平成 29 年 9 月 28 日 ( 木 ) 第 5 校時 尾道市立日比崎小学校第 3 学年図画工作科指導者宮本愛未 題材名 切ってかき出してくっつけて ~ 自分だけの を作ろう ~ 本題材で育成する資質 能力 コミュニケーション能力 主体性 積極性 1 題材について 本題材は, 粘土を切ったりけずったりしてできた形を組み合わせながらつくりたい形を思い付き, 立体に表すこと 学んだ技法を組み合わせ, 試しながら目標に向かって粘り強く取り組む子どもを育てること を目標としている これは, 学習指導要領第 3 学年及び第 4 学年の A 表現 (1) 進んで表現したり鑑賞したりする態度を育てるとともに, つくりだす喜びを味わうようにする (2) 材料などから豊かな発想をし, 手や体を十分に働かせ, 表し方を工夫し, 創造的な能力を伸ばすようにする にあたる 粘土を用具で切ったり, かき出したりする活動を通して, 自分なりの表し方を工夫して作品に表したり, 同じ用具を使っても様々な表し方があることやその面白さにも気付いたりすることができる また, 作品を制作する中で友達の作品の面白さや工夫に気付き, 表現の仕方の面白さを味わうことができると考え, 本題材を設定した 本学級の児童は, 図工の時間が好きな児童が多く意欲的に活動に取り組む姿が見られる 粘土を使った創作活動にも意欲的に取り組んでいる 3 年生の4 月に行った, 色 形いいかんじ! の学習では, 水の量により色の濃淡が変わっていく様子や, 色を混ぜることにより新しい色が生まれる不思議さを感じたり, 筆の使い方を工夫して様々な方法を試したりしながら制作する様子が見られた 新しく学ぶ表現方法については, 興味をもって取り組む児童が多く, 特に意欲的に活動することができる傾向にある 粘土を使っての創作活動にも意欲的に取り組んでいる 一方で, 制作活動中に集中が続かず途中であきらめてしまったり, 表したいことが思い付かず, 作品を作り始めるまでに時間がかかったりする児童がいるという課題がある 指導にあたっては, 以下の点に留意する 第 1 時では, 粘土や用具に親しませる時間を十分に確保し, 粘土を切り出したり, かき出したりしてできた形から粘土を変身させるイメージをつかませるようにしたい また, 美術館の見学で学んだことや感じたことを生かして, 学習の最後に ねん土が変身!! 美術館 を作るという目標を立てることで課題意識を持って活動に取り組むことができるようにしていく 第 2 時 3 時では, 活動の後に鑑賞をする時間を設けることで, 友達の工夫や作品の面白さに気付き自分の作品をよりよくしていくことへの意欲を高めることができるようにする < 課題発見 解決学習 > 図画工作科の鑑賞の学習で, なかた美術館を見学する 作品を鑑賞していく中で, 美術館には様々な作品があることや, 作品には作った人の思いが込められていることに気付かせる また, その作品が美術館を訪れた人の心を豊かにしたり, 喜ばせたりしていることに気付くことができるようにする その経験から, 自分たちも個性を生かし, 思いを込めて人に喜んでもらえる作品を作りたいという意欲を高めさせ, 子どもたちが自ら, 作った作品を展示して様々な人に見てもらう ねん土が変身!! 美術館 をつくるという課題を設定することで, 課題意識をもたせるとともに, 主体的に学習に取り組ませることができると考える
<ICTの活用 > 第 3 時でデジタルカメラを使い子ども達の制作途中の作品を撮影し, 大型テレビを活用して提示する 道具の使い方の工夫を分かりやすく示したり, 作品の面白さを紹介したりすることで 自分の作品にも取り入れてみたい という活動への意欲付けになると考える 2 題材の目標 粘土を切ったりけずったりしてできた形を組み合わせながらつくりたい形を思い付き, 立体に表す 粘土を切ったり, かき出したりした形を組み合わせることを楽しむ ( 関心 意欲 態度 ) 切り口の形や組み合わせてできた形を基に表したい形を思い付く ( 発想や構想の能力 ) 切り方や, かき出し方を試しながら, 表し方を工夫する ( 創造的な技能 ) 表し方のよさや面白さをとらえ, 感じ取る ( 鑑賞の能力 ) 3 題材の評価規準造形への関心 態度 意欲発想や構想の能力創造的な技能鑑賞の能力 粘土を切ったり, かき出したりした形を組み合わせることを楽しもうとしている 切り口の形や組み合わせてできた形を基に表したい形を思い付いている 切り方や, かき出し方を試しながら, 表し方を工夫している 表し方のよさや面白さをとらえ, 感じ取っている 4 育成しようとする資質 能力との関わり コミュニケーション力 友達と作品を見せ合いながら, お互いの良いところや工夫点を伝え合う活動を毎時間製作の後で行わせる お互いの作品の良いところや工夫点を伝え合ったり, より良い作品にしていくためのアドバイスをし合ったりする中で, コミュニケーション能力を高めさせる 主体性 積極性 美術館の見学を通して, 児童自ら美術館を作りたいという課題を設定することで, 目的意識をもって自ら学習に取り組もうとする主体性や積極性を高めさせる
5 指導計画 ( 全 4 時間 ) 次 学習内容 ( 時数 ) 評価関発創鑑評価規準評価方法 課題の設定 情報の収集 美術館には, 様々な作品があったことや, それぞれの作品に思いが込められてたことについて話し合い製作の計画をたてる 粘土を使い基本的な用具の扱い方 〇粘土を切ったり, かき出し行動観察たりした形を組み合わせ発言ることを楽しもうとしてワークシートいる 1 理解し, 粘土を切り取ったり, か き出したりする活動に親しむ 〇粘土を切り取ったり, かき出した りしてできた形の面白さを伝えあ う (1 時間 ) 学習のゴール ねん土が変身!! 美術館を作ろう 2 3 創造 表現 整理 分析 既習の用具の使い方を生かして, 粘土を切ったり, かき出したりする活動を通して, 自分のイメージを膨らませ気に入った形にしていく 〇友達の作品を見て, 面白いところや工夫を見付け伝え合い, 自分の作品作りに生かしていく 〇作品に題名をつけ, 自分の思いを書く (2 時間 ) ( 本時 2/2 時間目 ) まとめ 振り返り 作品を鑑賞し合い 形のよさや面白さ 用具の使い方について話し合う 美術館を見学した時の展示の仕方の工について話し合い, 計画を立てる (1 時間 ) 〇 切り方や, かき出し方を試行動観察しながら, 表し方を工夫し発言ている 作品 切り口の形や組み合わせてできた形を基に表したい形を思い付いている 表し方のよさや面白さをとらえ, 感じ取っている 〇 表し方のよさや面白さを行動観察とらえ, 感じ取っている 発言ワークシート 6 準備物 教師 : 粘土 かきベラ 切り糸 ( 人数分 ) 児童 : 粘土板
7 学習展開学習活動 指導上の留意点 評価規準 ( 評価方法 ) 1 前時を振り返る 前時に友達に書いてもらった, アドバイスカ ードをもとに本時の製作に生かしていくこと を伝える 〇前時で撮影した児童の作品を提示する 道具 の使い方の工夫を分かりやすく示したり, 作 品の面白さを紹介したりすることで見せるこ とで作品に生かせるようにする 2 本時のめあてをつか む 切り糸やかき出しベラを使って, 粘土を〇〇に変身させよう 3 道具を使い粘土の形 を変えていく アドバイスをもとにして, 作品をよりよくしていくことを伝える 作品を製作している中で最初にしていたイメージと変わってもいいことを伝える 切り取ったり, かき出したりして出てきた粘土も組み合わせて表現するように声をかける 〇作品を製作中に切り方やかき出し方を試すことができるように, 場所を用意しておく B 評価の児童切り方や, かき出し方を試し, 表し方を工夫している A 評価の児童切り方や, かき出し方を試し, 感じの違いを比べながら, 表し方を工夫している 創造的な技能 ( 行動観察, 作品 ) 4 作品に題名をつけ, 思いを書く 〇製作した作品のイメージに合うように題名をつけさせる また, 作品への思いや, 製作中に感じたことを書かせることで作品に対する個々の思いが伝わるようにする 5 友達の作品を鑑賞し 合い交流する 〇グループでできた形を見せ合い, 作品の面白さや道具の使い方の工夫について話し合わせる 〇前時でアドバイスをしあったグループで作品を鑑賞し合い, 前時からの変化や, 良くなったところについて伝え合わせるようにする 〇同じ道具を使ってもできる形が違うことに気付くことができるように良いところや面白いところを紹介させる B 評価の児童表し方のよさや面白さをとらえ, 感じ取っている A 評価の児童表し方のよさや面白さをとらえ, 感じ取ったことを理由付けたり, 道具を使ったことの効果と結びつけたりしながら伝えている 鑑賞の能力 ( 発言 )
6 まとめをする 切り糸やかき出しベラを使うと手だけではできない面白い形ができる ね んどを に変身させることができた 7 活動を振り返り, 次 時の活動の確認をす る 次時では, 製作した作品を鑑賞し合うことや, 展示の仕方について話し合うことを確認す る 8 板書計画 9/28 め 切り糸やかき出しベラを使って, 粘土を〇〇に変身させよう ま 切り糸やかき出しベラを使うと手だけではで きない面白い形ができる ねんどを に変身 させることができた 切り口やかき出し方など道具の特徴をまとめ た既習事項の掲示物 道具の使い方 について 友だちの作 品の面白さ や良さ