人口減少社会突破戦略 中間報告会 平成 27 年 9 月 18 日 人口減少社会でも輝く! 埼玉研究会 1
目次 はじめに 中間発表の趣旨 本研究の目的 概要 検討経過 自然増チーム (NATURES) 社会増チーム ( 人口増やしな埼玉いらっ彩 ) 雇用増チーム ( 雇用プラス ONE) さいごに 課題 今後の方向性 2
中間発表の趣旨 5 月から 9 月まで取り組んだ研究の進捗状況を報告します 皆様からの質疑応答を実施することで 新たな視点を研究に取り入れます 研究員を自然増 社会増 雇用増の 3 チームに分け それぞれが検討した内容について報告させていただきます 3
本研究の目的 2040 年を見据えた埼玉県の未来への政策提言を行います そして 提案事業の採用を目指します 埼玉県の人口減少社会を突破するための研究を行い 全国に向けて実践的な提言を行います 多様な団体で構成されている研究会の特徴を活かした実践的な政策提言を行うことで 実現性ある研究報告を作成します 4
本研究の概要 埼玉県の人口推移 資料 総務省 国勢調査 国立社会保障 人口問題研究所 日本の地域別将来推計人口 注記 2010 年までは 国勢調査 のデータに基づく実績値 5 2015 年以降は 国立社会保障 人口問題研究所 のデータに基づく推計値
本研究の概要 一般的にイメージする 2040 年 人口減少の進行 社会保障の破綻の可能性等 人口過密の解消等 これらの状況を突破するキーワードは 長期的政策の実現 出生率の向上 デメリット メリット 若年人口の転入促進 収入の増加 安定 6
検討経過 : チーム分け 自然増チーム 出生数が死亡数を上回っている状況を目指す 出生数の向上 死亡数の減少について考える 社会増チーム 転入が転出を上回っている状況を目指す 転入してもらえる方法 転出を抑制する方法について考える 雇用増チーム 生活の基盤である労働の創造を目指す 収入の増加 安定について考える 7
それでは 各チームによる検討経過を 報告していきます 8
自然増を目指して チーム名 :NATURES 9
自然増の報告内容 背景 埼玉県における少子化の現状 少子化の進む理由 事業提案今後の方向 概要図 事業説明 モデル地域の想定 調査事項 懸案事項 10
背景事業提案今後の方向 背景 ( 埼玉県における少子化の現状 ) 低水準な 合計特殊出生率 平成 25 年県内合計特殊出生率 1.33 人口維持に必要とされる合計特殊出生率 2.07 望まれる水準と大きくかけ離れている 11
背景事業提案今後の方向 背景 ( 少子化の進む理由 ) 未婚化 晩婚化 の進行がある 男性の 21.0% 女性の 9.2% が生涯未婚 30 年前の生涯未婚率 男性 5.2% 女性 3.1% 多くの未婚者が結婚を望んでいるにもかかわらず なぜ結婚しない ( できない ) のか? 適当な相手にめぐり合わないから 出会い 結婚 夫婦円満 ( 離婚防止 ) をワンストップで支援することが重要になる 12
背景事業提案今後の方向 事業提案 ( 全体像 ) 出会い 結婚前 結婚後 1. 世話焼きおじさん おばさん 2. カップル応援サポーター 出会いから結婚後までの 3. 夫婦手帳 包括的支援が必要である 13
背景事業提案今後の方向 事業提案 ( 先進事例 ) 自治体名取組概要 広島県 埼玉県滑川町 埼玉県和光市 結婚支援活動を行う団体を ひろしま出会いサポーターズ と任命し 立ち上げや活動を支援している 支援員として募集を行い 夫婦の誕生に向けた支援をしている わこう版ネウボラ という妊娠期からの切れ目のない支援をしている そこで それぞれのいいところをとった 事業を提案します 14
背景事業提案今後の方向 事業提案 ( 世話焼きおじさん おばさんとは?) 出会いの場で積極的になれない男女を引き合わせてくれる方を応援する事業 特徴的な点はアメリカのマリッジセーバーといわれる制度も組み入れた点 結婚後も気軽に相談ができる 夫婦の道しるべ となる 出会い結婚出産もう一子夫婦円満 出会いから夫婦円満 ( 離婚防止 ) までをずっと支えてくれる 15
背景事業提案今後の方向 事業提案 ( 事業の流れ ) 3 出会いの場 民間団体 5 困ったときにはまた相談 4 背中の後押し 1 応募 2 研修 趣旨説明 行政 16
背景事業提案今後の方向 今後の方向 ( モデル地域の想定 ) 本事業は独身者が多く サポーターとなる方が多い地域が適している 核家族が多く 地縁や血縁のない地域であるほど需要は高い メインターゲットは 25 歳 ~26 歳 初婚年齢 ( 男 31.3 歳 女 29.4 歳 ) の数年前 今後 具体的な市町村を検討します 17
背景事業提案今後の方向 今後の方向 ( 今後の調査事項 ) 9 月 10 月 11 月 12 月翌 1 月 2 月 モデル地域の検討 提案事業 中間報告 ターゲットの需要整理 モデル地域の選定 打診 事業の仕組み ( 運営方法 ) の検討 先進事例の視察 ヒアリング 分析結果の検証 事業提案たたき台の作成 全体の調整 事業案の整理 概最要終版報の告作の成役最割終決確め認 最終報告 18
まとめ 出会いから出産 ( もう一人産みたいと思える ) まで を切れ目ない支援を行う 今後実現に向けて運営方法について具体的な検討を行うことが必要と考えている 19
社会増を目指して チーム名 : 人口増やしな埼玉いらっ彩 20
社会増の報告内容 背景 都道府県別の転入超過数 埼玉県の転出入の推移 市町村別人口移動の状況 事業提案今後の方向 事業提案 事業提案の背景 送迎付き夕焼け教室 事業効果 今後の調査について まとめ 21
都道府県別の転入超過数 転入者数 1 位東京都 404,736 人 2 位神奈川県 203,866 人 3 位埼玉県 4 位大阪府 157,553 人 149,142 人 最下位福井県 8,048 人 転入超過数 人口超過県 県 人数 1 位 東京都 73,280 2 位 埼玉県 14,909 3 位 神奈川県 12,855 4 位 千葉県 8,364 資料 総務省統計局住民基本台帳人口移動報告 22
埼玉県の転出入の推移 ( 人 ) ( 人 ) 転出 転入者数 平成 18 年平成 19 年平成 20 年平成 21 年平成 22 年平成 23 年平成 24 年平成 25 年平成 26 年 転入者数 169,949 169,565 167,624 168,888 162,483 159,200 157,961 157,910 157,553 転出者数 162,241 161,021 152,752 150,805 147,059 147,057 147,663 146,356 142,644 転入超過数 7,708 8,544 14,872 18,083 15,424 12,143 10,298 11,554 14,909 資料 総務省統計局住民基本台帳人口移動報告 23
市町村別人口移動の状況 県南部は転入超過だが それ以外の地域はほぼ転出超過になっている 小鹿野町 秩父市 神川町 上里町 長瀞町 本庄市 美里町 寄居町 飯能市 資料 2013 年埼玉県統計年鑑 深谷市 熊谷市 行田市 川越市 羽生市 転入超過 転出超過 加須市 皆野町滑川町鴻巣市久喜市幸手市東秩父村小川町嵐山町吉見町東松山市杉戸町北本市白岡市ときがわ町宮代町桶川市伊奈町鳩山町川島町蓮田市上尾市春日部市横瀬町越生町坂戸市 毛呂山町 日高市 鶴ヶ島市 さいたま市 ふじみ野市狭山市富士見市川口市三芳町志木市蕨市入間市朝霞市戸田市所沢市新座市和光市 越谷市 松伏町 吉川市 草加市三郷市八潮市 転入 転出 増減数 さいたま市 58,544 51,204 7,340 川越市 15,577 13,855 1,722 熊谷市 7,493 8,095-602 川口市 30,494 28,008 2,486 行田市 2,514 2,755-241 秩父市 1,264 1,642-378 所沢市 14,794 15,205-411 飯能市 2,745 2,987-242 加須市 3,593 3,713-120 本庄市 3,064 3,097-33 東松山市 3,566 3,669-103 春日部市 8,035 8,322-287 狭山市 6,055 6,477-422 羽生市 1,847 1,852-5 鴻巣市 4,002 4,398-396 深谷市 4,588 4,632-44 上尾市 9,555 8,908 647 草加市 11,159 10,998 161 越谷市 13,508 12,439 1,069 蕨市 5,879 5,651 228 戸田市 10,056 8,604 1,452 入間市 5,379 5,444-65 朝霞市 8,986 8,687 299 志木市 4,719 4,018 701 和光市 7,780 7,766 14 新座市 8,136 7,588 548 桶川市 3,006 3,248-242 久喜市 5,283 5,896-613 北本市 2,445 2,485-40 八潮市 4,586 4,045 541 富士見市 5,943 5,520 423 転入 転出 増減数 三郷市 6,687 5,451 1,236 蓮田市 2,196 2,534-338 坂戸市 4,600 4,490 110 幸手市 1,779 1,873-94 鶴ヶ島市 3,557 3,647-90 日高市 2,302 2,219 83 吉川市 3,046 2,634 412 ふじみ野市 6,636 5,462 1,174 白岡市 2,045 1,740 305 伊奈町 1,897 1,764 133 三芳町 1,417 1,529-112 毛呂山町 1,425 1,433-8 越生町 335 425-90 滑川町 822 735 87 嵐山町 767 748 19 小川町 786 1,007-221 川島町 645 712-67 吉見町 513 731-218 鳩山町 396 533-137 ときがわ町 377 444-67 横瀬町 270 270 - 皆野町 220 300-80 長瀞町 299 270 29 小鹿野町 239 354-115 東秩父村 60 95-35 美里町 343 300 43 神川町 487 509-22 上里町 1,230 1,318-88 寄居町 1,235 1,269-34 宮代町 1,553 1,350 203 杉戸町 1,442 1,595-153 松伏町 974 1,12024-146
事業提案 1 送迎付き夕焼け教室 2 アレルギーマーチ対策推進事業 3 土地 住宅情報提供サイト 25
事業提案の背景 教育への関心が高い 埼玉県民が習い事に掛ける費用 27,140 円 ~ 埼玉県民が習い事に掛ける費用は日本一 ~ 共働き世帯ニーズ増加 共働き世帯が増加する中 子どもの送迎は親への負担も大きく 悩みの一つと言える 小学生以下の子どものいる共働き世帯をターゲットに 子どもの学習支援を軸に社会増を目指す 26
送迎付き夕焼け教室 ( 民間事業者の余裕教室活用 ) 学校の余裕教室を各種習い事や塾の事業者が利用 民間事業者を入れることで多種多様な習い事 塾の運営を行う 運営時間は学校終了後から 20 時を目安に 従来の学童保育より時間を拡大し 小学生以下の子どものいる共働き世帯を支援 スクールバスを運行し 最寄駅やターミナル駅へ子どもを安全に送り届ける 27
背景事業提案今後の方向 送迎付き夕焼け教室 28
受益者メリット 親の送迎負担軽減 子どもの安全の確保 安心して働ける 子どもの学習支援 民間メリット コストを抑えて事業展開が可能 地域社会に根差した事業が可能行政メリット 共働き世代の子育て環境の整備 改善 空き教室の有効活用 29
今後の調査について 実施主体の検討( 責任の所在 ) 本事業の費用対効果の検証 先進事例の調査 ヒアリング 具体的な市町村の選定 法的問題の解決 30
まとめ 親の子育ての負担を軽減し 子育てを応援する 子育て先進都市 を目指す 教育 子育て環境を整備し 共働き世代にとって 住みやすいまちづくりを実現する 民間事業者 ( ボランティア NPO 団体含む ) のノウ ハウを活用し 子育て世代の教育ニーズに応える 31
雇用増を目指して チーム名 : 雇用プラス ONE 32
雇用増の報告内容 背景 人口問題における雇用の意味 雇用増への 2 つのアプローチ 事業提案今後の方向 事業の提案 キッズガーデンプロジェクト事業の説明 事業の効果 調査事項と懸案事項 雇用増が目指す方向性 33
背景事業提案今後の方向 背景 ( 人口問題における雇用の意味 ) 自然増減 出生と死亡によって生じる増減 人口問題 社会増減 他地域からの転入と転出によって生じる増減 雇用 働くこと は市民生活の基盤であり 地域での雇用の安定による生活の安定が 自然増 と 社会増 の双方に作用する 人口問題の改善 解決 34
背景事業提案今後の方向 背景 ( 雇用増への 2 つのアプローチ ) 雇用増 働く 機会 の創造 働きたい人 が自分らしく やりがいを持って働ける機会を創造する 若年層の就業教育 人材マッチング 創業 起業支援 など 働く 環境 の創造 働いている人 が働きやすく 働き続けられる環境を創造する 労働環境の整備 保育環境の充実 高齢者の継続雇用 など 35
背景事業提案今後の方向 事業の提案 1. 地域の高齢者が地域の子育てを支援する事業 2. 新規就農を目指す人を支援する事業 3. 中小企業支援のための事業 36
背景事業提案今後の方向 生活のために働きたい人 ( 子育て世代の女性 ) 平成 27 年 4 月での県内保育所待機児童数 1,097 人 県内 20 市町村が待機児童数増加子育てで働けない人の雇用機会の損失生きがいとして働きたい人 ( 高齢者 ) 退職後の高齢者の状況 (65-69 歳 ) 男性の約 50 % 女性の約 70 % の高齢者が非就業 子育てで働けない世代の雇用拡大のカギは... 高齢者労働力の活用による待機児童解消 37
背景事業提案今後の方向 キッズガーデンプロジェクト ( 認定地域保育所 ) 保育園や幼稚園以外で継続的に子どもを預けられる新しい保育の場を提供 定年退職し 生きがいを求める高齢者が 認定保育員 となり 保育を行う 保育の場は地域の集会所など 高齢者だからこそできる 経験を生かした視点の保育を創出 地域のつながりを深め地域活性化を促す 38
背景事業提案今後の方向 事業展開イメージ図 3 1 講習の申込 受講 地元の高齢者 行政 2 保育員として認定 地域の集会所 4 子育て世代の家庭 就業 急な病気などの際に利用 39
背景事業提案今後の方向 キッズガーデンプロジェクト の効果 待機児童の解消で 1 女性の社会進出が促進 高齢者の子育てキャリアを活かし社会貢献 2 高齢者に生きがいを提供できる 地域のつながりが強くなり 3 地域が活性化される 40
背景事業提案今後の方向 調査事項と懸案事項 調査事項 預ける側 預かる側双方のニーズの把握 国内外での類似事業例 懸案事項 資格 許認可 コスト 採算性分析 今後 具体的な提案に落とし込んで行きます 41
背景事業提案今後の方向 雇用増が目指す方向性 あせらず一歩ずつ確実に 子作り子育て 人口増加 地域の活性化 結婚 雇用増 さらなる雇用増 生活向上 安定 収入増加 安定 持続的な好循環 42
背景事業提案今後の方向 課題 検討事項 モデル市町村 ( 地域 ) の検討 地域の特色を生かした事業へカスタマイズ 先進事例の調査 成功事例 失敗事例を活用しバージョンアップ 費用対効果の検討 事業を採用してもらうため ブラッシュアップ 43
今後のスケジュール 9 月 10 月 11 月 12 月翌 1 月 2 月自然増チーム社会増チーム雇用チーム中間報告最終報告全体の調整 概要版の作成フィールドワーク分析結果の検証分析結果の検証分析結果の検証フィールドワークフィールドワーク概要版の作成最終確認 最終報告の役割決め背景事業提案今後の方向 44
ご清聴ありがとうございました 今後さらに研究を深めて 提言づくりをすすめていきます 45