配偶者がいる人の一次相続と二次相続のデータ 被相続人に配偶者がいる一次相続と 配偶者がいない二次相続の相続税シミュレーションを行います 配偶者の税額軽減は その節税効果が大きいために一次相続で相続税を大幅に減額することができますが 次の二次相続では想定外の相続税が発生することがあります 配偶者がいる

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[2] 税率構造の見直し 相続税の税率構造が現行の6 段階から8 段階に変更されるとともに 最高税率が 50% から 55% に引き上げられることとなりました ただし 各法定相続人の取得金額が2 億円以下の場合の税率は と変わりありません この改正は 平成 27 年 1 月 1 日以後に相続または遺

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債務控除できるもの できないもの 1. 概要相続税の申告で 債務控除できるものや葬式費用には 被相続人名義の銀行借入金や未納の所得税等の公租公課 未払医療費等のいわゆる債務の金額 葬式費用が挙げられます ( 相法 13) 斎場へのタクシー代や式後の飲食代なども含みますが 通常必要とされる範囲内とされ

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である 12 遺留分とは 遺言の内容にかかわらず一定の相続人が確実に受け取ることができる一定の 割合のことである 直系尊属のみが相続人である場合は 被相続人の財産の 1/3 その 他の場合には 被相続人の財産の 1/2 である ただし 兄弟姉妹には遺留分はない 13 相続の放棄は 被相続人の生前に行

土地の譲渡に対する課税 農地に限らず 土地を売却し 譲渡益が発生すると その譲渡益に対して所得税又は法人税などが課税される 個人 ( 所得税 ) 税額 = 譲渡所得金額 15%( ) 譲渡所得金額 = 譲渡収入金額 - ( 取得費 + 譲渡費用 ) 取得後 5 年以内に土地を売却した場合の税率は30

例えば毎年 子供 2 人に対し110 万円づつ贈与し続けるのであれば 10 年間で2,200 万円の財産を無税で子供に移すことができます 贈与税の基礎控除額を上手く活用する方法だけでも 計画的に行うことがどれだけ大切なのかご理解いただけると思います とにかく財産を所有している人が高齢になればなるほど

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給与所得控除額の改正前後の比較 改正前 改正後 給与等の収入金額給与所得控除額給与等の収入金額給与所得控除額 180 万円以下 収入金額 40% 65 万円に満たない場合は 65 万円 180 万円以下 収入金額 40%-10 万円 55 万円に満たない場合は 55 万円 180 万円超 360 万

第 6 回令和元年度固定資産評価実務者勉強会 第 3 部 税理士による最近の各種課税評価に関するお話 講師 : 税理士 不動産鑑定士 赤川明彦 ( 株式会社土地評価センター取締役 ) copyright 2019 KOTOBUKI PROPERTY ASSESSMENT all rights res

テキスト編 第 1 章相続税 贈与税とはなにか 目次 1 相続税が課税される理由 1 2 どれくらいの遺産がある場合 相続税は課税されるか 2 3 贈与税が課税される理由 3 4 相続税と贈与税の関係 4 第 2 章相続人と相続分 1 相続人と相続順位 5 2 相続の承認と放棄 14 3 相続人の相

≪第1章 はじめに≫

このうち 申告納税額がある方 ( 納税人員 ) は640 万 8 千人で は41 兆 4,298 億円 申告納税額は3 兆 2,037 億円となっており 平成 28 年分と比較すると 人数 (+0.6%) (+ 3.4%) 及び申告納税額 (+4.6%) はいずれも増加しました 所得者区分別の状況イ

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(3) 年金所得者公的年金等の収入金額が400 万円以下であり かつ その公的年金等の全部が源泉徴収の対象となる場合において公的年金等に係る雑所得以外の所得金額が20 万円以下である場合には 確定申告の必要はありません また 上記 (2) 又は (3) に該当する方であっても 医療費控除や住宅借入金

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左記に該当しない方 ボタンを選択した場合 ( 特定増改築等 ) 住宅借入金等特別控除 というリンクになった文字をクリックすると 住宅借入金等特別控除の入力画面が表示されます 所得 所得控除等入力 画面で ( 特定増改築等 ) 住宅借入金等特別控除 というリンクになった文字をクリックすると 3 ページ

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この特例は居住期間が短期間でも その家屋がその人の日常の生活状況などから 生活の本拠として居住しているものであれば適用が受けられます ただし 次のような場合には 適用はありません 1 居住用財産の特例の適用を受けるためのみの目的で入居した場合 2 自己の居住用家屋の新築期間中や改築期間中だけの仮住い

( 相続時精算課税適用者の死亡後に特定贈与者が死亡した場合 ) (6) 相続時精算課税適用者 ( 相続税法第 21 条の9 第 5 項に規定する 相続時精算課税適用者 をいう 以下 (6) において同じ ) の死亡後に当該相続時精算課税適用者に係る特定贈与者 ( 同条第 5 項に規定する 特定贈与者

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小規模宅地等の評価減の特例 1. 概要 居住用や事業用宅地を相続した場合 小規模とされる一定面積までを 50%~80% 評価減できる特例があります ( 措置法 69 条の 4) 区分宅地の区分事業や居住の見込減額割合対象面積 1 号特例特定事業用等宅地等 1 親族が相続して事業を継続 80% 400

Transcription:

配偶者がいる人の一次相続と二次相続の相続税シミュレーション 相続税は 遺言または遺産分割協議による相続人への相続財産の分割により税額が大きく変動する税金です これは 節税効果の大きい小規模宅地等の特例と配偶者の税額軽減の適用により 相続税が 0 円から数百万円まで大きく増減するからです このうち配偶者の税額軽減は 配偶者が取得する相続財産が 1 億 6 千万円まで 1 億 6 千万円を超えると配偶者の法定相続分まで相続税が課税されません このため 配偶者のいる相続税の計算では 配偶者の相続財産の取得を多くすると節税効果も大きくなります ところが相続で難しいのは 配偶者がいる一次相続では配偶者の税額軽減を使いすぎてはいけないことです これは一次相続で配偶者が取得した財産は 配偶者が死亡したときの二次相続では再び相続財産になってしまうからです 特に被相続人の課税される相続財産が 1 億 6 千万円以下の場合は 一次相続で配偶者がすべての財産を取得すると相続税は 0 円になります しかし配偶者が死亡した二次相続では想定外の相続税を納めることになります ここでは 被相続人に配偶者がいる一次相続と その配偶者が死亡した二次相続の相続税シミュレーションをします 配偶者がいる一次相続では 配偶者に財産を多く配分して相続税を少なくしてから二次相続で多く納付するのか それとも一次相続で子供に財産を多く配分して相続税を多くしてから二次相続で少なく納付したほうが有利なのかを試算することになります 一次相続では 配偶者が取得した自宅の土地はほぼ無条件で小規模宅地等の特例が適用できますが 配偶者の税額軽減のために相続税が 0 円になるとこの特例の効果はありません さらに 二次相続で配偶者と子供が別居のためにこの特例が適用できなければ 節税効果の大きい特例が全く利用されないことになります 相続税シミュレーションのポイントは 一次相続において次の二次相続までを考慮してなるべく相続税の負担が少なくなるように小規模宅地等の特例と配偶者の税額軽減を上手く利用することです ただし配偶者に固有の財産がある場合や 多額の資産を保有する富裕層の場合は 配偶者が財産を取得せずに子供に相続させるか孫に遺贈するほうが相続税の負担が少なくなることがあります この場合も小規模宅地等の特例と配偶者の税額軽減を組み合わせて 一次相続と二次相続において相続人が取得する財産をシミュレーションすることが重要になります また配偶者がいる一次相続から配偶者がいない二次相続までの期間が 10 年以内の場合は 一次相続の相続税を二次相続で差し引くことのできる相次相続控除の適用があります この相次相続控除の計算はかなり複雑になりますので お近くの税務署または税務相談室で相談してください 路線価計算表ソフト と 相続税試算表ソフト の注意事項 相続税試算表ソフト は 相続人と法定相続分 相続財産と債務 葬式費用 相続税の税額控除のデータから相続税を試算します 相続税試算表ソフト には 税務署の 相続税の申告のしかた ( 平成 26 年分 ) のデータがサンプルとして入力してあります 税務署の手引きからデータの入力方法を確認した後に 新規にデータ入力する場合は [ データの削除 ] ボタンよりサンプルデータを削除してください 路線価計算表ソフト は不整形地 無道路地や広大地など評価方法が複雑で評価額の減額が大きい土地の計算には対応していません 相続税試算表ソフト は小規模宅地等の特例を適用できる相続人の判定や 配偶者の税額軽減を最も有利に適用しているかの判定はできません このため実際の財産評価と相続税申告書の作成では 公認会計士や税理士などの税務の専門家や税務署の税務相談室で相談してください 路線価計算表ソフト と 相続税試算表ソフト は 税制改正による財産評価と相続税の計算誤りを防ぐために有効期限が設定してあります 平成 27 年版ファイルの有効期限は平成 28 年 12 月 31 日になっていますので 有効期限の経過後はこのソフトの使用はできません このソフトは この本の内容に対応して平成 27 年版を公開していますが 平成 28 年以降のソフトの利用とファイルのダウンロードを保証するものではありません

配偶者がいる人の一次相続と二次相続のデータ 被相続人に配偶者がいる一次相続と 配偶者がいない二次相続の相続税シミュレーションを行います 配偶者の税額軽減は その節税効果が大きいために一次相続で相続税を大幅に減額することができますが 次の二次相続では想定外の相続税が発生することがあります 配偶者がいる人の一次相続と二次相続では 配偶者にバランス良く財産を配分することが必要になります 被相続人と相続人 相続財産 債務と葬式費用のデータ 一次相続の法定相続人のデータ 被相続人 佐藤太郎夫 法定相続人 佐藤花子妻 同居 法定相続分 2 分の 1 佐藤一郎長男 同居 法定相続分 4 分の 1 佐藤二郎次男 別居 ( 持家 ) 法定相続分 4 分の 1 法定相続人以外に遺言による遺贈で財産を取得する人はいません 法定相続人には 未成年者と障害者の人はいません 次男は別居で 自宅を購入して住んでいます 一次相続の相続財産と債務 葬式費用のデータ財産と債務細目 価額評価額相続する人土地自宅の宅地 200 m2路線価は 1 m2当たり 400,000 円長男未使用の宅地 300 m2路線価は 1 m2当たり 400,000 円妻または妻と子供で共有家屋自宅の家屋 165 m2固定資産税評価額 10,000,000 円妻有価証券株式 T 自動車 5,000,000 円現在の株価より妻株式 S 鉄道 5,000,000 円次男 現金 預貯金現金 1,000,000 円定期 M 銀行 15,000,000 円 定期 J 信金 10,000,000 円 現在の定期預金残高 ( 解約利息は加算なし ) 家庭用財産 家財一式 1,000,000 円 書画や貴金属なし 妻 葬式費用 葬儀費用 1,000,000 円 葬儀費用は推測による 妻 配偶者と子供に3 年以内に贈与された暦年課税の贈与財産はありません 子供と孫に相続時精算課税を選択している人はいません 妻妻 10,000,000 円長男 5,000,000 円長男 5,000,000 円次男 5,000,000 円 二次相続の法定相続人のデータ 被相続人 佐藤花子母 法定相続人 佐藤一郎長男 同居 法定相続分 2 分の 1 佐藤二郎次男 別居 ( 持家 ) 法定相続分 2 分の 1 二次相続の相続財産と債務 葬式費用のデータ 財産と債務 細目 価額 評価額 相続する人 土地 未使用の宅地 300 m2 路線価は 1 m2当たり 400,000 円 長男と次男で共有 家屋自宅の家屋 165 m2固定資産税評価額 10,000,000 円長男有価証券株式 T 自動車 5,000,000 円現在の株価より次男 現金 預貯金現金 1,000,000 円定期 M 銀行 10,000,000 円 現在の定期預金残高 ( 解約利息は加算なし ) 家庭用財産 家財一式 1,000,000 円 書画や貴金属なし 長男 葬式費用 葬儀費用 1,000,000 円 葬儀費用は推測による 長男 夫の死亡から妻の死亡までは 10 年以上のため相次相続控除の適用はありません 長男長男 5,000,000 円次男 5,000,000 円

路線価計算表ソフトで土地の評価明細書を作成する 自宅の土地の路線価による評価額の計算 自宅の土地の路線価の 1 m2当たりの評価額を国税庁ホームページで調べてから 路線価方式による土地の評価額の計算をします 400C 間口 10m 奥行 20m 地区区分普通商業 併用住宅面積 10m 20m=200 m2 評価額 400,000 円 ( 路線価 ) 1.00( 奥行価格補正率 )=400,000 円 400,000 円 200 m2 =80,000,000 円 路線価計算表ソフトへのデータ入力 路線価のデータを入力 ( 地目 路線価等のデータ タブより ) 地目 は ボタンのリストから 宅地 を選択します 地籍 に 200.00 と入力します 路線価の正面 に 400,000 と入力します 間口距離 に 10.00 と入力します 奥行距離 に 20.00 と入力します 利用区分 は ボタンのリストから 自用地 を選択します 地区区分 は ボタンのリストから 普通商業 併用住宅地区 を選択します 自用地の評価額の計算 ( 自用地 1 m2当たりの価額 タブより ) この入力画面から 所有している土地の路線価データから自用地としての評価額を自動計算します 一路線に面する土地の 1 m2当たりの自用地の評価額に 400,000 と表示されます 自用地の評価額に面積を乗じて自動計算された金額の 80,000,000 が表示されます

土地及び土地の上に存する権利の評価明細書 ( 第 1 表 ) 路線価計算表 ソフトのメインメニューの 明細書の表示 ボタンから 土地及び土地の上に存する権利の評価明細書 の表示用シートに移動できます 路線価計算表 ソフトのメインメニューの 明細書の印刷 ボタンから 被相続人が所有する土地ごとに 土地及び土地の上に存する権利の評価明細書 印刷します 表示用シートからは 表示終了 ボタンでメインメニューに戻ることができます 路線価計算表ソフト は複数の土地を同時に管理することができないので 相続税シミュレーションの前に所有する土地ごとに路線価データを入力してから 土地及び土地の上に存する権利の評価明細書 を印刷しておきます

未使用の宅地の路線価による評価額の計算 未使用の宅地の路線価の 1 m2当たりの評価額を国税庁ホームページで調べてから 路線価方式による土地の評価額の計算をします 400C 間口 15m 奥行 20m 地区区分普通住宅面積 15m 20m=300 m2 評価額 400,000 円 ( 路線価 ) 1.00( 奥行価格補正率 )=400,000 円 400,000 円 300 m2 =120,000,000 円 路線価計算表ソフトへのデータ入力 路線価のデータを入力 ( 地目 路線価等のデータ タブより ) 地目 は ボタンのリストから 宅地 を選択します 地籍 に 300.00 と入力します 路線価の正面 に 400,000 と入力します 間口距離 に 15.00 と入力します 奥行距離 に 20.00 と入力します 利用区分 は ボタンのリストから 自用地 を選択します 地区区分 は ボタンのリストから 普通住宅地区 を選択します 自用地の評価額の計算 ( 自用地 1 m2当たりの価額 タブより ) この入力画面から 所有している土地の路線価データから自用地としての評価額を自動計算します 一路線に面する土地の 1 m2当たりの自用地の評価額に 400,000 と表示されます 自用地の評価額に面積を乗じて自動計算された金額の 120,000,000 が表示されます

土地及び土地の上に存する権利の評価明細書 ( 第 1 表 ) 路線価計算表 ソフトのメインメニューの 明細書の表示 ボタンから 土地及び土地の上に存する権利の評価明細書 の表示用シートに移動できます 路線価計算表 ソフトのメインメニューの 明細書の印刷 ボタンから 被相続人が所有する土地ごとに 土地及び土地の上に存する権利の評価明細書 印刷します 表示用シートからは 表示終了 ボタンでメインメニューに戻ることができます

配偶者が土地をすべて取得した場合の一次相続 この計算例では 配偶者が自宅の土地を取得と未使用の土地のすべてを取得した場合の 一次相続と二次相続の相続税シミュレーションを行います この結果 一次相続では子供が支払う相続税が減少しますが 二次相続では相続税が増加しますので 一次相続と二次相続を合計した相続税は増加することになります 被相続人と相続人および法定相続分データの入力 被相続人のデータを入力します ( 被相続人データ タブより ) 被相続人 ( 死亡した人 ) の氏名 フリガナ 生年月日 年齢 住所 職業を入力します 相続人のデータを入力します ( 相続人氏名データ タブより ) 法定相続人や遺贈を受けた人の氏名 フリガナ 生年月日 年齢 郵便番号 住所 電話番号 職業などを入力します ( フリガナや生年月日 郵便番号と住所の入力は省略できます ) 法定相続分のデータを入力します ( 法定相続分データ タブより ) 法定相続人の氏名から法定相続分のデータを入力します 各相続人の氏名が表示されるので配偶者は 1/2 長男は 1/4 次男は 1/4 と入力します 各相続人の法定相続分の合計は 1 になります

配偶者がいる一次相続 長男が自宅の土地を取得して配偶者が未使用の土地をすべて取得した場合の相続税の計算をします 長男が取得した自宅の土地へは小規模宅地等の特例を適用します 配偶者が自宅の土地を取得して小規模宅地等の特例を適用しても税額軽減により相続税が課税されませんので この特例は実質的な効果はなくなります 土地 土地の権利の明細書データの入力 土地の明細と時価評価額のデータを入力します ( 土地 土地の権利 タブより ) 400,000 円 200 m2 = 80,000,000 円 400,000 円 300 m2 = 120,000,000 円 自宅の土地は最大 330 m2まで小規模宅地等の特例を適用できます ( 平成 27 年 1 月以後 ) 400,000 円 200 m2 = 80,000,000 円 80,000,000 円 -(80,000,000 円 0.8)= 16,000,000 円 取得した相続人と相続税評価額のデータを入力します ( 相続税評価額 タブより ) 長男が取得した自宅の土地の評価額 16,000,000 円 ( 小規模宅地等の特例の適用後の金額 ) と 妻が取得した未使用の宅地の 120,000,000 円を 土地 土地の権利の明細書 の相続税評価額の長男と配偶者欄に入力します

家屋 構築物の明細書データの入力 家屋の明細と時価評価額のデータを入力します ( 家屋 構築物 タブより ) 取得した相続人と相続税評価額のデータを入力します ( 相続税評価額 タブより ) 配偶者の氏名と所在地の欄に相続税評価額の 10,000,000 を入力します 有価証券 債権の明細書データの入力 有価証券の明細と時価評価額のデータを入力します ( 有価証券 債権 タブより ) 取得した相続人と相続税評価額のデータを入力します ( 相続税評価額 タブより ) 配偶者と株式の欄に 5,000,000 と入力します 次男の株式の欄に 5,000,000 と入力します

現金 預貯金等の明細書データの入力 現金や普通預金 定期預金 定期積金などの預金残高のデータを入力します 預貯金区分 は ボタンのリストから現金または定期預金を選択します 事業用財産 家庭用財産の明細書データの入力 事業用の機械や商品などの事業用財産 家庭用の財産のデータを入力します 配偶者と家庭用財産等の欄に 1,000,000 を入力します 債務 葬式費用の明細書データの入力 金融機関からの借入金 税金や医療費の未払金 不動産賃貸業の敷金などのデータを入力します

第 15 表相続財産の種類別価額表 STEP1 相続税の課税価格の計算 相続税の遺産総額の合計額は 18,300 万円になります 配偶者相続財産は土地 12,000 万円 家屋 1,000 万円 株式 500 万円 預貯金 1,100 万円 家庭用財産 100 万円 = 14,700 万円長男相続財産は土地 1,600 万円 預貯金 1,000 万円 = 2,600 万円次男相続財産は株式 500 万円 預貯金 500 万円 = 1,000 万円 相続財産から債務と葬式費用を差し引きます 配偶者 14,700 万円 - 葬式費用 100 万円 = 14,600 万円 課税価格の合計額の 18,200 万円の内訳は 配偶者は 14,600 万円 長男は 2,600 万円 次男は 1,000 万円になります

第 2 表相続税の総額の計算書 STEP2 相続税の総額の計算 基礎控除額 3,000 万円 + 600 万円 3( 法定相続人の数 )= 4,800 万円 相続税の課税遺産総額課税価格の合計額 18,200 万円 - 基礎控除額 4,800 円 = 13,400 万円 課税遺産総額 10,400 万円を 各相続人の法定相続分に応じて相続税額を計算してから合計します 配偶者の法定相続分は 1/2 で 6,700 万円長男の法定相続分は 1/4 で 3,350 万円次男の法定相続分は 1/4 で 3,350 万円 配偶者 6,700 万円 30%-700 万円 =1,310 万円 ( 相続税の速算表より ) 長男 3,350 万円 20%-200 万円 =470 万円 次男 3,350 万円 20%-200 万円 =470 万円 相続税の総額配偶者 1,310 万円 + 長男 470 万円 + 次男 470 万円 =2,250 万円 平成 27 年 1 月以降の相続税の速算表 区分 税率 控除額 1,000 万円以下 10% 0 円 3,000 万円以下 15% 50 万円 5,000 万円以下 20% 200 万円 1 億円以下 30% 700 万円 2 億円以下 40% 1,700 万円 3 億円以下 45% 2,700 万円 6 億円以下 50% 4,200 万円 6 億円超 55% 7,200 万円 配偶者の取得した財産は 14,600 万円で 1 億 6 千万円以下になりますので 配偶者の相続税額の全額が控除できます

第 1 表相続税の申告書 あん分割合を入力することができます STEP3 相続人の納付税額の計算相続税の総額を 各相続人の実際の分割割合に応じて按分計算します 配偶者 2,250 万円 14,600 万円 18,200 万円 =1,804.5 万円長男 2,250 万円 2,600 万円 18,200 万円 =321.75 万円次男 2,250 万円 1,000 万円 18,200 万円 =123.75 万円 配偶者の税額軽減による 1,804.5 万円を税額控除で差し引きます 各相続人の納付税額は下記のようになります 配偶者の納税額 = 0 円長男の納税額 = 3,217,500 円次男の納税額 = 1,237,500 円

配偶者が土地をすべて取得した場合の二次相続 配偶者がいない二次相続では 配偶者が一次相続で取得した財産をそのまま長男と次男が相続したものとして試算します なお 配偶者が一次相続以前から所有している財産はないものとしています 被相続人と相続人および法定相続分データの入力 長男の法定相続分 1/2 と次男の法定相続分 1/2 を入力します 各相続人の法定相続分の合計は 1 になります 土地 土地の権利の明細書データの入力 土地の明細と時価評価額のデータを入力します ( 土地 土地の権利 タブより ) 400,000 円 300 m2 = 120,000,000 円 未使用の宅地の 120,000,000 円を共有持分により長男分の 60,000,000 円 次男分の 60,000,000 円を 土地 土地の権利の明細書 の相続税評価額の各欄に入力します ( 未使用の土地を分筆した場合でも 同じ金額を入力します )

第 15 表相続財産の種類別価額表 STEP1 相続税の課税価格の計算 相続税の遺産総額の合計額は 14,700 万円になります 長男次男 相続財産は土地 6,000 万円 家屋 1,000 万円 預貯金 600 万円 家庭用財産 100 万円 = 7,700 万円相続財産は土地 6,000 万円 株式 500 万円 預貯金 500 万円 = 7,000 万円 相続財産から債務と葬式費用を差し引きます 長男 7,700 万円 - 葬式費用 100 万円 = 7,600 万円 課税価格の合計額の 14,600 万円の内訳は 長男は 7,600 万円 次男は 7,000 万円になります

第 2 表相続税の総額の計算書 STEP2 相続税の総額の計算 基礎控除額 3,000 万円 + 600 万円 2( 法定相続人の数 )= 4,200 万円 相続税の課税遺産総額課税価格の合計額 14,600 万円 - 基礎控除額 4,200 円 = 10,400 万円 課税遺産総額 10,400 万円を 各相続人の法定相続分に応じて相続税額を計算してから合計します 長男の法定相続分は 1/2 で 5,200 万円次男の法定相続分は 1/2 で 5,200 万円 長男 5,200 万円 30%-700 万円 =860 万円 ( 相続税の速算表より ) 次男 5,200 万円 30%-700 万円 =860 万円 相続税の総額長男 860 万円 + 次男 860 万円 =1,720 万円 平成 27 年 1 月以降の相続税の速算表 区分 税率 控除額 1,000 万円以下 10% 0 円 3,000 万円以下 15% 50 万円 5,000 万円以下 20% 200 万円 1 億円以下 30% 700 万円 2 億円以下 40% 1,700 万円 3 億円以下 45% 2,700 万円 6 億円以下 50% 4,200 万円 6 億円超 55% 7,200 万円

第 1 表相続税の申告書 あん分割合を入力することができます STEP3 相続人の納付税額の計算 相続税の総額を 各相続人の実際の分割割合に応じて按分計算します 長男次男 1,720 万円 7,600 万円 14,600 万円 =816.2 万円 1,720 万円 7,000 万円 14,600 万円 =583.8 万円 各相続人の納付税額は下記のようになります 長男の納税額 = 8,162,000 円次男の納税額 = 5,838,000 円

配偶者と子供が土地を 3 分の 1 で取得した場合の一次相続 この計算例では 配偶者が自宅の土地を取得し 未使用の土地は配偶者と子供が 3 分の 1 の共有で取得した場合の 一次相続と二次相続の相続税シミュレーションを行います この結果 一次相続では子供が支払う相続税が増加しますが 二次相続では相続税が減少しますので 一次相続と二次相続を合計した相続税は減少することになります 被相続人と相続人および法定相続分データの入力 配偶者の法定相続分 1/2 と長男の法定相続分 1/4 と次男の法定相続分 1/4 を入力します 各相続人の法定相続分の合計は 1 になります 長男が取得した自宅の土地へは小規模宅地等の特例を適用します 配偶者が自宅の土地を取得して小規模宅地等の特例を適用しても税額軽減により相続税が課税されませんので この特例は実質的な効果はなくなります 土地 土地の権利の明細書データの入力 土地の明細と時価評価額のデータを入力します ( 土地 土地の権利 タブより ) 自宅の土地は最大 330 m2まで小規模宅地等の特例を適用できます ( 平成 27 年 1 月以後 ) 400,000 円 200 m2 = 80,000,000 円 80,000,000 円 -(80,000,000 円 0.8)= 16,000,000 円 長男が取得した自宅の土地の評価額 16,000,000 円 ( 小規模宅地等の特例の適用後の金額 ) と 未使用の宅地の 120,000,000 円を共有持分により配偶者分の 40,000,000 円 長男分の 40,000,000 円 次男分の 40,000,000 円を 土地 土地の権利の明細書 の相続税評価額の各欄に入力します ( 未使用の土地を分筆した場合でも 同じ金額を入力します )

第 15 表相続財産の種類別価額表 STEP1 相続税の課税価格の計算 相続税の遺産総額の合計額は 18,300 万円になります 配偶者相続財産は土地 4,000 万円 家屋 1,000 万円 株式 500 万円 預貯金 1,100 万円 家庭用財産 100 万円 = 6,700 万円長男相続財産は土地 5,600 万円 預貯金 1,000 万円 = 6,600 万円次男相続財産は土地 4,000 万円 株式 500 万円 預貯金 500 万円 = 5,000 万円 相続財産から債務と葬式費用を差し引きます 配偶者 6,700 万円 - 葬式費用 100 万円 = 6,600 万円 課税価格の合計額の 18,200 万円の内訳は 配偶者は 6,600 万円 長男は 6,600 万円 次男は 5,000 万円になります

第 2 表相続税の総額の計算書 STEP2 相続税の総額の計算 基礎控除額 3,000 万円 + 600 万円 3( 法定相続人の数 )= 4,800 万円 相続税の課税遺産総額課税価格の合計額 18,200 万円 - 基礎控除額 4,800 円 = 13,400 万円 課税遺産総額 10,400 万円を 各相続人の法定相続分に応じて相続税額を計算してから合計します 配偶者の法定相続分は 1/2 で 6,700 万円長男の法定相続分は 1/4 で 3,350 万円次男の法定相続分は 1/4 で 3,350 万円 配偶者 6,700 万円 30%-700 万円 =1,310 万円 ( 相続税の速算表より ) 長男 3,350 万円 20%-200 万円 =470 万円 次男 3,350 万円 20%-200 万円 =470 万円 相続税の総額配偶者 1,310 万円 + 長男 470 万円 + 次男 470 万円 =2,250 万円 平成 27 年 1 月以降の相続税の速算表 区分 税率 控除額 1,000 万円以下 10% 0 円 3,000 万円以下 15% 50 万円 5,000 万円以下 20% 200 万円 1 億円以下 30% 700 万円 2 億円以下 40% 1,700 万円 3 億円以下 45% 2,700 万円 6 億円以下 50% 4,200 万円 6 億円超 55% 7,200 万円 配偶者の取得した財産は 6,600 万円で 1 億 6 千万円以下になりますので 配偶者の相続税額の全額が控除できます

第 1 表相続税の申告書 あん分割合を入力することができます STEP3 相続人の納付税額の計算相続税の総額を 各相続人の実際の分割割合に応じて按分計算します 配偶者 2,250 万円 6,600 万円 18,200 万円 =814.5 円長男 2,250 万円 6,600 万円 18,200 万円 =816.75 万円次男 2,250 万円 5,000 万円 18,200 万円 =618.75 万円 配偶者の税額軽減による 814.5 万円を税額控除で差し引きます 各相続人の納付税額は下記のようになります 配偶者の納税額 =0 円長男の納税額 = 8,167,500 円次男の納税額 = 6,187,500 円

配偶者と子供が土地を 3 分の 1 で取得した場合の二次相続 配偶者がいない二次相続では 配偶者が一次相続で取得した財産をそのまま長男と次男が相続したものとして試算しています なお 配偶者が一次相続以前から所有している財産はないものとしています 被相続人と相続人および法定相続分データの入力 長男の法定相続分 1/2 と次男の法定相続分 1/2 を入力します 各相続人の法定相続分の合計は 1 になります 土地 土地の権利の明細書データの入力 土地の明細と時価評価額のデータを入力します ( 土地 土地の権利 タブより ) 400,000 円 100 m2 = 40,000,000 円 未使用の宅地の 40,000,000 円を共有持分により長男分の 20,000,000 円 次男分の 20,000,000 円を 土地 土地の権利の明細書 の相続税評価額の各欄に入力します ( 未使用の土地を分筆した場合でも 同じ金額を入力します )

第 15 表相続財産の種類別価額表 STEP1 相続税の課税価格の計算 相続税の遺産総額の合計額は 6,700 万円になります 長男次男 相続財産は土地 2,000 万円 家屋 1,000 万円 預貯金 600 万円 家庭用財産 100 万円 = 3,700 万円相続財産は土地 2,000 万円 株式 500 万円 預貯金 500 万円 = 3,000 万円 相続財産から債務と葬式費用を差し引きます 長男 3,700 万円 - 葬式費用 100 万円 = 3,600 万円 課税価格の合計額の 6,600 万円の内訳は 長男は 3,600 万円 次男は 3,000 万円になります

第 2 表相続税の総額の計算書 STEP2 相続税の総額の計算 基礎控除額 3,000 万円 + 600 万円 2( 法定相続人の数 )= 4,200 万円 相続税の課税遺産総額課税価格の合計額 6,600 万円 - 基礎控除額 4,200 円 = 2,400 万円 課税遺産総額 9,000 万円を 各相続人の法定相続分に応じて相続税額を計算してから合計します 長男の法定相続分は 1/2 で 1,200 万円次男の法定相続分は 1/2 で 1,200 万円 長男 1,200 万円 15%-50 万円 =130 万円 ( 相続税の速算表より ) 次男 1,200 万円 15%-50 万円 =130 万円 相続税の総額長男 130 万円 + 次男 130 万円 = 260 万円 平成 27 年 1 月以降の相続税の速算表 区分 税率 控除額 1,000 万円以下 10% 0 円 3,000 万円以下 15% 50 万円 5,000 万円以下 20% 200 万円 1 億円以下 30% 700 万円 2 億円以下 40% 1,700 万円 3 億円以下 45% 2,700 万円 6 億円以下 50% 4,200 万円 6 億円超 55% 7,200 万円

第 1 表相続税の申告書 あん分割合を入力することができます STEP3 相続人の納付税額の計算 相続税の総額を 各相続人の実際の分割割合に応じて按分計算します 長男次男 260 万円 3,600 万円 6,600 万円 =141.7 万円 260 万円 3,000 万円 6,600 万円 =118.3 万円 各相続人の納付税額は下記のようになります 長男の納税額 = 1,417,000 円次男の納税額 = 1,183,000 円

相続税シミュレーションの比較表 長男が同居して二次相続で小規模宅地等の特例が利用できる場合 配偶者が未使用の土地をすべて取得した場合 配偶者と子供が未使用の土地を 3 分の 1 で取得した場合 一次相続 4,455,000 円 14,355,000 円 二次相続 17,200,000 円 2,600,000 円 合計額 21,655,000 円 16,955,000 円 一次相続で未使用の土地を配偶者がすべて取得した場合と 配偶者と子供が 3 分の 1 の持分割合で取得した場合では 一次相続と二次相続の合計で納付する相続税が 4,700,000 円ほど違ってきます これで配偶者のいる一次相続では 配偶者の税額軽減のために相続税を少なくすることができますが 二次相続では相続税が増加することがわかります さらに被相続人と子供が別居していて持家に住んでいる場合は 子供が取得した自宅の宅地には小規模宅地等の特例は適用できませんので一次相続と二次相続の相続税の合計は増加します 一次相続と二次相続の間にある程度の期間がある場合には 暦年課税の贈与などの相続税対策をすることができます このため一次相続において 配偶者が取得する財産を金融資産にするか不動産にするかを検討することも相続税対策では重要になります シェアウェア版システムについて Soft-j.com は Excel と VBA を利用して会計処理 給与計算 年末調整の日常業務と所得税 法人税 消費税 相続税 贈与税 財産評価の税金計算を効率化するシステムをインターネットで公開しています http://www.soft-j.com システム名 VBA 相続税申告書 VBA 財産評価 土地 システムの機能 相続財産 債務 税額控除から相続税申告書の第 1 表から第 15 表を作成します 相続または贈与を受けた土地 山林 動産の財産評価明細書を作成します VBA 財産評価 株式 相続または贈与を受けた株式 預貯金 権利の財産評価明細書を作成します 相続税と財産評価のシェアウェア版システムは 公認会計士 税理士および司法書士の方の専門家用システムとして公開しています このため 相続税と財産評価についての詳しいヘルプやデータの入力方法のフローチャートは準備していません 相続税と財産評価についての基礎的な知識と最新の情報は 国税庁ホームページなどを参考にしてください