第 1 8 4 5 回埼玉県教育委員会定例会 1 日時平成 3 0 年 11 月 19 日 ( 月 ) 午前 1 0 時開会 午前 1 1 時 1 分終了 2 場所埼玉県教育局教育委員会室 3 出席者上條教育長職務代理者 委員 石川委員 小島副教育長 小澤教育総務部長 渡邉県立学校部長 松本市町村支援部長 古垣教育総務部副部長 羽田県立学校部副部長 芋川県立学校部副部長 関口市町村支援部副部長 佐藤市町村支援部副部長 上原高校教育指導課長 横松文化資源課長 日吉県立学校人事課長岡部書記長 平野書記 中村書記 山口書記 茅野書記 森書記 4 会議の主宰者上條教育長職務代理者 5 会議 (1) 報告事項県立高校における 通級による指導 の取組状況について上原高校教育指導課長 ( 提出理由 県立高校における 通級による指導 導入の経緯 研究モデル校の指定及び研究モデル校における取組について説明 ) 伊倉委員とても素晴らしい取組だと思っております やはり高校生にもなると 自分がクラスの中や集団の中で生きにくいと自覚している子が多くいるのではないかと思います ただ どうしたらよいか分からない状況になっている時に 学校の先生や保護者が通級による指導を正しく理解して 本人に対して声掛けをしていくことは非常に重要だと思います あなたにとってこれはとても良い機会である ということを伝えて 本人がそれを体験することで 成果にあるように 生きやすくなることを目指していけるのではないかと思います 私の身近なところでの話をしますと やはり学校もさることながら保護者の中には 特別支援 という言葉に対しての違和感や偏見のような間違った概念があるように感じます 特別支援学級に行ってしまうと 人生の中で何か不利 -1-
になるのではないか 自分の子供が一般の子よりも低く見られるのではないかという誤解を招いているという現状が まだまだ多いように感じています 今回 学校の方も丁寧に説明をしているということですが 通級は本人がより良く 生きやすくするための方策だと思いますので 言葉についても少し考えてみてもよいのではないかと思います 特別支援 という言葉がネガティブなワードとしてインプットされてきてしまっているように思いますので この 特別支援 を もう少し違う言葉で言い表して 通級による指導の啓発を図っていければよいのではないかと思います また 課題にある実施形態の検討についてですが 自校通級から他校通級という形もあると思いますし 民間でもこういった取組をしている地域の活動もあると思います そういった組織と連携することで 生徒が高校を卒業した後も 周囲が理解を示し 進路についてサポートしていくようなことも 取組として深めていけるのではないかと思います 通級による指導については 私自身も今後も勉強していきたいと思います 是非 普通の保護者にも より分かりやすく周知していくことを検討してほしいと思います 上原高校教育指導課長モデル校 4 校でも 保護者の方の御理解が合意形成を行う上で非常に重要になっており 丁寧に対応しているところです 委員御指摘の点につきましては それぞれのモデル校の中でも悩みながら丁寧に進めてきているところです そのような取組も 県民の皆様へ大きく発信していきたいと考えております 遠藤委員大変素晴らしい取組だと思います それと同時に 一般の高校では教育改革が進んでいるところですが そういった進行と通級による指導については どのような関連があるのでしょうか 上原高校教育指導課長現在 高校教育においては大きな改革が行われておりますが 高校における通級による指導自体は平成 3 0 年度から始まりました 全国的に見て 通級による指導のモデル校を一番多く指定しているのは山口県と兵庫県で 9 校となっています また 今年度はまだ実施せず 研究に力を入れ 来年度から始めるという県も 2 県ございます 全国的にも この通級による指 -2-
導の取組は始まったばかりで これから本格的に取り組んでいくことになります ただ 支援を求めている生徒はモデル校だけではなく 全ての県立高校に在籍しているという認識の下で これから取り組んでいく必要があると考えております 実施形態につきましては 全国の高校やモデル校の形態を見ながら研究していきたいと考えております 遠藤委員通級による指導は平成 3 0 年度から始まったばかりで 高校教育の改革はもう少し前から始まっています 高校の教育改革とは切り離して考え これはこれで学校数を増やし その中で 改革の内容について取り入れられるものについては 対象の生徒たちにも取り入れていくという流れになるのでしょうか 上原高校教育指導課長文部科学省で実施している高大接続改革とは別の動きの中で取り組まれているものと認識しております ただ 支援する生徒については 実際に目の前におりますので モデル校以外の学校でも支援できる体制を作っていきたいと考えております 遠藤委員分かりました 委員以前 中学校において通級による指導が成功した事例を見たことがあります 見た目は普通の子で これから通級に行ってくるよ とクラスメイトに対して 手を振りながら声を掛け 通級に通っている姿を見て 非常にうまくいっていることが感じられました そういった形が 高校教育においても実現できれば良いと思いますし そうしたことを目標として取り組んでいることと思います その子も中学校を卒業し 今年の春から普通高校に通っていますが 中学校において 困難を改善したり克服したりするという目的を達成できていないまま高校に行った場合 それを受け入れる環境が高校教育では実現されていないという点については残念に思っていました その子が高校に通っている中で 困難を克服するために どういったことをしているのかという点についても心配していたところです 今回の取組により 継続した形で 改善や克服ができる場が整うことは非常に良いことだと思います 埼玉県の小 中学校で通級指導を受けている児童生徒が 3, 6 4 2 人いるということで -3-
すので 1 学年当たりでは 4 0 0 人程度いるものと思います モデル校 4 校ということであれば 数十名いるかどうかという程度でしょうから 他の子たちについてもしっかりとケアできる体制を 1 日でも早く作ってほしいと思います この子たちも 待ったなしで毎日学校に通っているはずですので 1 日でも早くより良い環境を整えてほしいと思います 中学校から高校に入学する過程で 高校に通級があるということを知らずに高校を選択してしまうという現実もあると思います 3 ページに支援生徒決定に至るまでの流れも記載されていますが モデル校 4 校については 通級があるということを学校説明会や入学許可候補者説明会において説明し 募集していくことになるのでしょうか 上原高校教育指導課長モデル校 4 校につきましては 今年の 4 月に入学した 1 年生に対し 学校説明会や入学許可候補者説明会において 保護者を含めて説明しております 平成 3 1 年度の入学者選抜につきましても 4 校については同じような形で説明し 保護者の方とも情報交換をしているところです 委員モデル校 4 校の中には 商業科のある高校も入っていますので 生徒たちが科目を選択できるような仕組みも 今後は検討して欲しいと思います 石川委員このシステムは 特別支援学校の先生と連携するということですが 特別支援学校の先生に新たな業務負担が生じて 本来の特別支援学校での授業や業務に支障が出てしまっては困ると思います それについては 特別支援学校内での業務分担や通級に対応する先生の業務負担を軽減することも考慮することになると思います 今後 モデル校 4 校だけでなく 本格実施になり通級に対応する学校が増えてくれば かなりの負担になるのではないかと思いますので その辺りのことも十分に配慮してほしいと思います 上原高校教育指導課長モデル事業の 2 年間につきましては 特別支援学校にいる特別支援教育コーディネーターに絶大な協力を頂いて 取組を進めているところです 4 校の教職員は 仕事の面や精神的な面でも コーディネーターの方のサポートによって 順調に取組を進めている状況です ただ 籍は特別支援学校にありますので 委員御指摘のとおり 高等学校の方からお願いをしている形になりますので その辺りの制度的な部分や人的な部分についても こ -4-
れからの大きな課題と考えております 上條教育長職務代理者多くの埼玉県内の生徒たちが よりストレスの少ない学校生活を送るための取組として 大変素晴らしいものだと思います これは 希望する生徒 保護者が対象になっていますが 希望したが通級に選ばれなかったという方は 今回いたのでしょうか 上原高校教育指導課長今回の 4 校の中では そのような生徒はおりません 上條教育長職務代理者今回希望した生徒たちは 小 中学校で通級教育や指導を受けてきたケースが多いと思いますが そういう生徒たちと接してきた小 中学校の先生方と今回の高校の先生方との間でのコミュニケーションや情報交換のようなものは行われているのでしょうか 上原高校教育指導課長地元の学校との情報交換は一部で実施しているところもございますが 4 校全てが同じスタイルでという形では まだ実施しておりません どのような形が一番望ましいのかということも含めて 今年度取り組んでいるところです 上條教育長職務代理者子供たちを長く見てきたという点において 小 中学校の先生方からの情報は非常に重要なものだと思います もう 1 点確認したいのですが モデル校の拡大に関する今後の進め方について スケジュール化はされているのでしょうか モデル校を拡大していくのであれば 中学校で通級指導を受けてきた生徒に対して その高校に進学してはどうかという提案をするような 進学のルート化のようなものは考えているのでしょうか 上原高校教育指導課長やはりその点が 平成 3 2 年度以降の大きな課題と考えています データ的な部分で見てみても 全ての県立高校に支援を求める生徒が在籍していることが想定されます この 4 校だけで全てが完結するわけではありませんので それをどのように整理していくべきかについては この 4 校の取組や全国的な通級の在り方について情報交換をしながら 最適な制度設計をしていきたいと考えております 上條教育長職務代理者制度としてこれから拡大し どのように定着させていくかについては 非常に重要な施策となると思いますので 是非 更なる充実を -5-
図るべく努力をしてほしいと思います (2) 次回委員会の開催予定について 1 2 月 4 日 ( 火 ) 午前 1 0 時 < 非公開会議結果 > 第 68 号議案県議会平成 3 0 年 1 2 月定例会提出予定案件について県議会平成 3 0 年 1 2 月定例会提出予定案件の原案を決定しました 第 6 9 号議案教職員の懲戒処分について非違行為を行った県西部地区の県立高等学校の男性教諭 ( 3 1 歳 ) に対して 免職する懲戒処分等を決定しました 第 70 号議案教職員の人事について県立坂戸高等学校教頭菅野義彦を 1 1 月 2 0 日付けで県立入間向陽高等学校長として発令する人事案を決定しました -6-