第 学年 組体育科学習指導案指導者須藤隆之 1 単元名マット運動 2 単元について (1) 教材の魅力と特性 技をくり返したり, 組み合わせたりすることが楽しい運動である 今までにできなかった技ができるようになったり, 気持ちよく回転できたり, より高度な技に挑戦したりすることが楽しく, 児童にとっては, 個々の実態に応じた挑戦意欲をかきたてる運動である 自分の姿を直接見ることができないので, 用具を使ったり, 友達と見合ったり教え合ったりしながら学ぶとよい運動である 回転する感じ や 逆さになる感じ など, 日常生活にはない感覚を体験するのが楽しい運動である 柔軟性や腕支持の力を高める必要のある運動である 段階的な練習が必要な個人的運動である (2) 子どもの実情 1 意識調査 4 月 15 日調査 男子 17 名 女子 16 名計 名 好き きらい ( 好きな理由 ) できたときうれしいから 5 とても好きである 9 名 名 いろいろな技ができるから 4 好きである 14 名 名 できる技が増えていくから 得意だから どちらでもない 7 名 名 2 きらいである 名 名 1 とてもきらいである 名 名 ( 嫌いな理由 ) こわいから 痛いから できないから 2 実態調査 4 月 15 日調査 男子 17 名 女子 16 名計 名 段 階 ( 達成内容 ) 学習前学習後 段 階 ( 達成内容 ) 学習前学習後 前転 26 名 名かべのぼり倒立 21 名 2 名 後転 14 名 29 名壁倒立 9 名 16 名 開脚前転 0 名 22 名三点倒立 0 名 22 名 とび前転 ( ちょっと浮く ) 0 名 28 名開脚後転 0 名 7 名 側方倒立回転 9 名 0 名ホップ側転 0 名 2 名 考察子どもたちは, 外で遊ぶことが大好きで, 休み時間には必ず外で遊んでいる 意識調査でもマット運動が 好き である子どもは半数以上であった 嫌い という子どもは, 自分はできないと思っていたり, 後転で首を痛める思いをしたなどの子どもなので できる喜びを味わわす授業を行い マット好きの子どもを増やしていきたい 1
技能面では,2 年生までの経験の差で 前転についても 前転がりはできるが 前転となると苦しいこや 後転については 手をつくことが難しい子もいる 側方倒立回転は 上手な子もいるが イメージが無い子が多い 年生のこの時期のこの単元通して, マット運動の基礎基本である倒立を 壁倒立が一人でできるというところまではどの子にもできるようにさせたい そして, 形の善し悪しに関わらず 側方倒立回転はたくさん経験させていきたい それ以外の技についても 段階を作り 一人一人の子にできる喜びをたくさん味わわせたい 学び方についても まだ自分以外の他者と関わることができない子が多いので 見合い 教え合いができ 友だち同士が関わって学んでいけるよう 年生の最初のこの単元で育てていきたい () 学習内容を学び取らせるために < 技能 > 核となる学習内容 壁倒立 開脚前転 側方倒立回転を中心にできる技を増やす 1 学習過程 基礎感覚学習 壁登り倒立 壁倒立 三点倒立などで器械運動の基礎 基本となる倒立の感覚を身につける ( 腕指示 逆さ感覚 体の締め ) ゆりかご 大きなゆりかご 背支持 ブリッジ うさぎ跳び 前転 などを行い マット運動の基礎感覚およびスタンダード技につながる基本を身につけさせる 基礎を高める学習 スタンダードである開脚前転 側方倒立回転をできるようにするため, 個々に合った自分のめあてをもたせて取り組めるようにする 挑戦学習 スタンダードの技を中心に, 自分の力にあった取り組みたい技に挑戦できるようににする 2 場や用具の工夫 斜面台 跳び箱 小マット ゴムなど 必要な場をつくれるよう準備する 目線 手 足の位置などの目印を置けるようにする 学習資料 カード スモールステップで自分のめあてがもて 自己評価できる学習カードを準備する ポイントや言葉がけがわかる資料を活用できるようにする 4 グループ構成 基礎感覚学習では, 生活班を基本にしたグループで声をかけ合ったり補助をし合ったりできるようにする 基礎を高める学習や挑戦学習では, めあて別のグループで声をかけ合ったり補助をし合ったりできるようにする 5 指導及び, 評価 技能面 学び方について よい姿 形 動きをほめ 広げるようにする 技能ポイントについては 一斉やグループで考えたり見つけたりしながら 知的理解ができるようにする 6 教材の与え方 これまで経験してきた前転や後転などでも, より大きく, よりきれいにできる運動ポイントを加えながら, 成長してきている身体能力を運動に生かせるようにする 2
生涯体育に向けて自立して運動に取り組む資質 基本的な技能 感覚を身につけている 運動の知識をもっている 仲間との肯定的な関係づくりができる 単元目標とその構造 できる わかる かかわる三位一体研究 価値的態度育成目標 ( 生涯にわたって運動 スポーツに親しむ態度の育成目標 ) 生涯体育に向けて 自立して運動に取り組む資質を育てる 進んでマット運動に取り組む 技能目標 ( できる ) 思考 判断目標 ( わかる ) 目線 手 足 体の締めに気をつけて壁倒立ができる 目線 手 足 リズムに気をつけて開脚前転や側方倒立回転ができる スタンダート (70%~80% 以上の達成をめざす技能 ) ふわっと前転 開脚前転 開脚後転 壁倒立 側方倒立回転 関心 意欲 態度目標 自分の力にあっためあてができる 自分の課題がどうすればできるかわかる 自分の課題を学習資料を使ったり友だちに見てもらったりして考えることができる 友だちに技能ポイントを押さえた助言ができる 場や用具の安全を確かめて活動ができる 互いに良さを認め, 肯定的な関係を築き協力をして学習ができる 友だちの課題を互いに解決し合える関係作りができる 友だちができたことを互いに喜びあい, 達成感を共感できる関係作りができる 自分のめあてに向かって進んで運動ができる 安全に気を付けて真剣な態度で学習に取り組むことができる
4 単元計画ステップⅠ ステップ Ⅱ ステップⅢ 1 2 4( 本時 ) 5 6 7 8 9 用具の基礎感覚学習 ( 基礎感覚作り ) 発表会 安全な 壁のぼり倒立壁倒立前転ゆりかごブリッジうさぎとび 友達の良 15 運び方 前転川跳び さを認め合 を知る う 実態把 0 45 握をする 学習の進め方を知る 基礎を高める学習スタンダードの技を知り 練習の仕方 ポイントなどを知り できるように取り組む学習 前転 開脚前転 側方倒立回転 後転 ふわっと前転 挑戦学習スタンダートを中心にできそうな技に挑戦する学習前転後転開脚前転開脚後転側方倒立回転ホップ側転 5 単元計画と評価計画 ( 単元目標を達成するために ) 時配本時のねらい評価計画できる ( ) わかる ( ) かかわる ( ) 評価 ( ) その他 ( ) ス テップ Ⅰ 1 用具の安全な運び方や学習の進め方を知る 自分のできる技を知り, 学習の見通しとめあてをもつ 基礎感覚学習の取り組み方を知り, 技能ポイントを意識して運動する 学習の進め方がわかったか ( わかる ) 学習の約束を守り, 友達と協力して活動できたか 正しく運動できているか ( できる ) ス テ 2 壁登り倒立や壁倒立をステップアップさせる 友だちを補助しながら見合い 教え合いができる 基礎を高める学習 基礎を高める学習の進め方を知り, めあてをもって運動する 前転 後転 ふわっと前転 のポイントを知り できるように練習する 声かけ 補助 見て評価 教え合いの仕方を知り やってみる 自分に合っためあてをもつことができているか ( わかる ) 友だちのめあてを評価できているか ( わかる ) 正しく運動ができているか ( できる ) 声かけ 補助ができているか 4
ッ プ Ⅱ 4 ( 本時 ) 5 大きなゆりかごができ しっかりマットに 正しく運動ができているか ( できる ) 手をつくことができる 友だちと声かけをしながら見合い 教え合い 声かけ 見合いができているか ができる 基礎を高める学習 開脚前転のポイントがわかる 自分に合っためあてをもつことがで 開脚前転 ができるように練習する きているか ( わかる ) 出会った場で声かけ 見て評価 教え合いが 友だちのめあてを評価できているか できる ( わかる ) 挑戦学習 見合い 教え合いができているか 自分の力にあっためあてが持てる みんなで前転が気持ちよくできる 友だちとあわせて前転ができる 基礎を高める学習 開脚前転がどうすればできるかわかる 開脚前転 をステップアップさせる 出会った場で声かけ 見て評価 教え合いができる 挑戦学習 自分の力にあっためあてが持てる 出会った場で声かけ 見て評価 教え合いができる 壁倒立や三点倒立をステップアップさせる 友だちを補助しながら見合い 教え合いができる 基礎を高める学習 側方倒立回転のポイントがわかる 出会った場で声かけ 見て評価 教え合いができる 挑戦学習 自分めあて達成に向けて練習し ステップアップさせる 出会った場でポイントをおさえた教え合いができる みんなとあわせてリズミカルに前ができているか ( できる かかわる ) 友だちの評価ができているか ( わかる かかわる ) 資料を見て 自分の力にあっためあてや練習方法がわかる ( わかる ) 手 目 体の締めをか ( できる ) 補助 教え合いができているか 側方倒立回転のポイントがわかったか ( わかる ) めあて達成に向けて 有効な練習ができているか ( わかる できる かかわる ) 5
ステップ Ⅲ 6 7 8 1つ1つの運動が正確にできる 正確に運動しているか ( できる ) 基礎を高める学習 側方倒立回転をステップアップさせる 出会った場で声かけ 見て評価 教え合いができる 挑戦学習 練習方法を理解しているか ( わかる ) 教え合いができているか ( わかる かかわる ) 自分のめあて達成に向けて練習し ステップ めあて達成のための活動ができてい アップさせる るか ( できる わかる かかわる ) 出会った場で資料を活用したり できる子 を活用したりして ポイントをおさえた教え 合いができる ホップ側転につながる運動ができる スキップホップができているか 基礎を高める学習 ( できる ) 側方倒立回転をステップアップさせる 側方倒立回転の高め方を理解してい 出会った場で声かけ 見て評価 教え合い るか ( わかる ) ができる ポイントを意識した教え合いができて 挑戦学習 いるか ( わかる かかわる ) 自分のめあて達成に向けて練習し ステップ めあて達成のための活動ができてい アップさせる るか ( できる わかる かかわる ) 出会った場で資料を活用したり できる子 を活用したりして ポイントをおさえた教え 合いができる 倒立がどこまでできるようになったか評価できる ( わかる ) 基礎を高める学習 側方倒立回転を高めることができる 側方倒立回転を高めるための声かけ 評価 教え合いができる 挑戦学習 自分のできるようになった技を高めるために練習する できるためのポイント 高めるためのポイン トをおさえた教え合いができる 9 発表会 自分ができるようになった技を発表できる 友だちの伸びを評価できる 友だちの発表を肯定的な態度で見ることができる 自己評価がきちんとできているか ( わかる ) 側方倒立回転のできばえはどうか ( できる ) マット運動でできる技がどのくらい増えたか ( できる ) 学び方は身についているか ( かかわる わかる ) 進んで発表しようとしているか 友だちの伸びやがんばりを認めることができる ( わかる かかわる ) 6
6 本時の指導 (4/9) (1) 目標 技能 できる 着手 目線 足 リズム 体の締めに気をつけて運動ができる 思考 判断 わかる 自分の力にあった課題を持つことができる 友だちの評価ができる 関心 意欲 態度目標 かかわる 見合い 教え合い 補助しながら運動できる (2) 展開 時配学習活動と内容指導 ( ) と評価 ( ) 資料 用具 10 1 場作りをし 安全確認をする 2 基礎感覚学習をする 壁登り倒立 壁倒立 三点倒立 ゆりかご 大きなゆりかご タワー ブリッジ うさぎ跳び みんなで前転 川跳び 馬歩き 前転 一緒に準備しながら, 協力して準マット備しているグループをほめる 学習掲示板 一つ一つの運動が大きく 正確にできるよう声かけを行う 着手 目線 足 リズム 体の締めに気をつけて運動ができているか ( できる ) 声かけ 補助しているか 2 15 7 めあてを確認する 4 基礎を高める学習をする 開脚前転ができるようにしよう 自分の力にあった場で開脚前転に挑戦する 5 挑戦学習をする 自分のできそうな技に挑戦しよう めあてに沿ってステップを踏みながら, 技別グループで練習する 前転 後転 開脚前転 側方倒立回転 ホップ側転 自分の力にあった場で練習しているか ( わかる ) 斜面台 開脚前転ができるためのポイントを小マット共通理解する 友だちの練習の見方 声かけの仕方を確認する 友だちの評価ができるようにする 見合い 評価ができているか 着手 目線 足 リズムに気をつけて運動しているか ( できる ) できないときややりかたが分からないときに, 聞く 見る 資料を見ることができるようにする 自分の力にあった場で練習しているか ( わかる ) できるようにするための方法やポイントをグループごとに教える 友だちの練習の見方 教え合いの仕方を確認する 友だちの評価ができるようにする 見合い 教え合い 評価ができているか 着手 目線 足 リズムに気をつけて運動しているか ( できる ) 7 学習カード 踏み切り板 跳び箱
できないときややりかたが分からないときに, 聞く 見る 資料を見ことができるようにする 認め合ったり励まし合ったりして活動している姿を誉め, 広めていく つまづきに対するフィードバックの場が見つけられない子どもには声をかける 自分の課題を学習資料を使ったり友だちに見てもらったりして考えることができる ( わかる ) 技能ポイントを助言しながら運動できる 2 成果の確認をする 6 後片付けをする 7 学習のまとめ 学習カードに記入する 努力の様子が見られた子どもに発表させて, 動きの高まりを賞賛するとともに, グループでの学習の仕方についても良い姿を賞賛し, 次時への意欲づけを図る 一緒に片付けながら, 協力して安全に活動しているグループをほめる 頑張って活動できたことを評価する 8