2. 4.3 146.5 国においては 平成 18 年に国民の住生活の 質 の向上を目指した 住生活基本法 を制定し 住生活基本計画 ( 全国計画 ) を決定しました また 東京都では平成 19 年 3 月に 東京都住宅マスタープラン (2006-2015) を策定し 今後 10 年間で特に重視する視点として 住まいの安全 安心の確保 と 世代を超えて住み継がれる住宅まちづくり を掲げています 4.3 146.5 青梅市では 平成 15 年に 青梅市総合長期計画第 5 次基本構想 平成 20 年に 後期基本計画 を定め 将来都市像 豊かな自然 快適な暮らし ふれあいの街青梅 -ゆめ うめ おうめ- の実現に向けた施策を進めてきました 快適で安全な生活環境の街 を目指して 市民が誇りとする豊かな自然環境や景観を保全し 多摩川や里山など身近な自然とふれあい 人と自然とのつながりを大切にしていく取り組みを推進し 生活環境の整備 安心 安全な暮らしの実現を図ることとしています 4.3 146.5 (1) 人口の動向 青梅市の人口は 昭和 53 年から平成 7 年頃まで著しく増加した後 伸び率は鈍化し 近年は 14 万人程度で推移し 平成 21 年に 139,818 人となっています 年少人口 (0~14 歳 ) および生産年齢人口 (15~64 歳 ) の減少と老齢人口 (65 歳以上 ) の増加が続き 高齢化率は平成 2 年の 9.7% から平成 21 年には 20.5% となり 少子 高齢化が進んでいます (2) 世帯の動向青梅市の世帯は 人口が横ばい傾向となった後も緩やかな増加傾向を続け 平成 21 年に 58,759 世帯となっています 一世帯あたりの人数は昭和 53 年の 3.60 人から平成 21 年の 2.38 人へと減少しています また 高齢化とともに 65 歳以上の高齢者がいる世帯が平成 2 年の 19.7% から平成 17 年の 29.6% へと増加しています 単身世帯も増加傾向にあり 平成 2 年の 21.6% から平成 17 年に 27.8% となっていますが 周辺都市および東京都全体と比較すると 単身世帯の割合は比較的低く 一方 ファミリー世帯 ( 夫婦のみ 夫婦と子 一人親と子 三世代 ) の割合が比較的高くなっています - 6 -
(3) 住宅ストック の概況 1 住宅総数と空家率住宅総数は一貫して増加傾向にあり 昭和 63 年の 38,100 戸から平成 20 年の 58,570 戸へと 20 年間で 20,470 戸増加しています 空家数は昭和 63 年の 3,500 戸 ( 空家率 9.2%) から バブル後の平成 5 年に 2,640 戸へと減じた後 再び増加傾向に転じ 平成 20 年に 6,310 戸 ( 空家率 10.8%) となっています 2 所有関係持家は昭和 63 年の 23,060 世帯から平成 20 年の 35,680 世帯へと 20 年間で 12,620 世帯増加しています 持家率は昭和 63 年の 68% から平成 5 年には 61% に減じた後 再び微増に転じ 平成 20 年には 68% と昭和 63 年の水準に戻っています また 平成 20 年の持家率は周辺都市より比較的高くなっています 住宅所有関係別の主世帯数の推移 昭和 63 年総数 33,970 平成 5 年総数 40,610 平成 10 年総数 45,370 平成 15 年総数 47,650 平成 20 年総数 52,260 680 1,230 550 23,060 7,630 1,740 650 2,540 24,790 870 28,330 31,790 35,680 8,940 880 1,050 13,340 770 1,200 840 12,590 1,020 720 12,260 530 持家 公営 公営の借家 公団 公社の公団借家 民家 民営借家 給与 給与住宅 0 10,000 20,000 30,000 40,000 50,000 ( 世帯 ) 住宅所有関係別の主世帯数の推移 公団 公社の主世帯持家公営の借家民営借家給与住宅借家総数世帯数割合世帯数割合世帯数割合世帯数割合世帯数割合 昭和 63 年 33,970 23,060 67.9% 680 2.0% 1,230 3.6% 7,630 22.5% 550 1.6% 平成 5 年 40,610 24,790 61.0% 1,740 4.3% 650 1.6% 8,940 22.0% 2,540 6.3% 平成 10 年 45,370 28,330 62.4% 870 1.9% 880 1.9% 13,340 29.4% 1,050 2.3% 平成 15 年 47,650 31,790 66.7% 770 1.6% 1,200 2.5% 12,590 26.4% 840 1.8% 平成 20 年 52,260 35,680 68.3% 1,020 2.0% 720 1.4% 12,260 23.5% 530 1.0% 総数には所有関係不詳を含む 資料 : 住宅 土地統計調査 周辺都市における持家率 ( 平成 20 年 ) 主世帯総数 持家 青梅市立川市昭島市福生市羽村市あきる野市 52,260 76,050 45,870 26,090 22,430 27,310 35,680 68.3% 35,290 46.4% 22,330 48.7% 11,630 44.6% 13,000 58.0% 20,330 74.4% 資料 : 住宅 土地統計調査 - 7 -
3 建て方 構造一戸建が昭和 63 年の 23,290 戸から平成 20 年の 31,510 戸へ 8,220 戸増加していますが 割合では 68.6% から 60.3% へと減じています 3 階建以上の共同住宅は 7,440 戸増加しており 戸建住宅の増加数に近くなっています 木造住宅数 ( 木造 防火木造 ) が昭和 63 年の 24,770 戸から平成 20 年の 34,520 戸へ 9,750 戸増加しています 割合では 72.9% から 66.0% へとやや減少しています このように 木造一戸建住宅を中心としながら マンションも増加しています 建て方別の住宅数の推移 昭和 63 年総数 33,970 平成 5 年総数 40,610 平成 10 年総数 45,370 平成 15 年総数 47,650 平成 20 年総数 52,260 540 2,740 1,940 23,290 5,350 1,040 2,040 24,340 4,380 8,710 760 26,380 4,410 10,150 3,520 540 28,490 4,570 9,700 4,270 730 31,510 5,110 9,210 5,520 一戸 一戸建 長屋 長屋建 共同住宅共 (1~2 1~2 階 ) 共同住宅共 (3~5 3~5 階 ) 共 6 共同住宅 (6 階以上 ) 0 10,000 20,000 30,000 40,000 50,000 ( 戸 ) 建て方別の住宅数の推移 共同住宅共同住宅共同住宅一戸建長屋建住宅総数 (1~2 階 ) (3~5 階 ) (6 階以上 ) 世帯数割合世帯数割合世帯数割合世帯数割合世帯数割合 昭和 63 年 33,970 23,290 68.6% 540 1.6% 2,740 8.1% 5,350 15.7% 1,940 5.7% 平成 5 年 40,610 24,340 59.9% 1,040 2.6% 4,380 10.8% 8,710 21.4% 2,040 5.0% 平成 10 年 45,370 26,380 58.1% 760 1.7% 4,410 9.7% 10,150 22.4% 3,520 7.8% 平成 15 年 47,650 28,490 59.8% 540 1.1% 4,570 9.6% 9,700 20.4% 4,270 9.0% 平成 20 年 52,260 31,510 60.3% 730 1.4% 5,110 9.8% 9,210 17.6% 5,520 10.6% 総数には建て方不詳を含む 資料 : 住宅 土地統計調査 構造別の住宅数 ( 平成 20 年 ) 住宅総数 木造防火木造鉄筋 鉄骨コンクリート造鉄骨造その他 52,260 100.0% 9,110 17.4% 25,410 48.6% 15,750 30.1% 1,800 3.4% 190 0.4% 資料 : 住宅 土地統計調査 - 8 -
家内誘導居住水準以上借4 建築時期住宅の建築時期をみると 昭和 45 年以前に建築された住宅が5,410 戸 (10.4%) 昭和 46~55 年が 7,450 戸 (14.3%) であり 両者を合わせると 新耐震基準 ( 昭和 56 年 ) より前に建築された住宅が 12,860 戸 (24.6%) となっています ただし これらのなかには既に改修が行われ新耐震基準を満たしているものも含まれています 建築時期別の住宅数 ( 平成 ( 平成 20 20 年 )) 1,950 3.7% 3,460 6.6% 7,450 14.3% 11,700 22.4% 6,060 11.6% 6,960 13.3% 5,370 10.3% 昭和 35 35 年以前年 昭和 36~45 年 昭和 46~55 年 昭和 56 年 平成 3~7 3 年 平成 8~12 8 年 平成 13~17 年 平成 18 年 昭和 56~ 平成 2 年 平成 18~20 年 9 月総数には建築時期不詳を含む 資料 : 住宅 土地統計調査 5 居住水準 最低居住水準未満世帯の推移をみると 昭和 63 年から平成 15 年までは 3,640 世帯 (10.7%) から 2,340 世帯 (4.9%) へと減少傾向にありましたが 平成 20 年には 3,930 世帯 (7.5%) に増加しています また 平成 20 年の居住水準を所有関係別にみると 借家の居住水準が低くなっています 2,400 4.6% 総数 52,260 最低居住水準未満世帯の推移 総数 最低居住水準未満最低居住水準以上世帯数割合世帯数割合 昭和 63 年 33,970 3,640 10.7% 29,510 86.9% 平成 5 年 40,610 3,720 9.2% 34,950 86.1% 平成 10 年 45,370 2,930 6.5% 41,180 90.8% 平成 15 年 47,650 2,340 4.9% 40,480 85.0% 平成 20 年 52,260 3,930 7.5% 46,280 88.6% 総数には居住水準不詳を含む 資料 : 住宅 土地統計調査 ( 平成 20 年 ) 訳所有関係別の最低居住水準未満 誘導居住水準以上世帯割合 ( 平成 20 年 ) 民営借家 ( 木造 ) 810 3,070 1,270 630 持ち家持家 14,950 20,100 最低居住水準未満 借家 3,300 7,930 3,300 最低居住水準以上 公営の借家 120 650 250 誘導居住水準未満 30 公団 公社の借家 170 520 誘導居住水準以上 民営借家 ( 非木造 ) 給与住宅 2,060 140 220 3,460-9 - 170 1,590 0% 20% 40% 60% 80% 100% 最低居住水準未満 最低居住水準以上誘導居住水準未満誘導居住水準以上 所有関係別の最低居住水準未満 誘導居住水準以上世帯割合 ( 平成 20 年 ) 最低居住水準以上最低居住水準未満誘導居住水準未満 世帯数 割合 世帯数 割合 世帯数 割合 持家 630 1.8% 14,950 41.9% 20,100 56.3% 借家 3,300 22.7% 7,930 54.6% 3,300 22.7% 公営の借家 120 11.8% 650 63.7% 250 24.5% 公団 公社の借家 170 23.6% 520 72.2% 30 4.2% 民営借家 ( 木造 ) 810 15.7% 3,070 59.6% 1,270 24.7% 民営借家 ( 非木造 ) 2,060 29.0% 3,460 48.7% 1,590 22.4% 給与住宅 140 26.4% 220 41.5% 170 32.1% 資料 : 住宅 土地統計調査
6 設備状況持家では高齢者のための設備を有するものが 59.9% である一方 借家では高齢者のための設備を有するものは 26.7% と低い水準にあります 高齢者のための設備の有無 ( 平成 20 年 ) 借家 3,850 10,570 設備あり 持ち家 20,630 13,820 設備なし 0 10,000 20,000 30,000 40,000 ( 戸 ) 高齢者のための設備の有無 ( 平成 20 年 ) 総数 設備あり 設備なし 戸数 戸数 割合 戸数 割合 借家 14,420 3,850 26.7% 10,570 73.3% 持ち家 34,450 20,630 59.9% 13,820 40.1% 資料 : 住宅 土地統計調査 7マンションの状況青梅市で中高層集合住宅協議が開始された昭和 52 年以降について 高層 (6 階建以上 ) 集合住宅の協議状況をみると 青梅 東青梅ではバブル期をピークにその後の協議数は落ち着いてきた傾向がみられる一方 新町 河辺ではバブル期以降もバブル期とほぼ同程度ないしそれ以上のマンション建築協議が続いています マンションの地区別 着工年別住戸数 棟数 昭和 59 年以前 昭和 60~ 平成 4 年 平成 5~12 年 平成 13~20 年 地区平均平均平均平均住戸数棟数住戸数棟数住戸数棟数住戸数棟数住戸数住戸数住戸数住戸数 青梅 81 4 20 484 14 35 64 1 64 156 4 39 長淵 193 3 64 230 3 77 604 10 60 大門 80 3 27 61 2 31 68 2 34 東青梅 457 7 65 466 13 36 362 7 52 144 4 36 新町 153 2 77 301 4 75 379 8 47 464 4 116 河辺 89 2 45 492 9 55 534 13 41 595 12 50 計 973 18 271 2,053 46 304 2,004 41 295 1,427 26 275 資料 : 中高層集合住宅協議受理台帳 - 10 -
2.5 4.3 146.5 青梅市住宅マスタープランの策定に向け 平成 21 年 8 月に市民意向調査を行いました 調査対象者平成 21 年 8 月 1 日現在 青梅市内在住者 ( 満 20 歳 ~ 満 90 歳 )2,000 人 ( 市内 13 地区別 年代別の人口構成比に応じて無作為に抽出 ) 調査期間平成 21 年 8 月 20 日 ~ 平成 21 年 9 月 10 日 調査方法郵送によるアンケート調査票の配布 回収 有効回答数 820( 回収率 41.0%) (1) 住宅 住環境の評価 住宅については 住まいの広さ 敷地の広さ に関する満足度が高い一方 住宅のバリアフリー 化 に関する不満度が高くなっています 住環境については 自然環境の豊かさ や 下水道の整備状況 に関する満足度が高い一方 道路等の歩行の安全性 バリアフリー化 は不満度が高くなっています 住宅 住環境の評価 住宅 住まいの広さ 8.8 36.1 34.9 14.8 部屋数 2.7 2.8 敷地の広さ 7.9 29.0 38.8 18.3 2.9 3.0 災害時の 15.0 51.8 21.6 安全性 2.0 6.8 2.8 防犯性 15.4 56.2 18.8 2.0 4.3 3.4 台所 浴室等 24.8 42.3 22.2 設備の広さ 4.0 4.3 2.4 省エネルギー 11.2 53.8 22.4 対応 1.8 6.7 4.0 遮音性 断熱性 14.0 47.7 26.3 1.6 7.6 2.8 傷みの少なさ 17.2 51.2 20.4 2.2 6.2 2.8 居住費の水準 11.7 60.4 14.6 1.6 3.3 8.4 バリアフリー化 13.2 36.6 31.5 12.7 への配慮 2.4 3.7 総合的評価 18.7 55.4 16.2 1.1 3.5 5.1 0% 20% 40% 60% 80% 100% 非常に満足非満 満足 普通 不満 非常に不満非不 無回答 住環境 災害時の 15.5 56.2 19.3 安全性 1.1 4.8 3.2 防犯面の 16.5 60.9 16.2 安全性 0.5 2.8 3.2 道路の 14.6 52.9 23.5 安全性 1.0 4.8 3.2 交通の 22.9 37.8 27.2 利便性 3.8 6.1 2.2 買い物の 26.6 34.6 25.0 利便性 5.0 6.5 2.3 公園 緑地 22.9 44.6 20.0 や遊び場 3.5 6.0 2.9 自然環境 39.1 41.2 の豊かさ 7.7 7.7 1.5 2.8 雨水など 23.7 51.6 15.2 のはけ具合 3.0 4.0 2.4 下水道の 30.7 52.0 整備状況 4.1 7.1 3.3 2.8 医療機関 20.2 51.6 19.8 1.3 4.5 2.6 福祉サービ 9.1 60.6 20.6 スや施設 1.0 4.3 4.4 教養 スポ 9.5 59.5 20.0 ーツの機会 0.7 5.5 4.8 子育てしや 12.9 62.9 13.4 すい環境 1.1 4.6 5.0 歩行の安全性 46.3 35.0 8.5 0.4 6.8 2.9 まちの景観 20.5 62.7 2.1 10.2 2.1 2.4 コミュニティ 17.1 64.8 との関わり 2.3 11.1 2.1 2.7 総合的評価 17.6 61.6 14.0 1.0 2.2 3.7 0% 20% 40% 60% 80% 100% - 11 -
(2) 重要な住宅施策住宅施策については 高齢化への対応 安心 安全な住環境 が特に重視されており ついで 自然環境 子育て環境 が重視されています 民間住宅に対する支援策としても 耐震化 バリアフリー化 が重視されています また 環境配慮 への支援を望む人も多く 市民の環境への関心の高さが伺われます ( 注 ) 以下 (7) を除き複数回答重要な住宅施策 民間住宅への支援 20.5 低廉な公的賃貸住宅の供給 16.3 中間所得層を対象とした公的賃貸住宅の供給 5.6 高齢者等に配慮した住環境の整備 58.3 子育てに配慮した住環境の整備 32.7 安心 安全な住環境の整備 49.1 自然を楽しめる住環境の整備 34.8 良好な街並み景観の形成 15.9 転入者等の受け入れの推進 4.3 その他 2.2 0 10 20 30 40 50 60 70 % 民間住宅に対する重要な支援策 住宅取得に係る支援 26.7 耐震化への支援 33.5 環境への配慮に係る支援 23.5 バリアフリー化に係る支援 28.2 住宅取得や改修に係る情報提供 相談体制の強化 空家の有効活用に係る情報提供 相談体制の強化 住宅面積の広さを確保した住宅の普及促進 5.2 7.4 8.7 低所得者層への家賃補助 19.4 維持管理や建替えへの支援 5.9 定期借地権付き住宅等の普及促進 1.8 その他 1.5 0 10 20 30 40% - 12 -
(3) 高齢者 障がい者等への配慮として重要な点高齢者 障がい者等への配慮については 自立して生活できるサービスや施設の充実 自宅のバリアフリー化への支援 が重視されており 支援サービスや施設を利用しながら 自宅に住み続けることが望まれています また まちづくりのハード ( 道路等 ) やソフト ( コミュニティ ) としての高齢化への対応も重視されています 高齢者 障がい者等への配慮として重要な点 自宅のバリアフリー化への支援 38.7 自立して生活できるサービスや施設の充実 高齢者や障がいを持つ方を地域で支えるコミュニティの育成 安全に暮らせるまちづくり ( 道路等のバリアフリー化 ) 民間賃貸住宅への優先入居 バリアフリーに配慮した民間賃貸住宅の普及促進 公的賃貸住宅への優先入居 バリアフリーに配慮した公的住宅の供給 その他 2.7 5.7 9.1 10.6 0.7 24.4 29.3 47.3 0 10 20 30 40 50 60 % (4) 子育て環境として重要な点子育て環境については 住宅自体 ( 広さ 間取り 居住性能 ) よりも 教育 や 医療 の利便性が重視されています 次いで 治安などの安全性 や 子育て支援サービス 等も重視されています 子育て環境として重要な点 住宅の広さ 間取り 8.2 住宅の居住性能 6.5 子供の遊び場 公園等 16.0 道路の安全性 12.2 保育所 小学校等の利便性 46.7 医療機関の利便性 29.1 親や親戚などとのかかわり 3.4 近隣の人たちとのかかわり 11.0 子育て支援サービス 18.4 治安 防犯面での安全性 22.7 その他 1.8 0 10 20 30 40 50 60 % - 13 -
(5) 人口減少地区への重要な施策人口減少地区については 買い物 医療等の利便性の向上 を重要とする人が半数にのぼり 交通利便性の向上 空き家の有効活用 も重視されています 人口減少地区に対する施策は必要ないとする回答はわずかに 2% であり 施策の必要性が広く認められています 人口減少地区への重要な施策 建替え支援 14.6 空き家の有効活用 33.2 コミュニティの育成 9.5 交通利便性の向上 39.0 買い物 医療等の利便性の向上 51.2 住環境整備 6.8 特に必要はない 2.1 わからない 4.6 その他 2.3 0 10 20 30 40 50 60% (6) マンション建設に対する重要な施策マンション建設については 景観との調和を図る地区ごとの適切な規制 を重要とする人が半数近くあります コミュニティへの支援 や 省エネ バリアフリー等に配慮したマンションの普及 も多くあげられています マンションに対する施策は必要ないとする回答はわずかに 3% であり なんらかの適切な規制 誘導や支援が求められています マンション建設に対する重要な施策 ワンルームマンションへの適切な規制 景観との調和を図る地区ごとの適切な規制 省エネ バリアフリー等に配慮したマンションの普及 17.9 20.0 45.0 適切な維持管理 改修の促進 7.9 コミュニティへの支援 22.2 新たなマンション建設への適切な対応 16.7 特に必要はない 3.2 わからない 9.9 その他 1.7 0 10 20 30 40 50 60 % - 14 -
(7) 望ましい住宅地整備の方向 今後の望ましい住宅地整備の方向として 低層戸建て中心 低層 ~ 中層中心 の落ち着き ゆとりのある住宅地が多くの人に重視されています 望ましい住宅地整備の方向 その他 2.0% 無回答 7.8% 中 高層都市型住宅高密度な整備 1.0% 中 高層は一定程度都市型住宅の整備 4.6% わからない 11.5% 低層戸建て中心落ち着きのある住宅地 39.0% 低層 ~ 中層中心ゆったりとした住宅地 34.1% (8) 住民 コミュニティが主体的に取り組むべき活動住民 コミュニティが主体的に取り組むべき活動については 緊急時の助けあいや平常時からの高齢者支援 子育て支援などを通した 地域での支えあい が重視されています 一方 教育 啓発活動 や 街なみのルールづくり への関心は 6~7% 程度にとどまっており 今後の課題と考えられます 住民 コミュニティが主体的に取り組むべき活動 高齢者等を支える活動 41.1 子育て支援の活動 25.4 緊急時に助けあえる関係づくり 45.7 住宅地の清掃や緑化活動 13.3 街なみのルールづくり 7.2 商店街の活性化 16.6 地域のイベント等の活性化 12.0 教育 啓発活動 5.5 その他 2.0 0 10 20 30 40 50 60% - 15 -
2.5 4.3 146.5 国および東京都の住宅政策の動向 青梅市の上位計画における位置付け 住宅 住環境の現状と動向 住宅 住環境に関する市民意向調査の結果をもとに 青梅市における今後の住宅政策の課題を次のように整理しました (1) 人口と世帯の視点からみた住宅政策の課題 1 住宅のバリアフリー化への対応 高齢者 障がい者も安心な住宅の確保高齢化が進む一方 市民意向調査では住宅における高齢者 障がい者への対応が不十分と感じている人が多く 住宅のバリアフリー化への支援施策が強く求められています また 借家については 民間借家は高齢者のための設備などの対応が遅れているうえ 一般に高齢者のみ等の借家世帯は将来の家賃支払いへの不安もあるなど 厳しい状況にあります こうしたことから 高齢者 障がい者も安心な住宅の確保 改善への支援が必要です 2 高齢者や子育て世帯が暮らしやすい住宅 住環境の確保高齢期の理想の住まいについて 子世帯と同居せず高齢者のみで住みたい 高齢者支援サービスや施設を利用しながら 自宅で安心して住み続けたい との希望が多くみられます また 高齢期の理想の住宅タイプは 一戸建の持家 だけでなく 共同住宅 ( ケアサービス付き グループホームなど ) も含めて多様化しています これらのニーズを捉え 様々な住宅を確保することが求められます さらに 福祉施策やコミュニティによる支えあいの充実などにより 高齢者が自立して暮らしやすい多様な住宅 住環境の確保が望まれます また 青梅市は 周辺都市より子育て世帯やファミリー世帯が多く 今後も子育て世帯の定住 誘致が望まれます そのためには 教育 福祉施策の充実やコミュニティによる支えあいを促すことなどにより 子育て世帯が暮らしやすい住環境を確保することが重要です 3 住み替えや親族との近居の支援など 青梅に住み続けられる 市場環境の整備高齢期の理想の居住地について 交通 商業利便性の高い市内のまちなか 駅 病院の近くへの移転や 子世帯との近居を望む人が多くみられます 一方 豊かな自然環境を身近に楽しめる地域での暮らしを望む人も多くあります このようなことから 居住のミスマッチを解消するための円滑な住み替えの支援に向けた市場環境の整備 世帯分離や U ターン近居をはじめとする多様な定住に対応するための空き家の活用等による受け皿整備などが重要です - 16 -
(2) 住宅ストックの視点からみた住宅政策の課題 1 空き家の有効活用青梅市の世帯数は増加傾向にあり 持家を中心に一定の住宅着工も継続している一方 空家数も増加し 空家率は約 1 割となっていますが その有効活用がなされていない状況にあります これらの空き家を有効に活かして 居住地や住宅規模などのニーズにあわせた住み替えや 老朽化住宅などからの住み替え 市営住宅の供給を補完するための空き家の借上げなどにより 居住のミスマッチを解消し ニーズへの対応を図っていくことが望まれます 2 耐震化への対応 老朽化木造住宅等の安全性の確保市内には非耐震の住宅が多くあります 住宅の安全性の確保や耐震化支援への市民の関心も高く 耐震改修が急務となっており 適切な支援の制度化が望まれています また 青梅宿や北部 西部地域の農家建築等の築年数の長い歴史的な建造物は 青梅の建築文化を示すかけがえのない資産としての価値を尊重することが望まれます これらの保全を図りつつ 耐震化 耐火化への対応や老朽化木造住宅等の安全性を確保することなどが喫緊の課題となっています 3 民間賃貸住宅などの水準の向上 民間住宅の賃貸や取得にかかる不安の解消市内の借家は持家と比べて居住水準が比較的低い傾向がみられ また 高齢者のための設備を持つものも少ない傾向にあることから 民間賃貸住宅の水準の向上が望まれます また 借家率が3 割程度で推移し 青梅の住まいとして借家が一定の割合を占めるようになっているなかで 信頼できる民間住宅の供給の誘導などにより 民間住宅の賃貸 取得の際に不安が生じないようにすることが望まれます 歴史的な建造物が多く残る青梅宿 - 17 -
4 多様なニーズ ライフスタイルに対応する住宅の確保市内では バブル期前後からのマンション建設が目立っており この約 20 年間でライフスタイルやコミュニティが大きく変化してきました 単身世帯やファミリー世帯など様々な世帯が 青梅にはこれまで少なかったマンションライフを実現しています 今後も様々な世帯規模や多様なニーズ ライフスタイルに対応して 比較的低廉 小規模なものから高質 大規模なものまで それぞれに良好な住宅 マンションの供給を誘導 確保することが望まれます 5 快適で心豊かな暮らしに向けた 青梅にふさわしい住宅 住環境の誘導市内の住宅ストックは ゆとりのある住宅規模 敷地規模のものが多く 一方で 宅地地価が比較的低廉なため持家を取得しやすい環境にあります 依然として根強い市内定住 持家志向もみられるなかで 特に持家 ( 取得 ) を中心として 今後一層良好な住宅ストックを充実し さらに 豊かな自然のなかで恵まれた住環境を活かして地域への愛着と誇りを育んでいく 青梅らしい住まい づくりが期待されます また 住宅における環境配慮への市民の意識も高く これを尊重して市民と行政とが一丸となった総合的な取り組みも重要になっています (3) マンションに関わる住宅政策の課題 1マンションなどの良好なコミュニティの形成市内では青梅に地縁のある人たちが中心のコミュニティが築かれてきましたが 近年は 転入者を迎えてコミュニティの構成が変化しています こうしたなかで マンション居住者などは地域コミュニティへの関心が低くなりやすい傾向もみられます こうしたことから 今後 マンション ( 共同住宅 ) のコミュニティの育成や既存の地域コミュニティとの融和 転入者を迎えた新たなコミュニティが協調してみんなで取り組んでいくまちづくりなどへの意識づくりが重要な課題となっています 2マンションなどの適切な維持管理の実施市内のマンションの一部には新耐震基準以前のものがみられます また 新耐震基準以降に建てられたものでも長期的には老朽化していくため 共同住宅の適切な維持管理に早い段階から確実に取り組んでいくことが必要です - 18 - マンションも多く見られるようになってきた街なみ
(4) 地域環境の視点からみた住宅政策の課題 1 自然豊かな住環境を活かしたまちづくり青梅は 広域交通の利便性にすぐれた都心近郊に位置しながら 自然豊かな住環境に恵まれており 市民もこれを高く評価しています そして 今後も 自然環境を最大限に尊重した 環境と調和する落ち着き ゆとりのある住宅地の形成と 環境との共生に配慮しながら自然を楽しむ暮らし方の誘導 実践が求められています 2 災害時 平常時を通した 市街地の安全性の確保多くの人が利用する施設が立地する市街地部において 非常時と平常時を通した安全の確保を図ることは重要な課題です 特に 高齢期には利便性の高いまちなかに居住したいと考えている人も多くみられることから 市街地における高齢化への対応についても考慮する必要があります こうしたことから 密集市街地 などにおける災害時の安全 防災性の向上や 道路 広場などの公共施設や公共的空間 ( 交通施設 医療施設等 ) における安全なまちづくり バリアフリー化への対応が重要になっています 3 青梅の自然 歴史 文化を象徴する街なみや良好な景観 環境の形成市街地部では 青梅 東青梅 河辺のJR3 駅周辺とともに 青梅宿の街なみが残る青梅街道沿いの商業地や多摩川沿いの準工業地などにもマンションが立地しています マンションの高層化 大型化の傾向もみられることから 地域の景観が大きく変化してきています こうしたことから 景観計画や都市計画 ( 高度地区の規定など ) の取り組みと連動して マンションの適切な規制 誘導 適正な土地利用やゆとりある敷地規模の誘導 多摩川の崖線樹林の保全などにより 青梅の自然 歴史 文化を象徴する街なみや良好な景観 環境の形成を図っていくことが望まれます 4 安全で快適な住環境の整備北部 西部地域は交通や商業利便性が低く 崩壊危険区域などもみられることから 交通の確保や安全で快適な住環境の整備が求められています 5 良好な住宅ストックと里山などの自然環境を活かした 魅力あるまちづくり本市の住宅や敷地規模の広さ 豊かな自然環境は市民に高く評価されています さらに 鉄道や道路の交通利便性 都心からも近い立地条件 周辺より低い宅地地価などの恵まれた住環境にあることから これらを活かすとともに 良好な持家ストックの形成や空き家の有効活用ともあわせて 魅力ある居住を実現し より積極的に居住ニーズの掘り起こしを図ることが考えられます そのため 首都圏との交流 二地域居住 や転入者の受け入れ 自然体験や環境教育など市内での様々な活動ニーズの掘り起こしとともに 新たな魅力 価値の創造に向けた内外への情報発信などが望まれます - 19 -
(5) 住宅政策におけるセーフティネット に関する課題 1セーフティネットとしての機能 役割を踏まえ 効率的 効果的な市営住宅の管理公的住宅については 住宅困窮者へのセーフティネットとしての役割を踏まえ 昨今の厳しい財政状況を考慮した市営住宅の運営が求められています 効率的な管理 耐震化やバリアフリー化などの適切な改善 住宅困窮者への的確な供給などが重要な課題となっており 困窮状況や年齢などを考慮した入居者選定や型別供給についての検討が必要になっています また 若年層には低廉な公的賃貸住宅へのニーズが他の年代より多く 将来的には持家や民間賃貸住宅へ居住することを目指しながら 当面のあいだ 公的賃貸住宅に入居する といった 年代による段階的な住み替えのニーズに対応していくことも重要です 2 都営住宅 公社住宅等の活用市営住宅とともに 市内に立地する都営住宅 公社住宅および民間の住宅 空き家など 既存の住宅ストックを積極的に活かすための連携の強化を図ることが望まれます セーフティネットとしての役割を担う市営住宅 - 20 -
豊かな自然と都市の魅力に恵まれた青梅市の住宅 市街地 - 21 -