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報道関係者各位 2015 年 10 月 28 日 2015 年度 ( 第 39 回 ) 教育研修費用の実態調査 1 人当たりの教育研修費用実績額は前回調査比で約 15% アップ 人事労務分野の情報機関である産労総合研究所 ( 代表 平盛之 ) は このたび 2015 年度 ( 第 39 回 ) 教育研修費 用の実態調査 を実施しました 本調査は 1976( 昭和 51) 年より実施しており 今回で 39 回目となります 調査回答企業における教育研修費用総額は 2014 年度の予算額 5,458 万円 実績額 4,533 万円 2015 年度の予算額が 5,651 万円で 前回調査と比較すると いずれもほぼ横ばいであった 1 人当たりの教育研修費用では 2014 年度実績額が 36,877 円となり 前回調査に比べて約 15% アップした また 2012 年度以来 3 年ぶりに調査した 研修内製化への取組状況 については 内製化に取り組んでいる 企業は 67.4% でやや減少 内製化の課題としては 社内講師となる人材の不足 などがあげられた 主なポイント 1. 教育研修費用総額と従業員 1 人当たりの教育研修費用 教育研修費用総額の 2014 年度の予算額は 5,458 万円 実績額は 4,533 万円 2015 年度の予算額は 5,651 万円で 前回 調査と比較すると いずれもほぼ横ばい 従業員 1 人当たりの 2014 年度実績額は 36,877 円で 前回調査と比較して 15.2% 増加 2015 年度予算額は 47,170 円 2. 教育予算策定の際の基準 教育研修費用予算を策定する際に最も優先した基準は 前年度の実績額 が 43.8% で最多 3. 教育予算の増減状況 教育予算が対前年度比で増加した企業は 48.7% で 前回調査よりやや割合は下がっているものの 全体として予算を 増やした企業が多い 4. 各種教育研修の実施状況 階層別研修 で実施率が高いものは 例年どおり 新入社員教育 新入社員フォロー教育 職種別 目的別研修 では メンタルヘルス ハラスメント教育 OJT 指導員教育 CSR コンプライアンス教育 で 実施率が 4 割超 5. 研修内製化への取組状況 研修内製化に 取り組んでいる 企業は 67.4% で 前回調査 (2012 年度 ) と比べるとやや減少 内製化に取り組むなかでの課題は 社内に講師になれる人材が不足し 育成にも時間がかかる が 44.6% で最多 調査要領 本件に関する問い合わせ先 上場企業および当社会員企業から任意に抽出した約 3,000 社に対して 2015 年 7 月に調査票を郵送で依頼し 139 社の回答を得た 企業と人材 編集部担当 : 石田 片上 112-0011 東京都文京区千石 4-17-10 産労文京ビル 電話 03(5319)3605 e-mail:edt-e@sanro.co.jp http://www.e-sanro.net

1 教育研修費用総額と従業員 1 人当たりの教育研修費用 (1)1 社当たりの教育研修費用総額 1 社当たりの教育研修費用総額は 2014 年度は予算額 5,458 万円 ( 前回調査 5,410 万円 ) 同実績額 4,533 万円 ( 同 4,566 万円 ) であり 2015 年度は予算額 5,651 万円 ( 同 5,741 万円 ) である 調査対象が異なるため 前回調査と厳密な比較はできないが いずれもほぼ横ばいの水準である 全体的に 企業規模による差が大きい 業種別に2014 年度実績額をみると 製造業 5,403 万円 非製造業 3,984 万円で 製造業が1,400 万円以上も上回っている ( 図表 1) (2) 従業員 1 人当たりの教育研修費用従業員 1 人当たりの教育研修費用は 2014 年度の予算額 46,764 円 ( 前回調査 38,337 円 ) 同実績額 36,877 円 ( 同 32,010 円 ) 2015 年度予算額 47,170 円 ( 同 40,684 円 ) で 予算 実績ともに前回調査を上回った 実績額でみると 金額で4,867 円 率にして15.2% 増加している 大企業に限ってみれば 43,775 円 ( 前回 33,735 円 ) と約 1 万円アップしている ( 図表 1) 図表 1 教育研修費用総額と従業員 1 人当たりの額 ( 実績と予算 ) 集計社数 2014 年度予算平均 教育研修費用総額 ( 万円 ) 従業員 1 人当たりの額 ( 円 ) 2014 年度実績平均 2015 年度予算平均 2014 年度予算平均 2014 年度実績平均 2015 年度予算平均 実績対予算の倍率 ( 倍 ) 調査計 106 5,458 4,533 5,651 46,764 36,877 47,170 1.28[1.27] [2014 年度調査 ] 98 5,410 4,566 5,741 38,337 32,010 40,684 1.27[1.18] 1,000 人以上 40 11,866 9,862 12,214 53,750 43,775 53,525 1.22[1.28] 300~999 人 39 2,233 1,902 2,379 38,821 34,077 41,513 1.22[-] 299 人以下 27 623 437 655 47,889 30,704 45,926 1.5[-] 製造業 41 5,983 5,403 6,269 38,024 32,415 39,073 1.21[1.20] 非製造業 65 5,127 3,984 5,261 52,277 39,692 52,277 1.32[1.31] ( 注 ) 1.2014 年度予算 / 実績と 2015 年度予算のすべてに回答があった企業について集計 ただし 総額が 10 億円以上および従業員 1 人当 たりの額が 3,000 円以下と 20 万円以上の企業を除く 2. 本社のみ あるいは事業所単位での回答企業については その従業員の規模として集計 なお 前回調査との比較のため 一部の 表では 999 人以下 の区分でも集計している 以下同じ 3. 実績対予算の倍率 は 2015 年度予算 2014 年度実績 で算出 [ ] 内は前回の倍率 4. 無回答は集計から除いているため 以下の各表で集計社数が異なることがある

2 教育予算策定の際の基準 教育研修費用予算を策定する際に最も優先した基準としては 前年度の実績額 が 43.8%( 前回調査 42.3%) で最も多く 次いで 毎年の必要額をゼロベースで積み上げる の23.4%( 同 31.7%) となっている 前回調査と比較すると ゼロベースで積み上げる が減少し 前年度の予算額 が増加している 前々回の調査までは ゼロベースで積み上げる が最多であったが 前回から 前年度の実績額 が大きく上回るようになり 今回は大企業では60.4%( 同 50.0%) と突出して高くなっている ( 図表 2) 図表 2 教育研修費用予算を策定する際に最も優先する基準 前年度の予算額 前年度の実績額 毎年の必要額をゼロベースで積み上げる 従業員 1 人当たりの教育研修費用 とくに基準はない その他 調査計 100.0(137) 16.8 43.8 23.4 2.2 11.7 2.2 [2014 年度調査 ] 100.0(123) 9.8 42.3 31.7-13.8 2.4 1,000 人以上 100.0( 53) 11.3 60.4 20.8-3.8 3.8 300~999 人 100.0( 49) 24.5 42.9 24.5 4.1 2.0 2.0 299 人以下 100.0( 35) 14.3 20.0 25.7 2.9 37.1 - 製造業 100.0( 51) 19.6 39.2 25.5-11.8 3.9 非製造業 100.0( 86) 15.1 46.5 22.1 3.5 11.6 1.2 ( 注 ) その他 の内訳: 前年度の予算 実績 毎年の必要額を総合的に / 研修対象者の人数 / 実地実績 ( 教育内容 ) を基準に改廃 用語の定義について 本調査でいう 教育研修費用 ( 総額 ) とは 次に掲げる各費用の額である 1 正社員を対象とした自社主催研修の会場費 宿泊費 飲食費 2 外部講師費 3 教材費 4 外部教育機関への研修委託費およびセミナー 講座参加費 5e ラーニング 通信教育受講費 6 公的資格取得援助費 7 研修受講者 社内講師の日当 手当 交通費 8 事務局費 9 その他これら以外の教育研修に必要な費用 ( ただし 研修受講者 教育スタッフの人件費は含まない ) ちなみに 厚生労働省が実施する 能力開発基本調査 ( 企業調査 ) では 教育訓練に支出した労働者 1 人当たり平均額 として Off-JT に支出した費用の 1 人当たり額 と 自己啓発支援に支出した費用の 1 人当たり額 が算出されており 2014 年度調査はそれぞれ 1.4 万円 0.6 万円となっている 本調査の詳細データは 弊社発行の 企業と人材 2015 年 10 月号 ( 1032) に掲載しています

3 教育予算の増減状況 2015 年度予算の対前年度の状況をみると 予算が増加した企業は 48.7%( 前回調査 55.0%) 減少した企業 は 32.7%( 同 34.6%) 増減なしの企業は 18.6%(10.3%) となっている 前回より割合は下がったものの 全体としては予算を増やした企業が多い ( 図表 3) 予算が増加すると回答した企業の平均増加率は 24.8% で 増加率の分布をみると 5~10% が 30.9% で最も多い 一方 減少するとした企業の平均減少率は 19.1% で 減少率は 10~20% 35.1% 20~ 40% 21.6% が多くなっている ( 図表 4) 図表 3 2015 年度教育予算の対前年度の増減状況 増加減少増減なし 調査計 100.0(113) 48.7 32.7 18.6 [2014 年度調査 ] 100.0(107) 55.0 34.6 10.3 1,000 人以上 100.0( 44) 52.3 38.6 9.1 300~999 人 100.0( 41) 58.5 26.8 14.6 299 人以下 100.0( 28) 28.6 32.1 39.3 製造業 100.0( 44) 47.7 29.5 22.7 非製造業 100.0( 69) 49.3 34.8 15.9 ( 注 ) 1.2014 年度予算 / 実績および 2015 年度予算のすべてに回答があった企業のみで集計 図表 4 も同じ 2. 教育研修費用総額における 2014 年度予算と 2015 年度予算の比較である 図表 4 2015 年度教育予算の増加率および減少率の分布 区分 5% 5~10% 10~20% 20~40% 40~60% 60% 以上 平均 最小 最大 増加計 100.0( 55) 7.3 30.9 23.6 21.8 5.5 10.9 24.8 0.1 127.3 減少計 100.0( 37) 13.5 16.2 35.1 21.6 13.5-19.1 0.6 54.5 ( 注 ) 1. 増加 減少率 = 2015 年度予算 -2014 年度予算 2014 年度予算 100 2. 図表 3 において 増加 または 減少 と回答した企業の予算増減率について分布をみたものである

4 各種教育研修の実施状況 2015 年度の予算で実施する予定の教育研修についてみると 階層別教育で実施率の高いものとしては 新 入社員教育 が 88.9% で例年どおり最多 これに 新入社員フォロー教育 71.1% 中堅社員教育 68.9% 初級管理者教育 68.1% などが続く ( 図表 5 複数回答 ) 次に 職種別 目的別教育についてみると 実施率が 4 割を超えるものとしては メンタルヘルス ハラス メント教育 47.4% OJT 指導員教育 41.5% CSR コンプライアンス教育 40.7% となっている ( 図 表 6 複数回答 ) 図表 5 2015 年度に実施する階層別教育 ( 複数回答 ) 新入社員教育 88.9 新入社員フォロー教育中堅社員教育初級管理者教育中級管理者教育上級管理者教育内定者教育 71.1 68.9 68.1 63.0 57.0 56.3 経営幹部教育 28.1 0 20 40 60 80 100 図表 6 2015 年度に実施する職種 目的別教育 ( 上位 11 項目 複数回答 ) メンタルヘルス ハラスメント教育 OJT 指導員教育 CSR コンプライアンス教育選抜型幹部候補者教育営業社員 販売員教育中途採用者教育リーダーシップ開発教育技術 技能者教育キャリアデザイン ライフプラン教育コミュニケーションスキル教育グローバル人材教育 41.5 40.7 38.5 36.3 34.1 31.9 31.1 30.4 29.6 27.4 47.4 0 10 20 30 40 50

5 研修内製化への取組状況 今回は 2012 年度以来 3 年ぶりに 研修内製化についても調査した 内製化に 取り組んでいる 企業は 67.4% ( 前回調査 76.2%) で 取り組んでいない 企業は 32.6%( 同 23.8%) である ( 図表 7) また 内製化に取り組んでいる企業には課題を 取り組んでいない企業には取り組まない理由について聞い たところ 最も多かったのは 社内に講師になれる人材が不足し 育成にも時間がかかる 44.6% で 次いで 人材開発部門のマンパワー不足で手が回らない 20.7% となっている ( 図表 8) 図表 7 研修内製化への取組状況 内製化に取り組んでいる 内製化には取り組んでいない 調査計 100.0(138) 67.4 32.6 [2012 年度調査 ] 100.0(105) 76.2 23.8 1,000 人以上 100.0( 54) 74.1 25.9 300~999 人 100.0( 50) 68.0 32.0 299 人以下 100.0( 34) 55.9 44.1 製造業 100.0( 51) 58.8 41.2 非製造業 100.0( 87) 72.4 27.6 図表 8 内製化に取り組むなかでの課題 内製化に取り組まない理由 ( 複数回答 ) 社内に講師になれる人材が不足し 育成にも時間がかかる 社内講師を依頼しても業務多忙で引き受けてもらえない 人材開発部門に内製化のノウハウが不足している 人材開発部門のマンパワー不足で手が回らない 予算内で外部機関の良質な研修を提供できている 内製化すると 外部から最新情報が入ってこなくなる 調査計 100.0(121) 44.6 9.9 14.9 20.7 17.4 14.9 1,000 人以上 100.0( 45) 37.8 15.6 17.8 31.1 13.3 17.8 300~999 人 100.0( 44) 40.9 11.4 15.9 13.6 25.0 11.4 299 人以下 100.0( 32) 59.4-9.4 15.6 12.5 15.6 製造業 100.0( 45) 55.6 2.2 8.9 22.2 15.6 13.3 非製造業 100.0( 76) 38.2 14.5 18.4 19.7 18.4 15.8 ( 注 ) その他は省略した 調査要領 調査名 2015 年度 ( 第 39 回 ) 教育研修費用の実態調査 調査機関産労総合研究所調査時期 2015 年 7~8 月 調査対象 調査方法 上場企業および当社会員企業から任意に抽出した約 3,000 社 郵送によるアンケート調査方式 集計企業の内訳 ( 別表 ) ( 単位 :% ( ) 内は社数 ) 規模製造業非製造業 合 計 100.0 (139) 36.7 (51) 63.3 (88) 1,000 人以上 100.0 ( 54) 42.6 (23) 57.4 (31) 300~999 人 100.0 ( 50) 28.0 (14) 72.0 (36) 299 人以下 100.0 ( 35) 40.0 (14) 60.0 (21) 回答状況 留意点 締切日までに回答のあった 139 社について集計 集計企業の内訳は別表を参照 調査項目ごとに無回答があるため それを除いて集計した そのため 各表で集計者数は異なっていることに留意されたい