP(Superior Energy Performance)が 準 備 されている エネルギー 原 単 位 改 善 の 条 件 を 満 たした 組 織 は ANSI より 認 証 を 取 得 できる また Save Energy Now LEADER program として 10 年 で 25% 以 上 の 原 単 位 改 善 を 誓 約 すると ISO50001 SEP 取 得 のため DOE(エネルギー 省 )から 技 術 支 援 を 受 けられる ANSI 認 定 の ISO50001 認 証 の 概 要 として 認 証 方 法 には 自 己 宣 言 リモート 認 証 ( 書 168

171 類 電 話 ベース) オンサイト 認 証 (ANSI 認 定 ) があり 簡 便 な 方 法 となっている エネル ギー 原 単 位 改 善 度 合 いとしては シルバー ゴールド プラチナの 3 つのくくりがある なお 認 証 時 のエネルギー 原 単 位 改 善 の 仕 方 により 2 種 類 の 方 法 がある 1 つ 目 は 3 年 間 のエネルギー 原 単 位 の 改 善 率 を 判 断 する Energy Intensity Pathway 2 つ 目 は 10 年 間 のエネルギー 原 単 位 改 善 の 総 合 的 スコアで 判 断 する Mature Energy Pathway 欧 州 事 例 (EN16001:2008) 2009 年 7 月 に 発 行 しており ISO14001 をベースに 開 発 された 規 格 である その 特 徴 は エネルギー 方 針 の 公 開 エネルギー 側 面 による 管 理 対 象 の 特 定 にある EN16001 の 認 証 は 欧 州 各 国 で 進 んでいる 英 国 では 2009 年 11 月 時 点 で 10 以 上 の 認 証 機 関 が 準 備 を 完 了 し 登 録 を 開 始 している (ISO50001) 2011 年 の ISO50001 発 行 後 には EN16001 から ISO50001 への 移 行 が 進 む 英 国 の BSI で は 規 格 発 行 後 に 認 証 事 業 を 正 式 に 開 始 予 定 日 本 と 欧 米 との 違 いとして 留 意 すべき 点 は 日 本 では 相 対 値 管 理 指 向 原 単 位 管 理 が 主 体 であり 長 年 の 実 績 がある のに 対 して 欧 米 では 絶 対 値 管 理 指 向 であり 消 費 量 の 予 測 値 と 実 績 値 の 比 較 管 理 が 主 体 である ことである <IT の 貢 献 可 視 化 の 次 のステップ> EnPI の 可 視 化 の 目 的 は 最 高 経 営 層 エネルギー 管 理 責 任 者 と 管 理 チーム 著 しい エネルギー 使 用 の 設 備 等 の 管 理 者 オペレータ 各 組 織 の 責 任 者 メンバー ごとに 表 3-3 の 通 り 表 3-3 EnPI の 可 視 化 の 目 的 主 体 可 視 化 の 目 的 最 高 経 営 層 エネルギー 管 理 責 任 者 と 管 理 チ ーム 著 しいエネルギー 使 用 の 設 備 等 の 管 理 者 オペレータ 各 組 織 の 責 任 者 メンバー 組 織 全 体 の EnPI の 管 理 状 態 の 把 握 各 階 層 における 適 切 な EnPI の 選 択 と 妥 当 性 の 確 認 組 織 全 体 の EnPI やエネルギー 使 用 目 的 別 組 織 別 の EnPI の 監 視 分 析 と 対 策 確 認 設 備 等 の 生 産 量 や 運 転 状 態 と エネルギー 使 用 の 相 関 を 考 慮 した 管 理 指 標 (EnPI)の 維 持 確 認 と 逸 脱 の 把 握 原 因 究 明 対 策 確 認 設 備 等 の 維 持 管 理 同 等 組 織 と 自 組 織 の EnPI の 相 互 比 較 と 対 策 確 認 出 所 :ISO/PC242 国 内 審 議 委 員 会 WG 委 員 作 成 資 料 より 特 に EnPI の 選 択 が 重 要 な 課 題 であり EnPI の 目 的 が 無 駄 の 発 見 対 策 効 果 の 確 認 と 維 持 であることを 認 識 し 各 利 用 者 の 目 的 に 合 わせた 可 視 化 が 必 要 となる 169

172 可 視 化 の 次 のステップを 考 える 際 には 省 エネルギー 対 策 には 3 つの 段 階 があることを 理 解 することが 重 要 である 可 視 化 段 階 では EnPI を 駆 使 して 無 駄 を 見 つけ 対 策 を 実 施 する ことにとどまるが さらに 進 むには 全 体 最 適 の 視 点 で 需 要 と 供 給 の 合 理 性 を 見 直 す 必 要 がある 表 3-4 可 視 化 のステップ 段 階 省 エネタイプ 設 備 へのリプレース 可 視 化 で 無 駄 発 見 & 対 策 全 体 最 適 の 視 点 での 改 修 ポイント 部 分 負 荷 では 高 いエネルギー 効 率 が 得 られないこともあり 一 定 の 効 果 は 出 るが 期 待 した 効 果 が 出 ないことが 多 い 無 駄 が 見 つかれば 対 策 は 容 易 なことが 多 い 部 署 ごと 設 備 ごと 生 産 品 目 ごとなど 詳 細 化 した EnPI の 変 動 要 因 を 探 れば 無 駄 を 発 見 できる 需 要 と 供 給 のギャップ 解 消 で 最 大 効 果 連 携 制 御 の 導 入 が 効 果 的 で ある 出 所 :ISO/PC242 国 内 審 議 委 員 会 WG 委 員 作 成 資 料 より 170

173 3.2. 省 エネ 法 と 事 業 者 視 点 のエネルギー 管 理 (1) 背 景 目 的 我 が 国 の 省 エネルギーの 法 律 の 歴 史 は 古 く 始 めて 施 行 されたのが 昭 和 26 年 (1951 年 ) の 熱 管 理 法 である 石 炭 の 有 効 利 用 を 目 的 に 施 行 された 法 律 である その 後 昭 和 47 年 (1972 年 )に 省 エネルギーセンターの 前 身 である( 社 ) 日 本 熱 エネルギー 技 術 協 会 が 設 立 され 昭 和 53 年 (1978 年 )に 現 在 の( 財 ) 省 エネルギーセンターが 設 立 されている そし て 昭 和 54 年 (1979 年 )に 石 炭 だけではなく 電 気 の 取 り 組 み 等 も 含 めて 制 定 されたの が 省 エネ 法 である 過 去 を 振 り 返 ると 省 エネ 法 は 3~5 年 で 改 正 が 繰 り 返 されてきた 法 律 である 比 較 的 大 きな 改 正 が 行 われたのが 平 成 17 年 (2005 年 )に 改 正 平 成 18 年 (2006 年 )に 施 行 さ れた 法 律 であり 従 来 熱 と 電 気 の 管 理 が 別 々に 求 められていたが この 改 正 により 熱 源 と 電 気 の 一 体 管 理 が 求 められるようになった そして 平 成 20 年 (2008 年 )に 成 立 し 平 成 22 年 (2010 年 )に 施 行 された 改 正 省 エネ 法 は 過 去 の 中 で 最 も 大 きな 改 正 が 行 われた この 改 正 省 エネ 法 とあわせて 温 暖 化 対 策 基 本 法 エネルギー 基 本 計 画 なども 出 てきて おり CO2 の 25% 削 減 という 目 標 のもとで これから 省 エネ 法 をめぐる 政 府 の 規 制 が 厳 しく なってくると 考 えられる また 次 の 省 エネ 法 の 改 正 の 検 討 も 始 まっている 温 暖 化 対 策 基 本 法 が 成 立 すると 排 出 権 取 引 の 制 度 を 検 討 しなくてはならず 排 出 権 取 引 により 省 エネ 法 を 抜 本 的 に 改 正 しな くてはならないためである 省 エネ 法 改 正 の 概 要 として エネルギー 使 用 の 合 理 化 に 関 する 法 律 の 目 的 は 我 が 国 の エネルギーをめぐる 経 済 的 社 会 的 環 境 に 応 じた 燃 料 資 源 の 有 効 な 利 用 の 確 保 工 場 建 築 物 機 械 器 具 についてのエネルギーの 使 用 の 合 理 化 を 総 合 的 に 進 めるための 措 置 を 講 じる こと にある したがって エネルギーを 使 用 して 事 業 を 営 む 者 はすべて 法 に 基 づき 適 切 なエネルギー 使 用 の 合 理 化 に 努 めなければならない ということになっている なお 省 エネ 法 におけるエネルギー 消 費 量 把 握 率 としては 平 成 20 年 度 のエネルギー 管 理 指 定 工 場 数 で 言 えば 工 場 数 14,783( 第 1 種 7,797 第 2 種 6,986)である また 省 エ ネ 法 に 基 づくエネルギー 使 用 量 は 原 油 換 算 で 200,555 千 kl( 除 くエネルギー 転 換 部 門 )で あり その 内 訳 は 第 1 種 186,426(そのうち 製 造 部 門 が 180, %) 第 2 種 14,129 (そのうち 業 務 部 門 が 19, %)である 最 終 エネルギー 消 費 に 対 する 省 エネ 法 での 把 握 率 としては 総 合 エネルギー 統 計 による 最 終 エネルギー 消 費 に 対 する 割 合 で 産 業 部 門 約 96% 業 務 部 門 約 14%となっている 171

174 (2) 制 度 や 取 り 組 み 等 の 概 要 < 適 用 範 囲 > 法 規 制 分 野 省 エネ 法 規 制 分 野 には 大 きく 分 けて 次 の 4 つの 分 野 がある 工 場 事 業 場 輸 送 住 宅 建 築 物 機 械 器 具 工 場 事 業 場 については 省 エネ 法 発 足 当 時 から 対 象 とされている 分 野 であり ほ とんどのエネルギーが 産 業 界 特 に 製 造 業 において 消 費 されていたという 背 景 がある 輸 送 については 貨 物 旅 客 の 輸 送 を 業 として 行 う 者 としての 輸 送 事 業 者 及 び 自 ら 貨 物 を 輸 送 事 業 者 に 輸 送 させる 者 としての 荷 主 が 対 象 となる 住 宅 建 築 物 に 関 しては 建 築 時 大 規 模 改 修 時 の 際 に 対 象 となる 機 械 器 具 に 関 しては エネルギーを 消 費 する 機 械 器 具 の 製 造 事 業 者 輸 出 事 業 者 が 対 象 となる 改 正 省 エネ 法 での 対 象 は 主 に 工 場 事 業 場 である 省 エネ 法 の 対 象 エネルギー 平 成 22 年 に 施 行 された 省 エネ 法 の 対 象 エネルギーは 燃 料 熱 電 気 の 3 つで ある なお 基 本 的 には 省 エネ 法 は 化 石 燃 料 に 関 するエネルギーの 合 理 化 を 目 的 として いるため 廃 棄 物 発 電 等 は 省 エネ 法 の 対 象 外 であり また 風 力 発 電 太 陽 光 発 電 などの 再 生 可 能 エネルギーも 対 象 外 である 表 3-5 省 エネ 法 の 対 象 エネルギー 対 象 エネルギー 要 求 事 項 ( 要 約 ) 燃 料 原 油 及 び 揮 発 油 (ガソリン) 重 油 その 他 石 油 製 品 可 燃 性 天 然 ガス 石 炭 及 びコークス その 他 石 炭 製 品 燃 焼 その 他 の 用 途 に 供 するもの 熱 上 記 に 示 す 燃 料 を 熱 源 とする 熱 ( 蒸 気 温 水 冷 水 など) 電 気 上 記 に 示 す 燃 料 を 起 源 とする 電 気 出 所 :ECCJ 講 演 資 料 より < 実 施 > 改 正 省 エネ 法 は 平 成 20 年 (2008 年 )に 過 去 の 中 で 最 も 大 きな 改 正 が 行 われた 法 律 であ り 平 成 22 年 (2010 年 )4 月 に 施 行 された < 位 置 づけ> 省 エネ 法 はエネルギー 使 用 量 を 制 限 するといった 規 制 法 ではなく エネルギーを 使 用 し 172

175 事 業 を 営 む 事 業 者 が 限 られた 化 石 エネルギーを 効 率 的 に 利 用 しエネルギー 使 用 の 合 理 化 を 推 進 しようとするものである < 省 エネ 法 に 基 づいたエネルギー 管 理 > 省 エネ 法 におけるエネルギー 使 用 量 のとらえ 方 省 エネ 法 において 定 期 報 告 書 で 報 告 するエネルギー 使 用 量 とは 購 入 蒸 気 ( 熱 ) 燃 料 購 入 電 力 であり 原 材 料 として 使 う 化 石 エネルギーは 対 象 とならない ただしこれが 製 品 製 造 過 程 で 副 生 エネルギーを 発 生 しこれを 使 用 した 場 合 は 対 象 としなければならない なお 原 単 位 については エネルギー 使 用 量 から 外 販 エネルギーを 控 除 し エネルギー 使 用 に 密 接 に 関 係 する 項 目 ( 例 えば 生 産 量 など)で 除 して 算 出 し 報 告 することが 求 めら れている 事 業 者 として 留 意 すべき 点 ( 工 場 事 業 場 単 位 から 事 業 者 単 位 規 制 へ) 今 般 の 改 正 省 エネ 法 では 工 場 事 業 場 単 位 から 事 業 者 単 位 規 制 となったことがポイン トである つまり 従 来 の 工 場 等 事 業 場 単 位 の 規 制 に 加 え 事 業 者 単 位 のエネルギー 管 理 を 導 入 することにより 事 業 全 体 のエネルギー 使 用 効 率 改 善 を 行 うことが 求 められるよう になった 求 められる 管 理 体 制 としては 事 業 全 体 のエネルギー 管 理 を 統 括 する 者 を 経 営 責 任 を 有 する 者 の 中 から 選 任 ( 管 理 統 括 者 )することが 挙 げられる また エネルギー 管 理 を 統 括 する 者 を 実 務 面 から 補 佐 し エネルギー 管 理 の 実 務 を 担 当 する 者 を 本 社 等 から 選 任 ( 管 理 企 画 推 進 者 )することが 挙 げられる 求 められる 実 績 報 告 等 については 事 業 者 毎 に 毎 年 前 年 のエネルギー 使 用 実 績 とエネ ルギー 使 用 合 理 化 に 関 する 中 長 期 計 画 を 取 りまとめ 国 に 報 告 することが 挙 げられる なお 事 業 者 単 位 規 制 となることで 事 業 者 が 特 に 留 意 すべきポイントをまとめると 下 記 である 事 業 者 として 管 理 すべき 範 囲 オーナーとテナント 問 題 管 理 統 括 者 等 の 役 割 事 業 者 単 位 の 規 制 は 法 人 格 単 位 で 管 理 することが 求 められるということであり 例 え ば 関 連 会 社 であっても 法 人 格 が 別 であるならば 別 途 管 理 することになる ( 連 鎖 化 事 業 者 規 制 ) 連 鎖 化 事 業 者 として 指 定 される 可 能 性 のある 事 業 としては 下 記 が 挙 げられる コンビニチェーン 外 食 チェーン クリーニング 塾 理 容 美 容 写 真 店 ガソリンスタンド リサイクルショップ スポーツクラブ など 173

176 なお 具 体 的 な 連 鎖 化 事 業 者 の 定 義 は 下 記 である 特 定 連 鎖 化 事 業 者 の 指 定 定 型 的 な 約 款 に 基 づき 特 定 の 商 標 商 号 を 使 用 させ 商 品 の 販 売 役 務 の 提 供 を 指 定 し 経 営 を 指 導 している 事 業 であり 加 盟 するものが 設 置 しているエネルギー 使 用 の 条 件 に 関 する 事 項 として 省 令 で 定 めるものに 係 る 定 めがあるものを 行 うもののうち 年 度 エネルギー 使 用 量 が 政 令 で 定 める 数 値 以 上 のもの つまり フランチャイズチェーンのような 事 業 形 態 に 関 して エネルギー 使 用 の 条 件 と して 本 部 と 加 盟 店 の 間 で 何 らかの 管 理 上 の 約 束 が 約 款 上 に 規 定 されている 場 合 本 部 は 加 盟 店 の 状 況 を 含 めて 国 に 報 告 しなくてはならないということである なお 連 鎖 化 事 業 者 規 制 として 事 業 者 が 特 に 留 意 すべき 点 は 下 記 である エネルギー 面 からの 本 部 の 加 盟 店 へのかかわり 事 業 者 として 管 理 すべき 範 囲 オーナーとテナント 問 題 管 理 統 括 者 等 の 役 割 (ベンチマーク 規 制 ) 従 来 から 国 が 求 めていたのは 工 場 事 業 場 毎 のエネルギー 使 用 合 理 化 推 進 であり この 進 展 度 合 いを 原 単 位 の 対 前 年 度 比 により 国 がチェックしていた 平 成 22 年 施 行 の 省 エネ 法 改 正 により これを 事 業 者 単 位 で 実 施 することとなった 上 記 に 加 え 今 回 新 たに 規 定 されたベンチマークとは 同 様 の 業 種 毎 に 設 定 した 基 準 とな る 数 値 と 比 較 することにより 省 エネの 取 り 組 みが 遅 れている 事 業 者 に 一 層 の 省 エネ 推 進 を 促 そうとすることが 狙 いである 逆 に 言 えば 従 来 まで 合 理 化 を 積 極 的 に 進 め 省 エ ネ 改 善 余 地 が 少 なくなった 事 業 者 に 対 して 必 ずしも 1%の 原 単 位 改 善 が 達 成 できなくても 正 しい 評 価 を 与 えることができる 仕 組 みとも 言 える エネルギーを 多 く 消 費 している 産 業 から エネルギー 指 標 を 設 定 しており 平 成 22 年 時 点 では 10 事 業 分 類 で 設 定 されている 表 3-6 は 経 済 産 業 省 告 示 第 66 号 69 号 により 示 されているエネルギー 指 標 である 174

177 表 3-6 ベンチマーク 指 標 出 所 :ECCJ 講 演 資 料 より 第 66 号 69 号 では 製 造 部 門 のベンチマーク 指 標 が 告 示 されているが 業 務 部 門 も 検 討 されている 最 中 であり 今 後 製 造 部 門 と 同 様 にベンチマーク 指 標 が 告 示 されることとなる であろう なお ベンチマーク 規 制 として 事 業 者 が 特 に 留 意 すべき 点 は 下 記 である 対 象 業 種 指 標 とすべき 項 目 原 単 位 管 理 とベンチマークとの 関 係 ( 共 同 省 エネ 事 業 の 評 価 ) 従 来 は エネルギーを 閉 じられた 事 業 所 内 で 有 効 に 活 用 することが 求 められていたが 一 定 以 上 の 省 エネの 取 り 組 みが 進 むと 1 社 だけではなく 複 数 社 共 同 で また 大 企 業 が 中 小 企 業 とともに 省 エネルギーを 推 進 することが 必 要 である という 考 えに 基 づき 検 討 されて いる このような 取 り 組 みを 実 施 しているところを 評 価 するという 趣 旨 である 175

178 ( 判 断 基 準 構 成 内 容 の 改 正 技 術 指 針 の 改 正 ) 企 業 がエネルギーの 合 理 的 な 使 用 を 推 進 する 際 の 基 準 として 政 府 が 定 めた エネルギ ーの 使 用 の 合 理 化 を 測 るための 基 準 がある これは 熱 管 理 法 の 時 代 から 定 められてお り 今 回 の 省 エネ 法 改 正 の 際 に 抜 本 的 に 改 正 された 事 業 者 としての 判 断 基 準 を 設 けたこと 今 回 の 改 正 の 背 景 である 業 務 部 門 のエネルギ ー 使 用 量 が 増 加 してきた ことに 鑑 み 業 務 部 門 にとってエネルギー 使 用 の 合 理 化 を 進 めや すいような 判 断 基 準 を 提 示 すること 従 って 事 務 所 部 門 と 工 場 部 門 を 分 けて 設 定 したこと がポイントである また 特 定 事 業 者 になると 中 長 期 計 画 を 作 成 する 必 要 があるが その 際 の 技 術 的 な 指 針 も 国 より 告 示 として 提 示 された < 事 業 者 視 点 でのエネルギー 管 理 > 事 業 者 として 行 わなければならないこと 省 エネ 法 第 3 条 第 1 項 に 基 づき 経 済 産 業 大 臣 は エネルギー 使 用 合 理 化 のための 基 本 方 針 を 定 めることになっている 事 業 者 はまずこれを 認 識 しなければならない 平 成 21 年 3 月 経 済 産 業 省 告 示 第 57 号 に 例 えば 次 のような 記 載 がある 工 場 等 において 事 業 を 行 うもの では 例 えば 次 の 項 目 実 態 の 把 握 取 組 方 針 の 設 定 管 理 体 制 の 整 備 設 備 の 新 設 更 新 改 造 にあたってより 効 率 的 な 使 用 が 可 能 となるものを 導 入 判 断 基 準 に 基 づく 適 切 な 管 理 の 実 施 社 外 をふくめた 効 率 的 なエネルギー 利 用 の 検 討 建 築 物 所 有 者 等 では 例 えば 次 の 項 目 エネルギー 設 備 の 設 置 更 新 改 造 によるエネルギー 消 費 効 率 の 向 上 建 築 物 空 調 設 備 等 の 適 正 な 維 持 改 修 の 検 討 管 理 標 準 の 設 定 等 による 適 切 な 管 理 テナントとの 連 携 エネルギー 管 理 体 制 の 充 実 事 業 者 が 取 り 組 むべき 一 般 的 なエネルギー 管 理 の 流 れは 図 3-1 の 通 りである 事 業 者 が エネルギー 使 用 合 理 化 を 推 進 するにあたって 理 解 しなければならない 事 項 としては 上 記 基 本 方 針 と 平 成 21 年 3 月 経 済 産 業 省 告 示 第 66 号 で 規 定 された 工 場 等 に 関 するエネルギ ー 使 用 合 理 化 のための 判 断 の 基 準 の 前 段 部 分 に 新 たに 規 定 された 6 項 目 である これら を 踏 まえた 適 切 なエネルギー 管 理 が 求 められる 176

179 図 3-1 事 業 者 が 取 組 むべき 一 般 的 なエネルギー 管 理 の 流 れ 出 所 :ECCJ 講 演 資 料 より 工 場 等 に 関 するエネルギー 使 用 合 理 化 のための 判 断 の 基 準 Ⅰ エネルギーの 使 用 の 合 理 化 の 基 準 < 前 段 > 事 業 者 が 設 置 している 工 場 等 及 び 連 鎖 化 事 業 者 加 盟 社 の 工 場 等 全 体 を 俯 瞰 して 取 り 組 む 内 容 として 下 記 アからカまでの 6 項 目 を 規 定 工 場 等 単 位 設 備 単 位 のエネルギー 管 理 徹 底 連 鎖 化 事 業 者 に 対 し 加 盟 店 を 含 めたエネルギー 使 用 合 理 化 を 求 める ア. 事 業 者 はその 設 置 している 工 場 等 について 全 体 として 効 率 的 かつ 効 果 的 なエネルギーの 使 用 の 合 理 化 を 図 るための 管 理 体 制 を 整 備 すること イ. ア.で 整 備 された 管 理 体 制 には 責 任 者 ( 特 定 事 業 者 及 び 特 定 連 鎖 化 事 業 者 にあっては エネ ルギー 管 理 統 括 者 )を 配 置 すること ウ. 事 業 者 は その 設 置 している 工 場 等 におけるエネルギーの 使 用 の 合 理 化 に 関 する 取 組 方 針 ( 以 下 取 組 方 針 という )を 定 めること その 際 取 組 方 針 には エネルギーの 使 用 の 合 理 化 に 関 する 目 標 設 備 の 新 設 及 び 更 新 に 対 する 方 針 を 含 むこと エ. 事 業 者 は その 設 置 している 工 場 等 における 取 組 方 針 の 遵 守 状 況 を 確 認 するとともに その 評 価 を 行 うこと なお その 評 価 結 果 が 不 十 分 である 場 合 には 改 善 を 行 うこと オ. 取 組 方 針 及 び 遵 守 状 況 の 評 価 手 法 については 定 期 的 に 精 査 を 行 い 必 要 に 応 じ 変 更 するこ と カ. 事 業 者 は その 設 置 している 工 場 等 に 係 る 名 称 所 在 地 及 びエネルギー 使 用 量 を 記 載 した 書 面 を 作 成 更 新 保 管 することにより 状 況 を 把 握 すること Ⅱ エネルギーの 使 用 の 合 理 化 の 目 標 及 び 計 画 的 に 取 り 組 むべき 措 置 < 前 段 > 原 単 位 1% 削 減 努 力 指 標 (ベンチマーク) 達 成 に 向 けての 努 力 連 鎖 化 事 業 者 努 力 義 務 賃 貸 事 業 者 と 賃 借 事 業 者 が 共 同 して 省 エネに 取 組 み 費 用 の 負 担 方 法 の 仕 組 みの 構 築 に 努 力 なお 工 場 等 に 関 するエネルギー 使 用 合 理 化 のための 判 断 の 基 準 は 基 準 と 目 177

180 標 という 大 きく 分 けて 2 つの 部 分 から 構 成 されており 基 準 の 部 分 は 絶 対 に 守 らなく てはならない 事 項 目 標 の 部 分 は 中 長 期 的 な 方 向 性 としての 目 標 を 示 す 部 分 である ここで 注 意 すべき 点 は エネルギー 使 用 合 理 化 に 関 する 上 記 の 規 定 は 特 定 事 業 者 だけ が 遵 守 するだけではなく エネルギーを 使 用 し 事 業 を 営 む 者 はすべて 含 まれるということ である エネルギー 使 用 量 の 把 握 (エネルギー 使 用 量 を 把 握 しなければならない 工 場 等 ) 改 正 省 エネ 法 においては 工 場 等 におけるエネルギー 使 用 量 を 把 握 しなければならない とされている 工 場 等 については 一 定 の 区 画 を 所 有 または 賃 借 契 約 によって 借 り 受 け 継 続 的 かつ 反 復 的 に 事 業 活 動 を 行 っているところ と 定 義 されている ここで エネルギー 使 用 量 を 把 握 する 主 体 について 勘 違 いしやすい 例 として コンビ ニエンスストアに 配 置 されている ATM の 例 が 挙 げられる つまり 銀 行 がエネルギーの 管 理 を 行 うべきなのか それともコンビニエンスストアが 管 理 すべきなのかといった 点 が 挙 げられる この 例 については 一 定 の 区 画 を 所 有 または 賃 借 契 約 によって 借 り 受 けていな い ため コンビニエンスストアがエネルギーの 管 理 を 行 うこととなる 上 記 以 外 にも 工 場 内 に 設 置 されている 自 動 販 売 機 複 数 台 の ATM が 設 置 されたビルの 一 角 など エネルギー 使 用 量 を 把 握 する 主 体 が 誰 なのかが 判 断 しにくい 例 もあり 判 断 し にくい 場 合 は 各 経 済 産 業 局 に 問 い 合 わせる 必 要 がある ( 事 業 者 単 位 規 制 による 使 用 量 把 握 方 法 の 変 更 ) 改 正 省 エネ 法 により すべての 事 業 所 について エネルギーの 管 理 を 行 い それらをす べて 取 りまとめ 定 期 報 告 として 国 に 報 告 する 必 要 がある ただし その 際 に 工 場 内 に 子 会 社 等 が 運 用 する 部 分 等 がある 場 合 また 業 務 部 門 がテナントとしてオーナーがいるビ ルに 入 居 している 場 合 などについて 多 少 事 情 が 異 なる 前 者 に 関 しては 特 例 措 置 があり 従 来 から 工 場 全 体 の 管 理 を 一 体 として 実 施 しており 子 会 社 等 はその 工 場 の 一 部 を 借 り 受 けているだけという 取 り 決 めがあれば 親 会 社 が 一 体 としてエネルギーの 管 理 を 行 うことで 良 い ただし 親 会 社 で 一 体 として 管 理 しなくては ならないということではないため 親 会 社 と 子 会 社 等 で 別 々に 管 理 しても 問 題 はない 後 者 については 従 来 テナントがエネルギー 管 理 権 限 ( 機 器 の 更 新 をする 権 利 が 在 り かつ 計 量 することが 出 来 る)のある 機 器 を 有 している 場 合 ビルの 全 エネルギー 使 用 量 か ら テナントがエネルギー 権 限 を 有 する 機 器 のエネルギー 使 用 量 を 控 除 したエネルギー 使 用 量 が ビルのオーナーがエネルギーの 管 理 を 行 うべき 対 象 であった 一 方 テナント 側 はエネルギー 管 理 権 限 を 有 する 機 器 のエネルギー 管 理 のみを 行 えばよかった 今 回 の 改 正 省 エネ 法 においては ビルのオーナー 側 には 変 更 はないが テナント 側 では 使 用 しているものの エネルギー 管 理 権 限 がない 機 器 ( 例 えば テナントの 照 明 やコンセ 178

181 ント 等 )も 含 めて 管 理 することとなった また ビルの 共 用 部 分 についても 従 来 はテナ ント 側 において 管 理 する 必 要 がなかったが 適 切 な 比 率 ( 占 有 面 積 等 の 比 率 から 算 出 実 績 吸 排 気 温 度 差 等 から 推 定 等 によりテナント 部 を 特 定 )を 乗 じてテナント 側 で 一 定 の 割 合 で 管 理 することが 求 められるようになった このように オーナーとテナントにおいて 共 用 部 分 においては エネルギー 使 用 量 の 把 握 が 二 重 計 上 されることとなった これは ビルの 省 エネは オーナーのみ テナントのみでは なかなか 進 まないという 考 えに 基 づ いている なお 業 務 用 ビルの 省 エネ 推 進 にあたり オーナー 側 テナント 側 から 意 見 対 立 もあり その 解 消 のためには テナントエリアのエネルギーがどのくらいなのかを 把 握 できる 計 量 システムを 整 備 し テナントに 提 示 すること テナントのエネルギー 消 費 量 に 応 じた 料 金 請 求 を 行 うシステムに 改 善 すること の 必 要 性 が 唱 えられている 具 体 的 には 1 安 価 な 計 量 システムとエネルギー 使 用 がモニタできるナビゲータ 2 共 用 部 分 特 にセントラ ル 空 調 方 式 におけるテナント 部 分 のエネルギー 量 をある 程 度 の 精 度 で 簡 易 に 算 出 できるシ ステム などが 求 められている 国 では 計 量 システムを 整 備 することが 重 要 だとし オーナーからテナントへのエネル ギー 使 用 量 に 関 する 情 報 提 供 を 規 定 し さらにエネルギーの 計 量 を 整 備 するような 支 援 を 実 施 していくことを 考 えている なお 計 量 が 整 備 されるまでは 簡 易 な 計 算 により 使 用 量 を 算 出 する 方 法 をとっても 良 いということになっている エネルギー 原 単 位 管 理 9 つのポイント エネルギー 原 単 位 とは ある 期 間 のエネルギー 使 用 量 合 計 を この 使 用 量 と 密 接 に 関 係 する 値 で 除 した 数 値 であり 事 業 者 のエネルギー 使 用 効 率 をあらわす 指 標 と 考 えれば 良 い 省 エネ 法 ではエネルギー 使 用 合 理 化 に 関 する 基 本 方 針 の 中 で エネルギー 消 費 原 単 位 の 改 善 を 求 めている 具 体 的 には 事 業 者 は 事 業 者 全 体 又 は 工 場 等 毎 に 中 長 期 的 に 年 平 均 1%の 原 単 位 改 善 を 目 標 としなければならない 以 下 に エネルギー 原 単 位 管 理 9 つのポイントを 示 す 1エネルギー 消 費 効 率 を 把 握 するには 原 単 位 管 理 しかない 2 原 単 位 を 定 期 的 継 続 的 に 管 理 することによりエネルギーの 使 い 方 の 巧 拙 省 エネ 推 進 のポイ ント 省 エネ 対 策 の 効 果 設 備 の 異 常 操 業 上 の 変 化 などがわかる 3 原 単 位 管 理 は 国 への 報 告 を 求 められている 事 業 者 単 位 工 場 事 業 場 単 位 だけではない 例 えば 重 要 度 に 応 じ 主 要 プロセス 単 位 設 備 単 位 フロア 単 位 などきめ 細 かい 管 理 が 有 効 で あり 管 理 頻 度 と 共 に 基 準 化 しこれに 基 づく 管 理 が 必 要 4 原 単 位 の 分 母 として 何 が 最 も 適 切 かを 探 し 出 すことが 事 業 者 としてまず 行 うべきこと これには 自 社 のエネルギー 使 用 実 態 と 需 給 構 造 を 分 析 することが 重 要 今 回 事 業 者 単 位 規 制 となっ たことに 伴 い 複 数 の 製 品 あるいは 事 業 を 展 開 している 事 業 者 にとっては 何 を 原 単 位 の 分 母 にするべきか 迷 うところ 5 国 は 事 業 者 の 原 単 位 の 絶 対 値 ではなく 対 前 年 に 対 しどの 程 度 改 善 されたかを 見 る 従 って 複 数 の 性 格 の 異 なる 事 業 を 展 開 しているため 事 業 者 全 体 の 原 単 位 が 出 せない 場 合 は 事 業 分 類 ごと( 日 本 標 準 産 業 分 類 4 桁 コート )に 算 出 した 原 単 位 の 対 前 年 度 比 変 化 率 を 事 業 分 類 ごと のエネルギー 使 用 量 で 加 重 平 均 した 値 を 報 告 すればよい 6 法 的 には 原 単 位 の 分 母 に 何 を 使 用 するかの 規 定 はない 補 正 数 値 であってもかまわない 179

182 7 一 度 設 定 した 原 単 位 の 分 母 は 毎 年 かえるべきではない やむを 得 ず 変 えた 場 合 には 国 への 報 告 ( 定 期 報 告 書 )において この 理 由 を 記 載 すると 共 に 過 去 にさかのぼった 修 正 が 必 要 であ る 8 国 へ 報 告 する 原 単 位 計 算 において 使 用 するエネルギー 使 用 量 は 外 販 エネルギーは 控 除 でき る 9 原 単 位 結 果 は 正 しく 分 析 し 対 前 年 との 変 化 要 因 を 定 期 報 告 で 説 明 することが 必 要 である 年 に 1 度 の 国 への 報 告 のためだけではなく 較 差 要 因 分 析 を 定 常 化 しエネルギー 使 用 合 理 化 の 道 筋 をつけることが 何 よりも 重 要 ( 原 単 位 較 差 要 因 分 析 ) 原 単 位 は どんなにエネルギー 使 用 量 と 密 接 に 関 わる 分 母 を 選 んだとしても 完 全 な 原 単 位 はなく その 時 の 生 産 条 件 などさまざまな 要 因 で 原 単 位 は 変 化 する そのため 自 身 のエネルギー 管 理 をする 上 でも 国 への 報 告 の 際 にも 十 分 な 分 析 をすることが 必 要 であ る 表 3-7 のような 点 について 分 析 を 行 うことがポイントとなる 表 3-7 分 析 のポイント ポイント 概 要 生 産 条 件 変 化 量 の 変 化 品 種 または 数 の 変 化 操 業 に 係 る 体 制 や 条 件 稼 動 体 制 の 変 化 営 業 操 業 時 間 の 変 化 原 材 料 の 変 化 故 障 率 の 変 化 等 外 的 要 因 の 変 化 気 温 湿 度 の 変 化 環 境 条 件 の 変 化 エネルギー 管 理 に 関 する 変 化 エネルギー 運 用 の 変 化 ( 管 理 体 制 や 運 用 の 強 化 等 ) 省 エネ 対 策 の 実 施 (ハード ソフト 両 面 ) 出 所 :ECCJ 講 演 資 料 より ( 各 業 種 で 採 用 している 原 単 位 分 母 の 例 ) 各 業 種 で 採 用 している 原 単 位 分 母 について 採 用 の 多 い 例 としては 表 3-8 が 挙 げられ る 表 3-8 各 業 種 の 原 単 位 分 母 の 例 業 種 原 単 位 分 母 百 貨 店 総 合 スーパー 延 べ 床 面 積 営 業 時 間 (81%) 延 べ 床 面 積 (17%) 自 動 車 部 品 製 造 業 売 上 金 額 (53%) 生 産 個 数 台 数 (24%) 生 産 トン 数 (14%) 一 般 病 院 延 べ 床 面 積 (73%) 床 面 積 (5%) 病 床 数 (4%) 空 調 面 積 (3%) 集 積 回 路 製 造 業 生 産 個 数 枚 数 (49%) 売 上 金 額 (37%) ウエハ 面 積 (3%) 出 所 :ECCJ 講 演 資 料 より 180

183 <エネルギー 管 理 に 対 する IT 技 術 への 期 待 > 図 3-2 に 示 す 通 り 技 術 検 討 委 員 会 において 策 定 された EEMS フレームワーク(energy information system energy control system energy management platform)に 加 え 次 のような 部 分 も 必 要 だと 考 えられる information & management Level 1(トップマネジメントレベル) information & management Level 2( 工 場 長 セクションマネージャレベル) energy control system( 現 場 の 制 御 だけではなく トップマネジメントの 制 御 も) 特 に 会 社 によっては 会 社 全 体 での 集 中 のデマンド 管 理 をしているところもある ま た 将 来 CO2 の 取 引 エネルギーの 外 販 エネルギーの 市 場 調 達 にも 取 り 組 まなければなら ない このことを 考 えると 工 場 長 セクションマネージャレベルだけではなく トップ マネジメントレベルでの 最 適 制 御 も 必 要 となってくると 思 われる これらの 仕 組 みを 通 じて 事 業 者 内 で エネルギー 最 少 CO2 最 少 エネルギーコスト 最 少 CSR 最 大 コンプライアンス 徹 底 に 取 り 組 んでいくことになる さらに 外 部 とのかかわりの 中 で エネルギーの 使 用 効 率 に 関 して 保 安 管 理 が 重 要 となってくる この 保 安 管 理 の 部 分 をフレームワークとしても 取 り 組 むことが 重 要 だ と 考 える 設 備 の 管 理 と 一 体 となり エネルギーの 管 理 を 行 っていくことが 重 要 だと 考 え る 図 3-2 フレームワークの 拡 張 イメージ 出 所 :ECCJ 講 演 資 料 より 181

184 3.3. IEC Energy Efficiency (1) 背 景 目 的 Energy Efficiency に 関 する 国 際 的 な 取 り 組 みには IEC SMB/SG1 IEC/TC65/JWG14 ICT4EE ISO50001 等 がある その 中 で IEC/TC65/JWG14 では Energy Efficiency に 関 するテクニカ ルレポート(Energy Efficiency in Industrial Automation)を 作 成 しており エネルギ ー 効 率 標 準 化 のガイドラインとして 2011/10 に 発 行 予 定 である 日 本 の 窓 口 は IEC/TC65/JWG14 国 内 委 員 会 が 担 当 している 産 業 オートメーションにおける Energy Efficiency は 幅 広 い 分 野 に 関 連 することもあり IEC/SMB/SC1 からの 要 請 を 受 けて IEC/SC17B IEC/SC22G IEC/TC65 NAMUR JEMIMA AIDA ISO/TC184 DKE UTE 等 から 検 討 メンバーが 招 集 され 2010 年 2 月 から 検 討 が 開 始 された 本 テクニカルレポートでは エネルギー 効 率 の 定 義 測 定 項 目 向 上 のための 方 法 論 など が 検 討 されている 出 所 :IEC/TC65/JWG14 国 内 委 員 会 委 員 作 成 資 料 より 図 3-3 IEC/TC65/JWG14 発 足 時 の 委 員 構 成 (2) 制 度 や 取 り 組 み 等 の 概 要 <Energy Efficiency を 向 上 させるための KPI> 図 3-4 は インテグレーションのレベルを 縦 軸 に 用 途 を 横 軸 に 示 しており その 中 の 各 領 域 において それぞれの 状 況 に 応 じた KPI(Key Performance Indicator)の 設 定 が 必 要 となっている このような 広 範 な 分 野 において それぞれ 個 別 の KPI を 設 定 することが 必 要 となるため IEC/TC65/JWG14 等 の 場 で 1 つ 1 つの KPI について 議 論 を 行 えるわけでは ない そこで IEC/TC65/JWG14 では KPI を 設 定 するための 方 法 論 について 検 討 を 進 め ている 182

185 出 所 :IEC/TC65/JWG14 国 内 委 員 会 委 員 作 成 資 料 より 図 3-4 KPI を 設 定 するための 方 法 論 また ISA95(IEC62264)では Functional Hierarchy として 製 造 業 における 機 能 別 (ビ ジネス 計 画 & 物 流 製 造 運 転 & 管 理 バッチ/ 連 続 / 離 散 系 制 御 など)の 階 層 モデルを 提 示 している( 図 3-5) 下 位 の Level 0 から 上 位 の Level4 それぞれについて その 層 での Time Frame( 例 えば Level2 では 時 間 分 秒 単 位 での 取 り 組 み Level4 では 月 週 日 単 位 での 取 り 組 み) 等 もモデリングしている これらの 階 層 モデルは KPI の 設 定 の 際 に 参 考 と なる 図 3-5 製 造 業 における 機 能 別 の 階 層 モデル 出 所 :IEC/TC65/JWG14 国 内 委 員 会 委 員 作 成 資 料 より 183

186 この 階 層 モデルに 従 って KPI CV(Control Variable) MV(Manipulated Variable) の 関 係 を 示 すのが 図 3-6 である 製 造 プロセスの 一 連 の 流 れとして 材 料 とエネルギーがインプットされ 各 種 プロセス を 経 たのちに 廃 物 と 製 品 が 生 み 出 されることを 示 している その 中 で CV が Unit Process から Process Control System Optimization へと 伝 達 されることで 製 造 プロセスの 最 適 化 のための 方 針 が 決 定 でき その 方 針 のもとで Process Control System Unit Process へと MV が 伝 達 され 製 造 プロセスの 制 御 が 実 施 される このような 製 造 プロセスを 考 え 実 際 に 取 り 組 む 際 には KPI CV(Control Variable) MV(Manipulated Variable)のようなデータの 標 準 化 が 必 要 となる 出 所 :IEC/TC65/JWG14 国 内 委 員 会 委 員 作 成 資 料 より 図 3-6 生 産 システムの 階 層 と KPI CV MV の 関 係 184

187 <KPI(Key Performance Indicator) Template> 現 在 KPI を 作 成 する 際 のテンプレートとして ISO22400 の 検 討 が 進 められている KPI のテンプレートは 現 時 点 では 図 3-7 のような 項 目 ( 表 側 の 項 目 )からなっており 各 企 業 等 において KPI を 設 定 する 際 には このテンプレートのフォーマットにしたがいつつ 個 別 に 必 要 になる 項 目 等 を 追 記 していく 形 での 活 用 が 想 定 されている 現 在 このテンプ レートの 項 目 が 標 準 化 されようとしているところである 図 3-7 KPI のテンプレート(ISO22400) 出 所 :IEC/TC65/JWG14 国 内 委 員 会 委 員 作 成 資 料 より 185

188 3.4. EEMS に 関 連 する 技 術 :コクヨエコライブオフィス (1) 背 景 目 的 コクヨ 株 式 会 社 では オフィスにおける CO2 排 出 量 を 削 減 するとともに 環 境 を 意 識 し ながら 創 造 性 生 産 性 を 高 めることを 目 指 す 実 験 オフィス エコライブオフィス 品 川 を 2008 年 11 月 20 日 より 開 設 し 検 証 実 験 を 開 始 している エコの 取 り 組 みとして 従 来 から オフィス 内 でルールを 決 め 光 熱 費 などを 削 るとい った 方 法 等 がある しかし 同 社 の 取 り 組 みの 根 本 には 最 も 大 切 なことはルールより 人 の 意 識 ( 感 情 )であり 働 く 人 が 積 極 的 に 取 り 組 まなければ 大 きな 効 果 は 期 待 できない という 考 え 方 がある そこで 同 社 では CO2 削 減 の 取 り 組 みを 行 いつつ いかに 働 く 人 のエコ 意 識 ( 感 情 )と 生 産 性 を 高 められるかに 焦 点 を 当 て エコ+クリエイティブ というコンセプトのもと よ り 創 造 的 にエコを 実 践 できる 仕 組 み 作 りを 行 っている (2) 制 度 や 取 り 組 み 等 の 概 要 < 実 施 目 標 > 2008 年 11 月 より 各 種 省 エネルギー 設 備 の 導 入 新 たなワークスタイルの 実 践 エネル ギー 使 用 量 を 常 に 意 識 した 行 動 と 工 夫 等 を 行 うことで エコライブオフィスでの CO2 排 出 量 を 同 社 従 来 比 で 年 間 約 41.5% 削 減 (CO2 56t/ 年 )を 目 標 として 取 り 組 みが 開 始 された その 後 1 年 間 の 検 証 の 成 果 として CO2 排 出 量 年 間 43.6% 削 減 (CO2 58.8t/ 年 )を 達 成 して いる <コンセプト> 同 社 のエコライブオフィスの 取 り 組 みのコンセプトは エコ+クリエイティブ である 企 業 活 動 の 成 果 を 高 めるか もしくは 消 費 するエネルギー 量 を 減 らすかという 二 者 択 一 的 な 考 え 方 ではなく 成 果 を 得 るための 企 業 活 動 の 効 率 化 質 の 向 上 使 用 するリソースの 削 減 などを 通 じて ( 企 業 活 動 の 成 果 )/( 消 費 エネルギー) を 高 める 取 り 組 みを 目 指 し ている また ものづくりプロセス 改 革 タイムマネジメント 省 スペース ペーパレス エコ 意 識 コミュニケーションの 4 つの 観 点 でオフィス 環 境 の 整 備 を 進 めている < 実 施 概 要 > 実 験 オフィス エコライブオフィス では オフィスにおける 省 エネルギー 設 備 に 加 え オフィスの 快 適 性 よりも 環 境 負 荷 の 軽 減 を 重 視 した 新 たな 環 境 配 慮 のワークスタイルを 取 り 入 れている エコライブオフィスでは 環 境 を 意 識 した エコワーカー への 意 識 変 革 を 導 く 執 務 環 境 のなかで 自 社 社 員 が 被 験 者 となり 自 らの 工 夫 で 創 造 性 や 生 産 性 をより 向 上 させなが 186

189 ら CO2 排 出 量 の 削 減 を 行 える 仕 組 みを 作 っている 省 エネルギー 設 備 として 省 エネルギー 空 調 / 照 明 システム エネルギー 監 視 システム などを 導 入 している さらに オフィス 内 に 自 然 採 光 と 自 然 換 気 を 取 り 入 れ 屋 上 に 植 栽 や 水 盤 など 自 然 環 境 を 取 り 入 れた 執 務 エリアを 設 けて オフィス 全 体 の 消 費 電 力 量 の 削 減 を 行 っている <エコライブオフィスの 概 要 > 同 社 のエコライブオフィスは 自 由 な 席 で 仕 事 ができるワークスペース 交 流 の 場 であ るスタジオ 屋 外 のガーデンなど エコライブオフィスは 様 々な 区 画 から 構 成 されている 図 3-8 エコラブオフィスの 概 要 出 所 :コクヨ 株 式 会 社 Web サイトより ガーデン エコライブオフィス 内 のガーデンは 四 季 を 身 近 に 感 じながら 働 くスタイルで 社 員 が 積 極 的 に 環 境 負 荷 を 軽 減 出 来 る 空 間 である 図 3-9 ガーデンの 概 要 出 所 :コクヨ 株 式 会 社 Web サイトより 187

190 スタジオ スタジオは 屋 外 とつながっている セミナーや 研 修 会 で 社 内 外 の 人 が 集 い 交 流 する 場 でもある 図 3-10 スタジオの 概 要 出 所 :コクヨ 株 式 会 社 Web サイトより プロジェクトスペース ワークラボ プロジェクトスペース ワークラボは 仕 事 に 応 じて 照 明 や 家 具 などを 自 由 に 配 置 でき る また 遠 隔 地 ともリアルタイムで 情 報 を 共 有 することが 可 能 な 空 間 である 図 3-11 プロジェクトスペース ワークラボの 概 要 出 所 :コクヨ 株 式 会 社 Web サイトより 188

191 ワークスペース ライブラリ ワークスペース ライブラリは 人 との 出 会 いや 日 々 変 化 する 情 報 との 出 会 いなど 常 に 感 じとる ことができるオフィス 空 間 である 図 3-12 ワークスペース ライブラリ 出 所 :コクヨ 株 式 会 社 Web サイトより <エコな 行 動 を 促 す 仕 組 み> 具 体 的 な 取 り 組 みとして 例 えば ダーツシステムを 導 入 している オフィスで 働 くワ ーカーは 予 め 自 分 が 使 うデスクの 利 用 時 間 を 設 定 し その 時 間 の 中 でオフィス 環 境 を 利 用 する 仕 組 みである この 取 り 組 みを 通 じて 効 率 的 に 業 務 を 遂 行 することを 促 している また 照 明 灯 の 省 エネルギー 化 ( 照 明 の LED 化 等 )や ワーカー 自 らの 照 度 調 節 ( 各 自 が 必 要 な 照 度 に 調 節 ) 空 調 運 転 時 間 の 短 縮 や 外 気 導 入 も 実 施 している 紙 削 減 の 取 り 組 み としては プリンタに 印 字 データをプールしておき 本 当 に 必 要 なもののみプリンタの 場 所 に 行 って 実 際 に 印 字 する 取 り 組 みなどがなされている 運 用 による 省 エネルギーとしては ノー 残 業 デーの 設 定 毎 日 夜 7 時 の 消 灯 出 張 の 削 減 等 も 行 っている 社 員 のエコな 行 動 を 促 す 仕 組 みとして エコアクションポイント 制 度 を 運 用 している この 制 度 は エコな 行 動 をした 社 員 にその 行 動 に 応 じたポイントを 付 与 し その 累 積 ポイ ント 数 を 見 える 化 する 仕 組 み(ポータルサイト)である この 制 度 では 累 計 取 得 エコポイントが 高 い 社 員 を 表 彰 したり 逆 にポイントが 少 ない 社 員 に 対 してペナルティを 設 けたりするなどして 様 々な 人 々のエコに 対 する 感 情 を 盛 り 上 げる 仕 組 みとして 利 用 している 働 き 方 の 見 直 しの 一 環 として フリーアドレスを 導 入 しているが その 際 には 仕 事 の 仕 方 自 体 の 新 たなリテラシを 身 につける 必 要 があるため 社 員 教 育 が 重 要 となる 189

192 3.5. EEMS に 関 連 する 技 術 : 東 大 グリーン ICT プロジェクト (1) 背 景 目 的 東 大 グリーン ICT プロジェクトは 情 報 を 用 いた 知 / 智 的 環 境 対 策 環 境 の 構 築 させられる 環 境 対 策 からやりたくなる 環 境 対 策 へ というコンセプトのもと 東 京 大 学 大 学 院 情 報 理 工 学 系 研 究 科 江 崎 浩 教 授 が 中 心 となり 推 進 されている 産 学 共 同 プロジェク トである 2008 年 6 月 に 同 プロジェクトの 産 学 連 携 型 コンソーシアムは 発 足 し 現 在 では 45 組 織 (32 企 業 13 団 体 )による 取 り 組 みとなっている コンソーシアム 発 足 から 現 在 (2010 年 )まで の 2 年 間 東 京 大 学 工 学 部 2 号 館 をテストベットとし 約 30 の 実 証 実 験 が 取 り 組 まれてい る また それと 同 時 にビルのファシリティー 通 信 の 標 準 化 に 向 けて FIAP(Facility Information Access Protocol)アーキテクチャが 提 唱 されている 東 大 グリーン ICT プロジェクトでは インターネット 技 術 を 用 いたオープン 環 境 省 エ ネ 対 策 させられる 環 境 対 策 から やりたくなる 環 境 対 策 へ という 2 つの 狙 いを 掲 げ 推 進 されているプロジェクトである 具 体 的 には インターネット 技 術 を 用 いたオープン 環 境 省 エネ 対 策 という 狙 いのも と 通 信 プロトコルと 共 通 データベースのオープン 化 を 図 り データをユーザが 自 由 に 利 用 できる 環 境 を 作 るために 同 プロジェクトでは FIAP(Facility Information Access Protocol)を 策 定 し そのプロトコルを 世 界 標 準 にするための 活 動 を 進 めている また させられる 環 境 対 策 から やりたくなる 環 境 対 策 へ を 実 現 するために や りたくなる 組 織 個 人 の 行 動 様 式 の 創 生 (PDCA サイクルをいかに 環 境 省 エネ 行 動 にし ていくか) やりたくなる 技 術 環 境 ( 次 世 代 UI)の 創 造 (BEMS に 対 して) 自 律 的 制 御 技 術 の 開 発 に 取 り 組 んでいる (2) 制 度 や 取 り 組 み 等 の 概 要 <プロジェクトの 実 施 体 制 > 東 大 グリーン ICT プロジェクトは コンセプト 見 える 化 制 御 仕 様 実 証 実 験 という 5 つのワーキンググループから 構 成 されており ワーキンググループでは 既 存 の 仕 組 みから 新 しい 仕 組 みに 低 コストで 移 行 する という 狙 いのもと 次 のような 取 り 組 みを 各 ワーキンググループで 分 担 して 実 施 している ビルの 中 の 機 器 の 相 互 接 続 とデータベースのオープン 化 マネジメントできる 仕 組 みの 構 築 ( 見 える 化 と 計 測 の 仕 組 み 作 り) 動 態 管 理 と 機 器 制 御 の 連 動 ユーザ 指 導 による 建 物 における 標 準 購 買 仕 様 作 り 資 源 生 産 性 と 時 間 生 産 性 の 組 織 デザイン 190

193 出 所 : 東 大 グリーン ICT プロジェクト コンセプト WG 作 成 資 料 より 図 3-13 プロジェクトのワーキンググループの 構 成 また 2008 年 度 の 同 プロジェクトの 各 ワーキンググループと 実 証 実 験 の 構 造 は 図 3-14 のとおりである 出 所 : 東 大 グリーン ICT プロジェクト コンセプト WG 作 成 資 料 より 図 3-14 実 証 実 験 の 構 造 図 <コンセプトワーキンググループの 位 置 づけ> 同 プロジェクトの 中 で 2009 年 度 のコンセプトワーキンググループでは させられる 環 境 対 策 から やりたくなる 環 境 対 策 へ というプロジェクト 全 体 の 狙 いのもとで 利 用 者 の 自 律 的 なマネジメントの 実 現 を 目 指 して 活 動 を 実 施 している 191

194 具 体 的 に 利 用 者 の 自 律 的 なマネジメントの 実 現 のために 同 ワーキンググループでは IT による 自 律 的 な 制 御 と 人 の 自 律 的 な 行 動 に 着 目 し 組 織 や 個 人 の カイゼン PDCA サイクルの 取 り 組 みと 定 着 に 向 けて 下 記 の 3 つの 取 り 組 みを 実 施 している 調 査 分 析 の 活 動 理 論 化 と 普 及 仮 説 検 証 (ユーザインタフェースの 試 作 実 証 ) 出 所 : 東 大 グリーン ICT プロジェクト コンセプト WG 作 成 資 料 より 図 3-15 組 織 や 個 人 の カイゼン PDCA サイクルの 取 り 組 みと 定 着 に 向 けての 取 り 組 み <コンセプトワーキンググループの 活 動 と 成 果 の 概 要 > 同 プロジェクト 2009 年 度 のコンセプトワーキンググループでは 前 述 の 通 り 調 査 分 析 の 活 動 理 論 化 と 普 及 仮 説 検 証 (ユーザインタフェースの 試 作 実 証 ) の 3 つ の 取 り 組 みを 行 っている 出 所 : 東 大 グリーン ICT プロジェクト コンセプト WG 作 成 資 料 より 図 3-16 コンセプトワーキンググループの 取 り 組 み 192

195 調 査 分 析 の 活 動 調 査 分 析 の 活 動 としては 無 線 電 力 計 測 器 ( 名 古 屋 大 学 開 発 )を 利 用 した 複 合 機 の 電 力 データの 収 集 と 分 析 を 行 うとともに 講 義 室 と 会 議 室 のデータ 深 堀 調 査 も 実 施 して おり これについては 第 1 次 中 間 報 告 書 第 2 次 中 間 報 告 書 を 作 成 している また あわ せてサウンド 効 果 についての 考 察 も 行 っており 報 告 書 としてまとめている 出 所 : 東 大 グリーン ICT プロジェクト コンセプト WG 作 成 資 料 より 図 3-17 調 査 分 析 の 活 動 結 果 理 論 化 と 普 及 理 論 化 と 普 及 については 改 善 の 標 準 化 の 新 理 論 の 検 討 を 行 い 6W2H 報 告 書 として まとめている FIAP における 見 える 化 構 想 プラン 書 も 作 成 している また 普 及 といった 193

196 観 点 では エコデザイン 国 際 会 議 発 表 原 稿 電 気 通 信 情 報 学 会 IA 研 究 会 発 表 原 稿 の 作 成 に も 取 り 組 んでいる 出 所 : 東 大 グリーン ICT プロジェクト コンセプト WG 作 成 資 料 より 図 3-18 理 論 化 と 普 及 の 考 え 方 仮 説 検 証 (ユーザインタフェースの 試 作 実 証 ) 仮 説 検 証 (ユーザインタフェースの 試 作 実 証 ) については ゲームニクス オンラ イン デモ 版 とオフライン 版 の 開 発 を 開 発 し 報 告 書 としてまとめている PUSH 型 見 える 化 ソフトも 開 発 し 報 告 書 としてまとめている また ゲームニクスデモ 版 のタッチパネルを 開 発 し その 実 証 的 な 実 験 にも 取 り 組 んでいる 194

197 出 所 : 東 大 グリーン ICT プロジェクト コンセプト WG 作 成 資 料 より 図 3-19 ユーザインタフェースの 試 作 実 証 の 概 要 195

198 < 課 題 の 整 理 > コンセプトワーキンググループでは 2009 年 度 の 取 り 組 みの 成 果 を 通 じて 組 織 マネジ メントの 視 点 の 必 要 性 従 来 の 改 善 (5W1H)からスパイラル PDCA 6W2H の 必 要 性 が 今 後 の 取 り 組 みとして 重 要 であるとしている 組 織 マネジメントの 視 点 の 必 要 性 としては 資 源 生 産 性 を 向 上 させる 際 の 様 々なパ ラメータの 中 で 時 間 のファクターがポイントであり 無 駄 をなくすことで CO2 排 出 量 削 減 につながるとしている 出 所 : 東 大 グリーン ICT プロジェクト コンセプト WG 作 成 資 料 より 図 3-20 組 織 マネジメントの 視 点 従 来 の 改 善 (5W1H)からスパイラル PDCA 6W1H の 必 要 性 については 従 来 の 問 題 解 決 型 の PDCA ではなく 状 況 に 応 じて 解 決 すべき 課 題 自 体 が 変 わっていくことも 念 頭 に 置 いた 課 題 達 成 型 のスパイラル PDCA が 必 要 であるとしている また あわせて 従 来 は 改 善 の 際 の 視 点 が 5W1H であったが そこに What for How Much という 2 つの 新 たな 視 点 も 必 要 であるとしている 出 所 : 東 大 グリーン ICT プロジェクト コンセプト WG 作 成 資 料 より 図 3-21 課 題 達 成 型 のスパイラル PDCA 196

199 3.6. EEMS に 関 連 する 技 術 : 三 菱 電 機 (1) 背 景 目 的 改 正 省 エネ 法 を 契 機 として 三 菱 電 機 株 式 会 社 においては 省 エネに 向 けた 取 り 組 みに 一 層 の 力 を 入 れている 従 来 ならば 工 場 の 設 備 等 ハードウェアを 新 しく 入 れ 替 えること で 相 応 の 省 エネ 効 果 が 得 られていたが 改 正 省 エネ 法 により それらの 対 応 のみでは 不 足 し 従 来 よりも 極 め 細 かい 対 応 が 必 要 となっていることが 大 きな 理 由 である なお 工 場 における 省 エネについては 三 菱 電 機 グループ 2 社 が 平 成 16 年 度 エネルギ ー 管 理 優 良 工 場 等 表 彰 の 各 賞 を 受 賞 オフィスの 省 エネの 取 り 組 みについても 同 社 は 積 極 的 に 取 り 組 んでおり その 結 果 として 2010 年 度 グリーン IT アワードのグリーン IT 推 進 協 議 会 会 長 賞 を 受 賞 している 三 菱 電 機 株 式 会 社 では グループ 全 体 でのエネルギー 消 費 量 に 対 して 本 社 と 支 社 のオ フィスでのエネルギー 消 費 量 は 5%にも 満 たない 状 況 である エネルギー 消 費 量 の 大 半 は 工 場 の 生 産 の 際 に 消 費 されている このような 状 況 もあり エネルギー 管 理 システムによる ロスの 見 える 化 として 主 として 工 場 での 省 エネの 取 り 組 みを 行 っている また 今 後 オフィスでの 省 エネも 重 要 となると 考 えられることから 試 行 的 にオフィスでの 省 エネの 取 り 組 みにも 着 手 している (2) 制 度 や 取 り 組 み 等 の 概 要 <エネルギー 管 理 システムによるロスの 見 える 化 活 動 事 例 - 工 場 編 -> 三 菱 電 機 の 工 場 では 例 えば レーザー 加 工 機 ラインにおいて 構 内 LAN とデジタル 計 測 盤 を 備 えた 電 力 系 を 設 置 し 1 ヶ 月 間 の 日 々のラインでのエネルギー 消 費 量 を 収 集 集 計 している( 図 3-22) このような 活 動 を 通 じて どこにエネルギー 使 用 の 無 駄 が 発 生 して いるのかを 把 握 することが 可 能 となっている 出 所 : 三 菱 電 機 株 式 会 社 講 演 資 料 より 図 ヶ 月 間 の 日 々のラインでのエネルギー 消 費 量 を 収 集 集 計 例 197

200 具 体 的 には ラインでのエネルギー 消 費 結 果 の 集 計 により 無 駄 が 発 生 していると 予 想 される 箇 所 を 特 定 している 例 えば 図 3-22 グラフ 中 の クーリングタワー と 記 載 され た 部 分 では 工 場 が 稼 動 していないが エネルギーが 一 定 程 度 消 費 されていることが 分 か る その 理 由 を 工 場 関 係 者 で 調 べたところ 凍 結 防 止 のために クーリングタワー が 動 作 していたという 事 実 が 判 明 した これに 対 して ポンプ 電 源 をインバータ 化 し 凍 結 防 止 程 度 の 回 転 数 制 御 とすることで 2,150kWh/ 台 年 22 台 =47,300kWh/ 年 のエネルギー 消 費 の 削 減 が 可 能 となっている さら には この 取 り 組 みを 全 工 場 に 展 開 することで 946,000kWh/ 年 のエネルギー 消 費 量 の 削 減 ポテンシャルがあることが 分 かっている また 同 社 グループ 会 社 では 従 来 の 月 単 位 の 使 用 電 力 量 把 握 では 1 ヶ 月 間 での 詳 細 なエ ネルギー 使 用 の 内 容 は 把 握 できないことから エネルギー 消 費 量 の 情 報 を 収 集 し 設 備 毎 時 間 別 の 原 単 位 グラフを 作 成 するためのエネルギー 管 理 システムを 導 入 している 出 所 : 三 菱 電 機 株 式 会 社 講 演 資 料 より 図 3-23 設 備 毎 時 間 別 の 原 単 位 グラフを 作 成 するためのエネルギー 管 理 システム また 取 得 した 工 場 のエネルギー 消 費 のデータをもとに 同 社 では 数 量 原 単 位 管 理 を 行 っている 例 えば 原 単 位 として 消 費 電 力 / 生 産 数 を 採 用 し 図 3-24 のようなグ ラフ 化 を 行 っている 工 場 の 各 ラインのデータについては 班 長 が 前 日 のラインのエネルギー 消 費 のデータを まとめてグラフ 化 し 朝 礼 にて 各 社 員 に 共 有 している また このデータと 前 日 の 日 報 を つき 合 わせ 原 単 位 悪 化 の 原 因 を 把 握 している このような 取 り 組 みを 省 エネ 管 理 者 では なく 工 場 のラインの 班 長 が 中 心 となって 実 施 し 様 々な 観 点 から 分 析 して 改 善 の 方 針 を 考 えている 198

201 出 所 : 三 菱 電 機 株 式 会 社 講 演 資 料 より 図 3-24 原 単 位 ( 消 費 電 力 / 生 産 数 )のグラフ 化 の 例 その 他 に 段 取 りロスによる 無 駄 なエネルギー 消 費 実 装 機 トラブルによる 工 場 停 止 の 際 の 無 駄 なエネルギー 消 費 などにも 分 析 と 対 応 を 行 っている( 図 3-25) 図 3-25 無 駄 なエネルギー 消 費 などの 分 析 例 出 所 : 三 菱 電 機 株 式 会 社 講 演 資 料 より このような 取 組 みを 通 じて ある 工 場 では 原 単 位 改 善 として 平 均 0.65kWh/ 枚 から 平 均 0.38kWh/ 枚 へと 42%の 削 減 に 成 功 している また 電 力 削 減 量 では 70MWh/ 年 (126 万 円 / 年 CO2 は 29.5t/ 年 )の 削 減 に 成 功 している( 図 3-26) 199

202 図 3-26 ある 工 場 での 原 単 位 改 善 例 出 所 : 三 菱 電 機 株 式 会 社 講 演 資 料 より なお 同 社 が 考 えるデータの 見 える 化 (グラフ 化 )のポイントとしては 単 に 作 るだけ ではなく 作 ったグラフについて 少 なくとも 3 つの 点 を 分 析 することである グラフを 出 し 効 果 がある というだけでは 次 の 改 善 につながらないため そこからもう 一 歩 さ らに 何 かできないかを 考 えることが 大 切 であるという また データを 分 析 し 次 にどのような 対 策 をしなくてはならないかを 考 える 力 デー タをどう 読 み 込 み データをどのように 使 いこなせるか その 辺 りの 能 力 が 社 員 に 必 要 と される 事 項 である 一 方 現 在 は グループ 会 社 内 の 各 工 場 でそれぞれ 独 立 に 現 場 で 改 善 を 考 えながら 取 り 組 んでいることもあり 各 現 場 で 出 てきた 成 功 事 例 を 本 社 で 集 約 し 全 ての 工 場 で 共 有 できるような 仕 組 みの 構 築 が 検 討 課 題 となっている <エネルギー 管 理 システムによるロスの 見 える 化 活 動 事 例 -オフィス 編 -> 省 エネ 法 の 対 象 が 事 業 所 から 事 業 者 となったことを 契 機 として 同 社 ではオフィスの 省 エネにも 力 を 入 れている オフィスの 省 エネの 取 り 組 みの 先 行 事 例 が 十 分 ではない 中 でも これまでに 培 ってきた 工 場 における 省 エネの 取 り 組 みの 知 見 を 活 かし オフィスの 省 エネ に 取 り 組 んでいる 同 社 では 200 名 程 度 のオフィスについて 試 行 的 に 省 エネの 取 り 組 みを 実 施 している 取 り 組 みを 始 める 段 階 で 当 該 オフィスで 使 用 している 電 力 量 の 内 訳 を 示 しているのが 図 3-27 である 半 分 以 上 が 照 明 による 電 力 消 費 であることが 分 かっている 200

203 図 3-27 オフィスで 使 用 している 電 力 量 の 内 訳 出 所 : 三 菱 電 機 株 式 会 社 講 演 資 料 より そこで 同 社 では 機 器 別 のエネルギー 使 用 量 の 分 析 として まず 照 明 に 焦 点 を 当 てた 取 り 組 みを 実 施 している( 図 3-28) 平 日 のオフィスについては 9 時 から 20 時 のコアタイ ム 中 の 使 用 電 力 を 下 げるのは 難 しいと 分 析 する 一 方 で 午 前 6 時 から 9 時 までの 早 朝 22 時 以 降 の 夜 間 の 照 明 の 使 用 電 力 を 下 げることが 可 能 ではないかと 分 析 している 図 3-28 時 系 列 のオフィスのエネルギー 使 用 量 出 所 : 三 菱 電 機 株 式 会 社 講 演 資 料 より 201

204 例 えば フロア 人 数 一 人 当 たりの 照 明 電 力 量 を 区 画 ごとに 表 示 し 早 朝 夜 間 での 部 分 消 灯 の 不 徹 底 の 状 況 が 把 握 できている( 図 3-29) 例 えば 夜 間 22 時 に 一 斉 消 灯 を 行 い その 後 電 力 量 が 大 きく 減 少 するというデータが 得 られており 夜 間 に 不 要 な 照 明 が 点 灯 していた 可 能 性 があると 判 断 している また 各 フロアでは 照 明 のボタンが 一 箇 所 にブロ ック 化 されているため 自 分 の 周 りの 照 明 だけではなく 一 斉 に 全 ての 照 明 を 点 灯 させる 習 慣 があるのではないかと 分 析 している 図 3-29 フロア 人 数 一 人 当 たりの 照 明 電 力 量 のグラフ 化 出 所 : 三 菱 電 機 株 式 会 社 講 演 資 料 より 照 明 の 他 に パソコンの 消 費 電 力 量 の 分 析 も 行 っている( 図 3-30) オフィス 内 のパソ コンは 消 費 電 力 の 多 いデスクトップから 消 費 電 力 の 少 ないノート PC へと 移 行 している ものの 現 状 ではデスクトップの 方 が 多 い 状 況 である パソコンの 消 費 電 力 量 の 分 析 結 果 としては 従 業 員 が 離 席 した 際 のアイドリング 状 態 で の 消 費 電 力 が 多 いと 分 析 されている この 結 果 を 受 け 同 社 では 30 分 以 上 離 席 する 場 合 には シャットダウンすることを 従 業 員 に 勧 めている また 同 社 では パソコンの 電 源 を 切 ったとしても ハードウェアとしては 待 機 電 源 を 消 費 することを 考 え 電 源 の 切 り 替 えスイッチの 付 いた 電 源 タップを 配 備 することも 想 定 し ている 202

205 図 3-30 オフィスのパソコンのエネルギー 資 料 量 出 所 : 三 菱 電 機 株 式 会 社 講 演 資 料 より 上 記 のような 取 り 組 みの 効 果 として 同 社 の 200 名 規 模 のオフィスでの 省 エネ 効 果 とし て ( 図 3-31)のように 試 算 ( 従 来 の 9.5%に 相 当 )している 図 3-31 省 エネ 効 果 の 例 出 所 : 三 菱 電 機 株 式 会 社 講 演 資 料 より 203

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