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お客様各位 株式会社京浜予防医学研究所 KML メールニュース VOL.73 株式会社京浜予防医学研究所よりお知らせ致します! 2017 年 5 月 27 日発行 http://www.kml-net.co.jp/ KML メールニュース VOL.73 をお送り致します お忙しい事とは存じますが御一読いただきまして 先生方の一助としていただければ幸いでございます トピックス 1 花粉 - 食物アレルギー症候群 (PFAS) ~ 果物 豆乳 野菜等による口腔症状の原因は花粉症だった!~ 2 膠原病 5 疾患のスクリーニング検査 ~ EIA 法による抗核抗体検査 ~ 3 感染症トピックス : カンピロバクター食中毒にご注意を 4 KML インフォメーション 3 月 ~ 5 月分のお知らせ 1 花粉 - 食物アレルギー症候群 (PFAS) ~ 果物 豆乳 野菜等による口腔症状の原因は花粉症だった!~ 果物 豆乳 野菜等を摂取した直後に 唇 口 喉などにイガイガ感やかゆみ 腫れなどアレルギー症状を引き起こす という患者さんが増えていませんか? これらは口周辺に症状が限られ 軽症なことが多く どのように指導したらよいか 困ってしまうことがあるのではないでしょうか? しかし これらの多くが 食物ではなく 花粉症が原因であり 重症化することもあるというのはご存知でしょうか? このアレルギー疾患は 食物アレルギーの中でも特殊型に分類され 花粉 - 食物アレルギー症候群 (Pollen-Food Allergy Syndrome : PFAS) と呼ばれています 摂取した食物そのものに直接感作を起こしているわけではなく 花粉中の物質に感作し それによく似た物質が含まれている食物を摂取することによって症状が起きることが分かっています PFAS は学童期以降 成人に多いと言われていますが 近年 花粉症の有病率が増加していて ( 1) さらに低年齢化していることから ( 2) 花粉症を原因とする PFAS 患者にも同様の傾向が見られるようになってきました 特に 1 月から 6 月に飛散するカバノキ科花粉 ( ハンノキ シラカンバなど ) に感作された症例では それと交差反応する物質である Gly m 4 が多く含まれる豆乳を飲んだ場合に 重篤なアレルギー症状を示すことがあり ( 3) 国民生活センターから注意喚起が出されています ( 4) まずは原因である花粉アレルゲンを特定し どのような食物により症状が出るかを予想することが求められます 例えば 上記に挙げたハンノキやシラカンバの花粉が原因の場合は バラ科の果物であるリンゴやモモ あるいは豆乳を飲食した際にアレルギー症状を起こすことが分かっています 豆乳アレルギーの場合は 原因物質を保険適用されている Gly m 4 というアレルゲンコンポーネントを用いて測定することができます また 5 月から 10 月に飛散時期を迎えるイネ科のオオアワガエリやカモガヤの花粉が原因の場合は メロンやスイカ キウイなどに注意が必要です このように PFAS は様々な花粉と食物の組み合わせが考えられるため まずは詳細な問診により 目鼻症状の出る時期と 口腔症状が認められる食物とを照らし合わせて PFAS が疑われた場合は 感作原因を明らかにすることが 治療の第一歩です

検査により原因が明確になれば 該当する食物を避けたり 原因となる花粉の飛散時期には花粉対策を実施したりと より適切な指導が可能になります また PFAS の原因物質は熱に弱いことが分かっているため 加熱調理や加工されたものは食べられることもあります 1 月から 4 月のスギ ヒノキ花粉の飛散時期を過ぎても目鼻症状が続いていたり 口腔症状を訴えられた場合は 特異的 IgE 検査により 原因アレルゲンの特定をお勧めします 1 鼻アレルギー診療ガイドライン 2016 年版 2 増田佐和子他 ; アレルギー 55(10): 1312-1320, 2006 3 松木真吾他 ; 西日本皮膚 75(6):496-498,2013 4 http://www.kokusen.go.jp/news/data/n-20131205_1.html 国民生活センター HP 2 膠原病 5 疾患のスクリーニング検査 ~ EIA 法による抗核抗体検査 ~ ( 1 ) 膠原病 ( Connective tissue disease : CTD ) は 全身に分布した結合組織や血管の炎症が起こり 臓器の機能障害をもたらす様々な疾患の総称です 膠原病のスクリーニング検査として 血液中の抗核抗体 (Antinuclear antibodies: ANA ) の有無を調べる検査が行われています 抗核抗体とは 細胞内に存在する核内の細胞核成分に対する自己抗体の総称で 抗核抗体の検出には 間接蛍光抗体法 (Indirect fluorescent antibody method :IF 法 ) による検査が広く使用されています IF 法は 核材としてヒト由来の培養細胞 ( Hep-2 細胞 ) をスライドに固定したものに 患者血清中の自己抗体を反応させ それら自己抗体に蛍光標識したものを鏡検し染色パターンを分類する方法で 古くから膠原病のスクリーニング検査として重要視されてきました IF 法では 染色パターンによって ある程度対応抗原を推定することができる点や Hep-2 細胞には多様な抗核抗体の対応抗原が含まれるため 高感度に抗核抗体を検出できる点などのメリットが挙げられます しかしながら近年では 感度の向上により 健常人における陽性率の高さからカットオフ値の設定の課題のほか 抗 SS-A/Ro 抗体や細胞質抗体である抗 Jo-1 抗体の検出が困難である点 操作が煩雑であり鏡検による結果の判定に熟練を要するため施設間差が大きい点などのデメリットも指摘されています 表 1. 蛍光抗体 (IF) 法における健常人血清での陽性率 ( 2 ) 40 倍 32% 80 倍 13% 160 倍 5% これらの問題を解決するため 現在では 酵素免疫測定法 ( Enzyme immunoassay : EIA 法 ) による膠原病のスクリーニング検査法が開発されています EIA 法による膠原病スクリーニング検査は 結果が数値化されることや 操作に熟練を要さないため施設間差も最小限に抑えられることなどから 検査効率の向上が期待されています EIA 法では Hep-2 細胞抽出抗原や複数のリコンビナント抗原および精製抗原が測定ウェルあるいはビーズ上に固相化されていますが 特に蛍光酵素免疫測定法 (FEIA 法 ) を用いた抗核抗体スクリーニングキットでは 5 つの膠原病 ( 全身性エリテマトーデス : SLE 混合性結合組織病 :MCTD シェーグレン症候群 :SS 強皮症 : SSc 多発性筋炎 / 皮膚筋炎 : PM/DM ) のスクリーニングを目的とし 従来の ELISA 法で固相化されていた 9 種の抗原 ( 抗 dsdna 抗体 抗 Sm 抗体 抗 RNP 抗体 抗 SS-A/Ro 抗体 抗 SS-B/La 抗体 抗 Scl-70 抗体 抗セントロメア抗体 抗 Jo-1 抗体 抗リボソーム P 抗体 ) に加え 全身性エリテマトーデス ( SLE ) に特異的な抗 PCNA 抗体 皮膚筋炎 (DM) に特異的な抗 Mi-2 抗体 強皮症 ( SSc ) に特異的な抗核小体抗体 ( 抗フィブリラリン抗体 抗 PM-Scl 抗体 ) の対応抗原 4 種を含む合計 13 種が固相化されており 健常人における陽性率が IF 法よりも低率である ( 臨床的特異度が高い ) など 更なる感度および特異度の向上が期待されます

表 2.FEIA 法と蛍光抗体法によるの臨床性能 ( 3 ) 検査法 FEIA 法 蛍光抗体法 蛍光抗体法 ( カットオフ値 ) ( >1.0 Ratio) ( 80 倍 ) ( 40 倍 ) 臨床的感度 92.8% 89.9% 98.6% 臨床的特異度 94.6% 85.1% 40.5% 陽性的中率 94.1% 84.9% 60.7% 陰性的中率 94.1% 90.0% 96.8% < 対象検体 n=143> 疾患群 :69 例 膠原病 5 疾患 ( SLE MCTD SS SSc PM/DM ) 対照群 :74 例 感染症 癌 その他自己免疫疾患 ( 膠原病を除く ) 1 蛍光酵素免疫測定法による抗核抗体スクリーニングの基礎および臨床性能評価臨床病理 62(4), 2014 2 Tan EM,Feltkamp TE, Smolen JS, et al: Range of antinuclear antibodies in Healthy individuals. Arthritis Rheum 1997;40:1601-11. 3 サーモフィッシャーダイアグノスティックス株式会社社内データ 項目名 : 抗核抗体 FEIA 法項目コード :2716 検体量 : 血清 0.3 ml 保存方法 : 冷蔵検査方法 :FEIA 法基準値 :(-) /1.00 Ratio 以下所要日数 : 2 ~ 7 日検査実施料 : 110 点 ( D014 抗核抗体 ( 蛍光抗体法を除く )) 判断料 : 144 点 ( 免疫学的検査判断料 ) 3 感染症トピックス : カンピロバクター食中毒にご注意を 平成 28 年の食中毒発生状況 ( 厚生労働省食中毒統計調査 ) によると 細菌性による食中毒発生は 7,484 件あり その中でカンピロバクターによる食中毒の発生は 3,272 件で全体の 44% を占めていて細菌性食中毒の中で第 1 位となっています 月別発生状況では これから多湿を迎える 6 月頃から夏場にかけて発生が多くなる傾向があります 細菌性食中毒での事件件数は全体で 481 件あり カンピロバクターによる事件件数は 339 件で全体の約 7 割を占めています 今回は カンピロバクターについてご紹介させて頂きます 特徴 カンピロバクターは 家畜の流産 胃腸炎 肝炎等の原因菌として獣医学分野で注目されていた菌で ニワトリ ウシ等の家きんや家畜をはじめ ペット 野鳥 野生動物など多くの動物が保菌しています 1970 年代に下痢患者から本菌が検出され ヒトに対する下痢原性が証明されましたが 特に 1978 年に米国において飲料水を介して約 2,000 人が感染した事例が発生し世界的に注目されるようになりました カンピロバクター属は 17 菌種 6 亜種 3 生物型 (2005 年現在 ) に分類されていますが このうちカンピロバクター ジェジュニとカンピロバクター コリが食中毒患者から分離される菌種の多くを占めています カンピロバクターはヒトや動物の腸管内でしか増殖しない 乾燥に弱い 通常の加熱調理で死滅するなどの特性を持っています また 数百個程度と比較的少ない菌量を摂取することによりヒトへの感染が成立することが知られています 症状 症状については 下痢 腹痛 発熱 悪心 嘔気 嘔吐 頭痛 悪寒 倦怠感などであり 他の感染型細菌性食中毒と酷似します

多くの患者は 1 週間ほどで治癒します 死亡例や重篤例はまれですが 乳幼児 高齢者 その他抵抗力の弱い方では重症化する危険性もあり 注意が必要です また 潜伏時間が一般に 1~7 日間とやや長いことが特徴です また カンピロバクターに感染した数週間後に 手足の麻痺や顔面神経麻痺 呼吸困難などを起こす ギラン バレー症候群 を発症する場合があることが指摘されています 予防法 カンピロバクター食中毒の予防方法は (1) 食肉を十分に加熱調理 ( 中心部を 75 以上で 1 分間以上加熱 ) することが重要です 具体的には未加熱又は加熱不十分な鶏肉料理を避けることが最も効果的です また 二次汚染防止のために (2) 食肉は他の食品と調理器具や容器を分けて処理や保存を行う (3) 食肉を取り扱った後は十分に手を洗ってから他の食品を取り扱う (4) 食肉に触れた調理器具等は使用後洗浄 殺菌を行うことが重要です コード検査項目保険点数所要日数検査容器 赤痢便培養用容器 079 サルモネラ 180 点 3 ~ 7 日容器番号 :33 ビブリオ 赤痢 089 サルモネラ 180 点 3 ~ 7 日便培養用容器ビブリオ容器番号 :33 病原大腸菌 018 カンピロバクター 3 ~ 5 日便培養用容器 ( 1) 容器番号 :33 1 採取部位ごとの培養検査点数に準ずる 4 KML インフォメーション 3 月 ~ 5 月分のお知らせ 前回メールニュースを配信しました後から現在までに発行されました KML インフォメーション についてお知らせ致します 各インフォメーションにつきましては 医院様へ随時お届けしておりますが ご確認などに活用していただければ幸いです 2017 年 3 月 17 日総エストロジェン 心筋トロポニン T 中止など項目変更多数 http://www.kml-net.co.jp/pdf/2017-0317_02.pdf 2017 年 3 月 17 日 PTHrP-intact IV 型コラーゲン 7S 検査受託再開のお知らせ http://www.kml-net.co.jp/pdf/2017-0317_01.pdf 2017 年 3 月 21 日検査依頼書改訂のお知らせ http://www.kml-net.co.jp/pdf/2017-0321.pdf 2017 年 3 月 24 日遺伝子関連検査内容変更のお知らせ http://www.kml-net.co.jp/pdf/2017-0324_02.pdf 2017 年 3 月 24 日 QFT 採血管変更のお知らせ http://www.kml-net.co.jp/pdf/2017-0324_01.pdf 2017 年 3 月 28 日 1 α,25-(oh)2 ビタミン D 報告遅延のお知らせ http://www.kml-net.co.jp/pdf/2017-0328.pdf 2017 年 3 月 29 日アミラーゼアイソザイム基準値及び報告書変更のお知らせ http://www.kml-net.co.jp/pdf/2017-0329.pdf

2017 年 4 月 14 日 1 α,25-(oh)2 ビタミン D 報告遅延解消のお知らせ http://www.kml-net.co.jp/pdf/2017-0414.pdf 2017 年 4 月 24 日プロゲステロン改良試薬への変更に伴う基準値変更 http://www.kml-net.co.jp/pdf/2017-0424.pdf 2017 年 5 月 10 日アミノインデックス検査報告書変更のお知らせ http://www.kml-net.co.jp/pdf/2017-0510_02.pdf 2017 年 5 月 10 日検査受託再開のお知らせ ( サイクリック AMP アデノウイルス抗原 ) http://www.kml-net.co.jp/pdf/2017-0510_01.pdf \/ 最後までお読みいただきまして有り難う御座いました 編集 / 発行 http://www.kml-net.co.jp/ 株式会社京浜予防医学研究所 216-0001 神奈川県川崎市宮前区野川 1432-1