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Transcription:

はじめに 日経コンピュータ (200 年 3/4 号 ) の三菱東京 UFJ 銀行の Day 2 プロジェクトの成功についての記事を目にされた方も多いと思いますが その中で 成功要因の一つとして 進捗管理に EVM を導入したこと が取り上げられていました 実は 弊社の商品である muraka はこの EVMと深く関係しています プロジェクトマネジメントの現場では以下のような進捗グラフをよく見かけます 000% 00% 800% 700% 600% 500% 400% 300% 200% 00% 00% 当初計画最新計画実績 200 年 月 200 年 0 月 200 年 月 200 年 2 月 200 年 月 200 年 2 月 200 年 3 月 200 年 4 月 上図は単純な進捗率の推移をグラフにしたものですが muraka のバージョン 4では 進捗率 と 出来高 のグラフを描くためのデータを提供する機能を新たに追加しました 当レポートでは 最初に muraka がEVMとどういう関係にあるかを説明し その後でバージョン 4で追加した新機能によってどういうことが可能になったかをご説明します 2EVM(Earned Value Management) とは 2EVM 活用型プロジェクト マネジメント導入ガイドライン ( 情報処理振興事業協会 2002 年 ) より ( http://wwwmetigojp/policy/it_policy/tyoutatu/evm -guidelinepdf ) 22 の概要 から抜粋 EVM EVM はプロジェクトの進捗や作業のパフォーマンスを 出来高の価値 ( 通常は金額換算 ) によって定量化し プロジェクトの現在および今後の状況を評価する手法である EVM では計画および実績計上において WBS を利用する WBS は プロジェクトで実施する作業を成果物作成の観点から階層構造で表したものである EVM を利用するためには 計画段階において 各作業に対して 予定している作業の価値 ( コスト ) および作業の開始 終了予定を決定する プロジェクトのモニタリング時は 各作業の実績を計上する この時 作業の状態 ( 着手 終了など ) に従って EV( 出来高実績値 ) と AC( コスト実績値 ) を計上する EV とは その作業を実施したことによって得られた出来高の価値であり 完了時には設定されていた PV 値と同じになる AC とは その作業を行うにあたり 実際に必要となったコストの実績値である EVMでは PV AC EVの値を基礎として 現在のプロジェクトの状況および将来の予測を行う 現時点の状況を分析する指標として SV( スケジュール差異 ) CV( コスト差異 ) SPI ( スケジュール効率指数 ) CPI( コスト効率指数 ) がある そして将来の予測として EAC( 完了時コスト予測 ) ETC( 残作業コスト予測 ) VAC( 完了時コスト差異 ) がある /6 EVM と muraka doc

2 23 用語と解説 より抜粋 用語 正式名称 解説 EVM Earned Value Management プロジェクトの進捗や作業のパフォーマンス 今後の予測などを 出来高の価値 ( 通常は金額換算 ) によって把握 管理する方法 具体的には 以下に示す BAC~EAC 等の指標を用いて 進捗の把握 分析を行う BAC Budget At Completion 完了までの予算もしくは予定コスト 完了までの予算 PV Planned Value 出来高計画値 計画時に 各作業に割り当てられた出来高 ( コスト ) のこと EV Earned Value 現時点までに完了した作業に対して 元々割り当てられていた出 出来高実績値 来高 ( コスト ) のこと 例えば 計画時に 0 の出来高 ( コスト ) が割り当てられていたものを20 のコストをかけて完了しても 出来高実績値 (EV) は0 となる AC SV CV Actual Cost 作業を行うために実際に必要となったコスト コスト実績値 Schedule Variance SV = EV PV スケジュール差異 Cost Variance コスト差異 各作業のスケジュール面から見た差異を示す CV = EV AC 各作業のコスト面から見た差異を示す SPI Schedule Performance Index SPI = EV 各作業のスケジュール面から見た効率を示す / PV スケジュール効率指数 2/6 EVM と muraka doc

用語 正式名称 解説 CPI Cost Performance CPI Index = EV / AC コスト効率指数 各作業のコスト面から見た効率を示す EAC Estimate At Completion 現時点で見積った完成までの総コストの見積り 代表的な計算式 完了時コスト予測 には EAC = AC + EV) (BAC / や CPI EAC = AC + EV) (BAC / (CPI*SPI) がある ETC Estimate To Complete ETC = -EAC VAC 残作業コスト予測 Variance At Completion VAC = -BAC EAC 完了時コスト差異 現時点から完成までに見積った残作業のコスト見積り 完了時点の予算に対する実績の差異予測 3muraka と EVM の関係 3muraka とEVM の諸概念の関係 出来高の単位 EVM では出来高価値を測る定量的な単位が必要であり 通常は金額や工数が使用されます muraka における計測単位は 人日 です 計測単位を 人日 という工数の単位とすることによって EVMとしては一つの選択をしたことになります これは 計測単位を金額とした場合と比較すると分かりやすいでしょう 例えば 億円のプロジェクトで 2000 万円分の作業が完了した時 進捗率は 20% だと考えることに疑問はありません しかし このプロジェクトが全体で 00 人月の作業量だと算定され 20 人月の作業が完了したとしても 要件定義フェーズのそれとプログラム製作フェーズのそれとで同じ 2 0% 分の進捗だと言えるかというと微妙です 金額に換算すれば両者は異なるかもしれないからです しかし mura ka は敢えて出来高工数で進捗率を捉えます これは muraka が現場レベルでの進捗管理を改善する実用ツールを目指しているからです 2 出来高計画値 (Planned ) Value muraka で計画を立案する際には タスクごとに 所要日数 日当たりの投入工数 ( 指定しない時は 人日とみなされる ) および 担当者 を入力しなければなりません 計画時に入力された 所要日数 と 日当たりの投入工数 によって算出されるタスクごとの所要工数 (= 所要日数 日あたりの投入工数 ) が EVM における 出来高計画値 となります 3 出来高実績値 (Earned ) Value muraka で実績を入力する際には タスクごとに進捗率を入力しなければなりません ここで入力された 進捗率 によって 出来高実績値 (= 出来高計画値 進捗率 ) が求められます 4 遅延工数 muraka では プロジェクト全体および担当者別に遅延工数が算出され 25 人日遅れ とか 0 人日先行 といった形で表示されます この数値は 出来高計画値 (PV)- 出来高実績値 (EV) によって算出された数値であり EVM でいうスケジュール差異 (Schedule ) を示しています Variance 5 コスト実績値 muraka では コスト実績値 (Actual ) の入力を求めません 管理対象外です Cost 3/6 EVM と muraka doc

32muraka の狙いとEVM の関係 整合性の取れた計画 計画を立案する際 muraka がこだわるのは要員体制と作業量の整合性です muraka はこの計画の整合性を計画検証機能によって保証しようとしています EVMでいう 出来高計画値 の品質を上げる仕掛けといえます ここに muraka の大きな特徴があります 計画作成段階において 作業量 と要員体制からくる キャパシティ (= 仕事量消化能力 ) との整合性がとれた計画にしてくださいという意図です 無茶な計画立案を最初から阻むことはできません しかし その無茶な計画を 数字上は整合性の取れた計画として保存しておき 実績にぶつける必要があると考えます 例えば 実際には 0 人日の作業量のタスクを 5 日で完了させようとするならば そのタスクは 5 人日のタスクだと設定するか メンバーは 日に 2 日分の作業ができるという想定にするしかありません どちらであったとしても そういう無理な計画は必ず実績によってあぶりだされます 無茶な計画を立案時に阻止できないのなら 次善の策として プロジェクト遂行の中で適切に改定していくべきだと考えます 2 遅延の定量的把握 muraka が出来高計画値 (PV)- 出来高実績値 (EV) によって算出された数値 ( 人日工数 ) を遅延として把握する点は EVMの考え方そのものだと言ってよいでしょう 定性的で曖昧な進捗把握を排し 定量的に遅延を把握し具体的な対策につなげることが大きな狙いの一つです 3 遅延への対応としての計画変更 muraka は計画は実態に合わせてどんどん改定していくべきであるという考え方をしています 計画が実態から乖離し プロジェクトメンバー全員が遵守すべき基準として機能しなくなることが最も避けるべき事態であると考えています この考え方は EVMの思想とは立場が異なるかもしれません EVMには計画の品質の良否や品質の悪い計画をプロジェクト進行の中で改定していくという発想はありません むしろ EVMにおける計画は契約などと結びついたものとして位置づけられていますので プロジェクト遂行の中で安易に変更できないものとされていると考えた方がよいでしょう そこで muraka のバージョン 4では 当初計画 と 最新計画 という概念を部分的に取り入れました プロジェクトメンバーが日々の作業を実施する上で意識する計画は 最新計画 とし 必要な変更を随時加えます それとは別に ある時点での計画データから算出した進捗予定データを 当初計画 として保存しておくことができるようにしました バージョン4 で提供する進捗グラフデータには これらの 当初計画 最新計画 実績 の 3つのデータが含まれます それらをグラフ化すれば プロジェクトの進捗状況を把握するだけでなく 当初計画 と対比しての現状を把握することができ 長期的な傾向を知ることができます 4/6 EVM と muraka doc

4muraka バージョン 4 で可能になった EVM 的進捗管理 4 進捗グラフデータの提供 進捗率データによって作成したグラフ 000% 00% 800% 700% 600% 500% 400% 当初計画最新計画実績 300% 200% 00% 00% 200 年 月 200 年 0 月 200 年 月 200 年 2 月 200 年 月 200 年 2 月 200 年 3 月 200 年 4 月 上図グラフは 当初計画では 200 年 月に開始されたプロジェクトは 200 年 3 月に完了する予定だったのが 200 年 2 月時点では完了が 200 年 4 月に延ばされ 進捗率も当初の予定では既に 50% を超えていなければならないのに 実際には 40% に満たない進捗率であることが示されています muraka バージョン 4 は このグラフを描くための以下の元データを提供します - 当初計画における指定された日付時点での予定進捗率 - 最新計画における指定された日付時点での予定進捗率 - 指定された日付時点での実績進捗率 2 出来高データによって作成したグラフ 6000 5000 出来高 ( 人日 ) 4000 3000 2000 当初計画最新計画実績 000 00 200 年 月 200 年 0 月 200 年 月 200 年 2 月 200 年 月 200 年 2 月 200 年 3 月 200 年 4 月 上図グラフは 当初計画では 200 年 月に開始されたプロジェクトは 200 年 3 月に完了する予定だったのが 5/6 EVM と muraka doc

( 新会計システム構築 ) / 現在 ( 休日マーク ) * * ** * ** ** ** SEQ ) 全体構想案作成 2 内部作成 タスク分類 / タスク名 ( 機能名 ) 見積日程計画所要日数投入工数 / 日開始日終了日担当 3 全体構想案 ( たたき台 ) 作成 3 /5 / 7 村岡 00 % 4 全体構想案内務レビュー実施 /8 / 8 村岡 00 % 5 同上参加 /8 / 8 中田 00 % 6 同上参加 /8 / 8 小野 00 % 7 同上参加 /8 / 8 中村 00 % 8 同上参加 /8 / 8 小笠原 00 % 全体構想案の修正 ( レビュー結果を受けて ) / / 村岡 00 % 0 2 顧客レビュー 全体構想案顧客レビュー発表者 / 2 / 2 村岡 / 00 % 2 同上参加 / 2 / 2 中田 / 00 % 3 同上参加 / 2 / 2 小野 / 00 % 4 同上参加 / 2 / 2 中村 / 00 % 5 同上参加 / 2 /小笠原 2 / 00 % 6 同上参加顧客側レビュー責任者 / 2 /ジーコ 2 / 00 % 7 82) サブモジュール別詳細計画作成 内部作成 20 A モジュール詳細計画 ( たたき台 ) 作成 6 / 3 /2 中田 0 % > 2 B モジュール詳細計画 ( たたき台 ) 作成 6 / 3 /2 小野 30 % > 22 Cモジュール詳細計画 ( たたき台 ) 作成 6 / 3 /2 中村 40 % > 23 Dモジュール詳細計画 ( たたき台 ) 作成 6 / 3 /2小笠原 60 % > 24 Aモジュール詳細計画内部レビュー実施 2 / 23 /2 6 中田 25 Bモジュール詳細計画内部レビュー実施 2 / 22 /2 5 小野 26 Cモジュール詳細計画内部レビュー実施 2 / 22 /2 5 中村 27 Dモジュール詳細計画内部レビュー実施 2 / 22 /2小笠原 5 28 同上参加 2 / 22 /2 5 村岡 2 Aモジュール詳細計画の修正 ( レビューの結果より ) 2 / 27 /2 8 中田 30 Bモジュール詳細計画の修正 ( レビューの結果より ) 2 / 27 /2 8 小野 3 Cモジュール詳細計画の修正 ( レビューの結果より ) 2 / 27 /2 8 中村 32 D モジュール詳細計画の修正 ( レビューの結果より ) / 28 /2 8 小笠原 33 2 顧客レビュー 34 Aモジュール詳細計画顧客レビュー実施 / 2 /2 中田 35 Bモジュール詳細計画顧客レビュー実施 / 2 /2 小野 36 同上参加 / 2 /2 村岡 37 同上参加 / 2 /2 中村 38 同上参加 / 2 /2小笠原 3 同上参加顧客レビュー責任者 / 2 /2ジーコ 40 Cモジュール詳細計画顧客レビュー実施 0 /2 0/ 2 中村 4 Dモジュール詳細計画顧客レビュー実施 0 /2 0/ 小笠原 2 42 433) 部内業務 44 リーダー研修参加 / 22 /2 2 中田 45 技術研修参加 ( 泊 2 日合宿 ) 2 / 26 /2小笠原 7 46 部門月次定例会議中田 47 部門月次定例会議 05/ 26 /2 6 小野 48 部門月次定例会議 05/ 26 /2 6 中村 4 部門月次定例会議小笠原 50 終了予定日 ( 見通し ) 月 5 6 7 8 0 2 3 4 5 6 7 8 20 2 22 23 24 25 26 27 28 2 30 2 3 4 5 6 7 8 0 火水木金土日月火水木金土日月火水木金土日月火水木金土日月火水木金土日月火水 全体集計 ( 単位 : 人日 ) 6 0 キャパ / 日全体 28 人日遅れ 担当別予定設定状況 : 予定なし : 一部設定 : 設定済み : 予定過剰 担当別集計 0 村岡 00 人日 4 0 中田 4 人日先行 3 5 小野 22 人日遅れ 4 5 中村 6 人日遅れ 5 0 小笠原 04 人日遅れ 0 0 福西 00 人日 0 0 高原 00 人日 0 0 大黒 00 人日 0 0 宮本 00 人日 2 0 ジーコ 00 人日 0 0 00 人日 進捗率 5 5 EVM( 出来高管理 ) とmuraka 200 年 2 月時点では完了が 200 年 4 月に延ばされていますが プロジェクト全体の出来高計画値が当初は 450 人日だったのが 最新の計画では 550 人日を超えていることを示しています の進捗率のグラフでは当初計画と実績は大きな乖離を示していましたが この出来高データの当初計画と実績を比較するとそれほど大きな差がないことが分かります 進捗の遅れが作業量の増大に起因していることをうかがわせます また 最新計画と当初計画を比べると 200 年 月と2 月は最新計画の出来高計画値が当初計画に対し上積みされています 当初計画に対し体制の増強が図られていることがわかります muraka バージョン 4は このグラフを描くための以下の元データを提供します - 当初計画における指定された日付時点での出来高計画値 - 最新計画における指定された日付時点での出来高計画値 - 指定された日付時点での出来高実績値 ( 進捗率より手計算で算出 ) 42 新機能を含めた muraka による進捗管理運用イメージ 出来高データをベースにした長期的傾向分析資料を提示できるようになったことによって 進捗報告機能が強化されました プロジェクトの現場運営 遅延の定量的把握による対策 現場運営の基準となる計画データの維持 計画検証 初期設定 計画の入力 修正 プロジェクト 実施 実績入力と 遅延の定量 的把握 当初計画データ最新計画データ 進捗実績データ遅延データ プロジェクトの進捗報告 ( 短期的報告 ) 遅延の定量的把握をベースとした報告 ( 長期的報告 ) 出来高の当初計画 / 最新計画 / 実績データをベースとした長期的な傾向分析報告 6/6 EVM と muraka doc