第 4 章 医業又は歯科医業を営む個人及びが使える節税 海外の学会又は病院視察等のための海外出張を実施する 業務の遂行上直接必要である海外出張のための旅費は経費算入 海外出張の直接の動機が業務上の理由である場合 海外出張の直接の動機が特定の取引先との商談 契約の締結等病医院の業務の遂行のためであり

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N 譲渡所得は 売却した土地や借地権 建物などの所有期間によって 長期譲渡所得 と 短期譲渡所得 に分けられ それぞれに定められた税率を乗じて税額を計算します この長期と短期の区分は 土地や借地権 建物などの場合は 売却した資産が 譲渡した年の1 月 1 日における所有期間が5 年以下のとき 短期譲

相続税の節税対策としての生前贈与 相続税 贈与税はともに相手に渡る財産の金額に対して累進的な税率により税金がかかりま す そこで 相続税の税率よりも低い税率で贈与をすれば 相続税の節税になります 下の 図で相続税と贈与税税率を確認して下さい 贈与税は 相続税に比べ 基礎控除額が低く さらに税率が高く

13. 平成 29 年 4 月に中古住宅とその敷地を取得した場合 当該敷地の取得に係る不動産取得税の税額から 1/2 に相当する額が減額される 14. 家屋の改築により家屋の取得とみなされた場合 当該改築により増加した価格を課税標準として不動産 取得税が課税される 15. 不動産取得税は 相続 贈与

N 譲渡所得は 売却した土地や借地権 建物などの所有期間によって 長期譲渡所得 と 短期譲渡所得 に分けられ それぞれに定められた税率を乗じて税額を計算します この長期と短期の区分は 土地や借地権 建物などの場合は 売却した資産が 譲渡した年の1 月 1 日における所有期間が5 年以下のとき 短期譲

(1) 相続税の納税猶予制度の概要 項目 納税猶予対象資産 ( 特定事業用資産 ) 納税猶予額 被相続人の要件 内容 被相続人の事業 ( 不動産貸付事業等を除く ) の用に供されていた次の資産 1 土地 ( 面積 400 m2までの部分に限る ) 2 建物 ( 床面積 800 m2までの部分に限る

相続税計算 例 不動産等の評価財産の課税評価額が 4 億 8 千万円 生命保険金の受取額が 2 千万円 現金 預金等が 4 千万円 ローン等の債務及び葬式費用等が 3 千万円である場合の相続税を計算します 相続人は妻と 2 人の子供の 3 人です ( 評価額を計算するには専門知識を要します 必ず概算

目 次 最近における相続税の課税割合 負担割合及び税収の推移 1 地価公示価格指数と基礎控除(58 年 =100) の推移 2 最近における相続税の税率構造の推移 3 小規模宅地等の課税の特例の推移 4 相続税負担の推移( 東京都区部のケース ) 5 ( 補足資料 ) 相続税の概要 6 相続税の仕組

(2) みなし相続財産ものか13 第1 章12 2 課税される 相続財産 の範囲 海外にある財産も課税対象となる 贈与税の暦年課税適用財産も 3 年以内は課税対象となる 葬式費用 墓地や墓碑 仏壇 仏具等は非課税 相続税の課税対象となる相続財産は (1) 被相続人が亡くなったときに所有していた財産

(2) 父母 ( 祖父母 ) から子 ( 孫 ) への住宅取得等資金の贈不 父母 ( 祖父母 ) など直系尊属から その子 ( 孫 ) へ居住用の家屋の新築 取得または増改築のための金銭 ( 住宅取得等資金 ) を贈不した場合 表の通りの金額について贈不税が非課税となります また 贈不税の基礎控除

この特例は居住期間が短期間でも その家屋がその人の日常の生活状況などから 生活の本拠として居住しているものであれば適用が受けられます ただし 次のような場合には 適用はありません 1 居住用財産の特例の適用を受けるためのみの目的で入居した場合 2 自己の居住用家屋の新築期間中や改築期間中だけの仮住い

2. 改正の趣旨 背景 (1) 問題となっていたケース < 親族図 > 前提条件 1. 父 母 ( 死亡 ) 父の財産 :50 億円 ( すべて現金 ) 財産は 父 子 孫の順に相続する ( 各相続時の法定相続人は 1 名 ) 2. 子 子の妻 ( 死亡 ) 父及び子の相続における相次相続控除は考慮

相続税・贈与税の基礎と近年の改正点

平成 25 年度税制改正解説相続税 ~ 基礎控除の引き下げ 税率構造の見直し等 法定相続人の数と基礎控除法定相続人の数と基礎控除 法定相続人の数 1 人 2 人 3 人 4 人 5 人 60,000 千円 70,000 千円 80,000 千円 90,000 千円 100,000 千円 36,000

Microsoft Word - 第67号 来年からの贈与税改正と相続時精算課税を選択する際の注意点

<TAC> 無断複写 複製を禁じます ( 税 18) 相上 (8)C10-1 相続税法 上級 演習 8 テキスト 2 第 8 回 - 解答 点 - 第一問 問 1 持分の定めのない法人に対し財産の贈与又は遺贈があった場合において 税負担の不当減少を防 止

平成16年版 真島のわかる社労士

Microsoft Word - 36号事業承継.doc

例えば毎年 子供 2 人に対し110 万円づつ贈与し続けるのであれば 10 年間で2,200 万円の財産を無税で子供に移すことができます 贈与税の基礎控除額を上手く活用する方法だけでも 計画的に行うことがどれだけ大切なのかご理解いただけると思います とにかく財産を所有している人が高齢になればなるほど

土地の譲渡に対する課税 農地に限らず 土地を売却し 譲渡益が発生すると その譲渡益に対して所得税又は法人税などが課税される 個人 ( 所得税 ) 税額 = 譲渡所得金額 15%( ) 譲渡所得金額 = 譲渡収入金額 - ( 取得費 + 譲渡費用 ) 取得後 5 年以内に土地を売却した場合の税率は30

平成23年度税制改正の主要項目

平成19年度市民税のしおり

第 5 章 N

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法人会の税制改正に関する提言の主な実現事項 ( 速報版 ) 本年 1 月 29 日に 平成 25 年度税制改正大綱 が閣議決定されました 平成 25 年度税制改正では 成長と富の創出 の実現に向けた税制上の措置が講じられるともに 社会保障と税の一体改革 を着実に実施するため 所得税 資産税についても

2015 年 1 月いよいよ施行! 相続税増税の影響と対策 Part 1 相続税はどう変わる? 影響は? Part 2 相続税の負担を軽減するには?

投資法人の資本の払戻 し直前の税務上の資本 金等の額 投資法人の資本の払戻し 直前の発行済投資口総数 投資法人の資本の払戻し総額 * 一定割合 = 投資法人の税務上の前期末純資産価額 ( 注 3) ( 小数第 3 位未満を切上げ ) ( 注 2) 譲渡収入の金額 = 資本の払戻し額 -みなし配当金額

相続対策としての土地有効活用

注 1 認定住宅とは 認定長期優良住宅及び認定低炭素住宅をいう 注 2 平成 26 年 4 月から平成 29 年 12 月までの欄の金額は 認定住宅の対価の額又は費用の額に含まれる消費税等の税率が 8% 又は 10% である場合の金額であり それ以外の場合における借入限度額は 3,000 万円とする

Microsoft Word - 第53号 相続税、贈与税に関する税制改正大綱の内容

5 適用手続 ⑴ 相続時精算課税の適用を受けようとする受贈者は 贈与を受けた財産に係る贈与税の申告期間内に 相続時精算課税選択届出書 ( 贈与者ごとに作成が必要 ) を贈与税の申告書に添付して 納税地の所轄税務署長に提出する ( 相法 21の92) なお 提出された当該届出書は撤回することができない

はじめに 会社の経営には 様々な判断が必要です そのなかには 税金に関連することも多いでしょう 間違った判断をしてしまった結果 受けられるはずの特例が受けられなかった 本来より多額の税金を支払うことになってしまった という事態になり 場合によっては 会社の経営に大きな影響を及ぼすこともあります また

相続人の居住用または事業用の宅地については2 割または5 割評価にするという小規模宅地等の評価減の特例があるが 平成 22 年度税制改正により 原則として申告期限まで居住または事業を継続していなければ適用が認められなくなっている 今回 基礎控除額が引き下げられることと合わせ 都市部の独居老人が亡くな

このうち 申告納税額がある方 ( 納税人員 ) は640 万 8 千人で は41 兆 4,298 億円 申告納税額は3 兆 2,037 億円となっており 平成 28 年分と比較すると 人数 (+0.6%) (+ 3.4%) 及び申告納税額 (+4.6%) はいずれも増加しました 所得者区分別の状況イ

[2] 株式の場合 (1) 発行会社以外に譲渡した場合株式の譲渡による譲渡所得は 上記の 不動産の場合 と同様に 譲渡収入から取得費および譲渡費用を控除した金額とされます (2) 発行会社に譲渡した場合株式を発行会社に譲渡した場合は 一定の場合を除いて 売却価格を 資本金等の払戻し と 留保利益の分

PowerPoint プレゼンテーション

新・NPO法人申請マニュアル.pwd

5 事業用の車両等を売却 ( 譲渡 ) した場合の売却益 ( 譲渡益 ) 売却損 ( 譲渡損 ) については 事業所得とはならない 総合課税の譲渡所得 ( 土地 建物以外 ) の扱いになり 所有期間 (5 年超か以下か ) によって長期譲渡所得 短期譲渡所得に区分される 6 使用可能期間が1 年未満

第5回基礎問題小委員会 礎5-4

[2] 税率構造の見直し 相続税の税率構造が現行の6 段階から8 段階に変更されるとともに 最高税率が 50% から 55% に引き上げられることとなりました ただし 各法定相続人の取得金額が2 億円以下の場合の税率は と変わりありません この改正は 平成 27 年 1 月 1 日以後に相続または遺

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(2) 源泉分離課税制度源泉分離課税制度とは 他の所得と全く分離して 所得を支払う者 ( 銀行 証券会社等 ) がその所得の支払の際に 一定の税率で所得税を源泉徴収し それだけで所得税の納税が完結するものです 1 対象となる所得代表的なものとして 預金等の利子所得 定期積金の給付補てん金等があります

相続税の改正 -平成23年度税制改正大綱

1 夫が亡くなったとき 40 歳以上 65 歳未満で 生計を同じくしている子がいない妻 2 遺族厚生年金と遺族基礎年金を受けていた子のある妻 (40 歳に達した当時 子がいるため遺族基礎年金を受けていた妻に限る ) が 子が 18 歳到達年度の末日に達したため 遺族基礎年金を受給できなくなったとき

所得税確定申告セミナー

e. 未成年者に係る少額上場株式等の非課税口座制度 ( ジュニア NISA) 未成年者に係る少額上場株式等の非課税口座制度に基づき 証券会社等の金融商品取引業者等に開設した未成年者口座において設定した非課税管理勘定に管理されている上場株式等 ( 平成 28 年 4 月 1 日から平成 35 年 12

事業承継税制の概要 事業承継税制は である受贈者 相続人等が 円滑化法の認定を受けている非上場会社の株式等を贈与又は相続等により取得した場合において その非上場株式等に係る贈与税 相続税について 一定の要件のもと その納税を猶予し の死亡等により 納税が猶予されている贈与税 相続税の納付が免除される

6 課税上の取扱い日本の居住者又は日本法人である投資主及び投資法人に関する課税上の一般的な取扱いは 下記のとおりです なお 税法等の改正 税務当局等による解釈 運用の変更により 以下の内容は変更されることがあります また 個々の投資主の固有の事情によっては異なる取扱いが行われることがあります (1)

 

A. 受贈者に一定の債務を負担させることを条件に 財産を贈与することを 負担付贈与 といいます 本ケースでは 夫は1 妻の住宅ローン債務を引き受ける代わりに 2 妻の自宅の所有権持分を取得する ( 持分の贈与を受ける 以下持分と記載 ) ことになります したがって 夫は1と2を合わせ 妻から負担付贈

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税金のいろいろ所得税の計算の税金サラリーマン20 生活の税金株式の税金事業の税金不動産の税金贈与の税金相続の税金(2) 適用を受けるための主な要件 取得又は増改築等をした日から6か月以内に居住すること 住宅の床面積が50m 2 以上で取得又は増改築後の家屋の床面積の1/2 以上が居住用であること 中

(1) 改正の内容 内容 現行制度 特例制度 納税猶予対象株式 納税猶予税額 発行済議決権株式総数の 3 分の 2 に達するまでの株式 贈与の場合 : 納税猶予対象株式に係る贈与税の全額 相続の場合 : 納税猶予対象株式に係る相続税の 80% 取得した全ての株式 贈与の場合 : 納税猶予対象株式に係

税法実務コース 所得税 学習スケジュール 回数 学 習 テ ー マ 内 容 第 1 章 テーマ1 所得税の仕組みテーマ2 所得税額の計算テーマ3 非課税所得 所得税の仕組み 税額計算 所得税が課税されないものについて学習します テーマ1 各種所得金額の計算の概要テーマ2 利子所得テーマ3 配当所得

平成 31 年度住宅関連税制改正の概要 ( 一社 ) 住宅生産団体連合会 平成 31 年 3 月 (1) 住宅ローン減税の拡充 ( 所得税 個人住民税 ) 消費税率 10% が適用される住宅取得等をして 2019 年 10 月 1 日から 2020 年 12 月 31 日までの間にその者の居住の用に

#210★祝7500【H30税法対策】「登録免許税ほか」優先暗記30【宅建動画の渋谷会】佐伯竜PDF

2011年税制改正のポイント

平成19年度税制改正.xls

税法入門コース 相続税 学習スケジュール 回数学習テーマ内容 第 1 回 第 2 回 第 3 回 第 4 回 第 4 回 第 1 章 第 2 章 第 2 章 第 3 章 第 4 章 第 4 章 第 5 章 テーマ 1 相続税 贈与税とは? テーマ 2 用語の説明 テーマ 1 相続人となれる人は? テ

やさしい税金教室

未成年者控除 障害者控除の見直し 未成年者控除 障害者控除 6 万円 20 歳に達するまでの年数 6 万円 ( 特別障害者 :12 万円 ) 85 歳に達するまでの年数 10 万円 20 歳に達するまでの年数 10 万円 ( 特別障害者 :20 万円 ) 85 歳に達するまでの年数 小規模宅地等につ

退職金についての市県民税はどうなるの? 私は平成 28 年 4 月に退職しました 勤続 30 年で退職金は 2,100 万円ですがこの退職 金に対する市県民税はいくらですか 通常の市県民税の課税は前年中の所得に対し翌年課税されるしくみになっていますが 退職金に対する課税については 他の所得と分離して

【表紙】

東京太郎様 Inheritance Report 相続診断書 弁護士法人 税理士法人リーガル東京 平成 30 年 8 月 20 日作成

平成29年 住宅リフォーム税制の手引き 本編_概要

1: とは 居住者の配偶者でその居住者と生計を一にするもの ( 青色事業専従者等に該当する者を除く ) のうち 合計所得金額 ( 2) が 38 万円以下である者 2: 合計所得金額とは 総所得金額 ( 3) と分離短期譲渡所得 分離長期譲渡所得 申告分離課税の上場株式等に係る配当所得の金額 申告分

( 外国 ) 同上 ケース ( ) 相続人が取得した全 2 財産に対して課税 ( 外国 ) 国内財産に対しての み課税 ケース ( ) 相続人が取得した全 3 財産に対して課税 ( 外国 ) 同上 ( 平成 25 年度税制改正より ) ケース ( ) 被相続人 相続人いず 4 れも 5 年超居住の場

2.配偶者控除の特例の適用を受ける場合(暦年課税)編

[2] 財務上の影響 自己株式を 取得 した場合には 通常の有価証券の Ⅰ. 株主資本 ように資産に計上することはせず 株主との間の資本取 1. 資本金 引と考え その取得原価をもって純資産の部の株主資本 2. 資本剰余金 (1) 資本準備金 から控除します そのため 貸借対照表上の表示は金額 (2

住宅取得等資金の贈与に係る贈与税の非課税制度の改正

特別障害者一人につき 75 万円を所得から控除することができます 障害者控除は 扶養控除の適用がない16 歳未満の扶養親族を有する場合においても適用されます ⑶ 心身障害者扶養共済掛金の控除 P128 条例の規定により地方公共団体が実施するいわゆる心身障害者扶養共済制度による契約で一定の要件を備えて

2. 改正の趣旨 背景給与所得控除 公的年金等控除から基礎控除へ 10 万円シフトすることにより 配偶者控除等の所得控除について 控除対象となる配偶者や扶養親族の適用範囲に影響を及ぼさないようにするため 各種所得控除の基準となる配偶者や扶養親族の合計所得金額が調整される 具体的には 配偶者控除 配偶

コピー又は web からダウンロードしてご使用ください 答案用紙 Chapter1 問題 1 個人とみなされる納税義務者 Ⅰ 相続人及び受遺者の相続税の課税価格の計算 1 遺贈財産価額の計算 ( 単位 : 千円 ) 取得者財産の種類計算過程金額 2 生前贈与加算される贈与財産の額の計算 ( 単位 :

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所得控除 基礎控除 配偶者控除などの下記の表に記載されたものをいいます それぞれ一定の要件を満たしている場合は 課税所得金額を計算する際に それぞれの控除が受けられます 個人の県民税 個人の市町村民税 12

1.修正申告書を作成する場合の共通の手順編

なぜ法人化するのか? 所得税 住民税 事業税 社会保険 医療費が高い! それは 所得 (= 収入 - 経費 ) が高いからです すべてにかかわります 特に所得税は超過累進税率です 住民税 :10% 事業税 ( 不動産 ):5% どういう場合に法人化するのか? 相続税対策が終わった場合 相続税が発生し

土地建物等の譲渡損失は 同じ年の他の土地建物等の譲渡益から差し引くことができます 差し引き後に残った譲渡益については 下記の < 計算式 2> の計算を行います なお 譲渡益から引ききれずに残ってしまった譲渡損失は 原則として 土地建物等の譲渡所得以外のその年の所得から差し引くこと ( 損益通算 )

2.配偶者控除の特例の適用を受ける場合(暦年課税)編

内に 耐火建築物以外の建物についてはその購入の日以前 20 年以内に建築されたものであること 地震に対する安全上必要な構造方法に関する技術的基準又はこれに準ずるものに適合する一定の中古住宅 を 平成 17 年 4 月 1 日以降に取得した場合には 築年数に関係なく適用が受けられます (56ページ 一

Microsoft Word - 個人住民税について(2018~2022)

住宅取得等資金贈与の非課税特例 教育資金一括贈与の非課税特例 結婚 子育て資金贈与の非課税特例 相続時精算課税制度 贈与者 贈与年の 1 月 1 日現在で 60 歳以上の父母または祖父母 受贈者 贈与者の直系卑属 ( 子 孫 ひ孫等 ) で贈与の年の 1 月 1 日現在 20 歳以上 受贈年の合計所

給与所得控除額の改正前後の比較 改正前 改正後 給与等の収入金額給与所得控除額給与等の収入金額給与所得控除額 180 万円以下 収入金額 40% 65 万円に満たない場合は 65 万円 180 万円以下 収入金額 40%-10 万円 55 万円に満たない場合は 55 万円 180 万円超 360 万

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スライド 1

iii. 源泉徴収選択口座への受入れ源泉徴収ありを選択した特定口座 ( 以下 源泉徴収選択口座 といいます ) が開設されている金融商品取引業者等 ( 証券会社等 ) に対して 源泉徴収選択口座内配当等受入開始届出書 を提出することにより 上場株式等の配当等を源泉徴収選択口座に受け入れることができま

CONTENTS 第 1 章法人税における純資産の部の取扱い Q1-1 法人税における純資産の部の区分... 2 Q1-2 純資産の部の区分 ( 法人税と会計の違い )... 4 Q1-3 別表調整... 7 Q1-4 資本金等の額についての政令の規定 Q1-5 利益積立金額についての政

相続の基礎 ~ 「相続」を学ぼう!! ~ 生前贈与①有価証券

各年の住宅ローン控除額の算出 所得税から控除しきれない額は住民税からも控除 当該年分の住宅ローン控除額から当該年分の所得税額 ( 住宅ローン控除の適用がないものとした場合の所得税額 ) を控除した際に 残額がある場合については 翌年度分の個人住民税において 当該残額に相当する額が 以下の控除限度額の

土地建物等の譲渡(マイホームの売却による譲渡損)編

改正された事項 ( 平成 23 年 12 月 2 日公布 施行 ) 増税 減税 1. 復興増税 企業関係 法人税額の 10% を 3 年間上乗せ 法人税の臨時増税 復興特別法人税の創設 1 復興特別法人税の内容 a. 納税義務者は? 法人 ( 収益事業を行うなどの人格のない社団等及び法人課税信託の引

2.配偶者控除の特例の適用を受ける場合(暦年課税)編

法人を活用してガッポリ貯めるシリーズ c 給与でガッポリ貯める 給与でガッポリ貯める 銭儲け節税の大平経営会計事務所 と組んで 徹底的な節税と蓄財を図りましょう!!

1 1. 課税の非対称性 問題 1 年をまたぐ同一の金融商品 ( 区分 ) 内の譲渡損益を通算できない問題 問題 2 同一商品で 異なる所得区分から損失を控除できない問題 問題 3 異なる金融商品間 および他の所得間で損失を控除できない問題

未成年者が口座開設者となり 原則として その親権者等が未成年者を代理して運用管理等を行います ジュニアNISA 口座に受け入れることができる上場株式等の新規投資による受入限度額 ( 非課税枠 ) は年間 80 万円です その非課税期間は最長で5 年間となります 一般のNISAの場合は 新規投資による

( 注 3) その他の少額上場株式等の非課税口座制度の詳細については 証券会社等の金融商品取引業者等にお問い合わせ下さ い b. 利益を超える金銭の分配に係る税務個人投資主が本投資法人から受取る利益を超える金銭の分配 ( 平成 27 年 4 月 1 日以後開始事業年度に係る利益を超える金銭の分配につ

テキスト編 第 1 章相続税 贈与税とはなにか 目次 1 相続税が課税される理由 1 2 どれくらいの遺産がある場合 相続税は課税されるか 2 3 贈与税が課税される理由 3 4 相続税と贈与税の関係 4 第 2 章相続人と相続分 1 相続人と相続順位 5 2 相続の承認と放棄 14 3 相続人の相

おき 太郎様 Inheritance Report 相続診断書 税理士法人おき会計 平成 28 年 7 月 20 日作成

例題 1 下記の事項につき ア ~ エのうち正しいものを 1 つ 選んでください 所得税および住民税の生命保険料控除 地震保険料控除についてア. 平成 23 年 12 月締結契約で 一般生命保険料の年間正味払込保険料が75,000 円の場合 この契約に係る所得税の生命保険料控除額は 38,750 円

2 税額控除等の計算 ( 単位 : 円 ) 項目対象者計算過程金額 答案用紙 Chapter2 問題 3 課税価格の計算 Ⅰ 相続人及び受遺者の相続税の課税価格の計算 1 分割財産価額の計算 ( 単位 : 千円 ) 2 みなし取得財産価額の計算 ( 単位 : 千円 ) 取得者財産の種類計算過程金額

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第 3 章 個人事業から化することによる節税 役員退職金の節税効果と繰越欠損金の前倒し効果を活用する 役員退職金には退職所得控除と 1/2 課税による節税効果がある 役員退職金を支給する財源は法人税等の支払い後の資金となる 役員退職金にかかる所得税等と税負担率 退職金額 5 年 10 年 15 年 20 年 25 年 30 年 5,000 万 1 億円 1 億 5,000 万 個 役員退職金による繰越欠損金を現役時代に前倒し活用する 2 億円 1 億 587 万 4,993 万 4,937 万 4,881 万 4,783 万 4,685 万 52.9% 25.0% 24.7% 24.4% 23.9% 23.4% 34 35 所得税 復興特別所得税 住民税 ( 均等割を除く ) の合算で計算しています 勤続年数 5 年の場合は 1/2 課税の適用がないものとして計算しています 個人が受け取る役員退職金には所得税がかかる 1 万円未満は四捨五入しています 税負担率 = 所得税等の金額 / 退職金額 において老後資金として貯蓄した資金は 将来 個人がを勇退す るタイミングで 役員退職金として支給することができます この場合 役員退職金を受け取った個人には所得税がかかります 別に適用することができ さらに 退職所得控除後に 1/2 をかけますので 役員報 この役員退職金にかかる所得税は 退職所得として他の所得とは分離して所得税が 酬に対する所得税等の半分以下の課税で済むことになります 計算されます ( 退職所得課税 ) 但し 役員退職金として支給できる財源は 内で貯蓄しますので 法人税 具体的には 受け取った役員退職金の金額から退職所得控除を控除した残額の 2 等を支払った後の資金となってしまいます 分の 1( 以下 1/2 課税 といいます ) に対して所得税がかかります つまり 役員退職金として受け取る場合には 法人所得に対する法人税等と退職所 但し 役員としての勤続年数が 5 年以下である人は 所得を 2 分の 1 とする計算 得に対する所得税等の両方がかかることになるのです の適用はありませんので 注意が必要です ( 算式 ) 退職所得 =( 退職金額 - 退職所得控除 ) 1/2 所得税等最高税率 55.945% が適用される場合のイメージ 退職所得控除勤続年数 20 年まで :40 万円 勤続年数 先生個人 勤続年数 21 年から :800 万円 + 70 万円 ( 勤続年数 - 20 年 ) 役員報酬財源 役員報酬 所得税等 手取り 1,000 万円 559 万円 441 万円 役員報酬財源は損金算入されますので法人税等はかかりません 役員退職金は法人税等が課税された後の資金から支給される 先生個人 役員退職金を受け取った場合の退職所得にかかる所得税の計算については 以下の 法人税等 退職金財源 役員退職金 所得税等 手取り メリットがあります 250 万円 750 万円 150 万円 600 万円 1 退職所得控除を控除することができる 役員退職財源は内に貯蓄されるため 法人税等がかかります における法人税等は 25% 役員退職金の税負担率は 20% として計算しています 2 2 分の 1 をかけることができる (1/2 課税 ) 勤続 5 年超 将来の役員退職金として受け取ることができれば 1 年あたり 40 万円 ( 勤続 20 この場合は 役員報酬で受け取る 1,000 万円を役員退職金として受け取ること 年目まで ) 又は 70 万円 ( 勤続 21 年目から ) の退職所得控除が 給与所得控除とは で 手取りが 159 万円 (600 万円 -449 万円 ) 増加します 2,196 万 43.9% 4,993 万 49.9% 7,790 万 51.9% 884 万 17.7% 2,196 万 22.0% 3,594 万 24.0% 833 万 16.7% 2,140 万 21.4% 3,538 万 23.6% 782 万 15.6% 2,084 万 20.8% 3,482 万 23.2% 693 万 13.9% 1,986 万 19.9% 3,385 万 22.6% 608 万 12.2% 1,888 万 18.9% 3,287 万 21.9% 人事業から化することによる節税3

第 4 章 医業又は歯科医業を営む個人及びが使える節税 海外の学会又は病院視察等のための海外出張を実施する 業務の遂行上直接必要である海外出張のための旅費は経費算入 海外出張の直接の動機が業務上の理由である場合 海外出張の直接の動機が特定の取引先との商談 契約の締結等病医院の業務の遂行のためであり その海外渡航を機会に観光を併せて行うものである場合には その往復の旅費 ( その取引先の所在地等その業務を遂行する場所までのものに限る ) は 業務の遂行上必要と認められるものとして取扱うことができます 海外出張と観光旅行とを併せて行った場合には期間比等により按分 明らかに海外出張の目的を達成するために必要な同伴者分は経費算入 同伴者の旅費が経費に算入できる場合 業務の遂行上必要と認められる海外出張に際し 親族等を同伴した場合において 医業務の遂行上直接必要である海外出張旅費は経費に算入 次に掲げる場合のように 明らかにその海外渡航の目的を達成するために必要な同伴と認められるときは その旅行について通常必要と認められる費用の額は 旅費交通 74 75 医業又は歯科医業を営む個人又はが 海外で開催される学会への出席 海 費として各年度の経費に算入することができます 外の病院施設の視察等 その海外渡航がその業務の遂行上直接必要であると認められ る場合に限り その海外渡航のための交通機関の利用 宿泊等の費用は 旅費交通費 1 自己又はその役員が常時補佐を必要とする身体障害者であるため補佐人を同伴す として 各年度の経費に算入することができます る場合 2 国際会議への出席等のために配偶者を同伴する必要がある場合 業務の遂行上必要な海外出張かどうかの判定 3その旅行の目的を遂行するため外国語に堪能な者又は高度の専門的知識を有する者を必要とするような場合に 適任者が病医院の使用人のうちにいないため 自己又 その海外出張が 業務の遂行上必要なものであるかどうかは その旅行の目的 旅 は役員の親族又は臨時に委嘱した者を同伴するとき 行先 旅行経路 旅行期間等を総合勘案して実質的に判定するものとされています 但し 次に掲げる旅行は 原則として業務の遂行上必要な海外渡航に該当しないも のとされます 1 観光渡航の許可を得て行う旅行 2 旅行あっせんを行う者等が行う団体旅行に応募してする旅行 3 同業者団体その他これに準ずる団体が主催して行う団体旅行で主として観光目的 と認められるもの 海外出張と観光旅行とを併せて行った場合 業務の遂行上必要と認められる海外出張と観光旅行とを併せて行った場合には そ の旅費を海外出張と観光旅行の期間との比等により按分し 業務の遂行上必要と認め られる金額のみを各年度の経費に算入することになります 業又は歯科医業を営む個人及びが使える節税4

第 5 章 が使える節税 一般住宅の場合の 通常の賃貸料 の計算 で役員社宅を借りる 役員社宅を借りて役員へ貸与して その家賃の一部を受領する 役員から受け取る家賃は 通常の賃貸料以上とする 豪華役員社宅は支払家賃と受取家賃が同額となりメリットがない ( 一般の役員社宅に係る通常の賃貸料の算式 ) 次のいずれか多い金額 1 その年度の家屋の固定資産税の 12% 2 第三者へ支払う家賃の額 50% 木造家屋以外の家屋については 10% + 12 円 + その年度の敷地の固定資産税の 6% 1 12 ( 注 ) 算式中 木造家屋以外の家屋 とは 耐用年数が 30 年を超える住宅用の建物をいいます 役員社宅を借りて役員に貸与して一定の賃貸料を受け取る が その役員のために住宅を借りて家賃を支払います ( 以下 支払家賃 小規模な住宅の場合の 通常の賃貸料 の計算 ( 小規模住宅に係る通常の賃貸料の額の算式 ) 医といいます ) その住宅に住む役員から家賃( 以下 受取家賃 といいます ) を受け その年度の家屋 該当家屋の総 その年度の敷地 104 105 取っている場合には その支払家賃と受取家賃との差額は 福利厚生費等として各年 の固定資産税の 0.2% + 12 円 床面積 (m 2 ) + の固定資産税の 0.22% 3.3(m 2 ) 度の経費に算入することができます 但し 役員から受け取る受取家賃は 通常の賃貸料 ( 月額をいいます 以下同 じ ) 以上でなければなりません 例えば 支払家賃が月額 50 万円とします 役員への給与支給額から天引きする方法で受取家賃を月額 30 万円受け取ったとします 豪華役員社宅の場合の 通常の賃貸料 の計算 受取家賃 30 万円が 通常賃貸料 以上である場合には 50 万円 -30 万円 = 月 の役員社宅のうち 豪華役員社宅 については その通常の賃貸料の計 額 20 万円が福利厚生費等となります 算にあたって 上記の算式は適用されず その資産の利用につき通常支払うべき賃貸 料に相当する額 ( 時価 ) とされます 支払家賃月額 50 万円 つまり が第三者への支払家賃と同額を役員個人が負担しなくてはなりま 受取家賃 月額 30 万円 せん ( 通常の賃貸料 以上) 福利厚生費月額 20 万円 豪華役員社宅であるかどうかは 家屋の床面積が 240 m 2 を超えるもので その住 宅等の取得価額 支払賃貸料の額 内外装その他の設備の状況等を総合勘案してその 通常の賃貸料 は 次のような区分で計算します 住宅等が社会通念上一般に貸与されているものかどうかを判定します 1 一般住宅 小規模住宅及び豪華役員社宅を除く住宅 なお 家屋の床面積が 240 m 2 以下であっても プール等のような設備若しくは施 小規模な住宅とは その貸与した家屋の床面積 (2 以上の世帯を収容 設又は役員個人の嗜好等を著しく反映した設備若しくは施設を有する住宅等について 2 小規模住宅 する構造の家屋については 1 世帯として使用する部分の床面積 ) が 132 m 2 ( 木造家屋以外の家屋については 99 m 2 ) 以下であるものをい は 豪華役員社宅とされます います ただし 家屋の床面積が 240 m 2 を超えていることのみをもって 豪華役員社宅と 豪華役員社宅とは 家屋の床面積が 240 m 2 を超えるもので その住 して取り扱うことではありません 3 豪華役員社宅 宅等の取得価額 支払賃貸料の額 内外装その他の設備の状況等を総合勘案して その住宅等が社会通念上一般に貸与されているようなも のではないものをいいます 療法人が使える節税5

第 8 章 の相続 譲渡 解散のための節税 持分ありの出資持分を相続時精算課税制度で贈与する 贈与を受けた価額が 2,500 万円までは贈与税がかからない 相続時精算課税による贈与を受けた場合には その受贈者の贈与税の計算において 贈与財産の価額の合計額から特別控除額 ( 限度額 :2,500 万円 ) を控除した後の金額に 一律 20% の税率を乗じて算出します 相続時精算課税は 2,500 万円の特別控除限度額まで贈与税がかからない 贈与時に贈与税はかからないが 相続時に特別控除額に相続税がかかる 贈与以降の出資持分の値上がり益に相当する部分が贈与移転できる ( 算式 ) { 贈与財産の価額 - 特別控除 (2,500 万円 )} 贈与税率 20% つまり 出資持分の価額が 2,500 万円までの贈与を受けても 贈与税の課税はあ りません 相続時精算課税制度を活用した出資持分の贈与で出資割合を減らす 持分ありは その出資者が亡くなった時には その出資者が保有している出資持分に対して相続税がかかります 持分ありの出資持分は 相続税の計算において 純資産価額方式や類似業種比準価額方式等によって評価されますが その計算方法によりますと の 相続時精算課税制度は 相続の時に精算して課税される制度 相続時精算課税制度は 原則として 60 歳以上の父母又は祖父母から 20 歳以上の子又は孫に対し 財産を贈与した場合において選択できる贈与税の制度です 相続時精算課税制度の贈与者である父母又は祖父母が亡くなった場合には 相続税 医設立後 各年度の決算において利益を計上し そのの内部に利益を蓄積した の計算上 相続財産の価額に 相続時精算課税制度を適用した贈与財産の価額 ( 贈与 場合に 評価額が高くなる仕組みとなっています 時の時価 ) を加算して相続税額を計算します そこで 相続時精算課税制度を活用した出資持分の贈与により その出資持分のう つまり 特別控除額 2,500 万円は贈与税の計算からは控除されますが その贈与 140 141 ち特別控除額 2,500 万円に相当する持分を 一気にまとめて贈与しておくことで した 2,500 万円に対しては その贈与がなかったものとして 後に相続税が課税さ 出資持分の評価の値上がり益に相当する部分を後継者に贈与することができます れてしまいます したがって 相続時精算課税制度によって贈与できる部分は 贈与した以降の出資 相続時精算課税制度を活用した贈与のイメージ 持分が値上がりした値上がり益に相当する部分のみとなる訳です 相続時精算課税を選択すると暦年課税は適用できなくなる 値上がり益 出贈与できる部分 相続時精算課税を選択した場合には それ以降 暦年課税の基礎控除額 110 万円 を控除することはできませんので 贈与を受けた財産が 110 万円以下であっても贈 続相続の時に相続財産与税の申告をする必要があります 出資持分 2,500 万円出に加算されて相続税 2,500 万円相当いったん相続時精算課税を選択すると 暦年課税には後戻りできなくなりますのの対象になる部分で 注意が必要です 続 贈与時 相続時 ( 贈与税が課税されない ) ( 贈与時の 2,500 万円には 相続税がかかるが値上がり益 には相続税がかからない ) 療法人の相続 譲渡 解散のための節税8

第 9 章 MS 法人設立による相続税の節税 MS 法人を設立して親族に株式を贈与する MS 法人は一般的な 株式会社 として設立されることが多い MS 法人の株式は内部留保利益が蓄積する前に親族に贈与する との間で取引を行う場合には取引条件及び役員兼務に注意する MS 法人の特徴 MS 法人は メディカル サービス法人 の略称で使用されています MS 法人という名称は正式なものではなく 一般的な 株式会社 として設立され ることが多いようです 医療に関連する業務を行う会社や医師が設立する会社を MS 法人と呼び いわゆる俗称といえます 昭和 61 年の医療法改正による 一人医師 (= 医師が一人の診療所でも医 療法人が設立できる ) の制度ができてからは 比較的容易にを設立するこ MS 法人の法人税率はの法人税率よりも高い MS 法人の各年度の所得金額に対しては 法人税等 ( 地方法人税 法人住民税 法 人事業税 地方法人特別税を含む ) がかかります と比較しますと 医療法 人には事業税率の軽減及び保険診療の非課税所得の制度があることから 原則として MS 法人の法人税率の方が高くなります MS 法人との法人税率の比較 所得金額 MS 法人 ( 東京都 資本金等 1 億円以下 ) ( 東京都 資本金等 1 億円以下 ) 年 400 万円以下の部分 22.45% 22.45% 年 400 万円超年 800 万円以下の部分 24.89% 24.17% 年 800 万円超の部分 37.02% 34.01% ( 注 1) 平成 28 年 4 月から平成 29 年 3 月までに開始する事業年度 ( 注 2) 法人税 地方法人税 法人住民税 法人事業税 地方法人特別税の合算税率 ( 注 3) 事業税は標準税率での保険診療にかかる非課税所得を考慮していない とができるようになり 敢えて MS 法人の設立によらず を設立することが 多く見受けられるようになりました MS 法人の株式を親族に贈与する MMS 法人 ( 株式会社 ) ととの違い 医療後継者には 持分ありの出資持分の贈与対策又は持分なしの設立によって 後継者への事業承継対策を行うことができます 152 153 項 目 MS 法人 ( 株式会社 ) 持分あり 持分なし MS 法人については その株主を親族 ( 子供や孫 ) にし その親族のために MS 法 出資者 株主 社員 社員 人に内部留保利益を残していけば その内部留保利益に対しては相続税の課税が行わ 出資持分 あり あり なし れませんので 医療後継者以外の親族への相続対策とすることができます 議決権 持分に応じる 1 人 1 個 1 人 1 個 但し と同様に 各年度の決算において利益を計上し MS 法人の内部に 役員 代表取締 取締役 監査役理事長 理事 監事 ( 理事理事長 理事 監事 ( 理事利益を蓄積した場合に評価額が高くなる仕組みとなっていますので 内部留保利益が ( 取締役 1 名でも設立可能 ) 3 人以上 監事 1 人以上 ) 3 人以上 監事 1 人以上 ) 蓄積する前に株式を移転しておくことが必要です 役員任期 10 年以内 2 年以内 2 年以内 代表者要件 なし 医師 ( 原則 ) 医師 ( 原則 ) 残余財産帰属 出資者 出資者 国等 MS 法人の活用事例と注意点 役員登記 役員全員 理事長のみ 理事長のみ 例えば クリニックの土地建物を MS 法人が保有し 医業又は歯科医業を営む個人 資産総額登記 なし あり ( 毎年 ) あり ( 毎年 ) 又はへこれを賃貸し 家賃収入で得られる利益を MS 法人内に蓄積すること 配当 任意 禁止 禁止 が考えられます その他にも医療機器のリース 事務 受付業務の業務委託等 MS 根拠法 会社法 医療法 医療法 法人とクリニックとの間で取引を行うことが考えられますが 取引金額の設定は第三 MMMMMMMMMMMMMM9