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回数テーマ学習内容学びのポイント 2 過去に行われた自閉症児の教育 2 感覚統合法によるアプローチ 認知発達を重視したアプローチ 感覚統合法における指導段階について学ぶ 自閉症児に対する感覚統合法の実際を学ぶ 感覚統合法の問題点について学ぶ 言語 認知障害説について学ぶ 自閉症児における認知障害につ

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回数 テーマ 内容 2 発達障害のある児童の心理 行動特性 1 学習障害のある人の心理 行動特性 3 発達障害のある児童の心理 行動特性 2 ADHD のある人の心理 行動特性 4 発達障害のある児童の心理 行動特性 3 自閉スペクトラム症のある人の心理 行動特性 5 発達障害に対する支援 1 学習

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(2) 国語 B 算数数学 B 知識 技能等を実生活の様々な場面に活用する力や 様々な課題解決のための構想を立て実践し 評価 改善する力などに関わる主として 活用 に関する問題です (3) 児童生徒質問紙児童生徒の生活習慣や意識等に関する調査です 3 平成 20 年度全国学力 学習状況調査の結果 (

課題研究の進め方 これは,10 年経験者研修講座の各教科の課題研究の研修で使っている資料をまとめたものです 課題研究の進め方 と 課題研究報告書の書き方 について, 教科を限定せずに一般的に紹介してありますので, 校内研修などにご活用ください


平成24年5月17日

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目 次 1 学力調査の概要 1 2 内容別調査結果の概要 (1) 内容別正答率 2 (2) 分類 区分別正答率 小学校国語 A( 知識 ) 国語 B( 活用 ) 3 小学校算数 A( 知識 ) 算数 B( 活用 ) 5 中学校国語 A( 知識 ) 国語 B( 活用 ) 7 中学校数学 A( 知識 )

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9(1) 介護の基本的な考え方 9() 介護に関するこころのしくみの基礎的理解 9() 介護に関するからだのしくみの基礎的理解 9(4) 生活と家事 5 9(5) 快適な居住環境整備と介護 9(6) 整容に関連したこころとからだのしくみと自立に向けた介護 4 4 理論と法的根拠に基づき介護を行うこと

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2 各教科の領域別結果および状況 小学校 国語 A 書くこと 伝統的言語文化と国語の特質に関する事項 の2 領域は おおむね満足できると考えられる 話すこと 聞くこと 読むこと の2 領域は 一部課題がある 国語 B 書くこと 読むこと の領域は 一定身についているがさらに伸ばしたい 短答式はおおむ

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第 2 節キャリア コンサルティングの理解 (4) キャリア コンサルタントの能力 Ⅰ キャリア コンサルティングの社会的意義に対する理解 1 社会 経済的動向とキャリア形成支援の必要性の認識 2 キャリア コンサルティングの役割の理解 3 キャリア コンサルティングを担う者の活動範囲と義務 ( 活

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はじめに 我が国においては 障害者の権利に関する条約 を踏まえ 誰もが相互に人格と個性を尊重し支え合い 人々の多様な在り方を相互に認め合える 共生社会 を目指し 障がいのある者と障がいのない者が共に学ぶ仕組みである インクルーシブ教育システム の理念のもと 特別支援教育を推進していく必要があります

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目 次 はじめに... p1 1. 発達障害 の定義... p2 発達障害それぞれの特性について... p3 2. 発達障害をめぐる状況... p4 3. 江戸川区の発達障害者 ( 児 ) の現況... p 発達障害者 ( 児 ) 支援の江戸川区の課題... p6 施策の5つの課題 5.

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今年度は 創立 125 周年 です 平成 29 年度 12 月号杉並区立杉並第三小学校 杉並区高円寺南 TEL FAX 杉三小の子

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1 高等学校学習指導要領との整合性 高等学校学習指導要領との整合性 ( 試験名 : 実用英語技能検定 ( 英検 )2 級 ) ⅰ) 試験の目的 出題方針について < 目的 > 英検 2 級は 4 技能における英語運用能力 (CEFR の B1 レベル ) を測定するテストである テスト課題においては

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国語 B では 話すこと 聞くこと 領域において 全国及び県平均を上回っているが 他の三つの領域においては 全国及び県平均を下回っている 活用する力を育成する取組のさらなる充実が必要である 設問 1 の目的に応じて 話し合いの観点を整理する力は身についてきている 設問 3 の二つの詩を比べて読み 自

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S.E.N.S 養成カリキュラム (2012 年度版 ) シラバス A. 概論 特別支援教育概論 Ⅰ: 発達障害の理解 (3 時間 :1P) 障害の捉え方についての基本的理念の変遷と動向を明らかにする LD ADHD 高機能自閉症 アスペルガー症候群等の 発達障害 について その用語の歴史的変遷と動向 定義について明らかにする 発達障害の中核となる LD ADHD 高機能自閉症 アスペルガー症候群等にみられるつまずきや困難について述べ 軽度の知的障害やスローラーナー ギフテッドとの関連性にも触れる これらの児童生徒に対してどのような支援が必要かなど その状態像を中心に 特別支援教育の対象をめぐる基本的事項について解説する キーワード 発達障害 LD ADHD 高機能自閉症 アスペルガー症候群 自閉症スペクトラム障害 知的障害 ( 精神遅滞 ) スローラーナー ギフテッド ICF 到達目標と評価 1 障害の捉え方についての基本的理念の変遷と動向について説明できる 2 発達障害を概観し LD ADHD 高機能自閉症 アスペルガー症候群等の定義と状態像 近接領域との関係について説明できる 3LD ADHD 高機能自閉症 アスペルガー症候群等から生じる二次的な問題を具体的に挙げることができる 4LD ADHD 高機能自閉症 アスペルガー症候群等の学習 行動面への支援の基本方針について述べることができる 特別支援教育概論 Ⅱ: 特別支援教育のシステム (3 時間 :1P) わが国における LD ADHD 高機能自閉症 アスペルガー症候群等の 発達障害 への支援の取り組みを歴史的に概観しながら その過程で明確になった特別支援教育の概念 学校における支援体制 特別支援教育コーディネーターの役割 個別の指導計画と個別の教育支援計画 特別支援教育支援員など 主に学校教育における支援の在り方とシステム等について述べる 関連の報告類や法令等についても触れる キーワード 発達障害者支援法 インクルーシブ教育 校内委員会 特別支援教育コーディネーター 特別支援教育支援員 個別の指導計画 個別の教育支援計画 通常の学級 特別支援学級 通級による指導 特別支援学校 センター的役割 専門家チーム 巡回相談 特別支援連携協議会 発達障害者支援センター 到達目標と評価 1 学校教育の現状と課題を中心に 特殊教育から特別支援教育への歴史的転換について述べることができる 2 特別支援教育の意義とシステム 各種の法的な整備と動向について説明できる 3 学校における支援システム 特別支援教育コーディネーター 特別支援教育支援員の役割などについて説明できる 4 学校における LD ADHD 高機能自閉症 アスペルガー症候群等への支援体制を整備していく上で重要な課題を挙げることができる 1

発達障害と医療 (6 時間 :2P) 発達障害の生物学的背景および 発達障害と関連する医学領域における知識 知見の基本について説明する 脳の構造と機能 遺伝 発達障害の相互関係 合併症 併存症などの他 発達障害に関する最近の医学的研究の動向も紹介する さらに 医療と教育の連携の在り方についても述べる キーワード 脳の機能 発達障害 DSM ICD 知的障害 ( 精神遅滞 ) 広汎性発達障害 (PDD) 高機能自閉症 アスペルガー症候群 LD コミュニケーション障害 発達性協調運動障害 ADHD 反抗挑戦性障害 行為障害 二次障害 児童虐待 薬物療法 到達目標と評価 1 大脳皮質の主要な構造と機能とその異常による症状を述べることができる 2 発達障害の遺伝とその他の発症要因について述べることができる 3LD ADHD 高機能自閉症 アスペルガー症候群等について医学的立場からの基本的臨床を述べることができる 4 発達障害における主な合併症 併存症と予後について述べることができる 5 発達障害に対する薬物療法の適応と効果について述べることができる 6 発達障害におけるさまざまな二次障害とその背景要因について述べることができる 7 教育と医療の連携の必要性と連携を促進する方法を述べることができる B. アセスメント 総論 : アセスメント (3 時間 :1P) LD ADHD 高機能自閉症 アスペルガー症候群等の 発達障害 について 乳幼児期から青年 成人期に至る困難領域の年齢的な変化と発達課題についてその概要をおさえた上で その実態を捉えるためのアセスメントの意義と目的について述べる 高機能自閉症 アスペルガー症候群等については心の理論についても説明する アセスメントの倫理面についても述べる 実態把握の方法として 行動観察 心理アセスメント 発達アセスメント 学力アセスメント 行動アセスメント 社会性のアセスメントなどについて述べる 各領域のアセスメントから得られた情報を総合して どのように指導プログラムへと結びつけていくかについて説明する キーワード 発達課題 生育歴 行動観察 発達アセスメント 心理アセスメント 学力アセスメント 個人内差 アセスメントにおける倫理 個人情報の保護 到達目標と評価 1 子どもの一般的な発達過程についてその概略を述べることができる 2LD ADHD 高機能自閉症 アスペルガー症候群等の発達的変化 発達課題について述べることができる 3 アセスメントの意義と目的 アセスメントの領域 内容 方法について述べることができる 4 アセスメントと指導の関係について説明することができる 5 アセスメントをする際の留意点や倫理面について述べることができる 2

心理検査法 Ⅰ:WISC-Ⅳ(6 時間 :2P) LD 等の認知特性を把握するための基本検査である WISC-Ⅳ の理論と実際を述べる 検査の目的と内容 各下位検査の内容 下位検査が何を測定しようとしているか 検査の実施方法 検査中の観察 結果の見方等について説明する 実際に受講者に対して 下位検査の実施を体験させながら 検査の施行方法についての基本を説明する さらに採点法や結果の整理方法に触れながら 検査結果の解釈と所見のまとめ方 結果の伝え方 他の検査結果も踏まえ 結果を指導プログラムの作成にどう役立てるか等についての説明を行う キーワード ウエクスラー式知能検査 (WISC-Ⅳ) CHC 理論 合成得点 全検査 IQ(FSIQ) 言語理解指標 (VCI) 知覚推理指標 (PRI) ワーキングメモリー指標 (WMI) 処理速度指標 (PSI) プロセス得点 解釈 所見 個人内差 到達目標と評価 1WISC-Ⅳ の内容と特徴を理解し 検査を行うことの意義を説明することができる 2 各種合成得点 個人内差などの用語を説明することができる 3 各下位検査がどのような能力を測定しているかについて 基本的な説明をすることができる 4 検査結果に表れた個人の認知特性を読み取る方法について説明することができる 5 所見の書き方 伝え方 結果を活用する方法について説明することができる 6 検査の限界や他の検査結果や情報との付き合わせについて説明することができる 7WISC-Ⅲ から WISC-Ⅳ への変更点について説明することができる 心理検査法 Ⅱ:KABC-Ⅱ DN-CAS(6 時間 :2P) LD 等の認知特性のアセスメントで WISC-Ⅳ 等の知能検査を補完する認知検査として用いられる KABC-Ⅱ や DN-CAS の概要を論じる 検査の目的と内容 各下位検査の内容 下位検査が何を測定しようとしているか について説明する なお KABC-Ⅱ については認知処理過程の尺度を中心とし 習得尺度は学力のアセスメントで扱う キーワード KABC-Ⅱ CHC 理論 認知尺度 習得尺度 DN-CAS PASS 理論 プランニング 注意 継次処理 同時処理 到達目標と評価 1KABC-Ⅱ と DN-CAS の内容と特徴を基本的に理解し 検査を行うことの意義を説明することができる 2 プランニング 注意 継次処理 同時処理 認知処理過程 習得度等の用語を説明することができる 3 各下位検査がどのような能力を測定しているかについて基本的な説明をすることができる 4K-ABC から KABC-Ⅱ への変更点について説明することができる 学力のアセスメント (3 時間 :1P) アセスメントのひとつの柱である学力の実態把握の方法についてその概要を説明する LD 等の判断だけでなく 心理アセスメントによる認知特性から 教育支援のプログラム 3

を立案するためにも必要な学力の実態を明らかにする LDI-R や KABC-Ⅱ の習得尺度についても説明を行う キーワード 学力のつまずき 学業不振 読み書き 算数 数学 学力検査 LDI-R KABC-Ⅱ( 習得尺度 ) 到達目標と評価 1 学力のつまずきの特徴について述べることができる 2 教室でできるアセスメント ( チェックリスト LDI-R 等 ) について述べることができる 3KABC-Ⅱ の習得尺度による学力アセスメントについて基本的な説明をすることができる 4 学力のアセスメントを行う際の留意点について述べることができる アセスメントの総合的解釈 (6 時間 :2P) 各種検査結果と行動観察の結果 さらには学校での様子や保護者からの情報などを総合して 子どものつまずきを理解し ニーズを把握する具体的手続きについて述べる また 発達上のつまずきだけでなく 子どもの得意なことや好みの活動なども考え合わせて 個別の指導計画を作成していくプロセスについても説明する 事例を通して 複数の検査結果 行動観察記録 面談記録などを総合的に解釈し 指導仮説に基づいて具体的指導計画をたてることの意義を説明する あわせてアセスメントにあたって保護者 本人への説明と同意などの基本的倫理面についても述べる キーワード 心理検査 ( 知能検査 認知検査 ) 学力検査 行動観察 保護者との面接 総合的解釈 個別の指導計画 事例による検討 アセスメントにおける倫理 到達目標と評価 1 複数の検査結果を総合的に解釈する方法について述べることができる 2 アセスメント結果を個別の指導計画の作成に結びつける具体的な方法を説明することができる 3 検査結果と観察記録 保護者からの情報などを総合的に解釈する際の配慮点と倫理について述べることができる 4 アセスメントの結果を保護者や担任教師へわかりやすく伝えることができる 5 アセスメントに対する保護者 本人への説明と同意など倫理的側面について説明することができる C. 指導 総論 : 個に応じた支援 (3 時間 :1P) 特別支援教育の根幹となる 個に応じた支援 について 子どものつまずきへの気づき アセスメントから個別の指導計画の作成 実施までの支援の全体像をどのように捉え 支援の場や支援の領域と内容をどのように設定していくかを説明する LD ADHD 高機能自閉症 アスペルガー症候群等の 発達障害 について 各年齢段 4

階で重要となる支援領域 内容 発達課題やその移行における配慮と支援について具体的に述べる キーワード 個の教育ニーズ 発達課題 アセスメント 個別の指導計画 個別の教育支援計画 移行支援 ( 就学 進学 就労 ) 到達目標と評価 1 個に応じた支援の全体像を説明することができる 2LD ADHD 高機能自閉症 アスペルガー症候群等の子どもたちに必要な支援の領域と内容を挙げることができる 3 個別の指導計画の立案の基本的ポイントが説明できる 4 長期的な観点に立った個別の教育支援計画の立案の基本的ポイントが説明できる 5 移行支援の基本的なポイントについて説明できる 聞く 話す の指導 (6 時間 :2P) 言語 コミュニケーションの発達とその困難を理解するために必要な音声言語学等の基本的知識を概説する LD ADHD 高機能自閉症 アスペルガー症候群等の 発達障害 にみられる 聞く 話す の困難の具体像について述べる 学校場面や日常生活場面における 聞く 話す の問題の把握と分析の方法 支援の観点と方法 支援の実際について 事例を挙げながら具体的に説明する キーワード 言語発達 コミュニケーション 音韻 意味 統語 語用 聴覚認知 聴覚的把持力 音韻意識 認識 言語表現 会話 到達目標と評価 1 言語 コミュニケーションの発達とその困難について基本的な説明をすることができる 2 聞く 話す のアセスメント方法を具体的に挙げることができる 3 聞く 話す のつまずきの具体像とその原因について説明することができる 4 つまずきの特性に応じた指導プログラムの必要性がわかり つまずきの原因と指導の方法 内容を関連付けて述べることができる 読む 書く の指導 (6 時間 :2P) 教科学習の基礎となる読み書きの困難について 文字体系が異なる欧米のディスレクシア ( 読字障害 ) とも比較しながら わが国の LD ADHD 高機能自閉症 アスペルガー症候群等の 発達障害 にみられる 読む 書く の困難の具体像について述べる 読み書き能力のアセスメント方法 読みと書きのつまずきの原因 原因に応じた支援方策 指導教材と支援の実際について 事例を挙げながら具体的に説明する キーワード ディスレクシア ( 読字障害 ) 英語 かな 漢字 音韻 視知覚 ワーキングメモリー 読解 作文 到達目標と評価 1 ディスレクシアの基本的状態像について説明することができる 2 日本語の文字体系の特性とわが国の読み書き障害の特徴を述べることができる 3 読む 書く のアセスメント方法を具体的に挙げることができる 4 読む 書く のつまずきの具体像とその原因について説明することができる 5

5 つまずきの原因と指導の方法 内容を関連づけて述べることができる 計算する 推論する の指導 (3 時間 :1P) 算数 数学の学習の困難について わが国の LD ADHD 高機能自閉症 アスペルガー症候群等の 発達障害 にみられる 計算する 推論する の困難の具体像について述べる 計算する 推論する のアセスメント方法 つまずきの原因 原因に応じた支援方法 指導教材と支援の実際について 事例をあげながら具体的に説明する キーワード 数概念 量概念 数と計算 量と測定 図形 数量関係 文章題 到達目標と評価 1 計算する 推論する の発達とその困難について基本的な説明ができる 2 計算する 推論する のアセスメント方法を具体的に挙げることができる 3 計算する 推論する のつまずきの具体像とその原因について説明することができる 4 つまずきの特性に応じた指導プログラムの必要性がわかり つまずきの原因と指導の方法 内容を関連づけて述べることができる ソーシャルスキルの指導 (6 時間 :2P) ソーシャルスキル指導の意義と目的について説明する LD ADHD 高機能自閉症 アスペルガー症候群等の 発達障害 にみられるソーシャルスキルの課題と困難について発達的観点から述べる ソーシャルスキルのアセスメント方法についても説明する 学校現場を中心にソーシャルスキル指導の目標 内容 方法を紹介しながら 具体的な活動を含めた指導の実際について説明する キーワード ソーシャルスキル ライフスキル 自尊感情 ( セルフエスティーム ) 自己理解 他者理解 情緒的適応 社会的適応 場の構成 ロールプレイング 到達目標と評価 1 発達障害 のある子どもへのソーシャルスキル指導の意義を述べることができる 2 ソーシャルスキルのアセスメント方法を具体的に挙げることができる 3 ソーシャルスキル指導の基本的な原理と指導法について説明することができる 4 家庭との連携の必要性や地域リソースの活用の仕方を述べることができる 行動面の指導 (6 時間 :2P) 教室で子どもが示す行動上のつまずき ( 授業への参加困難 多動 衝動性 パニック ルール理解や友人関係の困難など ) について その理解と支援に必要な基礎知識を概説する 行動面のアセスメントについても説明する 応用行動分析の考え方に基づいて 実態把握のための行動観察 行動の変化をとらえるための記録方法 教室場面で役立つ指導技法の原理について説明する また 学校における支援体制や学校と家庭の連携 チームアプローチのあり方についても述べる 6

キーワード 応用行動分析 行動観察 行動の ABC 分析 強化スケジュール トークンエコノミー レスポンスコスト タイムアウト 維持 般化 到達目標と評価 1 発達障害 にみられる行動上のつまずきの具体像とその原因について述べることができる 2 行動についてのアセスメント 観察方法と記録方法について説明することができる 3 応用行動分析の基本的な原理と概念について説明することができる 4 行動上のつまずきに対処するためのさまざまな指導技法について説明することができる 5 教室場面における環境の設定や子どもへの接し方について説明できる 6 学校における支援体制や学校と家庭の連携 チームアプローチのあり方について述べることができる 感覚と運動の指導 (3 時間 :1P) LD ADHD 高機能自閉症 アスペルガー症候群等の 発達障害 によくみられる感覚運動機能のつまずきについて その観察の視点と方法 つまずきの要因の分析 学習や日常生活への影響について述べる また 学校で実施可能な活動の具体例を紹介しながら 感覚運動機能のつまずきの指導の実際について述べる キーワード 感覚運動機能 視機能 注視 眼球運動 視覚認知 感覚の統合 姿勢 目と手の協応 運動企画 ラテラリティー ( 利き側 ) 到達目標と評価 1 発達障害 にみられる感覚運動機能のつまずきの状態像について説明することができる 2 視機能のつまずきが学習や日常生活に及ぼす影響について説明することができる 3 姿勢と運動のつまずきが学習や日常生活に及ぼす影響について説明することができる 4 感覚運動機能のつまずきのアセスメント方法の基本について述べることができる 5 感覚運動機能のつまずきの指導方法を具体的に挙げることができる 社会的自立 就労の指導 (3 時間 :1P) LD ADHD 高機能自閉症 アスペルガー症候群等の 発達障害 の青年 成人期の状態像に触れながら 社会的自立と就労の現状や課題について説明する わが国の障害者就労支援制度や障害者基本法等について説明し 社会的自立と就労支援における課題と具体的な支援内容 今後の取り組みの必要性と方向性について述べる キーワード 個別の教育支援計画 社会的自立 就労支援システム 障害者手帳 発達障害者支援法 ジョブコーチ 職業リハビリテーション ニート 到達目標と評価 1 発達障害 の青年 成人期の状態像について述べることができる 2 自立と社会参加の観点に立った長期的支援の必要性を述べることができる 3 わが国の障害者就労支援制度の概略を述べることができる 4 発達障害 のある人の社会的自立 就労支援の現状と課題について述べることができ 7

る 5 発達障害 のある人の支援における教育と福祉 労働の連携の必要性を説明することができる 個別の指導計画の作成と活用 (6 時間 :2P) LD ADHD 高機能自閉症 アスペルガー症候群等の 発達障害 のある児童生徒の個別の指導計画とはどのようなものか その意義と目的 領域と内容について説明する また 長期目標 短期目標 教育の形態 支援の内容 評価など 個別の指導計画を構成する内容を示す 記録やアセスメントから得られたさまざまな情報からどのように個別の指導計画を作成するかについて説明する 子どもの事例を通じて 個別の指導計画作成の実際と学校におけるその実施方法について述べる さらに 個別の教育支援計画との関連についても触れる キーワード 個別の指導計画 長期目標 短期目標 指導の手立て 評価 PDCA 個別の教育支援計画 到達目標と評価 1 発達障害 のある児童生徒の教育支援における個別の指導計画の意義と目的 領域と内容について説明することができる 2 個別の指導計画の構成内容を説明することができる 3 長期目標 短期目標を設定することができる 4 学校における個別の指導計画の作成と活用の方法について述べることができる 5 個別の教育支援計画の策定についても述べることができる D. 特別支援教育士 (S.E.N.S) の役割 S.E.N.S の役割と倫理 (3 時間 :1P) LD ADHD 高機能自閉症 アスペルガー症候群等の 発達障害 の特別支援教育の専門資格である S.E.N.S の役割について説明する S.E.N.S が果たすべき役割には 子どもの問題への気づきと支援 保護者や学級担任への支援 校内 地域での特別支援教育のコーディネート等が挙げられるが これらの役割には 専門的な知識 技能と高い倫理性が求められるので S.E.N.S の具体的な役割を倫理の問題と関連付けながら述べる キーワード S.E.N.S カウンセリング コンサルテーション 倫理 インフォームドコンセント 守秘義務 到達目標と評価 1S.E.N.S のさまざまな役割 その内容と意義について説明することができる 2 特別な支援を必要としている子どもの存在に 気づく ための視点について述べることができる 3 教師に対する配慮 支援の方法と内容を具体的に説明することができる 4 専門資格としての職業倫理について述べることができる 8

学校 園における支援体制 Ⅰ: 通常の学級における支援 (3 時間 :1P) 通常の学級に在籍する児童生徒およびその学級担任への支援を実施するにあたって S.E.N.S が知っておくべき内容について説明する 幼稚園 小 中学校 高等学校の通常の学級で LD ADHD 高機能自閉症 アスペルガー症候群等の 発達障害 の子どもの問題への気づき 実態把握 集団の中での個の特性への配慮等について説明する 学級経営 授業における配慮や工夫について基本的な考え方を示し 具体的な実践例を紹介する 発達障害のある子どもとその保護者 周りの子どもたちとその保護者に対する具体的対応について述べる キーワード 実態把握 特性理解 特性への配慮 個別の指導計画 授業の工夫 教材づくり 学級経営 校内委員会 保護者との連携 到達目標と評価 1 発達障害のある子どもが在籍する通常の学級における学級経営上の基本的考えと授業での配慮や工夫について具体的に説明することができる 2 学校 園で子どもの問題を共通理解することの必要性とポイントについて説明することができる 学校 園における支援体制 Ⅱ: コーテ ィネーターの役割とリソースの活用 (3 時間 :1P) S.E.N.S として知っておくべき 特別支援教育コーディネーターの役割 校内委員会の設置と運営 特別支援教育支援員等の活用と活用上の留意点 通常の学級と通級指導教室との連携等について説明する さらに 専門家チームや巡回相談の活用と配慮のポイント 特別支援学校のセンター的機能の活用やその他の地域リソースとの連携 特別支援連携協議会などについても述べる キーワード 校内委員会 専門家チーム 巡回相談 特別支援教育コーディネーター 特別支援教育支援員 通級指導教室 特別支援学校 地域リソース 特別支援連携協議会 到達目標と評価 1 特別支援教育コーディネーターの役割がわかり 学校 園における支援体制作りと既存リソースの利用方法を具体的に述べることができる 2 通級指導教室やその他のリソースの役割と連携について説明することができる 3 特別支援教育支援員等の役割がわかり その活用の仕方と活用上の留意点がわかる 4 特別支援学校のセンター的機能について説明することができる 5 児童生徒 学級担任 保護者からのさまざまな質問や問題提起に対して 課題の整理の仕方や解決のための必要な手立てについて述べることができる 保護者とのかかわりと連携 (3 時間 :1P) 子どもの支援に不可欠な保護者とのかかわりや協力の仕方について述べる 保護者への対応の在り方 保護者の心理状況や置かれている状況の把握 理解 保護者と学校 教師の関係の調整など 保護者への支援の実際について述べる また学校と家庭での役割分担 保護者の参画など保護者との協力の方法 在り方について述べる さらに 保護者への支 9

援における S.E.N.S の役割と倫理についても述べる キーワード 障害理解 養護教諭 特別支援教育コーディネーター スクールカンセラー スクールソーシャルワーカー 倫理 S.E.N.S 保護者への支援 就学相談 進路相談 生活指導 到達目標と評価 1 保護者支援に必要な基本的な態度や留意点について述べることができる 2LD ADHD 高機能自閉症 アスペルガー症候群等の 発達障害 のある子どもをもつ保護者の心理状況や 家庭に生じる問題を理解し その支援の方法を具体的に挙げて説明することができる 3 保護者と担任教師 学校や 他の保護者との間に生じやすい問題がわかり S.E.N.S として どのような関係調整や介入が必要かを説明することができる 4 児童生徒への配慮 支援について 保護者との協力 役割分担する方法や留意点について述べることができる 5 保護者への支援 保護者との協力について S.E.N.S の役割を述べることができる E. 実習 指導実習 (6P) 指導実習の目的は 実際の事例の検討を通じて LD ADHD 高機能自閉症 アスペルガー症候群等の 発達障害 のアセスメントの解釈から指導に至るに過程を経験し その実践的な力を高めることにある 受講者は 実習で提示される子どもの事例について 学習や行動のつまずきの原因と子どもの発達特性を分析し 教育的支援が必要な領域とその具体的内容について検討する 中でも実習では 学習を中心とした支援を考えるものである それをもとに 個別の指導計画を作成し 通常の学級をはじめとするさまざまな場面で計画をどう実現していくかを考える 指導の計画と展開については 1 通常の学級における配慮 支援の実際 2 個別支援の場での指導内容と方法 等を中心に 講師と受講者によるディスカッションを含めながら 実践的に学んでいく キーワード 事例検討 アセスメントの解釈 障害特性 学習の支援 個別の指導計画 指導教材 到達目標と評価 1 提供された事例情報から 子どもの発達特性とつまずきの原因を読み取り 支援が必要な領域と支援内容を具体的に挙げることができる 2 子どもの学習や行動のつまずきと それに対応する指導の方法 内容 教材の関係を具体的に説明することができる 3 それに基づいて 事例に関する個別の指導計画を作成することができる 10