( 再評価 ) 資料 2-3 - 1 関東地方整備局事業評価監視委員会 ( 平成 22 年度第 4 回 ) 国道 6 号 千代田石岡バイパス 平成 22 年 10 月 21 日 国土交通省関東地方整備局
目次 1. 位置図 1 2. 事業の目的と計画の概要 2 3. 事業進捗の状況 3 4. 事業の必要性に関する視点 5 5. 費用対効果 8 6. 事業進捗の見込みの視点 11 7. 今後の対応方針 ( 原案 ) 12
1. 位置図 栃木県 茨城県 長野県 群馬県 国道 6 号千代田石岡バイパス 4 埼玉県 山梨県 東京都 神奈川県 : 再評価 1 事業採択後 3 年以上経過した時点で未着工 2 事業採択後 5 年以上が経過した時点で継続中の事業 3 準備 計画段階で 3 年間が経過している事業 4 再評価実施後 3 年間が経過している事業 5 社会経済情勢の変化等により再評価の実施の必要が生じた事業 : 事後評価 千葉県 1
2. 事業の目的と計画の概要 (1) 目的 一般国道 6 号の交通混雑緩和 茨城空港へのアクセス機能の強化 (2) 計画の概要いばらきけん 区間 位置図 いばらきけんいしおかしひがしおおはし いちかわ : 自 ) 茨城県かすみがうら市市川 至 ) 茨城県石岡市東大橋 標準横断図一般部橋梁部 土工部 ( 盛土 :4 車線区間 ) 土工部 ( 切土 :4 車線区間 ) 計画延長 : 5.8km 幅員 : 一般部 30.0m 橋梁部 25.5m 道路規格 : 第 3 種第 1 級国道 6 号千代田石岡バイパス L=15.7km石いつち設計速度 : 80km/h う再評価対象区間岡ら市しい車線数 : 4 車線なかL=5.8km 石し東かおぬす岡か大事業化 : 平成 10 年度きみ市しひが東が事業費 : 約 272 億円しう大お計画交通量 : 31,800~39,600 台 / 日らおはし貫市市いち川かわ6 至水戸市至東京都土浦市中355 橋355 JR 石岡駅 318 しおかしひがしおおはし橋355 6 茨城空港北 IC 未事業化区間事業中調査中百里飛行場連絡道路 ( 調査中 ) 一般国道主要地方道一般県道 JR 神立駅 2 千代田石岡 IC 396 JR 高浜駅
3. 事業進捗の状況 水戸市 事業の経緯 平成 9 年 3 月 : 都市計画決定 [ 土浦市中貫地先 ~ 石岡市東大橋地先 :L=15.7km] 平成 10 年度 : 事業化 [ かすみがうら市市川地先 ~ 石岡市東大橋地先 :L=5.8km] 平成 10 年 6 月 : 地域高規格道路指定 ( 百里飛行場連絡道の一部として : 常磐道千代田石岡 IC~ 都計道村上 六軒線 ) 平成 10 年 12 月 : 地域高規格道路の整備区間に指定 [ かすみがうら市市川地先 ~ 石岡市東大橋地先 :L=5.8km] 平成 15 年度 : 用地買収着手 平成 16 年度 : 工事着手 未事業化区間事業中調査中百里飛行場連絡道路 ( 調査中 ) 一般国道主要地方道一般県道都市計画道路 ( 供用済 ) 都市計画道路 ( 未共用 ) 土浦市中国道 6 号千代田石岡バイパス L=15.7km JR 神立駅 千代田石岡 IC 再評価対象区間 L=5.8km 石岡市 JR 石岡駅 石岡市東大橋いしおかしひがしおおはしちうらしなかすみがうら市つか貫ぬきいちかわ355 かすみがうら市市川石岡市東大橋土浦市 いしおかしひがしおおはし至東京都将来交通量現況交通量 (H17 センサス交通量 ) 6 31,800 台 / 日 - 台 / 日 39,600 台 / 日 - 台 / 日 17,300 台 / 日 39,507 台 / 日 地域高規格道路 355 至6 355 小美玉市 至水戸 6 撮影 :H22.3 至東京 355 至東京 千代田石岡バイパスの状況 3
3. 事業進捗の状況 石岡市東大橋いしおかしひがしおおはしちかわ再評価対象区間い 周辺の状況 石岡市内を縦断する国道 6 号を中心に石岡市街地が形成されている 国道 6 号から国道 355 号などが放射状に伸びている 2010 年 3 月に茨城空港が開港し 茨城空港テクノパークの整備など 空港を核とした地域振興が期待されている 至水戸市 恋瀬川 6 1 工事状況 ( 仮称 ) 恋瀬川橋 至水戸市 市街化区域 至東京都 茨城空港 航空自衛隊百里基地 千代田石岡 IC 1 かすみがうら市市川1 工区 2 工区 玉里工業団地 茨城空港テクノパーク 千代田石岡バイパス 至東京都 4
至水戸市恋瀬橋北国府七貝旭台一資料 :H20 プローブ調査結果 4. 事業の必要性に関する視点 (1) 国道 6 号の渋滞状況 千代田石岡バイパスの並行区間である国道 6 号現道では 主要渋滞ポイントである山王台交差点を中心に交通混雑が発生している 当該区間の損失時間は約 219 千人時間 / 年 km であり 全国平均 (20.3 千人時間 / 年 km) の約 10 倍となっている 千代田石岡バイパスの整備により 交通混雑の緩和が見込まれる 損失時間 : 約 219 千人時間 / 年 km ( 全国平均 : 約 20.3 千人時間 / 年 km) 至土浦市 至小美玉市 国道 6 号千代田石岡バイパス 再評価対象区間 L=5.8 km 損失時間 418 千人時間 / 年 /km 撮影 :H22.8 至小美玉市山王台交差点の交通状況至小美玉市 至土浦市撮影 :H22.8 貝地交差点の交通状況至土浦市 損失時間 至東京都千代田石岡 IC ~ 50 千人時間 / 年 km 50~100 千人時間 / 年 km 100~200 千人時間 / 年 km 200~ 千人時間 / 年 km 全国平均 (20.3 千人時間 / 年 km) 国府四地平面交差点 山王台至土浦市 撮影 :H22.8 恋瀬橋北交差点の交通状況 至小美玉市 撮影 :H22.8 旭台 1 丁目付近の交通状況 5
恋瀬橋北貝地山王台旭台一府七4. 事業の必要性に関する視点 (2) 国道 6 号の交通事故状況 千代田石岡バイパスの並行区間である国道 6 号現道では 山王台交差点や旭台 1 丁目交差点で死傷事故が多く発生している 山王台交差点の死傷事故率は 399 件 / 年億台 km であり 全国平均 (102.6 件 / 億台 km) の約 4 倍となっている 追突や出会頭の事故といった 渋滞や沿道利用を要因とする事故が約 8 割発生している 千代田石岡バイパスの整備により 交通事故の減少が見込まれる 死傷事故率 :398.8 件 / 億台 km ( 全国平均 : 約 102.6 件 / 億台 km) 石岡地先 : 交差点部事故件数 23 件 /4 年死傷事故率 398.8 件 / 億台 km ( 全国平均の約 4 倍 ) (2.3%) 至東京都(10.9%) 千代田石岡IC国道 6 号千代田石岡バイパス L=5.8 km再評価対象区間 国道 6 号の事故類型 (H17-H20 合計 ) 車両相互 ( 追突 ) 車両相互 ( 出会頭 ) 車両相互 ( その他 ) 車両単独 33 件 45 件 (14.9%) 人対車両 3 件 (1.0%) 7 件 215 件 (71.0%) 資料 : 交通事故データ (H17-H20) : 0~50 : 50~100 : 100~200 : 200~ ( 単位 : 件 / 億台 km) 資料 : 交通事故データ (H17-H20) 至水戸市平面交差点国追突や出会頭の死傷事故が約 8 割 6
4. 事業の必要性に関する視点 (3) 中心市街地の環境改善 石岡市の市街地内を横断する国道 6 号現道の大型車混入率は 27.9% となっており 県平均 (16.7%) を上回っている また 騒音レベルも昼夜問わず環境基準値を大きく上回っている 千代田石岡バイパスの整備により 現道を通過する大型車等がバイパスに転換し 石岡市市街地の環境改善が期待される 石岡市の都市計画 ( 中心部の土地利用状況 ) 国道 6 号現道 ( 市街地 ) の大型車混入率 千代田石岡 BP 整備により 市街地内を通過する交通を排除 至水戸市 % 30.0 25.0 20.0 15.0 24.6% 27.9% 大型車混入率県平均 16.7% 撮影 :H22.8 石岡市役所 10.0 5.0 0.0 H11 H17 資料 : 道路交通センサス 国道 6 号現道 ( 市街地 ) の騒音レベル 撮影 :H22.8 db 昼間騒音レベル 夜間騒音レベル 80.0 至東京都 中央青果市場 75.0 74.0dB 75.0dB 70.0 昼間環境基準 70dB 65.0 夜間環境基準 65dB 60.0 撮影 :H22.8 石岡警察署 撮影 :H22.8 石岡消防署 撮影 :H22.8 ショッピングセンター 55.0 H18 資料 : 道路環境センサス 7
5. 費用対効果 ( 事業費変更 ) コスト増加の要因 現地地質調査の結果 軟弱地盤と判明し軟弱地盤対策を追加 事前試掘調査の結果 6 遺跡 ( 約 9 万 m 2 ) の発掘調査が必要と判明 コスト縮減の取組み 路面排水構造物 切土法面工法の見直し実施など ( 合計約 58 億円コスト増 ) コスト増加の要因 地盤改良工 従来計画 DJM 工法 PBD 工法による軟弱地盤対策 見直し計画 至東京6 都至水戸市 地盤改良施工箇所 埋蔵文化財 埋蔵文化財包蔵地を極力避けた道路計画 事前試掘調査の結果 下記 6 遺跡 ( 約 9 万 m 2 ) の発掘調査が必要と判明 遺跡 :1 姥久保 2 田島 3 田崎 4 中津川 5 槙堀 6 東田中 至水戸市至東京都 コスト縮減の取組み 従来技術 新技術 千代田石岡 IC 1 2 3 4 5 6 千代田石岡バイパス L=5.8km 路面排水構造物 街渠縦断管 卵形側溝 切土法面工法 植生基材吹付工 多機能フィルター 小学生が社会科の校外学習の一環としての遺跡発掘作業を体験 8
5. 費用対効果 ( 計算条件 ) 総便益 (B) 道路事業に関わる便益は 平成 42 年度の交通量を 整備の有無それぞれについて推計し 費用便益分析マニュアル に基づき 3 便益を計上した 3 便益 : 走行時間短縮便益 走行経費減少便益 交通事故減少便益 総費用 (C) 当該事業に関わる建設費と維持管理費を計上した 計算条件 参考 : 前回評価 (H19) 基準年次 : 平成 22 年度 平成 19 年度 供用予定年次 : 平成 33 年度 平成 29 年度 分析対象期間 : 供用後 50 年間 供用後 40 年間 基礎データ : 平成 17 年度道路交通センサス 平成 11 年度道路交通センサス 交通量の推計時点 : 平成 42 年度 平成 42 年度 計画交通量 :31,800~39,600 台/ 日 35,200~45,600 台/ 日 事業費 : 約 272 億円 約 214 億円 費用便益比 :1.8 3.2 9
5. 費用対効果 事業全体 便益 (B) 費用 (C) 走行時間走行経費交通事故短縮便益減少便益減少便益 総便益 405 億円 55 億円 21 億円 482 億円 事業費 維持管理費 総費用 254 億円 15 億円 268 億円 費用便益比 (B/C) 1.8 残事業 便益 (B) 費用 (C) 走行時間走行経費交通事故短縮便益減少便益減少便益 総便益 405 億円 55 億円 21 億円 482 億円 事業費 維持管理費 総費用 96 億円 15 億円 111 億円 費用便益比 (B/C) 4.4 注 1) 便益 費用については 基準年における現在価値化後の値である 注 2) 費用及び便益額は整数止めとする 注 3) 費用及び便益の合計額は 表示桁数の関係で計算値と一致しないことがある 基準年 : 平成 22 年度 10
6. 事業進捗の見込みの視点 千代田石岡バイパスの用地取得率は 77%( 平成 22 年 8 月末現在 ) 今後 引き続き用地の取得を推進するとともに 早期供用に向け事業促進を図る 事業の計画から完成までの流れ ( 千代田石岡バイパス ) 年度 H9 H10 H11 H12 H13 H14 H15 H16 H19 H20 H22 H25 H26 H32 都市計画決定 ( 土浦市中貫 ~ 石岡市東大橋 ) 事業化 ( かすみがうら市市川 ~ 石岡市東大橋 ) 測量 地質調査説明会 測量 調査 設計 路線測量地質調査 予備設計着手 関係機関協議着手 設計説明会 1 工区 2 工区 2 工区 用地交渉 (1 工区 ) ( かすみがうら市市川 ~ 石岡市中津川 ) 用地幅杭設置 用地着手 89% 92% 用地取得完了予定 用地交渉 (2 工区 ) ( 石岡市中津川 ~ 石岡市東大橋 ) 用地幅杭設置 用地着手 31% 66% 用地取得完了予定 埋蔵文化財調査 調査着手 調査完了予定 工事 (1 工区 ) ( かすみがうら市市川 ~ 石岡市中津川 ) 工事 (2 工区 ) ( 石岡市中津川 ~ 石岡市東大橋 ) 工事着手 工事着手 完成予定 完成予定 平成 22 年 8 月末現在 完成年度は 費用便益費算定上設定した年次である 11
7. 今後の対応方針 ( 原案 ) (1) 事業の必要性等に関する視点 並行区間である国道 6 号山王台交差点を中心に 全国平均の約 10 倍の渋滞が発生している 山王台交差点付近で全国平均の約 4 倍の死傷事故が発生している 国道 6 号現道 ( 石岡市街地 ) の大型車混入率は 県平均を上回っており 千代田石岡バイパス整備により交通の転換が生じ 石岡市街地の環境改善が見込まれる 千代田石岡バイパスは 百里飛行場連絡道路の一部として指定されているなど 地域構造 地域連携を強化する路線である 百里飛行場連絡道路沿道には 茨城空港が立地しており 千代田石岡バイパスの整備により茨城空港の利便性や 隣接する茨城空港テクノパークの物流機能の強化 企業活動の活性化が期待される 費用対効果 (B/C) は 1.8 (2) 事業進捗の見込みの視点 用地取得率は 77%( 平成 22 年 8 月末現在 ) であり 計画的な工事の推進が可能 今後 引き続き用地の取得を推進するとともに 早期供用に向け事業促進を図る (3) 都道府県 政令市からの意見 茨城県知事の意見 : 一般国道 6 号千代田石岡バイパスは 石岡市内に混入する通過交通を分散することにより 交通渋滞の緩和 安全性の確保が図られるとともに 常磐道千代田石岡 IC から茨城空港へのアクセス性が向上し 物流機能の強化や地域産業の振興に大きく寄与することから より一層のコスト縮減を図りながら 早期整備をお願いします (4) 対応方針 ( 原案 ) 事業継続とする 事業の必要性 重要性は高く 早期の効果発現を図ることが適切である 12