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4. 題材の評価規準 題材の評価規準 については, B 日常の食事と調理の基礎 (2),(3), D 身近な消費生活 と環境 (1) の 評価規準に盛り込むべき事項 及び 評価規準の設定例 を参考に設定して いる 家庭生活への関心 意欲 態度 お弁当作りに関心をもち, おか 生活を創意工夫する能力

具体的な場面を設定し 実際に整理 整頓の計画を立てることで 実生活に繋げていくことができる よう指導していきたい また 第 3 次には環境とのかかわりについても押さえ 広い視野で考えられ るようにしていきたい 3 題材の目標 身の回りの整理 整頓に関心をもち 気持ちよく過ごそうとする 家庭生活への関

とのできる児童がいる反面, 問題の意味がなかなか理解できない児童や自分の考えを言葉で表現することに抵抗が強い児童がいるなど個人差がある さらに, 個々の経験や理解度の差により, 題材への興味 関心や同じ時間内に取り組む課題の量にも差が生じている 本題材における事前アンケートでは, 次のような結果が得

Taro-小学校家庭科学習指導案改訂

○ ○ 科 学 習 指 導 案

Taro-小学校第5学年国語科「ゆる

上に食に関する指導の充実が求められている 食環境の乱れが社会的課題とっている今日 中学生が食生活の自立を目指した学習をすることは大切なことであるので 本時は 自分や家族の食生活の中で見付けた問題点の改善に自主的に取り組むことができるように 指導を進めることにした 指導に当たっては これまでの学習を踏

表 2 家庭にミシンがあり, 家族 ( 自分を含む ) が使用している 37% 家庭にミシンはあるが, ほとんど使用していない 26% 家庭にミシンがない 37% 指導観 1 年生にとって, 中学校に入学して初めての被服製作題材である 小学校の家庭科でも布を用いた製作を行ってきているが, 授業後,

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3 題材の目標 < 家庭生活への関心 意欲 態度 > 身の回りの整理 整頓に関心をもつことができるようにす ごみを減らす方法や不用品の再利用に関心をもつことができるようにす < 生活を創意工夫する能力 > 自の持ち物の整理 整頓の仕方を工夫することができるようにす ごみを少なくする方法を考えたり 不

○数学科 2年 連立方程式

けて考察し, 自分の考えを表現している 3 電磁石の極の変化と電流の向きとを関係付けて考え, 自分の考えを表現している 指導計画 ( 全 10 時間 ) 第 1 次 電磁石のはたらき (2 時間 ) 知 1, 思 1 第 2 次 電磁石の強さが変わる条件 (4 時間 ) 思 2, 技 1, 知 2

2 教科に関する調査の結果 ( 各教科での % ) (1) 小学校 国語 4 年生 5 年生 6 年生 狭山市埼玉県狭山市埼玉県狭山市埼玉県 平領均域正等答別率 話すこと 聞くこと 書くこと

第14章 キャリア教育

彩の国埼玉県 埼玉県のマスコット コバトン 科学的な見方や考え方を養う理科の授業 小学校理科の観察 実験で大切なことは? 県立総合教育センターでの 学校間の接続に関する調査研究 の意識調査では 埼玉県内の児童生徒の多くは 理科が好きな理由として 観察 実験などの活動があること を一番にあげています

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第 2 学年 理科学習指導案 平成 29 年 1 月 1 7 日 ( 火 ) 場所理科室 1 単元名電流とその利用 イ電流と磁界 ( イ ) 磁界中の電流が受ける力 2 単元について ( 1 ) 生徒観略 ( 2 ) 単元観生徒は 小学校第 3 学年で 磁石の性質 第 4 学年で 電気の働き 第 5

「主体的・対話的で深い学び」の実現に向けて

Microsoft Word - s1gika1.doc

3 題材の目標 (1) (2) 4 題材の評価規準 ( 指導要録の四つの観点 ( 生活や技術への関心 意欲 態度 ) から題材の学習を通して目指す生徒の姿を示します ) 文章の語尾は 評価規準の作成, 評価方法の工夫改善のための参考資料 ( 中学校技術 家庭 ) 平成 23 年 11 月 ( 国立教

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Microsoft Word - 学習指導案(公民的分野 ②).doc

第 2 学年 * 組保健体育科 ( 保健分野 ) 学習指導案 1 単元名生涯の各段階における健康 ( イ ) 結婚生活と健康 指導者間中大介 2 単元の目標 生涯の各段階における健康について, 課題の解決に向けての話し合いや模擬授業, ディベート形式のディスカッションなどの学習活動に意欲的に取り組む

Microsoft PowerPoint - syogaku [互換モード]

Microsoft Word - 全国調査分析(H30算数)

座標軸の入ったワークシートで整理して, 次の単元 もっとすばらしい自分へ~ 自分向上プロジェクト~ につなげていく 整理 分析 協同的な学習について児童がスクラップした新聞記事の人物や, 身近な地域の人を定期的に紹介し合う場を設けることで, 自分が知らなかった様々な かがやいている人 がいることを知

20情報【授業】

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1. 研究主題 学び方を身につけ, 見通しをもって意欲的に学ぶ子どもの育成 ~ 複式学級における算数科授業づくりを通して ~ 2. 主題設定の理由 本校では, 平成 22 年度から平成 24 年度までの3 年間, 生き生きと学ぶ子どもの育成 ~ 複式学級における授業づくり通して~ を研究主題に意欲的

Taro-12事例08.jtd

エコポリスセンターとの打合せ内容 2007

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<ICTの活用 > 第 3 時でデジタルカメラを使い子ども達の制作途中の作品を撮影し, 大型テレビを活用して提示する 道具の使い方の工夫を分かりやすく示したり, 作品の面白さを紹介したりすることで 自分の作品にも取り入れてみたい という活動への意欲付けになると考える 2 題材の目標 粘土を切ったりけ

国語科学習指導案様式(案)

とで児童に活動の見通しを持たせ, 自分で課題を立て情報を集め整理し, 発表する等に取り組めるようにしていきたい 調査計画の場面では, 目的に照らしてどのような調査をしていくことがよいのか児童にしっかりと考えさせたい 例えば, データはどう集めたらよいのか, アンケートを実施する場合には, 誰にアンケ

Taro-6学習指導案(事例①小学校

gh 第 6 学年 3 組家庭科学習指導案 単元名 : わたしは料理家 ~ おすすめ給食献立を考えよう ~ 朝食から健康な 1 日の生活を 男子 15 名 女子 14 名計 29 名 指導者 T1 宮地仁美 ( 学級担任 ) T2 須山明香 ( 栄養教諭 ) 題材について 小学校学習指導要領家庭科第

Microsoft Word - 中学校数学(福島).doc

Microsoft PowerPoint - 中学校学習評価.pptx

3. ➀ 1 1 ➁ 2 ➀ ➁ /

単元構造図の簡素化とその活用 ~ 九州体育 保健体育ネットワーク研究会 2016 ファイナル in 福岡 ~ 佐賀県伊万里市立伊万里中学校教頭福井宏和 1 はじめに伊万里市立伊万里中学校は, 平成 20 年度から平成 22 年度までの3 年間, 文部科学省 国立教育政策研究所 学力の把握に関する研究

7 本時の指導構想 (1) 本時のねらい本時は, 前時までの活動を受けて, 単元テーマ なぜ働くのだろう について, さらに考えを深めるための自己課題を設定させる () 論理の意識化を図る学習活動 に関わって 考えがいのある課題設定 学習課題を 職業調べの自己課題を設定する と設定する ( 学習課題

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2 教科に関する調査の結果 (1) 平均正答率 % 小学校 中学校 4 年生 5 年生 6 年生 1 年生 2 年生 3 年生 国語算数 数学英語 狭山市 埼玉県 狭山市 61.4

4 本単元と情報リテラシーの関わり 課題設定担任による 説明会におけるデモンストレーションを見ることを通して 本単元を貫く言語活動としての これぞ和の文化! おすすめの 和の文化 を調べて説明会を開こう を知り 見通しを持たせ学校司書による関連図書紹介を通して 和の文化への関心を高め 進んで調べよう

第 1 学年国語科学習指導案 日時 平成 27 年 11 月 11 日 ( 水 ) 授業 2 場所 八幡平市立西根中学校 1 年 2 組教室 学級 1 年 2 組 ( 男子 17 名女子 13 名計 30 名 ) 授業者佐々木朋子 1 単元名いにしえの心にふれる蓬莱の玉の枝 竹取物語 から 2 単元

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第 4 学年算数科学習指導案 平成 23 年 10 月 17 日 ( 月 ) 授業者川口雄 1 単元名 面積 2 児童の実態中条小学校の4 年生 (36 名 ) では算数において習熟度別学習を行っている 今回授業を行うのは算数が得意な どんどんコース の26 名である 課題に対して意欲的に取り組むこ

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目 次 1 学力調査の概要 1 2 内容別調査結果の概要 (1) 内容別正答率 2 (2) 分類 区分別正答率 小学校国語 A( 知識 ) 国語 B( 活用 ) 3 小学校算数 A( 知識 ) 算数 B( 活用 ) 5 中学校国語 A( 知識 ) 国語 B( 活用 ) 7 中学校数学 A( 知識 )

(2) 授業者が学びの見通しを持つ ( 学習目標の明確化 ) 問題解決的な学習に取り組む際, どのような場面で, どのようにして, どのような力を子どもたちに付けるのか, 単元や授業における目標を明確にして学びを見通しておくことが大切です 目標が不明確であると, 作業や体験などの活動そのものに, 子

○ ○ 科 学 習 指 導 案

小学校理科の観察,実験の手引き 第3学年A(1) 物と重さ

ICTを軸にした小中連携

(3) 指導観公民的分野は地理的分野と歴史的分野の学びの積み重ねによるところが大きい 用語や概念も高度化し 生徒の感想にも 難しい と感じるものが多くなっている そこで その難しいと感じる公民の用語などは積極的に用語集を活用し 難しい言葉に対する抵抗感を少しでも和らげるよう授業でも活用している また

Taro-seitokenpatu.jtd

2年生学級活動(性に関する指導)指導案

知識・技能を活用して、考えさせる授業モデルの研究

教育研究グループ報告書

Microsoft Word - 第3学年国語科学習指導案 .docx

41 仲間との学び合い を通した クラス全員が学習に参加できる 授業づくり自分の考えを伝え 友達の考えを聞くことができる子どもの育成 42 ~ペア グループ学習を通して~ 体育における 主体的 対話的で深い学び を実現する授業づくり 43 ~ 子どもたちが意欲をもって取り組める場の設定の工夫 ~ 4

第 6 学年 1 組理科学習指導案単元名 : 瀬野川の生き物のつながり 生き物のくらしと環境 男子 18 名女子 21 名計 39 名 単元について 指導者澄川和生 単元観本単元は, 小学校学習指導要領解説理科編第 6 学年 内容 B(3) の 動物や植物の生活を観察したり, 資料を活用したりして調

学習指導要領の領域等の平均正答率をみると 各教科のすべての領域でほぼ同じ値か わずかに低い値を示しています 国語では A 問題のすべての領域で 全国の平均正答率をわずかながら低い値を示しています このことから 基礎知識をしっかりと定着させるための日常的な学習活動が必要です 家庭学習が形式的になってい

第 6 学年算数科学習指導案 日時平成 25 年 月 日 ( ) 校時対象第 6 学年 組 名学校名 立 小学校授業者 1 単元名 速さ ( 学校図書 6 年上 ) 2 単元の目標速さについて理解し 求めることができるようにする 3 単元の評価規準 単元の評価規準 ア算数への関心 意欲 態度 速さを

中学校における授業実践事例 1 第 3 学年社会科 消費生活と経済 1 学校名 職氏名萩市立田万川中学校教諭室谷雄二 2 生徒 3 学年 15 人 3 学習指導案 (1) 題材名消費生活と経済 (2) 題材の目標経済活動の意義について消費生活を中心に理解させるとともに 価格の働きに着目させて市場経済

算数科学習指導案 指導者中野智子 1 日時平成 30 年 10 月 19 日 ( 金 ) 第 6 校時 2 学年第 6 学年 1 組男子 12 名女子 9 名計 21 名 3 単元名資料の調べ方 4 単元について (1) 単元観本単元は, 小学校学習指導要領第 6 学年の内容 [D データの活用 ]

画像, 映像などの気象情報や天気と1 日の気温の変化の仕方に興味 関心をもち, 自ら気象情報を収集して天気を予想したり天気の観測をしたりしようとしている 気象情報を活用して, 天気の変化を予想することができる 1 日の気温の変化の仕方を適切に測り, 記録することができる 天気の変化は気象情報を用いて

技術・家庭科学習指導案

Microsoft Word - 小学校第6学年国語科「鳥獣戯画を読む」

第 5 学年 社会科学習指導案 1 単元名自動車をつくる工業 2 目標 我が国の自動車工業の様子に関心を持って意欲的に調べ, 働く人々の工夫や努力によって国民生活を支える我が国の工業生産の役割や発展について考えようとしている ( 社会的事象への関心 意欲 態度 ) 我が国の自動車工業について調べた事

案3                            ⑤なかまの誘い方(小学校低学年)

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課題研究の進め方 これは,10 年経験者研修講座の各教科の課題研究の研修で使っている資料をまとめたものです 課題研究の進め方 と 課題研究報告書の書き方 について, 教科を限定せずに一般的に紹介してありますので, 校内研修などにご活用ください

解答類型

1. 単元名 運動とエネルギー 3 章エネルギーと仕事 南中学校第 3 学年理科学習指導案 平成 26 年 10 月 16 日 ( 木 ) 第 5 校時 3 年生徒数 3 名場所理科室授業者 2. 単元について (1) 単元観本単元は 運動の規則性やエネルギーの基礎を 身のまわりの物体の運動などの観

< 自己と 事象 とのつながり> 題材との出会いの場面において, やってみたいという思いや, どのようになっているのかなどの知的欲求を刺激するように, 実際の小物や写真などを提示し, 自分の生活を豊かにする楽しい小物について具体的なイメージを完成予想図として描き表していく そうすることで, 事象 (

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子葉と本葉に注目すると植物の成長の変化を見ることができるという見方や, 植物は 葉 茎 根 からできていて, それらからできているものが植物であるという見方ができるようにしていく また, 学んだことを生かして科学的なものの見方を育てるために, 生活の中で口にしている野菜も取り上げて観察する活動を取り

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平成15年度 家庭科 年間指導・評価計画

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2 単元の目標 廿日市市 についての魅力を目的意識や相手意識を明確にして地域内外に発信することができる 自分たちの住む 廿日市市 に愛着をもつことができる 3 単元の評価規準 学習方法 自分自身 他者や社会 課題発見力 思考力 判断力 表現力 主体性 自らへの自信 対象と積極的にかかわる中で, 課題

いきたいと考えるはずである 水溶液を区別する ためには, 水溶液のどんな性質やはたらきに着目していったらよいか, 子どもたちの考えを大切にしながら学習を進めていきたい 本単元の問題を解決するためには, いくつかの実験結果から, 総合的に判断することが必要である そこで,5つの水溶液を区別するという意

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国語の授業で目的に応じて資料を読み, 自分の考えを 話したり, 書いたりしている

①H28公表資料p.1~2

小学校 第○学年 学級活動(給食)指導案

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理科学習指導案指導者海田町立海田西中学校教諭石川幸宏 1 日時平成 30 年 2 月 21 日 ( 水 ) 第 4 校時 2 学年第 1 学年 2 組 ( 男子 19 名女子 18 名 37 名 ) 3 場所海田西中学校第 2 理科室 4 単元名身のまわりの現象 ~ 力の世界 ~ 5 単元について

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第 3 4 学年 ( 複式学級 ) 学級活動指導案 平成 26 年 6 月 11 日 ( 水 ) 第 5 校時指導者教諭 ( 学級担任 ) 養護教諭 1 題材 バランスよく食べよう ( 第 3 学年及び第 4 学年 (2) 日常の生活や学習への適応及び健康安全キ食育の観点を踏まえた学校給食と望ましい

< 算数科 > 金種の弁別をし, 硬貨や紙幣の名称を知る 単一硬貨を使っての合計金額を数える 硬貨が各種混じった中で, 合計金額を数える おつりを伴う正しいお金の出し方を知る 複数の品物の合計金額を概算で見積もることができる 定価, 売値, 割引の意味を知るとともに, 割引後の値段を求める 必要感目

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学年第 3 学年 2 単元名 ( 科目 ) いろいろな関数の導関数 ( 数学 Ⅲ) 3 単元の目標 三角関数 対数関数 指数関数の導関数を求めることができる 第 次導関数の意味を理解し 求めることができる 放物線 楕円 双曲線などの曲線の方程式を微分することができる 4 単元の学習計画 三角関数 対

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(1) 体育・保健体育の授業を改善するために

Transcription:

事例テーマ授業改善の視点 中学校技術 家庭科 ( 家庭分野 ) 第 1 学年 わたしたちの生活と住まい 生活の中にある課題を見付け 身に付けた知識及び技能( 技術 ) を活用して自ら課題を解決するための指導の工夫改善 ~ 追究する視点を明確にした実践的 体験的な学習活動を充実し 家庭実践への見通しをもたせる指導の工夫改善 ~ 1 安全 快適 の視点から実践的態度を育成するための指導計画の工夫改善 2 学び合いを通して高まった見方や考え方を実践につなぐための指導方法の工夫改善 1 学習状況の把握と結果の分析 (1) 学習状況の把握の方法 評価規準 生活や技術への関心 意欲 態度 生活を工夫し創造する力 自分や家族の住空間に 幼児や高齢者など 自分 関心をもち 家族の誰もが と立場のちがう家族のこ 安全で快適に生活できる とを考えた安全 快適な住 住まい方を工夫し実践し まい方を考え 具体的に工 ようとしている 夫している 生活の技能家族の誰もが安全 快適な生活ができるように 室内環境の整え方にかかわる基礎的な技能を身に付けている 生活や技術についての知識 理解住まいの働きが分かり 家庭内の事故の防ぎ方や災害への備え 室内環境の整え方について理解している 把握の方法 次の視点から事前アンケートを実施し 生徒の実態を把握した ( 複数回答可 ) < 関心 意欲 態度 > この題材の学習でどんなことができるようになりたいか 結果: 図 1 < 工夫 創造 > 自分の家について問題だと感じることはあるか 結果 : 図 2 3 < 技能 > 住まいにかかわる仕事や作業をしたことがあるか 結果: 図 4 < 知識 理解 > 家族仲間が住みやすい家にするためにどうするとよいか 結果: 図 5 (2) 学習状況の結果と分析 結果 よい住まい (33%) 家族の快適 (37%) の仕方 (9%) 身近な施設 (6%) その他 (15%) 高齢者 (43%) 自分や家族 (36%) 乳幼児 (3%) ペット (3%) 特になし (15%) 図 1 住まいの学習への願い 図 2 住まいに問題を感じる立場

18 16 14 12 10 8 6 4 2 0 階段や段差 廊下 物の置き方 タンス ベランダ 台所 床 ストーブ 明るさ 寒さ その他 特になし 図 3 自分の家について問題と感じる内容 ( 単位 : 人数 ) 掃除 整理整頓 (61%) 物の移動 (8%) 修理 (8%) 換気 (2%) ものを作る (2%) 特になし (11%) その他 (8%) 掃除 整理整頓 (26%) リフォーム (21%) 広くする (15%) 分からない (15%) その他 (23%) 図 4 住まいにかかわる仕事の経験 図 5 住みやすい家にするための方法 分析 < 生活や技術への関心 意欲 態度 > 多くの生徒が 今の住まい方よりも快適にすることができる工夫や知識を学びたいと考えている また 一人で暮らしているわけではないので 自分 だけでなく 家族 にとって快適な住まいになるよう考えていきたいと願う生徒も多くいる < 生活を工夫し創造する力 > 約半数の生徒が階段や段差を自分の家の問題点だととらえている 3 世帯で同居している生徒が多い ( 全体の67%) ため 高齢者の立場から問題点をとらえており 安全 をよい住まい方 快適な住まい方を工夫する視点の一つと考えている < 生活の技能 > 生徒が経験したことがある 住まいにかかわる仕事 の6 割が 掃除や整理整頓である しかし 快適な住まいにするための仕事 ( 明るさ 温度 湿度 空気の調節など ) に関する記述は少ない 小学校で学習した掃除の仕方や整理整頓のポイントを生かし 家庭実践していると考えられる このことから 室内環境の整え方に関わる仕事をするための技能を身に付けることが家庭実践につながると考えられる < 生活や技術への知識 理解 > 家族の快適な住まいづくりに必要なこととして 4 人に1 人が 掃除 整理整頓 としている 分からない と答えたり リフォームする 家を広くする といった実現が容易ではないことを指摘したりする生徒が少なくない このことから 安全で快適な住まい方に関して 何のために 何を どのように すると自分の力で家族がよりよい住まい方ができるのかを理解する必要があると考えられる

2 分析に基づく授業改善 (1) 授業改善の方針 < 生徒の実態 > 家族みんなが快適に生活することができる住まい方を学習したいと願っている 身の周りの掃除や整理整頓以外のことについては家族に任せていることが多い 住まい( 住居そのもの ) を変えることは自分の力では難しく 自分の力で住まい方を工夫することができた経験が少ない < 授業改善の方針 > 自分の力で住まい方を工夫することによって家族の誰もが安全で快適な生活を送ることができることを実感し 多様な視点から住まい方を工夫し家庭で実践できる力を育てるため 1 安全 快適 を題材を貫くキーワードとして設定し 毎時間 追究する視点を明確にした実践的 体験的な学習活動を位置付け 何のために 何を どのように するとよいか 実感を伴って理解できるようにする 2 追究する視点を明確にしたワークシートや板書の仕方を工夫し 実践的 体験的な学習活動を振り返り考察する場において 学び合いを通して高まった見方や考え方を一般化するとともに 自分の家庭の状況に応じた実践方法を考える場を位置付け 家庭での実践につなぐことができるようにする (2) 改善の具体的方途と実践 1 安全 快適 の視点から実践的態度を育成するための指導計画の工夫改善 従来の題材指導計画 ( 簡易版 ) 1 住まいの働きと役割 2 家族と住まい 3 住まい方を工夫しよう 4 室内の空気調節と防音 5 住まいの安全 6 地震対策 7 清潔な住まい 8 住まいの清掃と手入れ 9 快適な住まい方の提案 10 実践交流会 改善後の題材指導計画 ( 簡易版 ) 1 住まいの働きと役割第 2 時で 家族の 安全 快 2 住まいの安全適 な住まい方 3 安全な住まい方について考え 4 地震などに備えた住まい方題材を貫く課題を設定する 5 安全で快適な空気調節 6 夜の音の出し方の工夫 ( 本時 ) 1 時間で扱っていた 室内の空気調節と防音 を 2 時間扱いとする 各時間の実践的 体験的な活動を充実させることによって 安全で快適な住まい方に関する見方や考え方を高める 住まいの清掃及び整理整頓にかかわる学習内容は小学校においてのみ学習することとなったため 改善後の題材指導計画には位置付けないこととする 2 学び合いを通して高まった見方や考え方を家庭での実践につなぐための指導方法の工夫改善ア追求する視点を明確にした実践的 体験的学習活動の工夫生徒は 何のために 何を どのように するとよいか 実践的 体験的な活動を通して実感を伴って理解し 家庭での実践に対する見通しをもつことによって 自分の力で自信をもって家庭実践できると考えた そこで 次のように追究する視点を明確にした実践的 体験的学習活動を位置付けた ま

た 実践的 体験的活動を行う際には 音の大きさ の変化を 小さくなったような感じ 大きくなったような感じ といった体感的なものだけで判断するのではなく 騒音計 を活用して音の大きさを数値で示すことによって 客観的にも判断できるようにした ( 詳細は 別添資料 412 参照 ) 何のために 家族の迷惑にならないようにするため 何を どのようにするとよいか 夜の音の出し方追究する視点 1 音源 ( 音の出し方 ) 2 吸音の効果 3 音源の場所や向き 実践的 体験的な学習活動 < 音源そのものの音の出し方を試すコーナーを設定 > トイレの引き戸の開け閉め 階段の上り下りを強さや速さを変えて行うことで どのように音が聞こえるか試してみる < 吸音の効果について試すコーナーを設定 > CD ラジカセを机の上に置いて聞いたり CD ラジカセの下に座布団などの布を敷いて聞いたりして聞こえ方にちがいがあるか 試してみる < 場所や向きの違いによる音の大きさを試すコーナーを設定 > CD ラジカセをいろいろな場所に置いたり スピーカーの向きを変えたりして 自分や家族の部屋ではどのように音が聞こえるか試してみる イ学び合いを通して高まった見方や考え方を一般化し家庭での実践につなぐことができるようにするための板書とワークシートの工夫生徒自らが自分の力で家庭において 何を どのように すると家族に迷惑をかけないような音の出し方を工夫することができるか見通しがもてるように 追究する視点をワークシートや板書に効果的に示し 学び合いを通して高まった見方や考え方を一般化するとともに 自分の家庭の状況に応じた実践方法を考える場を位置付け 家庭での実践に生かすことができるようにした ( ワークシートについては 別添資料 3 参照 ) 写真 1 板書の工夫

題材前のアンケートで 住みやすい家にする工夫 は 分からない と答えていたA 男は 授業を次のように振り返ることができた 僕は 家で夜遅くCDを聞いているけれど 家族の迷惑にならないようにするには小さい音にして聞くのがいいと思っていた 今日の授業で 座布団を敷くと 音が吸収されてそんなに響かなくなることが分かった このことなら家でできそうだ 明日から夜遅くにCDを聞いたりするときには 座布団を敷いて試してみたい 追究する視点をワークシートや板書に位置付け 高まった見方や考え方を一般化することによって 生徒は家庭実践への見通しをもつことができたと考えられる 3 授業改善後の成果 題材の終了後に 題材の実施前と同様のアンケートを実施したところ 次のような結果であった 掃除 整理整頓 (26%) リフォーム (21%) 広くする (15%) 分からない (15%) その他 (23%) 地震 災害への備え (14%) 幼児 高齢者の安全 (49%) 音の出し方の工夫 (33%) 明るさの工夫 (4%) < 地震に備える > 例 家具の配置や固定 逃げ道 < 幼児 高齢者の安全 > 例 すべり止め スロープ手すり 角カバーなど < 音の出し方の工夫 > 例 下に布を敷くなど 図 6 生徒の実態の変化 1 住みやすい家にするための方法 掃除 整理整頓 (61%) 物の移動 (8%) 修理 (8%) 換気 (2%) ものを作る (2%) 特になし (11%) その他 (8%) 音の出し方の工夫 (35%) 安全の工夫 (27.5%) 地震 災害への備え (10%) まだしていない (27.5%) < 音の出し方の工夫 > 例 コンポの位置を変えた < 地震に備える > 例 家具の配置を変えた < 幼児 高齢者の安全 > 例 マットにすべり止めをつけた スロープをつくった 図 7 生徒の実態の変化 2 住まいにかかわる仕事の経験 図 6 から 生徒は学習を通して安全で快適な住まい方に関する理解を深め 多様な視点から住まい方を工夫することができることへの認識を高めることができたことが分かる 特に 工夫することを具体的に記述できている生徒が多く 家庭実践への見通しをもつことができたことが分かる さらに 半数の生徒は 幼児や高齢者の安全に配慮することの大切さを指摘しており 家族の安全 を貫くテーマに設定して題材を構成したことの成果だと考えられる 図 7 から 生徒の4 人に3 人は学習を生かして 安全で快適な住まい方の工夫を家庭で実践できたことが分かる 地震に備えて家具の配置を変えたり 祖母がけがをしないように玄関マットにすべり止めをつけたりすることを通して 家族の誰もが安全で快適に住まうことができるように 住まいを変えることは難しいが 住まい方を自分の力で変えることができる ことを実感することができたと考えられる 一方で 家庭で実践できていない生徒がいる 一人一人の実態に即して家庭での実践の具体的な見通しをもつことができるようなきめ細かな指導と見届けの仕方を工夫する必要がある