5 指導の構想 H 1 8 年度中学校家庭科課題研修講座テーマ ~ 進んで生活を工夫 創造する能力と態度を育てる家庭科の授業改善 ~ 生活の自立と衣食住 の学習内容は 生徒の興味 関心も高く 学習したことがすぐに 生活に生かすことができる しかし 家族と家庭生活 の内容の中でも特に 幼児とのかかわり

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4. 題材の評価規準 題材の評価規準 については, B 日常の食事と調理の基礎 (2),(3), D 身近な消費生活 と環境 (1) の 評価規準に盛り込むべき事項 及び 評価規準の設定例 を参考に設定して いる 家庭生活への関心 意欲 態度 お弁当作りに関心をもち, おか 生活を創意工夫する能力

上に食に関する指導の充実が求められている 食環境の乱れが社会的課題とっている今日 中学生が食生活の自立を目指した学習をすることは大切なことであるので 本時は 自分や家族の食生活の中で見付けた問題点の改善に自主的に取り組むことができるように 指導を進めることにした 指導に当たっては これまでの学習を踏

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3 題材の目標 (1) (2) 4 題材の評価規準 ( 指導要録の四つの観点 ( 生活や技術への関心 意欲 態度 ) から題材の学習を通して目指す生徒の姿を示します ) 文章の語尾は 評価規準の作成, 評価方法の工夫改善のための参考資料 ( 中学校技術 家庭 ) 平成 23 年 11 月 ( 国立教

Taro-6学習指導案(事例①小学校

具体的な場面を設定し 実際に整理 整頓の計画を立てることで 実生活に繋げていくことができる よう指導していきたい また 第 3 次には環境とのかかわりについても押さえ 広い視野で考えられ るようにしていきたい 3 題材の目標 身の回りの整理 整頓に関心をもち 気持ちよく過ごそうとする 家庭生活への関

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7 本時の指導構想 (1) 本時のねらい本時は, 前時までの活動を受けて, 単元テーマ なぜ働くのだろう について, さらに考えを深めるための自己課題を設定させる () 論理の意識化を図る学習活動 に関わって 考えがいのある課題設定 学習課題を 職業調べの自己課題を設定する と設定する ( 学習課題

Taro-小学校第5学年国語科「ゆる

(1) 体育・保健体育の授業を改善するために

20情報【授業】

平成15年度 家庭科 年間指導・評価計画

国語科学習指導案様式(案)

第14章 キャリア教育

1. 研究主題 学び方を身につけ, 見通しをもって意欲的に学ぶ子どもの育成 ~ 複式学級における算数科授業づくりを通して ~ 2. 主題設定の理由 本校では, 平成 22 年度から平成 24 年度までの3 年間, 生き生きと学ぶ子どもの育成 ~ 複式学級における授業づくり通して~ を研究主題に意欲的

第 2 学年 * 組保健体育科 ( 保健分野 ) 学習指導案 1 単元名生涯の各段階における健康 ( イ ) 結婚生活と健康 指導者間中大介 2 単元の目標 生涯の各段階における健康について, 課題の解決に向けての話し合いや模擬授業, ディベート形式のディスカッションなどの学習活動に意欲的に取り組む

とで児童に活動の見通しを持たせ, 自分で課題を立て情報を集め整理し, 発表する等に取り組めるようにしていきたい 調査計画の場面では, 目的に照らしてどのような調査をしていくことがよいのか児童にしっかりと考えさせたい 例えば, データはどう集めたらよいのか, アンケートを実施する場合には, 誰にアンケ

3. ➀ 1 1 ➁ 2 ➀ ➁ /

H26関ブロ美術プレ大会学習指導案(完成版)

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2年生学級活動(性に関する指導)指導案

技術 家庭科学習指導案 安芸高田市立向原中学校指導者久保田美恵 1 日時平成 26 年 11 月 10 日 ( 月 ) 第 5 校時 (14:15~15:05) 2 場所 2 年教室 3 学年 学級第 2 学年男子 11 名女子 11 名計 22 名 4 題材名 食品の選択 小題材名 加工食品の選び

単元の目標 カレーライスを作ることに興味 関心をもち, 進んで活動する カレーライスの作り方を調べ, 作り方, 材料, 用具を発表することができる カレーライス作りの活動を通して, 食材を知ったり, 道具を使う仕事にふれたりして, 生活経験を豊かにする 人との関わりを通してコミュニケーション能力を身

<小学校 生活科>

や友達のよさに気付かせたい また, 気付いたことが今後の成長にどのように生かしていけるのかを 考えさせたい 単元の目標 身近な材料を使って, 工夫して動くおもちゃをつくることに関心をもち, 遊びを工夫して, みんなで楽しく遊ぼうとしている 生活への関心 意欲 態度 身近にある材料を使って, 動くおも

第 4 学年算数科学習指導案 平成 23 年 10 月 17 日 ( 月 ) 授業者川口雄 1 単元名 面積 2 児童の実態中条小学校の4 年生 (36 名 ) では算数において習熟度別学習を行っている 今回授業を行うのは算数が得意な どんどんコース の26 名である 課題に対して意欲的に取り組むこ

第 5 学年 社会科学習指導案 1 単元名自動車をつくる工業 2 目標 我が国の自動車工業の様子に関心を持って意欲的に調べ, 働く人々の工夫や努力によって国民生活を支える我が国の工業生産の役割や発展について考えようとしている ( 社会的事象への関心 意欲 態度 ) 我が国の自動車工業について調べた事

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表 2 家庭にミシンがあり, 家族 ( 自分を含む ) が使用している 37% 家庭にミシンはあるが, ほとんど使用していない 26% 家庭にミシンがない 37% 指導観 1 年生にとって, 中学校に入学して初めての被服製作題材である 小学校の家庭科でも布を用いた製作を行ってきているが, 授業後,

○ ○ 科 学 習 指 導 案

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座標軸の入ったワークシートで整理して, 次の単元 もっとすばらしい自分へ~ 自分向上プロジェクト~ につなげていく 整理 分析 協同的な学習について児童がスクラップした新聞記事の人物や, 身近な地域の人を定期的に紹介し合う場を設けることで, 自分が知らなかった様々な かがやいている人 がいることを知

Microsoft Word - 研究協議会資料(保健分野学習指導案)

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平成 30 年 6 月 8 日 ( 金 ) 第 5 校時 尾道市立日比崎小学校第 4 学年 2 組外国語活動 指導者 HRT 東森 千晶 JTE 片山 奈弥津 単元名 好きな曜日は何かな? ~I like Mondays.~ 本単元で育成する資質 能力 コミュニケーション能力 主体性 本時のポイント

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小学校 第○学年 学級活動(給食)指導案

エコポリスセンターとの打合せ内容 2007

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平成 年度佐賀県教育センタープロジェクト研究小 中学校校内研究の在り方研究委員会 2 研究の実際 (4) 校内研究の推進 充実のための方策の実施 実践 3 教科の枠を越えた協議を目指した授業研究会 C 中学校における実践 C 中学校は 昨年度までの付箋を用いた協議の場においては 意見を出

第 2 学年 理科学習指導案 平成 29 年 1 月 1 7 日 ( 火 ) 場所理科室 1 単元名電流とその利用 イ電流と磁界 ( イ ) 磁界中の電流が受ける力 2 単元について ( 1 ) 生徒観略 ( 2 ) 単元観生徒は 小学校第 3 学年で 磁石の性質 第 4 学年で 電気の働き 第 5

4 題材の指導 評価計画 ( 時間扱い ) 時評価規準数学習活動 関心 意欲 態度工夫 創造技能知識 理解 3 本時 / 衣服と社会生活 衣服と社会生活 目的に応じた着 衣服の社会生活上 とのかかわり とのかかわりに関 用や個性を生かす の機能について理解 心を持ち 時 場 着用について考え してい

いて考え, 判断し, 実践している 解している 6 食育の視点 自の食生活を見つめ直し, よりよい食習慣を形成しようと努力すること ( 心身の健康 ) 食品の品質の良否を見け, 食品に含まれる栄養素やその働きを考え, 適切な選択をすること ( 食品を選択する能力 ) 7 学習計画 時 おやつの取り方

Microsoft Word - 数学指導案(郡市教科部会)

きるか, 必要なものを取捨選択したり, 試したり見立てたり工夫したりしながら, 自分が選んだおもちゃや楽器をつくる できたおもちゃや楽器を交流し, 友達とアドバイスしあいながら, 改良したり, 遊び方を工夫したりして, よいものにしようとする おもちゃフェスティバルを開き実際に遊び, みんなが楽しく

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Microsoft Word - 0表紙みどり1.doc

(2) 計画学習課題 学習内容 時間 連立方程式とその解 二元一次方程式とその解の意味 2 連立方程式とその解の意味 ( 本時 1/2) 連立方程式の解き方 文字の消去の意味 加減法による連立方程式の解き方 5 代入法による連立方程式の解き方 連立方程式の利用 問題を解決するために 2つの文字を使っ

解答類型

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5. 単元指導目標単元の目標 ( 子どもに事前に知らせる ) 小数 整数の意味を考えよう 小数 整数の計算の仕方を見つけ 計算できるようになろう 子どもに事前に知らせる どうまとめるのか 何を ( どこを ) どうするのか ( 作業 教える 考えさせる ) 何についてまとめるのか 1. 小数 整数の

内容 児童 経験したことや調べたことから選んで話す 内容 ( 考え ) を分かりやすく話す はっきりした発音で声の大きさを考えて話す 丁寧な言葉を使って話す 相手の顔を見ながら話す 大事なこと

授業の構成要素 学び合う授業で育つ 3 つの力 資料 2 基礎 基本の力知識 理解 技能 問題解決力思考力 判断力 表現力 想像力 学ぼうとする力学習意欲 自己有用感 身に付けた知識 技能を活用したり その成果を踏まえた探究活動を行う中で学び合う授業を展開する 教師の役割 < 問題提示の工夫 > 多

北野中学校 30 周年第 1 学年共通道徳学習指導案 人はなぜ働くのか. 日 時 平成 18 年 11 月 24 日 生 徒 札幌市立北野中学校第 1 学年 指導者 教諭 筒井 久保村 石塚 川村 1. 主題名 人はなぜ働くのか 4-(5) 勤労と奉仕の精神 2. 主題設定の理由 人のためにならない

Taro-H29 教育課程編成届3

<ICTの活用 > 第 3 時でデジタルカメラを使い子ども達の制作途中の作品を撮影し, 大型テレビを活用して提示する 道具の使い方の工夫を分かりやすく示したり, 作品の面白さを紹介したりすることで 自分の作品にも取り入れてみたい という活動への意欲付けになると考える 2 題材の目標 粘土を切ったりけ

○数学科 2年 連立方程式

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2 単元の目標 廿日市市 についての魅力を目的意識や相手意識を明確にして地域内外に発信することができる 自分たちの住む 廿日市市 に愛着をもつことができる 3 単元の評価規準 学習方法 自分自身 他者や社会 課題発見力 思考力 判断力 表現力 主体性 自らへの自信 対象と積極的にかかわる中で, 課題

高等学校第 2 学年保健体育科学習指導案 指導日時 : 平成 25 年 11 月 6 日第 3 校時 指導学級 : 第 2 学年 組 名 指導者 : 宮城県古川黎明高等学校教諭千田健二 1 単元名保健 : 社会生活と健康ウ労働と健康 ( 大修館書店 現代保健体育改訂版 ) 2 単元の目標社会生活にお

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第 1 学年国語科学習指導案 日時 平成 27 年 11 月 11 日 ( 水 ) 授業 2 場所 八幡平市立西根中学校 1 年 2 組教室 学級 1 年 2 組 ( 男子 17 名女子 13 名計 30 名 ) 授業者佐々木朋子 1 単元名いにしえの心にふれる蓬莱の玉の枝 竹取物語 から 2 単元

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< 自己と 事象 とのつながり> 題材との出会いの場面において, やってみたいという思いや, どのようになっているのかなどの知的欲求を刺激するように, 実際の小物や写真などを提示し, 自分の生活を豊かにする楽しい小物について具体的なイメージを完成予想図として描き表していく そうすることで, 事象 (

(3) 資料について本資料は混雑したお店で孫が積んである段ボールを崩してしまい困っているおばあさんの代わりに わたし とその友達の友子が 整理していると 事情の知らない店員に叱られてしまう その後 おばあさんにお礼を言われたが わたし と友子はすっきりしないで帰る 数日後 店員からお詫びの手紙が来た

指導観指導にあたっては 基本となる回転技に取り組み 自己の能力に適した技が安定してできるようにするとともに 発展技にも挑戦できるようにする その際には 友達の動きを見て技のポイントに気づき 伝えあったりしながら意識して練習できるようにする 運動は 柔軟性が要求される運動であり 体を痛めたりうまく回れ

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が分かり 地域に親しみや愛着をもち 人々と適切に接することや安全に生活することができるようにすることを目指している 本校は 隣接する小学校が休校することになり 今年度非常に多くの転校生を迎えた それに伴い学区域が二校分の広さに広がり 2 年生にとっては新しくなった学区域の中には 知らない場所やまだ行

(1)

主語と述語に気を付けながら場面に合ったことばを使おう 学年 小学校 2 年生 教科 ( 授業内容 ) 国語 ( 主語と述語 ) 情報提供者 品川区立台場小学校 学習活動の分類 B. 学習指導要領に例示されてはいないが 学習指導要領に示される各教科 等の内容を指導する中で実施するもの 教材タイプ ビジ

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Microsoft Word - 小学校第6学年国語科「鳥獣戯画を読む」

単元構造図の簡素化とその活用 ~ 九州体育 保健体育ネットワーク研究会 2016 ファイナル in 福岡 ~ 佐賀県伊万里市立伊万里中学校教頭福井宏和 1 はじめに伊万里市立伊万里中学校は, 平成 20 年度から平成 22 年度までの3 年間, 文部科学省 国立教育政策研究所 学力の把握に関する研究

能を習得したり活用したりすることの必要性について確認する グラフをかく力やグラフを読み取る力を身に付けさせるとともに, 一次関数を学ぶことに対する意欲を高めたい 小単元全体を通して主体的に学ぶ意欲を高め, 自分の考えを説明したいという気持ちにさせた上で, 目的や方法等を明確にした意図のあるペアやグル

英語科学習指導案 京都教育大学附属桃山中学校 指導者 : 津田優子 1. 指導日時平成 30 年 2 月 2 日 ( 金 ) 公開授業 Ⅱ(10:45~11:35) 2. 指導学級 ( 場所 ) 第 2 学年 3 組 ( 男子 20 名女子 17 名計 37 名 ) 3. 場所京都教育大学附属桃山中

中学校における授業実践事例 1 第 3 学年社会科 消費生活と経済 1 学校名 職氏名萩市立田万川中学校教諭室谷雄二 2 生徒 3 学年 15 人 3 学習指導案 (1) 題材名消費生活と経済 (2) 題材の目標経済活動の意義について消費生活を中心に理解させるとともに 価格の働きに着目させて市場経済

2 教科に関する調査の結果 ( 各教科での % ) (1) 小学校 国語 4 年生 5 年生 6 年生 狭山市埼玉県狭山市埼玉県狭山市埼玉県 平領均域正等答別率 話すこと 聞くこと 書くこと

芥川小学校5年家庭科 学習指導案

第2学年1組 家庭科学習指導案

( ) 単元計画 ( 全 6 時間 ) 段階 主な学習活動と内容 指導上の留意点 配時 私たちが食べているものは, どこからきて 既習を想起できるように, 農業や いるか考える 水産業の学習内容を掲示しておく 給食の献立から調べた食料自給率から, 給食の献立から調べた食料自給率本つ気づいたことや疑問

(3) 児童の意識の流れ 児童の意識 活動 葉っぱの色が赤 伝え合い交流する環境設定 大きなどんぐりを拾ったよ どんぐりでこまをつくろう 探した秋を 教え合おう秋の物でおもちゃを作ろう や黄色だったよ 葉っぱの形がおもしろいな 葉っぱで顔をつくれそうだな 友達と交流する場 思考ツール : イメージマ

質問項目とてもそう思うまあまあそう思うあまり思わないそう思わない 欲しいもの と 必要なもの の区別ができる インターネットによる販売を利用している レシートは必ずもらって持ち帰る 家族に購入した商品について報告する (4)

3 題材の目標 < 家庭生活への関心 意欲 態度 > 身の回りの整理 整頓に関心をもつことができるようにす ごみを減らす方法や不用品の再利用に関心をもつことができるようにす < 生活を創意工夫する能力 > 自の持ち物の整理 整頓の仕方を工夫することができるようにす ごみを少なくする方法を考えたり 不

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保健体育第 1 学年庄原市立高野中学校 ん 単元名 心身の発達と心の健康 ~ 思春期の心の変化への対応 ~ 本単元で育成する資質 能力 知と学びに向かう思考力 表現力 日時 平成 29 年 11 月 20 日 ( 月 )5 校時 (13:30~14:20) 場所 1 年生教室 学年 第 1 学年 (

4 本単元と情報リテラシーの関わり 課題設定担任による 説明会におけるデモンストレーションを見ることを通して 本単元を貫く言語活動としての これぞ和の文化! おすすめの 和の文化 を調べて説明会を開こう を知り 見通しを持たせ学校司書による関連図書紹介を通して 和の文化への関心を高め 進んで調べよう

とのできる児童がいる反面, 問題の意味がなかなか理解できない児童や自分の考えを言葉で表現することに抵抗が強い児童がいるなど個人差がある さらに, 個々の経験や理解度の差により, 題材への興味 関心や同じ時間内に取り組む課題の量にも差が生じている 本題材における事前アンケートでは, 次のような結果が得

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3 児童の意識の流れ 友達の名前をおぼえよう みんなであそぼう 3 友達と名前カード を交換したよ 初めて お話できた 子がいるよ 友達が増えたよ 学校に行くのが楽しいな 他のクラスの子ともお友達になりたいな 握手すると心が あったかくなるね 学校たんけんをしよう 9 校長先生の お部屋があったよ

第3学年 総合的な学習の時間 学習指導案

高等学校第 2 学年保健体育科学習指導案 1 単元名生涯を通じる健康 ( 現代保健体育 大修館書店 ) 期日平成 23 年 10 月 19 日 ( 水 ) 第 5 校時場所県立宇土高等学校 2 年 2 組教室指導者教諭横田大典 2 単元について (1) 単元観本単元は 生涯の各段階において健康にかか

2 教科に関する調査の結果 (1) 平均正答率 % 小学校 中学校 4 年生 5 年生 6 年生 1 年生 2 年生 3 年生 国語算数 数学英語 狭山市 埼玉県 狭山市 61.4

<小学校 生活科>

いきたいと考えるはずである 水溶液を区別する ためには, 水溶液のどんな性質やはたらきに着目していったらよいか, 子どもたちの考えを大切にしながら学習を進めていきたい 本単元の問題を解決するためには, いくつかの実験結果から, 総合的に判断することが必要である そこで,5つの水溶液を区別するという意

<小学校 生活科>

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Transcription:

第 2 学年 2 組 技術 家庭科学習指導案 平成 1 8 年 7 月 3 日 ( 月 ) 第 5 校時被服室指導者新潟市立松浜中学校教諭西埜雅美 1 題材名わたしたちの成長と家族 幼児と遊ぼう B 家族と家庭生活 ( 2 ) ア 2 題材の目標 幼児の遊びの意義と遊びから育まれる能力についてわかる 幼児の心身の発達に応じた遊び道具や安全な遊び場所について考えることができる 3 題材の評価規準生活や技術への関心 意欲 態度 1 中学生の生活と比較して幼児にとっての遊びの意味を知ろうとしている 2 遊びが育てる子どもの能力について関心をもち 遊びを考えようとしている 3 自分の幼児期を思い出し 遊び道具と安全な環境について考えようとしている 生活を工夫し創造する能力 1 幼児の生活の中心は遊びであることを知り 幼児とのかかわり方を工夫することができる 2 年齢や遊びの種類によって発達する能力を理解し 幼児の遊びを工夫することができる 3 遊びを豊かにする遊び道具と安全な環境について工夫し 一緒に遊ぶことを考えることができる 生活の技能 1 遊びを通して 育つ能力についてまとめたり 発表したりすることができる 生活や技術についての知識 理解 1 幼児にとっての遊びの意義を説明できる 2 年齢や遊びの種類によって育つ能力を具体的に説明することができる 3 遊び道具や安全な遊び場について 説明することができる 4 題材と生徒 ( 1 ) 題材について現在の家族形態は核家族化 少子化が進み 家族に幼児のいる生徒は少なく 日常生活の中で中学生が幼児と接する機会は少ない状況にある そのため 中学生は年少者に対する関心や思いやりの気持ちを育てる機会に恵まれることなく 自己主張が多く 自分本位の考えで簡単に物事を判断し 行動することも多い また 周りの人々への配慮や思いやりの心 感謝する気持ちなども薄れているのが現状である 幼児の遊びの学習を通して 自分自身の幼児期を振り返り 家族をはじめ多くの人々の愛情や心づかいを受けて成長してきたことに気づき 温かい心情や幼児への関心を深め よりよい家庭や社会を築こうとする意欲や態度を養うことにつなげたいと考え この題材を設定した ( 2 ) 生徒について授業を行う 2 年 2 組は 男子 2 1 名 女子 1 9 名 計 4 0 名のクラスである 家庭科の授業の取組については 質問に対して自分なりの考えを素直に発言することができる雰囲気がある また 創作活動には意欲的に取り組んでいる しかし 学習用具を持ってこなかったり 私語をしたりして 授業に集中して取り組むことができない生徒もいる 幼児に関する事前アンケートによると 家族に幼児がいる生徒は 4 名いるが 身近に関わる幼児がいない生徒はクラスの半数近くいた 普段はあまりかかわらないが近所や親戚に幼児がいるという生徒も半数いることがわかった また 中学 2 年生が幼児に対するイメージを聞いてみると 以下のような意見があった かわいい 1 7 小さい 8 わがまま 3 元気がある 3 無邪気 2 素直 2 生意気 2 うるさい 2 世話が大変 2 遊んでいて楽しい 2 親しみやすいよく動く泣く話がおもしろい何でも投げる肯定的な意見が多く 幼児への関心はあるようだが 生徒自身にも精神的にまだ幼さが残っているため 積極的なかかわりができないようである

5 指導の構想 H 1 8 年度中学校家庭科課題研修講座テーマ ~ 進んで生活を工夫 創造する能力と態度を育てる家庭科の授業改善 ~ 生活の自立と衣食住 の学習内容は 生徒の興味 関心も高く 学習したことがすぐに 生活に生かすことができる しかし 家族と家庭生活 の内容の中でも特に 幼児とのかかわり については 現時点での生徒の生活状況では臨場感に欠けるため できるだけ興味 関心を高め 生活を工夫 創造できるような資料の提示や学習環境を整える必要がある そこで 幼児を身近に感じられるように ビデオを見たり 教師の幼児期の写真や絵を見せたりした また 生徒自身の幼児期を振り返らせ いろいろな思い出を例に挙げて授業を進めている 今まで学習してきた幼児の心身の発達や生活習慣の形成において学んだことを生かし 幼児と遊ぼう の題材では 実際に幼児と一緒に遊んだらどうなるかということをさまざまな場面を設定して授業を展開しながら 幼児の気持ちを考え 生徒自身がその場面でどのように行動したらいいか 幼児にとってよりよい環境にするにはどうしたらいいのかを考えさせる そして 今までの学習活動における学びや思いを 次の課題である 幼児のための絵本作り に活かせるように進めていきたい 6 指導と評価の計画 全 2 時間 本時 2 / 2 評価規準評価の観点時 ねらい 学習活動おおむね満足 (B ) 間関工技知 評価方法 1 幼児にとっての遊 幼児の遊びや育つ 1 2 1 1 生徒への指導 びの大切さを理解 能力について関心 2 2 する をもち 幼児にと 幼児の生活の中心は っての遊びの意義 遊びであることを知 を理解することが る できる 遊びの種類を遊び方 観察 学習プリント の違いに分類し 心 身の発達に応じて育 つ能力に違いがある ことを知る (本時) 遊びを豊かにする遊び道具と安全な環境について考える 場面設定された遊び場所で幼児と一緒に遊ぶとき 楽しく遊ぶために必要なおもちゃや安全な環境について考える 幼児と楽しく遊ぶことができるおもちゃについて考えることができる 発言 学習プリント 遊び場所の危険を予測し 安全な環境を作るために 具体的な取組を考えることができる 話し合い 発言 学習プリント 3 1 3 十分満足できる (A ) 幼児の遊びの意義を理解し 年齢に合った遊びや発達する能力について具体的な例を挙げることができる 3 幼児の心身の発達を考慮して 楽しく遊ぶことができるおもちゃについて考えることができる 遊び場所の危険を多く予測し 安全な環境を作るために 具体的な取組を提案することができる 努力を要する (C) 幼児期の遊びを思い出させ 遊びの特徴から どのような能力が育つのか考えさせる 1 友達の意見を聞きながら 自分なりの遊び方を見つけられるようにする 幼児期に危険なことがなかったか 思い出させる 7 本時の学習 ( 1 ) 本時のねらい 遊びを豊かにする遊び道具と安全な環境について考えることができる ( 2 ) 本時の評価規準 幼児と楽しく遊ぶことができるおもちゃについて考えることができる 遊び場所の危険を予測し 安全な環境を作るために 具体的な取組を考えることができる

( 3 ) 本時の指導の構想普段幼児と接する機会が少ない生徒たちに 幼児と遊ぶことをイメージしやすいように場面設定をし 一緒に楽しく遊ぶために使いたいおもちゃと遊ぶ場所の安全と危険について考えさせる ここでは 部屋 ( 室内環境 ) と外 ( 屋外環境 ) の二場面で 3 歳児の幼児の遊び相手をする場合である さらに生徒の興味 関心を引き出すため 部屋 ( 室内環境 ) の様子を実際に再現して 実践的 体験的な学習からいろいろなことが考えられるようにする 始めに 部屋と外の絵 ( 環境 ) から 3 歳児の心身の発達の特徴をとらえて 一緒に楽しく遊べるおもちゃについて考えさせる 市販のおもちゃだけでなく 自然の素材や身の回りのものも遊び道具になることにも気づかせたい 次に 同じ絵の資料から 危険な箇所や危険が予想されることを考えさせ 幼児を危険から守り 安全な保育環境を作るためにはどうしたらいいか 具体的な方策を考えさせ 社会生活に生かそうとする態度を養いたい ( 4 ) 本時の展開と評価学習内容 活動 教師の働きかけと生徒の反応 指導上の留意点と評価 1. 本時の課題を確認する 前時の学習を簡単に復習しな 前時の学習内容を確認す がら 本時の課題に対する意る 遊びを豊かにするおもちゃと安全な環境について考えよう欲を図る 2. 設定された遊び場所 ( 部屋の中 ) において 3 歳児とどんなおもちゃを使って遊ぶことができるか考える また 部屋の状況で何か気がついたことを考える 1 班 ~ 4 班は男の子 5 班 ~ 8 班は女の子と遊ぶ場合について考える 実際に部屋の様子を観察する 考えたものを各自プリントに記入し 班で意見交換をする 班の代表が発表する 3. 外の遊び場所で 3 歳児とどんなおもちゃを使って遊ぶことができるか考える また 外の状況で何か気がついたことを考える 1 班 ~ 4 班は男の子 5 班 ~ 8 班は女の子と遊ぶ場合について考える 考えたものを各自プリントに記入し 班で意見交換をする 幼児と遊ぶ場所 ( 部屋の中 ) の絵を掲示する 部屋の状況については 実物で再現したものも提示する 発問 :3 歳児の遊び相手をすることになりました この部屋で どんなおもちゃを使って遊ぶことができますか また この状況から気づいたことをそれぞれ 5 つずつ考えてみよう 生徒からの意見を聞き 板書する 生徒の反応 おもちゃ : ぬいぐるみ 絵本積み木 ミニカー 電車 気づき : 針やタバコを口に入れる アイロンのコードにひっかかる 花瓶を倒す ポットのお湯でやけどする 幼児と遊ぶ場所 ( 外の遊び場 ) の絵を掲示する 発問 :3 歳児の遊び相手をすることになりました 公園で どんなおもちゃを使って遊ぶことができますか また この状況から気づいたことをそれぞれ 5 つずつ考えてみよう 生徒からの意見を聞き 板書する 学習プリントを配付する 3 歳児の心身の特徴について確認できる資料を壁面に掲示しておく 評価 : 室内で幼児と楽しく遊ぶことができるおもちゃについて考えることができる 発言 学習プリント C: 友達の意見を聞きながら 自分なりの遊び方を見つけられるようにする 絵の中に限ることなく 予想される危険を考えるように促す 評価 : 遊び場所の危険を予測し 安全な環境を作るために 具体的な取組を考えることができる 話し合い 発言 学習プリント C: 幼児期に危険なことがなかったか 思い出させる 自然のものを使った遊びについてもふれる 評価 : 屋外で幼児と楽しく遊ぶことができるおもちゃについて考えることができる 発言 学習プリント C: 友達の意見を聞きながら 自分なりの遊び方を見つけられるようにする

指名された人が発表する 生徒の反応 おもちゃ : 三輪車 スコップバケツ ボール公園の遊具気づき : 転ぶ 砂が目に入る道路に飛び出す猫にひっかかれるゴミ箱にはまる 4. 幼児が安全に遊べる環境とはどのようなものか考える 各自プリントに記入し 班で意見交換をする 指名された人が発表する 発問 : 幼児が安全に自由に伸び伸びと遊ぶことができる環境とはどういうものか 考えてみよう 生徒の反応 いろいろな遊び道具がある 危険な場所がない 部屋を整理整頓しておく 家族が見守ってあげる 評価 : 遊び場所の危険を予測し 安全な環境を作るために 具体的な取組を考えることができる 話し合い 発言 学習プリント C: 幼児期に危険なことがなかったか 思い出させる おもちゃの安全マークについて紹介する 5. 自分が好む遊びのタイプを知る 子どもと遊ぼう YES NO チェックシート を活用し 自分がどんな遊びを子どもに薦めるのか そのタイプを知る 子どもをもつ親の立場を理解したり 個性に応じた遊びのパターンがあることを実感させたりすることにより 遊びに対する意識を高揚させる チェックシートを各班に 1 枚配布し 自分のタイプのところに名前を書かせる 6. 本時のまとめをする 今日の授業を振り返らせ 課題を達成できたか考えさせる 学習プリントを回収する 参考文献 人間と家族を学ぶ家庭科ワークブック 牧野カツコ編著国土社 8 成果と課題 ( 1 ) 成果被服室内に幼児と遊ぶ部屋 ( 室内環境 ) を再現することにより 生徒たちは幼児と遊ぶことについてイメージしやすく 本時の学習に興味をもって取り組んでいた また 前時までに学習した内容の資料を教室の壁面に貼っておくことで 発達段階を確認したり 振り返ったりしながら 学習を進めることができた 発問に対しては ほとんどの生徒が学習プリントに記入することができており 幼児と一緒に遊ぶためのおもちゃや遊ぶ場所の安全と危険について 十分に考えることができていた ( 2 ) 課題実物で再現した部屋の様子を生徒に提示したとき 興味 関心をもって見ている生徒は多かったが 近くにきて観察したり 実際におもちゃで遊ぼうとしたりする積極的な生徒は少なかった 生徒全員が近くで観察できるような資料の提示方法に工夫が必要であった また 普段 幼児と接する機会が少ない生徒たちにとって 今回の学習で学んだことを実生活で生かす場面や教師が見取る場面がほとんどないというのが現状である しかし 次時の課題である 絵本作り において 学習したことを生かしながら製作活動に取り組むことができると考える 学校や地域の実情もあり難しいが 保育園や幼稚園などの訪問や実習などを学習活動に取り入れ 幼児と触れ合えるような環境を設定することにより 生徒の学習意欲や実践する態度が向上すると考えられる

* 成果は生徒の変容から述べる その際 教師の印象からでなく 評価規準の達成状況なども合わせ て述べるのが望ましい * 課題は 解決できなかった点を羅列するのではなく 改善の方向 代案を提案するように心がける