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0720_最終_耐震性能検証法チラシ案3種サンプル

Ⅲ 診断判定モデル住宅事例 建物概要 2 階建て木造住宅延べ床面積 53 m2 1 昭和 56 年 6 月以降 2 地盤は普通か良い 3 鉄筋コンクリート基礎 4 屋根は軽い 5 健全である 6 壁量多い 7 筋かいあり 8 壁のバランスが良い 9 建物形状はほぼ整形 10 金物あり 老朽度 診断結

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平成15年度

北栄町耐震改修促進計画の目的等 目的 本計画は 町民生活に重大な影響を及ぼす恐れのある地震被害から 町民の生命 財産を保護するとともに 地震による被害を軽減し 社会秩序の維持と公共の福祉に資するため 建築物の計画的な耐震化を促進することを目的とします 計画の実施期間 本計画の実施期間は 国及び県の実

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わが国は世界有数の地震大国です 日本周辺では世界の 10 分の 1 の地震が起こると言われています 東日本大震災では 被害は甚大なものとなってしまいました 阪神 淡路大震災では犠牲者の大半が 建物の倒壊 や 火災 により亡くなっています 今までの悲劇を繰り返さないためにも 建築物の耐震化は喫緊の課題

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基本方針

第 7 章鹿児島県と連携した耐震改修促進法による指導及び助言等 国の基本方針では 所管行政庁はすべての特定建築物の所有者に対して法に基づく指導 助言を実施するよう努めるとともに 指導に従わない者に対しては必要な指示を行い その指示に従わなかったときは 公表すべきであるとしている なお 指示 公表や建

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地域経済分析システム () の表示内容 ヒートマップでは 表示する種類を指定する で選択している取引価格 ( 取引面積 mあたり ) が高い地域ほど濃い色で表示されます 全国を表示する を選択すると 日本全国の地図が表示されます 都道府県単位で表示する を選択すると 指定地域 で選択している都道府県

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した 気象庁は その報告を受け 今後は余震確率の公表方法を改めることとしたという 2. 被害状況 被害要因等の分析 (1) 調査方針本委員会は 以下の調査方針で 被害調査と要因分析を行っている 1 極めて大きな地震動が作用し 多数かつ甚大な建築物被害が生じた益城町及びその周辺地域に着目して検討を進め

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問 1-2. 回答者の住宅特性 住宅タイプ別では 非木造 共同住宅 ( マンション等 ) が約 6 割 (61%) 所有関係別では 持家 が約 7 割 (69%) と最も多くなっています 住宅タイプ 所有関係別にみると 非木造 共同住宅 の 持家 が最も多く (211 件 ) 次いで 非木造 共同住

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1 保育所施設の耐震化について 保育所施設は 多くの乳幼児等が一日の大半を過ごす生活等の場であり 地震や災害等の発生時には地域住民の福祉避難所 ( 一部の保育所施設を除く ) としての役割も担っています また 災害発生時においては 乳幼児の人命を守るとともに 被災後の保育の早期再開を可能とするため

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2-1 防災関連施設の現状 概ねすべての施設で耐震性能を有することを確認しているが 救急告示病院につい ては 耐震性能を確認している施設は 21 施設の内 13 施設である 区分 内容該当施設施設件数 耐震性能を有することが確認できている施設件数 防災拠点施設 医療機関 避難者滞留施設 災害拠点病院

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2/9 学校 ( 幼稚園 ) 名久保小学校長江小学校土堂小学校 棟用途 棟面積第一次診断第二次診断改修改修後建築年月構造階数区分番号枝番 ( m2 ) 年度 Is 値年度 Is 値年度 普通 特別 管理教室棟 1 1 S8.1 R 3 2,950 旧基準 H H 屋内運動

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SS過疎地問題に関する調査研究

様式第 1 号 ( 第 6 条関係 ) 御殿場市プロジェクト TOUKAI-0 総合支援事業費補助金交付申請書 年月日 御殿場市長様 郵便番号 住所 ( 所在地 ) 申請者 ( フリガナ ) 氏名 ( 名称並びに代表者の役職及び氏名 ) 印 電話番号 御殿場市プロジェクト TOUKAI-0 総合支援

目次H 訂正版【確定版】会議用資料【案】H30公表資料

様式 1 号 ( 外構部の木質化対策支援事業助成金交付規程第 6 関係 ) 全国木材協同組合連合会会長松原正和殿 外構実証事業申請書 下記のとおり外構実証事業に申請します (1) 申請者情報会社住所 事業担当者連絡先 建設業を生業とすることの証明 ( 右のいずれかについて )( 注 ) 会社名代表者

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ADVISER INSPECTION はじめに 適確な住宅購入の判断材料をご提供いたします 不動産の購入には様々な情報が複合的に関係してくるため 住宅購入を希望する消費者と仲介事業者 売主との情報格差が問題となっております 特に既存住宅は経年による劣化をしているため 新築住宅に比べ住宅の性能も検討材

Q1: 過去にどのような地震があって 被害を受けたのですか A1: 阪神 淡路大震災等の被害状況を説明します 阪神 淡路大震災は都市直下型地震であり この震災の特徴として家屋倒壊等による圧死が 死亡者の約 8 割以上でした この震災では 発災後 15 分以内に死者の 9 割以上の方が家屋や家具の倒壊

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Q3 問合せ先や受付の窓口はどこですか A3 住宅が所在する市町の耐震対策担当課となります 次ページに記載した窓口にお気軽にお尋ねください 市町担当課名高松市建築指導課丸亀市都市計画課坂出市建設課善通寺市建築住宅課観音寺市建設課さぬき市都市計画課東かがわ市建設課三豊市建築課土庄町建設課小豆島町建設課


旧耐震(1981 年 5 月以前 ) 1981 年 5 月に建築基準法が改正され 木造住宅に必要とされている性能が大幅に引き上げられた そのため これ以前の木造住宅においては その性能が現行基準のものと比べて大きく下回っていることがわかっている 新耐震(1981 年 6 月以降 年 5

第 1 章はじめに (1) 計画の目的西東京市耐震改修促進計画 ( 以下 本計画 という ) は 西東京市内の住宅 建築物の耐震診断及び耐震改修を計画的かつ総合的に促進することにより 西東京市民の生命と財産を保護し 災害に強いまちづくりを実現することを目的とする (2) 計画の位置づけ本計画は 建築

( 資料 3) 比較検討した住宅 (%) 注文住宅取得世帯分譲戸建住宅取得世帯分譲マンション取得世帯 中古戸建住宅取得世帯 中古マンション取得世帯 ( 資料 4) 住宅の選択理由 (%) 注文住宅取得世帯分譲戸建住宅取得世帯分譲マンション取得世帯 中古戸建住宅取得世帯 中古マンション取得世帯 ( 資

清瀬市公共施設 ( 旧耐震基準築造施設 ) 耐震化計画の策定について 市は 平成 23 年 3 月に 清瀬市耐震改修促進計画 を策定し 平成 27 年度までの5 年間において 市内の住宅 建築物の耐震診断及び耐震改修を計画的に促進しているところである 平成 23 年度には市庁舎 平成 24 年度には

Transcription:

PRESS RELEASE 平成 27 年 8 月 27 日 ( 木 ) 耐震補強工事実施者の約 9 割は壁補強を実施 アンケートにみる補強工事の実態 ~ 木造住宅の耐震性 に関する調査データのご提供 ~ 日本木造住宅耐震補強事業者協同組合 ( 略称 : 木耐協 ) では 耐震診断の結果を 調査データ にまとめ この度発表いたしました 今回は 耐震診断を実施された方に回答いただいたアンケート結果をまとめ 補強工事の実施率や工事内容について集計 分析を行いました その結果 補強工事では85% の方が内壁補強をおこなっていることがわかりました 詳細は別紙にまとめていますので ぜひお目通しください 阪神 淡路大震災から20 年 / 木耐協がご協力できること木耐協では 平成 11 年 3 月の設立以来 約 16 万棟の耐震診断と約 5 万棟の耐震補強を行ってまいりました 木耐協発足のきっかけとなった阪神 淡路大震災から20 年が経過 既存住宅の耐震化率向上の為 木耐協としてご協力できることがございましたらお気軽にお声がけください ご協力できること 耐震診断 補強現場の提供( お施主様 担当組合員へのインタビューなど ) 過去の耐震診断データの集計( 地域別平均評点の集計など ) 等 日本木造住宅耐震補強事業者協同組合 ( 略称 : 木耐協 ) 担当伊藤 関 102-0083 東京都千代田区麹町 2-12-1 グランアクス麹町 7 階 TEL 03-6261-2040( 代 ) FAX 03-6261-2041 URL http://www.mokutaikyo.com/ E メール jimukyoku@mokutaikyo.com

耐震診断基本データ平成 18 年 4 月 1 日 ~ 平成 27 年 6 月 30 日 対象の住宅について 木耐協で実施した耐震診断結果を集計 その内 耐震診断結果の詳細を把握している 22,626 棟 診断期間は平成 18 年 4 月 1 日 ~ 平成 27 年 6 月 30 日の 9 年 3 ヶ月 昭和 25 年 ~ 平成 12 年 5 月までに着工された木造在来工法 2 階建て以下 住宅の評価方法 ( 一社 ) 日本建築防災協会の一般診断法に基づいて行った耐震診断 診断結果 ( 評点 ) により 4 段階で集計 (1 及び 2 が現行の耐震性を満たしている住宅 ) 1 倒壊しない 2 一応倒壊しない 3 倒壊する可能性がある 4 倒壊する可能性が高い 耐震診断結果 ( 基本データ ) [ グラフ1] 評点 判定 / / 判定 評点 件数件数 割合割合 1 倒壊しない 1.5 以上 / 倒壊しない / 1.5 以上 264274 1.31% 1.21% 2 1.0~1.5 一応倒壊しない未満 / 一応倒壊しない / 1.0~1.5 未満 1,437 1,514 7.12% 6.69% 3 0.7~1.0 倒壊する可能性がある未満 / 倒壊する可能性がある / 0.7~1.0 未満 3,408 3,67316.89% 16.23% 4 倒壊する可能性が高い 0.7 未満 / 倒壊する可能性が高い / 0.7 未満 15,067 17,16574.68% 75.86% 全体 合計 20,176 22,626 耐震補強工事の平均施工金額耐震補強工事の平均施工金額 146 万 152 6,471 万 3,479 円円 耐震補強工事の施工金額中央値 125 万 0,000 円耐震補強工事の施工金額中央値 128 万 0,000 円平均築年数 28.74 年平均築年数 34.34 年 11.21% 26.69% 316.23% 475.86% 9 割以上の住宅が現行の耐震性を満たしていないという結果 参考 建築基準法では 耐震計算する際に想定する地震を大地震と中地震の 2 段階に分けています 大地震とは建物が建っている間に遭遇するかどうかという極めてまれな地震 ( 数百年に一度起こる震度 6 強クラスの地震 ) のこと 中地震とは建物が建っている間に何度か遭遇する可能性のある地震 ( 震度 5 強程度 ) のことです 大地震時には人命を守ること 中地震の場合には建物という財産を守ること を目標とするのが 建築基準法の考え方です これに対し 耐震診断では人命を守ることに重点を置き 大地震時に倒壊しない ための耐震性確保を目標に据えることを明示しました 大地震 中地震という 2 段階を設定する建築基準法と異なり 耐震診断では大地震への対応という 1 段階で考えることになります 耐震補強工事の平均施工金額 算出に当たっては 診断後アンケート の結果を用いています ( 1 )

耐震診断結果 ( 旧耐震基準昭和 25 年 ~ 昭和 55 年以前の建物 ) [ グラフ2] 判定 / 評点 件数 割合 1 倒壊しない / 1.5 以上 12 0.11% 2 一応倒壊しない / 1.0~1.5 未満 189 1.67% 3 倒壊する可能性がある / 0.7~1.0 未満 1,226 10.82% 4 倒壊する可能性が高い / 0.7 未満 9,903 87.41% 10.11% 21.67% 310.82% 合計 11,330 耐震補強工事の平均施工金額 175 万 3,925 円耐震補強工事の施工金額中央値 150 万 0,000 円平均築年数 37.79 年 487.41% 耐震診断結果 ( 新耐震基準昭和 56 年 ~ 平成 12 年 5 月以前の建物 ) 判定 / 評点件数割合 1 倒壊しない / 1.5 以上 262 2.32% 2 一応倒壊しない / 1.0~1.5 未満 1,325 11.73% 3 倒壊する可能性がある / 0.7~1.0 未満 2,447 21.66% 4 倒壊する可能性が高い / 0.7 未満 7,262 64.29% 合計 11,296 [ グラフ 3] 12.32% 211.73% 321.66% 耐震補強工事の平均施工金額 133 万 4,184 円 耐震補強工事の施工金額中央値 110 万 0,000 円平均築年数 20.86 年 464.29% 耐震基準は 昭和 56 年 6 月 と 平成 12 年 6 月 の2 度にわたって大きく改訂されています また 本調査データでは 昭和 55 年以前に建てられた建物 を 旧耐震基準建物 昭和 56 年以降に建てられた建物 を 新耐震基準建物 と区分しています 本来であれば 昭和 56 年 6 月 をもって区分すべきではありますが 診断依頼者から詳細な建築時期を確認することが困難なケースもあることから 事務局では上記のように区分しております ( 2 )

アンケート結果にみる耐震補強工事の実態 集計対象 木耐協で耐震診断を実施した方で 診断後のアンケートにご回答いただいた方 2,570 名 診断期間は平成 23 年 9 月 1 日から平成 27 年 3 月 31 日まで (3 年 7 ヶ月 ) 対象住宅は 昭和 25 年 ~ 平成 12 年 5 月までに着工された木造在来工法 2 階建て以下 住宅の評価方法については 診断基本データ のページ (2~3p) にてご確認ください トピック 1 アンケート回答者の耐震診断結果 判定 / 評点 全体 旧耐震基準 新耐震基準 1 倒壊しない / 1.5 以上 17 0.66% 0 0.00% 17 1.20% 2 一応倒壊しない / 1.0~1.5 未満 147 5.72% 13 1.13% 134 9.43% 3 倒壊する可能性がある / 0.7~1.0 未満 387 15.06% 111 9.66% 276 19.42% 4 倒壊する可能性が高い / 0.7 未満 2,019 78.56% 1,025 89.21% 994 69.95% 合計 2,570 1,149 1,421 アンケート回答者の耐震性は基本データ (1~2p) と同様の割合でした トピック 2 アンケート回答者の工事実施率 平均築年数 全体旧耐震新耐震 アンケート回答数 2,570 1,149 1,421 補強工事実施件数 723 323 400 補強工事実施率 28.13% 28.11% 28.15% 平均築年数 33.43 42.68 25.96 耐震補強工事の実施率は平均 28% 新耐震 旧耐震による差はみられない ( 3 )

トピック 3 住宅の耐震性ごとにみる補強工事実施率 35.00% 30.00% 25.00% 20.00% 25.6% 30.3% 耐震性が低いほど工事の実施率が高い 15.00% 10.00% 5.00% 0.00% 評点 8.2% 5.9% 11.5 以上 21.0~1.5 未満 30.7~1.0 未満 40.7 未満 耐震性が低いほど補強工事の実施率が高い結果となりました 住宅の耐震性が補強工事を行う決め手の一つであることがわかります 1 の回答は 17 件中 1 件のみ 補強内容は 劣化改善 判定 / 評点回答数 補強工事実施した 補強工事実施せず 工事実施率 1 倒壊しない / 1.5 以上 17 1 16 5.88% 2 一応倒壊しない / 1.0~1.5 未満 147 12 135 8.16% 3 倒壊する可能性がある / 0.7~1.0 未満 387 99 288 25.58% 4 倒壊する可能性が高い / 0.7 未満 2,019 611 1,408 30.26% 合計 2,570 723 1,847 トピック 4 年代ごとにみる補強工事の実施率 診断対象の住宅を 10 年ごとに分けて集計し 傾向を分析しました 35.00% 30.00% 25.00% 20.00% 25.9% 29.6% 28.2% 27.8% 工事の実施率に年代差はみられない 15.00% 10.00% 5.00% 0.00% 年代 12000~ 1991 年 21990~ 1981 年 31980~ 1971 年 41970 年 ~ 11991 年 ~2000 年 21981 年 ~1990 年 31971 年 ~1980 年 41950 年 ~1970 年 回答数 補強工事実施した 補強工事実施せず 工事実施率 12000 年 ~1991 年 563 146 417 25.93% 21990 年 ~1981 年 858 254 604 29.60% 31980 年 ~1971 年 804 227 577 28.23% 41970 年 ~ 345 96 249 27.83% 総計 2570 723 1847 28.13% ( 4 )

トピック 5 年代ごとにみる実施した補強工事内容 実施した補強工事内容 に関する以下の設問に対する回答結果を年代ごとに集計しました 問 : どのような耐震補強工事を実施されましたか?( 実施されたもの全てに を付けてください ) a. 内壁側から壁補強 b. 外壁側から壁補強 c. 基礎補強 d. 屋根の軽量化 e. 腐朽 蟻害の改善 f. 外付けホールダウン金物 a. 内壁側から壁補強 c. 基礎補強 b. 外壁側から壁補強 e. 劣化改善 d. 屋根の軽量化 f. 外付け HD 金物 a. 内壁補強 b. 外壁補強 c. 基礎補強 d. 屋根軽量化 e. 劣化改善 f. 外付け HD 金物 12000 年 ~1991 年 82.19% 16.44% 26.71% 2.05% 11.64% 17.81% 回答数 146 件 120 24 39 3 17 26 21990 年 ~1981 年 86.61% 19.69% 37.01% 8.66% 9.84% 16.93% 回答数 254 件 220 50 94 22 25 43 31980 年 ~1971 年 87.67% 19.38% 43.17% 12.78% 11.89% 12.78% 回答数 227 件 199 44 98 29 27 29 41970 年 ~ 82.29% 21.88% 34.38% 20.83% 15.63% 8.33% 回答数 96 件 79 21 33 20 15 8 合計 85.48% 19.23% 36.51% 10.24% 11.62% 14.66% 回答数 723 件 618 139 264 74 84 106 ( 5 )

耐震補強工事の基本は 壁補強 工事内容に年代差あり アンケート回答者の85% が 内壁補強工事 を行っており 最も一般的な耐震補強工事であることがわかります 壁補強に次いで 基礎の補強 が多く行われています これは壁補強で強くなった耐力壁を支えるために 基礎の補強も必要となるケースが多いためです また 古い住宅ほど 屋根の軽量化 の実施率が高くなっています 古い住宅ほど壁の量が不足しているので 屋根の軽量化を行う必要性が高いためだと考えられます 耐震補強工事は 壁補強 を基本として 築年数 年代に応じた工事が行われていることが確認できました 費用対効果を考慮した耐震補強工事が求められる 阪神 淡路大震災から学んだ教訓として 倒壊した木造住宅に共通してみられる4つの弱点がわかっています 1 壁の量が少なかった2 柱のホゾ抜け対策がされていなかった3 壁のバランスが悪かった4 腐朽や蟻害があった こうした弱点を補強することが耐震補強工事です 全ての項目を補強すると 工事費用が莫大なため補強工事が難しいケースが増えてしまいます そこで木耐協では 様々な補強工事方法に優先順位をつけ 費用面と今後その住宅に住まう期間等を考慮した補強工事提案を推奨しています 住宅全体ではなく1 階だけ耐震性を向上させる 減災設計 もその一つです まずは優先順位と予算に応じた費用対効果の高い補強工事から進めていくことが重要です 参考 : 耐震補強工事の種類と優先順位 項目 優先順位 出典 : 木耐協 監修 発行 木造住宅耐震百科 ( 6 )

私共 日本木造住宅耐震補強事業者協同組合 ( 略称 : 木耐協 ) は 平成 10 年 7 月に民間の任意団体 木造住宅耐震補強推進協議会 として発足し 平成 11 年 3 月 4 日に当時の建設省 ( 現 : 国土交通省 ) を主務官庁とする協同組合として歩み始めました 平成 27 年 3 月 20 日には国土交通省の 住宅リフォーム事業者団体登録制度 の登録番号第 3 号の団体として登録されました 平成 27 年 7 月現在では全国 1,089 社の組合員が活動しております 当組合では平成 12 年 1 月より年に2 回 ( 阪神 淡路大震災が発生した1 月 防災月間前の 9 月 ) 組合として実施した耐震診断結果の調査データを分析 発表しています 私共木耐協では 今後もこの分野における公的な団体や自治体との密な関連を保ち 協調関係を結びつつ 活動して参りたいと考えております 日本木造住宅耐震補強事業者協同組合 基本理念 私たちは 地震災害から国民の生命と財産を守るため 安全で安心できる家づくり まちづくり に取り組み 耐震社会の実現を目指します 日本木造住宅耐震補強事業者協同組合組合員倫理憲章 一 私達は木造建築の素晴らしさを保全し 安全で快適な住環境の維持に努めます 一 私達は公共社会の一員として品性と倫理観を備え 常に研鑚に努めます 一 私達は耐震技術者としての知識 技術 経験を高める事に努めます 一 私達は適切な耐震診断を行ない 誠実な工事に努めます 一 私達はお客様の要望を正確につかみ お客様の理解と満足を得る事に努めます 一 私達は業務を通じて得た耐震に関する知識を広く社会に還元し 耐震社会の構築に努めます 以上 私達組合員一同は 本倫理憲章を誠実に履行することを誓います 日本木造住宅耐震補強事業者協同組合 102-0083 東京都千代田区麹町 2-12-1 グランアクス麹町 7 階 TEL:03-6261-2040 FAX:03-6261-2041 ホームページアドレス http://www.mokutaikyo.com/ 201508