を受けたものを除きます ) の合計額に対応する譲渡所得 ( 又は山林所得 ) がないものと仮定して次の算式により計算した税額 X 又はYと 確定申告書に記載される所得税額との差額に相当する金額とされています ( 所法 1324 所令 266 措令 平 25.5 改正前の措令 25の814

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第 5 章 N

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き一 修正申告 1 から同 ( 四 ) まで又は同 2 から同 ( 四 ) までの事由が生じた場合には 当該居住者 ( その相続人を含む ) は それぞれ次の 及び に定める日から4 月以内に 当該譲渡の日の属する年分の所得税についての修正申告書を提出し かつ 当該期限内に当該申告書の提出により納付

この特例は居住期間が短期間でも その家屋がその人の日常の生活状況などから 生活の本拠として居住しているものであれば適用が受けられます ただし 次のような場合には 適用はありません 1 居住用財産の特例の適用を受けるためのみの目的で入居した場合 2 自己の居住用家屋の新築期間中や改築期間中だけの仮住い

( 相続時精算課税適用者の死亡後に特定贈与者が死亡した場合 ) (6) 相続時精算課税適用者 ( 相続税法第 21 条の9 第 5 項に規定する 相続時精算課税適用者 をいう 以下 (6) において同じ ) の死亡後に当該相続時精算課税適用者に係る特定贈与者 ( 同条第 5 項に規定する 特定贈与者

投資法人の資本の払戻 し直前の税務上の資本 金等の額 投資法人の資本の払戻し 直前の発行済投資口総数 投資法人の資本の払戻し総額 * 一定割合 = 投資法人の税務上の前期末純資産価額 ( 注 3) ( 小数第 3 位未満を切上げ ) ( 注 2) 譲渡収入の金額 = 資本の払戻し額 -みなし配当金額

[2] 株式の場合 (1) 発行会社以外に譲渡した場合株式の譲渡による譲渡所得は 上記の 不動産の場合 と同様に 譲渡収入から取得費および譲渡費用を控除した金額とされます (2) 発行会社に譲渡した場合株式を発行会社に譲渡した場合は 一定の場合を除いて 売却価格を 資本金等の払戻し と 留保利益の分

13. 平成 29 年 4 月に中古住宅とその敷地を取得した場合 当該敷地の取得に係る不動産取得税の税額から 1/2 に相当する額が減額される 14. 家屋の改築により家屋の取得とみなされた場合 当該改築により増加した価格を課税標準として不動産 取得税が課税される 15. 不動産取得税は 相続 贈与

に限る ) は その追徴すべき不足税額 ( 当該減額更正前に賦課した税額から当該減額更正に基因して変更した税額を控除した金額 ( 還付金の額に相当する税額を含む ) に達するまでの部分に相当する税額に限る 以下この項において同じ ) については 次に掲げる期間 ( 令第 4 8 条の9の9 第 4

用語の意義 この FAQ において使用している用語の意義は 次のとおりです 用語 意義 所得税法 ( 所法 ) 所得税法 ( 昭和 40 年法律第 33 号 ) をいいます 所得税法施行令 ( 所令 ) 所得税法施行令 ( 昭和 40 年政令第 96 号 ) をいいます 改正所令 所得税法施行令の一

(2) 源泉分離課税制度源泉分離課税制度とは 他の所得と全く分離して 所得を支払う者 ( 銀行 証券会社等 ) がその所得の支払の際に 一定の税率で所得税を源泉徴収し それだけで所得税の納税が完結するものです 1 対象となる所得代表的なものとして 預金等の利子所得 定期積金の給付補てん金等があります

改正された事項 ( 平成 23 年 12 月 2 日公布 施行 ) 増税 減税 1. 復興増税 企業関係 法人税額の 10% を 3 年間上乗せ 法人税の臨時増税 復興特別法人税の創設 1 復興特別法人税の内容 a. 納税義務者は? 法人 ( 収益事業を行うなどの人格のない社団等及び法人課税信託の引

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Z-64-A 簿記論〔第一問〕-解 答-

1: とは 居住者の配偶者でその居住者と生計を一にするもの ( 青色事業専従者等に該当する者を除く ) のうち 合計所得金額 ( 2) が 38 万円以下である者 2: 合計所得金額とは 総所得金額 ( 3) と分離短期譲渡所得 分離長期譲渡所得 申告分離課税の上場株式等に係る配当所得の金額 申告分

(1) 相続税の納税猶予制度の概要 項目 納税猶予対象資産 ( 特定事業用資産 ) 納税猶予額 被相続人の要件 内容 被相続人の事業 ( 不動産貸付事業等を除く ) の用に供されていた次の資産 1 土地 ( 面積 400 m2までの部分に限る ) 2 建物 ( 床面積 800 m2までの部分に限る

上場株式等の配当等に対する課税

N 譲渡所得は 売却した土地や借地権 建物などの所有期間によって 長期譲渡所得 と 短期譲渡所得 に分けられ それぞれに定められた税率を乗じて税額を計算します この長期と短期の区分は 土地や借地権 建物などの場合は 売却した資産が 譲渡した年の1 月 1 日における所有期間が5 年以下のとき 短期譲

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時価で譲渡したものとみなされ所得税が課税され かつ その所得税は相続税の課税価格の計算上被相続人の債務として控除されていることにより 所得税と相続税の負担の調整は済んでいますので この特例の適用は受けられません 2 取得費に加算される金額平成 26 年度の改正前は 相続財産である土地等の一部を譲渡し

様式第 2 号 ( 第 7 条関係 ) 住 所 ( 所在地 ) 氏 名 ( 名 称 ) 様 第 号 平成 年 月 日 広島県知事印 産業廃棄物埋立税特別徴収義務者指定通知書 広島県産業廃棄物埋立税条例第 8 条第 2 項の規定により, あなた ( 貴社 ) を平成 年 月 日から産業廃棄物埋立税特別

公共債の税金について Q 公共債の利子に対する税金はどのようになっていますか? 平成 28 年 1 月 1 日以後に個人のお客様が支払いを受ける国債や地方債などの特定公社債 ( 注 1) の利子については 申告分離課税の対象となります なお 利子の支払いを受ける際に源泉徴収 ( 注 2) された税金

退職金についての市県民税はどうなるの? 私は平成 28 年 4 月に退職しました 勤続 30 年で退職金は 2,100 万円ですがこの退職 金に対する市県民税はいくらですか 通常の市県民税の課税は前年中の所得に対し翌年課税されるしくみになっていますが 退職金に対する課税については 他の所得と分離して

第11 源泉徴収票及び支払調書の提出

松戸市市税条例等の一部を改正する条例 ( 松戸市市税条例の一部改正 ) 第 1 条松戸市市税条例 ( 平成 27 年松戸市条例第 12 号 ) の一部を次のように改正する 第 11 条中 及び第 2 号 を 第 2 号及び第 5 号 に それぞれ当該各号 を 第 1 号から第 4 号まで に改め 掲

土地建物等の譲渡損失は 同じ年の他の土地建物等の譲渡益から差し引くことができます 差し引き後に残った譲渡益については 下記の < 計算式 2> の計算を行います なお 譲渡益から引ききれずに残ってしまった譲渡損失は 原則として 土地建物等の譲渡所得以外のその年の所得から差し引くこと ( 損益通算 )

注 1 認定住宅とは 認定長期優良住宅及び認定低炭素住宅をいう 注 2 平成 26 年 4 月から平成 29 年 12 月までの欄の金額は 認定住宅の対価の額又は費用の額に含まれる消費税等の税率が 8% 又は 10% である場合の金額であり それ以外の場合における借入限度額は 3,000 万円とする

Ⅲ 納付 [Q6] 申告 納付等の期限の延長が認められた場合 延滞税 利子税はどのようになりますか また 加算税は賦課されますか 7 [Q7] 今般の熊本地震災害により被害を受けましたが 納税の猶予はどのような場合に受けることができますか 8 [Q8] 納税の猶予の 相当の損失 とはどの程度の損失を

申告所得税関係 手続名 帳票名平成年分セルフメディケーション税制の明細書 ( 次葉 ) 特定証券投資信託に係る配当控除額の計算書 平成 年分給与所得の源泉徴収票 ( 平成 28 年以降用 ) 平成 年分特定口座年間取引報告書 ( 平成 28 年以降用 ) 平成 年分公的年金等の源泉徴収票 ( 平成

税額控除限度額の計算この制度による税額控除限度額は 次の算式により計算します ( 措法 42 の 112) 税額控除限度額 = 特定機械装置等の取得価額 税額控除割合 ( 当期の法人税額の 20% 相当額を限度 ) 上記算式の税額控除割合は 次に掲げる区分に応じ それぞれ次の割合となります 特定機械

間の初日以後 3 年を経過する日の属する課税期間までの各課税期間 6 高額特定資産を取得した場合の納税義務の免除の特例事業者 ( 免税事業者を除く ) が簡易課税制度の適用を受けない課税期間中に国内における高額特定資産の課税仕入れ又は高額特定資産に該当する課税貨物の保税地域からの引取り ( 以下 高

第68回税理士試験 消費税法 模範解答(理論)

〇本事例集は 平成 31 年 3 月を期限とした個人の確定申告について 国税通則法関連 ( 所得税 の納税地を含む ) の 誤りやすい事例 について取りまとめています 〇本事例集は 誤りやすい事例 を載せた後に 正しい解釈 処理方法を提示しています なお 無用 な文字数 ページ数の増加を避けるため

国外転出時課税制度(出国税)の導入

総合課税の譲渡所得の入力編

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税法実務コース 所得税 学習スケジュール 回数 学 習 テ ー マ 内 容 第 1 章 テーマ1 所得税の仕組みテーマ2 所得税額の計算テーマ3 非課税所得 所得税の仕組み 税額計算 所得税が課税されないものについて学習します テーマ1 各種所得金額の計算の概要テーマ2 利子所得テーマ3 配当所得

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「左記以外の所得のある方」からの確定申告書作成編

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6 課税上の取扱い日本の居住者又は日本法人である投資主及び投資法人に関する課税上の一般的な取扱いは 下記のとおりです なお 税法等の改正 税務当局等による解釈 運用の変更により 以下の内容は変更されることがあります また 個々の投資主の固有の事情によっては異なる取扱いが行われることがあります (1)

事業承継税制の概要 事業承継税制は である受贈者 相続人等が 円滑化法の認定を受けている非上場会社の株式等を贈与又は相続等により取得した場合において その非上場株式等に係る贈与税 相続税について 一定の要件のもと その納税を猶予し の死亡等により 納税が猶予されている贈与税 相続税の納付が免除される

Ⅲ 納付 [Q10] 申告 納付等の期限の延長が認められた場合 延滞税 利子税はどのようになりますか また 加算税は賦課されますか 7 [Q11] 今般の北海道胆振東部地震により被害を受けましたが 納税の猶予はどのような場合に受けることができますか 8 [Q12] 納税の猶予の 相当の損失 とはどの

Ⅰ 年の中途で行う年末調整の対象となる人 年末調整は 原則として給与の支払者に 給与所得者の扶養控除等 ( 異動 ) 申告書 ( 以下 扶養控除等申告書 といいます ) を提出している人について その年最後に給与の支払をする時に行うことになっていますので 通常は12 月に行うこととなりますが 次に掲

世帯に付き10,000 円以内とする 2 助成金の交付の対象となる空気調和機器の稼働期間 ( 以下 交付対象期間 という ) は 7 月から10 月までとする 3 助成金の交付の申請をした者 ( 以下 申請者 という ) が 交付対象期間の一部について第 6 条に規定する資格に適合しない場合は 助成

第 5 章国税の還付及び還付加算金 第 5 章国税の還付及び還付加算金 第 1 節国税の還付 学習のポイント 1 国税の還付金等とはどのようなものか 2 充当とはどのようなものか 1 還付金等の種類国税の還付には 還付金の還付と過誤納金の還付の二種類があり 還付金と過誤納金を併せて還付金等という (

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目 次 問 1 法人税法における当初申告要件及び適用額の制限に関する改正の概要 1 問 2 租税特別措置法における当初申告要件及び適用額の制限に関する改正の概要 3 問 3 法人税法における当初申告要件 ( 所得税額控除の例 ) 5 問 4 法人税法における適用額の制限 ( 所得税額控除の例 ) 6

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特別障害者一人につき 75 万円を所得から控除することができます 障害者控除は 扶養控除の適用がない16 歳未満の扶養親族を有する場合においても適用されます ⑶ 心身障害者扶養共済掛金の控除 P128 条例の規定により地方公共団体が実施するいわゆる心身障害者扶養共済制度による契約で一定の要件を備えて

( 概要図 ) 告知書発行納期限督促状発行督促状による 対象月 ( 翌月 20 日まで ) ( 翌月末 ) 納付指定期限 延滞金の割合 10 日 ( 運用 ) 10 日 3 ヶ月 2.6% ) 8.9% 2 ただし 督促状による納付指定期限までに掛金を完納したときは 延滞金は発生しない 1 平成 3

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株式等の譲渡(前年からの繰越損失を譲渡所得及び配当所得等から控除)編

松本市補助金交付規則 昭和 37 年 7 月 27 日規則第 16 号改正昭和 45 年 9 月 12 日規則第 31 号昭和 53 年 12 月 8 日規則第 25 号昭和 63 年 4 月 1 日規則第 18 号 ( 目的 ) 第 1 条この規則は 法令又は条例等に特別の定めのあるもののほか 補

⑵ 過誤納金還付金が各税法の定めに基づいて発生するのに対して 過誤納金は 法律上 国税として納付すべき原因がないのに納付された金額で 国の一種の不当利得に係る返還金である なお この過誤納金は 次の二つに分かれる イ過納金過納金は 納付時には納付すべき確定した国税があったが 減額更正や不服審査の裁決

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2. 制度の概要 この制度は 非上場株式等の相続税 贈与税の納税猶予制度 とは異なり 自社株式に相当する出資持分の承継の取り扱いではなく 医療法人の出資者等が出資持分を放棄した場合に係る税負担を最終的に免除することにより 持分なし医療法人 に移行を促進する制度です 具体的には 持分なし医療法人 への

平成 30 年 7 月豪雨により被害を受けられた方の税務上の措置 ( 手続 )FAQ 平成 30 年 7 月広島国税局 平成 30 年 7 月豪雨により被害を受けられた方の税制上の措置 ( 手続 ) 等につきまして 照会の 多い事例を取りまとめましたので 参考としてください 目次 Ⅰ 災害にあった場

別表六 ( 一 ) 所得税額の控除に関する明細書 1 この明細書の用途この明細書は 法人が当期中に支払を受ける利子及び配当等並びに懸賞金等及び償還差益について課された所得税の額について 法第 68 条第 1 項 (( 所得税額の控除 ))( 復興財源確保法第 33 条第 2 項 (( 復興特別所得税

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3 減免の期間及び割合 下表の左欄の期間に終了する事業年度又は課税期間に応じて右欄の減免割合を適用します H27.6.1~H 減免割合 5/6 納付割合 1/6 H28.6.1~H 減免割合 4/6 納付割合 2/6 H29.6.1~H 減免割合 3/6 納

[Q1] 復興特別所得税の源泉徴収はいつから行う必要があるのですか 平成 25 年 1 月 1 日から平成 49 年 12 月 31 日までの間に生ずる所得について源泉所得税を徴収する際 復興特別所得税を併せて源泉徴収しなければなりません ( 復興財源確保法第 28 条 ) [Q2] 誰が復興特別所

1 検査の背景 (1) 租税特別措置の趣旨及び租税特別措置を取り巻く状況租税特別措置 ( 以下 特別措置 という ) は 租税特別措置法 ( 昭和 32 年法律第 26 号 ) に基づき 特定の個人や企業の税負担を軽減することなどにより 国による特定の政策目的を実現するための特別な政策手段であるとさ

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平成17年度財団法人東京都体育協会に対する補助金交付要綱

 

2. 改正の趣旨 背景給与所得控除 公的年金等控除から基礎控除へ 10 万円シフトすることにより 配偶者控除等の所得控除について 控除対象となる配偶者や扶養親族の適用範囲に影響を及ぼさないようにするため 各種所得控除の基準となる配偶者や扶養親族の合計所得金額が調整される 具体的には 配偶者控除 配偶

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平成 30 年度改正版 平成 30 年 6 月 1 日から平成 31(2019) 年 5 月 31 日までの間に終了する事業年度に ついては 減免割合が 2/6 に変更となりましたので 30 年度改正版をご使用くださ 1 減免の対象 ( 変更はありません ) 詳細は次ページをご覧ください 1 資本金

B 事例 1: 日本赤十字社と公益財団法人公益法人協会ともに 所得控除方式 を適用し ffff た場合に還付される税金について 前提 1 寄附先の名称等 ( 弊協会の他に 東日本大震災の義援金として日本赤十字社に寄附したものと仮定 ) 名称金額備考 日本赤十字社 ( 東日本大震災義援金 ) 30,0

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1/12 三豊市若者定住促進 地域経済活性化事業補助金交付要綱 三豊市若者定住促進 地域経済活性化事業補助金交付要綱平成 24 年 7 月 10 日告示第 256 号改正平成 26 年 3 月 20 日告示第 46 号平成 26 年 3 月 31 日告示第 88 号平成 27 年 3 月 31 日告

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2 引き続き居住の用に供している場合 とされる場合本人が 転勤などのやむを得ない事情により 配偶者 扶養親族その他一定の親族と日常の起居を共にしないこととなった場合において その家屋等をこれらの親族が引き続きその居住の用に供しており やむを得ない事情が解消した後は 本人が共にその家屋に居住することに

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1 基本項目 ⑴ 所轄税務署長給与の支払者の所在地 ( 住所 ) の所轄税務署名を入力します 所轄税務署が不明な場合 国税庁ホームページ にある 税務署を検索 で郵便番号等による検索ができますので 参照してください ⑵ 給与の支払者の法人番号この欄には 申告書を受理した給

1 審査会の結論 平成 28 年度市民税 県民税の賦課決定処分 に係る審査請求は棄却する べきであるとの審査庁の判断は妥当である 2 事案概要南区長 ( 以下 処分庁 という ) は 地方税法 ( 昭和 25 年法律第 226 号 以下 法 という ) 第 24 条及び第 294 条並びに横浜市市税

相続税計算 例 不動産等の評価財産の課税評価額が 4 億 8 千万円 生命保険金の受取額が 2 千万円 現金 預金等が 4 千万円 ローン等の債務及び葬式費用等が 3 千万円である場合の相続税を計算します 相続人は妻と 2 人の子供の 3 人です ( 評価額を計算するには専門知識を要します 必ず概算

役員の債務保証料 1. 概要オーナー社長の場合は 自社の銀行借入金に代表者個人が連帯債務保証をしている場合があります このような場合は 法人からオーナー個人に債務保証料 ( 信用保証料 ) を支払うことが出来ます 当然 会社では法人税の計算上で損金計上することが出来ます 2. 注意点 (1) 債務保

所得控除 基礎控除 配偶者控除などの下記の表に記載されたものをいいます それぞれ一定の要件を満たしている場合は 課税所得金額を計算する際に それぞれの控除が受けられます 個人の県民税 個人の市町村民税 12

所得税関係 ( 住宅ローン控除の特例 ) の改正 ⑵ 震災税特法の制度 ( 適用期間の特例 ) の概要東日本大震災によって被害を受けたことにより 住宅ローン税額控除の適用を受けていた家屋 ( 以下 従前家屋等 といいます ) を居住の用に供することができなくなった居住者については その居住の用に供す

2. 適用を受けるにあたっての 1 相続発生日を起算点とした適用期間の要件 相続日から起算して 3 年を経過する日の属する年の 12 月 31 日まで かつ 特例の適用期間である平成 28 年 4 月 1 日から平成 31 年 12 月 31 日までに譲渡することが必要 例 平成 25 年 1 月

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また 国外財産調書制度は 2013 年 12 月末の国外財産から調書の提出義務が始まりましたので 5,000 万円超の国外財産を保有の方はご留意ください これに関連して 国税庁より 2013 年 11 月 15 日に FAQ が発表されており FAQ は国税庁のホームページで閲覧等できます 資産税ニ

の補正書 において, 審査請求の趣旨を この開示請求は本人の給与のみずましにかかわる書面である為 としているが, 原処分を取り消し, 本件対象保有個人情報の開示を求めている審査請求として, 以下, 原処分の妥当性について検討する 2 原処分の妥当性について (1) 給与所得の源泉徴収票について給与所

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平成19年度分から

ことも認められています 施行日前 ( 平成 26 年 3 月 31 日以前 ) にリース契約を締結し リース資産の引渡しを行ったリース取引についてこの特例により賃貸借処理を行っている場合には 旧税率の 5% が適用されます 3. 資産の貸付け に関する経過措置指定日の前日 ( 平成 25 年 9 月

配偶者の税額軽減特例の有利な受け方 配偶者がいる場合の 相続税の具体的な計算例は以下の通りです 1. 設例 自宅 預貯金等の相続財産の遺産額 =2 億円 法定相続人 = 配偶者 + 子 2 人の合計 3 人 実際の遺産分割は 法定相続分の通りとする 未成年者控除 外国税額控除 生命保険金の非課税枠金

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た後に その賦課した税額が増加したときに限る ) は その追徴すべき不足税額 ( 当該減額更正前に賦課した税額から当該減額更正に基因して変更した税額を控除した金額 ( 還付金の額に相当する税額を含む ) に達するまでの部分に相当する税額に限る 以下この項において同じ ) については 次に掲げる期間

所得控除 基礎控除 配偶者控除などの下記の表に記載されたものをいいます それぞれ一定の要件を満たしている場合は 課税所得金額を計算する際に それぞれの控除が受けられます 個人の県民税 個人の市町村民税 12

新・NPO法人申請マニュアル.pwd

三井化学株式会社 株式取扱規則

5 適用手続 ⑴ 相続時精算課税の適用を受けようとする受贈者は 贈与を受けた財産に係る贈与税の申告期間内に 相続時精算課税選択届出書 ( 贈与者ごとに作成が必要 ) を贈与税の申告書に添付して 納税地の所轄税務署長に提出する ( 相法 21の92) なお 提出された当該届出書は撤回することができない

げる期間 ( 令第 48 条の9の9 第 4 項各号に掲げる市民税にあつては 第 1 号に掲げる期間に限る ) を延滞金の計算の基礎となる期間から控除する 第 40 条の各納期限の翌日から当該減額更正に基因して変更した税額に係る納税通知書が発せられた日までの期間当該減額更正に基因して変更した税額に係

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第六章延払条件付譲渡に係る所得税額の延納 譲渡所得を計算する場合の収入金額とは 資産を譲渡したことによる収入すべき金額をいい 収入すべき金額とは 収入する権利が確定した金額をいいます したがって 資産を年賦などの方法 つまり 延払条件で譲渡した場合でも その時において収入すべき権利は確定しますが 一時に現金として収入するわけではありませんから その年分の所得税の確定申告の際に一度に納税することが困難となる場合が生じることがあります そこで このような場合の所得税の納付を容易にするために延納制度が設けられ 税務署長は 譲渡所得 ( 又は山林所得 ) の基因となる資産の延払条件付譲渡をした場合で 一定の要件を満たしているときは 確定申告の際 その納付すべき所得税額の全部又は一部について 納税者からの申請により 5 年以内の延納を許可することができるとされています ( 所法 1321) この場合 1 延納税額が 100 万円以下で かつ その延納の期間が3 年以下の場合又は2その延納の期間が3か月以下の場合には 担保の提供が不要とされます ( 所法 1322) なお 延払条件付譲渡とは 次の要件に適合する条件を定めた契約に基づき その条件により行われる譲渡をいいます ( 所法 1323 所令 265) 1 月賦 年賦その他の賦払方法により3 回以上に分割して対価の支払を受けること この場合の 月賦 年賦その他の賦払の方法 とは 対価の履行期日が 頭金の履行期日を除き おおむね規則的に到来し かつ それぞれの履行期日において支払を受けるべき金額が相手方との当初の契約において具体的に確定している場合におけるその賦払の方法をいいますが 各履行期における賦払金の額は 必ずしも均等でなくてもよいこととなっています 2 その譲渡の目的物の引渡しの期日の翌日から最後の賦払金の支払の期日までの期間が2 年以上であること 3 その契約において定められているその譲渡の目的物の引渡しの期日までに支払の期日の到来する賦払金の額の合計額がその譲渡の対価の額の3 分の2 以下となっていること ( 注 1) 譲渡には 所令第 79 条 ( 資産の譲渡とみなされる行為 ) に規定する行為が含まれることとされています ( 所基通 132-1) ( 注 2) この延払条件付譲渡に係る所得税の延納は 先に述べたように 譲渡所得又は山林所得に係る制度です 第三編山林所得 においては 延払条件付譲渡に係る所得税の延納についての説明は省略しますから この項を参照することとしてください 第一節延納申請ができる要件 譲渡所得 ( 又は山林所得 ) の基因となる資産の延払条件付譲渡があった場合で 延納の適用を受けるためには 次の要件のすべてを満たしていなければなりません ( 所法 1321) 1 延払条件付譲渡をした日の属する年分の所得税の確定申告書 ( 確定申告書を提出すべき者が出国する場合の申告書を除きます ) や年の中途で死亡した場合の死亡した者の確定申告書をこれらの申告書の提出期限までに提出したこと 2 延払条件付譲渡に係る所得税額が 1 の申告書に記載された所得税額の2 分の1を超えること 3 延払条件付譲渡に係る所得税額が30 万円を超えること なお 延払条件付譲渡に係る税額は その延払条件付譲渡に係る契約において定められている支払の期日が その年の翌年以後に到来する延払条件付譲渡に係る賦払金の額 ( その年において既に支払 -114-

を受けたものを除きます ) の合計額に対応する譲渡所得 ( 又は山林所得 ) がないものと仮定して次の算式により計算した税額 X 又はYと 確定申告書に記載される所得税額との差額に相当する金額とされています ( 所法 1324 所令 266 措令 20 21 平 25.5 改正前の措令 25の814 26の236) 総合課税の場合 支払期日がその年の翌年以降に到来する 確定申告書に 確定申告書に記載された課 賦払金額 ( その年において既に支払を受 記載された課 けているものを除きます ) の合計額 - 税所得金額の計算の基礎と 税所得金額の なった譲渡所得の金額 ( 又 その課税所得金額の計算の基礎となっ 税率 =X 合計額 は山林所得の金額 )( ) た譲渡所得 ( 又は山林所得 ) に係る総 収入金額 ( 注 ) 上記算式中の分数による その課税所得金額の計算の基礎となった譲渡所得 ( 又は山林所得 ) に係る総収入金額 に対する 支払期日がその年の翌年以降に到来する賦払金額 ( その年において既に支払を受けているものを除きます ) の合計額 の割合は 小数点以下 2 位まで算出し 3 位以下の端数は切り上げて計算します ( 所令 2663 四 ) 次の 分離課税の場合 の算式においても同じです 確定申告書に記載された所得税額 -X= 延払条件付譲渡に係る所得税額 分離課税の場合 確定申告書に記載され 支払期日がその年の翌年以降に到 た課税総所得金額 課 来する賦払金額 ( その年において税長期譲渡所得金額 課税短期譲渡所得金額 課税長期譲渡所 既に支払を受けているものを除き ます ) の合計額株式等に係る課税譲渡 得金額 課税短 所得等の金額 先物取 期譲渡所得金額 - の計算の基礎と その課税長期譲渡所得金額 課税 引に係る課税雑所得等 なった譲渡所得 短期譲渡所得金額の計算の基礎と の金額 課税退職所得 の金額 ( ) なった譲渡所得に係る総収入金額 金額及び課税山林所得 金額 確定申告書に記載された所得税額 -Y= 延払条件付譲渡に係る所得税額 各所得金額 に対応する=Y 税率 総合課税の長期譲渡所得については その金額の2 分の1に相当する金額によるものとし 土地建物等の分離課税の譲渡所得については 特別控除額控除後の金額によります 計算例 ( 設例 ) 譲渡資産譲渡年月日譲渡価額取得時期取得費譲渡費用譲渡代金支払方法 28.12.26 29.12.25 30.12.25 31.12.26 不動産所得の金額 2,400,000 円所得控除額 1,000,000 円 物件 A 宅地 654m2平成 29 年 12 月 26 日 191,000,000 円昭和 27 年 12 月 31 日以前 9,550,000 円 (19,100 万円 5%) 3,500,000 円 物件 B 宅地 220m2平成 29 年 12 月 26 日 50,000,000 円平成 24 年 12 月 26 日 36,740,000 円 1,500,000 円 50,000,000 円 50,000,000 円 50,000,000 円 41,000,000 円 191,000,000 円 50,000,000 円 ( 注 ) 物件 A 及び B に係る譲渡所得は 税率の軽減される長期譲渡所得又は短期譲渡所得には該当しません なお 本設例においては 復興特別所得税等については 考慮していません -115-

確定申告書に記載される所得税額の計算 1 長期保有資産 ( 物件 A) に係る所得税額 譲渡所得の計算 ( 譲渡所得 ) ( 取得費 ) ( 譲渡費用 ) ( 課税長期譲渡所得金額 ) 191,000,000 円 -(9,550,000 円 +3,500,000 円 )=177,950,000 円 税額の計算 課税長期譲渡 所得金額 177,950,000 円 15%=26,692,500 円 <a> 2 短期保有資産 ( 物件 B) に係る所得税額 譲渡所得の計算 ( 譲渡価額 ) ( 取得費 ) ( 譲渡費用 ) ( 課税短期譲渡所得金額 ) 50,000,000 円 -(36,740,000 円 +1,500,000 円 )=11,760,000 円 税額の計算 課税短期譲渡 所得金額 11,760,000 円 30%=3,528,000 円 <b> 3 不動産所得 ( 課税総所得金額 ) に係る所得税額 課税総所得金額の計算 ( 不動産所得 ) ( 所得控除額 ) ( 課税総所得金額 ) 2,400,000 円 -1,000,000 円 =1,400,000 円 税額の計算 課税総所得金額 1,400,000 円に対する税額 1,400,000 円 5%=70,000 円 <c> 4 確定申告書に記載される所得税額の合計額 <a>+<b>+<c>=26,692,500 円 +3,528,000 円 +70,000 円 = 30,290,500 円 Z 延払条件付譲渡に係る所得税額の計算 まず次の1~4の計算により前記のX 又はYに相当する税額 ( 延払代金に対応する譲渡所得がないものと仮定して求めた税額 ) を計算します 1 課税総所得金額に対する税額計算 ( 総所得金額 ) ( 所得控除額 ) ( 課税総所得金額 ) 2,400,000 円 -1,000,000 円 =1,400,000 円に対する税額 1,400,000 円 5%=70,000 円 A 2 課税長期譲渡所得金額に対する税額計算 課税長期譲渡所得金額 141,000,000 円 177,950,000 円 -177,950,000 円 (=0.74) =46,267,000 円 191,000,000 円 46,267,000 円 ( 課税長期譲渡所得金額 ) に対する税額の計算 46,267,000 円 15%=6,940,050 円 B 3 課税短期譲渡所得金額に対する税額計算 課税短期譲渡所得金額 課税長期譲渡所得金額 課税短期譲渡所得金額 支払期が平成 30 年以降となる賦払金額 その課税長期譲渡所得金額の計算の基礎となった譲渡所得に係る総収入金額 支払期が平成 30 年以降となる賦払金額 37,500,000 円 11,760,000 円 - 11,760,000 円 (=0.75) =2,940,000 円 50,000,000 円 その課税短期譲渡所得金額の計算の基礎となった譲渡所得に係る総収入金額 2,940,000 円 ( 課税短期譲渡所得金額 ) に対する税額の計算 2,940,000 円 30%=882,000 円 C -116-

4 115ページのYに相当する税額 ( 譲渡代金のうち翌年以後に支払を受ける賦払金に対応する譲渡所得がないものと仮定した場合の税額 ) A+B+C=7,892,050 円 Y 5 延払条件付譲渡に係る所得税額 確定申告所に記載 される所得税額 30,290,500 円 Z-7,892,050 円 Y= 22,398,450 円 延払条件付譲渡に係る所得税額 -117-

第二節延納の手続等 1 延納の手続延納の許可を申請しようとする者は その延納を求めようとする所得税の納付の期限までに延納を求めようとする所得税額及び期間 (2 回以上に分割して納付しようとする場合には 各分納税額ごとに延納を求めようとする期間及びその額 ) その他所定の事項を記載した申請書に 担保の提供を要する延納の場合には担保の提供に関する書類を添付し これを納税地の所轄税務署長に提出しなければならないこととされています ( 所法 1331 所規 51) イ申請書の記載事項 1 申請書を提出する者の氏名 住所 ( 住所地と納税地とが異なる場合には その納税地 ) 及び個人番号 2 確定申告により納付すべき所得税の額 ( 前節なお書により計算した延払条件付譲渡に係る税額がこの所得税の額に満たない場合には その延払条件付譲渡に係る税額 ) 3 延払条件付譲渡に係る税額の計算に関する明細 4 前節に掲げた要件の全てに該当する事実及び延払条件付譲渡の条件に該当する事実 5 担保の提供を要する場合には 提供しようとする担保の種類並びにその担保として提供しようとする財産の内容 数量 価額及びその所在場所 ( その担保が保証人の保証である場合には その保証人の氏名又は名称及び住所若しくは居所又は本店若しくは主たる事務所の所在地 ) 6 その他参考となるべき事項ロ担保の種類担保は次のものに限られます ( 通則法 50) 1 国債及び地方債 2 社債 ( 特別の法律により設立された法人が発行する債券を含みます ) その他の有価証券で税務署長等 ( 国税庁長官又は国税局長が担保を徴するものとされている場合には 国税庁長官又は国税局長 ) が確実と認めるもの 3 土地 4 建物 立木及び登記される船舶並びに登録を受けた飛行機 回転翼航空機及び自動車並びに登記を受けた建設機械で保険に附したもの 5 鉄道財団 工場財団 鉱業財団 軌道財団 運河財団 漁業財団 港湾運送事業財団 道路交通事業財団及び観光施設財団 6 税務署長等が確実と認める保証人の保証 7 金銭 2 延納の許可 却下及び通知延払条件付譲渡に係る税額の延納の許可の申請があった場合には 税務署長はその申請に係る事項について適用要件その他を調査し その調査したところにより その申請に係る所得税の額の全部若しくは一部について その申請に係る条件若しくはこれを変更した条件により延納の許可をし 又はその申請を却下することとされています ( 所法 1332) また 税務署長は延納の許可をする場合において 申請者の提供しようとする担保が適当でないと認めるときは その変更を求めることができるものとされ もし 申請者がその求めに応じなかったときは その申請を却下することができることとされています ( 所法 1333) 延納の許可又は却下の処分があると税務署長はその申請者に対して 書面により その延納の許可 -118-

に係る所得税の額及び延納の条件又は却下の旨及び理由を通知することとされています ( 所法 1334) 3 延納条件の変更 延納の許可を受けた者は 延払条件付譲渡に係る契約に定められている賦払金の支払期日の変更その他の事由が生じたことによりその許可に係る条件について変更を求めようとする場合には その変更を求めようとする条件その他所定の事項を記載した申請書を納税地の所轄税務署長に提出することができます ( 所法 1341) 4 延納の取消し 延納の許可を受けた者が 次に掲げる場合に該当することとなったときは その延納の許可を取り消されることとなります ( 所法 1351) イその延納に係る所得税の額 ( 利子税及び延滞税に相当する額を含みます ) を滞納し その他延納の条件に違反したとき ロ修正申告書の提出又は更正があった場合において その申告又は更正後の延払条件付譲渡に係る税額が 修正申告又は更正後の年税額の2 分の1 以下又は30 万円以下となったとき ハその延納に係る担保につき担保の変更等の命令に応じなかったとき ニその延納に係る担保物につき強制換価手続が開始されたとき 5 延納に係る利子税 延納の許可を受けた者は 延納税額について年 7.3% の割合で計算した金額に相当する利子税を 分納額に相当する所得税に併せて納付しなければならないこととされています ( 所法 1361) イ分納する場合 ( 第 1 回分 ) 納期限の翌日から第 1 回分の納期限までの日数 ( 延納税額 ) 0.073 ( 第 2 回分 ) 第 1 回分の納期限の翌日から第 2 回分の納期限までの日数 ( 延納税額 - 第 1 回分納税額 ) 0.073 ( 第 3 回分以降 ) 前回分の納期限の翌日から今回分の納期限までの日数 ( 延納税額 - 第 1 回 ~ 前回までの分納税額の合計額 ) 0.073 ロ イ 以外の場合納期限の翌日から延納税額の納期限までの日数 ( 延納税額 ) 0.073 以上の算式により計算した金額が1,000 円未満であるときはその全額を 1,000 円以上である場合には100 円未満の端数を切り捨てます ( 通則法 1194) なお 延納の許可を取り消された場合には その取消しがあった時以後に納付すべきであった延納税額については その取消しがあったときに延納に係る納期限が到来したものとみなされて利子税が計算されます ( 所法 1362) 延納に係る利子税の割合の特例 5に規定する利子税の年 7.3% の割合は 上記の規定にかかわらず 各年の特例基準割合 ( 各年の前々年の10 月から前年の9 月までの各月における銀行の新規の短期貸出約定平均金利の合計を12で除して -119-

得た割合 ( その割合に0.1% 未満の端数があるときは これを切り捨てます ) として各年の前年の12 月 15 日までに財務大臣が告示する割合に 年 1% の割合を加算した割合をいいます ) が年 7.3% の割合に満たない場合には その年中においては その特例基準割合とされます ( 措法 931) ( 注 ) 上記の規定の適用がある場合における利子税の額の計算において その計算の過程における金額に1 円未満の端数が生じたときは これを切り捨てます ( 措法 96) 第三節収用等の場合の延払条件付譲渡の利子税の免除 土地収用法などにより 資産を収用等された場合に その対価補償金が年賦払で支払われることがありますが この場合にも先に述べた条件に合致するならば その対価補償金に対応する税額については5 年以内の延納が認められます この場合の延払条件付譲渡の延納税額に係る利子税は免除されます ( 措法 33の47 措令 22の43) -120-