第 5 学年理科学習指導案 日時平成 24 年 月 日 ( ) 校時 対象第 5 学年 組 名 学校名 立 小学校授業者 1 単元名 電磁石の性質 2 単元の目標電磁石の導線に電流を流し 電磁石の強さの変化について興味 関心をもって追究する活動を通して 電流の働きについて条件を制御して調べる能力を育てるとともに それらについての理解を図り 電流の働きについての見方や考え方をもつことができるようにする (1) 電流の流れているコイルは 鉄心を磁化する働きがあり 電流の向きが変わると 電磁石の極が変わること (2) 電磁石の強さは 電流の強さや導線の巻き数によって変わること 4 評価規準 ア自然事象への関心 意欲 態度 イ科学的な思考 表現 ウ観察実験の技能 エ自然事象についての知識 理解 1 電磁石の導線に電流 1 電磁石に電流を流し 1 電磁石の強さの変化 1 電流の流れているコ を流したときに起こ たときの電流の働き を調べる工夫をし イルは 鉄心を磁化 る現象に興味をもち の変化とその要因に 導線などを適切に使 する働きがあり 電 自ら電流の働きを ついて予想や仮説を って 安全で計画的 流の向きが変わる 調べようとしている もち 条件に着目して にものづくりをする と 電磁石の極が変 2 電磁石の性質や働き 実験の計画を考えた ことができる わることを理解して を使ってものづくり り結果を考察したり 2 電磁石の強さの変化 いる をしたり その性質 することができる を調べ 定量的に記録 2 電磁石の強さは 電流 や働きを利用したも 2 電磁石の強さと電流 することができる の強さや導線の巻き のの工夫を見直した の強さや導線の巻き 数によって変わるこ りしている 数 電磁石の極の変 とを理解している 化と電流の向きを関 係付けて考察し 自 分の考えを表現する ことができる 1
5 指導について (1) 単元について 3 年磁石の性質 4 年電気の働き 5 年電流の働き ( 本単元 ) 磁石に引きつけら 乾電池の数とつな 鉄心の磁化 極の変化 れる物 ぎ方 電磁石の強さ 異極と同極 光電池の働き 電気の通り道 電気を通すつなぎ方 電気を通す物 6 年電気の利用 中学 2 年 電流 中学 3 年エネルギー 発電 回路と電流 電圧 様々なエネルギーとその変 蓄電 電流 電圧と抵抗 電気とそのエネルギー 換 ( 熱の伝わり方 エネル 電気の変換( 光 音 ( 電力量 熱量を含む ) ギー変換の効率を含む ) 熱などへの変換 ) 静電気と電流( 電子を含む ) エネルギー資源( 放射線を 電気による発熱 電流と磁界 含む ) 電気の利用( 身の回り 電流がつくる磁界 にある電気を利用し 磁界中の電流が受ける力 た道具 ) 電磁誘導と発電( 交流を含む ) 児童は3 年生で 磁石の性質 電気の通り道 4 年生で 電気の働き について学習している 本単元では 電流の流れが変わることにより 電磁石の極の向きが変わることや電流の強さによって 電磁石のはたらきの強さが変わることを学習する これらについては前年までの既習事項を生かしながら問題解決にあたっていけるように指導したい 電磁石はコイルの中に鉄釘などの鉄片を入れて電流を流すと 鉄片が磁化されることによってできる 電磁石を作ってそのはたらきを調べる活動を通して 電流と磁力の関係に気付き 電流の向きが変わると電磁石の極が変わること 電磁石の強さは 電流の大きさやコイルの巻き数によって変わることをとらえさせたい また 電磁石の特徴を生かしたおもちゃ作りや モーターなどに利用される電磁石について考えることなどから 電気や電気によって生じる磁力への考えを深めるようにしたい (2) 教材について 1 児童用実験教材安定した電力量を確保するために 電源装置を使用することにした 2 導入教材導入での問題作りの際 電磁石の働きを応用した釣竿を作って魚釣りゲームを行った 釣竿は導線やストロー ネジや割り箸などを使い 教科書の物を参考に製作した しかし 耐久性が弱く あまり重い物を釣り上げられなかったので 割り箸を太い竹ひごにし 導線を折れ曲がったストローの先に直接巻きコイルを作るなどして より使いやすいように改良した 2
3 釘の代替物他校での実践を踏まえ 今回は 電磁石の強さを調べる際 釘の本数を数えるのではなく 磁界の観察用に使われるマグチップを使うことにした 方法は マグチップを適量ペトリ皿に入れ それを電子天秤に載せ ゼロ点補正をする その後 電磁石をマグチップにつけ 3 回円を描いた後 ゆっくりと引き上げる その際のマイナス グラムの値で計測するというやり方である ( 例えば-0.6gだったら0.6グラムで記録する ) 実際にやってみると少ない巻き数や電池が1 個の場合では ほんの少ししか値が変動せず 分かりづらかったので 当初 50 回巻きと200 回巻きを比べる予定であったが 50 回巻きを 100 回巻きに増やして行うことにした ちなみに事前に行った実験結果は 表 1のようになった 表 1 1 回目 2 回目 3 回目 4 回目 5 回目平均 50 回巻き 0.3g 0.4g 0.4g 0.4g 0.4g 0.38g 100 回巻き 1.2g 1.2g 1.0g 1.0g 1.0g 1.08g 200 回巻き 3.1g 3.4g 3.2g 2.8g 3.0g 3.1g 3
次時学習活動 内容 指導 評価 < 評価方法 > 第1時< 行動観察 発言分析 > 2時 3時一次電磁石の極(4時間) 4時6 指導計画 (11 時間本時 8/11) 電磁石の仕組みについて学ぶ 1 コイル 電磁石について知る 2 身近で電磁石が使われているものについて知る 関心 意欲 態度 ア-1 電磁石に電流を流したときに起こる現象に興味 関心をもち 電磁石のはたらきを調べようとしている 電磁石を利用した釣竿を作り 釣りゲームを行った後 問題作りを行う 1 自分でコイル 電磁石を作る 2 電磁石をつけた釣竿を作り 釣りゲームを行う 3 気付いたことや疑問に思ったことなどから問題作りを行う 関心 意欲 態度 ア-2 電磁石の働きを使ってものづくりを行い それを使いながら 学習問題を考えようとしている 1 電磁石には磁石と同じようにN 極やS 極はあるのだろうか 2 電流を強くすると 電磁石の強さはどうなるだろうか 3コイルの巻き数を増やすと 電磁石の強さはどうなるだろうか 4その他 : 鉄心を別の物にする どうして電磁石になるのか など 作った電磁石がはたらくか確かめる 関心 意欲 態度 ア-2 1 実験教材キットの中身を確かめ 電磁石の働きを使ってものづくりを行 100 回巻きの電磁石を組み立てる い それを使いながら 学習問題を考えようとしている 問題電磁石には磁石と同じようにN 極やS 極はあるのだろうか 1 めあて 問題をつかむ 思考 表現 イ-2 2 仮説を立てる 電磁石の極の変化と電流の向きを関係 3 実験計画を立てる ( 結果の予想 ) 付けて考察し 自分の考えを表現している 4 実験を行う 1 方位磁石を使って極があるか調べる 知識 理解 エ-1 2 乾電池のつなぎ方を逆にすると極の電流の向きが変わると電磁石の極が変向きがどうなるか調べる わることを理解している 5 結果をまとめ 考察する 6 結論を出す 電磁石には磁石と同じようにN 極やS 極がある 電流の向きを反対にすると極の向きも反対になる 4
5時 6 7 8時(本時)第二次電磁石の強さ(7時間)5 二つの問題について解決方法を考える 1 電池の数を増やす ( 電流を強くする ) と電磁石の強さはどうなるかを調べる実験方法について考える 2 コイルの巻き数を増やすと電磁石の強さはどうなるかを調べる実験方法を考える 3 2つの実験について実験計画まで立てる 関心 意欲 態度 ア-1 電磁石を強くすることに興味 関心をもち 電磁石を強くする要因について自ら調べようとしている < 発言分析 行動観察 > 思考 表現 イ-1 電磁石の強さを変える要因について予想をもち 条件に着目して実験を計画し 表現している 10時1時問題 1 電流を強くすると 電磁石の強さはどうなるだろうか 問題 2 コイルの巻き数を増やすと 電磁石の強さはどうなるだろうか 1 めあて 問題をつかむ 2 仮説を立てる 3 実験計画を立てる ( 結果の予想 ) 4 実験を行う 1 電池の数を1 個と2 個に変えて比べる ( 計測は各 5 回ずつ ) 2コイルの巻き数を100 回巻きと 200 回巻きに変えて比べる ( 計測は各 5 回ずつやって平均をとる ) 5 結果をまとめ 考察する 6 結論を出す 電流を強くすると 電磁石の強さは強くなる コイルの巻き数を増やすと 電磁石の強さは強くなる 電磁石の性質や働きを生かしておもちゃを作る 1 クレーンゲームや回る人形 強力電磁石など教科書や本に載っている電磁石の性質や働きを生かしたおもちゃについて知る 2 作成計画 ( 設計図 ) を立てる 3 おもちゃ作りを行う 交流する 学習のまとめをする 1 ふりかえろう 学んだことを生かそう 2 テストを行う 技能 ウ-2 電流計などを適切に操作し 電磁石の強さを変える要因を調べ その過程や結果を記録している < 行動観察 記録分析 > 思考 表現 イ-2 電磁石の強さを 電流の大きさや導線の巻き数と関係付けて考察し 自分の考えを表現している 知識 理解 エ-2 電磁石の強さは 電流の大きさや導線の巻き数によって変わることを理解している 9 関心 意欲 態度 ア-2 電磁石の性質を活用して おもちゃを作ろうとしている < 発言分析 行動観察 > 技能 ウ-1 電磁石の性質を活用して 工夫しておもちゃ作りをしている < 行動観察 作品分析 > 1
6 本時の指導 (8/11) (1) 本時の目標電磁石の強さとコイルの巻き数を関係付けて考察し 自分なりに結論を出すことができる (2) 展開学習活動 ( 予想される児童の活動) 教師の働きかけ 評価項目 < 評価方法 > 1 学習のめあて 問題 予想を確認する 条件を整理して実験を行い 考察をまとめ 結論を書こう 問題コイルの巻き数を増やすと 電磁石の 強さはどうなるのだろうか 2 実験方法を確認する 第 5 時に考えた実験方法について確認する 変える条件と変えない条件を考える コイルの巻き数 100 回と200 回 3 班ごとに実験を行う 各項目 5 回測定し 平均をとる 結果をノートの表に記録する 拡大用紙に結果を記録する 実験図は板書計画に記載 4 結果を確認する 黒板に貼った表やグラフから考える 5 考察を行う ノートに考察を書く 書いたものを発表する 100 回巻きより200 回巻きの方がたくさん引きつけた 200 回巻きの方が2 倍以上チップを引きつけた コイルの巻き数を増やすと電磁石の力が強くなった 6 結論をまとめる 前時までを参考に 自分の言葉でまとめる 考察に書いてあることと同じでも書く コイルの巻き数を増やすと 電磁石の強さは強くなる 本時では 前時までの学習を参考に 自分で結論に迫ることができるような考察を書くことができるよう促す 電磁石とマグチップのつけ方やグラフの記入の仕方などを確認する 机間指導を行い 実験がうまく行かない班を支援したり 結果の記録の仕方を助言する 技能 ウ-2 電源装置などを適切に操作し 電磁石の強さを変える要因を調べ その過程や結果を記録している < 行動観察 記録分析 > 全体としての傾向(100 回巻きより200 回巻きの方が多く引きつけた ) を押さえる 結果から分かったこと 自分の仮説と比べる 問題に対する答え を考察を書く際の視点として与える (3つに絞る ) なかなか書けない児童には どうやって実験を行ったのか? 何を調べるための実験か? などの問いかけを行う 思考 表現 イ-2 電流計の強さを 導線の巻き数と関係付けて考察し 自分の考えを表現している 問題文を参考に自分で書くように促す 知識 理解 エ-2 電磁石の強さは 導線の巻き数によって変わることを理解している 6
(3) 板書計画 電磁石の性質 結果 めあて条件を整理して実験を行い 考察をまとめ 結論を書こう問題コイルの巻き数を増やすと 電磁石の強さはどうなるのだろうか 仮説 強くなる 変わらない 弱くなる 実験 電源装置 電流計 コイル 100 回巻き 200 回巻きペトリ皿 考察 100 回巻きより200 回巻きの方が たくさん引きつけた 200 回巻きの方が2 倍以上チップを引きつけた コイルの巻き数を増やすと電磁石の力が強くなった マグチップ条件電子てんびん変える コイルの巻き数 (100 回と200 回 ) 結論 コイルの巻き数を増やすと 電磁石の強さは強くなる 変えない 電流の強さ ( 電池 1 個分 ) 7