情報 ( 実習 )( 比較文化 1 班 ) 第 6 回エクセル篇 1 今週から3 回にわたり いわゆる 表計算ソフト としてのエクセル (Excel) を実習します 但しこの授業では エクセルは表計算だけじゃない という所を強調して 通常の統計処理機能の他に 時間があればグラフのシミュレーション機能なども紹介したいと思います ( この授業の山場です がんばろう!) しかしその前に 表計算ソフトとしての使い方をまずは練習しましょう 0 表計算とはどういうものか 表計算ソフトというのは 碁盤の目のように縦横に区切られたマス目 ( これをセルと呼びます ) が並んでいる形の表 ( これをワークシートと呼びます ) のマス目の中に 数字や文字を書き込んで 合計するとか平均するとかの計算を 自動的に おこなうソフトのことを言います ここで用語の説明をしておきます ワークシート 表計算の表のこと ブック 複数のワークシートを束ねたもの セル ワークシート上のマス目のこと 行 ワークシート上の 横線で区切られたセルの並び 列 ワークシート上の 縦線で区切られたセルの並び セルの指示のしかた セル B5 といえば B 列の5 行目にあるセルを指します セルの参照セルの参照の仕方には 相対参照 と 絶対参照 があります その違いを説明します 相対参照 例えばセル C3 に セル A3 と B3 の内容を加算して表示させたい場合 セル C3 には =A3+B3 と入力します この内容を セル D5 にコピーすると セル D5 には =B5+C5 とコピーされます つまり セル C3 に A3+B3 という計算式があった場合これはそのセルの 2つ左のセルの内容と1つ左のセルの内容を足す という計算式になります つまり 対象となっているセルとの相対的な位置を示しています 絶対参照 これに対して 同じくセル C3 に =$A$3+$B$3 という具合にセル参照のそれぞれの先頭に $ を付けると このセルの内容を他の - 1 -
セルにコピーしても 絶対的に セル A3 とセル B3 の内容を加算することを意味します 注意!!( その 1) セルの指示で D7:G12 と書いた場合は セル D7 とセル G12 を対角線の両端とする矩形内のすべ てのセルを指します 1 エクセルの起動 エクセルの起動方法 (1) デスクトップ上のエクセルのアイコンをダブルクリックすれば起動します (2) 表示された ワークシート を じっくりと眺めてみて下さい (3) 以下の各部位を画面上で確認しましょう タイトルバー メニューバー 標準ツールバー 名前ボックス 数式バー 列番号 行番号 ワークシートエリア スクロールバー シート見出し 図形描画ツールバー その他 2 データの入力 各セルには 数値データはもちろんですが それ以外にも 文字列データ 日付 時刻 数式 なども入力できます まずは数値データの入力を練習してみましょう 練習しよう ( 入力 ) 以下のようなデータを入力してみてください これは 太郎 次郎 花子の 3 人の試験の成績表で す A B C D E F 1 2 名前 国語 数学 英語 合計 平均点 3 太郎 72 68 88 4 次郎 44 92 56 5 花子 95 54 77 6 (1) 入力したいセルをマウスでクリックし 数値データを入力し Enter キーを押して確定します (2) 文字列も同様に入力します (3) セル内の文字や数値を 中央揃え や 右揃え にしておくと見やすくなります - 2 -
3 会計表の作成 今入力の練習をおこなった表において 各人のテストの点数の合計を自動的に計算するように この表を設定しましょう ワークシートで計算をおこなうためには セルに数式を入力する必要があります エクセルでの数式は 必ず = から始まります 練習しよう ( 合計 ) (1) セル E3 に 太郎のテストの点数の合計を計算させます (2) セル E3 を選択する (3) 数式バー に =B3+C3+D3 と入力する (4) すると 表中のセル E3 に 合計された数値 228 が表示される (5) セル E4,E5 も同様に設定する (6) 各人が獲得したテストの点数を変更してみよう どうなるか A B C D E F 1 2 名前 国語 数学 英語 合計 平均点 3 太郎 72 68 88 228 4 次郎 44 92 56 192 5 花子 95 54 77 226 6 演算させるには 加法: + を使います =B3+C5 のように使います 減法: - を使います =B3-C5 のように使います 乗法: * を使います =B3*C5 のように使います 除法: / を使います =B3/C5 のように使います これは便利 ( ワークシート関数 ) 上の練習では 試験点数の合計を計算させる時に 一つ一つのセルを入力しましたが 合計すべきセルの数が多い場合には このやり方では 入力が大変になります そこで ワークシート関数 というものを使います =B3+C3+D3 と入力する代わりに =SUM(B3:D3) と入力します - 3 -
SUM は文字通りその後に続くセルの中身を足しなさい という関数なのです よく使われる関数には SUM 合計を求める AVERAGE 平均値を求める SQRT 平方根を求めるなどがあります 実習しよう ( 平均 ) さきほどの表で 太郎 次郎 花子それぞれのテストの点数の平均点を表示させなさい 4 データのグラフ化 ワークシート上に ただデータが並んでいるだけでは その様子がよくわからないので この データをグラフに表してみましょう データのグラフを作る (1) グラフ化したいデータを含むセルの範囲を選択 ( ドラッグ ) する (2) ツールバーの グラフウィザード ボタンをクリックする (3) グラフウィザード ダイアログボックスが開く (4) このデータの場合は 棒グラフ で表示するのが見やすい (5) グラフが見やすくなるように 各種の設定をおこなう 実習しよう ( グラフを書く ) 3 人のテスト成績のデータを使って グラフを作成してみよう - 4 -
5 今週の課題 ( その 1) 課題 7-1 蕎麦屋の売上表つくば市の蕎麦屋 つくば庵 の売上表を作成しましょう この蕎麦屋のメニューは以下の通りです もりそば 350 ざるそば 400 天ぷらそば 650 たぬきそば 650 山菜そば 700 鴨南蛮 950 ビール 500 ジュース 300 また 今年 5 月 3 日と 4 日の売り上げは以下のようでした 5 月 3 日の売上げ 5 月 4 日の売上げ もりそば 60 杯 もりそば 50 杯 ざるそば 55 杯 ざるそば 45 杯 天ぷらそば 72 杯 天ぷらそば 60 杯 たぬきそば 33 杯 たぬきそば 25 杯 山菜そば 40 杯 山菜そば 24 杯 鴨南蛮 8 杯 鴨南蛮 2 杯 ビール 12 本 ビール 11 本 ジュース 10 本 ジュース 5 本 5 月 3 日と 4 日の売上表を作り それぞれの日の総売上げ金額がわかるような表を作成して下さい 但し 5 月 3 日と 4 日のそれぞれの日の売上表を 別々の表にするような 能のない事は行わないように それでは小学生です 例えば 5 月分の毎日の売り上げが 一つの表 で解るような表を作る事 皆さん各自が この蕎麦屋の店長になったつもりで 毎日の売り上げ計算を楽にできるような 売上表 を考えて下さい - 5 -
6 データベースとしてのエクセルの利用 表には 数値データを主体とした集計表 ( 帳簿 ) のほかに 文字データを主体とした住所録のような表もあります 文字データを主体とした表を リストという呼び方をすることがありますが リストも表も その作成方法やセルの操作 入力の仕方などの基本的な操作は皆同じです ただし 表では計算が主であったのに対し リストではデータの並べ替えや抽出が主な処理作業となります こういったリストあるいは データベースとしても エクセルの表は利用できます 練習してみましょう 練習しよう ( データの並べ替え ) (1) 日本の都道府県を人口の多い順 ( 少ない順 ) に並べてみましょう (2) 都道府県の人口のデータは 総務省統計局のHPから持ってきます (3) IE を起動して 統計局のHP http://www.stat.go.jp/ を表示させる (4) 都道府県別の人口データを探す (5) 見つけたデータファイル (Excel) を持ってくる (6) 人口データファイルを開く ( エクセルの起動 ) (7) データの不要な部分を削除する (8) 都道府県別人口データの表が完成する (9) 並べ替えをしたいセルを選択し ツールバーの 昇順 ( 降順 ) で並べ替え ボタンをクリック (10) これでデータの並べ替えが完了しました (11) そのほか色々データを操作してみて下さい 7 今週の課題について ( その2) 課題 7-2 みなさんの出身地方における 都道府県別男女人口の 表 と グラフ を作成してください 作る際には (1) 男女で分けた棒グラフとすること (2) 縦軸 横軸がそれぞれ何を表しているか その単位は何か がわかりやすいものにすること の2 点に注意してください 都道府県別人口に関するデータは 総務省統計局のHPから探してください どこかに エクセルのファイルの形でデータがあります 総務省統計局の URL は http://www.stat.go.jp/ です 今週は課題が 2 つあります (7-1,7-2) - 6 -