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課題研究の進め方 これは,10 年経験者研修講座の各教科の課題研究の研修で使っている資料をまとめたものです 課題研究の進め方 と 課題研究報告書の書き方 について, 教科を限定せずに一般的に紹介してありますので, 校内研修などにご活用ください

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小学校 第○学年 学級活動(給食)指導案

第2学年1組 家庭科学習指導案


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識及び技能を活用して総合的に学習できるような教材である 家庭の食事や給食について振り返ってバランスよく食品を組み合わせて食事をとる大切さを理解させたり, 体に必要な栄養素の種類と働きを知り 1 食分の献立を考えさせたりする 栄養バランスを考えた 1 食分の献立を計画することは, 小学校での 2 年間

芥川小学校5年家庭科 学習指導案

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上に食に関する指導の充実が求められている 食環境の乱れが社会的課題とっている今日 中学生が食生活の自立を目指した学習をすることは大切なことであるので 本時は 自分や家族の食生活の中で見付けた問題点の改善に自主的に取り組むことができるように 指導を進めることにした 指導に当たっては これまでの学習を踏

gh 第 6 学年 3 組家庭科学習指導案 単元名 : わたしは料理家 ~ おすすめ給食献立を考えよう ~ 朝食から健康な 1 日の生活を 男子 15 名 女子 14 名計 29 名 指導者 T1 宮地仁美 ( 学級担任 ) T2 須山明香 ( 栄養教諭 ) 題材について 小学校学習指導要領家庭科第

第 5 学年 組家庭科学習指導案 指導者 1 題材名 食べて元気! ご飯とみそ汁 2 題材設定の理由〇児童観本学級の児童は ゆでる 炒める という加熱調理において調理の基礎的 基本的な技能を身に付けている また 5 月の自然教室においては 事前に食品を3つのグループに分ける学習を実施し その後 栄養

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いて考え, 判断し, 実践している 解している 6 食育の視点 自の食生活を見つめ直し, よりよい食習慣を形成しようと努力すること ( 心身の健康 ) 食品の品質の良否を見け, 食品に含まれる栄養素やその働きを考え, 適切な選択をすること ( 食品を選択する能力 ) 7 学習計画 時 おやつの取り方

3 特別支援学級における学習指導案 特別支援学級においても 学習指導案は授業の設計図としての働きに変わりはありません しかし 特別支援学級では 児童生徒の実態から指導の内容や計画を考えることに大きな意味があります 通常の学級の学習指導案では 例えば 単元について は学習指導要領に沿った指導計画に基づ

活実態と関連を図りながら重点的に指導していきたい また, 栄養教諭による給食献立の栄養バランスや食事によるエネルギー量を基盤として, グループごとに話合い活動を取り入れるなどの指導の工夫を行いたい また, 授業の導入にアイスブレイクや, カード式発想法を取り入れることにより, 生徒が本気で語ることが

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研究の概要 教員にとって必要不可欠な 研究 であるが 改めて研究に取り組もうとすると 進め方やまとめ方に迷うことも少なくない またそれは研究の最小単位と言われる学習指導案の作成についても同様である 教育センターで関わった様々な研究や教育活動の実態から 現在の教育研究の実際についてまとめ よりよい研究

Taro-小学校第5学年国語科「ゆる

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いろいろな衣装を知ろう

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平成15年度 家庭科 年間指導・評価計画

給食の時間における食に関する指導事例 ( 小学校第 6 学年 ) 1 主題戦争中の食事を体験しよう 2 関連教科等 単元名社会科 長く続いた戦争と人々のくらし 3 献立名麦ごはん めざし みそ汁 たくわん 4 ねらい戦争中の食糧不足の食事を通して 食糧不足の時代と今の時代の食生活の違いが分かる <

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17 石川県 事業計画書

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単元の目標 カレーライスを作ることに興味 関心をもち, 進んで活動する カレーライスの作り方を調べ, 作り方, 材料, 用具を発表することができる カレーライス作りの活動を通して, 食材を知ったり, 道具を使う仕事にふれたりして, 生活経験を豊かにする 人との関わりを通してコミュニケーション能力を身

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ICTを軸にした小中連携

トコラージュ というメディアの形態を提案する 本単元では 説明文の 構成メモ をフォトコラージュの形でまとめる このことにより 資料を活用して説明文を書くことが容易になる フォトコラージュとは次に示すように 2 枚以上の写真と それに対する説明文を対応させた情報伝達の形式である 本学級では 社会科の

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第 3 4 学年 ( 複式学級 ) 学級活動指導案 平成 26 年 6 月 11 日 ( 水 ) 第 5 校時指導者教諭 ( 学級担任 ) 養護教諭 1 題材 バランスよく食べよう ( 第 3 学年及び第 4 学年 (2) 日常の生活や学習への適応及び健康安全キ食育の観点を踏まえた学校給食と望ましい

「主体的・対話的で深い学び」の実現に向けて

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1. 研究主題 学び方を身につけ, 見通しをもって意欲的に学ぶ子どもの育成 ~ 複式学級における算数科授業づくりを通して ~ 2. 主題設定の理由 本校では, 平成 22 年度から平成 24 年度までの3 年間, 生き生きと学ぶ子どもの育成 ~ 複式学級における授業づくり通して~ を研究主題に意欲的

単元構造図の簡素化とその活用 ~ 九州体育 保健体育ネットワーク研究会 2016 ファイナル in 福岡 ~ 佐賀県伊万里市立伊万里中学校教頭福井宏和 1 はじめに伊万里市立伊万里中学校は, 平成 20 年度から平成 22 年度までの3 年間, 文部科学省 国立教育政策研究所 学力の把握に関する研究

工業教育資料347号

学習指導要領の領域等の平均正答率をみると 各教科のすべての領域でほぼ同じ値か わずかに低い値を示しています 国語では A 問題のすべての領域で 全国の平均正答率をわずかながら低い値を示しています このことから 基礎知識をしっかりと定着させるための日常的な学習活動が必要です 家庭学習が形式的になってい

中学校第 3 学年社会科 ( 公民的分野 ) 単元名 よりよい社会をめざして 1 本単元で人権教育を進めるにあたって 本単元は 持続可能な社会を形成するという観点から 私たちがよりよい社会を築いていくために解決すべき課題を設けて探究し 自分の考えをまとめさせ これらの課題を考え続けていく態度を育てる

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< 先生方へ > 長崎県学力向上推進協議会では 子どもに確かな学力をつけていくためには 何 が大切か また 学力の向上を阻害している要因は何かなどについて 検討を重ね ています その中から次のようなことが指摘されました 1 家庭で毎日決まった時間に学習をする習慣をつけることが大切である 2 食事や睡

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英語科学習指導案 京都教育大学附属桃山中学校 指導者 : 津田優子 1. 指導日時平成 30 年 2 月 2 日 ( 金 ) 公開授業 Ⅱ(10:45~11:35) 2. 指導学級 ( 場所 ) 第 2 学年 3 組 ( 男子 20 名女子 17 名計 37 名 ) 3. 場所京都教育大学附属桃山中

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食育を重視した調理実習

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資料5 親の会が主体となって構築した発達障害児のための教材・教具データベース

3 学校教育におけるJSLカリキュラム(中学校編)(理科)2.JSL理科における授業づくりの実際

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平成 29 年度広島県立庄原特別支援学校食に関する年間指導計画小学部重複障害学級 遊びの指導 生活単元学習 給食の食材や献立について知る 正しい手洗いを身に付ける 協力して配膳ができる 給食の食材や献立について知る バランスよく, 何でも食べる 必要な水分を上手に摂取する 食後の片付けができる しっ

(1) 体育・保健体育の授業を改善するために

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今年度は 創立 125 周年 です 平成 29 年度 12 月号杉並区立杉並第三小学校 杉並区高円寺南 TEL FAX 杉三小の子

知識・技能を活用して、考えさせる授業モデルの研究

20情報【授業】

平成23年度全国学力・学習状況調査問題を活用した結果の分析   資料

7 児童の実態 書くこと に関わる活動では これまでに 読書生活について考えよう の単元において アンケートを作成して自分が知りたい情報を集め それを整理して表やグラフにして表すとともに 自分の考えや感想を交えて報告書の形に表す活動を行った また 新聞を作ろう の単元では 社会科の学習と関連して ご

4. タブレット端末の利用状況 ( 利用機材の内容と利用のねらい ) ハードウェア機材名 :ipad ねらい : 水が流れる様子や地形が変化した様子を確認できるよう 動画で撮影し記録する 上流 中流 下流それぞれの様子が撮影できるよう ipadは3 台準備する 機材名 :ENVY110( 複合印刷機

H26関ブロ美術プレ大会学習指導案(完成版)

自己紹介をしよう

食品群別栄養素等摂取量 - 食品群 栄養素別 摂取量 - 総数 歳 E B 1 B 2 C 飽和一価不飽和 n-6 系 n-3 系脂肪酸脂肪酸脂肪酸脂肪酸 mg g 総量 水溶性 不溶性 μgre 1 μg mg 2 μg mg mg mgne 3 mg μg μg mg mg mg g

2 題材の構想 本題材の目標 関心 意欲 態度 中学生の食生活に関心を持ち, 考えようとしている 工夫 創意 健康によい食習慣について考え, 不足している食品群を補うような献立を工夫することができる 技能 中学生の 1 日分の献立を立てることができる 知識 理解 食事の役割について理解することができ

授業の構成要素 学び合う授業で育つ 3 つの力 資料 2 基礎 基本の力知識 理解 技能 問題解決力思考力 判断力 表現力 想像力 学ぼうとする力学習意欲 自己有用感 身に付けた知識 技能を活用したり その成果を踏まえた探究活動を行う中で学び合う授業を展開する 教師の役割 < 問題提示の工夫 > 多

項目評価規準評価方法状況 C の生徒への対応 関心意欲態度 1 自の考えを持ち 積極的に交流 討論している 2 自らの言葉で 中学生にかりやすく紹介文を書こうとしている 交流 討論で得た仲間の意見を取り入れて 自らの考えを深めるよう促す 参考例を示したり 書き出しを例示したりして 参考にするように指

中学校における授業実践事例 1 第 3 学年社会科 消費生活と経済 1 学校名 職氏名萩市立田万川中学校教諭室谷雄二 2 生徒 3 学年 15 人 3 学習指導案 (1) 題材名消費生活と経済 (2) 題材の目標経済活動の意義について消費生活を中心に理解させるとともに 価格の働きに着目させて市場経済

けて考察し, 自分の考えを表現している 3 電磁石の極の変化と電流の向きとを関係付けて考え, 自分の考えを表現している 指導計画 ( 全 10 時間 ) 第 1 次 電磁石のはたらき (2 時間 ) 知 1, 思 1 第 2 次 電磁石の強さが変わる条件 (4 時間 ) 思 2, 技 1, 知 2

○数学科 2年 連立方程式

具体的な場面を設定し 実際に整理 整頓の計画を立てることで 実生活に繋げていくことができる よう指導していきたい また 第 3 次には環境とのかかわりについても押さえ 広い視野で考えられ るようにしていきたい 3 題材の目標 身の回りの整理 整頓に関心をもち 気持ちよく過ごそうとする 家庭生活への関

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ホームページ掲載資料 平成 30 年度 全国学力 学習状況調査結果 ( 上尾市立小 中学校概要 ) 平成 30 年 4 月 17 日実施 上尾市教育委員会

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第 5 学年 社会科学習指導案 1 単元名自動車をつくる工業 2 目標 我が国の自動車工業の様子に関心を持って意欲的に調べ, 働く人々の工夫や努力によって国民生活を支える我が国の工業生産の役割や発展について考えようとしている ( 社会的事象への関心 意欲 態度 ) 我が国の自動車工業について調べた事

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5 指導計画及び評価計画 時間 1 2 指導計画 ねらい 学習活動 中学生の一日に必要な食品の種類と概量がわかる 具体的な食品をもとに栄養的特質について理解する 身近な食品を 6 つの基礎食品群に分類する 評価計画 評価規準 < 学習指導に関わる項目及び事項 評価方法 > 生活や技術への生活や技術に

学年第 3 学年 2 単元名 ( 科目 ) いろいろな関数の導関数 ( 数学 Ⅲ) 3 単元の目標 三角関数 対数関数 指数関数の導関数を求めることができる 第 次導関数の意味を理解し 求めることができる 放物線 楕円 双曲線などの曲線の方程式を微分することができる 4 単元の学習計画 三角関数 対

子葉と本葉に注目すると植物の成長の変化を見ることができるという見方や, 植物は 葉 茎 根 からできていて, それらからできているものが植物であるという見方ができるようにしていく また, 学んだことを生かして科学的なものの見方を育てるために, 生活の中で口にしている野菜も取り上げて観察する活動を取り

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1 発達とそのメカニズム 7/21 幼児教育 保育に関する理解を深め 適切 (1) 幼児教育 保育の意義 2 幼児教育 保育の役割と機能及び現状と課題 8/21 12/15 2/13 3 幼児教育 保育と児童福祉の関係性 12/19 な環境を構成し 個々 1 幼児期にふさわしい生活 7/21 12/

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表 2 家庭にミシンがあり, 家族 ( 自分を含む ) が使用している 37% 家庭にミシンはあるが, ほとんど使用していない 26% 家庭にミシンがない 37% 指導観 1 年生にとって, 中学校に入学して初めての被服製作題材である 小学校の家庭科でも布を用いた製作を行ってきているが, 授業後,

北九州市学力向上ステップアップ事業第Ⅱ期推進指定校 実施計画

3 第 3 学年及び第 4 学年の評価規準 集団活動や生活への関心 意欲態度 集団の一員としての思考 判断 実践 学級の生活上の問題に関心 楽しい学級をつくるために を持ち 他の児童と協力して意 話し合い 自己の役割や集団と 欲的に集団活動に取り組もう してよりよい方法について考 としている え 判

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4 本単元と情報リテラシーの関わり 課題設定担任による 説明会におけるデモンストレーションを見ることを通して 本単元を貫く言語活動としての これぞ和の文化! おすすめの 和の文化 を調べて説明会を開こう を知り 見通しを持たせ学校司書による関連図書紹介を通して 和の文化への関心を高め 進んで調べよう

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平成 29 年度 全国学力 学習状況調査結果と対策 1 全国学力調査の結果 ( 校種 検査項目ごとの平均正答率の比較から ) (1) 小学校の結果 会津若松市 国語 A は 全国平均を上回る 国語 B はやや上回る 算数は A B ともに全国平均を上回る 昨年度の国語 A はほぼ同じ 他科目はやや下

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第 4 学年学級活動学習指導案 1 題材名 バランスよく食べよう ( キ食育の観点を踏まえた学校給食と望ましい食生活の形成 ) 2 題材について (1) 児童の実態 < 男子 11 名 女子 15 名計 26 名 > 本学級は 元気で明るい子どもたちが多い学級である 給食時間は 放送をよく聞いたり

Ⅰ 評価の基本的な考え方 1 学力のとらえ方 学力については 知識や技能だけでなく 自ら学ぶ意欲や思考力 判断力 表現力などの資質や能力などを含めて基礎 基本ととらえ その基礎 基本の確実な定着を前提に 自ら学び 自ら考える力などの 生きる力 がはぐくまれているかどうかを含めて学力ととらえる必要があ

Transcription:

ウオーミングアップその 13 学習指導案の書き方を考える 研究の中では 研究実践のための学習指導案作りをすることが多い また 学習指導案は日常で最も行われることの多い最小単位の研究でもある 研究としての視点から 学習指導案を書くことの意味を考える 学習指導案の実態から 教育センターでは 初任者研修や6 年目研修などの公開授業を伴う教科研修や 11 年目研修や市町村県研究会などにおいて 多くの学習指導案 ( 以下指導案と表記 ) に接する機会がある また 昨年度から始まった授業力向上セミナーでは 受講者全員に指導案の提出が課せられている しかし これらの指導案の中には 細読しても授業がイメージできないものが見られることがある 指導案を書く力と授業を実践する力は比例する という声を聞くことも少なくないが 実際に良い指導案に基づいた授業は良い授業であることが多い この場合の良い指導案とは ねらいが明確で一貫性のある指導案であり 良い授業とはねらいが明確で それが達成できている授業である 一方で 指導案を準備することへの負担や 指導案の書き方がよくわからないなどの記述や意見もある 上述したように 指導案作成に対する所感は研究活動に対する所感と重なる 指導案作成の実態から 指導案のあり方や必要性についてまとめた 指導案の必要性導案の必要性と意味 指導案は授業プランを書面化したものであるが 授業は通常指導案なしで行われている ことさらに書面化しなくても 多くの教員はそれまでの経験や教材研究によって 授業プランをイメージしながら授業を行うことができるからである このことも研究活動の実態と同様である しかし いざ書面化しようとすると 授業イメージを的確に指導案として形にすることは容易ではない この場合 授業プランのイメージが抽象的で具体化されておらず その時その時の流れにまかせた いわば直感的な授業を行っていることが原因である場合が多い よく言われることであるが 指導案作りは教育活動の中で最小単位の研究活動であり 指導案に示された内容は授業のねらいを達成するための仮説である 子どもの実態を踏まえると このような指導法で このような教材を使って このような展開で授業を行えば 授業の目指すねらいが達成できるであろう という仮説をもとに毎時間の授業を行っているのである 指導案の作成についても 研究構想シートと同様 次のようなシートを使用すると 授業のねらいが明確になり 授業プランのイメージを具体的に持つことができる このシートは 各項目が相互に関連し 必然性のあるものとなるよう留意して記述する

基盤 学習指導案構想シート様式 学習指導案構想シート ( 題材 単元または本時用 ) 3-1 子どもの実態 0 該当する学習指導要領の内容 2 目指す子どもの姿 ( 題材 単元の目標 ) 3-2 使用する教材 教具 3-3 指導方法 シートに記入する各項目の内容は次の通りである なお シートに記入した内容は 指導案作成の際 それぞれ表の右欄のように対応してまとめることができる シート項目各項目への記述内容指導案項目 0 この題材 単元に関わる学習指導要領の内容を記述する ( 基盤 ) または本時の題材名を記入する題材 単元名 2 この題材 単元で達成したい子どもの姿を記述する 観点別に記述すると授業のねらいが明確になる 目標 ( 評価規準 ) 3-1 3-2 3-3 4 この題材 単元のねらいに関連する子どもの実態を記述するこれまでの関連する学習履歴この題材に関する関心 知識 技能等 1の子どもの実態を 2の目指す子どもの姿にするために有効と考えられる教材 教具やその工夫を記述する 1の子どもの実態を 2の目指す子どもの姿にするために有効と考えられる指導形態や指導の工夫を記述する右欄の目指す子どもの姿 ( 目標 ) が達成できたかどうかを 何によって またどうやって評価するか記述する 児童 生徒観教材観指導観評価

学習指導案構想シートの記入例 学習指導案構想シート : 中学校家庭科本時案例 1 日分の野菜をいっぺんに食べてみよう 3-1 生徒の実態 調理経験が少ない 自分の食べるべき量をイメージできない 野菜摂取が不足している 0 該当する学習指導要領の内容 A(1) ウ中学生に必要な栄養を満たす1 日分の献立を考えること ~ 食品群別摂取量のめやすの理解 (2) イ簡単な日常食の調理ができること ~ 魚 肉 野菜を中心とした基礎的な題材による調理 3-2 使用する教材 教具 緑黄色野菜 4 種類各 100g 淡色野菜 4 種類各 250g 概量把握のためのワークシート 振り返りのための記録用デジタルカメラ 2 目指す子どもの姿 1 日に必要な野菜の量を理解する ( 知識 技能 ) 野菜をおいしく食べられるように調理できる ( 技能 ) 3-3 指導方法 技能定着のため個人実習とする 緑黄色野菜 淡色野菜の中学生 1 日分の量を1 食で調理し量の把握をする 性質の異なる野菜を準備し調理上の性質が観察できるようにする ワークシートの記述 定期試験 観察 この指導案構想シートをもとに作成した指導案を次に示す なお 指導案中の手書き文字は 上記シートに記述された内容と同じ内容の部分を示す

3 2教材 教具3 3指導方法本時学習指導案 1 題材 1 日分の野菜をいっぺんに食べてみよう 2 目標 1 日に必要な野菜の量を理解する ( 知識 理解 ) 野菜をおいしく食べられるように調理する ( 技能 ) 2 目指す子どもの姿 3 基盤 ( 生徒観 教材観 指導観 ) よりよい食生活を送るためには 自分の食事をコントロールする力が必要である そのためには まず自分に必要な量を把握しなければならない しかし生徒は 調理経験の少なさもあって 自分が何をどれだけ食べたら良いのかを 数字だけ学んでも具体的にイメージすることができない 特に野菜については 慢性的な不足が問題となっている現代において 特に理解させる必要を感じて3 1生徒の実態いる 調理については 炒める ゆでるなどの簡単な調理はほぼ一人で行うことができる そこで今回は 1 日に必要な野菜を1 食分として調理することで 体験的に自分に必要な量を実感させたい 野菜は 1 日に必要な量が概ね350gであり そのうち100g 程度を緑黄色野菜からとることが望ましいとされていることから 100gを緑黄色野菜 250gはその他の野菜を用いて一人ずつが計 350gの野菜の調理を行う 個々が工夫して調理する活動を通して 野菜摂取への意欲も増すと期待される 多種類の野菜で350gを用意すると 全体量の把握や調理が煩雑になることから 緑黄色野菜とその他の野菜をそれぞれ1 種類用いて 視覚的に量を把握しやすいようにした 使用する野菜は 家庭でよく調理されるものを選ぶ どの野菜を担当するかはくじ等で決めると活動への関心を増すと考える また 根菜類と葉物類などでは 調理前後の変化の差が大きい 同じ調理台の生徒ごとに調理上の性質が異なる野菜を混在させて 相互に観察させて調理の経験値も増やしたい 調理台は4 人で使用するが 個人調理のため 特にリーダー等を設定する必要はなく 生徒が活動しやすい生活班での配置とした 最後に調理実績をワークシートに記入させ 合わせて自己評価も行うことで 目標の達成ができたかどうかを確認させる 4 評価規準と評価 支援の方法 1 日に必要な野菜の量を理解することができる ( 知識 理解 ) ワークシートの記述から 調理を通して理解できたかどうかを判断する ペーパーテストにより 1 日に必要な野菜の量を問い理解を判断する 今回用いていない野菜についても必要な概量を答えることのできる生徒をAとする 理解できていない生徒には 写真や実物を再度提示して理解を進める 野菜をおいしく食べられるように調理することができる ( 技能 ) 実習時の観察により 食べられる状態に調理できているかどうかを判断する 特に高度な調理技術を用いている生徒や 複数の調理方法を用いている生徒をAとする 調理できない生徒には 調理法の容易な生食か炒め物 汁物にする方法を提案する

シート0~4を実際の授業として具現化する過程 5 展開生徒の活動 教師の指導 支援 使用教材等 1 自分の担当する野菜の 1 日に必要な量を計量する 廃棄率は問わないこととする 担当する野菜は 事前にくじ等で決めて 野菜 はかり 緑黄色野菜 100g おく ( ピーマン トマト ほうれんそう にんじん ) 時間が不足すると考えられる場合は計量は済ませておく その他の野菜 250g ( キャベツ 大根 たまねぎ しめじ ) 21 日に必要な野菜の量を確認する 3 調理法を決めて調理する 4できあがりを見て 調理前の状態と比較する 5 試食後 ワークシートを記入し提出する 100gと250gとはそれぞれの野菜でどのくらいか 野菜を比べながら視覚的に理解させる 一般的な調味料を用意して自由に使用できるようにしておく 調理前の状態の食品 または調理前の食品を画像として残しておき提示する 調理後に量の減った野菜などに注目させる ( 加熱調理後の葉物類や塩もみしたものなど ) 後日の提示用に できあがりも画像に残しておく できあがりの観察や試食を通して 調理法によって350gがそれほど摂取困難な量ではないことに触れておく ワークシートの記入作業を通して 1 日に必要な量を再確認させる 1/3 本 等の概量表現の苦手な生徒は 絵によって示しても良いこととする 塩 砂糖 酢 しょうゆ みそ 油 マヨネーズ ケチャップ こしょう等 調理前の食材 または画像 デジタルカメラ ワークシート 鉛筆( 調理室用に準備 ) ワークシート内容 緑黄色野菜 100g その他の野菜 250g ピーマントマトほうれんそうにんじんキャベツ大根たまねぎしめじ それぞれの量 ( 絵でも良い ) 今日の調理法