(3) 行政区別にみた空き家の状況 行政区別にみると, 空き家数については, 伏見区が最も多く 1,5 戸 ( 空き家率 11.9%), 次いで左京区が 1,7 戸 ( 空き家率 15.5%), 右京区が 13,5 戸 ( 空き家率 13.%) となっている また, 空き家率については, 最も高い東

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空き家数の推移と種類別内訳 住宅 土地統計調査 ( 総務省 ) によれば 空き家の総数は この 20 年で 1.8 倍 (448 万戸 820 万戸 ) に増加 空き家の種類別の内訳では 賃貸用又は売却用の住宅 等を除いた その他の住宅 ( いわゆる その他空き家 ) がこの 20 年で 2.1 倍

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表紙

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目 次 第 1 計画の目的と対象 2 1. 計画策定の背景 2. 計画の目的 3. 計画期間 4. 計画の対象 5. 計画の改訂について第 2 大阪市の空家の現状 5 1. 大阪市の空家 ( 住宅用途 ) の状況 2. 空家の発生の経緯等第 3 空家等対策の基本的な方針と目標 基本的な方

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01 公的年金の受給状況

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問 2. 現在 該当区域内に居住していますか 1. 居住している % 2. 居住していない % 無回答 % % 単位 : 人 1.9% 32.7% 65.4% 1. 居住している 2. 居住していない無回答 回答者のうち 居住者が約 65

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( ウ ) 年齢別 年齢が高くなるほど 十分に反映されている まあまあ反映されている の割合が高くなる傾向があり 2 0 歳代 では 十分に反映されている まあまあ反映されている の合計が17.3% ですが 70 歳以上 では40.6% となっています

() 土地の総面積 利用目的別面積 所有する土地の面積は 最小で 90 m 最大で,400m であり 00~400 m との回答が最も多い 駐車場としての利用では 月極駐車場が 309 台分 日貸駐車場では 5 台分となっている 所有する総面積 00m以下 m未満 m未満

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地域経済分析システム () の表示内容 ヒートマップでは 表示する種類を指定する で選択している取引価格 ( 取引面積 mあたり ) が高い地域ほど濃い色で表示されます 全国を表示する を選択すると 日本全国の地図が表示されます 都道府県単位で表示する を選択すると 指定地域 で選択している都道府県

指定標準 適用区域 建ぺい率 容積率 建築物の高さの最高限度 m 用途地域の変更に あたり導入を検討 すべき事項 ( 注 2) 1. 環境良好な一般的な低層住宅地として将来ともその環境を保護すべき区域 2. 農地等が多く 道路等の都市基盤が未整備な区域及び良好な樹林地等の保全を図る区域 3. 地区計

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第 2 章高齢者を取り巻く現状 1 人口の推移 ( 文章は更新予定 ) 本市の総人口は 今後 ほぼ横ばいで推移する見込みです 高齢者数は 増加基調で推移し 2025 年には 41,621 人 高齢化率は 22.0% となる見込みです 特に 平成 27 年以降は 後期高齢者数が大幅に増加する見通しです

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第 Ⅱ ゾーンの地区計画にはこんな特徴があります 建築基準法のみによる一般的な建替えの場合 斜線制限により または 1.5 容積率の制限により 利用できない容積率 道路広い道路狭い道路 街並み誘導型地区計画による建替えのルール 容積率の最高限度が緩和されます 定住性の高い住宅等を設ける

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2-5 住宅の設備

問 1-2. 回答者の住宅特性 住宅タイプ別では 非木造 共同住宅 ( マンション等 ) が約 6 割 (61%) 所有関係別では 持家 が約 7 割 (69%) と最も多くなっています 住宅タイプ 所有関係別にみると 非木造 共同住宅 の 持家 が最も多く (211 件 ) 次いで 非木造 共同住

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本市の現状 P6~23 富士見市では これまで微増だった人口も平成 37 年をピークに人口減へ! ( 世帯の小規模化や人口減少により空家等の増加が見込まれる...) < 富士見市の種類別空き家数の推移 > その他の住宅売却用の住宅賃貸用の住宅 二次的住宅 空き家率 10,000 ( 戸 %) 14.

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目次 1. 調査の概要 調査の目的 調査対象 対象地域 調査方法 回収状況 結果の概要 住み替え 建て替え リフォームに関する事項 住み替えに関する意思決定 リフォーム


目次 方針策定の背景 1-1. 用途地域指定の基本的な考え方 1-2. 住居系 [ 第一種低層住居専用地域 ] [ 第二種低層住居専用地域 ] [ 第一種中高層住居専用地域 ] [ 第二種中高層住居専用地域 ] [ 第一種住居地域 ] [ 第二種住居地域 ] [ 準住居地域 ] [ 田園住居地域 ]


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名前 第 1 日目 建築基準法 2 用途規制 1. 建築物の敷地が工業地域と工業専用地域にわたる場合において 当該敷地の過半が工業地域内であると きは 共同住宅を建築することができる 2. 第一種低層住居専用地域内においては 高等学校を建築することができるが 高等専門学校を建築する ことはできない

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3. 民泊の利用経験 SQ1: あなたは 民泊 を利用したことがありますか ( いくつでも ) 回答者属性 不在民不在民利用し不在民不在民利用し H 民泊 - H 民泊 - H 民泊 - H 民泊 - 泊 - 国泊 - 海たこと泊 - 国泊 - 海たこと国内海外国内海外内外はない内外はない 100.

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21 年 1 月 29 日発行 TVI( タス空室インデックス )( 過去 2 年推移 ) ポイント 1 都 3 県 TVI 推移 ( 過去 2 年間 ) 全域 23 区市部神奈川県埼玉県千葉県 年月 東京都全域 23 区市部 神奈川県 埼玉県 千葉県 28 年

目 次 調査結果について 1 1. 調査実施の概要 3 2. 回答者の属性 3 (1) 主な事業地域 3 (2) 主な事業内容 3 3. 回答内容 4 (1) 地価動向の集計 4 1 岐阜県全域の集計 4 2 地域毎の集計 5 (2) 不動産取引 ( 取引件数 ) の動向 8 1 岐阜県全域の集計

2. 住民アンケート調査 以下の既往のアンケート調査から 都市計画及びまちづくりに関する住民ニーズや方向性等を以下の とおり把握 解析する (1) 第 2 次長久手町土地利用計画策定にあたってのアンケート調査 1 調査の概要 調査対象は 町内在住住民及び市街化調整区域の土地所有者とし それぞれ 2,

 

< 図 Ⅳ-16-2> 性別 年齢別 / 家族構成別 / 居住地域別 現在, 参加している今は参加していないが, 今後ぜひ参加したい今は参加していないが, 今後機会があれば参加したい参加したいとは思わない参加できないわからない無回答 0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80

平成 23 年 11 月 17 日 問い合わせ先 国土交通省土地 建設産業局土地市場課課長補佐松本浩 係長塩野進代表 : ( 内線 :30-214) 直通 : 土地取引動向調査 ( 平成 23 年 9 月調査 ) の結果について 1. 調査目的 本調査

(4) 対象区域 基本方針の対象区域は市街化調整区域全体とし 都市計画マスタープランにおいて田園都市ゾーン及び公園 緑地ゾーンとして位置付けられている区域を基本とします 対象区域図 市街化調整区域 2 資料 : 八潮市都市計画マスタープラン 土地利用方針図

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2-1 沖縄県の住宅事情 (1) 人口 世帯数及び住宅ストックの状況 1 平成 22 年 ~42 年に人口 2.7% 増 ( 全国 :8.9% 減 ) 世帯数 13.0% 増 ( 全国 :5.9% 減 ) 推計によると 本県は人口 世帯数ともに平成 37 年まで増加する ( 全国では人口 H22 世

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第 1 章アンケートの概要 1-1 調査の目的 1-2 対象者 1-3 調査方法 1-4 実施期間 1-5 調査結果サンプル数 第 2 章アンケート調査結果 2-1 回答者自身について (1) 問 2: 年齢 (2) 問 5: 同居している家族 2-2 結婚について (1) 問

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(2) 路地街区 ア路地街区の内部で 防火性の向上と居住環境の改善を図るため 地区施設等に沿った建築物の高さの最高限度及び壁面の位置の制限を定めることにより 道路斜線制限を緩和し 3 階建て耐火建築物の連続した街並みを形成する イ行き止まりの路地空間では 安全性の確保のため 2 方向の避難を目的とし

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資料 3 京都市の空き家の現状 1. 住宅 土地統計調査による空き家の状況 (1) 京都市における空き家の状況 平成 年住宅 土地統計調査によると, 空き家は, 全国で約 757 万戸 ( 空き家率は 13.1%), 京都府で 17 万戸 (13.1%) となっている 本市においては, 空き家は 11 万戸, 空き家率は 1.1% となっており, 全国および京都府の空 き家率を上回っている 表 1 住宅数の内訳 ( 資料 : 平成 年住宅 土地統計調査 ) 住宅数 居住世帯あり 居住世帯なし 総数一時現在者のみ建築中空き家 全国 57,58, 9,598,3 7,987, 3, 93,3 7,57,9 13.1% 京都府 1,7, 1,8,8 183, 11, 5,3 17, 13.1% 京都市 78,9 58, 1,87 8,3, 1,9 1.1% 空き家 : 別荘等の 次的住宅 賃貸 売却用住宅を含む 一時現在者 : 昼間のみの使用や交代での寝泊まり等, 普段の居住者がない住宅 () 住宅数および空き家率の推移 本市では, 昭和 8 年頃から住宅総数が世帯総数を上回り, それに伴い, 空き家率もほぼ右肩 上がりで増加し続けている 9, 75,, 5, 7,9 3% 78,9 733, 5% 8,8 33,3 8,9,8 599, 55,3 55, 58, % 5, 8,9 87,5 5,9 13.% 13.% 1.1% 15% 3, 33,5 37, 39, 8.%.5% 11.%.9% % 15, 3.% 5.1% 5% S3 S8 S53 S58 S3 H5 H H15 H 住宅総数世帯総数空き家率 % 図 1 本市の住宅総数 世帯総数 空き家率の推移 ( 資料 : 各年住宅 土地統計調査 ) 1

(3) 行政区別にみた空き家の状況 行政区別にみると, 空き家数については, 伏見区が最も多く 1,5 戸 ( 空き家率 11.9%), 次いで左京区が 1,7 戸 ( 空き家率 15.5%), 右京区が 13,5 戸 ( 空き家率 13.%) となっている また, 空き家率については, 最も高い東山区で.3% となっており, 次いで北区が 1.8%, 下京区が 1.% となっている 一方, 西京区は, 全行政区で唯一 % 未満となっている 15, 3% 138,9 15, 5%.3% 3,87, 9,5 % 75, 1.8% 7, 1.% 15.5% 1.%,55 15.9% 1.% 1.3% 9,39 13.%,7 11.9% 15% 5, 9,8 8, 51,9 % 9.% 5, 11,9,95 1,7 9,,3 5,3 11, 7,7 7, 13,5,37 1,5 5% 北区 上京区 左京区 中京区 東山区 山科区 下京区 南区 右京区 西京区 伏見区 % 空き家数住宅数空き家率 図 行政区別にみた空き家数 空き家率 ( 資料 : 平成 年住宅 土地統計調査 )

() 種類別にみた空き家の状況 本市の空き家の総数は, 平成 5 年 年にかけて大きく増加し, 平成 年の空き家数は平成 5 年の約 1. 倍となっている 空き家の種類別にみると, 平成 年の空き家数は平成 5 年に比べて, 二次的住宅 と 賃貸用 売却用の住宅 が 1.53 倍 ( 二次的住宅 :,7 戸 7,19 戸賃貸用 売却用住宅 :, 戸,77 戸 ) にとどまっているのに対して, その他の住宅 は 1.7 倍 (, 戸 38,33 戸 ) となっている 15, 13.% 13.% 1,3 1.1%,.5% 11.%.9% 9,7 9,8 97, 33, 38,33 75, 8.% 58, 8,9 8,95, 5, 7,35 5, 3.% 5.1%,7 賃貸 売却用 賃貸 売却用 57,8 51,3 57, 5,,9, 1,5,7 5, 7, 7,19 S3 S8 S53 S58 S3 H5 H H15 H 二次的住宅賃貸用住宅売却用住宅その他の住宅空き家率 図 3 種類別にみた空き家数の推移 ( 資料 : 各年住宅 土地統計調査 ) < 用語の定義 > 二次的住宅 とは別荘やセカンドハウスになっている住宅 賃貸用住宅 とは新築 中古を問わず, 賃貸のために空き家になっている住宅 売却用住宅 とは新築 中古を問わず, 売却のために空き家になっている住宅 その他の住宅 とは上記以外の人が住んでいない住宅で, 例えば, 転勤 入院などのため居住世帯が長期にわたって不在の住宅や建て替えなどのために取り壊すことになっている住宅など 昭和 3 年以前の調査に関しては, 市区町村については空き家の種類別の集計がない 平成 年以前の調査に関しては, 市区町村については賃貸用住宅 売却用住宅の区別がない 表 空き家の種類別の内訳 ( 資料 : 平成 年住宅 土地統計調査 ) 二次的住宅賃貸用住宅売却用住宅その他の住宅 平成 年度.5% 5.1%.% 3.8% 3

本市の種類別にみた空き家の状況は, 全国的な傾向とほぼ同様の傾向を示しているが, 主な政令都市と比較すると, その他の住宅 の割合が最も高くなっており, 二次的住宅 の割合も広島市に次いで 番目に高い割合となっている % % % 3% % 5% % 7% 8% 9% % 全国 5.% 5.5%.% 35.% 京都市.5% 5.1%.7% 3.8% 札幌市.% 79.%.3% 1.% 仙台市 1.5% 73.8% 3.5% 1.% さいたま市 1.%.3%.%.1% 横浜市 1.%.%.8% 31.7% 川崎市 1.3% 9.% 8.%.9% 名古屋市 1.9% 7.% 3.5% 7.% 大阪市.5%.%.1% 7.% 神戸市.7% 57.%.7% 33.5% 広島市.% 59.3% 3.% 3.5% 福岡市.% 77.9%.3% 15.3% 二次的住宅賃貸用住宅売却用住宅その他の住宅 図 主な政令指定都市と比較した空き家の分類 ( 資料 : 平成 年度住宅 土地統計調査 )

(5) 空き家の内訳 平成 年度住宅 土地統計調査における本市の空き家約 11 万戸の内訳をみると, 賃貸用の住宅 が約 5.7 万戸 (5.1%) で最も多く, 空き家全体の半数以上を占めている 次いで, その他の住宅 が約 3.8 万戸 (3.8%) となっており, 賃貸用の住宅 と その他の住宅 で全体の 85% 以上を占めている また, その他の住宅 についてみると, 普通 良質空き家, 不良空き家 ともに戸建, 長屋, 木賃の割合がマンション アパートより多く, 特に 不良空き家 1.3 万戸のうち,1. 万戸 (9.3%) を 戸建 長屋 木賃 が占めている 居住している住宅 二次的住宅 ( 別荘, セカント ハウス ) 売却用住宅 マンション アハ ート 住 宅 居住していない住宅 = 空き家 賃貸用住宅空き家 その他の空き家 不良空き家普通 良質空き家不良空き家普通 良質空き家 戸建, 長屋, 木賃マンション アハ ート戸建, 長屋, 木賃マンション アハ ート戸建, 長屋, 木賃マンション アハ ート 戸建, 長屋, 木賃 不良空き家 とは, 腐朽 破損があるもの マンション アパート とは, 共同住宅のうち非木造のもの 木賃 とは, 共同住宅のうち木造のもの 賃貸用住宅の空き家率は 17.3% 図 5 京都市における空き家の分類 ( 資料 : 平成 年住宅 土地統計調査 ) 5

() 接道状況と空き家率の関係 1 接道状況別にみた空き家の割合幅員 未満に接道する建築物は, 建物更新の際に制限がかかり, 特に, 幅員 1.8 未満に接道する建築物は, 現行法下では再建築ができないことから, 細街路に面する建築物は, 相対的に空き家が多いと言われている 接道状況と空き家率を行政区別にみると, 細街路が多く存在する東山区では, 幅員 未満の道路に接する空き家の割合が 7.8% で最も高く, 次いで, 上京区 (.5%), 山科区 (.%), 右京区 (1.%) となっている 一方で, 幅員 以上の道路 ( 幅員, 幅員 以上 の合計 ) に接する空き家の割合は, 下京区が 9.% で最も高く, 次いで, 中京区 (1.9%), 西京区 (1.3%) となっている % % 3.8% % 3% % 5% % 7% 8% 9% % 全国京都市.5%.%.%.7%.5% 3.5% 31.5% 1.% 1.9% 9.% 11.%.1% 東山区 15.7% 3.% 3.5% 17.%.5%.% 上京区 9.5% 3.9% 3.%.3% 1.% 1.7% 山科区右京区.% 3.% 8.% 3.1% 9.9% 3.% 37.% 15.8%.5% 7.8% 11.5%.% 左京区 7.5% 3.% 8.%.% 1.5%.% 北区伏見区中京区.%.% 3.1%.1%.% 5.7%.%.5% 39.7% 33.% 7.1%.% 3.% 5.%.% 11.5% 1.3% 1.8% 下京区.5% 1.7%.% 7.5%.1% 1.% 南区.9% 1.1%.1% 33.%.5% 1.% 西京区.% 1.7% 35.5% 9.% 1.1% 接道がない幅員 未満 以上 図 京都市における接道状況別にみた空き家の割合 ( 資料 : 平成 年度住宅 土地統計調査 )

接道状況別の空き家率接道状況別の空き家率については, 本市全体で, 接道がない が 18.3% で最も高く, 次いで, 幅員 未満 が 17.% となっている また, 幅員 が 1.% で最も低く, 幅員 と 幅員 以上 では 15.% とやや高くなっている 下京区においては, 各区分の空き家率が全体的に市全体よりも高いが, ほぼ同様の傾向がみられる 3, 79, 3% 1, 3% 5,, 191,35 5% % 1,,.9% 19.%,5,78 1, 9,79 17.7% 17.5% 5% % 15, 18.3% 17.% 15.3% 158,9 15.% 15.% 15% 8,, 1.1% 1.7% 15%, 1.% 8,7 %, % 5,,95 13,,38 7,5 接道がない 幅員 未満 9,19 3,7,13 1,8 5% % ( 空き家率 ) 以上 空き家居住中空き家率, 7 接道がない,55 5 幅員 未満 1,8 1,58,13 1,7 5% % ( 空き家率 ) 以上 空き家居住中空き家率 京都市 下京区 図 7 京都市 下京区の接道状況別空き家数 空き家率 ( 資料 : 平成 年住宅 土地統計調査 ) 東山区では, 幅員 と 幅員 以上 を除くすべての幅員状況で空き家率が % を超えているが, 特に 接道がない の空き家率は 3.7% と非常に高くなっている 同様に, 中京区においても 接道がない の空き家率が 7.% となっており, 南区と山科区では 幅員 未満 の空き家が最も高く, それぞれ,.%,5.% となっている 9, 8, 7,, 5,, 3, 3.7%.% 3, 7,85 7,5.% 1.%,73 19.7% 1.1% % 35% 3% 5% % 15% 5,, 15,, 7.% 15.% 19.5%,88,3 11.% 17.1% 1,7 1.3%,75 3% 5% % 15% %, 1, 3 1 接道がない 8 幅員 未満 1, 1,3 93 1,99 % 5% % ( 空き家率 ) 以上 空き家居住中空き家率 5, 3,9 7 接道がない 幅員 未満,,55, 1,5 5% % ( 空き家率 ) 以上 空き家居住中空き家率 東山区 中京区 図 8 東山区 中京区の接道状況別空き家数 空き家率 ( 資料 : 平成 年住宅 土地統計調査 ) 7

, 3% 18, 3% 5, 5,39 5% 1, 1, 15,5 5%, 3,,, 17.9% 5, 1,8 33 5 接道がない 9.9% 幅員 未満 33, 13.3%,.9% 5,9 3,5 1.8% 1.7% 3,9 15, 1,9 % 15% % 5% % ( 空き家率 ) 以上 空き家居住中空き家率 1,, 8,,,, 17.9% 1,5 8 接道がない 15.8%,19 幅員 未満 11, 13.9% 1.%,15 1, 9,79 1.% 1, 13.3%,38 85 % 15% % 5% % ( 空き家率 ) 以上 空き家居住中空き家率 伏見区 上京区 18, 1, 1, 1,.% 1,9 13, 3% 5% % 3, 5,, 5.%,5 5,9 3% 5% % 35, 3, 5, 19.% 3,7 3% 5% %, 8, 11.% 9,3 15.5% 1.% 15.% 8,19 15% 15, 19.% 17.9% 13.7% 15.1% 1.7% 11,5 15%, 15, 11.7% 17,.8% 15.% 15%,,,,53 88 5 接道がない 幅員 未満 1,9, 1,9 11.% 9 % 5% % ( 空き家率 ) 以上 空き家居住中空き家率, 5, 97 19 接道がない,79 7 幅員 未満 3,99 3,5 1,75 5,85 8 % 5% % ( 空き家率 ) 以上 空き家居住中空き家率, 5,.7% 8 3 7 接 幅 道 員 がな い未満 11,79 1,38 7.%, 1,8,99 77 % 5% % ( 空き家率 ) 以上 空き家居住中空き家率 南区 山科区 西京区 3, 7,5 3% 5,,5 3%, 3% 5,, 15,, 5, 15.% 1.3% 17.7% 1.3% 1,7 3,15 5 5 接道がない 幅員 未満 1,38,9,8.% 1,,53 1.9% 5,7 8 5% % 15% % 5% % ( 空き家率 ) 以上 空き家居住中空き家率, 35, 3, 5,, 15,, 5, 1.%, 3 接道がない 1.%,7 1,8 幅員 未満 3,3 13.3%,3,99 11.7% 1.% 11,8 1, 17.% 9, 1,55 5% % 15% % 5% % ( 空き家率 ) 以上 空き家居住中空き家率 35, 3, 5,, 15,, 5, 1.1% 17.%,33 1,5 3 1, 接道がない 幅員 未満 3,15 1.9% 3, 33, 1.3% 17.7% 1,,13 3,8.5% 7,8 1,83 5% % 15% % 5% % ( 空き家率 ) 以上 空き家居住中空き家率 北区 右京区 左京区 図 9 行政区別の接道状況別空き家数 空き家率 ( 資料 : 平成 年住宅 土地統計調査 ) 8

(7) 用途地域別にみた空き家の状況 用途地域別にみた空き家の発生状況について, 空き家数は, 住居地域が, 戸 (15.1%) で最も多く, 次いで, 中高層住居専用地域が 1, 戸 (13.8%), 準工業地域 1, 戸 (1.%) となっており, 住宅数が多い用途地域ほど空き家数も多くなっている 空き家率については, 都市計画区域外が 3.8% と最も高く, 住宅数は少ないものの空き家数は多い状況となっている また, 商業地域, 近隣商業地域, 住居地域においては, 本市全体の空き家率 1.1% を上回っている, % 175, 17,7 35% 153, 3.8% 15, 3% 15, 17,5 5%, 9,3 87,3 99,8 % 75, 5, 13.% 13.8% 15.1% 1.7% 15.5% 1.% 1.3% 13.3% 39, 15% % 5, 1, 低層住居専用地域 1, 中高層住居専用地域, 住居地域 1,8 近隣商業 15,5 1, 商業地域地域 準工業地域,8 工業地域 空き家戸数空き家率,, 8 8 市街地調整区域 都市計画区域外 5% % 図 用途地域別にみた空き家数および空き家率 ( 資料 : 平成 年度住宅 土地統計調査 ) 9

(8) 持家世帯の家計を主に支えている年齢の状況 本市において, 家計を主に支えている年齢については,5 歳以上が,3 世帯 (37.3%) で最も多く, 次いで,55 歳の 81,8 世帯 (5.%),55 歳の 5,3 世帯 (1.8%) に続き,5 歳以上で全体の約 8% に及んでいる 年齢別 % % % 3% % 5% % 7% 8% 9% % 8 世帯.% 18,3 世帯 5.7%,8 世帯 1.5% 5,3 世帯 1.8% 81,8 世帯 5.%,3 世帯 37.3% 5 歳未満 53 歳 35 歳 55 歳 55 歳 5 歳以上 図 11 持家世帯における家計を主に支えるものの年齢別 ( 資料 : 平成 年住宅 土地統計調査 ) (9) 現住所以外の住宅の所有状況 本市において, 現住所以外に住宅を所有している人は 7, 人となっており, そのうち, 家計を主に支えている年齢別 にみると,5 歳以上の高齢者が 5.3% で最も多く,5 歳以上では全体の 9% 以上を占めている 年齢別 % % % 3% % 5% % 7% 8% 9% %, 人.9% 1, 人 1.% 13, 人 18.% 3, 人.3% 13, 人 18.% 38, 人 5.3% 5 歳未満 53 歳 35 歳 55 歳 55 歳 5 歳以上 図 1 家計を主に支えるものの年齢別 ( 資料 : 平成 年住宅 土地統計調査 )

. 京都市における既往調査 表 3 京都市における主な既往調査 名称概要 1 歴史的街区における空家等ストック活用による新たなまちづくりの実証的調査 ( 平成 18 年度 ) 東山区六原学区をモデル地区として実施 空き家の活用を通じた地域の安心 安全環境の実現や地域活性化策の展開につながるまちづくりの発展的な取組を目的として実施 3 地域連携型空き家流通促進事業 ( 平成 年 ) 京町家まちづくり調査 ( 平成 年 平成 年 ) 地域のまちづくり活動の一環として, 空き家の流通を促進するとともに, 空き家の流通により地域が活性化することを目指し, 所有者や入居希望者が安心して空き家を活用する仕組みの構築を目的とする 平成 3 年度は, 東山区六原学区, 上京区春日学区, 同桃薗学区, 北区紫野学区, 西京区福西学区で事業を実施 京町家の減少に歯止めをかける具体的な施策の立案や市民の取組の更なる推進等を図ることを目的に, 京町家の現状を把握するために実施 市内に残存する京町家を対象 外観調査により約.8 万軒の京町家を確認するとともに, アンケート調査 (7,137 通の回答 ) により居住者意識を把握 平成 18 年度国土施策創発調査 京都を中心とした歴史都市の総合的魅 力向上調査に係る歴史都市の美しい細 街路の維持 保全のための調査 ( 平成 18 年度 ) 歴史都市の魅力のひとつである細街路について, 実態を網羅的に調査するとともに, 歴史都市の特性を踏まえつつ, 細街路の区分に応じた施策展開のメニューを検討 都心 区において, 約 3,3 本, 総延長約 19k に及ぶ細街路を確認 11

Ⅰ. 歴史的街区における空家等ストック活用による新たなまちづくりの実証的調査報告書 (1) 調査の概要 1 目的 京都の歴史的街区に近接する東山区六原学区の空き家活用を通じて, 地域の安心 安全環境の実現や, 多くの観光客を迎える都市ならではの地域課題の改善, さらには新たな地域活性化策の展開に資する, まちづくりの発展的な取組を進める 取組に当たっては, 地域と外部支援者との連携により, 事業の担い手形成を進めながら, 空き家等地域ストックの活用について全国の参考となる事業モデルの構築を目指す 調査対象六原学区内のすべての建築物目視調査をもとに空き家マップを作成し, 町会長に確認 修正を行った 分析対象には, 六原学区内の建物総件数 1,57 件のうち, 共同住宅 59 件, 空地 駐車場 38 件, 建設中 件, その他不明 件を除く 1,1 件を選定 3 調査期間平成 18 年 月 3 日 ( 月 ) 月 日 ( 火 ), 月 7 日 ( 金 ), 月 3 日 ( 月 ) の 日間 共同住宅は平成 19 年 1 月 1 日 ( 金 ) に実施 () 調査結果の概要 学区全体の空き家率は 13.1% であり, 平成 15 年住宅 土地統計調査による東山区の空き家率 18.7% を下回る結果となっている うち, 共同住宅を除く空き家率は.% で, 共同住宅の空き家率は 18.3% となっている 1

(3) 町内会別にみた空き家率 町内会別の空き家率 ( 共同住宅を除く ) については, 最も高いA 町で 9.3% に及び,3 町で空き家率が% となっている 表 町内会ごとの空き家率 分析項目 定義 15 歳以下の人口割合 (%) 網がけ部分は六原平均を上回っている部分 5 歳以上の人口割合 (%) 世帯構成人数 ( 人 ) 世帯平均面積 ( ) 木造率 (%) 住宅占有率 (%) 商業占有率 (%) 接道条件 京阪五条駅からの距離 () 平成 1 年国勢調査より 各データの構造が木造の割合 空き家率 : 空き家戸数 /( 空き家戸数 + 空き家でない戸数 ) 網掛けは, 六原学区全体の平均を上回る項目 事業内容より ( 商業用途は飲食業, 卸売業, 事務所, 小売業, 銭湯, 美容 理容 ) 各データに接している道路の幅員データ ( それぞれの範囲は 1.8 以下,1.8.,. 以上 ) 各エリアの重心と京阪五条駅の入り口との直線距離 13

() 空き家率と接道条件の関係 空き家率と接道条件 ( 前面道路の幅員 ) の関係についてみると, 前面道路幅員が 1.8 未満の空き家率が 19.% で最も大きく, 前面道路幅員. 以上の 倍以上に及んでいる 前述したとおり, 東山区の接道状況別の空き家率は, 接道なし が 3.7%, 幅員 未満 が.% となっており, 同様の傾向がうかがえる ( 平成 年住宅 土地統計調査 ) 敷地間口との関係については, 間以下 が 1.7% で最も高く, 次いで, 間超 3 間以下 が 11.8%, 3 間超 間以下 が.8% となっている 図表 1 空き家率と接道条件の関係 凡例 赤色 : 空き家 青色 : 前面道路幅員 1.8. 未満 橙色 : 前面道路幅員 1.8 未満 前面道路幅員は路地の入口幅員 表 5 空き家率と敷地間口の関係 不明 : 空き家かどうかの判断が難しい建物 欠 : 調査漏れ 1

(5) 共同住宅の空き家率 六原学区の共同住宅は 59 棟 ( 学区の住宅総戸数の約 %) 立地しており, 共同住宅の空き家 率は, 六原学区全体の空き家率 13.1% を上回る 18.3% となっている 表 町内会別の共同住宅の空き家率 総件数 : 調査件数 + 共同住宅総戸数 - 共同住宅棟数 共同住宅占有率 : 共同住宅総戸数 / 総件数 15

Ⅱ-1.H 地域連携型空き家流通促進事業 ( 空き家所有者等へのアンケート調査 ) (1) 調査の概要 1 目的空き家所有者に対して, 現在の空き家の利用状況, 今後の利活用意向, 活用に向けた提案の受け入れ意向, 地域との係わりなどを調査し, 空き家の活用ニーズを掘り起こすとともに, 地域ととの連携による空き家活用に向けた課題を整理することを目的とする 調査期間 平成 3 年 月 日 ( 金 ) 3 月 日 ( 水 ) 3 調査の対象及び回収状況 ( 郵送による配布 回収 ) 六原学区において特定した空き家 件のうち, 京都女子大学井上研究室が実施した周辺住民へのヒアリング調査 (7 件 ), 平成 18 年度以降に発生した空き家 (7 件 ), 平成 18 年度調査時点で宛先不明の空き家 ( 件 ) のうち, 登記情報により空き家所有者を把握できない空き家を除いた 13 件を対象として, アンケート調査票を配布した なお, 空き家の複数所有者には 1 通のみ配布している 表 7 空き家所有者アンケート調査の回収状況配布数回収数回収率未配達数 ( 宛先不明 ) 13 通 3 通 31 通 ( 空き家件数 7 件 ) 31% ( 未配達数を除く ) () 調査結果の概要 建物の所有状況については, 空き家を1 件のみ所有が 18 件 (7%) と最も多く, 利用状況としては, 自分の倉庫 物置として利用 が 11 件, 現在は特に利用していない が 件となっている 今後の利用 活用意向については, 今後も同じ利用を続けたい が 3 件 (%) と多い 一方, 賃貸物件として人に貸したい は9 件であり, 希望する賃貸物件の用途としては住宅が多く, 賃貸期間の設定については回答者全員が期間を定めた賃貸契約を求めている状況となっている 1

(3) 調査結果 1 問 1: 空き家の所有件数 問 1: 空き家の所有件数 ( 回答数 :7) 1 人 (%) 18 人 (7%) 3 人 (11%) 人 (15%) 1 人 (%) % % % 3% % 5% % 7% 8% 9% % 1 件所有 件所有 3 件所有 5 件所有 件所有 問 : 自宅以外に所有している空き家の利用状況 ( 複数回答 ) 問 : 自宅以外に所有している空き家の利用状況 ( 回答物件数 :37) 8 1 1. 自分の別宅として利用. 親族 知人等の住宅として利用 3. 自分の倉庫 物置として利用. 自分の店舗 事務所として利用 1 3 11 5. 賃貸住宅として貸している 7. 店舗 事務所として貸している 1 7. 倉庫 物置として貸している 8. 資産等としてしばらく保有している 1 9. 現在は特に利用していない. 知らない 分からない 11. その他 3 17

3 問 3: 自宅以外に所有している空き家の今後の利用 活用意向 ( 複数回答 ) 問 3: 自宅以外に所有している空き家の, 今後の利用 活用について ( 回答物件数 :53) 3 1. 今後も同じ利用を続けたい. 子ども, 親, 親族に住んで欲しい 3. 自分で商売 事業等をする店舗 事務所として活用したい 3 3. 地域の役に立つ活動等を行う団体 ク ルーフ などに提供したい 5. 賃貸物件として人に貸したい. 売却したい 7. 分からない 未定 1 3 3 9 8. その他, 別の利用を考えている 自宅以外に所有している空き家を賃貸する場合の意向問 -1: 物件の用途, 問 -: 賃貸期間の有無, 問 -3: 賃貸期間 賃貸用途 回収数 構成比 賃貸期間の有無 回収数 構成比 賃貸期間 回収数 構成比 1 住宅 7 77.8% 1 決める.% 1 年程度 33.3% 店舗 事務所 1 11.1% 決めない.% 5 年程度 33.3% 3 倉庫 物置.% 無回答.% 33 年程度 33.3% 駐車場 1 11.1% 合 計.% 無回答.% 5その他.% 合 計.% 無回答.% 合 計 9.% 5 問 5: 自宅以外に所有している空き家について, 気になること ( 複数回答 ) 問 5: 自宅以外に所有している空き家について, 気になること ( 回答者数 :) 8 1 1 1. 火災など防災のことが心配 1. 空き巣など防犯のことが心配 3. 建物が使えなくなるのが心配. 建物が古く, 隣近所への迷惑が心配 9 5. 相続ができていないことが心配. その他 18

問 : 所有者について 問 -1: 所有者の年齢 ( 回答数 :) 件 (8%) 3 件 (1%) 1 件 (%) 件 (3%) 3 件 (1%) % % % 3% % 5% % 7% 8% 9% % 歳代 5 歳代 歳代 7 歳代 8 歳代 問 -: 所有者の家族構成 ( 回答数 :7) 件 (7%) 8 件 (3%) 13 件 (8%) 1 件 (%) 3 件 (11%) % % % 3% % 5% % 7% 8% 9% % 1. 単身世帯. 夫婦 人暮らし 3. 親と子の世帯. 親子, 孫の 3 世代 5. その他 問 -3: 所有者の居住地 ( 回答数 :5) 1 件 (%) 1 件 (%) 1 件 (8%) 件 (8%) 件 (%) 3 件 (1%) % % % 3% % 5% % 7% 8% 9% % 1. 六原学区内. 東山区内 ( 六原学区以外 ) 3. 京都市内 ( 東山区以外 ). 京都府内 ( 京都市以外 ) 5. 京都府外の近畿圏. その他 問 -: 所有者の職業 ( 回答数 :) 1 件 (%) 1 件 (%) 件 (17%) 1 件 (5%) 件 (8%) 件 (17%) % % % 3% % 5% % 7% 8% 9% % 1. 常勤 ( 会社員 公務員など ). 自営 ( 賃貸 不動産経営 ) 3. 自営 (. 以外の商工業等 ). パート アルバイト 日雇 5. 無職 ( 年金受給者等 ). その他 19

Ⅱ-.H 地域連携型空き家流通促進事業 ( 入居希望者へのアンケート調査 ) (1) 調査の概要 1 目的市場における空き家の流通に向けて, 住宅を探している人を対象にアンケート調査を実施し, 探している物件, 地域を把握するとともに, 中古住宅等への入居希望者が物件を決めるに当たって必要としている地域の情報, 入居後における地域の行事等への参加意向を把握することを目的とした 調査方法本事業において設置した研究会に参画している ( 財 ) 日本賃貸住宅管理協会の協力をもと, 協会に加入している仲介業者 7 社の店頭にアンケート調査票を備え付け, 住宅物件の入居希望者の方々に対して協力依頼を行う方法で実施した 3 調査期間 平成 3 年 月 5 日 ( 土 ) 月 7 日 ( 日 ) 調査結果の状況 京都市北区, 京都市左京区, 向日市の仲介業者から,1 件の回答を得た () 調査結果の概要 探している物件については, 中古一戸建て( 京町家以外 ) が 5 件 (31%) で最も多く, 京町家 ( 件,13%) と合わせると 5% に及び, 戸建ての中古住宅に対するニーズは比較的高いことが分かる また, 入居を決める際にあると良い地域の情報については, 回答者の多くが夫婦世帯や夫婦と子どもの世帯であったこともあり, 学校の特徴など, 子どもの教育環境 と ご近所づきあいや町内のルール がともに 7 件 (3%) で最も多い結果となっている 中古住宅に入居する際に気になることについても 地域やご近所とのつきあい が 8 件 (1%) で最も多く, 防犯 防火対策 と 建物や設備の維持管理 が 5 件 (7%), 耐震性など建物の安全性 が 件 (7%) となっている これらから, 地域住民と入居者が良好なコミュニケーションを築けるよう, 物件情報に加えて地域の暮らし方や住まい方のルールなどを情報発信していくことが重要であると考えられる なお, 地域の祭りなど, 地域への行事への参加意向については, 分からない が 9 件 (5%) で最も多くなっているが, 次いで できれば参加したくない が 件 (5%) となっている

(3) 調査結果 1 問 1: 探している物件 問 1: 探している物件 ( 回答数 :1) 件 (%) 3 件 (19%) 件 (13%) 5 件 (31%) 件 (5%) 件 (1.5%) % % % 3% % 5% % 7% 8% 9% % 1. 新築一戸建て. 京町家 3. 中古一戸建て ( 京町家以外 ). 新築マンション 5. 中古マンション. その他 問 : 探している物件の地域 問 : 探している物件の地域 ( 回答数 :1) 件 (%) 所有の有無 13 件 (81%) 3 件 (19%) % % % 3% % 5% % 7% 8% 9% % 1. 京都市内. 京都府内 3. 京都府外の近畿圏 3 問 3: 入居を決める際にあると良い地域の情報 ( 複数回答 ) 問 3: 入居を決める際にあると良い地域の情報 ( 回答数 :3) 1 3 5 7 8 1. 防犯 防災などの取組内容. 地域の子育て支援活動の内容 3. 学校の特徴など, 子どもの教育環境. お年寄りの交流や見守りなどの取組内容 5. 医療や福祉に関する地域事情. 地域の祭りや行事 7. 地域の歴史や文化 8. ご近所づきあいや町内のルール 9. その他 1 1 5 7 7 問 : 中古住宅に入居する場合に気になること ( 複数回答 ) 問 : 中古住宅に入居する場合に気になること ( 回答数 :58) 1 3 5 7 8 9 1. 防犯, 防火対策. 耐震性など建物の安全性 3. 建物や設備の維持管理に関すること. 貸し主や管理組合との関係 5. 地域やご近所とのつきあい. その他 1 1 5 5 8 1

5 問 5: 地域の祭りなど, 地域の行事への参加意向 問 5: 地域の祭りなど, 地域の行事への参加意向 ( 回答者数 :1) 1 3 5 7 8 9 1. ぜひ, 参加したい. 参加したい 3. できれば参加したくない. 参加したくない 5. 分からない. その他 1 1 1 9 問 : 回答者について 問 -1: 回答者の年齢 ( 回答数 :1) 1 件 (%) 3 件 (19%) 件 (5%) 5 件 (31%) 3 件 (19%) % % % 3% % 5% % 7% 8% 9% % 問 -: 回答者の家族構成 ( 回答数 :15) 代 代 3 代 代 5 代 5 件 (33%) 3 件 (%) 7 件 (7%) % % % 3% % 5% % 7% 8% 9% % 1. 単身世帯. 夫婦 人暮らし 3. 親と子の世帯. 親子, 孫の 3 世代 5. その他 問 -3: 回答者の居住地 ( 回答数 :1) 件 (3%) 1 件 (%) 3 件 (19%) 件 (13%) % % % 3% % 5% % 7% 8% 9% % 1. 京都市内. 京都府内 3. 京都府外の近畿圏. その他 問 -: 回答者の出身地 ( 回答数 :15) 8 件 (53%) 件 (13%) 3 件 (%) 件 (13%) % % % 3% % 5% % 7% 8% 9% % 1. 京都市内. 京都府内 3. 京都府外の近畿圏. その他

Ⅲ. 京町家まちづくり調査 (1) 調査の概要 1 目的京町家の減少に歯止めをかける具体的な施策の立案や市民の取組の更なる推進等を目的とし 1 て, 市内に残存する京町家等に関する調査を実施した 1 昭和 5 年以前に伝統軸組構法により建築された木造家屋 調査対象京都市域に残存する京町家ただし, 実際の調査に当たっては, 京町家等の残存が推測できる以下の地域を対象とした ア戦前に市街化された地域 ( 都心部及び伏見旧市街地 ) イ旧街道沿い ( 鞍馬街道, 渋谷街道など1 街道 ) 3 調査方法京都市, 財団法人京都市景観 まちづくりセンター, 立命館大学が主体となって, 京町家専門家調査員及び一般調査員 ( いずれもボランティア ) 並びに立命館大学の学生スタッフからなるチームを編成し, チームごとに調査を実施した ア外観調査 市域に残存する京町家等 7,735 軒を確認し, 中二階 平屋など京町家の類型, その保存状態など, 京町家の現状を把握した イアンケート調査 京町家の居住者等を対象に, 外観調査字にアンケート調査票を投函し, 郵送により 7,137 通 ( 回収率 18.5%) の回答を得て, 町家の活用や保全に関する意識 考え, 町家を守っていくうえでの課題, 生活の中で実感されているニーズを把握した 調査期間 平成 年 月 平成 年 3 月 () 調査結果の概要 京町家等の類型については, 本二階 が約 53% と半数以上を占める一方で, 看板建築 が約 18% 見られる また, 外観の改修等によって復元されている建物も見られ, 外観から判断して, 今すぐ修理が必要と思われるものは % にとどまり,7 割近くは良好な状態で維持されている 外観から空き家と判断した京町家等は全体で約 5, 軒, 空き家率は.5% である また, 空き家の建物状態については, 修理が不十分又は今すぐ必要と思われるものが 割を超え, 老朽化の傾向が伺える さらに, 同一人が複数の町家を所有している場合, 自己居住物件以外で空き家となっている町家は 179 件で, その理由としては 改修費がかかる が約 3% で最も多くなっている 3

(3) 調査結果 1 空き家の状況外観から空き家であると判断した京町家等は, 全体で約 5, 軒あり, 空き家率は.5% であった 表 8 京町家等の空き家の軒数と空き家率 全 体 第 Ⅰ 期調査範囲 空き家である 5,.5%,739 9.9% 空き家でない 1,838 87.%,5 88.% 不 明 895 1.9% 533 1.9% 合 計 7,735.% 7,79.% 第 Ⅰ 期調査範囲 : 都心 区で, 明治後期までに市街化された元学区の範囲 平成 7 年度に同様の調査を実施 参考 1 空き家率の変化 第 Ⅰ 期調査範囲において, 第 Ⅰ 期調査時における空き家率は約 % であったが, 今回調査では 約 % となっており, 空き家化が進行していることが分かる 参考 空き家の建物状態 空き家の建物状態を調べると, 修理が不十分又は今すぐ必要と思われるものが 割を超え, 老 朽化の傾向が顕著であることがデータからも明らかとなった 図 13 空き家の建物状態

他の町家の所有状況 自己居住物件以外に 他に町家を所有している 人は,1,135 人で全体の 15.9% となっている 図表 他の町家の所有状況 3 他に所有している町家の活用状況 他に町家を所有している 1,135 人を対象として, その町家の活用状況について聞いたところ, 自分又は家族の居住用 が 7 件 (1.%) で最も多く, 次いで, 人に貸している が 373 件 (3.9%), 空き家である が 179 件 (15.8%) となっている 図表 3 他に所有している町家の活用状況 他に所有している町家が空き家になっている理由空き家になっている理由は, 改修費がかかる が 1 件 (3.1%) で最も多く, 次いで, 将来利用予定 が 5 件 (3.%) となっている 図表 他に所有している町家が空き家になっている理由 5

Ⅳ. 平成 18 年度国土施策創発調査 歴史都市の美しい細街路の維持 保全のための調査 (1) 調査の概要 1 目的歴史都市の魅力のひとつである細街路について, 実態を網羅的に調査するとともに, 歴史都市の特性を踏まえつつ, 細街路の区分に応じた施策展開のメニューを検討 3 調査対象 幅員 1.8 以上 未満の道を基本とする 3 調査対象区域 上京区, 中京区, 下京区, 東山区の 区 () 調査結果の概要 調査対象区域である都心 区では, 約 19k の総延長を有する約 3,3 本の細街路が存在し, その沿道には延べで約 万 1 千軒の建築物が面している 実数でみると, 中京区が, 細街路の本数, 総延長, 総軒数とも, 他区を上回っている 細街路の形態別にみると, 本数ベースで, 通り抜けは全体の約 割, 袋路は全体の約 割, 延長ベースでは, 通り抜けは全体の約 割, 袋路は全体の約 割を占める 沿道建築物の老朽度をみると, 沿道建築物のうち3 割以上が老朽化したもの の割合が通り抜けの場合は % であるのに対し, 袋路では % となっている また, 幅員の狭い細街路ほど, その割合が高くなる

(3) 調査結果 1 形態別にみた空き家率 細街路に面する建築物 1, 軒のうち, 空き家は,881 軒に及んでいる 細街路の形態別にみると, それぞれ通り抜けが 1, 軒 5,, 35, 3, 3,31 11.% 1, 18.% 1.% 1.% 1.% ( 5.5 % ), 袋路が 1,35 軒 (11.%) となっており, 袋路の空き家率が通り抜けの 倍以上になっている 5,, 15,, 5.5% 9,77 7.%.% 8.%.%.% 5,.% 1, 1,35,881.% 通り抜け 袋路 合計 空き家 合計 空き家率 図 1 形態別にみた空き家数と空き家率 区別にみた空き家率区別にみると, 細街路に面する建築物総数は中京区が 11,93 軒 ( 約 9.1%) で最も多く, 上京区, 下京区, 東山区と続いている 一方で, 空き家率は東山区が 8.5% で最も大きく, 下京区, 上京区, 中京区と続いている 15,.% 11,93, 9,99,9 8,858 15.% 5, 8.%.% 5.5% 8.5%.% 5.% 797 79 5 753 下京区上京区中京区東山区 空き家合計空き家率.% 図 15 区別にみた細街路に面する建築物と空き家数, 空き家率 7

3 形態別 道路幅員別にみた空き家率 通り抜け, 袋路ともに, 幅員が狭くなるほど, 空き家率が高くなる傾向にある また, 形態別にみると, 袋路のほうが, 通り抜けよりも空き家率が高い 35, 通り抜け 1.% 35, 袋路 13.5% 1.% 3, 5, 9.%,51 3,31 1.%.% 3, 5, 9.8% 1.% 11.%.%, 8.%, 8.% 15,, 5, 5.% 5.5%.%.% 3.%.%, 1,393 97 31 1,.% 未満 合計 15,, 5,.% 11,11.1%.%,8,9.% 598 33 98 1,35.% 未満 合計 空き家合計空き家率 空き家合計空き家率 図 1 形態別 道路幅員別にみた空き家数と空き家率 8

( 参考 ) 国の空き家に関する既往調査 1 空き家実態調査 国土交通省による調査で, 昭和 55 年からほぼ5 年ごとに実施されている 直近の調査は平成 1 年に実施 空き家の実態を把握し, 今後の住宅政策の展開の検討に資する基礎資料を作成することを目的としている 対象地域は, 東京都, 大阪府, 茨城県 埼玉県 千葉県 神奈川県の 県内の一部 調査結果 1 今後 5 年間での活用意向賃貸としての入居者若しくは売却先 ( 購入者 ) のいずれも募集していない住戸に対する今後 5 年間での活用意向は, 現在と同じ利用方法を継続 するが 55.% と最も多くなっている 次いで 親や子ども等, 親族の利用に供したい 更地化したい が 9.7% となっている 地域別にみると, 東京は 現在と同じ利用方法を継続 が 31.% と他の地域よりも少なく, 賃貸の入居者を募集したい (17.%) や 購入者を募集したい (.3%) などが多くなっている 逆に 東京 k 以遠 は 現在と同じ利用方法を継続 が 3.% と最も多くなっており, 大阪 は 東京 と 東京 k 以遠 の中間的な傾向を示している 図 17 地域別今後 5 年間での活用意向 ( 単数回答 ) 9

空き家化の原因空き家化の原因としては, 賃借人などの入居者が退去した が 5.5% と最も多くなっている 次いで, 別の住居へ転居した が 31.8% となっている 地域別には大きな差はみられない 図 18 地域別空き家の原因 ( 複数回答 ) 3

土地の保有 管理に対する意識 に関するアンケート ( 出典 : 安心して暮らせるまちにするために 地域防犯活動からはじまるまちづくり 平成 年 3 発行国土交通省土地 水資源局都市 地域整備局 ) 国土交通省が, 平成 17 年に実施したアンケート調査 対象者数 :,73 人 調査結果空き地 空き家が増えた場合に困ること居住地周辺に空き地 空き家が増えた場合困ることについてアンケートを行った結果, 犯罪が増加するなど防犯面で不安 とする回答が 1.1% と最も高く, 次いで ごみの不法投棄が不安になる が.%, 周辺環境や街並みが悪化する が 3.7% となっている 図 19 空き地 空き家が増えた場合に困ること 周辺環境や街並みが悪化する犯罪が増加するなど防犯面で不安災害時の対応が不安になるコミュニティのつながりが悪化するごみの排出等の管理が行き届かなくなるごみの不法投棄が不安になる自分の住宅の価値が低下するその他何も困らない 3 国土交通省による全国 1,8 全市区町村を対象とするアンケート 調査結果管理水準の低下した空き家や空き店舗の周辺への影響について平成 1 年 1 月にアンケートを行った結果, 風景 景観の悪化 が 3 件を超えて最も多く, 次いで, 防災や防犯機能の低下, ゴミなどの不法投棄等を誘発, 火災の発生を誘発 となっている 図 管理水準の低下した空き家や空き店舗の周辺への影響 ( 複数回答 ) 風景 景観の悪化 防災や防犯機能の低下 ごみなどの不法投棄等を誘発 火災の発生を誘発 悪臭の発生 その他 31