2019対策 千葉大・文系数学

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20~22.prt

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<8D828D5A838A817C A77425F91E6318FCD2E6D6364>

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4STEP 数学 B( 新課程 ) を解いてみた 平面上のベクトル 6 ベクトルと図形 59 A 2 B 2 = AB 2 - AA æ 1 2 ö = AB1 + AC1 - ç AA1 + AB1 3 3 è 3 3 ø 1

2014年度 九州大・文系数学

重要例題113

2014年度 九州大・理系数学

2015-2018年度 2次数学セレクション(整数と数列)解答解説

2013年度 信州大・医系数学

Math-quarium 練習問題 + 図形の性質 線分 は の二等分線であるから :=:=:=: よって = = = 線分 は の外角の二等分線であるから :=:=:=: よって :=: したがって == 以上から =+=+= 右の図において, 点 は の外心である α,βを求めよ α β 70

Math-Aquarium 例題 図形と計量 図形と計量 1 直角三角形と三角比 P 木の先端を P, 根元を Q とする A 地点の目の位置 A' から 木の先端への仰角が 30,A から 7m 離れた AQB=90 と なる B 地点の目の位置 B' から木の先端への仰角が 45 であ るとき,

平成 年 月 7 日 ( 土 第 75 回数学教育実践研究会アスティ 45 ビル F セミナールーム A 札幌医科大学 年 P ab, を正の定数とする 平面上において ( a, を中心とする円 Q 4 C と (, b を中心とする円 C が 原点 O で外接している また P を円 C 上の点と

2010年度 筑波大・理系数学

< BD96CA E B816989A B A>

学習指導要領

公式集 数学 Ⅱ B 頭に入っていますか? 8 和積の公式 A + B A B si A + si B si os A + B A B si A si B os si A + B A B os A + os B os os A + B A B os A os B si si 9 三角関数の合成 si

2019対策 千葉大・理系数学

1999年度 センター試験・数学ⅡB

数学 ⅡB < 公理 > 公理を論拠に定義を用いて定理を証明する 1 大小関係の公理 順序 (a > b, a = b, a > b 1 つ成立 a > b, b > c a > c 成立 ) 順序と演算 (a > b a + c > b + c (a > b, c > 0 ac > bc) 2 図

学習指導要領

p tn tn したがって, 点 の 座標は p p tn tn tn また, 直線 l と直線 p の交点 の 座標は p p tn p tn よって, 点 の座標 (, ) は p p, tn tn と表され p 4p p 4p 4p tn tn tn より, 点 は放物線 4 p 上を動くこと

2015年度 2次数学セレクション(整数と数列)

1 対 1 対応の演習例題を解いてみた 微分法とその応用 例題 1 極限 微分係数の定義 (2) 関数 f ( x) は任意の実数 x について微分可能なのは明らか f ( 1, f ( 1) ) と ( 1 + h, f ( 1 + h)

学習指導要領

数学 Ⅲ 微分法の応用 大学入試問題 ( 教科書程度 ) 1 問 1 (1) 次の各問に答えよ (ⅰ) 極限 を求めよ 年会津大学 ( 前期 ) (ⅱ) 極限値 を求めよ 年愛媛大学 ( 前期 ) (ⅲ) 無限等比級数 が収束するような実数 の範囲と そのときの和を求めよ 年広島市立大学 ( 前期

< D8C6082CC90AB8EBF816989A B A>

【】 1次関数の意味

< 図形と方程式 > 点間の距離 A x, y, B x, y のとき x y x y : に分ける点 æ ç è A x, y, B x, y のとき 線分 AB を : に分ける点は x x y y, ö ø 注 < のとき外分点 三角形の重心 点 A x, y, B x, y, C x, を頂

2018試行 共通テスト 数学ⅠA 解答例

<4D F736F F D F90948A F835A E815B8E8E8CB189F090E05F8E6C8D5A>

05 年度センター試験数学 ⅡB () において,cos q 0 であるから,P ( cos q, sin q) より, 直線 OP を表す方程式は y sin q sin q x cos q cos q x すなわち, (sin q) x - (cos q) y 0 ( ) ク 点 O,P,Q が

代数 幾何 < ベクトル > 1 ベクトルの演算 和 差 実数倍については 文字の計算と同様 2 ベクトルの成分表示 平面ベクトル : a x e y e x, ) ( 1 y1 空間ベクトル : a x e y e z e x, y, ) ( 1 1 z1

" 01 JJM 予選 4 番 # 四角形 の辺 上に点 があり, 直線 と は平行である.=,=, =5,=,= のとき, を求めよ. ただし,XY で線分 XY の長さを表すものとする. 辺 と辺 の延長線の交点を, 辺 と辺 の延長線の交点を G とする. 5 四角形 は直線 に関して線対称な

高ゼミサポSelectⅢ数学Ⅰ_解答.indd

数論入門

FdData中間期末数学2年

平成 30 年度 前期選抜学力検査問題 数学 ( 2 時間目 45 分 ) 受検番号氏名 注 意 1 問題は, 表と裏にあります 2 答えは, すべて解答欄に記入しなさい 1 次の (1)~(7) の問いに答えなさい (1) -3 (-6+4) を計算しなさい 表合計 2 次の (1)~(6) の問

解答例 ( 河合塾グループ株式会社 KEI アドバンスが作成しました ) 特別奨学生試験 ( 平成 29 年 12 月 17 日実施 ) 数 学 数学 2= 工 経営情報 国際関係 人文 応用生物 生命健康科 現代教育学部 1 整理して (60 分 100 点 ) (2 3+ 2)(

Σ(72回生用数ⅠA教材NO.16~30).spr

PowerPoint プレゼンテーション

学習指導要領

数学 Ⅲ 無限等比級数の問題解答 問 1 次の無限級数の和を求めよ (1) (5) (2) (6) (7) (3) ( 解 )(1) 初項 < 公比 < の無限等比級数より収束し (4) (2) (3) その和は ( 答 ) であるから 初項 < 公比 となっている よって 収束し その和は よって

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頻出問題の解法 4. 絶対値を含む関数 4.1 絶対値を含む関数 絶対値を含む関数の扱い方関数 X = { X ( X 0 のとき ) X ( X <0 のとき ) であるから, 絶対値の 中身 の符号の変わり目で変数の範囲を場合分けし, 絶対値記号をはずす 例 y= x 2 2 x = x ( x

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学習指導要領

< 中 3 分野例題付き公式集 > (1)2 の倍数の判定法は 1 の位が 0 又は偶数 ( 例題 )1~5 までの 5 つの数字を使って 3 ケタの数をつくるとき 2 の倍数は何通りできるか (2)5 の倍数の判定法は 1 の位が 0 又は 5 ( 例題 )1~9 までの 9 個の数字を使って 3

2015 年度新中学 3 年数学 春休みの課題 3 年組番氏名

【】三平方の定理

学力スタンダード(様式1)

学習指導要領

平成 30 年度入学試験問題 数学 注意事項試験開始後, 問題冊子及び解答用紙のページを確かめ, 落丁, 乱丁あるいは印刷が不鮮明なものがあれば新しいものと交換するので挙手すること 1. 試験開始の合図があるまで問題冊子を聞かないこと 試験開始後は, すべての解答用紙に受験番号 氏名を記入すること

相加平均 相乗平均 調和平均が表す比 台形 の上底 下底 の長さをそれぞれ, とするとき 各平均により 台形の高さ はどのように比に分けられるだろうか 相乗平均は 相似な つの台形になるから台形の高さ を : の 比に分ける また 相加平均は は : の比に分けます 調和平均は 対角線 と の交点を

2 (1) a = ( 2, 2), b = (1, 2), c = (4, 4) c = l a + k b l, k (2) a = (3, 5) (1) (4, 4) = l( 2, 2) + k(1, 2), (4, 4) = ( 2l + k, 2l 2k) 2l + k = 4, 2l

学習指導要領

竹田式数学 鉄則集

解答速報数学 2017 年度大阪医科大学 ( 前期 ) 一般入学試験 1 (1) 0, 8 1 e9 進学塾 0t= $ e e 0t= 11 2e -1 1 = 2 e 0t= -11 dy dx = -2 - t te 3t 2-1 = = ビッグバン dy (2) x

平成 25 年度京都数学オリンピック道場 ( 第 1 回 ) H 正三角形 ABC の外接円の,A を含まない弧 BC 上に点 P をとる. このとき, AP = BP + CP となることを示せ. 解説円周角の定理より, 4APC = 4ABC = 60, であるから, 図のよ

学習指導要領

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学習指導要領

( 表紙 )

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二次関数 1 二次関数とは ともなって変化する 2 つの数 ( 変数 ) x, y があります x y つの変数 x, y が, 表のように変化するとき y は x の二次関数 といいます また,2 つの変数を式に表すと, 2 y x となりま

【FdData中間期末過去問題】中学数学1年(比例と反比例の応用/点の移動/速さ)

5 分で解くシリーズ 0 確率 1(+ 英文法 ) 大学受験を終えた仲良し 5 人組の白石君 黒本君 赤木君 青田君 緑川君が卒業旅行で岡山の旅館に泊まりました (1) 旅館では 5 人のために雪と月の 部屋を用意してくれていました しかし 5 人は 全員が 1 つの部屋になってもいいので くじ引き

問 題

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STEP 数学 Ⅰ を解いてみた から直線 に下ろした垂線の足を H とすると, H in( 80 ) in より, S H in H 同様にして, S in, S in も成り立つ よって, S in 三角形の面積 ヘロンの公式 in in 辺の長

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09 入試対策 千葉大学 文系数学 998-08 過去問ライブラリー 電送数学舎

まえがき 本書には,998 年度以降に出題された千葉大学 ( 前期日程 ) の文系数学の全問題とその解答例を掲載しています 過去問の演習をスムーズに進めるために, 現行課程入試に対応した内容分類を行っています なお, 複数領域の融合問題の配置箇所は, 鍵となっている分野です また, 利便性の向上のため, 対応する問題と解答例のページにリンクを張っています 問題編の,, などの問題番号, 解答編の問題の文字がリンク元です 本書の構成について 本書は 部構成になっています 分野別問題一覧 と 分野別問題と解答例 です 標準的な活用方法については, 以下のように想定しています () 分野別問題一覧 から問題を選び, 答案をつくる () 分野別問題と解答例 で, 答案をチェックする () つの分野で,() と () を繰り返す () 完答できなかった問題だけを, 再度, 繰り返す (5) 出題の流れをウェブサイトで入試直前に確認する 注 複素数平面 は範囲外ですので除外しました 期待値 が主でない確率問題は掲載しています --

目 次 分野別問題一覧 分野別問題と解答例 関数 微分と積分 7 図形と式 8 図形と計量 58 ベクトル 68 整数と数列 80 確率 97 論証 6 --

分野別問題一覧 関数 / 微分と積分 / 図形と式 図形と計量 / ベクトル 整数と数列 / 確率 / 論証 --

千葉大学 文系分野別問題 (998~08) 関数 右図のような 辺の長さ0cm の正方形 ABCD がある A D 点 P および点 Q は時刻 0 に A および B をそれぞれ出発し, 正方形 ABCD の周上を反時計回りに毎秒 cm 進む また, 点 R は時刻 0 に B を出発し, 正方形 ABCD の周上を反時計回りに毎秒 cm 進む 点 R が A に達するまでに PQR の 面積が 5cm となる時刻をすべて求めよ [0] B C を実数とする 関数 f ( ) の最小値を を用いて表せ [00] を実数とする についての方程式 が異なる実数解をち ょうど 個もつような の値の範囲を求めよ [007] 実数 に対し, 次関数 f ( ) 5 を考える () 方程式 f ( ) 0 が異なる つの実数解をもつような の範囲を求めよ () 次関数 y f ( ) のグラフが 点 (, 0 ), (, 0 ) を通り, < とな るような の範囲を求めよ [006] 5 次関数 f ( ) b cについて以下の問いに答えよ ただし, <0 とす る () f ( ) を で割った余りと で割った余りとが一致しているとする このとき, bになることを示せ () () の関数が, さらに次の (i), (ii) を満たすとき, f ( ) を求めよ (i) 曲線 y f ( ) が直線 y と接する (ii) 曲線 y f ( ) と 直線 y 0,, 0で囲まれた部分の面積は 5 6 であ る [000] --

千葉大学 文系分野別問題 (998~08) 微分と積分 を正の数とし, t は 0 t< を満たす数とする 点 (,( t t- )) における曲線 y = ( -) の接線と, 軸および y 軸で囲まれた領域を D( t ) とする () 領域 D( t ) の表す図形の面積を および t を用いて表せ () 領域 D( t ) の表す図形の面積の最大値, およびそのときの t の値を を用いて表 せ () s は 0 s t を満たす数とする 領域 D( t ) と領域 D( s) を合わせてできる領域 D( t) È D( s) の表す図形の面積の最大値, およびそのときの s と t の値を を用い て表せ [08] 座標平面上の点 (, b) から曲線 y = -に引ける接線の本数を n とする () n = を満たすような点 (, b) の範囲を図示せよ () - < bかつ n を満たすように点 (, b) が動くとき, b- の最小値を求め よ [07] は 0< < を満たす定数とする 0 t を満たす実数 t に対して, 座標平面 上の 点 A( t,0), B(, t ), C( - t, ), D( 0, - t ) を考える このとき, 四角 形 ABCD の面積 S( t) が最小となるような t の値を求めよ [06] m を実数とする に関する方程式 -- - m = 0の実数解の個数を求 めよ [05] ò + 5 実数 に対し, 関数 f ( ) = t+ dt+ を考える 曲線 C : y= f ( ) が 軸と 点の共有点をもつための の範囲を求めよ またこのとき曲線 C と 軸で囲まれる部分の面積を求めよ [0] -5-

千葉大学 文系分野別問題 (998~08) 6 と k を正の実数とする y のグラフを平行移動して得られる放物線 C と y のグラフを平行移動して得られる放物線 C が, ともに原点 O( 0, 0 ) で直 線 y k に接するものとする 原点 O を通り, 直線 y k に垂直な直線を l とする 放物線 C と直線 l によって囲まれる図形の面積を S, 放物線 C と直線 l によって囲 まれる図形の面積を S とおき, S S S とする 次の問いに答えよ () S を と k を用いて表せ () k とする S を最小にする の値と, そのときの S の値を求めよ [009] 7 次関数 f ( ) は, f ( ) ( ) f ( t ) dt 0 f 0 ( t ) dt を満たすとす る () f ( ) を求めよ () 関数 f ( ) の 0 における最小値を求めよ [008] 8 関数 f ( ) を次のように定義する また, f ( ) ( ) ( >) g ( ) b とする y g ( ) のグラフが y f ( ) のグラフと 点 で接するとき, 次の問いに答えよ (), b の値を求めよ () y f ( ) と y g ( ) のグラフで囲まれる部分の面積を求めよ [006] 9 は実数とする つの曲線 y と y は, ある共有点で両方の曲線に共通な接線をもつ このとき を求めよ [005] 0 次関数 f ( ) および 次関数 g ( ) を, f ( ), g ( ) b c とし, y f ( ) と y g ( ) のグラフが点, で共通の接線をもつとする このとき以 8 下の問いに答えよ () b, c を を用いて表せ () f ( ) g ( ) の 0 における最小値を を用いて表せ [00] -6-

千葉大学 文系分野別問題 (998~08) 実数 t に対して, f ( t ) を f ( t ) t d と定める 0 t のとき, 0 f ( t ) の最大値および最小値を求めよ [00] 実数 に対して, f ( ) とおく () 定積分 I ( ) f ( ) d を を用いて表せ () f ( ) が条件 f ( ) を満たすような の範囲を求めよ () が () の範囲を動くとき, I ( ) の最大値および最小値を求めよ [00], b を整数とする 次関数 f ( ) b が, 0<< の範囲で極大値 と極小値をもつとき,, b の値を求めよ [00] 三角形 ABC において, 辺 BC 上に点 D があり, BAD CAD 0である AB p, AC qとおく () AD の長さを p, q で表せ () pq を満たすとき, ABD の面積と ACD の面積の差の絶対値が最大にな る p の値を求めよ [000] 5 与えられた実数, b のうち, 大きくない方を min, b で表すことにする 関数 f ( ) 7 に対して g( ) min f( ), f( ) とおく () 0 のとき, y g ( ) が最大となる の値, および最小となる の値をそれ ぞれ求めよ () つのグラフ y f ( ) と y g ( ) で囲まれた部分の面積を求めよ [998] -7-

千葉大学 文系分野別問題 (998~08) 図形と式 座標平面上に 5 点 A (0, 0), B( 0, ), C(, ), D(, 0), E ( 0, ) がある 点 E と点 P( s, ) (0< s < ) を通る直線をl とする 直線 y = に関して l と対称な直線を l とし, l と直線 = の交点を P とする さらに, 直線 = に関してl と対称な直線 l は, 軸と線分 AD 上で交わるとし, その交点を P とする () 直線 l が点 D を通るときの s の値を求めよ () 線分 DP の長さを s を用いて表せ () EP + PP + PP の最大値と最小値を求めよ [06] 座標平面上に, 原点を中心とする半径 の円と, その円に外接し各辺が 軸または y 軸に平行な正方形がある 円周上の点 (cos, sin ) ( ただし 0 < < ) におけ る接線と正方形の隣接する 辺がなす三角形の 辺の長さの和は一定であることを示せ また, その三角形の面積を最大にする を求めよ [0], b を実数とし, > 0 とする 放物線 y = 上に 点 A (, ), B ( b, b ) をとる 点 A における放物線の接線と法線をそれぞれ l A と n A, 点 B における放物線の接線と法線をそれぞれ l B と n B とおいたとき, la と l B が直交しているものとする つの接線 l A, lb の交点を P とし, つの法線 n A, nb の交点を Q とする () b を を用いて表せ () P, Q の座標を を用いて表せ () 長方形 AQBP の面積が最小となるような の値と, そのときの面積を求めよ [0] 放物線 y = 上の点 (, ) における接線を l とする () 直線 l が不等式 y>- + -5の表す領域に含まれるような の範囲を求めよ () が () で求めた範囲を動くとき, 直線 l が通らない点 (, y ) 全体の領域 D を図 示せよ () 連立不等式 ( y- )( y+ - + 5) 0, y( y + 5) 0 の表す領域を E とする D と E の共通部分の面積を求めよ [0] -8-

千葉大学 文系分野別問題 (998~08) 5 は正の実数とし, 座標平面上の直線 l : y= と放物線 C : y= を考える C y ( 0 ) 上の点 (, ) ただし < < で l との距離を最大にする点を P( s, t) とおく また P と l との距離を d とおく 以下の問いに答えよ () d, s, t をそれぞれ の式で表せ また点 P での放物線 C の接線の傾きを求めよ () 実数 を >0 の範囲で動かしたとき, 点 P( s, t) の軌跡を求め, 図示せよ [0] 6 放物線 C : y 上の 点 A, B は, 直線 AB と C で囲まれる図形の面積が に 6 なるという条件を満たしながら C 上を動くとする このとき, 直線 AB が通りうる点の範囲を求め, 図示せよ [00] 7 座標平面上に, 中心がそれぞれ点 ( 0, ), 点 (, ) で, 同じ半径 をもつ つ の円 C とC がある 次の問いに答えよ () 円 C, C と 軸に接するように円 C を描く このとき円 C の中心の座標を 求めよ () さらに, 円 C, C と 軸に接するように円 C とは異なる円 C を描く このとき円 C の中心の座標を求めよ [00] 8 直線 y と放物線 y とで囲まれた図形を D とする () D の面積 S を求めよ () D を 軸の正の方向に m だけ平行移動して, 不等式 y の表す領域に含まれるように移す m の最小値 m を求めよ () m を () で求めた最小値とする D を 軸の正の方向に m だけ平行移動するとき, D が通過する範囲を図示し, その面積 S を求めよ [999] -9-

千葉大学 文系分野別問題 (998~08) 図形と計量 右図のような 辺の長さが の立方体 ABCD- EFGH に対して, 対角線 AG と DF の交点を O とする 線分 AO 上の点 P と線分 DO 上の点 Q が OQ = AP - を満たしながら動くとき, OPQ の面積の最大値を求めよ ただし, 点 P, Q は点 O とは一致しないものとする [08] A E D B H F C G 座標平面上に 点 O(0, 0), A(, ), B(9, 0) がある 線分 OB 上に 点 P, Q を PAQ = 90となるようにとる ただし, 点 Q の 座標は点 P の 座標より大きいものとする APQ = とし, APQ の面積を S とする () S を を用いて表せ () S の最小値, およびそのときの点 P と点 Q の 座標を求めよ () S が AOB の面積の 倍となるとき, 点 P と点 Q の 座標を求めよ [07] 辺の長さ の正三角形 ABC において, BC を:に内分する点を D, CA を :に内分する点を E, AB を:に内分する点を F とし, さらに BE と CF の交点を P, CF と AD の交点を Q, AD と BE の交点を R とする このとき, PQR の面積を求めよ [05] 辺の長さが の正四面体 OABC において, 辺 BC を : に内分する点を D と する また, 辺 OC 上に点 E をとり, CE = t とする () AD の長さを求めよ () cosdae を t を用いて表せ () ADE の面積が最小になるときの t の値とそのときの面積を求めよ [0] 5 三角形 ABC の面積は +, 外接円の半径は, BAC = 60, AB>AC であ る このとき, 三角形 ABC の各辺の長さを求めよ [0] -0-

千葉大学 文系分野別問題 (998~08) 6 ABC において, 頂点 A から直線 BC に下ろした垂線の長さは, 頂点 B から直線 CA に下ろした垂線の長さは, 頂点 C から直線 AB に下ろした垂線の長さは である このとき, ABC の面積と, 内接円の半径, および, 外接円の半径を求めよ [00] 7 ABC は AB AC の二等辺三角形とする A, B の大きさをそれぞれ A, B とおく A 0 のとき, 次の問いに答えよ () 頂点 A から対辺 BC に下ろした垂線を AH とする ただし, H は辺 BC 上の点である このとき AH の値を求めよ BC () sin A cos B の値を求めよ [009] 8 ABC において, AB 5, BC 5sin A, CA であるとする () 辺 BC の長さを求めよ () ABC の内接円の半径を求めよ [006] 9 辺の長さが の正三角形 ABC がある 辺 BC の中点 M を中心とする半径 r の円が辺 AB および辺 AC と共有点をもつとき, AB との共有点のうち頂点 A に近い方の点を D とし, AC との共有点のうち頂点 A に近い方の点を E とする () AD の長さが であるとき, r の値を求めよ () AD の長さを とおくとき, r を の式で表せ () DME とおくとき, cos となる r の値を求めよ [00] --

千葉大学 文系分野別問題 (998~08) ベクトル n を 以上の整数とする 座標平面上で正 n 角形 AAA n は点 O を中心とす る半径 の円に内接している = OA, b = OA, c = OA, d = OA とし, k = cos とおく そして, 線分 AA と線分 AA との交点 P は線分 AA を n t :-tに内分するとする () および d を, b, c, k を用いて表せ () t を k を用いて表し, t < を示せ PAA () 不等式 > を示せ [07] A AA 座標平面上にすべての内角が80 未満の四角形 ABCD がある 原点を O とし, OA =, OB = b, OC = c, OD = d とおく k は 0 k を満たす定数とする 0 以上の実数 s, t, u が k+ s+ t+ u= を満たしながら変わるとき OP = k + sb + tc + ud で定められる点 P の存在範囲を E( k) とする () E () および E (0) を求めよ () E ( ) を求めよ () 対角線 AC, BD の交点を M とする どの ( ) E k ( k ) にも属するような点 P を考える このような点 P が存在するための必要十分条件を, 線分 AC, AM の長さを用いて答えよ [06] 三角形 ABC の外心を O, 重心を G とする () OG = OA が成り立つならば, 三角形 ABC は直角三角形であることを証明せ よ () k が k ¹ を満たす実数で, OG = koa が成り立つならば, 三角形 ABC は二等 辺三角形であることを証明せよ [0] --

千葉大学 文系分野別問題 (998~08) 平面上の ABC において, 辺 AB を : に内分する点を D, 辺 BC を : に内 分する点を E とし, 線分 AE と CD の交点を O とする () AB p, AC q とするとき, ベクトル AO を p, q で表せ () 点 O が ABC の外接円の中心になるとき, 辺 AB, BC, CA の長さの 乗の比を求めよ [008] 5 平面上で AB となる 点 A, B をとる 点 A を中心とする半径 の円を S とし, 点 B を中心とする半径 の円を T とする 点 C, D は円 S 上を動き, 点 E, F は円 T 上を動く ただし, 線分 CD は点 A を通り, 線分 EF は点 B を通る このとき内積 CE DF の最大値と最小値を求めよ [007] 6 yz 空間内に点 A (,, ) と点 B( 5,, 0 ) がある 点 C が y 軸上を動くとき, 三角形 ABC の面積の最小値を求めよ [00] 7 R を平面上の凸六角形とし, その頂点を順に A, B, C, D, E, F とする AB, b BC, c CD とおく R が ED, FE = b を満たすとする () AF c であることを示せ () 三角形 ACE と三角形 BDF の重心が一致するとき,, b, c の間の関係を求め よ () R が () の条件を満たし, さらに内積に関して b, b c, c を満たすとき, R の面積を求めよ [00] 8 三辺の長さが OA, OB, AB 7 の三角形 OAB がある OA の中点を M とし, B を始点とする半直線 BM 上に BP OB b とする () OP を, bと t を用いて表せ tbm となる点 P をとり, OA, () と b の内積 bを求めよ () AP BMとなるとき t の値を求めよ [999] --

千葉大学 文系分野別問題 (998~08) 9 空間に, 同一直線上にない 点 O, A, B と 点 P がある O, A, B を通る平面を とし, 点 P は 上にないとする OA, OB b, OP p とおき,, b, b, p, pb とする () ps tbが平面 に垂直になるように実数 s, t を定めよ () 平面 に関して点 P と対称な点を Q とするとき, ベクトル OQ を, b, pを用 いて表せ () 三角形 OPQ の面積が のとき, p の大きさ p を求めよ [998] 整数と数列 初項が で公差が 6 である等差数列, 7,, の第 n 項を n とし, また初項が で公差が である等差数列, 7,, の第 m 項をb m とする つの数列 { n }, { bm } に共通して現れる数すべてを小さい順に並べてできる数列を { ck } とし, つの数列 { n }, { bm } の少なくとも つの項になっている数すべてを小さい順に並べてできる数列を { dl } とする したがって c = 7 であり, また数列 { dl } のはじめの 5 項は,, 7,, となる () 数列 { ck } の一般項を求めよ () d000 および d 00 の値を求めよ [08] k, m, n を自然数とする 以下の問いに答えよ () k を 7 で割った余りが であるとする このとき, k を で割った余りは であることを示せ () m+ 5nが で割り切れるとする このとき, mn を 7 で割った余りは ではないことを示せ [05] 整数 p, q ( p q 0) に対して 項係数を 0! = とする () n, k が 0 以上の整数のとき, n+ k+ Ck+ ( ) ない値になることを示せ () m が 以上の整数のとき, 和 p C q p! = と定める なお, q!( p-q)! - を計算し, n によら C C n+ k k n+ k+ k + + + + を求めよ [0] C C C C 5 m --

千葉大学 文系分野別問題 (998~08) p, q を互いに素な 以上の整数, m, n は m< nなる正の整数とする このとき, 分母が pq で, 分子が p でも q でも割り切れない分数のうち, m よりも大きく n よ りも小さいものの総数を求めよ [0] 5 より小さい正の実数 に対して, 円 C( ):( + - ) + ( y+ - ) = と 定める そのうえで, 数列 { n} を以下の方法によって定める (i) n = のときは, 円 C( ) が 軸と接するような定数 の値を とする さらに, 円 C( ) と 軸との接点を P とし, 円 C( ) の中心を Q とおく (ii) n のときは, 円 C( ) が直線 Pn-Qn-と接するような定数 の値を n とする さらに, 円 C( n ) と直線 Pn-Qn-との接点を P n とし, 円 C( n ) の中心を Q n とおく このとき, 以下の問いに答えよ () を求めよ () を求めよ () { n} の一般項を求めよ [0] 6 放物線 y と直線 y b によって囲まれる領域を D (, y ) y b とし, D の面積が 9 であるとする 座標平面上で, 座標, y 座標がともに整数である 点を格子点と呼ぶ () 0 のとき, D に含まれる格子点の個数を求めよ (), b がともに整数であるとき, D に含まれる格子点の個数は,, b の値によらず一定であることを示せ [00] 7 以下の問いに答えよ () を有理数とする 7 が整数ならば, は整数であることを示せ (), b を整数とする 7b が の倍数ならば, と b はともに偶数であることを示せ () r は整数, s は有理数とする r 7s が整数ならば, s は整数であることを示 せ [008] -5-

千葉大学 文系分野別問題 (998~08) 8 n を奇数とする () n は 8 の倍数であることを証明せよ () 5 n n は の倍数であることを証明せよ () 5 n n は 0 の倍数であることを証明せよ [007] 9 数列 n とき, b () () n において,, である b は正の公比をもつ等比数列とする ( n ) nn nn 6 ( n ) nn n nn を, b, b を用いて表せ n n 56 が成り立つとき n n ( n,, ) とおく (i) 一般項 bn を求めよ (ii) 一般項 を求めよ [005] 0 数列 n n を,, () 一般項 n を求めよ n () k k k n n ( n,, n n ) で定める を求めよ [00] n 以下の問いに答えよ () n を自然数とする このとき, n を で割った余りは 0 または であることを証明せよ () つの自然数, b, c が, b c を満たしている このとき,, b の少なくとも一方は偶数であることを証明せよ [00] 数列 n は次の (i), (ii) を満たすとする Sn (i) (ii) n について, n Sn ただし, Sn nである () を求めよ () n に対して, S n を S n で表せ () S n を求めよ () n に対して, n を求めよ [000] -6-

, n 0, n Sn Sn (,,, ) ある ただし, S n は n の初項から第 n 項までの和である 千葉大学 文系分野別問題 (998~08) n で与えられる数列 n () を求めよ () S n を求めよ () n を求めよ [999] が 座標平面において, 点 P, Q をそれぞれ直線, 上の点とし, 直線 PQ が円 y に接するように動くものとする このとき, 点 P, Q の y 座標が ともに整数であるような P, Q の組をすべて求めよ [998] 確率 箱の中に n 枚のカードが入っている ただし n とする そのうち 枚は金色, 枚は銀色, 残りの ( n - ) 枚は白色である この箱からカードを 枚取り出し, その色が金なら 50 点, 銀なら 0 点, 白なら 0 点と記録し, カードを箱に戻す この操作を繰り返し, 記録した点の合計が k 回目にはじめて 00 点となる確率を P ( k ) と する () 確率 P () を求めよ () 確率 P (6) を求めよ () 確率 P () を求めよ [08] 個のさいころを 回投げて, 以下のルールで各回の得点を決める 回目は, 出た目が得点になる 回目は, 出た目が 回目と同じならば得点は 0, 異なれば出た目が得点になる 回目は, 出た目が 回目または 回目と同じならば得点は 0, どちらとも異なれば出た目が得点になる 回の得点の和を総得点とし, 総得点が n となる確率を p n とする () 総得点 n の最大値, 最小値と, それらの n に対する p n を求めよ () p6 を求めよ [07] -7-

千葉大学 文系分野別問題 (998~08) 個のさいころを 回投げ, 最初に出た目を, 回目に出た目を b とする 次方程式 - + b= 0 について, 次の問いに答えよ () 実数解は存在すれば正であることを示せ () 実数解の個数が となる確率を求めよ () 実数解の個数が となる確率を求めよ [06] さいころを 5 回振るとき, 初めの 回においては 6 の目が偶数回出て, しかも最後の 回においては 6 の目がちょうど 回出る確率を求めよ ただし, 6 の目が一度も出ない場合も 6 の目が出る回数を偶数回とみなす [05] 5 A, B ふたりは, それぞれ から までの番号のついた 枚のカードを持ち, それを用いて何回かの勝負からなる次のゲームをする 初めに A, B はそれぞれ 枚のカードを自分の袋に入れ, よくかきまぜる A, B はそれぞれ自分の袋から無作為に 枚ずつカードを取り出し, そのカードを比較して 回の勝負を行う すなわち, 大きい番号のついたカードを取り出した方がこの回は勝ちとし, 番号が等しいときはこの回は引き分けとする 袋から取り出したカードは袋に戻さないものとする A, B どちらかが 回勝てば, カードの取り出しはやめて, 回勝った方をゲームの勝者とする 枚すべてのカードを取り出してもいずれも 回勝たなければゲームは引き分けとする このとき, 以下の問いに答えよ () A が 0 勝 0 敗 引き分けしてゲームが引き分けになる確率を求めよ () A が 勝 敗 引き分けしてゲームが引き分けになる確率を求めよ () A がゲームの勝者になる確率を求めよ [0] 6 から 9 までの番号をつけた 9 枚のカードがある これらを無作為に 列に並べる試行を行う () 下記の条件 (A) が成り立つ確率を求めよ () 下記の条件 (B) が成り立つ確率を求めよ () 条件 (A), (B) が同時に成り立つ確率を求めよ ただし, 条件 (A), (B) は次のとおりである (A) 番号 のカードと番号 のカードは隣り合わない (B) 番号 8 のカードと番号 9 のカードの間には, ちょうど 枚のカードがある [0] -8-

千葉大学 文系分野別問題 (998~08) 7 さいころを 7 回投げ, k 回目 ( k 7) に出る目を X k とする () 積 XX が 8 以下である確率を求めよ () 積 XX X7が偶数である確率を求めよ () 積 XX X7が の倍数である確率を求めよ () 積 XX X7を で割ったときの余りが である確率を求めよ [0] 8 個のさいころを 回投げる 回目に出る目を, 回目に出る目を, 回目に出る目を とし, 整数 n を, n= ( -)( -)( -) と定める () n = 0 である確率を求めよ () n = 0 である確率を求めよ [0] 9 辺の長さが の正六角形 AA AAA5A 6 を考える さいころを 回投げ, 出 た目を順に i, j, k とするとき, A i A j A k の面積を 乗した値を得点とする試行を行 う ただし, i, j, k の中に互いに等しい数があるときは, 得点は 0 であるとする () 得点が 0 となる確率を求めよ () 得点が 7 となる確率を求めよ () 得点の期待値を求めよ [00] 0 から 9 までの番号をつけた 9 枚のカードがある このなかから無作為に 枚のカードを同時に取り出し, カードに書かれた つの番号の積を X とおく () X が 5 の倍数になる確率を求めよ () X が 0 の倍数になる確率を求めよ () X が 6 の倍数になる確率を求めよ [009] n を自然数とする 個のさいころを続けて 回投げ, 回目に出た目の数を, 回目に出た目の数を y とする n y n n となる確率を P n で表すとき, 次 の問いに答えよ () P を求めよ () Pn が最大となる n を求め, そのときの P n を求めよ () P n となる n を求めよ 6 [008] -9-

千葉大学 文系分野別問題 (998~08) から 5 までの数字が書かれたカードが, それぞれ 枚ずつ, 合わせて 0 枚あ る この中からカードを 枚同時に取り出し, その数字を X, Y とする ただし, X Y とする () X Y となる確率を求めよ () X となる確率を求めよ () X の期待値を求めよ [005] n 枚のカードの表に,,, n の数をそれぞれ つずつ書く この n 枚のカー ドを裏返しにして, よくまぜ, 重ねて, 上から順に,,, n の数を書く 表と裏に 書かれた数が一致するカードが 枚もない確率を p n とする () p を求めよ () n のとき, 表と裏に書かれた数が一致するカードの枚数の期待値を求めよ () p5 を求めよ [00] 次の問いに答えよ ただし同じ色の玉は区別できないものとし, 空の箱があってもよいとする () 赤玉 0 個を区別ができない 個の箱に分ける方法は何通りあるのか求めよ () 赤玉 0 個を区別ができる 個の箱に分ける方法は何通りあるのか求めよ () 赤玉 6 個と白玉 個の合計 0 個を区別ができる 個の箱に分ける方法は何通りあるのか求めよ [00] 論証 n を自然数とするとき, 次の問いに答えよ () k を k n を満たす自然数とするとき, n k k 示せ ただし n C k は二項係数である n () 不等式 n n k () 不等式 < n k k < が成り立つことを示せ k k C n k が成り立つことを n が成り立つことを示せ [009] n -0-

分野別問題と解答例 関数 / 微分と積分 / 図形と式 図形と計量 / ベクトル 整数と数列 / 確率 / 論証 --

千葉大学 文系関数 (998~08) 問題 右図のような 辺の長さ 0cm の正方形 ABCD がある 点 P および点 Q は時刻 0 に A および B をそれぞれ出発し, 正方形 ABCD の周上を反時計回りに毎秒 cm 進む また, 点 R は時刻 0 に B を出発し, 正方形 ABCD の周上を反時計回りに毎秒 cm 進む 点 R が A に達するまでに PQR の 面積が 5cm となる時刻をすべて求めよ [0] 解答例 点 R が C, D, A に達するのは, それぞれ 5 秒後, 0 秒後, 5 秒後である そして, 出発してから t 秒後の PQR の面積を S とし, S = 5 となる t を求める (i) 0 t 5 のとき A D PB = 0 - t, QR = t- t = tより, S = t(0 - t) =-( t- 5) + 5 S 5 より, S = 5 となる場合はない (ii) 5 t 0 のとき PB = QC = 0 - t, BQ = t, CR = t -0 より, S = ( t- 0 + 0 -t) 0 -(0 - t)( t+ t- 0) = 5 50 t - t+ ここで, S = 5 とすると, 5 t 0から, t = 5+ 5 (iii) 0 t 5 のとき t - 0t+ 0 = 0 となり, PC = QD = 0 - t, CQ = t - 0, DR = t -0 より, S = ( t- 0 + 0 -t ) 0 - (0 -t )( t- 0 + t- 0) = 0 00 t - t+ ここで, S = 5 とすると, 0 t 5 から, t = 0 0 (i)~(iii) より, t = 5+ 5, コメント t - 80t+ 50 = 0 となり, 0 0 である 高校入試に出題されるようなタイプです 場合分けも難しくありません -- P B A B A P B A B P Q R R Q C D C D R C D Q C

問題 を実数とする 関数 f ( ) 千葉大学 文系関数 (998~08) の最小値を を用いて表せ [00] 解答例 関数 f ( ) に対して, f ( ) ( ) ( ) f ( ) ( ) ( ) (i) かつ ( ) のとき における f ( ) の最小値は f, における f ( ) の最小値は f となり, > から, f ( ) の最小値は f である (ii) かつ ( ) のとき における f ( ) の最小値は f ( ), における f ( ) の最小値 は f ( ) となり, f ( ) の最小値は f ( ) である (iii) かつ ( ) のとき における f ( ) の最小値は f ( ), における f ( ) の最小値 は f となり, ( ) ( ) 0, よって, f ( ) の最小値は f である (i)~(iii) より, f ( ) の最小値は, のとき, のとき である コメント放物線の軸 が の範囲に入っているかどうか, また が の範 囲に入っているかどうかで場合分けをしています なお, かつ のときは, の値が存在しないので, 記述を省きました --

千葉大学 文系関数 (998~08) 問題 を実数とする についての方程式 が異なる実数解をちょ うど 個もつような の値の範囲を求めよ [007] 解答例 に対して, (*) (i) 0 ( 0 8 ) のとき (*) が異なる実数解を 個もつ条件は, > >0, ( ) >0, よって, 0 <, < 8 (ii) <0 ( <0, 8< ) のとき (*) が異なる実数解を 個もつ条件は, 0 > (ii-i) 0 のとき (ii-ii) > のとき <0, 6 0< <6 0 よって,, 6 0<<0, 8< <6 0 (i)(ii) より, (*) が異なる実数解を 個もつ条件は,, 6 0<<, < <6 0 または コメントグラフをイメージしながら解いています 軸に関して折り返しのない場合が (i), ある場合が (ii) です --

千葉大学 文系関数 (998~08) 問題 実数 に対し, 次関数 f ( ) 5 を考える () 方程式 f ( ) 0 が異なる つの実数解をもつような の範囲を求めよ () 次関数 y f ( ) のグラフが 点 (, 0 ), (, 0 ) を通り, < とな るような の範囲を求めよ [006] 解答例 () f ( ) 0 すなわち 5 0 が異なる つの実数解をもつ条件は, D ( 5 ) >0 まとめると, 5 ( ) >0 より, <0, < () y f ( ) のグラフと 軸の交点, が < を満たす条件は, まず () から, <0, < また, y f ( ) のグラフの軸が なので, < < より, < <6 さらに, f ( ) 5 0 より, 0 5 5 f ( ) 9 5 0 より, 9 0 0 0 ~の共通範囲をとって, < 0 コメント解の配置の基本問題です 共通範囲をとるところでミスをしないようにしましょう -5-

千葉大学 文系関数 (998~08) 問題 次関数 f ( ) b cについて以下の問いに答えよ ただし, <0 とする () f ( ) を で割った余りと で割った余りとが一致しているとする このとき, bになることを示せ () () の関数が, さらに次の (i), (ii) を満たすとき, f ( ) を求めよ (i) 曲線 y f ( ) が直線 y と接する (ii) 曲線 y f ( ) と 直線 y 0,, 0で囲まれた部分の面積は 5 6 であ る [000] 解答例 () 剰余の定理を利用して, f( 0) f( ), c b cから, b () () より, f ( ) c ここで, 条件 (i) より, y f ( ) と y と接するので, c, ( ) c 0 D ( ) c 0 0 5 条件 (ii) より, ( c ) d 6 0 c 5 6 5 c 6, c 5 6 6 より, ( ) 5 0, 0から,, 6 6 のとき, より c となり, f ( ) のとき, より c となり, f ( ) y O c コメント () の条件から, y f ( ) の軸が であることを見抜けば, 場合分けなしに f ( ) が決定できます -6-

問題 を正の数とし, t は 0 t< 千葉大学 文系微分と積分 (998~08) を満たす数とする 点 (,( t t- )) における曲線 y = ( -) の接線と, 軸および y 軸で囲まれた領域を D( t ) とする () 領域 D( t ) の表す図形の面積を および t を用いて表せ () 領域 D( t ) の表す図形の面積の最大値, およびそのときの t の値を を用いて表 せ () s は 0 s t を満たす数とする 領域 D( t ) と領域 D( s) を合わせてできる領域 D( t) È D( s) の表す図形の面積の最大値, およびそのときの s と t の値を を用い て表せ [08] 解答例 () 曲線 y = ( -) に対し y = ( -) となり, 0 t< において, 点 (,( t t- )) における接線の方程式は, y -( t- ) = ( t-)( - t) y = ( t-) - t + すると, と y 軸との交点は (0, - t + ) となり, また 軸との交点は t+ (, 0) である O t そこで, 接線 と 軸および y 軸で囲まれた領域 D( t ) の 面積を S( t) とおくと, S( t) t+ = (- t + ) = ( -t - t + t+ ) () より, S ( t) = (-t - t+ ) =- ( t- )( t+ ) すると, 0 t< における S( t) の増減は右表 t 0 のようになる これより, S( t) は t = のとき最 S ( t) + 0 - 大となり, 最大値は, S( t ) 8 S( ) = ( - - + + ) = 7 9 7 () 0 s t< のとき, 点 ( s, ( s- ) ) における接線の方 y 程式は, より, y = ( s-) - s + さて, つの領域 D( t ) と D( s) を合わせてできる領域 D( t) È D( s) の面積を T(, t s) とすると, (i) 0 s= t< のとき T(, t s) = S( t) より, () から最大値は 8 7 である y O s t -7-

千葉大学 文系微分と積分 (998~08) (ii) 0 s<t<のとき を連立すると, ( t-) - t + = ( s-) - s + から, ( t- s) = t - s, = t+ s よって, T(, t s) = S( t) + {(- s + )-(- t + )} t+ s となり, T(, t s) = (-t - t + t+ ) + ( t + st -s t- s ) ここで, t をt= t0 (0 <t0< ) で固定し, s を 0 s<t0 で動かすと考え, T( t0, s) = ( -t 0 - t0 + t0 + ) + ( t0 + t0 s-t0s - s ) T ( t 0, s) =- (s + t0s- t0 ) t0 s 0 t 0 =- ( s- t0 )( s+ t0 ) T ( t0, s) + 0 - すると, 0 s<t0 におけるT( t 0, s) の 増減は右表のようになる これより, t0 T( t0, s) は s = のとき最大となり, 最大値は, t T t t t t t t t t 0 0 0 0 ( 0, ) = ( - 0-0 + 0 + ) + ( 0 + - - ) 9 7 = 5 ( 0-0 + 0 + ) 7 t t t さらに, この状態を保ったままt 0 を 0 <t0< で動かすと考え, 変数をt 0 から t に戻し ( ) (, t U t = T t ) とおき直すと, U( t) 5 ( t t t ) U ( t) = 5 ( t - t+ ) 9 = (5 t- )( t- ) 6 すると, 0 <t< における U( t) の増減は = - + + から, 7 右表のようになる これより, U( t) はt= のとき最大となり, 最大値は, 5 U ( 5 7 9 8 ) = ( - + + ) = 5 7 5 5 5 5 (i)(ii) より, T( t, s) は, t=, s= = のとき, 最大値 8 5 5 5 5 をとる コメント T( t0, s ) t 0 5 U ( t) + 0 - U( t ) 微分と最大 最小に関する問題です () は 変数関数が対象の設問で, 文字を固定して処理しています ただ, 重複をいとわず丁寧に記述したところ, かなりの分量になってしまいました -8-

問題 千葉大学 文系微分と積分 (998~08) 座標平面上の点 (, b) から曲線 y = -に引ける接線の本数を n とする () n = を満たすような点 (, b) の範囲を図示せよ () - < bかつ n を満たすように点 (, b) が動くとき, b- の最小値を求め よ [07] 解答例 () 曲線 y = -に対して, y -( t - t) = (t -)( - t), この接線が点 (, b) を通ることより, - t + t - = b y = -となり, 点 y = (t -) - t (, t t -) t における接線は, b= (t -) -t となり, 接線が 本引ける条件は, 複接線が存在しないことより, 接点が 個すなわち の異なる実数解が 個ある条件に等しい そこで, f ( t) =- t + t - とおくと, は f ( t) = bとなり, =- + =- - f ( t) 6t 6t 6 t( t ) (i) > 0 のとき f ( t ) の増減は右表のようになり, が 個の実数解をもつ条件は, t f ( t ) - 0 0 + 0 - - < b< - f ( t ) - - (ii) = 0 のとき f ( t) =-6t 0となり, f ( t ) は単調減少するので, が 個の異なる実数解を もつことはない (iii) < 0 のとき f ( t ) の増減は右表のようになり, が 個の実数解をもつ条件は, - < b<- (i)~(iii) より, 点 (, b) の範囲を図示する そこで, 境界線 b= -に対して, b = - = ( + )( - ) すると, b の値の変化は右表のようになる t 0 f ( t ) - 0 + 0 - f ( t ) - - - b + 0-0 + b - -9-

千葉大学 文系微分と積分 (998~08) 以上より, 点 (, b) の範囲は右図の網点部となる ただし, b 境界線は含まない () まず, - < bのもとで, 接線の本数が 本以下, すなわち の異なる実数解が 個以下となる (, b) の条件を求める (i) > 0 のとき - < bなので, の実数解が 個以下となる条件は, b - (ii) = 0 のとき つねにの実数解は 個となるので, - < bから, b > 0 (iii) < 0 のとき - < bのとき, の実数解は 個なので, b>- (i)~(iii) より, 点 (, b) の範囲は右図の網点部となる ただし, 境界線は > 0 の部分のみを含む さて, このときb- = k ( b= + k) が最小となるのは, 右図から, 曲線 b= -が傾き の接線をもつときなので, b = - = から, = となる すると, b = - =- から, 接点の座標は (, - ) となる 以上より, b- = kの最小値は, - - =- である - O - b - O - コメント超頻出の 次曲線の接線の本数の問題に, 領域と最大 最小の問題が付け加えられています なお, () の結果を補集合として利用すると, () の記述量はやや減少します -0-

問題 千葉大学 文系微分と積分 (998~08) は 0< < を満たす定数とする 0 t を満たす実数 t に対して, 座標平面上 の 点 A (,0) t, B(, t ), C( - t, ), D( 0, - t ) を考える このとき, 四角形 ABCD の面積 S( t) が最小となるような t の値を求めよ [06] 解答例 定数 (0< < ), および実数 t (0 t ) に対して, 点 A (,0) t, B(, t ), C( - t, ), D( 0, - t ) を頂点とす る四角形 ABCD の面積を S( t) とおく すると, S( t) = - (-t) t - (- + t)( - t ) -(-t)(- + t) -t(- t) = - {-t -( - ) t + ( + ) t} = t + ( -) t -( + ) t+ ( ) = + ( -) -( + ) となり, S ( t) 0 S t t t 右表のようになり, t = で最小となる (ii) のときこのとき S () = - 0 より, 0 S ( t) 0から S( t) は単調に減少し, t = で最小となる (i)(ii) より, S( t) が最小となるような t の値は, = を満たす正の解は, - + + + + 7 S (0) =- ( + ) < 0からt = であり, これをt = とおく (i) 0 < < のとき このとき S () = - > 0 より, < < と t 0 なる そして, 0 t における S( t) の増減は S ( t) - 0 + S( t ) < となる そして, 0 t において - + + + + 7 t = ( < < ), t = (0< ) y D - t t O t A C -t B コメント微分と最大 最小に関する標準的な問題です なお, S( t) の立式については, 位置 関係に場合分けが生じないので, 普通に正方形から つの直角三角形を除きました --

千葉大学 文系微分と積分 (998~08) 問題 m を実数とする に関する方程式 -- - m = 0の実数解の個数を求めよ [05] 解答例方程式 -- - m = 0 に対して, y = -, y = - m -- - = -m から, すると, の異なる実数解の個数は, とのグラフの共有点の個数に一致する さて, より, y = - = ( + )( - ) これより, の増減は右表のようになる また, は y 0 で, 点 ( m, 0) を頂点とする折 y + - 0-0 + れ線で, その傾きは と- である ここで, 点 (, - ) において, のグラフの 接線の傾きが になるとすると, < 0 として, - =, =, =- =- すると, - = 0 = 0 となり, 9 - = - m よって, m 0 6 =- - =- 9 9 また, 点 (, - ) において, のグラフの接線の傾きが- になるとすると, < 0 として, すると, - =-, =, =- =- - = 7 = 7 6 となり, 9 よって, m 6 7 =- + 6 = 6 9 9 6 - =- + m 以上より, とのグラフの共有点の個数, すなわち方程式 の異なる実数解の個数は, 右上図から, m <- 6, 6 < m のとき 個, m =- 6, 6 のとき 個 9 9 9 9-6 < m < 6 のとき 個 9 9 コメント y - - O m αβ 初めからグラフを用いて処理をしましたが, 詰めの作業がやや煩雑です まず, 方程式 を同値変形した方がよかったかもしれません m y

千葉大学 文系微分と積分 (998~08) 問題 実数 に対し, 関数 f ( ) = + t+ dt+ を考える 曲線 C : y= f ( ) が 軸 ò と 点の共有点をもつための の範囲を求めよ またこのとき曲線 C と 軸で囲まれる部分の面積を求めよ [0] 解答例 ò + f ( ) = t+ dt+ に対し, 右図は y= t+ の + グラフであり, さらに g( ) = t+ dtとおくと, (i) <- のとき g ( ) = (----) =-- (ii) - <- のとき ò ( ) g ( ) = ( -- ) + ( + ) = + + 5 = + + (iii) - のとき g ( ) = ( + + + ) = + (i)~(iii) より, y = g( ) のグラフは右図のようになる すると, 曲線 C : y= f ( ) が 軸と 点の共有点をもつ条件は, f ( ) = 0 すなわち g( ) =-が異なる 実数解 - - O をもつことに対応し, - > すなわち <- である 曲線 C と 軸で囲まれる部 分の面積 S は, y = g( ) のグラフと直線 y =-で囲まれる部分の面積に等しいので, () <- ( - <- ) のとき y = g ( ) (- -) と y =- を連立すると, + + 5 + = 0 となり, この解 = - - - を =, ( < ) とおくと, S =-ò ( -)( - ) d = ( - ) = ( - - ) 6 6 (b) - > ( <- ) のとき y = g ( ) ( <-) と y =- を連立すると = -, y = g ( ) ( >-) と y =-を連立すると =-- となり, - y O y t --

千葉大学 文系微分と積分 (998~08) ( ) ( )( ù ) S = { --(- )} + é { ( )} 6 êë - - - + - - - - - - úû = + (- + )( -- ) = - 6 コメント絶対値つきの関数の定積分は, グラフを利用して, 台形や三角形の面積を対応させて計算しています --

千葉大学 文系微分と積分 (998~08) 問題 と k を正の実数とする y のグラフを平行移動して得られる放物線 C と y のグラフを平行移動して得られる放物線 C が, ともに原点 O( 0, 0 ) で直線 y k に接するものとする 原点 O を通り, 直線 y k に垂直な直線を l とする 放物線 C と直線 l によって囲まれる図形の面積を S, 放物線 C と直線 l によって囲 まれる図形の面積を S とおき, S S S とする 次の問いに答えよ () S を と k を用いて表せ () k とする S を最小にする の値と, そのときの S の値を求めよ [009] 解答例 () 原点を通る放物線 C の方程式を, おくと, y y p となる y p と 条件より, 0 のとき y k から, p k となり, y k また, 同様にして, 原点を通る放物線 C の方程式を, q とおくと, y q となる 条件より, 0 のとき y k から, q k となり, y k さらに, 直線 y k に垂直な直線 l は, y である k の交点 0 は, k から, k となり, k k 0 S k d ( ) k k 6 k の交点 0 は, k から, k となり, k k S k d k 0 k 6 k よって, S S S k k 6 k k () k のとき, k より, k S 6 ( ) 6 C l α y O k k C β -5-

千葉大学 文系微分と積分 (998~08) ここで, >0 より, 相加平均と相乗平均の関係を用いると, 6 6 8 なお, 等号は, 6 すなわち のときに成立し, このとき S は最小値 8 6 をとる コメント放物線とその法線で囲まれる部分の面積について, その最小値を求めるという頻出問題です -6-

問題 千葉大学 文系微分と積分 (998~08) 次関数 f ( ) は, f ( ) ( ) f ( t ) dt f ( t ) dt を満たすとする 0 0 () f ( ) を求めよ () 関数 f ( ) の 0 における最小値を求めよ [008] 解答例 () f ( ) ( ) f ( t ) dt f ( t ) dt に対し, t dt 0 0 f ( ) とおくと, 0 f ( ) ( ) f ( t ) dt 0 は 0 のとき成立し, そこで両辺を微分すると, f ( ) f ( ) ( ) f ( ), f ( ) ( ) f ( ) は 次関数なので, の両辺の定数項を比較すると, 0 である より, f ( ), f ( ) となり, C を定数として, f ( ) C すると, f ( t ) dt 0 より, C 0 となり, 0 以上より, f ( ) である () g ( ) f ( ) とおくと, g ( ) ( )( ) C 0 における g ( ) の増減は右表のようになり, 最 g である 7 小値は, 0 g ( ) - 0 + g ( ) コメント計算量を減少させるために, 数 Ⅱの範囲外ですが, 積の微分法を利用して解いています -7-

千葉大学 文系微分と積分 (998~08) 問題 関数 f ( ) を次のように定義する また, f ( ) ( ) ( >) g ( ) b とする y g ( ) のグラフが y f ( ) のグラフと 点 で接するとき, 次の問いに答えよ (), b の値を求めよ () y f ( ) と y g ( ) のグラフで囲まれる部分の面積を求めよ [006] 解答例 () y g ( ) のグラフが y f ( ) のグラフと 点で接す ることより, p> として, g ( ) ( p ) すると, y g ( ) のグラフと直線 y との共有点は, ( ) p, ( p ) p 0 < において接することより, D ( p ) ( p ) 0, p < より, p 0, p 5 この値は p> を満たし, しかもは < となり, 成立しているので, 5 g ( ) 5 9 6 よって, 5, b 9 6 () < における接点はより, > における接点は p 5 から, y f ( ) と y g ( ) のグラフで囲まれる部分の面積 S は, S コメント 5 5 9 d 5 9 6 5 5 5 d d 5 96 微積分の基本問題です y f ( ) のグラフが複雑ではないので, 直感に依存した 解となっています y O 6 d -8-

問題 千葉大学 文系微分と積分 (998~08) は実数とする つの曲線 y と y は, あ る共有点で両方の曲線に共通な接線をもつ このとき を求めよ [005] 解答例 y, y に対して, より y, より y ここで, t において, とが共通の接線をもつとき, t t t t t t t t より, t t t 0 より, t t 0, ( t )( t ) 0 となり, t, (i) t のとき より, 0, 5 8 08 0 7 9 ( )( 5 5 6 ) 0 よって,, 5 05 0 (ii) t のとき より, 0, 0 ( )( ) 0 は実数より, (i)(ii) より,,, 5 05 0 コメント微分法の基本問題です (i) は係数の大きい 次方程式が出現し, 計算ミスを疑ってしまいました -9-

千葉大学 文系微分と積分 (998~08) 問題 次関数 f ( ) および 次関数 g ( ) を, f ( ), g ( ) b c とし, y f ( ) と y g ( ) のグラフが点, で共通の接線をもつとする このとき以 8 下の問いに答えよ () b, c を を用いて表せ () f ( ) g ( ) の 0 における最小値を を用いて表せ [00] 解答例 () f ( ) より f ( ) となり, f である また, g ( ) b c より, g( ) b となる g となるので, 8 b c, b 8 よって, b, c 8 () h( ) f ( ) g ( ) h( ) 条件より, g かつ とおくと, () より, h( ) 7 ( ) ( )( 6 ) h( ) 0 の解は,, となり, h 0, h また, h( 0 ), h から, 0 における h( ) の最小値を m とおくと, (i) <0 0 < のとき h ( ) - 0 + 右表より, m h 0 h ( ) 0 (ii) 0 < < のとき (ii-i) >0 ( < ) のとき 0 右表より, m h 0 h ( ) + 0-0 + (ii-ii) 0 ( ) のとき h ( ) 0 右表より, m h( 0 ) -0-

千葉大学 文系微分と積分 (998~08) (iii) < < 9 のとき h と h( 0 ) の大小関係 0 を調べるために, 差をとり, h ( ) + 0-0 + d ( ) h h( 0 ) h ( ) 0 すると, ( ) d となり, 7 ( ) d ( 9 )( ) 9 6 このとき, < 9 において, d( ) >0 より, d ( ) d >0 8 よって, h >h( 0 ) となり, m h( 0 ) である (iv) 9 のとき 0 h( ) > h( 0 ) より, h ( ) + 0 - m h( 0 ) h ( ) 0 (i)~(iv) より, < のとき m 0, のとき m である コメントとにかく朴訥に場合分けをし, それぞれの場合について h( ) の増減を調べました 難問ではないものの, かなりの時間を要します --

千葉大学 文系微分と積分 (998~08) 問題 実数 t に対して, f ( t ) を f ( t ) t d と定める 0 t のとき, f ( t ) 0 最大値および最小値を求めよ [00] の 解答例 0 t において, t ( t ) より, f ( t ) 0 t t t d t d t d 0 t t t ) d ( t ) d t 0 t ( t 0 t t t ( t ) t ( t ) t t f ( t ) t t t t 0 f ( t ) の値の増減は右表のようになるので, 最 f ( t ) - 0 + 大値は f ( 0 ), 最小値は f と 6 f ( t ) 6 6 なる コメント 0 t という条件があるために, 場合分けは必要ありません 微積分の基本問題です --

千葉大学 文系微分と積分 (998~08) 問題 実数 に対して, f ( ) とおく () 定積分 I ( ) f ( ) d を を用いて表せ () f ( ) が条件 f ( ) を満たすような の範囲を求めよ () が () の範囲を動くとき, I ( ) の最大値および最小値を求めよ [00] 解答例 ( 7 () I ( ) ) d ( ) () f () なので, f ( ) より, 0, 0 I ( ) 8 9 () () より, I すると, () より 0 なので, I ( ) 8 9 である の最大値は I ( ) であり, 最小値は コメント計算がすべてという超基本レベルの問題です --

千葉大学 文系微分と積分 (998~08) 問題, b を整数とする 次関数 f ( ) b が, 0<< の範囲で極大値と 極小値をもつとき,, b の値を求めよ [00] 解答例 f ( ) b より, f ( ) b 次関数 f ( ) が 0<< の範囲に極大値と極小値をもつ条件は, 次方程式 f ( ) 0 が 0<< の範囲に異なる 実数解をもつ条件に一致する まず, f ( ) 0 の判別式 D>0 より, 6b>0, y f ( ) のグラフの軸が より, 0< <, 6<<0 また, f ( 0 ) b>0 より, b>0 f ( ) b>0 より, b> 6 ~を満たす領域を図示すると, 右図の網点部となる ただし, 境界は含まない 条件より,, b は整数なので, この領域内の格子点が求める, b の値となる よって, (, b ) (, ) である b< 6 6 b O 6 コメント からまでの不等式は, 簡単に求められます しかし, この不等式を, b 平面上に図示して, 領域内の格子点をさがす過程には時間がかかります 上の解ではその記述を省略しましたが --

問題 千葉大学 文系微分と積分 (998~08) 三角形 ABC において, 辺 BC 上に点 D があり, BAD CAD 0である AB p, AC qとおく () AD の長さを p, q で表せ () pq を満たすとき, ABD の面積と ACD の面積の差の絶対値が最大にな る p の値を求めよ [000] 解答例 () AD とすると, ABD ACD ABC となるので, p sin 0 q sin 0 pq sin 60 pq p q pq, p q () S ABD ACD とおくと, () より, S psin 0 qsin 0 pq 条件より, q pなので, S p( p)( p) -5- pq ( p q ) p q ここで, 0<p< で f ( p) p( p)( p) p p pとすると, f ( p) 6p 6p f ( p ) 0 の解は, p 6 この解を p, ( <) とおくと, 0<<<となり, f ( p ) の増減は上表のようになる さて, f 0 であり, f ( p ) ( p) p( p) f ( p) より, y f ( p ) のグラフは点, 0 に関して対称となり, f( ) f( ) である すると, S p f ( ) のグラフは, 直線 p に関して対称となるので, S の最大値は f( ) f( ) である したがって, S が最大となる p は p コメント p 0 f ( p ) - 0 + 0 - f ( p ) 0 0 となる 6 S の最大値は求める必要がないので, 対称性を利用した解を書きました もし最大値を求めるのであれば, f ( p ) を f ( p ) で割った余りを利用します p B A D q C

千葉大学 文系微分と積分 (998~08) 問題与えられた実数, b のうち, 大きくない方を min, b で表すことにする 関数 f ( ) 7 に対して g( ) min f( ), f( ) とおく () 0 のとき, y g ( ) が最大となる の値, および最小となる の値をそれ ぞれ求めよ () つのグラフ y f ( ) と y g ( ) で囲まれた部分の面積を求めよ [998] 解答例 () f ( ) 7, f ( ) 7 y f ( ) のグラフは y f ( ) の グラフを 軸方向に だけ平行移動したもので, y f ( ) のグラフは y f ( ) のグラフを 軸方向に だ け平行移動したものである ここで, f ( ) f ( ) とすると, ( ) 7( ) ( ) 7( ) 0, ( 0) したがって, 0 のとき, g( ) f ( ) のとき, g( ) f ( ) また, 0< < < <より, 0 における y g ( ) が最小となる は, となる 最大となる は, 0,, のいずれかである ここで, g( 0) f( ) 6, g( ) f( ) ( )( 7), g( ) f( ) 6となることより, 最大となる は, である () f ( ) f ( ) とすると, 7 ( ) 7( ) より, 6 0, ( 0) また, f ( ) f ( ) とすると, 7 ( ) 7( ) より, 6 0, ( 0) y f ( ) と y g ( ) で囲まれた部分は, の範囲だけなので, S f( ) f( ) d ( 6) d f ( ) + 0-0 + f ( ) 0-6 y -6-

千葉大学 文系微分と積分 (998~08) S f( ) f( ) d ( 6) d 7 求める面積は, S S 8 7 コメント y f ( ) のグラフを丁寧に書いて, 軸方向に, および だけ平行移動すれば, 結論は見えてきます 後はそれを計算で補うだけです -7-

千葉大学 文系図形と式 (998~08) 問題 座標平面上に 5 点 A (0, 0), B(0, ), C(, ), D(, 0), E ( 0, ) がある 点 E と点 P( s, ) (0< s < ) を通る直線を l とする 直線 y = に関して l と対称な直線を l とし, l と直線 = の交点を P とする さらに, 直線 = に関して l と対称な直線 l は, 軸と線分 AD 上で交わるとし, その交点を P とする () 直線 l が点 D を通るときの s の値を求めよ () 線分 DP の長さを s を用いて表せ () EP + PP + PP の最大値と最小値を求めよ [06] 解答例 () 点 E ( 0, ) と点 P( s, ) (0< s < ) を通る直線 l を, y = に関して対称移動した直線を l とする すると, l は P と E を y = に関して対称移動した点 Q ( 0, ) を通ることより, その傾きが- となり, s l : y=- + s l が D(, 0) を通るとき, 0 =- s + から, s = () l と 軸との交点 Q は, 0 =- + から s s = となり, Q(,0) s から, DP = DQ = s - () P は線分 AD 上にあることから, より 0 s - となり, s このとき, P は線分 CD 上にある そこで, EP = QP, PP = PQ から, F = EP + PP + PP とおくと, F = + + = ( ) QP PP PQ QQ = ( s) + 9 = s + すると, より 5 9s + となるので, F の最大値は =, 最小 6 値は 5 = 5 である 6 y Q A B E P s l P l C P D Q l コメント折れ線の長さの和に関する問題です 線対称移動がポイントですが, その誘導は問題文中に示されています -8-

千葉大学 文系図形と式 (998~08) 問題座標平面上に, 原点を中心とする半径 の円と, その円に外接し各辺が 軸または y 軸に平行な正方形がある 円周上の点 (cos, sin ) ( ただし 0 < < ) における接 線と正方形の隣接する 辺がなす三角形の 辺の長さの和は一定であることを示せ また, その三角形の面積を最大にする を求めよ [0] 解答例原点を中心とする半径 の円周上の点 (cos, sin ) ( 0 ) < < における接線の方程式は, cos + ysin = 直線 = と連立して, ysin = - cos, y = - cos sin そこで, L = AP+ PB+ BA とすると, PAB = となることを用いて, R S L = cos ( - - )( + tn + ) = sin + cos - cos + sin + sin cos sin cos (sin + cos ) - = = + sincos - = sincos sincos また, APB の面積を S とすると, S cos ( - ) (sin + cos -) = - tn = sin sin sin cos (sin + cos -) (sin + cos -) = = sincos (sin + cos ) - (*) = + = + とおくと, 0 < < より<t と なり, (*) から, ( t -) S = = t - = - t - t+ t+ よって, S が最大となるのは, t = すなわち = のときである ここで, t sin cos sin ( ) Q y O B θ P A コメント三角関数の図形への応用問題です 問題文を丁寧に読まないと, 円と正方形の位置関係について, ミスをしてしまいそうです -9-

千葉大学 文系図形と式 (998~08) 問題 y = 上に 点 A (, ), B ( b, b ), b を実数とし, > 0 とする 放物線を とる 点 A における放物線の接線と法線をそれぞれ l A と n A, 点 B における放物線の接線と法線をそれぞれ l B と n B とおいたとき, la と l B が直交しているものとする つの接線 l A, lb の交点を P とし, つの法線 n A, nb の交点を Q とする () b を を用いて表せ () P, Q の座標を を用いて表せ () 長方形 AQBP の面積が最小となるような の値と, そのときの面積を求めよ [0] 解答例 () y = より l, B ( b, b ) 線 A b である y = となり, 点 A (, ) における接 における接線 lb の傾きは, それぞれ, ここで, la と l B が直交していることより, b =-, b =- () まず, la : y- = ( -) より, y= - lb : y= b - b を連立すると, - = b - b より, ( - b) = -b となり, = + b, y = + b - = b を代入すると, = -, y =-より, P ( -, -) となる また, 四角形 AQBP は長方形なので, 対角線 AB の中点 ( + b, + b ) 線 PQ の中点が一致することより, Q(, y) とおくと, から, 8 と対角 = + b y= + b -(- ) = + 6 + = + + 8 Q, - + + となる = -, ( ) よって, ( ) B b y Q O P A -50-

千葉大学 文系図形と式 (998~08) () 長方形 AQBP の面積を S とおくと, S { ( ) }( b) = + + + = ( 6 8 )( ) ( ) 8 + + + = 8 + = + + - - - ( )( ) ここで, 相加平均と相乗平均の関係より, + = なお, 等号は, = すなわち = のとき成立する 以上より, S は = のとき最小値 8 8 = をとる コメント放物線の接線と法線を題材とした問題ですが, 長方形の性質を利用して, 計算量を減らしています -5-

千葉大学 文系図形と式 (998~08) 問題 放物線 y = 上の点 (, ) における接線を l とする () 直線 l が不等式 y>- + -5の表す領域に含まれるような の範囲を求めよ () が () で求めた範囲を動くとき, 直線 l が通らない点 (, y ) 全体の領域 D を図 示せよ () 連立不等式 ( y- )( y+ - + 5) 0, y( y + 5) 0 の表す領域を E とする D と E の共通部分の面積を求めよ [0] 解答例 () y = に対して, y = となり, 点 (, ) における接線 l の方程式は, y - = ( - ), 直線 l が不等式 に代入して, - >- + - 5, y = - y>- + - 5 の表す領域に含まれることより, を が任意の に対して成立することより, + ( -) - + 5> 0 D = ( -) -(- + 5) = ( -- ) < 0 すると, ( - )( + ) < 0 より, - < < である () 直線 l が通らない点 (, y) は, より, - + y= 0が - < < に実数解 をもたない条件として求めることができる ここで, f ( ) = - + y= ( -) - + yとおくと, (i) - のとき () f (- ) = + + y 0 より, y - - (b) f ( ) = - + y 0 より, y - (ii) - < < のとき () f ( ) =- + y>0より, y> (b) f (- ) = + + y 0, f ( ) = - + y 0 より, y - -, y - (iii) のとき () f (- ) = + + y 0 より, y - - (b) f ( ) = - + y 0 より, y - (i)~(iii) より, 点 (, y ) 全体の領域 D は右図の網点部とな る ただし, 破線の境界線のみ領域に含まない y - - - - -5-

千葉大学 文系図形と式 (998~08) () 不等式 ( y- )( y+ - + 5) 0を変形すると, >- + -5より, y - + -5 y また, y( y + 5) 0 より, O -5 y 0 5 よって, 連立不等式 5 の表す領域 E は右図の網 - 点部となる ただし, 境界は領域に含む さて, 直線 y =--と放物線 y=- + -5-5 を連立すると, -- =- + - 5, - + = 0 重解 = をもつことより, = で接する また, 直線 y = - と放物線 y=- + -5を連立すると, - =- + - 5, + + = 0 重解 =-をもつことより, =-で接する これより, 領域 D と E の共通部分を図示すると, 右図の網点部となる ただし, 境界は領域に含む そこで, この共通部分の面積を S とすると, S = ( + )(- + 5) - ( 5 5) d ò - + - + 0 = 7 - -( -) d 7 9 8 ò = - = 8 6 0 y - - - - - 5 コメント計算量の多い問題で, 時間はかなり必要です () はオーソドックスに解きましたが, 図形的に解くのが出題者の意図かもしれません -5-

千葉大学 文系図形と式 (998~08) 問題 は正の実数とし, 座標平面上の直線 l : y= と放物線 C : y= を考える C 上 y ( 0 ) の点 (, ) ただし < < で l との距離を最大にする点を P( s, t) とおく また P と l との距離を d とおく 以下の問いに答えよ () d, s, t をそれぞれ の式で表せ また点 P での放物線 C の接線の傾きを求めよ () 実数 を >0 の範囲で動かしたとき, 点 P( s, t) の軌跡を求め, 図示せよ [0] 解答例 () 直線 l : y= と放物線 C : y= の交点は, =, = 0, さて, 0<< において, C 上の点 P( s, t) と l との距 y 離が最大になるのは, P における C の接線が l と平行になるときである すなわち, C の接線の傾きが であるときより, から, =, = となり, s =, t ( ) = = - このとき, P と l との距離 d は, d = = = + (-) 8 () より, t= sとなり, >0 から s>0 である よって, 点 P の軌跡は, 半直線 y = ( >0) である また, y O P これを図示すると, 右図のようになる O コメント () は図形的に解きましたが, 問題文から推測すると, 出題者の意向に沿った解法とは言えないでしょう -5-

問題 千葉大学 文系図形と式 (998~08) 放物線 C : y 上の 点 A, B は, 直線 AB と C で囲まれる図形の面積が にな 6 るという条件を満たしながら C 上を動くとする このとき, 直線 AB が通りうる点の範囲を求め, 図示せよ [00] 解答例 A (, ), B(, ) ( < ) とおくと, 直線 AB の方程式は, y ( ), y ( ) 条件より, ( ) d, ( )( ) 6 d ( ) 6,, 6 をに代入して, y ( ) ( ) が任意の実数値をとるとき, 直線 が通過する点 (, y ) は, を についての 次方程式としてみたとき, 実数解をもつ (, y ) の条件とし て求められる から, y, ( ) y 0 D ( ) ( y ) y 0 よって, y より, 直線 AB が通りうる点の領域は 右図の網点部である ただし, 境界は領域に含む y O 6 コメント直線の通過領域を求める頻出問題です なお, で の値を固定して y の値の範囲 を考えるときは, を y ( ) と変形をし て, y を導きます -55-

千葉大学 文系図形と式 (998~08) 問題 座標平面上に, 中心がそれぞれ点 ( 0, ), 点 (, ) で, 同じ半径 をもつ つの円 C とC がある 次の問いに答えよ () 円 C, C と 軸に接するように円 C を描く このとき円 C の中心の座標を 求めよ () さらに, 円 C, C と 軸に接するように円 C とは異なる円 C を描く このとき円 C の中心の座標を求めよ [00] 解答例 () 円 C の半径を r とすると, 円 C, C は同じ半径なので, C の中心の座標は (, r ) となる y C C 円 C とC が接することより, ( r ) ( r ), r r よって, r より, 円 C の中心の座標は, O C C である () 円 C の中心の座標を ( s, t ) とおくと, 半径は t となる 円 C とC が接することより, ( t ) ( t ) s, s t C とC が接することより, t t ( s ), 円 t s s より, 8s s s, s 8s 0, ( s )( s ) 0 0<s< より s となり, よりt 9 9 よって, 円 C の中心の座標は, 9 である コメント 頻出問題です 本年度は, 名大 文系で同様な問題が出ています -56-

問題 直線 y と放物線 y とで囲まれた図形を D とする 千葉大学 文系図形と式 (998~08) () D の面積 S を求めよ () D を 軸の正の方向に m だけ平行移動して, 不等式 y の表す領域に含まれるように移す m の最小値 m を求めよ () m を () で求めた最小値とする D を 軸の正の方向に m だけ平行移動するとき, D が通過する範囲を図示し, その面積 S を求めよ [999] 解答例 () 直線 y, 放物線 y の交点は, より, 0, 0 0 ò ò S = ( - - - ) d =- ( + ) d - - 9 ( ) =- - = 6 () を 軸方向に m だけ平行移動すると, y ( m) ( m) ( m) m m と y が接するとき, ( m) m m ( m) m m 0 5 重解条件より D ( m) ( m m) 0なので, m 7 となる 5の重解は m となり, またこのときより y 0 なので, との接 点は図形 D の境界線上にある よって, m の最小値 m は, m 7 である () 図形 D が通過する範囲の面積 S は, D の面積 S に線分 AC, BD と弧 AB, CD に よって囲まれた図形の面積を加えたものである この図形 ABDC の面積は, 平行四辺形 ABDC の面積に等しいので, m ( ) 7 よって, S S 7 A y C O y O 7 B D コメント () の通過範囲の面積は, 移動距離に注目すると, 積分するまでもありません -57-

千葉大学 文系図形と計量 (998~08) 問題 右図のような 辺の長さが の立方体 ABCD-EFGH に D 対して, 対角線 AG と DF の交点を O とする 線分 AO 上の点 P と線分 DO 上の点 Q が OQ = AP -を満たし A C ながら動くとき, OPQ の面積の最大値を求めよ ただ B H し, 点 P, Q は点 O とは一致しないものとする [08] E G F 解答例 辺の長さが の立方体 ABCD-EFGH に対して, 対角線 AG と A D DF を含む断面は, 右図の長方形 AFGD である ここで, AD= FG=, AF= DG= から, P Q AG= DF= + ( ) =, OA = OD = O また, AOD = AFD であり, sin AFD = =, cos AFD = = F G これより, sin AOD = = となる さて, OP = (0< ) とおくと, 条件より, OQ = AP - = ( -)- =- + - すると, 0<- + - から - < - となり, 0< と 合わせて - < - (*) となる そこで, OPQ の面積を S とおくと, S = OP OQsin AOD = ( - + -) =- ( - - ) ( ) =- - - + ( - ) =- ( - - ) + - 6 よって, (*) から, OPQ の面積 S は = - のとき最大値 - 6 をとる コメント図形の計量に関する基本的な問題です ただ, 最後の平方完成はやや難ですが -58-

問題 座標平面上に 点 O(0, 0), A(, 千葉大学 文系図形と計量 (998~08) ), B(9, 0) がある 線分 OB 上に 点 P, Q を PAQ = 90となるようにとる ただし, 点 Q の 座標は点 P の 座標より大きいものとする APQ = とし, APQ の面積を S とする () S を を用いて表せ () S の最小値, およびそのときの点 P と点 Q の 座標を求めよ () S が AOB の面積の 倍となるとき, 点 P と点 Q の 座標を求めよ [07] 解答例 () O( 0, 0), A (, ), B(9, 0) に対し, 線分 OB y 上に点 P( p, 0), Q( q, 0) があり, PAQ = 90を A C 満たしている ただし, 0 p< <q 9 である P θ Q B O p q 9 APQ = とすると, APsin = AQsin(90 - ) =, AQcos = ここで, APQ の面積を S とすると, から, S = AP AQ = = sin cos sin () まず, () から S = である ここで, 等号が成立するのは sin =, す sin なわち は鋭角から = 5のときである このとき, APQ は直角二等辺三角形となり, C(, 0) とおくと PC = QC = から, P, Q はともに線分 OB 上にある よって, S の最小値は であり, このとき P の 座標は -, Q の 座標は + となる () まず, AOB = 9 = 9 となり, 条件より S = AOB から, 9 sin =, sin =, sincos = ここで, sin + cos = なので, と合わせると, sin + cos =, tn + =, tn - tn + = 0 sincos tn よって, tn = となる さて, PC = tn( 90 - ) =, QC = tn で, 条件から, 0 < PC, tn 0< QC 6であるので, 0< 5, 0< tn 6 6 tn -59-

千葉大学 文系図形と計量 (998~08) 5より tn, 6より 0< tn となり tn すると, から tn = + となり, このとき, PC = = - 6 +, QC = ( + ) = + 6 よって, P の 座標 -(- 6) = 6, Q の 座標 + (+ 6) = 6+ 6 である コメント三角関数の図形への応用問題で, いろいろな解法が考えられます -60-