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ウェブサイト 親子で楽しむ山登り は 山登りをしている家族 や こ れから山登りを始めようとする家族 または 子どもたちを山に引率 する方々 に利用していただくためのウェブサイトです 家族で登れる全国の山を写真や地図で紹介 登山おすすめコース 全国にある登山教室と自然学校を紹介 山の学校 家族の登山記録を参考にしましょう 家族でハイキング 初めて親子登山をする方は必見です 山の妖怪や面白クイズが飛び出します 楽しいページ 山を知ろう 全国の山情報が掲載されています 山のお知らせ 1 2
親子登山実践のコツ 子どもや孫と楽しむ登山は楽しいものです 一緒に体を動かしながら自然に親しみ 安全に登山を楽しむためのコツをご紹介します 年齢は 6 歳から 登山の年齢は 6 歳以上が望ましいでしょう それより小さな子は張り切りすぎ はしゃぎすぎる傾向があり あとあとのリスクにつながってしまいます 最初の山が大切 山は最初が肝心 初回は晴天に連れていくようにします またいきなり高い山へ連れていくのではなく 町から近い里山がいいでしょう 家から見える山 身近な山を目標にして あの山に登ったんだ という実感を持たせましょう 具体的には標高差 300m ほど 距離にして 4km 以内 これなら標準 3 時間ほどで歩けます 事前準備は念入りに未知の山に行くようになってきたら コースはもちろん 水場やトイレ 小屋 天気予報などを念入りに調べて連れて行くこと 事前準備が登山のリスクを大きく減らします 山の食事はみんなで作る 山ごはんはみんなで作って食べましょう 手伝わせましょう 焼いたり切ったりするだけのかんたんな山ごはんでも きっと忘れがたいものになるはずです 自分で調理したものはムダにしません 全部おいしく食べます 下山は 15 時までに 山に行ったら まだ日の高い 15 時頃までに下山することを心がけましょう そのためには 行動時間を逆算した早い出発が必要です 急なトイレの対応 携帯トイレを持っていきましょう 登山道から 10 mくらいそれたところで 地面に穴を掘って処理するのでも OK です ただし 使った紙は持ち帰るのがマナーです ゴールはがんばった場所でいい ゴールは必ずしもその山の頂上でなくともかまいません 子どもががんばったところでいいのです 歩けなくなったら その前におやつ 10 分 水 10 分 休憩も 10 分とらせましょう 3 4
体調管理と安全対策 子どもは体が未発達です 筋力 体温調節機能や骨密度も低いのです 子どもの体の弱さを把握し 無理のない山登りをしましょう 下山が不得意 足の筋力が未発達のため 下山が不得意でつまずきやスリップが多くなります 下りではスピードを抑えて歩かせます エネルギーがもたない 元気にしていても 突然エネルギーが切れることがあります 予防を兼ねて 30 分に1 回は休息をとり 食べたり飲んだりさせ 休みながら登山をしましょう 熱中症 子どもは体温調節機能が未発達で 熱中症にかかりやすい身体です シグナルは肌が赤くなること 直射日光を浴びていなくても 蒸し暑いだけで熱中症にかかることがあります 予防のために 山では体液よりやや薄いハイポトニック飲料を飲ませましょう 大量飲みはオシッコで出てしまうので 少量をこまめにとります 喉が渇いていなくても 口にしておくことが大切です そしてブドウ糖や果糖などのお菓子 さらに塩やクエン酸 ( 梅干 ) などを摂ることで予防につなげます ときどき わきの下や首などを 濡れタオルで冷やしてもいいでしょう 日焼けに弱い 紫外線は標高が高くなるごとに強まります 子どもは肌が弱いので 日焼け止めクリームを塗りましょう 耳や首にも忘れずに 首元をカバーするリアバイザー付きの帽子着用が効果大です 5 強風 冷風に弱い 山の強風 冷風は 下界のそれとはレベルが違います 子どもは体重が軽く飛ばされやすいので要注意 夏の雷 風雨による濡れと体感温度に注意しましょう 靴擦れ防止対策を 意外と多いのが靴擦れです 楽しい山行も足が痛くなるとたちまち不快に 出かける前にきちんと靴下を履かせ 靴とのフィット感を高めておきましょう 6
行動中のポイント いざ山に入ると 子どもは意外に頑張ったり 甘えたり 動けなくなったりします そんなときのワンポイントアドバイスです 親は登り前 下り後ろ 登りは親が前 下りは親が後ろになって歩きましょう 危険箇所もある登 山道では 子どもを先に行かせないようにするのが原則です 昼寝も OK 疲れたら シートなどをひいて昼寝させるのもよいことです 山側歩きが原則 登山道は 滑落の危険を避けるため山側を歩かせます 抱っこよりおんぶで 抱っこ歩きは禁物です 親自身のリスクが高まります おんぶにしましょう ベビーキャリアを背負ったら 高さと転倒に常に注意しましょう おやつはこまめに 子どもはエネルギーを蓄える機能が低いので 低血糖を起さないように 食べたいときにキャンディー チョコレート スナックなどこまめに食べさせましょう おやつ ( 行動食 ) の内容は子どもの好物で 種類を多めにします 持ち物リスト ( 子ども ) セパレーツ型レインウエア ( 雨具 ) 靴 ザック 帽子 手袋 水筒 防風防寒ウエア 着替え下着 タオル 携帯トイレ 日焼け止めクリーム リップクリーム ヘッドランプ 水 ( スポーツドリンク ) 行動食 デジカメ等 * 靴 ザックは登山用を 帽子 手袋 服は普段着を流用して OK 基本的にはアウターシェルのみ高機能で わからなかったら 登山専門店に聞くか いろいろ試してみる * 親はファーストエイドキットとエマージェンシーブランケット ( レスキューシート ) 携帯トイレを忘れないようにしましょう 7 8
プランを立てる 親子登山は親の力量が試されます 事前にさまざまなチェックをして 楽しい山登りのプランを立てましょう プランニングのコツ コツ 1 目的の山 プランの前の確認 1. 子どもがどのくらい歩けるか? 子どもの力量を知らないで連れて行くのは問題です いきなり高い山へ連れていくのではなく 家から見える山 身近な山を目標にして あの山に登ったんだ という実感を持たせましょう 2. 初めての山はリスクのない低山 里山 せいぜい比高が 100 mくらいからはじめましょう 1~ 2 年間は最高が比高 300 m 距離 3 ~ 4km に押さえ 3 年目くらいから徐々に高い山へと目標を持たせましょう 3. コースタイムは? 混雑する山は楽しくありません 低山でも有名な山を避けて 無名な山に出かけましょう 子どもには有名も無名もありません ゆったり楽しめます コツ 2 日程 有名な山は連休と土曜を避け 日曜あるいは日 ~ 月曜ならややゆったりです もし 宿泊する場合は普段通過する宿を選びます コツ 3 日帰り 行き先が限られるように思いがちですが わが国には山は山ほどあります 関東一円でも対象の山は沢山 思い立ったらすぐ出かけられます コツ 4 下山ルート 子どもは下りが苦手です また下山時に万が一 が起こりやすいので 緩やかで足場のよい歩きやすいルートをとる事です 大人の標準時間の 2 倍は考えましょう 一歩の歩幅も上げ幅も頼りない ものです できれば好きなように歩かせることが大切ですから いけるとこ ろまでで楽しむようなゆとりあるスケジュールを立てましょう 4. 最初の山は天気の良いときに 山は最初が肝心 初回は晴天に連れていくように天気予報に注意して行動しましょう なお 体験をさせるには夏の雨も歓迎です 9 10
親子登山 Q & A 山登りの前に知りたい 登ってからの約束やトラブルにお答えします 登山編 すれ違いのマナー 11 準備編靴の選び方について 登山靴を選ぶときは 足首をきちんと固定 保護してくれる自分の足型に合ったものを選ぶことが重要です ハイキングや無積雪期の山歩きならば軽量で 比較的足が自由に動かしやすいミドルカットのもの またアップダウンのある山道や重い荷物を背負った縦走登山は くるぶしまで覆って足首を保護し 衝撃による足の負担を軽減する ハイカットのものを選びましょう 着かたについて 吸湿 速乾性のあるアウトドア用のアンダーウエアの上に中間着 保温着 アウターを重ね着して温度調整を行ないます こうした重ね着のことをレイヤードといいます 登山道では基本的に登りが優先ですが 片側が崖になってる場所では安全のため山側に待避できる者が道を譲り 崖側の者が動きます バテてしまったら まず 楽な姿勢で座って水分や行動食を摂ってエネルギー補給をしましょう もし 筋肉が張っているようだったら 軽くマッサージやストレッチをしたり 冷やしたりすると楽になります また 状態が良くなってきたとしても 無理は禁物です 疲労が溜まると次第に注意力が散漫になり バランス能力も低下し それが事故を起こすことにもなりますから すみやかに下山しましょう 登山中トイレに行きたくなったら コースに公衆トイレや山小屋のトイレがあれば利用しますが トイレがない場所でどうしても行きたくなった場合は登山道からは少し離れた場所など人目につかないところでします そして環境へ配慮するために基本的にティッシュペーパーは捨てずに持ち帰り 大便は土に埋めます また規制のある地域では 便は携帯トイレで持ち帰ることになります 12
観天望気とことわざ 山のように天気が変わりやすい場所では 観天望気 といわれる自然現象や生物の行動の様子などから天気を予想することができます どんなときに雨になる? 太陽や月に暈ができると雨 山に傘雲がかかると雨 飛行機雲が消えないと 雨が降りやすくなる ( すぐに消えると晴れ ) 南風が吹くと 低気圧が近づいている可能性がある 高いところにある雲と 低いところにある雲が 別の方向に流れているとき 午前中から 積雲がある 雨になりやすい ( 問答雲 ) 近くの山で 積雲が成長している どんなときに強風が吹く? 旗雲 ( 山から旗がたなびくように流れ出てくる雲 ) があらわれると強風の印です 上空の星がまたたくと風が強くなることがあります 巻雲が尾を引くと 暴風雨の可能性があります 凸レンズにようなかたちをしたレンズ雲は 上空の風が強いときに発生します どんなときに豪雨や雷になる? 谷からガスがたくさん這い上がってくる 夏 朝から湿度が高く 気温も高い どんなときに霧になる? 雨が降り 気温が下がってくる 空気が湿って 風が強くなってくる ことわざ 雷三日 雷の天気は 三日間ほどつづく 梅雨の夕焼け朝まで持たぬ 梅雨は 夕焼けになっても翌日天気が悪いことも 朝霧は晴れ 高気圧におおわれていると朝霧が発生しやすい 日中は快晴に 霜柱が立つと晴れ 高気圧におおわれて地表が冷え込むと霜柱が立つ 日中は快晴に 朝焼けは雨の兆し 赤みが強い朝焼けは 雨になることがある 冬の雷 大雪のもと 日本海側のことわざ 積乱雲が発達し 大雪になる 地域によっていろんなことわざがあるよ 星がまたたくと翌日は風が強い 上空の風が強いときは星がまたたいて見える 遠くの音が聞こえると雨になる 低気圧が近づくと上空に暖かい空気の層ができるため ツバメが低く飛ぶと雨になる ツバメのエサになる虫が低く飛ぶためだと言われている クモの巣に朝露がつくと晴れ 高気圧におおわれていると 気温が下がり 露ができる カエルが鳴くと雨になる 空気が湿気てくると鳴き出すと言われている 13 14
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