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蛋白 総蛋白 (TP) 6.6 ~ 8.1 血液中に含まれる蛋白の総量です 数値が低い場合は栄養障害 ネフローゼ症候群 がんなど 高い場合は多発性骨髄腫 慢性炎症 脱水などが疑われます アルブミン (ALB) 4.1 ~ 5.1 血液中で最も多く含まれる蛋白です 肝臓で合成されます 肝臓障害 栄養不

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インスリンが十分に働かない ってどういうこと 糖尿病になると インスリンが十分に働かなくなり 血糖をうまく細胞に取り込めなくなります それには 2つの仕組みがあります ( 図2 インスリンが十分に働かない ) ①インスリン分泌不足 ②インスリン抵抗性 インスリン 鍵 が不足していて 糖が細胞の イン

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公益財団法人大原記念倉敷中央医療機構倉敷中央病院臨床検査技術部

もくじ 主な採血管の種類基準範囲とは 臓器別の主な検査項目 検査の流れ ( 血液 尿 ) 化学検査について 血液検査について 一般検査について 基準範囲 ( 化学 血液 一般検査 ) 2 3-4 5-6 7-12 13-18 19-21 22-24 ヘ ーシ ヘ ーシ ヘ ーシ ヘ ーシ ヘ ーシ ヘ ーシ ヘ ーシ 1 ページ

主な採血管の種類 CRP,TP,A/G 比,Alb,T-BIL,AST,ALT,LD γ-gtp,cr,bun,na,k,cl,ca,amy, リハ ーセ, CK,CK-MB など 赤血球, 白血球, BNP, アンモニアなど 血液凝固など 血糖, HbA1c など 基準範囲とは 基準範囲は 正常な人の 95% が当てはまる値 と理解してください 基準範囲は検査方法 機器の種類 試薬の種類などによって微妙に異なってきます 基準範囲から外れているからといって必ずしも異常というわけではありません 2 ページ

臓器別の主な検査項目 心臓 AST,CK,LDH,K 甲状腺 TSH,FT4 肝臓 Alb,AST,ALT,LD, ALP,GTP,CHE,ZTT 脂質 TCH,TG, HDL-C,LDL-C 腎臓 BUN,Cr,UA,Ca 尿検査 膀胱尿検査 大腸便検査 3 ページ

血球検査 WBC,RBC,Hb,Ht,PLT 網赤血球白血球分類止血検査 血管内 腎臓 膀胱 尿管 尿尿定性 尿沈渣 尿道 4 ページ

血液検査の流れ 至急検体は結果が出揃うまで約 1 時間 採血 搬送到着 前処理 測定 再検 再採血 検査室に到着し 各検査室に振り分けられます 茶栓 黒栓 灰栓は 10 分間遠心分離が行われます このとき 検体に凝固 溶血などがあると正しい検査結果が出せません そのため再採血をお願いしています 溶血 11ヘ ーシ 参照その他の検体は到着後すぐ測定されます いろいろな機械で測定するため 項目によって結果の出る時間は異なります 結果をチェックして 再検査が必要なものは行います 溶血 凝固5 ページ

尿検査の流れ 受付 1-27 1-28 でコップをお渡します 持参した尿がある場合は その旨を伝えてください 至急検体は結果が出るまで約 1 時間 採尿提出 尿定性尿沈渣 採尿後 トイレの窓口にコップを提出してください 持参した尿は 1-21 に提出してください 検査項目によって尿の必要量が異なります 尿量が足りない場合は追加で尿をとっていただくようにお願いしています 試験紙を用いて 尿中に出現する色々な物質を測定します 顕微鏡を用いて 尿中に含まれる成分を観察します 6 ページ

化学免疫検査 PG( 血糖 ) 糖尿病かどうかがわかります 血液中のブドウ糖のことで インスリンが不足したり働きが悪くなると高くなります HbA1c( ヘモグロビンエーワンシー ) 過去 1~2 ヶ月の血糖の濃度を反映します 長期的な血糖の指標です CRP(C- 反応性蛋白 ) 炎症で高くなります 細菌性の感染症などがその代表です 健康でも喫煙などでやや上昇します TP( 総蛋白 ) Alb( アルブミン ) A/G 比 総蛋白やアルブミンは栄養状態の指標になります アルブミン (A) は肝臓で作られる蛋白質です 肝臓の働きが悪くなるとアルブミンが低下し グロブリン (G) が上昇するため A/G 比 (A G) は低下します 7 ページ

ChE( コリンエステラーゼ ) 肝臓病の重症度が分かります 肝臓病の重症度の指標で 進行すると低下します 栄養が良好な状態では上昇するので 脂肪肝では逆に上昇します T-Bil( 総ビリルビン ) 黄疸 ( ビリルビンが高くなって 皮膚や白目が黄色くなること ) が分かります 肝臓や胆道系の異常で上昇します AST(GOT) ALT(GPT) 肝臓の SOS を探知します 肝臓の細胞が壊れると上昇する酵素で 肝臓や胆道の病気の有力な指標です 肝炎の急性期や活動期で特に上昇しますが 脂肪肝でもやや上昇します AST は心臓病などでも上昇します LD( 乳酸脱水素酵素 ) 体内でブドウ糖がエネルギーに変化するときに働く 血清中にある酵素です 主に肝臓 心臓 腎臓 骨格筋 血球に異常が生じると 血液中に流れ出るために上昇します 8 ページ

ALP( アルカリフォスファターゼ ) 肝臓や胆道系の異常で上昇する酵素です 肝臓のほかにも骨 小腸 胎盤などにも存在しています γ-gtp( ガンマ GTP) 肝臓や胆道系の異常で上昇する酵素です アルコールの飲み過ぎや薬物などでも上昇します UA( 尿酸 ) 核酸やプリン体の代謝産物です 腎臓の働きが悪くなると血液中で増加し 痛風や動脈硬化などの原因になります Cr( クレアチニン ) 筋肉でエネルギー代謝の結果できた老廃物です 腎臓の働きが悪くなると排出されにくくなり 血液中で増加します BUN( 尿素窒素 ) 蛋白質が分解された老廃物です 腎臓の働きがかなり悪くなると排出されにくくなり 血液中で増加します 9 ページ

Na( ナトリウム ) からだの水分の保持や浸透圧の調節 ( 酸 塩基平衡 ) などの働きをしています 嘔吐 下痢 痙攣では低値 意識障害 筋肉硬直では高値になります K( カリウム ) 腎臓の働きが悪くなると 体の外に排泄できなくなり 高くなります また神経や筋肉の働きに関係し 特に心臓に大きな影響があるので 要注意です Cl( クロール ) クロール値はナトリウム濃度と並行して変化します 嘔吐 下痢では低値 脱水症などで高値になります Ca( カルシウム ) 心臓の働きや筋肉の収縮 ホルモンの分泌などで重要な役割を果たしています 腎臓の働きが悪くなると 吸収が悪くなり低くなります Ca( 補正 ) ( 補正カルシウム ) カルシウムはアルブミンと結合しているため アルブミンが4.0g/dL 以下の場合には見かけ上低くなります その場合には補正して正しいカルシウムの値を求めています 10ページ

CK(CPK) ( クレアチンキナーゼ ) 筋肉の障害 ( 特に急性心筋梗塞や進行性筋ジストロフィー ) では著しく高い値になります 激しい運動でも上昇します TCH( 総コレステロール ) 脂質の一種で HDL コレステロールや LDL コレステロールなどコレステロール類の総和で 増加に伴って動脈硬化症の発生頻度が高くなっていきます TG( 中性脂肪 ) 食物として取る脂肪の大部分が中性脂肪 ( トリグリセリド ) です 脂質 糖質 アルコール等の取り過ぎや肝臓病 糖尿病 動脈硬化で高値になります HDL-C(HDL コレステロール ) 善玉コレステロールで 動脈硬化の危険因子であるコレステロールを細胞から除去する働きをしています 低いと動脈硬化になりやすくなります TSH( 甲状腺刺激ホルモン ) 脳から分泌されるホルモンで 甲状腺ホルモン (FT3,FT4) の調節機能をもちます 血液中の甲状腺ホルモンが低くなると TSH は増加し 逆に甲状腺ホルモンが多くなると TSH は減少します 11 ページ

FT4( 遊離サイログロブリン ) 甲状腺から分泌されているホルモンで 糖 蛋白 脂質の代謝を促進して新陳代謝を盛んにしたりします 甲状腺機能亢進症や甲状腺機能低下症などの甲状腺機能異常を疑う場合に検査します LDL-C(LDL コレステロール ) 悪玉コレステロールで 動脈硬化を促進する因子です 高いと動脈硬化になりやすくなります 混濁 混濁の指数は主に食事や 脂質代謝異常などのカイロミクロンによる乳濁が中心になります この混濁により ZTT などが高めに出ます 溶血 溶血とは 赤血球が空気の混入などの原因により壊れたり 血管が細く採血に時間がかかった時など 内部のヘモグロビンが漏れだす状態をいい その指数を示します 強い溶血であれば 検査値 ( 特に K,AST,LDH) に影響を及ぼすため 再採血をお願いすることがあります 高ビリルビン 血清中ビリルビンの増加により 皮膚 粘膜などが黄染した黄疸の程度を表す指数です 12ページ

RBC ( 赤血球数 ) 血液検査 酸素を体中の組織に運び 二酸化炭素を組織の外へ運び出す働きをしています 貧血や赤血球増多症の有無を知るのに役立ちます MCV( 平均赤血球容積 ) 赤血球の大きさを示します 貧血の原因を推測する手がかりになります MCH( 平均赤血球ヘモグロビン量 ) 赤血球に含まれるヘモグロビンの量を示します 貧血の原因を推測する手がかりになります MCHC( 平均赤血球ヘモグロビン濃度 ) 一定容積中にある赤血球中のヘモグロビン濃度を示します 貧血の原因を推測する手がかりになります Ht ( ヘマトクリット値 ) 血液中の赤血球の割合を示したものです 貧血で低くなり 脱水 多血症等で高くなります 13 ページ

Hb( ヘモク ロヒ ン量 ) 赤血球の大部分がヘモグロビンで 鉄を含み酸素を体の隅々まで運ぶ蛋白質の一種です 貧血になると減少します 網赤血球 未熟な赤血球で 骨髄で赤血球が作られているか把握する検査です 貧血の診断 治療に有用です WBC( 白血球数 ) 細菌やウイルスから体を守る働きをし 炎症や感染症で高くなります 白血球数は 激しい運動 ストレス 食後 入浴後 喫煙など日常的なことで増加します PLT ( 血小板 ) 出血したときに血小板同士がくっついて 血を止める働きをします 出血しやすいかどうかを見ています 14 ページ

白血球分画 血液中の白血球を分類算定したものです 白血球は大きく 5 種類に分けられます 疾患によって増減します Neutro( 好中球 ) 感染防御や異物除去の働きをし 細菌感染などで増えます Eosino( 好酸球 ) 寄生虫の除去をし アレルギー性鼻炎や気管支喘息を引き起こすアレルギー反応に関与しています 寄生虫疾患 アレルギーで増えます Baso( 好塩基球 ) アレルギー性鼻炎やじんま疹などを引き起こすアレルギー反応に関与しています Lymp( リンパ球 ) 免疫反応に作用し ウイルス感染で増えます Mono( 単球 ) 大型の白血球で 好中球よりも強い貪食能 ( 殺菌能 ) を持っています 細菌感染 などで増えます 15 ページ

出血時間 血液がどれくらいの時間で止まるかを測ります 血液が止まりにくいかどうかの判断の一部で使われます APTT ( 活性化部分トロンボプラスチン時間 ) 出血しやすいかどうかを見ています 血液が固まりにくくなると時間が延びていきます ヘパリンの治療の経過観察に使われます PT( プロトロンビン時間 ) 血液の凝固能を総合的に反映する検査です ワーファリン治療の経過観察にも使われます PT 比 患者血漿の PT 時間 / 正常血漿の PT 時間で求めます PT-INR の計算に使われます PT 活性 % 正常血漿の希釈列から作製された標準曲線より求めます PT-INR 国際標準比 ワーファリン治療の経過観察に使われます ワーファリンが丁度よい効き目なのか 効きすぎているのかを判断しています 16 ページ

フィブリノーゲン 肝臓で作られる急性期反応蛋白のひとつで肝臓が障害されると低下します 炎症 術後 悪性腫瘍などで増加します 血を固める成分の一つです ATⅢ( アンチトロンビンスリー ) 血液が固まることを阻止する物質です 主に肝臓で産生されます 肝硬変や慢性肝炎などでは低下します D- ダイマー ( ディーダイマー ) 血栓が溶けるときに出る物質 (FDP) の一つです D- ダイマーが高いときは FDP も高くなります 血栓症の診断などに用いられます 赤血球沈降速度 赤血球が試験管内をどれだけ沈んでいくかを見る検査です 炎症や感染症 年齢と共に高くなり 生理中 妊娠後期で低い傾向があります 17 ページ

Neutro( ニュウトロ ) カウント 白血球中の Neutro( 好中球 ) の数を表示しています FDP( エフディーピー ) 血栓が溶けたときにできる物質の総合名称です 血栓が溶けた時に出るので異常高値の時には 凝固異常 血栓のできやすい状態であるということがわかります 18 ページ

尿 ph 血液 ph を反映しています 通常 弱酸性ですが 食事によっても変動します 尿路結石症の治療 予防のコントロールとしても有用です 尿蛋白定性 一般検査 健康な人でもごくわずかは見られますが 腎臓や尿路に異常があると多量に出現します 尿糖定性 血糖の状態が間接的に分かります 通常 尿中に糖が出現することはありません 陽性であれば糖尿病を疑う指標になります 尿ビリルビン 尿ウロビリノーゲン定性 肝障害や胆道疾患で増加します 尿ケトン体定性 糖尿病 飢餓 脱水などで出現します 19 ページ

尿潜血定性 通常 尿中に赤血球は含まれませんが 血液が混入すると陽性になります 出血性疾患の診断に有用です 尿沈渣 尿中の沈殿物の成分を顕微鏡で観察します どんな成分がみられるか またその数を把握することで腎 尿路系の疾患を鑑別することができます 赤血球 : 腎 尿路系における出血性疾患で増加します 白血球 : 腎 尿路系における炎症性疾患で増加します 細菌 : 膀胱炎などの尿路感染症で増加します 円柱 : 尿の通り道が閉塞し 詰まったものが円柱状に固まり尿中に排泄されたものです 円柱の中に何が含まれるかによって円柱を分類します 円柱の種類やどの位出現しているかが疾患の鑑別の手がかりになります その他 病気によって色々な特徴的な成分が出現します 尿は体内を循環している血液が腎臓で濾過されたものです 尿を検査することで全身の情報を知ることが出来ます 20 ページ

F-Hb 定性 ( 便ヘモグロビン定性 ) 糞便中に血液が混ざっていると陽性になります 大腸癌などの出血性疾患のスクリーニングテストに有用です 21 ページ

基準範囲 ( 化学検査 ) 項目基準範囲単位 PG( 空腹時 ) 70-109 mg/dl HbA1c 4.6-6.0 % CRP 0.00-0.14 mg/dl TP 6.6-8.1 g/dl A/G 1.32-2.23 Alb 4.1-5.1 g/dl ChE 男性 240-486 女性 201-421 U/L T BIL 0.4-1.5 mg/dl AST(GOT) 13-30 U/L ALT(GPT) 男性 10-42 女性 7-23 U/L LDH 124-222 U/L ALP 106-322 U/L γ-gtp 男性 13-64 女性 9-32 UA 男性 3.7-7.8 女性 2.6-5.5 U/L mg/dl 項目基準範囲単位 Cr 男性 0.65-1.07 女性 0.46-0.79 mg/dl BUN 8-20 mg/dl Na 138-145 mmol/l K 3.6-4.8 mmol/l Cl 101-108 mmol/l Ca 8.8-10.1 mg/dl Ca( 補正 ) 8.8-10.1 mg/dl CK(CPK) 男性 59-248 女性 41-153 U/L TCH 142-248 mg/dl TG 男性 40-149 女性 30-149 HDL C 男性 40-90 女性 40-103 mg/dl mg/dl TSH 0.35-4.00 μiu/ml FT4 0.75-1.75 ng/dl LDL C 65-139 mg/dl ( 注意 ) 基準範囲から外れているからといって必ずしも異常であるとは限りません 気になる点については主治医にご相談ください 22 ページ

基準範囲 ( 血液検査 ) 項目基準範囲単位 RBC MCV 男性 4.35-5.55 女性 3.86-4.92 男性 88.0-104.0 女性 87.0-99.0 10 6 /μl fl MCH 27.5-33.2 pg MCHC 31.7-35.3 g/dl Ht Hb 男性 40.7-50.1 女性 35.1-44.4 男性 13.7-16.8 女性 11.6-14.8 % g/dl 網赤血球 0.5-2.2 % WBC 3.3-8.6 PLT 16.0-36.0 10 3 /μl 10 4 /μl 項目基準範囲単位 出血時間 1-7 分 APTT 30.3-45.4 秒 PT 11.6-14.0 秒 PT 比 0.90-1.09 PT 活性 83.7-120.7 % PT-INR 0.87-1.11 フィフ リノーケ ン 182.4-366.0 mg/dl ATⅢ 79.0-117.0 % D- タ イマー 0.0-1.0 μg/ml 赤血球沈降速度 男性 2-10 女性 3-15 mm FDP 0.0-5.0 μg/ml 白血球分画 Neutro 38.0-77.0 % Lymp 15.0-53.0 % Eosino 0.0-6.0 % Mono 0.0-13.0 % Baso 0.0-2.0 % 23ページ

基準範囲 ( 一般検査 ) 定性項目 基準範囲 単位 尿 PH 5.0-8.0 尿蛋白定性 (-) 尿糖定性 (-) 尿ケトン体定性 (-) 尿潜血定性 (-) 尿ビリルビン定性 (-) 尿ウロビリノーゲン定性 (±) 沈渣項目 基準範囲 単位 赤血球 4 以下 /HPF 白血球 4 以下 /HPF 細菌 (-) 便項目基準範囲単位 F-Hb 定性 (-) 24 ページ

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この本は皆さんの検査データに関する疑問を解決して頂くために作成しました お役に立てれば幸いです m( )m 公益財団法人大原記念倉敷中央医療機構倉敷中央病院臨床検査技術部 710-8602 岡山県倉敷市美和 1-1-1 Tel:086-422-0210 Fax:086-421-3424 2013 年 8 月 25 日第 1 版 2016 年 10 月 1 日第 2 版 発行者 : 臨床検査 感染症科主任部長橋本徹