Water Sunshine

Similar documents
小学生の英語学習に関する調査

結果からの考察 中学校 高校の英語の授業では音声指導や文法指導などが多く 話す 書く を含めた言語活動がまだ十分に行われていないという課題が明らかになりました 中高生の英語によるコミュニケーション能力の向上のためには 従来の文法中心の指導からの脱却が求められます 英語教員の多くは 英語で表現する機会

調査概要 基本属性 調査の枠組み 調査概要 調査テーマ中高生の英語学習の実態と意識に関する調査 調査方法郵送法による自記式質問紙調査 調査時期 2014 年 3 月 調査対象全国の中 1 生 ~ 高 3 生 6,294 名 ( 有効回答数 ) * 中 1 生 1,057 名中 2 生 1,028 名

資料5 酒井委員発表資料

2 教科に関する調査の結果 (1) 平均正答率 % 小学校 中学校 4 年生 5 年生 6 年生 1 年生 2 年生 3 年生 国語算数 数学英語 狭山市 埼玉県 狭山市 61.4

フトを用いて 質問項目間の相関関係に着目し 分析することにした 2 研究目的 全国学力 学習状況調査結果の分析を通して 本県の児童生徒の国語及び算数 数学の学習 に対する関心 意欲の傾向を考察する 3 研究方法平成 25 年度全国学力 学習状況調査の児童生徒質問紙のうち 国語及び算数 数学の学習に対

< F C18D E93788EF38D7590B B CC8F578C76834F E786C73>

2 教科に関する調査の結果 ( 各教科での % ) (1) 小学校 国語 4 年生 5 年生 6 年生 狭山市埼玉県狭山市埼玉県狭山市埼玉県 平領均域正等答別率 話すこと 聞くこと 書くこと

2 調査結果 (1) 教科に関する調査結果 全体の平均正答率では, 小 5, 中 2の全ての教科で 全国的期待値 ( 参考値 ) ( 以下 全国値 という ) との5ポイント以上の有意差は見られなかった 基礎 基本 については,5ポイント以上の有意差は見られなかったものの, 小 5 中 2ともに,

(2) 学習指導要領の領域別の平均正答率 1 小学校国語 A (%) 学習指導要領の領域 領 域 話すこと 聞くこと 66.6(69.2) 77.0(79.2) 書くこと 61.8(60.6) 69.3(72.8) 読むこと 69.9(70.2) 77.4(78.5) 伝統的な言語文化等 78.3(

<4D F736F F D AA90CD E7792E88D5A82CC8FF38BB5816A819A819B2E646F63>

報道関係各位 2018 年 5 月 31 日 東京大学社会科学研究所所長佐藤岩夫株式会社ベネッセホールディングス代表取締役社長安達保 東京大学社会科学研究所 ベネッセ教育総合研究所共同研究プロジェクト 子どもの生活と学びに関する親子調査 2017 結果速報 勉強や目標が 自己肯定感 に影響 - 保護

資料1 団体ヒアリング資料(ベネッセ教育総合研究所)

2017 年 9 月 8 日 このリリースは文部科学記者会でも発表しています 報道関係各位 株式会社イーオンイーオン 中学 高校の英語教師を対象とした 中高における英語教育実態調査 2017 を実施 英会話教室を運営する株式会社イーオン ( 本社 : 東京都新宿区 代表取締役 : 三宅義和 以下 イ

M28_回答結果集計(生徒質問紙<グラフ>)(全国(地域規模別)-生徒(公立)).xlsx

ホームページ掲載資料 平成 30 年度 全国学力 学習状況調査結果 ( 上尾市立小 中学校概要 ) 平成 30 年 4 月 17 日実施 上尾市教育委員会

領域別正答率 Zzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzz んんんんんんんんんんんんん 小学校 中学校ともに 国語 A B 算数( 数学 )A B のほとんどの領域において 奈良県 全国を上回っています 小学校国語 書く B において 奈良県 全国を大きく上回っています しかし 質問紙調査では 自分

(3) 将来の夢や目標を持っていますか 平成 29 年度 平成 28 年度 平成

Taro-① 平成30年度全国学力・学習状況調査の結果の概要について

勉強のときも デバイス片手に が普通に 5. の 4 割が 勉強中にもメールやチャット 友だちへの質問に使う割合も 5 割近くいる メールやチャット (LINE など ) を書きながら ( 返事を出す場合も含む ) 勉強することがある比率は で 24.3% で 37.5% 一定の割合の中高生が 勉強

本調査では 学習時間を十分に取っている子どもほど学業成績がよいという結果が明らかになりました 学習の 量 と 成績 は ある程度比例します この意味で 一定の学習時間を確保することは 学力を高めるのに重要な要素といえます しかし一方で 相対的に短い学習時間でも 学習方法の工夫によって成果を上げること

平成 25 年度学力定着状況確認問題の結果について 概要版 山口県教育庁義務教育課 平成 2 6 年 1 月 1 実施概要 (1) 目 的 児童生徒の客観的な学力状況の経年的な把握と分析を通して 課題解決に向けた 指導の工夫改善等の取組の充実を図る全県的な検証改善サイクルを確立し 県内す べての児童

1. 調査結果の概況 (1) の児童 ( 小学校 ) の状況 < 国語 A> 今年度より, ( 公立 ) と市町村立の平均正答率は整数値で表示となりました < 国語 B> 4 国語 A 平均正答率 5 国語 B 平均正答率 ( 公立 ) 74.8 ( 公立 ) 57.5 ( 公立 ) 74 ( 公立

(4) ものごとを最後までやり遂げて, うれしかったことがありますか (5) 難しいことでも, 失敗を恐れないで挑戦していますか

目 次 1 学力調査の概要 1 2 内容別調査結果の概要 (1) 内容別正答率 2 (2) 分類 区分別正答率 小学校国語 A( 知識 ) 国語 B( 活用 ) 3 小学校算数 A( 知識 ) 算数 B( 活用 ) 5 中学校国語 A( 知識 ) 国語 B( 活用 ) 7 中学校数学 A( 知識 )

睡眠調査(概要)

調査の目的と概要 Ⅰ 調査の目的 札幌市の児童生徒の実態に関する基礎調査 は 札幌市の小学生 中学生 高校生の意識や心情 生活 行動などについて 継続的に調査し その実態の変容を明らかにすることにより 子どもを取り巻く社会変化や教育情勢と子どもの生活との関連性を客観的に把握し 教育施策の推進に資する

(4) 学校の規則を守っていますか (5) いじめは, どんな理由があってもいけないことだと思いますか

(4) ものごとを最後までやりとげて, うれしかったことがありますか (5) 自分には, よいところがあると思いますか

調査概要 調査の枠組み 調査概要 調査テーマ中高の英語指導の実態と教員の意識 調査方法郵送法による質問紙調査 調査時期 2015 年 8~9 月 調査対象全国の中学校 高校の校長および英語教員 中学校 校長 717 名 ( 配布数 2,639 通 回収率 27.2%) 英語教員 1,801 名 (

5 教5-1 教員の勤務時間と意識表 5 1 ( 平均時間 経年比較 教員年齢別 ) 中学校教員 調査年 25 歳以下 26 ~ 30 歳 31 ~ 40 歳 41 ~ 50 歳 51 ~ 60 歳 7:22 7:25 7:31 7:30 7:33 7:16 7:15 7:23 7:27 7:25

A Research on Can-do Abilities and Ways of Teaching across Korea, China, and Japan

H30全国HP


現課程の高校生の実態

報道関係各位 2012 年 1 月 25 日 株式会社ベネッセコーポレーション 代表取締役社長福島保 高校受験調査 ~ 高校 1 年生は自らの高校受験をどのように振り返っているのか ~ 高校受験を通じて やればできると自信がついた 71% 一方で もっと勉強しておけばよかった 65% 株式会社ベネッ

平成23年度全国学力・学習状況調査問題を活用した結果の分析   資料

小学校の結果は 国語 B 算数 A で全国平均正答率を上回っており 改善傾向が見られる しかし 国語 A 算数 B では依然として全国平均正答率を下回っており 課題が残る 中学校の結果は 国語 B 以外の教科で全国平均正答率を上回った ア平成 26 年度全国学力 学習状況調査における宇部市の平均正答

1

調査結果からみえてきたこと 大学教育改革の渦中にあった 8 年間の学生の意識や学びの変化をまとめると 以下 3 点です (1) アクティブ ラーニング形式の授業が増え 自己主張できる学生が増加 大学の授業で際立って増加しているのが アクティブ ラーニングの機会です 特にこの 4 年間で ディスカッシ

表 S3. 学校がある日は 朝 何時ごろ起きますか と ふだん 何時ごろ朝ごはんを食べていますか 学校がある日は 朝 何時ごろ起きますか 午前 6 時以降 午前 6 時 30 分より前 午前 6 時 30 分以降 午前 7 時より前 午前 7 時以降 午前 7 時 30 分より前 午前 7 時 30

高校生の勉強に関する調査(2009年国際比較調査)

5 児童生徒質問紙調査 (~P23) (1) 運動に対する意識等 [ 小学校男子 ] 1 運動やスポーツを [ 小学校女子 ] することが好き 1 運動やスポーツをすることが好き H30 全国 H30 北海道 6 放課後や学校が休みの日に 運動部や地域のスポーツクラブ以外で運動やスポーツをすることが

1-1 小学校国語 A( 調査時間 20 分 ) 基礎的 基本的な言語活動や言語事項に関する知識 技能が身に付いているかどうかをみる問題 で 12 設問で構成されている 本町の結果は 全国の平均正答率 栃木県の平均正答率とほぼ同じであった この調査では 学習指導要領の領域等として 話すこと 聞くこと

平成 26 年度生徒アンケート 浦和北高校へ入学してよかったと感じている 1: 当てはまる 2: だいたい当てはまる 3: あまり当てはまらない 4: 当てはまらない 5: 分からない 私の進路や興味に応じた科目を選択でき

国語の授業で目的に応じて資料を読み, 自分の考えを 話したり, 書いたりしている

(4) ものごとを最後までやり遂げて, うれしかったことがありますか (5) 難しいことでも, 失敗を恐れないで挑戦していますか

3. 将来の目標がはっきりしている を肯定する子どもは半数程度 中学生がもっとも低く 高校 3 年生で 6 割になる 将来の目標がはっきりしている ( あてはまる [ とても + まあ ]) の比率は 小 4~6 生で 5 割強 中学生で 4 割台に低下し 高 3 生で 6 割になる 夢見る小学生と

資料3 平成28年度京都府学力診断テスト 質問紙調査結果 28④ 28中① 27④ 27中① 平成28年度京都府学力診断テスト小学4年質問紙調査結果 平成28年度京都府学力診断テスト中学1年質問紙調査結果 平成27年度京都府学力診断テスト小学4年質問紙調査結果 平成27年度京都府学力診断テスト中学1

小学校国語について

Microsoft PowerPoint - syogaku [互換モード]

平成 21 年度全国学力 学習状況調査結果の概要と分析及び改善計画 調査実施期日 平成 21 年 10 月 2 日 ( 金 ) 教務部 平成 21 年 4 月 21 日 ( 火 )AM8:50~11:50 調査実施学級数等 三次市立十日市小学校第 6 学年い ろ は に組 (95 名 ) 教科に関す

gggggggggggggggggggggggggggggggggggggkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkk

B 学校の授業をどのくらい理解していますか ( わかっていますか ) 次にあげる学校の勉強方法は どのくらい好きですか 10) 総合的な学習の時間 1) 国語 2) 社会 3) 算数 4) 理科 5) 外国語 ( 英語 ) 活動 [2] あなたの学校での授業についておききします A 1) 先生が黒板

3-1. 新学習指導要領実施後の変化 新学習指導要領の実施により で言語活動が増加 新学習指導要領の実施によるでの教育活動の変化についてたずねた 新学習指導要領で提唱されている活動の中でも 増えた ( かなり増えた + 少し増えた ) との回答が最も多かったのは 言語活動 の 64.8% であった

(2) あなたは選挙権年齢が 18 歳以上 に引き下げられたことに 賛成ですか 反対ですか 年齢ごとにバラツキはあるものの概ね 4 割超の人は好意的に受け止めている ここでも 18 歳の選択率が最も高く 5 割を超えている (52.4%) ただ 全体の 1/3 は わからない と答えている 選択肢や

3-2 学びの機会 グループワークやプレゼンテーション ディスカッションを取り入れた授業が 8 年間で大きく増加 この8 年間で グループワークなどの協同作業をする授業 ( よく+ある程度あった ) と回答した比率は18.1ポイント プレゼンテーションの機会を取り入れた授業 ( 同 ) は 16.0

2018 年 9 月 3 日 このリリースは文部科学記者会でも発表しています 報道関係各位 株式会社イーオンイーオン 中学 高校の英語教師を対象とした 中高における英語教育実態調査 2018 を実施 英会話教室を運営する株式会社イーオン ( 本社 : 東京都新宿区 代表取締役 : 三宅義和 以下 イ

平成29年度 中学校英語科教育 理論研究

保健体育科学習指導案

Microsoft Word - アンケート集計結果_最終版.doc

教科 : 外国語科目 : コミュニケーション英語 Ⅰ 別紙 1 話すこと 学習指導要領ウ聞いたり読んだりしたこと 学んだことや経験したことに基づき 情報や考えなどについて 話し合ったり意見の交換をしたりする 都立工芸高校学力スタンダード 300~600 語程度の教科書の文章の内容を理解した後に 英語

(6) 調査結果の取扱いに関する配慮事項調査結果については 調査の目的を達成するため 自らの教育及び教育施策の改善 各児童生徒の全般的な学習状況の改善等につなげることが重要であることに留意し 適切に取り扱うものとする 調査結果の公表に関しては 教育委員会や学校が 保護者や地域住民に対して説明責任を果

平成 28 年度全国学力 学習状況調査の結果伊達市教育委員会〇平成 28 年 4 月 19 日 ( 火 ) に実施した平成 28 年度全国学力 学習状況調査の北海道における参加状況は 下記のとおりである 北海道 伊達市 ( 星の丘小 中学校を除く ) 学校数 児童生徒数 学校数 児童生徒数 小学校

p.1~2◇◇Ⅰ調査の概要、Ⅱ公表について、Ⅲ_1教科に対する調査の結果_0821_2改訂

平成 年度佐賀県教育センタープロジェクト研究小 中学校校内研究の在り方研究委員会 2 研究の実際 (4) 校内研究の推進 充実のための方策の実施 実践 3 教科の枠を越えた協議を目指した授業研究会 C 中学校における実践 C 中学校は 昨年度までの付箋を用いた協議の場においては 意見を出

4 調査結果について (1) 教科に関する調査の結果 ( 公立 ) の平均正答率を % として換算した市内の領域 観点 問題形式別正答率 グラフの途切れは, 問題が出題されなかった項目 < 小学校 > : 概要 : 課題 : 今後の学習ポイント国語 A( 基礎 ) 国語 B( 活用 ) 話すこと聞く

平成 29 年度全国学力 学習状況調査の結果の概要 ( 和歌山県海草地方 ) 1 調査の概要 (1) 調査日平成 29 年 4 月 18 日 ( 火 ) (2) 調査の目的義務教育の機会均等とその水準の維持向上の観点から 全国的な児童生徒の学力や学習状況を把握 分析し 教育施策の成果と課題を検証し

小学校英語活動における教員の意識調査 2. アンケート調査の概要目的小学校の担任教員の英語活動指導に対する現状を把握すると同時に 2 年間でどのように教員の意識が変化したかを明らかにする実施時期第 1 回目平成 25 年 7 月第 2 回目平成 25 年 7 月対象者兵庫県神戸市の公立小学校学級担任

この章のポイント 高校での指導の実態からみる高校教育の課題 Benesse 教育研究開発センター研究員 岡部悟志 解説の時間 が中心の高校での授業中学校から高校にかけて生徒が様々なとまどいを感じていることは第 1 章で確認した通りだが その背景には中学校と高校とで大きく異なる指導の実態がありそうだ

領域別レーダーチャート 教科の領域別に全国を 100 とした場合の全道及び根室市の状況をレーダーチャートで示したもの 小学校 : 国語 小学校 : 算数 国語 A( 話すこと 国語 B( 読むこと ) 聞くこと ) 国語 A( 書くこと

3 調査結果 1 平成 30 年度大分県学力定着状況調査 学年 小学校 5 年生 教科 国語 算数 理科 項目 知識 活用 知識 活用 知識 活用 大分県平均正答率 大分県偏差値

2 各教科の領域別結果および状況 小学校 国語 A 書くこと 伝統的言語文化と国語の特質に関する事項 の2 領域は おおむね満足できると考えられる 話すこと 聞くこと 読むこと の2 領域は 一部課題がある 国語 B 書くこと 読むこと の領域は 一定身についているがさらに伸ばしたい 短答式はおおむ

①H28公表資料p.1~2

回答結果については 回答校 36 校の過去 3 年間の卒業生に占める大学 短大進学者率 現役 浪人含む 及び就職希望者率の平均値をもとに 進学校 中堅校 就職多数校 それぞれ 12 校ずつに分類し 全体の結果とともにまとめた ここでは 生徒対象質問紙のうち 授業外の学習時間 に関連する回答結果のみ掲

< DDD8A7790B E90B688C88A4F816A B83678F578C762E786C7378>

国語 B では 話すこと 聞くこと 領域において 全国及び県平均を上回っているが 他の三つの領域においては 全国及び県平均を下回っている 活用する力を育成する取組のさらなる充実が必要である 設問 1 の目的に応じて 話し合いの観点を整理する力は身についてきている 設問 3 の二つの詩を比べて読み 自

国語 B 柏原 埼玉県 全国 話すこと 聞くこと 書くこと 読むこと 算数 A 柏原 埼玉県 全国 数と計算 量と測定 図形 数量関係 算数 B 柏原 埼玉県 全国

2 経年変化 ( 岡山平均との差の推移 ) (1) 中学校 1 年生で比較 ( 昨年度まで中学校 1 年生のみの実施のため ) 平成 26 年度平成 27 年度平成 28 年度平成 29 年度 国 数 語 学 基 礎 活 用 基 礎

スライド 1

H

平成 25 年度の全国学力 学習状況調査の下野市の全体の結果 ( 国語, 算数 数学 ) は, 小学校, 中学校ともに, すべての領域で, 全国平均正答率を上回る結果となった 小学校の全国学力調査全体結果について 小学校は国語 AB, 算数 AB ともに, 数ポイント全国平均正答率を上回っていた 小

自己紹介をしよう

平成16年度小学校及び中学校教育課程研究協議会報告書

データ概要調査対象 : 留学ジャーナルから 7 月 ~9 月に短期留学 (1 週間 ~4 週間の留学を指す ) した大学生に任意で実施したアンケート調査の結果調査人数 :64 名調査期間 :2016 年 9 月 26 日 ~10 月 16 日 留学期間 1 週間以内 2 週間 3 週間 4 週間 合

51066_hontai.indd

学習指導要領の領域等の平均正答率をみると 各教科のすべての領域でほぼ同じ値か わずかに低い値を示しています 国語では A 問題のすべての領域で 全国の平均正答率をわずかながら低い値を示しています このことから 基礎知識をしっかりと定着させるための日常的な学習活動が必要です 家庭学習が形式的になってい

市中学校の状況及び体力向上策 ( 学校数 : 校 生徒数 :13,836 名 ) を とした時の数値 (T 得点 ) をレーダーチャートで表示 [ ] [ ] ハンドボール ハンドボール投げ投げ H29 市中学校 H29 m 走 m 走 表中の 網掛け 数値は 平均と同等または上回っているもの 付き

図表 私立中学校に進学した理由 ( 中学 2 年生 ): 生活困難度別 % 66.8% 68.5% 66.9% 47.2% 48.9% 41.1% 41.7% 30.4% 27.5% 21.1% % 17.9% 13.1% 10.4% 10.8

Microsoft Word - 単純集計_センター職員.docx

町全体の状況を把握 分析するとともに 平均正答率については 全国 全道との比較を数値以外の文言で表現します また 質問紙調査の結果や 課題解決に向けた学力向上の取組を示します (3) 学校ごとの公表小規模校において個人が特定される恐れのあることから 学校ごとの結果公表はしません (4) 北海道版結果

2013年1月25日

งานนำเสนอ PowerPoint

B 学校の授業をどのくらい理解していますか ( わかっていますか ) 10) 総合的な学習の時間 1) 国語 2) 社会 3) 数学 4) 理科 5) 英語 [3] あなたの学校での授業についてうかがいます A 1) 先生が黒板を使いながら教えてくれる授業 あなたは次にあげる学校の勉強方法が どのく

平成 28 年度学校評価最終報告 教職員 :20 人生徒 :309 人保護者 :233 人 [ とてもよい 青ややよい 赤やや不十分 黄緑不十分 紫 ] < 教職員 保護者共通項目アンケート > 評価項目教職員保護者 1 学校は 様々な機会を活用して 学校の様子や学習内容を地域や保護者に伝えている

PowerPoint プレゼンテーション

世の中の人は信頼できる と回答した子どもは約 4 割 社会には違う考え方の人がいるほうがよい の比率は どの学年でも 8 割台と高い 一方で 自分の都合 よりみんなの都合を優先させるべきだ は 中 1 生から高 3 生にかけて約 15 ポイント低下して 5 割台にな り 世の中の人は信頼できる も

2 全国 埼玉県 狭山市の平均正答率 ( 教科に関する調査の結果 ) ( 単位 %) (1) 小学校第 6 学年 教科ごとの区分 教科 狭山市 埼玉県 全国 国語 A 国語 B 算数 A 算数 B 学習指導要領の

第 5 章管理職における男女部下育成の違い - 管理職へのアンケート調査及び若手男女社員へのアンケート調査より - 管理職へのインタビュー調査 ( 第 4 章 ) では 管理職は 仕事 目標の与え方について基本は男女同じだとしながらも 仕事に関わる外的環境 ( 深夜残業 業界特性 結婚 出産 ) 若

( 中学校調査 ) 1 時限目 2 時限目 3 時限目 4 時限目 5 時限目 国語 A (45 分 ) 国語 B (45 分 ) 数学 A (45 分 ) 数学 B (45 分 ) 生徒質問紙 (2 分程度 ) (6) 集計児童生徒 学校数 1 集計基準児童生徒に対する調査について, 平成 29

Transcription:

全国英語教育学会 2016 年 8 月 20 日 ( 土 ) 第 42 回埼玉大会 獨協大学 中高生の英語学習に関する実態調査 2014 学習実態と学習への意識の関係性などを探る 工藤洋路 ( 玉川大学 )

大規模調査 調査の背景 2008 年 中学校英語に関する基本調査 ( 教員調査 ) 2009 年 中学校英語に関する基本調査 ( 生徒調査 ) ヒアリング調査 2013 年 中高生に対する聞き取り調査 大規模調査 2014 年 中高生の英語学習に関する実態調査 2014 ヒアリング調査 2014 年 中高教員に対する聞き取り調査 大規模調査 2015 年 中高の英語指導に関する実態調査 2015 2

調査の概要 中高生の英語学習に関する実態調査 2014 ベネッセ教育総合研究所 調査企画 分析メンバー 根岸雅史 ( 東京外国語大学 ) 酒井英樹 ( 信州大学 ) 高木亜希子 ( 青山学院大学 ) 重松靖 ( 国分寺市立第二中学校 ) 工藤洋路 ( 玉川大学 ) 木村治生 ( ベネッセ教育総合研究所 ) 加藤由美子 ( ベネッセ教育総合研究所 ) 福本優美子 ( ベネッセ教育総合研究所 ) 3

調査の概要 調査テーマ 中高生の英語学習の実態と意識に関する調査 調査方法 郵送法による自記式質問紙調査 調査時期 2014 年 3 月 回答者 中学 1 年生 ~ 高校 3 年生 6,294 名 中学 1 年 (1,057 名 ),2 年 (1,028 名 ),3 年 (996 名 ) 高校 1 年 (931 名 ),2 年 (790 名 ),3 年 (1,433 名 ) 不明 59 名 4

質問の内容 中学校入学前の英語学習について ( 幼少期の英語体験 学び 小学校英語 小学校時の学校外学習の役立ち感 ) 現在の英語学習について ( 授業の理解度 授業における活動内容 先生の授業での英語使用 勉強時間 学校外学習 習い事 学校の授業の予習 復習 ) 英語学習に対する意識について ( 英語の好き 嫌い つまずき 英語の学習観 英語に関する意識や関わりについて ( 外国や英語との関わり 自主的に英語に触れる活動 英語の必要性 将来の英語使用に関する意識 ) 5

質問の具体例 1 Q: 学校の英語の授業の中で 次のようなことをどれくらいしていますか 1. 単語の意味や英文のしくみについて先生の説明を聞く 2. 英文を日本語に訳す 3. 単語や英文を読んだり書いたりして覚える 4. 文法の問題を解く 5. 自分の気持ちや考えを英語で書く 6. 自分の気持ちや考えを英語で話す よくしている ときどきしている あまりしていない まったくしていない 6

質問の具体例 2 Q: 英語の授業で 日本人の先生はどれくらい英語を使って授業を進めていますか ほとんど使っていない 30% くらい 50% くらい 70% くらい ほとんど英語で授業している 7

質問の具体例 3 Q: 英語の学習にかかわることについて 次のようなことはどれくらいあてはまりますか 1. 単語を覚えるのが難しい 2. 文法が難しい 3. 英語の文を書くのが難しい 4. 英語の文を音読するのが難しい 5. 英語を話すのが難しい 6. 英語を聞き取るのが難しい とてもあてはまる まああてはまる あまりあてはまらない まったくあてはまらない 8

質問の具体例 4 Q: あなたは 以下のことについてどう思いますか 1. 英語が話せたらかっこいい 2. 外国の人と友だちになりたい 3. 外国の高校や大学に留学したい 4. 世界で活躍できる人になりたい 5. 日本の文化を外国の人に紹介したい 6. 英語を使って仕事をしたい とてもそう思う まあそう思う あまりそう思わない まったくそう思わない 9

結果の概要 http://berd.benes se.jp/global/rese arch/detail1.php? id=4356 10

調査の方法 1 中高生の英語学習に関する実態調査 2014 で実施した質問項目のうち 中学 1 年生から高校 3 年生の 6 学年にわたって 回答傾向に多様性のあるものを選ぶ 2 その多様性が 他のどんな要因によるものなのかを検証するために 任意の 2 項目ごとのクロス集計を行い その有意差をカイ二乗検定を用いて検証する 3 クロス集計の結果から 選んだ 2 項目同士の関係性の有無を検証し 考察する 12

本発表の焦点 学習実態 この関係性 を検証 授業でたくさん書いている 授業の理解度は 70% くらいだと思う 意識 将来英語を使いたい 文法は難しいと思う 授業は英語による授業 英語で話すのは得意 13

主な分析結果 1 教師の英語使用度 文法 文法が難しい 教師の授業における英語使用度 30% 程度以下 50% 程度 70% 程度以上 あてはまる 72.2% 74.3% 73.1% あてはまらない 26.8% 25.7% 26.9% 2 教師の英語使用度 単語 有意差なし 単語を覚えるの 教師の授業における英語使用度 が難しい 30% 程度以下 50% 程度 70% 程度以上 あてはまる 63.0% 64.4% 62.4% あてはまらない 37.0% 35.6% 37.6% 有意差なし 14

3 教師の英語使用度 授業の理解度 授業理解度 教師の授業における英語使用度 30% 程度以下 50% 程度 70% 程度以上 70% 程度以上 57.6% 57.6% 63.1% 50% 程度以下 42.4% 42.4% 36.9% 有意差あり (1%) 4 教師の英語使用度 英語を話す 書く 英語を話すのが 教師の授業における英語使用度 難しい 30% 程度以下 50% 程度 70% 程度以上 あてはまる 67.8% 66.0% 57.4% あてはまらない 32.2% 34.0% 42.6% 英語を書くのが 教師の授業における英語使用度 難しい 30% 程度以下 50% 程度 70% 程度以上 あてはまる 74.1% 71.7% 67.2% あてはまらない 25.9% 28.3% 32.8% 有意差あり (1%) 15

5 授業中の書く 話す 文法 授業中に 文法が難しい 自分の気持ちや考えを英語で書く よくするあまりしない ときどきする まったくしない あてはまる 67.9% 78.4% あてはまらない 32.1% 21.6% 有意差あり (1%) 授業中に 文法が難しい 自分の気持ちや考えを英語で話す よくするあまりしない ときどきする まったくしない あてはまる 69.3% 76.6% あてはまらない 30.7% 23.4% 有意差あり (1%) 16

6 授業中の書く 話す 単語 授業中に 単語が難しい 自分の気持ちや考えを英語で書く よくするあまりしない ときどきする まったくしない あてはまる 60.9% 78.4% あてはまらない 32.1% 21.6% 有意差あり (1%) 授業中に 単語が難しい 自分の気持ちや考えを英語で話す よくするあまりしない ときどきする まったくしない あてはまる 59.3% 66.9% あてはまらない 40.7% 33.1% 有意差あり (1%) 17

7 授業中の単語 文法 将来への意識 授業中に 英語を使って仕 単語や英文を読んだり書いたりして覚える 事をしたい よくするときどきする あまりしないまったくしない あてはまる 87.5% 81.2% あてはまらない 12.5% 18.8% 有意差あり (1%) 授業中に 英語を使って仕 文法の問題を解く 事をしたい よくするときどきする あまりしないまったくしない あてはまる 73.1% 62.2% あてはまらない 26.9% 37.8% 有意差あり (1%) 18

8 授業中の書く 話す 将来への意識 授業中に 英語を使って仕 自分の気持ちや考えを英語で書く 事をしたい よくするときどきする あまりしないまったくしない あてはまる 55.4% 40.3% あてはまらない 44.6% 59.7% 有意差あり (1%) 授業中に 英語を使って仕 自分の気持ちや考えを英語で話す 事をしたい よくするときどきする あまりしないまったくしない あてはまる 50.1% 36.3% あてはまらない 49.9% 63.7% 有意差あり (1%) 19

考察 1 教師の英語使用度 と 文法 単語が難しいという意識 の関係性は見られなかった 文法 単語 の指導は英語では行っていないと考えられる 20

中高の英語指導に関する実態調査 2015 より 21

考察 1 教師の英語使用度 と 文法 単語が難しいという意識 の関係性は見られなかった 文法 単語 の指導は英語では行っていないと考えられる 教師の英語使用度 と 授業の理解度 に若干の比例関係が見られた 授業を日本語で行ったからといって 必ずしも生徒の理解度が上がるとは限らないと言える 教師の英語使用度 が上がれば 話す 書く ことが難しいと感じる割合が下がる 教師の英語使用度が上がることは 言語活動の充実に繋がっているのかもしれない 22

考察 2 授業中の話す 書く活動の頻度 が上がれば 文法 単語が難しい と感じる割合が下がる 文法については コミュニケーションを支えるものであることを踏まえ 言語活動と効果的に関連付けて指導すること ( 中学校学習指導要領 ) を実践する意義が認められる 授業中の単語や文法の学習 と 授業中の話す 書く活動 は 両方ともに 将来 英語を使って仕事をしたい という意識を高めるが 後者の方が その割合が大きい 単語や文法 の学習と 実際に 話したり 書いたりする ことの両方を実践することの意義が認められる 23

今後の課題 本調査によって 学習者の意識と学習実態 ( 行動 ) の関係性の有無が一部判明したが その因果関係は本調査からは明らかにできない 今後は その因果関係を探る必要がある 意識が高いから行動をする のか 行動をしているから意識が上がる ( 下がる ) のか 本調査では 2 項目間の関係性を探ったが 学習者の意識や行動に影響を与える要因は様々なものが考えられる 今後は 複数の項目の関係性や因果関係を探る必要がある 大規模データの特性をより活かすために 中高別 能力別 など より詳細なカテゴリーを設けて 同様の調査を行う意義がある 24